(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】景品獲得ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 9/30 20060101AFI20240530BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
(21)【出願番号】P 2020216176
(22)【出願日】2020-12-25
【審査請求日】2023-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】藤田 浩司
(72)【発明者】
【氏名】須山 勲
(72)【発明者】
【氏名】荒井 潤
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-078544(JP,A)
【文献】特開2006-043269(JP,A)
【文献】特開2009-066157(JP,A)
【文献】特開2020-130434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00-20
A63F 9/26-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材と、前記ベース部材に取り付けられたアームユニットと、を含んでなる景品把持部を備え、
前記アームユニットは、駆動源と、前記駆動源の駆動により変位されるアーム保持部と、前記アーム保持部に保持されたアーム部と、を含んでなり、
前記アームユニットは、前記ベース部材に対して一体として着脱可能となって
おり、
前記駆動源の駆動を制御する制御基板が、前記ベース部材に配置されていることを特徴とする景品獲得ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品把持部を備える景品獲得ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、景品把持部を備える景品獲得ゲーム装置が知られている(特許文献1参照)。この景品獲得ゲーム装置は、可動式のベース部と、ベース部に取り付けられた一対のアーム部と、各アーム部に対応する駆動機構と、を含んでなる物体把持装置(景品把持部)を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の景品獲得ゲーム装置では、アーム部、駆動機構等の部品がユニット化されていないため、物体把持装置(景品把持部)の組み立て・部品交換が困難となる恐れがある。
本発明の課題は、景品把持部の組み立て・部品交換を容易化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係る景品獲得ゲーム装置は、ベース部材と、前記ベース部材に取り付けられたアームユニットと、を含んでなる景品把持部を備え、前記アームユニットは、駆動源と、前記駆動源の駆動により変位されるアーム保持部と、前記アーム保持部に保持されたアーム部と、を含んでなり、前記アームユニットは、前記ベース部材に対して一体として着脱可能となっており、前記駆動源の駆動を制御する制御基板が、前記ベース部材に配置されていることを特徴とする。
第一の発明に係る景品獲得ゲーム装置では、駆動源と、アーム保持部と、アーム部と、を含む複数の部品がユニット化(一体化)されて、アームユニットを構成している。特に、アームユニットが、ベース部材に対して一体として着脱可能となっている。
これによって、ベース部材に対するアームユニットの組付け・交換を容易化することが可能となる。その結果、景品把持部の組み立て・部品交換を容易化することが可能となる。
また、第一の発明に係る景品獲得ゲーム装置では、駆動源の駆動を制御する制御基板が、ベース部材に配置されている。
これによって、ベース部材において複数のアームユニットを配置した場合であっても、一の制御基板により複数のアームユニットに係る駆動源を一括で制御でき、アームユニットごとに制御基板を設ける必要がなくなる。その結果、部品点数の増加を抑制することが可能となる。
ここで、景品獲得ゲーム装置としては、後述する景品獲得ゲーム装置1が該当する。ベース部材としては、後述するベース部材590が該当する。アームユニットとしては、後述するアームユニット520が該当する。景品把持部としては、後述する景品把持部500が該当する。駆動源としては、後述する開閉モータm1が該当する。アーム保持部としては、後述するアーム保持部550が該当する。アーム部としては、後述するアーム560が該当する。制御基板としては、後述するキャッチャー基板530が該当する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、景品把持部の組み立て・部品交換を容易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】景品獲得ゲーム装置1の外観を示す斜視図である。
【
図2】第1例に係る景品配置機構30が構成された景品配置枠ユニット20の斜視図である。
【
図3】第2例に係る景品配置機構30が構成された景品配置枠ユニット20の斜視図である。
【
図4】「2本爪仕様」に対応する景品把持部500の構成を示す斜視図である。
【
図5】アームユニット520の正面側を示すの斜視図である。
【
図6】アームユニット520の背面側を示すの斜視図である。
【
図8】「3本爪仕様」に対応する景品把持部500の構成を示す斜視図である。
【
図9】景品獲得ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る景品獲得ゲーム装置を、景品獲得ゲームを実行することが可能な景品獲得ゲーム装置1に適用した一例を説明する。
「景品獲得ゲーム」は、プレイヤ(ユーザー)が操作部16を操作することで、景品把持部500を動作させて、景品配置エリアAEに配置されている景品Pを開口エリアOEに落下させることにより、景品Pを獲得することが可能となるゲームとなっている。
「景品P」としては、獲得によりプレイヤに付与される物品であっても、獲得してもプレイヤに付与されず、獲得後に他の物品(プレイヤに付与される物品)と交換可能な物品であっても、どちらでも構わない。
【0015】
(各景品獲得ゲーム装置1の構成)
まず、各景品獲得ゲーム装置1の構成を説明する。
図1は、景品獲得ゲーム装置1の外観を示す斜視図である。
ここで、
図1に示す例では、1台の筐体10において、2台の景品獲得ゲーム装置1が構成されている例を示している。すなわち、2台の景品獲得ゲーム装置1について、共通の筐体10を使用している。なお、1台の筐体10において、1台の景品獲得ゲーム装置1が構成されていても構わない。また、1台の筐体10において、3台以上の景品獲得ゲーム装置1が構成されていても構わない。
なお、以下の説明では、筐体10において構成されている各景品獲得ゲーム装置1を「ステーション」と記載することがある。すなわち、1台の筐体10には、2つのステーション(左ステーション及び右ステーション)が構成されている。
図1に示すように、景品獲得ゲーム装置1は、筐体10と、筐体10内に配置された景品配置枠ユニット20と、景品配置枠ユニット20に取り付けられた景品配置機構30と、筐体10に取り付けられたクレーンユニット40と、筐体10に取り付けられた各種の発光装置(図示せず)と、筐体10に取り付けられたスピーカ18(
図9参照)と、筐体10内に配置されたメイン制御基板50(
図9参照)と、を含んで構成されている。
【0016】
(筐体10)
次に、筐体10の構成を説明する。
筐体10は、箱状に形成されている。筐体10内には、景品獲得ゲームが展開されるゲームエリア(プレイエリア)GEが構成される。筐体10は、上部筐体11と、下部筐体12と、を含んで構成されている。
上部筐体11の正面、背面、左側面及び右側面は、それぞれ、ガラス、アクリル板等の透明な板材により構成されている。これによって、プレイヤは、筐体10の外側から、筐体10の内側に構成されたゲームエリアGEを視認することが可能となっている。
上部筐体11の正面は、引戸により構成され、開閉可能となっている。これによって、オペレータは、上部筐体11の正面を開放することにより、ゲームエリアGEにおいて、景品Pの配置・移動、景品配置機構30の構成・変更等を行うことが可能となっている。
【0017】
下部筐体12の正面には、コントロールパネル13が設けられている。コントロールパネル13には、硬貨投入口14と、タッチパネルディスプレイ15と、操作部16と、が設けられている。
硬貨投入口14は、プレイヤによる硬貨(コイン)の投入が可能となっている。プレイヤは、硬貨投入口14へ硬貨を投入することにより、景品獲得ゲームをプレイするためのクレジットを獲得することが可能となっている。なお、プリペイドカード、クレジットカード等の記憶媒体による電子マネーの決済装置を設け、電子マネーの決済によりクレジットを獲得することが可能な構成としても構わない。
タッチパネルディスプレイ15は、各種画像を表示する機能と、ユーザによる操作入力を受け付ける機能と、を有する。具体的に、タッチパネルディスプレイ15は、タッチパネル15a(
図9参照)と、表示部15bと(
図9参照)、を含んで構成されている。タッチパネル15aは、静電容量式、感圧式等の入力装置であり、ユーザの指、タッチペン等による操作入力を受け付ける。表示部15bは、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により実現される。
【0018】
表示部15bには、プレイヤが獲得したクレジットの残数等の各種情報が表示される。すなわち、硬貨投入口14への硬貨の投入によりクレジットを獲得するごとに、表示部15に表示されるクレジットの残数が増加する。また、景品獲得ゲームがプレイされるごとに、表示部15に表示されるクレジットの残数が減少する。
操作部16は、プレイヤの操作を受け付ける。操作部16は、第1操作ボタン16aと、第2操作ボタン16bと、を含んで構成されている。各操作ボタン16a,16bは、プレイヤによる押下操作が可能となっている。第1操作ボタン16aは、景品獲得ゲーム中に、景品把持部500をX方向(左右方向)に沿って移動させる操作を受け付ける。第2操作ボタン16bは、景品獲得ゲーム中に、景品把持部500をY方向(奥行方向)に沿って移動させる操作を受け付ける。
なお、操作部16は、景品獲得ゲーム中に、景品把持部500をZ方向(上下方向)に沿って移動させる操作を受け付ける第3操作ボタンを含んで構成されていても構わない。または、操作部16として、景品獲得ゲーム中に、景品把持部500を水平方向(左右方向及び奥行方向)に沿って移動させる操作を受け付けるジョイスティックと、景品把持部500をZ方向(上下方向)に沿って移動させる操作を受け付ける下降ボタンと、が設けられる構成としても構わない。
【0019】
また、下部筐体12の正面には、開口エリアOE(
図2及び
図3参照)に連通する景品取出口17が設けられている。ここで、景品配置機構30の下方には、景品スロープ(図示せず)が配置されている。また、景品配置機構30の下方には、景品獲得センサ17a(
図9参照)が配置されている。景品獲得センサ17aは、開口エリアOEから落下した景品P(景品Pの獲得)の検知に応じて、所定の検知信号を、メイン制御基板50に対して出力する。また、景品取出口17内には、景品落下センサ17b(
図9参照)が配置されている。景品落下センサ17bは、景品取出口17内へ落下した景品P(景品Pの獲得)の検知に応じて、所定の検知信号を、メイン制御基板50に対して出力する。
処理部51は、景品獲得センサ17aからの検知信号の入力に基づいて、景品Pの獲得を検知し、所定の獲得時発光演出を実行する。また、処理部51は、景品落下センサ17bから検知信号が入力されている状態が所定時間継続した場合に、特定エラーを検知する。「特定エラー」は、不意の景品Pの落下、景品Pの取忘れ、景品取出口17内への人や異物の進入等が発生した場合に検知される。なお、景品獲得センサ17a及び景品落下センサ17bのそれぞれについては、検知状態と非検知状態とを、任意に切り替え可能としても構わない。
そして、開口エリアOEに落下した景品Pは、景品獲得センサ17aにより検知された後に、景品スロープにより景品取出口17へ誘導され、景品落下センサ17bにより検知される。これによって、プレイヤは、景品取出口17から取り出した景品Pを獲得することが可能となっている。
また、下部筐体12の正面には、開閉扉(図示せず)が設けられている。そして、開閉扉の内側には、各種の制御基板(メイン制御基板50等)が配置されている。
【0020】
(景品配置枠ユニット20)
次に、景品配置枠ユニット20の構成を説明する。
図2は、第1例に係る景品配置機構30が構成された景品配置枠ユニット20の斜視図である。
図3は、第2例に係る景品配置機構30が構成された景品配置枠ユニット20の斜視図である。
図1から
図3に示すように、景品配置枠ユニット20は、筐体10内に配置されている。景品配置枠ユニット20は、基礎フレーム(図示せず)と、基礎フレームに対して昇降可能に取り付けられた全体昇降フレーム220と、全体昇降フレーム220に対して昇降可能に取り付けられた6組の個別昇降フレーム231~236と、を含んで構成されている。
全体昇降フレーム220は、左側フレームユニット221と、右側フレームユニット222と、左側フレームユニット221及び右側フレームユニット222を連結する連結フレーム(図示せず)と、を含んで構成されている。
左側フレームユニット221及び右側フレームユニット222は、左右対称の構成を有している。左側フレームユニット221及び右側フレームユニット222は、それぞれ、格子状に構成されている。
全体昇降フレーム220は、基礎フレームに対して昇降可能に取り付けられている。具体的に、各フレームユニット221,222には、全体昇降スライダ(図示せず)が設けられている。また、基礎フレームには、各フレームユニット221,222に設けられた全体昇降スライダを昇降可能に支持する全体昇降ガイドレール(図示せず)が設けられている。全体昇降フレーム220は、全体昇降スライダが、全体昇降ガイドレール内に配置されることにより、基礎フレームに対して取り付けられる。そして、全体昇降スライダは、全体昇降ガイドレールに沿って、上下方向に摺動可能となっている。これによって、全体昇降フレーム220は、基礎フレームに対して昇降可能となっている。
また、基礎フレームには、全体昇降ロック機構(図示せず)が設けられている。そして、全体昇降ロック機構は、基礎フレームに対する全体昇降フレーム220の昇降をロック(固定)することが可能となっている。これによって、全体昇降フレーム220を任意の高さにロックすることが可能となっている。
【0021】
6組の個別昇降フレーム231~236は、略同一の構成を有している。各個別昇降フレーム231~236は、ベースフレーム237と、一対のガイドロッド238と、個別昇降スライダ(図示せず)と、を含んで構成されている。
ベースフレーム237は、四角柱状に形成されている。ベースフレーム237は、奥行方向に沿って延びるように配置されている。ここで、以下の説明では、ベースフレーム237の4つの側面のうち、上側の側面を「上側面」とし、下側の側面を「下側面」とし、内側(ゲームエリアGE側)の側面を「内側面」とする。
ベースフレーム237の4つの側面のうち、少なくとも、内側面には、T溝tgが設けられている。本実施形態では、ベースフレーム237の4つの側面のうち、内側面と、上側面と、において、T溝tgが設けられている。
各T溝tgは、ベースフレーム237の長手方向(ベースフレーム237が延びる方向)に沿って直線的に延びている。各T溝tgは、ベースフレーム237の長手方向の一方側の端部から他方側の端部に亘って設けられている。
各ガイドロッド238は、円柱状に構成されている。各ガイドロッド238は、ベースフレーム237の下側面から、下方に向かって延びるように設けられている。一対のガイドロッド238は、ベースフレーム237の長手方向に沿って所定の間隔で並ぶように設けられている。
【0022】
本実施形態では、左側フレームユニット221において、3組の個別昇降フレーム231~233が取り付けられている。3組の個別昇降フレーム231~233は、奥行方向に沿って所定の間隔で並ぶように設けられている。各個別昇降フレーム231~233は、左側フレームユニット221に対して昇降可能に取り付けられている。特に、3組の個別昇降フレーム231~233は、個別に、昇降可能となっている。
具体的に、各個別昇降フレーム231~233では、ガイドロッド238の下端部において、個別昇降スライダ(図示せず)が設けられている。また、左側フレームユニット221には、各個別昇降フレーム231~233に設けられた個別昇降スライダを昇降可能に支持する個別昇降ガイドレール(図示せず)が設けられている。各個別昇降フレーム231~233は、一対のガイドロッド238が、左側フレームユニット221の上面に設けられたガイド孔(図示せず)に挿通され、かつ、個別昇降スライダが、個別昇降ガイドレール内に配置されることにより、左側フレームユニット221に対して取り付けられる。そして、各ガイドロッド238は、当該ガイドロッド238が挿通されているガイド孔に対して、上下方向に沿って、摺動可能となっている。また、個別昇降スライダは、個別昇降ガイドレールに沿って、上下方向に摺動可能となっている。これによって、各個別昇降フレーム231~233は、左側フレームユニット221に対して昇降可能となっている。特に、各個別昇降フレーム231~233が備えるベースフレーム237は、左側フレームユニット221に対して昇降可能となっている。
【0023】
また、右側フレームユニット222において、3組の個別昇降フレーム234~236が取り付けられている。3組の個別昇降フレーム234~236は、奥行方向に沿って所定の間隔で並ぶように設けられている。各個別昇降フレーム234~236は、右側フレームユニット222に対して昇降可能に取り付けられている。特に、3組の個別昇降フレーム234~236は、個別に、昇降可能となっている。
具体的に、各個別昇降フレーム234~236では、ガイドロッド238の下端部において、個別昇降スライダ(図示せず)が設けられている。また、右側フレームユニット222には、各個別昇降フレーム234~236に設けられた個別昇降スライダを昇降可能に支持する個別昇降ガイドレール(図示せず)が設けられている。各個別昇降フレーム234~236は、一対のガイドロッド238が、右側フレームユニット222の上面に設けられたガイド孔(図示せず)に挿通され、かつ、個別昇降スライダが、個別昇降ガイドレール内に配置されることにより、右側フレームユニット222に対して取り付けられる。そして、各ガイドロッド238は、当該ガイドロッド238が挿通されているガイド孔に対して、上下方向に沿って、摺動可能となっている。また、個別昇降スライダは、個別昇降ガイドレールに沿って、上下方向に摺動可能となっている。これによって、各個別昇降フレーム234~236は、右側フレームユニット222に対して昇降可能となっている。特に、各個別昇降フレーム234~236が備えるベースフレーム237は、右側フレームユニット222に対して昇降可能となっている。
【0024】
各個別昇降フレーム231~236は、個別昇降ロック機構(図示せず)を含んで構成されている。そして、各個別昇降フレーム231~236が備える個別昇降ロック機構により、全体昇降フレーム220に対する当該個別昇降フレーム231~236の昇降をロック(固定・維持)することが可能となっている。これによって、各個別昇降フレーム231~236を任意の高さにロックすることが可能となっている。
【0025】
筐体10内には、景品獲得ゲームが展開されるゲームエリアGEが構成される。そして、景品配置機構30は、ゲームエリアGE内において、景品Pを配置するための機構となっている。すなわち、景品配置機構30により、ゲームエリアGE内において、景品Pが配置される。この際、配置の態様としては、景品配置機構30の構成に応じて、載置、吊り下げ、挟持等、様々な態様を選択することが可能となっている。
特に、本実施形態では、景品配置機構30により、ゲームエリアGE内において、景品配置エリアAEと、開口エリアOEと、が構成される。
「景品配置エリアAE」は、景品Pが配置される領域となっている。
「開口エリアOE」は、景品Pの落下により、当該景品Pの獲得が可能となる領域となっている。
【0026】
(景品配置機構30)
次に、景品配置機構30の構成を説明する。
景品配置機構30は、6組の個別昇降フレーム231~236のうち、一又は複数の個別昇降フレーム231~236に取り付けられる。この際、景品配置機構30は、ベースフレーム237に取り付けられる。
景品配置機構30は、一の構成部材により、又は、複数の構成部材を組み合わせることにより構成される。
本実施形態では、景品配置機構30を構成する構成部材として、フロアフレームff、フロアパネルfp、フレキシブルロッド(図示せず)等が用意されている。そして、これらの構成部材のうち、一又は複数の構成部材を組み合わせることにより、景品配置機構30が構成される。
以下、各構成部材について説明する。
【0027】
フロアフレームffは、4本のフレームを無端状(環状)に連結して構成されている。これによって、フロアフレームffは、平面視で略方形の枠体となっている。ここで、フロアフレームffとして、大きさが異なる複数種類のフロアフレームffを用意しても構わない。フロアフレームffの側面には、一又は複数の固定部材が設けられている。固定部材は、ベースフレーム237に設けられたT溝tgに嵌合することが可能となっている。そして、フロアフレームffは、固定部材を介して、ベースフレーム237の上側面又は内側面に取り付けることが可能となっている。
フロアパネルfpは、平面視で、略正方形の平板状に形成されている。フロアパネルfpは、フロアフレームffの上面(下面)に取り付けることが可能となっている。フロアパネルfpは、ネジ止めにより、フロアフレームffの上面に対して固定される。
フレキシブルロッドは、2本の筒状体から構成されている。すなわち、フレキシブルロッドは、一方の筒状体の全部又は一部が、他方の筒状体の内部に挿入(嵌合)されることにより構成されている。そして、フレキシブルロッドは、一方の筒状体について、他方の筒状体の内部へ収容される方向、又は、他方の筒状体の内部から排出される方法にスライド(摺動)させることにより、長手方向の寸法を変化させる(調整する)ことが可能となっている。フレキシブルロッドの各端部には、固定部材が設けられている。固定部材は、ベースフレーム237に設けられたT溝tgに嵌合することが可能となっている。そして、フレキシブルロッドは、固定部材を介して、ベースフレーム237の上側面又は内側面に取り付けることが可能となっている。
【0028】
(景品配置機構30の構成例)
次に、景品配置機構30の構成例を説明する。
上記のように、本実施形態では、フロアフレームff、フロアパネルfp、フレキシブルロッド等を組み合わせることにより、様々な形状の景品配置機構30を構成することが可能となっている。
以下、景品配置機構30の一例を示す。
【0029】
(第1例に係る景品配置機構30)
まず、第1例に係る景品配置機構30を説明する。
図2に示すように、第1例に係る景品配置機構30は、一対のフロアフレームffが、左側フレームユニット221と、右側フレームユニット222と、の間に架け渡されることにより構成されている。この際、奥側のフロアフレームffは、小型のフロアフレームffsを介して、左側フレームユニット221及び右側フレームユニット222に取り付けられている。
すなわち、手前側のフロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、一方の縦フレームは、個別昇降フレーム231を構成するベースフレーム237の内側面と、個別昇降フレーム232を構成するベースフレーム237の内側面と、に取り付けられている。また、手前側のフロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、他方の縦フレームは、個別昇降フレーム234を構成するベースフレーム237の内側面と、個別昇降フレーム235を構成するベースフレーム237の内側面と、に取り付けられている。
さらに、個別昇降フレーム231,234のベースフレーム237よりも、個別昇降フレーム232,235のベースフレーム237の方が、低い位置に配置されている。
これによって、手前側のフロアフレームffは、その上面を奥側に向けて傾斜させた状態で配置されている。そして、手前側のフロアフレームffの上面には、フロアパネルfpが取り付けられている。これによって、フロアパネルfpの上面により、第1の景品載置面Aが構成される。この際、第1の景品載置面Aは、奥側に向けて傾斜している。
個別昇降フレーム233が備えるベースフレーム237の上側面には、一方のフロアフレームffsが取り付けられている。また、個別昇降フレーム236が備えるベースフレーム237の上側面には、他方の小型のフロアフレームffsが取り付けられている。
そして、奥側のフロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、一方の縦フレームは、一方のフロアフレームffsの上側面と、個別昇降フレーム233を構成するベースフレーム237の内側面と、に取り付けられている。また、奥側のフロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、他方の縦フレームは、他方のフロアフレームffsの上側面と、個別昇降フレーム236を構成するベースフレーム237の内側面と、に取り付けられている。
これによって、奥側のフロアフレームffは、その上面を手前側に向けて傾斜させた状態で配置されている。そして、奥側のフロアフレームffの上面には、フロアパネルfpが取り付けられている。これによって、フロアパネルfpの上面により、第2の景品載置面Bが構成される。この際、第2の景品載置面Bは、手前側に向けて傾斜している。
【0030】
ここで、第1例に係る景品配置機構30では、一対のフロアフレームffが、異なる個別昇降フレーム231~236に取り付けられている。これによって、第1の景品載置面A及び第2の景品載置面Bの高さを、個別に調整することが可能となっている。
すなわち、全体昇降フレーム220に対して個別昇降フレーム231,232,234,235を昇降させることにより、第1の景品載置面Aの高さを調整することが可能となる。また、個別昇降フレーム231,234のベースフレーム237と、個別昇降フレーム232,235のベースフレーム237と、の位置関係(高さの関係)を変更(調整)することにより、第1の景品載置面Aの傾斜角度を変更(調整)調整することが可能となっている。
また、全体昇降フレーム220に対して個別昇降フレーム233,236を昇降させることにより、第2の景品載置面Bの高さを調整することが可能となる。また、フロアフレームffaにおけるフロアフレームffの固定位置を変更(調整)することにより、第2の景品載置面Bの傾斜角度を変更(調整)調整することが可能となっている。
これによって、第1の景品載置面Aと第2の景品載置面Bとの相対的な位置関係(高さの関係)を調整することができる。
その後、基礎フレーム210に対して全体昇降フレーム220を昇降させることにより、第1の景品載置面Aと第2の景品載置面Bとの相対的な位置関係(高さの関係)を維持した状態で、景品把持部500と各景品載置面との相対的な位置関係(高さの関係)を、一括で調整することができる。
第1例に係る景品配置機構30は、ゲームエリアGEにおいて、景品配置エリアAEと、開口エリアOEと、を構成する。すなわち、ゲームエリアGEのうち、一対の景品載置面A,B上において、景品配置エリアAEが構成され、一対の景品載置面A,Bの間において、開口エリアOEが構成される。
特に、ゲームエリアGEにおいて、景品Pを、一対の景品載置面A,Bの間に架け渡すように配置することが可能となる。
そして、第1例に係る景品配置機構30では、景品把持部500により、一対の景品載置面A,Bにより支持されている景品Pを、開口エリアOEへ落下させることで、当該景品Pの獲得が可能となる。
【0031】
(第2例に係る景品配置機構30)
次に、第2例に係る景品配置機構30を説明する。
図3に示すように、第2例に係る景品配置機構30は、一枚のフロアフレームffが、左側フレームユニット221と、右側フレームユニット222と、の間に架け渡されることにより構成されている。
具体的に、フロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、一方の縦フレームが、左側フレームユニット221に配置されている3組の個別昇降フレーム231~233のうち、個別昇降フレーム232を構成するベースフレーム237と、個別昇降フレーム232を構成するベースフレーム237と、に取り付けられている。また、フロアフレームffを構成する一対の縦フレームのうち、他方の縦フレームが、右側フレームユニット222に配置されている3組の個別昇降フレーム234~236のうち、個別昇降フレーム235を構成するベースフレーム237と、個別昇降フレーム236を構成するベースフレーム237に取り付けられている。
この際、個別昇降フレーム232,235のベースフレーム237よりも、個別昇降フレーム233,236のベースフレーム237の方が、低い位置に配置されている。これによって、フロアフレームffは、その上面を奥側に向けて傾斜させた状態で配置されている。
また、フロアフレームffを構成する手前側の横フレームには、2つの球体パーツ333が取り付けられている。各球体パーツ333は、T溝ナットを介して、横フレームの側面に設けられているT溝TGに固定されている。
ここで、第2例に係る景品配置機構30では、個別昇降フレーム232,235のベースフレーム237と、個別昇降フレーム233,236のベースフレーム237と、の位置関係(高さの関係)を変更(調整)することにより、各球体パーツ333の傾斜角度を変更(調整)調整することが可能となっている。
その後、基礎フレーム210に対して全体昇降フレーム220を昇降させることにより、各球体パーツ333の傾斜角度を維持した状態で、景品把持部500と各球体パーツ333との相対的な位置関係(高さの関係)を、一括で調整することができる。
すなわち、個別昇降ロック機構239により全体昇降フレーム220に対する各個別昇降フレーム231~236の昇降をロックした状態で、基礎フレーム210に対して全体昇降フレーム220を昇降させることができる。
【0032】
第2例に係る景品配置機構30は、ゲームエリアGEにおいて、景品配置エリアAEと、開口エリアOEと、を構成する。すなわち、各球体パーツ333の球体部333aにおいて、景品吊下部C,Dが構成される。そして、各景品吊下部C,Dにおいて、Dリングdrを介して、景品Pを吊り下げることが可能となっている。これによって、各景品吊下部C,Dの下方において、景品配置エリアAEが構成される。また、各景品吊下部C,Dに吊り下げられた景品Pの下方において、開口エリアOEが構成される。
特に、ゲームエリアGEにおいて、景品Pを、開口エリアOEの上方に吊り下げた状態で配置することが可能となる。
そして、第2例に係る景品配置機構30では、景品把持部500により、各景品吊下部C,Dに引っ掛けられているDリングdrを、当該景品吊下部C,Dからから外すことで、当該Dリングdrに接続されている景品Pの獲得が可能となる。
【0033】
(クレーンユニット40)
次に、クレーンユニット40の構成を説明する。
クレーンユニット40は、景品把持部500と、景品把持部500を水平方向に移動させる移動装置420と、景品把持部500を昇降させる昇降装置430と、を含んで構成されている。
移動装置420は、X方向レール(図示せず)と、Y方向レール(図示せず)と、X方向モータm2(
図9参照)と、Y方向モータm3(
図9参照)と、を含んで構成されている。
X方向レールは、筐体10の天面(内側)に取り付けられている。X方向レールは、左右方向に沿って、直線的に延びている。
Y方向レールは、X方向レールに取り付けられている。Y方向レールは、X方向レールに沿ってスライド可能となっている。Y方向レールは、奥行方向に沿って、直線的に延びている。Y方向レールは、X方向モータm2を駆動することにより、X方向レールに沿って移動される。
【0034】
昇降装置430は、Y方向レールに取り付けられている。昇降装置430は、Y方向レールに沿ってスライド可能となっている。昇降装置430は、Y方向モータm3を駆動することにより、Y方向レールに沿って移動される。
昇降装置430は、ワイヤの送り出し又は巻き取りが可能なリール(図示せず)と、リールを駆動する昇降モータm4(
図9参照)と、を含んで構成されている。ワイヤの先端部は、景品把持部500に取り付けられている。これによって、昇降モータm4によりリールを駆動して、ワイヤを送り出すことにより、景品把持部500を下降させることが可能となっている。また、昇降モータm4によりリールを駆動して、ワイヤを巻き取ることにより、景品把持部500を上昇させることが可能となっている。
以上により、クレーンユニット40では、各モータm2,m3,m4を駆動することにより、景品把持部500を、左右方向、奥行方向、上下方向に移動させることが可能となっている。また、開閉モータm1を駆動することにより、一対のアーム560を開閉することが可能となっている。
【0035】
(景品把持部500)
次に、景品把持部500の構成を説明する。
図4は、「2本爪仕様」に対応する景品把持部500の構成を示す斜視図である。
図5は、アームユニット520の正面側を示すの斜視図である。
図6は、アームユニット520の背面側を示すの斜視図である。
図7は、アームユニット520の分解斜視図である。
図8は、「3本爪仕様」に対応する景品把持部500の構成を示す斜視図である。
景品把持部500は、伸縮自在の支持部413を介して、昇降装置430の底面に取り付けられている。
図4に示すように、「2本爪仕様」に対応する景品把持部500は、キャッチャーケース501(
図1参照)と、ベース部材510と、一対のアームユニット520と、キャッチャー基板530と、を含んで構成されている。
キャッチャーケース501は、略円筒状のケーシングとなっている。ベース部材510、一対のアームユニット520、及び、キャッチャー基板530は、キャッチャーケース501内に収容されている。この際、各アームユニット520のアーム560の先端側は、キャッチャーケース501の側面に設けられた貫通孔を介して、キャッチャーケース501の外側へ突出している。
ベース部材510は、ステンレス等の金属製の板材により形成されている。なお、ベース部材510は、樹脂により形成されていても構わない。ベース部材510の上面には、支持部413の下端部が連結されているとともに、昇降装置430のリールから延びるワイヤの下端部が連結されている。これによって、昇降装置430によるワイヤの送り出し又は巻き取りに応じて、ベース部材510(景品把持部500)を昇降させることが可能となっている。
【0036】
一対のアームユニット520は、ベース部材510の下面側に取り付けられている。一対のアームユニット520は、互いに同一の構成を有している。
図5から
図7に示すように、各アームユニット520は、ベース部材590と、開閉モータm1と、動力伝達ユニット540と、アーム保持部550と、アーム560と、アーム種別識別基板570と、ポテンションメータ580と、を含んで構成されている。
特に、各アームユニット520は、ベース部材590、開閉モータm1、動力伝達ユニット540、アーム保持部550、アーム560、アーム種別識別基板570、ポテンションメータ580等がユニット化(一体化)されて構成されている。これによって、各アームユニット520は、ベース部材510に対して一体として着脱可能となっている。
ベース部材590は、ステンレス等の金属製の板材により形成されている。
開閉モータm1は、動力伝達ユニット540に取り付けられている。本実施形態では、開閉モータm1として、ステッピングモータが用いられている。開閉モータm1の駆動は、キャッチャー基板530により制御される。
動力伝達ユニット540は、ベース部材590の正面側に取り付けられている。動力伝達ユニット540は、開閉モータm1の動力をアーム保持部550(回転軸551)に伝達する動力伝達機構(図示せず)と、動力伝達機構を収容するギアボックス542と、を含んで構成されている。動力伝達機構は、複数のギアにより構成されている。特に、動力伝達ユニット540は、動力伝達機構及びギアボックス542がユニット化(一体化)されて構成されている。これによって、動力伝達ユニット540は、ベース部材590に対して一体として着脱可能となっている。
【0037】
アーム保持部550は、回転軸551を介して、動力伝達ユニット540に取り付けられている。アーム保持部550には、アーム560の基端部が装着される装着部552が設けられている。装着部552は、四角筒状に形成され、アーム560の基端部を挿入(嵌合)可能となっている。また、アーム保持部550には、装着部552に装着されたアーム560の基端部をロックするロック機構553が設けられている。
ロック機構553は、円柱状に形成された操作ロッド553aと、操作ロッド553aの下端部に設けられた係合片(図示せず)と、を含んで構成されている。ロック機構553は、操作ロッド553aが装着部552を上下方向に貫通するように配置されている。この際、係合片は、装着部552の内部に配置されている。
アーム保持部550に対してアーム560を装着する際には、アーム560の基端部を装着部552内に挿入する。すると、ロック機構553の係合片が、アーム560の基端部に設けられた係合孔(図示せず)に係合する。これによって、アーム560の基端部が、装着部552に嵌合している状態でロック(固定)され、アーム保持部550に対してアーム560を装着される。すなわち、アーム保持部550によりアーム560が保持される。
一方、アーム保持部550からアーム560を取り外す際には、操作ロッド553aの上端部を下方に向かって押し込む。すると、アーム560の基端部に設けられた係合孔に対するロック機構553の係合片の係合が解除される。これによって、操作ロッド553aの上端部を下方に向かって押し込みつつ、アーム保持部550からアーム560の基端部を抜去することで、アーム保持部550からアーム560を取り外すことが可能となる。
アーム保持部550には、回転軸551が挿通される挿通孔554が設けられている。そして、アーム保持部550は、回転軸551を中心として、閉鎖限度位置(図示せず)から開放限度位置(
図4参照)までの範囲内において変位(回転)させることが可能となっている。これによって、アーム保持部550に装着されたアーム560は、アーム保持部550の変位(回転)に応じて、閉鎖限度位置(図示せず)から開放限度位置(
図4参照)までの範囲内において変位させることが可能となっている。
この際、景品把持部500では、一対のアーム保持部550が閉鎖限度位置側に向かって変位されると、一対のアーム560が閉鎖する方向に変位する。一方、一対のアーム保持部550が開放限度位置側に向かって変位されると、一対のアーム560が開放する方向に変位する。
【0038】
アーム560は、略L字型の棒状に形成されている。なお、アーム560の形状は、円弧型、波型、平板型、フック型等、適宜、変更することが可能となっている。アーム560の下端部には、金属製の爪部材561が取り付けられている。
本実施形態では、大きさ、長さ、爪部材561の形状等が異なる複数種別のアーム560が用意されている。例えば、複数種別のアーム560として、小型のアーム560Aと、中型のアーム560Bと、大型のアーム560Cと、が用意されている。そして、複数種別のアーム560のうち何れかのアーム560を任意に選択して、アーム保持部550に装着することが可能となっている。
特に、
図7に示すように、アーム560の基端部には、アーム種別識別部562が設けられている。アーム種別識別部562は、平行に配置された一対の識別板562aを含んで構成されている。一対の識別板562aは、互いに同一の構成を有している。各識別板562aには、4つの識別部s1~s4が規定されている。そして、各アーム560では、4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部s1~s4の組み合わせ(パターン)により、当該アーム560の種別を識別可能となっている。
すなわち、各アーム560では、4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部の組み合わせが、当該アーム560の種別に対応する組み合わせとなっている。換言すると、アーム560では、その種別ごとに、4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部の組み合わせが異なっている。例えば、小型のアーム560Aでは、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1において貫通孔が形成され、識別部s2~s4において貫通孔が形成されていない。一方、中型のアーム560Bでは、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1,s2において貫通孔が形成され、識別部s3,s4において貫通孔が形成されていない。一方、大型のアーム560Aでは、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1~s3において貫通孔が形成され、識別部s4において貫通孔が形成されていない。
【0039】
アーム種別識別基板570は、ベース部材590の背面側に取り付けられている。アーム種別識別基板570は、アーム種別検知センサ(図示せず)を含んで構成されている。
アーム種別検知センサは、4系統のフォトセンサ(反射型フォトセンサ)を含んで構成されている。具体的に、アーム種別検知センサは、識別部s1に対応するフォトセンサと、識別部s2に対応するフォトセンサと、識別部s3に対応するフォトセンサと、識別部s4に対応するフォトセンサと、を含んで構成されている。識別部s1に対応するフォトセンサは、識別部s1に対して赤外線光を照射する発光素子と、識別部s1からの反射光を受光する受光素子と、を含んで構成されている。識別部s2に対応するフォトセンサは、識別部s2に対して赤外線を照射する発光素子と、識別部s2からの反射光を受光する受光素子と、を含んで構成されている。識別部s3に対応するフォトセンサは、識別部s3に対して赤外線を照射する発光素子と、識別部s3からの反射光を受光する受光素子と、を含んで構成されている。識別部s4に対応するフォトセンサは、識別部s4に対して赤外線を照射する発光素子と、識別部s4からの反射光を受光する受光素子と、を含んで構成されている。
【0040】
ここで、ベース部材590の背面には、各フォトセンサの発光部から照射された赤外線光を通過させる貫通孔n1~n4が設けられている。また、アーム保持部550の各側面には、各フォトセンサの発光部から照射された赤外線光を通過させる貫通孔h1~h4が設けられている。
貫通孔h1は、アーム保持部550にアーム560が装着された状態において、識別部s1に対応する位置に設けられている。貫通孔h2は、アーム保持部550にアーム560が装着された状態において、識別部s2に対応する位置に設けられている。貫通孔h3は、アーム保持部550にアーム560が装着された状態において、識別部s3に対応する位置に設けられている。貫通孔h4は、アーム保持部550にアーム560が装着された状態において、識別部s4に対応する位置に設けられている。
後述するように、本実施形態では、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態(アーム560が開放限度位置に配置されている状態)において、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別が判定される。これによって、貫通孔n1は、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態において、識別部s1(貫通孔h1)に対応する位置に設けられている。貫通孔n2は、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態において、識別部s2(貫通孔h2)に対応する位置に設けられている。貫通孔n3は、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態において、識別部s3(貫通孔h3)に対応する位置に設けられている。貫通孔n4は、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態において、識別部s4(貫通孔h4)に対応する位置に設けられている。
以上により、アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態において、各フォトセンサの発光素子から照射された赤外線光は、貫通孔n1~n4及び貫通孔h1~h4を介して、当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4に至る。この際、当該識別部s1~s4において貫通孔が形成されていない場合、当該識別部s1~s4に至った赤外線光は、当該識別部s1~s4により反射され、その反射光が、当該フォトセンサの受光素子により受光される。一方、当該識別部s1~s4において貫通孔が形成されている場合、当該識別部s1~s4に至った赤外線光は、当該識別部s1~s4を通過して、動力伝達ユニット540の背面により反射され、その反射光が、当該フォトセンサの受光素子により受光される。
特に、本実施形態では、アーム種別識別部562について、動力伝達ユニット540の背面と比較して、赤外線光の反射率が高い材質(材料)により構成されている。これによって、各フォトセンサにおいて、発光素子により照射された赤外線光に対する受光素子により受光された反射光の反射率に基づいて、当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4における貫通孔の有無を判定(検出)することが可能となっている。
【0041】
すなわち、各フォトセンサの受光素子からの検出信号は、キャッチャー基板530に入力される。そして、キャッチャー基板530の処理部は、各フォトセンサの受光素子から入力された検出信号に基づいて、当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4に貫通孔が形成されているか否かを判定する。この際、キャッチャー基板530の処理部は、各フォトセンサの受光素子から入力された検出信号の電流値が所定の閾値以上である場合(当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4の反射率が高い場合)、当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4に貫通孔が形成されていないと判定する。一方、キャッチャー基板530の処理部は、各フォトセンサの受光素子から入力された検出信号の電流値が所定の閾値未満である場合(当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4の反射率が低い場合)、当該フォトセンサに対応する識別部s1~s4に貫通孔が形成されていると判定する。
すなわち、キャッチャー基板530の処理部は、識別部s1に対応するフォトセンサの受光素子から入力される検出信号に基づいて、識別部s1に貫通孔が形成されているか否かを判定する。また、識別部s2に対応するフォトセンサの受光素子から入力される検出信号に基づいて、識別部s2に貫通孔が形成されているか否かを判定する。また、識別部s3に対応するフォトセンサの受光素子から入力される検出信号に基づいて、識別部s3に貫通孔が形成されているか否かを判定する。また、識別部s4に対応するフォトセンサの受光素子から入力される検出信号に基づいて、識別部s4に貫通孔が形成されているか否かを判定する。
そして、キャッチャー基板530の処理部は、4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部s1~s4の組み合わせ(パターン)に基づいて、アーム保持部550におけるアーム560の装着の有無と、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、を判定(検出)する。この際、全ての識別部s1~s4において貫通孔が形成されていると判定した場合には、アーム保持部550においてアーム560が装着されていないものと判定する。一方、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1において貫通孔が形成されており、識別部s2~s4において貫通孔が形成されていないと判定した場合には、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別を、小型のアーム560Aと判定する。一方、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1,s2において貫通孔が形成されており、識別部s3,s4において貫通孔が形成されていないと判定した場合には、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別を、中型のアーム560Bと判定する。一方、4つの識別部s1~s4のうち、識別部s1~s3において貫通孔が形成されており、識別部s4において貫通孔が形成されていないと判定した場合には、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別を、大型のアーム560Cと判定する。
【0042】
ポテンションメータ580は、動力伝達ユニット540の正面側に取り付けられている。ポテンションメータ580は、可変抵抗により構成されている。ポテンションメータ580は、アーム保持部550(アーム560)の位置(回転位置・回転角度)を検出する。すなわち、ポテンションメータ580は、回転軸551の位置(回転位置・回転角度)に応じた検出信号を、キャッチャー基板530に対して出力する。そして、キャッチャー基板530の処理部は、各ポテンションメータ580から入力された検出信号に基づいて、当該ポテンションメータ580に対応するアーム保持部550(アーム560)の位置(回転位置・回転角度)を検出する。
アームユニット520では、開閉モータm1の動力が、動力伝達ユニット540の動力伝達機構を介して、アーム保持部550の挿通孔554に挿通されている回転軸551に伝達される。これによって、開閉モータm1を駆動することで、アーム560を変位させることが可能となっている。この際、ポテンションメータ580によって、アーム560の位置(開閉位置)を検出することが可能となっている。
【0043】
キャッチャー基板530は、ベース部材510の背面側に取り付けられている。キャッチャー基板530は、処理部(図示せず)を含んで構成されている。処理部は、CPU、ROM、RAM等を含んでなるマイクロコンピュータによって構成されている。
キャッチャー基板530は、最大で3つのモータの駆動を制御することが可能となっている。本実施形態に係るキャッチャー基板530は、一方のアームユニット520の開閉モータm1、及び、他方のアームユニット520の開閉モータm1の駆動を制御することにより、一対のアーム560の開閉を制御することが可能となっている。そして、景品把持部500は、一対のアーム560を開閉させることにより、景品Pを把持・解放することが可能となっている。
【0044】
本実施形態では、ベース部材510が、2組のアームユニット520を取り付けることが可能な構成となっている。しかしながら、ベース部材510について、3組以上のアームユニット520を取り付けることが可能な構成としても構わない。
すなわち、本実施形態では、ベース部材510が、2本のアーム560により景品Pを把持する「2本爪仕様」に対応する構成となっている。しかしながら、ベース部材510について、3本のアーム560により景品Pを把持する「3本爪仕様」に対応する構成としても構わない。
この際、景品把持部500では、各アームユニット520が、ユニット化されており、ベース部材510に対して一体として着脱可能となっている。また、キャッチャー基板530により、最大で3つのモータの駆動を制御することが可能となっている。これによって、景品獲得ゲーム装置1が設置される施設において、ベース部材510を交換するとともに、1つのアームユニット520を追加するのみで、景品把持部500を「2本爪仕様」から「3本爪仕様」に変更することが可能となる。これによって、景品把持部500の構成を一元化することが可能となり、設計の工数及び制御の工数を減らすことが可能となる。
すなわち、景品把持部500を「2本爪仕様」から「3本爪仕様」に変更する際には、まず、2組のアームユニット520及びキャッチャー基板530を、ベース部材510から取り外す。次に、支持部413の下端部において、「2本爪仕様」に対応するベース部材510に替えて、「3本爪仕様」に対応するベース部材610を取り付ける。次に、ベース部材510から取り外した2組のアームユニット520、及び、新たに追加する1組のアームユニット520を、ベース部材610に取り付ける。次に、ベース部材510から取り外したキャッチャー基板530を、ベース部材610に取り付ける。
以上により、
図8に示すように、「3本爪仕様」に対応する景品把持部500を構成することが可能となる。
ここで、ベース部材510,610に対する各アームユニット520の取り付けは、ワンタッチであることが好ましい。これによって、現場において、ベース部材510,610に対する各アームユニット520の取り外し・取り付け・交換を、更に容易とすることが可能となる。
【0045】
(制御系の構成)
次に、景品獲得ゲーム装置1の制御系の構成を説明する。
図9は、景品獲得ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、景品獲得ゲーム装置1は、メイン制御基板50と、ドライブ基板60と、キャッチャー基板530と、アーム種別識別基板570と、を備えている。
メイン制御基板50は、景品獲得ゲームの進行を統括的に制御する。メイン制御基板50は、下部筐体12の内部に配置されている。メイン制御基板50は、処理部51、記憶部52、通信部53、RTC(リアルタイムクロック)54等を含んで構成されている。
処理部51は、CPU、ROM、RAM等を含んでなるマイクロコンピュータによって構成されている。
処理部51は、コントロールパネル13から入力される各種の検知信号、記憶部52に記憶されているプログラム・データ等に基づいて、景品獲得ゲームの進行に必要となる処理を実行する。また、処理部51は、タッチパネル15aから入力される各種の検知信号、通信部53により受信された各種の情報、記憶部52に記憶されているプログラム・データ等に基づいて、景品獲得ゲーム装置1の各種の設定に関する処理を実行する。特に、処理部51は、景品獲得ゲームの進行に応じて、各種の制御コマンドを、ドライブ基板660、キャッチャー基板530等に対して送信する。
処理部51には、各操作ボタン16a,16bの押下操作に応じて出力される検知信号、タッチパネル15aの操作に応じて出力される検知信号、硬貨投入口14への硬貨の投入に応じて出力される検知信号、景品獲得センサ17aによる景品Pの検知に応じて出力される検知信号等が入力される。
記憶部52は、不揮発性メモリ等から構成されている。記憶部52には、景品獲得ゲームの進行、景品獲得ゲーム装置1の各種の設定等に必要となるプログラム・データが記憶されている。
通信部53は、ネットワーク(図示せず)を介して、外部端末装置(図示せず)と相互に通信を行う。
RTC54は、現在時刻(年、月、日、曜日、時、分、秒)を示す情報を生成(計時)する。RTC54は、バックアップ電源からの電源供給を受けて動作するように構成されている。これにより、RTC54は、景品獲得ゲーム装置1に電源が投入されていない期間中も、常時、現在時刻を計測する。
【0046】
ドライブ基板60は、X方向モータm2、Y方向モータm3及び昇降モータm4の駆動を制御することにより、景品把持部500の移動(X方向の移動・Y方向の移動・Z方向の移動)を制御する。
ドライブ基板60は、筐体10の天面(内側)に配置されている。ドライブ基板60は、処理部等を含んで構成されている。ドライブ基板60の処理部は、CPU、ROM、RAM等を含んでなるマイクロコンピュータによって構成されている。ドライブ基板60のROMには、景品把持部500の移動の制御に必要となるプログラム・データが記憶されている。
ここで、景品獲得ゲーム装置1には、景品把持部500のX方向(左右方向)の位置を検出するX位置検出手段55、景品把持部500のY方向(奥行方向)の位置を検出するY位置検出手段56、景品把持部500のZ方向(上下方向)の位置を検出するZ位置検出手段57等が配置されている。
ドライブ基板60の処理部には、メイン制御基板50により送信される制御コマンド、X位置検出手段55により出力される検出信号、Y位置検出手段56により出力される検出信号、Z位置検出手段57により出力される検出信号等が入力される。また、ドライブ基板60の処理部には、後述するアーム種別情報が入力される。
【0047】
ドライブ基板60の処理部は、キャッチャー基板530から受信したアーム種別情報に基づいて、景品把持部500のX方向の移動可能範囲(X方向の一方側の移動限界位置、及び、X方向の他方側の移動限界位置)を設定する。
すなわち、アーム種別情報が指定する一方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別に基づいて、X方向の一方側の移動限界位置を設定する。また、アーム種別情報が指定する他方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別に基づいて、X方向の他方側の移動限界位置を設定する。この際、各アームユニット520に装着されているアーム560が筐体10の側面に接触(衝突)することがないように、移動限界位置を設定する。
以上により、アーム種別情報が指定するアーム560の大きさに応じて、景品把持部500のX方向の移動可能範囲が設定される。すなわち、装着されているアーム560が大きい(長い)ほど、狭い移動可能範囲が設定される。
【0048】
また、ドライブ基板60の処理部は、メイン制御基板50から受信した制御コマンド、X位置検出手段55から入力される検出信号、設定した景品把持部500のX方向の移動可能範囲等に基づいて、X方向モータm2の駆動(景品把持部500のX方向の移動)を制御する。
また、ドライブ基板60の処理部は、メイン制御基板50から受信した制御コマンド、Y位置検出手段56から入力される検出信号、予め設定されている景品把持部500のY方向の移動可能範囲等に基づいて、Y方向モータm3の駆動(景品把持部500のY方向の移動)を制御する。
さらに、ドライブ基板60の処理部は、メイン制御基板50から受信した制御コマンド、Z位置検出手段57から入力される検出信号、予め設定されている景品把持部500のZ方向の移動可能範囲等に基づいて、昇降モータm4の駆動(景品把持部500のZ方向の移動)を制御する。
【0049】
キャッチャー基板530は、一方のアームユニット520の開閉モータm1、及び、他方のアームユニット520の開閉モータm1の駆動を制御することにより、一対のアーム560の開閉、及び、一対のアーム560による把持力を制御する。
キャッチャー基板530は、キャッチャーケース501内に配置されている。キャッチャー基板530は、処理部等を含んで構成されている。キャッチャー基板530の処理部は、CPU、ROM、RAM等を含んでなるマイクロコンピュータによって構成されている。キャッチャー基板530のROMには、一対のアーム560の開閉の制御に必要となるプログラム・データが記憶されている。
キャッチャー基板530の処理部には、メイン制御基板50により送信される制御コマンド、一方のアームユニット520のポテンションメータ580により出力される検出信号、他方のアームユニット520のポテンションメータ580により出力される検出信号、一方のアームユニット520のアーム種別識別基板570(4系統のフォトセンサの受光素子)からの検出信号、他方のアームユニット520のアーム種別識別基板570(4系統のフォトセンサの受光素子)からの検出信号等が入力される。
【0050】
上記のように、キャッチャー基板530の処理部は、各アームユニット520のアーム種別識別基板570(4系統のフォトセンサの受光素子)から入力される検出信号に基づいて、当該アームユニット520に装着されているアーム560の種別を判定する。
キャッチャー基板530の処理部は、アトラクト状態中において、何れかのアームユニット520について、アーム560(アーム保持部550)の変位が検出された場合に、キャリブレーション処理を実行する。ここで、アーム560(アーム保持部550)の変位は、ポテンションメータ580から入力される検出信号に基づいて検出される。
上記のように、各アーム560(各アーム保持部550)は、回転軸551を中心として、閉鎖限度位置から開放限度位置までの範囲内において変位(回転)させることが可能となっている。この際、本実施形態では、各アーム560(各アーム保持部550)について、閉鎖限度位置から開放限度位置までの範囲内において、一対のアーム560の閉鎖時の閉鎖位置を設定することが可能となっている。そして、一対のアーム560の閉鎖時には、各アーム560について、予め設定された閉鎖位置まで変位(閉鎖)されることになる。これによって、各アーム560の閉鎖位置として、閉鎖限度位置より開放限度位置側の位置が設定された場合には、各アーム560について、閉鎖限度位置に変位されることがなくなる。そこで、本実施形態では、アーム560が開放限度位置に配置されている状態(アーム保持部550が開放限度位置に配置されている状態)において、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別が判定される構成としている。これによって、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別を確実に判定することが可能となる。
キャリブレーション処理では、まず、各アームユニット520について、アーム560(アーム保持部550)を開放限度位置に変位させる。次に、各アームユニット520に装着されているアーム560の種別の判定処理を実行する。この際、各アームユニット520について、アーム種別識別基板570(4系統のフォトセンサの受光素子)から入力される検出信号に基づいて、各アームユニット520に装着されているアーム560の種別を判定する。次に、一方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別を指定する情報と、他方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別を指定する情報と、を含むアーム種別情報を、RAMの所定領域に保存するとともに、ドライブ基板60に対して送信する。以上により、キャリブレーション処理が終了する。
ここで、キャッチャー基板530により判定されたアーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、景品把持部500の角度と、に応じて、景品獲得ゲーム装置1の景品把持部500のX方向の移動限界範囲及びY方向の移動限界範囲が設定される構成としても構わない。すなわち、景品把持部500の角度と、アーム種別情報が指定する一方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別(大型のアーム560A、中型のアーム560B、小型のアーム560C、又は、アーム560の装着なし)と、に基づいて、当該一方のアームユニットに装着されているアーム560が筐体10のX方向の一方側の側面に接触(衝突)することがないように、X方向の一方側の移動限界位置を設定するとともに、当該一方のアームユニットに装着されているアーム560が筐体10のY方向の一方側の側面に接触(衝突)することがないように、Y方向の一方側の移動限界位置を設定する。また、景品把持部500の角度と、アーム種別情報が指定する他方のアームユニット520に装着されているアーム560の種別(大型のアーム560A、中型のアーム560B、小型のアーム560C、又は、アーム560の装着なし)と、に基づいて、当該他方のアームユニットに装着されているアーム560が筐体10のX方向の他方側の側面に接触(衝突)することがないように、X方向の他方側の移動限界位置を設定するとともに、当該他方のアームユニットに装着されているアーム560が筐体10のY方向の他方側の側面に接触(衝突)することがないように、Y方向の他方側の移動限界位置を設定する。そして、X方向の一方側の移動限界位置からX方向の他方側の移動限界位置までの範囲をX方向の移動限界範囲とし、Y方向の一方側の移動限界位置からY方向の他方側の移動限界位置までの範囲をY方向の移動限界範囲とする構成としても構わない。この際、アームユニットに装着されているアーム560が大型であるほど、X方向・Y方向の移動限界範囲が狭くなる。これによって、各アーム560が筐体10の側面に接触(衝突)する事態を防止することが可能となる。なお、オペレータの設定により、X方向の移動限界範囲外まで、景品把持部500のX方向の移動範囲を設定可能としても構わず、また、Y方向の移動限界範囲外まで、景品把持部500のY方向の移動範囲を設定可能としても構わない。
【0051】
キャッチャー基板530の処理部は、メイン制御基板50から受信した制御コマンド、各アームユニット520のポテンションメータ580から入力される検出信号、RAMに保存されているアーム種別情報、予め設定されているアーム560の把持力等に基づいて、各開閉モータm1の駆動(一対のアーム560の開閉及び把持力)を制御する。
特に、キャッチャー基板530の処理部は、RAMに保存されているアーム種別情報に基づいて、一対のアーム560の開閉、及び、一対のアーム560による把持力を制御(調整)する。この際、各アームユニット520に装着されているアーム560の種別に関わらず、一定の開閉速度、かつ、一定の把持力(予め設定されている把持力)となるように、一対のアーム560の開閉及び把持力を制御する。
【0052】
(ゲーム処理)
次に、処理部51が実行するゲーム処理を説明する。
景品獲得ゲーム装置1に電源が投入されると、処理部51は、ゲーム処理を開始する。
ゲーム処理では、まず、初期設定処理が実行される。初期設定処理では、各種の初期設定が実行される。
初期設定処理が終了すると、次に、イニシャル動作処理が実行される。イニシャル動作処理では、クレーンユニット40について、イニシャル動作(イニシャライズ動作)が実行される。「イニシャル動作」は、クレーンユニット40が正常に動作するか否かを確認するとともに、クレーンユニット40がホームポジションに配置されていることを確認するための動作となっている。イニシャル動作処理では、イニシャル動作の実行を指定する制御コマンドを、ドライブ基板60及びキャッチャー基板530に対して送信する。
【0053】
イニシャル動作処理が終了すると、次に、アトラクト開始処理が実行される。アトラクト開始処理では、景品獲得ゲーム装置1について、アトラクト状態(客待ち状態)が開始される。「アトラクト状態」は、景品獲得ゲームの実行中でなく、かつ、景品獲得ゲームの開始が可能な状態となっている。アトラクト状態中には、景品獲得ゲーム装置1によるアトラクト動作が実行される。
アトラクト状態中には、景品獲得ゲームの開始条件の成立が監視される。本実施形態では、硬貨投入口14への硬貨の投入が検知された場合に、景品獲得ゲームの開始条件が成立する。
景品獲得ゲームの開始条件が成立すると、アトラクト状態が終了され、景品獲得ゲーム(ゲーム状態)が開始される。景品獲得ゲーム中には、まず、第1操作ボタン16aからの検知信号の入力が監視される。そして、第1操作ボタン16aからの検知信号の入力に応じて、X方向への移動の開始を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、X方向モータm2の駆動が開始され、景品把持部500の左右方向に沿った移動が開始される。
次に、第1操作ボタン16aからの検知信号の入力の停止が監視される。そして、第1操作ボタン16aからの検知信号の入力の停止に応じて、X方向への移動の終了を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、X方向モータm2の駆動が停止され、景品把持部500の左右方向に沿った移動が停止される。
次に、第2操作ボタン16bからの検知信号の入力が監視される。そして、第2操作ボタン16bからの検知信号の入力に応じて、Y方向への移動の開始を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、Y方向モータm3の駆動が開始され、景品把持部500の奥行方向に沿った移動が開始される。
【0054】
次に、第2操作ボタン16bからの検知信号の入力の停止が監視される。そして、第2操作ボタン16bからの検知信号の入力の停止に応じて、Z方向への移動(下降)の開始を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、Y方向モータm3の駆動が停止され、景品把持部500の奥行方向に沿った移動が停止されるとともに、昇降モータm4の駆動が開始され、景品把持部500の上下方向に沿った移動(下降)が開始される。
次に、景品把持部500が所定の高さまで下降されたことに応じて、一対のアーム560の閉鎖を指定する制御コマンドが、キャッチャー基板530に対して送信される。これによって、各開閉モータm1が駆動され、一対のアーム560が閉鎖される。この際、各アーム560は、予め設定されている閉鎖位置まで変位(閉鎖)される。
次に、一対のアーム560の閉鎖の完了に応じて、Z方向への移動(上昇)の開始を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、昇降モータm4の駆動が開始され、景品把持部500の上下方向に沿った移動(上昇)が開始される。
次に、景品把持部500が所定の高さまで上昇されたことに応じて、開口エリアOEへの移動を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、X方向モータm2及びY方向モータm3の駆動が開始され、景品把持部500が予め設定されている開口エリアOEに向けて移動される。
次に、景品把持部500が開口エリアOEに移動されたことに応じて、一対のアーム560の開放を指定する制御コマンドが、キャッチャー基板530に対して送信される。これによって、各開閉モータm1が駆動され、一対のアーム560が開放される。この際、各アーム560は、開放限度位置まで変位(開放)される。
次に、一対のアーム560の閉鎖の完了に応じて、ホームポジションへの移動を指定する制御コマンドが、ドライブ基板60に対して送信される。これによって、X方向モータm2及びY方向モータm3の駆動が開始され、景品把持部500が予め設定されているホームポジションに向けて移動される。
そして、景品把持部500がホームポジションに移動されたことに応じて、今回の景品獲得ゲームが終了される。景品獲得ゲーム(ゲーム状態)が終了すると、上記のアトラクト開始処理に移行し、再びアトラクト状態が開始される。
【0055】
(景品獲得ゲーム装置1の作用)
景品獲得ゲーム装置1では、開閉モータm1と、アーム保持部550と、アーム560と、を含む複数の部品がユニット化(一体化)されて、アームユニット520を構成している。特に、アームユニット520が、ベース部材590に対して一体として着脱可能となっている。これによって、ベース部材590に対するアームユニット520の組付け・交換を容易化することが可能となる。その結果、景品把持部500の組み立て・部品交換を容易化することが可能となる。
また、景品獲得ゲーム装置1では、開閉モータm1の駆動を制御するキャッチャー基板530を備えている。そして、キャッチャー基板530が、ベース部材590に配置されている。これによって、ベース部材590において複数のアームユニット520を配置した場合であっても、一の制御基板(キャッチャー基板530)により複数のアームユニット520に係る開閉モータm1を一括で制御でき、アームユニット520ごとに制御基板(キャッチャー基板530)を設ける必要がなくなる。その結果、部品点数の増加を抑制することが可能となる。
また、景品獲得ゲーム装置1では、アームユニット520が、動力伝達ユニット540を含んで構成されている。そして、動力伝達ユニット540について、開閉モータm1の動力をアーム保持部550に伝達する動力伝達機構がユニット化されて構成されている。これによって、動力伝達ユニット540の組付け・交換を容易化することが可能となる。
【0056】
また、景品獲得ゲーム装置1では、アームユニット520が、アーム保持部550の位置(回転位置・回転角度)を検知するポテンションメータ580を含んで構成されている。これによって、開閉モータm1と、アーム保持部550と、アーム560と、ポテンションメータ580と、を含む複数の部品について、一括で組付けを行うことが可能となり、景品把持部500の組み立て・部品交換を容易化することが可能となる。
また、景品獲得ゲーム装置1では、アームユニット520が、アーム保持部550に保持されたアーム560の種別を検出するアーム種別識別基板570を含んで構成されている。これによって、開閉モータm1と、アーム保持部550と、アーム560と、アーム種別識別基板570と、を含む複数の部品について、一括で組付けを行うことが可能となり、景品把持部500の組み立て・部品交換を容易化することが可能となる。
また、景品獲得ゲーム装置1では、アーム種別識別基板570が、アーム560に設けられたアーム種別識別部562の態様(具体的には、4つの識別部s1~s4において、貫通孔が形成されている識別部s1~s4の組み合わせ(パターン))に基づいて、アーム560の種別を検出する。これによって、簡易な構成によりアーム560の種別を検出することが可能となる。
また、景品獲得ゲーム装置1では、ベース部材590において、複数のアームユニット520を取り付け可能となっている。これによって、様々な仕様(2本爪使用、3本爪使用等)の景品把持部500を構成することが可能となる。
【0057】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、ベース部材510において、2組のアームユニット520を取り付けて、「2本爪仕様」に対応する景品把持部500を構成している。または、ベース部材610において、3組のアームユニット520を取り付けて、「3本爪仕様」に対応する景品把持部500を構成している。
しかしながら、ベース部材510において、1組のアームユニット520を取り付けて、「1本爪仕様」に対応する景品把持部500を構成しても構わない。
または、「4本爪使用」に対応するベース部材を用意して、当該ベース部材において、4組のアームユニット520を取り付けて、「4本爪仕様」に対応する景品把持部500を構成しても構わない。
【0058】
また、上記実施形態では、キャッチャー基板530の処理部が、4系統のフォトセンサにより、4つの識別部s1~s4において、貫通孔が形成されている識別部s1~s4の組み合わせ(パターン)を検知し、検知したパターンに基づいて、アーム保持部550におけるアーム560の装着の有無と、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、を検出する構成となっている。
しかしながら、キャッチャー基板530の処理部が、物理スイッチから入力される検出信号に基づいて、アーム保持部550におけるアーム560の装着の有無と、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、を検出する構成としても構わない。かかる構成では、アーム保持部550において、物理スイッチを配置する。物理スイッチは、押下操作が可能な操作部を有し、操作部が押下操作されたことに応じて、検出信号をキャッチャー基板530に対して送信する。また、アーム560の基端部(アーム保持部550内に挿入される部分)において、アーム保持部550内への挿入(装着)により物理スイッチの操作部を押下操作する操作突起を設ける。この際、アーム560の種別ごとに、基端部に設けられている操作突起の数を異ならせる。例えば、小型のアーム560Aには、1つの操作突起を設け、中型のアーム560Bには、2つの操作突起を設け、大型のアーム560Cには、3つの操作突起を設ける。これによって、小型のアーム560Aがアーム保持部550に装着される際には、物理スイッチの操作部が、1回押下操作される。一方、中型のアーム560Bがアーム保持部550に装着される際には、物理スイッチの操作部が、2回押下操作される。一方、大型のアーム560Cがアーム保持部550に装着される際には、物理スイッチの操作部が、3回押下操作される。そして、キャッチャー基板530の処理部が、キャリブレーション処理中に物理スイッチから入力される検出信号に基づいて、アーム保持部550に装着されたアーム560の種別を検出する構成とする。この際、物理スイッチの操作部が押下操作されていないことを検出した場合には、アーム保持部550において、アーム560が装着されていないことを検出する。一方、物理スイッチの操作部が1回押下操作されたことを検出した場合には、アーム保持部550において、小型のアーム560Aが装着されていることを検出する。一方、物理スイッチの操作部が2回押下操作されたことを検出した場合には、アーム保持部550において、中型のアーム560Bが装着されていることを検出する。一方、物理スイッチの操作部が3回押下操作されたことを検出した場合には、アーム保持部550において、大型のアーム560Cが装着されていることを検出する。
または、キャッチャー基板530の処理部が、カラーセンサから入力される検出信号に基づいて、アーム保持部550におけるアーム560の装着の有無と、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、を検出する構成としても構わない。かかる構成では、アーム保持部550において、カラーセンサを配置する。カラーセンサは、検出した色に応じた検出信号をキャッチャー基板530に対して送信する。また、アーム560の基端部(アーム保持部550内に挿入される部分)において、所定の色を付する。この際、アーム560の種別ごとに、基端部に付されている色を異ならせる。例えば、小型のアーム560Aには、「青色」を付し、中型のアーム560Bには、「赤色」を付し、大型のアーム560Cには、「黄色」を付し、アーム保持部550の内面に「白色」を付する。これによって、アーム560がアーム保持部550に装着されると、当該アーム560の基端部に付された色が、カラーセンサにより検出される。そして、キャッチャー基板530の処理部が、キャリブレーション処理中にカラーセンサから入力される検出信号に基づいて、アーム保持部550に装着されたアーム560の種別を検出する構成とする。この際、「白色」を検出した場合には、アーム保持部550において、アーム560が装着されていないことを検出する。一方、「青色」を検出した場合には、アーム保持部550において、小型のアーム560Aが装着されていることを検出する。一方、「赤色」を検出した場合には、アーム保持部550において、中型のアーム560Bが装着されていることを検出する。一方、「黄色」を検出した場合には、アーム保持部550において、大型のアーム560Cが装着されていることを検出する。
または、キャッチャー基板530の処理部が、電気回路の導通・非導通に基づいて、アーム保持部550におけるアーム560の装着の有無と、アーム保持部550に装着されているアーム560の種別と、を検出する構成としても構わない。かかる構成では、アーム保持部550において、3系統の電気回路を配置する。各電気回路は、開放された接点部を有し、接点部が閉鎖されると、電気信号をキャッチャー基板530に対して出力する。また、アーム560の基端部(アーム保持部550内に挿入される部分)において、電気回路の接点部を閉鎖する(導通させる)導通板を設ける。この際、アーム560の種別ごとに、3系統の電気回路のうち、異なる電気回路の接点部を閉鎖するように、導通板を設ける。例えば、小型のアーム560Aには、3系統の電気回路のうち、第1の電気回路の設定部を閉鎖する位置に導通板を設ける。一方、中型のアーム560Bには、3系統の電気回路のうち、第2の電気回路の設定部を閉鎖する位置に導通板を設ける。一方、大型のアーム560Cには、3系統の電気回路のうち、第3の電気回路の設定部を閉鎖する位置に導通板を設ける。これによって、小型のアーム560Aがアーム保持部550に装着されると、3系統の電気回路のうち、第1の電気回路のみが導通する(接点部が閉鎖される)。一方、中型のアーム560Bがアーム保持部550に装着されると、3系統の電気回路のうち、第2の電気回路のみが導通する(接点部が閉鎖される)。一方、大型のアーム560Cがアーム保持部550に装着されると、3系統の電気回路のうち、第3の電気回路のみが導通する(接点部が閉鎖される)。そして、キャッチャー基板530の処理部が、キャリブレーション処理中に3系統の電気回路から入力される電気信号に基づいて、アーム保持部550に装着されたアーム560の種別を検出する構成とする。この際、全ての電気回路について電気信号が入力されていない(非導通である)場合には、アーム保持部550において、アーム560が装着されていないことを検出する。一方、3系統の電気回路のうち、第1の電気回路のみから電気信号が入力されている(導通している)場合には、アーム保持部550において、小型のアーム560Aが装着されていることを検出する。一方、3系統の電気回路のうち、第2の電気回路のみから電気信号が入力されている(導通している)場合には、アーム保持部550において、中型のアーム560Bが装着されていることを検出する。一方、3系統の電気回路のうち、第3の電気回路のみから電気信号が入力されている(導通している)場合には、アーム保持部550において、大型のアーム560Cが装着されていることを検出する。
【0059】
また、上記実施形態では、アーム種別識別部562が、平行に配置された一対の識別板562aを含んで構成されている。そして、一対の識別板562aが、互いに同一の構成を有している。これによって、各識別板562aに設けられている4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部s1~s4の組み合わせ(パターン)により、当該アーム560の種別を識別可能としている。すなわち、各識別板562aにおいて、4つの識別部s1~s4のうち、貫通孔が形成されている識別部の組み合わせが、当該アーム560の種別に対応する組み合わせとなっている。
しかしながら、一対の識別板562aに設けられている合計で8つの識別部のうち、貫通孔が形成されている識別部の組み合わせ(パターン)により、当該アーム560の種別を識別可能としても構わない。すなわち、一対の識別板562aにおいて、合計で8つの識別部のうち、貫通孔が形成されている識別部の組み合わせが、当該アーム560の種別に対応する組み合わせとなっている構成としても構わない。かかる構成により、識別可能となるアーム560の種別を増やすことが可能となり、これに伴い、サイズ、形状、爪部材561の形状等が異なる様々な種類のアーム560を用意することが可能となり、多種多様な運営を実現することが可能となる。
【0060】
また、上記実施形態に係る構成及び上記変形例に係る構成のうち、二以上の構成を、適宜、組み合わせても構わない。
【符号の説明】
【0061】
1 景品獲得ゲーム装置
500 景品把持部
501 キャッチャーケース
510 ベース部材
520 アームユニット
530 キャッチャー基板
540 動力伝達ユニット
550 アーム保持部
560 アーム
570 アーム種別識別基板
580 ポテンションメータ
590 ベース部材
m1 開閉モータ