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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240603BHJP
【FI】
A63F7/02 334
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022017027
(22)【出願日】2022-02-07
(65)【公開番号】P2023114611
(43)【公開日】2023-08-18
【審査請求日】2023-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】石黒 隆行
【審査官】森川 能匡
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-006020(JP,A)
【文献】特開2017-158949(JP,A)
【文献】特開2009-050458(JP,A)
【文献】特開2010-052626(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不正行為による衝撃を検出するための衝撃センサと、
遊技球が流下する流下樋に対して隙間を空けて隣接配置され、遊技球が当接しない支持壁と、
前記支持壁から突出し、前記衝撃センサが固定される支持突部と、を備え、
前記衝撃センサは、前記支持壁との間に隙間を有する遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、不正行為による衝撃を検出する衝撃センサを備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、衝撃センサが装飾扉の裏側や遊技盤の裏面に備えられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-240105号公報(段落[0078])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の遊技機においては、遊技球からの振動を誤検出してしまうおそれがあるため、衝撃センサを配置できる場所に限りがあった。そこで、玉通りの通路に面した場所に配置して、デッドスペースを有効活用できるような技術の開発が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の一態様は、 不正行為による衝撃を検出するための衝撃センサと、遊技球が流下する流下樋に対して隙間を空けて隣接配置され、遊技球が当接しない支持壁と、前記支持壁から突出し、前記衝撃センサが固定される支持突部と、を備え、前記衝撃センサは、前記支持壁との間に隙間を有する遊技機である。
【発明の効果】
【0006】
上記発明によれば、玉通りの通路に面した場所にもセンサを配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の第1実施形態に係る遊技機の正面図
図2】遊技機本体を前方から見たときの斜視図
図3】遊技機本体を後方から見たときの斜視図
図4】遊技機本体を前方から見たときの分解斜視図
図5】遊技機本体を後方から見たときの分解斜視図
図6】遊技盤の分解斜視図
図7】遊技盤の一部を拡大した(A)平断面図、(B)平断面図
図8】遊技盤の分解斜視図
図9】入賞装置の分解斜視図
図10】入賞装置の分解斜視図
図11】遊技盤の斜視図
図12】遊技盤の右側部分を拡大した断面斜視図
図13】入賞装置の前面部品を拡大した断面斜視図
図14】(A)遊技盤の側断面図、(B)変形例における遊技盤の側断面図、(C)変形例における遊技盤の側断面図
図15】遊技盤の側断面図
図16】入賞装置の(A)斜視図、(B)側面図、(C)拡大した正面図
図17】後面部品を前方から見たときの分解斜視図
図18】後面部品を前方から見たときの斜視図
図19】メインハウジングを後方からみたときの斜視図
図20】(A)磁気センサの斜視図、(B)検出スイッチの斜視図、(C)衝撃センサの斜視図
図21】第2の流下樋の検出スイッチ周辺の平面図
図22】第3の流下樋の検出スイッチ周辺の平断面図
図23】メインハウジングの磁気センサ周辺の平面図
図24】メインハウジングの磁気センサ周辺の斜視図
図25】後面部品の衝撃センサ周辺の(A)平面図、(B)平断面図
図26】後面部品の側断面図
図27】サブハウジングを後方から見たときの斜視図
図28】検定プレートを(A)前方から見たときの斜視図、(B)後方から見たときの斜視図
図29】検定プレートの(A)側面図、(B)断面図
図30】遊技盤の断面斜視図
図31】変形例に係る入賞装置の正面図
図32】ベース板を後方から見たときの斜視図
図33】遊技盤を後方から見たときの拡大斜視図
図34】(A)ブラケットの正面図、(B)ブラケットを取り付けているときの斜視図
図35】内部部品を(A)前方から見たときの斜視図、(B)後方から見たときの斜視図
図36】支持筐体を前方から見たときの斜視図
図37】支持筐体を後方から見たときの斜視図
図38】支持筐体の拡大斜視図
図39】(A)分離可能な状態の遊技盤と支持筐体の断面図、(B)係合した状態の遊技盤と支持筐体の断面図
図40】連結部材及び支持孔周辺の支持筐体を前方から見たときの分解斜視図
図41】(A)連結部材を後方から見たときの斜視図、(B)連結部材を前方から見たときの斜視図
図42】(A)第1スライド位置の連結部材の断面図、(B)第2スライド位置の連結部材の断面図
図43】連結部材の操作部の側面図
図44】連結孔を前方から見たときの斜視図
図45】表示装置を後方から見たときの斜視図
図46】表示装置を前方から見たときの斜視図
図47】スライド支持部の平断面図
図48】(A)アンロック位置のスライダの側断面図、(B)ロック位置のスライダの側断面図
図49】サブ制御基板ユニットを後方から見たときの斜視図
図50】サブ制御基板ユニットを前方から見たときの斜視図
図51】(A)アンロック位置のスライダの側断面図、(B)ロック位置のスライダの側断面図
図52】(A)コネクタ及び規制突部の斜視図、(B)ボリューム素子及び規制突部の斜視図(C)コネクタ及び規制突部の斜視図
図53】サブ制御基板ユニットを後方から見たときの分解斜視図
図54】(A)コネクタを後方から見たときの斜視図(B)コネクタを後方から見たときの斜視図(C)コネクタを後方から見たときの斜視図(D)ボリューム素子を後方から見たときの斜視図
図55】ドライブ基板ユニットを後方から見たときの分解斜視図
図56】ドライブ基板ユニットを(A)前方から見たときの斜視図、(B)後方から見たときの斜視図
図57】支持筐体を後方から見たときの斜視図
図58】背面アッシの側断面図
図59】メイン制御基板ユニットを後方から見たときの分解斜視図
図60】支持筐体及び中継部材を後方から見たときの斜視図
図61】中継部材を前方から見たときの斜視図
図62】(A)メイン制御基板ユニットを前方から見たときの斜視図、(B)中継部材を後方から見たときの斜視図
図63】中継部材にメイン制御基板ユニットが組付けられた状態における(A)後方から見たときの斜視図、(B)断面図
図64】第2実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図
図65】入球部の正面図
図66】第1及び第2装飾部の正面図
図67】入球部の斜視図
図68】入球役物に取り付けられるシールの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
図1図63を参照して本開示の第1実施形態に係る遊技機10Aについて説明する。遊技機10Aは、図1に示した遊技枠9に図2に示した遊技機本体30Aを着脱可能に取り付けてなるパチンコ遊技機である。
【0009】
遊技枠9は、遊技機ホールに据え付けられていて、遊技枠9に対して遊技機本体30Aは、適宜、別の遊技機本体30Aに交換される、所謂、「新台入替」が行われる。なお、遊技枠9ごと遊技機10A全体が交換されることもある。
【0010】
遊技枠9単体は、公知なものであり、遊技機本体30Aを前方から覆う前面扉9Zを有し、その前面扉9Zのガラス窓9Wを通して遊技機本体30Aの遊技領域R1が前方に臨んでいる。また、遊技枠9の前面のうちガラス窓9Wの下側には、上皿9A及び下皿9Bが備えられ、右下角部には操作ノブ9Cが備えられている。そして、操作ノブ9Cが回動操作されると、上皿9A内の遊技球(図1の符号K参照)が遊技領域R1に打ち込まれる。また、遊技領域R1内の後述する普通入賞口13,始動入賞口14,32G、大入賞口32F等に遊技球の入球(「入賞」ともいう)すると、賞球として複数の遊技球が上皿9Aに払い出される。また、所定の排出操作部の操作により、上皿9A内の遊技球は下皿9Bへと排出される。
【0011】
図2及び図3には、一部の部品を除いた遊技機本体30Aの略全体が示されている。この遊技機本体30Aは、構成部品のリユースの容易化のための複数の特徴を有する。その第1の特徴として、遊技機本体30Aは、図4及び図5に示された遊技盤40、支持筐体51、表示装置52等の複数のパーツに工具無しで分解可能になっている。また、遊技盤40以外の複数のパーツは組み付けられて背面アッシ50になる。即ち、遊技機本体30Aは、遊技盤40とその後面に重なる背面アッシ50とに大きく2分割されている。先ずは、遊技盤40について以下詳説する。
【0012】
図6に示すように、遊技盤40は、一般に「PC板」と呼ばれる透明で四角形の樹脂製(ポリカーボネイト製)のベース板41の前面と後面とに複数の前面部品と複数の後面部品とをビス(螺子)にて固定した構造をなしている。なお、ベース板41は、ポリカーボネイト製に限らず、例えば、アクリル製であってもよい。
【0013】
図6においてベース板41から離して示されている前面部品42Aは、その外縁部の上辺及び両側辺が、ベース板41の外縁部の上辺と両側辺の上部とに重なる形状をなし、外縁部の下辺が、上方に凹んだ円弧状をなしている。また、同図においてベース板41の前面に重ねた状態で示されている前面部品45Aは、その外縁部の下辺及び左側辺が、ベース板41の外縁部の下辺の左端部と左側辺の上部を除く全体とに重なる形状をなし、外縁部の右辺は、凹んだ円弧状をなしている。そして、これら前面部品42A,45Aの円弧状の外縁部に、ガイドレール42A1,45A1が備えられている。
【0014】
ガイドレール42A1,45A1は、円弧状に湾曲した帯板状の樹脂壁であって、幅方向が前後方向を向いている。そして、ガイドレール42A1の下端にガイドレール45A1の上端が連続し、ガイドレール42A1,45A1を合わせた全体が、ベース板41の下辺の左端部寄り位置からベース板41の右上部に亘って湾曲して延びている。
【0015】
ガイドレール42A1のうち左寄り位置より右側全体は、遊技領域R1の上側の境界部をなし、ガイドレール42A1の残り全体とガイドレール45A1の全体は、遊技領域R1に遊技球を案内する上昇ガイド部をなしている。また、後述する前面部品31A,43Aのガイドレール31A1,43A1が、前述の上昇ガイド部に対して僅かに離れて内側から対向して遊技領域R1の左側の境界部をなしている。さらに、ベース板41の右側部に固定される後述の前面部品32Aの突壁32A1(図11参照)が、遊技領域R1の右側の境界部をなすと共に、前面部品31A,32Aが接続されて遊技領域R1の下側の境界部が形成されている。そして、操作ノブ9C(図1参照)の回動操作に応じて発射された遊技球がガイドレール42A1,45A1に沿って上昇し、遊技領域R1に打ち込まれる。
【0016】
ガイドレール42A1,45A1の内面には、金属板42Eが敷設されている。金属板42Eは、ガイドレール42A1より僅かに小さい幅で円弧状に湾曲した帯板状をなし、ガイドレール45A1の略全体の内面とガイドレール42A1の左端部の内面とに重ねられる。また、金属板42Eの下端部は、クランク状に外側に屈曲され、金属板42E全体より外側で下方に張り出す係止片42E3を備える。そして、ガイドレール45A1の下端寄り位置に形成されたスリット45A4に係止片42E3が受容されている。
【0017】
なお、ガイドレール45A1の内面には、上下方向の途中位置より下側が上側より僅かに陥没した陥没部45A2になっていて、その陥没部45A2の下端寄り位置に前述したスリット45A4が配置されると共に、陥没部45A2のうちスリット45A4より上側の2箇所には、ガイドレール45A1の内面の陥没部45A2より上側部分の内面の延長線上に位置する内面を有した1対の突部45A3が備えられている。
【0018】
図7(A)に示すように、金属板42Eの上端部は、斜め上方に向かって延び、その末端部にはU溝部42E1と、U溝部42E1から右斜め上方に張り出す係止片42E2とを備える。また、前面部品42Aには、スリット42A3を外側から覆うように収容部屋42A2が備えられ、その収容部屋42A2に金属板42のU溝部42E1が収容されかつ、収容部屋42A2の内面に係止片42E2の先端が突き当てられている。そして、U溝部42E1が溝幅を狭めるように金属板42Eが弾性変形されている。さらに、収容部屋42A2内の1対の突起42A4,42A5が係止片42E2の基端部と基端寄り位置とに表裏から当接して金属板42Eがガイドレール42A1の内面に押しつけられるように金属板42Eに負荷が付与されている。
【0019】
図6に示すように、前面部品42Aの右端部には、ガイドレール42A1の先方に収容部屋42A6が設けられ、ベース板41の前面に螺子止めされるエラストマー製の緩衝部材11Gが収容されている。そして、図7(B)に示すように、緩衝部材11Gに設けられた球受面11G1がガイドレール42A1に沿って移動してくる遊技球を受け止めてその衝撃を吸収し、下方に案内する。なお、緩衝部材11Gのうち球受面11G1の近傍には、緩衝部材11Gの弾力性を高めるために1対の貫通孔11G2が形成されている。
【0020】
ベース板41には、遊技領域R1内に、遊技盤40の後方の表示装置52の表示画面52G等を視認可能とするための表示窓11Wが形成されている。図1に示すように、表示窓11Wは、全周に亘って複数の凹凸を有する異形状をなし、遊技領域R1内の上寄りに配置されている。また、表示窓11Wの上部は、中央より右側部分が左側部分よりガイドレール42A1に対して接近している。
【0021】
表示窓11Wの前側の開口縁は、図8に示した前面部品32A,43A,44Aにて前方から覆われてる。なお、図8では、前面部品32Aは、ベース板41の前面に重ねた状態で示され、前面部品43A,44Aはベース板41から離した状態で示されている。
【0022】
前面部品43Aは、全体的には上方に膨らんだアーチ形状をなし、ベース板41の前面に重ねられるカバー板部43A9と、カバー板部43A9より前方に突出するガイドレール43A1、開口包囲壁43A2,流下経路規制壁43A3,43A4等とを有する。開口包囲壁43A2は、表示窓11Wの開口縁のうち上部全体と左側部の上側部分とに亘る範囲に配置されて、表示窓11Wへの遊技球の進入するを禁止している。
【0023】
図7(B)に示すように、開口包囲壁43A2は、右端部寄り位置で表示窓11Wの外縁形状に合わせて下方にクランク状に屈曲し、その屈曲部43A7の上端部が、前述の緩衝部材11Gの球受面11G1の下端部に対して遊技球1つが通過する分の間隔(以下、「遊技球1つ分の間隔」という)を空けて対向配置されている。また、開口包囲壁43A2のうち屈曲部43A7より先端側部分から外側にはカバー板部43A9が張り出し、その外縁部から流下経路規制壁43A3が突出して、前述の緩衝部材11Gと収容部屋42A6とを下方から覆うと共に、開口包囲壁43A2の屈曲部43A7とそれより先端部分とに遊技球1つ分の間隔を空けて対向し、遊技球の通路を形成している。なお、開口包囲壁43A2と流下経路規制壁43A3との対向面には、前後方向に延びる複数の突条43A8が千鳥配置になるように形成されている。
【0024】
図11に示すように、開口包囲壁43A2は、屈曲部43A7から最上部までの間がガイドレール42A1に対して遊技球1つ分の間隔を空けて対向している。また、図8に示すように、開口包囲壁43A2の最上部より左側は、左に向かうに従ってガイドレール42A1から徐々に離れ、左側端部は上下方向に延びている。なお、開口包囲壁43A2の最上部は、ガイドレール42A1の最上部より僅かに右側にずれている。
【0025】
開口包囲壁43A2の最上部より左側部分からガイドレール42A1に向かってカバー板部43A9が張り出している。そのカバー板部43A9の外縁部は、ガイドレール42A1と遊技球1つ分の間隔を空けて並行して延びる円弧状をなすと共に、その外縁部の左端部の延長上に前述のガイドレール43A1が備えられている。ガイドレール43A1は、円弧状をなして上下方向に延びている。また、ガイドレール43A1の上端寄り位置より下側部分には、上下方向と平行な内面を有する拡張部43A10が一体形成されている。そして、上下方向に延びる流下経路規制壁43A4によって、拡張部43A10と開口包囲壁43A2の左端部との間が左右に2分割されて、遊技球が1つずつ通過する2条の流下経路が形成されている。また、それら2条の各流下経路の対向面には、前述の流下経路規制壁43A3と開口包囲壁43A2の右端部との対向面と同様に、複数の突条43A8が千鳥配置されている。
【0026】
図2に示すように、ガイドレール43A1の上端部とガイドレール42A1との間は、遊技領域R1への遊技球の進入口11Nをなし、遊技球の進入口11Nへの逆戻りを規制するための可撓片43Cがガイドレール43A1の上端部に取り付けられている。
【0027】
図1に示すように、カバー板部43A9には、進入口11Nの右側方位置から流下経路規制壁43A4の上部に亘り貫通孔43A6が形成されて、その内側でベース板41の前面が露出している。また、貫通孔43A6の開口縁は、緩やかな斜面になっている。また、カバー板部43A9には、貫通孔43A6より上側に複数(具体的には3つ)の流下規制突部43A5が突出し、流下規制突部43A5同士の間、及び、流下規制突部43A5と開口包囲壁43A2との間を遊技球が流下するようになっている。
【0028】
図8に示すように、前面部品44Aは、表示窓11Wの下側内面に重なるステージ部44A1と、その前端から垂下してベース板41の前面に重ねられるカバー板部44A9とを備える。また、ステージ部44A1は、下方に膨らむ円弧状をなし、ステージ部44A1の左端部から前方にポケット構造の導入部44A3が張り出している。さらに、導入部44A3の上面開口における右側開口縁から開口包囲壁44A2が延びて前述の開口包囲壁43A2の下端に接続されている。そして、導入部44A3に入球した遊技球がステージ部44A1上を転動してから前方に排出されるようになっている。
【0029】
図1に示すように、ステージ部44A1上の右端部には、ステージ部44A1上の最下端部と左端部との中間の高さに位置して水平になった水平部44A4が備えられている。また、図12に示すように水平部44A4と前面部品32Aとの間には遊技球が転落する隙間が設けられ、その隙間に転落した遊技球は、水平部44A4の右端部から垂下して上端部を回動可能に支持される回動板44A5を潜り、下方に向かう。
【0030】
図8に示すように、前面部品32Aは、ベース板41の右側部に配置され、ベース板41の前面に重ねられるカバー板部32A9と、そのカバー板部32A9に対して遊技球1つ分の間隔を空けて対向する前面カバー壁32A8とを有する。そして、前面部品32Aは、ベース板41の前面のうち前面部品42A,43Aの右側端部より下方において表示窓11Wより右側全体と、ベース板41の下縁部の右端部を除いた表示窓11Wの下方右領域とに亘る範囲を覆っている。また、図9に示すように、ベース板41には、前面部品32Aに覆われる部分に複数の貫通孔32Wが形成され、ベース板41の後面に重ねて固定される後面部品32Bと前面部品32Aとが複数の貫通孔32Wを介して接続されて入賞装置32が構成されている。そして、後面部品32Bから前方に突出する複数の前方突壁32B1と、カバー板部32A9から前方に突出するか前面カバー壁32A8から後方に突出する複数の突壁32A1(図12参照)とによって遊技球が蛇行して流下する流下経路が形成されている。
【0031】
図11には、遊技盤40全体が、前面カバー壁32A8と、それと前後方向で同じ位置にある部材とを除去した状態が示され、図12には、前面カバー壁32A8を除去した部分が拡大して示されている。図12に示すように、複数の突壁32A1のうち左側部に配置されている突壁32A1が表示窓11Wの開口縁に沿って延びて表示窓11Wへの遊技球の進入を規制している。また、複数の突壁32A1のうち前面カバー壁32A8の右側部及び右側部寄りに配置されている部分と、下端部及び下端部寄りに配置されている部分とにより、遊技領域R1に右側部及び右下部の境界部が形成されている。
【0032】
図12に示すように、入賞装置32には、上から順番に順番に、始動ゲート70,始動入賞装置71、第1アタッカー72、普通入賞口74、第2アタッカー75、普通入賞口76の役物を備えると共に、3つのアウト口79A,79B,79Cを備える。入賞装置32内の流下経路は、始動ゲート70の上方で横に3つルートに分かれ、中央ルートを流下すると始動ゲート70内を通過する。また、右ルートは湾曲して始動ゲート70を通過後の中央ルートを合流し、その合流部分の真下に始動入賞装置71のスライド板71Bが配置されている。スライド板71Bは、前後にスライドし、前端位置に配置された状態で遊技球を右下の始動入賞口71Aへと案内する。
【0033】
また、始動入賞口71Aを通過した遊技球は、入賞球として流下樋73に取り込まれる。また、始動入賞口71Bの真上にはアウト口79Aが開口していて、そこに入球した遊技球は、アウト球として流下樋73に取り込まれる。流下樋73は、入賞装置32の右側部に沿って上下方向に延び、入賞装置32の下端寄り位置で左斜め下方に屈曲し、ベース板41を貫通する図示しない貫通孔に遊技球を案内する。
【0034】
始動ゲート70の左側を通過する左ルートは、上下方向に真っ直ぐ延びて始動入賞装置71を通過してから斜め右に屈曲して始動入賞装置71の下方を緩やかに下るように傾斜して延び、流下樋73の上部の左側方位置で折り返すように左に屈曲して緩やかに下るように傾斜して延びる。そして、その左下がりの流下経路が第1アタッカー72のスライド板72Bにて形成されている。スライド板72Bは、前後にスライドし、スライド板72Bが後退すると大入賞口72Aに遊技球が入賞する。また、大入賞口72Aを通過した下流側はV入賞口72Cに向かう流下経路と通常入賞口72Dに向かう流下経路とに別れていて、図示しない振分部材が動作し、V入賞口72Cか通常入賞口72Dかの何れかに振り分けられる。
【0035】
流下経路は、第1アタッカー72のスライド板72B上を通過した後に下方に屈曲してから横に3つルートに分かれる。右ルートの先にはアウト口79Bが配置され、中央ルートの先には普通入賞口74が配置されている。左ルートは、左下に傾斜して延び、第2アタッカー75のスライド板75Bにて形成されている。スライド板75Bも、前後にスライドし、スライド板75Bが後退すると大入賞口75Aに遊技球が入賞する。
【0036】
スライド板72Bを通過すると流下経路は下方に屈曲し、その先方には普通入賞口76が配置され、その右隣にはアウト口79Cが配置されている。
【0037】
図9に示すように、ベース板41のうち前面を前面部品32Aに覆われていない下縁部の右端部には、後述の検定プレート200を取り付けるための1対の係合孔200Wが横並びに設けられている。また、後面部品32Bは、ベース板41の下縁部の右端部を後方から覆うと共に、1対の係合孔200Wを塞がないように後面部品32Bの外縁部がベース板41の後面に突き当てられ、後面部品32Bに備えた後面カバー壁32B8が1対の係合孔200Wの開口を含むベース板41の後面に対して隙間を空けて対向配置されている(図30参照)。
【0038】
図6に示すように、前面部品31Aは、上下方向に延びる円弧状のガイドレール31A1を有し、図2に示すように、ガイドレール31A1の上端部が、前述の前面部品43Aのガイドレール43A1の下端部に接続され、そのガイドレール43A1と共に遊技領域R1の左側部の境界部を構成している。
【0039】
ガイドレール31A1の内面の上下方向の中間部から中間球受突部31A3が突出していて、流下してくる遊技球を受け止めて右下方へと案内する。また、ガイドレール31A1の内面のうち中間球受突部31A3より下側部分からは、下端球受部31A2が右側方に延びている。下端球受部31A2は、ガイドレール31A1の下端から右側方に延びる複数の横リブと、中間球受突部31A3より下側からガイドレール31A1に沿って下方に延びてから、前述の横リブの横方向の中間位置まで延びる湾曲リブと、それら交差する縦リブとを備えてなる。そして、下端球受部31A2の右側の先端面は、前述の前面部品32Aの下端部の右側面に接合され、下端球受部31A2の上面が、遊技領域R1の下端の境界部の一部を構成している。
【0040】
また、中間球受突部31A3から下端球受部31A2の横方向の中間部に亘る範囲に前面カバー壁31A8が備えられている。前面カバー壁31A8は、下端球受部31A2の前面の一部を覆うと共に下端球受部31A2から上方に突出し、ベース板41の前面に対して遊技球1つ分の間隔を空けて対向している。
【0041】
図10に示すように、ベース板41のうち前面を前面カバー壁31A8で覆われる部分には、1対の貫通孔31Wが形成され、ベース板41の後面に重ねて固定される後面部品31Bと前面部品31Aとが1対の貫通孔31Wを介して接続されて入賞装置31が構成されている。
【0042】
入賞装置31は、複数の普通入賞口13と複数のアウト口16とを備える。複数の普通入賞口13と1つのアウト口16は、前面カバー壁31A8から後方に突出する複数の後方突壁31A4に含まれる複数の溝形状部31A7を1対の貫通孔31Wの何れかの前面開口に突き合わされてなる。
【0043】
具体的には、中間球受突部31A3の下方には、1対の溝形状部31A7が高低差をつけて横並びに設けられ、その右側に遊技球1つ分の間隔を空けかつ遊技球1つ分だけ下げた位置に1つの溝形状部31A7が設けられ、その右側に遊技球2つ分の間隔を空けかつ同じ高さにさらに1つの溝形状部31A7が設けられて、それぞれ貫通孔31Wの前面開口に突き合わされている。そして、左端の溝形状部31A7以外の3つの溝形状部31A7の上面開口が3つの普通入賞口13をなしている。また、左端の溝形状部31A7の上面開口は、アウト口16になっている。以下、3つの普通入賞口13を区別する場合には、右側から順番に「第1~第3の普通入賞口13」と言うこととする。
【0044】
また、第1と第2の普通入賞口13となる1対の溝形状部31A7の間には、貫通孔31Wの一部が開口していてアウト口16になっている。そして、第1と第2の普通入賞口13の間を流下した遊技球がこのアウト口16に取り込まれる。また、遊技領域R1の横方向の略中央かつ上下方向の最下端で、下端球受部31A2の右端部寄り位置上でベース板41の前面にアウト口16が開口している。以下、入賞装置31に係る3つのアウト口16を区別する場合には、右側から順番に「第1~第3のアウト口16」ということとする。
【0045】
第2のアウト口16は、第1と第2の普通入賞口13より下方で、下端球受部31A2上に位置している。そして、下端球受部31A2には、遊技球を第1又は第2のアウト口16に案内する1対のアウトガイド16Gが形成されている。アウトガイド16Gは、下端球受部31A2からアウト口16内に突入する突片を一体に有して、アウト口16内に向かって下るように傾斜している。
【0046】
図10に示すように、ベース板41のうち第1のアウト口16と表示窓11Wとの上下方向で挟まれる位置には、貫通孔14Wが形成されて、その貫通孔の開口縁に前方から取り付けられる前面部品33Aと後方から取り付けられる図示しない後面部品とによって入賞装置33が構成されている。そして、前面部品33Aによりポケット構造の始動入賞口14が形成されている。
【0047】
図16(A)に示すように、前面部品33Aは、前後方向に延びる樋状突出部34と、樋状突出部34の軸方向の中央寄り位置から、側方に張り出す固定板部35とを有する。樋状突出部34は、上面に開口34Kが形成され、その幅は遊技球1個を受容可能な大きさになっている。樋状突出部34の両側壁の上端には、遊技球半球未満の隙間をあけて1対の障害釘34Aが設けられ、この障害釘34Aに挟まれた開口34Kが、前述した始動入賞口14になっている。また、図16(B)に示すように、樋状突出部34のうちベース板41の前面から突出する高さは、障害釘34Aのヘッド部34Hの前端と略同じ高さになっている。樋状突出部34の固定板部35よりも後側部分は、上部側壁が段付き状に切り欠かれている。
【0048】
図16(B)に示すように、樋状突出部34の底部には、誘導リブ33Hが敷設されている。誘導リブ33Hは、樋状突出部34の前端から中腹まで延びる誘導リブ33H1と、誘導リブ33H1よりも傾斜の緩やかな誘導リブ33H2の2つが連結してなる。
【0049】
固定板部35は略楕円形状であって、上縁部を除く外縁部に、傾斜面33Pが備えられている。また、傾斜面33Pのうち下縁部は、樋状突出部34に向かって凹む複数の湾曲部33Kになっていて、その前面が窪み面33Lになっている。なお、固定板部35のうち傾斜面33Pに囲まれた平坦面には、一対のネジ孔33Mが形成されている。ここに挿通されるネジと、固定板部35の裏側から延びる固定突起33Jとによって、前面部品33Aはベース板41に固定される。
【0050】
図16(C)に示すように、樋状突出部34の前端部は、円盤状の装飾板36によって閉塞されている。装飾板36は、装飾板36を段付き状に陥没させた陥没部39と、陥没部39の外縁に設けられる外縁装飾部38とを有する。陥没部39は円形をなし、その前面に着色やシールによる装飾が施されている。なお、陥没部39の下端部には、三角形状の位置決め突部39Aが設けられている。
【0051】
外縁装飾部38には複数の装飾凹部38Aが隙間なく配置されている。装飾凹部38Aは装飾板36の中心から径方向に延び、かつ後方に向かって下るように傾斜した溝状をなしている。また、装飾凹部38Aのうち、装飾板36の中心を向く外縁部が中心側に膨らむように湾曲している。
【0052】
なお、本実施形態では、装飾凹部38Aの幅は、障害釘34Aのヘッド部34Hよりも小さくなっており、打痕を模した三次元的形状になっている。
【0053】
このように、前面部品33Aの上記構成によれば、立体的で華やかなだけでなく、釘の整備時に誤って遊技部品を傷つけてしまったとしても、装飾凹部38Aと傷とが重なることで傷を目立ちにくくすることができる。
【0054】
また、装飾板36の全周にわたって装飾凹部38Aを施すことで、どこに傷がついても目立ちにくくなる。また、遊技者の目にとまりやすく、かつ障害釘の入念な整備が必要である入賞口を備える前面部品33Aにこの装飾を施すことで、傷が目立ちにくくなるという効果をより一層享受することができる。さらに固定板部35にも湾曲部33Kや窪み面33Lを備えることで、固定板部33Dについた傷も目立ちにくくすることができる。
【0055】
なお、外縁装飾部38の輪郭は円形をなしていたが、例えば図31(A)のように、装飾凹部38Aの外側を向く外縁部が膨出していてもよい。また装飾凹部38Aの外側を向く側は、装飾板36の外縁形状に沿って湾曲していたが、図31(A)のように外側に膨出していてもよい。また、装飾凹部38は隙間なく配置されていたが、図31(B)に示すように、間欠的に並べられていてもよい。図31(C)に示すように、異なる大きさや幅のものがあってもよく、大きさの異なる装飾凹部38A、38Bが交互に並べられた構成であってもよいし、不規則に並べられていてもよい。また、凹み形状に限らず、前方に膨らむ凸形状が含まれていてもよい。
【0056】
本実施形態では装飾凹部38Aが外縁装飾部38の全周にわたって設けられていたが、一部に設けられる構成であってもよい。なお、外縁装飾部38のうち、障害釘34Aの近傍にあたる場所に設けられているとより好ましい。
【0057】
入賞装置31の後面部品31Bには、複数の特徴的な構造が含まれているので、以下、後面部品31Bについて詳説する。図17に示すように、後面部品31Bは、樹脂製のハウジング142の内部に、衝撃センサ90、複数の磁気センサ160A~160C、複数の検出スイッチ180、図示しない回路基板等を収容している。
【0058】
ハウジング142は、水平方向に延びる下縁部と上下方向に延びる右側縁部とを有し、それらが直交する角部が、ベース板41の左下角部に重ねられた状態にされてベース板41にビス止めされて前述した前面部品31A,42Aの後方に位置している。また、ハウジング142は、メインハウジング142Aの後面に複数のサブハウジング142B(図17には、1つのサブハウジング142Bのみが示されている)を組み付けてなる。
【0059】
ハウジング142には、ベース板41の後面に面当接する(又は、隙間無く重なる)ベース面143が前面全体に分散して備えられ、そのベース面143から複数の流下樋144A~144Dの始端部が突出している。そして、これら流下樋144A~144Dが、ベース板41の複数の貫通孔31Wに突入して前述した前面部品31Aの複数の普通入賞口13及び第3のアウト口16に接続され、普通入賞口13及び第3のアウト口16に入球した遊技球をベース板41の下端まで案内して、下方に向けて排出する。
【0060】
なお、ベース板41の下方には、遊技ホールの球循環システムの一部である図示しない回収ダクトか配置されて上方に向かって開口している。そして、遊技領域R1に打ち込まれた遊技球は、何れかの入賞口かアウト口16を通ってベース板41の後側に移動して回収ダクトに取り込まれる。また、ベース板41が、従前、ベニア板製であったことに由来して、ベース板41の前面や後面、及び、上記したベース面143のようにベース板41の前面や後面に隙間無く重ねられる面は、「ベニア面」と呼ばれることがある。
【0061】
以下、複数の流下樋144A~144Dを区別する場合には、右側から順番に「第1~第4の流下樋144A~144D」ということし、複数の流下樋144A~144Dの具体的な構造について説明する。
【0062】
図17に示すように、第1と第2の流下樋144A,144Bの各始端部は、上下方向に長い直方体の上面と前面の上略半分とを開放した形状をなしている。これに対し、ベース板41の1対の貫通孔31Wのうちの1つは、図6に示すように凹字形をなして、左右の両端部が中央部より上方に広くなっていて、それら左右の両端部に第1と第2の流下樋144A,144Bの始端部が受容されている。そして、第1と第2の流下樋144A,144Bの前面の上略半分の開口に、前述の第1と第2の普通入賞口13を有する溝形状部31A7が接続される。また、貫通孔31Wのうち第1と第2の流下樋144A,144Bに左右方向で挟まれた部分が前述の第2のアウト口16になっている。
【0063】
図17に示すように、第3と第4の流下樋144C,144Dの始端部は、溝状をなして隣合わせに配置され、第3の流下樋144Cが第4の流下樋144Dより斜め下方に位置している。これに対し、1対の貫通孔31Wの残りの1つは、図6に示すように斜め上下方向に延びた形状をなし、その下端部に第3と第4の流下樋144C,144Dの始端部が受容されている。そして、第3の流下樋144Cに、前述の第3の普通入賞口13を有する溝形状部31A7が接続され、第4の流下樋144Dに第3のアウト口16を有する溝形状部31A7が接続されている。
【0064】
なお、ベース板41の後面のうち第1のアウト口16の後側には、後面部品31Bとは別個にフード状の図示しない後面部材が取り付けられて、第1のアウト口16に取り込まれてベース板41の後方に移動した遊技球を回収ダクトに案内している。
【0065】
図18に示すように、ハウジング142のベース面143からは、複数の流下樋144A~144D以外に1対の点灯表示用突部147A,147Bとセンサ収容突部146と複数の位置決めボス142Pとが突出している。
【0066】
複数の位置決めボス142Pは、ベース板41の後面に穿孔されている図示しない位置決め孔に嵌合され、ハウジング142をベース板41に対して位置決めする。
【0067】
1対の点灯表示用突部147A,147Bは、複数の流下樋144A~144Dより前方に大きく突出していて、一方の点灯表示用突部147Aは、第4の流下樋144Dの斜め左上方に配置されて貫通孔31Wを貫通し、前面部品31Aの中間球受突部31A3に受容されている。また、他方の点灯表示用突部147Bは、ハウジング142の前面の左下角部の近傍に配置されて、図10に示すようにベース板41の左下角部に形成された貫通孔31Vを貫通し、図11に示された前面部品45Aの筐体部45A7に受容されている。
【0068】
また、1対の点灯表示用突部147A,147Bの後面には、図示しない複数の発光素子を実装した回路基板が重ねて配置され、1対の点灯表示用突部147A,147Bには、複数の発光素子に対応させて図18に示すように複数の貫通孔147Cが前後方向に貫通している。さらに、中間球受突部31A3及び筐体部45A7の前面は、複数の貫通孔147Cに対応した図示しない複数の点灯部を備えた点灯表示部になっていて、複数の発光素子の光が複数の貫通孔147Cにより複数の点灯部に案内される。そして、遊技機10Aの状態に関わる情報が、複数の点灯部の点灯状態によって報知される。
【0069】
図18に示すように、センサ収容突部146は、直方体状をなし、一方の点灯表示用突部147Aの左上に配置されて、貫通孔31Wに受容されている(図6参照)。また、センサ収容突部146の内部には、磁気センサ160C(図19参照)が収容されていて、後述する磁気センサ160A,160Bと共に、不正行為に使用される磁石の磁気を検出する。
【0070】
図19には、ハウジング142からサブハウジング142B等を外してメインハウジング142Aを後方から見た状態が示されている。同図に示すように、前述した複数の検出スイッチ180は、第1~第3の流下樋144A~144C内の遊技球の通過を検出するために設けられ、それら検出によって普通入賞口13への入賞が検出される。なお、アウト口16からの遊技球を案内する第4の流下樋144D等には、検出スイッチ180は、備えられていない。
【0071】
検出スイッチ180は、図20(B)に示されているように、扁平な直方体状をなし、その扁平方向から見た平面形状は、長辺が短辺の略2倍程度となった長方形の一角部を直線状に面取りした形状をなしている。以下、検出スイッチ180において扁平方向を厚み方向J3といい、上述の平面形状である長方形の長辺方向を縦方向J1といい、短辺方向を横方向J2というと共に、上述の通り面取りされた側を先端側、その反対側を基端側ということとする。また、検出スイッチ180のうち先端側を向く面を先端面180F、基端側を向く面を基端面180E、厚み方向J3の一方と他方とを向く面を1対の主平面、横方向J2の一方と他方とを向く面を1対の側面180S、面取りされた面を面取り面180Nということとする。
【0072】
検出スイッチ180には、縦方向J1の先端側に、厚み方向J3に貫通する検出孔180Rが備えられている。検出孔180Rは、遊技球が丁度通過可能な内径の円形をなしている。また、検出スイッチ180には、検出孔180Rを包囲する図示しないコイルが内蔵されていて磁性体である遊技球が検出孔180Rを通過するときのコイルのインダクタンスの変化に基づいて遊技球の通過が検出される。本実施形態の検出スイッチ180では、図20(B)に示す上面側が検出孔180Rの入口になっていて、図20(B)に示す検出孔180Rを上側から下側に遊技球が通過することで遊技球の通過が検出される。
【0073】
検出スイッチ180の基端面180Eには、コネクタ差込口180Mが開口していて、そこに遊技機本体30Aのハーネスに含まれるケーブル190の末端のコネクタ191(図21参照)が差し込まれる。コネクタ差込口180Mは、横方向J2に長い長方形をなし、基端面180Eの横方向J2の中央位置に配置されると共に厚み方向J3における一端寄り位置(図20(B)における下面側)に配置されている。また、図21に示すように、コネクタ191は、検出スイッチ180に差し込まれた状態でコネクタ差込口180Mから僅かに突出する。
【0074】
なお、検出スイッチ180の1対の側面180Sには、長手方向の略中央に厚み方向J3に延びる1対の角溝部180Uが形成されている。
【0075】
図19に示すように、第1と第2の流下樋144A,144Bにおいては、検出スイッチ180は、同じ状態で組み付けられている。即ち、各流下樋144A,144Bにおいては、検出スイッチ180は、検出孔180Rの入口が前方を向き、横方向J2をメインハウジング142Aの横方向と平行に配置されて、厚み方向J3をメインハウジング142Aの前後方向に対して僅かに傾斜しかつ縦方向J1が上下方向に対して僅かに傾斜した状態で、検出孔180Rが検出スイッチ180の下端部に位置するように組み付けられている。
【0076】
具体的には、図17に示すように、前述の通り第1と第2の流下樋144A,144Bのうちベース面143から突出する始端部は、上下方向に長い直方体の上面と前面の上略半分とを開放した形状をなしている。そこで、第1と第2の流下樋144A,144Bの始端部である1対の直方体を「1対の直方体144X」ということとすると、それら1対の直方体144Xは、ベース面143より後方まで延長されている。そして、図19に示すように、1対の直方体144Xの互いに遠い側の1対の側壁が、メインハウジング142Aの後面において上下方向に対して斜めにカットされて後方傾斜面144Sを有している。また、1対の直方体144Xの互いに近い側の1対の側壁の内面には、後方傾斜面144Sと面一の図示しない位置決め用段差面が形成されている。
【0077】
そして、検出スイッチ180は、図21に示すように、検出孔180Rを下側にして、面取り面180Nを図21の右向きにした状態で、一方の主平面を後方傾斜面144Sと位置決め用段差面とに当接し、先端面180Fを直方体144Xの底壁177から突出する位置決突部177A,177Bに当接して下方から位置決めされた状態で直方体144Xの後部に配置されている。
【0078】
また、位置決突部177Bには、面取り面180Nに当接又は隣接するように上下方向及び左右方向に対して傾斜する斜面177Cが備えられている。そして、斜面177Cが面取り面180Nに重なることで検出スイッチ180の検出孔180Rの入口が前方を向くように限定される。また、これにより、コネクタ差込口180Mは、基端面180Eにおける後側に配置される。
【0079】
図17に示すように、ベース面143より後側では、1対の直方体144Xの上部の間に架橋部173が差し渡され、その架橋部173の上面壁181にて1対の直方体144Xの上面が閉塞されている。そして、図19に示すように、上面壁181の左右の両端部から垂下する1対のサイド垂下壁178Aと、それら1対のサイド垂下壁178Aの下方でメインハウジング142Aの後面から突出する1対のサイド突壁178Bと、1対の直方体144Xの互いに近い側の側壁とに検出スイッチ180が横方向から挟まれてメインハウジング142Aの横方向で位置決めされている。
【0080】
図21に示すように、上面壁181の上面から各直方体144X内へと1対の位置決突部181Aが垂下していて、それらが検出スイッチ180の基端面180Eに突き合わされて検出スイッチ180が上方から位置決めされている。詳細には、1対の位置決突部181Aは、前後方向に延びた突条形状をなし、1対の位置決突部181Aの後部の下端が、検出スイッチ180の基端面180Eにおけるコネクタ差込口180Mの左右の開口縁に当接する。また、上面壁181は、1対の位置決突部181Aの間で角溝状に陥没していて上面陥没壁181Dになっている。
【0081】
さらに、上面陥没壁181Dの後端部は、幅方向の両端部を残して矩形状に切除されてケーブル引出口181Kが形成され、そのケーブル引出口181Kの後側の開口はサブハウジング142Bによって閉塞される。そして、図21に示すように、上面陥没壁181Dのうちケーブル引出口181Kの両側に残された部分が1対のコネクタ抜止部182となってコネクタ191の後面縁部に上方から対向してコネクタ191のコネクタ差込口180Mからの離脱を規制し、ケーブル190がケーブル引出口181Kを通して斜め後上方に引き出される。ここで、前述したように、コネクタ差込口180Mは、検出スイッチ180の基端面180Eにおける後側に位置しているので、上面陥没壁181Dのうちケーブル引出口181Kよりも前側部分と、検出スイッチ180のコネクタ差込口180Mに差し込まれて基端面180Eから突出するコネクタ191とが、上下方向で対向配置されるようになっている。
【0082】
そして、検出スイッチ180が前後を逆にして組み付けられた場合には、検出スイッチ180のコネクタ差込口180Mが基端面180Eにおける前側に配置されることとなり、上面陥没壁181Dのうちケーブル引出口181Kよりも前側部分と、コネクタ差込口180Mに差し込まれて基端面180Eから突出するコネクタ191とが干渉して第1と第2の流下樋144A,144Bに検出スイッチ180を組み付けることができない。これにより、検出スイッチ180の誤組み付けに気づくことができる。また、ケーブル190がケーブル引出口181Kの開口縁と干渉することによっても誤組み付けに気づくことができる。
【0083】
また、図17に示すように、サブハウジング142Bには、第1と第2の流下樋144A,144Bの末端となる1対の末端箱部144Yが備えられている。それら末端箱部144Yには、検出スイッチ180の検出孔180Rに対向する前面開口と、下面開口を有し、検出孔180Rを通過した遊技球をベース板41の下方の前述の図示しない回収ダクトに案内する。また、末端箱部144Yの前面は、直方体144Xの後方傾斜面144Sと平行な前方傾斜面144Uになっている。そして、前方傾斜面144Uは、末端箱部144Yの前面開口の上方まで延長され、検出スイッチ180の後側の主平面に宛がわれる。即ち、メインハウジング142Aにサブハウジング142Bが取り付けられることで、検出スイッチ180が後方傾斜面144Sと前方傾斜面144Uとに挟まれて固定される。
【0084】
なお、図19に示すように、1対の直方体144Xの間の架橋部173の下方(即ち、第2のアウト口16の上方)には、後方に向かって下るように傾斜する傾斜壁16Sが備えられると共に、図17図27とに示すように、サブハウジング142Bのうち1対の末端箱部144Yの間には、前方と下方とに開放するフード部144Fが備えられ、それら傾斜壁16Sとフード部144Fにより第1のアウト口16に入球した遊技球をベース板41の下方の回収ダクトに案内している。
【0085】
図19に示すように、第3と第4の流下樋144C,144Dは途中から合流して、その合流部分の手前に備えたスイッチ収容部171に検出スイッチ180が組み込まれている。具体的には、図17に示すように、第3と第4の流下樋144C,144Dのうちベース面143より後側は、サブハウジング142Bにて後面を閉塞されかつ前面が開放した1対の箱部145C,145Dになっている。
【0086】
図19に示すように、1対の箱部145C,145Dは、第3と第4の流下樋144C,144Dと同様に上下にずれ、側壁の一部を共有している。共有されている側壁は、第3の流下樋144Cの後方に位置する箱部145C(以下、「下側箱部145C」という)における上端寄り位置から下側が仕切壁150をなし、第4の流下樋144Dの後方に位置する箱部145D(以下、「上側箱部145D」という)側に屈曲してから斜め下方に向かい、下側箱部145Cの下端となる位置で上側箱部145D側に水平に屈曲してからさらに鉛直下方に屈曲して下側箱部145Cの下方となる位置まで延びている。
【0087】
上側箱部145Dのうち下側箱部145Cから離れた側の側壁は、上下方向の途中位置から下側が樋側壁149になって仕切壁150との間隔が遊技球1つ分の間隔となるように屈曲及び湾曲して仕切壁150の下端より下側となる位置まで延びている。
【0088】
図22に示すように、下側箱部145Cの底壁145C1は、仕切壁150の鉛直方向に延びた部分に対して遊技球1つ分の間隔を空けて突き合わされている。また、その底壁145C1の下方には、検出スイッチ180の厚さ分の間隔を空けて衝撃センサ収容室91の上壁91Aが配置され、その上壁91Aの横方向の一端部は、仕切壁150の鉛直方向に延びた部分に対して遊技球1つ分の間隔を空けた配置になっていて、そこから衝撃センサ収容室91の側壁でもある樋側壁151(図19参照)が垂下している。また、これら樋側壁149,151の内側の流下経路は、後方をサブハウジング142Bによって覆われ、ベース面143を前面に備えるベース壁143W等によって覆われている。
【0089】
上記構造により第3と第4の流下樋144C,144Dは、仕切壁150より下側で合流している。そして、その合流部分の手前となる下側箱部145Cの底壁145C1と衝撃センサ収容室91の上壁91Aの間に検出スイッチ180が組み込まれている。
【0090】
具体的には、図19に示すように、サブハウジング142Bがメインハウジング142Aから外された状態で、検出スイッチ180が、図22に示すように、厚み方向J3を上下方向に向けられかつ先端面180Fが仕切壁150に重ねられて検出孔180Rの入口が上方を向くようにして下側箱部145Cの底壁145C1と上壁91Aの間に挿入される。また、仕切壁150の下端部と下端寄り位置とには、1対の突部150Aが備えられ、検出スイッチ180の先端部がこれら1対の突部150Aに上下から挟まれる。また、面取り面180Nは、サブハウジング142B側に配置され(図19参照)、コネクタ差込口180Mは、基端面180Eにおける下側に位置している。サブハウジング142Bには、面取り面180Nに丁度重なる斜面を有する突部142B1(図17参照)が備えられている。そして、検出スイッチ180の上下を間違えるとサブハウジング142Bが検出スイッチ180と干渉して、検出スイッチ180の上下が逆であることを組み付け作業者に認識させる。
【0091】
図22に示すように、下側箱部145Cの下面のうち仕切壁150から離れた部分には、位置決突部174が設けられ、その位置決突部174のうち仕切壁150側を向いた段差面が検出スイッチ180の基端面180Eの上縁部に重ねられている。また、位置決突部174の下面のうち段差面から離れた位置からはコネクタ抜止部175が突出していて、コネクタ191の上縁部に対向し、コネクタ191のコネクタ差込口180Mからの離脱を規制している。そして、ケーブル190がコネクタ抜止部175の下方を通過してハウジング142の外側に延びている。ここで、前述したように、コネクタ差込口180Mは、検出スイッチ180の基端面180Eにおける下側に位置しているので、位置決突部174の下方に、検出スイッチ180のコネクタ差込口180Mに差し込まれて基端面180Eから突出するコネクタ191が配置されるようになっている。
【0092】
上述したように入賞装置31において複数の検出スイッチ180は、ハウジング142に組み付けられてコネクタ191を抜け止めされた状態で保持されるので、コネクタ191が検出スイッチ180から不用意に抜けるような不具合が防がれる。入賞装置32,33にも同様の検出スイッチ180が備えられていて、それらもコネクタ191を抜け止めされた状態で入賞装置32,33のハウジングに保持されている。
【0093】
また、検出スイッチ180の上下が逆になっている場合には、検出スイッチ180のコネクタ差込口180Mが基端面180Eにおける上側に配置されることとなり、コネクタ差込口180Mに差し込まれて基端面180Eから突出するコネクタ191が位置決突部174と干渉し、位置決突部174のうち仕切壁150側を向いた段差面に検出スイッチ180の基端面180Eの上縁部を重ねることができない。これにより、検出スイッチ180の誤組み付けに気づくことができる。また、ケーブル190がコネクタ抜止部175と干渉することによっても誤組み付けに気づくことができる。
【0094】
図17に示すように、前述した磁気センサ160A,160Bは、互いに大きさは異なるが、共に検出スイッチ180から検出孔180Rを無くした形状をなし、図20(A)に示すように、先端側に面取り面160Nを有し、基端面160Eの中央にコネクタ差込口160Mを有する。これらに対し、図17に示すように、ハウジング142の左側部の上端とその右下隣とには、前側をベース壁143Wで覆われ、後側が開放した筐体状のセンサ収容部142A1,142A2が備えられている。そして、図19に示すように、磁気センサ160A,160Bは、ベース壁143Wの後面に主平面を重ねた状態にしてセンサ収容部142A1,142A2に収容され、弾性係合片163にて抜け止めされている。
【0095】
具体的には、上側のセンサ収容部142A1は小さい側の磁気センサ160Aを収容するものであり、ベース壁143Wから後方に突出するリブを側壁162として備え、その側壁162の内側は、磁気センサ160Aの平面形状と略同一をなしている。
【0096】
図23及び図24に示すように、側壁162の内面には、磁気センサ160Aの基端面160Eにおける横方向の中央部と対向する位置に段付き状に陥没部162Dが形成されてそこに磁気センサ160Aのコネクタ差込口160Mに接続されるコネクタ191が受容されている。なお、陥没部162Dは、センサ収容部142A1の下部に配置されている。また、陥没部162Dの横方向の中央が切り欠かれてケーブル導出口162Kになってそこからケーブル190が通され、そのケーブル導出口162Kの両側が1対のコネクタ抜止部165となってコネクタ191の後面に対向し、コネクタ191がコネクタ差込口160Mから離脱することを規制している。
【0097】
また、図24に示すように、側壁162の一部がベース壁143Wから突出する片持ち梁状に切り離されると共に側壁162より高くなるように延長され、その先端に係止突起163Tが設けられて前述の弾性係合片163になっている。そして、係止突起163Tが磁気センサ160Aの後側の主平面に重ねられて磁気センサ160Aがセンサ収容部142A1に抜け止めされている。
【0098】
図19に示すように、下側のセンサ収容部142A2は大きい側の磁気センサ160Bを収容するものであり、ベース壁143Wから後方に突出するリブを側壁162の2箇所に弾性係合片163を有すると共に、図23に示すように、側壁162のうち磁気センサ160Bの基端面160Eに重なる部分が、コネクタ差込口160Mの全体を露出させるように切りか欠かれてケーブル導出口162Kになっている点以外はほぼ同じ形状をなしている。また、そのケーブル導出口162Kは、センサ収容部142A2の上部に位置し、ケーブル導出口162Kの上方位置には、突片状のコネクタ抜止部170がベース壁143Wから後方突出している。そして、そのコネクタ抜止部170が磁気センサ160Bのコネクタ191の後面における一側部と対向し、コネクタ191が抜け止めされている。また、ケーブル190は、コネクタ抜止部170の側方を通過して上方に延びている。
【0099】
上述したように入賞装置31において磁気センサ160A,160Bも、検出スイッチ180と同様にコネクタ191を抜け止めされた状態でハウジング142に保持されているので、それらコネクタ191が不用意に抜けるような不具合が防がれる。
【0100】
図20(C)に示すように、衝撃センサ90は、前後方向から見るとT字形をなし、前面と後面とに、互いに平行なT字形の1対の主平面90Tを有する。また、後側の主平面90TにおけるT字の縦辺部分には、「B」という文字が陥没した状態に刻印され、図17に示すように、前側の主平面90TにおけるT字の縦辺部分には、「A」という文字が陥没した刻印されている。
【0101】
衝撃センサ90のうちT字の横辺に相当する横長部96Aの長手方向の両端部には、断面U字形の1対の受容溝114が形成されている。受容溝114は、横長部96Aの上下方向の中央において前後方向に延び、1対の主平面90Tと横長部96Aの側面90Sとに開口している。また、各受容溝114内の前後方向の中間部には、仕切壁115が備えられ、その仕切壁115には、U字形の取付溝115Mが形成されている。さらには、受容溝114内のうち仕切壁115より前側の前側受容部114FのU字形の内面に対して後側の後側受容部114EのU字形の内面は全体的に内側に位置し、それより取付溝115MのU字形の内面がさらに内側に位置している。
【0102】
また、横長部96Aの上面における横方向の中央の後部には、コネクタ差込口90Mが備えられ、そこに検出スイッチ180等と同様にコネクタ191が結合される。
【0103】
なお、横長部96Aの1対の側面90Sと上面90Jとが交差する角部と、1対の側面90Sと下面90Kとが交差する角部とは、それぞれR面取りされて円弧面90Eを備える。また、衝撃センサ90のうちT字の縦辺に相当する垂下部96Bの下面90Lの外縁部全周にもR面取りによる円弧面90Eが備えられると共に、垂下部96Bの両側面90Nと1対の主平面90Tの角部もR面取りされて円弧面90Eが備えられている。
【0104】
図25(A)に示すように、衝撃センサ90は、前述した衝撃センサ収容室91に収容される。その衝撃センサ収容室91は、第2の流下樋144Bにおける第3の流下樋144C側の側壁である樋側壁144Zと、第3と第4の流下樋144C,144Dの合流以降の樋側壁151とに左右方向から挟まれている。また、図25(B)に示すように、衝撃センサ収容室91は、上部を樋側壁151の上端部から屈曲した前述の上壁91Aとベース壁143Wの一部とによって上方を覆われている。また、上壁91Aと樋側壁144Zとの間は、衝撃センサ90のケーブル190を衝撃センサ収容室91から外側に引き出すためのケーブル挿通孔91Bになっている。
【0105】
また、図18に示すように、ベース壁143Wは、樋側壁151と樋側壁144Zと上壁91Aとに三方から包囲されている部分が切除され、その切除された部分を閉塞するように上壁91Aの下面からセンサ支持壁103が垂下している。センサ支持壁103は、図26(A)に示すように、上壁91A及びベース壁143Wの下面のうちベース面143より僅かに後ろにオフセットした位置から垂下され、ベース壁143Wよりも肉薄に形成されている。
【0106】
センサ支持壁103の右側面は、樋側壁144Zとベース壁143Wとの間の切欠部144Vの内側面と面一になって鉛直下方に延びている。また、センサ支持壁103の左側面は、センサ支持壁103が基端部で右側面側に切れ込んでいて、これによりセンサ支持壁103の基端部の横幅が全体の横幅より狭くなっている。また、センサ支持壁103の全体の横幅は、衝撃センサ90の横長部96Aの横幅より僅かに小さくなっている。そして、図25(B)に示すようにその両端部における上下方向の中央から後方に1対の支柱108が突出している。1対の支柱108は、断面円形をなしてその一部はセンサ支持壁103の両側面から僅かに側方に突出していて、それら1対の突出部分の先端までを含めたセンサ支持壁103の横幅は、衝撃センサ90の横長部96Aの横幅と略同一になっている。1対の支柱108の周面には、上下の2箇所と、それらの中間で1対の支柱108が対向する側の1箇所の計3箇所に突条108Tが設けられている。それら突条108Tは、断面半円形をなして前後方向に延びている。さらに、各支柱108には取付孔108Nが形成されている。そして、センサ支持壁103は、上端部以外の前端が、衝撃センサ収容室91の内面に対して接触していない状態になっている。
【0107】
また、図25(A)に示すように、センサ支持壁103の下方には、ベース壁143Wの一部がセンサ支持壁103より幅狭の四角形のベース面143Vとして備えられている。そして、ベース面143Vとその後方に張り出すリブとにより上面と後面とが開放した筐体部143Uが形成され、筐体部143U内も衝撃センサ収容室91になっている。また、図26(A)に示すように、衝撃センサ収容室91の後面はサブハウジング142Bによって覆われている。
【0108】
図26(B)に示すように、衝撃センサ90は、1対の支柱108を1対の受容溝114に受容し、仕切壁115の取付溝115Mに後方から通されたビス116が、支柱108の取付孔108Nにねじ込まれ、ビス116のヘッド部116Hと支柱108との間に仕切壁115が挟まれてセンサ支持壁103に衝撃センサ90が固定されている。また、衝撃センサ90の垂下部96Bは、筐体部143Uに受容される。この状態で、衝撃センサ90全体は、図26(A)に示すように、突条108Tを含む1対の支柱108以外の全ての部材から浮いたフローチング状態に保持されている。
【0109】
衝撃センサ90全体は、突条108Tを含む1対の支柱108以外の全ての部材から浮いているため、流下樋を転動する遊技球や可動する役物からの振動が遮断され、不正行為による衝撃だけを検出することができる。
【0110】
また、図25に示すように、センサ支持壁103を片持ち構造に備えることで、流下樋を転動する遊技球や可動する役物からの振動がより伝わりにくくなる。さらに、支持壁103を衝撃センサ90のうち横長部96Aの1部だけを覆う形状にすることによっても、振動の伝達を抑制できる。
【0111】
遊技機10Aの前方を向くベース壁143Wに支持壁103を備えることで、ガラス窓9W等に不正に加えられた衝撃を検出しやすくなる。また、支持壁103に切欠部144Vを設けて基端部の横幅が狭くすることで、遊技球からの振動を軽減しつつも前方からの衝撃によっては振動しやすくなるため、不正行為による衝撃がより検出しやすくなる。
【0112】
さらに、図26(A)に示す通り、支持壁103はベース壁143Wよりも肉薄に備えられることで振動しやすくなっているため、より正確に不正行為による衝撃を検出することができる。
【0113】
さらにこの構成によれば、遊技球等からの振動の誤検出を抑制できるため、遊技球の通路に面した場所であっても衝撃センサ90を配置でき、従来までデッドスペースとなっていた場所を有効活用することができる。
【0114】
図18に示すように、ハウジング142には、メインハウジング142Aからサブハウジング142Bを外さずにハウジング142内の流下経路の内面を清掃可能にするための清掃孔139が形成されている。その清掃孔139は、例えば第3と第4の流下樋144C,144Dの流下経路の合流部分に配置されている。具体的には、前述の如く図19に示すように第3と第4の流下樋144C,144D内の流下経路は、途中まで仕切壁150で仕切られ、その仕切壁150の下方で合流する。その仕切壁150の下方には、仕切壁150の両側を流下してくる遊技球を受け止めて斜め後方に案内するように後下がりに傾斜した傾斜板138が樋側壁149,151の間に差し渡されている。また、樋側壁149のうち傾斜板138の上隣りとなる位置には、遊技球を傾斜板138側に案内するように横方向で傾斜した傾斜部149Aが備えられている。傾斜板138及び傾斜部149Aの前端は、ベース壁143Wの後面に位置している。
【0115】
図15に示すように、傾斜板138の下端からは鉛直下方に垂下壁138Tが垂下し、その垂下壁138Tに対してサブハウジング142Bが遊技球1つ分の間隔を空けて後方から対向している。そして、垂下壁138Tとサブハウジング142Bとの間を遊技球が流下して下方の回収ダクトに取り込まれる。
【0116】
図15及び図19に示すように、清掃孔139は、ベース壁143Wのうち、ベース壁143Wの後面と傾斜板138及び傾斜部149Aの各前端の上面との交線に沿ってそれより上側の帯状領域をベース壁143Wから切除してなる。そして、清掃孔139の内面が段差を介さずに傾斜板138及び傾斜部149Aの上面に繋がっている。なお、清掃孔139の幅は、綿棒のヘッド部分を通過させることが可能な大きさ(本実施形態では、遊技球の半球未満で、例えば、3~5[mm]程度)になっている。
【0117】
なお、清掃孔139は、ベース板41の後面と重ねられるベース壁143Wに形成されているので、ハウジング142がベース板41に組付けられると、図15に示すように、清掃孔139がベース板41で覆われた状態となる。
【0118】
図12及び図13に示すように、入賞装置32にも、上記した入賞装置31の清掃孔139と同様の清掃孔78が形成されている。その清掃孔78は、入賞装置32の前面部品32Aのうちベース板41の前面に重ねられるカバー板部32A9を貫通している。具体的には、入賞装置32のうち上下方向に延びてから左斜め下方に屈曲して延びる流下樋73のうち、その左斜め下方に延びる部分の下面とカバー板部32A9との交線に沿ってそれより上側の帯状領域をカバー板部32A9から切除してなる(図14(A)参照)。
【0119】
なお、清掃孔78についても、清掃孔139と同様に、ベース板41に組付けられると、図14(A)に示すように、清掃孔78がベース板41で覆われた状態となる。
【0120】
このように本実施形態の遊技機10Aには、流下樋73及び流下樋144C,144Dを構成する複数の包囲壁のうちの少なくとも1つの包囲壁(詳細には、カバー板部39A2及びベース壁143W)に包囲壁の内面を清掃するための清掃孔78,139が形成されているので、清掃孔78,139に清掃用の工具を差し込んで流下経路を清掃することができ、従来より効率よく包囲壁内の流下経路の清掃を行うことが可能になる。また、メインハウジング142Aからサブハウジング142Bを外さずにハウジング142内の流下経路の内面を清掃することができるので、清掃作業にかかる時間を短縮することができる。
【0121】
ここで、複数の包囲壁のうち、内面が上方又は斜め上方を向き、遊技球が転動する下側包囲壁は汚れが付着し易い。本実施形態では、その下側包囲壁の内面を挟んで前後方向で対向する前側包囲壁又は後側包囲壁であるカバー板部32A9及びベース壁143Wに清掃孔78,139を形成したので、汚れが付着し易い下側包囲壁(流下樋73のうち斜め下方に延びる転動面及び傾斜板138の上面)を効率よく清掃することができる。しかも、本実施形態では、清掃孔78,139の内面が段差を介さずに下側包囲壁の上面に繋がっているので、清掃をし易い。さらに、清掃孔78,139の幅が清掃用の工具(具体的には、綿棒のヘッド部分)が通過可能で遊技球の半球未満の大きさになっているので(換言すれば、清掃孔78、139が前側包囲壁又は後側包囲壁のうち遊技球が当接しない下面包囲壁の上面から遊技球半球未満の範囲に設けられているので)、スムーズに清掃を行うことができると共に、遊技球の流下に影響を与えにくい。また、清掃孔78を有する前面部品32A及び清掃孔139を有する後面部品31Bが透明が樹脂で構成されているので、汚れを外部から視認し易く、清掃し易い。
【0122】
清掃孔78を有する前面部品32Aは、図14(A)に示すように、遊技盤40に組付けられた状態では、清掃孔78がベース板41の前面に覆われるので、外部からの埃等の進入を防ぐことができる。なお、清掃孔139を有する後面部品31Bについても、同様に、図15に示すように、清掃孔139がベース板41の後面に覆われる。
【0123】
なお、本実施形態では、清掃孔78,139が長孔形状になっていたが、例えば、円形や異形であってもよい。また、清掃孔は、流下樋の流下方向に延びていてもよいし、流下方向と交差する方向に延びていてもよい。
【0124】
なお、本実施形態では、清掃孔78,139が複数の包囲壁のうちの1つの包囲壁にのみ形成されていたが、2つの包囲壁に跨って形成されていてもよく、例えば、図14(B)に示すように、清掃孔78Vが前側包囲壁と下側包囲壁に跨って形成されていてもよい。
【0125】
なお、清掃孔は、前側包囲壁又は後側包囲壁に限らず、何れの包囲壁に形成されていてもよく、例えば、図14(C)に示すように、下側包囲壁に清掃孔78Wを形成してもよい。また、他の部品に組付けられたときに、清掃孔が覆われていなくてもよい。
【0126】
なお、本実施形態では、清掃孔78,139の内面が段差を介さずに転動面である包囲壁の上面に繋がっていたが、清掃孔の内面と転動面である包囲壁の上面とに段差が設けられていてもよい。
【0127】
なお、本実施形態では、清掃孔78,139の内面が、ベース壁143Wの及びカバー板部32A9に対して直交していたが、例えば、清掃孔139の内面が、傾斜板138の上面と連続した傾斜面であってもよい。
【0128】
図9に示された前述の検定プレート200は、樹脂の成形品であって、後面に1対の弾性係合片210を一体に備える。詳細には、検定プレート200は、図28(A)に示すように、平面形状が横長長方形の上端角部が切り欠かれて縦横に対して傾斜する1対の斜辺200Aを有する平板であって、外縁部から突条201が前方に突出している。ここで、横方向で対向する1対の縦辺のうち上下方向の中間部分には、突条201が形成されない1対の断絶部201Eが設けられている。1対の断絶部201Eの上端部は、1対の斜辺200Aの下端部に配置されている。また、検定プレート200の下辺には突条201は形成されていない。
【0129】
検定プレート200の前面のうち、突条201に囲まれた部分は証紙貼付部200Sをなし、そこには図示しない証紙が貼り付けられている。証紙は、例えば、各種遊技機の管理団体が発行するシールであり、管理団体の検定に適合したことを証明するものである。証紙には、遊技機10Aの例えば、製造番号、メーカー名、製造年度や、管理団体が付した管理番号等の情報が記載されている。
【0130】
検定プレート200の後面には、図28(B)に示すように、横方向に延びる溝状の肉抜き部202が1対設けられている。肉抜き部202は、断面三角形をなし(図30参照)、検定プレート200の横方向の両端寄り位置まで形成されている。また、1対の肉抜き部202のうち上側の肉抜き部202の両端部は、1対の斜辺200Aの下端部に隣接している。さらに、検定プレート200の外縁部のうち、1対の肉抜き部202に挟まれた部分に前述の1対の断絶部201Eが配置されている(図29(A)参照)。
【0131】
前述の1対の弾性係合片210は、検定プレート200の後面のうち、1対の肉抜き部202の間に横並びに配置されている。各弾性係合片210は、図29(B)に示すように、横方向に扁平な帯板状をなして検定プレート200の後面から片持ち梁状に延び、その先端部には、横方向外側を向く面に係合突部211が備えられている。係合突部211は、前方に向かうに従って弾性係合片210からの突出量が徐々に大きくなる楔形状をなしている。また、弾性係合片210の幅方向の両側縁には先端に向かうに従って厚みが薄くなる肉厚部210Aが設けられている。さらには、検定プレート200の後面には、図28(B)に示すように、下側の肉抜き部202を挟んで1対の弾性係合片210と反対側に、半球状の位置決め係合突部203が突出形成されている。位置決め係合突部203は1対設けられ、1対の弾性係合片210と同様に、検定プレート200の横方向に並んで配置されている。
【0132】
検定プレート200をベース板41に取り付けるには、1対の弾性係合片210をベース板41の前面側から1対の係合孔200Wに突入すればよい(図30参照)。このとき、弾性係合片210の係合突部211は係合孔200Wの内面との摺接によって弾性変形し、ベース板41の前面に検定プレート200の後面が重なったところで弾性復帰して係合突部211が係合孔200Wの後端の開口縁に係止して抜け止めされる。弾性係合片210が係合孔200Wに係合したときに、位置決め係合突部203が、ベース板41の前面に備えた図示しない1対の位置決め係合凹部に凹凸係合して検定プレート200がベース板41に位置決めされる。以上により、弾性係合片210がベース板41に固定される。この状態で、ガラス窓9Wを通して検定プレート200の証紙が視認可能になる。
【0133】
検定プレート200は、ベース板41の後面側から1対の弾性係合片210を操作して弾性変形させて1対の係合孔200Wの開口縁への係止を解除することで、ベース板41から容易に取り外すことができる。しかしながら、図30に示すように、前述の通りベース板41の後面では1対の係合孔200Wが、入賞装置32の後面部品32Bによって覆われているので、ベース板41から後面部品32Bを取り外さない限り、ベース板41の後面側から1対の弾性係合片210を操作することはできない。つまり、遊技盤40の構成部品をリユースするために遊技盤40を分解する遊技機メーカーにとっては、ベース板41等に大きな傷を付けたり、変形させることなく、容易に検定プレート200をベース板41から取り外すことができる。
【0134】
しかしながら、遊技機メーカーではないものが、リユースを目的とせずに、検定プレート200を不正利用する目的で、遊技盤40のベース板41から取り外し、それを別の遊技盤40のベース板41に取り付けるために、2台の遊技盤40を分解するとしたら、その作業には手間がかかる。また、ベース板41の前面側から検定プレート200を取り外そうとすると、以下の通り検定プレート200が破損して、検定プレート200を利用することができなくなる。
【0135】
具体的には、ベース板41の前面側から検定プレート200を取り外そうとする場合には、例えば、検定プレート200とベース板41との間に薄板状のものを挿し込んで、検定プレート200の外縁部を前方に引っ張ってベース板41から取り外すことが想定される。
【0136】
これに対し、本実施形態では、検定プレート200の後面のうちベース板41との係合部分よりも外縁寄り位置に、溝状の肉抜き部202が形成されている。これにより、検定プレート200とベース板41との間に薄板状のものを挿し込んで外縁部にベース板41から離す外力を与えると、検定プレート200は係合部分がベース板41に固定されているので、肉抜き部202に曲げ応力が集中して検定プレート200は肉抜き部202に沿って割れる。また、1対の弾性係合片210の並び方向に沿って、肉抜き部202が延びているので肉抜き部202に一層曲げ応力が集中しやすく、肉抜き部202に沿って容易に割れる。しかも、肉抜き部202は、検定プレート200のベース板41との係合部分である1対の弾性係合片210を挟んで1対設けられているので、検定プレート200の外縁部のうち上辺縁又は下辺縁のどちらの外縁部にベース板41から離す外力を受けたとしても検定プレート200が割れる。このように、検定プレート200は、ベース板41の前面から破損させずに取り外すことができないので、検定プレート200の不正利用が抑制される。
【0137】
さらに、検定プレート200の後面には、下側の肉抜き部202を挟んで1対の弾性係合片210と反対側に、位置決め係合突部203が突出形成されていてベース板41の位置決め係合凹部(図示せず)と凹凸係合し、検定プレート200のベース板41に対する面方向のズレが規制される。これにより、例えば、検定プレート200をベース板41からずらして係合突部211と係合孔200Wとの係合を解除し、ベース板41の前面から検定プレート200を取り外そうとする不正行為も抑制される。
【0138】
また、証紙を貼るときの検定プレート200の外縁部には、突条201が備えられて、その内側が証紙が貼り付けられる証紙貼付部200Sを構成するが、外縁部のうち、1対の肉抜き部202に挟まれる部分は、突条201が形成されない断絶部201Eとなっている。これにより、ベース板41に検定プレート200を組み付ける際に、検定プレート200の前面に、例えば、1対の断絶部201Eに差し渡すように棒状のものを重ねて、それをベース板41に押し付ければ、応力集中して割れやすい部分に触れずにベース板41の前面に組み付けることができ、検定プレート200を破損させないでベース板41の前面に固定することができる。
【0139】
なお、弾性係合片210は1つであってもよい。また、本実施形態では、検定プレート200の外縁のうち、薄板状のものが挿し込みやすい長辺に沿って、肉抜き部202が形成されていたが、短辺に沿って形成されていてもよく、この場合、1対の弾性係合片210も縦方向に沿って並んでいてもよい。また、検定プレート200の縦辺が長辺であってもよい。また、本実施形態では、見栄えをよくするために、肉抜き部202を検定プレート200の前面から視認できない後面に配置していたが、前面に配置してもよい。さらには、肉抜き部202は、溝状であったが、検定プレート200を貫通する長孔状、又は、切れ込み状であってもよい。
【0140】
図5に示すように、遊技盤40には、背面アッシ50と連結するために、後面の両側部に1対のブラケット280が備えられると共に、上部における左右の両端部に1対の連結孔300が設けられている。
【0141】
1対のブラケット280は、全体が図32に示されており、例えば板金のプレス加工品であって、上下方向に延びる取付板部281と、その一側部に沿って等間隔に並ぶ複数のフック部290とを備える。取付板部281は、ベース板41の後面の側部に重ねられ、ベース板41の下端寄り位置から上端寄り位置まで延びている。また、図33に拡大して示すように、取付板部281は、複数のフック部290が備えられている部分が、そうではない部分より幅広になっている。そして、複数のフック部290による各幅広部分の幅方向の中央に図示しない貫通孔が形成され、それら貫通孔に通したビス299がベース板41に形成された図示しない取付孔にねじ込まれて取付板部281がベース板41に固定されている。なお、図33には、ビス299のヘッド部299Hのみが示されている。
【0142】
取付板部281の後面には、複数の滑止突部282が備えられている。滑止突部282は、取付板部281に対して直交する外周面を備えた円柱状をなしている。また、取付板部281の前面には、滑止突部282と同一形状の1対の位置決突部が備えている。また、滑止突部282及び位置決突部のそれぞれの真裏となる位置には、それら滑止突部282及び位置決突部をプレス加工した際の加圧凹部283が形成されている。
【0143】
1対の位置決突部は、取付板部281の上端寄り位置と下端寄り位置とに配置され、ベース板41の後面に穿孔された図示しない位置決孔に嵌合している。これにより、1対のブラケット280がベース板41に対して位置決めされている。
【0144】
滑止突部282は、図34に示すように、貫通孔を上下方向で挟んで一対に設けられる。詳細には、取付板部281の左右方向の端部のうちフック部290を備えない側に、上下に一直線上に並ぶように配置されている。
【0145】
図34(B)に示すように、ブラケット280とベース板41は工具284(具体的には、先端にドライバービットを備える電動ドライバー)によってビス止めされる。工具284の先端は円柱状をなし、前端面には図示しないビス受容孔が形成されている。また、ビス受容孔の奥部には、ヘッド部299Hの上面に形成される十字溝に係合する十字突部が設けられている。
【0146】
そして、ブラケット280をベース板41に固定するときは、まずブラケット280をベース板41の裏側に重ね、一対の位置決突部を位置決孔に嵌合させる。次に、ビス受容孔にビス299を挿入し、ヘッド部299Hの十字溝と十字突部とを係合させる。ブラケット280の貫通孔と工具284のビス受容孔の開口を重ね、工具284の前端面がブラケット280の裏面に隙間なく当接するように押し当てる。この時、工具284の先端は1対の滑止突部282によって位置決めされ、側方からはフック部290が対向する。なお、図34(A)の二点鎖線で示すように、1対の滑止突部282とフック部290との3点で囲まれる部分は、工具284の先端を受容可能な大きさなっている。その状態で工具284を操作すると、ビス受容孔の内部に収容されたビス299が回転しながら押し出され、ブラケット280とベース板41とが固定される。
【0147】
なお、ドライバービットとして、断面十字状の先端をヘッド部299Hの十字溝に係合させるものを利用したとしても、フック部290によって横滑りが規制されるため、同様の効果を得ることができる。
【0148】
上述の構成によれば、ブラケット280をベース板41に組み付ける際に工具284の先端に受止めのための部材(詳しくは滑止突部282、フック部290)が側方から対向するため、横滑りした工具284に当接し、ベース板41を傷つけることを抑制できる。
【0149】
さらに1対の滑止突部282とフック部290との3点で工具284の先端を包囲することで、様々な方向への横滑りを抑制することも可能になる。
【0150】
なお、横滑り抑制の効果を、工具284の先端の大きさや形状に左右されにくくするために、受止突部は1対の突起形状になっていることが好ましいが、ドライバービットの先端を受容可能な窪みや、先端の外周を囲むようなリブによってドライバービットの横滑りを防ぐ構成になっていてもよい。
【0151】
本実施形態では、1つの貫通孔に対して2つ以上の受止めのための部材が備えられていたが、フック部290だけであってもよいし、滑止突部282だけであってもよい。また、滑止突部282は2つであったが、3つ以上になっていてもよいし、フック部290を2つ設ける構成であってもよい。
【0152】
なお、本実施形態の滑止突部282は、プレス加工によって形成されているが、取付板部281に圧入孔が形成され、そこに圧入される圧入部品を滑止突部282としてもよい。
【0153】
図32に示すように、複数のフック部290は、取付板部281の一側部から直角曲げされた台座板291から係合突部292が上方に延長された形状をなしている。なお、複数のフック部290は、1対のブラケット280の互いに離れた側の側部に配置されている。また、1対のブラケット280は、ベース板41に取り付けられる位置が上下方向で異なっているか、長さが異なっている。
【0154】
図33に示すように、台座板291は、上下方向に細長い長方形をなし、その台座板291の上部の先端に、係合突部292の下端部が一体になっている。また、係合突部292は、略全体が一定幅をなし、係合突部292の前面292F及び後面292Rと、台座板291の後面291Rとは、平行になっている。また、係合突部292の上端の前側の略半分は、上側ガイド斜面292Sをなし、後側半分はR面取りされた面取り面292Kになっている。さらに、係合突部292の後面292Rと台座板291の後面291Rとの間は、下側ガイド斜面292Lをなし、係合突部292より前側に残された台座板291の上面は、水平なストッパ面291Sになっている。
【0155】
前述の1対の連結孔300は、以下のようになっている。図6に示すように、連結孔300は、遊技盤40のベース板41とその前側に重なる前面部品42Aとを貫通すると共に、ベース板41と前面部品42Aとの間に挟まれる1対の内部部品301(図35参照)を貫通している。
【0156】
図33に示すように、ベース板41の連結孔300は、横方向に長い長孔部300Bの中心部に、その長孔部300Bの幅より大きな直径の円部300Aを有する形成をなしている。また、内部部品301の連結孔300は、ベース板41の連結孔300と、長孔部300Bの両端の円弧の曲率が相違する以外は同一形状をなしている。さらには、前面部品42Aの連結孔300(図6参照)は、前面部品42Aのうちベース板41の前面に対して隙間を空けて対向する前面カバー壁42A7を貫通している。そして、ベース板41の連結孔300は、ベース板41及び内部部品301の連結孔300より一回り大きな略相似形になっている。また、前面カバー壁42A7の後面からは、1対の連結孔300を包囲する1対の筒壁(図42参照)が備えられている。そして、それら1対の筒壁に1対の内部部品301が嵌合し、各筒壁の一部を切り欠いて形成された図示しない弾性係合片にて筒壁内に抜け止めされている。
【0157】
なお、1対の内部部品301の外縁形状は互いに僅かに相違すると共に、前後、上下、左右の何れにおいても非対称になっていて、1対の内部部品301を相互に間違えると1対の筒壁に嵌合することはできず、また、1対の内部部品301を相互に間違えていなくても、各内部部品301の向きが正しくないと筒壁に嵌合することができないようになっている。また、1対の内部部品301には、それらを区別するための識別マーク(例えば、「A」と「B」)が付され、それに対応した識別マークが例えば、1対の筒壁の近傍にも付されている。
【0158】
1対の内部部品301は、外縁形状の僅かな相違以外は同じ形状になっているので、一方の内部部品301が示された図35を参照して両内部部品301の形状について説明する。内部部品301は、摺動抵抗が小さい摺動樹脂製(例えば、ポリアセタール製)であり、前述の連結孔300が貫通している主板部302の外縁部から前後方向に包囲壁303が突出した構成をなしている。また、図35(A)に示すように、主板部302の前面には、1対の円弧溝306と、1対の第2回転位置決部305と、1対の平坦面308と、1対のガイド面307とが連結孔300を挟んで上下の両側に分けて配置されると共に、それらが連結孔300の円部300Aを中心として点対称に配置されている。
【0159】
1対の円弧溝306は、連結孔300の円部300Aから上下の両方向に延びている。1対の第2回転位置決部305は、L形のリブであり、そのLの縦辺部305Bは、円弧溝306の一側部に沿うように配置されると共に円弧溝306の内面と連続する側面を有する。詳細には、図示しない右側の内部部品301においては、上側の第2回転位置決部305における縦辺部305Bが円弧溝306の右側部に位置する一方、下側の第2回転位置決部305における縦辺部305Bは円弧溝306の左側部に位置し、図35に示す左側の内部部品301においては、右側の内部部品301と対称になって、上側の第2回転位置決部305における縦辺部305Bが円弧溝306の左側部に位置する一方、下側の第2回転位置決部305における縦辺部305Bは円弧溝306の右側部に位置している。
【0160】
また、Lの横辺部305Aは、連結孔300の長孔部300Bの開口縁に沿うように配置なされると共に長孔部300Bの内側面と面一の側面を有する。さらには、縦辺部305Bと横辺部305Aとの間の角部には、連結孔300の円部300Aの内面と面一の円弧面が形成されている。
【0161】
1対のガイド面307は、長孔部300Bのうち横辺部305Aとは反対側の開口縁から円弧溝306側に向かって徐々に先方に張り出すように傾斜し、1対の平坦面308はベース板41の前面と平行になってガイド面307と円弧溝306の縁部との間を連絡している。
【0162】
なお、図35(B)に示すように、内部部品301の後面側のうち連結孔300の開口縁からは補強用の突条304が突出している。なお、突条304は、対をなし、連結孔300の円部300Aの開口縁とその円部300Aから長孔部300Bの左右に延びる直線状の開口縁に形成されているが、連結孔300の全周に亘って形成されていてもよい。
【0163】
遊技盤40全体及びその構成部品に関する説明は以上である。次に、背面アッシ50(図2及び図3参照)について説明する。背面アッシ50は、図4及び図5に示された支持筐体51に、表示装置52、サブ制御基板ユニット53、中継部材55等の複数のパーツを組み付けてなり、支持筐体51に遊技盤40の1対のブラケット280と係合する1対の係合壁部350と、遊技盤40の1対の連結孔300に係合する1対の連結部材360とが備えられている。
【0164】
図36及び図37に示すように、支持筐体51は、前後方向に扁平な箱状をなし、前面が開放し、後面にベース板41の表示窓11Wに対向する後部窓51Wを有する。支持筐体51の前面開口の開口縁における両側辺及び上辺の三辺からは、外側に前面壁324が張り出し、その外縁部から前方に外縁リブ325が突出している。外縁リブ325は、支持筐体51の前面開口の開口縁の前記三辺に亘って連続して延び、外縁リブ325の先端面325Fは、ベース板41の後面に当接する、所謂、前述のベニア面になっている。
【0165】
なお、支持筐体51の下面壁322の前端は、前面壁324を有する両側壁320及び上面壁321の前端より後方に位置し、その下面壁322とベース板41との間に、前述の回収ダクトが受容されるようになっている
【0166】
前面壁324の両側部は、遊技盤40の1対のブラケット280と係合する前述の1対の係合壁部350になっていて、支持筐体51の1対の側壁320から両外方に張り出しかつ一定幅の帯状をなして上下方向に延びている。なお、各係合壁部350には、側辺と上辺と下辺とに亘って前述の外縁リブ325が備えられている(図38参照)。
【0167】
図38に示すように、各係合壁部350は、上下方向の複数位置に備えられた横リブ327によりブラケット280の複数のフック部290に対応する複数の縦長領域に区画されている。なお、横リブ327の先端面は、外縁リブ325の先端面325Fより僅かに後方に位置している。
【0168】
係合壁部350の各縦長領域の上部からは、上下方向に長いドーム状の膨出部329が前方に膨出し、各縦長領域の幅方向の略中央には、係合壁部350の下側1/3程度を切り欠くように縦長の長孔328が形成されている。また、長孔328の下端は、縦長領域の上下方向の略中央に位置している。なお、膨出部329の前面には、外縁リブ325の先端面325Fと面一の先端面を有する補強リブ329Aが形成されている。補強リブ329Aは、膨出部329の横方向の中央で上下方向に延びると共に、長孔328の上隣りとなる位置で水平に延びて外縁リブ325に接続されている。
【0169】
係合壁部350の各縦長領域の前面には、長孔328の下側延長線上には溝328Mが形成されると共に、その溝328Mの長手方向の途中位置に1対のガイド突部330が設けられている。1対のガイド突部330同士の間隔は、長孔328の幅より僅かに狭くなっている。
【0170】
上述した1対の係合壁部350に1対のブラケット280は、以下のようにして係合される。即ち、図39(A)に示すように、背面アッシ50を遊技盤40より上方に僅かにずらして、遊技盤40の後面に背面アッシ50の前面を対向させると、遊技盤40の複数のフック部290の係合突部292が、背面アッシ50の複数の長孔328における膨出部329より下側部分に対向する。この状態で背面アッシ50を遊技盤40とを重ね合わせると、フック部290の台座板291が1対のガイド突部330に収まってその台座板291の後面291Rが溝328Mの底面に当接し、外縁リブ325の先端面325F及びそれと面一の面が遊技盤40におけるベース板41の後面に当接する。この状態で背面アッシ50を遊技盤40に対して下方にずらすと、図39(A)から図39(B)の変化に示すように、遊技盤40の各フック部290の係合突部292が、背面アッシ50の膨出部329の裏側(後側)に潜り込む。そして、フック部290のストッパ面291Sと、膨出部329における長孔328の内側上面329Sとが当接して遊技盤40と背面アッシ50とが上下方向で位置決めされる。以上をもって、遊技盤40と背面アッシ50とが、背面アッシ50の遊技盤40に対する上方への相対移動以外の相対移動を規制された状態に連結される。そして、次述する1対の連結部材360(図3参照)が遊技盤40の1対の連結孔300に係合すると、背面アッシ50の遊技盤40に対する上方への相対移動が規制されて遊技盤40と背面アッシ50とが合体状態にロックされる。
【0171】
なお、上記動作と逆の動作により遊技盤40と背面アッシ50とは分離可能になる。本実施形態では逆の動作を行うと、図39(A)に示すように各フック部290の台座板291の下端部が横リブ327に当接して分離可能な位置に位置決めされるが、これに限らず、例えば、複数のフック部290の係合突部292の下側ガイドリブ292Lと長孔328の下端側の内面とが当接して分離可能な位置に位置決めされる構成であってもよい。
【0172】
なお、本実施形態では、遊技盤40と背面アッシ50では、背面アッシ50の方が重量が大きくなっていて、重い背面アッシ50を遊技盤40にぶら下がる形で係合させているが、これとは逆の構造であってもよい。
【0173】
図36及び図37に示すように、1対の連結部材360は、支持筐体51の前面壁324における上辺の両端部寄り位置に配置されて、回動可能かつ前後にスライド可能に支持されている。それら1対の連結部材360を支持するために支持筐体51の前面壁324には、遊技盤40の1対の連結孔300の円部300Aの同軸上に1対の図40に示した支持孔331が貫通している。なお、支持孔331の内径は、円部300Aの内径と略同一になっている。
【0174】
前面壁324の前面からは、支持孔331を包囲する円筒状の筒形リブ333Aが突出し、その筒形リブ333Aから八方に放射形リブ333Bが張り出している。また、筒形リブ333A内には、横方向に延びる1対の横リブ333Cが支持孔331を上下方向で挟んで対向した状態に備えられている。それら1対の横リブ333Cの横方向の中央部は、互いに離れるように上下方向に膨出した円形膨出部333Eになっている。そして、1対の円形膨出部333Eの対向面は支持孔331の内面と面一に連続している。また、1対の円形膨出部333Eの外面と筒形リブ333Aとの間は1対の縦リブ333Dにて連絡されている。さらには、円形膨出部333E以外の1対の横リブ333Cの対向面の間隔は、ベース板41の連結孔300における長孔部300Bにおける上下の対向面の間隔と同じになっている。即ち、1対の横リブ333Cの上下の対向面の形状は、ベース板41の連結孔300内の上下の対向面と同じ形状をなしている。また、これらリブ333A~333Dの先端面は、外縁リブ325の先端面325Fと面一に配置されている(図42参照)。
【0175】
図42(A)に示すように、前面壁324における支持孔331の後側開口縁からは、内筒332が後方に突出し、その内部まで支持孔331の内面が面一になって延びている。また、内筒332の外側には、エラストマー製(例えば、ポリウレタン製)で円筒状のカラー334と、摺動樹脂製(例えば、ポリアセタール製)で円板状の摺動板335とが嵌合されている。さらには、前面壁324の後面には、カラー334と摺動板335とを外側から包囲する外筒333Gが備えられている。なお、外筒333Gには、図41(A)に示すように、上部に切り欠き333Kが形成されてカラー334と摺動板335とが視認可能になっている。
【0176】
図40に示すように、連結部材360は、支持孔331を貫通するシャフト361の前端部にシャフト362Aが交差し、シャフト361の後端部に操作部363が固定された構造をなしている。シャフト361,362Aは、例えば断面円形の金属棒であり、シャフト361の外径は、シャフト362Aの外径の2~3倍になっている。また、シャフト361の先端外縁には、テーパー面361Tが形成されている。また、そのテーパー面361Tの後隣りには、シャフト361を径方向に貫通する貫通孔が形成されている。そして、その貫通孔にシャフト362Aが例えば圧入されて、シャフト361から両側方に張り出し、1対の係合突部362になっている。シャフト361が支持孔331により回転可能かつ前後にスライド可能に支持され、連結部材360がスライド可能な範囲の後端の位置すると1対の係合突部362が、シャフト361から水平に張り出した状態になると、前述の1対の横リブ333Cの間(ここを、以下、第1回転位置決め部333Vという)に収まる。以下、1対の係合突部362が、シャフト361から水平に張り出した状態になる連結部材360の回転位置を「第1回転位置」という。
【0177】
操作部363は、例えば、樹脂の成形品であって、図40に示すように、円筒状のベース部363Zから側方にレバー364が張り出した構造をなしている。ベース部363Zは、シャフト361の後端部が嵌合した第2筒部363Bと、それを包囲する第1筒部363Aと、それらの後端部同士を接続する後端壁363C(図41(A)参照)とを有する。
【0178】
シャフト361の後端部は、外周面の一部に平坦面が係止されて断面D形をなし、第2筒部363Bの内側を断面D形をなしている。そして、それらが嵌合することでシャフト361と操作部363とが一体回転可能になっている。なお、第2筒部363Bの内面とシャフト361の後端の外面とには、回り止めするように互いに係合する凹凸(例えば、スプライン等)を備えてもよい。
【0179】
また、図41(A)及び図42(A)に示すように、後端壁363Cの中心部には貫通孔363C1が形成され、そこに通されたねじ363Nが、シャフト361の後部の中心部に形成された螺子孔361Nに螺合されて操作部363がシャフト361に一体回転可能に固定されている。なお、後端壁363Cの中心部のうち貫通孔の周囲はねじ363Nのヘッド部が受容されるように陥没している。
【0180】
第1筒部363Aは、第2筒部363Bより先方に突出し、その先端面は、図42(B)に示すように連結部材360がスライド可能な範囲の前端に移動したときに、前述の摺動板335の外縁部に当接する。また、摺動板335の内縁部と後端壁363Cとの間には、圧縮コイルバネ336が突っ張り状態(自然状態より僅かに圧縮された状態)で収容されて連結部材360をスライド可能な範囲の後端に付勢している。なお、圧縮コイルバネ336は、後端部が第1筒部363Aと第2筒部363Bとの間に嵌合されていることで、圧縮されたときの座屈が防がれる。
【0181】
図40に示すように、レバー364は、シャフト361から操作部363が突出する方向に対して直交する方向にベース部363Zから張り出している。そして、レバー364は、連結部材360が第1回転位置に配置された状態では、ベース部363Zから上方に延びた状態になる。詳細には、レバー364は、連結部材360が第1回転位置に配置された状態で、ベース部363Zから垂直上方に延びる位置より僅かに支持筐体51の横方向の中央から離れた側(以下、これを単に「外側」という)に倒れた状態になる。
【0182】
レバー364は、前面が開放し、ベース部363Zの径方向に細長いフード構造をなし、その後部はベース部363Zの後面より後方に張り出している。さらには、レバー364の前面は、第1筒部363Aの前面より後方に位置し、レバー364の前面のうちシャフト361から離れた側の端部からは、径方向に延びる突条364Aが突出している。また、図41(A)及び図43に示すように、前面壁324の後面のうち外筒333Gの側方位置からは、後方に向かって三角リブ333Lが突出し、連結部材360をスライド可能な範囲の前端に移動すると、その三角リブ333Lの頂点が突条364Aの回動軌跡内に位置するようになっている。なお、三角リブ333Lは、上下方向の中間位置に頂点を有し、頂点を挟んで上と下とに斜辺を有する。
【0183】
1対の連結部材360は、以下のように操作される。前述の通り、背面アッシ50と遊技盤40とを相対的に上下方向にずらす場合には、1対の連結部材360を第1回転位置にしてスライド可能な範囲の後端に配置しておく。すると、各連結部材360の前端部が、支持筐体51の第1回転位置決め部333Vに収まって支持筐体51の前面(具体的には、外縁リブ325の先端面325F)より後方に位置するので、連結部材360が遊技盤40に干渉することはなくなる。
【0184】
遊技盤40の複数のフック部290と、背面アッシ50の複数の長孔328とを係合させた状態になると、各連結部材360の1対の係合突部362が、遊技盤40の各連結孔300における長孔部300Bに対向する。そこで、連結部材360を前進させると、連結部材360の第1筒部363Aの先端が摺動板335に当接したことろで、1対の係合突部362が遊技盤40の前面カバー壁42A7より後側で、1対の係合突部362の後部が、1対のガイド面307の長孔部300B側の縁部と前後方向で同じかそれより僅かに前後した位置に配置される。
【0185】
このとき、遊技盤40に備えた第2回転位置決部305の横辺部305Aにより、各連結部材360はレバー364の回動可能な方向が、外側に倒す方向のみに規制されている。そこで、レバー364を外側が倒すように回動すると、1対の係合突部362が1対のガイド面307に乗り上がって行き、これに伴い連結部材360は、カラー334を押し潰しながら前方に移動して行く。そして、1対の平坦面308に1対の係合突部362の乗り上がって通過し、図44に示すように、1対の円弧溝306に収まると、第2回転位置決部305の縦辺部305Bと係合突部362との当接によりそれ以上の連結部材360の回動が禁止される。カラー334と圧縮コイルバネ336との弾発力とによって係合突部362が円弧溝306の内面に押し付けられた状態になり、連結部材360の逆戻りの回転が規制される。以上により、背面アッシ50の遊技盤40に対する上方への相対移動が規制されて遊技盤40と背面アッシ50とが合体状態にロックされる。なお、操作部363が円弧溝306に収まる過程では、操作部363が円弧溝306に収まる手前でレバー364の突条364Aが、三角リブ333Lを頂点を乗り越え、操作者が手元でレバー364の操作が完了したことを確認することができる。
【0186】
このように本実施形態の遊技機10Aでは、遊技盤40と背面アッシ50とに、スライドして係合するスライド係合部(詳細には、フック部290の係合突部292と、膨出部329)をそれぞれ設けたので、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。これにより、複数のビスにて遊技盤と背面アッシとを組付けていた従来の遊技機に比べて、容易に且つスムーズに組付けることができる。また、本実施形態では、スライド係合部として、フック部290を備え、フック部290を板金製のブラケット280で構成して遊技盤40の一部として備えたので、耐久性を高めることができる。さらに、そのブラケット280と膨出部329を有する係合壁部350とを横方向で対をなして設けると共に、上下方向の複数位置に係合突部292及び膨出部329を分散配置して備えたので、遊技盤40と背面アッシ50の組付けが安定する。
【0187】
また、本実施形態では、背面アッシ50の遊技盤40に対する上方への相対移動についても、背面アッシ50の1対の連結部材360と遊技盤40の1対の連結孔300とによって規制し、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となっている。
【0188】
さらに、本実施形態では、第1回転位置決部333Vにより連結部材360が第1スライド位置で第1回転位置に位置決めされるので、連結部材360を容易にかつスムーズに遊技盤40の連結孔300に差し込んで背面アッシ50を遊技盤40に固定することができる。また、その連結部材360が第1スライド位置に付勢されて連結部材360の前端部が第1回転位置決め部333Vに収まって連結部材360が遊技盤40に干渉することがない。さらに、連結部材360の操作部363は、ベース部363Zから側方に張り出すレバー364を備えているので、回動操作が行い易く、また何れの回転位置に配置されているか認識し易い。しかも、1対の連結部材360は、前面壁324の両端部寄り位置に配置されているので、支持筐体51の両側部の上端部寄り位置を持って遊技盤40に組み付けることで、手を持ち替えずに遊技盤40に対する支持筐体51のスライド係合操作と、操作部363の回動操作を行うことができる。また、レバー364は、第1回転位置では回転中心から上方に延びて背面アッシ50の上端部から側方に張り出し、第2回転位置では回転中心から横方向に延びて背面アッシ50の上端部より内側に収まるので、連結部材360が連結孔300に係合していない状態で遊技機本体30が遊技枠9(図1参照)に組み付けられるとレバー364が干渉して、連結部材360の係合忘れを気付かせることができる。
【0189】
なお、本実施形態では、スライドして係合するスライド係合部を遊技盤40と背面アッシ50とに備えた例を説明したが、これに限らず、例えば、役物部品を遊技盤40のベース板41との間、役物部品におけるパーツ同士の間等に備えた構成としてもよい。
【0190】
また、スライド係合部として、フック部290と、そのフック部290が係合する膨出部329とを例示したが、これに限らず、例えば、第1部品に設けられた1対のレール(例えば、コの字状)の一端から第2部材の1対の係合部が受容されて係合させる構成としてもよい。
【0191】
なお、本実施形態では、遊技盤40側にフック部290(詳細には、係合突部292)を備え、背面アッシ50側に長孔328及び膨出部329を備えていたが、これとは逆の構成であってもよい。遊技盤40に背面アッシ50を組付けた遊技機本体30Aは、遊技盤40部分が遊技枠9に支持されるため、前者の構成のように、遊技盤40に背面アッシ50をぶら下げる構成とした方が支持が安定する。
【0192】
なお、本実施形態では、フック部290を有する遊技盤40に対して長孔328及び膨出部329を有する支持筐体51をスライドさせて係合させていたが、これとは逆に、長孔を有する部品に対してフック部を有する部品をスライドさせて係合させる構成(後述するドライブ基板ユニット54のフック部410と支持筐体51の長孔400との係合構造)であってもよい。また、フック部が長孔の一端側開口縁に係合する構成であってもよいし、長孔の他端側開口縁に係合する構成であってもよい。
【0193】
なお、本実施形態では、フック部290を有するブラケット280が板金製をなしていたが、樹脂製であってもよい。また、その際、ブラケット280をベース板41と別部品としてもよいし、フック部290をベース体41に一体形成した構成(例えば、後述するドライブ基板ユニット54のケース本体444のフック部410を参照)としてもよい。
【0194】
なお、本実施形態では、連結部材360を第1スライド位置に付勢する圧縮コイルバネ336を備えていたが、例えば、連結部材360の操作部363の重さにより第1スライド位置に付勢される構成であってもよい。また、第1回転位置決め部333Vに連結部材360の前進を抑制する係止部を設けて、連結部材360を第1スライド位置に位置決めする構成であってもよい。
【0195】
なお、本実施形態では、連結部材360に係合突部362が対をなして設けられていたが、係合突部362は1つであってもよい。また、係合突部362はどのような形状であってもよい。
【0196】
なお、本実施形態では、第1回転位置決め部333Vが1対の横リブ333Cにて形成されていたが、一方の横リブ333Cのみであってもよいし、横リブ333Cのうち円形膨出部333Eを備えない構成であってもよいし、支持孔331にうち左右方向の一方にのみ直線状の横リブ333Cを備えた構成であってもよい。また、第1回転位置決め部333Vは、リブ状に限らず、例えば、点状の突部であってもよい。
【0197】
支持筐体51には、図示しない可動役物が取り付けられる。可動役物は、モータやソレノイド等の電気的駆動源を有して、遊技の進行状況に応じて動作する演出用の役物である。そして、支持筐体51をリユースした場合に、様々な可動役物を任意の場所に固定可能にするために、支持筐体51には、複数の取付孔339や段差部が備えられている。
【0198】
具体的には、図36に示すように、下面壁322は、前端寄り位置より前側が段付き状に低くなっていて、その段差壁322Dの前面にはハニカム形状のリブ322L(以下、「ハニカムリブ322L」という)が形成されている。また、段差壁322Dのうちハニカムリブ322Lにて区画された複数の六角形領域には、中心部に取付孔339を有するものが含まれている。また、取付孔339を有する複数の六角形領域には、取付孔339が中心を貫通する筒体322Tを有し、その筒体322Tの先端面がハニカムリブ322Lの先端面と面一になっているものも含まれている。さらには、取付孔339を有する複数の六角形領域には、段差壁322Dが前側にずらされ、段差壁322Dの後面に六角形の凹部322B(図37参照)が形成されているものが含まれる。このようなものでは、取付孔339に通したビスのヘッド部が凹部322Bに受容される。
【0199】
図36に示すように、支持筐体51の1対の側壁320のそれぞれには、上下方向の途中の2箇所の矩形領域を内側に段付き状にずらして1対ずつの支持台座323が形成されている。支持台座323の前端の段差壁323Aは、側壁320の前後方向の途中に位置し、支持筐体51の前面と平行になっている。また、段差壁323Aには、上下方向の複数箇所に複数の取付孔339が形成されている。
【0200】
支持筐体51の上面壁321には、前述した1対の連結部材360の支持部分の間に、段差壁323Aの前面と面一の前面を有する段差壁323Bが備えられ、そこには、横方向の複数箇所に複数の取付孔339が形成されている。
【0201】
図37に示すように、支持筐体51の後面壁319には、支持筐体51Wの開口縁の全体を含む複数箇所に、後面側が座繰られた複数の取付孔339が形成されている。また、後面壁319のうち支持筐体51Wの下方には、可動役物に給電するためのケーブルを通す複数の開口319Wが備えられている。さらに、図60に示すように、後面壁319のうち複数の開口319Wの上側半分には、帯状の下側陥没部408が形成され、複数の開口319Wの上側半分が下側陥没部408に跨がって形成されている。また、下側陥没部408には、ハーネスを横方向に延ばした状態に保持する複数のハーネス保持部409が備えられている。なお、ハーネス保持部409は、上下方向で対向する1対の対向壁のうちの下側の対向壁から上方に屈曲して延びる後端連絡壁が設けられ、その後端連絡壁の上端部の弾性係合部が上側の対向壁に設けられた被係合部に係合されることで閉塞される。
【0202】
支持筐体51の後面壁319は、表示装置52を装着するために以下の構造を備える。即ち、後面壁319には、図37に示すように、支持筐体51の開口縁である四角形の枠形領域が、前側に段付き状にずらされて陥没部370が形成されている。
【0203】
後面壁319のうち後側から見て陥没部370の左側の段差壁には、上下方向の2箇所に1対の縦長帯状の係合孔375が形成されている。また、その段差壁より側方の後面壁319の前面には、図38に示すように、1対の係合孔375の開口を包囲する1対の保護用リブ371が設けられている。詳細には、保護用リブ371は、係合孔375の上下の開口縁から側方に平行に延びてから僅かに屈曲して互いに接近するように延びる上辺及び下辺と、それら上辺及び下辺の先端間を連絡する縦辺とを有する。また、後面壁319の前面のうち保護用リブ371に包囲された部分には、水平に延びる摺接用の複数の突条371Aが上下並べて形成されている。また、後面壁319のうち複数の突条371Aが形成されている壁部の前面側の係合孔375の開口縁には、傾斜面が形成されてその傾斜面が複数の突条371Aにまで連続している。
【0204】
図37に示すように、後面壁319のうち後側から見て陥没部370の右側の段差壁の右横部分には、上下方向の2箇所に1対の縦長四角形のロック孔372が形成されている。また、後面壁319の前面には、図36に示すように、ロック孔372を包囲するように保護用リブ373が設けられている。その保護用リブ373は、陥没部370の段差壁から側方に平行に延びる上辺及び下辺の先端間を縦辺で連絡してなる。そして、ロック孔372の左右の内側面が、保護用リブ373の縦辺部分と陥没部370の段差壁とによって構成されている。図48に示すように、保護用リブ373の上辺及び下辺は、ロック孔372から上方と下方とに離して配置され、下辺は上辺よりロック孔372から大きく離れている。そして、ロック孔372と保護用リブ373との下辺との間部分が、後述する係合片392Aと係合する係合部373Aになっている。なお、係合部373Aの前面側のロック孔372の開口縁には傾斜面が形成されている)。
【0205】
図36及び図37に示すように、後面壁319のうち陥没部370の底部のうち上下の両辺には、後側から横方向の中央より見て左寄り位置に横長の位置決孔374がそれぞれ形成されている。それら位置決孔374は、後側から見て左側端部が半円状をなし、右側端部は直線状になっている。また、その直線状となった部分の前側開口縁には、傾斜面が形成されている。なお、陥没部370の底部の全体に、前述の後面側を座繰られた複数の取付孔339が形成されている
【0206】
支持筐体51の陥没部370及びその近傍の構造に対し、表示装置52は以下の構造をなしている。即ち、表示装置52は、図45及び図46に示すように、横長の長方形の板状をなして液晶モジュール379を、それより一回り大きなモニタケース380に収容してなり、全体が板状になっている。
【0207】
モニタケース380の前面は、外縁部を除く全体が開放していて液晶モジュール379の表示画面52Gが露出している。また、モニタケース380の後面上部の略中央には、ケーブル導出口が設けられ、そこから液晶モジュール379のケーブルが引き出されている。なお、モニタケース380は、前後方向で2分割されていて、モニタケース380の側面における後端寄り位置に分割面が位置している。
【0208】
モニタケース380の前面の上縁部と下縁部とには、前方から見て右寄り位置に1対の位置決突部381が突出している。それら1対の位置決突部381は、扁平の円柱状になっている。
【0209】
モニタケース380のうち前方から見て右側の側面からは、上下方向の2箇所から1対の係合片382が張り出している。それら1対の係合片382は、縦長の長方形をなし、先端の両角部を面取りされている。また、1対の係合片382の前面の外縁部には、補強リブ382Aが備えられ、補強リブ382Aの先端面(つまり、前面)は、モニタケース380の前面より僅かに後方に位置している。さらに1対の係合片382の後面の先端縁は、横方向に対して僅かに傾斜している。
【0210】
モニタケース380のうち前方から見て左側の側面からは、上下方向の2箇所から1対のスライダ支持部383が張り出して、それら1対のスライダ支持部383に1対のスライダ390が上下にスライド可能に支持されている。スライダ支持部383は、縦長の直方体状の筐体構造をなし、モニタケース380の側面における後端寄り位置に配置されている。また、モニタケース380の前述した分割構造による分割面は、スライダ支持部383の後端寄り位置に配置され、これよりスライダ支持部383を前後方向に分割可能になっている。
【0211】
スライダ支持部383の前面の下端寄り位置下部と、後面の上端寄り位置と、上面の後寄り位置とには、前面開口383Aと後面開口383Bと上面開口383Cとが開口している。また、スライダ支持部383内は、スライダ支持部383より上側が下側より後方に広くなっている。
【0212】
図47に示すように、スライダ支持部383のうち前後方向で対向する1対の内面の間には、前面開口383Aと後面開口383Bとに上下方向から挟まれる位置における横方向の中央に断面円形の補強バー383Dが差し渡されている。また、スライダ支持部383の横方向で対向する1対の内側面の上部には、前後方向に延びる1対ずつのV溝383Eが上下に並べて形成されている。
【0213】
なお、図45に示すように、上側のスライダ支持部383の下方には、そのスライダ支持部383の下面後端縁とモニタケース380の側面との間を連絡する指掛け用う突片380Tが備えられ、後述するように表示装置52を支持筐体51に着脱する際に利用される。
【0214】
図47に示すように、スライダ390は、補強バー383Dが貫通している長孔391Aを有し、スライダ支持部383の内部にスライド可能に収容されている直方体状のスライダ本体391を備える。そして、スライダ本体391の下端部にロック突部392、上端部に操作部393が接続されている。
【0215】
図48に示すように、ロック突部392は、スライダ本体391の前面の下端縁から前方に張り出してスライダ支持部383の前面開口383Aを貫通し、スライダ支持部383の前面から前方に離れた位置で下方に屈曲した構造をなしている。そして、ロック突部392のうち屈曲より下側部分が前述の係合部373Aに重なる係合片392Aになっている。
【0216】
図47及び図48に示すように、操作部393は、スライダ本体391より前後方向に扁平でスライダ本体391と同じ横幅をなした略直方体状をなしている。そして、操作部393は、スライダ本体391の後面の上縁部に接続されてスライダ本体391より上方に延び、上面開口383Cを貫通している。また、操作部393の上端部からは、操作部393の上端の面積を拡げるための拡張突部393Aが前方に突出していて、その拡張突部393Aを含んだ操作部393全体の上面は、僅かに凹んだロック操作面393Bになっている。
【0217】
操作部393の後面の下縁部からは、操作突片395が後方に張り出し、スライダ支持部383の後面開口383Bに受容されている。そして、操作部393の下面と操作突片395の下面とが前後方向で隣合い共に凹状に湾曲した解除操作面395Aになっている。
【0218】
図47及び図48に示すように、操作部393の下端部には、操作部393の両側部から前方に延び、先端面がスライダ本体391の先端面と面一になっている1対の弾性片394が備えられている。そして、それら1対の弾性片394のうち相反する方向を向いた外側面には、前後方向の延びる断面三角形の三角突条394Tが形成されている。スライダ390が上下のスライド可能な範囲の下端位置(以下、この位置を「ロック位置」という)に配置されると、スライダ支持部383の内側面に1対ずつ上下に並べて備えられた前述のV溝383Eのうち下側の1対のV溝383Eに1対の弾性片394の三角突条394Tが凹凸係合する一方、スライダ390が上下のスライド可能な範囲の上端位置(以下、この位置を「アンロック位置」という)に配置されると、上側の1対のV溝383Eに1対の弾性片394の三角突条394Tが凹凸係合する。
【0219】
表示装置52は、以下のようにして支持筐体51に装着される。即ち、表示装置52の1対のスライダ390をアンロック位置に配置しておき、支持筐体51の後面に対し、表示装置52を横方向で傾斜させて後側から見て左側の端部を前方に先行させて、例えば、支持筐体51の陥没部370の下側段差面における横方向の途中部分に乗せる。このとき、表示装置52を支持筐体51に対して、横方向に例えば90度傾けたとしても、表示装置52の1対の係合片382は1対の係合孔375に受容されるので、表示装置52を支持筐体51の陥没部370の下側段差面上に載せることができる。
【0220】
そして、表示装置52の支持筐体51に対する傾斜角が小さくなるように表示装置52を回動させながら陥没部370の下側段差面上で左にスライドさせて、1対の係合片382を支持筐体51の1対の係合孔375に突入させる。そして、表示装置52の前面外縁部を支持筐体51の陥没部370の後面外縁部に重ねて、表示装置52全体を陥没部370に受容させる。
【0221】
すると、表示装置52が陥没部370の段差面に四方から包囲されて移動を規制されると共に、表示装置52の前面の1対の位置決突部381が、陥没部370の1対の位置決孔374に係合して表示装置52が支持筐体51に対して上下方向で位置決めされる。この状態で、表示装置52が有する1対のスライダ390の係合片392Aは、図48(A)に示すように、支持筐体51の1対のロック孔372を通過してそれらロック孔372より前側に位置している。そこで、1対のスライダ390のロック操作面393Bを押してそれら1対のスライダ390がロック位置に移動する。すると、1対のスライダ390の係合片392Aが、支持筐体51の1対の係合部373Aの前面に重なり、表示装置52の支持筐体51に対する後方への移動・回動が禁止されたロック状態になる。以上を以て表示装置52の支持筐体51への装着が完了する。
【0222】
なお、1対のスライダ390の解除操作面395Aを押してロックを解除し、上記動作と逆の動作を行えば支持筐体51から表示装置52を外すことができる。
【0223】
表示装置52の後面には、サブ制御基板ユニット53を装着するための以下の構造が備えられている。即ち、図45に示すように、表示装置52のモニタケース380の後面には、下端寄り位置に複数(例えば、4つ)の係合フード部430が横一列に並べて設けている。それら係合フード部430は、上面が開放した横長で直方体状をなしている。また、係合フード部430群の全体は、モニタケース380を後側から見て右寄りに配置されている。
【0224】
モニタケース380の後面上縁部からは、1対の係合突部431が突出している。係合突部431は、図51に示すように、横長の長方形の枠壁431Aの後面のうち横方向の一端部を係合部431Bで閉塞した構造をなし、枠壁431Aの後面の一端部以外は、ロック孔431Cになっている。また、1対の係合突部431の関係においては、互いに離れた側に係合部431Bが配置されている。さらには、枠壁431Aの前端は、ロック孔431Cと対向する位置に補強壁にて一部を閉塞されている。なお、モニタケース380の後面には、放熱用の長孔が縦横に並べて複数形成されている。
【0225】
図49及び図50に示すように、サブ制御基板ユニット53は、回路基板440(図53参照)を基板ケース441に収容してなり、全体が例えば前後方向の扁平で、大まかには板状とも言える直方体状をなしている。そして、その基板ケース441の下面には、下方に向かって張り出す複数の横長の係合片442が、横一列に並べて設けられている。
【0226】
基板ケース441の上面には、表示装置52で説明した1対のスライダ支持部383が備えられ、それらに1対のスライダ390が支持されている。ただし、基板ケース441では、1対のスライダ390が1対のスライダ支持部383により横方向にスライド可能にされると共に、互いに接近する側が前述のアンロック位置に相当する一方、互いに離れる側がロック位置に相当する。また、基板ケース441の1対のスライダ支持部383には、前面開口383A部分に段付き状に後方に陥没した係合凹部383Kが設けられている。
【0227】
サブ制御基板ユニット53は、以下のようにして表示装置52に装着される。即ち、サブ制御基板ユニット53の1対のスライダ390をアンロック位置に配置しておき、表示装置52の後面に対し、サブ制御基板ユニット53を上下方向で傾斜させ、サブ制御基板ユニット53のうち下端部を前方に先行させて、複数の係合片442を表示装置52の複数の係合フード部430に上方から差し込む。そして、サブ制御基板ユニット53を前方に回動してサブ制御基板ユニット53の前面を表示装置52の後面に重ねると、表示装置52の1対の係合突部431がサブ制御基板ユニット53の1対の係合凹部383Kに係合する。この状態でサブ制御基板ユニット53の1対のスライダ390の係合片392Aは、図51(A)に示すように、表示装置52の1対のロック孔431Cを通過した状態であり、サブ制御基板ユニット53は表示装置52に対して前後方向以外の動きが規制された状態になる。そこで、1対のスライダ390を互い離れる側にスライドさせて図51(B)に示すロック位置に移動する。これより1対のスライダ390の係合片392Aが、表示装置52の1対の係合突部431の係合部431Bに前方から重なってサブ制御基板ユニット53の後方への移動・回動が不可能になり、サブ制御基板ユニット53が表示装置52に装着された状態にロックされる。
【0228】
このように本実施形態の遊技機10Aでは、表示装置52とサブ制御基板ユニット53とを、複数の係合片442及び複数のフード部430と、1対の係合突部431と1対の係合凹部383Kとによって回動以外の動きを規制して結合部(詳細には、スライダ390とロック孔431C)にて分離困難に係合させるので、工具を使用せずに、表示装置52とサブ制御基板ユニット53との組付けが可能となる。これにより、複数のビスにて組付けていた従来の遊技機に比べて、表示装置52とサブ制御基板ユニット53を容易に且つスムーズに組付けることができる。また、本実施形態では、結合部として1対のスライダ390を備え、それらスライド390をスライド方向に並べ、しかもそのアンロック位置からロック位置に向かう向きを互いに逆向きとしている。これにより、組付け時に作業者がサブ制御基板ユニット53の両側部の上端寄り位置を持つことで、サブ制御基板ユニット53を表示装置52に重ねて手を持ち変えることなく1対のスライダ390をスライド操作することが可能となる。
【0229】
なお、本実施形態では、結合部としてスライダ390を例示したが、例えば、後述する中継部材55の回動を規制する1対のナイラッチ(登録商標)654及び1対のナイラッチ係合孔655の構成や、弾性係合片と被係合部とによって係合させる構成(具体的には、後述するドライブ基板ユニット54の基板ケース401のケース本体402と蓋体407を係合する弾性係合片407Bと突起との構成)としてもよい。
【0230】
なお、本実施形態では、サブ制御基板ユニット53が、複数の係合片442及び複数のフード部430と、1対の係合突部431と1対の係合凹部383Kとによって回動以外の動きを規制された状態であったが、例えば、表示装置52の後面に設けられた陥没部にサブ制御基板ユニット53が受容されて回動以外の動きを規制される構成であってもよい。また、陥没部に限らず、サブ制御基板ユニット53の回動以外の動きを規制可能であれば、横方向に延びる起立壁上にサブ制御基板ユニット53が載って移動を規制する構成であってもよい。
【0231】
サブ制御基板ユニット53のうち表示装置52に装着するための構造に関しては以上である。サブ制御基板ユニット53のそれ以外の構造は以下のようになっている。
【0232】
図53に示すように、サブ制御基板ユニット53の基板ケース441は、前後方向の前寄り位置で、ケース本体444と蓋体443とに2分割され、蓋体443が前側、ケース本体444が後側に配置されている。そして、回路基板440は、ケース本体444に固定されている。具体的には、ケース本体444には、後面壁444Rから前方に突出して回路基板440の後面に突き当てられる複数の突き当て突部が備えられ、それらのうち一部複数の突き当て突部の中心部に取付孔が形成され、回路基板440の貫通孔に前側から通されたビスが取付孔にねじ込まれて回路基板440がケース本体444に固定されている。
【0233】
より具体的には、回路基板440は、横長の長方形の第1の回路基板440Aと、それと同じ横幅で縦が1/3~1/2程度の第2の回路基板440Bとからなる。そして、第1の回路基板440Aの上方に第2の回路基板440Bが隙間を空けて同一平面内に配置された状態でケース本体444に上述の通りビス止めされている。
【0234】
また、第1及び第2の回路基板440A,440Bは主として後面に複数の電気部品を実装していて、それらには複数のコネクタやコンデンサ等の回路基板440から大きく突出する電気部品も含まれている。
【0235】
なお、第1及び第2の回路基板440A,440B同士は、それらの互いに接近した側の後面の縁部に実装されている図示しないコネクタ同士の結合と、後述するコネクタ453,454のケーブル458を介した結合とによって電気接続されている。また、第1の回路基板440Aは、サブ制御用のマイコンが実装していて、主として遊技の演出を制御し、パチンコ遊技機においては、一般に「サブ制御基板」と呼ばれる。
【0236】
ケース本体444の両側壁の上下方向の複数位置からは、後述するドライブ基板ユニット54で説明する複数のフック部410が前方に突出し、それらの先端が上方を向いている。それら複数のフック部410に対応して蓋体443の両側部の上下方向の複数位置には、複数の長孔が穿孔されている。
【0237】
前述の複数の係合片442は、蓋体443に一体形成され、それら付け根部分には、横長のヒンジ孔が形成されている。また、ケース本体444の下端部からは、複数のヒンジ孔に対応した複数のL形突片が垂下されている。そして、ケース本体444と蓋体443とを相互に下端のみを接近させて複数のL形突片を複数のヒンジ孔に挿入することでヒンジが構成され、ケース本体444と蓋体443とが相対的に回動されて接合され、複数の長孔に複数のフック部410が受容される。そこで、蓋体443がケース本体444に対して相対的に下方にスライドされて複数のフック部410が複数の長孔の開口縁に係合する。そして、ケース本体444と蓋体443の上端部を前後に貫通するビスにてケース本体444と蓋体443とが合体した状態に固定されている。
【0238】
回路基板440に実装されている複数の電気部品には、基板ケース441の外側に配置されるケーブルの末端のコネクタと接続される複数のコネクタ451~457と、手動操作されるボリューム素子470とが含まれ、それらを基板ケース441から露出させるためにケース本体444には、以下の構造が備えられている。
【0239】
コネクタ451~457及びボリューム素子470は、回路基板440の外縁部に実装されている。具体的には、コネクタ451,452は、回路基板440の後面の上縁部に横並びに配置され、そのうちの一方は、表示装置52から後方に延びるケーブル末端のコネクタと接続される。また、コネクタ453,454は、前述の第1と第2の回路基板440A,440Bを接続するためのものであって、回路基板440の後面の一側縁部における上端寄り位置に縦並びに配置されている。さらに、コネクタ455,456,457とボリューム素子470は、その順番で回路基板440の後面の下縁部における一側部側の端部から端部寄り位置に亘って横並びに配置されている。
【0240】
回路基板440に実装されている複数の電気部品には、基板ケース441の外側に配置されるケーブルの末端のコネクタと接続される複数のコネクタ451~457と、手動操作されるボリューム素子470とが含まれ、それらを基板ケース441から露出させるためにケース本体444には、以下の構造が備えられている。
【0241】
図49に示すように、コネクタ451~457及びボリューム素子470は、回路基板440の外縁部に実装されている。具体的には、コネクタ451,452は、回路基板440の後面の上縁部に横並びに配置され、そのうちの一方は、表示装置52から後方に延びるケーブル末端のコネクタと接続される。また、コネクタ453,454は、前述の第1と第2の回路基板440A,440Bを接続するためのものであって、回路基板440の後面の一側縁部における上端寄り位置に縦並びに配置されている。さらに、コネクタ455,456,457とボリューム素子470は、その順番で回路基板440の後面の下縁部における一側部側の端部から端部寄り位置に亘って横並びに配置されている。
【0242】
コネクタ451及び453~456の形状は同様の特徴を備えている。以下、コネクタ456を例に図54(A)を参照して詳説する。なお、以下ではコネクタ456のうち回路基板440と接続している側を基端部、反対側を先端部とする。コネクタ456は、正面視矩形状のフード450を有する角形コネクタであって、内側に2列に並んだ複数のコネクタピン472を備えている。フード450のうち下側の下側壁456Aの先端部には、左右方向に延びる長尺状の切欠部456Bが形成されている。また、上側の上側壁456Cは、下側壁456Aよりも3~5倍程度の板厚になっていて、先端部分には切欠部456Bよりも左右方向に短い切欠部456Dが設けられている。上側壁456Cのうち、切欠部456Dよりも基端側には、上側壁456Cを段付き状に陥没させた段差部456Eが形成されている。
【0243】
図54(B)に示されるコネクタ457は、正面視四角形状のフード450A内側に、2つのコネクタピン472を有している。フード450Aの下側をなす下側壁457Aの1対の角部には、角部を先端方向に突出させたL字突部457Bを備えている。上側壁457Cは下側壁457Aの3~5倍程度の板厚になっており、その左右方向の中央には、上側壁457Cを段付き状に切り欠き、かつ前後方向に貫通する段差部457Dが形成されている。
【0244】
なお、コネクタ451及びコネクタ453~457に備えられる切欠部456Dおよび段差部456E,457Dには、これらのコネクタに接続される図示しないプラグコネクタの着脱用弾性片が係合する。
【0245】
図54(C)に示されるコネクタ452は、正面視矩形状のフード450Bを有し、フード450の側壁はすべて同じ高さになっている。また、上側の上側壁452Bの1対の角部近傍は、フード450Bの2~4倍程度の板厚の上側コーナー壁452Cになっている。
【0246】
図54(D)に示されるように、ボリューム素子470は円柱状の回転式スイッチであって、手動操作のための摘み部473と、摘み部473と回路基板440とを接続する四角形状のスイッチ土台部474とが前後方向で重ねられている。
【0247】
図49に示すように、上述したコネクタ451~457とボリューム素子470を基板ケース441から露出させるために、基板ケース441のケース本体444の上端部の2箇所と、側縁部と、下端部とに後面壁444Rを段付き状に陥没させた複数の陥没部462が設けられ、その陥没部462の陥没奥面465に貫通孔480A~480Dが形成されている。
【0248】
図49に示すように、陥没部462は、後面壁444Rの後面よりも回路基板440に接近した位置に配される陥没奥面465と、後面壁444Rと陥没奥面465とを連絡する連絡壁464とを有する。なお、複数の陥没部462は、陥没奥面465が前後方向で同じ位置に配置されているが、各コネクタ451~457及びボリューム素子470に合わせて後面壁444Rからの陥没量を異ならせてもよい。また、連絡壁464と後面壁444Rが交差する角部のうち、ケース本体444の内側を向く方には、スリット状の通気孔466が形成されている。
【0249】
コネクタ451,455,456に対応する貫通孔480Aは、同様の特徴を備えているため、以下では、コネクタ456に対応する貫通孔480Aを例に詳説する。図52(A)に示すように、貫通孔480Aは長方形状をなし、その上縁部に開口を上方に拡張した拡張部481が形成されている。また、貫通孔480Aのうち陥没奥面465の前面には、前方に向かって突出する突条493がわたって形成されている。一方、貫通孔480Aのうち陥没奥面465の後面には、後方に突出する保護壁490Aが形成されている。保護壁490Aは、コネクタ456の上側壁456Cのうち切欠部456D及び段差部456Eと対向する部分に設けられておらず、開放部491になっている。また、保護壁490Aは、コネクタ456の先端部と略同じ高さになっている。さらに、貫通孔480Aの内面と、突条493の内面と、保護壁493Aの内面は面一になっている。
【0250】
図52(A)に示すように、コネクタ457に対応する貫通孔480Bは、略正方形状をなし、貫通孔480Aと同様に拡張部481を備える。また、貫通孔480Bには、拡張部481の上方に陥没奥面465を段付き状に陥没させた段差492が形成されている。貫通孔480Bの開口縁には、貫通孔480Aと同様に、突条(図示せず)と保護壁490Bが設けられている。保護壁490Bは、段差492以外の部分に設けられ、その高さがコネクタ457の先端部と略同じ高さでかつ保護壁490Aの高さの略半分になっている。
【0251】
図52(A)に示すように、コネクタ456の保護壁490Aと、コネクタ457の保護壁490Bとの間には、通路壁493が形成されている。コネクタ456の保護壁490Aには、図52(A)における下端寄り位置に、通路口493Aが形成されるとともに、コネクタ457の保護壁490Aには、図52(A)における左側壁のうち通路口493Aと対向する位置に通路口493Bが形成され、これら2つの通路口493A,493Bの端部同士が、1対の通路壁493にて連絡されている。
【0252】
保護壁490A,490Bは、その先端部が連絡壁464よりも低くなっている。また、コネクタ455~457の保護壁490A,490Bは、開放部491と連絡壁464との間に指先を受容可能な隙間を挟んで対向するように配置されている。
【0253】
図52(C)に示すように、ケース本体444の左側の側縁部に設けられる陥没部462には、上端部と下端部とにリブ444Aが、リブ444A同士の中間にリブ444Hが備えられている。図52(C)に示すように、リブ444A,444Hは、基板ケース441の外周に沿って延び、かつその後端は後面壁444Rと同じ高さになっている。隣り合うリブ444Aとリブ444Hの間には、2つのリブの基端部を連絡する突壁444Sが形成されている。また、1対のリブ444Hからは、ケース本体444の内側に向かって突出する突部444Tが形成されている。この突部444Tと対向する連絡壁464から、突部444Tに接近するように突部444Mが突出している。また、突部444Mの後面から、ケーブル押片444Kが片持ち梁状に張り出し、ケース本体444の外縁部まで延びている。そして、陥没部462のうち、ケーブル押片444Kを挟む上下に、貫通孔480Cが開口している。
【0254】
図52(C)に示すように、保護壁490Cは基板ケース441の外側に向かって開放するコの字型をなしている。保護壁490Cのうち外側を向く端部は、リブ444A,444Hにそれぞれ連絡している。保護壁490Cは、コネクタ45453,454の先端部と略同じ高さになっており、連絡壁464よりも低くなっている。また、連絡壁464と保護壁490Cとの間には、指先を受容可能な隙間を挟んで対向している。
【0255】
図49に示すように、ケース本体444の下端部に設けられる陥没部462の連絡壁464には、上方に向かって段付き状に屈曲する段差壁495Aが備えられている。図52(B)に示すように、この段差壁495Aのうち左側の端部から、保護壁495が下方に延びて、左方に湾曲した後右方へ延び、連絡壁464の端部に連絡している。そして、保護壁495と連絡壁464によって包囲された陥没奥面465に、ボリューム素子474を露出させるための貫通孔480Dが開口している。
【0256】
図52(B)に示すように、ボリューム素子470を露出させる貫通孔480Dは略正方形状であって、スイッチ土台部474の側壁より一回り大きくなっている。そして、保護壁495及び連絡壁464と摘み部473とは、指先を受容可能な程度の隙間を挟んで対向している。また、保護壁495と陥没連絡壁464の陥没部462からの高さは同じになっており、摘み部473の先端部はそれよりも低くなっている。
【0257】
図49に示すように、コネクタ452の貫通孔480Cは、フード450の側壁に沿った長方形状をなし、開口縁部の前面には、全周にわたって前方に突出する図示しない突条が形成されている。また、コネクタ452は保護壁を備えず、陥没奥面465とフード450Cの先端部とが略同じ高さになるようになっている。
【0258】
そして、コネクタ451及び453~457とボリューム素子470とは、この貫通孔480A~480Dの開口縁部から後方に向かって起立する保護壁490A,490B,495によって、側方から包囲されている。
【0259】
上記構成によれば、基板ケース441から露出するコネクタ451及びコネクタ453~457の外側部に対向する保護壁490が、ケーブルを引っ張ってコネクタを外そうとした際に保護壁490に当接して側方への変形や移動を規制するので、フード450の破損が抑制できる。また、外部から力が加わってフード450が破損することも防がれる。
【0260】
また、コネクタ452の先端部を、陥没部462と略同じ高さになるように設けたことで、開口縁がコネクタ452の変形や移動を規制するので、フード450の破損が抑制可能になる。
【0261】
また、開放部481を設けることで、接続する側のコネクタ(ソケットコネクタ)の着脱用弾性片を受容可能になる。さらに、この開放部481を連絡壁464に対向するように配置することで、開放部481によって露出しているフード450や、ソケットコネクタの摘み部を外圧から保護することが可能になる。また、開放部481と連絡壁464との間に指先を受容可能な程度の隙間を設けることで、着脱の操作を容易に行うことができる。
【0262】
また、ボリューム素子470を保護壁495と連絡壁464Aとで包囲することで、外部からの力が加わって摘み部473が破損することを抑制できる。また、摘み部473と保護壁495,連絡壁464Aとの間に指先を受容可能な程度の隙間を設けることで、操作を容易に行うことができる。
【0263】
また、ケーブル押片444Kを後面壁444Rから張り出して設けることで、コネクタ453とコネクタ454を接続するケーブルがケース本体444から飛び出さなくなるため、ケーブルが千切れる等の不具合を抑制することができる。
【0264】
なお、本実施形態では、保護壁490は壁状の部材であったが、電気部品の外側壁近傍に設けられる突起などであってもよい。
【0265】
なお、保護壁490が側方から対向する電気部品は、コネクタとボリューム素子であったが、外部に露出する必要のある電気部品でればどのようなものでもよい。また、ボリューム素子は回転式のスイッチであったが、押しボタン式やスライド式など、どのようなものであってもよい。
【0266】
回路基板440に実装されている複数の電気部品には、基板ケース441の外側に配置されるケーブルの末端のコネクタと接続される複数のコネクタ451~457と、手動操作されるボリューム素子470とが含まれ、それらを基板ケース441から露出させるためにケース本体444には、以下の構造が備えられている。
【0267】
図49に示すように、コネクタ451~457及びボリューム素子470は、回路基板440の外縁部に実装されている。具体的には、コネクタ451,452は、回路基板440の後面の上縁部に横並びに配置され、そのうちの一方は、表示装置52から後方に延びるケーブル末端のコネクタと接続される。また、コネクタ453,454は、前述の第1と第2の回路基板440A,440Bを接続するためのものであって、回路基板440の後面の一側縁部における上端寄り位置に縦並びに配置されている。さらに、コネクタ455,456,457とボリューム素子470は、その順番で回路基板440の後面の下縁部における一側部側の端部から端部寄り位置に亘って横並びに配置されている。
【0268】
コネクタ451及び453~456の形状は同様の特徴を備えている。以下、コネクタ456を例に図54(A)を参照して詳説する。なお、以下ではコネクタ456のうち回路基板440と接続している側を基端部、反対側を先端部とする。コネクタ456は、正面視矩形状のフード450を有する角形コネクタであって、内側に2列に並んだ複数のコネクタピン472を備えている。フード450のうち下側の下側壁456Aの先端部には、左右方向に延びる長尺状の切欠部456Bが形成されている。また、上側の上側壁456Cは、下側壁456Aよりも3~5倍程度の板厚になっていて、先端部分には切欠部456Bよりも左右方向に短い切欠部456Dが設けられている。上側壁456Cのうち、切欠部456Dよりも基端側には、上側壁456Cを段付き状に陥没させた段差部456Eが形成されている。
【0269】
図54(B)に示されるコネクタ457は、正面視四角形状のフード450A内側に、2つのコネクタピン472を有している。フード450Aの下側をなす下側壁457Aの1対の角部には、角部を先端方向に突出させたL字突部457Bを備えている。上側壁457Cは下側壁457Aの3~5倍程度の板厚になっており、その左右方向の中央には、上側壁457Cを段付き状に切り欠き、かつ前後方向に貫通する段差部457Dが形成されている。
【0270】
なお、コネクタ451及びコネクタ453~457に備えられる切欠部456Dおよび段差部456E,457Dには、これらのコネクタに接続される図示しないプラグコネクタの着脱用弾性片が係合する。
【0271】
図54(C)に示されるコネクタ452は、正面視矩形状のフード450Bを有し、フード450の側壁はすべて同じ高さになっている。また、上側の上側壁452Bの1対の角部近傍は、フード450Bの2~4倍程度の板厚の上側コーナー壁452Cになっている。
【0272】
図54(D)に示されるように、ボリューム素子470は円柱状の回転式スイッチであって、手動操作のための摘み部473と、摘み部473と回路基板440とを接続する四角形状のスイッチ土台部474とが前後方向で重ねられている。
【0273】
図49に示すように、上述したコネクタ451~457とボリューム素子470を基板ケース441から露出させるために、基板ケース441のケース本体444の上端部の2箇所と、側縁部と、下端部とに後面壁444Rを段付き状に陥没させた複数の陥没部462が設けられ、その陥没部462の陥没奥面465に貫通孔480A~480Dが形成されている。
【0274】
図49に示すように、陥没部462は、後面壁444Rの後面よりも回路基板440に接近した位置に配される陥没奥面465と、後面壁444Rと陥没奥面465とを連絡する連絡壁464とを有する。なお、複数の陥没部462は、陥没奥面465が前後方向で同じ位置に配置されているが、各コネクタ451~457及びボリューム素子470に合わせて後面壁444Rからの陥没量を異ならせてもよい。また、連絡壁464と後面壁444Rが交差する角部のうち、ケース本体444の内側を向く方には、スリット状の通気孔466が形成されている。
【0275】
コネクタ451,455,456に対応する貫通孔480Aは、同様の特徴を備えているため、以下では、コネクタ456に対応する貫通孔480Aを例に詳説する。図52(A)に示すように、貫通孔480Aは長方形状をなし、その上縁部に開口を上方に拡張した拡張部481が形成されている。また、貫通孔480Aのうち陥没奥面465の前面には、前方に向かって突出する突条493がわたって形成されている。一方、貫通孔480Aのうち陥没奥面465の後面には、後方に突出する保護壁490Aが形成されている。保護壁490Aは、コネクタ456の上側壁456Cのうち切欠部456D及び段差部456Eと対向する部分に設けられておらず、開放部491になっている。また、保護壁490Aは、コネクタ456の先端部と略同じ高さになっている。さらに、貫通孔480Aの内面と、突条493の内面と、保護壁493Aの内面は面一になっている。
【0276】
図52(A)に示すように、コネクタ457に対応する貫通孔480Bは、略正方形状をなし、貫通孔480Aと同様に拡張部481を備える。また、貫通孔480Bには、拡張部481の上方に陥没奥面465を段付き状に陥没させた段差492が形成されている。貫通孔480Bの開口縁には、貫通孔480Aと同様に、突条(図示せず)と保護壁490Bが設けられている。保護壁490Bは、段差492以外の部分に設けられ、その高さがコネクタ457の先端部と略同じ高さでかつ保護壁490Aの高さの略半分になっている。
【0277】
図52(A)に示すように、コネクタ456の保護壁490Aと、コネクタ457の保護壁490Bとの間には、通路壁493が形成されている。コネクタ456の保護壁490Aには、図52(A)における下端寄り位置に、通路口493Aが形成されるとともに、コネクタ457の保護壁490Aには、図52(A)における左側壁のうち通路口493Aと対向する位置に通路口493Bが形成され、これら2つの通路口493A,493Bの端部同士が、1対の通路壁493にて連絡されている。
【0278】
保護壁490A,490Bは、その先端部が連絡壁464よりも低くなっている。また、コネクタ455~457の保護壁490A,490Bは、開放部491と連絡壁464との間に指先を受容可能な隙間を挟んで対向するように配置されている。
【0279】
図52(C)に示すように、ケース本体444の左側の側縁部に設けられる陥没部462には、上端部と下端部とにリブ444Aが、リブ444A同士の中間にリブ444Hが備えられている。図52(C)に示すように、リブ444A,444Hは、基板ケース441の外周に沿って延び、かつその後端は後面壁444Rと同じ高さになっている。隣り合うリブ444Aとリブ444Hの間には、2つのリブの基端部を連絡する突壁444Sが形成されている。また、1対のリブ444Hからは、ケース本体444の内側に向かって突出する突部444Tが形成されている。この突部444Tと対向する連絡壁464から、突部444Tに接近するように突部444Mが突出している。また、突部444Mの後面から、ケーブル押片444Kが片持ち梁状に張り出し、ケース本体444の外縁部まで延びている。そして、陥没部462のうち、ケーブル押片444Kを挟む上下に、貫通孔480Cが開口している。
【0280】
図52(C)に示すように、保護壁490Cは基板ケース441の外側に向かって開放するコの字型をなしている。保護壁490Cのうち外側を向く端部は、リブ444A,444Hにそれぞれ連絡している。保護壁490Cは、コネクタ45453,454の先端部と略同じ高さになっており、連絡壁464よりも低くなっている。また、連絡壁464と保護壁490Cとの間には、指先を受容可能な隙間を挟んで対向している。
【0281】
図49に示すように、ケース本体444の下端部に設けられる陥没部462の連絡壁464には、上方に向かって段付き状に屈曲する段差壁495Aが備えられている。図52(B)に示すように、この段差壁495Aのうち左側の端部から、保護壁495が下方に延びて、左方に湾曲した後右方へ延び、連絡壁464の端部に連絡している。そして、保護壁495と連絡壁464によって包囲された陥没奥面465に、ボリューム素子474を露出させるための貫通孔480Dが開口している。
【0282】
図52(B)に示すように、ボリューム素子470を露出させる貫通孔480Dは略正方形状であって、スイッチ土台部474の側壁より一回り大きくなっている。そして、保護壁495及び連絡壁464と摘み部473とは、指先を受容可能な程度の隙間を挟んで対向している。また、保護壁495と陥没連絡壁464の陥没部462からの高さは同じになっており、摘み部473の先端部はそれよりも低くなっている。
【0283】
図49に示すように、コネクタ452の貫通孔480Cは、フード450の側壁に沿った長方形状をなし、開口縁部の前面には、全周にわたって前方に突出する図示しない突条が形成されている。また、コネクタ452は保護壁を備えず、陥没奥面465とフード450Cの先端部とが略同じ高さになるようになっている。
【0284】
そして、コネクタ451及び453~457とボリューム素子470とは、この貫通孔480A~480Dの開口縁部から後方に向かって起立する保護壁490A,490B,495によって、側方から包囲されている。
【0285】
上記構成によれば、基板ケース441から露出するコネクタ451及びコネクタ453~457の外側部に対向する保護壁490が、ケーブルを引っ張ってコネクタを外そうとした際に保護壁490に当接して側方への変形や移動を規制するので、フード450の破損が抑制できる。また、外部から力が加わってフード450が破損することも防がれる。
【0286】
また、コネクタ452の先端部を、陥没部462と略同じ高さになるように設けたことで、開口縁がコネクタ452の変形や移動を規制するので、フード450の破損が抑制可能になる。
【0287】
また、開放部481を設けることで、接続する側のコネクタ(ソケットコネクタ)の着脱用弾性片を受容可能になる。さらに、この開放部481を連絡壁464に対向するように配置することで、開放部481によって露出しているフード450や、ソケットコネクタの摘み部を外圧から保護することが可能になる。また、開放部481と連絡壁464との間に指先を受容可能な程度の隙間を設けることで、着脱の操作を容易に行うことができる。
【0288】
また、ボリューム素子470を保護壁495と連絡壁464Aとで包囲することで、外部からの力が加わって摘み部473が破損することを抑制できる。また、摘み部473と保護壁495,連絡壁464Aとの間に指先を受容可能な程度の隙間を設けることで、操作を容易に行うことができる。
【0289】
また、ケーブル押片444Kを後面壁444Rから張り出して設けることで、コネクタ453とコネクタ454を接続するケーブルがケース本体444から飛び出さなくなるため、ケーブルが千切れる等の不具合を抑制することができる。
【0290】
なお、本実施形態では、保護壁490は壁状の部材であったが、電気部品の外側壁近傍に設けられる突起などであってもよい。
【0291】
なお、保護壁490が側方から対向する電気部品は、コネクタとボリューム素子であったが、外部に露出する必要のある電気部品でればどのようなものでもよい。また、ボリューム素子は回転式のスイッチであったが、押しボタン式やスライド式など、どのようなものであってもよい。
【0292】
図3に示すように、背面アッシ50を後方から見て支持筐体51の左側部には、縦長のドライブ基板ユニット54が取り付けられている。図55に示すように、ドライブ基板ユニット54は、回路基板420を基板ケース401に収容してなる。
【0293】
回路基板420は、可動役物等の駆動源に給電するための駆動回路を実装している。また、回路基板420は、縦長の長方形で略同一形状の第1の第2の回路基盤420A,420Bからなり、それらが同一平面内で縦に並べられ、それらに固定されているコネクタ同士が連結された構造をなしている。また、回路基板420は、後面が実装面になっていて、回路基板420の後面における上部と、後ろから見て左側部の上部寄り位置とにそれぞれ複数のコネクタを備えている。そして、上部の複数のコナクタに結合される複数の相手コネクタを有する第1ハーネスが回路基板420から右側方に延ばされ、上部寄り位置の複数のコナクタに結合される複数の相手コネクタを有する第2ハーネスが回路基板420から左側方に延ばされている。
【0294】
基板ケース401は、ケース本体402と蓋体407とに分解可能になっている。ケース本体402は、回路基板420を収容する基板収容部403の上部と一側部とに第1と第2のケーブル支持部404,405を備えた構造をなしている。
【0295】
基板収容部403は、回路基板420より僅かに縦長でかつ前後方向に扁平でかつ後面が開放した箱形をなしている。そして、回路基板420は、基板収容部403内の下端側に寄せられ、基板収容部403の前面壁403Fから後方に突出する複数の支柱の先端に回路基板420の後面を宛がわれた状態でビス留めされている。なお、本実施形態では使用されていないが、前面壁403Fのうち回路基板420が重なっていない上端部には、ケーブルを通すためのケーブル挿通孔403Aが形成され、支持筐体51には、ケーブル挿通孔403Aに重なるケーブル挿通孔51U(図57参照)が形成されている。
【0296】
第1のケーブル支持部404は、基板収容部403の上部から後ろから見て右側方に張り出す支持突壁404Aを有する。また、その支持突壁404Aの先端寄り位置には、矩形の型抜き孔が形成されて、それを横方向で跨ぐようにアーチ状のバンド止部404Bが形成されている。そして、バンド止部404Bに潜らせた結束バンドが第1ハーネスに巻き付けられ、これにより第1ハーネスが第1のケーブル支持部404に支持されている。
【0297】
基板収容部403の下面のうち後ろから見て左側半分からは、支持突壁406が垂下されている。そして、支持突壁406の下端と、上記支持突壁404Aの上端とには、ケース本体402を支持筐体51にビス止めするための取付孔402Kを有する。
【0298】
図56に示すように、第2のケーブル支持部405は、基板収容部403及び支持突壁406を後ろから見た左側部全体から左側方に張り出してから斜め前方に屈曲する外側サイドカバー壁405Aと、外側サイドカバー壁405Aの基端部から前方に張り出し、外側サイドカバー壁405Aと共にケーブルを収容するケーブル収容樋405Tを形成する内側サイドカバー壁405Bとを有する。
【0299】
図55に示すように、外側サイドカバー壁405Aの上部寄り位置には、基板収容部403から側方に張り出す部分を前後方向に貫通するケーブル挿通孔405Cが形成されている。そして、第2ハーネスがそのケーブル挿通孔405Cを通して第2のケーブル支持部405に収容され、下方に曲げられてケーブル収容樋405Tに沿って延ばされている。また、図56(A)に示すように、内側サイドカバー壁405Bの長手方向の複数箇所は、その基端側の一部を残して切除され、それら残された部分に貫通孔が穿孔されて複数のバンド止部404Bが形成されている。そして、それらバンド止部404Bの貫通孔に通した結束バンドがケーブル収容樋405T内の第2ハーネスに巻き付けられている。なお、本実施形態では使用されていないが、支持筐体51のうちケーブル収容樋405Tに覆われている部分にケーブル挿通孔51Vが形成されている(図57参照)。
【0300】
図56(A)に示すように、外側サイドカバー壁405Aの先端の上下方向の複数位置からは、複数のフック部410が突出している。それらフック部410は、外側サイドカバー壁405Aから前方に突出してから下方に直角曲げされて鉛直下方に延びた形状をなしている。また、これらフック部410に対応する複数の長孔400が支持筐体51の側部に形成されている。そして、複数のフック部410を複数の長孔400に通してケース本体402を支持筐体51に対して下方にスライドさせるとフック部410が長孔400の開口縁に係止し、ケース本体402の上端と下端の前述の1対の取付孔402Kが支持筐体51に備えた固定孔51K(図57参照)と整合する。そして、1対の取付孔402Kに通したビスを支持筐体51に締め付けてケース本体402が支持筐体51に固定される。
【0301】
図56(B)に示すように、蓋体407は、前面が開放した縦長の容器構造をなし、その一側部から備えられた複数のL形突片407Aを、ケース本体402の外側サイドカバー壁405Aに形成された複数のヒンジ孔405Hに係合させてヒンジ連結される。また、蓋体407の他方の側部には複数の弾性係合片407Bが備えられ、それらを基板収容部403の一側面の複数の突起に係合させることで、蓋体407が基板収容部403を後方から覆った状態に固定される。また、蓋体407の上部のうち第1のケーブル支持部404に対応する部分には、ケーブル挿通口407Cが形成されている(図55参照)。
【0302】
図3に示すように、背面アッシ50の後面下端部には、メイン制御基板ユニット56が設けられている。図59に示すように、メイン制御基板ユニット56は、回路基板600を基板ケース601に収容してなる。基板ケース601は、前後方向で扁平で、前後方向から見ると横長の長方形をなしている。また、基板ケース601は、その前端寄り位置でケース本体602と蓋体603とに2分割されている。また、回路基板600は、後面が実装面になっていてケース本体602にビス留めされている。
【0303】
さらには、ケース本体602と蓋体603は、サブ制御基板ユニット53のケース本体444と蓋体443との結合構造と同様の複数のL形突片と複数のヒンジ孔とでヒンジ連結されてから、ドライブ基板ユニット54と支持筐体51との係合構造と同様の複数のフック部410と複数の長孔400とによりスライド係合した後、ビス留めされて合体状態にロックされている。なお、L形突片は、ケース本体602の後ろから見て左端部に設けられる一方、ヒンジ孔は蓋体603に左端部に形成され、複数のフック部410は、ケース本体602の上縁部と下縁部とに設けられる一方、複数の長孔は、蓋体603の上縁部と下縁部とに形成されている。そして、特殊ねじがケース本体602の後ろから見て右端部を貫通して蓋体603の螺子孔に締め付けられている。なお、特殊ねじは、締め付けられると途中で分断されて、抜くことが困難になると共に、特殊ねじを抜く操作を行うと、螺子孔部分に痕跡が残るようになっている。
【0304】
ケース本体602には、後ろから見て左下角部の矩形領域を僅かに陥没させて証書添付部604が形成され、そこにメイン制御基板ユニット56の回路基板600が合格品であることを示す証書が貼着されるようになっている。また、証書添付部604に左側の外縁部からはリブ604Lが突出し、証書添付部604の上部中央には、円形の凹部604Aが形成され、さらに、その中心部には取付孔が形成されている。
【0305】
一方、蓋体603の左下端部からは、ケース本体602の下面に重なる下端突片603Aが形成されている。また、蓋体603のうち下端突片603Aの丁度前側となる部分には1対の係合凹部603Bが形成されている。そして、証書添付部604を覆うL形カバー部材605の下端部の1対のフック部605F(図59には、一方のみが示されている。)が1対の係合凹部603Bに係合している。
【0306】
L形カバー部材605は、証書添付部604に重なる第1板部605Aとケース本体602に下方から重なる第2板部605Bとを有し、第2板部605Bの前端から後方に折り返された1対のフック部605Fが1対の係合凹部603Bに係合している。これにより、L形カバー部材605を外さない限り、ケース本体602と蓋体603とを分解する方向にスライドさせることができないようになっている。
【0307】
また、第1板部605Aには凹部604Aに嵌合する円筒部が形成され、その中心部を前述した特殊ねじが凹部604Aの中心部の取付孔に螺合される。これにより、ケース本体602と蓋体603とを分解する方向にスライドさせたときには、その痕跡が残る。
【0308】
回路基板600は、メイン制御用のマイコンを実装していて、主として遊技の当否判定等を制御し、パチンコ遊技機においては、一般に「メイン制御基板」と呼ばれる。また、回路基板600の中央には、上述のマイコンが装着されるICソケット600Aが配置されている。また、ケース本体602のうち後面壁602RのうちICソケット600Aとの対向領域は、前方に凹んだ陥没部602Aをなしている。そして、その陥没部602Aから突出する図示しない角筒壁が前方に突出して回路基板600に突き当てられかつICソケット600Aを包囲している。
【0309】
回路基板600の後面上縁部には、複数のコネクタが横並びに実装されている。また、後面壁602Rの上縁部は、段付き状に前方にずれて上縁陥没部602Bをなし、そこに形成された複数の開口から複数のコネクタが露出している。
【0310】
図3に示すように、メイン制御基板ユニット56は、中継部材55を介して支持筐体51に取り付けられる。その中継部材55を支持筐体51に取り付けるために、支持筐体51の下端部は以下の構造を備えている。即ち、図60に示すように、支持筐体51の下面壁322と後面壁319とが交差する角部には、その両端寄りの2箇所を前側に陥没させて1対のコーナー陥没部630が形成されている。1対のコーナー陥没部630のうち横方向の互いに離れた側の内側面からは、1対のヒンジバー631が突出している。
【0311】
ヒンジバー631は、例えば、断面「+」形をなしてコーナー陥没部630の内側面から延びる棒体の途中に、その棒体の外接円と略同一の外周面を有する円板体を備えた構造をなしている。なお、コーナー陥没部630の底部には、ヒンジバー631を成形するための傾き孔が形成されている。
【0312】
中継部材55は、樹脂の成形品であって、横長の略長方形の主板部650を有し、その主板部650の上縁部の全体からは、後方に補強リブ650Lが突出し、主板部650の両側からは、メイン制御基板ユニット56を中継部材55に装着するための第1と第2の係合部661,662が後方に突出している。また、主板部650の下辺部は、その両端部を除く全体が上方に切れ込んでいて、両端部が相対的に下方に突出する1対の下端突片651になっている。1対の下端突片651の下縁部からは、補強リブ650Lと平行な1対の支持リブ652が後方に突出している。さらには、主板部650の中央には、矩形窓650Wが形成されている。また、主板部650の上辺部には、複数の上端突片656が設けられ、それら上端突片657の後面に前述したハーネス保持部409が備えれている。
【0313】
図61に示すように、1対の下端突片651の前面には、1対のヒンジ係合部653が設けられている。それら1対のヒンジ係合部653は、互いに反対側に向かって開放してフード形状をなしている。また、1対のヒンジ係合部653の先端部は、共に円筒を半割にした形状をなし、共通の中心軸を中心して湾曲している。
【0314】
中継部材55を支持筐体51に取り付けるには、主板部650の横方向の中央を後方に膨らせるように中継部材55を湾曲変形されて1対のヒンジ係合部653を相互に近づけ、それら1対のヒンジ係合部653に1対のヒンジバー631を受容してから中継部材55を弾性復帰させる。すると、1対のヒンジ係合部653から1対のヒンジバー631が抜けないように係合し、中継部材55が支持筐体51にヒンジ連結された状態になる。
【0315】
図60に示すように、中継部材55には、その回動を規制するために両側部の上端部(第1と第2の係合部661,662の上端部)に、1対のナイラッチ654(登録商標)が備えられている。また、一方のナイラッチ654を係合させるためのナイラッチ係合孔655が、前述のドライブ基板ユニット54の基板ケース401に設けられ、他方のナイラッチ654を係合させるためのナイラッチ係合孔655が、前述の表示装置52のモニタケース380に設けられている。そして、それら1対のナイラッチ654を、1対のナイラッチ係合孔655に係合させることで中継部材55が起立状態になって固定される。
【0316】
中継部材55を後方から見て左側部の第1の係合部661は、主板部650からクランク状に後方に屈曲して側方に張り出している。そして、第1の係合部661のうち主板部650との間の段差面661Dを貫通するように1対の係合孔661Aが上下に並べて形成されている。
【0317】
図62(B)に示すように、中継部材55を後方から見て右側部の第2の係合部662は、上から順番に並ぶ第1~4の水平突壁662A~662Dにて5つの部位に区画されている。そして、第2の係合部662のうち第1の水平突壁662Aより上側部分と、第4の水平突壁662Dよる下側部分とは、メイン制御基板ユニット56に側方から当接する1対の位置決部663をなし、段差面661Dに向かって突出しかつ前後方向に延びる複数の摺接突条663Tを備える。
【0318】
第1と第2の水平突壁662A,662Bとの間と、第3と第4の水平突壁662C,662Dとの間は、メイン制御基板ユニット56から突出する後述の1対の保護突部612を受容する1対の突部受容部664をなしている。また、各突部受容部664内で上下方向で対向する対向面にも、前後方向に延びる摺接突条664Tが備えられている。さらには、上側の突部受容部664内には後方にむかって突出する支柱664Aが備えられている。
【0319】
第2と第3の水平突壁662B,662Cとの間は、ロック部665になっている。ロック部665は、第2の係合部662の上下方向の全体の1/3程度を占め、上下方向の略中央に位置している。具体的には、ロック部665は、上下方向に延びて第2と第3の水平突壁662B,662Cのうち段差面661Dから離れた側の端部寄り位置の間を連絡する連絡壁666を有する。そして、その連絡壁666の先端縁のうち上下方向の両端部と中間部との3箇所に係止突起666Tを備えている。それら係止突起666Tは、ロック部665の先端縁から段差面661D側へと突出し、平断面形状が、斜め後方を向く傾斜面を備えた台形状になっている。また、連絡壁666のうち係止突起666Tが配置されていない2箇所からは、先端から半円状の1対の突部666Aが張り出している。
【0320】
メイン制御基板ユニット56の基板ケース601には、中継部材55に装着するために以下の構造が備えられている。即ち、図59に示すように、メイン制御基板ユニット56を後側から見て左側の側部からは、1対の係合片611が張り出している。そして、メイン制御基板ユニット56を左側が前側に位置する傾斜姿勢にして中継部材55の1対の係合孔661Aに1対の係合片611を突入させ、メイン制御基板ユニット56の前面を中継部材55の主板部650に重ねると、図63に示すように、メイン制御基板ユニット56の基板ケース601が、横方向では中継部材55の段差面661Dと位置決部663とに挟まれ、上下方向では、中継部材55の補強リブ650Lと支持リブ652とに挟まれて四方から位置決めされる。
【0321】
図62(A)に示すように、メイン制御基板ユニット56を後側から見て右側部の上端寄り位置と下端寄り位置とからは、1対の保護突部612が中継部材55の1対の突部受容部664に受容される。また、上側の保護突部612には、固定孔が前後に貫通している。そして、必要に応じてその固定孔に通したビスを上側の突部受容部664の支柱664Aの中心部にねじ込むことでメイン制御基板ユニット56を中継部材55に固定することができる。
【0322】
また、メイン制御基板ユニット56を後側から見て右側部の中央には、ロック部613が備えられている。ロック部613は、メイン制御基板ユニット56の側面から側方に張り出してから前方に屈曲した後、後方に湾曲して折り返された形状の湾曲帯状体613Aを上下方向に間隔を空けて3つ備え、それら3つの湾曲帯状体613Aの先端部と基端部とを上下方向に延びる1対の縦長帯状体613Bで連絡してなる弾性湾曲部613Cと、弾性湾曲部613Cの先端側の縦長帯状体613Bにおける上下方向の途中の2箇所から後方に延長された1対の操作突片613Dとを有する。また、ロック部613は、1対の保護突部612の間に収まって保護されている。
【0323】
そして、上述のとおり、メイン制御基板ユニット56の前面を中継部材55に重ねる過程で、図63に示すように、メイン制御基板ユニット56の弾性湾曲部613Cが中継部材55のロック部665の複数の係止突起666Tに摺接して弾性変形し、メイン制御基板ユニット56の前面を中継部材55に重なったところで、弾性湾曲部613Cが複数の係止突起666Tを通過し、それら複数の係止突起666Tが、弾性湾曲部613Cの先端部における1対の操作突片613Dで仕切られた3箇所に係合する。これによりメイン制御基板ユニット56が中継部材55に装着された状態にロックされる。
【0324】
また、メイン制御基板ユニット56を中継部材55から取り外す際には、保護突部612と突部受容部664の支柱664Aとのビス留めがなされている場合には、それを外し、1対の操作突片613Dを押圧操作して複数の係止突起666Tと弾性湾曲部613Cとの係合を解除する。このとき、1対の操作突片613Dの両方を同時に押圧操作することで、複数の係止突起666Tの全ての弾性湾曲部613Cに対する係合が解除され、1対の操作突片613Dの何れか一方のみを押圧操作しても、弾性湾曲部613Cが偏って変形し、複数の係止突起666Tの全ての弾性湾曲部613Cに対する係合は解除されない。
【0325】
このように本実施形態の遊技機10Aでは、中継部材55の主板部650を後方に膨らむように湾曲変形させて1対のヒンジ係合部653を支持筐体51の1対のヒンジバー631に係合し、中継部材55を支持筐体51に連結させることができるので、工具を使用せずに、中継部材55と支持筐体51との組付けが可能となる。これにより、複数のビスにて組付けていた従来の遊技機に比べて、中継部材55と支持筐体51を容易に且つスムーズに組付けることができる。また、本実施形態では、中継部材55は、他の部材に比べて変形し易い樹脂製であると共に、主板部650の中央に矩形窓650Wが形成されているので、変形させ易く組み付け易くなっている。さらに、本実施形態では、中継部材55にメイン制御基板ユニット56が取り付けられて中継部材55の変形が規制されるので、中継部材55が支持筐体51から外れることを抑制することができる。
【0326】
本実施形態では、上述した1対のヒンジ係合部653及び1対のヒンジバー631により、中継部材55にメイン制御基板ユニット56を組み付けた状態で中継部材55を支持筐体51に対して下端部を中心にして回動させることができると共に、結合部(詳細には、1対のナイラッチ654及びナイラッチ係合孔655)によって起立状態に固定することができる。これにより、メイン制御基板ユニット56の前面側を確認でき、不正部品が取り付けられているか否かを容易に確認することができる。また、支持筐体51に固定された可動役物のケーブルを複数の開口319Wから引き出して纏める取り回し作業が行い易い。
【0327】
なお、本実施形態では、変形させてから原形状態に復元して係合する第1部品及び第2部品として、支持筐体51及び中継部材55を例示したが、これに限らず、例えば、遊技盤40に組み付けられるパーツ同士や、役物部品のパーツ同士や、基板ユニット同士に適用してもよい。また、本実施形態では、曲げ弾性変形を例示したが、これに限らず、圧縮弾性変形、引っ張り弾性変形、捻り弾性変形又は、それら以外でもよい。
【0328】
さらに、変形は、弾性変形でなくてもよく、例えば、第2部品の第2ベースが、スライド係合した複数の部品からなり、それらのスライドにより第2ベースが伸縮するように変形するものや、第2ベースが、ヒンジ連結された複数の部品からなり、それらの回動により第2ベースが曲げ変形するものであってもよい。
【0329】
なお、本実施形態では、結合部として、押圧操作されて係合するナイラッチ654及びナイラッチ係合孔655を備えた構成であったが、上述したスライド操作されて係合するスライド390とロック孔372とを備える構成であってもよいし、中継部材55のロック部665とメイン制御基板ユニット56のロック部613の係合構造のように、1対の弾性係合片と係合する被係止部から構成される構成であってもよい。
【0330】
なお、本実施形態では、結合部(1対のナイラッチ654)が中継部材55に設けられていたが、メイン制御基板ユニット56に設けられていてもよい。
【0331】
なお、本実施形態では、弾性変形する中継部材55にヒンジ係合部653が設けられていたが、中継部材55にヒンジバー631を備えた構成であってもよい。
【0332】
遊技機10Aの構成に関する説明は以上である。次に、遊技機10Aの遊技について図1図12とを参照して説明する。遊技機10Aは、所謂、一種二種混合機であって、始動入賞口14,71Aへの遊技球の入球により当否判定権利が発生し、「大当り」か「小当り」か「外れ」かの当否判定が行われ、その判定結果は、その判定結果は、表示装置52の表示画面52Gに表示される複数の特別図柄の図柄組み合わせにて報知される。このことから、当否判定権利に基づく当否判定は、「特図判定」とも呼ばれる。そして、特図判定の結果が大当り(1種大当り)になることが、大当り遊技が実行される条件の1つとなっている。また、本実施形態では、始動入賞口14への入賞に起因する特図判定と、始動入賞口71Aへの入賞に起因する特図判定とでは、大当りとなる確率は同じであり、小当りとなる確率は始動入賞口71Aへの入賞に起因する特図判定の方が高くなっている。
【0333】
特図判定で大当りになると、通常は閉じている第2アタッカー75のスライド板75Bが複数回に亘って所定期間だけ開く「大当り遊技」が実行される。ここで、スライド板75Bが、開いてから閉じるまでの動作を「ラウンド」と称すると、1回の大当り遊技は、所定回数のラウンドが実行されるまで継続する。1回のラウンドは、大入賞口75Aに所定個数の遊技球が入球した場合、又は、スライド板75Bが開放してから所定時間が経過した場合に終了する。大入賞口75Aに遊技球が入賞すると、例えば、1回の入賞につき所定個数の遊技球が賞球として上皿9Aに払い出される。
【0334】
特図判定で小当りになると、通常は閉じている第1アタッカー72のスライド板72Bが複数回に亘って所定期間だけ開く「小当り遊技」が実行される。大入賞口72Aに入球した遊技球は、大入賞口72Aの奥部の振分部材が動作してV入賞口72Cか通常入賞口72Dかに振り分けられる。そして、V入賞口72Cに遊技球が入球した場合には、大当り(2種大当り)となり、第2アタッカー75のスライド板75Bが開き、大当り遊技が実行される。このように、本実施形態の遊技機10Aには、大当り遊技が実行される条件として、上述の特図判定で当りとなること(1種大当り)と、特図判定で小当りとなってさらに遊技球をV入賞口72Cに入球させること(2種大当り)、との2つが用意されている。
【0335】
なお、例えば、小当り遊技として、振分部材がV入賞口72Cに遊技球が入球し易くなる配置となる入球容易小当りと、入球容易小当りのときよりも振分部材がV入賞口72Cに遊技球が入球し難い配置となる入球困難小当りと、が設けられていてもよい。例えば、第1の特図判定で小当りとなった場合よりも第2の特図判定で小当りとなった場合の方が、入球容易小当りになり易くなっていてもよい。
【0336】
[第2実施形態]
図64には、第2実施形態の遊技機1が示されている。遊技機1には、前面枠が備えられ、その前面枠の内側に設けられた窓部を通して、遊技球が流下可能な遊技領域1Rが視認可能になっている。遊技領域1Rは、遊技盤2の前側に配置され、遊技盤2の前面から突出する包囲壁2Wにより包囲されている。包囲壁2Wにより遊技球が遊技領域1R外に進出することが規制されている。
【0337】
前面枠に備えられた発射ハンドルが回動操作されると、遊技球が弾き出されて進入口2Xから遊技領域1R内に進入し、流下する。
【0338】
遊技領域1Rの中央部付近には、表示装置の表示画面2Gが配置されている。表示画面2Gには、遊技に関する種々の演出が表示される。表示画面2Gは、遊技盤2に形成された開口部2Kを通して前側から視認可能になっている。開口部2Kの開口縁には、前側から装飾枠2Sが嵌め込まれ、その装飾枠2Sによって開口部2Kの内側への遊技球の進入が規制されている。なお、例えば、遊技盤2と装飾枠2Sは、透明な樹脂で構成される。
【0339】
装飾枠2Sのうち開口部2Kの開口縁の下辺部には、遊技球が転動するステージ7が形成されている。ステージ7は、下方に膨らむ湾曲形状をなすと共に、前縁部には遊技球の前側への転落を防ぐ土手壁7Wを備える。また、ステージ7の最下端部には、土手壁7Wを切除して遊技球を1つずつ排出可能な第1排出部7Aが形成されると共に、その両側に第1排出部7Aより幅広に土手壁7Wを切除して1対の第2排出部7Bが形成されている。
【0340】
装飾枠2Sの左辺の下端部には、ダクト7Dが備えられている。ダクト7Dの内部は、遊技球が1つずつ通過可能な大きさをなし、そのダクト7Dの上端部は、装飾枠2Sから左側方を向いて開口し、ダクト7Dの下端部は、ステージ7上で後方に向かって開口している。つまり、ダクト7Dを通して遊技球がステージ7に案内されるようになっている。
【0341】
遊技領域1R内には、複数の入賞口が設けられている。そして、遊技球が何れかの入賞口に入賞するか否か、及び、一部の入賞口への入賞に伴って行われる当否判定で当りになるか否かの遊技を遊技者は楽しむことができる。また、遊技領域1Rには、遊技盤2の前面から突出し、遊技球に衝突して遊技球の流下方向を変化させる複数の障害釘9や風車等が設けらている。
【0342】
開口部2Kの下部の右隣には、大入賞口1Kが設けられている。大入賞口1Kは、遊技盤2の前面に開口して、横長の長方形をなしている。また、大入賞口1Kは、その下縁部を中心に回動する扉1Tによって通常は閉塞されている。そして、後述する何れかの始動入賞口(3K,3A,3B)への入賞を条件にして行われる特図当否判定で当りになると、扉1Tが所定回数に亘って斜め前に倒れて開き、遊技球を大入賞口1Kに案内する。
【0343】
大入賞口1Kの横方向の略中央の上方位置には、一般入賞口4Aが設けられている。一般入賞口4Aは、遊技盤2の前面から前方に突出する入賞突部4ATの上面に開口している。
【0344】
一般入賞口4Aの右上には、始動入賞口3Kが設けられている。始動入賞口3Kは、遊技盤2の前面から突出して包囲壁2Wに隣接配置された入賞突部3KAの左側面に開口している。また、始動入賞口3Kは、始動入賞口3Kの下端部に回動軸を有する回動扉3KBによって通常は閉塞されている。そして、所定の条件の成立を条件にして行われる普図当否判定で当りになると、回動扉3KBが左側に倒れて遊技球を始動入賞口3Kに案内する。
【0345】
遊技領域1Rの左下部には、一般入賞口4B,4Cとアウト口4X,4Yとが設けられている。一般入賞口4Bとアウト口4Xは、遊技盤2の前面から突出する入賞突部4BTの上部に隣り合わせに設けられている。また、一般入賞口4Cは、入賞突部4BTの斜め右下に配置されて遊技盤2の前面から突出する入賞突部4CTの上部に設けられている。さらに、アウト口4Yは、入賞突部4CTの斜め右下に配置され、遊技盤2の前面に開口している。そして、包囲壁2Wの下辺部に到達した遊技球が包囲壁2Wに案内されてアウト口4Yに取り込まれるようになっている。
【0346】
遊技領域1Rのうち開口部2Kより下側部分の左右方向の中央部(詳細には、第1排出部7Aの真下)には、入球部5の入球口5Kが設けられている。入球部5は、遊技盤2から突出した入賞突部5Tの上面に入球口5Kが開口した構成になっていて、第1排出部7Aから例えば遊技球2~4個分離れた位置に配置されている。また、図65及び図66に示すように、前述した複数の障害釘9に含まれる1対の特別障害釘9Aは、入球口5Kの両側部の上方に隣接配置されている。
【0347】
図65に示すように、入賞突部5Tの下端部は、包囲壁2Wの最下端部に重なっている。また、入賞突部5T内の底部のうち入球口5Kの真下となる位置にはアウト口4Zが設けられ、その両横には1対の始動入賞口3A,3Bが備えられている。また、各始動入賞口3A,3Bのアウト口4Zとは反対側の横にはアウト口4V,4Wが設けられている。
【0348】
上述した始動入賞口3A,3B及びアウト口4Z,4V,4Wは、入賞突部5T内のうち遊技盤2の前面と略面一になる面に開口していて、それらの前方には、上方から流下してきた遊技球を各始動入賞口3A,3B、各アウト口4Z,4V,4Wに案内するガイド部3G,4Gが設けられている。具体的には、例えば、始動入賞口3A,3Bのガイド部3Gは、断面円弧状の溝形構造をなし、後方に向かって湾曲しながら下るように傾斜している。また、アウト口4Z,4V,4Wのガイド部4Gは、後方に向かって直線状に下るように傾斜した1対のリブからなる。
【0349】
入賞突部5Tのうち遊技球が流下する内部流路には、遊技球を1つずつ左右に振り分ける振分部材5Fが備えられている。遊技球が振分部材5Fにより、左に振り分けられると、始動入賞口3Aの下側開口縁に突設されたガイド部3G上に落下し、右に振り分けられると、始動入賞口3Bの下側開口縁に突設されたガイド部3G上に落下する。ガイド部3G上に落下した遊技球は、そのまま始動入賞口3A,3Bに入賞するか、ガイド部3G上で弾んでアウト口4Z,4V,4Wの何れかに入球する。入賞突部5Tの右側には、1対のアウト口4Pが遊技盤2の前面に開口している。なお、例えば、始動入賞口3K,3A,3Bや一般入賞口4A~4Cや大入賞口1Kに遊技球が入球すると、それぞれ所定個数の遊技球が賞球として払い出される。また、始動入賞口3K,3A,3B、大入賞口1K、一般入賞口4A~4Cの何れにも入賞しなかった遊技球は、上述のアウト口4V,4W,4Z,4Pの何れかに取り込まれて遊技領域1Rの外に排出される。
【0350】
図67及び図68に示すように、入賞突部5Tの前面は、カバープレート5Pによって覆われている。そのカバープレート5Pは、入賞突部5Tの両側面より両側方に張り出している。また、カバープレート5Pの左側部分の下端部は、三角形の突片構造をなして側方に張り出し、アウト口4Yの一部を前方から覆うと共に、アウト口4Yへと遊技球を案内するリブを備えている。一方、カバープレート5Pの右側部分は、1対のアウト口4Pの全体を前方から覆う位置まで延長されている。
【0351】
カバープレート5Pは、透明な樹脂からなり、図68に示したシール5Sが貼付されて装飾されている。そのために、カバープレート5Pの前面には、シール5Sに対応した形状のシール貼付面5Mが設けられている。具体的には、シール5Sは、例えば、厚さが1[mm]以下の透明な樹脂シートであり、左右対称の台形の底辺を下方に僅かに膨らむように湾曲させた形状をなしている。また、シール5Sの後面には接着材を塗布されていて、シール5Sの前面に第1の装飾部6A(例えば、図柄や模様等)が設けられている(例えば、印刷されている)。
【0352】
例えば、シール貼付面5Mは、カバープレート5Pの前面において段付き状に陥没し、その陥没深さは、シール5Sの厚さと同じ又はそれより深くなっている。また、シール貼付面5Mは、シール5Sより僅かに大きくかつ略相似した形状になっている。さらに、例えば、シール貼付面5Mとそれより外側部分との間の段差面5Eと、シール貼付面5M及びそれより外側部分の前面とは、ピン角状態に直交している(つまり、面取りされていない状態で直交している)。これにより、シール5Sの側面が、前述の段差面5Eに当接した状態でシール貼付面5Mに貼り付けられても、シール5Sの縁部を含む全体が平坦な状態でシール貼付面5Mに貼り付けられる。なお、シール5Sの少なくとも一部は、後側が視認可能となるように形成される。
【0353】
図68には、上述した入賞突部5Tを一部に含んだ遊技機構成部品である入球役物8が示されている。入球役物8は、遊技盤2に形成された貫通孔に前方から組み付けられて遊技盤2の前面に固定され(図67参照)、上述したように入賞突部5Tが遊技盤2の前面から突出する。なお、例えば振分部材5F等の一部の部品を除き、入球役物8は、透明な樹脂で形成されている。従って、シール5Sと入球役物8を通して、入球役物8の内部を流下する遊技球の様子が視認可能となっている。なお、大入賞口1Kや、一般入賞口4Aや、始動入賞口3K等を有する入球役物も、入球役物8と同様に遊技盤2の貫通孔に組み付けられている。
【0354】
入球役物8には、遊技盤2に沿って張り出して遊技盤2の前面に宛がわれる固定突片8Tが設けられていて、固定突片8Tに形成されている取付孔8Hに図示しないネジ(例えば、ヘッド部が円錐形の皿ネジ)が通されて遊技盤2に締め付けられる。また、固定突片8Tの後面からは、位置決めピンが突出していて、遊技盤2の前面に形成されたピン孔(図示せず)に嵌合される。なお、遊技領域1Rは、固定突辺8Tの前側に配置される。固定突片8Tの外縁部には、斜面8Mが備えられていて、遊技盤2の前面を流下する遊技球が固定突片8Tに容易に乗り上がるようになっている。
【0355】
ここで、図66に示すように、本実施形態の遊技機1には、第1の装飾部6Aの外縁に沿って第2の装飾部6Bが形成されている。本実施形態の例では、第2の装飾部6Bは、第1の装飾部6Aを縁取っている。具体的には、第2の装飾部6Bは、第1の装飾部6Aを外側から縁取って包囲している。本実施形態の例では、第1の装飾部6Aの外形は、シール5Sの外形に対応して、略台形状をなしている。また、本実施形態の例では、第2の装飾部6Bは、環状をなし、具体的には、第1の装飾部6Aの外形に対応した略台形状になっている。なお、例えば、第1の装飾部6Aの外縁部には、略台形状の環状の模様が形成されている。
【0356】
第1と第2の装飾部6A,6Bは、前後にずれて配置されている。本実施形態の例では、第2の装飾部6Bが、第1の装飾部6Aよりも後側に配置されている。そして、前後方向で第1と第2の装飾部6A,6Bの間に、遊技領域1Rが配置される。また、第2の装飾部6Bは、遊技領域1Rに後側から重なっている。第1の装飾部6Aは、上述のように、遊技領域1R(詳細には、遊技領域1Rのうち入球役物8の内部)に前側から重なっている。なお、例えば、第2の装飾部6Bは、遊技盤2に(例えば、遊技盤2の前面又は後面に)形成されていてもよいし、固定突辺8T等のように遊技盤2に重ねられる部材に(例えばこの部材の前面又は後面に)形成されていてもよい。例えば、第2の装飾部6Bは、シールに印刷されていてもよいし、例えば樹脂製等の部材に直接形成されていてもよい(例えば印刷等のように描かれていてもよいし、凹凸が形成されてなるものでもよい)。
【0357】
本実施形態の例では、第1の装飾部6Aは、その全体が前側から見て遊技領域1Rの内側(即ち、包囲壁2Wより内側)に配置される。第2の装飾部6Bは、その少なくとも一部(例えば、下辺部)が、前側から見て遊技領域1Rの外側に配置され、包囲壁2Wに後側から重なると共に包囲壁2Wからはみ出している(例えば、下側にはみ出している)。なお、第2の装飾部6Bに前側から重なる部材(例えば、遊技盤2や入球部5や包囲壁2W等)は、第2の装飾部6Bが視認可能となるように構成されている(例えば、透明や半透明になっている)。
【0358】
本実施形態の遊技機1によれば、例えば、以下の効果を奏することができる。本実施形態の遊技機1は、前後にずれて配置される第1と第2の装飾部6A,6Bを備え、第2の装飾部6Bが第1の装飾部6Aを縁取っている。これにより、今までにない遊技機の提供、具体的には、今までにない装飾部を有する遊技機の提供が可能となる。また、第2の装飾部6Bが第1の装飾部6Aを縁取っているので、装飾部を目立たせることが可能となる。しかも、第1と第2の装飾部6A,6Bが前後にずれているので、より斬新な印象を与えることが可能となると共に、奥行き感や立体感を感じさせることが可能となり存在感を高めさせることが可能となる。また、遊技者に見せたい装飾部を大きく見せてアピールすることが可能となる。しかも、本実施形態では、第1の装飾部6Aが前側から見て包囲壁2Wの内側に配置されるので、遊技領域1Rを見ている遊技者の注目を第1の装飾部6Aに引き付けることが可能となる。
【0359】
本実施形態では、前後方向で第1と第2の装飾部6A,6Bの間に、遊技球が流下可能な遊技領域1Rが設けられる。この構成では、前後方向で第1と第2の装飾部の間を、遊技球が流下するので、後側に配置される装飾部が遊技球の視認や流下の妨げとなることを防ぎつつ、第2の装飾部で第1の装飾部を目立たせることが可能となる。それに加えて、第2の装飾部6Bが、遊技領域1Rに後側から重なるので、装飾部を目立たせつつ、遊技領域を大きくしたり遊技機のコンパクト化を図ることが可能となる。このように、本実施形態の遊技機1によれば、従来困難であった、限られたスペースの中で装飾部材の意匠を大きく見せることも可能となる。例えば、図66の例では、障害釘9(詳細には、障害釘9A)が、遊技盤2のうち第2の装飾部6Bに前後方向で重なる部分に植設されている(図66の例では、遊技領域1Rのうち第2の装飾部6Bに前側から重なる部分に設けられている)。このように、入賞部5の周辺近傍に、障害釘9を設ける必要がある場合でも、本実施形態の遊技機1では、第2の装飾部6Bが遊技領域1Rに対して前後方向にずれていることで、障害釘9を設けるスペースを確保することが可能となる。また、第2の装飾部6Bが遊技領域1Rよりも後側に配置されるので、第1の装飾部6Aを目立たせる第2の装飾部6Bを、流下する遊技球の視認を妨げることなく設けることができる。即ち、第2の装飾部6Bの前を遊技球が流下しているときはその流下の様子を見せることができ、遊技球が流下していないときには、第2の装飾部6Bを見せて第1の装飾部6Aを目立たせることが可能となる。また、例えば、第2の装飾部6Bにより、実際に遊技領域1R内にある入賞突部5Tの大きさをより大きく見えるように錯覚させることも可能となる。このように、本実施形態の遊技機1によれば、遊技領域1R内のスペースの制約のために入賞突部5Tを大きくできない場合でも、入賞突部5Tを目立たせることが可能となる。
【0360】
本実施形態の遊技機1では、第1の装飾部6Aは、遊技盤2の前面より突出した突出部(入球部5)の前面に設けられ、その突出部には遊技球が入球可能な入球口5Kが設けられている。これにより、第1の装飾部6Aで入球口5Kがある位置を目立たせることが可能となる。しかも、上記突出部には、遊技球が入球すると当否判定が行われる始動入球口3A,3Bが設けられている。この構成によれば、第1の装飾部6Aで始動入球口3A,3Bがある位置を目立たせることが可能となる。また、逆に、始動入球口3A,3B付近には、始動入球口3A,3Bへの入球に期待する遊技者の注目が集まり易いので、第1の装飾部6Aへの遊技者の注目を集め易くすることが可能となる。
【0361】
なお、本実施形態において、以下のように構成を変更することもできる。
【0362】
第2の装飾部6Bに包囲される第1の装飾部6Aが、第2の装飾部6Bよりも後側に配置されていてもよい。この場合、第1の装飾部6Aの前側に(例えば、第1の装飾部6Aに前側から重なるように)遊技領域1Rが配置されていてもよく、さらに、遊技領域1Rが、前後方向で第1と第2の装飾部6A,6Bの間に配置されていてもよい。このような構成では、例えば、第1の装飾部6Aを、遊技盤2の前面もしくは後面、又は遊技盤2に重ねられる部材等に形成しておけばよい。第1の装飾部6Aに前側から重なる部材がある場合には、その部材を第1の装飾部6Aが前側から視認可能となるように(例えば、透明又は半透明となるように)構成すればよい。また、第2の装飾部6Bが遊技領域1Rに前側から重なる場合には、第2の装飾部6Bを、後側の遊技球の流下の様子を視認可能に構成することが好ましい。
【0363】
図66の例では、第1の装飾部6Aを縁取る第2の装飾部6Bが、前側から見て、第1の装飾部6Aの外側に配置されているが、第1の装飾部6A内に配置されて第1の装飾部6Aの外縁に沿って配置されていてもよい。この場合、第2の装飾部6Bを、第1の装飾部6Aよりも前側又は後側にずらして形成すればよい(例えば、突出させるか又は凹ませた部分に形成してもよい)。
【0364】
図66の例では、第2の装飾部6Bが、第1の装飾部6Aの外形の周方向全体に延びた環状になっていたが、第2の装飾部6Bが、第1の装飾部6Aの外形の周方向の一部にのみ(例えば、第1の装飾部6Aの略台形状の外形の角部の付近のみに、又は、略台形状の外形の直線部に沿って)形成されていてもよい。この場合、第2の装飾部6Bが第1の装飾部6Aを包囲するように形成されてもよい。
【0365】
第1と第2の装飾部6A,6Bは、前後にずれていれば、前後方向でそれらの間に遊技領域1Rが配置されていなくてもよい。例えば、第1と第2の装飾部6A,6Bの両方が、遊技領域1Rの前側又は後側に配置されていてもよく、この場合、遊技領域1Rに前側又は後側から重なる位置に配置されていてもよい。第1の装飾部6A又は第2の装飾部6Bに、遊技領域1Rに前側から重なる部分が設けられる場合には、その部分は後側が視認可能となるように構成しておくことが好ましい。このようにすれば、その部分より後側を流下する遊技球を視認させることができる。
【0366】
第1の装飾部6Aの一部又は全部が、前側から見て遊技領域1Rの外側に配置されていてもよい。また、第2の装飾部6Bの一部又は全部が、前側から見て、遊技領域1Rの内側に配置されていてもよいし、遊技領域1Rの外側に配置されていてもよい。例えば、第1と第2の装飾部6A,6Bの両方が、前側から見て遊技領域1Rの内側又は外側に配置されていてもよい。第1と第2の装飾部6A,6Bが、遊技機1の前面に(例えば、上述の前面枠等に)設けられていてもよい。
【0367】
第1の装飾部6Aは、遊技球が入球可能な入球口や始動入賞口が設けられた部分(例えば遊技盤2の前面より突出する部分)に形成されていなくてもよい。また、第1の装飾部6Aが、始動入賞口3K、大入賞口1Kもしくは一般入賞口4A~4Cの何れか、又は、それ以外の入球口であって入球により当否判定が行われる入球口、が設けられた部分(例えば遊技盤2の前面より突出する部分)に形成されていてもよい。例えば、このような入球口としては、大当り遊技中に遊技球が入球すると、その大当り遊技後の遊技状態が通常状態よりも当否判定で大当りとなり易い確変状態になり易くなる入球口や、小当り遊技が行われる構成において小当り遊技中に開放され、そのときに遊技球が入球すると大当りになる入球口や、大当りとなった場合に遊技球が入球すると、それに起因して大当り遊技が開始される入球口等が挙げられる。
【0368】
第1の装飾部6Aは、前側から見て、遊技球が入球可能な入球口や入賞口(例えば、始動入賞口3A,3B,3K、大入賞口1K又は一般入賞口4A,4B,4C等)を包囲するように形成されていてもよい。
【0369】
第1の装飾部6Aは、シール5Sに設けられていなくてもよく、例えば、樹脂製等の部材の表面に直接描かれたものや該表面に形成された凹凸で構成されるもの等であってもよい。
【0370】
<付記>
以下、前述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、前記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0371】
[第1の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2010-240105号公報(段落[0078])には、衝撃センサが装飾扉の裏側や遊技盤の裏面に備えられたものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、玉通りの通路に面した場所に配置して、デッドスペースを有効活用できるような技術の開発が求められている。これに対し、本発明群によれば、玉通りの通路に面した場所にもセンサを配置することができる。
【0372】
[特徴1]
不正行為による衝撃を検出するための衝撃センサが、遊技球が流下する流下樋に対して隙間を空けて隣接配置され、遊技球が当接しない支持壁に取り付けられている遊技機である。
【0373】
特徴1によれば、流下樋との間に設けられた隙間によって遊技球からの振動が遮断されるため、振動を誤検出することを抑制できる。
【0374】
[特徴2]
前記衝撃センサの両側に前記流下樋が対をなして設けられ、
前記衝撃センサは、両方の前記流下樋に対して隙間を空けて隣接配置されている特徴1に記載の遊技機である。
【0375】
特徴2によれば、どちらの流下樋にも当接しないため、遊技球からの振動を誤検出することを抑制できる。
【0376】
[特徴3]
前記支持壁から支持突部が突出していて、前記衝撃センサは、前記突部に固定されて前記支持壁との間に隙間を有する特徴1又は2に記載の遊技機である。
【0377】
特徴3によれば、支持壁と衝撃センサとの間に隙間が設けられることで、遊技機に加えられた衝撃が増幅するので、衝撃センサで検出しやすくなる。
【0378】
[特徴4]
前記支持壁の壁厚方向が、前後方向を向いている特徴1から3の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0379】
特徴4によれば、遊技機の前後方向を向くことで、遊技機の前面に加えられた衝撃が伝わりやすくなる。
【0380】
[特徴5]
前記支持壁は、片持ち梁構造をなしている特徴1から4の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0381】
特徴5によれば、片持ち梁構造に備えることで流下樋からの振動は伝えにくくし、不正行為による衝撃によっては振動しやすくなるため、衝撃センサで検出しやすくすることができる。
【0382】
[特徴6]
前記衝撃センサの一部が、前記支持壁の先端から先方に突出している特徴5に記載の遊技機である。
【0383】
特徴6によれば、衝撃センサよりも支持壁を短くすることで、遊技球からの振動を伝えにくくすることができる。
【0384】
[特徴7]
前記支持壁の基端側に、前記衝撃センサのケーブル接続部が配置されている特徴5又は6に記載の遊技機である。
【0385】
特徴7によれば、遊技球の転動を阻害しない位置からケーブルを引き出すことができる。
[特徴8]
前記支持壁は、基端側が幅狭になっている特徴5から7の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0386】
特徴8によれば、基端側が幅狭にすることで遊技球からの振動は伝わりにくく、前方からの衝撃によっては支持壁が振動しやすくなり、不正行為による衝撃がより衝撃センサに伝わりやすくなる。
【0387】
[特徴9]
前記流下樋に併設され、前記支持壁の除く壁体で前記衝撃センサを包囲する収容部屋を有し、
前記衝撃センサは、前記収容部屋のうち前記衝撃センサに複数方向から対向する前記流下樋を含んだ複数の壁体の全てに対して隙間を空けて隣接配置されている特徴1から8の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0388】
特徴9によれば、遊技球からの振動を伝えにくくするという効果を一層享受することができる。
【0389】
[特徴10]
前記収容部屋には、その一面の少なくとも一部を開放する開口が備えられ、
前記支持壁は、前記開口の縁部から前記開口内に張り出す片持ち梁構造をなしている特徴9に記載の遊技機である。
【0390】
特徴10によれば、片持ち梁構造の支持壁が収容部屋の蓋部として衝撃センサを保護することが可能になる。
【0391】
[特徴11]
前記支持壁は、前記収容部屋を形成する壁体より薄くなっている特徴9又は10に記載の遊技機である。
【0392】
特徴11によれば、遊技機の前方から不正に加えられた衝撃で振動しやすくなる。
【0393】
[特徴12]
前面を遊技球が流下すると共に前後に貫通する貫通孔を有する遊技板と、
前記遊技板の前面に取り付けられて前記貫通孔を覆い、流下する遊技球を受け入れて、前記遊技板の後面側に案内する入球部を有する前側入球役物部品と、
前記遊技板の前面に取り付けられて前記貫通孔を覆うと共に、前記入球部に接続される前記流下樋と、前記衝撃センサを支持する前記支持壁とを有する後側入球役物部品と、を備える特徴1から11の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0394】
特徴12によれば、流下樋や前側入球役物部品等の近傍など、遊技球の転動による振動の影響を受けやすい場所にも配置することができ、スペースを有効活用することが可能となる。
【0395】
[特徴13]
前記支持壁は、前記遊技板の後面に対して隙間を空けて隣接配置されている特徴12に記載の遊技機である。
【0396】
特徴13によれば、遊技板に隣接して配置することで、衝撃センサが不正行為による衝撃をより検出しやすくなる。
【0397】
[第1の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
衝撃センサ:衝撃センサ90、流下樋:流下樋144A~144D、支持壁:センサ支持壁103、支持突部:支柱108、ケーブル接続部:コネクタ差込口90M、収容部屋:衝撃センサ収容室91、樋側壁144Z、樋側壁151、貫通孔:貫通孔31W、遊技板:ベース板41、入球部:溝形状部31A7、前側入球役物部品:前面部品31A、後側入球役物部品:メインハウジング142A
【0398】
[第2の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2017-080052号公報(段落[0132]及び図4-10,図4-11(a))には、コネクタ接続されるケーブルを備えるものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、外部の振動衝撃等によりコネクタ接続が不用意に外れるような不具合を防ぐことが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、外部の振動衝撃等によりコネクタ接続が不用意に外れるような不具合を防ぐことができる。
【0399】
[特徴1]
ベース部に固定されている電気機器が有する第1のコネクタに、ケーブルの末端の第2のコネクタが結合された配線構造を有する遊技機において、
前記ベース部には、前記第2のコネクタの後面に対向して、前記第1と第2のコネクタの分離を規制する分離規制部が備えられている遊技機である。
【0400】
特徴1によれば、ベース部に、第1と第2のコネクタの分離を規制する分離規制部が備えられているので、外部の振動衝撃等により第1と第2のコネクタの接続が不用意に外れることを防ぐことができる。
【0401】
[特徴2]
前記分離規制部は、前記第2のコネクタの後面のうち前記ケーブルの引き出し部分を除く位置に対向する特徴1に記載の遊技機である。
【0402】
特徴2によれば、分離規制部とケーブルとの干渉量を抑えることができるので、コネクタ接続の抜け止めを行いつつ、コネクタ接続部分の省スペース化を図ることができる。
【0403】
[特徴3]
前記分離規制部は、対をなして設けられ、前記第2のコネクタの後面のうち前記ケーブルの引き出し部分を間に挟んだ両側位置に対向する特徴1又は2に記載の遊技機である。
【0404】
特徴3によれば、分離規制部とケーブルとの干渉量を抑えることができるので、コネクタ接続の抜け止めを行いつつ、コネクタ接続部分の省スペース化を図ることができる。
【0405】
[特徴4]
前記ベース部には、
前記ベース部に対して前記第1と第2のコネクタの結合方向である第1方向と交差する部品組付方向から組み付けられた前記電気機器を収容し、前記部品組付方向と交差する方向への前記電気機器の移動を規制する収容部と、
前記収容部に対して前記部品組付方向で前記電気機器の表裏を誤ると、前記第2のコネクタが干渉して前記電気機器の組み付けを規制する干渉部と、が備えられている特徴1から3の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0406】
特徴4によれば、ベース部の収容部に対する電気機器の誤組み付けに気づくことができる。
【0407】
[特徴5]
前記干渉部は、前記分離規制部と前記電気機器との間に配置され、前記電気機器と前記第1方向で嵌合すると共に、前記第2のコネクタと前記第1方向及び前記部品組付方向と交差する第2方向で対向する対向し、
前記第2のコネクタは、前記部品取付方向から見た前記電気機器の一外縁部において、前記第2方向における前記干渉部から遠い側の一端寄り位置に配置される特徴4に記載の遊技機である。
【0408】
特徴5によれば、電気機器が収容される収容部に対して部品組付方向で前記電気機器の表裏を誤ると、誤っていない場合に比べて、ケーブルと前記分離規制部との干渉量が多くなるので、これによってもベース部の収容部に対する電気機器の誤組み付けに気づくことができる。
【0409】
[特徴6]
前記電気機器は、遊技媒体が通過する貫通孔を有して前記遊技媒体の通過を検出する検出スイッチであり、
前記貫通孔の貫通方向と直交する方向が前記部品組付方向をなしている特徴5に記載の遊技機である。
【0410】
電気機器は、例えば、特徴6のように、遊技媒体が通過する貫通孔を有して遊技媒体の通過を検出する検出スイッチであって、貫通孔の貫通方向と直交する方向をベース部に対する部品組付方向としてもよい。
【0411】
[特徴7]
前記ベース部から突出して、前記収容部を区画する第1の区画壁が備えられ、
前記干渉部及び前記分離規制部は、前記第1の区画壁から前記第2方向に突出形成されている特徴5又は6に記載の遊技機である。
【0412】
特徴7のように、干渉部及び分離規制部は、収容部を区画する第1の区画壁から、第1と第2のコネクタの結合方向である第1方向及び部品組付け方向と交差する第2方向に突出形成することができる。
【0413】
[特徴8]
前記干渉部は、前記分離規制部と前記電気機器との間に配置され、前記電気機器と前記第1方向で嵌合する嵌合すると共に、前記第2のコネクタと前記部品組付方向で対向する対向し、
前記第2のコネクタは、前記第1方向及び前記部品組付方向と交差する第2方向から見た前記電気機器の一外縁部において、前記部品組付方向における前記干渉部から遠い側の一端寄り位置に配置される特徴4に記載の遊技機である。
【0414】
特徴8によれば、電気機器が収容される収容部に対して部品組付方向で前記電気機器の表裏を誤ると、誤っていない場合に比べて、ケーブルと前記分離規制部との干渉量が多くなるので、これによってもベース部の収容部に対する電気機器の誤組み付けに気づくことができる。
【0415】
[特徴9]
前記電気機器は、遊技媒体が通過する貫通孔を有して前記遊技媒体の通過を検出する検出スイッチであり、
前記貫通孔の貫通方向が前記部品組付方向をなしている特徴8に記載の遊技機である。
【0416】
電気機器は、例えば、特徴9のように、遊技媒体が通過する貫通孔を有して遊技媒体の通過を検出する検出スイッチであって、貫通孔の貫通方向をベース部に対する部品組付方向としてもよい。
【0417】
[特徴10]
前記干渉部及び前記分離規制部は、前記ベース部から前記部品組付方向に突出形成されている特徴8又は9に記載の遊技機である。
【0418】
特徴10のように、干渉部及び分離規制部は、ベース部から前記部品組付方向に突出形成することができる。
【0419】
[特徴11]
前記ベース部には、前記ベース部に対して前記第1と第2のコネクタの結合方向である第1方向と交差する部品組付方向から組み付けられた前記電気機器を収容し、前記部品組付方向と交差する方向への前記電気機器の移動を規制する収容部が備えられ、
前記収容部に対して前記部品組付方向で前記電気機器の表裏を誤ると、誤っていない場合に比べて、前記ケーブルと前記分離規制部との干渉量が多くなる特徴1から10の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0420】
特徴11によれば、電気機器が収容される収容部に対して部品組付方向で前記電気機器の表裏を誤ると、誤っていない場合に比べて、ケーブルと前記分離規制部との干渉量が多くなるので、ベース部の収容部に対する電気機器の誤組み付けに気づくことができる。
【0421】
[第2の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
遊技機:遊技機10、ベース部:メインハウジング142A、収容部:センサ収容部142A1,142A2,直方体144X,スイッチ収容部171、第1の区画壁:下側箱部145C、干渉部:位置決突部174,上面陥没壁181D、分離規制部:コネクタ抜止部165,175,182、電気機器:磁気センサ160A,160B、検出スイッチ180,貫通孔:検出孔180R、ケーブル:ケーブル190、第2のコネクタ:コネクタ191、第1方向:縦方向J1、遊技媒体:遊技球K
【0422】
[第3の特徴群]
本開示は遊技機に関し、例えば、特開2015-118487号公報(段落[0012])には、構成部材をリベットやねじ等で固定したものが開示されている。上述した従来の遊技機では、ねじ等を取り付けるための工具が、作業中に横滑りして構成部材を傷つけてしまうことがあり、その対策が求められている。これに対し本発明群によれば、ねじ等を取り付けるための工具が、作業中に横滑りして構成部材を傷つけてしまうことを抑制できる。
【0423】
[特徴1]
軸部の一端にヘッド部を有する結合部品にて複数の部品が固定されている遊技機において、
前記複数の部品のうち前記軸部が通される貫通孔を有し、前記貫通孔の開口縁に前記ヘッド部が重ねられる第1部品に、前記開口縁の近傍から突出して前記ヘッド部に側方から対向し、前記ヘッド部に宛がわれる工具が前記ヘッド部から横滑りしたときに受け止める受止突部が備えられている遊技機である。
【0424】
特徴1によれば、工具先端が受止突部と当接して横滑りを規制するため、工具がほかの部品に傷をつけることを抑制できる。
【0425】
[特徴2]
前記受止突部は、前記ヘッドを包囲するように複数備えられている特徴1に記載の遊技機である。
【0426】
特徴2によれば、複数の突部で受け止めることで、様々な方向への横滑りを抑制できる。
【0427】
[特徴3]
前記第1部品は、板金製であり、前記貫通孔を有する第1板部と、前記第1板部から直角曲げされた第2板部とを有し、前記第2板部が前記受止突部になっている特徴1又は2に記載の遊技機である。
【0428】
特徴3によれば、受止突部は突起であってもよいし、工具先端の周囲を1周囲むようなリブであってもよいし、工具先端を受容するような窪みであってもよいし、特徴3のような板状のものであってもよい。このような構成とすることで、工具の先端が安定し、横ずれを抑制できる。
【0429】
[特徴4]
前記第1部品は、板金製であり、
前記第1部品のうち前記貫通孔の近傍に圧入孔が形成され、前記圧入孔に一部が圧入された圧入部品が前記受止突部になっている特徴1又は2に記載の遊技機である。
【0430】
受止突部は剪断加工によって形成されていてもよく、特徴4のようにプレス加工によって形成されていてもよい。
【0431】
[特徴5]
前記第1部品は、板金製であり、
前記第1部品の一部が剪断されて前記第1部品の表面から突出し、前記受止突部になっている特徴1又は2に記載の遊技機である。
【0432】
受止突部はプレス加工によって形成されていてもよく、特徴5のように剪断加工にて形成されていてもよい。
【0433】
[特徴6]
前記第1部品は、金属製であり、
前記第1部品と重ねられた状態で前記結合部品で固定される樹脂製の第2部品を備える特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0434】
特徴6によれば、傷のつきやすい樹脂製の第2部品に重ねられる第1部品に受止突部を設けることで、横滑りを抑制するという効果をより一層享受できる。
【0435】
[特徴7]
前記第2部品は、透明な遊技板であり、
前記第1部品は、上下方向に延びかつ上下方向の複数位置に複数のフックを有して、前記遊技板の後面の両側部に配置され、
前記遊技板の後面に重ねられる前面開放の箱形支持ベースを備え、
前記箱形支持ベースの前面両側部に前記複数のフックが係合する複数の被係合部が形成されている特徴6に記載の遊技機である。
【0436】
特徴7によれば、箱型支持ベースと第1部品とを、工具なしで容易に組み付けることができる。
【0437】
[第3の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
ヘッド部:ヘッド部299H、結合部品:ビス299、第1部品:ブラケット280、受止突部:滑止突部282、第1板部:取付板部281、第2板部:台座板291、第2部品:ベース板41、箱型支持ベース:支持筐体51、フック:フック部290
【0438】
[第4の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば特開平10-235847号公報(段落[0020])には、趣向性の求められる遊技部品が開示されている。上述した従来の遊技機においては、外部からの衝撃などで遊技部品に傷がつくことがあり、興趣を損ねることがあったため、傷がついても目立ちにくい遊技部品の開発が求められている。これに対し、本発明群によれば、遊技部品の趣向性を向上させることが可能となる。
【0439】
[特徴1]
遊技領域上で障害釘と隣接し、着脱可能かつ再利用可能に備えられる遊技部品において、
前記遊技部品は、前記遊技領域の前方に突出する突出部を備え、
前記突出部には、複数の同形又は近似した図形が繰り返されるパターン模様が施されている遊技機。
【0440】
特徴1によれば、遊技領域から突出し、遊技者の目にとまりやすい遊技部品にパターン模様を施すことで遊技機の訴求力を高めることが可能となる、また、釘の整備時に誤って遊技部品を傷つけてしまったとしても、パターン模様と傷とが重なることで傷を目立ちにくくすることができる。
【0441】
[特徴2]
前記パターン模様には、三次元的形状が含まれる、特徴1に記載の遊技機。
【0442】
特徴2によれば、パターン模様を立体的にすることで、華やかなだけでなく打痕等のへこみ傷が目立ちにくい模様にすることができる。
【0443】
[特徴3]
前記パターン模様は前記突出部の前面の全周にわたって施されている特徴1又は2に記載の遊技機。
【0444】
特徴3によれば、全周にわたって模様が施されているので、どこに傷がついても目立ちにくくすることができる。
【0445】
[特徴4]
前記遊技部品は、前記突出部の上面に形成された開口部が前記障害釘の下方に隣接するように配置され、
前記開口部からは遊技球が進入可能になっている、特徴1から3の何れかの特徴に記載の遊技機。
【0446】
特徴4によれば、釘の整備の際に傷つきやすい部品にパターン模様を施すことで、打痕等をカモフラージュする効果をより一層享受することが可能となる。
【0447】
[特徴5]
前記遊技部品は、前記突出部の上面に形成された開口部が入賞口になっている、特徴1から4の何れかの特徴に記載の遊技機。
【0448】
特徴5によれば、釘整備が行われやすい入賞口付近の部品にパターン模様を施すことで、打痕等をカモフラージュする効果をより一層享受することが可能となる。
【0449】
[特徴6]
前記パターン模様は、打痕を模した三次元的形状である、特徴1から5の何れかの特徴に記載の遊技機。
【0450】
特徴6によれば、予め打痕を模した図柄を彫り込んでおくことで、打痕を目立ちにくくすることが可能となる。
【0451】
[第4の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
遊技領域:遊技領域R1、遊技部品:前面部品33A、突出部:樋状突出部33B、入賞口:始動入賞口
【0452】
[第5の特徴群]
本開示は、プレートが取り付けられた遊技機に関し、例えば、2005-329020号公報(段落[0025]、[0031]及び図3図5)には、リサイクル性の観点からプレートを交換可能に取り付けられるものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、プレートが容易に取り外し可能であるため、取り外したプレートの不正利用を助長するという問題があり、その問題を解決することが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、被取付部材の前面側からプレートを取り外そうとする不正を防止することができる。
【0453】
[特徴1]
プレートと、前記プレートが取り付けられた被取付部材とを有する遊技機であって、前記プレートの後面が、前記被取付部材の前面に重ねられて、前記プレートが有する第1係合部と、前記被取付部材が有する第2係合部との係合により前記プレートが前記被取付部材に固定され、前記プレートを割らない限り、前記被取付部材の前面側から前記第1係合部と前記第2係合部との係合が解除されないようになっている遊技機である。
【0454】
特徴1によれば、被取付部材の前面に重ねられるプレートを割らない限り、被取付部材の前面側からプレートと被取付部材との係合を解除できないようになっているので、被取付部材の前面側からプレートを不正に取り外して利用することを抑制することができる。
【0455】
[特徴2]
前記プレートには、その外縁部を前記被取付部材から離す外力を受けたときに、曲げ応力が集中して破断する破断部が備えられている特徴1に記載の遊技機である。
【0456】
特徴2によれば、外縁部を被取付部材から離す外力を受けたときに、曲げ応力が集中して破断する破断部がプレートに備えられているので、被取付部材の前面側からプレートを不正に取り外して利用することを抑制することができる。
【0457】
[特徴3]
前記破断部は、前記プレートを直線状に横切り、
前記破断部には、前記プレートの前後の少なくとも一方に陥没形成されている溝状、又は、前記プレートを貫通する長孔状、又は、切れ込み状をなした肉抜き部が含まれる特徴2に記載の遊技機である。
【0458】
破断部は、例えば、特徴3のように、プレートを直線状に横切り、プレートの前後の少なくとも一方に陥没形成されている溝状、又は、プレートを貫通する長孔状、又は、切れ込み状をなした肉抜き部であってもよい。
【0459】
[特徴4]
前記肉抜き部は、前記破断部の全長に対して部分的に形成されている特徴3に記載の遊技機である。
【0460】
肉抜き部は、例えば、特徴4に示すように、破断部の全長に対して部分的に形成されていてもよい。
【0461】
[特徴5]
前記肉抜き部は、前記プレートの後面に陥没形成されている溝状をなしている特徴3又は4に記載の遊技機である。
【0462】
特徴5によれば、破断部が検プレートの前面から視認できない位置に配置されるため、見栄えが良い。
【0463】
[特徴6]
前記破断部は対をなして平行に延び、それら1対の前記破断部の間に前記第1係合部が配置されている特徴2から5の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0464】
特徴6によれば、プレートには、被取付部材との係合部分よりも外縁寄り位置に破断部が設けられているので、プレートが外縁部に被取付部材から離す外力を受けたときに破断部が破断し易くなる。また、プレートには、1対の破断部の間に第1係合部が配置されているので、プレートの外縁のうち、被取付部材との係合部分を挟んだ両側のどちらの外縁部に被取付部材から離す外力を受けたとしても破断させることができる。
【0465】
[特徴7]
前記プレートと前記被取付部材との互いの重ね合わせ面には、互いに凹凸係合して前記プレートの前記被取付部材に対するズレを規制する位置決め係合部が備えられている特徴2から6の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0466】
特徴7によれば、プレートの被取付部材に対するズレが規制されるので、プレートを被取付部材からずらして被取付部材の前面側から被取付部材とプレートとの係合を解除することを抑制し、プレートを被取付部材の前面から取り外そうとする不正を抑制することができる。
【0467】
[特徴8]
前記位置決め係合部は、前記プレートのうち前記破断部を挟んで前記第1係合部とは反対側に配置されている特徴7に記載の遊技機である。
【0468】
位置決め係合部は、例えば、特徴8のように、プレートのうち破断部を挟んで第1係合部とは反対側に配置することができる。
【0469】
[特徴9]
前記プレートの前面又は側面には、前記破断部の位置を示す印が設けられている特徴2から8の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0470】
特徴9によれば、応力集中して割れやすい部分がプレートの前面側から視認できるので、プレートを遊技板に組み付ける際にプレートを割れないように注意することができる。
【0471】
[特徴10]
前記プレートの前面には、所定の情報を表示するシールが貼られ、
前記プレートの前面の外縁部からは、前記シールを位置決めする突条が突出形成されている特徴2から9の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0472】
特徴10によれば、突条をガイドにして容易にシールを貼り付けることができる。
【0473】
[特徴11]
前記破断部は対をなして平行に延び、それら1対の前記破断部の間に前記第1係合部が配置され、
前記突条は、それら1対の前記破断部の間で断絶されている特徴10に記載の遊技機である。
【0474】
特徴11によれば、突条が断絶されている部分に第1係合部が配置されているので、被取付部材にプレートを組み付ける際に、プレートの前面のうち突条が断絶されている部分を被取付部材に押し付ければ、応力集中して割れやすい部分に触れずに被取付部材の前面に組み付けることができ、プレートを破損させないで被取付部材の前面に固定することができる。
【0475】
[特徴12]
前記第2係合部としての前記被取付部材を貫通する係合孔と、
前記第1係合部としての前記プレートから片持ち梁状に延びて前記係合孔に突入し、先端部が前記係合孔の後端の開口縁に係合する弾性係合片と、
前記係合孔の後端の開口縁に係止している前記弾性係合片の前記先端部を操作不能に覆うカバー部材と、を備える特徴1から11の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0476】
特徴12によれば、プレートと遊技板との係合部分が露出する被取付部材の後面がカバー部材に覆われているので、被取付部材の後面から不正にプレートと被取付部材との係合部分を解除して被取付部材からプレートを取り外すことを抑制することができる。
【0477】
[特徴13]
前記カバー部材は、前記被取付部材に複数箇所を螺子止めされている特徴12に記載の遊技機である。
【0478】
特徴13によれば、カバー部材が容易に外せなくなっているので、被取付部材の後面から不正にプレートと遊技板との係合部分を解除して被取付部材からプレートを取り外すことを抑制することができる。
【0479】
[特徴14]
前記プレートは、遊技機が検定済みであることを証明する検定プレートである特徴1から13の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0480】
プレートは、例えば、特徴14のように、遊技機が検定済みであることを証明する検定プレートである。
【0481】
[特徴15]
前記被取付部材は、リユースの対象となる遊技機構成部品である特徴1から14の何れか1の特徴に記載の遊技機である。
【0482】
被取付部材は、例えば、特徴15のように、リユースの対象となる遊技機構成部品である。
【0483】
[第5の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
遊技機:遊技機10、プレート:検定プレート200、被取付部材:ベース板41、第1係合部:弾性係合片210、第2係合部:係合孔200W、破断部:肉抜き部202、位置決め係合部:位置決め係合突部203、印:断絶部201E、突条:突条201、先端部:係合突部211、カバー部材:後面カバー壁32B8
【0484】
[第6の特徴群]
本開示は遊技機に関し、例えば特開2007-125418号公報(段落[0036])には、回路基板を保護カバーで覆い、手動操作など外部からの力を受けうる遊技部品は保護カバ-を通して露出させたものが開示されている。上述した従来の遊技機においては、保護カバーから露出した電気部品が、外部からの衝撃や操作時の圧力等で電気部品が変形したり破損したりすることがあったため、改善が求められている。これに対し、本発明群によれば、外部からの衝撃や手動操作の際の負荷で電気部品が破損することを抑制することが可能である。
【0485】
[特徴1]
保護カバーで覆われている回路基板上の特定電気部品が、前記保護カバーを貫通する貫通孔を通して露出する遊技機において、
前記貫通孔の開口縁には、前記特定電気部品に側方から対向し、前記特定電気部品が側方に変形又は移動した場合に受け止めて前記特定電気部品の変形又は移動を規制する規制部が設けられている遊技機。
【0486】
特徴1によれば、保護カバーを貫通して外部に露出している電気部材であっても、外部からの衝撃や手動操作の際の負荷で電気部品が破損することを抑制できる。
【0487】
[特徴2]
前記規制部には、前記貫通孔の開口縁から前記回路基板と反対側に突出する規制突部が含まれている特徴1に記載の遊技機。
【0488】
規制部は、特徴2のような規制突部であってもよいし、貫通孔の開口によって特定電気部品の変形や移動を規制する構成であってもよい。
【0489】
[特徴3]
前記規制突部は、前記特定電気部品の外側に嵌合するフード状をなしている特徴2に記載の遊技機。
【0490】
特徴3によれば、一か所を開放したフード状にすることで、側方への変形を防ぎつつも手動操作を容易に行うことができる。
【0491】
[特徴4]
前記規制突部の前記貫通孔の開口縁からの高さが、前記特定電気部品の前記貫通孔の開口縁からの高さ以上になっている特徴2又は3に記載の遊技機。
【0492】
規制突部を特定電気部品の露出している部分よりも高くすることで、特定電気部品の変形や破損、移動を抑制するという効果をより一層享受することができる。
【0493】
[特徴5]
前記保護カバーは、前記回路基板を収容して固定する箱形構造をなすと共に、前記保護カバーのうち前記貫通孔及び前記規制部を含む領域を部分的に前記回路基板に接近する側に陥没させてなる陥没部を備える特徴2から4の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0494】
特徴5によれば、陥没部を設けることで、特定電気部品は露出させながらも、相対的に保護カバーから離れるその他の電気部品は全面を覆うことが可能になる。
【0495】
[特徴6]
前記陥没部の底面からの前記規制突部の高さは、前記陥没部の底面から上端までの高さより低い特徴5に記載の遊技機。
【0496】
特徴6によれば、規制突部だけでなく陥没部の底面から上端までの壁によっても特定電気部品を保護することが可能になる。
【0497】
[特徴7]
前記特定電気部品は、手動操作される操作部又は他の部品との結合部を有している特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0498】
特徴7によれば、回路基板からコネクタを外す際、配線を引っ張るなどしてコネクタに余計な力がかかったとしても、規制部に規制されることで移動や変形を抑制できる。
【0499】
[特徴8]
前記特定遊技用部品には、前記規制部より外側に突出し、手動操作される操作部を有する被操作部品が含まれている特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0500】
特徴8によれば、外部からの力が加わって被操作部品が操作されたり、破損することを防ぐことができる。
【0501】
[特徴9]
前記貫通孔から側方に離れた位置で前記保護カバーから突出し、前記操作部をほかの部材の衝突から保護する保護突壁を備える特徴8に記載の遊技機。
【0502】
特徴9によれば貫通孔から離れた位置に保護突壁が設けられることで、保護突壁内での操作部の移動が可能になるため、保護カバーをかけたままでの操作が可能になる。
【0503】
[特徴10]
前記保護突壁と前記操作部との間には、指先を受容する空間が備えられている特徴9に記載の遊技機。
【0504】
特徴10によれば、保護突壁と操作部との間に指先を入れられるので、操作部を容易に操作できる。
【0505】
[特徴11]
前記保護突壁は、前記保護カバーからの前記操作部の高さより高くなっている特徴9又は10に記載の遊技機。
【0506】
特徴11によれば、操作部よりも保護突壁を高くすることで、外力は先に保護突壁にぶつかるため、操作部の破損を抑制することができる。
【0507】
[特徴12]
前記保護カバーは、前記回路基板を収容して固定する箱形構造をなすと共に、前記保護カバーのうち前記保護突壁及び前記貫通孔を含む領域を部分的に前記回路基板に接近する側に陥没させてなる陥没部を備え、前記保護突壁と前記陥没部の段差面とにより、前記操作部が全側方から包囲されている特徴9又は10に記載の遊技機。
【0508】
特徴12によれば、保護突壁と段差部との2つで操作部を全側方にわたって囲むことで、衝撃から操作部を保護する効果をより一層享受することができる。
【0509】
[第6の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
特定電気部品:コネクタ451~457,ボリューム素子470、保護カバー:ケース本体444、回路基板:回路基板440、貫通孔:貫通孔480A~480D、規制部:保護壁490A~490C,495、規制突部:保護壁490A~490C、495、陥没部:陥没部462、結合部:コネクタ451~457、操作部:ボリューム素子470、被操作部品:摘み部473、保護突壁:保護壁495
【0510】
[第7の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2020-182531号公報(段落[0016]、図5)には、部品同士がビスで固定されたものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、工具を使用せずに部品同士を組付けることが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。
【0511】
[特徴1]
1対の第1係合部を有する第1ベースと、
1対の第2係合部を有する第2ベースと、
前記第2ベースに取り付けられる第2ベース搭載部品と、を備え、
前記1対の第2係合部の間の距離が変わるように前記第2ベースが変形されてから原形状態に復元して前記1対の第1係合部と前記1対の第2係合部とが係合することで前記第2ベースが前記第1ベースに取り付けられ、
前記第2ベース搭載部品が前記第2ベースに取り付けられて、前記第2ベースの前記変形が規制される遊技機。
【0512】
特徴1によれば、第2ベースを変形させてから復元させることで、第1ベースの1対の第1係合部に第2ベースの1対の第2係合部を係合させて、第2ベースを第1ベースに取り付けることができる。これにより、特徴1によれば、工具を使用せずに、第1ベースと第2ベースとの組付けが可能となる。また、特徴1によれば、第2ベースに第2ベース搭載部品が取り付けられて第2ベースの変形が規制されるので、第2ベースが第1ベースから外れることを抑制することができる。
【0513】
ここで、第2ベースの変形は、曲げ弾性変形、圧縮弾性変形、引っ張り弾性変形、捻り弾性変形又は、それら以外でもよい。また、変形は、非弾性変形でなくてもよく、例えば、第2ベースが、スライド係合した複数の部品からなり、それらのスライドにより第2ベースが伸縮するように変形するものや、第2ベースが、ヒンジ連結された複数の部品からなり、それらの回動により第2ベースが曲げ変形するものであってもよい。
【0514】
[特徴2]
前記第1ベースに、互いに対向する1対の対向支持部が備えられ、
前記1対の第1係合部と前記1対の第2係合部との一方は、前記1対の対向支持部の対向方向に突出する一方、他方は、前記対向方向に貫通するか又は凹み、
前記第2ベースが曲げ変形されて前記1対の対向支持部の間に配置されてから前記原形状態に復元することで、前記1対の第1係合部と前記1対の第2係合部とが係合する特徴1に記載の遊技機。
【0515】
1対の第1係合部及び1対の第2係合部は、特徴2のように、一方は1対の対向支持部から突出し、他方は貫通又は凹んだ構成とすればよい。
【0516】
[特徴3]
前記1対の第1係合部及び前記1対の第2係合部は、同軸上に並び、前記第2ベースが前記第1ベースに回動可能に取り付けられている特徴2に記載の遊技機。
【0517】
[変形例1]
前記1対の第1係合部及び前記1対の第2係合部の一方は、前記1対の対向支持部の対向方向と交差する方向に平行に延びる1対のガイドレールであり、他方は前記ガイドレールに沿ってスライド移動可能な1対のスライド係合部である特徴2に記載の遊技機。
【0518】
第2ベースは、第1ベースに対して可動状態に連結されても、非可動状態に連結されてもよい。可動状態の連結としては、例えば、特徴3のヒンジ構造と変形例1のスライド構造とが挙げられ、非可動状態の連結としては、例えば、1対の第1係合部と1対の第2係合部とを、断面非円形の1対の嵌合孔と1対の嵌合突部としたり、1対の第1係合部と1対の第2係合部とを、複数対ずつ設けたりする構造が考えられる。
【0519】
[特徴4]
前記第1ベースと、前記第2ベース又は前記第2ベース搭載部品とに設けられ、前記第1ベースと、前記第2ベース又は前記第2ベース搭載部品とにかかる力に対して互いに分離困難に係合し、その係合を操作により解除可能な結合部が備えられている特徴3に記載の遊技機。
【0520】
特徴4によれば、結合部の操作により、第1ベースと、第2ベース又は第2ベース搭載部品との結合状態を自在に変更することができる。
【0521】
[特徴5]
前記第2ベース搭載部品は、前記第2ベースに重ねて取り付けられ、その重ね方向と直交する第1方向の一端と他端とに、一端側係合部と他端側係合部とが設けられ、
前記第2ベースには、前記第1方向と前記重ね方向との両方向に対して傾斜する方向から前記一端側係合部が係合して前記第2ベース搭載部品を回動可能に支持する一端側被係合部と、
前記重ね方向で前記他端側係合部と係合し、前記一端側被係合部と協働して前記第2ベース搭載部品の回動以外の動きを規制する他端側被係合部とが設けられ、
前記第2ベース搭載部品の前記他端と前記第2ベースとには、それらを分離させるように作用する力に対して互いに分離困難に係合し、その係合を操作により解除可能な結合部が備えられている特徴1から4の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0522】
特徴5によれば、第2ベース搭載部品の一端側係合部を第2ベースの一端側被係合部に係合して第2ベース搭載部品を回動し、他端側係合部と他端側被係合部とを係合することで第2ベース搭載部品の回動以外の移動が規制される。また、結合部によって第2ベース搭載部品を第2ベースから分離困難とすることができる。このように、特徴5によれば、工具を使用せずに、第2ベースと第2ベース搭載部品とを組付けが可能となる。
【0523】
[特徴6]
前記結合部として、前記第2ベース搭載部品の他端に対をなして設けられ、片手で操作可能な距離を空けて配置された1対の弾性係合片と、前記第2ベースに形成されて前記1対の弾性係合片と係合する被係止部とを備える特徴5に記載の遊技機。
【0524】
結合部は、例えば、押圧操作されて係合する弾性係合片及び被係合部とを備える構成であってもよいし、スライド操作されて係合するスライドとスライド係合部とを備える構成であってもよいし、特徴6のように、1対の弾性係合片と係合する被係止部から構成される構成であってもよい。また、特徴6のように、弾性係合片を片手で操作可能な距離をあけて1対設けたので、弾性係合片が1つの場合に比べて、係合を強固にしつつ、片手での操作で係合を行うことができる。
【0525】
[特徴7]
前後に貫通する表示窓を有する遊技盤本体に複数の役物部品を取り付けた状態に備える遊技盤を備え、
前記第1ベースには、前記遊技盤によって閉塞される前面開口を有する支持箱体と、前記支持箱体の後部壁に支持されて前記表示窓に臨む表示画面を有するモニタユニットとが含まれると共に、前記1対の第1係合部は、前記支持箱体の後面側下端部に横に並べて設けられ、
前記第2ベースは、横に曲げ弾性変形可能な板状をなして前記1対の第2係合部を下端部に横並びに備え、前記1対の第1係合部と前記1対の第2係合部との係合によって前記第1ベースに回動可能に取り付けられる回動ベースであり、
前記第2ベース搭載部品は、遊技を制御するメイン制御基板を基板ケースに収容したメイン制御基板ユニットであり、
前記第2ベースと前記第1ベースとは、それらを分離させるように作用する力に対して互いに分離困難に係合し、その係合を操作により解除可能な結合部が備えられている特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0526】
第1ベース及び第2ベースは、遊技機のどの部材であってもよく、例えば、特徴7のように、支持箱体及びモニタユニットを含むを含む部材と、メイン制御基板ユニットを支持する回動ベースとであってもよい。また、特徴7のように、回動ベースを支持箱体の後面下端部に下端部を中心に回動させると共に、結合部によって回動不能な状態に係合することで、組み立てやすく、またハーネスの取回作業やメンテナンスの作業が行いやすい。
【0527】
[特徴8]
前記支持箱体の前記後部壁には、前記モニタユニットにより閉塞される後部窓が備えられ、
前記支持箱体の後面に露出する前記モニタユニットの後面には、遊技の演出を制御するサブ制御基板を基板ケースに収容したサブ制御基板ユニットが重ねて取り付けられ、
前記第2ベースは、前記サブ制御基板ユニットより下方に位置する特徴7に記載の遊技機。
【0528】
特徴8によれば、第2ベースがサブ制御基板ユニットより下方に配置するので、サブ制御基板ユニットとメイン制御基板ユニットトの間の配線を接続し易い。
【0529】
[特徴9]
前記第2ベースの後面のうち前記メイン制御基板ユニットより上側位置に、ハーネスを横に延ばした状態にして保持する第1ハーネス保持部を備えられている特徴7又は8に記載の遊技機。
【0530】
特徴9によれば、第1ハーネス保持部によりハーネスが他の部品に絡まることを抑制することができる。
【0531】
[特徴10]
前記支持箱体の後面のうち前記第2ベースに覆われる部分には、ハーネスを横に延ばした状態にして保持する第2ハーネス保持部が備えれている特徴7から9の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0532】
特徴10によれば、第2ハーネス保持部によりハーネスを取り回しし易く、また第2ベースでそれらハーネスを保護することができる。
【0533】
[特徴11]
1対の第1係合部を有する第1ベースと、
1対の第2係合部を有する第2ベースと、を備え、
前記第2ベースが変形されてから原形状態に復元して前記1対の第1係合部と前記1対の第2係合部とが係合することで前記第2ベースが前記第1ベースに取り付けられる遊技機。
【0534】
特徴11によれば、第2ベースを変形させてから復元させることで、第1ベースの1対の第1係合部に第2ベースの1対の第2係合部を係合させて、第2ベースを第1ベースに取り付けることができる。これにより、特徴1によれば、工具を使用せずに、第1ベースと第2ベースとの組付けが可能となる。
【0535】
[第7の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
第1ベース:支持筐体、第1係合部:ヒンジバー631、第2ベース:中継部材55、第2係合部:ヒンジ係合部653、第2ベース搭載部品:メイン制御基板ユニット56、1対の対向支持部:1対のコーナー陥没部630の互いに対向する壁部、第1ベースと第2ベース又は第2ベース搭載部品との間の結合部:ナイラッチ654及びナイラッチ係合孔655、一端側係合部:係合片611、他端側係合部保護突部612、一端側被係合部:係合孔661A、他端側被係合部:位置決部663、第2ベースと第2ベース搭載部品との間の結合部:ロック部613及びロック部665、弾性係合片:操作突片613D、被係止部:係止突起666T、表示窓:表示窓11W、遊技板本体:ベース板41、遊技盤:遊技盤40、支持筐体51、後面壁319、表示画面:表示画面52G、モニタユニット:表示装置52、メイン制御基板:回路基板600、基板ケース:基板ケース601、メイン制御基板ユニット:メイン制御基板ユニット56、第1ハーネス保持部:ハーネス保持部657、第2ハーネス保持部:ハーネス保持部409
【0536】
[第8の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2020-182531号公報(段落[0016]、図5)には、部品同士がビスで固定されたものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、工具を使用せずに部品同士を組付けることが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。
【0537】
[特徴1]
第1部品と第2部品が重ねて組み付けられている遊技機において、
前記第1部品と前記第2部品に設けられ、それらの重ね合わせ方向と交差するスライド方向で互いにスライド可能に係合すると共に、前記スライド可能な範囲の一端の分離可能位置で前記係合が解除される第1と第2のスライド係合部を備える遊技機。
【0538】
特徴1によれば、第1部品と第2部品に、第1と第2のスライド係合部を備えたので、第1部品と第2部品を重ね合わせてスライド方向にスライドさせることで第1部品と第2部品を組付けることができる。これにより、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。
【0539】
[特徴2]
前記第1部品と前記第2部品に設けられ、前記スライド可能な範囲の他端の組付位置で前記第1部品と前記第2部品を移動不能にロックするロック機構と、を有する特徴1に記載の遊技機。
【0540】
特徴2によれば、ロック機構により第1部品と第2部品を移動不能にロックすることができる。
【0541】
[特徴3]
前記第2のスライド係合部には、前記スライド方向に延びる長孔を有する係合壁部が含まれ、
前記第1のスライド係合部には、前記係合壁部の表面に重なる表側当接部と、前記表側当接部より前記係合壁部側に張り出してから屈曲して前記スライド方向に延び、前記係合壁部の裏面に重なるフック部とが含まれ、
前記分離可能位置で、前記フック部が前記係合壁部の前記裏面に重ならなくなって前記長孔から離脱可能になる特徴1又は2に記載の遊技機。
【0542】
特徴3によれば、簡易な構成で第1と第2のスライド係合部を構成することができる。
【0543】
[特徴4]
前記フック部の基端部と前記長孔の長手方向の一端の内面とが、互いに当接して前記第1部品及び前記第2部品を前記分離可能位置に位置決めする第1ストッパ部をなし
前記フック部の基端部と前記長孔の長手方向の他端の内面とが、互いに当接して前記第1部品及び前記第2部品を前記組付位置に位置決めする第2ストッパ部をなしている特徴3に記載の遊技機。
【0544】
特徴4によれば、簡易な構成でスライド範囲を規制することができる。
【0545】
[特徴5]
前記表側当接部は、前記係合壁部に向かって張り出しかつ前記スライド方向に延びる突条形状をなしている特徴3又は4に記載の遊技機。
【0546】
特徴5によれば、表側当接部によって第1の係合部の強度を高めることができる。
【0547】
[特徴6]
前記スライド方向の複数位置に、前記フック部と前記長孔とが複数ずつ分散して配置されている特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0548】
特徴6によれば、フック部及び長孔を複数ずつ分散して設けることで、第1部品と第2部品の組付けを安定させることができる。
【0549】
[特徴7]
前記スライド方向と前記重ね合わせ方向との両方向に交差する方向の複数位置に、前記フック部と前記長孔とが複数ずつ分散して配置されている特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0550】
特徴7によれば、第1部品と第2部品の組付けを安定させることができる。
【0551】
[特徴8]
前記表側当接部及び前記フック部と、それら表側当接部及びフック部と直交するベース板部とを一体に有する板金製のブラケットが、前記第1部品の一部として備えられている特徴3から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0552】
特徴8によれば、板金製のブラケットにより耐久性を高めることができる。
【0553】
[特徴9]
前記ベース板部及び前記係合壁部は、前記スライド方向に延び、
前記ベース板部における前記スライド方向の複数位置に、前記フック部が複数分散して配置されると共に、前記係合壁部における前記スライド方向の複数位置に、前記長孔が複数分散して配置されている特徴8に記載の遊技機。
【0554】
特徴9によれば、スライド方向の複数位置にフック部及び長孔を設けることで、第1部品と第2部品の組付けを安定させることができる。
【0555】
[特徴10]
前記ブラケット及び前記係合壁部のセットを、互いに平行に2セット備える特徴9に記載の遊技機。
【0556】
特徴10によれば、第1部品と第2部品の組付けを安定させることができる。
【0557】
[特徴11]
前記第1部品は、役物部品が取り付けられる樹脂製の遊技盤本体の後面両側部に、1対の前記ブラケットの前記ベース板部が螺子止めされた遊技盤であり、
前記第2部品は、前面開口を有する箱形をなし、前記遊技盤を貫通する表示窓に臨むモニタを支持すると共に、前記前面開口の両側開口縁に1対の前記係合壁を有する支持箱体である特徴8から10の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0558】
特徴11によれば、遊技盤と支持箱体をスライドさせることで容易に組付けることができる。
【0559】
[特徴12]
前記表側当接部及び前記フック部が一体成形されている樹脂部品が、前記第1部品の一部として備えられている特徴3から7の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0560】
表側当接部及びフック部は、特徴8のように板金製のブラケットであってもよいし、特徴12のように、樹脂部品に一体形成された構成であってもよい。
【0561】
[特徴13]
前記樹脂部品は、回路基板を収容する基板収容ケースである特徴12に記載の遊技機。
【0562】
第1部品及び第2部品が比較的重量のある部品の場合には、板金製のブラケットを用いてることが好ましく、第1部品及び第2部品が、特徴13の基板収容ケースのように、比較的軽量の場合には、表側当接部及びフック部が一体形成された樹脂部品としてもよい。
【0563】
[特徴14]
前記ロック機構は、
前記第1部品又は前記第2部品の一方を貫通してスライド可能かつ回転可能に支持され、先端部から側方に張り出す係止突部と基端部から側方に張り出す操作部とを有する連結シャフトと、
前記第1部品又は前記第2部品の他方に形成されて、前記連結シャフトの先端部が第1回転位置では通過可能となり、第2回転位置では通過不可能となる異形孔と、を備え、
前記連結シャフトが前記第1部品及び前記第2部品を貫通して、前記係止突部と前記操作部とに前記第1部品及び前記第2部品が挟まれた状態に保持されている遊技機。
【0564】
ロック機構は、例えば、第1部品及び第2部品にネジ穴を設けて、それらネジ穴にボルトを通して締め付ける構成であってもよいし、特徴14のように、第1部品にスライド可能且つ回転可能に支持された連結シャフトを第2部品の異形孔に通して、連結シャフトの先端部の係止突部と操作部とで第1部品及び第2部品を挟んだ状態にする構成であってもよい。特徴14の構成とすることで、工具を使用せずに、第1部品と第2部品を移動不能に固定することができる。
【0565】
[第8の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
第1部品:遊技盤40、第2部品:支持筐体51、長孔:長孔328、係合壁部:係合壁部350、表側当接部:台座板291、フック部:係合突部292、第2ストッパ部:ストッパ面291S及び内側上面329S、ベース板部:取付板部281、ブラケット:ブラケット280、遊技板本体:ベース板41、遊技盤:遊技盤40、表示窓:表示窓11W、モニタ:表示装置52、支持筐体:支持筐体51、樹脂部品:ドライブ基板ユニット54の基板ケース401、回路基板:回路基板440、基板収容ケース:基板ケース401、係止突部:係止突部362、操作部363、連結シャフト:連結部材360、異形孔:連結孔300
【0566】
[第9の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2020-182531号公報(段落[0016]、図5)には、部品同士がビスで固定されたものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、工具を使用せずに部品同士を組付けることが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。
【0567】
[特徴1]
第1部品と第2部品が重ねて組み付けられている遊技機において、
前記第1部品を貫通してスライド可能かつ回転可能に支持され、先端部から側方に張り出す係止突部と基端部から側方に張り出す操作部とを有する連結シャフトと、
前記第2部品に形成されて、前記連結シャフトの先端部が第1回転位置では通過可能となり、第2回転位置では通過不可能となる異形孔と、を備え、
前記連結シャフトが第1スライド位置から前記第1部品と前記第2部品との両方を貫通した第2スライド位置で、前記係止突部と前記操作部とに前記第1部品と前記第2部品とが挟まれた状態に保持され、
前記第1部品には、前記第1スライド位置で前記係止突部と係合して前記連結シャフトを前記第1回転位置に位置決めする第1回転位置決め部が備えられている遊技機。
【0568】
特徴1によれば、連結シャフトを第1部品と第2部品を貫通させて連結シャフトの先端部を第2回転位置に回動することで、係止突部と操作部との第1部品と第2部品とを挟んで保持することができる。即ち、特徴1によれば、工具を使用せずに、第1部品と第2部品を組付けることが可能となる。また、特徴1によれば、第1回転位置決め部により連結シャフトが第1スライド位置で第1回転位置に位置決めされるので、連結シャフトを容易に第2部材の異形孔に差し込むことができる。
【0569】
[特徴2]
前記第1部品と前記第2部品とが分離されたときに、前記連結シャフトを、前記係止突部が前記第1部品側に当接する前記第1スライド位置に付勢する付勢手段を備える特徴1に記載の遊技機。
【0570】
特徴2によれば、第1部品と第2部品とが分離された状態で、連結シャフトが第1スライド位置に付勢されるので、第2部品を第1部品に重ねる際に連結シャフトが第2部品にぶつかり難くすることができる。
【0571】
[特徴3]
前記付勢手段は、前記第1部品と前記操作部との間に挟まれる圧縮コイルバネであり、
前記操作部には、前記第1部品に突き当てられて前記圧縮コイルバネの圧縮変形量を制限しかつ前記連結シャフトをスライド可能な範囲の一端の第2スライド位置に位置決めする突当部が備えられている特徴2に記載の遊技機。
【0572】
特徴3によれば、操作部の突当部によって第1部品と第2部品の挟持を安定させることができる。
【0573】
[特徴4]
前記突当部は、前記圧縮コイルバネを収容可能な筒状をなしている特徴3に記載の遊技機。
【0574】
特徴4によれば、圧縮コイルバネが圧縮されたときの座屈が防がれる。
【0575】
[特徴5]
前記第1部品のうち前記突当部が当接する位置には、摺接樹脂リングが組み付けられている特徴3又は4に記載の遊技機。
【0576】
特徴5によれば、摺動樹脂リングにより連結シャフトの操作部の回転操作をスムーズに行うことができる。
【0577】
[特徴6]
前記第2部品には、前記第2スライド位置で前記連結シャフトを前記第1回転位置から前記第2回転位置へと回動するときに前記係止突部を前記第1部品から離れる側に案内する傾斜面が設けられている特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0578】
特徴6によれば、傾斜面により第1部品と第2部品の挟み込みを強固にすることができる。
【0579】
[特徴7]
前記第2部品には、前記連結シャフトが前記第2スライド位置で前記第2回転位置になったときに前記係止突部と係合して前記連結シャフトを前記第2回転位置に係止する第2回転位置係止部が設けられている特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0580】
特徴7によれば、第2回転位置係止部により連結シャフトの係止突部が回転することを抑制することができる。
【0581】
[特徴8]
前記係止突部は、前記連結シャフトの先端部を側方から貫通して前記連結シャフトの先端部の両側方に張り出す円柱体である特徴1から7の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0582】
係止突部は、連結シャフトの先端部の一方から張り出す構成であってもよいし、特徴8のように、連結シャフトの先端部の両方から張り出す構成としてもよい。このような構成とすることで、第1部品と第2部品の挟みこみが安定する。
【0583】
[特徴9]
前記連結シャフト及び前記異形孔は、共に対をなして前記第1部品及び前記第2部品の横方向に間隔を開けて設けられ、
前記1対の前記連結シャフトは、前記第1回転位置から左右対称に回転させて前記第2回転位置に至る特徴1から8の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0584】
連結シャフト及び異形孔は、1つであってもよいし、特徴9のように、対をなして設けられていてもよい。特徴9のように対をなして設けることで、第1部品と第2部品の組付けが安定する。また、連結シャフト及び異形孔を対をなして設けた場合、第1回転位置から同じ方向に回転させて第2回転位置に至る構成であってもよいし、特徴9のように、左右対称に回転させる構成であってもよい。
【0585】
[特徴10]
前記1対の連結シャフトの前記操作部には、回転中心から一側方に張り出すレバーが備えられ、
1対の前記連結シャフトのレバーは、前記第1回転位置で、共に回転中心から上方又は下方に張り出し、前記第2回転位置で、共に回転中心から横方向に張り出した状態になる特徴9に記載の遊技機。
【0586】
特徴10によれば、操作部に側方に張り出すレバーを備えたので、回動操作が行い易く、また何れの回転位置に配置されているか認識し易い。
【0587】
[特徴11]
前記第1部品及び前記第2部品に設けられ、それらの重ね合わせ方向と交差するスライド方向で互いにスライド可能に係合し、前記スライド可能な範囲の一端の分離可能位置で前記係合が解除される一方、前記スライド可能な範囲の他端のロック位置で前記連結シャフトが前記異形孔に挿抜可能になる第1と第2のスライド係合部を備える特徴1から10の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0588】
連結シャフトと異形孔とが互いに重なるように第1部品と第2部品とを重ね合わせて連結シャフトにて第1部品と第2部品を組付ける構成であってもよいし、特徴11のように、第1部品と第2部品を重ね合わせた後、スライドさせて第1と第2のスライド係合部を係合させてから、連結シャフトにて第1部品と第2部品を組付ける構成であってもよい。
【0589】
[特徴12]
第1部品と第2部品が重ねて組み付けられている遊技機において、
前記第1部品を貫通してスライド可能かつ回転可能に支持され、先端部から側方に張り出す係止突部と基端部から側方に張り出す操作部とを有する連結シャフトと、
前記第2部品に形成されて、前記連結シャフトの先端部が第1回転位置では通過可能となり、第2回転位置では通過不可能となる異形孔と、を備え、
前記連結シャフトが前記第1部品と前記第2部品とを貫通して、前記係止突部と前記操作部とに前記第1部品と前記第2部品とが挟まれた状態に保持される遊技機。
【0590】
特徴12によれば、連結シャフトを第1部品と第2部品を貫通させて連結シャフトの先端部を第2回転位置に回動することで、係止突部と操作部との第1部品と第2部品とを挟んで保持することができる。即ち、特徴12によれば、工具を使用せずに、第1部品と第2部品を組付けることが可能となる。
【0591】
[第9の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
第1部品:支持筐体51、第2部品:遊技盤40、係止突部:係止突部362、操作部:操作部363、連結シャフト:連結部材360、異形孔:連結孔300、第1回転位置決め部:第1回転位置決め部333V、付勢手段及び圧縮コイルバネ:圧縮コイルバネ336、突当部:ベース部363Z、摺接樹脂リング:摺動板335、傾斜面:ガイド面307、第2回転位置係止部:第2回転位置決部305、円柱体:シャフト362A、第1と第2のスライド係合部:連結部材360及び連結孔300
【0592】
[第10の特徴群]
本開示は、遊技球が流下する通路を有する遊技機に関し、例えば、特開2020-162820公報(段落[0012]、図2)には、通路が包囲壁で包囲されているものが開示されている。ところで、上述した従来の遊技機に対し、包囲壁内の通路の清掃が望まれることがあり、その清掃を効率よく行う技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、従来より効率よく包囲壁内の通路の清掃を行うことが可能となる。
【0593】
[特徴1]
遊技球の通路を少なくとも三方から包囲して遊技球を案内する複数の包囲壁のうち、少なくとも1つの前記包囲壁に前記包囲壁の内面を清掃するための長孔が形成されている遊技機。
【0594】
特徴1によれば、長孔に清掃用の工具を差し込んで通路を清掃することができるので、従来より効率よく包囲壁内の通路の清掃を行うことが可能となる。
【0595】
ここで、長孔は、隣りの包囲壁の内面から僅かに離れた位置に配置されていてもよいし、隣合う包囲壁に跨がって形成されていてもよい。また、包囲壁が通路を四方から包囲するダクト(樋)構造をなしていてもよく、そのダクトの4つのコーナー部の全てに長孔が形成されていてもよし、一部複数でもよい。
【0596】
[特徴2]
前記長孔は、包囲壁のうちその隣りの包囲壁から離れた位置から少なくとも前記隣りの包囲壁の内面までを切除してなる特徴1に記載の遊技機。
【0597】
特徴2のように、長孔が少なくとも包囲壁の内面までを切除するように配置されているので、包囲壁の内面を清掃し易い。
【0598】
[特徴3]
前記長孔の幅は、遊技球の半径未満である特徴2に記載の遊技機。
【0599】
特徴3によれば、長孔から遊技球が抜け出る心配がない。
【0600】
[特徴4]
前記長孔の幅は、3~5[mm]である特徴3に記載の遊技機。
【0601】
特徴4によれば、掃除用の工具としての例えば、綿棒を差し込み易く、且つ、遊技球が長孔から抜け出ることがない大きさとすることができる。
【0602】
[特徴5]
前記複数の包囲壁のうちの1つは、内面が上方又は斜め上方を向いている下側包囲壁であり、
前記複数の包囲壁のうちの2つは、前記下側包囲壁の内面を挟んで前後方向で対向する前側包囲壁と後側包囲壁であり、
前記長孔は、前記前側包囲壁及び前記後側包囲壁の少なくとも一方に形成されている特徴1から4の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0603】
特徴5によれば、汚れが付着し易い下側包囲壁を効率よく清掃することができる。
【0604】
[特徴6]
遊技機を構成する複数の遊技機構成部品には、前記複数の包囲壁を含んだ第1の遊技機構成部品と、前記第1の遊技機構成部品の前記包囲壁の外面に重なる第2の遊技機構成部品とが含まれ、前記長孔の少なくとも一部が、前記第2の遊技機構成部品に覆われる特徴1から5の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0605】
特徴6によれば、長孔が第2の遊技機構成部品に覆われるので、外部からの埃等の進入を防ぐことができる。
【0606】
[特徴7]
前記包囲壁は、少なくとも一部が透明になっている特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0607】
特徴7によれば、透明な包囲壁から通路内の汚れを視認して拭き取ることができる。
【0608】
[特徴8]
遊技球の通路を少なくとも三方から包囲して遊技球を案内する複数の包囲壁のうち、少なくとも1つの前記包囲壁におけるその隣りの前記包囲壁側の縁部に貫通孔が形成されている遊技機。
【0609】
特徴8によれば、貫通孔に清掃用の工具を差し込むことで通路を清掃することができるので、従来より効率よく包囲壁内の通路の清掃を行うことが可能となる。
【0610】
[第10の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
遊技球の通路:流下樋144C,144D、包囲壁:ベース壁143W等、長孔:清掃孔139、下側包囲壁:傾斜板138、前側包囲壁:ベース壁143W、後側包囲壁:サブハウジングの後端壁、第1の遊技機構成部品:後面部品31B、第2の遊技機構成部品:ベース板41
【0611】
[第11の特徴群]
本開示は、遊技機に関し、例えば、特開2020-182531号公報(段落[0016]、図5)には、部品同士がビスで固定されたものが開示されている。上述した従来の遊技機に対し、工具を使用せずに部品同士を組付けることが可能な技術の開発が求められている。これに対し、本特徴群によれば、工具を使用せずに、部品同士の組付けが可能となる。
【0612】
[特徴1]
第1部品に第2部品が重ねて取り付けられている遊技機において、
前記第2部品には、前記第1部品との重ね方向と直交する第1方向の一端と他端とに、一端側係合部と他端側係合部とが設けられ、
前記第1部品には、前記第1方向と前記重ね方向との両方向に対して傾斜する方向から前記一端側係合部が係合して前記第2部品を回動可能に支持する一端側被係合部と、前記重ね方向で前記他端側係合部と係合し、前記一端側被係合部と協働して前記第2部品の回動以外の動きを規制する他端側被係合部と、が設けられ、
前記第2部品の前記他端と前記第1部品とには、それらを分離させるように作用する力に対して互いに分離困難に係合し、その係合を操作により解除可能な結合部が備えられている遊技機。
【0613】
特徴1によれば、第2部品の一端側係合部を第1部品の一端側被係合部に係合して第2部品を回動し、他端側係合部と他端側被係合部とを係合することで第2部品の回動以外の移動が規制される。また、結合部によって第2部品を第1部品から分離困難とすることができる。このように、特徴1によれば、工具を使用せずに、第1部品と第2部品とを組付けが可能となる。
【0614】
[特徴2]
前記結合部として、
前記重ね方向と直交するスライド方向にスライド可能に前記第2部品に支持され、第1スライド位置と第2スライド位置とにスライド操作可能なスライダと、
前記第1部品に設けられ、前記スライダが前記第1スライド位置から前記第2スライド位置にスライドすると前記スライダと係合し、前記スライダが前記第2スライド位置から前記第1スライド位置にスライドすると前記スライダとの係合が解除されるスライダ係合部と、を備える特徴1に記載の遊技機。
【0615】
結合部は、後述する特徴7のように、弾性変形する弾性係合片及び被係合部とを備える構成であってもよいし、特徴2のように、スライド可能なスライドとスライド係合部とを備える構成であってもよい。
【0616】
[特徴3]
前記スライダは、前記スライド方向に対をなして並べられる共に、前記スライダ係合部も前記スライド方向に対をなして並べられ、
1対の前記スライダが前記第1スライド位置から前記第2スライド位置に向かう向きが互いに逆向きになっている特徴2に記載の遊技機。
【0617】
スライダ及びスライダ係合部は、1つであってもよいし、特徴3、5のように、スライド方向に対をなして設ける構成であってもよい。また、スライドを対をなして設ける場合には、それらのスライド方向を、特徴3のように、1対のスライドの第1スライド位置から第2スライド位置に向かう向きを逆向きにしてもよいし、特徴5のように、同じ向きにしてもよい。特徴3のようにスライド方向を逆向きにすることで、スライド操作し易い。
【0618】
[特徴4]
前記スライド方向は、横方向であり、
前記スライダは、前記第2部品の上端に配置されている特徴3に記載の遊技機。
【0619】
スライド方向は、例えば、特徴4のように、上下方向であってもよいし、後述する特徴6のように、横方向であってもよい。
【0620】
[特徴5]
前記スライダは、前記スライド方向に対をなして並べられる共に、前記スライダ係合部も前記スライド方向に対をなして並べられ、
1対の前記スライダが前記第1スライド位置から前記第1スライド位置に向かう向きが同じ向きになっている特徴2に記載の遊技機。
【0621】
[特徴6]
前記スライド方向は、上下方向であり、
前記第1スライド位置から前記第2スライド位置に向かう向きが下向きである請求5に記載の遊技機。
【0622】
[特徴7]
前記結合部として、前記第2部品に設けられて押圧操作される弾性係合片と、前記第1部品に形成されて前記弾性係合片と係合する被係合部とを備える特徴1に記載の遊技機。
【0623】
[特徴8]
前記弾性係合片は、対をなしかつ片手で同時に操作可能な距離を空けて設けられ、
前記被係合部は、前記弾性係合片に対応して対をなして設けられている特徴7に記載の遊技機。
【0624】
特徴8によれば、弾性係合片が1つの場合に比べて、係合を強固にしつつ、片手の操作で係合を行うことができる。
【0625】
[特徴9]
前後に貫通する表示窓を有する遊技盤本体に複数の役物部品を取り付けた状態に備える遊技盤と、
前記遊技盤によって閉塞される前面開口を有する支持箱体と、
前記支持箱体の後部壁に形成された後部窓を閉塞した状態に取り付けられ、前記表示窓に臨む表示画面を有するモニタユニットと、
遊技の演出を制御するサブ制御基板を基板ケースに収容するサブ制御基板ユニットと、を備え、
前記支持箱体の後面に露出する前記第1部品としての前記モニタユニットの後面に、前記第2部品としての前記サブ制御基板ユニットが重ねて取り付けられている特徴1から8の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0626】
[特徴10]
前後に貫通する表示窓を有する遊技盤本体に複数の役物部品を取り付けた状態に備える遊技盤と、
前記遊技盤によって閉塞される前面開口を有する支持箱体と、
前記支持箱体の後部壁に形成された後部窓を閉塞した状態に取り付けられ、前記表示窓に臨む表示画面を有するモニタユニットと、を備え、
前記第1部品としての前記支持箱体の後面の開口縁に、前記第2部品としての前記モニタユニットが重ねて取り付けられている特徴1から9の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0627】
これらの係合部及び結合部を適用する部位は、特徴9のように、モニタユニットとサブ制御基板ユニットとの間であってもよいし、特徴10のように、支持箱体とモニタユニットとの間であってもよい。これら特徴9、10のような部位に適用することで、組立時や、メンテナンスの際の作業を容易に行うことができる。
【0628】
[第11の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
第1部品:表示装置52、第2部品:サブ制御基板ユニット53、一端側係合部:係合片442、他端側係合部:係合凹部383K、一端側被係合部:係合フード部430、他端側被係合部係合突部431、スライダ:スライダ390、スライダ係合部:ロック孔431C、弾性係合片:ロック部613、被係合部:ロック部665、表示窓:表示窓11W、遊技板本体:ベース板41、遊技盤:遊技盤40、支持筐体:支持筐体51、後部壁:後面壁319、後部窓:後部窓51W、表示画面:表示画面52G、モニタユニット:表示装置52、サブ制御基板:回路基板440、基板ケース:基板ケース441、サブ制御基板ユニット:サブ制御基板ユニット53
【0629】
[第12の特徴群]
本特徴群は、遊技機に関する。例えば、特願2001-353304(段落[0008]、図1等)には、装飾部を有する遊技機が開示されている。上述した従来の遊技機に対し、今までにない遊技機の開発、例えば、今までにない装飾部を有する遊技機の開発が望まれる。これに対し、本特徴群によれば、今までにない装飾部を有する遊技機の提供が可能となる。
【0630】
[特徴1]
前後にずれて配置される第1と第2の装飾部を備え、前記第2の装飾部が前記第1の装飾部を縁取っている遊技機。
【0631】
本特徴によれば、今までにない装飾部を有する遊技機の提供が可能となる。第2の装飾部が第1の装飾部を縁取っているので、装飾部を目立たせることが可能となる。また、第1と第2の装飾部が前後にずれているので、より斬新な印象を与えることが可能となる。
【0632】
[特徴2]
遊技球が流下可能な遊技領域を包囲して、遊技球の前記遊技領域外への進出を規制する包囲壁を備え、
前記第1の装飾部は、前側から見て前記包囲壁より内側に配置される特徴1に記載の遊技機。
【0633】
本特徴では、第1の装飾部が前側から見て包囲壁の内側に配置されるので、遊技領域を見ている遊技者の注目を第1の装飾部に引き付けることが可能となる。
【0634】
[特徴3]
前後方向で前記第1と第2の装飾部の間に、遊技球が流下可能な遊技領域が設けられる特徴1又は2に記載の遊技機。
【0635】
[特徴4]
前記第2の装飾部は、前記第1の装飾部よりも後側に配置され、前記遊技領域に後側から重なる特徴3に記載の遊技機。
【0636】
特徴3では、前後方向で第1と第2の装飾部の間を、遊技球が流下するので、後側に配置される装飾部が遊技球の視認や流下の妨げとなることを防ぎつつ、第2の装飾部で第1の装飾部を目立たせることが可能となる。それに加えて、特徴4では、第2の装飾部が遊技領域に後側から重なるので、装飾部を目立たせつつ、遊技領域を大きくしたり遊技機のコンパクト化を図ることが可能となる。
【0637】
[特徴5]
前記第1の装飾部は、遊技盤の前面より突出した突出部の前面に設けられ、前記突出部には遊技球が入球可能な入球口が設けられている特徴1から4の何れか1の特徴に記載の遊技機。
【0638】
特徴5によれば、第1の装飾部で入球口がある位置を目立たせることが可能となる。
【0639】
[特徴6]
前記突出部には、遊技球が入球すると当否判定が行われる始動入球部が設けられている特徴5に記載の遊技機。
【0640】
特徴5によれば、第1の装飾部で始動入球部がある位置を目立たせることが可能となる。また、逆に、始動入球部付近には、始動入球部への入球に期待する遊技者の注目が集まり易いので、第1の装飾部への遊技者の注目を集め易くすることが可能となる。
【0641】
[第12の特徴群の構成要素と実施形態上の各部位との対応関係]
遊技機:遊技機1、第1の装飾部:第1の装飾部6A、第2の装飾部:第2の装飾部6B、遊技領域:遊技領域1R、突出部:入賞突部5T、入球口:入球口5K、始動入球部:始動入賞口3A,3B
【0642】
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
【符号の説明】
【0643】
10A 遊技機
11W 表示窓
14 始動入賞口
30 遊技機本体
31 入賞装置
31B 後面部品
31W 貫通孔
32B8 後面カバー壁
32F 大入賞口
32W 貫通孔
33A 前面部品
33B 樋状突出部
33F 装飾板
33F1 装飾部
33F2 装飾面
33F3 装飾凹部
40 遊技盤
41 ベース板
50 背面アッシ
51 支持筐体
51K 固定孔
51W 後部窓
52 表示装置
52G 表示画面
53 サブ制御基板ユニット
54 ドライブ基板ユニット
55 中継部材
56 メイン制御基板ユニット
90 衝撃センサ
90M コネクタ差込口
91 衝撃センサ収容室
91B ケーブル挿通孔
103 センサ支持壁
108 支柱
138 傾斜板
138T 垂下壁
139 清掃孔
142 ハウジング
142A メインハウジング
142A1 センサ収容部
142A2 センサ収容部
142B サブハウジング
143W ベース壁
144A 流下樋
144B 流下樋
144C 流下樋
144D 流下樋
144F フード部
145C 下側箱部
160A 磁気センサ
160B 磁気センサ
160C 磁気センサ
160E 基端面
160M コネクタ差込口
163 弾性係合片
165 コネクタ抜止部
170 コネクタ抜止部
171 スイッチ収容部
174 位置決突部
175 コネクタ抜止部
180 検出スイッチ
180R 検出孔
181D 上面陥没壁
182 コネクタ抜止部
190 ケーブル
191 第2のコネクタ
200 検定プレート
200W 係合孔
201 突条
201E 断絶部
202 肉抜き部
203 係合突部
210 弾性係合片
211 係合突部
280 ブラケット
281 取付板部
282 滑止突部
290 フック部
291 台座板
291R 後面
292 係合突部
299 ビス
299H ヘッド部
300 連結孔
305 第2回転位置決め部
307 ガイド面
319 後面壁
328 長孔
335 摺動板
336 圧縮コイルバネ
350 係合壁部
360 連結部材
361 シャフト
362A シャフト
362 係合突部
363 操作部
363Z ベース部
383K 係合凹部
390 スライダ
401 基板ケース
409 ハーネス保持部
430 係合フード部
431C ロック孔
440 回路基板
442 係合片
443 蓋体
444 カバー本体
444 ケース本体
462 陥没部
463 主板部
464 陥没底部
465 陥没壁
470 ボリューム素子
480 貫通孔
490 保護壁
497 保護突壁
601 基板ケース
611 係合片
613 ロック部
613D 操作突片
631 ヒンジバー
653 ヒンジ係合部
657 ハーネス保持部
665 ロック部
666T 係止突起
R1 遊技領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56
図57
図58
図59
図60
図61
図62
図63
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図65
図66
図67
図68