(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】現況提示システム、現況提示プログラム、及び現況提示方法
(51)【国際特許分類】
H04L 51/043 20220101AFI20240603BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240603BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20240603BHJP
H04M 11/00 20060101ALN20240603BHJP
G06F 3/0487 20130101ALN20240603BHJP
【FI】
H04L51/043
G06Q50/10
A61B5/11 200
H04M11/00 301
G06F3/0487
(21)【出願番号】P 2022005024
(22)【出願日】2022-01-17
【審査請求日】2024-01-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521403801
【氏名又は名称】株式会社穴熊
(74)【代理人】
【識別番号】110004370
【氏名又は名称】弁理士法人片山特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 成城
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-523486(JP,A)
【文献】特開2005-266880(JP,A)
【文献】特開2015-69368(JP,A)
【文献】特開2012-85906(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/043
G06Q 50/10
A61B 5/11
H04M 11/00
G06F 3/0487
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が保有する
前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集する収集部と、
前記ユーザ毎の前記情報
が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、
前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれか
とに基づいて、前記ユーザの現況
が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類する分類部と、
前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を
移動体の画像で表現する
第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示
し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する提示部と、
を備える現況提示システム。
【請求項2】
前記収集部は、
前記GPSセンサ及び前記加速度センサ以外に前記携帯端末に搭載されたセンサが検出する第1情報を前記情報として収集する、
ことを特徴とする請求項1に記載の現況提示システム。
【請求項3】
前記収集部は、前記携帯端末にインストールされたソフトウェアが管理する第2情報を前記情報として収集する、
ことを特徴とする請求項1に記載の現況提示システム。
【請求項4】
前記収集部は、
前記GPSセンサ及び前記加速度センサ以外に前記携帯端末に搭載されたセンサが検出する第1情報と前記携帯端末にインストールされたソフトウェアが管理する第2情報の両方を前記情報として収集する、
ことを特徴とする請求項1に記載の現況提示システム。
【請求項5】
前記分類部は
、前記
組み合わせに最適な分類アルゴリズムを前記複数種類の分類アルゴリズムの中から1つ選択し、選択した前記最適な分類アルゴリズム
と前記
組み合わせとに基づいて、前記ユーザの現況を前記ユーザ毎に分類し、
前記最適な分類アルゴリズムは前記ユーザの現況を特定する精度が最高な分類アルゴリズムである、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の現況提示システム。
【請求項6】
前記分類部は
、前記
組み合わせに適した分類アルゴリズムを前記複数種類の分類アルゴリズムの中から2種類以上選択し、選択した前記分類アルゴリズム
と前記
組み合わせとに基づいて、前記ユーザの現況を前記ユーザ毎に分類し、
前記
組み合わせに適した分類アルゴリズムは前記ユーザの現況を特定する精度が高い順に並ぶ2種類以上の分類アルゴリズムである、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の現況提示システム。
【請求項7】
前記複数種類の分類アルゴリズムは、判別分析、重回帰分析及び数量化理論に基づく分析手法、並びに決定木分析を含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の現況提示システム。
【請求項8】
前記
第1ステータス画像
及び前記第2ステータス画像は、アニメーション画像であ
り、
前記携帯端末は、ゲーム中に前記ユーザにより動かされる、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の現況提示システム。
【請求項9】
GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が管理する
前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集し、
前記ユーザ毎の前記情報
が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、
前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれか
とに基づいて、前記ユーザの現況
が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類し、
前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を
移動体の画像で表現する
第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示
し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する、
処理をコンピュータに実行させる現況提示プログラム。
【請求項10】
GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が管理する
前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集し、
前記ユーザ毎の前記情報
が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、
前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれか
とに基づいて、前記ユーザの現況
が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類し、
前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を
移動体の画像で表現する
第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示
し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する、
処理をコンピュータが実行する現況提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現況提示システム、現況提示プログラム、及び現況提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザが各々の端末によってメッセージを送受信して閲覧することを可能とするためのメッセージングサービスに関する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。また、端末の位置情報や加速度をセンサ等で取得して、その端末を所持するユーザの行動状態を推定する技術が知られている。この行動状態は、例えば歩行状態や走行状態、自動車乗車状態など、ユーザがとり得る様々な行動のうち、ユーザの移動に関連する行動である(例えば特許文献2参照)。
【0003】
その他、各種センサ(加速度センサ、角速度センサ、心拍センサなど)を装着した携帯端末を用いて、ユーザの日常から、センサデータを収集し、ユーザの行動(歩く、走行、電車乗車中など)を識別する技術も知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-140231号公報
【文献】国際公開第2014/148077号
【文献】特開2013-041323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した位置情報や加速度、角速度、心拍では、メッセージを送信するユーザは、例えばメッセージの送信前といったコミュニケーションの開始前に、送信相手の現況を精度良く把握できない可能性がある。例えば、送信相手によっては移動中ではないものの、同じ位置で身動きせずに動画を視聴している場合もあれば、電話で通話している場合もあれば、睡眠中の場合もある。このような場合、上述した技術では必ずしも送信相手の現況を精度良く把握することができない。
【0006】
そこで、1つの側面では、携帯端末を所持する各ユーザの現況を精度良く提示する現況提示システム、現況提示プログラム、及び現況提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、現況提示システムは、GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が保有する前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集する収集部と、前記ユーザ毎の前記情報が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれかとに基づいて、前記ユーザの現況が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類する分類部と、前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を移動体の画像で表現する第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する提示部と、を備える。
【0008】
上記構成において、前記収集部は、前記GPSセンサ及び前記加速度センサ以外に前記携帯端末に搭載されたセンサが検出する第1情報を前記情報として収集する構成であってもよい。
【0009】
上記構成において、前記収集部は、前記携帯端末にインストールされたソフトウェアが管理する第2情報を前記情報として収集する構成であってもよい。
【0010】
上記構成において、前記収集部は、前記GPSセンサ及び前記加速度センサ以外に前記携帯端末に搭載されたセンサが検出する第1情報と前記携帯端末にインストールされたソフトウェアが管理する第2情報の両方を前記情報として収集する構成であってもよい。
【0011】
上記構成において、前記分類部は、前記組み合わせに最適な分類アルゴリズムを前記複数種類の分類アルゴリズムの中から1つ選択し、選択した前記最適な分類アルゴリズムと前記組み合わせとに基づいて、前記ユーザの現況を前記ユーザ毎に分類し、前記最適な分類アルゴリズムは前記ユーザの現況を特定する精度が最高な分類アルゴリズムである構成であってもよい。
【0012】
上記構成において、前記分類部は、前記組み合わせに適した分類アルゴリズムを前記複数種類の分類アルゴリズムの中から2種類以上選択し、選択した前記分類アルゴリズムと前記組み合わせとに基づいて、前記ユーザの現況を前記ユーザ毎に分類し、前記組み合わせに適した分類アルゴリズムは前記ユーザの現況を特定する精度が高い順に並ぶ2種類以上の分類アルゴリズムである構成であってもよい。
【0013】
上記構成において、前記複数種類の分類アルゴリズムは、判別分析、重回帰分析及び数量化理論に基づく分析手法、並びに決定木分析を含む構成であってもよい。
【0014】
上記構成において、前記第1ステータス画像及び前記第2ステータス画像は、アニメーション画像であり、前記携帯端末は、ゲーム中に前記ユーザにより動かされる構成であってもよい。
【0015】
1つの実施態様では、現況提示プログラムは、GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が管理する前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集し、前記ユーザ毎の前記情報が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれかとに基づいて、前記ユーザの現況が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類し、前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を移動体の画像で表現する第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する、処理をコンピュータに実行させる。
【0016】
1つの実施態様では、現況提示方法は、GPS(Global Positioning Systems)センサと加速度センサを搭載し、かつ、ゲームのアプリケーションソフトウェアがインストールされた携帯端末が管理する前記GPSセンサによる位置情報と前記加速度センサによる加速度と前記アプリケーションソフトウェアの稼働状況を表す稼働管理情報とを含む複数種類の情報を、前記携帯端末を所持するユーザ毎に即時的に収集し、前記ユーザ毎の前記情報が含む前記位置情報の変化量と前記情報が含む前記加速度の大きさの組み合わせと、前記稼働管理情報と、前記ユーザの現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれかとに基づいて、前記ユーザの現況が移動中であるかゲーム中であるかを前記ユーザ毎に分類し、前記現況が移動中であると分類した場合、分類した前記現況を移動体の画像で表現する第1ステータス画像を、前記ユーザを画像で表現するユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示し、前記現況がゲーム中であると分類した場合、分類した前記現況を前記第1ステータス画像と異なる第2ステータス画像を、前記ユーザ画像に対応付けて前記携帯端末の画面上に即時的に提示する、処理をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0017】
現況提示システム、現況提示プログラム、及び現況提示方法によれば、携帯端末を所持する各ユーザの現況を精度良く提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は現況提示システムの一例を説明する図である。
【
図2】
図2は現況提示システムのハードウェア構成の一例である。
【
図3】
図3は現況提示システムの機能構成の一例である。
【
図7】
図7は現況提示システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本件を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1に示すように、現況提示システム100はクラウド(具体的にはパプリッククラウド)CL上のデータセンターDC内に実装される。
図1では、現況提示システム100が1台のサーバで示されているが、現況提示システム100が備える様々な機能を機能に応じて複数台のサーバに分散し、互いに通信して連携するようにしてもよい。
【0021】
現況提示システム100は、現況提示システム100を利用するユーザP1が所持する携帯端末10や、現況提示システム100を利用する複数のユーザP3がそれぞれ所持する携帯端末30と通信する。より詳しくは、現況提示システム100は、有線通信ネットワークNW1、携帯基地局BS、無線通信ネットワークNW2を介して携帯端末10,30と通信する。有線通信ネットワークNW1としては例えばインターネットやLAN(Local Area Network)などの通信ネットワークがある。無線通信ネットワークNW2としては例えばLTE(Long Term Evolution)などを利用した通信ネットワークがある。
【0022】
例えば、携帯基地局BSの通信可能領域内に携帯端末10,30が含まれていれば、現況提示システム100は、有線通信ネットワークNW1、携帯基地局BS、及び無線通信ネットワークNW2を介して携帯端末10,30と通信する。なお、携帯端末10,30には現況提示システム100と通信する現況提示アプリがインストールされている。現況提示アプリは現況提示システム100と連携してユーザP1,P3の現況を提示するアプリケーションプログラムである。
図1では、携帯端末10,30の一例としてスマートフォンが示されているが、携帯端末10,30はタブレット端末やスマートウォッチ、VR(Virtual Reality)デバイス、ゲーム端末、ウェアラブルデバイスなど、少なくとも携帯性と通信機能を有する端末であればよい。
【0023】
ここで、本実施形態において、ユーザP3はユーザP1の知人を表している。知人は、例えば友人、家族、親族、同僚、上司、部下などを含むが、ユーザP1となんらかの関係を有する者であれば、これらに特に限定されない。ユーザP1が携帯端末10を操作して、現況提示システム100と通信するアプリ(具体的にはアプリケーションソフトウェア)を起動すると、現況提示システム100はユーザP3の現況を例えばアニメーション画像などで携帯端末10に提示する。
【0024】
これにより、例えばユーザP1がユーザP3にメッセージを送信する前に、ユーザP1はユーザP3が現在動画を視聴している状況にあることを把握することができたり、ユーザP3が睡眠中の状況にあることを把握することができたりする。したがって、ユーザP1はメッセージをユーザP3に送信しても、すぐにメッセージの返信がないと判断することができ、ユーザP1の焦燥を抑制することができる。以下、現況提示システム100の詳細について説明する。
【0025】
まず、
図2を参照して、現況提示システム100のハードウェア構成について説明する。尚、上述した携帯端末10,30のハードウェア構成については、基本的に現況提示システム100と同様であるが、携帯端末10,30はさらに複数のセンサを搭載する。当該センサとしては、例えば加速度センサ、GPS(Global Positioning Systems)センサ、画像センサ、照度センサ、温湿度センサ、角速度センサ、心拍センサなどがある。
【0026】
ここで、
図2に示すように、現況提示システム100は、プロセッサとしてのCPU100Aと、メモリとしてのRAM100B及びROM100Cと、ネットワークI/F(インタフェース)100Dとを含んでいる。現況提示システム100は、必要に応じて、HDD(Hard Disk Drive)100E、入力I/F100F、出力I/F100G、入出力I/F100H、ドライブ装置100Iの少なくとも1つを含んでいてもよい。CPU100Aからドライブ装置100Iまでは、内部バス100Jによって互いに接続されている。少なくともCPU100AとRAM100Bとが協働することによってコンピュータを実現することができる。
【0027】
入力I/F100Fには入力装置710が接続される。入力装置710としては、例えばキーボードやマウスなどがある。出力I/F100Gには表示装置720が接続される。表示装置720としては例えば液晶ディスプレイがある。入出力I/F100Hには、半導体メモリ730が接続される。半導体メモリ730としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやフラッシュメモリなどがある。入出力I/F100Hは、半導体メモリ730に記憶された現況提示プログラムを読み取る。入力I/F100F及び入出力I/F100Hは、例えばUSBポートを備えている。出力I/F100Gは、例えばディスプレイポートを備えている。
【0028】
ドライブ装置100Iには、可搬型記録媒体740が挿入される。可搬型記録媒体740としては、例えばCD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)といったリムーバブルディスクがある。ドライブ装置100Iは、可搬型記録媒体740に記録された現況提示プログラムを読み込む。ネットワークI/F100Dは、例えばLANポートを備えている。ネットワークI/F100Dは上述した有線通信ネットワークNW1と接続される。
【0029】
上述したRAM100Bには、ROM100CやHDD100Eに記憶された現況提示プログラムがCPU100Aによって格納される。RAM100Bには、可搬型記録媒体740に記録された現況提示プログラムがCPU100Aによって格納される。格納された現況提示プログラムをCPU100Aが実行することにより、現況提示システム100は後述する各種の機能を実現し、また、後述する各種の処理を実行する。尚、現況提示プログラムは後述するフローチャートに応じたものとすればよい。
【0030】
次に、
図3を参照して、現況提示システム100の機能構成について説明する。なお、
図3では現況提示システム100の機能の要部が示されている。
【0031】
図3に示すように、現況提示システム100は記憶部110、処理部120、及び通信部130を備えている。記憶部110は上述したRAM100BやHDD100Eの一方又は両方によって実現することができる。処理部120は上述したCPU100Aによって実現することができる。通信部130は上述した通信I/F100Dによって実現することができる。したがって、記憶部110、処理部120、及び通信部130は互いに接続されている。記憶部110は、収集情報記憶部111、ユーザ情報記憶部112、及びステータス画像記憶部113を含んでいる。処理部120は、収集部121、分類部122、及び提示部123を含んでいる。
【0032】
収集情報記憶部111は、
図4に示すように、携帯端末10,30が保有する複数種類の保有情報を収集情報として記憶する。収集情報は、ユーザID、収集日時、第1情報、及び第2情報を含んでいる。第1情報は、携帯端末10,30に搭載されたセンサが検出する情報である。第1情報としては、GPSセンサが検出する緯度や経度といった位置情報、加速度センサが検出する前後加速度、左右加速度、上下加速度などがある。上述した温湿度センサが検出した温度や湿度などを第1情報に含めてもよい。
【0033】
第2情報は、携帯端末10,30にインストールされたソフトウェアが管理する情報である。当該ソフトウェアは、OS(Operating System)であってもよいし、バッテリー管理アプリや動画視聴アプリや電話アプリ、ゲームアプリなどであってもよい。当該ソフトウェアは上述した現況提示アプリであってもよい。例えば携帯端末10,30の電源が入っていれば、第2情報の項目の1つとして含まれる管理ID#1に電源が入っていることを示す情報「power/on」が登録される。携帯端末10,30にインストールされた現況提示アプリが起動していれば、第2情報の項目の1つとして含まれる起動開始日時に現況提示アプリの起動日時が登録される。現況提示アプリの起動日時と現在日時を対比することにより、現況提示アプリが何分前、何時間前又は何日前に起動したかを特定することができる。なお、現在日時は、現況提示システムが管理するシステム日時を採用すればよい。
【0034】
また、携帯端末10,30にスリープモードが設定されていなければ、第2情報の項目の1つとして含まれる管理ID#2にスリープモードが設定されていないことを示す情報「sleep/off」が登録される。なお、スリープモードは、例えば画面表示を停止して消費電力を抑えつつ、プッシュ通知や電子メールの受信、電話の着信などを待機するモードである。そのほか、電話アプリやゲームアプリが稼働していれば、これらのアプリが稼働していることを示す情報「tel/on」や「game/on」などが対応する項目に登録される。したがって、動画視聴アプリが稼働していれば、動画視聴アプリに応じた情報が対応する項目に登録される。また、ユーザP1,P3がセンサ及び現況提示アプリ以外のアプリから独立して能動的(又は自発的)に自己の状態を現況提示アプリに対して設定した場合には、その状態を示す情報が対応する項目に登録される。例えば、ユーザP1が特定又は不特定の対象に対して集中していることを表す集中モードを設定した場合(具体的には集中モードのスイッチをオンにした場合)には、集中モードに応じた情報が対応する項目に登録される。
【0035】
ユーザ情報記憶部112は、
図5に示すように、現況提示アプリがインストールされた携帯端末10,30を所持するユーザP1,P3の情報をユーザ情報として記憶する。ユーザ情報は、現況提示アプリを携帯端末10,30にダウンロードする際に要求されて、ユーザ情報記憶部112に保存される。ユーザ情報は、ユーザID、ユーザ名、ユーザ画像、知人ユーザIDなどを含んでいる。これら以外の項目をユーザ情報に適宜含めてもよい。
【0036】
ユーザIDはユーザP1,P3を識別する識別子である。ユーザ名はユーザP1,P3の氏名である。ユーザ名には名字が単独で登録されていてもよいし、名前が単独で登録されていてもよい。ユーザ画像は、ユーザP1,P3を表現する識別画像である。識別画像は、例えばユーザP1,P3の顔写真の画像であってもよいし、ユーザP1,P3が作成した似顔絵の画像であってもよい。識別画像は、現況提示システム100で事前に用意された複数のキャラクターの画像の中からユーザP1,P3によって選択された画像であってもよい。知人ユーザIDはユーザIDによって識別されるユーザP1,P3と知人の関係にあるユーザIDである。例えばユーザID「A」によって識別されるユーザP1はユーザID「B」によって識別されるユーザP3、・・・、ユーザID「F」によって識別されるユーザP3と知人の関係にあると特定することができる。
【0037】
ステータス画像記憶部113は、
図6に示すように、ユーザP1,P3の現況を表現する画像などを画像情報として記憶する。画像情報は、画像ID、ステータス画像、画像種別などを含んでいる。画像情報はこれらの項目以外の項目を含んでいてもよい。画像IDはステータス画像を識別する識別子である。ステータス画像はユーザP1,P3の現況を表現するアニメーション画像である。
図6ではステータス画像が静止画として示されているが、例えば画像ID「0001」が識別される受話器の画像であれば、小刻みに震えたり、連続的又は段階的に大きさが変化したりする。事前の動作設定などに基づき、受話器の画像の動作に変化を付与してもよい。残りの画像IDが識別する様々な画像についても事前の動作設定などに基づいてアニメーション的に画像が変化する。画像種別はステータス画像が示す意味を表している。
【0038】
収集部121は携帯端末10,30が保有する複数種類の保有情報を、携帯端末10,30を所持するユーザP1,P3毎に即時的に(すなわちリアルタイムに)収集する。保有情報の収集は数秒単位や数分単位といった定期的な収集であってもよい。収集部121が収集する複数種類の保有情報には上述した第1情報や第2情報が含まれている。収集部121は保有情報を収集すると、収集した保有情報を収集情報として収集情報記憶部111に保存する。これにより、収集情報記憶部111は収集情報を記憶する。
【0039】
分類部122は収集情報記憶部111にアクセスして収集情報を取得する。分類部122は収集情報を取得すると、ユーザP1,P3毎の収集情報の中の数種類の情報の組み合わせと、ユーザP1,P3の現況を分類する複数種類の分類アルゴリズムのいずれかに基づいて、ユーザP1,P3の現況をユーザP1,P3毎に分類する。複数種類の分類アルゴリズムは、判別分析、重回帰分析及び数量化理論に基づく分析手法、並びに決定木分析などを含み、分類部122に実装されている。これらの分類アルゴリズム以外の分類アルゴリズムが分類部122に実装されていてもよい。なお、数量化理論に基づく分析手法としては、例えば数量化1類、数量化2類、数量化3類などがある。重回帰分析、判別分析、及び決定木分析は数値データが対象とする一方、数量化理論に基づく分析手法は数量データを適当に区切ってカテゴリ化したカテゴリデータ(分類データ)が対象となる。
【0040】
例えば、前後加速度、左右加速度、及び上下加速度がいずれも所定の加速度以上であれば、ユーザP3の動きが多いゲーム中の可能性もあれば、ユーザP3の移動中の可能性もある。逆に、前後加速度、左右加速度、及び上下加速度がいずれも所定の加速度未満であれば、ユーザP3の動きが少ない通話中や動画視聴中、睡眠中である可能性が高い。このように、分類部122は前後加速度、左右加速度、及び上下加速度によってユーザP3の現況を大まかに(又は暫定的に)分類することができる。
【0041】
ここで、例えば、所定の加速度以上を有する前後加速度、左右加速度、及び上下加速度とともに、管理ID#Nにゲームアプリの稼働中を表す情報「game/on」が登録されていれば、分類部122はユーザP3の現況としてゲーム中であることを一意に特定することができる。一方、管理ID#Nにゲームアプリの休止中を表す情報「game/off」が登録されていたり、緯度と経度の変化量が大きかったりすれば、分類部122はユーザP3の現況として移動中であることを一意に特定することができる。このように、複数種類の情報の組み合わせによって、分類部122はユーザP3の現況を一意に特定することができる。
【0042】
さらに、複数種類の情報と、複数種類の分類アルゴリズムの組み合わせによっては、ユーザP3の現況を特定する精度が異なる可能性がある。例えば、睡眠中を分類できる複数種類の情報としては、前後加速度、左右加速度、及び上下加速度がいずれも0(ゼロ)を示し、管理ID#2にスリープモードが設定されていることを示す情報「sleep/on」が登録されているといった情報の第1の組み合わせが想定される。このような組合せ以外にも、睡眠中を分類できる複数種類の情報として、例えば管理ID#1に電源が入っていないことを示す情報「power/off」が登録されており、現況提示システム100が管理する現在時刻が深夜帯を示すといった情報の第2の組み合わせも想定される。
【0043】
このような場合、情報の第1の組み合わせや第2の組み合わせに適用する分類アルゴリズムによっても、ユーザP3の現況を特定する精度が相違する。例えば、情報の第1の組み合わせに対し分類部122が分類アルゴリズムとして判別分析を適用し、情報の第2の組み合わせに対し分類部122が分類アルゴリズムとして回帰分析(又は決定木分析)を適用する。この場合、第1の組み合わせに判別分析を適用した結果と、第2の組み合わせに回帰分析を適用した結果は相違する可能性が高い。すなわち、ユーザP3の現況を特定する精度が相違する可能性が高い。例えば、情報の第1の組み合わせに判別分析を適用した場合、睡眠と分類される可能性はある。一方で、情報の第2の組み合わせに回帰分析を適用した場合、睡眠ではなく、夜行バスや夜行列車の運行業務であると分類される可能性がある。
【0044】
したがって、分類部122は、情報の組合せに最適な分類アルゴリズムを複数種類の分類アルゴリズムの中から1つ選択し、選択した最適な分類アルゴリズムと情報の組合せとに基づいて、ユーザP3の現況を分類する。最適な分類アルゴリズムはユーザP3の現況を特定する精度が最高な分類アルゴリズムである。分類部122は、様々な情報の組み合わせに対し、複数種類の分類アルゴリズムを個別に適用して複数の結果を算出し、これら複数の結果の中から結果が最高値を表す数種類の情報と分類アルゴリズムの組み合わせを特定する。分類部122が特定した組み合わせの分類アルゴリズムを最適な分類アルゴリズムと決定する。これにより、ユーザP3の現況を精度良く分類することができる。分類部122はこのような処理をユーザP1,P3のユーザIDごとに実行する。これにより、例えばユーザP3の現況が睡眠中であると精度良く分類できたり、別のユーザP3の現況が移動中であると精度良く分類できたりする。ユーザP1についても同様に精度良く現況を分類することができる。例えば、集中モードに応じた情報が第2情報の対応する項目にユーザP1のユーザID「A」と関連付けて登録されており、前後加速度、左右加速度、及び上下加速度がいずれも所定の加速度以上であり、かつ、位置情報が連続的に変化していれば、夜行バスや夜行列車の運行業務によりユーザP1が集中していると分類することができる。この場合、ユーザP1が移動中であっても、集中モードであることを画像種別「移動中」に優先して分類してもよい。
【0045】
なお、上述した最高値を表す数種類の情報と分類アルゴリズムの組み合わせを2組以上特定した場合、分類部122は、情報の組合せに適した分類アルゴリズムを複数種類の分類アルゴリズムの中から2種類以上選択し、選択した分類アルゴリズムと情報の組合せとに基づいて、ユーザP1,P3の現況をユーザ毎に分類してもよい。情報の組合せに適した分類アルゴリズムはユーザP1,P3の現況を特定する精度が高い順に並ぶ2種類以上の分類アルゴリズムである。すなわち、分類部122は、情報の組合せに対し、2種類以上の分類アルゴリズムを個別に適用して、その結果の平均値を表す複数の結果を算出し、これら複数の結果の中から結果が最高値を表す数種類の情報と2種類以上の分類アルゴリズムの組み合わせを特定してもよい。
【0046】
提示部123は分類部122が分類したユーザP1,P3の現況を画像で表現するステータス画像を、ユーザ画像に対応付けて携帯端末10,30の画面上に即時的に提示する。具体的には、提示部123は分類部122が分類したユーザP1,P3の現況を表す文字列をユーザIDごとに取得すると、ステータス画像記憶部113にアクセスし、取得した文字列に応じたステータス画像を抽出する。また、提示部123はユーザ情報記憶部112にアクセスし、ユーザIDに応じたユーザ画像を抽出する。提示部123は抽出したステータス画像を、抽出したユーザ画像に対応付けて、通信部130を介して、携帯端末10,30に送信する。詳細は後述するが、これにより、携帯端末10,30の画面上にはユーザP1,P3の各ユーザ画像にステータス画像が対応付けられて表示される。したがって、例えばユーザP1であれば、ユーザP1の知人であるユーザP3の精度の高い現況を速やかに把握することができる。
【0047】
次に、
図7及び
図8を参照して、現況提示システム100の動作について説明する。
【0048】
まず、
図7に示すように、収集部121は携帯端末10,30が保有する保有情報を収集する(ステップS1)。収集部121は保有情報を収集すると、収集した保有情報を収集情報として収集情報記憶部111に保存する。収集部121が収集情報を保存すると、分類部122はユーザP1,P3の現況をユーザID単位で第1分類アルゴリズムと収集情報で分類する(ステップS2)。第1分類アルゴリズムには例えば判別分析を採用することができる。判別分析に代えて、第1分類アルゴリズムに回帰分析を採用してもよいし、決定木分析を採用してもよい。分類部122はユーザP1,P3の現況をユーザID単位で第1分類アルゴリズムと収集情報に含まれる数種類の情報で分類する。第1分類アルゴリズムに適用する数種類の情報は事前に設定しておくことができる。分類部122は、全種類の情報の組み合わせをそれぞれ第1分類アルゴリズムに適用してユーザP1,P3の現況を分類し、分類した複数の結果の中から最高値を表す結果の現況を選択してもよい。
【0049】
ステップS2の処理が終了すると、分類部122はユーザP1,P3の現況をユーザID単位で第2分類アルゴリズムと収集情報で分類する(ステップS3)。第2分類アルゴリズムには例えば回帰分析を採用することができる。回帰分析に代えて、第2分類アルゴリズムに決定木分析を採用してもよい。分類部122はユーザP1,P3の現況を第2分類アルゴリズムと収集情報に含まれる数種類の情報で分類する。第2分類アルゴリズムに適用する数種類の情報も事前に設定しておくことができる。分類部122は、全種類の情報の組み合わせをそれぞれ第2分類アルゴリズムに適用してユーザP1,P3の現況を分類し、分類した複数の結果の中から最高値を表す結果の現況を選択してもよい。
【0050】
ステップS3の処理が終了すると、分類部122はユーザP1,P3の現況をユーザID単位で第3分類アルゴリズムと収集情報で分類する(ステップS4)。第3分類アルゴリズムには例えば決定木分析を採用することができる。分類部122はユーザP1,P3の現況を第3分類アルゴリズムと収集情報に含まれる数種類の情報で分類する。第3分類アルゴリズムに適用する数種類の情報も事前に設定しておくことができる。分類部122は、全種類の情報の組み合わせをそれぞれ第3分類アルゴリズムに適用してユーザP1,P3の現況を分類し、分類した複数の結果の中から最高値を表す結果の現況を選択してもよい。
【0051】
ステップS4の処理が終了すると、分類部122は第1分類アルゴリズム、第2分類アルゴリズム、第3分類アルゴリズムの中から最適な分類アルゴリズムをユーザID単位で選択する(ステップS5)。例えば、分類部122は第1アルゴリズムによる分類の結果と、第2アルゴリズムによる分類の結果と、第3アルゴリズムによる分類の結果と、を対比して、これら複数の結果の中から結果が最高値を表す数種類の情報と分類アルゴリズムの組み合わせを特定し、特定した組み合わせの分類アルゴリズムを最適な分類アルゴリズムとして選択する。そして、分類部122は最適な分類アルゴリズムによって分類されたユーザP1,P3の現況を表す文字列をユーザID単位で特定する。
【0052】
ステップS5の処理が終了すると、提示部123はステータス画像を抽出する(ステップS6)。より詳しくは、提示部123は分類部122が特定した文字列に応じたステータス画像を抽出し、併せて、ユーザIDに応じたユーザ画像を抽出する。ステップS6の処理が終了すると、提示部123はステータス画像をユーザ画像に対応付けて携帯端末10,30に提示する。
【0053】
これにより、
図8に示すように、例えば携帯端末10の画面上にはユーザ画像51に対応付けられたステータス画像52がユーザP1,P3ごとに表示される。このように、現況提示システム100は、携帯端末10,30を所持する各ユーザの現況を精度良く提示することできる。これにより、例えばユーザP1はユーザP3に対するコミュニケーションの開始前(例えばメッセージの送信前や通話開始前など)に、ユーザP3の現況を精度良く把握することができる。特に、ステータス画像52がアニメーション画像で表示されるため、ユーザP1にとって視覚的に瞬時にユーザP3の現況を把握することができる。
【0054】
なお、スリープモードが設定されていたり、又は、携帯端末30の電源が入っていなかったりする携帯端末30があれば、スリープモードが設定されておらず、かつ、電源が入っている携帯端末30と着色の有無により識別可能に表示してもよい。これにより、
図8に示すように、例えばユーザ名「一郎」のユーザP3が所持する携帯端末30を表す画像は、ユーザ名「一郎」以外のユーザP3が所持する携帯端末30の画像とユーザP1は簡単に識別することでき、通信相手から瞬時に除外する判断を行うことができる。
【0055】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、収集情報にSNS(Social Networking Service)に出現する文字列を含め、文字列に基づいて食事中(より詳しくは朝食中や夕食中など)や授業中、通学中であると分類してもよい。また、緯度、経度、気温、湿度に基づいて、ユーザP3が登山中であることや洋上にいることを分類してもよい。
【0056】
また、例えば、上述した実施形態では現況提示システム100の一例として物理サーバを用いて説明したが、現況提示システム100は仮想サーバであってもよい。さらに、現況提示システム100の各機能を負荷やサービス種別に応じて複数台のサーバに分散させてもよいし、各記憶部を負荷や管理面に応じて複数の記憶部に分散させてもよい。さらに、分類アルゴリズムは現況提示方法を実施するより以前に保有情報を収集し、収集した保有情報を教師データとして機械学習することによって生成した学習済モデルとしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
10,30 携帯端末
100 現況提示システム
110 記憶部
111 収集情報記憶部
112 ユーザ情報記憶部
113 ステータス画像記憶部
120 処理部
121 収集部
122 分類部
123 提示部
P1,P3 ユーザ