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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-29
(45)【発行日】2024-06-06
(54)【発明の名称】異形棒鋼の捻れ抑制方法
(51)【国際特許分類】
   B21D 3/16 20060101AFI20240530BHJP
   B21B 1/16 20060101ALI20240530BHJP
   B21B 15/02 20060101ALI20240530BHJP
   B21B 39/14 20060101ALI20240530BHJP
   B21D 3/02 20060101ALI20240530BHJP
   B21F 1/02 20060101ALI20240530BHJP
   B21H 8/00 20060101ALI20240530BHJP
【FI】
B21D3/16
B21B1/16 K
B21B15/02
B21B39/14 E
B21D3/02 B
B21F1/02 B
B21H8/00 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024040629
(22)【出願日】2024-03-15
【審査請求日】2024-03-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391016602
【氏名又は名称】共英製鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【弁理士】
【氏名又は名称】沖中 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】福井 博文
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特許第7340677(JP,B1)
【文献】特開昭60-27401(JP,A)
【文献】特開昭51-46570(JP,A)
【文献】特開平6-47402(JP,A)
【文献】特開2000-104380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 3/00 - 3/16
B21B 39/14 - 39/20
B21F 1/02
B21B 1/16
B21B 15/02
B21H 8/00
E04C 5/03 - 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起成形用圧延機の突起成形用圧延ロールで突起を形成した異形棒鋼を、突起成形用圧延機の下流側に設置した一対のロールを用いて塑性変形させることで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正する異形棒鋼の捻れ抑制方法において、
前記突起成形用圧延ロールで突起を形成する工程の後工程として、突起成形用圧延機の下流側に設置した一対のロールに、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、該円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した凸型ロールを使用し、異形棒鋼の突起が形成されていない、横断面形状が円弧状をした凹溝の箇所を両側から凸型ロールの凸部及び小凸部及び/又は小凹部で圧下し、塑性加工を異形棒鋼の中心部に加えることで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正するようにする工程を含む
ことを特徴とする異形棒鋼の捻れ抑制方法。
【請求項2】
前記小凸部及び/又は小凹部によって異形棒鋼の凹溝の表面に形成される小凹部及び/又は小凸部が、異形棒鋼の長手方向の寸法を表示する目盛り機能を備えることを特徴とする請求項1に記載の異形棒鋼の捻れ抑制方法。
【請求項3】
前記異形棒鋼の凹溝が形成される面にリブが形成されないようにしてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の異形棒鋼の捻れ抑制方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異形棒鋼(表面にリブやねじ状の節等の突起を形成することにより、コンクリートとの付着強度を高めるようにした鉄筋であって、「異形鉄筋」とも呼ばれている。本明細書において、「異形棒鋼」、表面に形成されたリブやねじ状の節等の突起を、単に「突起」という。)を製造する際に、異形棒鋼に発生する捻れを抑制し、異形棒鋼の形状を改善するようにした異形棒鋼の捻れ抑制方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ところで、異形棒鋼は、圧延により異形棒鋼を製造する際に、表面にリブやねじ状の節等の突起を形成することに起因する捻れを誘発する傾向があり、これによって、異形棒鋼の形状精度が低下するという問題があった。
【0003】
この問題への対策、すなわち、異形棒鋼を製造する際に、異形棒鋼に発生する捻れを抑制する方法として、
1.圧延入口ガイドを逆方向に前もって傾けることで、異形棒鋼に発生する捻れを相殺する方法(例えば、特許文献1参照。)。
2.出口スタンドでローラガイドを用いて異形棒鋼を保持することで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正する方法(例えば、特許文献2参照。)。
が提案され、実用化されている。
【0004】
しかしながら、上記従来の異形棒鋼の捻れ抑制方法は、
1.圧延入口ガイドを逆方向に前もって傾ける方法は、左右非対称圧延となり、肩部のねじ山の形状精度が低下する。
2.出口スタンドでローラガイドを用いて異形棒鋼を保持する方法は、ローラガイドのローラと接する2点による捻り戻し矯正となり、全長(先端、中間及び後端)で性状が均一でない製品には捻れが不均一に残る。
という問題があった。
【0005】
ところで、本件出願人は、先に、上記従来の異形棒鋼の捻れ抑制方法の有する問題点に鑑み、全長(先端、中間及び後端)で性状が均一でない製品の場合でも、側面から一様な変形を加えることで全長に捻れがない異形棒鋼を生産することができる異形棒鋼の捻れ抑制方法を提案した(特許文献3参照。)。
【0006】
この異形棒鋼の捻れ抑制方法は、具体的には、ねじ形状成形用圧延ロールでねじ状の節を形成したねじ節鉄筋を、ねじ形状成型用圧延機の下流側に設置した一対のロールを用いて塑性変形させることで、ねじ節鉄筋に発生する捻れを矯正するねじ節鉄筋の捻れ抑制方法において、前記一対のロールに、横断面形状が円弧状をした凸型ロールを使用し、ねじ節鉄筋のねじ状の節が形成されていない箇所を両側から圧下し、塑性加工をねじ節鉄筋の中心部に加えることで、ねじ節鉄筋に発生する捻れを矯正するものであるが、横断面形状が円弧状をした凸型ロールによって塑性加工を行った場合、ねじ節鉄筋の中心部が十分に塑性変形されずに捻れが残ることがあるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2001-150017号公報
【文献】特開2007-125597号公報
【文献】特許第7340677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来の異形棒鋼の捻れ抑制方法の有する問題点に鑑み、特許文献3で開示した異形棒鋼の捻れ抑制方法を改良することで、全長に捻れがない異形棒鋼を生産することができる異形棒鋼の捻れ抑制方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法は、突起成形用圧延機の突起成形用圧延ロールで突起を形成した異形棒鋼を、突起成形用圧延機の下流側に設置した一対のロールを用いて塑性変形させることで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正する異形棒鋼の捻れ抑制方法において、前記突起成形用圧延ロールで突起を形成する工程の後工程として、突起成形用圧延機の下流側に設置した一対のロールに、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、該円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した凸型ロールを使用し、異形棒鋼の突起が形成されていない、横断面形状が円弧状をした凹溝の箇所を両側から凸型ロールの凸部及び小凸部及び/又は小凹部で圧下し、塑性加工を異形棒鋼の中心部に加えることで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正するようにする工程を含むことを特徴とする。
【0010】
この場合において、前記小凸部及び/又は小凹部によって異形棒鋼の凹溝の表面に形成される小凹部及び/又は小凸部が、異形棒鋼の長手方向の寸法を表示する目盛り機能を備えることができる。
【0011】
また、前記異形棒鋼の凹溝が形成される面にリブが形成されないようにしてなることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法によれば、突起成形用圧延ロールで突起を形成する工程の後工程として、突起成形用圧延機の下流側に設置した一対のロールに、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、該円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した凸型ロールを使用し、異形棒鋼の突起が形成されていない、横断面形状が円弧状をした凹溝の箇所を両側から凸型ロールの凸部及び小凸部及び/又は小凹部で圧下し、塑性加工を異形棒鋼の中心部に加えることで、異形棒鋼に発生する捻れを矯正するようにする工程によって、簡易な機構で、異形棒鋼を製造する際に、必要最小限の塑性加工を異形棒鋼の中心部に加えることができ、前工程で突起を形成した異形棒鋼の突起を過度に変形させることがないため、異形棒鋼に発生する捻れを抑制しながら、異形棒鋼の形状を寸法精度よく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法を実施する圧延工程の一実施例を示す説明図である。
図2】同圧延工程の要部を示す説明図である。
図3】同圧延工程における棒鋼の形状変化の状態を示す説明図である。
図4】同圧延工程を経た異形棒鋼の示す写真である。
図5】同圧延工程を経た異形棒鋼の示す模式図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図6】一般的な異形棒鋼の示す説明図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1図3に、本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法の一実施例を示す。
この異形棒鋼の捻れ抑制方法は、突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)2で突起(ねじ状の節)Sを形成した異形棒鋼Rを、突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)2の下流側に設置した一対のロールを用いて塑性加工することで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正するもので、当該一対のロールに、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、この円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した凸型ロール3を使用し、異形棒鋼Rの突起(ねじ状の節)Sが形成されていない、横断面形状が円弧状をした凹溝Hの箇所を両側から凸型ロール3の凸部及び小凸部及び/又は小凹部で圧下し、塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に加えることで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正するようにしている。
【0016】
ここで、突起成形用圧延ロール2は、鉄筋素材R0に、ねじ状の節Sを形成するために用いるねじ形状成形用圧延ロールであるが、製造する異形棒鋼Rの突起Sの形状に応じて、各種圧延ロールを使用することができる。
【0017】
この場合、突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)2の前工程に凹溝形成用圧延ロール1を配置し、突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)2で突起(ねじ状の節)Sを形成する前に、鉄筋素材R0の周面の180°対称位置に、凹溝形成用圧延ロール1で鉄筋素材R0の長手方向に伸びる横断面形状が円弧状をした凹溝Hを形成するようにしている。
【0018】
凸型ロール3は、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、この円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成しており、凹溝形成用圧延ロール1及び突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)2で突起(ねじ状の節)Sを形成した異形棒鋼Rの突起(ねじ状の節)Sが形成されていない箇所、すなわち、凹溝H部に、凹溝Hより曲率半径が小さな円弧状の凸形をし、かつ、この円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した箇所を両側から凸型ロール3の凸部及び小凸部及び/又は小凹部が嵌入し、両側から圧下し、塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に均一に加えることで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正するようにしている。
【0019】
ここで、凸型ロール3の円弧状の凸形をした凸部の表面に形成する多数の小凸部及び/又は小凹部は、四角形や丸形の小突起及び/又は小凹部を規則的(格子状、市松模様状等)に配列するようにすることができる。
【0020】
凸型ロール3によって捻れが矯正された異形棒鋼Rは、ランインローラ4及びブレーキングプレート5を介して、冷却床(図示省略)に搬送される。
【0021】
この異形棒鋼の捻れ抑制方法によって製造された異形棒鋼Rの一例を図4図5に示す。
異形棒鋼Rは、円弧状の凸形をした凸部の表面に、多数の四角形の小凸部を規則的(格子状)に配列するようにした凸型ロール3を使用して製造したもので、凸型ロール3によって両側から圧下された部分に、多数の四角形の小凹部が規則的(格子状)に形成されることで、塑性加工が異形棒鋼Rの中心部に均一に加えられ、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正するようにしている。
【0022】
この異形棒鋼の捻れ抑制方法は、以下の作用効果を奏するものである。
1.突起成形用圧延ロール2で突起Sを形成する際に、入口側は逆方向に傾けずに、左右対称に圧延を実施し、肩寸法を均一にして、突起Sを形成した後に、凸型ロール3を使用
し、異形棒鋼Rの突起Sが形成されていない箇所を両側から圧下し、塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に加えることで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正することで、簡易な機構で、異形棒鋼Rを製造する際に、必要最小限の塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に加えることができ、前工程で突起を形成した異形棒鋼Rの突起Sを過度に変形させることがないため、異形棒鋼Rに発生する捻れを抑制しながら、異形棒鋼Rの形状を寸法精度よく改善することができる。特に、円弧状の凸形をした凸部の表面に、多数の小凸部及び/又は小凹部を規則的に配列するようにした凸型ロール3を使用し、凸型ロール3によって両側から圧下された部分に、多数の小凹部及び/又は小突起が規則的に形成されることで、塑性加工が異形棒鋼Rの中心部に均一に加えられ、例えば、突起Sが高くなるように強圧下で圧延した場合に発生する強い捻れをなくすことができる。
2.鉄筋素材R0の周面の180°対称位置に、凹溝形成用圧延ロール1で鉄筋素材R0の長手方向に伸びる横断面形状が円弧状をした凹溝Hを形成することにより、凸型ロール3に安定して異形棒鋼Rの中心部が導かれるようにすることができる。
3.異形棒鋼Rが、横断面形状が円弧状をした凸型ロール3に熱間接触するので、異形棒鋼Rの側面に肌荒れが発生せず、表面性状を改善することができる。
4.異形棒鋼の凹溝の表面に形成される小凹部(及び/又は小凸部)hが、異形棒鋼Rの長手方向の寸法を表示する目盛り機能を備えることができる。具体的には、図4図5に示す異形棒鋼Rにおいては、R25mmの円弧状(R10~50mm、好ましくは、R15~40mm、より好ましくは、R20~30mm。)の凸形をした凸部の表面に、長さが2mm(1~10mm、好ましくは、1~5mm、より好ましくは、1~3mm。)、高さが1mm(0.5~5mm、好ましくは、0.5~3mm、より好ましくは、0.5~2mm。)の多数の小凸部が、2mm(0.5~5mm、好ましくは、0.5~3mm、より好ましくは、0.5~2mm。)の間隔を置いて規則的に配列するようにした凸型ロール3を使用して、長さが2mm、深さが0.5mmの小凹部hが、2mmの間隔を置いて形成されている。このほか、例えば、10mm(100mm、1000mm等)毎に、形成する小凹部(及び/又は小凸部)hの形状、大きさ、方向を異ならせることもできる。
5.従来汎用されている異形棒鋼Rにおいては、図6に示すように、突起成形用圧延ロール2で突起Sを形成する際に、材料の噛み出しが発生することで、異形棒鋼Rの長手方向に延びるリブRiが形成される。このリブRiは、成形時に拘束されないため、突出高さにバラツキがあり、例えば、異形棒鋼Rを曲げ加工する際に、加工精度にバラツキが生じる原因となる。突起Sを形成した後に、凸型ロール3を使用し、異形棒鋼Rの突起Sが形成されていない箇所を両側から圧下し、塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に加えることで、リブRiが形成されないリブレス形状にすることができ、異形棒鋼Rを曲げ加工する際に、加工精度にバラツキが生じる原因を解消することができる。また、リブレス形状の異形棒鋼Rを平面に置いた場合の安定ポジション(リブレス部を上下方向にして横に寝かせた状態)で平刃でせん断を行った場合、平刃が突起Sを潰さずに再現性の高い切断ができる。ちなみに、リブRiが形成された異形棒鋼Rでは、必ず平刃が突起Sに先に当たり突起Sを潰した変形の後に亀裂が入りせん断されるため、所謂、鼻曲がりの原因となるが、リブレス形状の異形棒鋼Rではそれが解消され、高い切断性能を備えた異形棒鋼Rを得ることができる。
【0023】
以上、本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の異形棒鋼の捻れ抑制方法は、出口スタンドで異形棒鋼を保持するロールの形状を改良することによって、簡易な機構で、異形棒鋼を製造する際に、異形棒鋼に発生する捻れを抑制し、異形棒鋼の形状を改善することができることから、異形棒鋼を製造するた
めに好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 凹溝形成用圧延ロール
2 突起成形用圧延ロール(ねじ形状成形用圧延ロール)
3 凸型ロール
4 ランインローラ
5 ブレーキングプレート
H 凹溝
h 小凹部(小凸部)
R 異形棒鋼
R0 鉄筋素材
S 突起(ねじ状の節)
Ri リブ
【要約】
【課題】全長に捻れがない異形棒鋼を生産することができる異形棒鋼の捻れ抑制方法を提供すること。
【解決手段】突起成形用圧延ロール2で突起Sを形成した異形棒鋼Rを、突起成形用圧延ロール2の下流側に設置した一対のロールを用いて塑性加工することで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正するもので、当該一対のロールに、横断面形状が円弧状の凸形をし、かつ、この円弧状の凸形をした凸部の表面に多数の小凸部及び/又は小凹部を形成した凸型ロール3を使用し、異形棒鋼Rの突起Sが形成されていない、横断面形状が円弧状をした凹溝Hの箇所を両側から凸型ロール3の凸部及び小凸部及び/又は小凹部で圧下し、塑性加工を異形棒鋼Rの中心部に加えることで、異形棒鋼Rに発生する捻れを矯正する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6