(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】拡張現実視認デバイスのための挿入体
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20240530BHJP
G02C 11/00 20060101ALI20240530BHJP
G02C 5/12 20060101ALI20240530BHJP
G02C 9/00 20060101ALI20240530BHJP
G02C 1/06 20060101ALI20240530BHJP
G02C 5/02 20060101ALI20240530BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02C11/00
G02C5/12
G02C9/00
G02C1/06
G02C5/02
H04N5/64 511A
(21)【出願番号】P 2020533730
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(86)【国際出願番号】 US2018066514
(87)【国際公開番号】W WO2019126331
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-17
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ドミンゲス, ダニエル ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ギャンブル, サマンサ ジョー
(72)【発明者】
【氏名】スケルトン, ロバート コールマン
(72)【発明者】
【氏名】フォスター, ポール トーマス
(72)【発明者】
【氏名】スリピー, マイケル ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイル, ジェイソン ポール
【審査官】堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/037089(WO,A1)
【文献】特開2010-256657(JP,A)
【文献】特開2014-174366(JP,A)
【文献】特表平05-504849(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0050224(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104049364(CN,A)
【文献】特開2015-034912(JP,A)
【文献】特開2005-303843(JP,A)
【文献】特開2003-228027(JP,A)
【文献】特開2007-086696(JP,A)
【文献】特開2007-273733(JP,A)
【文献】特開2003-329873(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01 - 27/02
H04N 5/64
G02C 1/00 - 13/00
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
視知覚デバイスであって、
少なくとも第1の視認デバイスフレームコンポーネントと視認デバイス縁とを含む視認デバイスフレームと、
前記視認デバイスフレームの前記視認デバイス縁に固着される少なくとも第1の視認コンポーネントであって、少なくとも光の第1の成分は、前記
第1の視認コンポーネントを通して伝送する実オブジェクトの表面からの光を含む、第1の視認コンポーネントと、
画像を表すデータを保持するためのデータチャネルと、
前記データチャネルに接続されたプロジェクタであって、前記プロジェクタは、前記データを前記画像を表す光に変換し、前記画像を表す前記光を少なくとも前記光の第2の成分として投影するように構成され、前記プロジェクタは、前記光の前記第2の成分を前記第1の視認コンポーネントの中に指向するように構成される、プロジェクタと、
少なくとも第1の矯正コンポーネントを含む挿入フレームと、
ピンと第1および第2の接続コンポーネントを有する少なくとも第1の磁気セットとを含む取付システムであって、前記第1の接続コンポーネント、前記第2の接続コンポーネントはそれぞれ、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネント、前記挿入フレームに固着され、前記ピンは、前記挿入フレームおよび前記視認デバイスフレームがまとめられると、誘導開口部と係合するように配向され、前記ピンは、先端と、本体とを有し、前記先端は、前記本体より小さい断面を有し、使用時、ユーザは、前記挿入フレームを前記視認デバイスフレームにより近接して移動させ、前記挿入フレームが前記視認デバイスフレームに接近するときに前記ピンを前記誘導開口部の中へ挿入し、前記先端の前記より小さい断面は、前記ピンの中心線と前記誘導開口部の中心線との間のわずかな不整合を可能にし、前記ピンが前記誘導開口部の中へさらに挿入されるにつれて、前記本体は、前記誘導開口部に進入し、前記本体は、前記誘導開口部よりもわずかに少し小さいだけであり、これは、前記ピンの中心線を前記誘導開口部の中心線と整合させ、前記第1の磁気セットの前記第1および第2の接続コンポーネントは、前記挿入フレームおよび前記視認デバイスフレームがまとめられると、相互に近接して位置するとき、磁気引力によって相互に誘引され、前記磁気引力は、前記挿入フレームを前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントに固着し、前記
第1の矯正コンポーネントは、前記光の前記第1の成分および前記光の前記第2の成分を眼に向かって屈折させるように構成され、前記
第1の矯正コンポーネントは、前記眼のレンズの屈折誤差に従って前記光の前記第1の成分および前記光の前記第2の成分を矯正するように構成される、取付システムと
を備え、
前記実オブジェクトと前記画像とが前記眼から同じ距離にあり、かつ、前記光の前記第1の成分に対する前記第1の矯正コンポーネントによる矯正と前記光の前記第2の成分に対する前記第1の矯正コンポーネントによる矯正とが同じである場合、前記画像に対する前記光の前記第2の成分の焦点距離と、前記実オブジェクトに対する前記光の前記第1の成分の焦点距離とは、同じであり、
前記第1の矯正コンポーネントは、平凹レンズであり、
前記平凹レンズは、前記眼と前記第1の視認コンポーネントとの間にある、デバイス。
【請求項2】
前記平凹レンズは、第1の側面と前記第1の側面の反対の第2の側面とを有し、前記第2の側面は、前記眼に前記第1の側面よりも近接して位置付けられ、前記平凹レンズの前記第2の側面は、凹面形状を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記平凹レンズの前記第1の側面は、平面である、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の矯正コンポーネントは、近視、遠視、乱視、および老視のうちの少なくとも1つを矯正する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記視認デバイスフレームの一部を形成する視認デバイスフレームブリッジであって、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントは、前記視認デバイスフレームブリッジの一部を形成する、視認デバイスフレームブリッジと、
第2の視認コンポーネントであって、前記第1および第2の視認コンポーネントは、前記視認デバイスフレームに固着され、前記視認デバイスフレームブリッジによって相互に接続される、第2の視認コンポーネントと、
前記挿入フレームに固着される第2の矯正コンポーネントであって、前記取付システムは、前記挿入フレームを前記視認デバイスフレームに固着する、第2の矯正コンポーネントと
をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記挿入フレームは、前記第1および第2の矯正コンポーネントを相互に接続し、挿入体を形成する少なくとも挿入フレームブリッジを含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記挿入フレームは、前記第1の矯正コンポーネントを囲繞する少なくとも第1の挿入フレーム縁を有する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の挿入フレーム縁および前記第1の矯正コンポーネントは、相補的形状を有し、前記相補的形状は、前記
第1の矯正コンポーネントが、前記第1の矯正コンポーネントの第1の側が前記第1の視認コンポーネントに向かって面した状態で、前記第1の挿入フレーム縁の中に第1の配向において挿入されることを可能にし、かつ、前記第1の矯正コンポーネントが、前記第1の矯正コンポーネントの第1の側が前記第1の視認コンポーネントに背を向けた状態で、前記第1の挿入フレーム縁の中に第2の配向において挿入されることを禁止する、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の挿入フレーム縁の形状は、異なる半径を有する第1および第2の湾曲を含み、前記異なる半径は、前記第1の矯正コンポーネントの個別の半径を前記第1の配向に合致させ、前記第1の矯正コンポーネントが、垂直軸を中心として前記第1の配向から前記第2の配向に回転されると、前記第1の矯正コンポーネントの前記第1の挿入フレーム縁の中への挿入を防止する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1の挿入フレーム縁は、平坦区分を有し、前記平坦区分の中心点から直角における線が、前記第1の矯正コンポーネントの中心点からオフセットされる、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記取付システムは、
鼻ピースであって、前記鼻ピースおよび前記視認デバイスフレームブリッジは、相互係合構成を有し、前記相互係合構成は、相互に接続可能であり、前記鼻ピースを前記視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載し、前記鼻ピースは、前記挿入フレームブリッジに接触することにより前記挿入フレームブリッジを前記視認デバイスフレームブリッジに対して定位置に保持する表面を有する、鼻ピース
を含む、請求項6に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ピンは、前記磁気引力の方向に前記
誘導開口部と係合する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記ピンは、第1のピンであり、前記誘導開口部は、第1の誘導開口部であり、前記取付システムは、第2のピンを含み、前記第2のピンは、前記挿入フレームおよび前記視認デバイスフレームがまとめられると、第2の誘導開口部と係合するように配向され、前記第2のピンは、個別の先端と、個別の本体とを有し、前記個別の先端は、前記個別の本体より小さい断面を有し、使用時、前記ユーザが前記挿入フレームを前記視認デバイスフレームにより近接して移動させると、前記第2のピンは、前記挿入フレームが前記視認デバイスフレームに接近するときに前記第2の誘導開口部の中へ挿入し、前記個別の先端の前記より小さい断面は、前記第2のピンの中心線と前記第2の誘導開口部の個別の中心線との間のわずかな不整合を可能にし、前記第2のピンが前記第2の誘導開口部の中へさらに挿入されるにつれて、前記個別の本体は、前記第2の誘導開口部に進入し、前記個別の本体は、前記第2の誘導開口部よりもわずかに少し小さいだけであり、これは、前記第2のピンの個別の中心線を前記第2の誘導開口部の個別の中心線と整合させる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記
誘導開口部は、前記視認デバイスフレーム内に位置し、前記ピンは、前記挿入フレームに搭載される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記接続コンポーネントのうちの1つは、永久磁石であり、前記接続コンポーネントのうちの別のものは、強磁性コンポーネントである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
前記永久磁石は、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントに固着され、前記強磁性コンポーネントは、前記第1の矯正コンポーネントに固着される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記視認デバイスフレームは、第2の視認デバイスフレームコンポーネントを含み、前記取付システムは、第3および第4の接続コンポーネントを含む少なくとも第2の磁気セットを含み、前記第3の接続コンポーネント、前記第4の接続コンポーネントはそれぞれ、前記第2の視認デバイスフレームコンポーネント、前記挿入フレームに固着され、前記第2の
磁気セットの前記接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、磁気引力によって相互に誘引され、前記挿入フレームを前記第2の視認デバイスフレームコンポーネントに固着する、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全体が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2017年12月20日に出願された、米国仮特許出願第62/608,054号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、視知覚デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、「仮想現実」視認デバイス等の視知覚デバイスの開発を促進している。仮想現実視認デバイスは、一方は左眼のため、他方は右眼のためのものである、2つの画像をユーザに提示する、ウェアラブルデバイスである。画像内のオブジェクトは、脳が、オブジェクトを3次元オブジェクトとして処理することを可能にする様式において相互と異なる。画像が、絶えず変化すると、3次元における移動が、シミュレートされ得る。仮想現実視認デバイスは、典型的には、他の実世界オブジェクトに対する、透過性を伴わないデジタルまたは仮想画像の表示を伴う。
【0004】
他の視知覚デバイス、いわゆる、「拡張現実」視認デバイスは、通常、ユーザの周囲の実世界の可視化に対する拡張としてデジタルまたは仮想画像情報の表示を可能にする、技術を含む。
【0005】
上記の種類の視知覚デバイスは、多くの場合、ユーザの頭部の周囲にフィットするストラップ、またはユーザの頭部上にフィットする、他の構造を有する。これらのストラップまたは構造は、ユーザに適するように頻繁に調節可能である。他のユーザ特有の調節機能は、通常、そのような視知覚デバイスの中に含まれていない。例えば、ユーザは、(仮想現実視認デバイスまたは拡張現実視認デバイス内で)レンダリングされた画像を見るため、または(拡張現実視認デバイス内で)ユーザの周囲の実世界内の実オブジェクトを見るために矯正光学系を要求し得る。
【0006】
拡張現実視認デバイス、仮想現実視認デバイス、度付きおよび度なし眼鏡等の視知覚デバイスは、通常、鼻ピースを有する。鼻ピースは、ユーザの鼻にわたってフィットし、視知覚デバイスの重量を担持することを補助する。視知覚デバイスの鼻ピースは、通常、異なるユーザにフィットするように交換可能ではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも第1の視認デバイスフレームコンポーネントを含む、視認デバイスフレームと、視認デバイスフレームに固着される、少なくとも第1の視認コンポーネントと、少なくとも第1の矯正コンポーネントを含む、挿入フレームと、それぞれ、第1の視認デバイスフレームコンポーネントおよび挿入フレームに固着される、第1および第2の接続コンポーネントを有する、少なくとも第1の磁気セットを含む、取付システムであって、第1の磁気セットの第1および第2の接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、挿入フレームを第1の視認デバイスフレームコンポーネントに固着させる、取付システムとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0008】
本発明はさらに、第1および第2の接続コンポーネントを相互に近接して位置決めすることであって、接続コンポーネントは、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、矯正コンポーネントをフレームコンポーネントに固着させ、視知覚デバイスを組み立てる、ことと、光が、フレームコンポーネントに固着される、視認コンポーネントから透過されている状態で、眼にわたって視知覚デバイスを位置付けることであって、矯正コンポーネントは、光の経路内に位置し、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、眼の網膜上への光の集束を改良する、こととを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0009】
本発明はまた、視認デバイスフレームと、視認デバイスフレームに固着される、少なくとも第1の視認コンポーネントと、少なくとも第1の視認縁を有する、挿入体と、それぞれ、視認デバイスフレームおよび挿入体に固着される、第1および第2の接続コンポーネントを含む、少なくとも第1の磁気セットを含む、取付システムであって、第1のセットの接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、挿入体を、第1の視認縁を通して視認可能な第1の視認コンポーネントを伴う、視認デバイスフレームに固着させる、取付システムとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0010】
本発明はさらに、第1および第2の接続コンポーネントを相互に近接して位置決めすることであって、接続コンポーネントは、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、挿入体を視認デバイスフレームに固着させ、挿入体の第1の視認縁を通して視認可能な視認デバイスフレームに搭載される、第1の視認コンポーネントを伴う、視知覚デバイスを組み立てる、ことと、光が、フレームコンポーネントに固着される視認コンポーネントから透過され、光が、第1の視認縁を通過し、眼の網膜上に集束する状態で、視知覚デバイスを眼にわたって位置付けることとを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0011】
本発明はまた、第1および第2の視認コンポーネントと、第1および第2の視認コンポーネントを相互に接続する、少なくとも視認デバイスフレームブリッジを含む、視認デバイスフレームと、第1および第2の矯正コンポーネントと、第1および第2の矯正コンポーネントを相互に接続し、挿入体を形成する、少なくとも挿入フレームブリッジを含む、挿入フレームと、鼻ピースを含む、取付システムであって、鼻ピースおよび視認デバイスフレームブリッジは、それぞれ、第1および第2の相互係合する係止構成を有し、第1および第2の相互係合する係止構成は、相互に接続可能であり、鼻ピースを視認デバイスフレームブリッジに搭載し、鼻ピースは、挿入フレームブリッジに接触し、挿入フレームブリッジを視認デバイスフレームブリッジに対して定位置に保持する、上側表面を有する、取付システムとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0012】
本発明はさらに、鼻ピースを視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載し、矯正コンポーネントをフレームブリッジに固着させ、視知覚デバイスを組み立てることと、光が、光の経路内のフレームコンポーネントおよび矯正コンポーネントに固着される、視認コンポーネントから透過されている状態で、眼にわたって視知覚デバイスを位置付け、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、眼の網膜上への光の集束を改良することとを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0013】
本発明はまた、第1の鼻ピースを含む、視知覚デバイスを提供し、第1の鼻ピースは、個別の係止コンポーネントと、個別の鼻パッドであって、個別の鼻ブリッジ部分と、個別の反転されたチャネル形状を画定する、個別の第1および第2の鼻タブとを有する、個別の鼻パッドと、個別の第2の係止コンポーネントを個別の鼻ブリッジ部分に接続する、個別の茎部と、個別の係止コンポーネント上の個別の第1の係止構成と、第1および第2の視認コンポーネントと、第1および第2の視認コンポーネントを相互に接続する、少なくとも視認デバイスフレームブリッジを含む、視認デバイスフレームと、視認デバイスフレームブリッジ上の第2の係止構成であって、第2の係止構成および個別の第1の係止構成は、それぞれ、第1および第2の相互係合する係止構成であり、第1および第2の相互係合する係止構成は、相互に接続可能であり、第1の鼻ピースを視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載する、第2の係止構成とを含み得る。
【0014】
本発明はさらに、鼻パッドを視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載することと、鼻パッドをユーザの鼻上に位置付けることであって、鼻パッドは、鼻ブリッジ部分と、反転されたチャネル形状を画定する、第1および第2の鼻タブとを有し、鼻ブリッジ部分は、第1および第2の視認コンポーネントを接続する、視認デバイスフレームブリッジを含む、視認デバイスフレームの一部を形成する、こととを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0015】
本発明はまた、バイオニクルフレームと、バイオニクルフレームに搭載される、視認コンポーネントと、シェルピースと、シェルピースに搭載される、鼻ピースであって、第1および第2の鼻パッドを有する、鼻ピースと、柔軟な部材であって、シェルピースは、柔軟な部材を通してバイオニクルフレームに接続される、柔軟な部材と含む、視知覚デバイスを提供する。
【0016】
本発明はさらに、バイオニクルフレームと、バイオニクルフレームに搭載される、視認コンポーネントと、シェルピースと、シェルピースに搭載される、鼻ピースであって、第1および第2の鼻パッドを有する、鼻ピースと、バイオニクルフレームと鼻ピースとの間に位置する、障壁コンポーネントとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0017】
本発明はまた、画像を表すデータを保持するための、データチャネルと、データチャネルに接続され、データを画像を表す光に変換し、画像を、光の少なくとも第1の成分として表す光を透過させる、プロジェクタであって、光の少なくとも第2の成分は、実オブジェクトの表面から、光の第1の成分と同時に透過される、プロジェクタと、それを通して光の第1の成分および光の第2の成分のうちの少なくとも一方が、眼の水晶体によって屈折され、次いで、眼の網膜上に到達する前に透過する、矯正コンポーネントであって、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、光の少なくとも1つの成分の眼の網膜上への集束を改良する、矯正コンポーネントとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0018】
本発明はさらに、画像を表すデータを、画像を表す光の第1の成分に変換することと、光の少なくとも第1の成分を透過させることであって、光の少なくとも第1の成分は、眼の水晶体を通して透過し、光の少なくとも第2の成分は、実オブジェクトの表面から眼の水晶体を通して光の第1の成分と同時に透過される、ことと、矯正コンポーネントを光の経路内に設置し、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、眼の網膜上への光の第1および第2の成分のうちの少なくとも一方の集束を改良することとを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0019】
本発明はまた、画像を表すデータを保持するための、データチャネルと、データチャネルに接続され、データを画像を表す光の少なくとも第1の成分に変換し、光の少なくとも第1の成分を透過させる、プロジェクタと、それを通して光の少なくとも第1の成分が、眼の水晶体によって屈折され、次いで、眼の網膜上に到達する前に透過する、矯正コンポーネントであって、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、光の少なくとも第1の成分の眼の網膜上への集束を改良する、矯正コンポーネントとを含む、視知覚デバイスを提供する。
【0020】
本発明はさらに、画像を表すデータを、画像を表す光の少なくとも第1の成分に変換することと、光の少なくとも第1の成分を、眼の水晶体を通して透過させることと、矯正コンポーネントを光の少なくとも第1の成分の経路内に設置し、眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、光の少なくとも第1の成分の眼の網膜上への集束を改良することとを含む、光を視覚的に知覚する方法を提供する。
【0021】
本発明はまた、レンズと、レンズ上の、少なくとも第1の赤外線通過フィルタであって、レンズは、第1の赤外線通過フィルタを用いて、赤外線通過フィルタを用いない場合より多くの赤外線光を通過させる、少なくとも第1の赤外線通過フィルタとを含む、視覚デバイスを提供する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
視知覚デバイスであって、
少なくとも第1の視認デバイスフレームコンポーネントを含む視認デバイスフレームと、
前記視認デバイスフレームに固着される少なくとも第1の視認コンポーネントと、
少なくとも第1の矯正コンポーネントを含む挿入フレームと、
第1および第2の接続コンポーネントを有する少なくとも第1の磁気セットを含む取付システムであって、前記第1および第2の接続コンポーネントは、それぞれ、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントおよび前記挿入フレームに固着され、前記第1の磁気セットの第1および第2の接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、前記挿入フレームを前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントに固着させる、取付システムと
を備える、デバイス。
(項目2)
前記第1の矯正コンポーネントは、レンズである、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記レンズは、前記第1の視認コンポーネントに対向するその側面に凹面を有する、項目2に記載のデバイス。
(項目4)
前記レンズは、前記第1の視認コンポーネントに面するその側面に平面を有する、項目3に記載のデバイス。
(項目5)
前記第1の矯正コンポーネントは、近視、遠視、乱視、および老視のうちの少なくとも1つを矯正する、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
前記視認デバイスフレームの一部を形成する視認デバイスフレームブリッジであって、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントは、前記視認デバイスフレームブリッジの一部を形成する、視認デバイスフレームブリッジと、
第2の視認コンポーネントであって、前記第1および第2の視認コンポーネントは、前記視認デバイスフレームに固着され、前記視認デバイスフレームブリッジによって相互に接続される、第2の視認コンポーネントと、
前記挿入フレームに固着される第2の矯正コンポーネントであって、前記取付システムは、前記挿入フレームを前記視認デバイスフレームに固着させる、第2の矯正コンポーネントと
をさらに備える、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
前記挿入フレームは、前記第1および第2の矯正コンポーネントを相互に接続し、挿入体を形成する少なくとも挿入フレームブリッジを含む、項目6に記載のデバイス。
(項目8)
前記挿入フレームは、前記第1の矯正コンポーネントを囲繞する少なくとも第1の挿入フレーム縁を有する、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
前記第1の挿入フレーム縁および前記第1の矯正コンポーネントは、相補的形状を有し、前記相補的形状は、前記矯正コンポーネントが、前記第1の矯正コンポーネントの第1の側が前記第1の視認コンポーネントに向かって面した状態で、前記第1の挿入フレーム縁の中に第1の配向において挿入されることを可能にし、かつ、前記第1の矯正コンポーネントが、前記第1の矯正コンポーネントの第1の側が前記第1の視認コンポーネントに背を向けた状態で、前記第1の挿入フレーム縁の中に第2の配向において挿入されることを禁止する、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
前記第1の挿入フレーム縁の形状は、異なる半径を有する第1および第2の湾曲を含み、前記異なる半径は、前記第1の矯正コンポーネントの個別の半径を前記第1の配向に合致させ、前記第1の矯正コンポーネントが、垂直軸を中心として前記第1の配向から前記第2の配向に回転されると、前記第1の矯正コンポーネントの前記第1の挿入フレーム縁の中への挿入を防止する、項目9に記載のデバイス。
(項目11)
前記第1の挿入フレーム縁は、平坦区分を有し、前記平坦区分の中心点から直角における線が、前記第1の矯正コンポーネントの中心点からオフセットされる、項目9に記載のデバイス。
(項目12)
前記取付システムは、
鼻ピースであって、前記鼻ピースおよび前記視認デバイスフレームブリッジは、相互係合構成を有し、前記相互係合構成は、相互に接続可能であり、前記鼻ピースを前記視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載し、前記鼻ピースは、前記挿入フレームブリッジに接触し、前記挿入フレームブリッジを前記視認デバイスフレームブリッジに対して定位置に保持する、表面を有する、鼻ピース
を含む、項目7に記載のデバイス。
(項目13)
前記取付システムはさらに、
ピンであって、前記ピンは、前記挿入フレームが、前記視認デバイスフレームと係合すると、開口部と係合するように構成される、ピン
を含む、項目7に記載のデバイス。
(項目14)
前記ピンは、先端と、本体とを有し、前記先端は、前記本体より小さい断面を有する、項目13に記載のデバイス。
(項目15)
前記開口部は、前記視認デバイスフレーム内に位置し、前記ピンは、前記挿入フレームに搭載される、項目13に記載のデバイス。
(項目16)
前記接続コンポーネントのうちの1つは、永久磁石であり、前記接続コンポーネントのうちの別のものは、強磁性コンポーネントである、項目1に記載のデバイス。
(項目17)
前記永久磁石は、前記第1の視認デバイスフレームコンポーネントに固着され、前記強磁性コンポーネントは、前記第1の矯正コンポーネントに固着される、項目15に記載のデバイス。
(項目18)
前記視認デバイスフレームは、第2の視認デバイスフレームコンポーネントを含み、前記取付システムは、第3および第4の接続コンポーネントを含む少なくとも第2の磁気セットを含み、前記第3および第4の接続コンポーネントは、それぞれ、前記第2の視認デバイスフレームコンポーネントおよび前記挿入フレームに固着され、第2のセットの前記接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、前記挿入フレームを前記第2の視認デバイスフレームコンポーネントに固着させる、項目1に記載のデバイス。
(項目19)
前記第1の視認コンポーネントは、
前記第1の矯正コンポーネントを通して眼の水晶体に向かって光を透過させるように構成され、前記第1の矯正コンポーネントは、眼の水晶体の屈折誤差に従って光を調節するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目20)
前記第1の矯正コンポーネントは、実オブジェクトの表面から前記光の少なくともある成分を受け取るように構成される、項目19に記載のデバイス。
(項目21)
前記第1の矯正コンポーネントは、前記実オブジェクトの表面から受け取られた前記光の成分を補正するように構成される、項目20に記載のデバイス。
(項目22)
仮想画像を表すデータを保持するためのデータチャネルと、
前記データチャネルに接続されたプロジェクタであって、前記プロジェクタは、前記データを前記画像を表す光に変換し、前記画像を表す前記光を前記第1の視認コンポーネントに投影するように構成される、プロジェクタと
をさらに備える、項目1に記載のデバイス。
(項目23)
前記第1の矯正コンポーネントは、
前記第1の視認コンポーネントから前記仮想画像を表す前記光を受け取ることと、
前記第1の矯正コンポーネントを通して光を前記眼の水晶体に向かって透過させることであって、前記第1の矯正コンポーネントは、前記眼の水晶体の屈折誤差に従って前記仮想画像を表す前記光を調節するように構成される、ことと
を行うように構成される、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
光を視覚的に知覚する方法であって、
第1および第2の接続コンポーネントを相互に近接して位置決めすることであって、前記接続コンポーネントは、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、矯正コンポーネントをフレームコンポーネントに固着させ、視知覚デバイスを組み立てる、ことと、
光が、前記フレームコンポーネントに固着される視認コンポーネントから透過されている状態で、眼にわたって前記視知覚デバイスを位置付けることであって、前記矯正コンポーネントは、前記光の経路内に位置し、前記眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、前記眼の網膜上への光の集束を改良する、ことと
を含む、方法。
(項目25)
視知覚デバイスであって、
視認デバイスフレームと、
前記視認デバイスフレームに固着される少なくとも第1の視認コンポーネントと、
少なくとも第1の視認縁を有する挿入体と、
第1および第2の接続コンポーネントを含む少なくとも第1の磁気セットを含む取付システムであって、前記第1および第2の接続コンポーネントは、それぞれ、前記視認デバイスフレームおよび前記挿入体に固着され、前記第1のセットの接続コンポーネントは、相互に近接して位置するとき、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、前記挿入体を、前記第1の視認縁を通して視認可能な前記第1の視認コンポーネントを伴う前記視認デバイスフレームに固着させる、取付システムと
を備える、デバイス。
(項目26)
光を視覚的に知覚する方法であって、
第1および第2の接続コンポーネントを相互に近接して位置決めすることであって、前記接続コンポーネントは、北/南の磁気引力によって相互に誘引され、挿入体を視認デバイスフレームに固着させ、前記挿入体の第1の視認縁を通して視認可能な前記視認デバイスフレームに搭載される第1の視認コンポーネントを伴う視知覚デバイスを組み立てる、ことと、
光が、前記フレームコンポーネントに固着される視認コンポーネントから透過され、前記光が、第1の視認縁を通過し、前記眼の網膜上に集束する状態で、前記視知覚デバイスを眼にわたって位置付けることと
を含む、方法。
(項目27)
視知覚デバイスであって、
第1および第2の視認コンポーネントと、
前記第1および第2の視認コンポーネントを相互に接続する少なくとも視認デバイスフレームブリッジを含む視認デバイスフレームと、
第1および第2の矯正コンポーネントと、
少なくとも挿入フレームブリッジを含む挿入フレームであって、前記挿入フレームブリッジは、前記第1および第2の矯正コンポーネントを相互に接続し、挿入体を形成する、挿入フレームと、
鼻ピースを含む取付システムであって、前記鼻ピースおよび前記視認デバイスフレームブリッジは、それぞれ、第1および第2の相互係合する係止構成を有し、前記第1および第2の相互係合する係止構成は、相互に接続可能であり、前記鼻ピースを前記視認デバイスフレームブリッジに搭載し、前記鼻ピースは、上側表面を有し、前記上側表面は、前記挿入フレームブリッジに接触し、前記挿入フレームブリッジを前記視認デバイスフレームブリッジに対して定位置に保持する、取付システムと
を備える、デバイス。
(項目28)
前記鼻ピースは、
鼻ブリッジ部分と、第1および第2の鼻タブとを伴う、反転されたチャネル形状を有する鼻パッドと、
前記鼻ブリッジ部分に接続される係止コンポーネントであって、前記第1の相互係合する係止構成は、前記係止コンポーネント上に形成される、係止コンポーネントと
を含む、項目27に記載のデバイス。
(項目29)
前記第1の係止コンポーネントは、前記鼻ブリッジ部分の上側表面から延在する、項目28に記載のデバイス。
(項目30)
前記挿入フレームは、前記挿入フレームブリッジから延在するタブを含み、前記タブは、貫通開口部を有し、前記係止コンポーネントは、前記貫通開口部を通して挿入可能である、項目29に記載のデバイス。
(項目31)
前記第1の係止構成は、
茎部と、
第1および第2のレバーアームであって、前記第1および第2のレバーアームは、それぞれ、前記茎部に接続される、第1および第2のレバーアームと、
第1および第2のクリップ構成であって、前記第1および第2のクリップ構成は、それぞれ、前記第1および第2のレバーアーム上にあり、前記クリップ構成は、前記第2の係止構成によって押下され、前記第1および第2のクリップ構成が、前記第2の係止構成の中に挿入されると、前記第1および第2のレバーアームを相互に向かって屈曲させ、前記第1および第2のレバーアームは、前記第1および第2のクリップ構成が、前記第2の係止構成から退出すると、拡張し、前記第1および第2のクリップ構成は、前記第1の係止構成の前記第2の係止構成からの係合解除に抵抗する、第1および第2のクリップ構成と
を含む、項目27に記載のデバイス。
(項目32)
各クリップ構成は、角面を有し、前記角面は、前記第2の係止構成と係合し、前記第1および第2のクリップ構成を相互に向かって押下し、前記第1の係止構成の前記第2の係止構成の中への挿入を可能にする、項目31に記載のデバイス。
(項目33)
各クリップ構成は、傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記第2の係止構成と係合し、前記第1および第2のクリップ構成を相互に向かって押下し、前記第1の係止構成の前記第2の係止構成からの除去を可能にする、項目31に記載のデバイス。
(項目34)
前記係止コンポーネントは、
前記茎部に接続される力伝達部材と、
前記力伝達部材上の弾性パッドであって、前記弾性パッドは、前記第1の係止構成が、前記第2の係止構成の中に挿入される間、前記視認デバイスの停止部分に対して係合し、圧縮する、弾性パッドと
を含む、項目27に記載のデバイス。
(項目35)
光を視覚的に知覚する方法であって、
鼻ピースを視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載し、矯正コンポーネントを前記フレームブリッジに固着させ、視知覚デバイスを組み立てることと、
光が、前記光の経路内の前記フレームコンポーネントおよび前記矯正コンポーネントに固着される視認コンポーネントから透過されている状態で、眼にわたって前記視知覚デバイスを位置付け、前記眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、前記眼の網膜上への光の集束を改良することと
を含む、方法。
(項目36)
視知覚デバイスであって、
第1の鼻ピースであって、前記第1の鼻ピースは、
個別の第1の係止コンポーネントと、
個別の鼻パッドであって、前記個別の鼻パッドは、個別の鼻ブリッジ部分と、個別の反転されたチャネル形状を画定する個別の第1および第2の鼻タブとを有する、個別の鼻パッドと、
個別の第1の係止コンポーネントを前記個別の鼻ブリッジ部分に接続する個別の茎部と、
前記個別の第1の係止コンポーネント上の個別の第1の係止構成と、
第1および第2の視認コンポーネントと、
前記第1および第2の視認コンポーネントを相互に接続する少なくとも視認デバイスフレームブリッジを含む視認デバイスフレームと、
前記視認デバイスフレームブリッジ上の第2の係止構成であって、前記第2の係止構成および前記個別の第1の係止構成は、それぞれ、第1および第2の相互係合する係止構成であり、前記第1および第2の相互係合する係止構成は、相互に接続可能であり、前記第1の鼻ピースを前記視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載する、第2の係止構成と
を含む、第1の鼻ピース
を備える、デバイス。
(項目37)
第2の鼻ピースであって、前記第2の鼻ピースは、
個別の係止コンポーネントと、
個別の鼻パッドであって、前記個別の鼻パッドは、個別の鼻ブリッジ部分と、個別の反転されたチャネル形状を画定する個別の第1および第2の鼻タブとを有する、個別の鼻パッドと、
前記個別の第1の係止コンポーネントを前記個別の鼻ブリッジ部分に接続する個別の茎部と、
前記個別の係止コンポーネント上の個別の第1の係止構成であって、前記第2の係止構成および前記個別の第1の係止構成は、それぞれ、第1および第2の相互係合する係止構成であり、前記第1および第2の相互係合する係止構成は、相互に接続可能であり、前記第1の鼻ピースを前記視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載し、前記第2の鼻ピースの茎部は、前記第1の鼻ピースの茎部より長い、個別の第1の係止構成と
を含む、第2の鼻ピース
をさらに備える、項目36に記載のデバイス。
(項目38)
前記個別の第1の係止構成は、
第1および第2のレバーアームであって、前記第1および第2のレバーアームは、それぞれ、前記個別の茎部に接続される、第1および第2のレバーアームと、
第1および第2のクリップ構成であって、前記第1および第2のクリップ構成は、それぞれ、前記第1および第2のレバーアーム上にあり、前記個別のクリップ構成は、前記第2の係止構成によって押下され、前記クリップ構成が、前記第2の係止構成の中に挿入されると、前記個別の第1および第2のレバーアームを相互に向かって屈曲させ、前記個別の第1および第2のレバーアームは、前記個別の第1および第2のクリップ構成が、前記第2の係止構成から退出すると、拡張し、前記個別の第1および第2のクリップ構成は、前記個別の第1の係止構成の前記第2の係止構成からの係合解除に抵抗する、第1および第2のクリップ構成と
を含む、項目36に記載のデバイス。
(項目39)
各個別のクリップ構成は、角面を有し、前記角面は、前記係止構成と係合し、前記個別の第1および第2のクリップ構成を相互に向かって押下し、前記個別の第1の係止構成の前記第2の係止構成の中への挿入を可能にする、項目38に記載のデバイス。
(項目40)
各個別のクリップ構成は、傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記第2の係止構成と係合し、前記個別の第1および第2のクリップ構成を相互に向かって押下し、前記個別の第1の係止構成の前記第2の係止構成からの除去を可能にする、項目39に記載のデバイス。
(項目41)
前記個別の第1の係止コンポーネントは、
前記個別の茎部に接続される個別の力伝達部材と、
前記力伝達部材上の個別の弾性パッドであって、前記個別の弾性パッドは、前記個別の第1の係止構成が、前記第2の係止構成の中に挿入される間、前記視認デバイスの停止部分に対して係合し、圧縮する、個別の弾性パッドと
を含む、項目36に記載のデバイス。
(項目42)
光を視覚的に知覚する方法であって、
鼻パッドを視認デバイスフレームブリッジに除去可能に搭載することと、
前記鼻パッドをユーザの鼻上に位置付けることであって、前記鼻パッドは、鼻ブリッジ部分と、反転されたチャネル形状を画定する第1および第2の鼻タブとを有し、前記鼻ブリッジ部分は、第1および第2の視認コンポーネントを接続する前記視認デバイスフレームブリッジを含む視認デバイスフレームの一部を形成する、ことと
を含む、方法。
(項目43)
視知覚デバイスであって、
バイオニクルフレームと、
前記バイオニクルフレームに搭載される視認コンポーネントと、
シェルピースと、
前記シェルピースに搭載される鼻ピースであって、前記鼻ピースは、第1および第2の鼻パッドを有する、鼻ピースと、
柔軟な部材であって、前記シェルピースは、前記柔軟な部材を通して前記バイオニクルフレームに接続される、柔軟な部材と
を備える、デバイス。
(項目44)
前記柔軟な部材は、弾性動作可能な部材である、項目43に記載のデバイス。
(項目45)
前記シェルピースは、前記バイオニクルフレームの対向側に前面および背面筐体を含み、前記バイオニクルフレームは、締結具開口部を画定し、
前記締結具開口部を通して挿入されるように構成される締結具であって、前記締結具は、対向端部を有し、前記対向端部は、それぞれ、前記前面および背面筐体に固着され、前記バイオニクルフレームは、前記締結具上を移動するように構成され、前記柔軟な部材は、圧縮し、前記バイオニクルフレームの前記締結具に対する移動を可能にするように構成される、締結具
をさらに備える、項目43に記載のデバイス。
(項目46)
前記バイオニクルフレームは、誘導ピン開口部を画定し、
前記誘導ピン開口部を通して挿入されるように構成される誘導ピンであって、前記誘導ピンは、対向端部を有し、前記対向端部は、それぞれ、前記前面および背面筐体に固着され、前記誘導部は、前記前面および背面筐体に対して移動し、前記バイオニクルフレームの前面および背面筐体に対する移動を可能にするように構成される、誘導ピン
をさらに備える、項目45に記載のデバイス。
(項目47)
前記バイオニクルフレームと前記鼻ピースとの間に位置する障壁コンポーネントであって、前記柔軟な部材は、前記シェルピースと前記障壁コンポーネントとの間にある、障壁コンポーネント
をさらに備える、項目43に記載のデバイス。
(項目48)
視知覚デバイスであって、
バイオニクルフレームと、
前記バイオニクルフレームに搭載される視認コンポーネントと、
シェルピースと、
前記シェルピースに搭載される鼻ピースであって、前記鼻ピースは、第1および第2の鼻パッドを有する、鼻ピースと、
前記バイオニクルフレームと前記鼻ピースとの間に位置する障壁コンポーネントと
を備える、デバイス。
(項目49)
前記バイオニクルフレームは、金属から作製され、前記障壁コンポーネントは、電気絶縁材料から作製される、項目48に記載のデバイス。
(項目50)
前記障壁コンポーネントは、前記鼻ピースと前記バイオニクルフレームとの間にシールを形成する、項目48に記載のデバイス。
(項目51)
前記シェルピースと前記障壁コンポーネントとの間に柔軟な部材をさらに備える、項目48に記載のデバイス。
(項目52)
視知覚デバイスであって、
画像を表すデータを保持するためのデータチャネルと、
前記データチャネルに接続されたプロジェクタであって、前記プロジェクタは、前記データを前記画像を表す光に変換し、前記画像を前記光の少なくとも第1の成分として表す前記光を投影するように構成され、前記光の少なくとも第2の成分は、実オブジェクトの表面からの光を含む、プロジェクタと、
前記光の第1の成分および前記光の第2の成分のうちの少なくとも一方を眼に向かって屈折させるように構成される矯正コンポーネントであって、前記矯正コンポーネントは、前記眼の水晶体の屈折誤差に従って前記光の第1の成分および前記光の第2の成分のうちの少なくとも一方を補正するように構成される、矯正コンポーネントと
を備える、デバイス。
(項目53)
前記光の第1の成分を前記プロジェクタから前記眼に向かって誘導および回折するように構成される視認コンポーネントをさらに備える、項目52に記載のデバイス。
(項目54)
前記矯正コンポーネントは、レンズである、項目53に記載のデバイス。
(項目55)
前記レンズは、前記視認コンポーネントと前記眼との間に位置する、項目54に記載のデバイス。
(項目56)
前記レンズは、前記眼に面する側面に凹面を有する、項目54に記載のデバイス。
(項目57)
前記レンズは、前記視認コンポーネントに面する側面に平面を有する、項目54に記載のデバイス。
(項目58)
前記眼の移動を捕捉するように位置付けられる眼追跡カメラをさらに備える、項目54に記載のデバイス。
(項目59)
赤外線波の形態の電磁波を前記眼上に放射するように構成される少なくとも1つの赤外線エミッタであって、前記赤外線波は、前記眼追跡カメラによって捕捉される前に、前記レンズを通して進行する、少なくとも1つの赤外線エミッタと、
前記レンズ上の赤外線通過フィルタであって、前記レンズは、前記赤外線通過フィルタを用いて、前記赤外線通過フィルタを用いない場合より前記赤外線光の多くのものを透過させるように構成される、赤外線通過フィルタと
をさらに備える、項目58に記載のデバイス。
(項目60)
前記赤外線光エミッタは、赤外線光を、前記赤外線通過フィルタを通して前記眼に向かって透過させるように構成される、項目59に記載のデバイス。
(項目61)
前記眼追跡カメラは、前記眼によって反射され、前記赤外線通過フィルタを通して透過される赤外線光を受け取るように構成される、項目59に記載のデバイス。
(項目62)
前記矯正コンポーネントは、前記実オブジェクトの表面から受け取られる前記光の第2の成分を補正するように構成される、項目52に記載のデバイス。
(項目63)
前記矯正コンポーネントは、前記プロジェクタから受け取られる前記光の第1の成分を補正するように構成される、項目52に記載のデバイス。
(項目64)
前記矯正コンポーネントは、近視、遠視、乱視、および老視のうちの少なくとも1つを矯正するように構成される、項目52に記載のデバイス。
(項目65)
光を視覚的に知覚する方法であって、
画像を表すデータを、前記画像を表す光の第1の成分に変換することと、
前記光の少なくとも第1の成分を透過させることであって、前記光の第1の成分は、眼の水晶体を通して透過し、前記光の少なくとも第2の成分は、実オブジェクトの表面から前記眼の水晶体を通して前記光の第1の成分と同時に透過される、ことと、
矯正コンポーネントを前記光の経路内に設置し、前記眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、前記眼の網膜上への前記光の第1および第2の成分のうちの少なくとも一方の集束を改良することと
を含む、方法。
(項目66)
視知覚デバイスであって、
画像を表すデータを保持するためのデータチャネルと、
前記データチャネルに接続されたプロジェクタであって、前記プロジェクタは、前記データを前記画像を表す光の少なくとも第1の成分に変換するように構成され、さらに、前記光の少なくとも第1の成分を投影するように構成される、プロジェクタと、
矯正コンポーネントであって、前記矯正コンポーネントは、前記光の少なくとも第1の成分を、眼の水晶体に向かって透過および屈折させるように構成され、前記矯正コンポーネントは、前記眼の水晶体の屈折誤差に従って光の前記少なくとも第1の成分を補正するように構成される、矯正コンポーネントと
を備える、デバイス。
(項目67)
光を視覚的に知覚する方法であって、
画像を表すデータを、前記画像を表す光の少なくとも第1の成分に変換することと、
前記光の少なくとも第1の成分を、前記眼の水晶体を通して透過させることと、
矯正コンポーネントを前記光の少なくとも第1の成分の経路内に設置し、前記眼の水晶体の屈折誤差を矯正し、前記光の少なくとも第1の成分の前記眼の網膜上への集束を改良することと
を含む、方法。
(項目68)
視覚デバイスであって、
レンズと、
前記レンズ上の少なくとも第1の赤外線通過フィルタであって、前記レンズは、前記第1の赤外線通過フィルタを用いて、前記赤外線通過フィルタを用いない場合より多くの赤外線光を通過させる、少なくとも第1の赤外線通過フィルタと
を備える、デバイス。
(項目69)
前記レンズは、その第1の側に凹面を有する、項目68に記載のデバイス。
(項目70)
前記レンズは、前記視認コンポーネントに面する側面に平面を有する、項目69に記載のデバイス。
(項目71)
前記レンズ上の少なくとも第2の赤外線通過フィルタであって、前記レンズは、前記第2の赤外線通過フィルタを用いて、前記赤外線通過フィルタを用いない場合より多くの赤外線光を通過させる、少なくとも第2の赤外線通過フィルタ
をさらに備える、項目68に記載のデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明はさらに、付随の図面を参照して実施例として説明される。
【0023】
【
図1】
図1は、視認デバイスと、度付き挿入体と、度付き挿入体を視認デバイスに固着させるための、取付システムとを含む、本発明のある実施形態による、視知覚デバイスの斜視図である。
【0024】
【
図2】
図2は、
図1の取付システムを使用する、度付き挿入体が定位置にある、視認デバイスの断面図である。
【0025】
【0026】
【
図4】
図4は、視知覚デバイスの光学コンポーネントを図示する、側面図である。
【0027】
【
図5】
図5Aおよび5Bは、実オブジェクトを視認するときの、度付き挿入体のレンズを使用する、近視の矯正を図示する、側面図である。
【0028】
【
図6】
図6Aおよび6Bは、レンダリングされた画像の近視の矯正を図示する、側面図である。
【0029】
【
図7】
図7は、視知覚デバイスの画像生成および眼追跡コンポーネントを図示する、側面図およびブロック図である。
【0030】
【
図8】
図8は、
図1の度付き挿入体の代わりに使用され得る、度なし挿入体の正面図である。
【0031】
【
図9】
図9は、度なし挿入体を視認デバイスに取り付けるために使用される、鼻ピースを含む、取付システムを有する、視知覚デバイスの斜視図である。
【0032】
【
図10】
図10は、鼻ピースおよびアンカピースの斜視図である。
【0033】
【
図11】
図11は、鼻ピースおよびアンカピースが、相互に取り付けられた後の、それらの一部の背面図である。
【0034】
【
図12】
図12は、短い鼻ピースの使用を図示する、正面図である。
【0035】
【0036】
【0037】
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、視認デバイス12と、度付き挿入体14と、度付き挿入体14を視認デバイス12に固着させるために使用される、取付システム16とを含む、視知覚デバイス10を図示する。
【0039】
視認デバイス12は、視認デバイスフレーム18と、第1の視認コンポーネント20と、第2の視認コンポーネント22とを含む。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、レンズ、導波管、および他の光学コンポーネントまたはそのアセンブリを含んでもよい。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、好ましくは、ユーザに、それらを通して場面を見え得るように、部分的または完全に透明である。
【0040】
視認デバイスフレーム18は、視認デバイスフレームブリッジ24と、第1の視認デバイス縁26と、第2の視認デバイス縁28と、第1のつるピース30とを含む。視認デバイスフレームブリッジ24は、第1および第2の視認デバイス縁26および28を相互に接続する。各視認デバイス縁26および28は、個別の開口部を画定する。第1の視認コンポーネント20は、第1の視認デバイス縁26の開口部内に搭載される。第2の視認コンポーネント22は、第2の視認デバイス縁28の開口部内に搭載される。第1のつるピース30は、視認デバイスフレームブリッジ24に対向する第2の視認コンポーネント22の側面の第2の視認デバイス縁28に取り付けられる。第1のつるピース30は、視認デバイスフレーム18からユーザに向かって延在し、ユーザの頭部の少なくとも一部に接触し得る。所与の実施形態では、第1のつるピース30は、第1および第2の視認コンポーネント20および22の平面に対して略直角である方向に延在するが、ある範囲の角度もまた、ユーザの頭部の幅に応じて可能性として考えられ得る。
【0041】
第2のつるピース(図示せず)が、視認デバイスフレームブリッジ24に対向する第1の視認コンポーネント20の側面の第1の視認デバイス縁26に取り付けられる。第2のつるピースは、第1のつるピース30に略平行である方向に延在する。
【0042】
使用時、ユーザは、その頭部上に視認デバイス12を装着する。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、それぞれ、ユーザの右眼および左眼の正面に位置付けられる。つるピース30は、ユーザの頭部の背面の周囲のストラップ、または堅性または半堅性バンドの一部を形成する、またはそれに取り付けられ、視認デバイスフレーム18をユーザの頭部に固着させ得る。ユーザは、次いで、第1および第2の視認コンポーネント20および22からその眼に透過されるコンテンツを視認することができる。視認デバイス12が、その頭部に固着されるため、ユーザは、その頭部を移動させることができ、視認デバイス12は、第1および第2の視認コンポーネント20および22が、常時、その眼の正面に留まるように、その頭部とともに移動する。
【0043】
第1のつるピース30が、ユーザの頭部の周囲のストラップまたはバンドの一部を形成する、ある実施形態が、説明されているが、代替システムも、視認デバイスをユーザの頭部に取り付けるために使用されることができる。例えば、ユーザの頭部の周囲を通るストラップまたはバンドの代わりに、ユーザの耳上に係留する、耳ピースが、提供されることができる。さらに、第1および第2の視認コンポーネント20および22が、説明されているが、本発明の側面は、単一の視認コンポーネントのみが提供される設計における用途を見出し得る。
【0044】
度付き挿入体14は、挿入フレーム32と、第1のレンズ34の形態にある、第1の矯正コンポーネントと、第2のレンズ36の形態にある、第2の矯正コンポーネントとを含む。
【0045】
挿入フレーム32は、挿入フレームブリッジ38と、第1および第2の挿入フレーム縁40および42とを有する。挿入フレーム縁40および42は、挿入フレームブリッジ38を介して相互に接続される。挿入フレーム縁40および42は、個別の開口部を画定する。第1および第2のレンズ34および36は、第1および第2の挿入フレーム縁40および42の個別の開口部の中に挿入される。第1および第2のレンズ34および36は、締り嵌めまたは同等物等の従来の機構を使用して、第1および第2の挿入フレーム縁40および42に固着される。
【0046】
視認デバイス12および度付き挿入体14は、ユーザによって別個に得られ得る、別個のアセンブリである。第1および第2のレンズ34および36は、眼鏡技師によって処方され、特定のユーザに一意である、矯正を伴う度付きレンズであってもよい。ユーザに視認デバイス12および度付き挿入体14を別個に提供することによって、ユーザに一意の矯正光学系を視認デバイス12の中に構築する必要はない。ユーザは、その視力が、経時的に変化するにつれて、第1および第2のレンズ34および36を、新しい処方の新しい矯正推奨に基づく、新しいレンズに交換し得る。別のシナリオでは、それぞれが、異なる視力を伴う複数のユーザが、単一の視認デバイスを共有しながら、各ユーザの具体的な視力に対してカスタマイズされた、一意の度付き挿入体を有し得る。後者のシナリオでは、異なるユーザの度付き挿入体は、本明細書に説明されるような互換可能に類似する取付システムを使用して、視認デバイス12に除去可能に取り付けられ得る。
【0047】
取付システム16は、第1および第2の磁気セット50および52を含む。磁気セット50および52は、他の特徴とともに、度付き挿入体14を視認デバイス12に除去可能に固着させるために使用される。
【0048】
第1の磁気セット50は、強磁性コンポーネント54の形態にある、第1のコネクタコンポーネントと、永久磁石56の形態にある、第2のコネクタコンポーネントとを含む。永久磁石56は、視認デバイスフレーム18に固着される。永久磁石56が、視認デバイスフレーム18に固着される領域は、本明細書において、「第1の視認デバイスフレームコンポーネント58」と称される。永久磁石56は、第1の視認デバイスフレームコンポーネント58内の開口部の中に挿入される。永久磁石56は、締り嵌め、接着剤、または同等物を使用して第1の視認デバイスフレームコンポーネント58に固着されてもよい。永久磁石は、代替として、対向側から配設され、接着剤を用いて固着されてもよい。
【0049】
永久磁石56は、視認デバイスフレーム18に対して定常位置に位置する。その場所および束密度は、視認デバイスフレーム18内に常駐する、永久磁石56と電子機器との間の潜在的な電磁気干渉を計算するときに考慮され得る。したがって、永久磁石を度付き挿入体上に設置させ、強磁性コンポーネントをフレーム上に設置させることが、可能であるが、そのような配列は、度付き挿入体が、度付き挿入体上の永久磁石の存在または不在状態に応じて近傍の磁場の変化を考慮するように取り付けられ、除去されると、基板上に組み込まれている電子コンポーネントの再較正を要求し得る。
【0050】
強磁性コンポーネント54は、挿入フレームブリッジ38内の開口部の中に挿入される。強磁性コンポーネント54は、締り嵌め、接着剤、または同等物を使用して挿入フレームブリッジ38に固着されてもよい。強磁性コンポーネント54は、永久磁石ではなく、したがって、これが、視認デバイス12から分離されると、磁性粒子を誘引する可能性はない。第1および第2のレンズ34および36を装着するユーザは、したがって、磁性粉塵が強磁性コンポーネント54上に蓄積することなくそうし得る。
【0051】
第2の磁気セット52は、強磁性コンポーネント60の形態にある、第1のコネクタコンポーネントと、永久磁石62の形態にある、第2のコネクタとを含む。永久磁石62は、視認デバイスフレーム18の一部を形成する、第2の視認デバイスフレームコンポーネント64に固着される。強磁性コンポーネント60は、挿入フレームブリッジ38に固着される。
【0052】
強磁性コンポーネント54および60は、挿入フレームブリッジ38を半分に分割する、中心線の両側に位置する。強磁性コンポーネント54および60の中心点は、永久磁石56および62の中心点と同一の距離だけ相互から離間される。第1および第2のレンズ34および36に対する強磁性コンポーネント54および60の位置は、度付き挿入体が、視認デバイスに取り付けられると、第1および第2の視認コンポーネント20および22が、第1および第2のレンズ34および36と略同心になり、かつ永久磁石56および62が、強磁性コンポーネント54および60と略同心になるように、第1および第2の視認コンポーネント20および22に対する永久磁石56および62の相対位置と同一である。例えば、強磁性コンポーネント54の中心点から第1のレンズ34の中心点までの距離は、永久磁石56の中心点から第1の視認コンポーネント20の中心点までの距離と同一である。
【0053】
図2はさらに、第1のピン78と、第1の誘導開口部80とを図示する。第1のピン78は、挿入フレームブリッジ38に固着され、そこから延在する。第1の誘導開口部80は、視認デバイスフレームブリッジ24内に位置する。第1のピン78は、先端82と、本体84とを有する。先端82は、本体84よりわずかに小さい断面を有する。
【0054】
使用時、ユーザは、第1のレンズ34が、第1の視認コンポーネント20にわたって位置し、第2のレンズ36が、第2の視認コンポーネント22にわたって位置するように、度付き挿入体14を視認デバイス12と大まかに整合させる。ユーザは、次いで、度付き挿入体14を視認デバイス12により近接して移動させる。第1のピン78は、挿入フレームブリッジ38が、視認デバイスフレームブリッジ24に接近するとき、強磁性コンポーネント54が、永久磁石56に接触する前に、第1の誘導開口部80の中に挿入される。先端82のより小さい断面は、第1のピン78の中心線と第1の誘導開口部80の中心線との間のわずかな不整合を可能にする。第1のピン78がさらに、第1の誘導開口部80の中に挿入されるにつれて、本体84も、第1の誘導開口部80に進入する。本体84は、第1の誘導開口部80よりわずかに小さいだけであり、これは、第1のピン78の中心線を第1の誘導開口部80の中心線と整合させる。
【0055】
度付き挿入体14が、視認デバイス12に接近するにつれて、強磁性コンポーネント54および60は、それぞれ、永久磁石56および62の磁場の中に進入する。永久磁石56および62の磁場は、強磁性コンポーネント54および60を磁性にさせる。強磁性コンポーネント54および60は、次いで、北/南の磁気引力によって、それぞれ、永久磁石56および62に誘引される。ユーザが、視認デバイス12に対して度付き挿入体14を設置するにつれて、永久磁石56および強磁性コンポーネント54を通して作成された磁場は、強磁性コンポーネント54と永久磁石56とのさらなる整合を補助する。同様に、強磁性コンポーネント60は、永久磁石62と整合する。強磁性コンポーネント54と永久磁石56との間の磁気引力は、強磁性コンポーネント54を永久磁石56と接触させ、その時点において、第1のピン78は、第1の誘導開口部80の中に完全に挿入される。ユーザは、次いで、度付き挿入体14を取り外す。度付き挿入体14は、永久磁石56および62および強磁性コンポーネント54および60を用いて、視認デバイス12に固着される。第1のレンズ34は、次いで、第1の視認コンポーネント20と整合され、第2のレンズ36は、第2の視認コンポーネント22と整合される。
【0056】
第1のピン78と第1の誘導開口部80の内部表面との間の相互作用が、視認デバイスフレームブリッジ24に対する挿入フレームブリッジ38の方向86における移動を防止する。挿入フレームブリッジ38は、したがって、視認デバイスフレームブリッジ24に対する方向86における移動に対して定位置に係止される。視認デバイス12が、衝突または落下され、相対力が、挿入フレームブリッジ38と視認デバイスフレームブリッジ24との間に、方向86に平行な方向に作成された場合、第1のピン78と第1の誘導開口部80との間の相互作用が、方向86と同一の平面内のある方向における、視認デバイスフレームブリッジ24に対する挿入フレームブリッジ38の移動を防止するであろう。例えば、第1のピン78と第1の誘導開口部80との間の相互作用は、第1のピン78の軸に対して直交する任意の方向における、度付き挿入体と視認デバイスとの間の相対的運動を実質的に防止し得る。
【0057】
ユーザが、度付き挿入体14を除去することを所望した場合、ユーザは、挿入フレーム32の一部上を保持し、次いで、度付き挿入体14を視認デバイス12から離れるように移動させる。そのような移動は、強磁性コンポーネント54および60を、それらの磁気引力が、断絶するまで、永久磁石56および62から分離させる。
【0058】
永久磁石を視認デバイス12上に、および強磁性コンポーネントを度付き挿入体14上に有することの利点が、上記に詳述されている。本発明の側面は、そのような配列に限定されない場合がある。例えば、永久磁石を度付き挿入体14上に、および強磁性コンポーネントを視認デバイス12上に有することが、可能性として考えられ得る。永久磁石のみを有し、強磁性コンポーネントを用いないこともまた、可能性として考えられ得る。それぞれの場合において、度付き挿入体14上の第1および第2のコネクタコンポーネントと視認デバイス12との間に、度付き挿入体14を視認デバイス12に固着させるための北/南の磁気引力は、存在しないであろう。
【0059】
本発明は、第1および第2の磁気セット50および52を用いて、実施例として説明されている。1つを上回る磁気セットが、力が、度付き挿入体14を横断して分散されることを可能にし、また、視認デバイス12に対する度付き挿入体14の角度整合を補助する。本発明の側面は、2つを上回る磁気セットまたは単一の磁気セットのみを有するデバイスにおける用途を見出し得る。加えて、対称的なシステムが、示されているが、当業者は、磁気セット50および52が、度付き挿入体14と視認デバイス12との間に十分な誘引力を提供するような任意の有利な構成の中に配列され得ることを理解するであろう。また、磁気セット50および52は、視認コンポーネント20および22およびレンズ34および36に対して中間に設置されて示されているが、磁気セット50および52、または付加的磁気セットを、低減された電気干渉、より好ましい形状因子、または他の理由のために有利であることが見出されるように、視認コンポーネント20および22およびレンズ34および36の上方、下方、または側方に設置することも、可能性として考えられる。
【0060】
視認デバイス12はさらに、視認デバイスフレームブリッジ24に固着される、頭部パッド70を含む。頭部パッド70は、視認デバイス12を装着しているユーザの額に対して静置する。頭部パッド70は、これが、概して、視認デバイスフレーム18より軟質の材料から作製され、また、ユーザを基板に組み込まれている電気コンポーネントによって発生される熱から絶縁することを補助するため、ユーザに快適性を提供する。頭部パッド70はまた、特に、第1のつるピース30が、ユーザの頭部を囲繞するストラップの一部を形成する場合、視認デバイス12をユーザの頭部に固着させることを補助する。頭部パッド70は、視認デバイスフレーム18から、視認デバイス12を装着しているユーザの頭部に向かって外向きに延在し、これは、有利には、そうでなければ上方から視認デバイスフレームブリッジ24と視認デバイス12を装着しているユーザの額との間に進入し得る、光のための遮蔽体を提供する。
【0061】
度付き挿入体14はさらに、第1および第2の眼カップ72および74を含む。第1の眼カップ72は、第1の挿入フレーム縁40に固着され、第1の挿入フレーム縁40から視認デバイス12を装着しているユーザの頭部に向かって延在する。第1の眼カップ72は、第1の挿入フレーム縁40と視認デバイス12を装着しているユーザの頭部との間の略12時の位置から略2時の位置に進入し得る、光を防止する。第1の眼カップ72の形状は、頭部パッド70の形状と協働し、光が上方から進入しないようにそれを最小限にさせる、または実質的に排除する。
【0062】
第2の眼カップ74は、第2の挿入フレーム縁42に固着され、そこから延在する。第2の眼カップ74は、第2の挿入フレーム縁42と視認デバイス12を装着しているユーザの頭部との間の略10時の位置から略12時の位置まで進入する光を防止する。第2の眼カップ74は、頭部パッド70と協働し、光が上方から進入しないようにそれを最小限にさせる、または実質的に排除する。
【0063】
図2は、強磁性コンポーネント54が、第1の磁気セット50の永久磁石56に磁気的に付着された後の第1の磁気セット50を示す。強磁性コンポーネント54と永久磁石56との間の磁気引力は、挿入フレームブリッジ38の視認デバイスフレームブリッジ24から離れる方向76への除去に抵抗する。
図1および2に示される、強磁性コンポーネント54と第1の磁気セット50の永久磁石56との間の磁気引力、および
図1に示される、強磁性コンポーネント60と第2の磁気セット52の永久磁石62との間の磁気引力は、例えば、視認デバイス12が、過度に衝突される、または地面上に落下されない限り、視認デバイスフレームブリッジ24に対して挿入フレームブリッジ38を保持するために十分である。磁気引力は、依然として、ユーザが、視認デバイス12から度付き挿入体14を除去することを可能にするために十分に弱い。磁石は、典型的には、それぞれ、4mmの直径と、2mmの高さとを有し、約0.94ポンドの力を付与する、グレードN52磁石である。
【0064】
取付システム16は、したがって、挿入フレームブリッジ38を視認デバイスフレームブリッジ24に固着させ、挿入フレームブリッジ38の視認デバイスフレームブリッジ24に対する方向76および86の移動を防止する。第1のピン78および第1の誘導開口部80は、ユーザが、視認デバイスフレームブリッジ24から挿入フレームブリッジ38を除去することを可能にする方向に延在する、中心線を有する。ユーザが、したがって、強磁性コンポーネント54と永久磁石56との間の磁気引力を破断すると、第1のピン78は、挿入フレームブリッジ38が、視認デバイスフレームブリッジ24から除去されるにつれて、第1の誘導開口部80から脱離する。
【0065】
図1に示されるように、第2の誘導開口部88が、視認デバイスフレームブリッジ24の中に提供される。第1および第2の誘導開口部80および88は、視認デバイスフレームブリッジ24の垂直の中心線の両側に位置する。第1のピン78は、第1の誘導開口部80と整合される。度付き挿入体14はさらに、第2のピン90を含む。第1および第2のピン78および90は、挿入フレームブリッジ38の垂直の中心線の両側に位置する。第1および第2の誘導開口部80および88の中心点間の距離は、第1および第2のピン78および90の中心線間の距離と同一である。第1および第2のピン78および90は、度付き挿入体14が、視認デバイス12に向かって移動されると、同時に、それぞれ、第1および第2の誘導開口部80および88と係合する。
【0066】
2つのピン78および90の包含は、度付き挿入体14を横断した分散力を補助し、度付き挿入体14と視認デバイス12との間の角度不整合を防止する。しかしながら、単一のピンおよび単一の誘導開口部が、相互係止配列を提供し得、2つを上回るそのような配列がさらに、度付き挿入体14を横断して応力を分散させ得ることを理解されたい。ピンの数が、磁気セットの数に合致する必要がないこともまた、理解されたい。例えば、磁気セットより多い、またはそれより少ないピンが、あってもよい。
【0067】
視認デバイス12はさらに、視認デバイスフレームブリッジ24に固着される、鼻ピース92を含む。鼻ピース92は、度付き挿入体14が、視認デバイス12に取り付けられる前または後に、視認デバイスフレームブリッジ24に接続される。挿入フレームブリッジ38の下側表面および鼻ピース92の上側表面は、形状が相補的であり、これは、挿入フレームブリッジ38が、配設の間に鼻ピース92にわたって位置付けられることを可能にする。鼻ピース92の下側表面は、視知覚デバイス10を装着するユーザの鼻にわたってフィットするように成形される。鼻ピース92の材料は、種々の鼻形状が、適応されながら、所望される快適性のレベルを維持し得るように、ある弾性または伸展性を有するように選択されてもよい。鼻ピース92は、視知覚デバイス10を装着しているユーザの鼻の対向側に接触する、第1および第2の鼻タブ94および96を有する。
【0068】
図3に示されるように、第2の挿入フレーム縁42および第2のレンズ36は、第2のレンズ36の第1の側が、第2の視認コンポーネント22に向かって面している状態で(
図1参照)、第2のレンズ36が、第2の挿入フレーム縁42の中に第1の配向において挿入されることを可能にし、第2のレンズ36の第1の側が、第2の視認コンポーネント22に背を向けている状態で、第2のレンズ36が第2の挿入フレーム縁42の中に第2の配向において挿入されることを禁止する、相補的形状を有する。第2のレンズ36は、したがって、垂直の中心線106を中心として方向104に回転されることはできず、依然として、フィットしている。特に、第2の挿入フレーム縁42の形状は、第1の配向における第2のレンズ36の半径に合致し、第2のレンズ36が、垂直軸を中心として第2の配向においてある方向に回転されると、第2のレンズ36の第2の挿入フレーム縁42の中への挿入を防止する、異なる半径R1およびR2を有する、第1および第2の湾曲100および102を含む。第2の挿入フレーム42は、平坦区分108を有する。平坦区分の中心点から直角に延在する、線110が、第2のレンズ36の中心点114から距離112だけオフセットされている。中心点114に対する平坦区分108の位置はさらに、第2の配向にあるとき、第2のレンズ36の第2の挿入フレーム縁42の中への挿入を防止する。当業者は、種々の非対称性および/または幾何学形状が、レンズおよび挿入フレーム縁の中に構築され、レンズの不適切な配向、すなわち、上下逆転にされること、または左と右との間で入れ替えられることのいずれかを防止し得ることを理解するであろう。
【0069】
第2のレンズ36の球状および円筒形の矯正特徴の適切な整合が、第2のレンズ36が、第2の挿入フレーム縁42の中に第1の配向(但し、第2の配向ではない)において挿入されることを可能にすることによって確保される。第1のレンズ34および第1の挿入フレーム縁40は、第1のレンズ34が、第1の配向にあるとき、第1のレンズ34が、第1の挿入フレーム縁40の中に挿入されることを可能にするが、第1の視認コンポーネント20に向かって面するべきその表面(
図1参照)が、第1の視認コンポーネント20に背を向けている状態で、第1のレンズ34が、第2の配向にあるとき、第1のレンズ34の第1の挿入フレーム縁40の中への挿入を禁止する、相補的形状を有する。
【0070】
第1および第2の挿入フレーム縁40および42に対する、第1および第2のレンズ34および36の相補的特徴は、したがって、第1および第2のレンズ34および36の逆挿入を防止する。特徴は、特に、第1および第2のレンズ34および36が、処方された比率に予め製造され、それらが、第1および第2の挿入フレーム縁40および42の中に挿入された後には容易に再成形され得ないため、有用である。しかしながら、本発明の側面は、固定された矯正寸法を伴うレンズ以外の矯正コンポーネントが使用される、用途を見出し得ることを理解されたい。例えば、本発明の側面は、適応レンズ等の矯正コンポーネント、または液晶ディスプレイ技術を使用する、矯正コンポーネントを使用する用途を見出し得る。そのような矯正コンポーネントは、それらが配設された後、矯正特徴を調節するための能力を有している場合とそうではない場合がある。そのような矯正コンポーネントと、その中にそれらが配設される、挿入フレーム縁との間の相補的形状は、そのような矯正コンポーネントが、矯正特徴の球状および円筒形の整合を調節し得るかどうかに応じて、逆の配設を防止する相補的形状を要求する場合とそうではない場合がある。
【0071】
視認デバイス12は、複数の赤外線エミッタ118と、2つの眼追跡カメラ120とを含む。赤外線エミッタ118は、第1および第2のレンズ34および36を通して赤外線光を放出するように位置付けられる。眼追跡カメラ120は、第1および第2のレンズ34および36を通して赤外線光を受け取るように位置付けられる。強磁性コンポーネント54および60および第1および第2のピン78および90は、挿入フレームブリッジ38の後方に位置し、
図3の図では視認可能ではない。挿入フレーム32は、第1および第2のピン78および90および強磁性コンポーネント54および60を隠蔽しながら、光が、赤外線エミッタ118から第1および第2の挿入フレーム縁40および42を通して透過し、赤外線光が、第1および第2の挿入フレーム縁40および42を通して眼追跡カメラ120まで透過することを可能にするように成形される。
【0072】
図4は、赤外線エミッタ118のうちの1つと、眼追跡カメラ120のうちの1つと、第1のレンズ34と、第1の視認コンポーネント20と、眼122との、相互に対する位置を図示する。第1のレンズ34は、第1の側124と、第1の側124に対向する、第2の側126とを有する。赤外線エミッタ118および眼追跡カメラ120は、第1のレンズ34の第1の側124に位置する。眼122は、第1のレンズ34の第2の側126に位置する。
【0073】
第1のレンズ34は、アクリルガラス、熱硬化性または熱可塑性材料、または赤外線光または赤外線光の大部分を反射する、別の材料から作製される。第1および第2の赤外線通過フィルタ128および130は、赤外線光を通過させることに寄与する材料から作製される。
【0074】
第1の視認コンポーネント20は、第1および第2の対向面132および134を有する。第1および第2の対向面132および134は、視認コンポーネント20を通してユーザの眼に進入する光が、殆どまたは全く歪曲を有していないように、相互に対して平行な平面内に位置する、平面である。第1のレンズ34の第1の側124は、平面である。第1のレンズ34の第1の側124が、平面であり、第1の視認コンポーネント20の第2の表面134もまた、平面であるため、第1のレンズ34は、第1の視認コンポーネント20に可能な限り近接して位置付けられることができる。
【0075】
第1のレンズ34の第2の側126は、種々の近視視力矯正処方に適応するように調節され得る、凹面形状を有する。第2の側126の凹面形状は、第1のレンズ34が、眼122と第1の視認コンポーネント20との間に位置することを可能にしながら、依然として、第1のレンズ34が、瞬目の間に眼122またはまつ毛と接触し得る危険を伴わない、眼122と第1のレンズ34との間の十分な空間を可能にする。
【0076】
第1のレンズ34の平面状の第1の側124と凹面形の第2の側126との組み合わせは、したがって、第1のレンズ34が、第1の視認コンポーネント20と眼122との間に追加されることを可能にする。例えば、第1の側124が、凸面形である、別のレンズ形状は、眼122に過度に近接し得るレンズ形状をもたらし得る。
【0077】
使用時、赤外線エミッタ118は、赤外線光138の形態にある電磁波を放出する。第1の赤外線通過フィルタ128は、赤外線光138を吸光する。赤外線光138は、第1の赤外線通過フィルタ128を通して第1のレンズ34の中に透過する。第1のレンズ34は、第1の赤外線通過フィルタ128に起因して、それを伴わない場合よりも赤外線光138の多くのものを吸光する。
【0078】
赤外線光138は、次いで、第1のレンズ34から第2の赤外線通過フィルタ130を通して、次いで、第2の赤外線通過フィルタ130と眼122との間の空隙を通して透過する。赤外線光138は、次いで、赤外線光140として、眼122の表面から反射する。
【0079】
赤外線光140は、次いで、眼122と第2の赤外線通過フィルタ130との間の空隙を通して進行する。第2の赤外線通過フィルタ130は、赤外線光140を吸光する。赤外線光140は、第2の赤外線通過フィルタ130を通して第1のレンズ34の中に進行する。第1のレンズ34は、第2の赤外線通過フィルタ130に起因して、それを伴わない場合より赤外線光140の多くのものを吸光する。
【0080】
赤外線光140は、次いで、第1のレンズ34から外に、第1の赤外線通過フィルタ128を通して眼追跡カメラ120に進行する。眼追跡カメラ120は、次いで、赤外線光140を検出する。眼追跡カメラ120はまた、赤外線光線142および144によって表されるように、眼122の上の他の場所から赤外線光を受け取る。眼追跡カメラ120によって受け取られる赤外線光は、
図4に示される赤外線エミッタ118、または
図3の第1の挿入フレーム縁40を通して視認可能である他の赤外線エミッタ118から生じる。眼球運動が、眼から反射する赤外線光源の変化を通して追跡される。眼追跡カメラ120は、反射された赤外線光から眼122の画像を捕捉する。眼追跡カメラ120によって捕捉されるような眼122の画像および眼からの赤外線光反射の移動は、眼122が、移動するにつれて、変化し得る。赤外線光反射を変化させることは、眼の位置が、眼追跡カメラ120によって捕捉される反射パターンから推測され得るように、眼122の移動および位置に相関する。
【0081】
図5Aおよび5Bは、第1のレンズ34が、実オブジェクトを視認するときに近視を矯正する様子を図示する。
図5Aでは、第1のレンズ34は、配設されていない。光の第1の成分146が、実オブジェクト(図示せず)から第1の視認コンポーネント20を通して眼122まで進行する。眼122の水晶体148が、光の第1の成分146を、光の第1の成分146を焦点150に集束させるように屈折させる。完全な視力を有する眼では、焦点は、精密にそのような眼の中の網膜上にある。眼122等の近視視力では、焦点150は、眼122の網膜152と水晶体148との間に位置する。光は、光の第1の成分146が、網膜152に到達すると、網膜152が、焦点が外れた不鮮明な画像を検出するように、これが、焦点150から網膜152に向かって移動するにつれて、扇状に広がり始める。
【0082】
図5Bは、
図5Aの近視視力を矯正するための第1のレンズ34の効果を図示する。第1のレンズ34は、光の第1の成分146が、眼122の水晶体148に到達する前に、光の第1の成分146を屈折させる。眼122の水晶体148が、光を屈折させると、水晶体148は、光を網膜152上の焦点154に集束させる。第1のレンズ34は、したがって、光の第1の成分146が、視認者に合焦するように、近視視力を矯正する。
【0083】
図6Aは、データチャネル158と、プロジェクタ160とを含む、視認デバイス12のさらなるコンポーネントを図示する。プロジェクタ160は、
図1の視認デバイスフレーム18に固着される。
【0084】
使用時、データチャネル158は、画像を表すデータを搬送する。プロジェクタ160は、データチャネル158に接続され、画像を提示するデータを光の第2の成分162に変換する。プロジェクタ160は、光の第2の成分162を第1の視認コンポーネント20の中に指向するように位置付けられる。光の第2の成分162は、第1の視認コンポーネント20に進入し、第1の視認コンポーネント20は、次いで、それを通して光の第2の成分162が、第1の視認コンポーネント20内で反射されながら、進行する、導波管として作用する。光の第2の成分162は、第1の視認コンポーネント20から、瞳164を通して、眼122の水晶体148に向かって退出する。水晶体148は、光の第2の成分162を屈折させ、光の第2の成分162を焦点166に集束させる。眼122の近視条件のため、焦点166は、網膜152から離間され、眼122の網膜152と水晶体148との間に位置する。
【0085】
ユーザは、瞳164から眼122に向かって透過されている画像の成形された波面に起因して、第1の視認コンポーネント20の後方である距離を空けて、レンダリングされた画像を知覚する。波面の形状は、ユーザが知覚するであろう仮想画像の距離を決定する。ユーザが、仮想画像上に焦点を合わせるにつれて、自然な遠近調節/輻輳・開散運動応答が、生じ、仮想画像を知覚された深度において集束させる。しかしながら、眼122の近視条件のため、仮想画像の距離が、眼122の水晶体148が矯正し得る範囲外である場合、焦点が外れた不鮮明な仮想画像が、ユーザによって見られるであろう。
【0086】
図6Bに示されるように、第2のレンズ36は、光の第2の成分162が、眼122の水晶体148に到達する前に、光の第2の成分162を屈折させる。眼122の水晶体148が、再び、光を屈折させると、光は、網膜152上の焦点166に集束する。
【0087】
光の第1および第2の成分146および162は、同時に網膜152上に到達する。結果として、ユーザは、実オブジェクトと、画像とを同時に見る。第1のレンズ34は、光が、眼から同一の深度から生じている、または生じているように見えると仮定して、実オブジェクトおよび画像の両方に同時に合焦させる。
【0088】
図7は、画像生成器170と、画像源172と、眼追跡較正モジュール174と、眼追跡較正データ176とを含む、視認デバイス12のさらなるコンポーネントを図示する。
【0089】
画像生成器170は、眼追跡カメラ120および画像源172に接続される。画像源は、例えば、リアルタイムで捕捉されている、静的画像、ビデオ配信物、または画像データであってもよい。画像生成器170は、画像源172からの画像および眼追跡カメラ120からのデータを利用し、画像データを生成する。画像生成器170は、データチャネル158を通してプロジェクタ160に画像データを提供する。
【0090】
眼追跡カメラ120は、眼122の配向を決定する目的のために、眼122の移動を追跡する。画像生成器170は、眼追跡カメラ120からのデータに基づいて画像源172からの画像を修正する。第1の視認コンポーネント20は、例えば、複数の瞳を有してもよく、画像生成器170は、眼122の配向に応じて第1の視認コンポーネント20の別の瞳より多くの光を1つの瞳に提供してもよい。両眼122の眼追跡カメラ120は、両眼122の相互に対する配向をともに決定することができる。そのようなデータは、特定の深度の場において画像をレンダリングすることによって、遠近調節および輻輳・開散運動の不整合の低減を促進し得る。
【0091】
眼追跡較正モジュール174は、画像生成器170が、ユーザのための画像を生成するために使用される前に、眼追跡較正データ176を生成するために使用される。眼追跡較正モジュール174は、眼追跡カメラ120からのデータを利用し、眼追跡較正データ176を生成する。眼追跡カメラ120は、第1のレンズ34を通して眼122の画像データを受け取る。第1のレンズ34が含まれるときに眼追跡カメラ120において受け取られる画像データは、第1のレンズ34がないときと異なる。眼追跡較正モジュール174は、第1のレンズ34の包含がない状態で眼追跡較正データ176を生成し、これが、存在するときに、第1のレンズ34の包含を補償するように構成される。画像生成器170は、データチャネル158に提供する目的のために、眼追跡較正データ176を利用し、画像データを生成する。画像生成器170は、したがって、眼追跡較正データ176が、第1のレンズ34がないときに生成されるか、または含まれているときに生成されるかに関係なく、実質的に同一の画像データを生成する。
【0092】
第1のレンズ34は、平凹レンズである。上記に説明される通り、平凹レンズは、近視に起因する屈折誤差を矯正するために好適であり、第1のレンズ34が、眼122に接触するであろう多くの危険を伴わずに第1の視認コンポーネント20と眼122との間に容易にフィットすることができる。本発明の側面は、別のレンズ、例えば、両凸、平凸、凸凹、メニスカス、または両凹レンズが使用されるときの用途を見出し得る。近視に加えて、乱視に起因する屈折誤差を矯正するレンズも、第1の視認コンポーネント20と眼122との間に容易にフィットし得る。本発明の側面はまた、本発明のそのような側面から逸脱することなく、遠視または老視等の他の屈折誤差の矯正のための用途を見出し得る。
【0093】
図8は、本発明の別の実施形態による、度なし挿入体180を図示する。度なし挿入体180は、挿入フレーム182と、強磁性コンポーネント188および190と、第1および第2のピン192および194と、第1および第2の眼カップ196および198とを含む。度なし挿入体180は、これらの特徴に関して、
図1の度付き挿入体14に類似する。
【0094】
度なし挿入体180は、配設される、いかなるレンズも有していない。したがって、いかなるレンズも、配設の間に意図せずに逆転され得るという危険が存在しない。挿入フレーム182は、第1および第2のレンズ34および36の逆挿入を防止する、
図1の第1および第2の挿入フレーム縁40および42の特徴を有していない、第1および第2の挿入フレーム縁200および202を有する。
【0095】
度付き挿入体14および度なし挿入体180は、完全に交換可能である。ユーザは、磁気接続力を克服することによって、視認デバイス12から度付き挿入体14を除去することができ、次いで、度付き挿入体14の代わりに度なし挿入体180を配設することができる。
【0096】
図9は、
図1の視認デバイス12と、度なし挿入体214と、度なし挿入体214を視認デバイス212に固着させるために使用される、鼻ピース216とを含む、本発明の別の実施形態による、視知覚デバイス210を図示する。度なし挿入体214は、実施例として示されている。しかしながら、度付き挿入体が、代わりに図示され得ることを理解されたい。
【0097】
度なし挿入体214は、挿入フレーム218を含む。挿入フレーム218は、挿入フレームブリッジ226と、第1および第2の挿入フレーム縁228および230とをそれぞれ含む。度なし挿入体214は、その構成および機能において、挿入フレーム218に関して
図8の度なし挿入体180に類似する。
【0098】
度なし挿入体214はさらに、挿入フレームブリッジ226から延在する、タブ232を含む。タブ232は、湾曲している下側表面234を有する。貫通開口部236が、タブ232を通して形成される。貫通開口部236は、タブ232の一部のみを通して形成され、したがって、タブ232の下側表面234の相当な部分を定位置に残す。
【0099】
鼻ピース216は、鼻パッド240と、係止コンポーネント242とを含む。
【0100】
鼻パッド240は、鼻ブリッジ244と、第1および第2の鼻タブ246および248とを含む。鼻ブリッジ244は、第1および第2の鼻タブ246および248の中に延在し、反転されたチャネル形状を画定する。
【0101】
係止コンポーネント242は、鼻ブリッジ244に固着され、鼻ブリッジ244の上側表面250から延在する。係止コンポーネント242は、第1の係止構成252を画定する。鼻ピース216はさらに、係止コンポーネント242上に弾性パッド254を有する。
【0102】
図10は、鼻ピース216およびアンカピース256をより詳細に示す。アンカピース256は、裏当プレート258と、第2の係止構成260と、停止部分262とを有する。第2の係止構成260および停止部分262は、裏当プレート258と一体的に形成される。裏当プレート258はさらに、保定開口部264を有する。
【0103】
図9では、アンカピース256は、視認デバイスフレームブリッジ24の相補的な陥凹部内にフィットする。締結具280が、保定開口部264を通して挿入される。締結具280は、次いで、視認デバイスフレームブリッジ24の中に螺着され、これは、アンカピース256を視認デバイスフレームブリッジ24に固着させる。アンカピース256は、したがって、視認デバイス12の一部を形成し、度なし挿入体214および鼻ピース216が、視認デバイス12に搭載される前に、視認デバイスフレームブリッジ24に搭載される。
【0104】
視認デバイスフレームブリッジ24は、貫通開口部290を画定する、下側表面288を有する。貫通開口部290は、下側表面288の領域の一部のみを占める。
【0105】
使用時、ユーザは、第1および第2の挿入フレーム縁228および230が、それぞれ、第1および第2の視認コンポーネント20および22にわたって位置付けられている状態で、視認デバイス12に対して度なし挿入体214を位置決めする。挿入フレームブリッジ226の上側表面および視認デバイスフレームブリッジ24の下側表面288は、相互に対して位置する。挿入フレームブリッジ226内の貫通開口部236は、視認デバイスフレームブリッジ24内の貫通開口部290と整合される。ユーザは、次いで、鼻ピース216の係止コンポーネント242を貫通開口部236および290を通して挿入する。
【0106】
再び
図10を参照すると、第1の係止構成252は、第1および第2のレバーアーム294および296を含む。各レバーアーム294または296は、個別の角面298と、個別のクリップ構成300とを有する。角面298は、第2の係止構成260の内面に接触する。第1および第2のレバーアーム294および296の第2の係止構成260の中へのさらなる挿入が、第1および第2のレバーアーム294および296を相互に向かって屈曲させる。第1および第2のレバーアーム294および296がさらに、第2の係止構成260の中に挿入されると、弾性パッド254は、停止部分262と接触する。弾性パッド254は、次いで、圧縮し、第1および第2のレバーアーム294および296の第2の係止構成260の中へのさらなる挿入を可能にする。
【0107】
図11に示されるように、クリップ構成300が、第2の係止構成260から退出すると、第1および第2のレバーアーム294および296は、それらの弾性性質に起因して外向きに拡張する。クリップ構成300は、次いで、第2の係止構成260にわたって常駐する。クリップ構成300は、係止コンポーネント242の第2の係止構成260から外への除去に抵抗する。
【0108】
弾性パッド254は、係止コンポーネント242の力伝達部材302上に力Fを生じさせる。力Fは、第2の係止構成260に対してクリップ構成300を保ち、鼻ピース216のガタつきを防止する。
【0109】
図9を参照すると、鼻パッド240の上側表面250は、タブ232の下側表面234に対して位置する。鼻ピース216が、視認デバイス12にしっかりと固着されている状態で、鼻ピース216の鼻パッド240は、タブ232が、鼻パッド240の上側表面250と視認デバイスフレームブリッジ24の下側表面288との間に挟入されている状態で、度なし挿入体214を定位置に保持する。類似する配列が、上記に説明される種類の度付き挿入体のために使用されることができる。
【0110】
図9はまた、永久磁石56を図示する。永久磁石56は、永久磁石56と、強磁性コンポーネント304とを含む、第1の磁気セットの一部を形成する。
図9の実施形態は、
図1の永久磁石62と、強磁性コンポーネント306とを含む、第2の磁気セットを含んでもよい。度なし挿入体はまた、第1および第2の誘導開口部80および88と係合する、第1および第2のピン308および310を有してもよい。磁気セットは、第1および第2のピン308および310、第1および第2の誘導開口部80および88、および鼻ピース216とともに、度なし挿入体214を視認デバイス12に固着させる、取付システムを形成する。
【0111】
再び
図11を参照すると、各クリップ構成300は、傾斜面316を有する。傾斜面316は、クリップ構成300を第2の係止構成260に対して定位置に保定するために十分である。鼻ピース216上のわずかな引動も、クリップ構成300を移動させないであろう。クリップ構成300は、したがって、第1の係止構成252の第2の係止構成260からの係合解除に抵抗する。
【0112】
ユーザによって鼻ピース216に及ぼされるより大きい力が、傾斜面316を第2の係止構成260上で摺動させる。傾斜面のそのような摺動移動が、クリップ構成300を相互に向かって押下し、第1および第2のレバーアーム294および296を屈曲させる。ユーザは、次いで、第1の係止構成252を第2の係止構成260から除去することができる。
【0113】
図12および13は、2つの鼻ピース、すなわち、
図9の鼻ピース216と、鼻ピース320とを示す。鼻ピース216および320は、類似する要素を有し、同様の参照番号は、同様または類似するコンポーネントを示す。各鼻ピース216および320は、鼻パッド240をその係止コンポーネント242に接続する、個別の茎部322を有する。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、通常、個別の視認コンポーネントの中心にある、較正標的を有する。鼻ピース216および320が、配設されると、垂直距離dが、第1の視認コンポーネント20の較正点と個別の鼻ピース216または320の鼻パッド240の下側表面との間に画定される。垂直距離dは、鼻ピース216が、配設されるとき、鼻ピース320が、配設されるときより小さくなる。その眼122と、その鼻324とを含む、ユーザの顔の特徴が、点線で示される。鼻ピース216または320は、垂直距離dが、個別のユーザの眼122の中心点と、鼻パッド240が静置する、その鼻のブリッジとの間の垂直距離に合致するように選択される。
【0114】
複数の鼻ピースが、視知覚デバイス10のために提供されてもよい。例えば、4つの鼻ピースが、それぞれ、異なる長さを有する、茎部を有してもよい。異なる鼻ピースは、異なるユーザの異なる顔の特徴形状に適応する。第1および第2の視認コンポーネント20および22上の較正場所は、個別のユーザの顔の特徴に関係なく、その眼122の中心点と整合され、したがって、より正確な較正をもたらす。鼻ピースは、ある範囲の顔の特徴、形状、およびサイズに適応しながら、視覚コンテンツが、ユーザによって知覚され得るように、ユーザ毎の最適な接眼部位置を維持する。
【0115】
図14は、前面筐体330と、背面筐体332とから成る、シェルと、バイオニクルフレーム334と、締結具336と、誘導ピン338と、柔軟な部材340とを含む、視認デバイス12のさらなるコンポーネントを図示する。
【0116】
バイオニクルフレーム334は、金属から作製される。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、バイオニクルフレーム334に固着される。第1および第2の視認コンポーネント20および22は、バイオニクルフレーム334および電子センサおよび同等物等の他のコンポーネントとともに、
図14に示される他のコンポーネントと別個であるサブアセンブリを構成する。バイオニクルフレーム334に固着されるコンポーネントは、これらのコンポーネントに損傷を引き起こす、またはそれらを定位置から外に移動させ得る突然の衝撃応力に敏感である。バイオニクルフレーム334は、締結具開口部342および誘導ピン開口部344を画定する。
【0117】
アンカピース256は、前面筐体330に直接搭載される。前面筐体330は、締結具開口部346と、誘導ピン開口部348とを有する。
【0118】
背面筐体332は、ねじ山付き締結具開口部350と、誘導ピン開口部352とを有する。
【0119】
柔軟な部材340は、エラストマ材料から作製される、弾性動作可能な部材である。柔軟な部材340は、誘導ピン開口部352と、締結具開口部354とを有する。
【0120】
誘導ピン338は、誘導ピン開口部344および352を通して挿入される。締り嵌めが、誘導ピン開口部344と誘導ピン338との間に作成される。柔軟な部材340は、誘導ピン開口部344と整合される、誘導ピン開口部352を伴い、締結具開口部342と整合される、締結具開口部354を伴う、バイオニクルフレーム334に隣接して位置付けられる。
【0121】
誘導ピン338の後方端部が、背面筐体332の誘導ピン開口部352の中に挿入される。誘導ピン338の正面端部が、前面筐体330内の誘導ピン開口部348の中に挿入される。前面筐体330および背面筐体332は、このようにまとめられ、それらの周に沿って相互に接触する。バイオニクルフレーム334は、前面筐体330および背面筐体332によって画定される、シェル内に保持される。柔軟な部材340は、前面筐体330とバイオニクルフレーム334との間に位置する。柔軟な部材340の対向側が、前面筐体330およびバイオニクルフレーム334と接触する。
【0122】
締結具336は、締結具開口部346、354、および342を通して挿入される、ねじ山付き端部356を有する。ねじ山付き端部356は、次いで、ねじ山付き締結具開口部350の中に螺着される。締結具336は、締結具開口部342内に位置する、シャンク358を有する。比較的に大きい公差が、締結具開口部342とシャンク358との間に提供される。締結具336は、前面筐体330の表面上に静置するように、締結具開口部346より大きいヘッド360を有する。締結具336の対向端部におけるねじ山付き端部356およびヘッド360は、締結具336を前面筐体330および背面筐体332に固着させ、したがって、前面筐体330と背面筐体332との間のバイオニクルフレーム334と、柔軟な部材340とを用いて、前面筐体330および背面筐体332を相互に固着させる。
【0123】
前述に言及されるように、鼻ピースは、アンカピース256に固着される。ユーザが、その頭部を移動させると、ユーザは、力をその鼻から鼻ピースを通してアンカピース256に伝達する。これらの力は、加速および躍動に起因して作成される。アンカピース256は、力を前面筐体330に伝達する。前面筐体330は、力を柔軟な部材340に伝達する。柔軟な部材340は、力が、前面筐体330からバイオニクルフレーム334に伝達されないように、または伝達される力を低減させるように圧縮または拡張する。締結具開口部342と締結具336との間の比較的に大きい公差のため、バイオニクルフレーム334は、締結具336に対して移動することが可能にされる。バイオニクルフレーム334は、締り嵌めを通して誘導ピン338に固着され、これは、誘導ピン338を、前面筐体330に対してバイオニクルフレーム334とともに移動させる。誘導ピン338の長さは、誘導ピン開口部348および352の外側限界の間に画定される距離より短く、これは、誘導ピン338が、前面筐体330および背面筐体332に対して移動することを可能にする。
【0124】
図15は、締結具364と、柔軟な部材366と、障壁コンポーネント368とを含む、視認デバイス12のさらなるコンポーネントを図示する。締結具364は、アンカピース256を前面筐体330に固着させるために使用される。
【0125】
柔軟な部材366は、障壁コンポーネント368とバイオニクルフレーム334との間の定位置に固着される。鼻ピース216が、配設されると、茎部322の裏面が、障壁コンポーネント368と接触する。障壁コンポーネント368は、電気絶縁材料から作製される。障壁コンポーネント368の電気絶縁材料は、感電または同等物に対して保護するための手段として、ユーザの鼻面積とバイオニクルフレーム334との間の導電性を停止させる。障壁コンポーネント368は、鼻ピース216とバイオニクルフレーム334との間にシールを形成し、鼻ピース216とバイオニクルフレーム334との間の面積370の中への埃の進入を防止する。
【0126】
ユーザが、鼻ピース216上に力を作成すると、そのような力は、障壁コンポーネント368を通して柔軟な部材366に伝達される。柔軟な部材366は、エラストマ材料から作製される、弾性動作可能な部材である。柔軟な部材366の弾性性質は、柔軟な部材366を圧縮および拡張させ、力を吸収し、バイオニクルフレーム334への力の伝達を限定する。
【0127】
ある例示的実施形態が、説明され、付随の図面に示されているが、そのような実施形態は、例証的に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明は、修正が、当業者に想起され得るため、示され、説明される具体的な構成および配列に制限されるものではないことを理解されたい。