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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】針位置インジケータ
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20240531BHJP
   A61M 5/158 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
A61M25/06 512
A61M5/158 500Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020568223
(86)(22)【出願日】2019-05-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2019032025
(87)【国際公開番号】W WO2019236248
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-03-15
(31)【優先権主張番号】16/002,699
(32)【優先日】2018-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エス.レイ アイザックソン
(72)【発明者】
【氏名】ポール ウォーカー
(72)【発明者】
【氏名】マーティ スタウト
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0097330(US,A1)
【文献】特表2009-527286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
A61M 5/158
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルシステムあって、
近位端、遠位端、およびそれらの間に延びる内部を有するカテーテルアダプタ;
前記カテーテルアダプタの遠位端に結合され、内腔を含む静脈内カテーテル;
前記カテーテルアダプタの内部および静脈内カテーテルの内腔との流体連通における中央経路;
前記中央経路の一部を含むインターフェース表面;
前記中央経路内に配置される導入針であって、遠位開口部を含む遠位端、近位端、およびそれらの間に延びる本体、前記本体の側壁を通して形成され、前記導入針の内腔と流体連通するノッチを有し、前記本体が均一な外径からなり、前記インターフェース表面における前記中央経路の直径が前記静脈内カテーテルの内径よりも小さく、前記インターフェース表面が前記導入針の均一な外径に接触する、導入針、
前記カテーテルアダプタ内に配置され、前記カテーテルアダプタ内に前記静脈内カテーテルを固定するウェッジであって、前記ウェッジがインターフェース表面を有し、前記中央経路が前記インターフェース表面を通って延在する、ウェッジ、および
前記導入針の外面に設けられ、前記カテーテルアダプタの前記近位端と前記インターフェース表面との間の距離よりも大きい距離を前記ノッチから離間させる遠位端を有するインジケータ
含み、
前記遠位開口部が、前記導入針の内腔と流体連絡している鋭利な遠位先端であり
記導入針の外面と前記ウェッジの内面との間の空間は、前記インターフェース表面の位置で密閉され
前記インジケータの遠位端が前記カテーテルアダプタの前記近位端と位置合わせ、前記インジケータの前記近位端が前記カテーテルアダプタの前記近位端の近位にあるとき、前記ノッチは、前記ウェッジの遠位端と前記ウェッジの近位端との間に配置され、前記遠位開口部は前記ウェッジの遠位に配置される、カテーテルシステム。
【請求項2】
前記インジケータが、色および線のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インジケータが安全機構の構成要素を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記線が一連の線を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記一連の線が目盛りである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記一連の線がクロスハッチングである、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記インジケータが英数字である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記インジケータがテクスチャを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記インジケータは、前記インターフェース表面に接触し、触覚フィードバックを提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、静脈内カテーテルシステム、および関連するデバイス、システム、および方法のための針位置インジケータに関する。
【背景技術】
【0002】
輸液療法は、最も一般的な医療処置の1つである。入院、在宅医療、およびその他の患者は、血管系に挿入された血管アクセス機器を介して、流体、医薬品、および血液製剤を受け取る。輸液療法は、感染症の治療、麻酔または鎮痛の提供、栄養補給の提供、癌性成長の治療、血圧と心調律の維持、または他の多くの臨床的に重要な用途に使用し得る。
【0003】
輸液療法は、血管アクセス機器によって促進される。血管アクセス機器は患者の末梢または中央血管系にアクセスし得る。血管アクセス機器は、短期(数日)、中期(数週間)、または長期(数ヶ月から数年)留置され得る。血管アクセス機器は、持続輸液療法または断続療法に使用され得る。
【0004】
一般的な血管アクセス機器は、患者の静脈に挿入されるカテーテルである。カテーテルの長さは末梢アクセス用の数センチメートルから中央アクセス用の数十センチメートルまでさまざまであり得る。カテーテルは経皮的に挿入し得、または患者の皮膚の下に外科的に埋め込み得る。カテーテルは多くの流体を同時に注入するために、単一の内腔または複数の内腔を有してもよい。
【0005】
図1~3に示される従来技術のデバイスを参照すると、従来のカテーテルシステムは、一般に、それに固定された静脈内カテーテル20を含む遠位端12を有するカテーテルアダプタ10を含む。いくつかのデバイスでは、カテーテルの近位端は、カテーテル20の内腔に挿入されるウェッジ22を介して遠位端12およびカテーテルアダプタ10の内部部分に固定され、それによって、カテーテルの近位端は、カテーテル20に対してカテーテルアダプタ10の内面に向かって広げられ、ウェッジ22と内面との間に固定化されている。いくつかのデバイスでは、カテーテル20の近位端は、カテーテル20の外面と、近位端および/またはカテーテル20の外面に隣接するカテーテルアダプタ10の内面または他の方法でアクセス可能な表面との間に塗布される接着剤によって、カテーテルアダプタ10の遠位端に固定的に固定される。いくつかのデバイスでは、カテーテル20は、オーバーモールディング技術によってカテーテルアダプタ10の遠位端に固定的に固定および/または統合され、カテーテルアダプタ10の遠位端は、周りに成形され、それによって製造工程中カテーテル20の近位端に接着される。
【0006】
カテーテルアダプタの本体は一般的に中空であり;ただし、一部のカテーテルシステムは、このスペースを占め得る血液制御技術および/または安全メカニズムが含まれ得る。カテーテルアダプタの近位端14は、静脈内チューブなどの二次静脈内デバイスを受け入れるためのルアー取付具を有する開口部を備える。カテーテルシステムは、カテーテル挿入前に、鋭利な遠位先端が静脈内カテーテルの遠位端24を超えて延びるように、カテーテルアダプタおよび静脈内カテーテルを通して挿入される鋭利な遠位先端32を有する導入針30をさらに含み得る。導入針の近位端34は、針ハブ40に結合され、針ハブは、カテーテル挿入の前に、カテーテルアダプタの近位端とインターフェースで接続する。
【0007】
いくつかのデバイスにおいて、導入針30は、ノッチ36特徴をさらに含み、導入針を通って流れる血液がノッチ特徴を出て、針の外面と静脈内カテーテル20の内面との間の空間16に流れ込むことによって、一般的に「フラッシュバック」と呼ばれる。フラッシュバックは、カテーテル挿入が成功したことを視覚的に確認する。
【0008】
いくつかのデバイスでは、インターフェース18は、導入針30の外面とカテーテルアダプタ10の内面、静脈内カテーテル20の内部表面、および/またはウェッジ22の内部表面、またはデバイスの同様の構造との間に設けられる。インターフェース18は、一般に、導入針30の外面に近接した表面を含む。いくつかのデバイスでは、インターフェース18は、導入針30の外径とほぼ等しいか、または最小限に大きい内径を有する静脈内カテーテルデバイスの1つまたは複数の表面を含み、それにより、導入針30は、デバイスの意図された性能および動作を損なうことなく、インターフェース18を横切って、バイパスまたは並進することができる。いくつかのデバイスでは、インターフェース18の内径は、ノッチ36の位置に対応する導入針30の外径にほぼ等しいか、または最小に大きくなるように選択される。したがって、インターフェース18は、ノッチ36とインターフェース18を構成するそれぞれの構成要素または表面との間のギャップ、距離、間隔、および/または公差を最小化した。いくつかのデバイスでは、インターフェース18の寸法は、導入針30の外面とインターフェース18を含むそれぞれの構成要素または表面との間の空気の通過を可能にすると同時に、血液などの流体の通過を防止するように選択される。したがって、流体は、空間16を通って近位方向50に流れることができるが、インターフェース18をバイパスして、カテーテルアダプタ本体またはインターフェース18に近位のカテーテルアダプタ10の内部空間に流入することは妨げられる。いくつかのデバイスでは、インターフェース18の寸法は、所望の流量で空気および流体が通過できるように選択される。
【0009】
従来のカテーテルシステムの使用を開始する一般的な手順は以下のとおりである。デバイスオペレータは、針および静脈内カテーテル30の遠位先端32と24をそれぞれ患者の血管系に挿入し、カテーテル20と針30が患者の血管系内に適切に配置されていることを確認するために、血液の最初のフラッシュバックを待つ。フラッシュバックによって確認されると、オペレータは、針の鋭利な遠位先端がカテーテルの遠位先端の近位のカテーテル内に引き込まれるように、針を近位方向50に引き抜くことによって、静脈カテーテル内の針の遠位先端32を「フード」する。次に、オペレータは、カテーテルおよび針を患者の遠位に52完全に前進させる。
【0010】
次に、オペレータは、カテーテルから針を部分的に引き抜き、図2に示すように、ノッチ36の特徴がインターフェース18の遠位のカテーテル内に配置される位置で、カテーテル内に針を一時的に「パーク(parking)」する。このパーク位置では、ノッチ機能および空間16を通って流れる血液は、カテーテル20内に含まれ、カテーテルアダプタ本体に出入りすることを防止される。パーク位置では、オペレータはその後の接続にを行うために必要な物資を集めることができる。カテーテルから針を完全に抜く前に、デバイスのオペレータは、カテーテル、皮膚組織、および血管に直接外圧を加えることによってカテーテルを閉塞することができ、これにより、カテーテルを通る血流が停止する。圧力を解放する前に、デバイスオペレータは、カテーテルアダプタの近位端14を、静脈内チューブまたはプラグのセクションなどの二次静脈内デバイスに結合する。
【0011】
針をパークするプロセスでは、針がカテーテルから過度に引き抜かれないように注意する必要がある。例えば、図3に示されるように、ノッチ特徴がカテーテルアダプタ10の本体内に配置されるか、またはインターフェース18に近位の位置に配置されるような位置に針が時期尚早に引き抜かれると、血液54がカテーテルアダプタの本体内に自由に流れ込み、その結果、血液の漏れや露出が発生する可能性がある。針がカテーテルから完全に外れるような時点まで時期尚早に引き抜かれる場合、または針の鋭利な遠位先端がカテーテルアダプタの本体に時期尚早に移動する場合、デバイスオペレータはさらに鋭利な遠位先端32に接触する危険性をさらに有し得る。
【0012】
したがって、現在、カテーテル挿入中の血管系アクセスを検出し、体液への曝露を防ぐための方法が存在するが、課題は依然として存在する。本発明は、これらの課題に取り組み、克服する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
いつくかの場合では、針位置インジケータは、静脈内カテーテルシステムの静脈内カテーテルの表面上または表面内に配置される。いくつかの場合では、針位置インジケータは、静脈内カテーテルシステムの導入針の外面に配置されている。いくつかの場合では、第1の針位置インジケータ、および静脈内カテーテル上に配置された針位置インジケータ、および導入針上に配置された針位置インジケータからなる群から選択される第2の針位置インジケータを含むカテーテルシステムが提供される。
【0014】
本開示で使用される場合、「遠位」という用語は、ユーザからより遠いIVカテーテルシステムまたはその構成要素の一部を指し、「近位」という用語は、ユーザから近いIVカテーテルシステムまたはその構成要素の一部を指す。本開示で使用される場合、「オペレータ」という用語は、臨床医、医師、看護師、または他の任意の介護提供者を指し得、またサポート要員を含み得る。本明細書で使用される場合、「インターフェース」または「インターフェース表面」という用語は、カテーテルシステムの1つまたは複数の構成要素の表面を指し、ここで、インターフェースは、カテーテルシステムの導入針の表面と外面との間のギャップ、間隔、距離、および/または許容差を排除および/または最小化するように構成される。いくつかの場合では、カテーテル挿入中、およびカテーテルおよびカテーテルシステムのカテーテルアダプタから導入針を除去する前に、カテーテルシステム内の流体の流れを防止および/または制御するためのインターフェースが提供される。
【0015】
いくつかの場合では、カテーテルシステムは、以下のうちの1つまたは複数を含み得:カテーテルアダプタ、カテーテルアダプタから遠位に延びる静脈内カテーテル、針が挿入位置にあるとき、または針の鋭利な遠位先端が静脈内カテーテルの遠位端を超えて延びるような組立構造にあるとき、カテーテルを通って、カテーテルの遠位先端を超えて延びる導入針、を含み得る。いくつかの場合では、カテーテルアダプタは、採血および/または注入手段などの別の血管アクセスデバイスに接続可能であり得るルアーアダプタまたはコネクタを含み得る。
【0016】
いくつかの例では、近位端および遠位端を有するカテーテルアダプタを含むカテーテルシステムが提供され、遠位端は、それに結合された静脈カテーテルを含み、システムはさらに、遠位開口部、近位端、およびその間に延びる本体からなる遠位端を有する導入針を含み、近位遠位開口部は、導入針の内腔と流体連通しており、導入針は、導入針の外面に設けられたインジケータをさらに含み、導入針はさらに、前記イントロデューサ針の外面上に提供されるインジケータを含み、前記遠位開口部から間隔をあけた遠位端を有し、前記カテーテルアダプタの近位端と前記システムのインターフェース表面との間の第2の距離よりも大きい第1の距離を有し、前記インターフェース表面は、前記イントロデューサ針の外面に近接した表面を構成し、カテーテル化の間、カテーテルおよびカテーテルアダプタ内の流体の流れを制御するように構成されている、ことを特徴とする。いくつかの場合では、遠位開口部は、鋭利な遠位先端を含む。いくつかの場合では、遠位開口部は、導入針の側壁を通して形成されたノッチを含む。
【0017】
いくつかの場合では、システムは、静脈内カテーテルに提供され、近位端を有する第2のインジケータをさらに含み、インジケータの近位端とカテーテルアダプタのインターフェースまたはインターフェース表面との間の第1の距離は、遠位開口部と鋭利な遠位先端との間の第2の距離よりも大きい。いくつかの場合では、鋭利な遠位先端が遠位開口部を含む。いくつかの場合では、遠位開口部は、導入針の側壁を通して形成されたノッチを含む。
【0018】
いくつかの場合では、近位端および遠位端を有するカテーテルアダプタを含むカテーテルシステムが提供され、遠位端は、ウェッジを介してカテーテルアダプタに結合された静脈内カテーテルを含む。いくつかの場合では、接着剤を介してカテーテルアダプタの遠位端に結合されたカテーテルを有するカテーテルアダプタを含むカテーテルシステムが提供される。いくつかの場合では、オーバーモールド技術を介してカテーテルアダプタの遠位端に接着されたカテーテルを有するカテーテルアダプタを含むカテーテルシステムが提供され、カテーテルアダプタの遠位端は、カテーテルの近位端の周りに成形される。いくつかの場合では、本発明のカテーテルシステムは、遠位開口部、近位端、およびそれらの間に延びる本体を含む遠位端を有する導入針をさらに含み;静脈内カテーテルに設けられ、近位端を有するインジケータをさらに含み、インジケータの前記近位端とシステムのインターフェースまたはインターフェース表面との間の第1の距離は、遠位開口部と導入針の鋭利な遠位先端との間の第2の距離よりも大きい。いくつかの場合では、遠位開口部は、鋭利な遠位先端を含む。いくつかの場合では、遠位開口部は、導入針の側壁を通して形成されたノッチを含む。
【0019】
いくつかの場合では、システムは、導入針の外面に第2のインジケータをさらに含み、遠位端が、カテーテルアダプタの近位端とシステムのインターフェース表面との間の第2の距離よりも大きい第1の距離である遠位開口部から離間している。
【0020】
いくつかの場合では、鋭利な遠位先端、遠位開口部、近位端、鋭利な遠位先端と近位端との間に延びる中空体を含む導入針であって、導入針が中空体の外表面に提供され、遠位開口部から間隔をあけた遠位端を有し、カテーテルアダプタの近位端と、導入針を受け入れるように構成されたカテーテルアダプタのインターフェース表面との間の第2の距離よりも大きい第1の距離を有するインジケータを備える。いくつかの場合では、インターフェース表面は、カテーテルの近位端を広げ、カテーテルの近位端とカテーテルアダプタの遠位端の内面との間に締まりばめを提供するために、カテーテルの近位開口部に挿入されるウェッジである。いくつかの場合では、インターフェース表面は、静脈内カテーテルの内面を含む。いくつかの場合では、インターフェース表面は、カテーテルアダプタの表面、または安全デバイスまたは流量制限器などのカテーテルアダプタの内部構成要素を含む。
【0021】
様々な場合において、本発明のインジケータは、色、線、複数の線、目盛り、網掛け、英数字、単語、テクスチャ、色のグラデーション、グレースケールのグラデーション、シェーディング、プログレッシブシェーディング、形状または複数の形状、または前述の要素のいずれかの組み合わせのうちの少なくとも1つを備える。いくつかの場合では、本発明のインジケータは、カテーテル、カテーテルアダプタ、および/またはカテーテルアダプタの内部構成要素内の導入針のパークまたは所望の位置を示す触覚フィードバックをユーザに提供するように構成された1つまたは複数の表面、テクスチャ、遷移または他の特徴を含む。
【0022】
いくつかの場合では、本発明は、1つまたは複数の針位置インジケータを有するカテーテルシステムを提供するための1つまたは複数の方法を含む。本発明はさらに、静脈内カテーテルおよび/または導入針を準備するための針位置インジケータを含むための1つまたは複数の方法を含み、方法は、本発明に従って針位置インジケータを配置することを含む。本発明はさらに、カテーテル挿入手順中に針をパークするための1つまたは複数の方法を含み、方法は、針位置インジケータを利用して導入針をパーク位置に引き抜くためのステップを含む。
【0023】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、両方とも例示的且つ説明的であり、特許請求の範囲と同様に、本発明を限定しないと理解される。
【0024】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することを介して、さらに、具体的且つ詳細に記載および説明されることとなり:
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、組み立てられた構成における代表的な従来技術のカテーテルシステムの断面側面図である。
図2図2は、代表的な従来技術のカテーテルシステムの断面側面図であり、導入針は、静脈内カテーテルから部分的に引き抜かれている。
図3図3は、代表的な従来技術のカテーテルシステムの断面側面図であり、導入針は、導入針のノッチ特徴を構成する遠位開口部を介して、静脈内カテーテルの内腔が、カテーテルアダプタの中空内部と流体連通している位置まで静脈内カテーテルから引き出される。
図4A図4Aは、本発明の代表的な実施形態による、ウェッジを介してカテーテルアダプタに結合された静脈内カテーテルを有する組み立てられたカテーテルシステムの断面側面図である。
図4B図4Bは、本発明の代表的な実施形態による、接着剤を介してカテーテルアダプタに結合された静脈内カテーテルを有する組み立てられたカテーテルシステムの断面側面図である。
図4C図4Cは、本発明の代表的な実施形態による、オーバーモールド工程を介してカテーテルアダプタに結合された静脈内カテーテルを有する組み立てられたカテーテルシステムの断面側面図である。
図5図5は、本発明の代表的な実施形態によるカテーテルシステムの分解断面側面図である。
図6図6は、本発明の代表的な実施形態による、パーク構成のカテーテルシステムの断面側面図である。
図7図7は、本発明の代表的な実施形態の導入針が、導入針のノッチ特徴を構成する遠位開口部を介して、静脈内カテーテルの内腔が、カテーテルアダプタの中空内部と流体連通している位置まで静脈内カテーテルから引き出される、カテーテルシステムの断面側面図である。
図8A図8Aは、本発明の様々な代表的な実施形態による、静脈内カテーテルに提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図8B図8Bは、本発明の様々な代表的な実施形態による、静脈内カテーテルに提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図8C図8Cは、本発明の様々な代表的な実施形態による、静脈内カテーテルに提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図8D図8Dは、本発明の様々な代表的な実施形態による、静脈内カテーテルに提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図8E図8Eは、本発明の様々な代表的な実施形態による、静脈内カテーテルに提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図9A図9Aは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図9B図9Bは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図9C図9Cは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図9D図9Dは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図9E図9Eは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される針位置インジケータの様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図10A図10Aは、本発明の様々な代表的な実施形態による、1つまたは複数の触覚特徴を有するカテーテルシステムの詳細な断面側面図である。
図10B図10Bは、本発明の様々な代表的な実施形態による、1つまたは複数の触覚特徴を有するカテーテルシステムの詳細な断面側面図である。
図10C図10Cは、本発明の様々な代表的な実施形態による、1つまたは複数の触覚特徴を有するカテーテルシステムの詳細な断面側面図である。
図11A図11Aは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される触覚特徴の様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図11B図11Bは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される触覚特徴の様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図11C図11Cは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される触覚特徴の様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図11D図11Dは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される触覚特徴の様々な実施形態の詳細な斜視図である。
図11E図11Eは、本発明の様々な代表的な実施形態による、導入針に提供される触覚特徴の様々な実施形態の詳細な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の現在好ましい実施形態は、図面を参照することによって最もよく理解されるであろう。ここで、同様の参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示す。本明細書の図に一般的に説明および図示されている本発明の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置および設計できることは容易に理解されよう。したがって、図に表される以下のより詳細な説明は、請求される本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の現在好ましい実施形態の単なる代表である。
【0027】
ここで図4Aを参照すると、カテーテルシステム100が示されている。本発明の基礎にある本発明の概念は、任意の互換性のあるカテーテルシステムに組み込むことができる。互換性のあるカテーテルシステム100の例は、カテーテルアダプタ110;導入針120;オーバー針、抹消血管内カテーテル140;および針ハブ150を含む。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、フロー制御プラグ、ルアーアクセスポート、受動針遮蔽機構、または当技術分野で知られている他の静脈内カテーテル機能または要素などの血液制御機構のうちの1つまたは複数をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、図4Aに示されるように、ウェッジ130を介してカテーテルアダプタ110の遠位端に結合された静脈内カテーテル140を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、図4Bに示されるように、接着剤117を介してカテーテルアダプタ110の遠位端に結合された静脈内カテーテル140を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、図4Cに示されるように、オーバーモールディング工程を介してカテーテルアダプタ110の遠位端に結合された静脈内カテーテル140を含み得、カテーテル140の近位端142は、カテーテルアダプタ110の内壁面内に埋め込まれる。
【0028】
図4A~4Cを引き続き参照すると、カテーテルアダプタ110は、一般に、シリンジ、静脈内チューブ、キャップなどの二次静脈内デバイスを受け入れるように構成されたルアーコネクタまたは他のフィッティングを含む近位端112を有する剛性または半剛性ポリマー材料を含む。近位端112は、薬剤または血液などの流体が透過する開口部をさらに含む。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ110は、中空の内部116を含む。いくつかの実施形態では、内部116は、1つまたは複数の血液制御技術または安全機能、例えば、隔壁、流れ制御プラグ、針シールド、抗菌コーティングなどを含む。
【0029】
カテーテルアダプタ110は、カテーテル140の近位端142を受け入れるように構成された開口部を有する遠位端114をさらに備える。図4Aに示されるように、近位端142は、ウェッジ130を介して遠位端114に固定されている。ウェッジ130は、一般に、金属またはポリマー材料などの剛性材料を含み、これは、近位端142に押し込まれ、機械的締まりばめを介して遠位端114に維持される。したがって、近位端142は、ウェッジ130の外面と遠位端114の内壁面との間に保持される。当技術分野で知られているように、近位端142は、接着剤(図4B)またはオーバーモールディング工程(図4C)を介して遠位端114にさらにおよび/または代替的に固定され得る。
【0030】
カテーテルシステム100は、カテーテルアダプタの内部116と静脈内カテーテル140の内腔144との間の流体連通を提供する中央経路132をさらに備える。いくつかの実施形態では、中央経路132は、インターフェースまたはインターフェース表面118を含む。インターフェース118は、導入針120の外面と中央経路132との間のギャップ119を最小化するように寸法が決められ、配置された表面または複数の表面を含んでもよい。いくつかの実施形態では、インターフェース118は、導入針120が中央経路132内に配置されているとき、中央経路132を通る流体の流れを防止および/または制御する。したがって、いくつかの実施形態では、インターフェース118と針120の外面との間の公差は、ギャップ119内の流体がインターフェース118をバイパスして中空内部116に流入するのを防ぐ。いくつかの実施形態では、中央経路132は、導入針120の外径にほぼ等しい直径を含み、それにより、導入針120が中央経路132内に配置されるとき、カテーテル140のギャップ119内の流体がインターフェース118をバイパスすることが防止される。いくつかの実施形態では、インターフェース118は、図4Aに示されるように、ウェッジ130の内部または内腔表面を含む。いくつかの場合では、ウェッジ130の内腔表面は、導入針120の外径にほぼ等しい遠位直径を含み、フレア近位開口部を含み、インターフェース118は、遠位直径の一部を含む。いくつかの場合では、インターフェース118は、図4Bに示されるように、カテーテル140の内腔表面を含む。いくつかの場合では、カテーテル140の内腔表面は、導入針120の外径にほぼ等しい遠位直径を含み、インターフェース118は、遠位直径の一部を含む。いくつかの場合では、インターフェース118は、図4Cに示されるように、カテーテルアダプタ110の内面を含む。いくつかの場合では、カテーテルアダプタ110の内面は、遠位端142がオーバーモールド工程中に埋め込まれるカテーテルアダプタ110のオーバーモールドされた表面、構成要素または特徴を含み、インターフェース118は、オーバーモールドの内腔部分を含む。
【0031】
カテーテル140は、一般に、静脈内使用に適合する可撓性または半可撓性のポリマー材料、例えば、シリコーン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PTFEおよびナイロンを含む。カテーテル140は、所望の血管にアクセスするために必要とされ得る任意のゲージおよび長さを含んでもよい。カテーテル140は、カテーテル挿入中の挿入を容易にするために先細にされ得る遠位先端146を備える。カテーテル140の内腔144は、一般に、導入針120の外径よりわずかに大きい直径を備える。したがって、流体は、フラッシュバック事象中などに、針120の外面とカテーテル140の内面との間を流れてもよい。
【0032】
導入針120は、一般に、当技術分野で知られているように、近位端、遠位開口部、およびそれらの間に延びる本体を有するチューブを含む剛性金属材料を含む。中央経路132内に挿入されると、導入針120の鋭利な遠位先端122は、カテーテル挿入前にカテーテル先端146を越えて遠位に延びる。いくつかの実施形態では、鋭利な遠位先端122は、遠位開口部を含む。針120は、針ハブ150に固定された近位端124をさらに備える。針120は、カテーテル挿入前に、カテーテルアダプタ110およびカテーテル140内にスライド可能に挿入され、収容される。いくつかの実施形態では、針120の遠位開口部は、針本体の側壁を通して形成されたノッチ126特徴を含み、ノッチ126は、針120の内部と針120の外面との間の流体連通を提供し、例えば、Becton,Dickinson,CompanyによるInstaflash(商標)ノッチなどである。カテーテル挿入中、ノッチ126は、針120内を流れる血液が針120からカテーテル140の内腔144に流れ込むことを可能にし、それによってフラッシュバック表示を提供する。
【0033】
本発明はさらに、カテーテルシステムのユーザまたはオペレータは、針120の位置、より具体的には、カテーテルシステム100のインターフェース118および中空内部116に対して遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端122)の位置を視覚化することができるように、1つまたは複数の針位置インジケータ180および/または190を提供する。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、単一の針位置インジケータ180を含む。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、単一の針位置インジケータ190を含む。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム100は、第1の針位置インジケータを含み、さらに、インジケータ180およびインジケータ190からなるグループから選択される第2の針位置インジケータを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、針位置インジケータ180は、導入針120の表面に提供されるマーキングを含む。いくつかの場合では、針位置インジケータ180は、導入針120の外面に提供される。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、導入針120の材料に形成される。
【0035】
いくつかの実施形態では、針位置インジケータ180は、静脈内カテーテル140および/またはカテーテルアダプタ110の透明または半透明の材料を通してオペレータによって容易に見られる色を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、線または一連の線を含む。いくつかの実施形態では、線または一連の線は、オペレータが、静脈内カテーテル140、境界面118、およびカテーテルアダプタ110のうちの少なくとも1つ内またはそれらに対する針の位置を決定することができる目盛りまたは視覚的測定値を表す。例えば、スケールまたは視覚的測定は、様々な線の太さおよび/または隣接する線間の様々な間隔によって表してもよい。いくつかの実施形態では、スケールまたは視覚的測定値は、色またはグレースケールの勾配によって、または陰影によって表してもよい。いくつかの実施形態では、線または一連の線は、ハッチングパターンである。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、1つまたは複数の英数字を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、オペレータに視覚的に知覚可能なテクスチャまたは他の特徴を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、前述の要素のうちの2つ以上の組み合わせを含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、針位置インジケータ190は、静脈内カテーテル140の表面に提供されるマーキングを含む。いくつかの場合では、針位置インジケータ190は、静脈内カテーテルの外面または外面に提供される。いくつかの場合では、針位置インジケータ190は、インジケータの少なくとも一部が静脈内カテーテルの側壁内に配置されるように、静脈内カテーテル140と同時押し出される。いくつかの実施形態では、針位置インジケータ190は、静脈内カテーテル140の内面に提供され、静脈内カテーテル140は、針位置インジケータ190がカテーテル材料を通して見えるように、透明または半透明である。
【0037】
いくつかの実施形態では、針位置インジケータ190は、オペレータによって容易に見られる色を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、線または一連の線を含む。いくつかの実施形態では、線または一連の線は、オペレータが、静脈内カテーテル140、境界面118、およびカテーテルアダプタ110のうちの少なくとも1つ内またはそれらに対する針の位置を決定することができる目盛りまたは視覚的測定値を表す。例えば、スケールまたは視覚的測定は、様々な線の太さおよび/または隣接する線間の様々な間隔によって表してもよい。いくつかの実施形態では、スケールまたは視覚的測定値は、色またはグレースケールの勾配によって、または陰影によって表してもよい。いくつかの実施形態では、線または一連の線は、ハッチングパターンである。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、1つまたは複数の英数字を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、オペレータに視覚的に知覚可能なテクスチャまたは他の特徴を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、前述の要素のうちの2つ以上の組み合わせを含む。
【0038】
ここで図5を参照すると、カテーテルシステム100の分解された断面図が示されている。一般に、インジケータ180および/または190の位置は、静脈内カテーテル140内の導入針120の正確な視覚的位置、より具体的には、インターフェース118および中空内部116に対する遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端)の正確な視覚的位置を提供するように正確に選択される。
【0039】
いくつかの実施形態では、インジケータ180は、近位端112とカテーテルアダプタ110のインターフェース表面118との間の第2の距離210よりも大きい第1の距離200をノッチ126から離間した遠位端182を備える。インジケータ180の長さは、遠位端182から近位端124に向かって延びてもよく、任意の所望の長さを含んでもよい。いくつかの場合では、遠位端182は、インジケータの遠位端をオペレータに示すための顕著なまたは区別されたマーキングを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、インジケータ190は、鋭利な遠位先端122と導入針120の遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端122)との間の第2の距離230よりも大きい第1の距離220を、インターフェース表面118から離間している近位端192を備える。インジケータ190の長さは、近位端192から遠位先端146に向かって延びてもよく、任意の所望の長さを含んでもよい。いくつかの場合では、近位端192は、インジケータの近位端をオペレータに示すための顕著なまたは区別されたマーキングを含む。
【0041】
ここで図6および7を参照すると、いくつかの実施形態では、遠位端182と近位端112との間の第1の距離300は、インターフェース118の最近位端または表面と、導入針120の遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端122)との間の第2の距離310に等しいか、ほぼ等しいか、またはより小さい。したがって、オペレータは、遠位端182を視覚化して、導入針120の最大引き抜き位置または「パーク」位置を決定してもよい。いくつかの場合では、インジケータ180のスケールは、インジケータ180の近位端から遠位端182まで間隔が徐々に減少する複数の線を含み、それにより、スケールは、オペレータが遠位端182の位置を視覚的に推定および/または予測することができ、これは、インターフェース118の最近位端または表面に対する相対位置に対応し、遠位端182の視覚化は、導入針120の最大引き抜き位置、または推奨されるパーク位置を表す。導入針120を近位方向50に引き続けると、遠位端182が近位端112の近位に、またはカテーテルアダプタ110の外部に配置され、それにより、針120の遠位開口部が中空内部116内に(すなわち、インターフェース118に近位)に位置し、それにより、図7に示すように、カテーテル140の内腔144と中空内部116との間の流体連通400を可能にする。
【0042】
図6および7を引き続き参照すると、いくつかの実施形態では、近位端192と鋭利な遠位先端122との間の第1の距離320は、第2の距離310に等しいか、ほぼ等しいか、またはより小さい。したがって、オペレータは、カテーテル140を介して近位端192に対する鋭利な遠位先端122の位置を視覚化および追跡して、導入針120の最大引き抜きまたは「パーク」位置を決定し得る。いくつかの場合では、インジケータ190のスケールは、インジケータ190の遠位端から近位端192まで漸減した間隔を有する複数の線からなり、それにより、オペレータは、インターフェース118の近位端または表面に対する針120の遠位開口部の位置を視覚的に推定および/または予測することができ、近位端192に相対する鋭利な遠位先端122の視覚化は、最大の引出し位置、または導入器針120のための推奨される駐車位置を表す。
【0043】
ここで図8A~8Eを参照すると、針位置インジケータ190は、本発明の教示と互換性のある任意のサイズ、形状、色、スケール、または構成を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、インジケータ190は、図8Aに示されるように、色、色のグラデーション、グレースケールのグラデーション、シェーディング、および/またはプログレッシブシェーディングを含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、図8Bに示されるように、スケールを含む。いくつかの場合では、インジケータ190は、互いに間隔を置いて配置された複数の隣接する線を含む目盛りである。いくつかの場合では、線は一定の距離で間隔を置いて配置される。いくつかの場合では、線は、漸進的に増加および/または減少する距離で離間している。いくつかの実施形態では、線は一定の線の太さを含む。いくつかの実施形態では、線は、様々な線の太さを含む。いくつかの実施形態では、線は、カテーテル140の外径を完全に取り囲んでいる。いくつかの実施形態では、線は、カテーテル140の外径を部分的に取り囲んでいる。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、1つまたは複数の英数字、例えば、単語「パーク(PARK)」、または図8Cに示されるように、ユーザの母国語で提供される同等の単語または句を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、図8Dに示されるように、クロスハッチング、または視覚的に知覚可能なテクスチャを含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、図8Eに示されるように、形状などのグラフィック表現を含み得る。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、前述の特徴のうちの2つ以上を含む。
【0044】
ここで図9A~9Eを参照すると、針位置インジケータ180は、本発明の教示と互換性のある任意のサイズ、形状、色、スケール、または構成を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、インジケータ180は、図9Aに示されるように、色、色のグラデーション、グレースケールのグラデーション、シェーディング、および/またはプログレッシブシェーディングを含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、図9Bに示されるように、スケールを含む。いくつかの場合では、インジケータ190は、互いに間隔を置いて配置された複数の隣接する線を含む目盛りである。いくつかの場合では、線は一定の距離で間隔を置いて配置される。いくつかの場合では、線は、漸進的に増加および/または減少する距離で離間している。いくつかの実施形態では、線は一定の線の太さを含む。いくつかの実施形態では、線は、様々な線の太さを含む。いくつかの実施形態では、線は、針120の外径を完全に取り囲んでいる。いくつかの実施形態では、線は、針120の外径を部分的に取り囲んでいる。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、1つまたは複数の英数字、例えば、単語「ストップ(STOP)」、または図9Cに示されるように、ユーザの母国語で提供される同等の単語または句を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、図9Dに示されるように、ハッチング、または視覚的に知覚可能な、または触覚的に知覚可能なテクスチャまたは特徴を含む。例えば、インジケータ180は、針の残りの外面またはインジケータ180に近接する針の外面の一部に対して、圧着または他の真円でない特徴または表面を含み得る。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、インターフェース118に接触し、ユーザに触覚フィードバックを提供するように構成された特徴のテクスチャを含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180を含む1つまたは複数の寸法および/または表面は、インジケータ180とインターフェース118との間の接触を通じて生成される触覚フィードバックを増加、減少、カスタマイズ、またはさもなければ修正するように選択されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、インジケータ180は、カテーテルシステム100の安全機構の1つまたは複数の構成要素または部品をさらに含む。例えば、いくつかの実施形態では、インジケータ180は、カテーテルシステム100の安全機能またはメカニズムのアクティブ化またはアクティブ化に寄与するように構成されたクリンプ、フェルールまたは他のバンプ状の機能を含む。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、少なくとも2つの機能、すなわち、導入針120の「パーク」位置を示すユーザへの触覚または触覚フィードバックを含む第1の機能、カテーテルシステム100の安全機構とインターフェースするか、さもなければ相互作用するように構成された安全機能を含む第2の機能を提供する。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、導入針120の位置の触覚フィードバックまたは指示をユーザに提供するように構成されたクリンプ、フェルールまたは他のバンプのような特徴と、安全機構の一部としての安全機能との両方を提供するように構成された、インジケータ180がインターフェース118に接触または接近するまで、インジケータ180がカテーテル140内で自由に移動するように構成された特徴とからなる。またはインターフェース118に近接した追加の触覚特徴が提供され、その結果、触覚フィードバックがユーザに提供され(パルス、クリック、ドラッグ、針120を引き出す際の抵抗の増加など)、インジケータ180がさらに接触し、および/または触覚フィードバックと同時に安全機構を作動させる。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、触覚フィードバックを提供した後、安全メカニズムをアクティブにする。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、図9Eに示されるように、形状などのグラフィック表現を含み得る。いくつかの実施形態では、インジケータ180は、前述の特徴および/または機能のうちの2つ以上を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、本発明のインジケータは、ウェッジ130のインターフェース118に対する遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端122)の位置の指示として、オペレータに触覚または触覚フィードバックを提供するように構成された1つまたは複数の触覚特徴194をさらに含む。例えば、いくつかの実施形態では、インジケータ190は、図10Aに示すように、導入針120の一部に接触するように配置され、針が所望の「パーク」位置に近づいているか、または配置されているときにオペレータに触覚表示を提供するように配置された触覚特徴194を備える。触覚特徴194は、本発明による、触覚および/または可聴フィードバックを提供するように構成された任意の構造、パターン、テクスチャまたは特徴を含み得る。いくつかの場合では、触覚特徴194は、隆起、リング、チャネル、または他の隆起または凹んだ表面またはテクスチャなどの隆起した内面を含む。いくつかの場合では、触覚特徴194は、鋭利な先端122などの導入針120の固有の特徴と相互作用するように構成される。鋭利な先端122が触覚特徴194を越えて引き抜かれると、触覚特徴194によって針120の外面に加えられた圧力が解放され、これは、オペレータが触覚によって知覚する。いくつかの場合では、圧力の解放、または針120と触覚特徴194との間の相互作用は、オペレータによって知覚される可聴音を生成し得る。いくつかの例では、触覚特徴194は、針120の2つ以上の表面(鋭利な先端122の最近位端および鋭利な先端122の最遠位端など)と相互作用するように構成され、各相互作用はオペレータへのフィードバックを提供する。いくつかの場合では、触覚特徴194は、複数の触覚フィードバックをオペレータに提供するために、2つ以上の独立した触覚特徴を含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、導入針120はさらに、図10Bに示されるように、インターフェースまたはインターフェース表面118(ウェッジ130によって提供されるような)に対する遠位開口部(すなわち、ノッチ126および/または鋭利な遠位先端122)の位置を示すための触覚フィードバックおよび/または可聴フィードバックを提供するように、触覚特徴194と相互作用するように構成された触覚特徴184を含む。いくつかの場合では、触覚特徴184は、隆起またはフェルールなどの針120の隆起した表面を含む。いくつかの実施形態では、触覚特徴184は、遠位開口部(例えば、ノッチ126)が触覚特徴184と鋭利な先端122との間に配置されるように、遠位開口部の近位に配置される。これらの実施形態では、触覚特徴194は、インターフェース表面118上に配置され得、触覚特徴184と194との間の相互作用は、導入針140の遠位開口部がインターフェース表面118内に配置またはパークされることをオペレータに示す。
【0048】
いくつかの実施形態では、触覚特徴194は、カテーテルシステム100の未修正または未変更の表面、構造、または構成要素を単に含む。例えば、いくつかの実施形態では、触覚特徴は、インターフェース表面118であり、触覚特徴184とインターフェース118との間の接触は、ユーザに導入針140の位置を示す。いくつかの実施形態では、触覚特徴194は、血液制御デバイスまたは針安全シールドデバイスの1つまたは複数の表面または要素を含む。いくつかの実施形態では、触覚特徴194は、カテーテル140の内径の漸進的または顕著な先細りなどの、カテーテル140の内面である。いくつかの実施形態では、触覚特徴は、ウェッジ130の内径の漸進的または顕著な先細りなどの、ウェッジ130の内面である。
【0049】
いくつかの実施形態では、インジケータ190は、導入針120と触覚特徴194との間の相互作用の結果としてユーザに検出可能な触覚フィードバックを単に含む。いくつかの実施形態では、インジケータ190は、導入針120と、カテーテルシステム100の未修正または未変更の表面、構造、または構成要素との間の相互作用の結果としてユーザに検出可能な触覚フィードバックを単に含む。したがって、本発明の様々な実施形態および反復は、導入針140の位置をユーザに示すために、1つまたは複数の本発明のインジケータおよび触覚機能を含み得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、触覚特徴184は、図10Cに示されるように、触覚特徴184が遠位開口部と鋭利な先端122との間に配置されるように、遠位開口部(すなわち、ノッチ126)に対して遠位に配置される。これらの実施形態では、触覚特徴194はカテーテル140内に配置され得、触覚特徴184と194との間の相互作用は、遠位開口部がインターフェース表面118内または遠位に配置またはパークされることをオペレータに示す。いくつかの実施形態では、触覚特徴194は、インジケータ190内に配置される。
【0051】
触覚特徴184は、本発明による、触覚および/または可聴フィードバックを提供するように構成された任意の構造、パターン、テクスチャまたは特徴を含み得る。適切な構造、パターン、テクスチャ、または特徴の非限定的な例を図11A~11Eに示す。いくつかの実施形態では、触覚特徴184は、図11Aに示されるように、隆起したクロスハッチング表面、粗面化された表面、または洗濯板表面などの隆起したパターン表面を含む。触覚特徴184は、図11Bに示されるように、溝またはクリンプなどの凹面をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、触覚特徴184は、図11Cに示されるように、フェルール、クリンプ、または丸くない針120の一部などの単一の隆起した隆起を含む。いくつかの実施形態では、触覚特徴184は、図11Dおよび11Eに示されるように、複数の隆起した隆起を含む。いくつかの場合では、隆起したバンプが等間隔に配置される。いくつかの場合では、隆起したバンプは徐々に間隔が空けられる。いくつかの場合では、隆起した隆起はさまざまな数と組み合わせでグループ化される。
【0052】
本発明は、前述に従って、1つまたは複数の針位置インジケータを有するカテーテルシステムを提供するための1つまたは複数の方法をさらに含み得る。本発明はさらに、静脈内カテーテルおよび/または導入針を準備するための針位置インジケータを含むための1つまたは複数の方法を含み、方法は、本発明に従って針位置インジケータを配置することを含む。一実施形態では、本発明は、カテーテル挿入手順の一部として針をパークするための方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む;カテーテルシステムの静脈内カテーテルを患者に挿入するステップ;およびカテーテルシステムの導入針を静脈内カテーテルからパーク位置に部分的に引き抜くステップ;パーク位置は、a)導入針の鋭利な遠位先端を静脈内カテーテルに設けられた針位置インジケータないに配置すること、および/またはb)導入針に設けられた針位置インジケータの一部をカテーテルアダプタの近位端に参照することによって決定される。
【0053】
本発明は、その構造、方法、または本明細書で広く説明され、以下で特許請求される他の本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形で実施し得る。説明された実施形態および実施例は、あらゆる点で例示としてのみ考慮され、限定として考慮されるべきではない。従って、本発明の範囲は先述の明細書によってではなく付属する請求項によって示される。請求項と均等の意味および範囲内に収まる全ての変更は、本発明の範囲に包含されるべきである。
【0054】
本明細書に列挙されたすべての例および条件付き言語は、読者が本発明および発明者によって当技術分野を促進するために提供された概念を理解するのを助ける教育的目的を意図しており、そのような具体的に列挙された例および条件に限定されないと解釈すべきである本発明の実施を詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および代替を行うことができることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E