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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0639 20230101AFI20240530BHJP
【FI】
G06Q10/0639
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021127919
(22)【出願日】2021-08-04
(65)【公開番号】P2023022870
(43)【公開日】2023-02-16
【審査請求日】2023-11-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】竹田 祥
(72)【発明者】
【氏名】増田 茂樹
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-142885(JP,A)
【文献】特開2005-216013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、工数管理の処理を行うためのプログラムであって、
前記メモリにはプロジェクトの名称に関する情報と、前記プロジェクトの作業者に関する情報と、工数管理を行うアプリケーションをネットワークを介して提供する外部サーバであって、所定の手段により前記アプリケーションによる前記プロジェクトに関する情報を取得することができる前記外部サーバの情報とが予め登録されており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記所定の手段により、前記プロジェクトの作業者が前記外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得するステップと、
前記プロジェクトに関する情報から、前記プロジェクトに関する作業と工数に関する工数情報を抽出するステップと、
前記抽出した工数情報を前記プロジェクトの工数情報として登録するステップと、
前記登録された工数情報を表示部に表示し、当該工数情報について前記プロジェクトの作業者に確認を求めるステップと、を実行させることを特徴とする、プログラム。
【請求項2】
前記メモリには、複数の前記外部サーバの情報が登録されており、
前記作業者に、前記複数の前記外部サーバを提示するステップと、
前記作業者の操作により、前記外部サーバの選択を受け付けるステップと、
を実行させ、
前記工数情報を抽出するステップにおいて、前記所定の手段により、前記作業者が選択された前記外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
所定期間における前記工数情報の一覧を表示するステップを実行させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記確認を求めるステップを実行したあとに、
承認者へ前記工数情報に関する承認を求めるステップを実行させることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記承認者からの承認を受け付けると、前記工数情報のステータスを確定した状態にし、修正が必要な場合には前記承認者から再び承認が必要な状態するステップを実行させることを特徴とする、請求項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記工数情報が確定された後、所定のタイミングにおいて、前記工数情報に基づき給与データを登録するステップを実行させることを特徴とする、請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記外部サーバは、スケジュール管理サーバ、タスク管理サーバ、開発管理サーバのいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記プロジェクトの作業者が前記外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得するステップにおいては、
前記外部サーバより、前記工数情報をスクレイピングもしくはAPI連携により取得することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記外部サーバが前記開発管理サーバである場合には、問題の提起やレビュー依頼の作成日、完了日を取得するステップを実行させることを特徴とする、請求項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記外部サーバが前記タスク管理サーバである場合には、各タスクチケットの作業の見積もり時間、着手日、作成完了日を取得するステップを実行させることを特徴とする、請求項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記外部サーバが前記スケジュール管理サーバである場合には、予定の開始日時、終了日時を取得するステップを実行させることを特徴とする、請求項に記載のプログラム。
【請求項12】
プロジェクトの名称に関する情報と、前記プロジェクトの作業者に関する情報と、工数管理を行うアプリケーションをネットワークを介して提供する外部サーバであって、所定の手段により前記アプリケーションによる前記プロジェクトに関する情報を取得することができる前記外部サーバの情報とが予め登録されている、作業者の工数を管理する情報処理装置であって、
前記所定の手段により、前記プロジェクトの作業者が前記外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得する取得手段と、
前記プロジェクトに関する情報から、前記プロジェクトに関する作業と工数に関する工数情報を抽出し、前記抽出した工数情報を前記プロジェクトの工数情報として登録し、
前記登録された工数情報を表示し、当該工数情報について前記プロジェクトの作業者に確認を求めるように制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、工数管理の処理を行うための方法であって、前記メモリにはプロジェクトの名称に関する情報と、前記プロジェクトの作業者に関する情報と、工数管理を行うアプリケーションをネットワークを介して提供する外部サーバであって、所定の手段により前記アプリケーションによる前記プロジェクトに関する情報を取得することができる前記外部サーバの情報とが予め登録されており、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記所定の手段により、前記プロジェクトの作業者が前記外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得するステップと、
前記プロジェクトに関する情報から、前記プロジェクトに関する作業と工数に関する工数情報を抽出するステップと、
前記抽出した工数情報を前記プロジェクトの工数情報として登録するステップと、
前記登録された工数情報を表示し、当該工数情報について前記プロジェクトの作業者に確認を求めるステップとを実行させることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、工数の管理を行うためのプログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
作業者の工数をまとめて管理する方法がある。特許文献1には、携帯可能端末において各受注番号とかかる時間とを入力し、上位装置においてその情報を集計することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平3―226864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工数の入力を作業者自身で行う場合、その手間がかかってしまうと工数の入力に時間を要す可能性がある。特許文献1の方法では、携帯可能端末において工数に関する情報を入力できるが、作業の振り返りや入力の手間はかかってしまう。
【0005】
本発明は、工数の入力にかかる手間を削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のプログラムは、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、工数管理の処理を行うためのプログラムであって、前記メモリにはプロジェクトの名称に関する情報と、前記プロジェクトの作業者に関する情報とを予め登録されており、前記プログラムは、前記プロセッサに、前記プロジェクトの作業者が外部サーバにおいて登録した前記プロジェクトに関する情報を取得するステップと、前記プロジェクトに関する情報から、前記プロジェクトに関する作業と工数に関する工数情報を抽出するステップと、前記抽出した工数情報を前記プロジェクトの工数情報として登録するステップと、前記登録された工数情報を表示し、当該工数情報について前記作業者に確認を求めるステップとを実行させることを特徴とする、プログラム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、工数の入力にかかる手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】工数管理システム100の構成例を示すブロック図。
図2】本実施形態における端末装置30の構成例を示すブロック図。
図3】本実施形態における管理処理を示すフローチャート。
図4】本実施形態における作業者の入力処理を示すフローチャート。
図5】本実施形態における工数の入力処理を示すフローチャート。
図6】(A)本実施形態における連携アプリの選択画面の表示例を示す図。(B)本実施形態におけるプロジェクトに関する入力画面の表示例を示す図。
図7】(A)本実施形態におけるスケジュール画面の表示例を示す図。(B)本実施形態における開発管理画面の表示例を示す図。(C)本実施形態におけるタスク管理画面の表示例を示す図。
図8】(A)本実施形態における工数入力画面の表示例を示す図。(B)本実施形態における工数入力画面の表示例を示す図。
図9】(A)本実施形態における工数一覧画面の表示例を示す図。(B)本実施形態における工数申請画面の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。図1に本発明を適用可能な工数管理システム100の一実施形態を示すブロック図を示す。工数管理システム100は、サーバ(コンピュータ、情報処理装置)20、端末装置30を中心に構成され、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12とからデータをやり取りできる。実際に工数管理に関する処理を行なっているのは端末装置30にダウンロードされている工数管理アプリ、もしくは工数管理に関するサービスを提供するソフトウェアを制御するサーバ20である。端末装置30とサーバ20とスケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12(外部サーバ)とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態の工数管理システムでは、複数の作業者の工数を管理することができるものであり、複数の作業者がそれぞれの端末を有している可能性が高い。後述する実施形態においては、簡単のために端末装置30を用いて説明をする。端末装置30は作業者毎に有しているものであり、サーバ20やスケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12等は複数の端末装置30に対して制御を行うことができる。
【0010】
端末装置30は、各作業者が操作する装置である。ここで、作業者とは、端末装置30を使用して作業を行うもの、工数の管理を行うものを指す。端末装置30は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置30は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0011】
端末装置30は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置30は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
【0012】
サーバ20は、工数管理をするサーバ(コンピュータ)であり、以下の構成を有する。
【0013】
通信I/F22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0014】
記憶部26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。もしくは、外部のクラウド上の記録部に記録をしている情報を取得しても良い。記憶部36には作業者情報が含まれている。作業者情報は、各端末装置30を使用している工数を管理する対象となる作業者の情報である。作業者情報としては、作業者を識別する情報(従業員ID)、作業者の名称、作業者が所属している企業等の組織情報等が含まれる。
【0015】
不揮発性メモリ25は、制御部50によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ25には、制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0016】
制御部50は、少なくとも1つのプロセッサを内蔵し、サーバ20を制御するハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。前述した不揮発性メモリ25に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0017】
ここで、サーバ20の制御部50の機能的な構成について説明をする。
【0018】
プロジェクト情報取得モジュール(取得手段)50aは、プロジェクトの作業者が外部サーバにおいて登録したプロジェクトに関する情報を取得する。
【0019】
工数情報抽出、登録モジュール(制御手段)50bは、プロジェクトに関する情報(後述する図3のS303で登録する情報)から、プロジェクトに関する作業と工数に関する工数情報を抽出し、記憶部26に登録する。
【0020】
確認依頼モジュール(制御手段)50cは、登録された工数情報のステータスを確定した状態にするために承認者に確認依頼を送付するモジュールである。
【0021】
システムメモリ23には、RAMが用いられる。システムメモリ23には、制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ25から読み出したプログラム等を展開する。
【0022】
入出力I/F24は、サーバ20への操作者からの入力操作を受け付け、サーバ20側から操作者へ出力を行うディスプレイ(表示部)、キーボード、タッチパネル等を含むものである。
【0023】
次に、スケジュール管理サーバ10について説明をする。スケジュール管理サーバ10は作業者のスケジュール管理アプリを制御するサーバである。スケジュール管理アプリ内においては、打ち合わせの情報とその場所、参加するメンバーを入力したり、作業情報とその作業場所を入力することもできるし、期限を入力することもできる。スケジュールは作業者同士で共有することもできるし、あるメンバーが他のメンバーのスケジュールに予定を入れることもできる。つまり、スケジュールの入力内容に基づき、ある作業者がどの作業をどのくらいの期間をかけて行っているのかわかる。スケジュール管理サーバ10はメール管理を行うメール管理サーバと兼用でも良く、アプリケーションとして作業者の端末装置30にダウンロードされている。スケジュール管理サーバ10は、制御部、システムメモリ、記憶部、不揮発性メモリ、通信I/F等を有する。記憶部には各作業者のスケジュール情報が記憶されている。記録部はその他のクラウド上の記憶部にスケジュール情報を記憶し、取得できるようにしても良い。制御部は、サーバ20より指示を受けると、ある作業者のスケジュール情報を外部に出力することができる。
タスク管理サーバ11は、複数の作業者の有するタスク(業務)を一覧で表示するものであり、グループ、課、部などの単位ごとにタスクの包括的な管理をするタスク管理アプリを制御するサーバである。タスク管理アプリでは、各タスクに紐づく担当者や作業日程に関する情報を入力するので、ある作業者がどの作業をどのくらいの期間をかけて行ったのかわかる。タスク管理サーバ11はメール管理を行うメール管理サーバと兼用でも良く、アプリケーションとして作業者の端末装置30にダウンロードされてる。タスク管理サーバ11は、制御部、システムメモリ、記憶部、不揮発性メモリ、通信I/F等を有する。記憶部にはタスク情報が記憶されている。記録部はその他のクラウド上の記憶部にタスク情報を記憶し、取得できるようにしても良い。制御部は、サーバ20より指示を受けると、タスク情報を外部に出力することができる。
【0024】
開発管理サーバ12は、複数の作業者がそれぞれ行なった開発の成果物をアップロードでき、バージョンの管理、修正、成果物の合体、問題共有等を行うことのできる開発管理アプリを制御するサーバである。開発管理アプリでは、各作業者がどの成果物を扱っており、前回の作業からどのくらい時間がかかったのか、問題の解決に時間がどのくらいかかったのか等の情報がわかる。つまり、ある作業者の成果物に対してどのくらいの時間を要したのかがわかる。開発管理サーバ12は、アプリケーションとして作業者の端末装置30にダウンロードされてる。開発管理サーバ12は、制御部、システムメモリ、記憶部、不揮発性メモリ、通信I/F等を有する。記憶部には、成果物と成果物や情報の入力をどの作業者がいつ行なったのかといった情報が記憶されている。記録部はその他のクラウド上の記憶部にタスク情報を記憶し、取得できるようにしても良い。制御部は、サーバ20より指示を受けると、成果物に関する情報を外部に出力することができる。
【0025】
スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12が有する構成について簡単に説明をする。各不揮発性メモリは、各制御部によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。各不揮発性メモリには、制御部の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0026】
各制御部は、少なくとも1つのプロセッサを内蔵し、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12を制御するハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。前述した各不揮発性メモリに記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0027】
各システムメモリには、RAMが用いられる。各システムメモリには、各制御部の動作用の定数、変数、各不揮発性メモリから読み出したプログラム等を展開する。
【0028】
次に、図2を用いて端末装置30を構成するブロック図について説明をする。端末装置30は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部32a、第2無線通信部32b)を含み、外部装置との通信を可能としている。
【0029】
アンテナ111は、端末装置30が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部32aへ与える。
【0030】
アンテナ112は、端末装置30が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部32bへ与える。
【0031】
第1無線通信部32aは、端末装置30が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部32bは、端末装置30が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部32aと第2無線通信部32bとは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部32aと第2無線通信部32bとは、端末装置30が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部39へ与える。
【0032】
操作受付部34はキーボード34a及びマウス34bとを含み、作業者からの操作を受け付ける。キーボード34aは、端末装置30の作業者の入力操作を受け付ける。キーボード34aは、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部39へ出力する。
【0033】
マウス34bは、端末装置30の作業者の入力操作を受け付ける。マウス34bは、ディスプレイ31に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部39へ出力する。
【0034】
なお、操作受付部34は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、ディスプレイ31に対する作業者の接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0035】
ディスプレイ31は、制御部39の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ31は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0036】
音声処理部33は、マイクとスピーカ(不図示)を介して入出力される音声に関する音声信号の変復調を行う。音声処理部33は、マイクから与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部39へ与える。また、音声処理部33は、音声信号をスピーカへ与える。音声処理部33は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイクは、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部33へ与える。スピーカは、音声処理部33から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置30の外部へ出力する。
【0037】
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置30に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0038】
記憶部36は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。もしくは、外部のクラウド上の記録部に記録をしている情報を取得しても良い。
【0039】
不揮発性メモリ38は、制御部39によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ38には、制御部39の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0040】
制御部39は、少なくとも1つのプロセッサを内蔵し、端末装置30を制御するハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。前述した不揮発性メモリ38に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0041】
システムメモリ35には、RAMが用いられる。システムメモリ35には、制御部39の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ38から読み出したプログラム等を展開する。
【0042】
本実施形態は、複数の作業者が自らの作業にかかった工数を管理して、月末などの決まった時期において管理者が承認をする処理を説明する。承認した工数の結果は、給与や評価に反映することができる。管理者は、作業者の工数を管理する管理職、承認者、リーダなど(承認者)であり、作業者のうちのいずれかでも良い。
【0043】
次に、図3を用いて本実施形態における管理処理を示すフローチャートについて説明をする。この処理は、サーバ20の不揮発性メモリ25に記録されたプログラムをシステムメモリ23に展開して制御部50が実行することで実現する。図3においては、管理者が各作業者の工数管理のために連携するアプリの選択をし、各プロジェクト名称、その作業予定者等の情報を予め設定する作業を行う。さらに、各作業者から月末などに承認依頼が来るとその承認を行う処理を行うという説明をする。なお、この処理は、管理者が工数管理アプリを選択もしくは工数管理サービスを提供するソフトウェアにログインし、管理画面を表示すると開始する。なお、後述する管理者の端末装置30におけるディスプレイ31における表示処理や操作の受付処理などは端末装置30を介してサーバ20側が処理を行うものである。
【0044】
S301では、制御部50は、連携可能アプリの選択画面を管理者のディスプレイ31に表示する。図6Aには、本実施形態における管理画面の連携可能アプリの選択画面600の表示例を示す。管理画面の上部には各機能を示すアイテムが並んで表示されており、アプリ連携を示すアイテム601を選択すると選択画面600が表示される。アイテム602を選択すると、後述するプロジェクトに関する情報の入力画面606が表示される。アイテム603を選択すると、工数の申請や各作業者から送信された工数の承認をするための画面が表示される。管理者と作業者のユーザインターフェースは同じだが、管理者のみ承認の作業が行える。アイテム604を選択すると従業員ごとの単価を入力することができる。つまり、従業員(作業者)の工数がわかれば、単位に基づき給与を算出することができる。連携可能アプリの選択画面600では、複数のアプリを示すアイテム605が表示されており、いずれかのアプリとサーバ20を連携させるのかを作業者毎に設定することができる。例えば、全ての作業者のスケジュールと連携し、さらに一部のプログラマである作業者に対しては開発管理アプリと連携させ、一部の企画部門、販売部門の作業者に対しては、タスク管理アプリと連携させても良い。また、所属する部門毎に連携させるアプリを選択できるようにしても良い。
【0045】
S302では、制御部50は、連携アプリの選択を受け付け、記憶部26に記憶させる。
【0046】
S303では、制御部50は、プロジェクト名称、作業予定者、タグ名の入力を行う。図6Bに示すプロジェクトに関する情報の入力画面606において、管理者はプロジェクト名、作業予定者、タグ名を入力することができる。プロジェクト名は工数管理をする上で何に関する作業を行なったのか認識可能なものであると良い。また、作業予定者は、作業者の名前でも良いし、作業者固有のIDでも良い。タグ名は、対応するプロジェクトに関するものであると思われる識別子を示す。例えば、プロジェクトNは、B社からの受注であり、機能Cに関するデザインを設計するプロジェクトであり、窓口担当者が山田様である場合には、作業者がこれらのタグをスケジュール、開発管理、タスク管理に用いる可能性が高いのでこれらをタグとすると良い。なお、S303の処理は、別途プロジェクト管理用のデータベースにあらかじめ登録されていて、そのデータベースから読み取っても良い。ここまでの処理は各作業者が工数管理の入力をする前におこなう作業である。ここで、プロジェクトに関する情報(プロジェクト名称、作業予定者、タグ名)は複数のプロジェクトについて入力可能(登録可能)である。
【0047】
なお、S303とS304の処理の間において図4で後述する工数入力処理を行う。
【0048】
S304では、制御部50は、各作業者の登録工数の承認依頼を受け付けたか否かを判定する。つまり、後述するように各作業者が所定期間における工数の入力を終え、管理者に承認の依頼を送信し、承認依頼を受け付けたか否かを判定する。S304において、Yesと判断した場合は、S305へ進み、そうでない場合は、S304の判定を繰り返す。なお、S303までの処理を一旦終えた後であっても、S301からS303の処理を繰り返すことはできる。
【0049】
S305では、制御部50は、受信した作業者の登録工数リスト(所定期間の工数の合計と各プロジェクトにかかった工数)を管理者のディスプレイ31に表示する。なお、S304において受信をしたことに応じて承認依頼が来た通知を管理者にするだけでも良いし、図6Aのアイテム603を選択したことに応じて表示される工数の申請や各作業者から送信された工数の承認をするための画面を更新するだけでも良い。
【0050】
S306では、制御部50は、管理者が承認をしたか否かを判定する。S306において、Yesと判断した場合は、S307へ進み、そうでない場合は、S308へ進む。
【0051】
S307では、制御部50は、給与データに反映する処理を行う。つまり承認者からの承認が下りると、工数情報のステータスが確定していない状態から確定した状態となる。そして所定のタイミングにおいて、承認された工数情報に基づき、各従業員の給与データに登録が行われる。
【0052】
S308では、制御部50は、作業者に再確認依頼の通知をする。管理者が作業者の入力した工数に不備やミスがあったと判断した場合は、作業者に確認依頼を送ることができ、給与データには反映されない。つまり、確定した状態ではなく、再び承認者の承認が必要な状態になる。
【0053】
なお、図3においてディスプレイ31への表示に関わる処理や、操作の受付に関わる処理は管理者の端末装置30側で制御を行う。
【0054】
次に、図4を用いて、本実施形態における作業者の入力処理を示すフローチャートについて説明をする。この処理は、作業者の端末装置30の不揮発性メモリ38に記録されたプログラムをシステムメモリ35に展開して制御部39が、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12と連携して処理を実行することで実現する。図4においては、各作業者がそれぞれの端末装置30において行う作業を示しており、スケジュール管理やタスク管理、開発管理などを行う処理である。作業者と上述した管理者の端末装置は簡単のため、ともに端末装置30としているが、別々の端末である。なお、この処理は、作業者が端末装置30を起動させると開始する。
【0055】
S401では、制御部39は、スケジュール画面の表示指示がされたか否かを判定する。S401において、Yesと判断した場合は、S402へ進み、そうでない場合は、S405へ進む。
【0056】
以下のS402からS404に関する処理はスケジュール管理アプリ内での処理であり、スケジュール管理サーバ10の制御部が各処理を行うように制御する。
【0057】
S402では、ディスプレイ31に作業者のスケジュールを表示する。図7Aは作業者のスケジュールの表示例を示したものであり、作業者は日付、時間、作業内容等のスケジュール情報を一覧で確認することができる。スケジュール情報はスケジュール管理サーバ10を介して取得することができる。なお、ディスプレイ31への表示制御は制御部39が行う。
【0058】
S403では、作業者からのスケジュールの変更操作があったか否かを判定する。スケジュールの変更操作とは、新たにスケジュールを入れる操作、削除する操作、時間や内容を変更する操作である。S403において、Yesと判断した場合は、S404へ進み、そうでない場合は、図4の処理を終了する。なお、上述したように、各作業者のスケジュールは本人でなくても入力可能であるので、スケジュール管理サーバ10は他の作業者からのスケジュール入力も受け付ける。
【0059】
S404では、変更されたスケジュールにおける業務内容、時間情報の受付をする。変更、入力されたスケジュール情報は、スケジュール管理サーバ10の記憶部に記憶される。
【0060】
なお、スケジュールに関するスケジュール情報は自動的にスケジュール管理サーバ10で記憶されるものである。制御部39は、スケジュール管理サーバ10から受け付けた指示に基づき表示制御や操作の受付処理等を行い、作業者からの指示を受け付けるとスケジュール管理サーバ10側に通知をしても良い。
【0061】
S405では、制御部39は、タスク管理画面の表示指示がされたか否かを判定する。S405において、Yesと判断した場合は、S406へ進み、そうでない場合は、S409へ進む。
【0062】
以下のS406からS408に関する処理はタスク管理アプリ内での処理であり、タスク管理サーバ11の制御部が各処理を行うように制御する。
【0063】
S406では、ディスプレイ31に作業者のタスク管理画面を表示する。図7Bは作業者のタスク管理画面の表示例を示したものであり、作業者はタスクの件名、担当者、作成日、見積もり時間、着手日、完了日等のタスク管理情報を一覧で確認することができる。タスク管理情報はタスク管理サーバ11を介して取得することができる。なお、ディスプレイ31への表示制御は制御部39が行う。
【0064】
S407では、作業者からのタスク管理の入力操作があったか否かを判定する。タスク管理の入力操作は、新たにタスクを作成する操作、タスク管理情報を変更する操作、削除する操作などである。S407において、Yesと判断した場合は、S408へ進み、そうでない場合は、図4の処理を終了する。なお、各作業者のタスク管理は本人でなくても入力可能であるので、タスク管理サーバ11は他の作業者からのタスク管理の入力も受け付ける。
【0065】
S408では、入力されたタスク管理情報をタスク管理サーバ11において更新するようにする。入力されたタスク管理情報は、タスク管理サーバ11の記憶部に記憶される。
【0066】
なお、タスク管理に関するタスク管理情報は自動的にタスク管理サーバ11で記憶されるものである。制御部39は、タスク管理サーバ11から受け付けた指示に基づき表示制御や操作の受付処理等を行い、作業者からの指示を受け付けるとタスク管理サーバ11側に通知をしても良い。
【0067】
S409では、開発管理画面の表示指示がされたか否かを判定する。S409において、Yesと判断した場合は、S410へ進み、そうでない場合は、S411へ進む。
【0068】
以下のS410、S412からS415に関する処理は開発管理アプリ内での処理であり、開発管理サーバ12の制御部が各処理を行うように制御する。
【0069】
S410では、ディスプレイ31に作業者の開発管理画面を表示する。図7Cは作業者の開発管理画面の表示例を示したものであり、成果物に関する情報が表示されており、作業者は成果物のアップロードや複数の成果物の合体依頼(マージリクエスト、プルリクエスト)を行うことができる。合体依頼後は、レビューも行うのでレビュー依頼でもある。この時、作業者同士で共有すべき問題がある場合にはイシュー(問題の提起)を作成することができる。また、アップロードされた成果物のバージョンや日付、担当者名も表示される。なお、ディスプレイ31への表示制御は制御部39が行う。
【0070】
S411では、制御部39は、作業者からの各作業に関する処理を行う。各作業とは、オンラインでの打ち合わせ、開発作業、メール作業、資料作成などである。これらの作業はスケジュール管理アプリ、タスク管理アプリ、開発管理アプリに入力された作業であり、工数も各アプリから推測することができる。
【0071】
S412では、作業者からイシューの作成や解決する作業がされたか否かを判定する。S412において、Yesと判断した場合は、S413へ進み、そうでない場合は、S414へ進む。
【0072】
S413では、イシューの作成日時もしくは完了日時等を開発管理サーバ12の記憶部において記憶するようにする。
【0073】
S414では、作業者からのプルリクエストが送信もしくは受信されたかを判定する。S414において、Yesと判断した場合は、S415へ進み、そうでない場合は、図4の処理を終了する。
【0074】
S415では、プルリクエストの送信がされた成果物の作成開始日時、プルリクエストの送信日時(もしくは最終更新日時)を開発管理サーバ12の記憶部において記憶するようにする。もしくは、プルリクエストの受信日時から作業者が確認をしてマージ操作を行った日時(マージ操作を拒絶する操作を行なった日時)等を開発管理サーバ12の記憶部において記憶するようにする。
【0075】
なお、イシューやプルリクエストに関する情報(作成日時、作成者、タイトル、件名など)、成果物の件名、担当者などは全てのバージョンにおいて自動的に開発管理サーバ12で記憶されるものである。制御部39は、開発管理サーバ12から受け付けた指示に基づき表示制御や操作の受付処理等を行い、作業者からの指示を受け付けると開発管理サーバ12側に通知をしても良い。
【0076】
図4の処理は全ての作業者がスケジュール管理アプリ、タスク管理アプリ、開発管理アプリを使用するわけではなく一部のアプリのみを使用する作業者もいる。
【0077】
次に、図5を用いて、本実施形態における工数の入力処理を示すフローチャートについて説明をする。この処理は、サーバ20の不揮発性メモリ25に記録されたプログラムをシステムメモリ23に展開して制御部50が、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12と連携して処理を実行することで実現する。図5においては、各作業者がそれぞれの端末装置30において工数を入力する処理である。なお、この処理は、作業者が工数管理アプリを選択、もしくは工数管理に関するサービスを提供するソフトウェアにログインし、作業者の工数入力画面が表示されると開始する。
【0078】
S501では、制御部50は、ある作業者(作業者L)のプロジェクトNに関する工数管理入力が選択されたかを判定する。なお、図5の作業は基本的には各作業者が各自行うものなので、作業者Lの端末装置30にダウンロードされている工数管理アプリ、もしくは作業者Lの名前でソフトウェアにログインがされると、工数管理を行う対象者は作業者Lであるとする。よって、S501において工数を自動的に抽出するプロジェクトが選択されたか否かを判定すれば良い。図8A及び図8Bには、本実施形態における作業者の工数入力画面の表示例が示されている。アイテム801は、プロジェクトを選択するためのアイテムでありタブ形式になっている。タブ中にある選択候補は図3において管理者が登録したプロジェクトであり、作業者Lの担当しているプロジェクトが選択候補となる。S501において、Yesと判断した場合は、S502へ進み、そうでない場合は、S511へ進む。
【0079】
S502では、制御部50は、作業者Lの連携アプリに関する情報を記憶部26より取得する。なお、以下では連携可能アプリから作業ログを抽出する作業について説明する。ただし、作業者ごとにどのアプリと連携するのかは予め設定されており、S502、503、505、507の判定を行わずに設定済みの連携アプリから作業ログから抽出をしても良い。
【0080】
S503では、制御部50は、S502で取得した情報に基づき、スケジュール管理アプリと連携しているか否かを判定する。S503において、Yesと判断した場合は、S504へ進み、そうでない場合は、S505へ進む。
【0081】
S504では、制御部50は、プロジェクトNに関する作業ログ(業務内容、時間情報)を連携しているスケジュール管理サーバ10より取得し、ディスプレイ31に表示するようにする。つまり、スケジュール管理サーバ10に記憶されている作業者Lの作業内容等のスケジュール情報から管理者により設定されているプロジェクトNのタグ名に関する作業を抽出する。さらに、日付、時間等のスケジュール情報からかかった時間を算出する。ディスプレイ31上への表示制御自体は、端末装置30の制御部39において行う。図8Aにおいて、アイテム801上で工数管理するプロジェクトを選択すると右側の今日の作業ログを示す領域802に工数を示す情報と時間情報とが表示される。また、どの連携アプリによる作業ログの情報かも表示される。図8Aにおいては、各ログの横にスケジュールアプリと記載があり、スケジュール管理アプリによる情報であることが示されている。A社向け案件のプロジェクトに対して、管理者がA社やデザインといったタグ名を登録していた場合には、図8AのようにA社見積もりMTG、デザインすり合わせといった作業ログが抽出され表示される。図8Aにおいては、ある一日におけるA社向け案件のプロジェクトの作業ログを表示する例を示したが、1週間という単位における作業ログを取得しても良い。作業者はアイテム801において選択するプロジェクトを切り替えると、異なるプロジェクトに関する作業ログを表示させることができる。さらに、S504においては、作業ログを選択する操作を受け付ける。作業者はスケジュール管理アプリから取得された、あるプロジェクトに関する作業ログが正しいか否かを確認し、正しいと思われる作業ログを選択する。領域802に表示されている作業ログの一覧からいずれかの作業ログを選択すると、選択された作業ログは、記録する作業ログを示す領域803に表示される。図8Aにおいては「A社打ち合わせ」の作業ログが既に作業者に選択されている状態を示している。この時、「A社打ち合わせ」の作業ログが選択されたことに応じて、自動的にアイテム804の示す業務内容にはA社打ち合わせが選択される。さらにアイテム805の示す記録時間(工数)には、かかった時間が自動で入力される。このように、作業者は作業ログを選択することができる。なお、かかった時間については作業者が修正をしても良い。
【0082】
S505では、制御部50は、S502で取得した情報に基づき、タスク管理アプリと連携しているか否かを判定する。S505において、Yesと判断した場合は、S506へ進み、そうでない場合は、S507へ進む。
【0083】
S506では、制御部50は、プロジェクトNに関する作業ログ(業務内容、時間情報)を連携しているタスク管理サーバ11より取得し、ディスプレイ31に表示するようにする。つまり、タスク管理サーバ11に記憶されているタスクの件名、担当者等のタスク管理情報から管理者により設定されているプロジェクトNのタグ名に関する作業であり、作業者Lの担当した作業を抽出する。さらに、作成日、見積もり時間、着手日、完了日等のタスク管理情報からかかった時間を算出する。ディスプレイ31上への表示制御自体は、端末装置30の制御部39において行う。
【0084】
S507では、制御部50は、S502で取得した情報に基づき、開発管理アプリと連携しているか否かを判定する。S507において、Yesと判断した場合は、S506へ進み、そうでない場合は、S507へ進む。
【0085】
S508では、制御部50は、プロジェクトNに関する作業ログ(業務内容、時間情報)を連携している開発管理サーバ12より取得し、ディスプレイ31に表示するようにする。つまり、開発管理サーバ12に記憶されている成果物の件名、イシュー内の記載、担当者等の情報から管理者により設定されているプロジェクトNのタグ名に関する作業であり、作業者Lの担当した作業を抽出する。さらに、作成開始日時、プルリクエストの送信日時、受信日時等のタスク管理情報からかかった時間を算出する。ディスプレイ31上への表示制御自体は、端末装置30の制御部39において行う。
【0086】
図8Bにおいては、タスク管理アプリと開発管理アプリと連携している作業者Lの1週間の作業ログの一覧の表示例を示している。アイテム806はアイテム801と同様に、選択中のプロジェクトが示されており、作業者は作業ログを表示するプロジェクトを選択できる。作業ログを示す領域807に工数を示す情報と時間情報とが表示される。開発管理アプリ内の成果物の件名にfunctioncが使用されているため、開発管理アプリ内から対象の成果物に関する作業を抽出することができる。また、成果物の作成開始日とプルリクエスト送信日が表示されており、作業者の勤怠情報、もしくは予め設定された勤務時間を考慮して合計の作業時間が算出される。さらに、図8Aと同様に、どの連携アプリによる作業ログの情報かも表示される。図8Bにおいては、各ログの横にタスク管理アプリ、開発管理アプリと記載があり、どの作業ログがどの連携アプリによる情報であることかわかる。A社向け案件のプロジェクトに対して、管理者が機能Cのタグ名を登録していた場合には、図8Bのように機能Cのデータ収集、01.b.functionc.development1といった作業ログが抽出され、表示される。
【0087】
さらに、S506、508においては、作業ログを選択する操作を受け付ける。作業者はタスク管理アプリ、開発管理アプリから取得された、あるプロジェクトに関する作業ログが正しいか否かを確認し、正しいと思われる作業ログを選択する。領域807に表示されている作業ログの一覧からいずれかの作業ログを選択すると、選択された作業ログは、記録する作業ログを示す領域808に表示される。図8Bにおいては「機能Cのデータ収集」の作業ログが既に作業者に選択されている状態を示している。この時、「機能Cのデータ収集」の作業ログが選択されたことに応じて、自動的にアイテム809の示す業務内容には機能Cのデータ収集が選択される。さらにアイテム805の示す記録時間(工数)には、かかった時間が自動で入力される。このように、作業者は作業ログを選択することができる。
【0088】
S509では、制御部50は、作業時間の入力操作を受け付ける。開発管理アプリとタスク管理アプリの場合には、作業の開始から最終的に全ての作業を完了したと作業者が入力をしたタイミングまでの時間が算出される。よって、その間に他の作業を行なっていた場合には、他の作業にかけた時間も含めて算出される可能性が高い。そのため、作業者が自動的に算出された時間(工数)を修正する可能性がある。よって、S509においては作業時間の入力操作を受け付ける。アイテム810において工数として記録する時間を変更することができる。
【0089】
S510では、制御部50は、確認操作(登録操作)を受け付ける。確認操作とは、選択した作業ログを保存(登録)する操作である。図8A図8Bのアイテム811を選択すると、領域803または808に表示されている作業ログが保存される。複数のプロジェクトを担当している場合には、作業者は複数のプロジェクトについて同様の作業を行う。
【0090】
S511では、制御部50は、(複数の)プロジェクトに関する所定期間における作業リストとその工数とを表示する。すなわち、S510までの処理において作業者が保存(登録)した作業ログの一覧を表示する。図9Aには工数の一覧画面の表示例を示している。図9Aには例として1週間分示しているが、日程と合わせて1ヶ月間分の作業リストと工数を一覧表示する。所定期間とは1日でも良いし、1週間でも良いし、1ヶ月でも良く、作業者が設定できるようにしても良い。
【0091】
S512では、制御部50は、工数申請をする操作を受け付けたか否かを判定する。S512において、Yesと判断した場合は、S513へ進み、そうでない場合は、S503へ戻る。図9Aにおいて、工数申請を示すアイテムを選択した場合に、S512の判定はYesとなる。
【0092】
S513では、制御部50は、複数のプロジェクトに関して、所定期間にかかった工数の合計を登録する処理を行う。つまり作業者が所定期間に作業を行なった合計の時間が登録される。
【0093】
S514では、制御部50は、ディスプレイ31において、所定期間における作業者Lの全てのプロジェクトにかかった工数の合計であり、S513で登録した合計の時間を表示する。図9Bのアイテム901は1ヶ月の工数の合計を示しており、作業者の所定期間における合計の作業時間がわかる。
【0094】
S515では、制御部50は、承認者への承認申請を行なったか否かを判定する。図9Bに示される「申請する」と示されているアイテムを選択すると、管理者に承認依頼が送信される。なお、図9Bに示すように11月と12月と複数の期間に対する工数の合計が表示されている場合には、それぞれの期間ごとに申請をすることができる。承認者への申請は月末などの決まった時期に行う必要があるため、承認者への申請が行われない場合には作業者に通知をしても良い。承認者とは予め決まっており、作業者の管理職などである。
【0095】
S516では、制御部50は、作業者Lの登録した工数を承認者に送信する処理を行う。つまり、作業者Lの所定期間の工数の合計と各プロジェクトにかかった工数との情報が承認者に送信され、承認の依頼を行う。S516の処理が行われると、図3のS304において承認依頼を受け付ける。
【0096】
以上、説明した実施形態によれば、作業者は工数入力にかかる作業の手間を削減することができる。事前に登録された作業者情報、プロジェクト名、タグ名の情報に基づき、連携アプリより作業者の行なった作業ログを抽出するので作業者は抽出された作業ログを確認すればよい。一から作業内容と時間とを書き出す必要がなくなる。
【0097】
なお、連携アプリ(外部アプリ)としては、Github(登録商標)、Backlog(登録商標)、JIRA(登録商標)、Google カレンダー(登録商標)等である。各アプリに登録された情報は、サーバ20の制御部50によるスクレイピング、API連携等により取得するものである。Github(登録商標)は、上述の実施形態においては開発管理サーバに該当し、イシューやプルリクエストの作成日、完了日をサーバ20は取得するものとする。Backlog(登録商標)、JIRA(登録商標)は、上述の実施形態においてはタスク管理サーバに該当し、タスクチケットの作業見積もり時間、着手日、作成完了日をサーバ20は取得するものとする。Google カレンダー(登録商標)が上述の実施形態においてはスケジュール管理サーバに該当し、予定の開始日時・時間、終了日時・時間とをサーバ20が取得するものとする。
【0098】
例えば、上記実施形態では、各機能を端末装置30またはサーバ20、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはない。一部の機能について上記実施形態と異なる態様で上記のいずれかが備える構成としてもよい。
【0099】
また、上記実施形態においてサーバ20、スケジュール管理サーバ10、タスク管理サーバ11、開発管理サーバ12に実行させるものとして記載されていた各ステップについても、端末装置30に実行させてもよい。
【0100】
なお、制御部50が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0101】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0102】
また、上述した実施形態においては、本発明を工数管理システム100に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、工数管理に関する一連の制御が可能なプログラムやシステムであれば適用可能である。
【0103】
(他の実施形態)
【0104】
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0105】
20 サーバ、30 端末装置、80 ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9