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特許7497004パチンコ遊技機およびパチンコ遊技システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】パチンコ遊技機およびパチンコ遊技システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240603BHJP
【FI】
A63F7/02 302B
A63F7/02 303A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024039165
(22)【出願日】2024-03-13
【審査請求日】2024-03-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523176082
【氏名又は名称】松本正修
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】松本正修
【審査官】渡辺 剛史
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-37625(JP,U)
【文献】特開昭62-204777(JP,A)
【文献】特開昭52-132940(JP,A)
【文献】特開平8-196690(JP,A)
【文献】特開2000-279600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
打球が打ち込まれる盤面(10)と、
この盤面(10)に設けられ、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口(11)と、
複数の競争体(21~28)がゴール(G)へ向かって競争する競争状態を生成し、競争体(21~28)のゴールへの着順を決定する競争状態生成部(20)と、
前記競争状態生成部(20)により生成された競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部(30)と、
競争状態生成部(20)による競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体(21~28)の着順が設定される着順設定部(40)と、
この着順設定部(40)で設定された着順と前記競争状態生成部(20)で得られた着順とが一致したとき、遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段(50)とを備え、
前記競争状態生成部(20)は、
前記入賞口(11)よりも下方にのみ設けられ、前記複数の競争体(21~28)による競争状態を生成するための打球である競争生成球が通過する、複数の競争体(21~28)を個別にゴールに向けて進ませるための複数の競争生成口(61~68)と、
この競争生成口(61~68)を競争生成球が通過したとき当該競争生成口(61~68)に対応した生成球通過信号(S1~S8)を発する生成球通過信号発信部(61s~68s)と、
この生成球通過信号発信部(61s~68s)からの生成球通過信号(S1~S8)を受信したとき、当該競争生成口(61~68)に対応した競争体(21~28)をゴールに向けて所定量進ませる競争体進行手段(70)と、
この競争体進行手段(70)による進行で競争体(21~28)がゴールに達したとき、その競争体(21~28)の着順を決定する着順決定手段(80)と、
を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項2】
請求項1において、
前記盤面(10)には、盤面(10)に打ち込まれた打球が、前記複数の競争生成口(61~68)のいずれかに直接向かうことを阻止する阻止部(14)が設けられていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項3】
請求項1において、
前記競争状態生成部(20)は、
上下方向へ向かう軸回(91)りに回転する円板(92)と、
この円板(92)の上部領域を放射状に複数に仕切る仕切り部(93)と、
を備え、
この仕切り部(93)で仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口(61~68)が割り振られて設けられていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項4】
請求項1において、
前記競争状態生成部(20)は、
前記盤面(10)に向かって前後方向へ向かう軸(310)回りに回転する2枚の円板(321,322)と、
これら2枚の円板(321,322)の間の領域を放射状に複数に仕切る仕切り部(333)と、
を備え、
この仕切り部(333)で仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口(61~68)が割り振られて設けられていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項5】
請求項1において、
前記競争状態生成部(20)は、
盤面(10)に向かって前後方向へ向かう軸(410)回りに回転する2枚の円板(421,422)と、
これら2枚の円板(421,422)の間に設けられ、これら円板(421,422)の円周部を一体に連結している円筒部(423)と、
この円筒部(423)に設けられた競争生成口(61~68)と、
2枚のリング状円板(421,422)と円筒部(423)とで形成される内部空間(A)に向けて競争生成球を導入する競争生成球導入路(430)と、
を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか一項において、
前記複数の競争生成口(61~68)よりも上方において、複数個の競争生成球を一時的に貯留した後、一度に解放する、競争生成球貯留・解放部(100)を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項7】
請求項1~5のうちいずれか一項において、
前記特別賞球供給手段(50)は、
遊技者によって基礎玉が投入される基礎玉投入口(51)と、
この基礎玉投入口(51)から投入された基礎玉の数を計数する基礎玉計数手段(52)と、
この基礎玉計数手段(52)で計数された基礎玉数(NA)と、前記着順設定部(40)で設定された着順とに応じ、前記基礎玉数(NA)に1以上の所定の数値を掛けて特別賞球の玉数(NB)を決定する特別賞球数決定手段(53)と、
を備えていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【請求項8】
打球が打ち込まれる盤面(10)と、
この盤面(10)に設けられ、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口(11)と、
前記入賞口(11)よりも下方にのみ設けられ、複数の競争体(21~28)がゴールへ向かって競争する競争状態を生成させるための打球である競争生成球が通過する、複数の競争生成口(61~68)と、
この競争生成口(61~68)を競争生成球が通過したとき当該競争生成口(61~68)に対応した生成球通過信号(S1~S8)を発する生成球通過信号発信部(61s~68s)と、
前記競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部(30)と、
前記競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体(21~28)の着順が設定される着順設定部(40)と、
を備えている複数のパチンコ遊技機と、
これら複数のパチンコ遊技機から発せられる前記生成球通過信号(S1~S8)を受信したとき、当該競争生成口(61~68)に対応した競争体(21~28)をゴールに向けて所定量進ませることで複数の競争体(21~28)がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、競争体(21~28)がゴールに達したとき、その競争体(21~28)の着順を決定する競争状態生成部(200)と、
前記パチンコ遊技機の着順設定部(40)で設定された着順と前記競争状態生成部(200)で得られた着順とが一致したとき、当該パチンコ遊技機の遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段(250)と、
を備えていることを特徴とするパチンコ遊技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機およびパチンコ遊技システムに関するものである。より詳しくは、盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果を予想可能とすることで、遊技者の興味をそそることができるようにしたパチンコ遊技機およびパチンコ遊技システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
<特許文献1>実開昭55-37625号公報
特許文献1の全文明細書には、次のような記載がある。
「コイン式パチンコゲーム機に、競馬レースの連勝方式を採用したパチンコゲーム機」であること
「ゲーム機のコイン投入口(6)にコインを入れると」「電映レース場(24)には1~8番のゼッケンを記した馬がゲートに並び、16個の打玉が玉ケース(16)内に流れ込みセットされる」こと
「連勝式レースに乗取り、遊技者は任意の馬番を2頭分選出押ボタン群(15)の中より選ぶ」こと
「仮に2と7のゼッケン番号馬をゲーム上有利と想定し、ボタンを押したものとする」こと
「連勝確認板(14)には2-7とネオン文字が点灯し、これを勝馬投票券と見立て、遊技者はゲーム機のセーフ穴である上部の1枠~8枠(31)ポケットの2及び7へ」「打玉を狙い打つ」こと
「打玉が2のポケットに飛び込んだ場合、直ちに電映スクリーン(24)内の2番馬が1馬身進行する仕組みである」こと
「下方には馬の進退に拘はるプラス、マイナスの得点ポケット群(25,28,29)及エースポケット(29)等が待ち構えて居る以上、打玉は未知数的にそのいずれかのポケットに捕らはれる結果となり、」「各馬が1進1退の展開を演じる事になり、コインゲームのスリル感を増幅させるものである」こと
「見事に2番と7番をゴールインさせれば、」「受皿(18)には賞品であるコインが所定ルールの最高数打ち出される仕組みである」こと
【0003】
したがって、特許文献1記載のパチンコゲーム機は、盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果を予想可能とすることで、遊技者の興味をそそることができるものである。
【0004】
しかしながら、特許文献1記載のパチンコゲーム機は、1枠~8枠(31)ポケットが盤面の上部にあり、遊技者による狙い打ちが可能であるため、着順の意外性が低くなりがちである。結果として遊技者の興味の度合いも低くなりがちとなる。
なお、特許文献1には上述したとおり、
「下方には馬の進退に拘はるプラス、マイナスの得点ポケット群(25,28,29)及エースポケット(29)等が待ち構えて居る以上、打玉は未知数的にそのいずれかのポケットに捕らはれる結果となり、」「各馬が1進1退の展開を演じる事になり、コインゲームのスリル感を増幅させるものである」
との記載がある。
しかしながら、1枠~8枠(31)ポケットが盤面の上部にあって、遊技者による狙い打ちが可能であることに変わりは無いため、やはり、着順の意外性が低くなりがちであり、結果として遊技者の興味の度合いも低くなりがちとなる。
【0005】
<特許文献2>特開昭62-204777号公報
特許文献2には、
「パチンコ遊技機に可変表示ゲームを一体的に組込み、長時間のパチンコ遊技を行なっても、遊技者を飽きさせることの少ない、従来のパチンコ遊技機にはない極めて面白味のあるパチンコ遊技機を提供することを目的とし」(同文献[発明が解決しようとする問題点〕の欄)、
次のようなパチンコ遊技機が記載されている。
「パチンコ遊技機60の遊技盤61には、通過領域62が設けられているとともに、表示手段として競馬コース形表示器70が設けられている。また、遊技盤61の下方には、ヤクモノ13へ入賞しないパチンコ球を受けるように、複数の通過領域14′が並設されている。複数の通過領域14′は、競馬コース形表示器70の各コースに対応する識別情報(図示では1.3.5)の描かれた通過領域141,143,145からなっている。
このパチンコ遊技機60においては、通常のパチンコ遊技に加えて、打込球が通過領域14′を通過すると、通過領域の描かれた識別情報に対応するコースの駒を進めるように表示器70の表示が行なわれる。よって、遊技者は、パチンコ遊技に加えて、競馬ゲームのごとき遊技を楽しむことができ、その結果に基づいて賞品球を獲得できる楽しみがある。」(同文献[実施例]の欄、第4~21行)」
「パチンコ球通過領域62は、たとえば3種類の通過領域621,623,625を含んでいる。これら通過領域621.623.625は、後述する競馬コース形表示器70に含まれる第1のコース71、第2のコース72、第3のコース73にそれぞれ対応しており、パチンコ球が各通過領域を通過したことに応じて、対応するコースの表示状態が順次変化する。」(同文献第3ページ右上欄第11~19行)
【0006】
したがって、特許文献2記載のパチンコ遊技機は、盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果を予想可能とすることで、遊技者の興味をそそることができるものである。
【0007】
しかしながら、特許文献2記載のパチンコ遊技機は、駒を進ませるパチンコ球通過領域62が盤面の上部にあり、遊技者による狙い打ちが可能であるため、着順の意外性が低くなりがちである。結果として遊技者の興味の度合いも低くなりがちとなる。
なお、特許文献2には上述したとおり、
「遊技盤61の下方には、ヤクモノ13へ入賞しないパチンコ球を受けるように、複数の通過領域14′が並設されている。複数の通過領域14′は、競馬コース形表示器70の各コースに対応する識別情報(図示では1.3.5)の描かれた通過領域141,143,145からなっている。」
との記載がある。
しかしながら、駒を進ませるパチンコ球通過領域62が盤面の上部にあって、遊技者による狙い打ちが可能であることに変わりは無いため、やはり、着順の意外性が低くなりがちであり、結果として遊技者の興味の度合いも低くなりがちとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】実開昭55-37625号公報
【文献】特開昭62-204777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果(着順)を予想可能とすることで、遊技者の興味をそそることができるようにしたパチンコ遊技機およびパチンコ遊技システムであって、着順の意外性を高めることで、遊技者の興味の度合いを高めることができるパチンコ遊技機およびパチンコ遊技システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために本発明のパチンコ遊技機は、
打球が打ち込まれる盤面と、
この盤面に設けられ、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口と、
複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、競争体のゴールへの着順を決定する競争状態生成部と、
前記競争状態生成部により生成された競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部と、
競争状態生成部による競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体の着順が設定される着順設定部と、
この着順設定部で設定された着順と前記競争状態生成部で得られた着順とが一致したとき、遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段とを備え、
前記競争状態生成部は、
前記入賞口よりも下方にのみ設けられ、前記複数の競争体による競争状態を生成するための打球である競争生成球が通過する、複数の競争体を個別にゴールに向けて進ませるための複数の競争生成口と、
この競争生成口を競争生成球が通過したとき生成球通過信号を発する生成球通過信号発信部と、
この生成球通過信号発信部からの生成球通過信号を受信したとき、当該競争生成口に対応した競争体をゴールに向けて所定量進ませる競争体進行手段と、
この競争体進行手段による進行で競争体がゴールに達したとき、その競争体の着順を決定する着順決定手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0011】
上記の構成となっているので、このパチンコ遊技機によれば次のような作用効果が得られる。
【0012】
遊技者は、着順設定部を操作し、競争状態生成部による競争状態の生成が開始される前に(通常は盤面に打球を打ち込む前に)、予想される競争体の着順を設定する。
【0013】
遊技者は、盤面に打球を打ち込むことで遊技を行う。
盤面には、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口が設けられているので、遊技者の多くは、遊技を長引かせるために入賞口を狙って遊技を行う。
【0014】
打球が入賞口に入れば賞球が遊技者に付与されるが、入賞口に入らなかった打球は、入賞口よりも下方にのみ設けられている複数の競争生成口のいずれかに向う。
複数の競争生成口のいずれかに向かった打球が、いずれかの競争生成口を通過すると、生成球通過信号発信部が該競争生成口に対応した生成球通過信号を発し、該生成球通過信号は競争体進行手段で受信され、競争体進行手段は当該競争生成口に対応した競争体をゴールに向けて所定量進ませる。
【0015】
このような打球の打ち込みが繰り返されることで、打球が入賞口に入る毎に賞球が遊技者に付与され、入賞口に入らなかった打球が複数の競争生成口のいずれかを通過する毎に、当該競争生成口に対応した競争体がゴールに向けて所定量進み、その競争状態は競争状態表示部で表示され、競争体がゴールに達したとき、その競争体の着順が着順決定手段で決定され、当該着順は競争状態表示部で表示される。
そして、前記着順設定部で設定された着順と前記競争状態生成部で得られた着順とが一致したとき、特別賞球供給手段によって遊技者に特別賞球が供給されることとなる。
【0016】
このように、この発明のパチンコ遊技機によれば、盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果(着順)を予想可能とし、その予想が当たったとき特別賞球が得られるようにすることで、遊技者の興味をそそることができる。
【0017】
しかも、この発明のパチンコ遊技機によれば、複数の競争体を個別にゴールに向けて進ませるための複数の競争生成口が、遊技者によって狙われる入賞口よりも下方にのみ設けられているので、競争生成口に対する狙い打ちは現実的には不可能であるかきわめて困難になる。
したがって、競争体の着順の意外性が高まり、遊技者の興味の度合いを高めることができる。
【0018】
このパチンコ遊技機においては、
前記盤面には、盤面に打ち込まれた打球が、前記複数の競争生成口のいずれかに直接向かうことを阻止する阻止部が設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、競争生成口に対する狙い打ちを確実に阻止することができるので、競争体の着順の意外性が確実に高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0019】
このパチンコ遊技機においては、
前記競争状態生成部は、
上下方向へ向かう軸回りに回転する円板と、
この円板の上部領域を放射状に複数に仕切る仕切り部と、
を備え、
この仕切り部で仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口が割り振られて設けられている構成とすることができる。
【0020】
このように構成すると、上下方向へ向かう軸回りに回転する円板上に仕切り部で仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口が割り振られて設けられているので、複数の競争生成口に向かう打球がいずれの競争生成口に入るのかは、円板が回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0021】
このパチンコ遊技機においては、
前記競争状態生成部は、
前記盤面に向かって前後方向へ向かう軸回りに回転する2枚の円板と、
これら2枚の円板の間の領域を放射状に複数に仕切る仕切り部と、
を備え、
この仕切り部で仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口が割り振られて設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、盤面に向かって前後方向へ向かう軸回りに回転する2枚の円板の間が仕切り部で放射状に仕切られた複数の領域に、前記複数の競争生成口が割り振られて設けられているので、複数の競争生成口に向かう打球がいずれの競争生成口に入るのかは、円板が回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0022】
このパチンコ遊技機においては、
前記競争状態生成部は、
盤面に向かって前後方向へ向かう軸回りに回転する2枚の円板と、
これら2枚の円板の間に設けられ、これら円板の円周部を一体に連結している円筒部と、
この円筒部に振り分けて設けられた複数の競争生成口と、
2枚のリング状円板と円筒部で形成される内部空間Aに向けて競争生成球を導入する競争生成球導入路と、
を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、盤面に向かって前後方向へ向かう軸回りに回転する2枚の円板の円周部を一体に連結している円筒部に、複数の競争生成口が割り振られて設けられており、競争生成球導入路によって2枚のリング状円板と円筒部とで形成される内部空間に向けて競争生成球が導入されるので、複数の競争生成口に向かう打球がいずれの競争生成口を通過するのかは、2枚のリング状円板と円筒部とが回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0023】
このパチンコ遊技機においては、
前記複数の競争生成口よりも上方において、複数個の競争生成球を一時的に貯留した後、一度に解放する、競争生成球貯留・解放部を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、競争生成球貯留・解放部によって一時的に貯留された複数個の競争生成球が一度に解放されることで、複数の競争生成口を通過する競争生成球の数が大きく変動する。
したがって、競争体の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0024】
このパチンコ遊技機においては、
前記特別賞球供給手段は、
遊技者によって基礎玉が投入される基礎玉投入口と、
この基礎玉投入口から投入された基礎玉の数を計数する基礎玉計数手段と、
この基礎玉計数手段で計数された基礎玉数と、前記着順設定部で設定された着順とに応じ、前記基礎玉数に1以上の所定の数値を掛けて特別賞球の玉数を決定する特別賞球数決定手段と、
を備えている構成とすることができる。
このように構成すると、遊技者によって投入された基礎玉と着順設定部で設定された着順とに応じた基礎玉数に1以上の所定の数値を掛けて特別賞球が遊技者に付与されることとなるので、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0025】
また上記課題を解決するために本発明のパチンコ遊技システムは、
打球が打ち込まれる盤面と、
この盤面に設けられ、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口と、
前記入賞口よりも下方にのみ設けられ、複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成させるための打球である競争生成球が通過する、複数の競争生成口と、
この競争生成口を競争生成球が通過したとき当該競争生成口に対応した生成球通過信号を発する生成球通過信号発信部と、
前記競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部と、
前記競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体の着順が設定される着順設定部と、
を備えている複数のパチンコ遊技機と、
これら複数のパチンコ遊技機から発せられる前記生成球通過信号を受信したとき、当該競争生成口に対応した競争体をゴールに向けて所定量進ませることで複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、競争体がゴールに達したとき、その競争体の着順を決定する競争状態生成部と、
前記パチンコ遊技機の着順設定部で設定された着順と前記競争状態生成部で得られた着順とが一致したとき、当該パチンコ遊技機の遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段と、
を備えていることを特徴とする。
【0026】
上記の構成となっているので、このパチンコ遊技システムによれば次のような作用効果が得られる。
【0027】
各遊技者は、着順設定部を操作し、競争状態生成部による競争状態の生成が開始される前に(通常は盤面に打球を打ち込む前に)、予想される競争体の着順を設定する。
【0028】
各遊技者は、盤面に打球を打ち込むことで遊技を行う。
各パチンコ遊技機の盤面には、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口が設けられているので、遊技者の多くは、遊技を長引かせるために入賞口を狙って遊技を行う。
【0029】
打球が入賞口に入れば賞球が遊技者に付与されるが、入賞口に入らなかった打球は、入賞口よりも下方にのみ設けられている複数の競争生成口のいずれかに向う。
複数のパチンコ遊技機における複数の競争生成口のいずれかに向かった打球が、いずれかの競争生成口を通過すると、生成球通過信号発信部が該競争生成口に対応した生成球通過信号を発し、該生成球通過信号は競争状態生成部で受信され、競争状態生成部は当該競争生成口に対応した競争体をゴールに向けて所定量進ませる。
【0030】
このような打球の打ち込みが繰り返されることで、各パチンコ遊技機において打球が入賞口に入る毎に賞球が遊技者に付与され、入賞口に入らなかった打球が複数の競争生成口のいずれかを通過する毎に、当該競争生成口に対応した競争体がゴールに向けて所定量進み、その競争状態は競争状態表示部で表示され、競争体がゴールに達したとき、その競争体の着順が競争状態生成部で決定され、当該着順は競争状態表示部で表示される。
そして、前記着順設定部で設定された着順と前記競争状態生成部で得られた着順とが一致したとき、特別賞球供給手段によって遊技者に特別賞球が供給されることとなる。
【0031】
このように、この発明のパチンコ遊技システムによれば、複数のパチンコ遊技機の盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果(着順)を各パチンコ遊技機において予想可能とし、その予想が当たったとき特別賞球が得られるようにすることで、複数の遊技者の興味をそそることができる。
【0032】
しかも、この発明のパチンコ遊技システムによれば、複数の競争体を個別にゴールに向けて進ませるための複数の競争生成口が、遊技者によって狙われる入賞口よりも下方にのみ設けられているので、競争生成口に対する狙い打ちは現実的には不可能であるかきわめて困難になる。
したがって、競争体の着順の意外性が高まり、遊技者の興味の度合いを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明に係るパチンコ遊技機の実施の形態を示す図で、(a)は正面図、(b)は主として複数の競争生成口61~68を示す平面図、(c)は図(b)の概略正面図。
図2】同実施の形態のブロック図。
図3】(a)~(d)は競争状態表示部30における表示画面の一例を示す正面図。
図4】本発明に係るパチンコ遊技システムの実施の形態のシステム構成を示すブロック図。
図5】パチンコ遊技機の変形例を示す図で、(a)は正面図、(b)は主として複数の競争生成口61~68を示す概略正面図、(c)は図(b)の概略側断面。
図6】パチンコ遊技機の他の変形例を示す図で、(a)は正面図、(b)は主として複数の競争生成口61~68を示す概略正面図、(c)は図(b)の概略側断面。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明に係るパチンコ遊技機およびパチンコ遊技システムの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0035】
図1図3に示す実施の形態のパチンコ遊技機1は、
打球(図示しないパチンコ玉)が打ち込まれる盤面10と、
この盤面10に設けられ、打球が入ると賞球(図示しないパチンコ玉)が遊技者(図示せず)に付与される入賞口11(図示のものは10個)と、
複数の競争体21~28(図3参照)がゴールGへ向かって競争する競争状態を生成し、競争体21~28のゴールGへの着順を決定する競争状態生成部20と、
競争状態生成部20により生成された競争状態およびゴールGへの着順を表示することが可能な競争状態表示部30と、
競争状態生成部20による競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体21~28の着順が設定される着順設定部40と、
この着順設定部40で設定された着順と前記競争状態生成部20で得られた着順とが一致したとき、遊技者に特別賞球(図示しないパチンコ玉)を供給する特別賞球供給手段50とを備え、
競争状態生成部20は、
入賞口11よりも下方にのみ設けられ、複数の競争体21~28による競争状態を生成するための打球である競争生成球(図示しないパチンコ玉)が通過する、複数の競争体21~28を個別にゴールGに向けて進ませるための複数の競争生成口61~68(図1(b))と、
この競争生成口61~68を競争生成球が通過したとき生成球通過信号S1~S8を発する生成球通過信号発信部61s~68sと、
この生成球通過信号発信部61s~68sからの生成球通過信号S1~S8を受信したとき、当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28をゴールGに向けて所定量進ませる競争体進行手段70と、
この競争体進行手段70による進行で競争体21~28がゴールGに達したとき、その競争体21~28の着順を決定する着順決定手段80と、
を備えている。
【0036】
上記の構成となっているので、このパチンコ遊技機1によれば次のような作用効果が得られる。
【0037】
遊技者は、着順設定部40を操作し、競争状態生成部20による競争状態の生成が開始される前に(通常は盤面10に打球を打ち込む前に)、予想される競争体21~28の着順を設定する。
【0038】
遊技者は、盤面10に打球を打ち込むことで遊技を行う。なお、図1(a)において12は打ち込まれるパチンコ玉を案内するガイドレールであり、13はパチンコ玉の盤面10への放出口である。
【0039】
盤面10には、打球が入ると賞球(例えば10個のパチンコ玉)が遊技者に付与される入賞口11が設けられているので、遊技者の多くは、遊技を長引かせるために入賞口11を狙って遊技を行う。
【0040】
打球が入賞口11に入れば賞球が遊技者に付与されるが、入賞口11に入らなかった打球は、入賞口11よりも下方にのみ設けられている複数の競争生成口61~68のいずれかに向う。
【0041】
複数の競争生成口61~68のいずれかに向かった打球が、いずれかの競争生成口61~68を通過すると、生成球通過信号発信部61s~68sが該競争生成口61~68に対応した生成球通過信号S1~S8を発し、該生成球通過信号S1~S8は競争体進行手段70で受信され、競争体進行手段70は当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28をゴールGに向けて所定量進ませる。所定量は、後述するように適宜設定することができる。例えば競争体がボートである場合、ボートの進行方向長さ(全長)分を所定量とすることができる。この場合、打球が競争生成口61を通過すると競争体であるボート21が全長分進むこととなる。
【0042】
このような打球の打ち込みが繰り返されることで、打球が入賞口11に入る毎に賞球が遊技者に付与され、入賞口11に入らなかった打球が複数の競争生成口61~68のいずれかを通過する毎に、当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28がゴールGに向けて所定量進み、その競争状態は競争状態表示部30で表示され、競争体21~28が順次ゴールGに達したとき、その競争体21~28の着順が着順決定手段80で決定され、当該着順は競争状態表示部30で表示される。
そして、着順設定部40で設定された着順と前記競争状態生成部20で得られた着順とが一致(部分一致を含む)したとき、特別賞球供給手段50によって遊技者に特別賞球(例えば前述した賞球よりも多数のパチンコ玉)が供給されることとなる。
【0043】
このように、この実施の形態のパチンコ遊技機1によれば、盤面10に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体21~28がゴールGへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果(着順)を予想可能とし、その予想が当たったとき特別賞球が得られるようにすることで、遊技者の興味をそそることができる。
【0044】
しかも、このパチンコ遊技機1によれば、複数の競争体21~28を個別にゴールGに向けて進ませるための複数の競争生成口61~68が、遊技者によって狙われる入賞口11よりも下方にのみ設けられているので、競争生成口61~68に対する狙い打ちは現実的には不可能であるかきわめて困難になる。
したがって、競争体21~28の着順の意外性が高まり、遊技者の興味の度合いを高めることができる。
【0045】
盤面10には、盤面10に打ち込まれた打球が、複数の競争生成口61~68のいずれかに直接向かうことを阻止する阻止部14が設けられている。
【0046】
このように構成すると、競争生成口61~68に対する狙い打ちを確実に阻止することができるので、競争体21~28の着順の意外性が確実に高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0047】
阻止部14は、盤面10に設けられた釘、風車等によって構成することができる(図示のものは風車である)。また、入賞口11も阻止部を構成している。
【0048】
図1(b)(c)に示すように、競争状態生成部20は、
上下方向へ向かう軸91回りに回転する円板92と、
この円板92の上部領域を放射状に複数に仕切る仕切り部93と、
を備え、
この仕切り部93で仕切られた複数の領域A1~A8に、前記複数の競争生成口61~68が割り振られて設けられている。
【0049】
このように構成すると、上下方向へ向かう軸91回りに回転する円板92上に仕切り部93で仕切られた複数の領域A1~A8に、前記複数の競争生成口61~68が割り振られて設けられているので、複数の競争生成口61~68に向かう打球がいずれの競争生成口61~68に入るのかは、円板92が回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体21~28の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0050】
この実施の形態のパチンコ機1は、複数の競争生成口61~68よりも上方において、複数個の競争生成球Bを一時的に貯留した後、一度に解放する、競争生成球貯留・解放部100を備えている。図1(a)は、複数個の競争生成球Bが一時的に貯留され、解放される前の状態を示している。
【0051】
このように構成すると、競争生成球貯留・解放部100によって一時的に貯留された複数個の競争生成球Bが一度に解放されることで、複数の競争生成口61~68を通過する競争生成球の数が大きく変動する。
したがって、競争体21~28の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0052】
特別賞球供給手段50は、
遊技者によって基礎玉(図示しないパチンコ玉)が投入される基礎玉投入口51(図1(a))と、
この基礎玉投入口51から投入された基礎玉の数を計数する基礎玉計数手段52(図2)と、
この基礎玉計数手段52で計数された基礎玉数NAと、前記着順設定部40で設定された着順とに応じ、基礎玉数NAに1以上の所定の数値を掛けて特別賞球の玉数NBを決定する特別賞球数決定手段53と、
を備えている構成とすることができる。
【0053】
このように構成すると、遊技者によって投入された基礎玉と着順設定部40で設定された着順とに応じた基礎玉数NAに1以上の所定の数値を掛けて特別賞球(NB)が遊技者に付与されることとなるので、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0054】
以下、さらに詳しく説明する。
図1(a)に示すパチンコ遊技機1の基本構成自体は公知の適宜の構成を採用することができる。この実施の形態では基台1bの前面に盤面10が設けられている。
1cはパチンコ玉を貯留する貯留皿であり、盤面移動体10に打ち込む玉が貯留される。また、貯留皿1cには賞球、特別賞球が供給される。
1hは貯留皿1cから、玉を1つずつ受け入れて盤面10に打ち込む公知の打ち込み装置(図示せず)による打ち込み強さを調整するハンドルである。
【0055】
15は盤面10に打たれた釘である。
16は入賞口11よりも下方に通過した玉を複数の競争生成口61~68のいずれかに導くガイド部である。
打球が入賞口11に入った際に遊技者に賞球を付与する構造は、公知の適宜の構造を採用し得る。
【0056】
図1(b)(c)及び図2に示すように、生成球通過信号発信部61s~68sは、各競争生成口61~68に対応して設けられており、競争生成口61~68のいずれかを競争生成球が通過したときその競争生成口に対応した生成球通過信号S1~S8を競争体進行手段70へ向けて発信する。例えば、競争生成口61を競争生成球が通過したとき、その競争生成口61に対応した生成球通過信号発信部61sが生成球通過信号S1を競争体進行手段70に発信する。
【0057】
生成球通過信号発信部61s~68sは、いずれも公知のセンサ(近接センサ、フォトセンサ等)で構成することができる。
これらセンサ(61s~68s)は回転体である円板92に取り付けられていて回転体(92)とともに軸91回りに回転するから、パチンコ機本体との電気的接続はスリップリングやロータリコネクタを用いて行う。あるいはワイヤレスセンサを用いる。
【0058】
69はトラブル生成穴である。このトラブル発生穴69にパチンコ玉が入った場合、その検出部をなすセンサ69sから、トラブル信号が競争体進行手段70へ向けて発せられ、競争体進行手段70はそのトラブル信号を受けた際、トラブル発生穴69に隣接する両競争生成口(61~68)に対応する両競争体(21~28)を失格とする(競争から離脱させる)。例えば、競争生成口63と64との間に位置するトラブル発生穴69にパチンコ玉が入った場合、競争生成口63と64に対応する競争体23と24が失格となる。これにより、例えば落馬によるトラブルを模式的に生成することができる。
トラブル発生穴69の径は各競争生成口61~68の径よりも小さくなっており、競争生成口に比べてパチンコ玉が通りにくく(通る確率が低く)なっている。
【0059】
競争体進行手段70、着順決定手段80、特別賞球供給手段50、および特別賞球数決定手段53は、マイコンMCで構成することができる。また、競争状態表示部30は、マイコンMCに接続されるLCDモジュールで構成することができる。競争状態は図3に示すように、競争状態表示部30の表示画面31上に表示される。図示の競争体21~28は、黒丸で表示されるように構成してあるが、例えば、馬の形、ボートの形、自転車の形等で表示することが可能である。図1(a)において33はモード選択ボタンであり、これによって生成される競争状態のモードを選択することができる。図示のモード選択ボタン33は「競馬」、「競輪」、「ボート」、「マラソン」の4つのボタンスイッチが用意されており、いずれかのボタンを押操作することによって、モードが選択され、それに応じた馬の形、ボートの形、自転車の形等が競争体21~28として表示画面31に表示される。
【0060】
競争体進行手段70は、生成球通過信号発信部61s~68sからの生成球通過信号S1~S8を受信したとき、当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28をゴールGに向けて所定量進ませるための進行信号71s~78sを競争状態表示部30に対して送信する。競争状態表示部30は当該信号を受けて、対応する競争体を画面31上で所定量進める。例えば、競争生成口61にパチンコ玉(競争生成球)が入ると、生成球通過信号発信部61sから生成球通過信号S1が競争体進行手段70に対して発せられ、競争体進行手段70は、例えば所定量が競争体の進行方向における長さである場合には、図3(a)から(b)に示すように、競争体21を当該長さ分だけ進ませるための進行信号71sを競争状態表示部30に対して送信し、競争状態表示部30は当該信号71sを受けて、図3(a)から(b)に示すように、対応する競争体21を画面31上で当該長さ分進ませる。
パチンコ玉は遊技者によって盤面10に連続して打ち込まれるから、競争生成口61~68にも競争生成球が連続して入り、上記のようにして各競争体21~28がゴールGに向かって進む競争状態が画面31上に表示されることとなる。
【0061】
着順決定手段80は、競争体進行手段70による進行で競争体21~28が任意の順でゴールGに達したとき、その競争体21~28の着順を決定する。
着順決定手段80は、後述する競争開始以降、例えば、各生成球通過信号発信部61s~68sから発せられた各生成球通過信号S1~S8の数を、各生成球通過信号S1~S8別にカウントするカウンターを有しているとともに、競争体がゴールに至るまでに必要なカウント数(これを必要カウント数GCとする)が設定されており、カウントされた生成球通過信号S1~S8の数(これを競争体カウント数C1~C8とする)が必要カウント数GCに達した順を着順としてとして決定する。これら信号数、カウント数、および着順はリセットボタン1r(図1(a))が押される等して競争状態がリセットされるまでマイコンのメモリ(図2)に記憶される。
【0062】
すなわち、
競争体21を進ませる生成球通過信号S1の競争体カウント数をC1
競争体22を進ませる生成球通過信号S2の競争体カウント数をC2
競争体23を進ませる生成球通過信号S3の競争体カウント数をC3
競争体24を進ませる生成球通過信号S4の競争体カウント数をC4
競争体25を進ませる生成球通過信号S5の競争体カウント数をC5
競争体26を進ませる生成球通過信号S6の競争体カウント数をC6
競争体27を進ませる生成球通過信号S7の競争体カウント数をC7
競争体28を進ませる生成球通過信号S8の競争体カウント数をC8
とすると、これら競争体カウント数C1~C8が必要カウント数GCに達した順を着順として決定する。
【0063】
例えば、図3(c)は競争体21がゴールした状態(すなわち競争体カウント数C1=必要カウント数GCとなった状態)を示しており、このとき着順決定手段80は競争体21の着順が1位であると決定する。また、図3(d)は図3(c)の状態からさらに競争体22がゴールした状態(すなわち競争体カウント数C2=必要カウント数GCとなった状態)を示しており、このとき着順決定手段80は必要に応じ競争体22の着順が2位であると決定する。以下、同様に必要に応じて着順を決定する。すなわち着順設定部40により設定された着順に応じて必要な着順を決定する。例えば、着順設定部40によって1位のみが設定された場合には、1位のみを決定すれば良いし、1位と2位が設定された場合には、1位と2位を決定する。
【0064】
着順設定部40は、競争状態生成部20による競争状態の生成が開始される前に、遊技者が操作することで、予想される競争体21~28の着順を設定するもので、図1(a)に示すように、遊技機1の前面に設けられている。
着順設定部40は、競争体21~28の着順を設定することができる構造であれば適宜の構造を採用し得る。
この実施の形態では、競争体21~28のコースを表示するコース表示部41(図示のものは「1枠」「2枠」「3枠」「4枠」「5枠」「6枠」「7枠」「8枠」と表示されている)と、この表示部41の下側にあって、設定すべきコース(したがって競争体)を指し示す矢印42を表示するディスプレイ43と、この矢印42を選択位置に向けて移動させる(図示のものは横方向に移動させる)矢印移動ボタン44と、この矢印移動ボタンで44で所望の位置に移動された矢印42で指し示されたコース(図示の状態では「1枠」(したがって競争体21))の着順を選択する着順選択ボタン(図示のものは「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」と表示されているボタン)45と、この着順選択ボタン45で選択された、コースの着順を最終的に設定する着順設定ボタン46とを備えている。
【0065】
例えば、遊技者は、競争体23が1位に、競争体21が2位になると予想したとき、矢印移動ボタン44で矢印42を「1枠」を示す位置へ移動させて着順選択ボタン45の「2」のボタンを押し、次いで、矢印移動ボタンで44で矢印42を「3枠」を示す位置へ移動させて着順選択ボタン45の「1」のボタンを押し、その後、着順設定ボタン46を押す。これによって、予想順位が競争体23が1位、競争体21が2位であると設定され、その設定情報は、競争状態が生成される前に、マイコンMCのメモリに記憶される。
【0066】
特別賞球供給手段50は、着順設定部40で設定された着順と競争状態生成部20で得られた着順とが一致したとき(これを「当たり」ともいう)、遊技者に特別賞球(図示しないパチンコ玉)を供給する。供給する玉の数は、このパチンコ遊技機1の管理者が適宜設定することができる。なお、当たりが出なかった場合には、次回に繰り越すようにしても良い。供給する玉を計数しながら供給する構造は、公知の適宜の供給構造を採用することができる。
【0067】
競争状態生成部20の軸91は軸受け部材94で基台1bに回転可能に支持されており、円板92(したがって仕切り部93、競争生成口61~68およびセンサ61s~68s)は軸91とともに回転する。
軸91は、図示しない駆動モータによって減速機95を介して適宜の回転数(例えば6rpm~10rpm)で回転駆動される。
なお、競争生成口61~68を通過した玉は、円板92の下方に設けられている図示しない玉回収樋によって、パチンコ遊技機の裏側に回収される。
【0068】
競争生成球貯留・解放部100は、複数の競争生成口61~68よりも上方において、複数個の競争生成球Bを一時的に貯留した後、一度に解放する構成であれば、適宜の構成を採用することができる。
【0069】
この実施の形態では、回転可能な軸101で一体に支持された正面視略半円形(お椀型)の玉貯留部102と、この玉貯留部102に貯留された球Bを一度に解放するためのセンサ付きゲート(センサは図示せず)103とを備え、このセンサ付きゲート103を玉が通過して、それがセンサで検出されたとき、図示しない公知のアクチュエータ(例えばソレノイド)を作動させて軸101及び玉貯留部102を90度以上の所定角度回動させることで、貯留された玉Bを一度に解放するように構成している。なお、玉貯留部102には種々の方向から玉が入って貯留される。貯留される球数の上限は適宜設定することができる。図では6個になっているが、20~50個程度とすることも可能である。ゲート103を通過した玉も、競争状態生成部20へ向かって落ちる。
【0070】
特別賞球数決定手段53による特別賞球の玉数NBの決定方法は、このパチンコ遊技機1の管理者によって適宜設定することができる。
上述したように、
基礎玉投入口51から投入された基礎玉の数(基礎玉数)をNA
着順設定部40で設定された着順に応じた倍率をM
特別賞球の玉数をNB
とすると、
特別賞球数決定手段53は、NB=NA・Mとして、特別賞球の玉数NBを決定する。
なお、基礎玉数と倍率は、遊技機前面のディスプレイ1dに表示される。
【0071】
図4は例えば上記のようなパチンコ遊技機を複数台用いて行うことができるパチンコ遊技システムを示すブロック図である。
このシステム200にも用いることができるパチンコ遊技機1は、このシステムに参加するかどうかを選択するためのシステム参加選択手段110(図1図2)を備えており、システム参加選択手段(図1に示すものは選択ボタンスイッチ)110によってシステムへの参加が選択されると、上述したパチンコ遊技機1は、その特別賞球供給手段50,特別賞球数決定手段53、競争体進行手段70、および着順決定手段80は、いずれもその機能を、システム全体の制御手段(システム制御手段ともいう)210に移管する。この移管はマイコンMCとシステム制御手段210とによってなされる。
【0072】
すなわち、このパチンコ遊技システム200は、
図1等に示したように、
打球が打ち込まれる盤面10と、
この盤面10に設けられ、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口11と、
入賞口11よりも下方にのみ設けられ、複数の競争体21~28がゴールGへ向かって競争する競争状態を生成させるための打球である競争生成球が通過する、複数の競争生成口61~68と、
この競争生成口61~68を競争生成球が通過したとき当該競争生成口61~68に対応した生成球通過信号S1~S8を発する生成球通過信号発信部61s~68sと、
競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部30と、
競争状態の生成が開始される前に、遊技者によって操作され、予想される競争体21~28の着順が設定される着順設定部40と、
を備えている複数(図4では2台のみ明記してあるが任意の台数(n台)の利用が可能である)のパチンコ遊技機1(1)~1(n)と、
これら複数のパチンコ遊技機1から発せられる生成球通過信号S1~S8を受信したとき、当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28をゴールGに向けて所定量進ませることで複数の競争体21~28がゴールGへ向かって競争する競争状態(図3参照)を生成し、競争体21~28がゴールGに達したとき、その競争体21~28の着順を決定する競争状態生成部220と、
パチンコ遊技機の着順設定部40で設定された着順と前記競争状態生成部220で得られた着順とが一致したとき、当該パチンコ遊技機の遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段250と、
を備えている。
【0073】
上記の構成となっているので、このパチンコ遊技システムによれば次のような作用効果が得られる。
【0074】
各遊技者は、着順設定部40を操作し、競争状態生成部220による競争状態の生成が開始される前に(通常は盤面に打球を打ち込む前に)、予想される競争体の着順を設定する。
【0075】
各遊技者は、盤面10に打球を打ち込むことで遊技を行う。
各パチンコ遊技機の盤面には、打球が入ると賞球が遊技者に付与される入賞口11が設けられているので、遊技者の多くは、遊技を長引かせるために入賞口11を狙って遊技を行う。
【0076】
打球が入賞口11に入れば賞球が遊技者に付与されるが、入賞口に入らなかった打球は、入賞口よりも下方にのみ設けられている複数の競争生成口61~68のいずれかに向う。
複数のパチンコ遊技機1(1)~1(n)における複数の競争生成口61~68のいずれかに向かった打球が、いずれかの競争生成口61~68を通過すると、生成球通過信号発信部61s~68sが該競争生成口に対応した生成球通過信号S1~S8を発し、該生成球通過信号S1~S8はシステム全体の制御手段210が備える競争状態生成部220で受信され、競争状態生成部220は当該競争生成口61~68に対応した競争体21~28をゴールGに向けて所定量進ませる。なお、このシステムにおける所定量は、前述したパチンコ遊技機1台で行われる場合に比べて小さく設定することができる。例えば、パチンコ遊技機1台で行われる場合、1つの生成球通過信号S1~S8につき競争体の進行方向長さ(図3のものの場合黒丸の直径)だけ進めるのに対し、このシステムにおける所定量は、このシステムに参加したパチンコ遊技機の台数をn台とした場合、1つの生成球通過信号(S1~S8)につき競争体の進行方向長さ(図3のものの場合黒丸の直径)の1/nだけ進めるようにすることができる。
【0077】
このような打球の打ち込みが繰り返されることで、各パチンコ遊技機において打球が入賞口に入る毎に賞球が遊技者に付与され、入賞口に入らなかった打球が複数の競争生成口61~68のいずれかを通過する毎に、当該競争生成口61~68に対応した競争体がゴールに向けて所定量進み、その競争状態は競争状態表示部で表示され、競争体がゴールに達したとき、その競争体の着順が競争状態生成部220で決定され、当該着順は競争状態表示部30で表示される。
【0078】
そして、前記着順設定部40で設定された着順と前記競争状態生成部220で得られた着順とが一致したとき、特別賞球供給手段250によって遊技者に特別賞球が供給されることとなる。このシステムによる特別賞球の個数は、このシステムに参加したパチンコ遊技機の台数をn台とした場合、1台の場合のn倍とすることができる。
【0079】
このように、このパチンコ遊技システム200によれば、複数のパチンコ遊技機の盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果(着順)を各パチンコ遊技機において予想可能とし、その予想が当たったとき特別賞球が得られるようにすることで、複数の遊技者の興味をそそることができる。
【0080】
しかも、このパチンコ遊技システムによれば、複数の競争体を個別にゴールに向けて進ませるための複数の競争生成口61~68が、遊技者によって狙われる入賞口11よりも下方にのみ設けられているので、競争生成口に対する狙い打ちは現実的には不可能であるかきわめて困難になる。
したがって、競争体の着順の意外性が高まり、遊技者の興味の度合いを高めることができる。
【0081】
複数のパチンコ遊技機1(1)~1(n)とシステム制御手段210とはネットワーク(インターネットを含む)NETによって接続可能である。
システム制御手段210は、前述した特別賞球供給手段50,特別賞球数決定手段53、競争体進行手段70、および着順決定手段80にそれぞれ相当する、特別賞球供給手段250,特別賞球数決定手段253、競争体進行手段270、および着順決定手段280を備えている。なお、図4において、190は各パチンコ遊技機に設けられた公知の通信手段、290はシステム制御手段210に設けられた公知の通信手段であり、これら通信手段によって各パチンコ遊技機とシステム制御部との情報通信(データ通信)が可能となる。
システム制御手段210は、上記各手段の他、各種制御を行うCPUおよびメモリ等を備えた公知のパーソナルコンピュータで構成することができる。
【0082】
このシステムは、例えば、1つの店舗内において利用することもできるし、複数の店舗間で利用することもできる。
【0083】
なお、特別賞球数決定手段253による当たり台への特別賞球の玉数NBの決定方法は、このパチンコ遊技システムの管理者によって適宜設定することができる。例えば、
当たり台の基礎玉投入口51から投入された基礎玉の数(基礎玉数)をNA
参加台の基礎玉投入口51から投入された全基礎玉数NA(T)
当たり台の台数をN(T)
全ての当たり台の基礎玉投入口51から投入された基礎玉の総数をNA(ST)
着順設定部40で設定された着順に応じた倍率をM
各当たり台への特別賞球の玉数をNB
とすると、
特別賞球数決定手段53は、NB=NA(T)・N(A)/N(ST)・Mとして、特別賞球の玉数NBを決定する。
この式によれば、例えば、
NA(T)=7000
N(A)=100
N(ST)=1000
M=2
のとき、
NB=7000・100・/1000・2=1400
となる。
【0084】
図5は、競争状態生成部20の変形例を示す図である。
この競争状態生成部20は、
盤面10に向かって前後方向へ向かう軸310回りに回転する2枚の円板321,322と、
これら2枚の円板321,322の間の領域を放射状に複数に仕切る仕切り部333と、
を備え、
この仕切り部333で仕切られた複数の領域A1~A8に、前記複数の競争生成口61~68が割り振られて設けられている。
【0085】
このように構成すると、盤面10に向かって前後方向へ向かう軸310回りに回転する2枚の円板321,322の間が仕切り部333で放射状に仕切られた複数の領域A1~A8に、複数の競争生成口61~68が割り振られて設けられているので、複数の競争生成口61~68に向かう打球がいずれの競争生成口61~68に入るのかは、円板321,322および仕切り部333が回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体21~28の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0086】
61s~68sは、競争生成球が競争生成口61~68を通過したとき該競争生成口に対応した生成球通過信号S1~S8を発する生成球通過信号発信部(センサ)であり、競争生成口61~68を通過した競争生成球が台裏に回収される経路中に設けられている。なお、これら回収経路及びセンサも軸310と一緒に回転する。
【0087】
競争状態生成部20の軸310は軸受け部材311で基台1bに回転可能に支持されており、円板321,322、仕切り部333、競争生成口61~68およびセンサ61s~68s)は軸310とともに回転する。
軸310は、図示しない駆動モータによって減速機312を介して適宜の回転数(例えば6rpm~10rpm)で回転駆動される。
なお、334はパチンコ玉が当たることで撓むゴム板であり、これを設けることで意外性を高めることができる。
【0088】
図6は、競争状態生成部20の他の変形例を示す図である。
この競争状態生成部20は、
盤面10に向かって前後方向へ向かう軸410回りに回転する2枚の円板421,422と、
これら2枚の円板421,422の間に設けられ、これら円板421,422の円周部を一体に連結している円筒部423と、
この円筒部423に設けられた競争生成口61~68と、
2枚のリング状円板421,422と円筒部423とで形成される内部空間Aに向けて競争生成球Bを導入する競争生成球導入路430と、
を備えている。
【0089】
このように構成すると、盤面10に向かって前後方向へ向かう軸410回りに回転する2枚の円板421,422の円周部を一体に連結している円筒部423に、複数の競争生成口61~68が割り振られて設けられており、競争生成球導入路430によって2枚のリング状円板421,422と円筒部423とで形成される内部空間Aに向けて競争生成球が導入されるので、複数の競争生成口61~68に向かう打球がいずれの競争生成口61~68を通過するのかは、2枚のリング状円板421,422と円筒部423とが回転しているが故に、偶然性に依存することとなる。
したがって、競争体21~28の着順の意外性がさらに高まり、遊技者の興味の度合いをさらに高めることができる。
【0090】
図示の競争生成球導入路430は左右対称に設けられており、その下端は、前面の円板421の前面に設けられた回転しない円板424に設けられた楕円型の開口424hおよび前面の円板421に設けられた開口421hを通じて前記内部空間Aに連通している。
【0091】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。例えば、
【0092】
競争状態表示部30の表示画面31上に表示されるコースの形状は、直線状に限らずトラック形状等適宜設定することができる。
上記実施の形態では、競争状態生成部(20)の3つの形態を挙げたが、これらに限らず、競争状態生成部(20)は、回転体に複数の競争生成口(61~68)が設けられている構成であれば良い。
【符号の説明】
【0093】
1: パチンコ遊技機
10: 盤面
11: 入賞口
21~28: 競争体
20: 競争状態生成部
30: 競争状態表示部
40: 着順設定部
50: 特別賞球供給手段
61~68: 競争生成口
70: 競争体進行手段
80: 着順決定手段
【要約】
【課題】盤面に打ち込まれた打球を利用して複数の競争体がゴールへ向かって競争する競争状態を生成し、その結果を予想可能とすることで、遊技者の興味をそそることができるようにし、着順の意外性を高めることで、遊技者の興味の度合いを高める。
【解決手段】複数の競争体21~28がゴールGへ向かって競争する競争状態を生成し、競争体21~28のゴールGへの着順を決定する競争状態生成部20により生成された競争状態およびゴールへの着順を表示することが可能な競争状態表示部30と、遊技者によって操作され、予想される競争体21~28の着順が設定される着順設定部40で設定された着順と競争状態生成部20で得られた着順とが一致したとき、遊技者に特別賞球を供給する特別賞球供給手段50とを備え、競争状態生成部20は、入賞口11よりも下方にのみ設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6