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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】ホローポイント型の凝縮・押し固め器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/16 20060101AFI20240531BHJP
   A61C 8/00 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
A61B17/16
A61C8/00 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021559416
(86)(22)【出願日】2020-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 US2020027401
(87)【国際公開番号】W WO2020210442
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2023-02-08
(31)【優先権主張番号】62/831,303
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515134232
【氏名又は名称】ヒューワイス アイピー ホールディング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒューワイス,サラ
【審査官】滝沢 和雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-506928(JP,A)
【文献】特開2018-108223(JP,A)
【文献】特開平02-195954(JP,A)
【文献】特開昭57-048412(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02399534(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0029695(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/16
A61C 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
母材に穴を形成する間、異なる効果を実現するために凝縮および切削の両方の方向回転されるように構成された回転式器具であって、
回転の長手方向軸を画定し、上端部および下端部を有する細長のシャフトであるシャンクと、
前記シャンクの前記下端部から軸方向に延在する本体であって、前記本体は前記シャンクから遠位に頂端部を有し、複数のフルートが前記本体の周囲に配置され、前記各フルートは、その一方の側部に切削すくい角を画定する切削面を有し、かつ、その他方の側部に凝縮すくい角を画定する凝縮面を有し、前記各フルートは、前記長手方向軸の方向の寸法である軸方向長さおよび前記長手方向軸を中心とした半径方向の寸法である半径方向深さを有し、前記各フルートは負の凝縮すくい角を有して形成され、ランドがそれぞれの隣接する一対のフルートの間に形成され、前記各ランドは1つの前記フルートの前記切削面に沿った刃先を有し、前記各刃先はマージンを有しない、本体と、
前記本体に配置され、前記本体内に軸方向に延在し、前記頂端部を通して開口するキャビティと、
前記本体の前記頂端部に配置され、前記キャビティの開口部の周囲に配置される複数のスプールと、を備える、回転式器具。
【請求項2】
前記各スプールは、稜線を形成する研削エッジを、そのリーディングフランクとトレーリングフランクの間に有する、請求項1に記載の回転式器具。
【請求項3】
前記各研削エッジは、前記各研削エッジの半径方向の最も内側の端部に形成された頂部を有する、請求項2に記載の回転式器具。
【請求項4】
前記各頂部は、前記長手方向軸と垂直に交差する平面上に配置される、請求項3に記載の回転式器具。
【請求項5】
前記スプール1つは、前記長手方向軸から半径方向に沿って配置されてない研削エッジを有する、請求項2に記載の回転式器具。
【請求項6】
前記各スプールの前記研削エッジは、前記長手方向軸から半径方向に沿って配置されていない、請求項2に記載の回転式器具。
【請求項7】
前記スプール1つは近位オフセットスプールであり、前記スプール1つは遠位オフセットスプールであり、前記近位オフセットスプールの前記研削エッジは前記長手方向軸からの近距離オフセットであり、前記遠位オフセットスプールの前記研削エッジは前記長手方向軸からの遠距離オフセットである、請求項6に記載の回転式器具。
【請求項8】
前記各近位オフセットスプールおよび前記各遠位オフセットスプールは、回転の切削方向にある、請求項7に記載の回転式器具。
【請求項9】
前記各トレーリングフランクは、急峻面によって切り欠かれており、前記各急峻面と、隣接する前記スプールの前記リーディングフランクとの間に通路が形成される、請求項2に記載の回転式器具。
【請求項10】
つのフルートが、前記1つの通路内に直接的に開口する、請求項9に記載の回転式器具。
【請求項11】
つのフルートが、関連する前記研削エッジに隣接する1つの前記リーディングフランクに向けて直接的に開口する、請求項9に記載の回転式器具。
【請求項12】
前記キャビティは、前記頂端部と隣接する箇所で最大幅となり、前記シャンクに隣接する箇所で最狭幅となる円錐台形の負形状を有し、前記円錐台形の負形状は、前記本体円錐状のテーパ状外形状等しいテーパ角を有する、請求項11に記載の回転式器具。
【請求項13】
前記リーディングフランクと前記トレーリングフランクとの間の挟角45-135°ある、請求項2に記載の回転式器具。
【請求項14】
前記挟角は前記複数のスプールの間等しい、請求項13に記載の回転式器具。
【請求項15】
前記キャビティは、前記頂端部と隣接する箇所で最大幅となり、前記シャンクに隣接する箇所で最狭幅となる円錐台形の負形状を有する、請求項1に記載の回転式器具。
【請求項16】
前記キャビティは、前記本体の前記外面に沿って前記フルートの軸方向長さ等しい軸方向長さを有する、請求項15に記載の回転式器具。
【請求項17】
前記シャンクに配置された灌流ダクトをさらに含み、前記灌流ダクトは前記本体上に配置された下流出口を有する、請求項1に記載の回転式器具。
【請求項18】
前記本体は、前記シャンクに隣接する最大直径から前記頂端部に隣接する最小直径に向かって減少する円錐テーパ形状、または、一定の直径を維持す直線形状のいずれかの外形状を有する、請求項1に記載の回転式器具。
【請求項19】
前記各フルートは、らせん状の渦形状および直線形状から基本的に構成される群から選択された、前記本体に沿った経路を辿る、請求項1に記載の回転式器具。
【請求項20】
母材に穴を形成する間、異なる効果を実現するために凝縮および切削の両方の方向回転されるように構成された回転式器具であって、
回転の長手方向軸を画定するシャンクであって、前記シャンクは、上端部および下端部を有する細長の筒状シャフトであり、前記シャンクは、回転の長手方向軸を画定するよう構成され、ドリルモータが、前記ドリルモータと接続するように構成された、前記シャンクの前記上端部に形成されたインターフェイスに係合し、環状ロックノッチが、前記上端部と前記下端部との間で前記シャンクに配置されている、シャンクと、
前記シャンクの前記下端部から軸方向に延在する本体であって、前記本体は前記シャンクから遠位に頂端部を有し、前記本体は、前記シャンクに隣接する最大直径から前記頂端部に隣接する最小直径に向かって減少する円錐状のテーパ状外形状を有し、複数のフルートが前記本体の周囲に配置され、前記各フルートは、その一方の側部に切削すくい角を画定する切削面を有し、かつ、その他方の側部に凝縮すくい角を画定する凝縮面を有し、前記各フルートは、前記長手方向軸の方向の寸法である軸方向長さおよび前記長手方向軸を中心とした半径方向の寸法である半径方向深さを有し、前記各フルートは前記本体の周囲にらせん状に曲がっており、前記本体のストッパ部分が前記フルートと前記シャンクとの間に配置され、ランドがそれぞれ隣接するフルートの対の間に形成され、前記各ランドは、1つの前記隣接するフルートの前記切削面に沿った刃先を有し、前記各刃先はマージンを有さず、前記刃先は、前記本体の周囲でらせん状にねじれており、前記刃先は、それぞれ、前記円錐状のテーパ状外形状の直径が減少するにつれて、非切削方向から逸れる方向に、前記本体の周囲に巻かれている、本体と、
前記本体に配置されたキャビティであって、前記キャビティは、前記本体内に軸方向に延在し、前記頂端部を通して開口し、前記キャビティは、前記頂端部と隣接する箇所で最大幅となり、前記シャンクに隣接する箇所で最狭幅となる円錐台形の負形状を有する、キャビティと、
前記本体の前記頂端部に配置された複数のスプールであって、前記複数のスプールは、前記キャビティの開口部の周囲に配置され、前記各スプールは、そのリーディングフランクとトレーリングフランクとの間に稜線を形成する研削エッジを有し、前記リーディングフランクと前記トレーリングフランクとの間の挟角は45―135°の間であり、前記各トレーリングフランクは、急峻面によって切り欠かれており、通路が、前記各急峻面と前記隣接するスプールの前記リーディングフランクとの間に形成され、前記スプール1つは近位オフセットスプールであり、前記スプール1つは遠位オフセットスプールであり、前記近位オフセットスプールの前記研削エッジは、前記長手方向軸からの近距離オフセットであり、前記遠位オフセットスプールの前記研削エッジは、前記長手方向軸からの遠距離オフセットであり、前記近距離オフセットおよび遠距離オフセットの各々は、回転の切削方向におけるものである、複数のスプールと、
1つの前記通路内に直接的に開口す1つの前記フルートであって1つの前記フルートは、関連する前記研削エッジに隣接する1つのリーディングフランクに向けて直接的に開口する1つの前記フルートと、
を備える、回転式器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2019年4月9日に出願された米国仮特許出願第62/831,303号の優先権を主張し、その全開示を本明細書の一部として援用する。
【背景技術】
【0002】
本発明の分野。本発明は、全般的にねじ込み式固定具を受け入れるための穴を準備するための器具に関し、より具体的には、インプラントまたは他の固定装置を受け入れるために骨に穴を拡張するための回転式器具、および、その回転式器具によって実施される方法に関する。
【0003】
関連技術の説明。インプラントは欠損した生物学的構造と置き換えるために製造される医療装置であり、損傷した生物学的構造を支援し、または既存の生物学的構造を強化する。骨インプラントは、患者の骨の中に配置されるタイプのインプラントである。骨インプラントは、人間の骨格系を通して見つけることができるものであり、喪失または損傷した歯と交換するための顎骨の歯科インプラント、臀部および膝部などの損傷した関節と交換するための関節インプラント、および、ひびを修復し、脊柱の安定化に使用される椎弓根スクリューのような、他の欠陥を治癒するために設置される強化インプラントなどを含む。インプラントの適切な配置は、骨の燃焼もしくは圧迫壊死を防止するために、高度に調節された速度による精密ドリルを使用した専門的準備を要することがしばしばある。
【0004】
受け穴を専門的に形成するいくつかの既知の方法が存在し、その穴は骨切り(osteotomy、骨切除部位、骨切り部位)と呼ばれることがある。最近では、「オッセオデンシフィケーション(osseodensification、骨の高密度化)」と呼ばれる新しい生物力学的な骨の前処理技術が、本発明の出願人によって開発された。オッセオデンシフィケーション技術は、受容骨(host bone、ホスト骨)の保全に基づいており、歯科業界で急速に受け入れられつつある。多くの医療業界において、オッセオデンシフィケーションは、好適な標準的治療とみなされている。オッセオデンシフィケーションの例は、2015年5月12日に発行された米国特許第9,028,253号明細書、2016年5月3日に発行された米国特許第9,326,778号明細書、および、2015年9月17日に公開された国際公開第2015/138842号に見ることができる。これらの参考文献の全体的な開示が、参照によりここに援用され、関連する国の法域で許容される範囲において依拠される。
【0005】
一般的には、オッセオデンシフィケーションは独自に設計された、多数の溝が付された回転式器具またはバーを使用して骨切り部位を拡張する手順のことである。適切な回転式器具は上記の米国特許第9,326,778号明細書に説明されている。歯科用途の回転式器具は、本出願人の被許諾者である、米国ミシガン州ジャクソンのヴェルサーエルエルシー(Versah LLC)を介して、Densah(登録商標)Bursとして販売されている。
【0006】
従来の穿孔技術とは異なり、オッセオデンシフィケーションは、ねじ込み式固定具を受け入れるのに適した穴を形成している間、骨組織にほとんど穴を開けない。より正確に言うと、骨組織の多くが骨切り部位から外側に拡張する方向に向かって、同時に、高密度化(compact、圧縮固化、押し固め、凝縮)および自家移植(オートグラフト)される(すなわち、直接送り返される)。一定の外部灌流を行いながら、反対方向の非切削方向に高速で回転されるとき、オッセオデンシフィケーションバーは、骨切り部位の壁部および底部に沿って骨組織の強固かつ高密度な層を形成する。高密度に圧縮固化された骨組織はより強い取得意欲をそそり、より迅速な治癒を促進するであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
医療分野では、数多くの異なる、専門化した技術が存在する。オッセオデンシフィケーションは優れた恩恵を有するものの、すべての技術がオッセオデンシフィケーションに貢献するわけではない。周知のソケットシールド技術は、オッセオデンシフィケーションにはまだ採用されていない、歯科処置の一例である。抜歯後の歯槽骨の組織変化を避けるために、2010年にHurzelerが初めて導入したのがソケットシールド技術である。Hurzelerは、歯全体を抜く代わりに、頬側の骨を保存するとともに、抜歯後の吸収を防ぐために、歯根の頬側を損傷されぬままにすることができ、同時に、即時にインプラントを埋入し、それにより、最終的な修復が施された後、最適な安定した審美的結果を得ることができることを提案した。頬側が損傷されないように保ちながら抜歯するために、Hurzelerは、歯を近遠心に切削するためのフィッシャーバーを使用し、その後、歯の舌側はインプラントが埋入された場所のソケットをそのまま放置して抜かれることを推奨した。場合によっては、骨用トレフィンを使って残った歯根を取り出し、インプラントを入れるスペースを確保することもある。ソケットシールド技術は、適用範囲が限られているという評判もあり、現在は広く受け入れられているとは言えない。当業者であれば、ソケットシールド技術の適用範囲を広げる進歩や改良を歓迎するだろう。
【0008】
オッセオデンシフィケーションは比較的新しい分野である。技術が成熟し始め、完成されつつあるため、新たな技術と同様に、新たな、および改良された器具および技術が求められている。さらに、よりはるかに速く、よりはるかに容易な実施を可能にする外科手術の効率性を高めるという、継続的なニーズが存在する。従って、より広範な適用性を以て、よりはるかに速く、および/または、よりはるかに容易に実施可能なオッセオデンシフィケーションの器具および/または技術における改良は、関連する医療および工業関係者から歓迎されることであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、母材に穴を形成しながら、異なる効果を達成するために、凝縮および切削の両方の回転方向(例えば時計回りと反時計回り)に高速で回転するように構成された回転式器具に関する。母材は骨であってもよく、骨でなくてもよい。回転式器具は、回転の長手方向軸を画定するシャンクを備える。シャンクは上端部と下端部を有する細長のシャンクである。本体はシャンクの下端部から軸方向に延在する。本体はシャンクから遠位に頂端部を有する。複数のフルート(flute、溝)が本体周囲に配置されている。各フルートは、一方の側部に、切削すくい角(cutting lake angle)をそこに画定する切削面を有し、他方の側部に、凝縮すくい角(densifying lake angle)をそこに画定する凝縮面を有する。各フルートは軸方向長さおよび半径方向深さを有する。ランド(land、溝の間の山部)がそれぞれの隣接する一対のフルートの間に形成される。各ランドは1つのフルートの切削面に沿った、実質的にマージンレスの(余白のない)刃先を有する。キャビティ(空洞)が本体内部に軸方向に延在し、頂端部を通って開口している。複数のスプールが本体の頂端部に配置されている。スプールはキャビティの開口部周囲に配置されている。
【0010】
本発明は、米国特許出願公開第2019/0029695号明細書に記載されているように、非切削方向に使用されるとき(典型的には、外科医から見て反時計回りの方向)、凝縮(高密度化)するように設計された回転式器具の改良点を示している。この器具は、米国特許出願公開第2019/0029695号明細書の設計と比較して、より容易な応用とより少ない垂直方向の力を要する凝縮モードで使用することができる。したがって、この器具は骨の前処理(bone preparation)への適用を含むがそれに限定されない、より広範な種類の用途において使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
以下の詳細な説明および図面と関連して考慮されるときに、本発明のこれらの特徴および他の特徴、ならびに有利な点がさらに容易に理解されるであろう。
【0012】
図1図1は、本発明の1つの実施形態に従った、側面から見た3つの回転式器具キットを示しており、各器具は漸進的に穴を形成することができるよう異なるサイズとなっている。
【0013】
図2図2は、図1に示されるタイプの回転式器具を通る長手方向の断面図である。
【0014】
図3図3は、図1に示されるタイプの回転式器具の頂端部の端面図である。
【0015】
図4図4図3の図面だが、近位のオフセット(close-offset)および遠位のオフセット(far-offset)性能を有するスプール形成が認められる頂端部を強調している。
【0016】
図5図5は、図1に示されるタイプの回転式器具の頂端部の部分透視図である。
【0017】
図6図6は、図5に示されるタイプの回転式器具の頂端部の、高度に拡大された透視図である。
【0018】
図7A図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7B図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7C図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7D図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7E図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7F図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7G図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
図7H図7Aから図7Hは、パイロットドリルがパイロット穴を形成し、次いで当該パイロット穴は、図1に示されるタイプの漸進的に大きくなる回転式器具を使用して拡張される連続処理を説明している。
【0019】
図8図8は、図7Aから図7Hの例のとおり、穴を形成した後に、先行技術のスタイルのオッセオデンシフィケーションバーを使用した、任意の仕上げの工程を示している。
【0020】
図9図9は、図2の長手方向の断面図だが、灌流ダクトが回転式器具のシャンクに一体化されている別の実施形態を表している。
【0021】
図9A図9Aおよび図9Bは、図9に示されるような灌流器具の別の実施形態を表している。
図9B図9Aおよび図9Bは、図9に示されるような灌流器具の別の実施形態を表している。
【0022】
図10図10は、本発明の別の実施形態に従った回転式器具の透視図であり、ここで本体は直線状の側面(すなわち、テーパ状ではない)であり、灌流ダクトは回転式器具の本体に一体化されている。
【0023】
図11図11は、図10の11-11線に概ね沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、2019年1月31日に公開されたヒューワイスの米国特許出願公開第2019/0029695号明細書に記載されているように、非切削方向に使用されたときに凝縮(高密度化)するように設計された回転式器具の改良点を表しており、その開示内容全体は参照により本明細書に援用され、その実施を認める管轄区域において依拠される。
【0025】
本発明の1つの実施形態に従った器具は、図面を通して全体的に番号20で示されている。外科的用途に使用されるように構成される場合、バーまたはオステオトームと呼称される回転式器具20は、母材における異なる効果を達成するために、選択的な、凝縮および切削の回転方向で、高速で回転するように設計されている。明確にしておくために、外科的用途において、母材は骨である。別の用途においては、母材は木材、プラスチック、固体金属、発泡金属、固体プラスチック、発泡プラスチックなどであり得る。器具20は、シャンク22と本体24とを有する。便宜上、および説明の目的のために、外科的用途への言及は、この後の説明よりも優位である。また、この文脈では、母材を骨と呼び、そこにある任意の穴を骨切り部位と呼ぶことがある。これらの用途特有の言及にもかかわらず、器具20は、適切な非外科的用途で使用されてもよいことが理解されよう。
【0026】
シャンク22は、器具20の長手方向の回転軸Aを画定する。シャンク22は、典型的には(必ずしもそうではないが)円筒形の細長いシャフトであり、上端部と下端部とを有する。シャンク22の上端部には、ドリルモータ(図示せず)に接続するためのドリルモータ係合用インターフェイス26が形成されている。インターフェイス26の個別の構成は、使用されるドリルモータのタイプに応じて異なる場合があり、場合によっては、当該構成が、コレットの挟み口(ジョー)が把持するシャンク22の単なる滑らかな部分であってもよい。本体24は、シャンク22の下端部に接合し、この接合部には、テーパ状またはドーム状の移行部28が形成されてもよい。この移行部28は、外科医が処置中に水で灌注する際の流れの散布器のような役割を果たす。なだらかな移行部28は、器具20が回転している間、骨切り部位への灌流流体の流れを容易にする。図1および図2は、シャンク22の上端部と下端部の間に配置された任意の環状ロックノッチ(locking notch)30を含むことを示している。ノッチ30は、例えば、2018年4月19日に公開されたヒューワイスの国際公開番号WO2018/071863号に示されているような深さ止め装置を結合することを含む、様々な目的のために使用することができる。
【0027】
本体24は、シャンク22の下端部から軸方向に延びている。本体24は、シャンク22から離れた位置にある先頭部(leading end)すなわち頂端部(apical end)を有する。図1図9の例では、本体24は、円錐状にテーパ(先細り)状の外形状(プロファイル)を有するように構成されている。本体24の外形状は、シャンク22に隣接する最大直径からその頂端部に隣接する最小直径に向かって減少していることがわかる。ただし、いくつかの想定される実施形態では、本体124はテーパでない形状(つまり、直線状すなわち円筒形)であってもよい。例えば、図10は、本体124が、その全長に沿って概ね一定の直径を維持する、概ね真っ直ぐな外形状を有する例を示している。
【0028】
本体24の作業長さ、すなわち有効長さは、そのテーパ角度と、キット内の器具20のサイズおよび数に比例している。図1は、同じキットに含まれる3つの器具を示している。好ましくは、キット内のすべての器具20は、同一の、またはほぼ同一のテーパ角度を有する。用途に応じて、約1°から5°(またはそれよりも大きい)の間のテーパ角度が可能である。より好ましくは、約2°-3°の間のテーパ角度が満足のいく結果をもたらす。そして、さらに好ましくは、約2°36’のテーパ角度は、本体24の長さが約11mmから15mmの間である場合に、歯科用途で優れた結果をもたらすことが知られている。
【0029】
図1に例示されているようなキット配置では、1つの器具20の本体24の上端部における直径は、次に大きいサイズの器具20の本体24の頂端部に隣接する直径とほぼ等しい。すなわち、最下部/最小の器具20の本体24の上端部における直径は、中間の器具20の本体24の頂端部に隣接する直径とほぼ等しい。そして、中間の器具20の本体24の上端における直径は、最上部/最大の器具20の本体24の頂端部に隣接する直径にほぼ等しい。しかしながら、これらの寸法は例として提案されているに過ぎない。
【0030】
本体24には、複数の溝すなわちフルート32が配置されている。フルート32は、共通の軸方向長さおよび共通の半径方向深さを有していてもよいし、有していなくてもよい。すなわち、フルート32は、いくつかの構成では、すべてが同一ではない可能性もある。フルート32は、好ましくは、ただし必ずしもそうではないが、本体24に円周方向に均等に配置されている。本体24の直径は、フルート32の数に影響し得る。図示される実施形態では、フルート32は、らせん状のねじれ(ツイスト)を伴って形成されている。切削方向が右方向(時計回り)である場合、好ましくは、らせん状の渦(スパイラル)も右方向である。
【0031】
各フルート32は、その一方の側に切削すくい角を画定する切削面34を有し、その他方の側に凝縮すくい角を画定する凝縮面36を有する。すなわち、各フルート32は、凝縮面36と、反対の切削面34を有している。隣接するフルート32の間には、リブすなわちランド38が交互に形成されている(すなわち、フルート-ランド-フルート-ランド-フルート、などのように)。各ランド38は、一方の側のフルート32の凝縮面36と、その他方の側のフルート32の切削面34とを橋渡しする。各ランド38とその関連する切削面34との間の鋭利な境界部は、刃先40と呼ばれる。刃先40は、器具20の回転方向に応じて、骨を切削するか、凝縮するかのいずれかに機能する。すなわち、器具20を切削方向に回転させると、刃先40は、骨(または他の母材)をスライスして掘り起こす。器具20を凝縮(非切削)方向に回転させると、刃先40は、ほとんど骨を切削することなく、骨(または他の母材)を凝縮および押し固めし、半径方向に変位させる。この押し固めおよび半径方向の変位は、凝縮、すなわち押し固めメカニズムにおいて、骨構造を横方向に外側に向かって穏やかに押すように表される。
【0032】
刃先40は、図全体を通して、実質的にマージンレス(余白がない状態)であるように示されている。マージンレスという用語は、完全なクリアランスを提供するために、各ランド38部分全体が刃先40の後ろで切り取られていることと定義される。標準的な先行技術のバーやドリルでは、穴の中でドリルをガイドし、ドリルの直径を維持するのを助けるために、刃先の後ろにマージンが組み込まれている。図示された例では、刃先40が本体24の周囲にらせん状にねじれているのが分かる。さらに、刃先40は、非切削方向から遠ざかる方向に本体24の周囲に巻きついている。このことはおそらく、図1の全体側面図から最もよく理解される。円錐状のテーパ状外形状が直径を減少させるにつれて、すなわち、頂端部側に向かって移動するにつれて、刃先40は、切削方向と同じ方向に本体24の周囲でねじれている。
【0033】
前述したように、切削面34は、それぞれの刃先40のための切削すくい角を画定する。切削すくい角は、いくつかの構造のうちの任意の1つとすることができる。いくつかの実施形態では、切削すくい角は、その全長に沿って連続的に負の角度のままである。いくつかの実施形態では、連続的に負の切削すくい角のピッチは、各フルート32の長さに沿って変動し、その合計変動は30°未満である。他のケースでは、連続的に負の切削すくい角のピッチは、30°より大きい合計変動で変動してもよい。切削すくい角が変動する(なおかつ、全長に沿って連続的に負の角度を維持する)それらの例では、フルート32の長さに沿ったピッチの変化は、漸進的または後退的であり得る。漸進的なピッチはより鋭利(90°近く)になり、逆に後退的なピッチはより平坦になる。
【0034】
好ましくは、各刃先40の凝縮すくい角は、その全長に沿って連続的に負の角度を維持する。これは、凝縮方向に操作されたときの器具20の凝縮属性を最大化するためである。器具20が凝縮モード(すなわち、図4による凝縮方向)で逆回転すると、刃先40とランド38との間に画定された凝縮すくい角は、約55°-89°ほどの大きな負の角度となることがある。刃先40の大きな負の凝縮すくい角(凝縮方向に回転したとき)は、骨切り部位の壁部と刃先40との間の接触点で外部方向の圧力を加えて、トーストにバターを塗るのと同様にゆるやかに、接触点の前方に圧縮波(compression wave)を作り出す。また、オッセオデンシフィケーションは、金属の表面品質を改善するために金属をバニシングする、よく知られたプロセスと、大まかに比較され得る。凝縮すくい角は、いくつかの構造のうちの任意の1つであり得る。一実施形態では、凝縮すくい角は、各フルート32の長さに沿って概ね一定である。別の実施形態では、凝縮すくい角は、フルート32の長さに沿って変動し、その合計変動は30°未満である。
【0035】
このような切削および凝縮すくい角の変動は、各フルート32の長さと深さの変動に一致させることができる。各フルート32は、軸方向長さおよび半径方向深さを有する。ドーム状の移行部28に隣接する本体の滑らかな非フルート部分は、ストッパ部42と呼ばれる。ストッパ部42は、フルート32とシャンク22との間に配置された本体24の部分である。切削モードでは、ストッパ部42が骨切り部位に入ると、掘り起こされたすべての骨片(デブリ、破片)がフルート32に捕捉されるようになり、これにより、いくつかの有利な凝縮行為が可能になる。
【0036】
図中ではフルート38の軸方向長さが概ね等しく示されているが、他の選択肢も可能である。例えば、1または複数のフルート38(例えば、1つおきのフルート38)の軸方向長さを、一定の効果をもたらすように短くしてもよい。フルート38の半径方向深さも、適度に操作することができる。1つの例では、各フルート38の半径方向深さは、その長さに沿って概ね一定のままである。別の例では、各フルート38の半径方向深さは後退的な特徴を有しており、頂端部の隣接する深さの大きさは最大であり、ストッパ部42に向かって移動するにつれ、漸進的に浅くなっていく。
【0037】
凝縮/高密度化モードにおいて、骨切り部位を拡張する際、骨切り部位の骨表面に刃先40を接触させ続けるために、外科医によって付加される下方向の圧力が必要とされる。すなわち、接触応力が母材の降伏力を超過した場合に開始する母材における圧縮波を生成および伝搬する圧力が必要とされる。上記は、骨切り部位の先細りの効果、および、横方向(すなわち、拡張する際の意図する方向)の圧力を生成する器具20によって補助される。外科医が骨切り部位に向かって器具を強く押し付ければ押し付けるほど、より大きな圧力が横方向に付加される。上記は、器具20の回転速度に大きく影響されることなく、外科医に拡張速度の完全な制御をもたらし、この制御は、オッセオデンシフィケーション技術を習得するのに必要な短期間習得の根拠を成す要因である。従って、高密度化効果の強さは、主に、器具20に付加される力の大きさに依存し、この強度は外科医によって制御される。より多くの力が付加されれば、より迅速な拡張が実施される。
【0038】
凝縮/高密度化モードでは、各刃先40が骨を横断して引き込むと、付加された力は2つの要素に分解することができる。一方は骨表面を外側方向に押し出すような、骨表面に対して法線方向の力であり、もう片方は骨を骨切り部位32の内面に沿って引き込んだり、塗りつけたりする接線方向の力である。接線成分が増加すると、刃先40は骨に沿ってスライドし始める。同時に、法線力はより軟質な骨材料を変形するであろう。法線力が低い場合、刃先40は骨に対して擦れるが、恒久的にその表面を変形するものではない。摩擦作用が抵抗および熱を生成するが、上記は、外科医が回転速度および/または圧力および/または灌注の流れを臨機応変に変更することにより制御可能である。器具20の本体24が先細りになっているため、外科医は、手術手順中、いかなる時点においても、冷却のために刃先40を骨表面との接触部から持ち上げて離すことができる。上記は制御された「跳ね返り(bouncing)」の方法により実施可能であり、本方法において、外科医が継続的に進行をモニタリングし、微細な修正および調整をしながら、一気に圧力が付加される。
【0039】
米国特許出願公開第2019/0029695号明細書に記載される特徴と比較した器具20の顕著な特徴は、本体24に配置され、その頂端部を通るキャビティ44である。すなわち、キャビティ44は本体24内に軸方向に延在し、頂端部で開口し、中空の外観を創出する。キャビティ44の存在により、頂端部の構造の肉部を除去し、半径方向の最も外側の形状のみが残る。キャビティ44は、フルート32が外部表面に沿って延在しているのと略同じ深さで、器具20の本体24内に延伸する。つまり、キャビティ44と外部フルート32とは、全体的に/ほぼ同一の広がりを有し、両者は、器具シャンク22の下方にある本体24の円錐状移行領域の近くで終端している。ただし、上記は変更される場合があり、場合によっては、キャビティ44は本体24の外面に沿ったフルート32の軸方向長さよりも短い軸方向長さを有することがあり、あるいは、フルート32の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有することがある。
【0040】
おそらく図2で最もわかりやすく示されているが、キャビティ44は円錐台形の形状(プロファイル)を有していてもよい。その円錐形状は頂端部と隣接する箇所で最大幅となり、シャンク22に隣接する箇所で最狭幅となる。この意味で、円錐台形の形状は、本体24のテーパ(先細り)状の外形状に対して負または反対(逆)の形状とみなされ得る。いくつかの実施形態では、キャビティ44の円錐形のテーパ角を、本体24の円錐形のテーパ状の外観の外形状と、負の値ではあるが概ね等しく形成することが有利であることが分かっている。すなわち、キャビティ44は器具20の作業端の外部テーパ角と一致するか、概ね近似した円錐台形状のテーパで形成されることができる。ただし、上記は単なる一般的な優先傾向に過ぎない。別の実施形態では、キャビティ44の円錐台形状テーパ角は本体24の円錐状に先細りの外形状と一致しない。実際のところ、直線状の側壁による外部部分およびキャビティは全くもって可能であり、場合によっては、その方が好ましいこともある。例えば図10および図11の実施形態を参照のこと。
【0041】
図5および図6は頂端部の拡大図を提示しており、先述の米国特許出願公開第2019/0029695号明細書とは、構成において、本体24の頂端部に配置された複数のスプール46によって区別される。スプール46はキャビティ44の開口部周囲に配置されている。これらの例では4つのスプール46が示されているが、器具20は、より少ない、またはより多いスプール46を有しうることは理解されるであろう。具体的には、より小さな直径のバー20なら2または3つのスプール46を有し得るし、一方で、より大きなバーなら、6または8つ、あるいは適切な数のスプール46を有し得る。
【0042】
各スプール(spur)46には、稜線の形状をした研削エッジ(grinding edge)48が設けられている。各研削エッジの一方の側はリーディングフランク(前側の側縁部、leading flank)50であり、他方の側はトレーリングフランク(後側の側縁部、trailing flank)52である。「リーディング(前側)」「トレーリング(後側)」という用語は、図5に示されている非切削の凝縮方向に準拠している(当然、器具が切削方向に回転する時、これらの「リーディング」および「トレーリング」の指定は正反対となる)。このように、各スプール46はリーディングフランク50とトレーリングフランク52の間に稜線を形成する研削エッジ48を有している。
【0043】
リーディングフランク50とトレーリングフランク52の間の挟角(図6のB+C)は、約45-135°であってもよい。図示されている例では、研削エッジ48における挟角(B+C)は約90-100°であり、概ね均等に設定されており、結果として、各フランク50、52の角度は、法平面(垂直平面)から、略同一の角度(しかし、必ずしも同一ではない)で離間して角度がついている。つまり、図示されている実施形態のBからCを指す。研削エッジ48の挟角がちょうど90°の場合、そのフランク50、52のそれぞれは水平面に対して約45°で傾斜する。(B=C=45°。)この構成において、すなわち、各フランク50、52が法平面から略同一の角度で離間して角度がついている構成において、研削エッジ48は、器具20が切削方向または非切削の凝縮方向のいずれに回っているかに関わらず、同一の負のすくい角を形成する。ただし、必ずしも上記が当てはまるわけではなく、場合によってはB≠Cである。例えば、凝縮モードでは、切削モードよりも大きなすくい角を形成する方が望ましい場合があり(B>C)、またはその反対(B<C)でもよい。
【0044】
図1から図6は、フランク50、52はそれぞれに角度がついており、結果として研削エッジ48も角度が付き、それによって、キャビティ44に隣接する各研削エッジ48の半径方向に最内部の端部に頂部(apex)54を形成する、想定される構成を図示している。さらに、各頂部54が、長手方向軸と垂直に交差する共通の平面上に配置されるように製造される。すなわち、器具20は平坦面上にその頂部を下向きに配置された場合、すべての頂部54は同時に水平面と点接触することになる。別の想定される図示されていない実施形態では、器具20の頂部を平坦面上に下向きに配置することにより、1つのみ、または複数の頂部54が水平面と点接触し、一方で残りの頂部54は平坦面から浮いたままとなるように、フランク50、52が形成される。
【0045】
さらに別の図示されていない想定される実施形態では、キャビティ44から間隔を空けて、各研削エッジ48の半径方向の最外部に頂部54を形成するように角度が付けられている。この構成において、各頂部54が長手方向軸と垂直に交差する共通の平面上に置かれるか、あるいは、1つのみ、またはいくつかの頂部54が共通の垂直平面上に置かれるかのいずれかであってもよい。
【0046】
さらに別の図示されていない想定される実施形態では、すべての研削エッジ48が長手方向軸に垂直に交差する共通の平面上に置かれるように、フランク50、52が研磨されていてもよい。この変形例において、ポイント状の頂部は存在しないと考えられる。器具20が平坦面上に下方に向かって位置される場合、その研削エッジ48は水平面に対して線接触するか、あるいは表面上部に平行に浮いた状態となる。
【0047】
これらすべての変形例は、異なるシナリオにおいて有益な用途を有する実行可能な代案とみなされる。
【0048】
さらに図5および図6を参照すると、各トレーリングフランク52は、急峻面(steep face)56によって切り欠かれている(切り落とされている)ことがわかる。急峻面56はそれぞれ、器具20の長手方向の回転軸Aに平行な、またはほぼ平行な面に配置されている。各急峻面56は、隣接するスプール46のリーディングフランク50と交差し、それらの間に通路(ガレット、gullet)58を形成することが見てとれる。別の言い方をすると、1つのスプール46の急峻面56は、次に隣接するスプール46の長いスロープ状のリーディングフランク50と、通路58で交わっている。このように、通路58は、各スプール46の間に存在する。結果として、4つのスプール46を備えた器具20は4つの通路58を有することとなり、6つのスプール46を備えた器具20は6つの通路58を有することとなる。器具20が切削方向で使用されるとき、通路58は骨片を収集する。
【0049】
また、少なくともいくつかのフルート32が、各通路58内に直接的に開口するように配置されることが好ましい。4つのスプール46および4つの通路58を有する8つのフルートによる器具20では、1つ、2つ、3つまたは4つのフルート32が各通路59内に向けて直接的に開口する。少なくとも1つのフルート38が1つの通路58に対して直接的に開口しているならば、(図10の例にあるように)器具20がフルート38よりも多い通路58を有することは容認できる。また、少なくとも1つのフルート32がリーディングフランク50に対して直接的に開口していることが好ましい。リーディングフランク50に対して開口しているフルート32は、関連する研削エッジ48のすぐ後ろにあってもよく(図6で見ることができる)、あるいは、研削エッジ48に部分的に重なってもよい(図5で見ることができる)。図3図6の例において、器具20は、8つのフルート32と、4つのスプール46および4つの通路58で形成されている。ひとつおきのフルート32は、各通路58に対して開口しており、一方で、その間のフルート32は、それぞれ、研削エッジ48のすぐ後ろの各リーディングフランク50と交差する。このように、器具20が切削方向に使用されるか、または非切削の凝縮方向に使用されるかに関わらず、骨片はフルート32に直接および効率的に導かれる。
【0050】
器具20が非切削の凝縮方向に使用されるとき、骨片が研削エッジ48によって擦りつぶされ、長尺のリーディングフランク50に沿って、研削エッジ48付近でそれぞれのリーディングフランク50に開口する待機フルート(waiting flute)32に直接押し込まれる。そして、器具20が切削方向に使用されると、骨片は、研削エッジ48によってより大量に擦りつぶされ、短尺のトレーリングフランク30に沿って通路58に押し込まれ、その結果、通路58に関連するフルート32に供給される。したがって、スプール46の数をフルート32の数の整数倍に調整することには利点がある。4つのフルート32による器具20は、4つまたは2つのスプール46で最適化することができる。8つのフルート32による器具20は、2つ、4つ、または8つのスプール46で最適化されてもよい。6つのフルート32による器具20は、3つまたは6つのスプール46で最適化されてもよい。12つのフルート32による器具20は、2つ、3つ、4つ、6つまたは12のスプール46で最適化されてもよい、といった例が挙げられる。
【0051】
スプール46は、互いに同一であっても、2つ以上の異なる様式であってもよい。図示された例では、近位(close)オフセットスプール46Aと遠位(far)オフセットスプール46Bという2つの異なる様式のスプール46が交互にセットされている様子が描かれている。これらの例では、少なくとも1つのスプールが近位オフセットスプール46Aであり、および/または、少なくとも1つのスプールが遠位オフセットスプール46Bである。ここでの接尾語「A」は、近位オフセットスプール46Aの特徴を示し、一方、接尾語「B」は、遠位オフセットスプール46Bの特徴を示す。
【0052】
おそらく、図4で最もよく示されているように、近位オフセットスプール46Aの研削エッジ48Aが寸法補助線60Aで示されている。これらの寸法補助線60Aから、各研削エッジ48Aは、器具20の長手方向の回転軸Aから近距離62Aでオフセットしていることがわかる。結果として、研削エッジ48Aのいずれも、長手方向の回転軸Aから半径方向に沿って配置されることがない。また、特筆すべきは、オフセット62Aが切削方向であり、その結果、器具20が切削方向に使用される場合に、より積極的な研磨作用を引き起こし、器具20が凝縮方向に使用される場合に、それほど積極的ではない研磨作用を引き起こすことである。さらに図4を考慮すると、遠位オフセットスプール46Bの研削エッジ48Bが寸法補助線60Bで示されている。これらの寸法補助線60Bから、各研削エッジ48Bは、器具20の長手方向の回転軸Aから比較的遠距離62Bでオフセットしていることがわかる。結果として、研削エッジ48Bのいずれも、長手方向の回転軸Aから半径方向に沿って配置されることがない。近位オフセット46Aの場合にそうであるように、オフセット62Bもまた切削方向である。オフセット62Aとオフセット62Bのこの差異は任意であり、切削作用の積極性を拡張するのに全般的に役立つとみなされる。例えば、研削エッジ48A/48Bのいずれも、長手方向の回転軸Aから半径方向に沿って配置されず、かつ、切削方向にオフセットしていると、研削エッジ48A/48Bによって擦りつぶされ、および/または変位された母材の粒子は、拭き取り作用によって周囲の母材方向に向かうこととなる。つまり、オフセットされた研削エッジ48A/48Bは、器具20の自家移植機能にさらに貢献し、拡張しさえする。ただし、本発明は、研削エッジ48がすべて共通のオフセット距離62を共有するとともに、研削エッジ48が長手方向の回転軸Aから半径方向に配置された頂端部をも想定し、完全に包含している。
【0053】
歯科分野の例において、骨インプラントを受け入れるために骨切り部位が必要である。先に明確にされたように、本発明は歯科用途に限定されないが、広範囲に及ぶ用途に適用されることができる。人間(整形外科)への適用は典型的だが、動物への適用は同様に妥当であり、本発明の範囲に完全に含まれる。さらに、本発明は、骨への適用に限らず、木材、金属、発泡プラスチック、その他の固体および多孔質の材料を含むがこれらに限定されない、工業用および商業用の非有機材料に穴を開けるために使用することができる。
【0054】
完全に形成された骨切り部位を実現するために、一連の工程が必要である。いくつかの手順において、一連の工程は、初期の骨切り部位を形成するために、最初に受容者の骨にパイロット穴をあけること、次いで、図7B図8に示されているように、漸進的に幅広となるバー装置、すなわち器具20を使用して、最終的に意図する直径となるまで、骨切り部位を段階的に拡張することを含む。骨切り部位の準備が完了したら、インプラントまたは固定具(図示せず)が所定の位置にねじ込まれる。骨切り部位の形成手順が、以下に大まかに説明されている。
【0055】
先に述べたソケットシールド技術のような他の手順では、一連の工程は、最初に歯の一部を摘出して最初の骨切り部位を形成し、次に、最終的に意図された直径となるまで、漸進的に幅広となるバー装置、すなわち器具20を使用して骨切り部位を段階的に拡張することを含む。骨切り部位の準備が完了したら、インプラントまたは固定具が所定の位置にねじ込まれる。
【0056】
しかしながら、本発明は、ソケットシールド処置に限定されない。いくつかの用途では、硬質の骨やソケットシールドの状態などにおいて、改良された器具20を使用することが望ましいであろう。図7C図7Hを再び参照すると、器具20が、米国特許出願公開第2019/0029695号明細書から知られている多くの同じオッセオデンシフィケーションの特性を提供し続ける一方で、ホローポイント構造(先端開放構造、hollow point configuration)は、少量の骨片がキャビティ44の内部に集まることを可能にすることが認められる。これは、拡張を制限または抑制したい場合や、母材が特に硬い場合に貫通を容易にしたい場合など、多くの理由により有益となり得る。
【0057】
図では、器具20を使用した処置で典型的に行われる灌流流体の同時利用は示されていない。通常の状況では、灌流流体は、周知のオッセオデンシフィケーションの原理に従って、骨切りの側壁に直ちに送り返される/自家移植されるよう、キャビティ44内を灌流して骨片を流すのに役立つ。図9図11は、灌流ダクトが回転式器具20に一体化され得る代替的な実施形態を示す。
【0058】
オッセオデンシフィケーションは、骨とそのコラーゲン量を維持する方法である。骨オッセオデンシフィケーションは、母材の可塑性を高めるので効果的である。オッセオデンシフィケーションは、後に配置されるインプラントや固定具の準備のために、バー器具20を用いて凝縮(および/または回転が逆の場合は切削)することによって、骨切り部位を拡張することを可能にする。本方法の基本的な工程は、母材の準備から始まる。母材は、図示の実施形態では骨であるが、他の想定される用途では骨以外の材料でもよい。また、図7Aに示すように、母材に前駆穴を形成する。前駆穴は、比較的小径の標準ツイストドリル64で穿孔したパイロット穴であってもよいし、他の方法で形成した穴であってもよい。いずれの場合にも、前駆穴は、母材の露出した表面にある概ね円形の入口と、最も一般的には母材自体によって閉じられている底部との間に延びる内面(すなわち、側壁)を有する。前駆穴の底部は、パイロットドリル64の先端によって形成されるような概ね円錐形の形状を有していてもよい。
【0059】
本方法は、切削方向または凝縮方向のいずれであれ、高速で回転するように構成された器具20を提供する工程をさらに含む。器具20は、いくつかの先行技術のシステムで教示されているような低速の振動/揺動動作とは対照的に、高密度化による拡張においても、切削による拡張においても、高速で回転する。高速回転を実現するために、器具20は、外科用モータに操作可能に接続され、その回転速度は、約200-2000RPMの間の速度に設定される。歯科用途では、トルク設定は、約5-80Ncmであってもよい。(一般的な整形外科および非医療/産業用途では、より大きい可能性がある)。処置の間、図7Bに示唆されているように、実質的に圧縮不可能な液体(例えば、生理食塩水)の連続的な流れの形態で、前駆穴の入口に隣接する回転体24に大量の灌流液が提供される。
【0060】
図7Cに戻ると、器具20の本体24が、その頂端部が前駆穴の入口に強制的に前進されながら、凝縮方向に連続的に回転する。前進を続けると、図7Dに示すように、前駆穴が拡張する。回転体24は、その刃先40が前駆穴の内面を掃くように強制的に押され、入口に隣接して始まり、穴の底部に向かって下方に錐状に展開する前駆穴の漸進的な拡張を引き起こす段階的な塑性変形によって、骨を穏やかに拡張する。この拡張工程は、好ましくは、前駆穴内で回転体24を軸方向にストロークまたはポンピングすることを含み、結果として、刃先40が下向きの動きで骨の内面を交互に粗研磨し、その後、前駆穴の内面の漸進的な塑性変形を引き起こす、さらに深く掘り下げる動作(even deepening movements)における上向きの動きで内面から離れる。刃先40が骨または象牙質(歯)と物理的に接触しているとき、外科医は、触覚的に感知された骨の反応性に応じて、可変の軸方向の圧力を手動で加えることができる。また、拡張の工程は、刃先40が周囲の骨に切り込むことなく、また、前駆穴の底部に向かって進む速度が、本体24の回転速度から独立した方法で、刃先40で前駆穴の内面を粗研磨することを含む。この後者の特性は、器具の回転と前進速度を連動させるいくつかの先行技術のシステムとは対照的である。
【0061】
図7Eおよび図7Fは、わずかにより大きな器具20を用いた骨切り部位を示している。このさらなる拡張が必要か否かは、個別的手順によって決定される。さらに大きな拡張が必要な場合には、図7Gおよび図7Hに示されるように、さらに大きな器具20を使用して骨切り部位を拡張することができる。実際、正しいサイズの骨切り部位を実現するために必要な拡張工程の数は、配置されるインプラントおよび母材の条件によって決定される。
【0062】
図8に示すように、必要に応じて、外科医は、米国特許公開公報第2019/0029695号に示されるような従来のオッセオデンシフィケーション器具を選択して、最終的な拡張/高密度化工程を実行することができる。これにより、骨切り部位に残っているすべての骨片が、インプラントまたはアンカーを受け入れる準備として、骨切り部位の側壁に直接送り返される/自家移植されることが保証される。
【0063】
図9に示す想定される別の実施形態では、器具20は、シャンク22を通る長手方向の灌流流体の流れを、本体24上または本体24内の適切な位置に配置された下流出口67および/または67’に導く内部ダクト66を備えて構成される。図9は、キャビティ44の狭い裂け目の端部に直接排出する内部機能としての出口67を示している。このようにして、灌流ダクト66は、キャビティ44と直接かつ独占的に流体連通している。灌流流体の流れは、骨片をキャビティ44から外部へと自然に押し出し、その結果、最大限の自家移植を促進する。図9Aに描かれている別の想定される実施形態では、例えば、2019年11月6日に出願されたPCT/US19/59964に示されているものと同様に、灌流ダクト66はストッパ42の円周方向に割り振られた2つ以上の出口67’に外部で結ばれており、その開示内容全体は、その実施を許可する管轄区域において、参照により援用される。この後者の場合、灌流ダクト66は、キャビティ44と直接流体連通していない。図9Bに示されている、先の設計の両方を組み合わせた、さらなる想定される実施形態では、灌流ダクト66は、出口67を介してキャビティ44の裂け目に対して直接排出するが、図9Aに示されているような円周方向に割り振られた2つ以上のスプールの出口67’も含む。この第3のケースでは、灌流ダクト66を介してポンピングされた流体は、キャビティ44を洗い流すと同時に、外側本体24を洗浄する。術後の洗浄中に、外側出口67’を指先または他の措置で一時的に覆い、内側出口67を通るすべての灌流を強制的に流し、それによってキャビティ44から骨片を流すことができる。
【0064】
図10は、この発明の別の実施形態による回転式器具120の透視図であり、本体124は、直線状の側面(すなわち、テーパではない)である。図11は、図10の線11-11に概ね沿って取られた断面図である。フルート132は、高密度化モードで動作させたときにオッセオデンシフィケーションを提供するために、切削面134および凝縮面136、ランド138および刃先140を有する形状である。この実施形態では、フルート132の数は通路158の数とは必ずしも相関しておらず、その結果、フルート132のうちのいくつかのみが通路158に直接開口する。また、同様に、器具120のこの変形例では、フルート132のいくつかのみがリーディングフランク150に直接開口する。
【0065】
この回転式器具120は、任意または代替機能として先に述べた他の独自の特性を含む。一つには、研削エッジ148は、回転の凝縮方向にオフセットされている。これにより、図1図6の設計よりも大幅に積極的な切削特性が生じる。また、各研削エッジ148の頂部154は、半径方向に最外部に現れている。この場合も、この設計により図1-6の設計よりも切削モードでより積極的に切削する。図10図11の実施形態の別の特徴は、キャビティ144に見ることができ、このキャビティ144は、本体124の外側形状に合わせて円筒形の真っ直ぐな側壁を有している。さらに、灌流ダクト166は、図9図9A図9Bのようにシャンク122を軸方向に貫通しているのではなく、回転式器具120の本体124に一体化されている。図10図11では、灌流ダクト166は、各フルート132の谷部に形成されている。当業者であれば、直線軸状のデザイン、円形または楕円形の穴などを含む、他の配置も理解するであろう。どのような形態であっても、灌流ダクト166は、外部から加えられた灌流流体が本体124を介して横方向にキャビティ144に入るのを容易にする。ダクト166を通る灌流流体の流れは、キャビティ144から骨片を自然に押し出し、その結果、自家移植を促進する。
【0066】
本発明は、灌流流体を連続的に供給しながら操作する場合、骨に加えて多くの異なる種類の材料に穴を形成するために使用することができる。例えば、可鍛性金属、木材、プラスチックなどを母材に使用することができる。このような状況での灌流流体は、水や生理食塩水ではなく、油や切削液物質であってもよい。骨以外の母材が、発泡金属、木材、および一部のポリマーの場合のように多孔質である場合、母材は、幾分骨のように挙動することがある。しかし、母材が多孔質ではなく非中空である場合、変位された材料(stock)は、穴の側壁に自家移植されるのではなく、穴の上部および下部に積み上がる傾向がある。この積み上がりは、刃先40の圧縮波によって塑性的に変位した可鍛性材料を表している。その結果、非多孔性材料に形成された穴の周りの有効な材料厚さは、元の材料厚さよりも実質的に大きくなり、これは、アンカーねじへのより強い取得意欲をもたらすのに有益であると考えられる。
【0067】
本発明のホローポイント型の器具20の利点は以下の通りであるが、これらに限定されない。使用時のトルクは、歯科用途では80ncmと高くすることができる。歯科以外の整形外科用途では、より高い可能性がある。この器具20は、逆方向に使用することができ、米国特許出願公開第2019/0029695号明細書の設計と比較して、より簡単な使用、および、より少ない垂直方向の力で、オッセオデンシフィケーションバーとして機能することができる。したがって、ホローポイント形状は、ソケットシールド処置を含むがこれに限定されない、すべての骨の前処理用途で使用することができる。器具20は、非切削回転での刃先40による高密度化の前に骨を研削するための複数のスプール46を有してもよい。そして、キャビティ44は、器具20を骨切り部位に進めるために必要な垂直方向の力を軽減するように、積極的に貢献する。
【0068】
前述の発明は、関連する法的基準に従って説明されており、したがって、説明は本質的に限定的ではなく例示的なものである。開示された実施形態の変更および修正は、当業者には明らかとなり、また、本発明の範囲内である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0069】
【文献】米国特許第9,028,253号明細書
【文献】米国特許第9,326,778号明細書
【文献】国際公開第2015/138842号
【文献】米国特許出願公開第2019/0029695号明細書
【文献】国際公開番号WO2018/071863号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8
図9
図9A
図9B
図10
図11