(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】トップMo圧痕を回避するのウェットエッチング装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20240531BHJP
【FI】
H01L21/306 J
(21)【出願番号】P 2024039842
(22)【出願日】2024-03-14
【審査請求日】2024-03-14
(31)【優先権主張番号】202311113227.2
(32)【優先日】2023-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517430392
【氏名又は名称】重慶大学
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】劉丹
(72)【発明者】
【氏名】方亮
(72)【発明者】
【氏名】呉芳
(72)【発明者】
【氏名】張淑芳
(72)【発明者】
【氏名】劉高斌
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-207882(JP,A)
【文献】特開2011-200819(JP,A)
【文献】特開2014-082407(JP,A)
【文献】特開2001-166336(JP,A)
【文献】特開2007-191773(JP,A)
【文献】特開2013-131674(JP,A)
【文献】特開2017-034101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
H01L 21/308
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(10)の転送方向に従ってドライゾーン(101)、エッチングゾーン(102
)、バッファゾーン(103)、水洗ゾーン(104)および風乾ゾーン(105)が順
次設けられ、
前記ドライゾーン(101)は第1密閉扉(7)を介してエッチングゾーン(102)と
連通し、
前記エッチングゾーン(102)内に、基板(10)の表面にエッチング液を噴霧するた
めの第1噴霧管(6)が設けられ、前記エッチングゾーン(102)は第2密閉扉(8)
を介してバッファゾーン(103)と連通し、前記エッチングゾーン(102)の出口に
第1エアカーテンエアナイフ(9)が設けられ、前記第1エアカーテンエアナイフ(9)
は垂直方向に沿って基板(10)の表面に空気を吹き付けて基板(10)上のエッチング
液を遮断するために使用され、第1エアカーテンエアナイフ(9)は上部および下部エア
ナイフから構成され、
前記バッファゾーン(103)内にバッファエアナイフ(11)が設けられ、前記バッフ
ァエアナイフ(11)は、傾斜後方に沿って基板(10)の表面に空気を吹き付けて基板
(10)上のエッチング液を遮断するために使用され、
前記水洗ゾーン(104)の入口に第2エアカーテンエアナイフ(12)が設けられ、第
2エアカーテンエアナイフ(12)は上部および下部エアナイフから構成され、前記第2
エアカーテンエアナイフ(12)は、垂直方向に沿って空気を吹き付けてエアカーテンを
形成し、バッファゾーン(103)のエッチング蒸気が水洗ゾーン(104)に進入する
ことを防止するために使用され、前記水洗ゾーン(104)の後端にウォーターナイフ(
14)が設けられ、前記ウォーターナイフ(14)は傾斜前方にウォーターカーテンを噴
霧して基板(10)上に残留したエッチング液を希釈し、前記水洗ゾーン(104)内に
基板(10)の表面に水を噴霧するための第2噴霧管(15)が設けられるトップMo圧
痕を回避するのウェットエッチング装置であって、
前記エッチングゾーン(102)内に第1磁石装置(16)がさらに設けられ、前記第
1磁石装置(16)は第1エアカーテンエアナイフ(9)の後端に取り付けられて基板(
10)上のエッチング液の粘度を低下させるために使用され、前記バッファゾーン(10
3)内に第2磁石装置(17)がさらに設けられ、前記第2磁石装置(17)はバッファ
エアナイフ(11)の後端に取り付けられて基板(10)上のエッチング液の粘度を低下
させるために使用され、
前記ウェットエッチング装置は、渦流管(18)をさらに備え、前記バッファゾーン(1
03)内に熱風口(19)および第1排気口(20)が設けられ、前記バッファエアナイ
フ(11)の外形は円弧状に設定され、バッファエアナイフ(11)の傾斜上方に熱風管
(21)が設けられ、熱風管(21)のノズルはバッファエアナイフ(11)に対向し、
前記渦流管(18)の熱風分岐管(181)はそれぞれ熱風口(19)および熱風管(2
1)と連通し、
前記ウェットエッチング装置は冷却装置(22)をさらに備え、前記渦流管(18)の冷
風分岐管(182)は冷却装置(22)と連通し、冷却装置(22)に常温水管(23)
がさらに接続され、冷却装置(22)の過冷却水管(24)が水洗ゾーン(104)のウ
ォーターナイフ(14)と連通し、
前記水洗ゾーン(104)のチャンバー内壁の頂部は対称的な斜面であり、前記斜面と水
平面の挟角は5~15°であり、斜面上にPVC板が配置され、PVC板の表面にTiO
2超親水コーティング(27)が塗布され、前記水洗ゾーン(104)内にTiO
2超親
水コーティング(27)に紫外線を照射する紫外線照射システムがさらに設けられる、
ことを特徴とするトップMo圧痕を回避するのウェットエッチング装置。
【請求項2】
前記熱風口(19)と第1排気口(20)はすべてバッファゾーン(103)の頂部に位
置し、前記熱風口(19)はエッチングゾーン(102)に近接し、前記第1排気口(2
0)は水洗ゾーン(104)に近接する、ことを特徴とする請求項1に記載のトップMo
圧痕を回避するのウェットエッチング装置。
【請求項3】
前記水洗ゾーン(104)内に圧縮空気供給口(25)および第2排気口(26)が設け
られ、前記圧縮空気供給口(25)はバッファゾーン(103)に近接し、前記第2排気
口(26)は風乾ゾーン(105)に近接する、ことを特徴とする請求項1に記載のトッ
プMo圧痕を回避するのウェットエッチング装置。
【請求項4】
前記第1磁石装置(16)は、第1磁石スロット(161)、トップカバープレート(1
62)およびU字形磁石(163)を含み、前記U字形磁石(163)は第1磁石スロッ
ト(161)内に配置され、前記第1磁石スロット(161)内にU字形磁石(163)
を固定するためにプラスチックが充填され、前記トップカバープレート(162)の断面
は三角形である、ことを特徴とする請求項1に記載のトップMo圧痕を回避するのウェッ
トエッチング装置。
【請求項5】
前記第2磁石装置(17)は、上部磁石(171)および下部磁石(172)を含み、上
部磁石(171)と下部磁石(172)はすべて第2磁石スロット(173)、第2磁石
スロット(173)内に埋め込まれた棒状磁石(174)およびトップカバープレート(
175)からなり、棒状磁石(174)の棒方向は基板(10)の転送方向に対して平行
であり、上部磁石(171)と下部磁石(172)の南極と北極方向が反対である、こと
を特徴とする請求項1に記載のトップMo圧痕を回避するのウェットエッチング装置。
【請求項6】
前記紫外線照射システムは、室内光電池アセンブリ(28)、スーパーキャパシタ(29
)および紫外線LEDランプ(30)を含み、前記室内光電池アセンブリ(28)、スー
パーキャパシタ(29)、紫外線LEDランプ(30)はリレーを介してPLCコントロ
ーラに接続され、自動調整および切替可能な制御回路を形成する、ことを特徴とする請求
項1に記載のトップMo圧痕を回避するのウェットエッチング装置。
【請求項7】
前記冷却装置(22)のハウジングは上部が小さく下部が大きいドーム構造であり、前記
渦流管(18)の冷風分岐管(182)は冷却装置(22)の底部と連通し、常温水管(
23)は冷却装置(22)の頂部と連通し、冷却装置(22)の過冷却水管(24)の管
径は常温水管(23)の管径の0.5~0.7倍であり、過冷却水の温度は5~12℃に
制御される、ことを特徴とする請求項1に記載のトップMo圧痕を回避するのウェットエ
ッチング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクス加工の技術分野に関し、具体的にトップMo圧痕を
回避するのウェットエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT-LCD)は、バックライトと表示画面から
構成され、表示画面は上下偏光板、アレイ(Array)基板、カラーフィルム、液晶か
ら構成される。TFT-LCDの構造および表示原理は
図1(a)に示され、バックライ
トが発光し、光が下偏光板を通ってArray基板に到達する。Array基板上のTF
Tデバイスがオンにして電界を発生させ、電界が液晶の偏向を駆動し、これにより、光が
液晶ボックスを透過してカラーフィルムを照射する。カラーフィルムアレイは赤(R)、
緑(G)、青(B)サブピクセルから構成され、光がサブピクセルに照射されるとR、G
、B単色光を放出し、単色光が上偏光板を透過して人間の目に到達し、単色光が重畳して
最終的にカラー表示を実現する。TFT-LCDにおいて、Array基板は、技術的難
易度が最も高く、プロセスが最も複雑である部材である。Array基板上のTFTデバ
イス構造は
図1(b)に示され、基板上に順次ゲート(Gate)、ゲート絶縁膜、活性
層(a-Si)、画素電極(1ITO)、ソースドレイン(SD)、パッシベーション層
(PVX、SiNx材料)、共通電極(2ITO)のプロセスを順次行う。Gate、ゲ
ート絶縁層、a-SiおよびSD電極がトランジスタデバイスを形成し、デバイスのドレ
イン(Drain、D電極)は画素電極(1ITO)に接続され、デバイスの電気信号は
このように画素電極(1ITO)に転送される。PVXはデバイスを覆って保護作用を果
たす。共通電極(2ITO)は基準電位として機能し、画素電極(1ITO)と共通電極
(2ITO)間の電位差が液晶の偏向を駆動する。GateとSD電極の材料は通常Al
であり、フォトリソグラフィ後、PANエッチング液(H
3PO
4、CH
3COOH、H
NO
3)によるウェットエッチングによってパターンを形成する。
図1(c)に示すよう
に、Gate電極は通常Mo/Al/Mo、Al/Mo膜層が用いられ、SD電極はMo
/Al/Mo膜層が用いられるのが一般的である。
ウェットエッチング装置とプロセスは
図2に示され、基板がドライゾーンからエッチング
装置に入り、転送軸の転送下で、順次エッチングゾーン、バッファゾーン、水洗ゾーン、
乾燥ゾーンを経て、エッチングプロセス全体を完成する。エッチングゾーンの下方に還流
管を介して薬剤タンクが接続される。薬剤タンクにエッチング液が入っており、エッチン
グ液がポンプの作用下でパイプラインを介してエッチングゾーンに流れ込み、最終的に第
1噴霧管から噴霧され、噴霧されたエッチング液が基板上のAl膜層に接触して化学反応
が発生し、ウェットエッチングを実現する。化学反応が発生したエッチング液が還流管を
介して薬剤タンクに還流されて循環流動が形成される。エッチングゾーンの入口に第1密
閉扉が設けられ、出口に第2密閉扉が設けられ、エッチング蒸気のオーバーフローを回避
するために、第1密閉扉を常に閉状態とする。基板がドライゾーンからエッチングゾーン
に転送されると、第1密閉扉を開き、基板がエッチングゾーンに進入した直後、第1密閉
扉を閉じ、基板がエッチングゾーンからバッファゾーンに転送されると、第2密閉扉を開
き、基板がエッチングゾーンから離れた直後、第2密閉扉を閉じる。
PAN型エッチング液はH
3PO
4、CH
3COOH、HNO
3からなり、エッチング液
が基板上に残留して水洗ゾーンに運ばれるため、エッチング液の使用量の損失が発生する
。エッチング液の損失を減少するために、エッチングゾーンの出口位置に第1エアカーテ
ンエアナイフが配置され、第1エアカーテンエアナイフは垂直方向に沿って空気を吹き付
けてエアカーテンを形成し、エアカーテンはスクレーパーとして機能し、基板上のエッチ
ング液の運び量を減らす。その後、基板がバッファゾーンに転送され、バッファゾーンに
バッファエアナイフが配置され、バッファエアナイフの空気吹付方向は垂直方向と挟角を
なし、該空気吹付方向は垂直下方と水平方向に分解され、垂直方向の空気吹付はエアカー
テンエアナイフの作用が同じであり、水平空気吹付方向は基板転送方向とは反対である。
バッファエアナイフによって遮断されたエッチング液が還流管を通って薬剤タンクに流れ
込む。
基板はその後、水洗ゾーンに転送され、水洗ゾーンの入口に第2エアカーテンエアナイフ
が配置され、第2エアカーテンエアナイフは垂直方向に沿って空気を吹き付けてエアカー
テンが形成され、バッファゾーンのエッチング蒸気が水洗ゾーンに進入することを防止す
る。水洗ゾーンの後端にウォーターナイフが配置され、ウォーターナイフは垂直方向と挟
角をなし、滝のような連続ウォーターカーテンを噴霧し、ウォーターカーテンの噴霧方向
は垂直方向と水平方向に分解され、水平方向成分は基板転送方向と同じであり、ウォータ
ーカーテンは基板上に残ったエッチング液を希釈し、残留エッチング液の流動を促進する
。その後、基板が継続的に転送され、第2噴霧管から高速ミスト水流が噴霧されて基板を
洗浄し、残留エッチング液をきれいに洗い流す。水洗終了後、基板が風乾ゾーンに転送さ
れ、この区間で基板を風乾し、最終的にウェットエッチングプロセスを完了する。
しかしながら、Mo/Al/Mo、Al/Mo電極のウェットエッチングでは、トップM
o圧痕がしばしば発生する。
図3(a)に示すように、頂部のMoが内側に收縮してAl
膜層が露出する。AlとMo金属の反射率に差が生じ、
図3(b)に示すように、Al膜
層の反射率がMoよりも高い。最終的に画面表示の場合、Mo、Al反射率の差が人間の
目で識別され、
図3(c)に示すように、表示画面の輝度の差として反映され、TFT業
界では表示汚れと呼ばれている。表示汚れは、製品歩留まりを低下させ、ひいては廃棄に
つながり、材料と人手の浪費、生産コストの増加を引き起こす。
トップMo圧痕の原因は、主にエッチング液中のHNO
3揮発と凝縮滴下により、ウォー
ターナイフの噴霧により形成されたH
3PO
4溶解熱によって引き起こされる局所エッチ
ング加速につながる。Alエッチングプロセスでは、エッチング速度を安定させるため、
エッチング液が40℃に加熱される。エッチングゾーン、バッファゾーン、水洗ゾーン入
口にエッチング液の残留を減らすためにすべてエアナイフが設けられるが、PANエッチ
ング液の粘度が高く、エッチング液の残留量が多い。残留エッチング液中のHNO
3が揮
発し、エッチング液の残留が多いほど、それに含まれるHNO
3が多くなるため、HNO
3揮発量も多くなる。
図4(a)に示すように、基板がバッファゾーンに転送され、基板
上に残ったエッチング液の温度が40℃であり、エッチング液中のHNO
3はチャンバー
内壁に揮発して小さな液滴に凝縮する。フローシートの数の増加に伴い、バッファゾーン
中のHNO
3蒸気濃度が大きくなり、チャンバー内壁に凝縮された液滴がじょじょに大液
滴に収束し、HNO
3リッチな大液滴が重力作用下で基板に滴下し、基板の局所位置のH
NO
3濃度が高くなり、該位置のエッチングが加速され、Moのエッチング速度がAlよ
りも高く、その結果、トップMo圧痕の発生につながる。また、
図4(b)に示すように
、バッファゾーンのバッファエアナイフは連続的に送風され、該位置の気圧が低下するた
め、HNO
3蒸気がバッファエアナイフに向かって移動し、バッファエアナイフ上でHN
O
3リッチな液滴に凝縮され、該液滴が重力作用下で基板に滴下し、これもMo圧痕の発
生につながる。
また、基板が水洗ゾーンに転送されると、
図5(a)に示すように、ウォーターナイフが
竜状のウォーターカーテンを噴霧して残留エッチング液を希釈し、エッチング液に濃H
3
PO
4が含まれ、濃H
3PO
4が水で希釈される過程で溶解熱を放出し、噴霧されたウォ
ーターカーテンは該溶解熱を吸収するが、基板上のエッチング液残留量は場所によって差
があり、残留が多い場所では溶解熱が多く、ウォーターカーテンによる吸熱が不十分で、
やはり局所的な温度上昇により残留エッチング液のエッチング作用が促進され、最終的に
Mo圧痕が形成される。水洗ゾーンにまだ残留エッチング液のHNO
3揮発があり、この
過程で水蒸気揮発を伴う。
図5(b)および
図5(c)に示すように、HNO
3と水蒸気
は最終的に水洗ゾーン内壁に凝縮されてHNO
3リッチな液滴が形成され、HNO
3揮発
の濃縮作用により、該液滴中のHNO
3含有量が元のエッチング液よりも高く、該液滴が
重力作用下で基板に滴下し、これもMo圧痕につながる。
現在、大量生産のウェットエッチング装置は、Mo/Al/Mo、Al/Moエッチング
プロセスのトップMo圧痕問題を効果的に回避できず、トップMo圧痕による歩留まり損
失と品質リスクが長期化する。TFT生産ラインでは、トップMo圧痕を回避することが
できるウェットエッチング装置が急務となっている。
【発明の概要】
【0003】
これを鑑み、本発明の目的は、Mo/Al、Mo/Al/Moエッチングプロセス中のト
ップMo圧痕問題を効果的に回避でき、表示汚れなどの品質問題を回避し、製品の品質お
よび歩留まりを確保することができる、トップMo圧痕を回避するウェットエッチング装
置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の技術的解決策を提供する。
トップMo圧痕を回避するウェットエッチング装置は、基板の転送方向に従って順次ドラ
イゾーン、エッチングゾーン、バッファゾーン、水洗ゾーンおよび風乾ゾーンが順次設け
られ、
前記ドライゾーンは第1密閉扉を介してエッチングゾーンと連通し、
前記エッチングゾーン内に、基板の表面にエッチング液を噴霧するための第1噴霧管が設
けられ、前記エッチングゾーンは第2密閉扉を介してバッファゾーンと連通し、前記エッ
チングゾーンの出口に第1エアカーテンエアナイフが設けられ、前記第1エアカーテンエ
アナイフは垂直方向に沿って基板の表面に空気を吹き付けて基板上のエッチング液を遮断
するために使用され、第1エアカーテンエアナイフは上部および下部エアナイフから構成
され、
前記バッファゾーン内にバッファエアナイフが設けられ、バッファエアナイフと垂直方向
の挟角は一般的に40~60°であり、前記バッファエアナイフは、傾斜後方に沿って基
板の表面に空気を吹き付けて基板上のエッチング液を遮断するために使用され、
前記水洗ゾーンの入口に第2エアカーテンエアナイフが設けられ、第2エアカーテンエア
ナイフは上部および下部エアナイフから構成され、前記第2エアカーテンエアナイフは、
垂直方向に沿って空気を吹き付けてエアカーテンを形成し、バッファゾーンのエッチング
蒸気が水洗ゾーンに進入することを防止するために使用され、前記水洗ゾーンの後端にウ
ォーターナイフが設けられ、前記ウォーターナイフは傾斜前方にウォーターカーテンを噴
霧して基板上に残留したエッチング液を希釈し、前記水洗ゾーン内に基板の表面に水を噴
霧するための第2噴霧管が設けられ、
前記エッチングゾーン内に第1磁石装置がさらに設けられ、前記第1磁石装置は第1エア
カーテンエアナイフの後端に取り付けられて基板上のエッチング液の粘度を低下させるた
めに使用され、前記バッファゾーン内に第2磁石装置がさらに設けられ、前記第2磁石装
置はバッファエアナイフの後端に取り付けられて基板上のエッチング液の粘度を低下させ
るために使用され、
前記ウェットエッチング装置は、渦流管をさらに備え、前記バッファゾーン内に熱風口お
よび第1排気口が設けられ、前記バッファエアナイフの外形は円弧状に設定され、バッフ
ァエアナイフの傾斜上方に熱風管が設けられ、熱風管のノズルはバッファエアナイフに対
向し、前記渦流管の熱風分岐管はそれぞれ熱風口および熱風管と連通し、
前記ウェットエッチング装置は冷却装置をさらに備え、前記渦流管の冷風分岐管は冷却装
置と連通し、冷却装置に常温水管がさらに接続され、冷却装置の過冷却水管が水洗ゾーン
のウォーターナイフと連通し、
前記水洗ゾーンのチャンバー内壁の頂部は対称的な斜面であり、前記斜面と水平面の挟角
は5~15°であり、斜面上にPVC板が配置され、PVC板の表面にTiO2超親水コ
ーティングが塗布され、前記水洗ゾーン内にTiO2超親水コーティングに紫外線を照射
する紫外線照射システムがさらに設けられる。
本発明の一態様として、前記熱風口と第1排気口はすべてバッファゾーンの頂部に位置し
、前記熱風口はエッチングゾーンに近接し、前記第1排気口は水洗ゾーンに近接する。
本発明の一態様として、前記水洗ゾーン内に圧縮空気供給口および第2排気口が設けられ
、前記圧縮空気供給口と第2排気口は、空気の吹付と排気が噴霧を干渉しないように、同
一側壁であって第2噴霧管よりも高い位置に取り付けられ、前記圧縮空気供給口はバッフ
ァゾーンに近接し、前記第2排気口は風乾ゾーンに近接する。
本発明の一態様として、前記第1磁石装置は、第1磁石スロット、トップカバープレート
およびU字形磁石を含み、前記U字形磁石は第1磁石スロット内に配置され、前記第1磁
石スロット内にU字形磁石を固定するためにプラスチックが充填され、前記トップカバー
プレートの断面は三角形である。
本発明の一態様として、前記第2磁石装置は、上部磁石および下部磁石を含み、上部磁石
と下部磁石はすべて第2磁石スロット、第2磁石スロット内に埋め込まれた棒状磁石およ
びトップカバープレートからなり、棒状磁石の棒方向は基板の転送方向に対して平行であ
り、上部磁石と下部磁石の南極と北極方向が反対である。
本発明の一態様として、前記紫外線照射システムは、室内光電池アセンブリ、スーパーキ
ャパシタおよび紫外線LEDランプを含み、前記室内光電池アセンブリ、スーパーキャパ
シタ、紫外線LEDランプはリレーを介してPLCコントローラに接続され、自動調整お
よび切替可能な制御回路を形成する。
本発明の一態様として、前記冷却装置のハウジングは上部が小さく下部が大きいドーム構
造であり、前記渦流管の冷風分岐管は冷却装置の底部と連通し、常温水管は冷却装置の頂
部と連通し、冷却装置の過冷却水管の管径は常温水管の管径の0.5~0.7倍であり、
過冷却水の温度は5~12℃に制御される。
【発明の効果】
【0004】
本発明は以下の有益な効果を有する。
1、本発明では、エッチングゾーンとバッファゾーンに特殊な磁石装置を取り付け、磁石
の磁場がエッチング液の粘度を低下させ、エアナイフの作用下でエッチング液残留量が減
少し、根本的にHNO3揮発量を低減してHNO3蒸気の凝縮を抑制することができる。
2、渦流管から分離されたホットガスがバッファゾーンに供給され、HNO3蒸気を希釈
し、HNO3ガスの濃度を低下させて凝縮を抑制し、同時に、ホットガスは該区間チャン
バーを加熱し、HNO3蒸気がチャンバー内壁に凝縮されて滴下することを回避する。
3、ホットガスが円弧状バッファエアナイフに吹き付けられ、ホットガスは壁付効果によ
りバッファエアナイフ外壁全体を加熱し、HNO3蒸気がバッファエアナイフ外壁への凝
縮および滴下を効果的に回避することができる。
4、渦流管から分離された冷気が冷却装置に入り、常温水を冷却して過冷却水を形成し、
過冷却水がウォーターナイフを通じて基板に噴霧され、水洗過程中のH3PO4の溶解熱
を十分に吸収し、局所の温度上昇によるトップMo圧痕を回避することができる。
5、水洗ゾーンに圧縮空気入口と排気口が設けられ、空気を圧縮して希釈作用を果たし、
HNO3と水蒸気の濃度を下げ混合ガスを吸引し、水洗ゾーンチャンバー内壁の液滴形成
を抑制し、液滴の滴下リスクを低減する。
6、水洗ゾーンに紫外線照射システムと斜面状のTiO2超親水コーティングがさらに設
けられ、一部のHNO3蒸気と水蒸気が揮発してチャンバー内壁に到達しても、蒸気も液
滴を形成しないため、Mo圧痕のリスクを回避する。
7、紫外線照射システムは、室内光電池アセンブリ機能を使用し、電力を追加することな
く、コスト制御に有益である。該照明システムは光電池アセンブリ、スーパーキャパシタ
、リレーを介してPLCに接続され、追加の人力対応が必要なく、機能を自動的に実現す
る。
本発明は、以上の技術的解決策を総合的に利用することにより、Mo/Al、Mo/Al
/Moエッチングプロセス中のトップMo圧痕問題を効果的に回避し、表示汚れなどの品
質問題を回避し、製品の品質と歩留まりを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の目的、技術的解決策および有益な効果をより明確にするために、本発明は以下の
添付図面を提供して説明する。
【
図1】TFT-LCD構造およびTFTデバイスの概略図である。
【
図2】既存の従来型ウェットエッチング装置の概略図である。
【
図3】既存の従来型ウェットエッチング装置のトップMo圧痕形態、膜層反射率および表示汚れの形成メカニズムを示す図である。
【
図4】既存の従来型ウェットエッチング装置のバッファゾーンHNO
3蒸気揮発と凝縮滴下過程の概略図である。
【
図5】既存の従来型ウェットエッチング装置の水洗ゾーンH
3PO
4溶解熱、HNO
3蒸気揮発と凝縮滴下過程の概略図である。
【
図6】本発明のトップMo圧痕を回避するウェットエッチング装置の構造概略図である。
【
図7】本発明の第1磁石装置の構造と原理概略図である。
【
図8】本発明第2磁石装置の構造と原理概略図である。
【
図9】本発明の円弧状バッファエアナイフと熱風管の構造と原理概略図である。
【
図10】本発明の冷却装置の構造と原理概略図である。
【
図11】本発明の水洗ゾーンのチャンバー内壁の頂部構造の概略図である。
【
図12】本発明の水洗ゾーン紫外線照射システムの制御回路を示す図である。
【0006】
[符号の説明]
1 転送軸
10 基板
101 ドライゾーン
102 エッチングゾーン
103 バッファゾーン
104 水洗ゾーン
105 風乾ゾーン
2 薬剤還流パイプライン
3 薬剤タンク
4 ポンプ
5 液体供給パイプライン
6 第1噴霧管
7 第1密閉扉
8 第2密閉扉
9 第1エアカーテンエアナイフ
11 バッファエアナイフ
12 第2エアカーテンエアナイフ
14 ウォーターナイフ
15 第2噴霧管
16 第1磁石装置
161 第1磁石スロット
162 トップカバープレート
163 U字形磁石
17 第2磁石装置
171 上部磁石
172 下部磁石
173 第2磁石スロット
174 棒状磁石
175 トップカバープレート
18 渦流管
181 熱風分岐管
182 冷風分岐管
19 熱風口
20 第1排気口
21 熱風管
22 冷却装置
23 常温水管
24 過冷却水管
25 圧縮空気供給口
26 第2排気口
27 TiO2超親水コーティング
28 室内光電池アセンブリ
29 スーパーキャパシタ
30 紫外線LEDランプ
31 第1液位センサ
32 第2液位センサ
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、当業者が本発明をより良く理解し、実施できるように、添付図面および具体的な実
施例に関連して本発明をさらに説明するが、列挙された実施例は本発明を限定するもので
はない。
本発明に記載の前方とは、基板10の転送方法の下流を指し、後方とは基板10の転送方
向の上流を指す。
図6に示すように、トップMo圧痕を回避するウェットエッチング装置では、前記ウェッ
トエッチング装置は、基板10の転送方向に沿ってドライゾーン101、エッチングゾー
ン102、バッファゾーン103、水洗ゾーン104および風乾ゾーン105が順次設け
られる。
前記ドライゾーン101は、第1密閉扉7を介してエッチングゾーン102と連通し、前
記エッチングゾーン102内に、基板10の表面にエッチング液を噴霧するための第1噴
霧管6が設けられ、前記エッチングゾーン102は第2密閉扉8を介してバッファゾーン
103と連通し、前記エッチングゾーン102の出口に第1エアカーテンエアナイフ9が
設けられ、第1エアカーテンエアナイフ9は上部および下部エアナイフを含み、前記第1
エアカーテンエアナイフ9は、垂直方向に沿って基板10の表面に空気を吹き付けて基板
10上のエッチング液を遮断するために使用され、前記バッファゾーン103内にバッフ
ァエアナイフ11が設けられ、前記バッファエアナイフ11は、傾斜後方に沿って基板1
0の表面に空気を吹き付けて基板10上のエッチング液を遮断するために使用され、前記
水洗ゾーン104の入口に第2エアカーテンエアナイフ12が設けられ、第2エアカーテ
ンエアナイフ12は上部および下部エアナイフを含み、前記第2エアカーテンエアナイフ
12は、垂直方向に沿って空気を吹き付けてエアカーテンを形成し、バッファゾーン10
3のエッチング蒸気が水洗ゾーン104に入ることを防止するために使用され、前記水洗
ゾーン104の後端にウォーターナイフ14が設けられ、前記ウォーターナイフ14は、
傾斜前方に沿ってウォーターカーテンを噴霧して基板10上に残ったエッチング液を希釈
するために使用され、前記水洗ゾーン104内に基板10の表面に水を噴霧するための第
2噴霧管15が設けられる。
エッチングゾーン102の下方が薬剤還流パイプライン2を介して薬剤タンク3に接続さ
れ、薬剤タンク3にエッチング液が充填され、エッチング液がポンプ4の作用下で液体供
給パイプライン5を通じてエッチングゾーン102に流れ、最終的に第1噴霧管6から噴
霧される。
本実施例では、バッファエアナイフ11と垂直方向の挟角は40~60°であり、例えば
本実施例では50°であってもよく、ウォーターナイフ14と垂直方向の挟角は40~5
0°であり、例えば本実施例では45°であってもよい。
前記エッチングゾーン102内に第1磁石装置16がさらに設けられ、前記第1磁石装置
16は第1エアカーテンエアナイフ9の後端に取り付けられて基板10上のエッチング液
の粘度を下げるために使用され、前記バッファゾーン103内に第2磁石装置17がさら
に設けられ、前記第2磁石装置17はバッファエアナイフ11の後端に取り付けられて基
板10上のエッチング液の粘度を下げるために使用される。第1磁石装置16と第2磁石
装置17の磁場によりエッチング液の粘度を下げ、バッファエアナイフ11の作用下でエ
ッチング液残留量が減少し、根本的にHNO
3揮発量を減少し、HNO
3蒸気の凝縮を抑
制する。
図7(a)、
図7(b)に示すように、前記第1磁石装置16は第1磁石スロット161
、トップカバープレート162およびU字形磁石163から構成され、前記U字形磁石1
63は第1磁石スロット161内に配置され、前記第1磁石スロット161内に、U字形
磁石163を固定するためにプラスチックが充填され、前記トップカバープレート162
の断面は三角形である。第1磁石装置16の機能は
図7(c)に示すように、磁石北極か
ら出た磁化線が南極に戻り、基板10上のエッチング液が磁場作用を受け、粘度が低下し
、第1エアカーテンエアナイフ9の作用下で、エッチング液残留量が低下する。第1磁石
スロット161は、表面に樹脂が覆われたステンレス鋼から構成され、ステンレス鋼によ
り支持強度を確保し、表面に覆われた樹脂は耐酸性で保護作用を果たし、トップカバープ
レート162は耐酸性のPVC材料から形成され、その断面は三角形で、エッチング液の
流動に有利であり、トップカバープレート162の周囲がゴムで覆われ、U字形磁石16
3の表面が樹脂またはゴムで覆われて保護作用を果たす。
図8に示すように、前記第2磁石装置17は上部磁石171と下部磁石172を含み、上
部磁石171と下部磁石172は両方とも第2磁石スロット173、第2磁石スロット1
73内に埋め込まれた棒状磁石174およびトップカバープレート175からなり、棒状
磁石174の棒方向は基板10の転送方向に対して平行であり、上部磁石171と下部磁
石172の南極、北極方向が反対である。上部磁石171と下部磁石172の南極、北極
方向が反対であり、垂直方向に反対方向の磁場が形成される。第2磁石装置17の磁場の
作用下で、残留エッチング液の粘度がさらに低下する。
前記ウェットエッチング装置は、渦流管18をさらに、前記バッファゾーン103内に熱
風口19と第1排気口20がさらに設けられ、前記熱風口19と第1排気口20はすべて
バッファゾーン103の頂部に位置し、前記熱風口19はエッチングゾーン103に近接
し、前記第1排気口20は水洗ゾーン104に近接し、前記バッファエアナイフ11の外
形は円弧状に設定され、バッファエアナイフ11の傾斜上方に熱風管21が設けられ、熱
風管21のノズルはバッファエアナイフ11に対向し、前記渦流管18の熱風分岐管18
1はそれぞれ熱風口19および熱風管21と連通する。渦流管18から分離されたホット
ガスがバッファゾーン103に供給されてHNO
3蒸気を希釈し、HNO
3ガス濃度を低
下させて凝縮を抑制し、同時に、ホットガスが該区間チャンバーを加熱し、HNO
3蒸気
がチャンバー内壁に凝縮されて滴下するのを回避する。また、ホットガスが円弧状バッフ
ァエアナイフ11を吹き付け、ホットガスが壁付効果を通じてバッファエアナイフ11の
外壁全体を加熱することができ(
図9に示す)、HNO
3蒸気がバッファエアナイフ11
の外壁への凝縮および滴下を効果的に回避することができる。
前記ウェットエッチング装置は、冷却装置22をさらに含み、前記渦流管18の冷風分岐
管182は冷却装置22と連通し、冷却装置22に常温水管23がさらに接続され、冷却
装置22の過冷却水管24は水洗ゾーン104のウォーターナイフ14と連通する。渦流
管18から分離された冷気が冷却装置22に入り、常温水を冷却して過冷却水を形成し、
過冷却水がウォーターナイフ14を介して基板に噴霧され、水洗過程中のH
3PO
4の溶
解熱を十分に吸収し、局所の温度上昇によるトップMo圧痕を回避することができる。
図10に示すように、前記冷却装置22のハウジングは上部が小さく下部が大きいドーム
構造であり、前記渦流管18の冷風分岐管182は冷却装置22の底部と連通し、常温水
管23が冷却装置22の頂部と連通し、冷却装置22の過冷却水管24の管径は常温水管
23の管径の0.5~0.7倍であり、過冷却水の温度は5~12℃に制御される。渦流
管18の冷気は冷却装置22の底部の毛細管状ノズルから噴霧され、徐々に上方へ移動し
、ガスの上方移動過程中、空間が徐々に狭くなり、水中の冷気泡の濃度が徐々に高くなり
、すなわち、冷気と水の熱交換効率が徐々に増加し、冷気の熱交換を完了した後、パイプ
ラインを通じて排出される。冷却装置22によって冷却された水の温度は5~12℃に制
御され、過冷却水管24から排出される。冷却装置22に液位センサ31と32が設けら
れ、センサ31はセンサ32の下部に配置される。液面がセンサ31の位置にあると、ポ
ンプの回転数が安定したままであり、液面がセンサ32の位置に達すると、ポンプ回転数
が増加し、液体排出流量が増加し、液面が降下し、液面がセンサ31の位置よりもわずか
に低くなると、ポンプ回転数が低下し、液面が上升する。
前記水洗ゾーン104内に圧縮空気供給口25および第2排気口26が設けられ、前記圧
縮空気供給口25および排気口26は同一側壁に取り付けられ、取付位置が第2噴霧管1
5よりも高く、前記圧縮空気供給口25はバッファゾーン103に近接し、前記第2排気
口26は風乾ゾーン105に近接する。圧縮空気は希釈作用を果たし、HNO
3と水蒸気
の濃度を低下させて混合ガスを抜き出し、水洗ゾーン104のチャンバー内壁への液滴形
成を抑制し、液滴の滴下リスクを低減する。
図11に示すように、前記水洗ゾーン104チャンバーの内壁頂部は対称的な傾斜面であ
り、傾斜面と水平面の挟角は5~15°であり、傾斜上にPVC板が配置され、PVC板
の表面にTiO
2超親水コーティング27が塗布され、前記水洗ゾーン104内にTiO
2超親水コーティング27に紫外線を照射する紫外線照射システムがさらに設けられる。
紫外線照射システムは常に動作状態にあり、紫外線を放出してTiO
2超親水コーティン
グ27を照射することで、TiO
2超親水コーティング27が超親水状態となり、HNO
3蒸気と水蒸気がTiO
2超親水コーティング27に液滴を形成せず、広がって液膜を形
成し、重力作用下で傾斜したコーティングに沿って流動して排出される。
図11および
図12に示すように、前記紫外線照射システムは室内光電池アセンブリ28
、スーパーキャパシタ29および紫外線LEDランプ30から構成され、前記室内光電池
アセンブリ28、スーパーキャパシタ29、紫外線LEDランプ30はリレーを介してP
LCコントローラに接続されて、自動調整および切替可能な制御回路を形成する。スーパ
ーキャパシタ29はコンデンサAとコンデンサBを含み、室内光電池アセンブリ28はコ
ンデンサAを充電し、コンデンサBはLEDランプ30に電力を供給し、一定時間後、コ
ンデンサAはLEDランプ30に電力を供給し、室内光電池アセンブリ28はコンデンサ
Bを充電し、このように循環して切り替わるので、LEDランプ30は常に動作状態にあ
り、TiO
2超親水コーティング27が常に超親水状態となる。
なお、本発明で使用される電気製品、例えば室内光電池アセンブリ28、スーパーキャパ
シタ29、紫外線LEDランプ30、リレー、PLCコントローラ、ポンプ4、第1液位
センサ31、第2液位センサ32などは、いずれも先行技術製品を採用し、ここで特に限
定されなく、本発明の技術的解決策を実現することができるかぎり、当業者は必要に応じ
て選択すればよい。
以上の実施例は、本発明を十分に説明するために列挙された好ましい実施例に過ぎず、本
発明の保護範囲はこれに限定されない。当業者は、本発明に基づいて行われた等価置換ま
たは変更は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。本発明の保護範囲は特許請求の範囲に
従うものとする。
【要約】 (修正有)
【課題】Mo/Al、Mo/Al/Moエッチングプロセス中のトップMo圧痕問題を効果的に回避し、表示汚れなどの品質問題を回避し、かつ、製品の品質と歩留まりを確保するウェットエッチング装置を提供する。
【解決手段】基板10の転送方向に沿ってドライゾーン101、エッチングゾーン102、バッファゾーン103、水洗ゾーン104及び風乾ゾーン105が順次設けられるウェットエッチング装置であって、エッチングゾーン内には第1磁石装置16が、バッファゾーン内には、バッファエアナイフ11、第2磁石装置17、熱風口19及び第1排気口20が設けられ、バッファエアナイフの外形は円弧状に設定され、その傾斜上方に熱風管21が設けられる。該装置はさらに、渦流管18を含み、熱風管のノズルがバッファエアナイフに対向し、渦流管の熱風分岐管181が夫々熱風口及び熱風管と連通し、渦流管の冷風分岐管182が冷却装置22と連通する。
【選択図】
図6