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特許7496933ラジアル圧縮機、およびラジアル圧縮機を運転する方法
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  • 特許-ラジアル圧縮機、およびラジアル圧縮機を運転する方法 図1
  • 特許-ラジアル圧縮機、およびラジアル圧縮機を運転する方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-30
(45)【発行日】2024-06-07
(54)【発明の名称】ラジアル圧縮機、およびラジアル圧縮機を運転する方法
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/051 20060101AFI20240531BHJP
   F04D 29/28 20060101ALI20240531BHJP
【FI】
F04D29/051
F04D29/28 N
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023520070
(86)(22)【出願日】2021-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 EP2021076795
(87)【国際公開番号】W WO2022073821
(87)【国際公開日】2022-04-14
【審査請求日】2023-03-31
(31)【優先権主張番号】102020212605.4
(32)【優先日】2020-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】オット,トビアス ラインハルト
【審査官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-091935(JP,A)
【文献】特開昭58-113599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/051
F04D 29/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジアル圧縮機(1)であって、圧縮機ケーシング(2)内で回転可能に駆動される少なくとも1つのインペラホイール(3)を備え、前記インペラホイール(3)は、ホイール前面側(5)と、ホイール背面側(6)とを有し、前記ホイール前面側(5)には、質量流(13;23)を圧送すべく、複数のインペラ翼(7)が設けられており、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)は、翼配列(8)を有し、前記翼配列(8)により、前記ラジアル圧縮機(1)の運転中、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)に、前記ホイール前面側(5)における第1の圧力分布(11)に反対作用する第2の圧力分布(12)が発生され、これにより、前記圧縮機ケーシング(2)内で支持しなければならない軸方向力を減少させることができる、
ラジアル圧縮機(1)において、
前記圧縮機ケーシング(2)は、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)により、前記ラジアル圧縮機(1)の運転中、前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)により圧送される前記質量流に対して付加的に、冷却空気質量流(14;24)が圧送されるように、構成され、かつ前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)と組み合わされていて、
前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)は、前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)より大きな外径(10)を有し、
前記インペラホイール(3)は、前記インペラホイール(3)の前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)と、前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)とでもって、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)により圧送される前記冷却空気質量流(14)の全量が、前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)により圧送される前記質量流(13)と前記圧縮機ケーシング(2)内で合流されるように、前記圧縮機ケーシング(2)内に配置されている、
ことを特徴とするラジアル圧縮機(1)。
【請求項2】
前記ラジアル圧縮機(1)は、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)の半径方向内側に吸込開口(28)を有し、前記吸込開口(28)を通して、前記冷却空気質量流(14;24)は、前記圧縮機(1)の個々の通路を通過し、機械の外に圧送されることを特徴とする、請求項1記載のラジアル圧縮機。
【請求項3】
請求項1または2記載のラジアル圧縮機(1)を運転する方法であって、前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)により、前記ラジアル圧縮機(1)の運転中、前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)により圧送される前記質量流(13)に対して付加的に、前記ラジアル圧縮機(1)内において冷却目的で使用される冷却空気質量流(14)を圧送することを特徴とする、ラジアル圧縮機(1)を運転する方法。
【請求項4】
前記インペラホイール(3)の前記ホイール背面側(6)にある前記翼配列(8)により、前記ラジアル圧縮機(1)の運転中、圧送される前記冷却空気質量流(24)を、前記ホイール前面側(5)にある前記インペラ翼(7)により圧送される前記質量流(23)とは独立的に吸い込み、圧送することを特徴とする、請求項記載の方法。
【請求項5】
請求項1または2記載のラジアル圧縮機(1)用の圧縮機ケーシング(2)、シール(25)および/またはインペラホイール(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジアル圧縮機であって、圧縮機ケーシング内で回転可能に駆動される少なくとも1つのインペラホイールを備え、インペラホイールは、ホイール前面側と、ホイール背面側とを有し、ホイール前面側には、質量流を圧送すべく、複数のインペラ翼が設けられており、インペラホイールのホイール背面側は、翼配列を有し、翼配列により、ラジアル圧縮機の運転中、インペラホイールのホイール背面側に、ホイール前面側における第1の圧力分布に反対作用する第2の圧力分布が発生され、これにより、圧縮機ケーシング内で支持しなければならない軸方向力を減少させることができる、ラジアル圧縮機に関する。さらに本発明は、この種のラジアル圧縮機を運転する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、ホイール前面側とホイール背面側とを有するラジアルターボ圧縮機用のインペラホイールが公知である。この場合、ホイール前面側には、媒体を圧送すべく、複数のインペラ翼が設けられており、インペラホイールのホイール背面側は、複数の翼を有し、ホイール背面側にある翼は、ラジアルターボ圧縮機の運転中、インペラホイールのホイール背面側にある翼により、ホイール前面側における第1の圧力分布と同一であるか、または10パーセント未満の分だけ第1の圧力分布から偏差している第2の圧力分布が発生され、これにより、ラジアルターボ圧縮機のスラスト軸受において支持しなければならない軸方向力を減少させることができるように成形され、かつ配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許出願公開第102018215068号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、請求項1の前提部に記載のラジアル圧縮機を、特に燃料電池システム内の空気供給装置としての使用に関し、機能的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、ラジアル圧縮機であって、圧縮機ケーシング内で回転可能に駆動される少なくとも1つのインペラホイールを備え、インペラホイールは、ホイール前面側と、ホイール背面側とを有し、ホイール前面側には、質量流を圧送すべく、複数のインペラ翼が設けられており、インペラホイールのホイール背面側は、翼配列を有し、翼配列により、ラジアル圧縮機の運転中、インペラホイールのホイール背面側に、ホイール前面側における第1の圧力分布に反対作用する第2の圧力分布が発生され、これにより、圧縮機ケーシング内で支持しなければならない軸方向力を減少させることができる、ラジアル圧縮機において、圧縮機ケーシングは、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列により、ラジアル圧縮機の運転中、ホイール前面側にあるインペラ翼により圧送される質量流に対して付加的に、冷却空気質量流が圧送されるように、構成され、かつインペラホイールのホイール背面側にある翼配列と組み合わされていることにより解決される。インペラホイールは、ホイール前面側において供給される媒体、特に空気を圧縮すべく、例えば電気モータにより駆動される。それゆえこの圧縮機は、空気圧縮機またはエアコンプレッサとも称呼される。燃料電池システムにおいて、空気圧縮機により圧縮された空気は、燃料電池のカソードに供給される。圧縮機は、電気モータ式の駆動に対して代替的または付加的に、駆動に関して、燃料電池の排気により駆動されるタービンに結合されていてもよい。インペラホイールは、例えば軸に取り付けられており、軸は、ラジアル圧縮機の運転中、その回転軸線回りに回転する。この回転軸線により軸方向が規定される。軸方向は、インペラホイールあるいは軸の回転軸線の方向またはこの回転軸線に対して平行を意味する。同様に半径方向は、インペラホイールの回転軸線に対して横方向を意味する。軸を有するインペラホイールを圧縮機ケーシング内で軸支するには、例えば2つのラジアル軸受と、1つのスラスト軸受とが必要とされる。冒頭で挙げた特許文献1には、スラスト軸受により圧縮機ケーシング内で支持しなければならない軸方向力が、どのように、ホイール背面側にあるインペラホイールの翼配列により減少あるいは補償され得るかが記載されている。請求項に係るラジアル圧縮機でも、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列は、この機能を果たす。さらに、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列は、請求項に係るラジアル圧縮機の運転中、冷却空気を圧送するために使用される。圧送される冷却空気は、この場合、有利には直接、ラジアル圧縮機自体の内部で、例えばラジアル軸受およびスラスト軸受を冷却するために使用され得る。軸受冷却は、特に燃料電池システム内での使用に際し、有利である。それというのも、ラジアル圧縮機は、燃料電池システムでは極端に高い回転数で運転されるからである。軸を有するインペラホイールを軸支する軸受は、有利には空気軸受として構成されている。
【0006】
ラジアル圧縮機の好ましい一実施形態は、ラジアル圧縮機が、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列の半径方向内側に吸込開口を有し、吸込開口を通して、冷却空気質量流のための冷却空気が吸い込まれることを特徴としている。吸込開口は、例えば、所定のクリアランスが、インペラホイールあるいは軸と、圧縮機ケーシングとの間に許容されることにより、構造的に簡単に実現され得る。冷却空気質量流は、まず、機械全体を通して圧送され、経路の終端においてホイール背面の翼配列から導出される。
【0007】
ラジアル圧縮機の別の好ましい一実施形態は、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列が、ホイール前面側にあるインペラ翼より大きな外径を有することを特徴としている。これにより、十分に冷却空気が圧送されることを保証すべく、ホイール背面側においてより大きな増圧が可能となる。このことは、インペラホイール冷却および/または軸受冷却および/またはロータ冷却用の別の機構が省略され得るという利点を提供する。
【0008】
ラジアル圧縮機の別の好ましい一実施形態は、インペラホイールが、インペラホイールのホイール前面側にあるインペラ翼と、ホイール背面側にある翼配列とでもって、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列により圧送される冷却空気質量流が、ホイール前面側にあるインペラ翼により圧送される質量流と圧縮機ケーシング内で合流されるように、圧縮機ケーシング内に配置されていることを特徴としている。このことは、特に燃料電池システム内の空気圧縮機としての使用に際し、有利である。全体空気質量流は、この場合、ほぼ任意に分割され、燃料電池システム内で使用され得る。質量流の大部分は、前面側で圧縮され、少量がホイール背面側を経由して圧送される。
【0009】
ラジアル圧縮機の別の好ましい一実施形態は、ラジアル圧縮機が、仕切り装置を備え、仕切り装置は、インペラホイールのホイール背面側にある流体室から、ホイール前面側にある流体室を仕切ることを特徴としている。これにより、一方では、場合によってはインペラホイールのホイール前面側とホイール背面側とでそれぞれ異なる媒体が圧送され得ることが可能になる。通常は、両側に空気が存在している。さらに、特に有利には、ラジアル圧縮機の運転中、ホイール背面側にある翼配列によって、冷却空気は、ほぼ周囲圧に抗して圧送されるだけで済み、ホイール前面側にあるインペラ翼の高い圧縮最終圧力に抗して圧送されずに済むことが可能になる。こうして、圧送可能な冷却空気質量流は、効果的に増大可能である。
【0010】
ラジアル圧縮機の別の好ましい一実施形態は、インペラホイールのホイール背面側にある流体室の吐出側に、実質的に周囲圧のみがかかっていることを特徴としている。吸込側には、吐出側におけるより低い圧力が支配している。ホイール背面側にある翼配列を通過した後、冷却空気質量流は、その後、有利には、圧縮機外で使用されてもよい。
【0011】
ラジアル圧縮機の別の好ましい一実施形態は、仕切り装置がシールを有することを特徴としている。シールは、圧縮機ケーシングの好適な箇所に配置されている。シールにより、簡単に、ホイール前面側にある流体室と、ホイール背面側にある流体室とを仕切ることが可能になる。
【0012】
前述のラジアル圧縮機を運転する方法において、上述の課題は、代替的または付加的に、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列により、ラジアル圧縮機の運転中、ホイール前面側にあるインペラ翼により圧送される質量流に対して付加的に、ラジアル圧縮機内において冷却目的で使用される冷却空気質量流を圧送することにより解決されている。こうして、特に効率的に、ラジアル圧縮機内に設けられた軸受、例えば空気軸受に冷却空気を供与することが可能である。これにより、ラジアル圧縮機の運転は、特に、燃料電池システムにおける空気供給部において生じるような極端に高い回転数であっても可能となる。
【0013】
本方法の好ましい一実施形態は、インペラホイールのホイール背面側にある翼配列により、ラジアル圧縮機の運転中、圧送される冷却空気質量流を、ホイール前面側にあるインペラ翼により圧送される質量流とは独立的に吸い込み、圧送することを特徴としている。このことは、特に、冷却空気が高い圧力に抗して圧送される必要がないという利点を提供する。このことは、ホイール前面側と背面側との間でシール要素が使用される場合にのみ成立する。
【0014】
本発明は、場合によっては、前述のラジアル圧縮機用の圧縮機ケーシング、シールおよび/またはインペラホイールにも関する。挙げた部材は、独立して取り扱い可能である。
【0015】
本発明は、場合によっては、この種のインペラホイールの、前述のラジアル圧縮機内での、付加的な冷却空気質量流の提供のための使用にも関する。
【0016】
本発明は、場合によっては、前述のラジアル圧縮機を備える燃料電池システムにも関する。
【0017】
本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、以下の記述から看取可能である。記述において、図面を参照しながらそれぞれ異なる実施の形態について詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1の実施形態によるインペラホイールを備えるラジアル圧縮機の概略図であって、インペラホイールが、ホイール背面側におけるのと類似の圧力分布をホイール前面側に有し、圧力分布が、ラジアル圧縮機の左右にデカルト座標グラフで示してある図である。
図2】第2の実施形態による図1に示したのと類似のラジアル圧縮機を、圧力分布を含むデカルト座標グラフなしに示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1および2には、ラジアル圧縮機1の2つの実施形態を概略的に示してある。圧縮機1は、圧縮機ケーシング2を備え、圧縮機ケーシング2内には、インペラホイール3が回転可能に軸支されている。
【0020】
インペラホイール3は、軸4に取り付けられている。軸4は、図1および2では、左側だけ略示してあり、右側は切り落としてある。軸4を介して、インペラホイール3は、電気モータ式に駆動されている。インペラホイール3を駆動する相応の電気モータは、図1および2では、好ましくは、インペラホイール3の右側に配置されている。
【0021】
電気モータは、例えばロータを有し、ロータは、相対回動不能に軸4に結合されている。さらに、軸4には、好ましくは、軸4の、図1および2には示さない右側の端部に、タービンが配置されており、タービンは、電気式の駆動に対して代替的または付加的に、圧縮機1のインペラホイール3を駆動するために用いられる。
【0022】
インペラホイール3は、ホイール前面側5、図1で左側に、インペラ翼7を有している。ホイール背面側6、図1で右側に、インペラホイール3は、翼配列8を有している。矢印9により、インペラ翼7の外径を、図1で左側、ホイール前面側5に略示してある。矢印10により、インペラホイール3の翼配列8の外径を、図1で右側、ホイール背面側6に略示してある。
【0023】
ホイール前面側5にあるインペラ翼7と、ホイール背面側6にある翼配列8とは、図1で圧縮機1の左右に示した圧力分布11,12が生じるように構成されている。圧力分布11および12は、それぞれ、デカルト座標グラフに示してあり、デカルト座標グラフは、x軸およびy軸を有し、x軸は、圧力を、そしてy軸は、インペラホイール3の半径を、相応の単位で示している。
【0024】
矢印13により、図1には、圧縮機1の運転中、ホイール前面側5にあるインペラ翼7により半径方向外側に向かって圧送される空気質量流を略示してある。矢印14により、ホイール背面側6にある翼配列8により同じく半径方向外側に向かって圧送される冷却空気質量流を略示してある。
【0025】
垂直に延びる矢印15により、図1には、冷却空気質量流14が圧縮機ケーシング2内で空気質量流13に合流されることを略示してある。全体質量流は、その後、圧縮機ケーシング2に設けられた詳細は示さないスクロール16を通して流出する。
【0026】
図2では、図1におけるのと同じまたは類似の部材を指し示すために、同じ符号を使用してある。以下では、両実施形態間の相違点についてのみ立ち入る。圧縮機ケーシング22は、図2では、仕切り装置27と組み合わされている。仕切り装置27は、シール25を圧縮機ケーシング22のスクロール26内に有している。
【0027】
ホイール前面側5にあるインペラ翼7により圧送される空気質量流23は、図2では、インペラホイール3のホイール背面側6にある翼配列8により圧送される冷却空気質量流24と合流されない。両質量流23,24は、互いに独立的に圧縮機ケーシング22の半径方向外側において流出する。
【0028】
図1および2には、ハッチングによってのみ略示した、ホイール背面側6にある翼配列8の半径方向内側に、吸込開口28を略示してあり、吸込開口28を通して、冷却空気質量流14;24のための冷却空気が吸い込まれる。
【符号の説明】
【0029】
1 圧縮機
2 圧縮機ケーシング
3 インペラホイール
4 軸
5 ホイール前面側
6 ホイール背面側
7 インペラ翼
8 翼配列
9 矢印
10 矢印、外径
11 圧力分布
12 圧力分布
13 矢印、質量流
14 矢印、冷却空気質量流
15 矢印
16 スクロール
22 圧縮機ケーシング
23 空気質量流
24 冷却空気質量流
25 シール
26 スクロール
27 仕切り装置
28 吸込開口
図1
図2