(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】液体または半液体食品を熱処理するための機械および方法
(51)【国際特許分類】
A23L 3/22 20060101AFI20240530BHJP
A47J 43/042 20060101ALI20240530BHJP
A23G 9/04 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
A23L3/22
A47J43/042
A23G9/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020052008
(22)【出願日】2020-03-24
【審査請求日】2023-01-13
(31)【優先権主張番号】102019000004952
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518089540
【氏名又は名称】エイエルアイ グループ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ カルピジャーニ
【氏名又は名称原語表記】ALI GROUP S.r.l.CARPIGIANI
【住所又は居所原語表記】Via Gobetti 2/A,20063 CERNUSCO SUL NAVIGLIO (MILANO),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア コッキ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ラッザリーニ
【審査官】村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-316482(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0036247(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L、A23G、A47J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体または半液体食品を低温殺菌するための機械(1)であって、
液体または半液体のベース製品の熱処理用の第1の実質的に円筒形の容器(2)と、
前記液体または半液体のベース製品を供給するための、前記第1の熱処理容器(2)に接続された、前記液体または半液体のベース製品を供給するための第2の容器(3)と、
前記第1の処理容器(2)で前記製品を混合するための、前記第1の熱処理容器(2)内に取り付けられた撹拌機(4)と、
前記第1の処理容器(2)の壁に関連付けられ且つ前記第1の熱処理容器(2)に熱を放出するように構成された交換器(6)を含む熱システム(5)と、を備え、
前記撹拌機(4)は、外面的に螺旋形状であり且つ第1の入口端と第2の出口端との間に延びており、これにより、前記撹拌機(4)が回転すると、前記液体または半液体製品が前記第1の入口端(35)と前記第2の出口端(36)との間を前進させられ
、
前記撹拌機(4)は、外面的に螺旋形状の第1の部分(4A)と、少なくとも1つの放射状ブレード(43)を有する第2の部分(4B)とを備え、前記第2の部分(4B)は前記第1の入口端に配置され、前記第1の部分(4A)は前記第2の出口端に配置されている、機械(1)。
【請求項2】
前記第2の供給容器(3)は、オープントップタブである、請求項1に記載の機械(1)。
【請求項3】
前記熱システムに接続され且つ前記第1の処理容器(2)の前記壁を50°と85℃の間の温度に加熱するために前記熱システムを制御するように構成された駆動および制御ユニット(7)を備える、請求項1または2に記載の機械(1)。
【請求項4】
前記熱システムに接続され且つ前記第1の処理容器(2)の前記壁を60°と85℃の間の温度に加熱するために前記熱システムを制御するように構成された駆動および制御ユニット(7)を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項5】
前記熱システム(5)に接続され且つ前記第1の処理容器(2)の前記壁を60°と75℃の間の温度に加熱するために前記熱システムを制御するように構成された駆動および制御ユニット(7)を備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項6】
液体または半液体のベース製品の熱処理用の第3の容器(20)と
前記第3の熱処理容器(20)内の前記液体または半液体のベース製品の熱処理のための前記第3の処理容器(20)の壁に関連付けられた第2の交換器(22)と、
前記第3の熱処理容器(20)内に取り付けられた、前記第3の処理容器(20)の前記製品を混合するための第2の撹拌機(21)であって、外面的に螺旋形状であり且つ第1の入口端と第2の出口端の間を延びており、これにより、当該第2の撹拌機(21)が回転すると、前記液体または半液体製品は、前記第1の入口端と前記第2の出口端との間を前進させられる、第2の撹拌機(21)と、を備える請求項1から
5のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項7】
前記第3の処理容器(20)の壁に関連付けられた前記第2の交換器(22)は、前記第3の処理容器(20)内の前記ベース製品を冷却するように構成される、請求項
6に記載の機械(1)。
【請求項8】
前記第1の容器(2)は、前記第1の容器(2)から出てくる前記熱処理された製品が前記第3の容器(20)に直接運ばれるように、前記第3の容器(20)に接続される、請求項
7に記載の機械(1)。
【請求項9】
前記第2の供給容器(3)は、前記第1の熱処理容器(2)および前記第3の熱処理容器(20)に接続可能である、請求項
6から
8に記載の機械(1)。
【請求項10】
前記熱システムは、熱が前記交換器(6)を介して前記第1の処理容器(2)に伝達される第1の加熱構成と、前記第1の容器(2)が前記交換器(6)を介して冷却される第2の冷却構成との間で切り替え可能である、請求項1から
9のいずれか1項に記載の機械(1)。
【請求項11】
請求項1から
10のいずれか1項に記載の機械で液体または半液体食品を低温殺菌するための方法であって、
前記液体または半液体のベース製品を、前記第2の供給容器(3)から前記第1の熱処理容器(2)に連続的に供給するステップと、
前記第1の処理容器(2)の壁を50°と85℃の間の温度に加熱し且つ同時に前記液体または半液体製品を前記撹拌機(4)の前記入口端(35)から前記出口端(36)に実質的に連続的に前進させるように前記撹拌機(4)を回転させるステップを介して前記液体または半液体のベース製品を低温殺菌するステップと、を含む方法。
【請求項12】
前記第1の処理容器(2)の前記壁を50°と85℃の間の温度に加熱する前記ステップが、前記第1の処理容器(2)の前記壁を60°と85℃の間の温度に加熱するステップを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の処理容器(2)の前記壁を50°と85℃の間の温度に加熱する前記ステップが、前記第1の処理容器(2)の前記壁を60°と75℃の間の温度に加熱するステップを含む、請求項
12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体または半液体食品を熱処理するための機械および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体または半液体食品の加工において、ユーザが特に強く感じている必要性は、液体または半液体食品を熱処理できること、具体的には、特に簡単且つ効率的な方法で予防的低温殺菌(加熱)処理を当該食品に施すことができることである。
【0003】
特定の種類の既存の低温殺菌機械の欠点の1つは、処理中の製品の温度を均一に調整することが特に難しいという事実に関連している。多くの場合、これは、特に加熱された容器の壁近くの領域で製品の局所的な燃焼または過熱につながり、処理中の製品の品質および官能特性を大幅に変更する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明は、上記の必要性を満たし、特に、その特徴のおかげで、処理中の製品を特に簡単且つ効率的な方法で熱処理できる機械および方法を提供することを目的とする。
【0005】
したがって、本発明のさらなる目的は、その特徴のおかげで、処理中の製品を均一に加熱することができ、製品の局所的な加熱を防ぐ機械および方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
上記の目的に関連する本開示の技術的特徴は、添付の特許請求の範囲に明確に記載されており、その利点は、非限定的な実施形態の例を示す添付図面を参照した以下の詳細な説明からより明らかになる。
【
図1】本発明による機械の第1の実施形態の概略図である。
【
図2】本発明による機械の第2の実施形態の概略図である。
【
図3】本発明による機械の第3の実施形態の概略図である。
【
図4】本発明による機械の第4の実施形態の概略図である。
【
図5】前の図に示されている本発明の機械の詳細の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
添付図面を参照すると、数字1は、液体または半液体食品を熱処理(より具体的には低温殺菌)するための本発明の機械を示す。
【0008】
機械1は、アイスクリーム製品(手作りジェラートまたはソフトアイスクリーム)またはパティスリ製品またはスープなどを熱処理するように適合されている。
【0009】
液体または半液体食品を低温殺菌するための機械1は、
液体または半液体のベース製品の熱処理用の第1の容器2と、
液体または半液体のベース製品を供給するための、第1の熱処理容器2に接続された、液体または半液体のベース製品を供給するための第2の容器3と、
第1の処理容器2内の製品を混合するための、第1の熱処理容器2内に取り付けられた撹拌機4と、
第1の熱処理容器2に熱を放出するために第1の処理容器2の壁に関連付けられた熱交換器6を備える熱システム5と、を備える。
【0010】
別の態様によれば、撹拌機4は、外面的に螺旋形状であり、第1の入口端35と第2の出口端36との間に延在しており、これにより、撹拌機4が回転すると、液体または半液体製品は、第1の入口端35および第2の出口端36の間で前進させられる。
【0011】
添付図面に示されるように、機械1は、撹拌機4を回転駆動するための、撹拌機4に接続された駆動ユニット40を備える。
【0012】
好ましくは、駆動ユニット40は、処理および制御ユニット7に接続される。
【0013】
別の態様によれば、熱システム5は、第1の処理容器2に関連付けられた(上述の)熱交換器6、さらなる熱交換器30、圧縮機31、および減圧ユニット32を備える。
【0014】
熱交換器6、さらなる熱交換器30、圧縮機31、および減圧ユニット32は、熱交換器流体を含む回路を規定することに留意されたい。
【0015】
言い換えれば、熱システム5は、(熱交換器流体を使用して熱力学サイクルに従って動作するように構成された)熱力学システムである。
【0016】
別の態様によれば、熱システム5は、回路内のある点で熱交換器流体の圧力または温度を検出するように適合されたセンサ39を備えてもよい。
【0017】
さらに別の態様によれば、機械1は、液体または半液体のベース製品を処理するための第1の処理容器2に接続され且つ製品が容器2から抽出されることを可能にするディスペンサ14を備える。
【0018】
熱交換器6は、熱力学回路の凝縮器を規定する。
【0019】
熱システム6の他の構成も考えられることに留意されたい。
【0020】
例えば、熱システム5は、ガスが圧縮機と熱交換器6との間でのみ再循環され、熱を熱交換器6に伝達する高温ガスタイプのものであってもよい。
【0021】
さらに別の態様によれば、機械1は、第1の処理容器2内の製品を冷却するように適合された交換器を備える。
【0022】
交換器は、前述の熱交換器6(または別の交換器)であってもよいことに留意すべきである。この場合、熱システム5は、好ましくは、2つの構成間で切り替え可能である、すなわち、交換器6が加熱する第1の構成と交換器6が冷却する第2の構成との間で切り替え可能である。
【0023】
2つの構成間で切り替えられるように構成され、これにより、熱交換器6を加熱または冷却に使用できる熱システム5は、特許文献EP2856888A1に記載されており、それは参照により本明細書に組み込まれる(特に、
図2、4、5、6のシステム)。
【0024】
有利には、この態様によれば、第1の処理容器2を加熱または冷却することができる。
【0025】
この態様によれば、機械1は、好ましくは、熱システム5の交換器6を冷却または加熱構成に設定すべく構成を選択するためのユーザ作動可能手段(制御)を備えることに留意されたい。
【0026】
したがって、有利には、機械1は、特定の処理要件に応じて、製品に対して冷却または加熱サイクルを実行できる。
【0027】
ディスペンサ14は、好ましくは、液体または半液体のベース製品を分配することを可能にするためのユーザ作動可能レバーを含む。
【0028】
別の態様によれば、第2の供給容器3は、オープントップタブである。
【0029】
別の態様によれば、液体または半液体のベース製品を供給するための第2の供給容器3はシリンダである。
【0030】
さらに別の態様によれば、機械1は、熱システム5に接続され且つ第1の処理容器2の壁を50℃と85℃の間の温度(好ましくは60℃と85℃の間の温度、さらにより好ましくは60℃と75℃の間の温度)に加熱するために熱システム5を制御するように構成された駆動および制御ユニット7を備える。
【0031】
別の態様によれば、撹拌機4は、外面的に螺旋形状の第1の部分4Aと、少なくとも1つの放射状ブレード43を有する第2の部分4Bとを含む。
【0032】
撹拌機は
図1-4に模式的に示されていることに留意すべきである。撹拌機4は
図5により詳細に示されている。
【0033】
第1の容器2の内壁と共に、外面的に螺旋形状に形成された部分4Aは、チャンバを規定して当該チャンバに沿って製品が撹拌機4の回転の効果により前進させられる(およびチャンバ内で製品は熱処理、好ましくは加熱に供される)ことに留意すべきである。
【0034】
第2の部分4Bは、第1の入口端35に配置され、第1の部分4Aは、第2の出口端36に配置される。
【0035】
第2の部分4Bの主な機能は、製品を攪拌することである。
【0036】
一方、第1の部分4Aは、その構造のおかげで、製品を第1の容器2の展開方向に沿って押す機能を有する。
【0037】
図2に概略的に示されるさらなる実施形態によれば、機械1は、
液体または半液体のベース製品の熱処理のための第3の容器20と、
第3の熱処理容器20内の液体または半液体のベース製品の熱処理のための第3の処理容器20の壁に関連付けられた第2の交換器22と、
第3の熱処理容器20の内側に取り付けられた、第3の処理容器20内の製品を混合するための第2の撹拌機21であって、外面的に螺旋形状であり且つ第1の入口端と第2の出口端との間に延び、これにより、当該第2の撹拌機21が回転すると、液体または半液体製品が第1の入口端35と第2の出口端36との間を前進させられる、第2の撹拌機21と、を備える。
【0038】
第2の撹拌機21は、撹拌機4に関して説明したものと同じ特徴を有する。
【0039】
別の態様によれば、第3の処理容器20の壁に関連付けられた第2の交換器22は、第3の処理容器20内のベース製品を冷却するように構成される。
【0040】
したがって、第3の処理容器20は製品を冷却する。
【0041】
好ましくは、第3の処理容器20はシリンダである。
【0042】
別の態様によれば、第1の容器2は、第1の容器2から出てくる熱処理された製品が第3の容器20に直接運ばれるように、第3の容器20に接続される。
【0043】
この態様によれば、機械1は、好ましくは、製品を第1の容器2から第3の容器20に運ぶためのポンプ37(
図2に概略的に示される)を含む。
【0044】
さらに別の態様によれば、第2の供給容器3は、第1の熱処理容器2および第3の熱処理容器20に接続可能である。
【0045】
好ましくは、機械1は、第2の供給容器3を第1の熱処理容器2および/または第3の熱処理容器20と(製品を供給すべく)流体連通させることができるように構成されたバルブアセンブリ38を備える。
【0046】
一態様によれば、バルブアセンブリ38は、第2の供給容器3から第1の熱処理容器2および/または第3の熱処理容器20に製品を搬送するために有効化および無効化できるポンプを備えてもよい。
【0047】
図2の実施形態に示されているように、機械1は、撹拌機21に接続されて且つそれを回転駆動する駆動ユニット41を備える。
【0048】
好ましくは、駆動ユニット41は、処理および制御ユニット7に接続される。
【0049】
別の態様によれば、
図2に示す機械は、第3の容器20から液体または半液体製品を分配できるように適合された第2のディスペンサ42を備える。
【0050】
図3は、容器2の出口端36と入口端35との間に再循環ダクト44を備えた実施形態を示す。
【0051】
かくして、撹拌機4の回転の効果により前進する製品は、容器2の入口に戻されることが観察され得る。このように、製品は容器2を数回横断するので、加熱はより漸進的に実行され得る。
【0052】
図4は、出口端36と容器3との間に再循環ダクト44が設けられた実施形態を示す。
【0053】
かくして、撹拌機4の回転の効果により前進する製品は、容器3の入口に戻されることが観察され得る。このように、製品は容器2を数回横断するので、加熱はより漸進的に実行され得る。
【0054】
別の態様によれば、第1の処理容器2の壁に関連付けられ且つ第1の熱処理容器2に熱を放出するように構成された交換器6は、(上述したように)第1の容器2を冷却してもよいことに留意されたい。
【0055】
この態様によれば、駆動および制御ユニット7は、容器2を冷却するための構成と加熱するための構成との間で熱システムの切り替えを制御するように構成される。
【0056】
別の態様によれば、熱システムは、第1の処理容器2を冷却するように適合された第2の交換器(図示せず且つ交換器6とは異なる)を備える。
【0057】
図2、3および4に示された機械1を参照すると、機械1は、また、第3の処理容器20内の製品を冷却するように適合された交換器を備えてもよいことに留意されたい。
【0058】
交換器は前述の熱交換器22であってもよいことに留意されたい。この場合、熱システム5は、好ましくは、2つの構成間で切り替え可能である、すなわち、交換器22が加熱する第1の構成と、交換器22が冷却する第2の構成との間で切り替え可能である。
【0059】
2つの構成間で切り替えられるように構成され、これにより、熱交換器22を加熱または冷却に使用できる熱システム5は、特許文献EP2856888A1に記載されており、それは参照により本明細書に組み込まれる(特に、
図2、4、5、6のシステム)。
【0060】
有利なことに、この態様によれば、第3の処理容器20を加熱または冷却することができる。
【0061】
この態様によれば、機械1には、好ましくは、熱システム5の交換器22を冷却または加熱構成に設定すべく構成を選択するためのユーザ作動可能手段(制御)が設けられることに留意されたい。
【0062】
したがって、有利には、機械1は、特定の処理要件に応じて、製品に対して冷却または加熱サイクルを実行できる。
【0063】
また、本発明によれば、上述の態様のいずれかによる機械で液体または半液体食品を低温殺菌(加熱)するための方法が規定され、当該方法は、
液体または半液体のベース製品を第2の供給容器3から第1の熱処理容器2に連続的に供給するステップと、
第1の処理容器2の壁を50°と85℃の間の温度に加熱し且つ同時に液体または半液体製品を撹拌機4の入口端35から出口端36まで実質的に連続的に前進させるように撹拌機4を回転させるステップを介して液体または半液体のベース製品を低温殺菌するステップと、を含む。
【0064】
一態様によれば、この方法は、撹拌機4の出口端36から製品を流出させるステップを含む。
【0065】
さらに別の態様によれば、第1の処理容器2の壁を50°と85℃の間の温度に加熱するステップは、第1の処理容器2の壁を60°と85℃の間(好ましくは60°と75℃の間)の温度に加熱するステップを含む。
【0066】
本発明の利点の1つは、低温殺菌される製品が第1の容器2内で実質的に連続的に移動されることであり、これは製品が均一且つ漸進的に加熱されることを意味することに留意すべきである。
【0067】
さらに、加熱の度合い、すなわち到達する最終温度は、撹拌機4の回転速度を変更することにより、特に簡単な方法で制御されてもよい。実際、撹拌機4の回転速度が遅いほど、製品が加熱にさらされる時間が長くなる。したがって、交換器6を介して供給される熱出力を必ずしも変える必要なく、撹拌機の回転速度を単に調整するだけで、(少なくとも一定の間隔内で)低温殺菌温度、すなわち、製品が到達する最終温度を変えることが可能である。
【0068】
撹拌機4の回転により、製品が移動中に低温殺菌されるという事実により、製品が燃焼したり、第1の容器2の壁に付着したりするのを防ぐ。このようにして、最終製品の品質が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0069】