(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてPUSCH送受信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20240531BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240531BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240531BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240531BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/232
H04W72/0446
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2022555826
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(86)【国際出願番号】 KR2021003136
(87)【国際公開番号】W WO2021187823
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0031814
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0133810
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】コ ソンウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒョンテ
(72)【発明者】
【氏名】カン チウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク ヘウク
【審査官】吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/203728(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/019317(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Multi-TRP Enhancements[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907289,2019年05月17日
【文献】NTT DOCOMO, INC,Enhancements on multi-TRP/panel transmission[online],3GPP TSG RAN WG1 #98b R1-1911184,2019年10月20日
【文献】vivo,Discussion on Enhancements on Multi-Beam Operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812324,2018年11月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送信する方法であって、
端末によって行われる前記方法は、
基地局からSRS(sounding reference signal)に関連した第1設定情報を受信する段階
であって、前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含む、段階と、
前記基地局から
前記PUSCH
をスケジュールするためのDCI(downlink control information)を受信する段階
と、
前記DCIに基づいて前記PUSCHを前記基地局に送信する段階
と、を含み
、
前記DCIは、複数のSRI(SRS resource indicator)フィールドを含み、
前記複数のSRIフィールドのそれぞれは、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれと関連付けられ、
前記PUSCHは、N(Nは
1より大きな整数)個のTO(transmission occasion)で繰り返し送信され、
前記複数の前記SRSリソースセットのうち1つのSRSリソースセットは、マッピング関係に基づいて前記N個のTOのそれぞれにマップされ、
前記N個のTO
の前記それぞれに
マップされた1つのSRSリソースセットに基づいて、前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドは、前記
N個のTO
の前記それぞれに対する前記PUSCHに適用される、方法。
【請求項2】
前記マッピング関係に基づいて、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれは、前記N個のTOの
前記それぞれに循環してマップされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記N個のTOは、複数の連続したTOの単位でグルーピングされ、
前記マッピング関係に基づいて、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれは、各TOグループに循環してマップされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基地局から前記PUSCHに関連した第2設定情報を受信する段階をさらに含み、
前記第2設定情報によって、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットに基づいて送信される送信モードが設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記DCIは、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットに基づいて送信されるように設定されたCORESET(control resource set)及び/又はサーチスペースセット内で送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記DCIは、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットに基づいて送信されるように設定されたRNTI(Radio Network Temporary Identifier)及び/又はDCIフォーマットに基づいて送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記
N個のTO
の前記それぞれに対する、前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ、及び/又は前記PUSCHの送信のために参照される参照信号は、前記
N個のTO
の前記それぞれに関連するSRSリソースセットに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記
N個のTO
の前記それぞれに対する、前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ、及び/又は前記PUSCHの送信のために参照される参照信号は、前記
N個のTO
の前記それぞれに関連する前記SRIフィールドによって指示される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記
N個のTO
の前記それぞれに対する、前記PUSCHの送信のためのプリコーダは、前記
N個のTO
の前記それぞれに関連する、前記DCI内TPMI(transmit precoding matrix indicator)フィールド、又は前記SRIフィールドに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットに基づいて送信される送信モードが活性化されるかどうかに従って、前記SRIフィールドのコードポイントに対する設定が異なって
設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のSRIフィールドのうち活性化された前記1つのSRIフィールドは、前記
N個のTO
の前記それぞれに対する前記PUSCHに適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のSRSリソースセットは、i)コードブックに基づく上りリンク送信のためのSRSリソースセットのみを含む、又はii)非コードブックに基づく上りリンク送信のためのSRSリソースセットのみを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送信する端末であって、
前記端末は、
無線信号を送受信するための少なくとも1つの送受信部
と、
前記少なくとも1つの送受信部を制御するための少なくとも1つのプロセッサ
と、を
備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
基地局からSRS(sounding reference signal)に関連した第1設定情報を受信し、
前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、
前記基地局から
前記PUSCH
をスケジュールするためのDCI(downlink control information)を受信し、
前記DCIに基づいて前記PUSCHを前記基地局に送信する、ように設定され
、
前記DCIは、複数のSRI(SRS resource indicator)フィールドを含み、
前記複数のSRIフィールドのそれぞれは、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれと関連付けられ、
前記PUSCHは、N(Nは
1より大きな整数)個のTO(transmission occasion)で繰り返し送信され、
前記複数の前記SRSリソースセットのうち1つのSRSリソースセットは、マッピング関係に基づいて前記N個のTOのそれぞれにマップされ、
前記N個のTO
の前記それぞれに
マップされた1つのSRSリソースセットに基づいて、前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドは、前記
N個のTO
の前記それぞれに対する前記PUSCHに適用される、端末。
【請求項14】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を受信する方法であって、
基地局によって行われる前記方法は、
端末にSRS(sounding reference signal)に関連した第1設定情報を送信する段階
であって、前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含む、段階と、
前記端末に
、前記PUSCH
をスケジュールするためのDCI(downlink control information)を送信する段階
と、
前記端末から前記PUSCHを受信する段階
と、を含み
、
前記DCIは、複数のSRI(SRS resource indicator)フィールドを含み、
前記複数のSRIフィールドのそれぞれは、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれと関連付けられ、
前記PUSCHは、N(Nは
1より大きな整数)個のTO(transmission occasion)で繰り返し送信され、
前記複数の前記SRSリソースセットのうち1つのSRSリソースセットは、マッピング関係に基づいて前記N個のTOのそれぞれにマップされ、
前記N個のTO
の前記それぞれに
マップされた1つのSRSリソースセットに基づいて、前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドは、前記
N個のTO
の前記それぞれに対する前記PUSCHに適用される、方法。
【請求項15】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を受信する基地局であって、
前記基地局は、
無線信号を送受信するための少なくとも1つの送受信部
と、
前記少なくとも1つの送受信部を制御するための少なくとも1つのプロセッサ
と、を
備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
端末にSRS(sounding reference signal)に関連した第1設定情報を送信し、
前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、
前記端末に
、前記PUSCH
をスケジュールするためのDCI(downlink control information)を送信し、
前記端末から前記PUSCHを受信する、ように設定され
、
前記DCIは、複数のSRI(SRS resource indicator)フィールドを含み、
前記複数のSRIフィールドのそれぞれは、前記複数のSRSリソースセットのそれぞれと関連付けられ、
前記PUSCHは、N(Nは
1より大きな整数)個のTO(transmission occasion)で繰り返し送信され、
前記複数の前記SRSリソースセットのうち1つのSRSリソースセットは、マッピング関係に基づいて前記N個のTOのそれぞれにマップされ、
前記N個のTO
の前記それぞれに
マップされた1つのSRSリソースセットに基づいて、前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドは、前記
N個のTO
の前記それぞれに対する前記PUSCHに適用される、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信システムに関し、より詳細には、無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送受信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムは、ユーザの活動性を保障しながら音声サービスを提供するために開発された。しかしながら、移動通信システムは音声に留まらずデータサービスまで領域を拡張し、現在、爆発的なトラフィックの増加によってリソースの不足現象が発生しており、ユーザもより高速のサービスを要求していることから、より発展した移動通信システムが望まれている。
【0003】
次世代移動通信システムの要求条件は、大きく、爆発的なデータトラフィックの受容、ユーザ当たりの送信率の画期的な増加、大幅に増加した連結デバイス個数の受容、非常に低い端対端遅延(End-to-End Latency)、高エネルギー効率の支援である。そのために、二重接続性(Dual Connectivity(デュアルコネクティビティ))、大規模多重入出力(Massive MIMO(マッシブMIMO):Massive Multiple Input Multiple Output)、全二重(In-band Full Duplex)、非直交多重接続(NOMA:Non-Orthogonal Multiple Access(非直交多元接続))、超広帯域(Super wideband)支援、端末ネットワーキング(Device Networking)などの様々な技術が研究されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の技術的課題は、PUSCHを送受信する方法及び装置を提供することである。
【0005】
また、本開示の更なる技術的課題は、多重TRP(transmit reception point)と端末との間にSRS(sounding reference signal)及び多重のPUSCHを送受信する方法及び装置を提供することである。
【0006】
本開示で遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない別の技術的課題は、以下の記載から、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送信する方法は、基地局からサウンディング参照信号(SRS: sounding reference signal)と関連した第1設定情報を受信する段階、前記基地局からPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を受信する段階、及び、前記PUSCHを前記基地局に送信する段階を含むことができる。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0008】
本開示の更なる態様に係る無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送信する端末は、無線信号を送受信するための一つ以上の送受信部(transceiver)、及び、前記一つ以上の送受信部を制御する一つ以上のプロセッサを含むことができる。前記一つ以上のプロセッサは、基地局からサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と関連した第1設定情報を受信し、前記基地局からPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を受信し、及び、前記DCIに基づいて前記PUSCHを前記基地局に送信するように設定されてよい。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0009】
本開示の更なる態様に係る一つ以上の命令を記憶する一つ以上の非一時的(non-transitory)コンピュータ可読媒体において、一つ以上のプロセッサによって実行される前記一つ以上の命令は、PUSCH(physical uplink shared channel)を送信する装置が、基地局からサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と関連した第1設定情報を受信し、前記基地局からPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を受信し、及び、前記DCIに基づいて前記PUSCHを前記基地局に送信するように制御することができる。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0010】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を送信するために端末を制御するように設定されるプロセシング装置において、前記プロセシング装置は、一つ以上のプロセッサ、及び、前記一つ以上のプロセッサに動作可能に連結され、前記一つ以上のプロセッサによって実行されることに基づき、動作を行う指示(instruction)を記憶する一つ以上のコンピュータメモリを含むことができる。前記動作は:基地局からサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と関連した第1設定情報を受信する段階、前記基地局からPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を受信する段階、及び、前記DCIに基づいて前記PUSCHを前記基地局に送信する段階を含むことができる。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0011】
無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を受信する方法は、端末にサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と関連した第1設定情報を送信する段階、前記端末にPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を送信する段階、及び、前記端末から前記PUSCHを受信する段階を含むことができる。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0012】
本開示の更なる態様に係る無線通信システムにおいてPUSCH(physical uplink shared channel)を受信する基地局は、無線信号を送受信するための一つ以上の送受信部(transceiver)、及び、前記一つ以上の送受信部を制御する一つ以上のプロセッサを含むことができる。前記一つ以上のプロセッサは、端末にサウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)と関連した第1設定情報を送信し、前記端末にPUSCHスケジューリングのための下りリンク制御情報(DCI:downlink control information)を送信し、及び、前記端末から前記PUSCHを受信するように設定されてよい。前記第1設定情報は、複数のSRSリソースセットに関する情報を含み、前記PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信され、前記DCIが複数のSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールドを含むことに基づき、各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連する前記複数のSRIフィールドのうち一つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【発明の効果】
【0013】
本開示の実施例によれば、多重TRP(transmit reception point)と端末との間に多重のPUSCHを送受信することによって、データ送受信の信頼度を向上させることができる。
【0014】
また、本開示の実施例によれば、各TRP別に設定されたSRSリソースセット/SRSリソースに対する設定を用いて多重TRPに多重のPUSCHを送信することによって、データ送受信の信頼度を向上させることができる。
【0015】
また、本開示の実施例によれば、単一の下りリンク制御情報を用いて多重TRPと端末との間に多重のPUSCHを送受信に関する情報を指示することにより、シグナリングオーバーヘッドを減らすことができる。
【0016】
本開示から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない別の効果は、以下の記載から、本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本開示に関する実施例を提供し、詳細な説明と共に本開示の技術的特徴を説明する。
【0018】
【
図1】本開示が適用可能な無線通信システムの構造を例示する。
【
図2】本開示が適用可能な無線通信システムにおいてフレーム構造を例示する。
【
図3】本開示が適用可能な無線通信システムにおいてリソースグリッド(resource grid)を例示する。
【
図4】本開示が適用可能な無線通信システムにおいて物理リソースブロック(physical resource block)を例示する。
【
図5】本開示が適用可能な無線通信システムにおいてスロット構造を例示する。
【
図6】本開示が適用可能な無線通信システムにおいて用いられる物理チャネル及びそれらを用いた一般の信号送受信方法を例示する。
【
図7】本開示が適用可能な無線通信システムにおいて多重パネル端末を例示する図である。
【
図8】本開示が適用可能な無線通信システムにおいて多重TRP送信方式を例示する。
【
図9】本開示の一実施例に係るPUSCH送受信方法に対するネットワークと端末間のシグナリング手順を例示する図である。
【
図10】本開示の一実施例に係るPUSCHを送信する方法に対する端末の動作を例示する図である。
【
図11】本開示の一実施例に係るPUSCHを送信する方法に対する基地局の動作を例示する図である。
【
図12】本開示の一実施例に係る無線通信装置を例示するブロック構成図である。
【
図13】本開示の一実施例に係る車両装置を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示に係る好ましい実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を説明するためのもので、本開示の実施が可能な唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本開示の完全な理解を提供するために具体的細部事項を含む。ただし、当業者には、このような具体的細部事項無しにも本開示が実施可能であることが理解される。
【0020】
場合によって、本開示の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置が省略されてもよく、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されてもよい。
【0021】
本開示において、ある構成要素が他の構成要素と“連結”、“結合”又は“接続”されているとき、これは直接の連結関係の他、それらの間にさらに他の構成要素が存在する間接の連結関係も含むことができる。また、本開示において用語“含む”又は“有する”とは、言及された特徴、段階、動作、要素及び/又は構成要素の存在を特定するものの、一つ以上の他の特徴、段階、動作、要素、構成要素及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しない。
【0022】
本開示において、“第1”、“第2”などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的に使われるだけで、構成要素を制限するために使われることはなく、特に言及されない限り、構成要素間の順序又は重要度などを限定しない。したがって、本開示の範囲内で、一実施例における第1構成要素は他の実施例において第2構成要素と称することもでき、同様に、一実施例における第2構成要素を他の実施例において第1構成要素と称することもできる。
【0023】
本開示で使われる用語は、特定実施例に関する説明のためのもので、特許請求の範囲を制限するためのものではない。実施例の説明及び添付する特許請求の範囲で使用される通り、単数形態は、文脈において特に断らない限り、複数形態も含むように意図したものである。本開示に使われる用語“及び/又は”は、関連した列挙項目のうちの一つを指してもよく、又はそれらのうち2つ以上の任意の及び全ての可能な組合せを指して含むことを意味する。また、本開示において、単語の間における“/”は、別に断らない限り、“及び/又は”と同じ意味を有する。
【0024】
本開示は、無線通信ネットワーク又は無線通信システムを対象にして説明し、無線通信ネットワークにおいてなされる動作は、当該無線通信ネットワークを管轄する装置(例えば、基地局)がネットワークを制御し、信号を送信(transmit)又は受信(receive)する過程においてなされるか、当該無線ネットワークに結合した端末がネットワークとの又は端末間の信号を送信又は受信する過程においてなされてよい。
【0025】
本開示において、チャネルを送信又は受信するということは、当該チャネルで情報又は信号を送信又は受信するという意味を含む。例えば、制御チャネルを送信するということは、制御チャネルで制御情報又は信号を送信するということを意味する。類似に、データチャネルを送信するということは、データチャネルでデータ情報又は信号を送信するということを意味する。
【0026】
以下において、下りリンク(DL:downlink)は、基地局から端末への通信を意味し、上りリンク(UL:uplink)は、端末から基地局への通信を意味する。下りリンクにおいて、送信機は基地局の一部であり、受信機は端末の一部であってよい。上りリンクにおいて、送信機は端末の一部であり、受信機は基地局の一部であってよい。基地局は第1通信装置と、端末は第2通信装置と表現されてよい。基地局(BS:Base Station)は、固定局(fixed station)、Node B、eNB(evolved-NodeB)、gNB(Next Generation NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(AP:Access Point)、ネットワーク(5Gネットワーク)、AI(Artificial Intelligence)システム/モジュール、RSU(road side unit)、ロボット(robot)、ドローン(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)、AR(Augmented Reality)装置、VR(Virtual Reality)装置などの用語に代替されてよい。また、端末(Terminal)は、固定されるか移動性を有してよく、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、UT(user terminal)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)、WT(Wireless terminal)、MTC(Machine-Type Communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置、D2D(Device-to-Device)装置、車両(vehicle)、RSU(road side unit)、ロボット(robot)、AI(Artificial Intelligence)モジュール、ドローン(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)、AR(Augmented Reality)装置、VR(Virtual Reality)装置などの用語に代替されてよい。
【0027】
以下の技術は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC-FDMAなどのような様々な無線接続システムに用いられてよい。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術によって具現されてよい。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現されてよい。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現されてよい。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE-A(Advanced)/LTE-A proは、3GPP LTEの進化したバージョンである。3GPP NR(New Radio or New Radio Access Technology)は、3GPP LTE/LTE-A/LTE-A proの進化したバージョンである。
【0028】
説明を明確にするために、3GPP通信システム(例えば、LTE-A、NR)に基づいて説明するが、本開示の技術的思想がそれに制限されるものではない。LTEは、3GPP TS(Technical Specification) 36.xxx Release 8以後の技術を意味する。細部的に、3GPP TS 36.xxx Release 10以後のLTE技術はLTE-Aと呼ばれ、3GPP TS 36.xxx Release 13以後のLTE技術はLTE-A proと呼ばれる。3GPP NRは、TS 38.xxx Release 15以後の技術を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと呼ばれてよい。“xxx”は、標準文書細部番号を意味する。LTE/NRは3GPPシステムと呼ばれてよい。本開示の説明に用いられる背景技術、用語、略語などに関しては、本開示の前に公開された標準文書に記載の事項を参照できる。例えば、次の文書を参照できる。
【0029】
3GPP LTEでは、TS 36.211(物理チャネル及び変調)、TS 36.212(多重化及びチャネルコーディング)、TS 36.213(物理層手続)、TS 36.300(説明全般)、TS 36.331(無線リソース制御)を参照できる。
【0030】
3GPP NRでは、TS 38.211(物理チャネル及び変調)、TS 38.212(多重化及びチャネルコーディング)、TS 38.213(制御のための物理層手続)、TS 38.214(データのための物理層手続)、TS 38.300(NR及びNG-RAN(New Generation-Radio Access Network)説明全般)、TS 38.331(無線リソース制御プロトコル規格)を参照できる。
【0031】
本開示で使用可能な用語の略字は次のように定義される。
【0032】
- BM:ビーム管理(beam management)
【0033】
- CQI:チャネル品質指示子(channel quality indicator)
【0034】
- CRI:チャネル状態情報-参照信号リソース指示子(channel state information-reference signal resource indicator)
【0035】
- CSI:チャネル状態情報(channel state information)
【0036】
- CSI-IM:チャネル状態情報-干渉測定(channel state information-interference measurement)
【0037】
- CSI-RS:チャネル状態情報-参照信号(channel state information-reference signal)
【0038】
- DMRS:復調参照信号(demodulation reference signal)
【0039】
- FDM:周波数分割多重化(frequency division multiplexing)
【0040】
- FFT:高速フーリエ変換(fast Fourier transform)
【0041】
- IFDMA:インターリーブされた周波数分割多重アクセス(interleaved frequency division multiple access(インターリーブ周波数分割多元接続))
【0042】
- IFFT:逆高速フーリエ変換(inverse fast Fourier transform)
【0043】
- L1-RSRP:第1レイヤ参照信号受信パワー(Layer 1 reference signal received power)
【0044】
- L1-RSRQ:第1レイヤ参照信号受信品質(Layer 1 reference signal received quality)
【0045】
- MAC:媒体アクセス制御(medium access control)
【0046】
- NZP:ノンゼロパワー(non-zero power)
【0047】
- OFDM:直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing)
【0048】
- PDCCH:物理下りリンク制御チャネル(physical downlink control channel)
【0049】
- PDSCH:物理下りリンク共有チャネル(physical downlink shared channel)
【0050】
- PMI:プリコーディング行列指示子(precoding matrix indicator)
【0051】
- RE:リソース要素(resource element(リソースエレメント))
【0052】
- RI:ランク指示子(Rank indicator)
【0053】
- RRC:無線リソース制御(radio resource control)
【0054】
- RSSI:受信信号強度指示子(received signal strength indicator)
【0055】
- Rx:受信(Reception)
【0056】
- QCL:準同一位置(quasi co-location)
【0057】
- SINR:信号対干渉及び雑音比(signal to interference and noise ratio)
【0058】
- SSB(又は、SS/PBCH block):同期信号ブロック(プライマリ同期信号(PSS:primary synchronization signal)、セカンダリ同期信号(SSS:secondary synchronization signal)及び物理放送チャネル(PBCH:physical broadcast channel)を含む)
【0059】
- TDM:時間分割多重化(time division multiplexing)
【0060】
- TRP:送信及び受信ポイント(transmission and reception point)
【0061】
- TRS:トラッキング参照信号(tracking reference signal)
【0062】
- Tx:送信(transmission)
【0063】
- UE:ユーザ装置(user equipment)
【0064】
- ZP:ゼロパワー(zero power)
【0065】
システム一般
【0066】
より多い通信機器がより大きい通信容量を要求するにつれ、既存の無線アクセス技術(RAT:radio access technology)に比べて向上したモバイルブロードバンド(mobile broadband)通信への必要性が台頭している。また、多数の機器及びモノを連結していつどこででも様々なサービスを提供するマッシブ(massive)MTC(Machine Type Communications)も次世代通信において考慮される主要課題の一つである。これに加え、信頼度(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス/端末を考慮した通信システムデザインも議論されている。このようにeMBB(enhanced mobile broadband communication)、Mmtc(massive MTC)、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が議論されており、本開示では便宜上、当該技術をNRと呼ぶ。NRは、5G RATの一例を表す表現である。
【0067】
NRを含む新しいRATシステムは、OFDM送信方式又はこれと類似の送信方式を用いる。新しいRATシステムは、LTEのOFDMパラメータとは異なるOFDMパラメータに従い得る。又は、新しいRATシステムは、既存のLTE/LTE-Aのヌメロロジー(numerology)にそのまま従うが、より大きいシステム帯域幅(例えば、100MHz)を支援できる。又は、一つのセルが複数個のヌメロロジーを支援することもできる。すなわち、互いに異なるヌメロロジーで動作する端末が一つのセル内に共存してもよい。
【0068】
ヌメロロジーは、周波数領域において一つのサブキャリア間隔(subcarrier spacing)に対応する。参照サブキャリア間隔(Reference subcarrier spacing)を整数Nでスケーリング(scaling)することにより、互いに異なるヌメロロジーを定義できる。
【0069】
図1には、本開示が適用可能な無線通信システムの構造を例示する。
【0070】
図1を参照すると、NG-RANは、NG-RA(NG-Radio Access)ユーザ平面(すなわち、新しいAS(access stratum)サブ層/PDCP(Packet Data Convergence Protocol)/RLC(Radio Link Control)/MAC/PHY)及びUEに対する制御平面(RRC)プロトコル終端を提供するgNBで構成される。前記gNBはXnインターフェースを介して相互連結される。前記gNBは、また、NGインターフェースを介してNGC(New Generation Core)に連結される。より具体的には、前記gNBは、N2インターフェースを介してAMF(Access and Mobility Management Function)に、N3インターフェースを介してUPF(User Plane Function)に連結される。
【0071】
図2には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてフレーム構造を例示する。
【0072】
NRシステムは、多数のヌメロロジー(numerology)を支援できる。ここで、ヌメロロジーは、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)と循環前置(CP:Cyclic Prefix(サイクリックプレフィックス))オーバーヘッドによって定義されてよい。このとき、多数のサブキャリア間隔は、基本(参照)サブキャリア間隔を整数N(又は、μ)でスケーリング(scaling)することによって誘導されてよい。また、非常に高い搬送波周波数において非常に低いサブキャリア間隔を利用しないと仮定されても、用いられるヌメロロジーは周波数帯域と独立に選択されてよい。また、NRシステムでは多数のヌメロロジーによる様々なフレーム構造が支援されてよい。
【0073】
以下、NRシステムにおいて考慮可能なOFDMヌメロロジー及びフレーム構造について説明する。NRシステムにおいて支援される多数のOFDMヌメロロジーは、下表1のように定義されてよい。
【0074】
【0075】
NRは、様々な5Gサービスを支援するための多数のヌメロロジー(又は、サブキャリア間隔(SCS:subcarrier spacing))を支援する。例えば、SCSが15kHzである場合に、伝統的なセルラーバンドでの広い領域(wide area)を支援し、SCSが30kHz/60kHzである場合に、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)、及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)を支援し、SCSが60kHz又はそれよりも高い場合に、位相雑音(phase noise)を克服するために24.25GHzよりも大きい帯域幅を支援する。NR周波数バンド(frequency band)は、2タイプ(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range)と定義される。FR1、FR2は、下表2のように構成されてよい。また、FR2は、ミリ波(mmW:millimeter wave)を意味できる。
【0076】
【0077】
NRシステムにおけるフレーム構造(frame structure)と関連して、時間領域の様々なフィールドのサイズは、Tc=1/(Δfmax・Nf)の時間単位の倍数と表現される。ここで、Δfmax=480・103Hzであり、Nf=4096である。下りリンク(downlink)及び上りリンク(uplink)送信は、Tf=1/(ΔfmaxNf/100)・Tc=10msの区間を有する無線フレーム(radio frame)で構成(organized)される。ここで、無線フレームはそれぞれ、Tsf=(ΔfmaxNf/1000)・Tc=1msの区間を有する10個のサブフレーム(subframe)で構成される。この場合、上りリンクに対する1セットのフレーム及び下りリンクに対する1セットのフレームが存在してよい。また、端末からの上りリンクフレーム番号iにおける送信は、当該端末における該当の下りリンクフレームの開始よりTTA=(NTA+NTA,offset)Tc以前に始めなければならない。サブキャリア間隔構成μに対して、スロット(slot)は、サブフレーム内でns
μ∈{0,...,Nslot
subframe,μ-1}の増加する順序で番号が付けられ、無線フレーム内でns,f
μ∈{0,...,Nslot
frame,μ-1}の増加する順序で番号が付けられる。一つのスロットはNsymb
slotの連続するOFDMシンボルで構成され、Nsymb
slotは、CPによって決定される。サブフレームにおいてスロットns
μの開始は、同一サブフレームにおいてOFDMシンボルns
μNsymb
slotの開始と時間的に整列される。全ての端末が同時に送信及び受信を行うことができるわけではなく、これは、下りリンクスロット(downlink slot)又は上りリンクスロット(uplink slot)における全てのOFDMシンボルが用いられ得るわけではことを意味する。表3は、一般CPにおいてスロット別OFDMシンボルの個数(Nsymb
slot)、無線フレーム別スロットの個数(Nslot
frame,μ)、サブフレーム別スロットの個数(Nslot
subframe,μ)を示し、表4は、拡張CPにおいてスロット別OFDMシンボルの個数、無線フレーム別スロットの個数、サブフレーム別スロットの個数を示す。
【0078】
【0079】
【0080】
図2は、μ=2である場合(SCSが60kHz)の一例であり、表3を参照すると、1サブフレーム(subframe)は4個のスロット(slot)を含むことができる。
図2に示す1サブフレーム={1,2,4}スロットは一例であり、1サブフレームに含まれ得るスロットの個数は、表3又は表4のように定義される。また、ミニスロット(mini-slot)は、2、4又は7シンボルを含むか、それよりも多い又はより少ないシンボルを含むことができる。NRシステムにおける物理リソース(physical resource)と関連して、アンテナポート(antenna port)、リソースグリッド(resource grid)、リソース要素(resource element)、リソースブロック(resource block)、キャリアパート(carrier part)などが考慮されてよい。以下、NRシステムにおいて考慮可能な前記物理リソースについて具体的に説明する。
【0081】
まず、アンテナポートと関連して、アンテナポートは、アンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルを、同一のアンテナポート上の他のシンボルが運搬されるチャネルから推論できるように定義される。一つのアンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルの広範囲特性(large-scale property)が、他のアンテナポート上のシンボルが運搬されるチャネルから類推され得る場合、2個のアンテナポートはQC/QCL(quasi co-located或いはquasi co-location)関係にあると言える。ここで、前記広範囲特性は、遅延拡散(Delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、周波数シフト(Frequency shift)、平均受信パワー(Average received power)、受信タイミング(Received Timing)のいずれか一つ以上を含む。
【0082】
図3には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてリソースグリッド(resource grid)を例示する。
【0083】
図3を参照すると、リソースグリッドが、周波数領域上にN
RB
μN
sc
RBサブキャリアで構成され、一つのサブフレームが14・2
μOFDMシンボルで構成されることを例示的に記述するが、これに限定されない。NRシステムにおいて、送信される信号(transmitted signal)は、N
RB
μN
sc
RBサブキャリアで構成される一つ又はそれ以上のリソースグリッド及び2
μN
symb
(μ)のOFDMシンボルによって説明される。ここで、N
RB
μ≦N
RB
max,μである。前記N
RB
max,μは、最大送信帯域幅を表し、これは、ヌメロロジーだけでなく、上りリンクと下りリンク間にも変わってよい。この場合、μ及びアンテナポートp別に一つのリソースグリッドが設定されてよい。μ及びアンテナポートpに対するリソースグリッドの各要素は、リソース要素(resource element)と呼ばれ、インデックス対
によって固有に識別される。ここで、k=0,...,N
RB
μN
sc
RB-1は、周波数領域上のインデックスであり、
は、サブフレーム内でシンボルの位置を表す。スロットにおいてリソース要素を示す時には、インデックス対(k,l)が用いられる。ここで、l=0,...,N
symb
μ-1である。μ及びアンテナポートpに対するリソース要素
は、複素値(complex value)
に該当する。混同(confusion)する危険のない場合或いは特定アンテナポート又はヌメロロジーが特定されない場合には、インデックスp及びμはドロップ(drop)してよく、その結果、複素値は
になり得る。また、リソースブロック(resource block,RB)は、周波数領域上のN
sc
RB=12の連続するサブキャリアと定義される。
【0084】
ポイント(point)Aは、リソースブロックグリッドの共通基準ポイント(common reference point)として働き、次のように取得される。
【0085】
- プライマリセル(PCell:Primary Cell)ダウンリンクに対するoffsetToPointAは、初期セル選択のために端末によって用いられたSS/PBCHブロックと重なる最低リソースブロックの最低サブキャリアとポイントA間の周波数オフセットを示す。FR1に対して15kHzサブキャリア間隔及びFR2に対して60kHzサブキャリア間隔を仮定したリソースブロック単位(unit)で表現される。
【0086】
- absoluteFrequencyPointAは、ARFCN(absolute radio-frequency channel number)におけるように表現されたpoint Aの周波数-位置を示す。
【0087】
共通リソースブロック(common resource block)は、サブキャリア間隔設定μに対する周波数領域において0から上方に番号づけられる。サブキャリア間隔設定μに対する共通リソースブロック0のサブキャリア0の中心は、‘ポイントA’と一致する。周波数領域において共通リソースブロック番号nCRB
μとサブキャリア間隔設定μに対するリソース要素(k,l)との関係は、下記の式1のように与えられる。
【0088】
【0089】
式1で、kは、k=0がポイントAを中心とするサブキャリアに該当するようにポイントAに相対的に定義される。物理リソースブロックは、帯域幅パート(BWP:bandwidth part)内で0からNBWP,i
size,μ-1まで番号が付けられ、iは、BWPの番号である。BWP iにおいて物理リソースブロックnPRBと共通リソースブロックnCRB間の関係は、下記の式2によって与えられる。
【0090】
【0091】
NBWP,i
start,μは、BWPが共通リソースブロック0に相対的に始まる共通リソースブロックである。
【0092】
図4には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて物理リソースブロック(physical resource block)を例示する。そして、
図5には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいてスロット構造を例示する。
【0093】
図4及び
図5を参照すると、スロットは、時間ドメインにおいて複数のシンボルを含む。例えば、一般CPでは1スロットが7個のシンボルを含むが、拡張CPでは1スロットが6個のシンボルを含む。
【0094】
搬送波は、周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は、周波数ドメインにおいて複数(例えば、12)の連続した副搬送波と定義される。BWP(Bandwidth Part)は、周波数ドメインにおいて複数の連続した(物理)リソースブロックと定義され、一つのヌメロロジー(例えば、SCS、CP長など)に対応し得る。搬送波は、最大でN個(例えば、5個)のBWPを含むことができる。データ通信は活性化されたBWPで行われ、一つの端末には一つのBWPのみが活性化されてよい。リソースグリッドにおいてそれぞれの要素は、リソース要素(RE:Resource Element)と呼ばれ、一つの複素シンボルがマップされてよい。
【0095】
NRシステムは、一つのコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)当たりに最大400MHzまで支援されてよい。このような広帯域CC(wideband CC)で動作する端末が常にCC全体に対する無線周波数(RF:radio frequency)チップ(chip)をオンにしたままで動作すると、端末バッテリー消耗が増加し得る。或いは、一つの広帯域CC内に動作する様々な活用ケース(例えば、eMBB、URLLC、Mmtc、V2Xなど)を考慮すれば、当該CC内に周波数帯域別に異なるヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔など)が支援されてよい。或いは、端末別に最大帯域幅に対する能力(capability)が異なることがある。これを考慮して、基地局は広帯域CCの全体帯域幅ではなく一部の帯域幅でのみ動作するように端末に指示してよく、当該一部の帯域幅を便宜上、帯域幅部分(BWP:bandwidth part)と定義する。BWPは、周波数軸上で連続したRBで構成されてよく、一つのヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔、CP長、スロット/ミニスロット区間)に対応し得る。
【0096】
一方、基地局は、端末に設定された一つのCC内でも多数のBWPを設定できる。例えば、PDCCHモニタリングスロットでは相対的に小さい周波数領域を占めるBWPを設定し、PDCCHで指示するPDSCHは、それよりも大きいBWP上にスケジュールされてよい。或いは、特定BWPにUEが集中する場合に、ロードバランシング(load balancing)のために一部の端末に他のBWPを設定してよい。或いは、隣接セル間の周波数ドメインセル間干渉除去(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全帯域幅のうち一部のスペクトル(spectrum)を排除し、両方のBWPを同一スロット内でも設定できる。すなわち、基地局は、広帯域CCと関連付けられた(association)端末に、少なくとも一つのDL/UL BWPを設定できる。基地局は特定時点に設定されたDL/UL BWPのうち少なくとも一つのDL/UL BWPを(L1シグナリング又はMAC CE(Control Element)又はRRCシグナリングなどによって)活性化させることができる。また、基地局は、他の設定されたDL/UL BWPへのスイッチングを(L1シグナリング又はMAC CE又はRRCシグナリングなどによって)指示できる。又は、タイマーベースでタイマー値が満了すると、定められたDL/UL BWPにスイッチしてもよい。このとき、活性化されたDL/UL BWPを活性(active)DL/UL BWPと定義する。ただし、端末が最初接続(initial access(初期アクセス))過程を行っている中であるか、或いはRRC連結がセットアップ(set up)される前であるなどの状況では、DL/UL BWPに対する設定を受信できないことがあるので、このような状況で端末が仮定するDL/UL BWPは、最初活性DL/UL BWPと定義する。
【0097】
図6には、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて用いられる物理チャネル及びそれらを用いた一般の信号送受信方法を例示する。
【0098】
無線通信システムにおいて、端末は基地局から下りリンク(Downlink)で情報を受信し、端末は基地局に上りリンク(Uplink)で情報を送信する。基地局と端末が送受信する情報は、データ及び様々な制御情報を含み、それらが送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0099】
端末は、電源が入るか、新しくセルに進入した場合に、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search(初期セルサーチ))作業を行う(S601)。そのために、端末は基地局から主同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)及び副同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)を受信して基地局と同期を取り、セル識別子(ID:Identifier)などの情報を取得できる。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)を受信してセル内放送情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で下りリンク参照信号(DL RS:Downlink Reference Signal)を受信して下りリンクチャネル状態を確認することができる。
【0100】
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)及び前記PDCCHに乗せられた情報によって物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)を受信し、より具体的なシステム情報をすることが取得できる(S602)。
【0101】
一方、基地局に最初に接続するか、信号送信のための無線リソースがない場合に、端末は、基地局に対して任意接続過程(RACH:Random Access Procedure(ランダムアクセス手順))を行うことができる(段階S603~段階S606)。そのために、端末は、物理任意接続チャネル(PRACH:Physical Random Access Channel(物理ランダムアクセスチャネル))で特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S603及びS605)、プリアンブルに対する応答メッセージを、PDCCH及び対応するPDSCHで受信することができる(S604及びS606)。競合ベースRACHの場合、さらに、衝突解決手続(Contention Resolution Procedure)を行うことができる。
【0102】
上述したような手続を行った端末は、その後、一般の上りリンク/下りリンク信号送信手続として、PDCCH/PDSCH受信(S607)及び物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)/物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)送信(S608)を行うことができる。特に、端末はPDCCHで下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報のような制御情報を含み、その使用目的によってフォーマットが互いに異なる。
【0103】
一方、端末が上りリンクで基地局に送信する又は端末が基地局から受信する制御情報は、下りリンク/上りリンクACK/NACK(Acknowledgement/Non-Acknowledgement)信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムにおいて、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHで送信できる。
【0104】
表5は、NRシステムでのDCIフォーマット(format)の一例を示す。
【0105】
【0106】
表5を参照すると、DCI format0_0、0_1及び0_2は、PUSCHのスケジューリングに関連したリソース情報(例えば、UL/SUL(Supplementary UL)、周波数リソース割り当て、時間リソース割り当て、周波数ホッピングなど)、送信ブロック(TB:Transport Block)関連情報(例えば、MCS(Modulation Coding and Scheme)、NDI(New Data Indicator)、RV(Redundancy Version)など)、HARQ(Hybrid- Automatic Repeat and request)関連情報(例えば、プロセス番号、DAI(Downlink Assignment Index)、PDSCH-HARQフィードバックタイミングなど)、多重アンテナ関連情報(例えば、DMRSシーケンス初期化情報、アンテナポート、CSI要請など)、電力制御情報(例えば、PUSCH電力制御など)を含むことができ、DCIフォーマットのそれぞれに含まれる制御情報は、あらかじめ定義されてよい。DCI format 0_0は、一つのセルにおいてPUSCHのスケジューリングに用いられる。DCIフォーマット0_0に含まれた情報は、C-RNTI(Cell RNTI:Cell Radio Network Temporary Identifier)又はCS-RNTI(Configured Scheduling RNTI)又はMCS-C-RNTI(Modulation Coding Scheme Cell RNTI)によってCRC(cyclic redundancy check)スクランブルされて送信される。
【0107】
DCI format 0_1は、一つのセルにおいて一つ以上のPUSCHのスケジューリング、又は設定されたグラント(CG:configured grant)下りリンクフィードバック情報を端末に指示するために用いられる。DCI format 0_1に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はSP-CSI-RNTI(Semi-Persistent CSI RNTI)又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
【0108】
DCI format 0_2は、一つのセルにおいてPUSCHのスケジューリングに用いられる。DCI format 0_2に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はSP-CSI-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
【0109】
次に、DCI format 1_0、1_1及び1_2は、PDSCHのスケジューリングに関連したリソース情報(例えば、周波数リソース割り当て、時間リソース割り当て、VRB(virtual resource block)-PRB(physical resource block)マッピングなど)、送信ブロック(TB)関連情報(例えば、MCS、NDI、RVなど)、HARQ関連情報(例えば、プロセス番号、DAI、PDSCH-HARQフィードバックタイミングなど)、多重アンテナ関連情報(例えば、アンテナポート、TCI(transmission configuration indicator)、SRS(sounding reference signal)要請など)、PUCCH関連情報(例えば、PUCCH電力制御、PUCCHリソース指示子など)を含むことができ、DCIフォーマットのそれぞれに含まれる制御情報は、あらかじめ定義されてよい。
【0110】
DCI format 1_0は、一つのDLセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCI format 1_0に含まれた情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
【0111】
DCI format 1_1は、一つのセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCI format 1_1に含まれる情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
【0112】
DCI format 1_2は、一つのセルにおいてPDSCHのスケジューリングのために用いられる。DCI format 1_2に含まれる情報は、C-RNTI又はCS-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCスクランブルされて送信される。
【0113】
多重パネル(multi panel)動作
【0114】
本開示でいう‘パネル’は、(特定特性観点(例えば、タイミングアドバンス(TA:timing advance)、パワー制御パラメータ(Power control parameter)など)で類似性/共通値を有する)‘複数(或いは、少なくとも一つ)のパネル’或いは‘パネルグループ’と解釈/適用されてよい。又は、本開示でいう‘パネル’は、(特定特性観点(例えば、TA、パワー制御パラメータなど)で類似性/共通値を有する)‘複数(或いは、少なくとも一つ)のアンテナポート’或いは‘複数(或いは、少なくとも一つ)の上りリンクリソース’或いは‘アンテナポートグループ’或いは‘上りリンクリソースグループ(或いは、集合(set))’と解釈/適用されてよい。又は、本開示でいう‘パネル’は、(特定特性観点(例えば、TA、パワー制御パラメータなど)で類似性/共通値を有する)‘複数(或いは、少なくとも一つ)のビーム(beam)’或いは‘少なくとも一つのビームグループ(或いは、集合(set))’と解釈/適用されてよい。又は、本開示でいう‘パネル’は、端末が送信/受信ビームを構成するための単位として定義されてもよい。例えば、‘送信パネル’は、一つのパネルで複数の候補送信ビームを生成できるが、特定時点での送信においてはそれらのうち一つのビームのみを利用できる単位として定義されてよい。すなわち、特定上りリンク信号/チャネルの送信のためにTxパネル当たりに一つの送信ビーム(spatial relation information RS)のみを用いることができる。また、本開示において‘パネル’とは、上りリンク同期が共通/類似する‘複数(或いは、少なくとも一つ)のアンテナポート’或いは‘アンテナポートグループ’或いは‘上りリンクリソースグループ(或いは、集合(set))’を意味でき、‘USU(Uplink Synchronization Unit)’という一般化した表現と解釈/適用されてよい。また、本開示において‘パネル’とは、‘上りリンク送信個体(UTE:Uplink Transmission Entity)’という一般化した表現と解釈/適用されてよい。
【0115】
なお、前記‘上りリンクリソース(或いは、リソースグループ)’は、PUSCH/PUCCH/SRS/PRACHリソース(或いは、リソースグループ(或いは、集合(set)))と解釈/適用されてよい。なお、前記解釈/適用は、その逆の解釈/適用も可能である。なお、本開示において‘アンテナ(或いは、アンテナポート)’は、物理的(physical)或いは論理的(logical)アンテナ(或いは、アンテナポート)を表すことができる。
【0116】
言い換えると、本開示でいう‘パネル’は’端末アンテナ要素(element)のグループ’、‘端末アンテナポートのグループ’、‘端末論理アンテナのグループ’などという様々な解釈が可能である。また、いかなる物理/論理アンテナ或いはアンテナポートをまとめて一つのパネルにマップするかは、アンテナ間の位置/距離/相関度、RF構成、及び/又はアンテナ(ポート)仮想化方式などに基づいて様々な方式が考慮されてよい。このようなマッピング過程は端末具現によって異なってもよい。また、本開示でいう‘パネル’は、(特定特性観点で類似性を有する)‘複数のパネル’或いは‘パネルグループ’と解釈/適用されてよい。
【0117】
以下、多重パネル構造について記述する。
【0118】
高周波帯域での端末具現において、パネル(例えば、1つ又は複数個のアンテナ構成))を複数個装着する端末モデリングが考慮されている(例えば、3GPP UEアンテナモデリングにおいて両方向2個のパネル(bi-directional two panels))。このような端末の複数パネルの具現において様々な形態が考慮されてよい。以下に説明される内容は、複数個のパネルを支援する端末を基準に説明されるが、これは、複数個のパネルを支援する基地局(例えば、TRP)にも拡張して適用されてよい。本開示において説明される多重パネルを考慮した信号及び/又はチャネルの送受信について、後述される多重パネル構造(structure)関連内容が適用されてよい。
【0119】
図7は、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて多重パネル端末を例示する図である。
【0120】
図7(a)は、RF(radio frequency)スイッチ(switch)ベース多重パネル端末の具現を例示し、
図7(b)は、RF連結(connection)ベース多重パネル端末の具現を例示する。
【0121】
例えば、
図7(a)のように、RFスイッチベースに具現できる。このような場合、1瞬間には1つのパネルのみが活性化され、活性化パネルを変更(すなわち、パネルスイッチング)するためには、一定時間で信号送信が不可能なことがある。
【0122】
他の方式の複数パネル具現としては、
図7(b)のように、各パネルがいつの時でも活性化され得るようにRFチェーン(chain)がそれぞれ連結されていてよい。この場合、パネルスイッチングにかかる時間は、0或いは極めて小さい時間であってよい。そして、モデム及びパワー増幅器(power amplifier)の構成によって複数個のパネルを同時に活性化させて同時に信号を送信すること(STxMP:simultaneous transmission across multi-panel)も可能であってよい。
【0123】
複数のパネルを有する端末に対して各パネル別に無線チャネル状態が異なってよく、また、RF/アンテナ構成がパネル別に異なってよいので、パネル別にチャネル推定する方法が必要である。特に、上りリンク品質を測定したり上りリンクビームを管理するために、或いはチャネル相互性(channel reciprocity)を活用してパネル別下りリンク品質を測定したり下りリンクビームを管理するために、パネル別に1つ又は複数のSRSリソースをそれぞれ送信する過程が必要である。ここで、複数個のSRSリソースは、1パネル内で異なるビームで送信されるSRSリソースであるか、同一ビームで反復送信されるSRSリソースであってよい。以下、便宜上、同一パネルで(特定用途(usage)パラメータ(例えば、ビーム管理(beam management)、アンテナスイッチング(antenna switching)、コードブックベースPUSCH(codebook-based PUSCH)、非コードブックベースPUSCH(non-codebook based PUSCH))及び特定時間ドメイン動作(time domain behavior)(例えば、非周期的(aperiodic)、半持続的(semi-persistent)、又は周期的(periodic))送信されるSRSリソースの集合をSRSリソースグループ(resource group)と呼ぶことができる。このSRSリソースグループに対して、Rel-15NRシステムにおいて支援するSRSリソースセット(SRS resource set)設定がそのまま活用されてもよく、(同一時間ドメイン動作及び用途を有する)1つ又は複数個のSRSリソースをまとめて別個に設定されてもよい。
【0124】
参考として、Rel-15において同一用途及び時間ドメイン動作に対して用途がビーム管理(beam management)である場合にのみ、複数のSRSリソースセットを設定可能である。また、同一SRSリソースセット内で設定されたSRSリソース間では同時送信が不可であるが、異なるSRSリソースセットに属したSRSリソース間には同時送信が可能に定義される。したがって、
図7(b)のようなパネル具現及び複数パネル同時送信までを考慮すれば、当該概念(SRS resource set)をそのままSRSリソースグループ(SRS resource group)にマッチしても構わない。ただし、
図7(a)のような具現(panel switching)まで考慮すれば、別個にSRSリソースグループを定義してよい。一例として、各SRSリソースに特定IDを付与し、IDが同じであるリソースは、同一SRSリソースグループに属し、IDが異なるリソースは、異なるリソースグループに属するように設定を付与してもよい。
【0125】
例えば、BM用途として設定された(RRCパラメータ用途が‘BeamManagement’と設定された)4個のSRSリソースセットがUEに設定されていると仮定する。以下、便宜上、それぞれをSRSリソースセットA、B、C、Dとする。また、UEが総4個の(送信)パネルを具現しており、それぞれの前記セットを1つの(送信)パネルに対応付けてSRS送信を行う具現を適用する状況を考慮する。
【0126】
【0127】
Rel-15標準では、このようなUE具現が次の合意事項によってより明確に支援される。すなわち、表6で、特徴グループ(FG:feature group)2~30で報告された値を7又は8として能力報告(capability reporting)したUEは、表6の右列(column)のように最大で合計4個のBM用SRSリソースセット(支援される時間ドメイン動作別)が設定されてよい。上のように各セット当たりに1つのUEパネルを対応付けて送信をする具現が適用されてよい。ここで、4パネルUEが各パネルを一つのBM用SRSリソースセットに対応付けて送信する時に、各セット当たりに設定可能なSRSリソース数自体も別個のUE能力シグナリング(capability signaling)によって支援される。例えば、前記各セット内に2個のSRSリソースが設定されていると仮定する。これは、各パネル当たりに送信可能な‘ULビーム数’に対応してよい。すなわち、前記UEは、4個のパネルを具現した状態で各パネル別に2個のULビーム(beam)を、設定された2個のSRSリソースにそれぞれ対応付けて送信できる。このような状況で、Rel-15標準によれば、最終UL PUSCH送信スケジューリングのためにコードブック(CB:codebook)ベースUL又は非コードブック(NCB:non-codebook)ベースULモードのいずれか一つが設定されてよい。いずれの場合にも、Rel-15標準では1つのSRSリソースセット(“CBベースUL”又は“NCBベースUL”と設定された用途を有する)設定、すなわち、1個の専用SRSリソースセット(dedicated SRS resource set)(PUSCHのための)設定のみが支援される。
【0128】
以下、多重パネル端末(MPUE:Multi panel UE)カテゴリーについて記述する。
【0129】
上述した多重パネル動作と関連して、次のような3つMPUEカテゴリー(category)が考慮されてよい。具体的に、3つのMPUEカテゴリーは、i)複数パネルが活性化(activate)可能か否か、及び/又はii)複数パネルを用いた送信が可能か否かによって区分されてよい。
【0130】
i)MPUEカテゴリー1:複数パネルが具現された端末において、1回に1つのパネルのみが活性化されてよい。パネルスイッチング(switching)/活性化(activation)に対する遅延は、[X]msに設定されてよい。一例として、前記遅延は、ビームスイッチング/活性化に対する遅延よりも長く設定されてよく、シンボル単位又はスロット単位で設定されてよい。MPUEカテゴリー1は、標準化関連文書(例えば、3gpp合意(agreement)、TR(technical report)文書、及び/又はTS(technical specification)文書など)で言及されるMPUE仮定1(assumption1)に該当し得る。
【0131】
ii)MPUEカテゴリー2:複数パネルが具現された端末において、1回に複数のパネルが活性化されてよい。送信のために1つ又はそれ以上のパネルが用いられてよい。すなわち、当該カテゴリーでは、パネルを用いた同時送信が可能である。MPUEカテゴリー2は、標準化関連文書(例えば、3gpp合意、TR文書、及び/又はTS文書など)で言及されるMPUE仮定2(assumption2)に該当し得る。
【0132】
iii)MPUEカテゴリー3:複数パネルが具現された端末において、1回に複数のパネルが活性化されてよいが、送信のために1つのパネルのみが用いられてよい。MPUEカテゴリー3は、標準化関連文書(例えば、3gpp合意、TR文書、及び/又はTS文書など)で言及されるMPUE仮定3(assumption3)に該当し得る。
【0133】
本開示で提案する多重パネルベースの信号及び/又はチャネル送受信と関連して、上述した3つのMPUEカテゴリーのうち少なくとも1つが支援されてよい。一例として、Rel-16において、次のような3つのMPUEカテゴリーのうちMPUEカテゴリー3は(選択的に)支援されてよい。
【0134】
また、MPUEカテゴリーに関する情報は、規格(すなわち、標準)においてあらかじめ定義されてよい。又は、MPUEカテゴリーに関する情報は、システム(すなわち、ネットワーク側面、端末側面)上の状況によって半静的(semi-static)に設定(configuration)及び/又は動的(dynamic)に指示(indication)されてよい。この場合、多重パネルベースの信号及び/又はチャネル送受信に関連した設定/指示などは、MPUEカテゴリーを考慮して設定/指示されるものであってよい。
【0135】
以下、パネル-特定送信/受信関連設定/指示について記述する。
【0136】
多重パネルベースの動作と関連して、パネル特定(panel-specific)に信号及び/又はチャネルの送受信が行われてよい。ここで、パネル特定ということは、パネル単位の信号及び/又はチャネルの送受信が行われてよいことを意味できる。パネル特定送受信(panel-specific transmission/reception)は、パネル選択的送受信(panel-selective transmission/reception)と呼ぶこともできる。
【0137】
本開示で提案する多重パネルベースの動作におけるパネル特定送受信と関連して、1つ又はそれ以上のパネルのうち、送受信に用いられるパネルを設定及び/又は指示するための識別情報(例えば、識別子(ID:identifier)、指示子(indicator)など)を用いる方式が考慮されてよい。
【0138】
一例として、パネルに対するIDは、活性化された複数のパネルのうち、PUSCH、PUCCH、SRS、及び/又はPRACHのパネル選択的送信のために用いられてよい。前記IDは、次のような4つの方式(オプション(Alt)1、2、3、4)の少なくともいずれか1つに基づいて設定/定義されてよい。
【0139】
i)Alt.1:パネルに対するIDはSRSリソースセットIDであってよい。
【0140】
一例として、a)同一BWPで同一時間ドメイン動作を持つ複数のSRSリソースセットのSRSリソースを同時に送信する側面、b)電力制御パラメータがSRSリソースセット単位で設定される側面、c)端末は支援される時間ドメイン動作によって最大で4個のSRSリソースセット(最大で4個のパネルに該当し得る)で報告できる側面などを考慮すれば、各UE送信パネルを、端末具現側面で設定されたSRSリソースセットに対応付けることが好ましい。また、Alt.1方式において、各パネルと関連したSRSリソースセットは、‘コードブック’及び‘非コードブック’ベースPUSCH送信に用いら得る長所がある。また、Alt.1方式において、DCIのSRI(SRS resource indicator)フィールドを拡張して複数のSRSリソースセットに属した複数のSRSリソースが選択されてよい。また、SRI対SRSリソースのマッピング表(mapping table)は、SRSリソースセット全体でSRSリソースを含むように拡張される必要があり得る。
【0141】
ii)Alt.2:パネルに対するIDは、参照RSリソース(reference RS resource)及び/又は参照RSリソースセット(reference RS resource set)と(直接に)関連したIDであってよい。
【0142】
iii)Alt.3:パネルに対するIDは、ターゲットRSリソース(Target RS resource)及び/又は参照RSリソースセット(reference RS resource set)と直接に関連したIDであってよい。
【0143】
Alt.3方式では、1つのUE送信パネルに該当する設定された(configured)SRSリソースセットをより容易に制御でき、に異なる時間領域動作を有する複数のSRSリソースセットに同一のパネル識別子を割り当てることが可能であるとの長所がある。
【0144】
iv)Alt.4:パネルに対するIDは、空間関係情報(spatial relation info(例えば、RRC_SpatialRelationInfo))にさらに設定されたIDであってよい。
【0145】
Alt.4方式は、パネルに対するIDを示すための情報を新しく追加する方式であってよい。この場合、1つのUE送信パネルに該当する設定SRSリソースセット(configured SRS resource set)をより容易に制御でき、異なる時間領域動作を有する複数のSRSリソースセットに同一のパネル識別子を割り当てることが可能であるとの長所がある。
【0146】
一例として、既存のDL TCI(Transmission Configuration Indication)と類似にUL TCIを導入する方法が考慮されてよい。具体的に、UL TCI状態定義は、参照RSリソース目録(list of reference RS resources)(例えば、SRS、CSI-RS及び/又はSSB)を含むことができる。現在のSRIフィールドは、設定されたセットからUL TCI状態を選択するために再使用されてもよく、DCIフォーマット0_1の新しいDCIフィールド(例えば、UL-TCIフィールド)が当該目的で定義されてもよい。
【0147】
上述したパネル特定送受信と関連した情報(例えば、パネルIDなど)は、上位層シグナリング(例えば、RRCメッセージ、MAC-CEなど)及び/又は下位層シグナリング(例えば、レイヤ1(L1:Layer1)シグナリング、DCIなど)によって伝達されてよい。当該情報は、状況又は必要によって基地局から端末に伝達されたり、又は端末から基地局に伝達されてもよい。
【0148】
また、当該情報は、候補群に対する集合を設定し、特定情報を指示する階層的(hierarchical)方式で設定されてもよい。
【0149】
また、上述したパネルと関連した識別情報は、単一パネル単位で設定されたり、複数パネル単位(例えば、パネルグループ、パネル集合)で設定されてもよい。
【0150】
サウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)
【0151】
Rel-15NRでは、基地局が端末に、ULチャネル(channel)を送信する時に活用する送信ビームを指示するために、spatialRelationInfoが活用されてよい。基地局は、RRC設定によってターゲット(target)ULチャネル及び/又はターゲットRSに対する参照RS(reference RS)としてDL参照信号(例えば、SSB-RI(SB Resource Indicator)、CRI(CSI-RS Resource Indicator)(P/SP/AP:periodic/semi-persistent/aperiodic))又はSRS(すなわち、SRSリソース)を設定することにより、PUCCH及びSRSを送信する時にいかなるUL送信ビームを活用するかを指示することができる。また、基地局が端末にPUSCHをスケジュールする時に、基地局によって指示されてSRS送信に活用された送信ビームは、SRIフィールドによってPUSCHのための送信ビームとして指示され、端末のPUSCH送信ビームとして用いられる。
【0152】
以下、コードブック(CB:codebook)及び非コードブック(NCB:non-codebook)に対するSRSについて記述する。
【0153】
まず、CB ULの場合、基地局がまず‘CB’目的のSRSリソースセットの送信を端末に設定及び/又は指示できる。そして、端末は、当該SRSリソースセット内のいずれかのnポート(port)SRSリソースを送信できる。基地局は、当該SRS送信をベースにULチャネルを受信し、これを端末のPUSCHスケジューリングに活用できる。その後、基地局は、UL DCIを用いてPUSCHスケジューリングを行う時に、以前に端末によって送信された‘CB’目的のSRSリソースを、DCIのSRIフィールドを用いて指示することにより、端末のPUSCH(送信)ビームを指示することができる。また、基地局は、TPMI(transmitted precoder matrix indicator)フィールドを用いて上りリンクコードブック(uplink codebook)を指示することにより、ULランク(rank)及びULプリコーダ(precoder)を指示することができる。これにより、端末は、当該指示の通りにPUSCH送信を行うことができる。
【0154】
次に、NCB ULの場合にも、基地局がまず‘non-CB’目的のSRSリソースセットの送信を端末に設定及び/又は指示できる。そして、端末は、当該SRSリソースセットと連結されているNZP CSI-RSの受信に基づいて、当該SRSリソースセット内SRSリソース(最大で4個のリソース、リソース当たりに1ポート)のプリコーダを決定して当該SRSリソースを同時に(simultaneous)送信することができる。その後、基地局は、UL DCIを用いてPUSCHスケジューリングを行う時に、以前に端末によって送信された‘non-CB’目的のSRSリソースの一部をDCIのSRIフィールドを用いて指示することにより、端末のPUSCH(送信)ビームを指示でき、同時にULランク及びULプリコーダを指示できる。これにより、端末は、当該指示の通りにPUSCH送信を行うことができる。
【0155】
以下、ビーム管理(beam management)のためのSRSについて記述する。
【0156】
SRSはビーム管理(beam management)に活用されてよい。具体的に、UL BMは、ビームフォーミングされたUL SRS(beamformed UL SRS)送信によって行われてよい。SRSリソースセットのUL BMへの適用有無は、(上位層パラメータ)‘用途(usage)’によって設定される。用途が‘BeamManagement(BM)’と設定されれば、与えられた時間インスタンス(time instant)において複数のSRSリソースセットのそれぞれに1つのSRSリソースのみが送信されてよい。端末には、(上位層パラメータ)‘SRS-ResourceSet’によって設定される1つ又はそれ以上のSRS(Sounding Reference Symbol)リソースセットが(上位層シグナリング、例えば、RRCシグナリングなどによって)設定されてよい。それぞれのSRSリソースセットに対して、UEは、K≧1 SRSリソース(上位層パラメータ‘SRS-resource’)が設定されてよい。ここで、Kは自然数であり、Kの最大値はSRS_capabilityによって指示される。
【0157】
以下、アンテナスイッチング(antenna switching)のためのSRSについて記述する。
【0158】
SRSは、DL CSI(Channel State Information)情報の取得(例えば、DL CSI取得(acquisition))のために用いられてよい。具体的な例として、TDDベースに単一セル(single cell)又は多重セル(multi cell)(例えば、キャリア併合(CA:carrier aggregation(キャリアアグリゲーション)))状況で、BS(Base station)がUE(User Equipment)にSRSの送信をスケジュールした後、UEからSRSを測定することができる。この場合、基地局はDL/UL相互性(reciprocity)を仮定して、SRSによる測定に基づいてUEにDL信号/チャネルのスケジューリングを行うことができる。この時、SRSに基づくDL CSI取得と関連して、SRSはアンテナスイッチング(antenna switching)用途と設定されてよい。
【0159】
一例として、規格(例えば、3gpp TS 38.214)にしたがうとき、SRSの用途は、上位層パラメータ(higher layer parameter)(例えば、RRCパラメータSRS-ResourceSetのusage)を用いて基地局及び/又は端末に設定されてよい。ここで、SRSの用途は、ビーム管理(beam management)用途、コードブック(codebook)送信用途、非コードブック(non-codebook)送信用途、アンテナスイッチング(antenna switching)用途などに設定されてよい。
【0160】
以下、SRS送信(すなわち、SRSリソース又はSRSリソースセットの送信)が、前記用途のうちアンテナスイッチング用途として設定された場合について具体的に説明する。
【0161】
一例として、部分的相互性(Partial reciprocity)を持つ端末の場合、TDD(Time Division Duplex)のような状況でSRS送信を用いたDL(downlink)CSI(Channel State Information)取得(acquisition)のために、アンテナスイッチング(すなわち、送信アンテナスイッチング)に基づくSRS送信が支援されてよい。アンテナスイッチングが適用される場合に、端末のアンテナスイッチングのためにSRSリソースの間(及び/又はSRSリソースとPUSCH/PUCCHリソースとの間)は、一般に15μs程度が必要であり得る。このような点を考慮して、下表7のような(最小(minimum))保護区間(guard period)が定義されてよい。
【0162】
【0163】
表7で、μは、ヌメロロジー(numerology)を表し、Δfは、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)を表し、Yは、保護区間のシンボル数、すなわち、保護区間の長さ(length)を表す。表7を参照すれば、前記保護区間はヌメロロジーを決定するパラメータμに基づいて設定されてよい。前記保護区間において、端末は他のいかなる信号も送信しないように設定され、前記保護区間は完全にアンテナスイッチングに用いられるように設定されてよい。一例として、前記保護区間は、同一スロット(same slot)で送信されるSRSリソースを考慮して設定されてよい。特に、端末がイントラスロットアンテナスイッチング(intra-slot antenna switching)として設定された非周期的(aperiodic)SRSを送信するように設定及び/又は指示された場合に、当該端末は、指定されたSRSリソースごとに異なる送信アンテナを用いてSRSを送信し、各リソース間に上述の保護区間が設定されてよい。
【0164】
また、上述したように、端末は、上位層シグナリングによってアンテナスイッチング用途として設定されたSRSリソース及び/又はSRSリソースセット(SRS resource set)が設定された場合に、アンテナスイッチングと関連した端末能力(UE capability)に基づいて、SRS送信を行うように設定されてよい。ここで、アンテナスイッチングと関連した端末の能力は、‘1T2R’、‘2T4R’、‘1T4R’、‘1T4R/2T4R’、‘1T1R’、‘2T2R’、‘4T4R’などであってよい。ここで、‘mTnR’は、m個の送信(Transmission)及びn個の受信(Reception)を支援する端末能力を意味できる。
【0165】
(例示S1) 例えば、1T2Rを支援する端末の場合、2個のSRSリソースセットまで上位層パラメータSRS-ResourceSetのresourceTypeに対する異なる値に設定されてよい。ここで、各SRSリソースセットは、異なるシンボルで送信される2個のSRSリソースを有してよく、与えられたSRSリソースセットにおいて各SRSリソースは単一(single)SRSポートを構成できる。また、SRSリソースセットにおける2番目のSRSリソースに対するSRSポートは、同一SRSリソースセットにおける1番目のSRSリソースに対するSRSポートとは異なるUEアンテナポートと関連付けられるように設定されてよい。
【0166】
(例示S2) 他の例として、2T4Rを支援する端末の場合、2個のSRSリソースセットまで上位層パラメータSRS-ResourceSetのresourceTypeに対する異なる値に設定されてよい。ここで、各SRSリソースセットは、異なるシンボルで送信される2個のSRSリソースを有してよく、与えられたSRSリソースセットにおいて各SRSリソースは2個のSRSポートを構成できる。また、SRSリソースセットにおける2番目のSRSリソースに対するSRSポート対(pair)は、同一SRSリソースセットにおける1番目のSRSリソースに対するSRSポート対とは異なるUEアンテナポートと関連付けられるように設定されてよい。
【0167】
(例示S3) さらに他の例として、1T4Rを支援する端末の場合、SRS送信が周期的(periodic)、半持続的(semi-persistent)、及び/又は非周期的(aperiodic)のいずれに設定されるかによって、SRSリソースセットが異なる方式で設定されてよい。まず、SRS送信が周期的又は半持続的に設定される場合に、上位層パラメータSRS-ResourceSetのresourceTypeに基づいて設定された0個のSRSリソースセット又は4個のSRSリソースで構成された1個のSRSリソースセットは、互いに異なるシンボルで送信されるように設定されてよい。ここで、与えられたSRSリソースセットにおいて各SRSリソースは単一SRSポートを構成できる。そして、各SRSリソースに対するSRSポートは、互いに異なるUEアンテナポートと関連付けられるように設定されてよい。これと違い、SRS送信が非周期的に設定される場合に、上位層パラメータSRS-ResourceSetのresourceTypeに基づいて設定された0個のSRSリソースセット又は総4個のSRSリソースで構成された2個のSRSリソースセットは、異なる2個のスロットの異なるシンボルで送信されるように設定されてよい。ここで、与えられた2個のSRSリソースセットにおける各SRSリソースに対するSRSポートは、互いに異なるUEアンテナポートと関連付けられるように設定されてよい。
【0168】
(例示S4) さらに他の例として、1T1R、2T2R、又は4T4Rを支援する端末の場合、それぞれ1つのSRSリソースで構成された2個までのSRSリソースセットがSRS送信のために設定されてよい。各SRSリソースのSRSポートの数は1個、2個、又は4個に設定されてよい。
【0169】
万一、指示された端末能力が1T4R/2T4Rであれば、当該端末は、SRSリソースセットにおける全てのSRSリソースに対して同一数のSRSポート(例えば、1又は2)が設定されることが期待できる。また、指示された端末能力が1T2R、2T4R、1T4R、又は1T4R/2T4Rであれば、当該端末は、同一スロットでアンテナスイッチング用途として設定された1つ又はそれ以上のSRSリソースセットが設定されたり又はトリガされることを期待しなくてよい。また、指示された端末能力が1T1R、2T2R、又は4T4Rである場合にも、当該端末は、同一スロットでアンテナスイッチング用途として設定された1つ又はそれ以上のSRSリソースセットが設定されたり又はトリガされることを期待しなくてよい。
【0170】
多重TRP(Multi-TRP)関連動作
【0171】
多点協調通信(CoMP:Coordinated Multi Point)の手法は、多数の基地局が端末からフィードバックされたチャネル情報(例えば、RI/CQI/PMI/LI(layer indicator)など)を相互に交換(例えば、X2インターフェース利用)或いは活用して、端末に協調送信することによって干渉を効果的に制御する方式をいう。利用する方式によって、CoMPは連合送信(JT:Joint transmission)、協調スケジューリング(CS:Coordinated Scheduling)、協調ビームフォーミング(CB:Coordinated Beamforming)、動的ポイント選択(DPS:Dynamic Point Selection)、動的ポイント遮断(DPB:Dynamic Point Blocking)などに区分できる。
【0172】
M個のTRPが一つの端末にデータを送信するM-TRP送信方式は、大きく、i)送信率を高めるための方式であるeMBB M-TRP送信と、ii)受信成功率増加及び遅延(latency)減少のための方式であるURLLC M-TRP送信とに区分できる。
【0173】
また、DCI送信観点で、M-TRP送信方式は、i)各TRPが互いに異なるDCIを送信するM-DCI(multiple DCI)ベースM-TRP送信と、ii)一つのTRPがDCIを送信するS-DCI(single DCI)ベースM-TRP送信とに区分できる。例えば、S-DCIベースM-TRP送信の場合、M TRPが送信するデータに対する全てのスケジューリング情報が一つのDCIで端末に伝達される必要があり、両TRP間の動的な(dynamic)協調が可能な理想的バックホール(ideal BH:ideal BackHaul)環境で用いられてよい。
【0174】
TDMベースURLLC M-TRP送信に対して、方式(scheme)3/4が標準化議論中である。具体的に、方式4は、1つのスロットでは1つのTRPが送信ブロック(TB)を送信する方式を意味し、複数のスロットで複数のTRPから受信した同一TBを用いてデータ受信確率を上げ得る効果がある。これと違い、方式3は、1つのTRPが連続したいくつかのOFDMシンボル(すなわち、シンボルグループ)でTBを送信する方式を意味し、1つのslot内で複数のTRPが互いに異なるシンボルグループで同一のTBを送信するように設定されてよい。
【0175】
また、UEは、互いに異なる制御リソースセット(CORESET:control resource set)(又は、互いに異なるCORESETグループに属したCORESET)で受信したDCIがスケジュールしたPUSCH(又は、PUCCH)を、互いに異なるTRPで送信するPUSCH(又は、PUCCH)と認識するか又は互いに異なるTRPのPDSCH(又は、PDCCH)と認識できる。また、後述する互いに異なるTRPで送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対する方式は、同一TRPに属する互いに異なるパネル(panel)で送信するUL送信(例えば、PUSCH/PUCCH)に対しても同一に適用できる。
【0176】
以下、本開示で説明/言及されるCORESETグループ識別子(group ID)は、各TRP/パネル(panel)のためのCORESETを区分するためのインデックス(index)/識別情報(例えば、ID)などを意味できる。そして、CORESETグループは、各TRP/パネルのためCORESETを区分するためのインデックス/識別情報(例えば、ID)/前記CORESETグループIDによって区分されるCORESETのグループ/和集合であってよい。一例として、CORESETグループIDは、CORSET設定(configuration)内に定義される特定インデックス情報であってよい。この場合、CORESETグループは各CORESETに対するCORESET設定内に定義されたインデックスによって設定/指示/定義されてよい。及び/又は、CORESETグループIDは、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のためのインデックス/識別情報/指示子などを意味できる。以下、本開示で説明/言及されるCORESETグループIDは、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のための特定インデックス/特定識別情報/特定指示子に代替して表現されてよい。前記CORESETグループID、すなわち、各TRP/パネルに設定された/関連したCORESET間の区分/識別のための特定インデックス/特定識別情報/特定指示子は、上位層シグナリング(higher layer signaling、例えば、RRCシグナリング)/第2層シグナリング(L2 signaling、例えば、MAC-CE)/第1層シグナリング(L1 signaling、例えば、DCI)などによって端末に設定/指示されてよい。一例として、当該CORESETグループ単位で各TRP/パネル別(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)PDCCH検出(detection)が行われるように設定/指示されてよい。及び/又は、当該CORESETグループ単位で各TRP/パネル別に(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)上りリンク制御情報(例えば、CSI、HARQ-A/N(ACK/NACK)、SR(scheduling request))及び/又は上りリンク物理チャネルリソース(例えば、PUCCH/PRACH/SRSリソース)が分離されて管理/制御されるように設定/指示されてよい。及び/又は、当該CORESETグループ別に各TRP/パネル別に(すなわち、同一CORESETグループに属したTRP/パネル別に)スケジュールされるPDSCH/PUSCHなどに対するHARQ A/N(処理(process)/再送信)が管理されてよい。
【0177】
NCJT(Non-coherent joint transmission)は、多数のTP(Transmission Point)が一つの端末に同一の時間周波数リソースを用いてデータを送信する方法であり、TP間に互いに異なるDMRS(Demodulation Multiplexing Reference Signal)ポートを用いて異なったレイヤ(layer)を用いて(すなわち、互いに異なるDMRSポートで)データを送信する。
【0178】
TPは、NCJT受信する端末にデータスケジューリング情報をDCIで伝達する。この時、NCJTに参加する各TPが自身の送信するデータに対するスケジューリング情報をDCIで伝達する方式を‘多重DCIベースNCJT(multi DCI based NCJT)’という。NCJT送信に参加するN TPがそれぞれDLグラント(grant)DCIとPDSCHをUEに送信するので、UEは、N個のDCIとN個のPDSCHをN TPから受信する。これとは違い、代表TP一つが自身の送信するデータと他のTP(すなわち、NCJTに参加するTP)が送信するデータに対するスケジューリング情報を一つのDCIで伝達する方式を‘単一DCIベースNCJT(single DCI based NCJT)’という。この場合、N TPが一つのPDSCHを送信するが、各TPは一つのPDSCHを構成する多重レイヤ(multiple layer)の一部レイヤのみを送信する。例えば、4レイヤデータが送信される場合に、TP1が2レイヤを送信し、TP2が残り2レイヤをUEに送信できる。
【0179】
以下、部分的(partially)に重複(overlapped)されたNCJPについて説明する。
【0180】
また、NCJTは、各TPの送信する時間周波数リソースが完全に重なっている完全重複(fully overlapped)NCJTと、一部の時間周波数リソースのみ重なっている部分重複(partially overlapped)NCJTとに区別できる。すなわち、部分重複NCJTである場合、一部の時間周波数リソースではTP1とTP2のデータの両方が送信され、残り時間周波数リソースではTP1又はTP2のいずれが一方のTPのデータのみが送信される。
【0181】
以下、複数(Multi-TRP)での信頼度向上のための方式について説明する。
【0182】
複数TRPでの送信を用いた信頼度(reliability)向上のための送受信方法として、次の2つの方法が考慮できる。
【0183】
図8は、本開示が適用可能な無線通信システムにおいて多重TRP送信方式を例示する。
【0184】
図8(a)を参照すると、同一のコードワード(CW:codeword)/送信ブロック(TB:transport block)を送信するレイヤグループ(layer group)が互いに異なるTRPに対応する場合を示す。この時、レイヤグループは、1つ又はそれ以上のレイヤからなる所定のレイヤ集合を意味できる。このような場合、多数のレイヤ数によって送信リソースの量が増加し、これによってTBに対して低い符号率のロバストなチャネルコーディングを用いることができるという長所があり、また、多数のTRPからチャネルが異なるので、ダイバーシチ(diversity)利得に基づいて受信信号の信頼度向上を期待することができる。
【0185】
図8(b)を参照すると、互いに異なるCWを互いに異なるTRPに対応するレイヤグループで送信する例を示す。この時、図のCW #1とCW #2に対応するTBは互いに同一であると仮定できる。すなわち、CW #1とCW #2はそれぞれ異なるTRPによって同一のTBがチャネルコーディングなどによって互いに異なるCWに変換されたことを意味する。したがって、同一TBの反復送信の例と見なすことができる。
図8(b)では、先の
図8(a)に比べて、TBに対応する符号率が高いという短所があり得る。しかし、チャネル環境によって同一のTBから生成されたエンコードされたビット(encoding bits)に対して互いに異なるRV(redundancy version)値を指示して符号率を調整するか、各CWの変調次数(modulation order)を調節できるという長所を有する。
【0186】
先の
図8(a)及び
図8(b)で例示した方式によれば、同一のTBが互いに異なるレイヤグループで反復送信され、各レイヤグループが互いに異なるTRP/パネルによって送信されることにより、端末のデータ受信確率を高めることができる。これを、SDM(Spatial Division Multiplexing)ベースM-TRP URLLC送信方式と称する。互いに異なるレイヤグループに属するレイヤは、互いに異なるDMRS CDMグループに属するDMRSポートでそれぞれ送信される。
【0187】
また、上述した複数TRP関連の内容は、互いに異なるレイヤを用いるSDM(spatial division multiplexing)方式を基準に説明されたが、これは、互いに異なる周波数領域リソース(例えば、RB/PRB(セット)など)に基づくFDM(frequency division multiplexing)方式及び/又は互いに異なる時間領域リソース(例えば、スロット、シンボル、サブ-シンボルなど)に基づくTDM(time division multiplexing)方式にも拡張して適用されてよいことは勿論である。
【0188】
上りリンクパワー制御
【0189】
無線通信システムでは、状況によって端末(例えば、User Equipment,UE)及び/又は移動装置(mobile device)の送信電力を増加又は減少させる必要がある。このように端末及び/又は移動装置の送信電力を制御することは、上りリンク電力制御(uplink power contorl)と呼ぶことができる。一例として、送信電力制御方式は、基地局(例えば、gNB、eNBなど)からの要求事項(requirement)(例えば、SNR(Signal-to-Noise Ratio)、BER(Bit Error Ratio)、BLER(Block Error Ratio)など)を満たすために適用されてよい。
【0190】
上述したような電力制御は、開ループ(open-loop)電力制御方式と閉ループ(closed-loop)電力制御方式で行われてよい。
【0191】
具体的には、開ループ電力制御方式は、送信装置(例えば、基地局など)から受信装置(例えば、端末など)へのフィードバック(feedback)及び/又は受信装置から送信装置へのフィードバック無しで送信電力を制御する方式を意味する。一例として、端末は基地局から特定チャネル/信号(パイロットチャネル/信号)を受信し、これを用いて受信電力の強度(strength)を推定できる。その後、端末は、推定された受信電力の強度を用いて送信電力を制御できる。
【0192】
これと違い、閉ループ電力制御方式は、送信装置から受信装置へのフィードバック及び/又は受信装置から送信装置へのフィードバックに基づいて送信電力を制御する方式を意味する。一例として、基地局は端末から特定チャネル/信号を受信し、受信した特定チャネル/信号によって測定された電力レベル(power level)、SNR、BER、BLERなどに基づいて端末の最適電力レベル(optimum power level)を決定する。基地局は、決定された最適電力レベルに関する情報(すなわち、フィードバック)を制御チャネル(controlチャネル)などで端末に伝達し、当該端末は、基地局から提供されたフィードバックを用いて送信電力を制御できる。
【0193】
以下、無線通信システムにおいて端末及び/又は移動装置が基地局への上りリンク送信を行う場合に対する電力制御方式について具体的に説明する。
【0194】
具体的に、以下、1)上りリンクデータチャネル(例えば、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、2)上りリンク制御チャネル(例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、3)サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal,SRS)、4)ランダムアクセスチャネル(例えば、PRACH(Physical Random Access Channel)送信に対する電力制御方式が説明される。このとき、PUSCH、PUCCH、SRS及び/又はPRACHに対する送信機会(transmission occasion)(すなわち、送信時間単位)(i)は、システムフレーム番号(system frame number,SFN)のフレーム内におけるスロットインデックス(slot index)(n_s)、スロット内の最初のシンボル(S)、連続するシンボルの数(L)などによって定義されてよい。
【0195】
以下、説明の便宜のために、端末がPUSCH送信を行う場合を基準に電力制御方式が説明される。当該方式を、無線通信システムにおいて支援される他の上りリンクデータチャネルにも拡張して適用可能であることは勿論である。
【0196】
サービングセル(serving cell)(c)のキャリア(carrier)(f)の活性化された(active)上りリンク帯域幅部分(UL bandwidth part,UL BWP)におけるPUSCH送信の場合、端末は、下記の数学式3によって決定される送信電力の線形電力値(linear power value)を算出できる。その後、当該端末は、算出された線形電力値を用いてアンテナポート(antenna port)数及び/又はSRSポート(SRS port)数などを考慮して送信電力を制御できる。
【0197】
具体的に、端末がインデックスjに基づくパラメータ集合構成(parameter set configuration)及びインデックスlに基づくPUSCH電力制御調整状態(PUSCH power control adjustment state)を用いて、サービングセル(c)のキャリア(f)の活性化されたUL BWP(b)でのPUSCH送信を行う場合に、端末は、下記の数学式3に基づいて、PUSCH送信機会(i)でのPUSCH送信電力PPUSCH,b,f,c(i,j,qd,l)(dBm)を決定できる。
【0198】
【0199】
数学式3で、インデックスjは、開ループ電力制御パラメータ(例えば、PO、アルファ(alpha,α)など)に対するインデックスを表し、セル当たりに最大で32個のパラメータ集合が設定されてよい。インデックスq_dは、経路損失(PathLoss,PL)測定(measurement)(例えば、PLb,f,c(qd))に対するDL RSリソースのインデックスを表し、セル当たりに最大で4個の測定値が設定されてよい。インデックスlは、閉ループ電力制御プロセス(process)に対するインデックスを表し、セル当たりに最大で2個のプロセスが設定されてよい。
【0200】
具体的に、PO(例えば、PO_PUSCH,b,f,c(j))は、システム情報の一部としてブロードキャストされるパラメータであり、受信側における目標(target)受信電力を表すことができる。当該Po値は、端末の処理量(throughput)、セルの容量(capacity)、雑音(noise)及び/又は干渉(interference)などを考慮して設定されてよい。また、アルファ(例えば、αb,f,c(j))は、経路損失に対する補償を行う割合を表すことができる。アルファは、0から1までの値に設定されてよく、設定される値によって、完全経路損失補償(full pathloss compensation)又は部分経路損失補償(fractional pathloss compensation)が行われてよい。この場合、前記アルファ値は、端末間の干渉及び/又はデータ速度などを考慮して設定されてよい。また、PCMAX,f,c(i)は、設定された端末送信電力(UE transmit power)を表すことができる。一例として、前記設定された端末送信電力は、3GPP TS 38.101-1及び/又はTS 38.101-2で定義された‘設定された端末の最大出力電力(configured maximum UE output power)’と解釈できる。また、MRB,b,f,c
PUSCH(i)は、サブキャリア間隔(subcarrier spacing)(μ)に基づいてPUSCH送信機会に対するリソースブロック(resource block,RB)の数で表現されるPUSCHリソース割り当ての帯域幅(bandwidth)を表すことができる。また、PUSCH電力制御調整状態と関連したfb,f,c(i,l)は、DCI(例えば、DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、DCIフォーマット2_2、DCIフォーマット2_3など)のTPC命令フィールド(TPC command field)に基づいて設定又は指示されてよい。
【0201】
この場合、特定RRC(Radio Resource Control)パラメータ(例えば、SRI-PUSCHPowerControl-Mappingなど)は、DCI(downlink control information)のSRI(SRS Resource Indicator)フィールドと上述したインデックスj、q_d、l間の連結関係(linkage)を表すことができる。言い換えると、上述したインデックスj、l、q_dなどは、特定情報に基づいてビーム(beam)、パネル(panel)、及び/又は空間領域送信フィルター(spatial domain transmission filter)などと関連付けられてよい。これにより、ビーム、パネル、及び/又は空間領域送信フィルター単位のPUSCH送信電力制御が行われ得る。
【0202】
上述したPUSCH電力制御のためのパラメータ及び/又は情報は、BWP別に個別(すなわち、独立)に設定されてよい。この場合、当該パラメータ及び/又は情報は、上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング、MAC-CE(Medium Access Control-Control Element)など)及び/又はDCIなどによって設定又は指示されてよい。一例として、PUSCH電力制御のためのパラメータ及び/又は情報は、RRCシグナリングPUSCH-ConfigCommon、PUSCH-PowerControlなどによって伝達されてよく、PUSCH-ConfigCommon、PUSCH-PowerControlは、下表8のように設定されてよい。
【0203】
【0204】
上述したような方式によって端末はPUSCH送信電力を決定又は算出でき、決定された又は算出されたPUSCH送信電力を用いてPUSCHを送信できる。
【0205】
以下、説明の便宜のために、端末がPUCCH送信を行う場合を基準に電力制御方式が説明される。当該方式を、無線通信システムにおいて支援される他の上りリンク制御チャネルにも拡張して適用可能であることは勿論である。
【0206】
具体的に、端末がインデックスlに基づくPUCCH電力制御調整状態(PUCCH power control adjustment state)を用いて、プライマリセル(primary cell)(又は、セカンダリセル(secondary cell))(c)のキャリア(f)の活性化されたUL BWP(b)でのPUCCH送信を行う場合に、端末は、下記の数学式4に基づいてPUCCH送信機会(i)でのPUCCH送信電力PPUCCH,b,f,c(i,qu,qd,l)(dBm)を決定できる。
【0207】
【0208】
数学式4で、q_uは、開ループ電力制御パラメータ(例えば、POなど)に対するインデックスを表し、セル当たりに最大で8個のパラメータ値が設定されてよい。インデックスq_dは、経路損失(PL)測定(例えば、PLb,f,c(qd))に対するDL RSリソースのインデックスを表し、セル当たりに最大で4個の測定値が設定されてよい。インデックスlは、閉ループ電力制御プロセス(process)に対するインデックスを表し、セル当たりに最大で2個のプロセスが設定されてよい。
【0209】
具体的に、PO(例えば、PO_PUCCH,b,f,c(qu))は、システム情報の一部としてブロードキャストされるパラメータであり、受信側における目標(target)受信電力を表すことができる。当該PO値は、端末の処理量(throughput)、セルの容量(capacity)、雑音(noise)及び/又は干渉(interference)などを考慮して設定されてよい。また、PCMAX,f,c(i)は、設定された端末送信電力を表すことができる。一例として、前記設定された端末送信電力は、3GPP TS 38.101-1及び/又はTS 38.101-2で定義された‘設定された端末の最大出力電力(configured maximum UE output power)’と解釈できる。また、MRB,b,f,c
PUCCH(i)は、サブキャリア間隔(μ)に基づいてPUCCH送信機会に対するリソースブロック(RB)の数で表現されるPUCCHリソース割り当ての帯域幅を表すことができる。また、デルタ関数(delta function)(例えば、ΔF_PUCCH(F)、ΔTF,b,f,c(i))は、PUCCHフォーマット(例えば、PUCCHフォーマット0、1、2、3、4など)を考慮して設定されてよい。また、PUCCH電力制御調整状態と関連したgb,f,c(i,l)は、端末が受信した又は検出したDCI(例えば、DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、DCIフォーマット2_2など)のTPC命令フィールドに基づいて設定又は指示されてよい。
【0210】
この場合、特定RRCパラメータ(例えば、PUCCH-SpatialRelationInfoなど)及び/又は特定MAC-CE命令(command)(例えば、PUCCH spatial relation Activation/Deactivationなど)は、PUCCHリソース(PUCCH resource)と上述したインデックスq_u、q_d、lとの連結関係を活性化又は非活性化するために用いられてよい。一例として、MAC-CEでのPUCCH spatial relation Activation/Deactivation命令は、RRCパラメータPUCCH-SpatialRelationInfoに基づいてPUCCHリソースと上述したインデックスq_u、q_d、lとの連結関係を活性化又は非活性化できる。言い換えると、上述したインデックスq_u、q_d、lなどは、特定情報に基づいてビーム、パネル、及び/又は空間領域送信フィルターなどと関連付けられてよい。これにより、ビーム、パネル、及び/又は空間領域送信フィルター単位のPUCCH送信電力制御が行われ得る。
【0211】
上述したPUCCH電力制御のためのパラメータ及び/又は情報は、BWP別に個別(すなわち、独立)に設定されてよい。この場合、当該パラメータ及び/又は情報は、上位層シグナリング(例えば、RRCシグナリング、MAC-CEなど)及び/又はDCIなどによって設定又は指示されてよい。一例として、PUCCH電力制御のためのパラメータ及び/又は情報は、RRCシグナリングPUCCH-ConfigCommon、PUCCH-PowerControlなどによって伝達されてよく、PUCCH-CopnfigCommon、PUCCH-PowerControlは、下表9のように設定されてよい。
【0212】
【0213】
上述したような方式によって端末はPUCCH送信電力を決定又は算出でき、決定された又は算出されたPUCCH送信電力を用いてPUCCHを送信できる。
【0214】
multi-TRP PUSCH送信方法
【0215】
以下、本開示で提案する方法においてDL MTRP-URLLCとは、同一データ/DCIを多重TRPが異なるレイヤ(layer)/時間(time)/周波数(frequency)リソースを用いて送信することを意味する。例えば、TRP1は、リソース1で同一データ/DCIを送信し、TRP2はリソース2で同一データ/DCIを送信する。DL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは、異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/DCIを受信する。この時、UEは、同一のデータ/DCIを受信するレイヤ/時間/周波数リソースでどのQCL RS/タイプ(type)(すなわち、DL TCI状態(state))を使用しなければならないかが、基地局から指示される。例えば、同一のデータ/DCIがリソース1とリソース2で受信される場合に、リソース1で使用するDL TCI状態とリソース2で使用するDL TCI状態が指示される。UEは、同一のデータ/DCIをリソース1とリソース2で受信するので、高い信頼度(reliability)が達成できる。このようなDL MTRP URLLCは、PDSCH/PDCCHを対象に適用されてよい。
【0216】
逆に、UL MTRP-URLLCとは、同一のデータ/UCIを多重TRPが異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて単一のUEから受信することを意味する。例えば、TRP1はリソース1で同一のデータ/UCIをUEから受信し、TRP2はリソース2で同一のデータ/UCIをUEから受信した後、TRP間の連結されたバックホールリンク(Backhaul link)を通じて受信データ/UCIを共有する。UL MTRP-URLLC送信方式が設定されたUEは、異なるレイヤ/時間/周波数リソースを用いて同一のデータ/UCIを送信する。この時、UEは、同一のデータ/UCIを送信するレイヤ/時間/周波数リソースでどの送信ビーム(Tx beam)及びどの送信パワー(Tx power)(すなわち、UL TCI状態)を使用しなければならないかが、基地局から指示される。例えば、同一のデータ/UCIがリソース1とリソース2で送信される場合に、リソース1で使用するUL TCI状態とリソース2で使用するUL TCI状態が指示される。このようなUL MTRP URLLCは、PUSCH/PUCCHを対象に適用されてよい。
【0217】
また、以下、本開示で提案する方法において、ある周波数/時間/空間リソースに対してデータ/DCI/UCI受信時に特定TCI状態(又は、TCI)を使用(/マップ)するということは、次の通りである。DLでは、当該周波数/時間/空間リソースで当該TCI状態によって指示されたQCLタイプ及びQCL RSを用いてDMRSからチャネルを推定し、推定されたチャネルでデータ/DCIを受信/復調するということを意味できる。ULでは、その周波数/時間/空間リソースで当該TCI状態によって指示された送信ビーム及び/又は送信パワーを用いてDMRS及びデータ/UCIを送信/変調するということを意味できる。
【0218】
前記UL TCI状態は、UEの送信ビーム又は送信パワー情報を含む。また、TCI状態の代わりに空間関係情報(Spatial relation info)などが他のパラメータなどによってUEに設定されてもよい。UL TCI状態は、ULグラントDCIによって直接指示されてもよく、又はULグラントDCIのSRIフィールドによって指示されたSRSリソースのspatial relation infoを意味するように間接に指示されてもよい。又は、ULグラントDCIのSRIフィールドによって指示された値に連結された開ループ(OL:open loop)送信パワー制御パラメータ(OL Tx power control parameter)(例えば、j:開ループパラメータPoとalpha(セル当たりに最大で32パラメータ値セット)のためのインデックス、q_d:PL(pathloss)測定(セル当たりに最大で4測定)のためのDL RSリソースのインデックス、l:閉ループ(closed loop)パワー制御プロセスインデックス(セル当たりに最大で2プロセス))を意味できる。
【0219】
一方、MTRP-eMBBは、異なるデータを多重TRPが異なるレイヤ/時間/周波数を用いて送信することを意味する。MTRP-eMBB送信方式が設定されたUEは、DCIで複数のTCI状態が指示され、各TCI状態のQCL RSを用いて受信したデータは互いに異なるデータであると仮定する。
【0220】
また、MTRP URLLC送信/受信か又はMTRP eMBB送信/受信かは、MTRP-URLLC用RNTIとMTRP-eMBB用RNTIを別個に区分して用いることによってUEが把握できる。すなわち、URLLC用RNTIを用いてDCIのCRCマスキング(masking)された場合に、UEは、URLLC送信と見なし、eMBB用RNTIを用いてDCIのCRCマスキングされた場合に、UEは、eMBB送信と見なす。又は、他の新しいシグナリングを用いて基地局がUEにMTRP URLLC送信/受信を設定したり又はTRP eMBB送信/受信を設定することもできる。
【0221】
本開示の説明において、説明の便宜のために、2TRP間の協力送信/受信を仮定して説明するが、本開示で提案する方法は、3個以上の多重TRP環境でも拡張適用されてよく、また、多重パネル環境(すなわち、TRPをパネルに対応付けて)でも拡張適用されてよい。また、UEにとって、互いに異なるTRPは、互いに異なるTCI状態と認識されてよい。したがって、UEがTCI状態1を用いてデータ/DCI/UCIを受信/送信したことは、TRP1から/にデータ/DCI/UCIを受信/送信したことを意味する。
【0222】
本発明の提案は、MTRPがPDCCHを協力送信する(同一PDCCHを反復送信したり或いは分けて送信する)状況で活用されてよく、一部の提案は、MTRPがPDSCHを協力送信したりPUSCH/PUCCHを協力受信する状況にも活用されてよいだろう。
【0223】
また、以下、本文書において、UEが複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUSCHを反復送信するという意味は、同一データを複数のPUSCHで送信することを意味できる。ここで、各PUSCHは、互いに異なるTRPのULチャネルに最適化して送信されてよい。例えば、UEが同一データをPUSCH1と2で反復送信する状況を考慮する。PUSCH1は、TRP1のためのUL TCI状態1を用いて送信し、プリコーダ(precoder)/MCSなどのリンク適応(link adaptation)も、TRP1のチャネルに最適化された値がスケジュールされ、それによって送信してよい。PUSCH2は、TRP2のためのUL TCI状態2を用いて送信し、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP2のチャネルに最適化された値がスケジュールされ、それによって送信してよい。このとき、反復送信されるPUSCH1と2は互いに異なる時間に送信されてTDMされるか、FDM、SDMされてよい。
【0224】
また、以下、本開示において、UEが複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUSCHを分けて送信するという意味は、1つのデータを1つのPUSCHで送信するものの、そのPUSCHに割り当てられたリソースを分けて、互いに異なるTRPのULチャネルに最適化して送信することを意味できる。例えば、UEが同一データを10シンボル(symbol)PUSCHで送信することを考慮する。ここで、先頭5シンボルではPUSCHをTRP1のためのUL TCI状態1を用いて送信し、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP1のチャネルに最適化された値がスケジュールされ、それによって送信してよい。残り5シンボルではPUSCHをTRP2のためのUL TCI状態2を用いて送信し、プリコーダ/MCSなどのリンク適応も、TRP2のチャネルに最適化された値がスケジュールされ、それによって送信してよい。上記の例では1つのPUSCHを時間リソースに分けてTRP1に向かう送信とTRP2に向かう送信をTDMしたが、その他にFDM/SDM方式で送信されてもよい。
【0225】
PUSCH送信と類似にPUCCHも、UEが複数基地局(すなわち、MTRP)が受信するように同一PUCCHを反復送信したり或いは同一PUCCHを分けて送信できる。
【0226】
本発明の提案は、PUSCH/PUCCH/PDSCH/PDCCHなどの様々なチャネルに拡張適用可能である。
【0227】
Rel-16 eNR MIMOでは、multi-TRP PDSCH送信において単一DCIベース(single DCI based)と多重DCIベース(multi DCI based)PDSCH送信に対して標準化が行われた。Rel-17 FeNR MIMOでは、PDSCHを除くmulti-TRP送信(例えば、PDCCH、PUCCH、PUSCHなど)に対して標準化がなされる予定である(以下では、multi-TRPをM-TRP、MTRPなどと略す。)。
【0228】
M-TRP PUSCH送信の場合に、基地局のPUSCHスケジューリング前に、ULチャネル推定(channel estimation)及びリンク適応(link adaptation)のために端末のSRS送信が先行される必要がある。ただし、Rel-15 NRのSRS構造によれば、CB(codebook)/NCB(non-codebook)用途のSRSリソースセット(resource set)をそれぞれ一つずつしか設定できない制約(CB用途のSRSリソースセット内には最大で2個のリソースが存在し、NCB用途のSRSリソースセット内には最大で4個のリソースが存在し得る。)がある。したがって、M-TRP PUSCHのための端末SRS設定/送信に限界がある。
【0229】
また、基地局がM-TRP PUSCHスケジューリング時には、単一DCIベースと多重DCIベースのスケジューリングが可能である。ただし、互いに異なるTRPに向かうPUSCHに対する情報(例えば、送信ランク指示子(TRI:Transmit Rank Indicator)、送信プリコーディング行列指示子(TPMI:Transmit Precoding Matrix Indicator)、CQI)をどのように単一或いは多重DCIに含めるかの定義が必要である。
【0230】
このような背景に基づき、本開示では、基地局が端末にmulti-TRP PUSCH送信をスケジューリング(scheduling)するためのSRS設定、及びmulti-TRP PUSCHスケジューリング方法に対して提案し、後続する端末のmulti-TRP PUSCH送信方法について提案する。
【0231】
本文書において‘/’は、文脈によって‘及び(and)’、‘又は(or)’或いは‘及び/又は’を意味する。本開示ではPUSCHを基準にアイディアを主に説明するが、これは制限ではなく、複数のTO(Transmission Ocassion)と構成されたPUCCHに対しても同一/類似の方法を適用することができる。また、以下の提案方法は、DCIによって複数のTOに対してPUSCHを送信する場合を基準に説明するが、特定周期ごとにPUSCH送信をする場合(例えば、半持続的(semi-persistent)PUSCH)、或いは(URLLC目的或いは音声サービス(voice service)目的で)PUSCH送信が可能なULリソースを(半静的(semi-static)に)端末に割り当てた後に、端末にとって必要な時に当該リソースでPUSCHを送信する場合(例えば、グラント無し(grant-free)PUSCH)に、当該PUSCHを複数のTOで送信する場合にも適用可能である。
【0232】
基地局が端末に2個以上複数のTRPに向かうPUSCHをスケジュールするためには、ULチャネル推定(channel estimation)及びULリンク適応(link adaptation)のための端末からのSRS送信が先行される必要がある。このようなSRS送信は、1回の送信を複数のTRPが傍聴(overhear)する形態で行われてよいが、ビームベース(beam-based)動作やFR2ベースシステム(表2参照)を考慮した時には、各TRPに向かうSRSを端末が別個に送信する必要がある。前記各TRPに向かうSRS送信のためのSRS設定/送信方法は、下記のように2つの方法に区別できる。
【0233】
方法1:各TRPに向かうSRS送信のための暗黙的な(implicit)SRS設定方法(或いは、複数SRSリソースセットを用いた互いに異なるTRPに向かうSRS設定方法)
【0234】
コードブック(CB:codebook)用途及び非コードブック(NCB:non-Codebook)用途に対して各1個に制限されたRel-15のSRSリソースセット設定と違い、CB用途及びNCB用途に対してそれぞれ2個以上のSRSリソースセットが設定されてよい。これにより、各用途の互いに異なるSRSリソースセットは、互いに異なるTRPに向かうSRSリソースを含むことができる。すなわち、CB用途のSRSリソースセットが2個以上設定されてよく、各SRSリソースセットは互いに異なるTRPに対応してよい。同様に、NCB用途のSRSリソースセットが2個以上設定されてよく、各SRSリソースセットは互いに異なるTRPに対応してよい。
【0235】
方法1によれば、既存SRS設定構造上、SRSリソースセットレベルでパワー制御パラメータ(power control parameter)が設定されるが、TRP別にパワー制御動作が可能であるという長所がある。また、互いに異なるSRSリソースセットに対して互いに異なるパネルが対応する場合(例えば、互いに異なるSRSリソースセットに対して互いに異なるパネル識別子(P-ID:panel-ID)が設定される場合)に、互いに異なるTRPに向かうSRSリソースセットに対して送信パネル(panel)を自由に設定/指示可能であるという長所がある。
【0236】
方法2:各TRPに向かうSRS送信のための明示的な(explicit)SRS設定方法(或いは、単一SRSリソースセットを用いた互いに異なるTRPに向かうSRS設定方法)
【0237】
SRSリソースセット設定において用途を定義/設定する用途(すなわち、‘usage’)パラメータにおいて、M-TRP PUSCH(例えば、‘m-trpPUSCH’)(或いは、ハイブリッド(例えば、‘hybrid’)、ここで、ハイブリッドの意味は、codebookとnonCodebookがハイブリッドされてSRSリソースセット内に存在するという特徴を表す。)用途のパラメータが新しく追加/定義されてよい。当該M-TRP PUSCH目的のSRSリソースセット内で互いに異なるTRPに向かうSRSリソースが設定されてよい。ここで、当該SRSリソースセット内に設定されたSRSリソースは、いずれもCB目的であってもよく、いずれもNCB目的であってもよく、又はCBとNCB目的のSRSリソースが混在していてもよい。
【0238】
方法2によれば、1つのSRSリソースセット内にCBとNCB目的のSRSリソースが柔軟(flexible)に設定されてよく、CBとNCB目的のSRSリソースが混在するように設定することも可能であるという長所がある。ここで、CBとNCB目的のSRSリソースを区分するための事前の定義/設定/基準が存在してよい。例えば、CB用途は、多重ポート(multi-port)SRSリソースと設定され、NCB用途は、単一ポート(single-port)SRSリソースと設定されてよい。一方、SRSリソース別送信パネル(panel)設定/指示のためには、リソース別P-ID設定や、リソース設定内空間関係情報(spatialRelationInfo)設定(又は/及びUL TCI設定)においてP-ID設定が必要である。しかし、各TRPに向かう互いに異なるSRSリソースの個別パワー制御がし難いという短所がある。
【0239】
上述した方法1と方法2に基づいて下記のように提案する。
【0240】
実施例1:基地局は、セル識別子(cell ID)(或いは、TRP識別子(TRP ID))が含まれたDL/UL RS(例えば、SSB、CSI-RS、SRS)情報を、各SRSリソース(又は、各SRSリソースセット)の空間関係情報(spatialRelationInfo)として設定できる。これにより、端末は、特定SRSリソースに対してどのTRPに向かうSRSリソースであるかが区分/認知できる。例えば、方法1が適用される場合に、i)SRSリソースセットに対する設定内に受信セルID(或いは、TRP ID)が設定されてよい。又は、方法2が適用される場合に、ii)SRSリソースに対する設定内に受信セルID(或いは、TRP ID)が設定されてよい。
【0241】
実施例1により、端末は、特定SRSリソースセット或いはSRSリソースがM-TRP PUSCHスケジューリングのためのSRSリソース(ULチャネル推定(channel estimation)及びリンク適応(link adaptation)用途)であることが認知できる。基地局は、後で当該SRSリソースを端末が送信するようにし(例えば、DCIによるSRS送信をトリガリング)、各TRPでのULチャネルを測定でき、その後、M-TRP PUSCHを端末にスケジュールすることができる。また、後続して基地局がM-TRP PUSCHスケジューリング時に、当該PUSCHスケジューリングDCIのSRSリソース指示子(SRI:SRS resource indicator)フィールド又は/及びUL-TCIフィールド(或いは、下記に提案のDCI内特定フィールド)などによって前記SRSリソースセット/SRSリソースを参照(reference)として指示できる。これにより、端末は、スケジュールされた複数個のPUSCHに対する目的TRPが認知でき、当該SRS設定(及びPUSCH TOに対する設定)に従ってPUSCHを送信することになる。
【0242】
実施例2:基地局は端末にM-TRP PUSCHをスケジュールするために次のような方法を活用できる。
【0243】
実施例2-1:端末のUL送信モード(transmission mode)を設定するパラメータ(例えば、‘txConfig’)において、‘codebook’と‘nonCodebook’設定の他にM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’、ここで、ハイブリッドの意味は、codebookとnonCodebookがハイブリッドしてPUSCH送信に活用されるという特徴を表す。)が追加/定義されてよい。基地局は、特定端末のUL送信モード(UL transmission mode)の設定(例えば、‘txConfig’)をM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’或いは‘hybrid’)と設定することにより、端末のUL送信モードをM-TRP PUSCH送信モードにスイッチング(switching)することができる。このような方法は半静的(semi-static)なスケジューリングという特徴を有する。前記‘m-trpPUSCH’或いは‘hybrid’パラメータの名称は一例であり、別の名称が含まれてもよく、本開示の提案方法の範囲を限定しようとする意味でないことは明らかである。
【0244】
上述したように、UL送信モードの設定(例えば、‘txConfig’)がM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’或いは‘hybrid’)と設定されることにより、この設定に後続するPUSCHスケジューリングのためのDCIは、多重TRPに向かう多重PUSCH送信時点(TO:Transmission Occasion)のスケジューリングを意味することになる。したがって、当該DCIフィールド(field)は、複数TRPに向かう複数PUSCHに対する複数セットの情報を有する。すなわち、各TRP別に1つ以上のPUSCH TOを含むPUSCHセットがスケジュールされ得る。具体的に、各PUSCHのビーム(beam)指示のために(すなわち、それぞれのTRP別に独立にビーム指示するために)、前記DCIを用いて複数個のSRI(或いは、UL-TCI状態)フィールドで複数個のビームを設定/指示することができる。また、前記DCIによって、各PUSCHに対する複数のタイミングアドバンス(TA:Timing Advance)値が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にTAが設定/指示される)。また、前記DCIによって各PUSCHのための複数個のパワー制御パラメータセット(又は、プロセス)が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にパワー制御パラメータが設定/指示される)。なお、前記DCIによって、各PUSCHのプリコーダ(precoder)を決定するために複数個のTPMI(transmit PMI)が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にTPMIが設定/指示される)。
【0245】
実施例2-2:基地局はM-TRP PUSCHスケジューリングのためのCORESET又は/及びサーチスペースセット(search space set)を別個に設定してよい。当該CORESET又は/及びサーチスペースセットで端末が受信するDCIを、M-TRP PUSCHをスケジュールするDCIとして端末は認知できる。
【0246】
又は、i)M-TRP PUSCHスケジューリングのための別個のDCIフォーマット(format)が定義/設定されてよい。及び/又はii)M-TRP PUSCHスケジューリング用途のDCIをデコーディング(decoding)するための端末の別個のRNTIが定義/設定されることにより、端末は、当該ID(すなわち、RNTI)を、ブラインド検出(blind detection)のためのスクランブリング識別子(scrambling ID)として活用できる。このような方法は、動的な(dynamic)スケジューリングが可能であるという長所を有する。すなわち、M-TRP PUSCHスケジューリングのために、基地局は、上述したCORESET又は/及びサーチスペースセット(search space set)でDCIを端末に送信することができる。又は、TRP PUSCHスケジューリングのために、上述した別個のDCIフォーマット及び/又は別個のRNTIを用いてDCIを端末に送信できる。
【0247】
前記別個に設定されたCORESET/サーチスペースセットで端末がDCIを受信したり、又は前記i)のように別個のDCIフォーマットのDCIを受信したり、又はii)のように別個のRNTIを用いてDCIのブラインド検出(blind detection)に成功すれば、端末は、当該DCIが多重TRPに向かう多重PUSCH TO(Transmission Occasion)のスケジューリングを意味すると認知する/見なすことができる。この場合、当該DCIのフィールドは、複数TRPに向かう複数PUSCHに対する複数セットの情報を有する。具体的に、各PUSCHのビーム(beam)指示のために(すなわち、それぞれのTRP別に独立にビーム指示をするために)、前記DCIによって複数個のSRI(或いは、UL-TCI状態)フィールドで複数個のビームを設定/指示してよい。また、前記DCIによって、各PUSCHに対する複数のタイミングアドバンス(TA:Timing Advance)値が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にTAが設定/指示される)。また、前記DCIによって、各PUSCHのための複数個のパワー制御パラメータセット(又は、プロセス)が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にパワー制御パラメータが設定/指示される)。なお、前記DCIによって、各PUSCHのプリコーダ(precoder)を決定するための複数個のTPMI(transmit PMI)が設定/指示/適用されてよい(すなわち、それぞれのTRP別に独立にTPMIが設定/指示される)。
【0248】
実施例3:前記M-TRP PUSCHスケジューリングのためのDCIの複数PUSCH送信時間(Transmission Occasion,TO)設定/指示方法及び後続する端末の複数TOに対する仮定及びPUSCH送信方法について提案する。
【0249】
上記のように、M-TRP PUSCHスケジューリングのために、方法1によって2つのSRSリソースセットが設定されたり、又は方法2によってM-TRP用途のSRSリソースセット(或いは、‘ハイブリッド(hybrid)’SRSリソースセット)が設定され、M-TRP PUSCHスケジューリングのためのULチャネル推定(channel estimation)/ULリンク適応(link adaptation)が行われてよい。その後、基地局は、前記実施例2のDCIを用いて、複数のTRPに向かう複数PUSCH送信時間(TO)に対する送信を端末に指示できる。このような各TRPに向かう各PUSCH TOに対する設定は、M-TRP PUSCHスケジューリング前にあらかじめRRC/MAC CE(control element)などのような上位層シグナリングによって設定/アップデートされてよい。
【0250】
前記各TRPに向かう各PUSCH TOに対する設定/指示について具体的に述べると、端末はDCIの特定フィールド(例えば、SRIフィールド、UL-TCIフィールド)で指示される、各TRPに向かうSRSリソースセット/SRSリソースに該当するパワー制御(PC:power control)パラメータ(セット)及び送信ビーム(Tx beam)を複数PUSCH TOに特定順序で(又は、あらかじめ設定された規則通りに)適用する。すなわち、全PUSCH TOのうち各TRPに対応するPUSCH TOがグルーピングされ、PUSCH TOグループ別にそれぞれ対応するSRSリソースセット/SRSリソースに対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用されてよい。
【0251】
ここで、特定順序(又は、あらかじめ設定された規則)に従えば、TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)、前記各TRPに向かうSRSリソースセット/SRSリソースに該当するPCパラメータ(セット)と送信ビームが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用されてよい。ここで、TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)、各TRPに対するSRIフィールドが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)マップされることにより、SRSリソースセット/SRSリソースに該当するPCパラメータ(セット)と送信ビームが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用され得る。例えば、2個のTRPに対するPUSCH送信においてPUSCH TOが4であると仮定する。また、TRP1は、SRSリソースセット/SRSリソース1が対応し、TRP2は、SRSリソースセット/SRSリソース2が対応すると仮定する。この場合、1番目のPUSCH TOは、SRSリソースセット/SRSリソース1に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用され、2番目のPUSCH TOは、SRSリソースセット/SRSリソース2に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用され、3番目のPUSCH TOは、SRSリソースセット/SRSリソース1に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用され、4番目のPUSCH TOは、SRSリソースセット/SRSリソース2に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用されてよい。
【0252】
又は、N個のPUSCH TOが設定された時、隣接したfloor(N/2)(floor(x)は、xより大きくない最大整数)又はceil(N/2)(ceil(x)は、xより小さくない最小の整数)個のTO別にグルーピングされてよい。そして、各TOグループと各TRPに向かうSRSリソースセット/SRSリソースに該当するPCパラメータ(セット)と送信ビームが循環的に(circular)順次にマップされてよい。言い換えると、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)、各TRPに対するSRSリソースセット/SRSリソースに該当するPCパラメータ(セット)と送信ビームが循環的に(circular)順次にマップされてよい。ここで、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)、各TRPに対するSRIフィールドが循環的に(circular)順次にマップされることにより、SRSリソースセット/SRSリソースに該当するPCパラメータ(セット)と送信ビームが循環的に(circular)順次にマップされ得る。例えば、2個のTRPに対するPUSCH送信においてPUSCH TOが6であると仮定する。また、TRP1はSRSリソースセット/SRSリソース1が対応し、TRP2はSRSリソースセット/SRSリソース2が対応すると仮定する。この場合、1番目のPUSCH TOグループ(1番目、2番目、3番目のPUSCH TO)は、SRSリソースセット/SRSリソース1に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用され、2番目のPUSCH TOグループ(4番目、5番目、6番目のPUSCH TO)は、SRSリソースセット/SRSリソース2に対するPCパラメータ(セット)と送信ビームが適用されてよい。
【0253】
また、上と同じ方式で、前記DCIの特定フィールド(すなわち、SRIフィールド、TPMIフィールド)で指示された複数個のプリコーダ(precoder)も、複数のPUSCH TOに特定順に(又は、あらかじめ設定された規則通りに)適用されてよい。
【0254】
ここで、特定順序(又は、あらかじめ設定された規則)に従えば、特定順序は、TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)、前記各TRPに向かうプリコーダが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用されてよい。ここで、TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)各TRPに対応するSRIが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)マップされることにより、各TRPに対するプリコーダが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用され得る。例えば、2個のTRPに対するPUSCH送信においてPUSCH TOが4であると仮定する。また、TRP1はプリコーダ1が対応し、TRP2はプリコーダ2が対応すると仮定する。この場合、1番目のPUSCH TOはプリコーダ1が適用され、2番目のPUSCH TOはプリコーダ2が適用され、3番目のPUSCH TOはプリコーダ1が適用され、4番目のPUSCH TOはプリコーダ2が適用されてよい。
【0255】
又は、N個のPUSCH TOが設定された時に、隣接したfloor(N/2)又はceil(N/2)個のTO別にグルーピングされてよい。そして、各TOグループと各TRPに向かうプリコーダが循環的に(circular)順次にマップされてよい。ここで、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)、各TRPに対するプリコーダが循環的に(circular)順次にマップされてよい。ここで、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)各TRPに対応するSRIフィールドが循環的に(circular)順次にマップされることにより、各TRPに対するプリコーダが循環的に(circular)順次にマップされ得る。例えば、2個のTRPに対するPUSCH送信においてPUSCH TOが6であると仮定する。また、TRP1はプリコーダ1が対応し、TRP2はプリコーダ2が対応すると仮定する。この場合、1番目のPUSCH TOグループ(1番目、2番目、3番目のPUSCH TO)は、プリコーダ1が適用され、2番目のPUSCH TOグループ(4番目、5番目、6番目のPUSCH TO)は、プリコーダ2が適用されてよい。
【0256】
上のようにマップされた結果、端末は、同一グループに含まれた隣接TOに対して同一のPCパラメータ(セット)、送信ビーム及び/又はプリコーダを適用できる。すなわち、前記動作により、互いに異なる複数個のTRPに向かうようにスケジュールされる複数PUSCH TOに対する電力制御パラメータ(セット)、送信ビーム及び/又はプリコーダが基地局のM-TRP PUSCHスケジューリングDCIによって設定/指示され得る。
【0257】
また、基地局は、複数個TRPに向かう複数のPUSCH TOに対して端末が適用するTA値を、M-TRP PUSCHスケジューリング前に、RRC、MAC CEのような上位層シグナリングを用いて設定/指示/アップデートすることができる。前記と同様に、端末は設定/指示/アップデートされたTA値を複数のPUSCH TOに特定順に適用してよい。すなわち、PUSCH TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)、前記各TRPに対するTA値が交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用されてよい。ここで、PUSCH TOが増加するに従って(すなわち、TOのインデックスの昇順で)各TRPに対応するSRIフィールドが交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)マップされることにより、各TRPに対するTA値が交互に(すなわち、循環的に(circular)順次に)適用され得る。
【0258】
又は、N個のPUSCH TOが設定された時に、隣接したfloor(N/2)又はceil(N/2)個のTO別にグルーピングされてよい。そして、各TOグループと各TRPに対するTA値が循環的に(circular)順次にマップされてよい。ここで、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)、各TRPに対するTA値が循環的に(circular)順次にマップされてよい。言い換えると、TOグループ別に(すなわち、TOグループのインデックスの昇順で)各TRPに対応するSRIフィールドが循環的に(circular)順次にマップされることにより、各TRPに対するTA値が循環的に(circular)順次にマップされ得る。
【0259】
本開示においてTOとは、複数チャネルがTDMされる場合に、互いに異なる時間に送信された各チャネルを意味し、複数チャネルがFDMされる場合に、互いに異なる周波数/RBで送信された各チャネルを意味し、複数チャネルがSDMされる場合に、互いに異なるレイヤ(layer)/ビーム(beam)/DMRSポート(port)で送信された各チャネルを意味できる。各TOには1つのTCI状態がマップされる。同一チャネルを反復送信する場合(例えば、PDCCH、PDSCH、PUSCH、PUCCHを反復送信する場合)に、1つのTOには完全なDCI/データ/UCIが送信され、受信端は、複数TOを受信して受信成功率を高める。1つのチャネルを複数TOに分けて送信する場合に、1つのTOではDCI/データ/UCIの一部が送信され、受信端は、複数TOを全て受信してこそ、断片のDCI/データ/UCIを集めて完全なDCI/データ/UCIを受信することができる。
【0260】
さらに、前記複数のPUSCH TOがM-TRP PUSCHの受信TRPの個数分だけ設定/指示されると、端末は、各TRPに1個ずつのPUSCHを送信する。又は、前記複数のPUSCH TOがM-TRP PUSCHの受信TRP個数のn倍だけ設定/指示されると、端末は各TRPにn個ずつのPUSCHを送信する。このようなPUSCH TOに対する回数情報及び時間ドメイン(time domain)/周波数ドメイン(frequency domain)リソース割り当て情報は、PUSCHスケジューリングのための基地局のDCI送信前にあらかじめRRC/MAC CEなどのような上位層設定によって設定/アップデートされてよく、又はPUSCHに対するスケジューリングDCIの特定フィールドで動的に(dynamic)指示されてよい。この場合、後続する端末のPUSCH TOにおけるPUSCH送信は、前記基地局のPCパラメータ(セット)、送信(アナログ)ビーム、プリコーダ、及びTA設定/指示が適用/活用されてよい。
【0261】
実施例4:前記実施例3の複数個PUSCH TOに対する複数個PCパラメータ(セット)、送信(アナログ)ビーム、プリコーダ及びTAの具体的な設定/指示方法について提案する。
【0262】
i)複数個PUSCH TOに対する複数個TA設定方法
【0263】
基地局は、M-TRP PUSCHスケジューリング前に、端末が複数個PUSCH TOに適用しなければならない複数個TA値を設定/アップデートすることができる。前記TA値は、MAC CEメッセージ(又は、RRCメッセージ)のような上位層シグナリングによって端末に設定/指示/アップデートされてよい。ここで、TA値の個数は、M-TRP PUSCHスケジューリングに参加するTRPの個数と同一であってよい。
【0264】
ii)複数個PUSCH TOに対する複数個送信ビーム設定/指示方法
【0265】
基地局は、M-TRP PUSCHスケジューリング前に、端末が複数個PUSCH TOに適用しなければならない複数個送信ビームを設定/アップデートすることができる。具体的に、PUSCH TO設定に空間関係情報(例えば、‘spatialRelationInfo’)或いは上りリンクTCI(例えば、‘UL-TCI’)によってDL RS(例えば、SSB-RI(rank indicator)、CRI(CSI-RS resource indicator))、UL RS(例えば、SRI(SRS resource indicator))をリンク/連結/参照させることにより、基地局は事前に、各PUSCH TOに端末が適用しなければならないPUSCH送信ビームを、(RRC/MAC-CEによって)設定/アップデートすることができる。又は、前記方法1及び方法2のように、M-TRP PUSCHスケジューリング前に、ULチャネル推定(channel estimation)/ULリンク適応(link adaptation)の目的で設定/送信されたSRSリソースセット/SRSリソースを各PUSCH TOにリンク/連結/参照させることにより、基地局は、各PUSCH TOに端末が適用しなければならない送信ビームを設定/指示/アップデートすることができる。
【0266】
他の方法として、M-TRP PUSCHスケジューリングのためのDCI内複数個PUSCH TOに適用しなければならない送信ビームに対する指示のために(TO個数分の)複数個SRIフィールド或いはUL-TCIフィールドが含まれてよい。複数個SRIフィールド或いはUL-TCIフィールドによって各PUSCH TOに対するDL RS(例えば、SSB-RI、CRI)、UL RS(例えば、SRI)を指示することによって動的な(dynamic)送信ビーム指示が可能である。或いは、前記DCI内の1つのSRIフィールド或いはUL-TCIフィールドが存在しても、当該フィールドに、RRC設定/説明(description)を用いて(TO個数分の)複数個の送信ビームのための参照(reference)RS(DL/UL RS)が(順序対の形態で)リンク/連結されてよい。例えば、SRSリソースセット1のSRSリソース1とSRSリソースセット2のSRSリソース1が1つのコードポイント(codepoint)にリンク/連結されてよい。DCI内SRIフィールドによって前記コードポイントが指示される場合に、前述した実施例3によって、PUSCH TOが増加するに従って(PUSCH TOのインデックスの昇順で)、前記コードポイントとリンク/連結されたSRSリソースセット1のSRSリソース1とSRSリソースセット2のSRSリソース1が交互に(又は、循環的に(circularly)順次に)各PUSCH TOにマップされてよい。また、上述したように、隣接した複数個のPUSCH TO単位でグルーピングされてよい。この場合、TOグループが増加するに従って(PUSCH TOのインデックスの昇順で)、前記コードポイントとリンク/連結されたSRSリソースセット1のSRSリソース1とSRSリソースセット2のSRSリソース1が交互に(又は、循環的に(circularly)順次に)各TOグループにマップされてよい。このように、リンク/連結されることにより、1つのフィールドの1つのコードポイント(codepoint)を用いて、複数個TRPに向かう複数個PUSCH TOに対する複数個の送信ビーム指示が可能である。
【0267】
前記送信ビーム指示のための方法ii)で指示された送信ビームと連結されたパネルによって、端末は、各PUSCH TO送信に活用するパネルが認知できる。又は、SRIフィールド或いはUL-TCIフィールド(又は、フィールド内各コードポイント)に事前に上位層で(順序対の形態で)リンク/連結されているパネルが存在してもよく、スケジューリングDCIによって当該コードポイントが指示された時に、端末は、前記パネルを各PUSCH TO送信に活用する。さらに、DCIスケジューリング前に、各PUSCH TOに対する送信パネルが上位層シグナリングによって設定/アップデートされてよい。
【0268】
iii)複数個PUSCH TOに対する複数個PCパラメータ設定/指示方法
【0269】
基地局は、M-TRP PUSCHスケジューリング前に、端末が複数個PUSCH TOに適用しなければならない複数個PCパラメータ(セット)を、上位層シグナリング(例えば、RRC/MAC-CEなど)によって設定/アップデートすることができる。例えば、方法1或いは方法2のように、M-TRP PUSCHスケジューリング前にULチャネル推定(channel estimation)/ULリンク適応(link adaptation)の目的で設定/指示されたSRSリソースセット/SRSリソースを各PUSCH TOにリンク/連結/参照させることにより、基地局は、各PUSCH TOに端末が適用しなければならないPCパラメータを定義/設定/指示/アップデートすることができる。
【0270】
さらに他の方法として、前記方法ii)のように、DCI内に複数個SRIフィールド或いはUL-TCIフィールドが定義されてよい。そして、前記DCI内各フィールドに、各TRPに向かうPUSCH TOに該当するPCパラメータ(セット)が、RRC設定/説明(description)によってリンク/連結されてよい。これにより、スケジューリングDCI内で特定SRIフィールド或いはUL-TCIフィールドの特定コードポイントが指示されることにより、端末は各TOで適用するPCパラメータ(セット)を認知できる。例えば、DCI内第1SRIフィールド(或いは、UL-TCIフィールド)で指示可能な複数のコードポイントに対応する複数の第1PCパラメータ(セット)、DCI内第2SRIフィールド(或いは、UL-TCIフィールド)で指示可能な複数のコードポイントに対応する複数の第2PCパラメータ(セット)がRRCなどの上位層シグナリングによって設定されてよい。そして、DCI内第1SRIフィールド(PUSCH TO1に対応)で指示されたコードポイントによって、複数の第1PCパラメータ(セット)のうち特定PCパラメータ(セット)が指示され、第2SRIフィールド(PUSCH TO2に対応)で指示されたコードポイントによって、複数の第2PCパラメータ(セット)のうち特定PCパラメータ(セット)が指示されてよい。これにより、端末は各PUSCH TOに適用されるPCパラメータ(セット)を認知できる。
【0271】
同様に、ii)のように、DCI内に1つのSRIフィールド或いはUL-TCIフィールドが存在してよい。この場合、当該1つのフィールドに、各PUSCH TOに該当するPCパラメータ(セット)を(順序対の形態で)RRC設定/説明(description)によってリンク/連結させることにより、同一の端末動作が可能である。例えば、{PCパラメータ(セット)1,PCパラメータ(セット)2,PCパラメータ(セット)3}、{PCパラメータ(セット)4,PCパラメータ(セット)1,PCパラメータ(セット)2}などのように順序対がRRCなどの上位層シグナリングによって設定され、DCI内1つのSRIフィールド或いはUL-TCIフィールド内コードポイント(codepoint)によって前記順序対のいずれか1つが指示されてよい。
【0272】
ここで、前記各PUSCH TOに該当するPCパラメータ(セット)は、開ループパワー制御パラメータ(open-loop power control parameter)であるPO、アルファ(alpha,α)、経路損失参照(pathloss reference)RS(すなわち、経路損失測定に対する参照RSリソースインデックス)及び/又は閉ループ(closed-loop)パラメータである閉ループインデックス(closed-loop index)のうち少なくとも1つ以上を含むことができる。
【0273】
M-TRP PUSCH反復送信が特定条件又は特定信号によって活性化(enable)される場合と非活性化(disable)される場合に対してそれぞれ、SRIフィールドのコードポイント(codepoint)を異なるように定義できる。特に、この方法は、M-TRP PUSCH反復送信の活性化/非活性化がMACレベル又は動的に(dynamic)(例えば、DCIなどによって)指示され得る場合に適用されてよい。例えば、M-TRP PUSCH反復送信が非活性化された場合に、既存方式と同様に、SRIフィールドのコードポイントは、1つの送信ビーム参照(reference)DL/UL RS(例えば、SRSリソース、CSI-RS、SSB)及び/又は1つのパワー制御パラメータセット(power control parameter set)と設定/定義されてよい。すなわち、1つのコードポイントに1つの送信ビーム参照(reference)DL/UL RS及び/又は1つのパワー制御パラメータセットが連結/マップされるように設定/定義されてよい。
【0274】
一方、M-TRP PUSCH反復送信が活性化された場合に、SRIフィールドのコードポイントは、1つの送信ビーム参照(reference)DL/UL RS(例えば、SRSリソース、CSI-RS、SSB)及び複数個(例えば、2個)パワー制御パラメータセットと設定/定義されてよい。すなわち、1つのコードポイントに1つの送信ビーム参照(reference)DL/UL RS及び/又は複数のパワー制御パラメータセットが連結/マップされるように設定/定義されてよい。この場合、PUSCH TO設定/指示によって送信ビームは固定するものの、複数PC(power control)パラメータセットのうち1つが各TOに適用されてよい。
【0275】
又は、M-TRP PUSCH反復送信が活性化された場合に、SRIフィールドのコードポイントは、複数個(例えば、2個)の送信ビーム参照(reference)DL/UL RS(例えば、SRSリソース、CSI-RS、SSB)及び複数個(例えば、2個)パワー制御パラメータセットと設定/定義されてよい。すなわち、1つのコードポイントに複数の送信ビーム参照(reference)DL/UL RS及び/又は複数のパワー制御パラメータセットが連結/マップされるように設定/定義されてよい。この場合、PUSCH TO設定/指示によって複数送信ビーム参照DL/UL RS(例えば、SRSリソース、CSI-RS、SSB)及びPCパラメータセットのうち1つが各TOに適用されてよい。
【0276】
端末には基地局からRRCシグナリングによって各SRI コードポイント値が設定されてよい。M-TRP PUSCH反復送信が非活性化/活性化された場合に、それぞれに対する互いに異なるSRIコードポイント値が設定されてよい。すなわち、M-TRP PUSCH反復送信の非活性化/活性化によって、各SRIコードポイントに連結/マップされる互いに異なる送信ビーム参照RS又は/及びPCパラメータセットが設定されてよい。
【0277】
この場合、M-TRP PUSCH反復送信の非活性化/活性化によって、端末はそれに相応するSRIコードポイント値を用いることができる。すなわち、端末は、M-TRP PUSCH反復送信であるか否かによって、当該SRIコードポイント値に連結/マップされる送信ビーム参照RS又は/及びPCパラメータセットを用いることができる。
【0278】
また、M-TRP PUSCH反復送信が活性化された場合に対するSRIコードポイント値は、非活性化された場合に対するSRIコードポイント(に連結/マップされる送信ビーム参照RS又は/及びPCパラメータセット)値を含む拡大集合(superset)と設定されてよい。すなわち、M-TRP PUSCH反復送信が活性化された場合に対するSRIコードポイント値に連結/マップされる送信ビーム参照RS又は/及びPCパラメータセットは、非活性化された場合に対するSRIコードポイント値に連結/マップされる送信ビーム参照RS又は/及びPCパラメータセットを含むことができる。例えば、SRIフィールドのコードポイント0に対して、M-TRP PUSCH反復送信が非活性化された場合は(送信ビーム参照のための)DL/UL RSインデックス0、PCパラメータセットインデックス0に設定され、TRP PUSCH反復送信が活性化された場合は、DL/UL RSインデックス0、DL/UL RSインデックス1、PCパラメータセットインデックス0、PCパラメータセットインデックス1に設定されてよい。
【0279】
上述した説明において、SRIフィールドは、UL TCI状態フィールド(state field)又は/及びDL/UL統合(unified)TCI状態フィールドに代替されてよい。前記DL/UL統合TCI状態フィールドが用いられることにより、特定識別子(ID)を有するTCI状態のQCLタイプ-D RS又は/及び空間関係参照RS(spatial relation reference RS)(例えば、DL/UL RS)がDL受信ビームの参照RSとUL送信ビームの参照RSの両方として用いられてよい。
【0280】
iv)複数個PUSCH TOに対する複数個プリコーダ(例えば、TPMI指示、SRI指示)設定/指示方法
【0281】
既存NRシステムでは、端末のUL送信モード(transmission mode)を設定するパラメータである‘txConfig’において‘codebook’と‘nonCodebook’が半静的(semi-static)に設定されてよい。当該設定によって、基地局が端末にPUSCHプリコーダを送信するフィールド(例えば、TPMIフィールド、SRIフィールド)が可変する。本開示によれば、(M-TRP PUSCH送信外の目的も含む)例えば、‘m-trpPUSCH’(或いは、‘hybrid’)と呼ばれるUL送信モード(transmission mode)が‘txConfig’内で設定されてよい。当該設定によるPUSCHスケジューリングDCIのプリコーダ指示方法(或いは、M-TRP PUSCHの各プリコーダ指示方法)についても下記に提案する。すなわち、下記では、M-TRP PUSCHのプリコーダ指示のための方法として、各TRPのULチャネル推定(channel estimation)/ULリンク適応(link adaptation)の目的で送信されていた複数個のSRSリソースセット/SRSリソースが、1)いずれもCB目的SRSである場合、2)いずれもNCB目的SRSである場合、3)CB目的とNCB目的のSRSが混在している場合に分けて、プリコーダ指示方法について提案する。
【0282】
- いずれもCB目的SRSである場合
【0283】
最も単純な方法としては、M-TRPスケジューリングDCIにおいてPUSCH TO個数分だけTPMIフィールドが可変してよい。すなわち、PUSCH TO個数に従ってTPMIフィールドの個数が変わってよい。しかし、これは、DCIオーバーヘッド(overhead)が無分別に増加する短所がある。
【0284】
したがって、DCI内TPMIフィールドは1つのフィールドのままで維持し、TPMIフィールドによって指示されたTRI/TPMI値を特定規則ベース(rule-based)でPUSCH TO間で分けて有する(すなわち、TPMI値に該当するプリコーダ(precoder)を分割して、各PUSCH TOに相応する送信ビームに適用する)動作を提案する。このような動作は、全M-TRP PUSCHのデータレイヤ(data layer)においてPUSCH TO別にレイヤを分けて有する送信方式に適用されてよい。例えば、PUSCH TOが2個であり、ランク(rank)4のPMI=2が指示されると、PMI=2(ランク=2)の1番目及び2番目のプリコーディングベクトル(precoding vector)は1番目のTOの送信ビーム(Tx beam)に適用され、残りベクトル(vectors)は他のTOの送信ビーム(Tx beam)に適用されてよい。
【0285】
ここで、PUSCH TOと送信ビーム/PC(power control)間のマッピング関係が定められているので、同様にプリコーディングベクトル(precoding vector)も、PUSCH TOとプリコーディングベクトルとのマッピング関係が成立し得る。例えば、各PUSCH TO同士が総PUSCHレイヤ(layer)を分けて有する動作において、TPMI指示のために部分コヒーレントコードブック(partial coherent codebook)或いは非コヒーレントコードブック(non-coherent codebook)が用いられてよい。また、PUSCHの総レイヤが4ランクを超えるとき、総レイヤをPUSCH TOが分けて有する動作を支援するために、LTE/NRのDL8ポートコードブックが用いられてよい。
【0286】
又は、各TRP或いはPUSCH TOが分けて有するレイヤ数に対して、TRP或いはPUSCH TO別最大(max)ランクが制限されてよい(例えば、2ランク)。この場合、DCIペイロード内でスケジューリングのための各PUSCH TO数字分だけTRI+TPMIフィールドを構成することにより、正確なランクとプリコーダが指示されてよい。また、当該フィールドのビット数の浪費を減らすことができる。例えば、DCI内TRP 1 PUSCH TOのための{TRI_1+TPMI_1}+TRP 2 PUSCH TOのための{TRI_2+TPMI_2}と構成されてよい。このように、複数個のTOがTPMIで指示されたプリコーダのベクトルを分けて有するとき、各TOが対称に(同一数字の)プリコーディングベクトルを分けて有してよく、又は非対称に(すなわち、他の数字、例えば、ランク4の時に3+1/1+3)プリコーディングベクトルを分けて有してよい。
【0287】
ここで、全体M-TRP PUSCHのデータ層において、PUSCH TO別に重なるデータレイヤが存在してよい。この場合、重なるレイヤに対しては各TOに同一プリコーディングベクトルが適用されるように、何番目のレイヤか或いは何番目のベクトルかが、事前に設定/指示されてよい。例えば、1番目のPUSCH TOでデータレイヤ1、2、3が送信され、2番目のPUSCH TOでデータレイヤ3、4が送信される場合に、基地局はスケジューリング前に、layer3を、重なるレイヤ或いはプリコーディングベクトルと事前に設定/指示/アップデートすることによって、端末動作が定義/設定されてよい。
【0288】
上述した各PUSCH TO別にレイヤを分けて有する動作と関連して、M-TRP PUSCHスケジューリング目的のSRSリソースセット/SRSリソース設定時に、CB目的のSRSリソース設定内ポート数の設定によって、事前に、特定TRPに向かうレイヤ数が設定される効果があり得る。又は、事前のPUSCH TO設定時或いはDCIスケジューリング時に、各TRPに向かうレイヤ数が設定/指示されてよい。
【0289】
又は、総M-TRP PUSCHのデータレイヤにおいて各PUSCH TOが全体データレイヤをそれぞれ送信する反復(repetition)形態で動作できる。この場合、DCIで指示されたTPMIフィールドは、特定基準TOに対応する送信ビームに適用されてよい。そして、基準TOではなくTOに対応する送信ビームには、TPMIが指示したプリコーダに対てし直交化(orthogonalize)を行った他のプリコーディングベクトルが適用されてよい。このような直交化過程は、事前に数式的に定義されてよい。又は、直交化過程は、TPMI候補(candidates)のうち、前記DCIで指示したTPMIプリコーダのヌル空間(null space)に存在するTPMIと決定されるものと定義されてよい。他の例として、基地局は、基準TOのTPMIインデックスを基準に他のTOのTPMI値に対するオフセット(offset)値を事前に設定/指示でき、基準TO以外のTOに対するTPMI値は、基準TOのTPMIインデックスとオフセットによって設定/指示されてよい。さらに他の例として、各TOごとに送信パネル(panel)及び/又は送信ビームが異なるので、基準TPMIフィールドが全てのTOにおいて同一に適用されてよい。
【0290】
上述したM-TRP PUSCH TO別に総データレイヤを分けて有する動作と総データレイヤを各PUSCH TOが反復する動作において、基地局の事前設定/アップデート(すなわち、RRC/MACシグナリング)によって、これらの両動作のうちいずれの動作を端末が行うべきかが指示されてよい。又は、M-TRP PUSCHスケジューリングDCIの特定フィールドによって上の2つの動作のスイッチング(switching)が指示されてよい。
【0291】
- いずれもNCB目的SRSである場合
【0292】
既存NRの場合、最大レイヤ設定(例えば、maxMIMO-Layers)或いは端末UL最大レイヤ能力(capability)によって最大レイヤ数(Lmax)値が設定されてよい。そして、当該最大レイヤ数の値とCB用途のSRSリソースセット内SRSリソース個数によって、NCB PUSCHスケジューリングのためのDCI内SRIフィールド値が可変する。本開示では、各PUSCH TOが前記Lmax値を分けて有するか、各PUSCH TOのためのLmax値がそれぞれ設定される動作について提案する。
【0293】
まず、基地局は、各PUSCH TOに対応する(ULチャネル確定/ULリンク適応目的で設定された)SRSリソース個数を設定/定義することにより、全てのPUSCH TOのために設定されたSRSリソース値の和はLmax値になるように設定できる。このような動作により、各PUSCH TOが前記Lmax値を分けて有し得る。また、既存NCBのためのSRIフィールドのビットフィールドをそのまま維持しながら、向上した(enhance)動作が可能である。また、各SRSリソースがどのPUSCH TOに該当するかを、実施例1と3によって基地局と端末は共通の理解を有することができ、曖昧さ(ambiguity)が発生しないという長所がある。
【0294】
次に、さらに他の方法として、基地局は、各PUSCH TOに対応するLmax値をそれぞれ設定/定義することができる。このような方法により、基地局は各PUSCH TOに対応するSRIを、DCIによって(例えば、Lmax 1とLmax 2を合わせた総レイヤ数に対するSRIを)指示できる。この場合、各PUSCH TOのためのSRIフィールドを指示する時に、いずれか1つのTOのためのSRIを全く指示しなくて済むので、単一TRP送信が可能になるという長所がある(例えば、Lmax 1で指示しいでLmax2で指示した場合、TRP2に向かう単一TRP PUSCHになる。)。ここで、いずれか1つのTOのためのSRIを指示しないということは、当該DCIが単一のSRIフィールドのみを含むということを意味できる。又は、いずれか1つのTOのためのSRIを指示しないということは、当該DCI内の複数のSRIフィールドが存在するが、そのいずれか1つのSRIフィールドによって当該SRIフィールドを非活性/オフ(off)設定するようにする特定コードポイントが指示されることを意味できる。この場合、各TOにおいてPUSCHは、前記各TOと関連した、すなわち、活性化されたSRIフィールド(すなわち、非活性/オフ(off)設定するようにする特定コードポイント以外のコードポイントを指示するSRIフィールド)によって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0295】
さらに、基準PUSCH TOのためのSRIがSRIフィールドによって指示され、基準PUSCH TO以外のTOに対するSRIも、同一のインデックスを有するSRSリソースが指示されてよい。例えば、基準PUSCH TOに対応するNCB用SRSリソースセット内でn番目のSRSリソースが指示されると、他のTOでも当該TOに対応するNCB用SRSリソースセット内でn番目SRSリソースが指示されてよい。ここで、基準TOで選択されたSRSリソース個数は、それ以外のTOで選択されたSRSリソース個数と同一であるという条件を常に満たす必要がある。このような動作により、1つのSRIフィールドで複数個TOに対するSRSリソース選択をジョイント(joint)で指示できるので、SRIフィールドのビットフィールドサイズを減らし得るという長所がある。
【0296】
- CB目的とNCB目的のSRSが混在している場合
【0297】
前記‘m-trpPUSCH’(或いは、‘hybrid’)と呼ばれるUL送信モード(transmission mode)(例えば、‘txConfig’)が設定された場合に、又はCBとNCB目的のSRSリソースが混在しているSRSリソースセット/SRSリソース設定に基づいてM-TRP PUSCHスケジューリングを行う場合に、次のような基地局-端末間動作が可能である。
【0298】
上記の方法1と方法2に基づいて、基地局が端末にCB用SRSリソースセット内SRSリソースを1つのみ設定してよい。ここで、M-TRP(或いは、hybrid)PUSCHスケジューリングのためDCIのSRIフィールドは、NCB用SRSリソースセット内SRSリソースにマップされてよく、当該DCIのTPMIフィールドはCB用と定義されてよい。すなわち、DCI内にNCB用途のSRI指示のためのSRIフィールドとCB用途のプリコーダ指示のためのTPMIフィールドが同時に存在してよい。このような動作により、端末は、各PUSCH TOに適用するCB用/NCB用プリコーダ(/Tx(アナログ)ビーム)をそれぞれDCIで指示することができる。
【0299】
v)複数個PUSCH TOに対する複数個MCS設定/指示方法
【0300】
M-TRPスケジューリングDCIにおいてPUSCH TO個数分だけMCSフィールドが可変してよい。しかし、これは、DCIオーバーヘッド(overhead)が無分別に増加する短所がある。したがって、特定基準PUSCH TOに対するMCSは既存DCIのMCSフィールドによって動的に(dynamic)指示されてよい。RRC/MAC-CEなどの上位層シグナリングによって、当該基準になり得るPUSCH TO MCS値からのMCSオフセット値が設定されてよい。これにより、基準PUSCH TO以外の他のTO MCSは、端末に、基準MCS+オフセット値と設定/指示されてよい。各MCS値はそれぞれ、TRPに向かうデータ送信のために用いられてよく、互いに異なるPUSCH TOにマップされることが特徴である。
【0301】
又は、既存LTEシステムで基地局のMCSを指示する時にコードワード(codeword)別に2つのMCSが指示される形態と同様に、基地局は単純にPUSCH TO個数分のMCSを各TRPに対して指示できる。
【0302】
上記の各実施例において、互いに異なる方法は、基地局-端末間動作においてそれぞれ独立に適用/活用されてよく、また、1つ以上の特定実施例及び特定方法の組合せの形態で適用/活用されてもよいことは明らかである。
【0303】
図9は、本開示の一実施例に係るPUSCH送受信方法に対するネットワークと端末との間のシグナリング手順を例示する図である。
【0304】
図9は、本開示で提案する方法(例えば、実施例1/2/3/4など)が適用されてよい多重TRP(すなわち、M-TRP或いは多重セル;以下、全てのTRPはセルに言い換えてよい。)の状況でネットワーク(network)(例えば、TRP1/TRP2)とUEとの間のシグナリングを示す(ここで、UE/ネットワークは一例に過ぎず、
図12及び
図13に記述のように様々な装置に代替適用されてよい。)。
図9は、単に説明の便宜のためのもので、本発明の範囲を限定するものではない。
【0305】
図9を参照すると、説明の便宜上、2個のTRPとUEとの間のシグナリングが考慮されるが、当該シグナリング方式が複数のTRP及び複数のUE間のシグナリングにも拡張して適用されてよいことは勿論である。以下の説明において、ネットワークは、複数のTRPを含む1つの基地局であってよく、複数のTRPを含む1つのセル(Cell)であってよい。一例として、ネットワークを構成するTRP1とTRP2間には理想的(ideal)/非理想的(non-ideal)バックホール(backhaul)が設定されてよい。また、以下の説明は複数のTRPを基準に説明されるが、これは複数のパネル(panel)を用いた送信にも同一に拡張して適用されてよい。なお、本開示において、端末がTRP1/TRP2から信号を受信する動作は、端末がネットワークから(TRP1/2を介して/用いて)信号を受信する動作とも解釈/説明されてよく(或いは、動作であってよく)、端末がTRP1/TRP2に信号を送信する動作は、端末がネットワークに(TRP1/TRP2を介して/用いて)信号を送信する動作と解釈/説明されてよく(或いは、動作であってよく)、逆とも解釈/説明されてよい。
【0306】
UEは、ネットワークからTRP1及び/又はTRP2を介して/用いてSRSと関連した設定情報を受信することができる(S901)。
【0307】
ここで、前記SRSと関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)に送信されてよい。また、前記SRSと関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0308】
先の方法1によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソースセットに関する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースセットは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースセットと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースセットを含むことができる。
【0309】
また、先の方法2によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソース(例えば、1つのSRSリソースセット内)に対する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースを含むことができる。
【0310】
また、先の実施例1によってSRSと関連した設定情報はSRSリソースセットに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むことができる。又は、SRSリソースに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むこともできる。
【0311】
また、先の実施例4によってSRSと関連した設定情報は、多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0312】
図9には示していないが、端末は、S901で受信した設定情報に基づいて、SRSリソースセット別に異なるTRPに向かってSRSを送信でき、また、SRSリソース別に異なるTRPに向かってSRSを送信することができる。
【0313】
UEは、ネットワークからTRP1及び/又はTRP2を介して/用いてPUSCH送信と関連した設定情報を受信することができる(S902)。
【0314】
ここで、PUSCH送信と関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)に送信されてよい。また、PUSCH送信と関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0315】
先の実施例2によって、UL送信モードの一つとしてM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)が定義され、PUSCH送信と関連した設定情報はM-TRP PUSCH設定を含むことができる。前記-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)は、複数のSRSリソースセット又は複数のSRSリソースをベースに送信される送信モードを意味することもできる。
【0316】
また、先の実施例4によってPUSCH送信と関連した設定情報は、多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0317】
端末はネットワークからTRP1(及び/又は、TRP2)を介して/用いてPUSCHスケジューリングのためのDCIを受信することができる(S903)。
【0318】
ここで、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、M-TRPに対するN個の(Nは自然数)TO上におけるPUSCH送信のためのスケジューリング情報を含むことができる。
【0319】
また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、単一のSRIフィールドを含むこともできる。又は、当該DCI内複数のSRIフィールドが存在するが、そのいずれか1つのSRIフィールドによって当該SRIフィールドを非活性/オフ(off)設定するようにする特定コードポイントが指示されてもよい。
【0320】
ここで、先の実施例2によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定された)CORESET及び/又はサーチスペースセット上で送信されてよい。また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定/定義された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定/定義された)DCIフォーマット及び/又はRNTIに基づいて送信されてよい。
【0321】
ここで、先の実施例3によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHのN個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信(例えば、PUSCHの反復送信又はPUSCHの分割送信)対するスケジューリング情報を含むことができる。
【0322】
また、先の実施例4によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、N個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信に関するプリコーダ情報(例えば、TPMI、SRIフィールド)及び/又はMCS指示情報を含むことができる。また、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットをベースに送信される送信モード(すなわち、M-TRP PUSCH送信モード)が活性化されるか否かによって、前記SRIフィールドのコードポイント(codepoint)に対する設定が異なって定義されてもよい。
【0323】
端末は単一TRP又は多重TRP(すなわち、TRP1及び2)にDCIに基づいてPUSCHを送信することができる(S904、S905)。
【0324】
ここで、PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信されてよい。上述したように、各TO別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。又は、隣接した複数個のTOがグルーピングされ、各TOグループ別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。
【0325】
ここで、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHは、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドによって識別される1つのSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。具体的に、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRSリソースセット設定に基づいて決定されてよい。
【0326】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記SRIフィールドによって指示されてもよい。
【0327】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのプリコーダ(precoder)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRIフィールド又は前記DCI内TPMIフィールドに基づいて決定されてよい。
【0328】
また、前記各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連した前記複数のSRIフィールドのうち活性化された1つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0329】
図9に関する説明に具体的に記述しなくとも、先の実施例1、2、3、4における説明は
図9の動作に適用されてよい。
【0330】
先に言及したように、上述したネットワーク/UEシグナリング及び動作(例えば、実施例1/2/3/4、
図9など)は、以下に説明される装置(例えば、
図12及び
図13)によって具現されてよい。例えば、ネットワーク(例えば、TRP1/TRP2)は第1無線装置、UEは第2無線装置に当該してよく、場合によってその逆の場合も考慮されてよい。
【0331】
例えば、上述したネットワーク/UEシグナリング及び動作(例えば、実施例1/2/3/4、
図9など)は、
図12及び
図13の1つ以上のプロセッサ102,202によって処理されてよい。また、上述したネットワーク/UEシグナリング及び動作(例えば、実施例1/2/3/4、
図9など)は、
図12及び
図13の少なくとも1つのプロセッサ(例えば、102、202)を駆動するための命令語/プログラム(例えば、命令(instruction)、実行コード(executable code))の形態でメモリ(例えば、
図12及び
図13の1つ以上のメモリ104,204)に記憶されてもよい。
【0332】
図10は、本開示の一実施例に係るPUSCHを送信する方法に対する端末の動作を例示する図である。
【0333】
図10では、先の実施例1~実施例4に基づく端末の動作を例示する。
図10の例示は説明の便宜のためのもので、本開示の範囲を制限するものではない。
図10で例示された一部の段階は、状況及び/又は設定によって省略されてよい。また、
図10において端末は一つの例示に過ぎず、次の
図12及び
図13で例示された装置によって具現されてよい。例えば、
図12及び
図13のプロセッサ(processor)(102/202)は、トランシーバー(106/206)を用いてチャネル/信号/データ/情報などを送受信するように制御でき、送信する又は受信したチャネル/信号/データ/情報などをメモリ(104/204)に記憶するように制御することもできる。
【0334】
また、
図10の動作は、
図12及び
図13の1つ以上のプロセッサ102,202によって処理されてよい。また、
図10の動作は、
図12及び
図13の少なくとも1つのプロセッサ(例えば、102,202)を駆動するための命令語/プログラム(例えば、命令(instruction)、実行コード(executable code))の形態でメモリ(例えば、
図12及び
図13の1つ以上のメモリ104,204)に記憶されてもよい。
【0335】
端末は基地局からSRSと関連した設定情報(第1設定情報)を受信する(S1001)。
【0336】
ここで、前記SRSと関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)に送信されてよい。また、前記SRSと関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0337】
先の方法1によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソースセットに関する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースセットは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースセットと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースセットを含むことができる。
【0338】
また、先の方法2によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソース(例えば、1つのSRSリソースセット内)に関する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースを含むことができる。
【0339】
また、先の実施例1によって、SRSと関連した設定情報はSRSリソースセットに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むことができる。又は、SRSリソースに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むこともできる。
【0340】
また、先の実施例4によってSRSと関連した設定情報は多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0341】
図10には示していないが、端末は、S1001で受信した設定情報に基づいて、SRSリソースセット別に互いに異なるTRPに向かってSRSを送信でき、また、SRSリソース別に互いに異なるTRPに向かってSRSを送信できる。
【0342】
端末は基地局からPUSCH送信と関連した設定情報(第2設定情報)を受信することができる(S1002)。
【0343】
ここで、PUSCH送信と関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)に送信されてよい。また、PUSCH送信と関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0344】
先の実施例2によって、UL送信モードの一つとしてM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)が定義され、PUSCH送信と関連した設定情報はM-TRP PUSCH設定を含むことができる。前記-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)は、複数のSRSリソースセット又は複数のSRSリソースをベースに送信される送信モードを意味することもできる。
【0345】
また、先の実施例4によってPUSCH送信と関連した設定情報は、多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0346】
端末は基地局からPUSCHスケジューリングのためのDCIを受信する(S1003)。
【0347】
ここで、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、M-TRPに対するN個の(Nは自然数)TO上におけるPUSCH送信のためのスケジューリング情報を含むことができる。
【0348】
また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、単一のSRIフィールドを含むこともできる。又は、当該DCI内複数のSRIフィールドが存在するが、そのいずれか1つのSRIフィールドによって当該SRIフィールドを非活性/オフ(off)設定するようにする特定コードポイントが指示されてもよい。
【0349】
ここで、先の実施例2によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定された)CORESET及び/又はサーチスペースセット上で送信されてよい。また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定/定義された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定/定義された)DCIフォーマット及び/又はRNTIに基づいて送信されてよい。
【0350】
ここで、先の実施例3によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHのN個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信(例えば、PUSCHの反復送信又はPUSCHの分割送信)に関するスケジューリング情報を含むことができる。
【0351】
また、先の実施例4によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、N個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信に関するプリコーダ情報(例えば、TPMI、SRIフィールド)及び/又はMCS指示情報を含むことができる。また、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットをベースに送信される送信モード(すなわち、M-TRP PUSCH送信モード)が活性化されるか否かによって、前記SRIフィールドのコードポイント(codepoint)に対する設定が異なって定義されてもよい。
【0352】
端末は基地局にPUSCHを送信する(S1004)。
【0353】
ここで、PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信されてよい。上述したように、各TO別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。又は、隣接した複数個のTOがグルーピングされ、各TOグループ別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。
【0354】
ここで、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHは、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドによって識別される1つのSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。具体的に、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRSリソースセット設定に基づいて決定されてよい。
【0355】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記SRIフィールドによって指示されてもよい。
【0356】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において前記PUSCHの送信のためのプリコーダ(precoder)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRIフィールド又は前記DCI内TPMIフィールドに基づいて決定されてもよい。
【0357】
また、前記各TOにおいて前記PUSCHは、前記各TOに関連した前記複数のSRIフィールドのうち活性化された1つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。
【0358】
図10に関する説明に具体的に記述しなくとも、先の実施例1、2、3、4における説明は、
図10の動作に適用されてよい。
【0359】
図11は、本開示の一実施例に係るPUSCHを送信する方法に関する基地局の動作を例示する図である。
【0360】
図11では、先の実施例1~実施例4に基づく基地局の動作を例示する。
図11の例示は説明の便宜のためのもので、本開示の範囲を制限するものではない。
図11で例示された一部の段階は、状況及び/又は設定によって省略されてよい。また、
図11で基地局は一つの例示に過ぎず、次の
図12で例示された装置によって具現されてよい。例えば、
図12のプロセッサ(processor)(102/202)は、トランシーバー(106/206)を用いてチャネル/信号/データ/情報などを送受信するように制御でき、送信する又は受信したチャネル/信号/データ/情報などをメモリ(104/204)に記憶するように制御することもできる。
【0361】
また、
図11の動作は、
図12の1つ以上のプロセッサ102,202によって処理されてよい。また、
図11の動作は、
図12の少なくとも1つのプロセッサ(例えば、102,202)を駆動するための命令語/プログラム(例えば、命令(instruction)、実行コード(executable code))の形態でメモリ(例えば、
図12の1つ以上のメモリ104,204)に記憶されてもよい。
【0362】
基地局は端末にSRSと関連した設定情報(第1設定情報)を送信する(S1101)。
【0363】
ここで、前記SRSと関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)で送信されてよい。また、前記SRSと関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0364】
先の方法1によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソースセットに関する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースセットは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースセットのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースセットと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースセットを含むことができる。
【0365】
また、先の方法2によって、SRSと関連した設定情報は、各TRPに対応する複数のSRSリソース(例えば、1つのSRSリソースセット内)に関する情報を含むことができる。ここで、前記複数のSRSリソースは、i)コードブック(codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はii)非コードブック(non-codebook)用途のSRSリソースのみを含む、又はiii)1つ以上のコードブック用途のSRSリソースと1つ以上の非コードブック用途のSRSリソースを含むことができる。
【0366】
また、先の実施例1によってSRSと関連した設定情報は、SRSリソースセットに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むことができる。又は、SRSリソースに対する受信セルID(或いは、TRP ID)を含むこともできる。
【0367】
また、先の実施例4によって、SRSと関連した設定情報は、多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0368】
図11には示していないが、基地局は端末からSRSリソースセット又はSRSリソース上でSRSを受信することができる。
【0369】
基地局は端末にPUSCH送信と関連した設定情報(第2設定情報)を送信することができる(S1102)。
【0370】
ここで、PUSCH送信と関連した設定情報は、上位層(例えば、RRC又はMAC CE)で送信されてよい。また、PUSCH送信と関連した設定情報があらかじめ定義又は設定されている場合に、当該段階は省略されてもよい。
【0371】
先の実施例2によって、UL送信モードの一つとしてM-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)が定義され、PUSCH送信と関連した設定情報はM-TRP PUSCH設定を含むことができる。前記-TRP PUSCH設定(例えば、‘m-trpPUSCH’又は‘hybrid’)は、複数のSRSリソースセット又は複数のSRSリソースをベースに送信される送信モードを意味することもできる。
【0372】
また、先の実施例4によってPUSCH送信と関連した設定情報は、多重PUSCH TO送信と関連したパラメータ設定(TA、送信ビーム、PCパラメータ、プリコーダ、MCSなど)を含むことができる。
【0373】
基地局は端末に、PUSCHスケジューリングのためのDCIを送信する(S1103)。
【0374】
ここで、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、M-TRPに対するN個の(Nは自然数)TO上におけるPUSCH送信のためのスケジューリング情報を含むことができる。
【0375】
また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、単一のSRIフィールドを含むこともできる。又は、当該DCI内複数のSRIフィールドが存在するが、それらのいずれか1つのSRIフィールドによって、当該SRIフィールドを非活性/オフ(off)設定するようにする特定コードポイントが指示されてもよい。
【0376】
ここで、先の実施例2によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定された)CORESET及び/又はサーチスペースセット上で送信されてよい。また、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHが複数のSRSリソースセット(又は、複数のSRSリソース)をベースに送信されるように設定/定義された(すなわち、M-TRP PUSCH送信のために設定/定義された)DCIフォーマット及び/又はRNTIに基づいて送信されてよい。
【0377】
ここで、先の実施例3によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、PUSCHのN個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信(例えば、PUSCHの反復送信又はPUSCHの分割送信)に関するスケジューリング情報を含むことができる。
【0378】
また、先の実施例4によって、PUSCHスケジューリングのためのDCIは、N個の(Nは自然数)TO上で単一TRP又は多重TRPに向かう多重PUSCH送信に関するプリコーダ情報(例えば、TPMI、SRIフィールド)及び/又はMCS指示情報を含むことができる。また、前記PUSCHが前記複数のSRSリソースセットをベースに送信される送信モード(すなわち、M-TRP PUSCH送信モード)が活性化されるか否かによって、前記SRIフィールドのコードポイント(codepoint)に対する設定が異なって定義されてもよい。
【0379】
基地局は端末からPUSCHを受信する(S1104)。
【0380】
ここで、PUSCHは、N(Nは自然数)個の送信時点(TO:transmission occasion)で送信されてよい。上述したように、各TO別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。ここで、基地局が単一のTRPである場合に、前記基地局は自身に該当するTO上でPUSCHを受信することもできる。又は、隣接した複数個のTOがグルーピングされ、各TOグループ別にPUSCHは各TRPに交互に(すなわち、循環的に(circularly)順次に)送信されてよい。ここで、基地局が単一のTRPである場合に、前記基地局は自身に該当するTOグループ上でPUSCHを受信することもできる。
【0381】
ここで、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHは、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記複数のSRIフィールドのうち1つのSRIフィールドによって識別される1つのSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてよい。具体的に、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRSリソースセット設定に基づいて決定されてよい。
【0382】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHの送信のためのパワー制御パラメータ及び/又は前記PUSCHの送信のために参照する参照信号(reference signal)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連する前記SRIフィールドによって指示されてもよい。
【0383】
また、先の実施例によって、各TO(又は、各TOグループ)において、前記PUSCHの送信のためのプリコーダ(precoder)は、前記各TO(又は、各TOグループ)に関連するSRIフィールド又は前記DCI内TPMIフィールドに基づいて決定されてもよい。
【0384】
また、各TOにおいて、前記PUSCHは、前記各TOに関連した前記複数のSRIフィールドのうち活性化された1つのSRIフィールドによって識別されるSRSリソースセット内SRSリソースに基づいて送信されてもよい。
【0385】
図11に関する説明に具体的に記述しなくとも、先の実施例1、2、3、4における説明は
図11の動作に適用されてよい。
【0386】
本開示が適用可能な装置一般
【0387】
図12には、本開示の一実施例に係る無線通信装置のブロック構成図を例示する。
【0388】
図12を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は、様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)を用いて無線信号を送受信することができる。
【0389】
第1無線機器100は、1つ以上のプロセッサ102及び1つ以上のメモリ104を含み、さらに、1つ以上の送受信機106及び/又は1つ以上のアンテナ108を含むことができる。プロセッサ102は、メモリ104及び/又は送受信機106を制御し、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を具現するように構成されてよい。例えば、プロセッサ102は、メモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、第1情報/信号を含む無線信号を送受信機106から送信してよい。また、プロセッサ102は、第2情報/信号を含む無線信号を送受信機106から受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に保存することができる。メモリ104は、プロセッサ102と連結されてよく、プロセッサ102の動作に関連した様々な情報を保存することができる。例えば、メモリ104は、プロセッサ102によって制御されるプロセスの一部又は全部を行うか、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを保存することができる。ここで、プロセッサ102とメモリ104は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部であってよい。送受信機106は、プロセッサ102と連結されてよく、1つ以上のアンテナ108を介して無線信号を送信及び/又は受信することができる。送受信機106は、送信機及び/又は受信機を含むことができる。送受信機106は、RF(Radio Frequency)ユニットに言い換えてもよい。本発明において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味してもよい。
【0390】
第2無線機器200は、1つ以上のプロセッサ202、1つ以上のメモリ204を含み、さらに、1つ以上の送受信機206及び/又は1つ以上のアンテナ208をさらに含むことができる。プロセッサ202は、メモリ204及び/又は送受信機206を制御し、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を具現するように構成されてよい。例えば、プロセッサ202は、メモリ204内の情報を処理して第3情報/信号を生成した後、送受信機206から第3情報/信号を含む無線信号を送信してよい。また、プロセッサ202は、第4情報/信号を含む無線信号を送受信機206から受信した後、第4情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ204に保存することができる。メモリ204は、プロセッサ202と連結されてよく、プロセッサ202の動作に関連した様々な情報を保存することができる。例えば、メモリ204は、プロセッサ202によって制御されるプロセスの一部又は全部を行うか、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するための命令を含むソフトウェアコードを保存することができる。ここで、プロセッサ202とメモリ204は、無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部であってよい。送受信機206は、プロセッサ202と連結されてよく、1つ以上のアンテナ208を介して無線信号を送信及び/又は受信することができる。送受信機206は、送信機及び/又は受信機を含むことができる。送受信機206は、RFユニットに言い換えてもよい。本発明において、無線機器は、通信モデム/回路/チップを意味してもよい。
【0391】
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに制限されるものではないが、1つ以上のプロトコル層が1つ以上のプロセッサ102,202によって具現されてよい。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的な層)を具現することができる。1つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、1つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は1つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成することができる。1つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、メッセージ、制御情報、データ又は情報を生成できる。1つ以上のプロセッサ102,202は、本開示に開示された機能、手続、提案及び/又は方法によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成し、それを1つ以上の送受信機106,206に提供できる。1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信することができ、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図によって、PDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を取得することができる。
【0392】
1つ以上のプロセッサ102,202は、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータと呼ぶことができる。1つ以上のプロセッサ102,202は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せによって具現されてよい。一例として、1つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、1つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、1つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、1つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は1つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が1つ以上のプロセッサ102,202に含まれてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図は、ファームウェア又はソフトウェアを用いて具現されてよく、ファームウェア又はソフトウェアは、モジュール、手続、機能などを含むように具現されてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を実行するように設定されたファームウェア又はソフトウェアは、1つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、1つ以上のメモリ104,204に保存され、1つ以上のプロセッサ102,202によって駆動されてよい。本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図は、コード、命令語及び/又は命令語の集合の形態でファームウェア又はソフトウェアによって具現されてよい。
【0393】
1つ以上のメモリ104,204は1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよく、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を保存することができる。1つ以上のメモリ104,204は、ROM、RAM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ可読記憶媒体及び/又はそれらの組合せによって構成されてよい。1つ以上のメモリ104,204は、1つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置してよい。また、1つ以上のメモリ104,204は、有線又は無線連結のような様々な技術によって1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよい。
【0394】
1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上の他の装置に、本開示の方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信できる。1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上の他の装置から、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のプロセッサ102,202と連結されてよく、無線信号を送受信できる。例えば、1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御できる。また、1つ以上のプロセッサ102,202は、1つ以上の送受信機106,206が1つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御できる。また、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208と連結されてよく、1つ以上の送受信機106,206は1つ以上のアンテナ108,208を介して、本開示に開示された説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図などで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定されてよい。本開示において、1つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、複数の論理アンテナ(例えば、アンテナポート)であってよい。1つ以上の送受信機106,206は、受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換(Convert)してよい。1つ以上の送受信機106,206は、1つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを、ベースバンド信号からRFバンド信号に変換してよい。そのために、1つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含むことができる。
【0395】
図13は、本開示の一実施例に係る車両装置を例示する。
【0396】
図13を参照すると、車両100は、通信部110、制御部120、メモリ部130、入出力部140a及び位置測定部140bを含むことができる。
【0397】
通信部110は、他の車両、又は基地局などの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信できる。制御部120は、車両100の構成要素を制御して様々な動作を行うことができる。制御部120は、メモリ部130及び/又は通信部110を制御し、本開示に述べた説明、機能、手続、提案、方法及び/又は動作順序図を具現するように構成されてよい。メモリ部130は、車両100の様々な機能を支援するデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を記憶することができる。入出力部140aは、メモリ部130内の情報に基づいてAR/VRオブジェクトを出力することができる。入出力部140aは、HUDを含むことができる。位置測定部140bは、車両100の位置情報を取得することができる。位置情報は、車両100の絶対位置情報、走行線内での位置情報、加速度情報、周辺車両との位置情報などを含むことができる。位置測定部140bは、GPS及び様々なセンサーを含むことができる。
【0398】
一例として、車両100の通信部110は、外部サーバーから地図情報、交通情報などを受信してメモリ部130に保存することができる。位置測定部140bは、GPS及び様々なセンサーを用いて車両位置情報を取得し、メモリ部130に保存することができる。制御部120は、地図情報、交通情報及び車両位置情報などに基づいて仮想オブジェクトを生成し、入出力部140aは、生成された仮想オブジェクトを車両内のガラス窓に表示できる(1410,1420)。また、制御部120は、車両位置情報に基づいて車両100が走行線内で正常に運行されているか判断できる。車両100が走行線を異常に外れる場合、制御部120は、入出力部140aを介して車両内のガラス窓に警告を表示することができる。また、制御部120は、通信部110を介して周辺車両に走行異常に関する警告メッセージを放送できる。状況によって、制御部120は、通信部110を介して関係機関に車両の位置情報と、走行/車両異常に関する情報を送信できる。
【0399】
以上で説明された実施例は、本開示の構成要素及び特徴が所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特に明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮されるべきである。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合しない形態で実施されてもよい。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合させて本開示の実施例を構成することも可能である。本開示の実施例において説明される動作の順序は変更されてよい。ある実施例の一部の構成又は特徴は他の実施例に含まれてもよく、或いは他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を結合させて実施例を構成するか、或いは出願後の補正によって新しい請求項として含めることができることは明らかである。
【0400】
本開示は、本開示の必須特徴を外れない範囲で他の特定の形態として具体化できることは当業者に自明である。したがって、上述した詳細な説明はいかなる面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されるべきである。本開示の範囲は、添付する請求項の合理的解釈によって決定されるべきであり、本開示の等価的範囲内における変更はいずれも本開示の範囲に含まれる。
【0401】
本開示の範囲は、様々な実施例の方法による動作を装置又はコンピュータ上で実行させるソフトウェア又はマシン実行可能な命令(例えば、運営体制、アプリケーション、ファームウェア(firmware)、プログラムなど)、及びこのようなソフトウェア又は命令などが記憶されて装置又はコンピュータ上で実行可能な非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer-readable medium)を含む。本開示で説明する特徴を実行するプロセシングシステムをプログラミングするために利用可能な命令は、記憶媒体又はコンピュータ可読記憶媒体上に/内に記憶されてよく、このような記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を用いて、本開示に説明の特徴が具現されてよい。記憶媒体は、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリデバイスのような高速ランダムアクセスメモリを含むことができるが、それに制限されず、1つ以上の磁器ディスク記憶デバイス、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス又は他の非揮発性ソリッドステート記憶デバイスのような非揮発性メモリを含むことができる。メモリは選択的に、プロセッサから遠隔に位置している1つ以上の記憶デバイスを含む。メモリ又は代案としてメモリ内の非揮発性メモリデバイスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。本開示に説明の特徴は、マシン可読媒体の任意の一つに記憶され、プロセシングシステムのハードウェアを制御でき、プロセシングシステムが本開示の実施例に係る結果を活用する他のメカニズムと相互作用するようにするソフトウェア及び/又はファームウェアに統合されてよい。このようなソフトウェア又はファームウェアは、アプリケーションコード、デバイスドライバー、運営体制及び実行環境/コンテナを含むことができるが、これに制限されない。
【0402】
ここで、本開示の無線機器100,200において具現される無線通信技術は、LTE、NR及び6Gの他に、低電力通信のための狭帯域モノのインターネット(Narrowband Internet of Things,NB-IoT)も含むことができる。このとき、例えば、NB-IoT技術はLPWAN(Low Power Wide Area Network)技術の一例であってよく、LTE Cat NB1及び/又はLTE Cat NB2などの規格によって具現されてよく、上述した名称に限定されるものではない。追加として又は代案として、本開示の無線機器(XXX,YYY)において具現される無線通信技術は、LTE-M技術に基づいて通信を行うことができる。このとき、一例として、LTE-M技術は、LPWAN技術の一例であってよく、eMTC(enhanced Machine Type Communication)などの様々な名称と呼ばれてよい。例えば、LTE-M技術は、1)LTE CAT 0、2)LTE Cat M1、3)LTE Cat M2、4)LTE non-BL(non-Bandwidth Limited)、5)LTE-MTC、6)LTE Machine Type Communication、及び/又は7)LTE Mなどの様々な規格のうち少なくともいずれか一つによって具現されてよく、上述した名称に限定されるものではない。追加として又は代案として、本開示の無線機器(XXX,YYY)において具現される無線通信技術は、低電力通信を考慮したジグビー(ZigBee(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))及び低電力広帯域通信網(Low Power Wide Area Network,LPWAN)のうち少なくともいずれか一つを含むことができ、上述した名称に限定されるものではない。一例として、ZigBee技術は、IEEE 802.15.4などの様々な規格に基づいて小型/低い電力デジタル通信に関連したPAN(personal area networks)を生成することができ、様々な名称と呼ばれてよい。
【産業上の利用可能性】
【0403】
本開示で提案する方法は、3GPP LTE/LTE-A、5Gシステムに適用される例を中心に説明したが、3GPP LTE/LTE-A、5Gシステムの他にも様々な無線通信システムに適用可能である。