(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】エクササイズボード装置
(51)【国際特許分類】
A63B 22/16 20060101AFI20240531BHJP
A61H 39/04 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
A63B22/16
A61H39/04 D
(21)【出願番号】P 2021003228
(22)【出願日】2021-01-13
【審査請求日】2023-07-24
(32)【優先日】2020-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】517388392
【氏名又は名称】オーエイチラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】呉 嘉川
【審査官】井上 香緒梨
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-530778(JP,A)
【文献】特開2019-111303(JP,A)
【文献】特開2019-108075(JP,A)
【文献】特開2000-334066(JP,A)
【文献】独国実用新案第202019107229(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B1/00-26/00
A61H39/00-39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主にボード本体と複数の円盤突起とを含むエクササイズボード装置であって、
ボード本体の一面はへこんでおり、その面に対応するもう一面は突き出た形になっており、ボードは弓状の形を呈しており、
前記へこんでいる前記面の外側には第一
面ファスナパッドが敷かれており、
前記突き出た形の前記面の外側にも第二
面ファスナパッドが敷かれており、
一方の面が平らになっており、当該平らの面には、前記ボードの前記第一
面ファスナパッド及び前記第二
面ファスナパッドに対応して、
面ファスナがついている円盤突起を備え、
前記
面ファスナを利用して、円盤突起を第一
面ファスナパッド及び第二
面ファスナパッドの任意の個所に粘着固定させることができる、エクササイズボード装置。
【請求項2】
前記ボードと、前記円盤突起とは、どちらも木材で作られている、請求項1に記載のエクササイズボード装置。
【請求項3】
前記第一
面ファスナパッド及び前記第二
面ファスナパッドには弾性層がついており、前記弾性層の外側にも
面ファスナがついている、請求項1に記載のエクササイズボード装置。
【請求項4】
前記ボードの前記第一
面ファスナパッド及び前記第二
面ファスナパッドの弾性層はEVA材質でできている、請求項3に記載のエクササイズボード装置。
【請求項5】
前記ボードの前記へこんでいる部分には、前記第一
面ファスナパッド及び前記第二
面ファスナパッドとは別の、柔らかいパッドがついている、請求項1に記載のエクササイズボード装置。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本製品は、バランスボード装置の類になります。とりわけ、使用者が各種の平衡感覚を養ったり、体幹を鍛えたり、運動トレーニングを可能にするだけでなく、使用者の身体の各部をマッサージすることもでき、その使用する過程の中には、さらに多様性のある仕様効果を備えており、全体的な使用方法からかんがみて、さらなる実用的な効果特性を生み出す新たなデザインのエクササイズボード装置です。
【0002】
〔以前の技術〕
一般的に良く見られる平衡感覚を養う運動に用いられるバランスボードに準じて、その主な系統は一つの踏み板が設置されていて、踏み板の下の凸部分には、一つの円盤状の突起がついており、その突起を利用してバランスボードを地面に置いたときに、当バランスボードは(円盤突起と力を合わせて)揺れを生み出します。使用者が踏み板を踏む時に、その円盤状突起は地面と接している面積が小さいので、踏み板に乗っている使用者の重心はバランスを無くし、様々な方向にゆらゆらと揺れる状況を発生させます。この時に使用者は踏み板の上で身体の重心を整える必要があり、バランスボードを水平な位置に保たせるようにします。それによって平衡感覚を鍛える運動の目的が達成されます。
【0003】
しかし、上述のバランスボード装置は、使用者が上方を踏むと、平衡感覚を鍛える運動の予想効果を得ることはできますが、実際に操作して使用する上で、当バランスボードは構造が固定されているために、使用者に単に一種の平衡感覚を鍛える運動を提供できるのみであり、使用過程において極めて単調で、変化の乏しさを引き起こしました。全体の構造の設計において、まだ改善の余地があるようです。
【0004】
それで、製作者はこのことをかんがみて、長年関係する職種の豊富な設計開発及び実務経験を主管して、現有の技術能力にもう一度研究改良を行い、一つのバランスボード装置を提供し、更に良い実用性に達するようにしました。
【0005】
〔発明の内容〕
本発明の主な目的は、一種のエクササイズボード装置を提供することです。主に、円盤突起をマジックテープ(登録商標)でボードの凹部か凸部の好きな個所に固定させ、ボードと突起の組み合わせを利用して、使用者に各種の平衡感覚トレーニングや体幹トレーニング、運動トレーニングを提供するだけでなく、使用者の身体の各部にマッサージを行うこともできます。その使用過程においてさらなる多様性のある異なる仕様効果を備えており、全体的な使用方法からかんがみて、さらなる実用的な効果特性を持つ製品です。本発明のエクササイズボード装置は、バランスボードとしても、ツボ押し等をするためのマッサージボードとしても使用可能です。
【0006】
本発明のエクササイズボード装置の主な目的と効果は、以下の具体的な技術手段によって達成されました。
【0007】
主要系列にはボードといくつかの円盤突起が含まれている。
【0008】
当ボードの第一端はへこんでおり(凹部)、第一端の反対側の第二端は突き出る形(凸部)になっていて、弧を描くようなボードを形成しています。この凹部の外側には第一面ファスナパッドが敷かれており、凸部の外側にも第二面ファスナパッドが敷かれています。
【0009】
円盤突起の一端は水平面になっており、当水平面は当ボードの第一面ファスナパッド及び第二面ファスナパッドに対応して、面ファスナがついており、面ファスナを使って、円盤突起を第一面ファスナパッド及び第二面ファスナパッドの好きな位置に固定させることができます。
【0010】
本発明のエクササイズボード装置の比較的よい実施例(特徴)の一つは、ボードと円盤突起はどちらも木製の材料でできていることです。
【0011】
本発明のエクササイズボード装置の比較的良い特徴の一つは、当ボードの第一面ファスナパッド及び第二面ファスナパッドには弾性層があり、さらにその弾性層の外側にも粘着部があることです。
【0012】
本発明のエクササイズボード装置の比較的良い特徴の一つは、当ボードの第一面ファスナパッド及び第二面ファスナパッドはEVA材質で造られていることです。
【0013】
本発明のエクササイズボード装置の比較的良い特徴の一つは、当ボードの凹部には他の柔らかいパッド(クッション)が備えられていることです。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】
図2:本製品の別の角度からの立体構造見取り図
【
図3】
図3:本製品の一部分を拡大した解剖構造見取り図
【
図5】
図5:本製品の二番目の使用状態、立体分解構造見取り図
【
図8】
図8:本製品の五番目の使用状態の立体構造見取り図。
【0015】
〔実施形態〕
本製品の活用する全ての技術内容、製作目的及び達成した効果を、より完備し且つ明確に指摘するために、下記に詳しく説明します。またあわせて、掲げている図示や図号を参照してください。
【0016】
まず初めに、第一図本製品の立体分解構造見取り図、第二図本製品の別の角度からの立体構造見取り図及び第三図本製品の一部分を拡大した解剖構造見取り図、本製品の主要部品であるボード(1)及びいくつかの円盤突起(2)を参照してください。
【0017】
当ボード(1),は木材で造られている、そのボード(1)の第一端はへこんでいて(11)、へこんでいる面(11)に対応する、他方の面は突き出る形になっています(12)。よって、当ボード(1)は弓状の形をなしています。そのへこんでいる面(11)の外側には第一面ファスナパッド(13)が敷かれており、突き出ている面(12)の外側にも第二面ファスナパッド(14)が敷かれている、その第一面ファスナパッド(13)及び第二面ファスナパッド(14)にはどちらも弾性層がある(131)、(141)、その弾性層(131)、(141)はEVA材質でできており、またその弾性層(131)、(141)の外側の面にもみな(面ファスナの)接着部分(132)、(142)があります。なお、本実施形態では、ボードが木材である形態について説明するが、本発明において、ボードの材質は木材に限定されない。ボードの材質は、木材の他には、例えばプラスチック、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等が挙げられる。本実施形態では、第一面ファスナパッド及び第二面ファスナパッドがマジックテープ(登録商標)で構成されたパッドである形態について説明するが、マジックテープ以外の面ファスナーを採用可能である。
【0018】
当円盤突起(2)は木材でできており、その円盤突起(2)の一端は水平面(21)を形成しており、その水平面(21)には、当ボード(1)の第一面ファスナパッド(13)及び第二面ファスナパッド(14)に対応して、面ファスナ(22)がついています。当円盤突起(2)は、面ファスナ(22)を活用して、第一面ファスナパッド(13)及び第二面ファスナパッド(14)の好きな位置に固定させることができます。なお、本実施形態では、円盤突起が木材である形態について説明するが、本発明において、ボードの材質は木材に限定されない。ボードの材質は、木材の他には、例えばプラスチック、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等が挙げられる。
【0019】
このようにすると、本製品を使い、操作使用することができます。もう一度あわせて第四図の本製品の第一使用状態見取り図の表示を参照してください。いくつかの円盤突起(2)それぞれをボード(1)の突き出ている面(12)の両側に、釣り合いを取りながら並べ、取り付けます。それぞれの円盤突起(2)の水平面(21)についている面ファスナ(22)と突き出ている面(12)の外側に敷かれている第二面ファスナパッド(14)を粘着結合させて固定させます。これにより、当ボード(1)の突き出ている面(12)を地面において、使用者がボード(1)のへこんでいる面(11)の両側を踏むか、直接へこんでいる面(11)の内側にする時に、平衡感覚や体幹を鍛える事が可能になるほか、使用者がうつ伏せになって当ボード(1)の両側を、両手で支えて腕立て伏せを行うことができます。また、トレーニングの過程の中で、当ボード(12)の両側に釣り合いを取って並べられた、各円盤突起(2)に備わっている抵抗力(摩擦効)を利用して、利用者がボードの(1)両側にひっくり返る状況が発生するのを防止します。他に、もう一度第五図本製品の第二使用状態立体解剖構造見取り図の指示を合わせて参照してください。本製品にはまず当ボード(1)のへこんでいる面(11)にある柔らかいパッド(15)あり、使用者が当パッド(15)の上に立つか直接座るかすると、トレーニングの難易度の上昇を可能にします。さらに、もう一度第六図本製品の第三使用状態見取り図の指示を合わせて参照してください。同時に、当ボード(1)のへこんでいる面(11)の両側に釣り合いを取って並びついている数個の円盤突起(2)を見てください。同じようにそれぞれの円盤突起(2)の水平面(21)についている面ファスナ(22)とへこんでいる面(11)の外側に敷かれている第一面ファスナパッド(13)を使って粘着結合して固定させます。これにより、使用者は平衡感覚及び体幹のトレーニングを行えるようになると同時に、両足で円盤突起(2)の上を踏むときに、マッサージ効果も得られます。
【0020】
もう一度第七図本製品の第四使用状態見取り図の指示をあわせて参照してください。本製品にはまた、単一の円盤突起(2)が当ボード(1)の突き出ている部分(12)の真ん中についており、同様にその円盤突起(2)の水平面(21)についている面ファスナ(22)と突き出ている面(12)の外側に敷かれている第二面ファスナパッド(14)を粘着結合して固定させます。それにより、当ボード(1)の突き出ている面(2)を地面の上に置いて、使用者が当ボード(1)のへこんでいる面(11)の両側を踏むか、直接へこんでいる面(11)の内側に座るかしたときに、平衡感覚及び体幹トレーニングを行うことができ、また使用者が地面にうつ伏せになって、両手で当ボード(1)の両側を両手で支えて、腕立て伏せを実施することもでき、当ボード(1)の真ん中についている円盤突起(2)を使って様々な方向への揺れをだして、トレーニングプロセスの難易度を増し、加えることができます。
【0021】
もう一度第八図本製品の第五使用状態立体構造見取り図の指示を参照してください。数個の円盤突起(2)を当ボード(1)の突き出ている面(12)に並べて取り付け、それぞれの円盤突起(2)の水平面(21)についている面ファスナ(22)と突き出ている面(12)の外側に敷かれている第二面ファスナパッド(14)を粘着結合して固定させます。これにより、当ボード(1)のへこんでいる面を(11)下に向け、突き出ている面(12)を上にして置き、使用者が体の各部をそれぞれの円盤突起(2)に接するようにすると「例えば背中、脚部等」各部位にマッサージが施されます。また円盤突起(2)を当ボード(1)のへこんでいる面(11)に並べて取り付け、それぞれの円盤突起(2)の水平面(21)についている面ファスナ(22)とへこんでいる面與(12)の外側に敷かれている第一面ファスナパッド(13)を粘着結合して固定させ、当ボード(1)のへこんでいる面(11)を上に向け、突き出ている面(12)を下に向けておくと、使用者がへこんでいる面(11)の内側に座るときに、使用者の臀部とそれぞれの円盤突起(2)が接して、使用者の臀部にマッサージを施します。
【0022】
上述したすべてにより、本製品構造の仕組みや使い方を知ることができます。本製品と今有る構造(恐らく従来のバランスボード)を比べ合わせると、本製品の主な特徴は、円盤突起をボードのへこんでいる面或いは突き出ている面の好きな位置に粘着固定させることができ、使用者がボードと円盤突起の組み合わせを活用して、各種の平衡感覚・体幹トレーニング・運動トレーニングを享受できるだけでなく、使用者の身体の様々な部位にマッサージを施すこともでき、その使用過程の中でさらに変化に富む多様な仕様効果を備え、全使用法においてさらなる実用的な効果を生み出すことのできる優れモノです。
【0023】
前述の使用例や図示は決して本製品の構造・形態に限定されるものではなく、如何なる技術領域に属する一般的知識を持つ者による適切な変更或いは修飾もみな、本製品の特許の範疇から逸脱しないと見なされるべきです。
【0024】
上記で述べたことをまとめると、本製品の使用例から、本製品は確かに期待する仕様効果を達成しており、及びその明らかにされた具体的な構造は、いまだかつて同種の製品の中に見られないものであり、(おそらく本製品の)申請前には公開されたことのないものとなります。特許法の規定と要求に完全にかなっておりますので、ここに法律に照らして新式の特許申請を提出し、審査していただくこと、及び特許の付与を誠意を込めて願い求めます。
【0025】
〔符号の説明〕
1:ボード
11:凹部
12:凸部
13:第一面ファスナパッド
131:弾力層
132:面ファスナ貼り付け部分
14:第二面ファスナパッド
141:弾力層
142:面ファスナ貼り付け部分
15:柔らかいパッド
2:円盤突起
21:水平面
22:面ファスナ貼り付け部分