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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】基礎構造用開閉式上部構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 7/06 20060101AFI20240530BHJP
   E06B 3/48 20060101ALI20240530BHJP
   E05D 15/06 20060101ALI20240530BHJP
   E06B 3/34 20060101ALI20240530BHJP
   E06B 9/06 20060101ALI20240530BHJP
   E05F 15/605 20150101ALI20240530BHJP
   B62D 33/04 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
B60J7/06
E06B3/48
E05D15/06 103
E06B3/34
E06B9/06 620F
E05F15/605
B62D33/04 C
【請求項の数】 49
(21)【出願番号】P 2020552309
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 DE2019100287
(87)【国際公開番号】W WO2019185093
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】202018101713.6
(32)【優先日】2018-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】202018104780.9
(32)【優先日】2018-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516385882
【氏名又は名称】ヨーロピアン トレイラー システムズ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】EUROPEAN TRAILER SYSTEMS GMBH
【住所又は居所原語表記】Im Moerser Feld 1f, 47441 Moers, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】レメル,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ロイカース,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ビーゼンブルック,ヴォルカー
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公告第01066748(GB,A)
【文献】実公平07-054015(JP,Y2)
【文献】特開2016-179750(JP,A)
【文献】米国特許第5546972(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/113456(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第4007937(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/06
E06B 3/48
E05D 15/06
E06B 3/34
E06B 9/06
E05F 15/605
B62D 33/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎構造(12)用開閉式上部構造であって、
耐候性材料で作られた防水シート(26)または複数のヒンジ結合可能な壁要素を接続することができる折りたたみ式上部フレームワーク(24)を含み、
前記折りたたみ式上部フレームワーク(24)は、少なくとも1つのガイド(32、38)に沿って移動可能な複数のキャリッジ(30)を含み、
前記ガイドは、それに沿って前記キャリッジ(30)が移動可能である長手方向ビーム部材(32)を含み、
前記長手方向ビーム部材(32)が、キャリッジ(30)の移動の間に、前記ガイドに対して、前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対して横断方向に実質的に水平な方向(y)において、少なくとも部分ごとに調整可能に配置されていることを特徴とする、
前記開閉式上部構造。
【請求項2】
前記長手方向ビーム部材(32)が、レールなどの細長い外形であることを特徴とする、請求項1に記載の開閉式上部構造。
【請求項3】
前記ガイドが、支持フレーム(38;138;238;538;638)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の開閉式上部構造。
【請求項4】
前記基礎構造(12;14)および前記長手方向ビーム部材(32)の一方が、前記支持フレーム(38;138;238;538;638)に接続され、前記基礎構造(12;14)および前記長手方向ビーム部材(32)の他方が、前記支持フレーム(38;138;238;538;638)に前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対して横断方向(y)に調整可能に結合されることを特徴とする、請求項3に記載の開閉式上部構造。
【請求項5】
前記長手方向ビーム部材(32)が、前記支持フレーム(38;138;238)に収容されることを特徴とする、請求項3または4に記載の開閉式上部構造。
【請求項6】
前記支持フレーム(538;638)が、前記基礎構造(12)に調整可能に接続されることを特徴とする、請求項3または4に記載の開閉式上部構造。
【請求項7】
前記支持フレーム(38;538)が、前記基礎構造(12)の上または前記長手方向ビーム部材(32)の上に、固定されるかまたは一体的に形成されることを特徴とする、請求項3~6のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項8】
前記支持フレーム(38)が前記長手方向ビーム部材(32)または前記基礎構造(12)に、相対運動を許容する結合部分(46;46a;60;260;646)を介して接続されることを特徴とする、請求項3~7のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項9】
前記結合部分が、前記支持フレーム(38;638)に固定され、それに沿って前記長手方向ビーム部材(32)が調整可能であるボルト(46;646)であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項10】
前記結合部分が、前記支持フレーム(138;238)にヒンジ接続され、前記長手方向ビーム部材(32)にヒンジ接続される、リンク(60;260)であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項11】
前記リンク(60)が水平に配置され、垂直軸(62、64)それぞれの周りに旋回できることを特徴とする、請求項10に記載の開閉式上部構造。
【請求項12】
前記リンク(260)が垂直に配置され、水平軸(262、264)それぞれの周りに旋回できることを特徴とする、請求項10に記載の開閉式上部構造。
【請求項13】
前記結合部分が、前記支持フレーム(38)および前記長手方向ビーム部材(32)の一方に設けられた突起であり、前記支持フレーム(38)および前記長手方向ビーム部材(32)の他方の溝に移動可能に挿入されることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項14】
前記結合部分が、前記支持フレーム(38)および前記長手方向ビーム部材(32)の1つに設けられた転動要素または摺動要素であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項15】
前記結合部分が、前記支持フレーム(538)に固定され、前記基礎構造(12;14)に対して調整可能である、ボルト(46)であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項16】
前記結合部分が、前記基礎構造(12;14)に固定され、それに対して前記支持フレーム(538;638)が調整可能である、ボルト(46a;646)であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項17】
前記結合部分が、前記支持フレーム(38)および前記長手方向ビーム部材(32)の一方に設けられたナットであり、前記支持フレーム(38)および前記長手方向ビーム部材(32)の他方に設けられたねじ付きロッド、スピンドルロッド、またはボールねじスピンドルロッド上で軸方向に移動可能であることを特徴とする、請求項8に記載の開閉式上部構造。
【請求項18】
前記結合部分が、前記長手方向ビーム部材(32)の調整方向に、または、調整方向と反対に、少なくとも1つのプリテンション装置によって負荷がかけられることを特徴とする、請求項8~17のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項19】
前記長手方向ビーム部材(32)が、前記支持フレーム(38)の端部に、固定または少なくともシールされることを特徴とする、請求項3~18のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項20】
前記支持フレーム(38)が、水および流動性貨物がそれを通して落下する開口部を有することを特徴とする、請求項3~19のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項21】
前記支持フレーム(38)が、前記長手方向ビーム部材(32)の少なくとも一部と重なり、その結果、前記長手方向ビーム部材(32)が前記基礎構造(12)から持ち上げられることが防止されることを特徴とする、請求項3~20のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項22】
前記支持フレーム(38)が、複数の相互接続可能なセクション部品(38a、38b)から構成されることを特徴とする、請求項3~21のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項23】
前記長手方向ビーム部材(32)が、複数の相互接続可能なセクション部品(32a、32b)から構成されることを特徴とする、請求項1~22のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項24】
前記長手方向ビーム部材(32)が、少なくとも1つのばね要素(54)により初期位置に予負荷がかけられることを特徴とする、請求項1~23のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項25】
ばね要素(54)が前記長手方向ビーム部材(32)の両側に配置され、前記ばね要素(54)がプリセット可能な初期位置の方向に前記長手方向ビーム部材(32)に予負荷をかけることを特徴とする、請求項24に記載の開閉式上部構造。
【請求項26】
前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対しての横断方向が、水平成分(y)を含むことを特徴とする、請求項1~25のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項27】
前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対しての横断方向が、垂直成分(z)を含むことを特徴とする、請求項1~26のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項28】
互いに対向する2つのキャリッジ(30)が、前記基礎構造(12)を長手方向に二等分する平面に関して支材(28)により互いに結合されることを特徴とする、請求項1~27のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項29】
前記支材(28)が、防水シートフープ、屋根型フープ、剛性のU字型枠、および可動式のU字型枠を含むグループから選択されることを特徴とする、請求項28に記載の開閉式上部構造。
【請求項30】
前記長手方向ビーム部材(32)を移動させる力が、前記支材(28)の弾性変形および/または塑性変形のためのそれよりも小さくなるように寸法決めされることを特徴とする、請求項28または29に記載の開閉式構造。
【請求項31】
前記長手方向ビーム部材が、弾性的に変形可能であることを特徴とする、請求項1~30のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項32】
前記長手方向ビーム部材(32)が、垂直方向の力を吸収する前記キャリッジ(30)のサポートローラ(50)用の少なくとも1つの軌道と、水平方向の力を吸収する前記キャリッジ(30)のガイドローラ(52)用の少なくとも1つの軌道とを有することを特徴とする、請求項1~31のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項33】
前記折りたたみ式上部フレームワークが、一対の対向する長手方向ビーム部材(32)に沿って移動可能な、摺動枠折りたたみ式上部構造として設計されていることを特徴とする、請求項1~32のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項34】
前記折りたたみ式上部フレームワーク(24)が、支柱または剛性のある側壁(14)などの側面構造によって支持された2つの長手方向ビーム部材(32)に沿って移動可能な、摺動式屋根(22)として設計されることを特徴とする、請求項1~32のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項35】
前記折りたたみ式上部フレームワークが、上下に配置された2つの長手方向ビーム部材に沿って移動可能な、可動側壁として設計されることを特徴とする、請求項1~32のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項36】
2つの調整可能な長手方向ビーム部材が前記折りたたみ式上部フレームワーク(24)の一部に配置され、それぞれが2つの独立したカバーに割り当てられることを特徴とする、請求項1~35のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項37】
防水シート折りたたみ補助具(34)が、前記キャリッジ(30)に接続され、前記折りたたみ式上部フレームワーク(24)に接続された防水シート(26)を持ち上げたり、それを折りたたむことを特徴とする、請求項1~36のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項38】
前記長手方向ビーム部材(32)に関して隣接するキャリッジ(30)が、前記上部構造が閉じられたときにその最大の伸張を想定するヒンジ装置を介して互いに結合されることを特徴とする、請求項1~37のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項39】
カバープレートが、キャリッジにヒンジ接続されることを特徴とする、請求項1~38のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項40】
前記長手方向ビーム部材(32)の調整のための力が、前記長手方向ビーム部材(32)に沿った前記キャリッジ(30)の移動によって伝動されることを特徴とする、請求項1~39のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項41】
前記キャリッジ(30)を移動する力が、モータ駆動によって提供されることを特徴とする、請求項1~40のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項42】
前記長手方向ビーム部材(32)が、前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対して横断方向(y)に連続的に調整可能であり、前記調整は事前のロック解除プロセスなしで可能であることを特徴とする、請求項1~41のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項43】
前記長手方向ビーム部材(32)が、前記キャリッジ(30)の移動方向(x)に対して垂直方向(y)に連続的に調整可能であることを特徴とする、請求項1~42のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項44】
前記調整方向(y)および前記移動方向(x)が、前記上部構造(10)によって閉じられるべき前記基礎構造(12)の開口部に対応する平面にまたがることを特徴とする、請求項43に記載の開閉式上部構造。
【請求項45】
前記基礎構造が、固定壁を含むことを特徴とする、請求項1~44のいずれか一項に記載の開閉式上部構造。
【請求項46】
請求項1~45のいずれか一項に記載の開閉式上部構造(10)を含む商用車。
【請求項47】
請求項1~46のいずれか一項に記載の開閉式上部構造(10)を含むコンテナ。
【請求項48】
請求項1~47のいずれか一項に記載の開閉式上部構造(10)を含むトラフ型構造物。
【請求項49】
開閉式上部構造(10)を移動する方法であって、
第1のガイド要素(32)および第2のガイド要素(32)が基礎構造(12)の上に配置され、
前記上部構造(10)のフレームワーク(24)のキャリッジ(30)が、主たる移動方向(x)に前記ガイド要素(32)の1つに沿って移動し、そのために、前記基礎構造(12)の開口部を開閉し得て、
前記ガイド要素(32)が、キャリッジ(30)の移動の間に、実質的に水平な逸脱方向(y)において主たる移動方向(x)に対して横断方向に互いに独立して調整され得ることを特徴とする
前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラック、トレーラ、セミトレーラ、貨車、ダンプカー、コンテナなどの基礎構造用開閉式上部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
トラック、トレーラ、セミトレーラ、貨車、ダンプカー、コンテナのような輸送可能な、または車庫、水泳プール、家などのような静止している、様々な設計の基礎構造用開閉式上部構造が、実践から知られている。この既知の上部構造は、例えば、閉じた状態では、屋根または側壁などの少なくとも主に閉じた壁を形成する、耐候性材料で作られた防水シートまたは複数のヒンジで結合可能な壁要素を接続することができる折りたたみ式上部(folding-top)フレームワークを含み、この折りたたみ式上部フレームワークは、少なくとも1つのガイドに沿って移動可能な複数のキャリッジを含む。この場合のガイドは、それに沿ってキャリッジが移動可能である長手方向ビーム部材を含み、この長手方向ビーム部材自体は高剛性である。上部構造を開くために、折りたたみ式上部フレームワークが長手方向ビーム部材に沿って移動する場合、公差または塑性変形を克服するために、折りたたみ式上部フレームワークと長手方向ビーム部材の1つがたわむことができる必要がある。しかし、実践から知られている開閉式上部構造の欠点は、たわむ部品(任意で、折りたたみ式上部フレームワークの支材(strut)または長手方向ビーム部材)が、それ相応に強度の低い諸元である必要があることで、早期摩耗や破損につながる可能性があることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
DE 3540128 A1は、鉄道車両用のレールとして設計された長手方向ビーム部材を説明しており、それは、下方向にテーパになっており、長手方向ビーム部材を横断方向に区切る境界面に固定されたねじボルトによって貫通される領域を有する。境界面と長手方向ビーム部材の間の領域には、弾性中間層が充填される。
【0004】
DE 1430628 Aは、基礎構造用開閉式上部構造を説明しており、この上部構造は、防水シートを接続できる折りたたみ式上部フレームワークを含む。折りたたみ式上部フレームワークは複数のキャリッジを含み、それぞれが長手方向ビーム部材として設計されたガイドに沿って移動可能であり、反対側のキャリッジが支材により互いに結合されている。キャリッジは、4つのサポートローラおよび2つのガイドローラを有するキャリッジとして設計されており、ガイドローラは、ガイドの脚のフランジによって横断方向にセンタリングされている。折りたたみ式上部フレームワークは、支材が実質的に点状の垂直荷重をキャリッジに伝達することにより、隣接するキャリッジが互いに接続されることなく上部構造の開閉を可能にする。長手方向ビーム部材は、スタンド上に配置された支持部品および接続部品を介して水平に固定された複数のセクション部品(section parts)を含む。スタンドは、キャリア内で手作業で個別のステップで高さを固定でき、長手方向ビーム部材のさまざまな垂直位置を可能にし、キャリッジを移動してもこの調整はできない。既知の上部構造の欠点は、特に、移動のための力が片側に作用するときに、キャリッジを有する支材が傾く傾向があることである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、簡便なる方法で上部構造の開閉を可能にする開閉式上部構造を提供することである。
【0006】
この目的は、独立請求項の特徴を備えた開閉式上部構造により本発明に従って達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、トラック、トレーラ、セミトレーラ、貨車、ダンプカー、コンテナなどの基礎構造用開閉式上部構造が提供され、この上部構造は、例えば、耐候性材料で作られた防水シートまたは複数のヒンジ結合可能な壁要素を接続することができる折りたたみ式上部フレームワークを含み、この折りたたみ式上部フレームワークは、少なくとも1つのガイドに沿って移動可能な複数のキャリッジを含み、そのガイドはそれに沿ってキャリッジが移動可能である長手方向ビーム部材を含む。開閉式上部構造は、長手方向ビーム部材が、キャリッジの移動方向に対して横断方向に少なくとも部分ごとに調整可能であるように配置されているという点が、特徴となる。それにより、長手方向ビーム部材を、キャリッジの移動方向に対して横断方向に、好ましくは垂直に、キャリッジの対応する間隔に適合させることができる開閉式上部構造が有利に提供され、その結果、遊びおよび公差が補償される。加えて、基礎構造の損傷や変形によって生じる寸法の変化も、補正することができる。さらに、折りたたみ式上部フレームワークが傾斜している場合は、長手方向ビーム部材を移動方向に対して横断方向にわずかにたわませることで、より簡単に復旧できる。最後には、許容範囲が異なる様々な製造業者の部品も有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明による開閉式上部構造の好ましい実施形態の斜視図を示す。
【0009】
図2図1の上部構造の拡大切り抜き図を示す。
【0010】
図3図1および図2の上部構造の断面図を示す。
【0011】
図4】上部構造の代替実施形態の断面図を示す。
【0012】
図5】上部構造の代替実施形態の概略平面図を示す。
【0013】
図6】上部構造の代替実施形態を備えた断面図を示す。
【0014】
図7】改造された上部構造の一部の概略断面図を示す。
【0015】
図8】別の改造された上部構造の断面図を示す。
【0016】
図9】上部構造の更なる代替実施形態の断面図を示す。
【0017】
図10】本発明による開閉式上部構造の更なる好ましい実施形態の断面図を示す。
【0018】
図11図10の上部構造の切り抜きの外側からの斜視図を示す。
【0019】
図12図10および図11の上部構造の切り抜きの内側からの斜視図を示す。
【0020】
図13】本発明による開閉式上部構造の代替実施形態の断面図を示す。
【0021】
図14図13の上部構造の切り抜きの外側からの斜視図を示す。
【0022】
図15図13および図14の上部構造の切り抜きの内側からの斜視図を示す。
【0023】
図16】本発明による開閉式上部構造の更なる好ましい実施形態の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
長手方向ビーム部材は、レールなどの細長い外形であり、それに沿ってキャリッジがスライドでき、ローラが提供されている場合は、それに沿って転動することができる。長手方向ビーム部材の伸張方向が、キャリッジの移動方向になる。
【0025】
好ましい実施形態によれば、その中に、または、その上に長手方向ビーム部材が好ましくは収容される支持フレームを、ガイドが含むことが提供される。支持フレームは、有利には、少なくとも一方向における長手方向ビーム部材の動作を制限し、好ましくは、長手方向ビーム部材の動作に関し、長手方向ビーム部材の支えでもある。支持フレームは1つの部品から形成することができるが、複数の部品から支持フレームを組み立てることも可能である。
【0026】
有利な開発においては、基礎構造および長手方向ビーム部材の一方が支持フレームに接続され、一方、基礎構造および長手方向ビーム部材の他方が、キャリッジの移動方向に対して横断方向、好ましくは垂直方向に支持フレームに調整可能に結合されることが提供される。これにより、支持フレームは次の2つの主な形態で実現できる。まず、基礎構造に堅固に(または、移動可能にも)接続されている部品として、支持フレームが長手方向ビーム部材を移動可能に支持する。一方、長手方向ビーム部材に確固として(または、移動可能にも)結合され、基礎構造には、移動可能に装置される部品として。支持フレームは、長手方向ビーム部材の荷重を吸収するという意味で荷重支持機能を有することができるが、そうする必要はない。支持フレームは、長手方向ビーム部材がフレーム化または縁取りされているという意味でフレーミング機能を有することができるが、これも必ずしもそうではない。確かに、2つの機能を同時に実行する必要はない。
【0027】
別の好ましい実施形態では、長手方向ビーム部材はまた、基礎構造に直接支持することもできる。例えば、ガイド突起を形成するか、または基礎構造または長手方向ビーム部材に接続することができ、これにより、例えば、ガイドのくぼみによって、他の部分の相対的な移動が可能になる。ガイド突起は、例えば、円筒形または角柱状のボルトとして、またはあり継ぎガイドとして、またはリンクまたはリンク機構として設計することができる。
【0028】
支持フレームが基礎構造に調整可能に接続されることで、安価な後付けができる。この場合、既存の基礎構造は実質的に変更せずに使用することができるが、支持フレームは、好ましくはそれに移動可能に、または堅固に接続された長手方向ビーム部材を有し、基礎構造に調整可能に接続される。単純な実装では、例えば、全体的または部分的な貫通穴が基礎構造に作成され、支持フレームを備えた支持フレームのボルトがこれらの穴の中で調整可能であるようになる。あるいは、ボルトを基礎構造にねじ込むか溶接することも可能であり、支持フレームはこれらのボルトに沿って調整可能である。あるいは、支持フレームは、リンク機構(例えば4節リンク)、または振り子装置、またはくさび形傾斜路(wedge ramps)を介して基礎構造に接続することもできる。
【0029】
支持フレームは、便宜上、長手方向ビーム部材が好ましくはその上に載る平らなベースを有する。ただし、支持フレームのベースをV字型に設計し、長手方向ビーム部材がその質量の影響下でV字型の外形の最下点に向かって中央に配置されるようにすることは可能である。
【0030】
支持フレームは、基礎構造または長手方向ビーム部材に適切に固定されるか、またはそれと一体的に、例えば基礎構造の壁の上端に形成される。ここでは、支持フレームは基礎構造にねじ留めしたり、例えば溶接やリベットなどの他の方法で基礎構造に堅固に接続したりできる。支持フレームは、少なくとも一方向の少なくとも一方の側で、しかし適切には両側で、長手方向ビーム部材の動作に便宜的に限界を形成する。さらに、支持フレームがまた、さらなる観点において境界を形成することが有利に提供され得る。支持フレームが長手方向ビーム部材に固定されている場合、これらは一緒に移動可能な構造体を形成し、長手方向ビーム部材はキャリッジを適切に支持し、基礎構造上の2つの部分を移動させるためにその力を支持フレームに伝達する。
【0031】
特に好ましい実施形態は、支持フレームが、相対運動を可能にする結合部分によって長手方向ビーム部材または基礎構造に接続されているという点が特徴となる。このようにして、結合部分が一方では長手方向ビーム部材を支持フレームに接続するが、他方では、その主たる伸張方向に対して横断方向の長手方向ビーム部材の少なくとも1つの逸脱方向への相対運動を可能にすることが有利に達成される。
【0032】
第1の好ましい実施形態によれば、その結合部分は、支持フレームに固定され、それに沿って長手方向ビーム部材が調整可能であるボルトであることが提供される。ここで、ボルトは、例えばナットによって、例えばリベット留めまたはねじ込みされて遊びなしに支持フレームに堅固に固定され、その結果、ボルトおよび支持フレームは1つの構造体を形成する。ここでの長手方向ビーム部材は、ボルトが通る穴を有し、その穴は、ボルトの適切な円筒形の外周に沿って前後に移動させることができる。
【0033】
さらなる有利な実施形態によれば、結合部分は、支持フレームにヒンジ接続され、長手方向ビーム部材にヒンジ接続されるリンクとして設計され、その結果、リンクは、支持フレームを長手方向ビーム部材に接続し、これにより、長手方向ビーム部材は、支持フレームから離すことはできない。
【0034】
第1の有利な実施形態によれば、リンクが水平に配置されるか、またはいずれの場合も水平に延在し、それぞれの場合に垂直軸の周りを旋回することができることが提供される。この場合、リンクは、支持フレームの周りの長手方向ビーム部材のわずかな振り子運動を可能にし、それにより、好ましいさらなる開発により、一種の平行四辺形が提供されるように、少なくとも2つのリンクが支持フレームと長手方向ビーム部材を互いに結合することが提供される。あるいは、それぞれの他の部分のピンが貫通する細長い穴を、長手方向ビーム部材および/または支持フレームに設けることもでき、これは、長手方向ビーム部材をさらに中心に調整する。
【0035】
第1の実施形態によれば、リンクが水平に配置され、それぞれの場合に垂直軸の周りを旋回することができることが提供される。この場合、リンクは、一端が長手方向ビーム部材に、他端が支持フレームに枢動可能に接続され、長手方向ビーム部材は、リンクの軸の実質的に横断方向には移動できるが、軸方向には移動できない。
【0036】
別の実施形態によれば、リンクは垂直に配置され、支持フレーム上および長手方向ビーム部材上で水平軸の周りに旋回することができることが提供される。この場合、長手方向ビーム部材の調整方向は、垂直成分と水平成分を含む。
【0037】
さらに好ましい実施形態によれば、結合部分は、支持フレームおよび長手方向ビーム部材の一方に提供される突起であり、支持フレームおよび長手方向ビーム部材の他方の溝に移動可能に挿入されることが提供される。この突起は、支持フレーム、および/または、長手方向ビーム部材、あるいは代替的に複数の部品と一体的に形成することができ、突起として設計された結合部分は、支持フレームまたは長手方向ビーム部材と一緒に規定の調整方向に、他方の溝の中を移動可能である。突起は、一方の部品の下側に適切に設けられ、溝は、下側を支持する他方の部品の表面に適切に設けられる。
【0038】
別の有利な実施形態によれば、結合部分は、支持フレームおよび長手方向ビーム部材の1つに設けられた転動要素または摺動要素、例えば、転がることができる長手方向ビーム部材に取り付けられた多数のローラーであることが提供され、このローラが、支持フレームの転がり面、好ましくは専用の軌道において、その位置で前後に転がることにより、支持フレームおよび長手方向ビーム部材の伸張方向に垂直に、長手方向ビーム部材が、簡便な水平面で調整できるようになる。
【0039】
開閉式上部構造の好ましい実施例において、結合部分が、支持フレームに固定され、特に基礎構造の穴を通り基礎構造に関して調整可能なボルトであることが提供される。好ましく円筒形のボルトにより、その軸に対応する調整方向の簡便な提供が可能となり、容易に後付け可能である。ボルトは支持フレームを補強し、適切な止め具で調整軌道を制限することもできる。
【0040】
開閉式上部構造の別の好ましい実施形態では、結合部分が基礎構造に固定されたボルトであることが提供される。支持フレームは次に、例えば、支持フレームおよびボルトに関連する、ボルトに適合された穴によって、この固定ボルトに関して調整することができる。
【0041】
前述の2つの現実化は、互いに組み合わせることも可能である。1つの連続ボルトの代わりに、複数の、例えば2つの、ボルト部分を提供することもできるため、基礎構造を完全に貫通穴開けする必要はない。
【0042】
別の好ましい実施形態によれば、結合部分は、支持フレームおよび長手方向ビーム部材によって提供されるナット上に配置され、このナットは、支持フレームおよび長手方向ビーム部材により提供されるねじ付きロッド、スピンドルロッド、またはボールねじスピンドルロッドと同種のもの上で軸方向に調整可能である。スピンドルナットは、ねじ付きロッド、スピンドルロッド、またはボールねじスピンドルロッドを回転させることで、ねじ付きロッド、スピンドルロッド、またはボールねじスピンドルロッド上で軸方向に移動する。あるいは、ナットは、支持フレームおよび長手方向ビーム部材のうちの1つに回転可能に取り付けることもでき、この場合、ねじ付きロッド、スピンドルロッド、またはボールねじスピンドルロッドは、回転可能に提供されない。この配置の利点は、とりわけ、理想的な調整位置でキャリッジを中央に配置するためにキャリッジが長手方向ビーム部材に伝達する必要がある力が小さいことである。また、回転可能なスピンドルロッドに電動モータなどの駆動を割り当てることも可能であり、これは、例えば、キャリッジから長手方向ビーム部材に伝動される力を検出する対応するセンサシステムに応答して、長手方向ビーム部材の移動を支援する。同時に、上部構造が閉じている時に、駆動は、長手方向ビーム部材を、防水シートがさらに移動することをブロックされる位置に移動させることができる。
【0043】
結合部分は、長手方向ビーム部材の移動方向に、または、移動方向と反対に、少なくとも1つのプリテンション装置によって負荷がかけられることが望ましい。結合部分が、例えば、支持フレームを長手方向ビーム部材に結合するリンクとして設計されている場合、リンクは、例えば、2つの部分のうちの一方の関節の周りのねじりばねによって負荷をかけることができるが、結合部分は両側から適切に負荷がかけられるため、実質的に中央調整位置が事前設定され、プリテンション力に打ち勝つことによって中央調整位置からそらせることができる。
【0044】
長手方向ビーム部材は、支持フレーム内でその端部に適切に固定されるか、または少なくともシールされている。これにより、一方では部品が長手方向ビーム部材と支持フレームとの間の空間に侵入することを防ぎ、他方では長手方向ビーム部材が中央に配置されるか、または少なくとも支持フレーム内の端部位置での調整性が低下することを防ぎ、上部構造が開いているか閉じているときに、折りたたみ式上部フレームワークの規定の初期位置が提供される。
【0045】
支持フレームは、好ましくは、水、および砂、砂利などの他の流動性貨物、または、上方から基礎構造に運ばれる、および、基礎構造ではなく支持フレームの領域に落下する他の貨物を支持フレームから排出することができる開口部を含む。これは、長手方向ビーム部材の調整性が載荷により妨げられたり妨害されたりすることを有利に防ぎ、さらには、キャリッジを長手方向ビーム部材に沿ってより確実に移動させることができる。
【0046】
好ましい実施形態によれば、支持フレームが長手方向ビーム部材の少なくとも一部と重なることが提供され、その結果、長手方向ビーム部材が基礎構造から持ち上げられることが防止される。長手方向ビーム部材は、結合部分によって基礎構造に固定することもでき、これが長手方向ビーム部材が基礎構造から浮き上がることを防止する。長手方向ビーム部材と支持フレームの間には遊びがあり、それにより、わずかに浮き上がる可能性がある。長手方向ビーム部材が支持フレームから、つまり基礎構造から浮き上がることを防ぐことにより、特に走行中に、相対的な風、および他の環境の影響、および乱流、および防水シートに上向きに負荷をかけるものによる、例えばトラックの上部構造での動的負荷が確実に防止される。
【0047】
結合部分の外側の長手方向ビーム部材を基礎構造に調整可能に接続することが可能であり、結合部分は2つの部分を直接接続する。例えば、伸縮式ガイドの両端がそれぞれ2つの部分のいずれかに、例えば溶接して接続され得て、長手方向ビーム部材はそれにより、キャリッジにより特定された最適な距離をとる。あるいは、長手方向ビーム部材と基礎構造との間の接続は、弾性的に変形可能な部品、例えば、ばねの予負荷に対してY方向の移動を可能にするねじりばねを有することができる。
【0048】
好ましい実施形態によれば、支持フレームは、例えば、押し出し鋼またはアルミニウム本体から形成されるが、支持フレームが複数の相互接続可能なセクション部品、特に、支持フレームが基礎構造および/またはその横断方向の側壁の長さに柔軟に適応できるような、押し出しセクション部品から構成されるならそれも有利である。
【0049】
長手方向ビーム部材もまた、押し出しプロセスにて鋼またはアルミニウムなどの材料で適切に作られ、複数の相互接続可能なセクション部品から有利に構成することができ、セクション部品の接続は、長手方向ビーム部材が調整される時にセクション部品が分解しないように、または別に調整されるように安定している。
【0050】
特に有利な実施形態によれば、長手方向ビーム部材は、少なくとも1つのばね要素によって初期位置に予負荷がかけられることが提供される。このばね要素は、キャリッジの移動方向の横断方向に長手方向ビーム部材の調整に対する更なる抵抗となり、その結果、長手方向ビーム部材は、初期位置として好ましくは中央の調整位置に予負荷がかけられる。この場合、長手方向ビーム部材への負荷は、例えば、支持フレームに対して支持され、支持フレームの壁から離れて長手方向ビーム部材に負荷をかける板ばねによって直接的に、または、例えば、結合部分または長手方向ビーム部材の突起を介して間接的にかけられ得る。ばね要素は、コイルばねとして鋼で適切に作成され、長手方向ビーム部材と基礎構造または支持フレームとの間に個々の間隔で固定されるが、板ばねなどの連続ばね部材を提供することも可能である。あるいは、プラスチック緩衝材もばね要素を形成することができ、このプラスチック緩衝材は、長手方向ビーム部材と基礎構造または支持フレームとの間に連続的に配置され得る。長手方向ビーム部材が、旋回運動または振り子運動で基礎構造または支持フレームの周りを旋回または揺れ動く場合、ねじりばねも予負荷用に選択可能である。
【0051】
特に好ましい実施形態によれば、リンクの代わりにねじりばねが既に設けられているので、ねじりばねとして設計された結合装置は、支持フレームと長手方向ビーム部材との結合、ならびに長手方向ビーム部材の望ましい調整位置への調整を同時に実現する。
【0052】
ばね要素が、長手方向ビーム部材の両側に適切に配置され、このばね要素は、調整位置のプリセット可能な初期位置の方向に長手方向ビーム部材に予負荷を与える。長手方向ビーム部材の両側にばね要素を設けることにより、長手方向ビーム部材は、ストッパと接触していない中央位置で予負荷をかけられ得て、両方向への移動が可能である。
【0053】
好ましくは、キャリッジの移動方向に対して横断方向の長手方向ビーム部材の調整方向は、水平成分を含み、特にそれが基礎構造を上方向に閉じる上部構造である場合、調整方向は、好ましくは、キャリッジの移動方向に垂直な水平方向にのみ延びる。上部構造が側壁である場合、調整方向(キャリッジの移動方向に属する)は、実質的に垂直成分を含む。一方でキャリッジの移動方向および他方で長手方向ビーム部材の調整方向は、好ましくは、閉じられる基礎構造の開口部に対応する空間内の平面にまたがる。
【0054】
長手方向ビーム部材の調整運動が旋回運動または振り子運動を実行する場合、水平成分と垂直成分が重なるため、対応する移動運動はこれら2つの成分から生じる。
【0055】
特に好ましい実施形態によれば、長手方向に基礎構造を二等分する平面に関して互いに反対側にある2つのキャリッジが、支材によって互いに結合されることが提供される。両端にキャリッジが装備されたこの支材は、開閉式上部構造を開閉するために、移動方向に長手方向ビーム部材上の2つのキャリッジのそれぞれと共にに移動する。この支材は好ましくは剛性であり、2つのキャリッジは、実際には互いに許容差のない距離を規定し、これは、2つの長手方向ビーム部材間の距離を規定する。
【0056】
好ましいさらなる発展によれば、この支材は、防水シートフープ、屋根型フープ、剛性のU字型枠、および可動式のU字型枠を含むグループから選択される。例えば摺動枠(sliding-bow)折りたたみ式上部構造に使用されるフープと剛性のあるU字型枠は、対向する長手方向ビーム部材の対が離間している方向の変形をほとんど許容せず、これは好ましくは長手方向ビーム部材の調整方向でもある。一方、堅牢性が低い、それ故に可動性のU字型枠は、長手方向ビーム部材を芯出しする力のためにたわむ。
【0057】
長手方向ビーム部材を移動させる力は、支材の弾性変形および/または塑性変形のための力よりも小さくなるように便宜上寸法決めされる。これにより、弾性的または塑性的に変形するのは支材またはキャリッジではないということよりむしろ、特に長手方向ビーム部材に予負荷を加える対応するばね部材の予張力に対して、長手方向ビーム部材がプリセットされた調整位置に調整されるということが保証される。ここで、長手方向ビーム部材は、それに接続されたキャリッジを備えた支材に追従し、キャリッジは、長手方向ビーム部材を調整するための力を長手方向ビーム部材に伝達することが有利に達成される。基礎構造またはキャリッジが塑性変形した場合、これは、キャリッジが長手方向ビーム部材上で単純に転動または摺動できるようにするために、ガイドを形成する長手方向ビーム部材間の距離を変更する必要があることを意味し、これは、長手方向ビーム部材がキャリッジの移動方向に対して横断方向に調整されることで達成される。
【0058】
好ましい実施形態によれば、長手方向ビーム部材は弾性的に変形可能であることが提供される。長手方向ビーム部材が弾性変形できる場合で、端部でクランプされている場合には、支材に割り当てられた一対のキャリッジの距離に適応するために必要な位置を正確にとることができ、長手方向ビーム部材を調整するための力は長手方向ビーム部材の内部応力から発生する。
【0059】
好ましい開発によれば、長手方向ビーム部材は、垂直方向の力を吸収するキャリッジのサポートローラ用の少なくとも1つの軌道と、水平方向の力を吸収するキャリッジのガイドローラ用の少なくとも1つの軌道とを有する。サポートローラは、水平軸または少なくとも大部分が水平な軸の周りに適切に取り付けられ、ガイドローラーは、この場合、垂直軸または少なくとも大部分が垂直な軸の周りに取り付けられる。ガイドローラは、長手方向ビーム部材がそれにより調整される力を実質的に伝動する。サポートローラとガイドローラの両方が、垂直成分と水平成分を有する軸の周りに取り付けられている場合、さらに長手方向ビーム部材がその調整方向に対して両側から作用される場合、引く動きと押す動きの両方を長手方向ビーム部材に伝達することができる。
【0060】
第1の有利な実施形態によれば、折りたたみ式上部フレームワークは、一対の対向する長手方向ビーム部材に沿って移動可能な、摺動枠折りたたみ式上部構造として設計されている。この摺動枠折りたたみ式上部構造は、実質的に上下逆さまのU字形支材を有し、それらは、それぞれ、端部にキャリッジを有し、長手方向ビーム部材上で移動可能である。このU字型支材は、体積の大きな上部構造を有し、それ故にキャリッジの移動方向に対して横断方向または垂直方向に変形しにくいため、非常に安定している。この場合、長手方向ビーム部材は、摺動枠折りたたみ式上部構造の支材の寸法に有利に適合させることができる。
【0061】
別の好ましい実施形態によれば、折りたたみ式上部フレームワークは、支柱または剛性のある側壁などの側面上部構造によって支持された2つの長手方向ビーム部材に沿って移動可能な、摺動式屋根として設計されることが提供される。摺動式屋根として構成の場合、キャリッジを接続する支材は細長いか、または屋根型か、またはU字型であるが、キャリッジの移動方向に対して横断方向または垂直方向にわずかなたわみしか許容せず、長手方向ビーム部材は、支材から離れて配置されたキャリッジの寸法に合わせて調整される。
【0062】
別の好ましい実施形態によれば、折りたたみ式上部フレームワークは、上下に配置された2つの長手方向ビーム部材に沿って移動可能な、可動側壁として設計されることが提供される。この場合、折りたたみ式上部フレームワークの全体の重量を考慮に入れて、実質的に重力に対するばねの支持が適切であるように、長手方向ビーム部材のプリテンションが設定されねばならない。
【0063】
基礎構造で屋根開口部と側面開口部の両方を閉じる場合は、上部開口部用の第1の調整可能な長手方向ビーム部材と、側面開口部用の第2の調整可能な長手方向ビーム部材を、折りたたみ式上部フレームワークの一部に設けることができ、これは2つの独立したカバーに割り当てられているため、互いに独立して調整可能である。ただし、長手方向ビーム部材は、共通の支持フレームにおいて調整可能な方法で使用することができ、例えば、基礎構造の荷台に対して支柱を介して支持される。
【0064】
好ましい実施形態によれば、防水シート折りたたみ補助具はキャリッジに接続され、折りたたみ式上部フレームワークに接続された防水シートを持ち上げたり、それを折り畳むことが提供される。防水シート折りたたみ補助具は膝のようなものを形成し、キャリッジが一緒に動かされる時に開き角度が小さくなり、防水シートが持ち上げられて折りたたまれる。
【0065】
代替実施形態によれば、長手方向ビーム部材に関して隣接するキャリッジは、上部構造が閉じられた時にその最大の伸長を想定するヒンジ装置を介して互いに結合することができる。ここでは、ヒンジ装置によって、堅固な部品と、防水シートとして設計された部品の両方を持ち上げることができる。
【0066】
カバープレートはキャリッジに適切にヒンジ接続され、上部構造が閉じているときは閉じたカバーを形成し、上部構造が開いているときは、蛇腹のように折ることができる。この目的のために、組ごとにキャリッジにヒンジ接続されているカバープレートはまた、対で互いにヒンジ接続されているので、カバープレートから形成されたカバーも折りたたむことができる。同様に、開閉式であると同時に剛性のある基礎構造の屋根または側面開口部を覆うことができ、カバープレートは高レベルの剛性を有し、長手方向ビーム部材がたわむ場合には、それ相応に好都合である。
【0067】
都合よく、長手方向ビーム部材の調整のための力は、長手方向ビーム部材に沿ったキャリッジの移動によって伝動されるため、キャリッジとキャリッジを対で接続する支材によって、長手方向ビーム部材が望ましい軌道幅に調整される。このようにして、製造公差なども補正できる。
【0068】
折りたたみ式上部フレームワークは、開閉のために手動で操作することができ、折りたたみ式上部フレームワークの剛性な設計により、例えば、いちばん前のキャリッジに結合されたループ上で引っ張ることによって、キャリッジを長手方向ビーム部材に沿って移動させる力も片側にすることができる。しかしながら、キャリッジの移動がモータ駆動によって行われるならば、それは特に好ましく、これは、長手方向ビーム部材が移動するキャリッジにそれらの位置を適合させることができるという事実から特に有益な手法で利益になる。
【0069】
有利な実施形態では、長手方向ビーム部材が、長手方向ビーム部材の主な伸長方向でもあるキャリッジの移動方向に対して横断方向であり、好ましくは垂直である調整方向に連続的に(infinitely)調整可能であるという点が、上部構造の特徴となる。調整にはインターロックがなく、事前のロック解除プロセスなしで可能である。この点で、長手方向ビーム部材は、手動調整の必要なしに、いつでも好ましい方法で摺動式屋根の折りたたみ式上部フレームワークに追従することができる。2つの反対側の長手方向ビーム部材は、常に折りたたみ式上部フレームワークと外部の影響に従うため、上部構造は、開閉時に常にわずかな抵抗を受けるだけである。
【0070】
長手方向ビーム部材の調整方向がキャリッジの移動方向に垂直であることが都合よく提供される。長手方向ビーム部材の調整動作は連続的に可能である。長手方向ビーム部材の調整経路は、例えば、終端ストッパによって制限されるが、長手方向ビーム部材の調整位置は自由であり、移動性の調整を機能させるために妨げたり係止することはできないし、またする必要もない。
【0071】
長手方向ビーム部材の調整方向およびキャリッジの移動方向は、好ましくは、上部構造によって閉じられるべき基礎構造の開口部の平面に対応する平面にまたがる。
【0072】
基礎構造は、例えば、傾斜体または固定ハウジングの場合同様、特に、固定壁を含む。固定壁は一般に上部構造を支持することに適しているが、折りたたみ式上部フレームワークも非常に剛性がある場合は、長手方向ビーム部材の移動性の調整性の強みが特に重要である。
【0073】
従って、長手方向ビーム部材の調整性は、例えば、長手方向ビーム部材の係止または固定を含まず、むしろ、長手方向ビーム部材は、特定の調整位置をとる必要なしにいつでも調整することができる。
【0074】
本発明の一態様によれば、上述のように開閉式上部構造を含む商用車、建物、コンテナ、または貨車が提供される。基礎構造と開閉式上部構造の両方が非常に堅固な設計であるにもかかわらず、キャリッジの移動方向に対して横断方向に調整可能な長手方向ビーム部材は、上部構造の快適で信頼性の高い操作、開閉を保証する。
【0075】
この基礎構造は、開閉式上部構造を備えたもので、コンテナ用の漏水槽、コンクリート槽、サイロ、砂または砂利のバンカー、またはガレージのようなトラフ型の構造であることが適切である。上部構造は、特に降水から構造を保護する。例えば、種子や砂利などの流動性のある物質をトラフ型の構造物に導入する場合は、上部構造を開いて、ダンプカーが構造物に入り、物質を落とすことができる。その後、上部構造または摺動式屋根が再び閉じられ、ほこり、植物の胞子、または降雨による永続的な汚濁はない。このようなトラフ型の構造物については、これまで連続使用に適した開閉式上部構造はなかった。また、既存の構造物を開閉式上部構造に改造することも可能である。
【0076】
本発明の一態様によれば、開閉式上部構造、特に開閉式屋根、開閉式側壁、または開閉式カバーを移動させ、第1のガイド要素および第2のガイド要素が基礎構造上に配置され、上部構造のフレームワークの部品が、基礎構造の開口部を開閉するためにガイド要素の1つに沿って主なる移動方向に移動できる方法が明示され、この方法は、ガイド要素が互いに独立して、好ましくは移動方向に垂直であるか、または少なくともそれに対して垂直な成分を含む逸脱方向の主なる移動方向に対して横断方向に移動可能であるという点が特徴となる。この方法は、フレームワークまたはフレームワークの部品の製造における許容誤差、熱膨張に起因する温度関連の許容誤差、および基礎構造への隆起、へこみ、および他の損傷に起因する不十分な大きさおよび過多な大きさを補償することを有利に可能にし、これにより、基礎構造またはフレームの激しい変形または損傷が発生した場合に、わずかな労力で折りたたみ式上部構造を開閉可能とし、同時に基礎構造を確実に覆うことを達成する。
【0077】
フレームワークの部品、特にキャリッジが、主なる移動方向に移動すると、ガイド要素が逸脱方向に移動するので、第1のガイド要素と第2のガイド要素との間の距離による許容誤差が補償されることが可能になる。
【0078】
従って、第1および第2のガイド要素は、実質的に平行な方向に移動可能なそれらの逸脱運動のために、フレームワークの部品の移動を可能にするため、原則として多数の可能性を規定し、その結果、積荷の温度、積荷のタイプ、積荷の重量、または、基礎構造に作用する動的な力のため、基礎構造の開口部は、わずかな労力でいつでも開閉できる。
【0079】
本発明のさらなる利点、特性、開発、および改良は、好ましい実施形態の以下の説明および従属請求項から得られる。
【0080】
好ましい実施形態を使用し、添付の図面を参照して、本発明を以下に説明する。
【0081】
図1は、全般的に10と呼ぶ開閉式上部構造を示し、基礎構造を形成するセミトレーラの摺動式屋根として設計されたものである。基礎構造12は、2つの剛性側壁14、それに直角な剛性端面16、および2つの開閉式剛性ドアを含む後部側面18を含み、これらすべては、基礎構造の床面上に構築される。基礎構造12は全体的に非常に硬く、基礎構造は静的および動的荷物を十分に運ぶので、荷物を輸送するのに適する。開放式に設計することもできる向かい合った側壁14は、その上部領域でも基礎構造を安定させるために、補剛ロッド20と共にさらに補強されていることが分かる。
【0082】
側壁14、端部壁部16、および後部壁部18から囲まれた開口部を形成する屋根領域は、全体的に22で指定される摺動式屋根によって覆われ、この摺動式屋根は、折りたたみ式上部フレームワーク24、および、一点鎖線でのみ示されるそれに取り付けられた防水シート26から形成される。折りたたみ式上部フレームワーク24は、剛性フープとして構成された複数の支材28を含み、各支材28は、リベット留めによって端部でキャリッジ30に接続され、キャリッジ30は、長手方向ビーム部材32を含むガイドに沿って移動可能である。
【0083】
その開放可能な端部において、折りたたみ式上部フレームワーク24は、支材28に接続されたキャリッジ30を有する2つの支材28を実質的に含むエンドラン部31を備え、支材28または隣接するキャリッジ30は、連結ロッドと接続されて剛性部分を形成する。上部構造10を開く時、エンドラン部31は、ガイドまたは長手方向ビーム部材32の全長にわたって移動し、開くにつれて、その前にあるさらなるキャリッジを連続的に押す。エンドラン部31は、片側から伝動された引張力をフレームワーク全体に伝動する必要があり、同時に傾斜することを回避する必要があるため、非常に剛性が高い。
【0084】
隣接するキャリッジ30は、折りたたみプレートとして設計され、軸34aの周りでキャリッジ30にヒンジで接続された防水シート折りたたみ装置34によってそれぞれ互いに接続され、防水シート折りたたみ装置34は、キャリッジ30をまとめる時に膝のような形で防水シート折りたたみ装置34の折りたたみを可能にする可撓性中央部34bを有する。防水シート26は、キャリッジ30および/または支材28に固定され、同時に、防水シート折りたたみ装置34の可撓性領域34b上を案内され、防水シート26は、隣接するキャリッジ30が、長手方向ビーム部材32に沿って一緒にまとめられる時に、蛇腹のように折りたたまれる。
【0085】
基礎構造14の長手方向の二等分線、すなわち、向かい合った側壁14の間を中央で走る平面に関して、可撓性領域の代わりに任意で吊り上げフープを備えた接合部を提供することが可能であり、これにより、防水シート26がさらに持ち上がる。この目的のために、摺動式屋根22に吊り上げフープのみを装備し、支材28を省略することも可能である。防水シート折りたたみ補助具として提供される折りたたみプレート34を、それらが上部構造10の全幅にわたって延在し、適切な場合には、支材28にさらに固定されるように設計することも可能であり、その結果、実質的に剛性部品からなる屋根が形成される。この場合、可撓性ポイント34bの代わりに、ヒンジ装置が提供され、これにより、対応するプレートを重なりをもって折りたたむことができ、適切に上部構造10の閉じた状態では、基礎構造12の内部に雨などが侵入することを防ぐことができる。さらに、支材28が実質的に直線の形をする代わりに、支材をU字形にして、その結果、上部構造が開口部で基礎構造12を覆うだけでなく、それを頑丈にすることも可能である。
【0086】
長手方向ビーム部材32は、端部で互いに接続された複数のセクション部品32a、32b(図2を参照)から構成される。穴36は、長手方向ビーム部材32の中に設けられ、長手方向ビーム部材32の伸張方向に対して垂直に明き、長手方向ビーム部材32を支持フレーム38に接続するために設けられている。長手方向ビーム部材32および支持フレーム38は共にキャリッジのガイドを形成し、ここで、以下でさらに説明する通り、キャリッジは、長手方向ビーム部材32に沿ってその移動方向(x方向)に移動可能であり、長手方向ビーム部材32は、支持フレーム38上でそれに対して横断方向に調整可能である。
【0087】
図3において、長手方向ビーム部材32は、実質的に正方形の下層部を有し、そこから実質的にT字形の上部が中央に延伸することが分かる。穴36は正方形部分の2つの垂直壁を貫通する。両側壁14には、支持フレーム38および長手方向ビーム部材32からなるガイドが上部に設けられている。
【0088】
支持フレーム38はまた、複数の支持フレーム要素38a、38bから形成され、これらは、互いに軸方向に接続され得るが、必ずしもそうである必要はなく、支持フレーム要素38a、38bは、基礎構造12の側壁14の上側に固定される。支持フレーム38は、側壁または基礎構造と一体的にかねてより形成されることも可能である。支持フレーム38は、支持フレーム38を側壁14にねじ止めすることができる穴40aを含む基部40を有する。その内側、すなわち基礎構造12の内部に面する側において、支持フレーム38は、連続した実質的に垂直な壁42を有し、その結果、支持フレーム38は、実質的にL字形の外形を有する。支持フレーム38上の特定の点、特に支持フレーム部分38a、38bの端部に、壁または部分42に平行に調整された折り目44が形成される。側壁42および44は、停止面のように、長手方向ビーム部材32の横断方向の動きを制限する。折り目44の代わりに、壁または脚42に対応する連続した脚を提供することも可能である。隣接する折り目44の間の領域は、雨または積荷の落下部品を引き出すことができる開口部を形成する。これらが積載スペースの外側の領域に通じる場合、ベース40にさらなる開口部を提供することも可能である。支持フレームを側壁14の一体部品または複数部品として設計することも可能である。
【0089】
頭部46aおよびねじ部46bを有するねじボルト46は、脚部44、42の穴44a、42aを通って案内され、ナット48によって支持フレーム38に固定される。ねじボルト46はまた、長手方向ビーム部材32の穴36を通過し、このように、支持フレーム38を長手方向ビーム部材32に接続するための結合部分を形成し、それにより、ボルト46は、支持フレーム38、および、長手方向ビーム部材32の伸張方向に対して横断方向の長手方向ビーム部材32の相対的な動きのためのガイドを規定する。これは、長手方向ビーム部材32が、キャリッジの移動方向xに垂直な水平逸脱方向yでのみ移動できることを有利に保証する。同時に、ボルト46は、長手方向ビーム部材32が支持フレーム38から、したがって側壁14から持ち上げられないことを確実にし、その結果、摺動式屋根22は、長手方向ビーム部材32が移動可能であるにもかかわらず、全体として基礎構造12に固定される。
【0090】
キャリッジ30は、水平軸50aの周りに回転可能なほぼ垂直に配置されたサポートローラ50および、ほぼ垂直な軸52aの周りに回転可能なガイドローラ52を介して、長手方向ビーム部材32の上部T字形外形に接続されていることが分かり、サポートローラ50は、主に、長手方向ビーム部材32の正方形の下部外形部分の外側上面にあり、T字形外形のクロスストロークによって上方に持ち上げられるのを防ぎ、一方、ガイドローラ52は、実質的にT字型外形の縦部分を回る。両方のローラー50、52は、垂直方向および水平方向の両方に対して傾斜しているので、これらの力は、y方向およびz方向の両方に伝達され、その結果、折りたたみ式上部構造は、長手方向ビーム部材32がボルト46に沿ってy方向に移動する間、主にサポートローラ50によりz方向に支持される。キャリッジ30には、2つのガイドローラ50と2つのサポートローラ52が配置される。
【0091】
一方では脚42、44と、他方では長手方向ビーム部材32の下部外形部分との間の中間領域のボルト46上に、コイルばねとして構成されたばね要素54が配置されていることが分かり、これは、長手方向ビーム部材32に共に予負荷をかけて実質的に中央の調整位置にするが、ばね部材54の力を克服して外部から伝達される力を加えるときに、ボルト46に沿って長手方向ビーム部材の調整を可能にする。
【0092】
折りたたみ式上部フレームワークがここで開閉されると、剛性エンドラン部31を備えたキャリッジ30は、長手方向ビーム部材32に沿って移動し、折りたたみ式上部フレームワーク24によってあらかじめ決められた間隔で、ボルト46に沿ったローラー50、52を介した支材28の剛性設計により、長手方向ビーム部材32の調整につながり、折りたたみ式上部フレームワーク24に対して最適な調整位置に調整される。例えば、基礎構造12が傾斜面に配置されている場合、これは、長手方向ビーム部材32の最適位置にすでに影響を及ぼし得る。基礎構造12もまた、載荷によって損傷または膨らみ、または載荷の温度によって熱膨張したとしても、長手方向ビーム部材32の調整性は、それがなければ発生する阻害要因を克服することができ、その結果、上部構造を開いたり閉じたりすることができ、折りたたみ式上部フレームワークの詰まりも傾斜も、ガイドまたは2つの長手方向ビーム部材32上で起こらない。
【0093】
代替の実施形態が図4に記載されており、図1図3による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0094】
前の実施形態とは対照的に、長手方向ビーム部材32は、ボルトを介して支持フレーム138に結合されておらず、支持フレーム138上に載っている。ここでは、支持フレーム138と長手方向ビーム部材32との間に、長手方向ビーム部材32を垂直に持ち上げることができないように、結合部材が設けられている。このような結合部材は、例えば、長手方向ビーム部材32を穴を通して下向きに延伸するボルトであり得て、これは、支持フレーム138のy方向の長穴に通され固定される。また、支持フレーム138は、断面がU字型であり、その結果、その脚もまた、長手方向ビーム部材32の移動の停止面を形成することが分かる。
【0095】
図5は、図4による実施形態の変形例を上面図で示しており、U字形の支持フレーム138は、長手方向ビーム部材32を収容している。この場合、リンクとして構成された結合部分60は、接合部62で支持フレーム138の基部に枢動可能に取り付けられ、一方、リンク60の他端は、接合部64で長手方向ビーム部材32の下側に枢動可能に取り付けられる。リンク60は、長手方向ビーム部材32を支持フレーム138にも接続し、長手方向ビーム部材32が上方に持ち上げられることを防止する。結果として、支持フレーム138が長手方向ビーム部材32と重なる必要はない。同時に、軸62および64の周りのリンク60の二重関節運動は、主にy方向に延伸する調整方向での長手方向ビーム部材32の移動を可能にし、ここで、長手方向ビーム部材32の前部領域にある第1のリンク60と、長手方向ビーム部材32の後部領域にある第2のリンク60とがそれぞれ提供され、支持フレーム138および長手方向ビーム部材32と共に平行四辺形にまたがる。リンク60がとることができる角度が小さいため、キャリッジ30の移動のx方向における長手方向ビーム部材32の調整の割合は小さい。
【0096】
図6に代替の実施形態が示されており、図1図3による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0097】
図5による実施形態とは対照的に、長手方向ビーム部材32は、リンク260を介して支持フレーム238に結合され、リンク260は、長手方向ビーム部材32上の水平軸262の周りおよび支持フレーム238の基部の水平軸264の周りに実質的につながれており、主に垂直に延伸する。従って、リンク260は、主にy方向に、そして特定の範囲でz方向に、長手方向ビーム部材32の調整性を可能にする。同時に、リンク260は、長手方向ビーム部材32を支持フレーム238にも接続し、従って、長手方向ビーム部材32が上方に持ち上げられることにより失われることを防止する。リンク260の旋回角度は、例えば、支持フレーム238の側脚または支持フレーム238に設けられた停止面により、長手方向ビーム部材32の調整に必要なだけ大きいことがここで適切に提供される。リンク260はまた、非常に短くすることができる。長手方向ビーム部材32の中央調整位置も最も高い位置であるため、長手方向ビーム部材32の下側は、支持フレーム238の基部上にあるばね部材を用い、予負荷をかけて中央位置にすることができ、そのため、長手方向ビーム部材32を中央位置から調整する場合は、このばね部材に張力をかける必要がある。ばね部材が、両方向のたわみに対する抵抗を形成する。
【0098】
図7および図8は、支持フレーム338、338’および長手方向ビーム部材332、332’を結合して、長手方向ビーム部材332、332’がy方向に調整可能であり、z方向に持ち上げられない、様々な方法があることを概略的に示す。ここで、支持フレーム338を、図7に示すような長手方向ビーム部材332を取り囲む部品として実現する必要はなく、支持フレーム338’の周りを長手方向ビーム部材332’が取り囲むことも可能である。長手方向ビーム部材332、332’に任意の外形を接続することができ、多種多様なキャリッジの移動のために設計することができ、また、多種多様なカバーをも提供することができることが分かる。例えば、ガイドローラが長手方向ビーム部材332のチャンバの2つの壁の間に配置される場合、これは、ガイドローラがy方向の力を伝動する必要なしに、y方向の力を長手方向ビーム部材332に伝動することができる。
【0099】
図9にさらなる実施形態が示されており、図1図3による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0100】
図1図3による実施形態とは対照的に、長手方向ビーム部材432は、基礎構造12が完成した後でも、側面から、この場合は外側から、相補的な形状の支持フレーム438に押し込むことができるように構成される。この目的のために、支持フレーム438は、片側が開いて穴470を有し、長手方向ビーム部材432の挿入後、頭部472aを備えたボルト472が貫通し、ナット474で支持フレーム438に固定することができる。頭部472aは、長手方向ビーム部材432のy方向における移動のための外側ストッパを形成し、一方、支持フレーム438は、長手方向ビーム部材432のy方向における移動のための内側ストッパを形成する。長手方向ビーム部材432に予負荷をかけるためにスプリング部材を提供する必要はない。
【0101】
図9による実施形態の利点は、主に、長手方向ビーム部材432を支持フレーム438に軸方向に挿入する必要がなく、これは狭い公差およびたわみのために困難である可能性があるが、外側から挿入できるということにある。これは、長手方向ビーム部材432のセクション部品のみを交換する場合に、より効果的である。同時に、水やほこりを簡単に外に排出することができる。
【0102】
図10図12にさらなる代替の実施形態が示されており、図1図3による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0103】
図1図3による実施形態とは対照的に、長手方向ビーム部材32は、基礎構造にしっかりと接続されている支持フレームにボルトを介して移動可能に接続されていないが、支持フレーム538は、長手方向ビーム部材32にしっかりと接続されている。長手方向ビーム部材32は、キャリッジ30の移動方向に対して横断方向のy方向で調整可能であるように、支持フレーム538と共に配置される。結果として、長手方向ビーム部材32は、キャリッジ30の移動方向に対して横断方向に前後移動することができ、従って、フープまたは支材28によって伝達される力に従うことができる。
【0104】
ここで、側壁14は、有利に上部チャンバ14aを有し、それの2つの側面境界壁14bは、ねじボルト46が貫通する横の穴を備える。ねじボルト46は、段付き外側継手538aおよびV字型ブラケット538bを含む支持フレーム538の一部であり、ボルト46は、継手538aの穴を貫通し、さらにブラケット538bの穴を貫通してナット48でそれに固定される。継手538aおよびブラケット538bは、金属製の曲がった薄板部品として形成され、折りたたみ式上部フレームワークの負荷の下で座屈しないように十分な剛性を有する。
【0105】
ボルト46は、好ましくは、ボルト46が継手538aおよび/またはブラケット538bに対して相対運動を実行することができることを防ぐために、ブラケット538bとの接触領域で段付きになっている。ねじボルト46は円筒形であり、チャンバ14aの側壁14bの円筒穴内で前後に移動することができる。従って、ボルト46および穴により、規定の軸方向のガイドが確実になされる。
【0106】
ブラケット538bは、図10に斜めに示されているベースと2つの垂直脚とを含み、そのうちの大きい方の脚を、ねじボルト46が貫通する。別の接続ボルト538cは、継手538aの上端およびブラケット538bの短い脚を、長手方向ビーム部材32の外向きの側壁において接続し、接続ボルト538cは、これらの部品の穴36を通過しナット538dにより固定される。接続ボルト538cは、長手方向ビーム部材32と支持フレーム538との間のいかなる遊びも許容しないが、y方向の小さな遊び、つまり追加の動作を許容することが可能である。
【0107】
キャリッジ30が長手方向ビーム部材32のT字型上部に沿って転がる場合、長手方向ビーム部材32は、ボルト46が支持フレーム538と一緒であるから、支持フレーム538と共にy方向に移動し、長手方向ビーム部材32は、側壁14bの穴内で前後に移動する。
【0108】
この構成の利点は、特に、既存の側壁14を大幅に増やす必要がなく、むしろ単に穴を開けるだけでボルト46を装備できることである。これにより、上部構造の全体の高さがほとんど目立たない程度増加する。さらに、チャンバ14aの側壁14bの延長部である基礎構造14の上壁14cは、それから一定の距離を維持する長手方向ビーム部材32が重い負荷の下で支えられ得る支持面を構成し、そのために、支持フレーム538の変形はない。
【0109】
異なる設計の長手方向ビーム部材32も支持フレーム538に接続され得ることを理解されたい。さらに、複数の支持フレーム538が長手方向ビーム部材32に接続され、したがって、チャンバ14aまたはその中に提供される穴は、それぞれ、複数の位置で軸方向に移動可能な方法でねじボルト46を収容することを理解されたい。特に図11において、複数の接続ボルト538cが長手方向ビーム部材32を貫通し、支持フレーム538つまり継手538aおよびブラケット538bに接続し、その結果、比較的高いモーメント荷重が支持フレーム538の変形をもたらし得ない。
【0110】
図13図15図10図12による実施形態の変形例を示し、図10図12による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0111】
図10図12の実施形態とは対照的に、それによって支持フレーム538が側壁14の上部チャンバ14aに接続される連続したねじボルト46は提供されておらず、むしろこの機能は2つのねじボルト部分46、46aに分配され、そのうち、第1のねじボルト部分46は、側壁14の側壁14bを移動可能に貫通し、継手538aに堅固に接続され、一方、その他のねじボルト部分46aは、ブラケット538bつまりその長い脚の領域に提供された穴を移動可能に貫通する。
【0112】
この場合、継手538aは、ねじボルト部分46に堅固に接続されており、y方向への移動は、側壁14の側壁14bの対応する穴においてねじボルト部分46の前後の移動によって実質的に行われ、示した実施形態においては、その2つの壁14bをボルトが貫通している。
【0113】
これとは対照的に、ブラケット538bを貫通するねじボルト部分46aは、例えば、溶接またはリベットによって壁14bに固定的に接続され、ねじボルト部分46aに沿ってブラケット538bの脚部の穴内での移動を可能にする。移動経路は、2つのねじボルト部分46、46aのうちの短い方によって制限されるが、支持フレーム538に終端ストッパを提供するために、ナット48が1つのねじボルト部分46aに用いられる。
【0114】
本実施形態では、内向きねじボルト部分46aは、移動不可能な方法で側壁14bに接続されており、支持フレーム538に属していないため、側壁14bの一部であることが分かる。
【0115】
また、相互ガイドが存在するように穴を設計すれば、円筒形ボルトの代わりに多角形断面のボルトを使用できることもわかる。
【0116】
ガイドは可動部品の上と不動部品の上の両方に形成できることもわかる。
【0117】
図16にさらなる代替の実施形態が示されており、図1図3による実施形態と同じ参照番号が、同じまたは構造的に比較可能な部品を示す。
【0118】
側壁14は、2つの境界壁14bによって囲まれる上部チャンバ14aを有する。チャンバ14aの上壁14oは、丸みを帯びたまたは多角形の外形を有し、これは、長手方向ビーム部材32が、側壁14に損傷を与える上からの強風を防ぐために支えられる十分に広い基部を提供しない。そのため、パネル614が、部分ごとに側壁14に接続され、場所によっては、平らな上面または基部640を提供する。
【0119】
支持フレーム要素638は、側壁14の内側境界壁14bにねじ込み、リベット留め、または溶接され、上壁14oの最大高さを超えて延伸する。突起の領域では、支持フレーム要素638に穴が設けられており、ボルト646が穴を貫通する。ボルト646は、一方端にねじ部分646tを有し、これは、穴内で移動可能であり、2つのナット48によって支持フレーム要素638に固定することができる。ボルト646の他端は、角度の付いた端部646wで形成されているが、鋲頭またはナットで制限することもできる。
【0120】
ボルト646が支持フレーム要素638に固定される前に、長手方向ビーム部材32は、2つの穴36を通してボルトに押し入れられる。さらに、スペーサー647がボルト646に押し入れられ、これにより、ボルトに対する長手方向ビーム部材32の調整経路yが制限され、その結果、長手方向ビーム部材32の下部は、角度の付いた端部646wおよびスペーサ647の間でのみ調整できる。ここで、パネル614から長手方向ビーム部材32の下部の距離は非常に小さいので、例えば強風による大きな負荷がかかった場合、パネル614は、長手方向ビーム部材32を支えることになる。支持フレーム要素638およびそれに結合されたボルトは、長手方向ビーム部材32の調整のための安定した容易に後付け可能なガイドを形成することが分かる。ボルト646を両側に取り付けることは必須ではなく、片側取り付けで十分であることもまた分かる。長手方向ビーム部材32の長さにわたり連続した外形として支持フレームを提供することは必須ではなく、支持フレームが基礎構造上の部分ごとに配置されれば十分であることが分かる。
【0121】
図16には、基礎構造12に、この場合は基礎構造12の側壁14に、開閉式上部構造10を装備するための簡便かつ信頼できる方法を示す。この目的のために、基礎構造12に対して連続的に調整可能で固定できない長手方向ビーム部材32は、複数のボルト346および1つまたは複数の支持フレーム要素638によって基礎構造に接続され、ここで、長手方向ビーム部材32は、紙面に達するその主なる伸張部に対して横断方向または直角方向に定義された自由調整軌道yを有する。調節可能な長手方向ビーム部材32を有する支持フレーム638、646が向かい合った側壁14の内側のそれぞれに接続されている場合、摺動式屋根22は、長手方向ビーム部材32に沿って移動することができ、さらに、長手方向ビーム部材32の間の距離が、摺動式屋根の寸法に対応するように調整される。
【0122】
本発明について、長手方向ビーム部材32が、単独で、またはボルト上の接続部品と共に、その主なる伸張方向に対して横断方向に調整可能である実施形態に基づいて上記に説明した。ボルトは長手方向ビーム部材にも接続することができ、したがって長手方向ビーム部材は穴に対して調整できることを理解されたい。さらに、ボルトは両端で固定され得るが、片端で固定するだけで十分であることを理解されたい。
【0123】
本発明について、長手方向ビーム部材32がコイルばね54によって中央調整位置に向かって両側に負荷がかけられる実施形態に基づいて上記に説明した。ばね部材を使用する他の設計もこの目的に使用することができるが、長手方向ビーム部材32の片側負荷のみが可能であることを理解されたい。圧縮ばねの代わりに引っ張りばねを使用することもできる。長手方向ビーム部材の中央調整位置で、完全にまたはほぼ完全に弛緩するばね部材が特に適切に使用されるので、ばね部材が破損しても、長手方向ビーム部材32が反対方向に移動することはない。
【0124】
本発明について、開閉式上部構造10が基礎構造12の上部、したがって屋根を閉じる実施形態を使用して上記に説明した。基礎構造12の側面または後部開口部も相応の方法で閉じることができ、長手方向ビーム部材32の移動は、キャリッジ30の移動に垂直なz方向に実質的に起こることを理解されたい。
【0125】
本発明について、折りたたみ式上部フレームワークが基礎構造12の各側14に2つの調整可能な長手方向ビーム部材32を有する実施形態を使用して上記に説明した。一方の側だけに調整可能な長手方向ビーム部材32を装備し、他方の側の長手方向ビーム部材は動かず調整できなくても十分であることを理解されたい。
【0126】
本発明について、長手方向ビーム部材32が、実質的にy方向に、すなわち、x方向のキャリッジの移動方向に対して直角に移動する実施形態に基づいて上記に説明した。長手方向ビーム部材がキャリッジの移動方向に対して横断方向に調整されれば十分であるが、特に、他の2方向の成分も調整方向の構成要素になり得ることを理解されたい。
【0127】
本発明について、基礎構造12が直立した側壁および端部壁部14、16、18を有する実施形態に基づいて上記に説明した。基礎構造12はまた、例えばセミトレーラの荷台のような、ほぼ平坦な平面のみから構成することができ、上部構造は、例えば、摺動枠折りたたみ式上部構造同様、3次元空間を実質的に囲繞することを理解されたい。
【0128】
本発明について、長手方向ビーム部材32が、キャリッジ30によって伝達された力に応答して受動的にそらされる実施形態に基づいて上記に説明した。キャリッジ30によって伝達される力も測定することができ、これに応答して、長手方向ビーム部材は、最適な位置をとるためにモータによってその位置に調整されることを理解されたい。
【0129】
本発明について、支持フレーム38が長手方向ビーム部材32にわたり係合し、それにより、長手方向ビーム部材32が浮き上がることを防止する実施形態に基づいて上記に説明した。しかしながら、同様に、例えば図8に示すように、長手方向ビーム部材は支持フレームと重なることもでき、上から落下するほこりまたは雨水が、長手方向ビーム部材32と支持フレーム38の間の領域に入ることができないというさらなる利点がある。
【0130】
本発明について、長手方向ビーム部材32および基礎構造14の比較的可動な接続が、固定または可動の2つのうちの1つの方法により結合される支持フレーム38、538によって媒介される実施形態に基づいて上記に説明した。支持フレームはまた、長手方向ビーム部材32および基礎構造14の2つの部品のうちの1つを備えた1つのユニットで構築することができ、その結果、支持フレームはもはや別の部品として提供されないことを理解されたい。従って、支持フレームが提供されることはが好ましいが、任意である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16