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特許7497079コンパクト画像プロジェクタを備える光学系
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】コンパクト画像プロジェクタを備える光学系
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240603BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240603BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20240603BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B7/02 A
G03B21/14 Z
H04N5/64 511A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022530336
(86)(22)【出願日】2020-12-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-06
(86)【国際出願番号】 IL2020051259
(87)【国際公開番号】W WO2021117033
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-10-25
(31)【優先権主張番号】62/945,165
(32)【優先日】2019-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518105275
【氏名又は名称】ルーマス リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コビ・グリーンスタイン
(72)【発明者】
【氏名】ツィオン・アイゼンフェルト
(72)【発明者】
【氏名】ネタネル・ゴールドスタイン
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159316(JP,A)
【文献】国際公開第2017/030207(WO,A1)
【文献】特開2018-165743(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0246333(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108873356(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01 - 27/02
G02B 7/00 - 7/02
G02B 7/18
G03B 21/00
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学系であって、
第1の端部および第2の端部を含む中空機械本体と、
スタック構成に配設された複数の光学部品を含む光学アセンブリであって、前記光学部品の各々が、一組の係合構成を含み、前記スタック構成の隣接する光学部品の各対について、前記対内の第1の光学部品の前記係合構成のうちの少なくともいくつかが、前記対内の第2の光学部品の前記係合構成のうちの少なくともいくつかと係合するように構成されており、前記スタック構成の前記第1の端部における、前記光学部品の前記係合構成のうちのいくつかが、前記スタック構成の他の光学部品を前記中空機械本体内に位置決めするように、前記中空機械本体の前記第1の端部において、前記中空機械本体の対応する係合構成と係合するように構成されている、光学アセンブリと、
前記中空機械本体の前記第2の端部に設けられた放射型ディスプレイデバイスと、を備える、光学系。
【請求項2】
前記スタック構成の前記第1の端部における、前記光学部品の前記係合構成が、少なくとも一対の外向きに突出するフランジを含み、前記中空機械本体の前記第1の端部における前記係合構成が、前記突出するフランジを受容するように構成された一対のチャネルを含む、請求項1に記載の光学系。
【請求項3】
前記中空機械本体が、内側側壁構成をさらに含み、前記光学部品のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの回転制限構成を含み、前記回転制限構成および前記内側側壁構成が、協働して、1つ以上の回転軸を中心とする前記光学アセンブリの回転量を制限する、請求項1に記載の光学系。
【請求項4】
前記中空機械本体の前記第2の端部が、前記放射型ディスプレイデバイスを受容するための受容部分、および外向きに突出する側壁構成を含む、請求項1に記載の光学系。
【請求項5】
前記中空機械本体の前記第2の端部の前記外向きに突出する側壁構成に設けられたカバー部材をさらに備える、請求項に記載の光学系。
【請求項6】
前記中空機械本体が、前記第1の端部から前記第2の端部まで先細りになっている、請求項1に記載の光学系。
【請求項7】
前記スタック構成の前記第1の端部の光学部品が、実質的にウェッジ形状の断面を有する、請求項1に記載の光学系。
【請求項8】
前記スタック構成の前記第1の端部における前記光学部品が、前記中空機械本体の前記第1の端部に接着して取り付けられている、請求項1に記載の光学系。
【請求項9】
前記スタック構成の前記第1の端部における、前記光学部品の前記係合構成が、前記他の光学部品のいずれにも接着剤の適用を使用することなく、前記中空機械本体内の前記他の光学部品を維持する、請求項1に記載の光学系。
【請求項10】
前記他の光学部品が、前記中空機械本体内に同軸状に位置決めされている、請求項1に記載の光学系。
【請求項11】
互いに平行な少なくとも2つの主要表面、および光学内部結合構成を介して前記スタック構成の前記第1の端部の前記光学部品に光学的に結合された光波入力開口を有する光ガイド基板をさらに備え、
前記放射型ディスプレイデバイスは、画像に対応する光を生成するように構成され、前記光学アセンブリは、前記放射型ディスプレイデバイスからの光を受け取り、前記光ガイド基板内に結合するために画像光を出力する、請求項1に記載の光学系。
【請求項12】
前記スタック構成の前記第1の端部の前記光学部品が、プリズム形状の断面を有し、色収差を少なくとも部分的に補償するように、画像光が前記光学内部結合構成に到達する前に、前記放射型ディスプレイデバイスからの前記画像光を修正するように構成されている、請求項11に記載の光学系。
【請求項13】
前記中空機械本体が、前記中空機械本体の内側部分からの、前記光学部品によって伝送された光の反射を低減するように構成されている内側側壁構成をさらに含む、請求項1に記載の光学系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/945,165号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、画像プロジェクタおよび開口拡張光導波路を有する光学系およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ニアアイディスプレイ(NED)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、およびヘッドアップディスプレイ(HUD)の光学配設では、観察者の眼が位置する領域(一般に眼球運動ボックスまたはEMBと称される)をカバーするために大きい開口を必要とする。コンパクトなデバイスを実装するために、観察者の眼に投影される画像は、大きい開口を作り出すために増倍される小さい開口を有する小さい光学画像生成器(プロジェクタ)によって生成される。
【0004】
1つの寸法での開口増倍へのアプローチは、画像が内部反射によって伝播する透明な材料の、平行に対面したスラブに基づいて開発されている。画像波面の一部は、斜めに角度が付けられた部分反射器を使用することによって、またはスラブの片面に回折光学素子を使用することによって、スラブから結合される。そのようなスラブは、本明細書では、光ガイド光学素子(LOE)、光伝送基板、または導波路と称される。そのような開口増倍の原理は、図1に概略的に例示され、この図は、内部反射(好ましくは、全反射)によって光をガイドするための一対の平行な主要な外部表面(面)12a、12bを有する光ガイド光学素子10を示す。画像プロジェクタ11(概略的に、長方形として表されている)は、投影画像14を生成し、ここでは、ビームにまたがるサンプル光線14aおよび14bを含む照明ビーム14によって概略的に表されている。この投影画像14は、ここでは、プリズム16(区別なく、「ウェッジ」とも称される)によって概略的に例示されているように、光学内部結合構成16によって光ガイド光学素子10に結合され、このため、基板内の内部反射によって閉じ込められる反射光線18を生成し、また光線20も生成する。ここで、ウェッジ16は、3つの主要な表面17a、17b、および17cを含み、表面17cは、LOE10の斜め縁端部15のすぐそばに(または、共通して)位置されている(そこでは、縁端部15は、面12a、12bに対して傾斜角度αedgeにある)。画像14は、表面17aを通ってウェッジ16に入り、次いで、表面17cおよび15を介してLOE10に結合される。
【0005】
内部結合された画像は、ここでは、平行な面12a、12bに対して傾斜角度(αsur)で表面22を部分的に反射する一連のものによって概略的に例示されているように、面12a、12bからの繰り返しの内部反射によって基板10に沿って伝播し、光学外部結合構成22に当たり、画像強度の一部が反射されて、表面12bからアイレリーフ(ER)距離30にあるEMB28に位置する観察者の眼26の瞳孔25に向かう光線24aおよび24bとして、基板から結合される。ゴースト画像を生じさせる可能性のある望ましくない反射を最小限に抑えるために、部分反射面22は、好ましくは、第1の範囲の入射角に対して低い反射率を有する一方で、第2の範囲の入射角に対して所望の部分反射率を有するようにコーティングされ、部分的に反射する表面22の法線に対して小さい傾斜を有する光線(ここでは角度βrefとして表される)は、外へ結合させるための反射光線を生成するために分割される一方、高い傾斜(法線に対して)の光線は、無視できる反射で伝達される。
【0006】
投影画像14は、コリメートされた画像であり、すなわち、この場合、各画素は、観察者から遠く離れた景色からの光に相当する、対応する角度における平行光線のビームによって表される(このコリメートされた画像は、「無限大にコリメートされた画像」と称される)。ここでは、画像は、その画像内の単一の点、通常は画像の重心に対応する光線によって極端に簡略化して表されているが、実際には、この中心ビームの各側面に対するある角度範囲を含み、それらの光線は、対応する角度の範囲で基板に内部結合され、また、同様に対応する角度で外部結合され、それによって、観察者の眼26に対して異なる方向に到達する画像の部分に対応する視界を作り出す。
【0007】
以前に検討されたいくつかの光学アーキテクチャは、ウェッジ内部結合構成と組み合わせて、反射型ディスプレイデバイス、または偏光型照明に応答して偏光した光を放出する透過型ディスプレイデバイス(シリコン上の液晶-LCoS、および液晶ディスプレイ-LCDなど)として実装されたマイクロディスプレイを利用する画像プロジェクタを採用している。これらの光学アーキテクチャは、画像プロジェクタとLOEとの間の角度が一般にウェッジによって決定され、かつLOEを満たすことができるように設計することが可能であるため(図1では、この角度は、表面12a、12bと、表面17aの法線との間の角度である)、広い視野(FOV)をカバーする画像プロジェクタからの光波でLOEを満たすことできる。しかしながら、反射型ディスプレイデバイス(例えば、LCoS)または透過型ディスプレイデバイス(例えば、LCD)を採用する画像プロジェクタは、偏光した画像光波を生成するために、偏光した照明でディスプレイデバイスを照明するための照明部品、および偏光した照明をディスプレイデバイスに向け、かつ偏光した画像照明を出力して(場合によっては、偏光した画像照明を脱偏光化して)LOE内に注入するための光学部品を必要とする。それらの照明部品には、例えば、1つ以上のLED、レーザダイオード、ビームコンバイナ、光ファイバなどが含まれる。それらの光学部品には、例えば、1つ以上の偏光選択ビームスプリッタ、偏光子、偏光選択ビームスプリッタに結合されたコリメーティング光学部品類が含まれる。これらの照明部品および光学部品は、通常、製造コストが比較的高く、また、より重くてかさばる画像プロジェクタおよび光学系全体をもたらし、これらは、特に光学系が眼鏡フォームファクタで実装される場合、光学系がニアアイディスプレイ(NED)デバイスまたはヘッドマウンテドディスプレイ(HMD)デバイスの一部として展開される状況では、好ましくない場合がある。さらに、放射型ディスプレイデバイスを利用する画像プロジェクタとともにウェッジ型光学内部結合構成を使用することにより、ゴースト画像および/または色収差を引き起こす可能性があり、それによって、LOEから結合される画像の品質が低下する。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、光ガイド光学素子およびコンパクト画像プロジェクタを有する光学系、ならびにそのコンパクト画像プロジェクタを構築するための方法である。本発明の一態様による特定の好ましい実施形態は、中空機械本体(すなわち、ハウジング)内のスタック内に配設された光学部品とともに放射型ディスプレイデバイスを利用することによって、コンパクトかつ軽量の画像プロジェクタを提供する。光学部品は、好ましくは、特別に設計された成形型を利用すること、および、例えば、鋳造、射出成形技術、または任意の他の関連する成形プロセスを使用することによって、プラスチック、ガラス、またはポリマー材料で製造される。光学部品を製造するために使用される成形型は、スタックの隣接する光学部品間の機械的な連動係合を促進する光学部品の係合構成を画定する。本発明の別の態様による他の実施形態は、光学系によって出力される画像内のゴースト画像を低減する光学内部結合構成を提供する。本発明のさらに別の態様では、画像プロジェクタの部品から生じ得るゴースト画像は、画像プロジェクタの光学部品(および/または光学部品を収容/保持する機械本体)の側壁を修正することによって低減される。本発明のさらに別の態様によるさらなる実施形態は、光ガイド光学素子および/または光学内部結合構成によって引き起こされる色収差の影響を補償する光学部品を含む画像プロジェクタを提供する。
【0009】
本発明の実施形態の教示によれば、光学系が提供される。この光学系は、第1の端部および第2の端部を含む中空機械本体と、スタック構成に配設された複数の光学部品を含む光学アセンブリであって、その光学部品の各々は、一組の係合構成を含み、そのスタック構成の隣接する光学部品の各対について、その対内の第1の光学部品の係合構成のうちの少なくともいくつかは、その対内の第2の光学部品の係合構成のうちの少なくともいくつかと係合するように構成され、そのスタック構成の第1の端部における、光学部品の係合構成のいくつかは、スタック構成の他の光学部品を中空機械本体内に位置決めするように、中空機械本体の第1の端部において、中空機械本体の対応する係合構成と係合するように構成されている、光学アセンブリと、その中空機械本体の第2の端部において展開された放射型ディスプレイデバイスと、を備える。
【0010】
任意選択的に、そのスタック構成の第1の端部における、光学部品の係合構成は、少なくとも一対の外向きに突出するフランジを含み、その中空機械本体の第1の端部における係合構成は、突出するフランジを受容するように構成された一対のチャネルを含む。
【0011】
任意選択的に、その中空機械本体は、内側側壁構成をさらに含み、その光学部品のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの回転制限構成を含み、その回転制限構成および内側側壁構成は、協働して、1つ以上の回転軸を中心とする光学アセンブリの回転量を制限する。
【0012】
任意選択的に、その中空機械本体の第2の端部は、放射型ディスプレイデバイスを受容するための受容部分、および外向きに突出する側壁構成を含む。
【0013】
任意選択的に、この光学系は、その中空機械本体の第2の端部の外向きに突出する側壁構成において展開されるカバー部材をさらに備える。
【0014】
任意選択的に、その中空機械本体は、第1の端部から第2の端部まで先細りになる。
【0015】
任意選択的に、その光学部品のうちの1つは、実質的にウェッジ形状の断面を有する。
【0016】
任意選択的に、複数の光学部品は、一組のレンズを含む。
【0017】
任意選択的に、その一組のレンズは、厳密に4つのレンズを含む。
【0018】
任意選択的に、その一組のレンズは、4つよりも少ないレンズを含む。
【0019】
任意選択的に、その一組のレンズは、4つよりも多いレンズを含む。
【0020】
任意選択的に、その放射型ディスプレイデバイスは、有機発光ダイオードディスプレイを含む。
【0021】
任意選択的に、その放射型ディスプレイデバイスは、マイクロ発光ダイオードディスプレイを含む。
【0022】
任意選択的に、そのスタック構成の第1の端部における光学部品は、中空機械本体の第1の端部に接着して取り付けられる。
【0023】
任意選択的に、そのスタック構成の第1の端部における、光学部品の係合構成は、他の光学部品のいずれにも接着剤を適用することなく、中空機械本体内の他の光学部品を維持する。
【0024】
任意選択的に、他の光学部品は、中空機械本体内に同軸状に位置決めされる。
【0025】
任意選択的に、その光学アセンブリの光学部品のうちの少なくとも1つは、プラスチック材料から構築される。
【0026】
任意選択的に、その光学アセンブリの光学部品のすべては、プラスチック材料から構築される。
【0027】
任意選択的に、その中空機械本体は、プラスチック材料から構築される。
【0028】
任意選択的に、その放射型ディスプレイデバイスは、画像に対応する光を生成するように構成されており、その光学アセンブリは、放射型ディスプレイデバイスから光を受容し、光伝送基板に結合させるための画像光を出力するように構成される。
【0029】
任意選択的に、この光学系は、互いに平行な少なくとも2つの主要表面、および光学内部結合構成を介して光学部品のうちの第1の部品に光学的に結合された光波入力開口、を有する、光ガイド基板をさらに備える。
【0030】
任意選択的に、その光学部品のうちの第1の部品は、プリズム形状の断面を有し、色収差を少なくとも部分的に補償するように、画像光が光学内部結合構成に到達する前に、放射型ディスプレイデバイスからの画像光を修正するように構成される。
【0031】
任意選択的に、その中空機械本体は、その中空機械本体の内側部分からの、光学部品によって伝送された光の反射を低減するように構成されている内側側壁構成をさらに含む。
【0032】
本発明の教示のうちの一実施形態による光学系もまた提供される。この光学系は、第1の端部および第2の端部を含む中空機械本体と、ベース光学素子、およびスタック構成の第1の端部におけるベース光学素子とともにスタック構成に配設された複数のレンズ光学素子を含み、かつそのレンズ光学素子は、中空機械本体内に展開されている、光学アセンブリであって、その光学アセンブリの光学素子の各々は、一組の係合構成を含み、スタック構成の隣接する光学素子の各対について、その対内の第1の光学素子の係合構成のうちの少なくともいくつかは、その対内の第2の光学素子の係合構成のうちの少なくともいくつかと係合するように構成されており、そのベース光学素子の係合構成のうちのいくつかは、中空機械本体内にレンズ光学素子を位置決めするように、中空機械本体の第1の端部において対応する係合構成と係合するように構成されている、光学アセンブリと、その光学アセンブリを通って伝播するための画像に対応する光を生成するように構成されている、中空機械本体の第2の端部において展開される放射型ディスプレイデバイスと、を備える。
【0033】
任意選択的に、この光学系は、互いに平行な少なくとも2つの主要表面と、光学結合領域と、を有する、光ガイド基板をさらに備え、そのベース光学素子は、光学結合領域に、かつ光学アセンブリからの画像光を光ガイド基板内に結合させるように構成された光学内部結合構成に、光学的に結合される。
【0034】
任意選択的に、そのベース光学素子は、プリズム形状の断面を有し、色収差を少なくとも部分的に補償するように、画像光が光学内部結合構成に到達する前に、放射型ディスプレイデバイスからの画像光を修正するように構成される。
【0035】
本発明の教示のうちの一実施形態によれば、光学系を構築するための方法もまた提供される。この方法は、第1の端部および第2の端部を含む中空機械本体を取得することであって、その第1の端部は、一組の係合構成を有する、取得することと、その光学部品の形状を画定する対応する複数の成形型を使用して、複数の光学部品を成形することであって、各形状は、一組の係合構成を含む、成形することと、スタック構成の光学部品を、その中空機械本体内に、スタック構成の少なくとも一部分とともに展開することであって、そのスタック構成の隣接する光学部品の各対について、その対内の第1の光学部品の係合構成のうちの少なくともいくつかは、その対内の第2の光学部品の係合構成のうちの少なくともいくつかと係合しており、そのスタック構成の第1の端部における、光学部品の係合構成のうちのいくつかは、スタックの一部分を中空機械本体内に維持するように、中空機械本体の第1の端部において係合構成と係合する、展開することと、その中空機械本体の第2の端部において、放射型ディスプレイデバイスを展開することと、を含む。
【0036】
任意選択的に、その成形することは、プラスチック材料を成形型に鋳造または射出することを含む。
【0037】
任意選択的に、その中空機械本体を取得することは、中空機械本体の形状を画定する成形型を取得することと、中空機械本体の形状を画定する成形型に材料を鋳造または射出することと、を含む。
【0038】
任意選択的に、この方法は、そのスタック構成の第1の端部における光学部品と、その第1の端部の少なくとも一部分との間に接着剤を適用することをさらに含む。
【0039】
任意選択的に、その中空機械本体は、第1の端部から第2の端部まで先細りになる。
【0040】
任意選択的に、その中空機械本体の第2の端部は、放射型ディスプレイデバイスを受容するための受容部分、および外向きに突出する側壁構成を含み、この方法は、中空機械本体の第2の端部の外向きに突出する側壁構成においてカバー部材を展開することをさらに含む。
【0041】
任意選択的に、そのスタック構成の第1の端部における光学部品、およびカバー部材は、環境破片が、中空機械本体内に展開される光学部品と接触するのを実質的に防止するように、中空機械本体を協働して封止する。
【0042】
任意選択的に、この方法は、放射型ディスプレイデバイスに装着アダプタを接着して取り付けること、および中空機械本体の第2の端部の一部分に装着アダプタを接着して取り付けることをさらに含む。
【0043】
任意選択的に、この方法は、中空機械本体の第2の端部の一部分に装着アダプタを接着して取り付ける前に、放射型ディスプレイデバイスを光学部品と調芯することをさらに含む。
【0044】
任意選択的に、その成形型は、中空機械本体の内側部分から、光学部品によって伝送された光の反射を低減する、それぞれの光学部品の側壁幾何学的形状を作り出すパーティングラインを有する。
【0045】
任意選択的に、その中空機械本体は、中空機械本体の内側部分から、光学部品によって伝送された光の反射を低減するように構成されている内側側壁構成をさらに含む。
【0046】
本発明の教示のうちの一実施形態による光学系もまた提供される。この光学系は、画像に対応する光波を生成するための画像プロジェクタであって、その画像プロジェクタは、画像に対応する光を生成するように構成された放射型ディスプレイデバイス、および放射型ディスプレイデバイスからの光を受容し、画像光を出力するように構成された光学アセンブリと、2つの平行な主要外面、およびその主要外面に対して非平行な縁端部を含む複数の表面を有する光伝送基板であって、その光伝送基板は、主要外面間の内部反射によって光をガイドするように構成されている、光伝送基板と、第1および第2の主要外面、ならびに一対の縁端部を含むプレートであって、そのプレートの第1の主要外面は、光伝送基板の縁端部の上に重なり、そのプレートの第2の主要外面は、画像プロジェクタと関連付けられ、かつ画像プロジェクタからの画像光を光伝送基板内に結合させるように構成された光学内部結合構成を含み、そのプレートの縁端部のうちの少なくとも1つは、画像プロジェクタから生じる光がプレートの縁端部のうちの少なくとも1つから反射するのを実質的に防止するための吸収体を含む、プレートと、を含む、画像プロジェクタを備える。
【0047】
任意選択的に、そのプレートの第2の表面は、光学内部結合構成を形成する反射面である。
【0048】
任意選択的に、その反射面は、反射コーティング材をプレートの第2の表面に適用することによって形成される。
【0049】
任意選択的に、その反射面は、誘電体コーティング材をプレートの第2の表面に適用することによって形成される。
【0050】
任意選択的に、その反射面は、金属コーティング材をプレートの第2の表面に適用することによって形成される。
【0051】
任意選択的に、そのプレートの縁端部から反射するのを実質的に防止される光は、光学内部結合構成によって反射される光を含む。
【0052】
任意選択的に、その光学系は、光伝送基板の主要外面間にガイドされる光の一部を外へ結合させるように構成された、光伝送基板と関連付けられる光学外部結合構成をさらに備える。
【0053】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面に対して斜めに光伝送基板内に展開される複数の部分反射面を含む。
【0054】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面のうちの1つと関連付けられる回折素子を含む。
【0055】
本発明の教示のうちの一実施形態による光学系もまた提供される。この光学系は、画像に対応する光波を生成するための画像プロジェクタであって、その画像プロジェクタは、画像に対応する光を生成するように構成された放射型ディスプレイデバイス、および放射型ディスプレイデバイスからの光を受容し、画像光を出力するように構成された光学アセンブリと、2つの平行な主要外面、および主要外面に対して非平行な縁端部を含む複数の表面を有する光伝送基板であって、その光伝送基板は、主要外面間の内部反射によって光をガイドするように構成されている、光伝送基板と、その画像プロジェクタと関連付けられ、かつ画像プロジェクタからの画像光を光伝送基板内に結合させるように構成された光学内部結合構成であって、その光学内部結合構成は、光伝送基板の縁端部において展開された反射面、および光伝送基板の主要外面に対して斜めに光伝送基板内に展開される角度選択反射面を含み、その角度選択反射面は、伝送された光が光伝送基板の主要外面間の内部反射によってガイドされるように、第1の範囲の入射角度で角度選択反射面に対して入射する光を伝送することと、第2の範囲の入射角度で角度選択反射面に対して入射する光を反射することと、を行うように構成されている、光学内部結合構成と、を含む、画像プロジェクタを備える。
【0056】
任意選択的に、その角度選択反射面は、反射面に対して平行である。
【0057】
任意選択的に、その反射面は、光伝送基板の縁端部に反射コーティング材を適用することによって形成される。
【0058】
任意選択的に、その角度選択反射面は、光伝送基板内の表面に誘電体コーティング材を適用することによって形成される。
【0059】
任意選択的に、その光学系は、光伝送基板の主要外面間にガイドされる光の一部を外へ結合させるように構成された、光伝送基板と関連付けられる光学外部結合構成をさらに備える。
【0060】
任意選択的に、その光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面に対して斜めに光伝送基板内に展開される複数の相互に平行な部分反射面を含む。
【0061】
任意選択的に、その角度選択反射面は、部分反射面に対して非平行である。
【0062】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面のうちの1つと関連付けられる回折素子を含む。
【0063】
本発明の教示のうちの一実施形態による光学系もまた提供される。この光学系は、画像に対応する光波を生成するための画像プロジェクタであって、その画像プロジェクタは、画像に対応する光を生成するように構成された放射型ディスプレイデバイス、ならびに放射型ディスプレイデバイスからの光を受容し、画像光を出力するように構成された光学アセンブリであって、その光学アセンブリは、ベース光学素子、およびスタック構成に配設された複数のレンズ光学素子を含む、光学アセンブリ、を含む、画像プロジェクタと、その主要外面間の内部反射によって光をガイドするように構成された少なくとも一対の主要外面を含む複数の表面を有する光伝送基板と、そのベース光学素子、および光伝送基板の内部結合領域と関連付けられ、画像プロジェクタからの画像光を光伝送基板内に結合させるように構成された光学内部結合構成と、を含み、そのベース光学素子は、プリズム形状の断面を有し、色収差を少なくとも部分的に補償するように、画像光が光学内部結合構成に到達する前に画像光を修正するように構成される。
【0064】
任意選択的に、その光伝送基板の複数の表面は、主要外面に対して非平行な縁端部をさらに含み、その光学系は、第1および第2の主要外面、ならびに一対の縁端部を含むプレートをさらに備え、そのプレートの第1の主要外面は、光伝送基板の縁端部の上に重なり、光学内部結合構成は、プレートの第2の主要外面において展開される反射面を含み、そのプレートの縁端部のうちの少なくとも1つは、画像プロジェクタから生じる光がプレートの縁端部のうちの少なくとも1つから反射するのを実質的に防止するための吸収体を含む。
【0065】
任意選択的に、その光伝送基板の複数の表面は、主要外面に対して非平行な縁端部をさらに含み、その光学内部結合構成は、光伝送基板の縁端部において展開される反射面、および光伝送基板内で光伝送基板の主要外面に対して斜めに展開される角度選択反射面を含み、その角度選択反射面は、第1の範囲の入射角度で角度選択反射面に対して入射する光を伝送して、伝送された光が光伝送基板の主要外面間の内部反射によってガイドされること、および第2の範囲の入射角度で角度選択反射面に対して入射する光を反射すること、を行うように構成される。
【0066】
任意選択的に、その光学系は、光伝送基板の主要外面間にガイドされる光の一部を外へ結合させるように構成された、光伝送基板と関連付けられる光学外部結合構成をさらに備える。
【0067】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面に対して斜めに光伝送基板内に展開される複数の部分反射面を含む。
【0068】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面のうちの1つと関連付けられる回折素子を含む。
【0069】
本発明の教示のうちの一実施形態による光学系もまた提供される。この光学系は、画像に対応する光波を生成するための画像プロジェクタであって、その画像プロジェクタは、画像に対応する光を生成するように構成された放射型ディスプレイデバイス、ならびに放射型ディスプレイデバイスからの光を受容し、かつ画像光を出力するように構成された光学アセンブリであって、その光学アセンブリは、スタック構成に配設され、かつ光学アセンブリの隣接する光学部品の各対間に機械的連動係合を有する複数の光学部品を含む、光学アセンブリ、を含む、画像プロジェクタと、2つの平行な主要外面、およびその主要外面に対して非平行な縁端部を含む複数の表面を有する光伝送基板であって、その光伝送基板は、主要外面間の内部反射によって光をガイドするように構成されている、光伝送基板と、その画像プロジェクタと関連付けられ、かつ画像プロジェクタからの画像光を光伝送基板内に結合させるように構成された光学内部結合構成と、を備える。
【0070】
任意選択的に、その光学系は、光伝送基板の主要外面間にガイドされる光の一部を外へ結合させるように構成された、光伝送基板と関連付けられる光学外部結合構成をさらに備える。
【0071】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面に対して斜めに光伝送基板内に展開される複数の部分反射面を含む。
【0072】
任意選択的に、光学外部結合構成は、光伝送基板の主要外面のうちの1つと関連付けられる回折素子を含む。
【0073】
本出願および特許請求の範囲で本明細書に使用される「光伝送基板」という用語は、透明な材料から形成される任意の光伝送本体、好ましくは光伝送固体を指し、これらは、本明細書では、区別なく、「光ガイド光学素子」、「光ガイド」、または「光導波路」と称される。
【0074】
本明細書で別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および/または科学用語は、本発明が関係する当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されたものと同様または同等の方法および材料が、本発明の実施形態の実施または試験に使用され得るが、例示的な方法および/または材料が、以下に記載されている。矛盾する場合は、定義を含む本特許明細書が支配する。さらに、材料、方法、および例は、例示にすぎず、必ずしも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、例としてのみ本明細書に記載されている。詳細な、図面への具体的な言及について、示された細目は、例として、および本発明の実施形態の例示的な考察の目的のためであることを強調しておく。これに関して、図面と併せてなされた説明により、本発明の実施形態がどのように実施され得るかが当業者に明らかになる。
【0076】
ここで、図面に注意を向けると、図面では、同様の参照番号または文字は、対応するまたは同様の構成要素を示す。図面は以下の通りである。
【0077】
図1】ニアアイディスプレイで使用するための、部分的に反射する表面を採用する従来技術の光ガイド光学素子の、上記の概略側面図である。
図2】本発明の一実施形態による、光学内部結合構成によって光ガイド光学素子内に結合されている画像光を生成する画像プロジェクタを有する光学系の概略側面図である。
図3】本発明の一実施形態により構築され、動作可能である画像プロジェクタを例示する等角図である。
図4】本発明の一実施形態により構築され、動作可能である画像プロジェクタを例示する等角図である。
図5】それぞれ、図3および図4に対応する等角図であり、中空機械本体内に展開される画像プロジェクタの光学アセンブリを例示するために、画像プロジェクタの中空機械本体を透明なものとして示している。
図6】それぞれ、図3および図4に対応する等角図であり、中空機械本体内に展開される画像プロジェクタの光学アセンブリを例示するために、画像プロジェクタの中空機械本体を透明なものとして示している。
図7】それぞれ、図3および図4に対応する等角分解組立図であり、画像プロジェクタの部品を例示している。
図8】それぞれ、図3および図4に対応する等角分解組立図であり、画像プロジェクタの部品を例示している。
図9図3の画像プロジェクタの光学アセンブリの第1の側面図であり、光学アセンブリの部品間の係合を示している。
図10図9に対応する分解組立図であり、光学アセンブリの部品を示している。
図11図9に対応する第2の側面図である。
図12図11に対応する分解組立図であり、光学アセンブリの部品を示している。
図13】画像プロジェクタの組み立てられた光学アセンブリの上面図である。
図14図5に対応する上面図であり、中空機械本体内に展開された組み立てられた光学アセンブリを示している。
図15図3の画像プロジェクタを通って切り取られた、それぞれ、中央垂直面および中央水平面の断面図である。
図16図3の画像プロジェクタを通って切り取られた、それぞれ、中央垂直面および中央水平面の断面図である。
図17】本発明の一実施形態による、光ガイド光学素子、およびプレートとして実装された光学内部結合構成に光学的に結合された、図3および図4の画像プロジェクタの上面図である。
図18図17に対応する底面図である。
図19】画像光を放出するマイクロディスプレイデバイスの断面図であり、光パワーを、光学アセンブリの光学部品の部分に適用し、マイクロディスプレイデバイスから光学アセンブリの光学部品を通る光の横断を概略的に示している。
図20】それぞれ、第1のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第1のレンズを例示する等角図である。
図21】それぞれ、第1のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第1のレンズを例示する等角図である。
図22】それぞれ、第2のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第2のレンズを例示する等角図である。
図23】それぞれ、第2のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第2のレンズを例示する等角図である。
図24】それぞれ、第3のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第3のレンズを例示する等角図である。
図25】それぞれ、第3のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第3のレンズを例示する等角図である。
図26】それぞれ、第4のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第4のレンズを例示する等角図である。
図27】それぞれ、第4のレンズの正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリの第4のレンズを例示する等角図である。
図28】それぞれ、ベース光学部品の正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリのベース光学部品を例示する等角図である。
図29】それぞれ、ベース光学部品の正面および背面から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリのベース光学部品を例示する等角図である。
図30】それぞれ、中空機械本体の前方および後方から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリを保持するための中空機械本体を例示する等角図である。
図31】それぞれ、中空機械本体の前方および後方から得られた、画像プロジェクタの非限定的な実施態様による光学アセンブリを保持するための中空機械本体を例示する等角図である。
図32】中空機械本体の広い端部から得られた、図31に対応する平面図である。
図33】本発明の一実施形態による、ゴースト画像を低減するための反射面を有するプレートとして実装された光学内部結合構成によって、光ガイド光学素子内に結合されている画像光を生成する画像プロジェクタを有する光学系の概略側面図である。
図34図33の一部分の拡大図であり、光ガイド光学素子内に結合されるようにプレートの反射面から反射されるいくつかの画像光線、およびプレートの縁端部によって吸収されるいくつかの画像光線を示している。
図35】本発明の一実施形態による、ゴースト画像を低減するための反射面および部分反射面として実装された光学内部結合構成によって、光ガイド光学素子内に結合される画像光を生成する画像プロジェクタを有する光学系の概略側面図である。
図36図35の一部分の拡大図であり、光ガイド光学素子内に結合されるように部分反射面によって伝送されるいくつかの画像光線、および光ガイド光学素子から結合されるように部分反射面によって反射されるいくつかの画像光線を示している。
【発明を実施するための形態】
【0078】
本発明は、光ガイド光学素子およびコンパクト画像プロジェクタを有する光学系、ならびにコンパクト画像プロジェクタを構築するための方法である。
【0079】
本発明による光学系および方法の原理および動作は、明細書に添付された図面を参照して、より良く理解することができる。
【0080】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に述べられた、ならびに/または図面および/もしくは例に示された構成要素および/または方法の構築の詳細および配置への適用に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であるか、または様々な方式で実践または実施することが可能である。最初に、この文書全体を通じて、例えば、上部および底部、上方および下方、前方および後方などの方向が言及される。これらの方向への言及は、本発明、および本発明の実施形態を示すためにただ例示的である。
【0081】
ここで、図面を参照すると、図2は、本発明の実施形態により構築され、かつ動作可能である、一般的に40と指定された光学系を例示する。一般的に言えば、この光学系40は、LOE50、LOE50の内部結合領域と関連付けられる光学内部結合構成42、ならびに光学内部結合構成42およびLOE50と関連付けられる画像投影光学装置(以降、画像プロジェクタと称される)100を含む。光学系40、ならびにその様々な部品および副部品の構造および動作をより詳細に説明する前に、本発明は、それ自体で各々革新的な有意性があると考えられる多くの様々な態様を包含することに最初に留意されたい。本発明の一態様は、画像プロジェクタ100の部品の構造、および画像プロジェクタ100の構築(製造)に関する。本発明の別の態様は、ゴースト画像および/または迷光光線の存在を低減するための、画像プロジェクタ100の光学部品の設計(および、特定の実施形態では、光学部品を維持する中空機械本体の設計)に関する。本発明の別の態様は、ゴースト画像および/または迷光光線の存在を低減する反射型光学内部結合構成を備える画像プロジェクタ100の使用に関する。本発明の別の態様は、反射型光学内部結合構成と組み合わせて使用される場合に、LOE50および/または光学内部結合構成によって引き起こされる色収差の影響を補償する画像プロジェクタの特定の部品に関する。本発明の1つ以上の態様による特定の実施形態では、画像プロジェクタ100はまた、LOE50の一部分にも関連付けられ得る。本明細書に提示される本発明の様々な態様は、独立した有用性であり、本発明の特定の態様が互いに組み合わせて使用される場合に、独特の相乗効果があると考えられる。
【0082】
ここで、図2に示されたLOE50の構造上の詳細に目を向けると、LOE50は、概して、図1のLOE10と類似していることに留意されたい。LOE50は、透明な材料から形成され(すなわち、LOEは、光伝送基板である)、内部反射(好ましくは、全反射)によって光をガイドするための一対の平面で平行な面(区別なしに「主要外面」と称される)52a、52bを有する。LOE50は、眼68に対して対面するように平行な面52bのうちの1つで展開され、眼68は、面52bからER72にあるEMB70に位置している。画像54(ここでは、ビームにまたがるサンプル光線54aおよび54bを含む照明ビーム54によって概略的に表されている)は、面52a、52bからの繰り返される内部反射によって基板に沿って伝播し、LOE50と関連付けられる光学外部結合構成上で衝突しながら、平行な面52a、52bに対して傾いた角度でLOE50内に展開される一連の平行な部分反射面62として実現され、そこでは、画像強度の一部が、眼68の瞳孔66に向かう光線64aおよび64bとしてLOE50(基板)から結合されるように反射される。部分反射面62は、LOE50とともに使用するのに好適な1つの非限定的な光学外部結合構成の単なる例示的なものであり、他の光学結合構成を使用して、LOE50から外へ画像光を結合させることができることに留意されたい。この光学外部結合構成は、LOE50内を伝播する画像の一部を、内部反射によって、画像の偏向部分がLOE50を出ていくような角度に偏向させる任意の光学結合配設であってもよい。そのような好適な光学結合配設の他の例としては、面52a、52bのいずれかの上に展開される1つ以上の回折光学素子が挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
画像54は、画像プロジェクタ100によって生成され、光学内部結合構成42によってLOE50内に注入(結合)される。画像光を生成するための反射型ディスプレイデバイス(例えばLCoS)または透過型ディスプレイデバイス(例えば、LCD)を通常採用する図1の画像プロジェクタ11とは対照的に、本発明の画像プロジェクタ100は、LOE50内に結合させることができる画像光を生成する放射型ディスプレイデバイスを採用する。好ましい実施形態では、内部結合光学構成42は、画像光波をLOE50内に結合させるための反射面を利用する。図2では、この反射面は、主要表面52a、52bに対して傾いているLOE50の斜め縁端部(表面)56に適用された反射コーティング材として実現することができる。さらに詳細に考察されるように、本発明の一態様による特定の実施形態は、ゴースト画像を低減するために、画像プロジェクタ100とともに反射型内部結合光学構成を利用し、それによって、LOE50から結合される画像の品質を改善する。それにもかかわらず、本発明の画像プロジェクタ100は、図1のウェッジ16などのウェッジ型内部結合光学構成とともに展開することができる。
【0084】
ここで、まとめて図3図32に目を向けると、本発明の特定の態様の実施形態による、画像プロジェクタ100(また、光学系内および光学系自体の中も)、ならびにその対応する部品の様々な図が示されている。一般的に言えば、画像プロジェクタ100は、中空機械本体102(また、その略バレル様形状から、「バレル」とも称される)、バレル102内に展開された光学アセンブリ160、マイクロディスプレイデバイス136、およびカバー部材146を含む。図3および図4は、組み立てられた画像プロジェクタ100を例示する異なる等角図であり、図5図6、および図14は、バレル102内の光学アセンブリ160の展開をより明確に示すように、透明なものとして示されたバレル102を備える組み立てられた画像プロジェクタ100を示す様々な図である。
【0085】
特に図7図8、および図30~32を参照すると、バレル102は、対向する開放端部104、106を有し、端部104のうちの一方の開口部は、通常、端部106のうちの他方の開口部よりも大きい。これらの端部104、106は、広い端部104および狭い端部106と区別なしに称される場合がある。バレル102は、いくつかの表面を含み、それらの表面は、一対の湾曲した外面108a、108b(それぞれ、上部外面および下部外面と称される)、および一対の対向する平面(または、ほぼ平面)の外面110a、110bを含む。特定の非限定的な実施態様では、表面110a、110bは、互いに平行である。他の非限定的な実施態様では、表面110a、110bは、互いに非平行であり、狭い端部106から広い端部104まで移動すると、徐々に先細りになる。第5の表面118は、狭い端部106において形成され、マイクロディスプレイデバイス136を受容するように構成されている受容部分120の一部を形成する。特定の好ましいが非限定的な実施態様では、バレル102は、マイクロディスプレイデバイス136によって放出される光波にとっては透明ではない材料から構築される。
【0086】
マイクロディスプレイデバイス136は、放射型ディスプレイ138を含む放射型ディスプレイデバイスであり、それは、例えば、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイデバイス、マイクロLEDディスプレイデバイス、またはバックライトもしくはフロントライトなどの外部光源を使用せずに画像光を生成することができる任意の他の自己発光型マイクロディスプレイデバイスとして実装することができる。図面には示されていないが、マイクロディスプレイデバイス136は、偏光された画像光波を生成するために、放射型ディスプレイ138の一部として偏光子を含むことができる。特定の実施形態では、電子インターフェース接続素子142は、放射型ディスプレイ138にそのうちの1つの端子において電気的に接続され、その放射型ディスプレイから横方向に延在する。この電子インターフェース接続素子142は、電気コネクタを含むか、またはその電子インターフェース接続素子を使用して電子インターフェースを電気コネクタに提供することができ、その電気コネクタは、例えば、ケーブルもしくはワイヤバンドル(例えば、リボンケーブル)、または電子部品間の電子的接続および/もしくはデータ接続を提供した結果、放射型ディスプレイ138と、1つ以上の電子素子との間に電気接続を提供することができる任意の他のタイプのコネクタとして実装され得、その1つ以上の電子素子としては、電力供給デバイス、表示駆動電子機器、1つ以上のコンピュータ化されたストレージ(例えば、揮発性または不揮発性メモリなどのメモリ)、および/または、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPLA)などとして実装される1つ以上のコンピュータ化されたプロセッサが挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
外面108a、108bは、通常、バレル102が表面108a、108bに沿って広い端部104から狭い端部106まで先細りになるように、傾斜または湾曲している。さらに、表面110a、110bはまた、端部104、106の開口部のサイズに違いがあるため、通常、広い端部104から狭い端部106まで先細りになる。バレル102の内側(すなわち、内部)側壁の部分は、いくつかの領域を含む内側側壁構成128を形成し、それらの領域には、上部外面108aの反対側のバレル102の内側部分上の2つの上部領域130a、132a、および下部外面108bの反対側のバレル102の内側部分上の2つの下部領域130b、132bが含まれる。領域132a、132bの傾斜(曲率)は、領域130a、130bの傾斜(曲率)よりも大きく、領域132a、132bにおけるバレル102の先細りが増加する程度に従う。バレル102は、外面110a、110bの反対側にある内側側壁134a、134bをさらに含む。
【0088】
ここで、図7~12に目を向けると、光学アセンブリ160は、複数の光学部品(また、光学素子とも称される)を含み、それには、一組のレンズ光学素子(すなわち、レンズ)200、300、400、500、およびベース光学素子600(区別なく「ベース」と称される)が含まれる。ここでは、4つのレンズが示されているが、4つよりも少ないレンズ、または4つよりも多いレンズを利用する画像プロジェクタ100の他の構成が可能である。考察されるように、レンズ200、300、400、500は、協働して、色収差および/または球面収差の低減、画像サイズの低減、コリメーションなどを含む、様々な光学機能を実行する。
【0089】
図5図6図9図10、および図13図16に示すように、光学アセンブリ160の光学部品200、300、400、500、600は、スタック構成に配設されている。このスタック構成は、図5図6、および図14図16に示すように、光学部品200、300、400、500がバレル102の中空部分内(すなわち、内側)に位置決めされるように展開されており、レンズ200は、バレル102の狭い端部106またはその近くの一方の端部に位置決めされ、ベース600は、バレル102の広い端部104またはその近くの他方の端部に位置決めされている。ベース600の一部分もまた、バレル102の中空部分内に展開されている。
【0090】
以下でさらに詳細に考察されるように、光学アセンブリ160の光学部品200、300、400、500、600の各々は、1つ以上の表面、溝、面取り溝、縁端部、面取り縁端部、表面のセグメント、またはそのようなタイプの他の同様の機械的構造の配設から形成された一組の係合構成を有する。本実施形態では、いくつかの光学部品は、2つの係合構成の組を有し、これに対して、他の光学部品は、4つの係合構成の組を有する。特に、スタック構成の一方の端部にある光学部品200は、光学部品の背面に展開された一対の係合構成を有する。スタック構成の他方の端部にある光学部品600は、光学部品の正面に展開された第1の対の係合構成、ならびに光学部品のそれぞれの上面および下面から上向きおよび下向きに突出する第2の対の係合構成を有する。スタック構成の残りの光学部品(すなわち、スタック構成の両端部にある光学部品200、600の間に位置決めされた光学部品300、400、500)は、各々、光学部品の正面に展開された第1の対の係合構成、および光学部品の背面に展開された第2の対の係合構成を有する。スタック構成の隣接する光学部品の各対について、その対内の光学部品の各々の少なくともいくつかの係合構成は、それに応じて、互いに係合するように構成されている。言い替えると、対内の第1の光学部品の少なくともいくつかの係合構成は、対内の第2の光学部品の少なくともいくつかの係合構成と係合するように構成され、対内の第2の第1の光学部品の少なくともいくつかの係合構成は、対内の第1の光学部品の少なくともいくつかの係合構成と係合するように構成されている。隣接する光学部品の対のこれらの係合構成は、それに応じて構成され、隣接する光学部品間の連動係合を促進するように互いに係合する。隣接する光学部品間の連動係合は、機械的係合であり、これは、光学部品間に接着剤を使用しないで、光学アセンブリ160の光学部品を相互接続することを意味する。
【0091】
ベース光学素子600は、マイクロディスプレイデバイス136によって放出される光波にとって透明である材料から形成される(すなわち、ベース600は、光伝送している)。ベース600は、光学的機能および機械的機能の両方を実行し、特に、ベース600の係合構成のいくつかは、スタック構成の隣接する光学部品(例えば、光学部品500)と係合するようにさらに構成され、これに対して、ベース600の残りの係合構成は、広い端部104に位置されたバレル102の対応する係合構成と係合するように構成されている。ベース600とバレル102との間の係合により、ベース600がバレル102内にレンズ200、300、400、500を維持することが可能になる。ベース600によって実行される光学機能は、本開示の後続のセクションで詳細に説明されるであろう。
【0092】
図7図12、および図20図29をまず参照して、ここで、光学アセンブリ160の光学部品の構造および一般的な光学機能がより詳細に説明される。一般に、レンズ200、300、400、500のそれぞれは、2つの部分からなっている単一の単体部材として形成され、その2つの部分とは、光パワーを入射光に適用するレンズ機能部分(一対の光学表面、およびそれらの光学表面間の(すなわち、それらによって制限された)光学領域の形態)、ならびにレンズにともに相互接続して取り付け、かつベース600に相互接続するための1つ以上の取り付け部分(係合構成を有する)である。ベース600はまた、2つの部分からなっている単一の単体部材として形成され、その2つの部分とは、入射光の横断角度(各波長について光学的にわずかに異なる)を変化させる光パワー適用部分(一対の光学表面、およびそれらの光学表面間の(すなわち、それらの光学表面によって制限された)光学領域の形態)、ならびにレンズ500およびバレル102と係合し、かつ光学アセンブリ160をLOE50および/または光学内部結合構成42に取り付けるための取り付け部分(係合構成を有する)である。
【0093】
考察されるように、光学アセンブリ160の各光学部品について、その光学部品の光学表面は、光学部品の対向する側面にあり、正面および背面と称される。この文書の文脈内では、光学アセンブリ160の光学部品の正面は、通常、バレル102の狭い端部106に最も近い(ならびに、等価的に、マイクロディスプレイデバイス136に最も近く、バレル102の広い端部104から最も遠く、かつLOE50の主要表面52bから最も遠い)光学部品の側面を指す。また、この文書の文脈内では、光学アセンブリ160の光学部品の背面(また、「後面」とも称される)は、通常、バレル102の広い端部104に最も近い(ならびに、等価的に、LOE50の主要表面52bに最も近く、バレル102の狭い端部106から最も遠く、かつマイクロディスプレイデバイス136から最も遠い)光学部品の側面を指す。
【0094】
続いて、図7図12、および図20図29を参照し、ならびに特に図20および図21を参照すると、レンズ200は、レンズ200の正面および背面に、それぞれ、2つの略対向する光学表面202、204を含む。この非限定的で例示的な実施態様では、表面202は、凹面であり、表面204は、凸面であり、表面202、204の両方の表面プロファイルは、非球面である。本明細書では、他の表面プロファイルが想定され、例えば、球面が含まれる。レンズの表面プロファイルは、様々な要因に依存する可能性があり、その要因には、例えば、画像プロジェクタの特定の用途、光学アセンブリ内のレンズの数、およびレンズを製造する材料が含まれる。表面202は、レンズ200の正面の概して平面状の表面210に対して凹面である。表面210は、上面部分212aおよび下面部分212bを含む。表面202、204は、一対の側面206、208の部分とともに、一般に、マイクロディスプレイデバイス136からの入射光に光パワーを適用するレンズ200のレンズ機能部分を画定する。画像プロジェクタ100の一部として展開されるときに、表面202は、マイクロディスプレイデバイス136と対面する関係にある。レンズ200は、一般に、視野レンズとして構成され、その視野レンズは、マイクロディスプレイデバイス136によって生成された画像のサイズを縮小し、かつ/または視野曲率収差の影響を抑制するための機能を含む様々な光学機能を実行する。
【0095】
レンズ200は、レンズ200の背面に向かって、かつレンズ200の対向する周辺部分から外向きに延在する一対の脚部214a、214b(または「枝」)を有する。図面に示されている光学アセンブリ160の非限定的な配向では、脚部214a、214bは、レンズ200のそれぞれの上部周辺部分および下部周辺部分から延在している(したがって、この文脈内では、「上部脚部」214aおよび「下部脚部」214bと称されることがある)。脚部214a、214bは、概して、図20および図21の配向の垂直軸に沿って、レンズ200の中心から外向きに拡がり、その結果、図15に示された断面図に見られるように、バレル102の内側側壁構成128の領域132a、132bの曲率または傾斜に略対応する。脚部214a、214bは、一般に、主要曲面216a、216bを有するフラップ型構造であり、レンズ200の頂部周辺部分および底部周辺部分から接線方向の外側に延在する。側面206、208は、一般に、図20および図21の配向の水平軸に沿って、レンズ200の中心から外向きに拡がり、その結果、図13および14に示すように、表面216a、216bは、レンズ200の上面図(および底面図)で等脚台形形状を形成する。
【0096】
脚部214a、214bは、レンズ200の背面の上部および下部における対応する終端領域218a、218bで終端する。終端領域218a、218bの一部は、レンズ200の、それぞれの上部係合構成226aおよび下部係合構成226bを形成する。終端領域218a、218bは、対応する面取り縁端部220a、220bを含む。面取り縁端部220aは、一対の(好ましくは、同一平面の)表面222a、224aから形成され、面取り縁端部220bは、一対の表面222b、224bから形成されている。表面224aはまた、脚部214aの主要上部曲面216aを有する縁端部も形成し、表面224bはまた、脚部214bの主要下部曲面216bを有する縁端部も形成することに留意されたい。面取り縁端部220a、220b(およびそれらの縁端部を形成する表面222a、224a、および222b、224b)は、レンズ200の係合構成226a、226bを形成し、レンズ300の対応する係合構成と係合するように構成されている。曲面216a、216bは、少なくとも1つの寸法、特に表面206、208の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。面取り縁端部220a、220bもまた、表面216a、216bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。要するに、表面222a、224a、および222b、224b(面取り縁端部220aおよび220bをそれぞれ形成する)もまた、面取り縁端部220a、220bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0097】
バレル102に挿入されると、レンズ200は、同一平面上の上面部分212aおよび下面部分212bが外面118の略反対側にあるバレル102の内側側壁(表面)126に接触する(または近接して接触する)ように、展開される。
【0098】
レンズ200は、131および133と指定された一対の側面縁端部をさらに含む。縁端部131は、表面206、210の交線から形成され、縁端部133は、表面208、210の交線から形成されている。縁端部131、133は、表面216a、216bによって対向する端部で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成している。特定の実施形態では、縁端部131、133(および/または終端コーナー領域)を使用して、バレル102内のレンズ200(および光学アセンブリ160の他のレンズ)の回転を制限または限定することができる。
【0099】
続いて図7図12、および図20図29を参照し、特に図22および図23を参照すると、レンズ300は、レンズ300の正面および背面に、それぞれ、2つの略対向する光学表面302、304を含む。レンズ300は、レンズ200の表面204と対面する関係にある表面302とともに展開されている。表面302、304は、一対の側面306、308とともに、一般に、光パワーを入射光に適用するレンズ300のレンズ機能部分を画定する。この非限定的で例示的な実施態様では、レンズ300は、両凸面レンズであり、表面302、304の両方の表面プロファイルは、非球面である。ただし、図からわかるように、表面304の曲率の程度は、表面302のそれよりもはるかに大きい。考察されるように、レンズ300は、レンズ400とともに動作して、色収差の影響を低減する色消しのように機能する。
【0100】
レンズ300は、レンズ300の対向する周辺部分から外向きに延在する一対の脚部310a、310b(または「枝」)を有する。図面に示された光学アセンブリ160の非限定的な配向では、脚部310a、310bは、レンズ300のそれぞれの上部周辺部分および下部周辺部分から延在する(したがって、この文脈内では、「上部脚部」310aおよび「下部脚部」310bと称されることがある)。脚部310aおよび310bは、一般に、フラップ型構造であり、この構造は、レンズ300の頂部周辺部分および底部周辺部分から接線方向の外向きに延在する主要曲面312a、312bを有する。側面306、308は、一般に、図22および図23の配向の水平軸に沿ってレンズ300の中心から外向きに拡がり、その結果、図13および図14に示すように、表面312a、312bは、レンズ300の頂面(および底面)図において等脚台形形状を形成する。
【0101】
脚部310aは、一般に、2つの対向する方向に(一方は、レンズ200に向かって、他方は、レンズ400に向かって)延在し、2つの終端領域314a、324aで終端する。同様に、脚部310bは、一般に、2つの対向する方向に(一方は、レンズ200に向かって、他方は、レンズ400に向かって)延在し、2つの終端領域314b、324bで終端する。終端領域314a、314bは、レンズ300の正面のそれぞれの上部および下部に形成され、終端領域324a、324bは、レンズ300の背面のそれぞれの上部および下部に形成されている。
【0102】
終端領域314a、314bの一部は、レンズ300の、それぞれの上部および下部の第1の係合構成336a、336bを形成し、それらの係合構成は、レンズ200の対応する係合構成226a、226bと係合するように構成されている。終端領域314a、314bは、対応する面取り溝316a、316bを含む。面取り溝316aは、レンズ300の正面に形成された一対の表面318a、320aから形成され、面取り溝316bは、一対の表面318b、320bから形成されている。表面318a、318bは、好ましくは同一平面上の表面である。面取り溝316a、316bは、少なくとも1つの寸法、特に、表面306、308の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面318a、320a、および318b、320b(それぞれ、面取り溝316aおよび316bを形成する)もまた、面取り溝316a、316bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0103】
面取り溝316a、316b(およびそれらの溝を形成する表面318a、320a、318b、320b)は、レンズ300の上部および下部の第1の係合構成336a、336bを形成し、レンズ200の対応する係合構成226a、226bと係合するように構成されている。特に、面取り溝316aの弓形プロファイルは、面取り縁端部220aの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部220aは、面取り溝316a内に嵌合するように構成され、その結果、表面222aおよび224aの部分は、それぞれ、表面318aおよび320aの部分に接触する。同様に、面取り溝316bの弓形プロファイルは、面取り縁端部220bの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部220bは、面取り溝316b内に嵌合するように構成され、その結果、表面222bおよび224bの部分は、それぞれ、表面318bおよび320bの部分に接触する。この文書の文脈内では、2つの表面の一部は、それらの部分が互いに同じ高さに着座している場合、接触していると言われる。このような2つの表面間の接触はまた、2つの表面が互いに当接しているものとみなすこともできる。このような表面が互いに接触する領域は、本明細書では、界面領域と称される。
【0104】
この非限定的で例示的な構成では、終端領域314a、314bの各々は、322a、332a、および322b、332bで指定された2つの対の縁端部を含むことに留意されたい。縁端部322aは、表面328a、306の交線から形成され、縁端部332aは、表面328a、308の交線から形成されている。表面328aは、表面320aおよび312aの両方で縁端部を共有する弓形プロファイルを有する、略平面状の表面である。同様に、縁端部322bは、表面328b、306の交線から形成され、縁端部332bは、表面328b、308の交線から形成されている。表面328bは、表面320bおよび312bの両方で縁端部を共有する弓形プロファイルを有する、略平面状の表面(表面328aと同一平面上にある)である。
【0105】
縁端部322a、332aは、表面312aによって上端で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成する。同様に、縁端部322b、332bは、表面312bによって下端で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成する。特定の実施形態では、縁端部322a、332a、322b、332b(および/または終端コーナー領域)を使用して、バレル102内のレンズ300(および光学アセンブリ160の他のレンズ)の回転を制限または限定することができる。
【0106】
終端領域324a、324bの一部は、レンズ300の、それぞれの上部および下部の第2の係合構成338a、338bを形成し、それらの係合構成は、レンズ400の対応する係合構成と係合するように構成されている。終端領域324a、324bは、対応する面取り縁端部326a、326bを含む。面取り縁端部326aは、一対の表面330a、334aから形成され、面取り縁端部326bは、一対の表面330b、334bから形成されている。表面330a、330bは、好ましくは同一平面上の表面であり、レンズ300の背面に形成されている。面取り縁端部326a、326b(およびそれらの縁端部を形成する表面330a、334a、330b、334b)は、レンズ300の上部および下部の第2の係合構成338a、338bを形成し、レンズ400の対応する係合構成と係合するように構成されている。面取り縁端部326a、326bは、少なくとも1つの寸法、特に、表面306、308の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面330a、334a、および330b、334b(面取り縁端部326aおよび326bをそれぞれ形成する)もまた、面取り縁端部326a、326bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。この非限定的で例示的な構成では、表面334aはまた、310aの主要上面を有する縁端部(面取り縁端部)も形成し、表面334bはまた、脚部310bの主要下面を有する縁端部(面取り縁端部)も形成することに留意されたい。
【0107】
続いて、図7図12、および図20図29を参照し、特に図24および図25を参照すると、レンズ400は、レンズ400の正面および背面に、それぞれ、2つの略対向する光学表面402、404を含む。レンズ400は、レンズ300の表面304と対面する関係にある表面402とともに展開されている。表面402、404は、一対の側面406、408とともに、一般に、光パワーを入射光に適用するレンズ400のレンズ機能部分を画定する。この非限定的で例示的な実施態様では、レンズ400は、凹面-凸面であり(すなわち、表面402は、凹面であり、かつ表面404は、凸面であり)、表面402および404の表面プロファイルは、それぞれ、非球面および球面である。前述のように、この例では、レンズ400は、レンズ300とともに動作して、色収差の影響を低減する色消しのように機能する。好ましくは、表面304、402は、互いに同一の反転バージョンではないが、表面304が表面402によって作り出された凹面内に略適合するように、略それに応じて構成される。
【0108】
レンズ400は、レンズ400の対向する周辺部分から外向きに延在する一対の脚部410a、410b(または「枝」)を有する。図面に示された光学アセンブリ160の非限定的な配向では、脚部410a、410bは、レンズ400のそれぞれの上部周辺部分および下部周辺部分から延在する(したがって、この文脈内では、「上部脚部」410aおよび「下部脚部」410bと称されることがある)。脚部410a、410bは、概ね、フラップ型構造であり、この構造は、レンズ400の頂部周辺部分および底部周辺部分から接線方向の外向きに延在する主要曲面412a、412bを有する。曲面412a、412bは、少なくとも1つの寸法、特に表面406、408の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。側面406、408は、一般に、図24および図25の配向の水平軸に沿って、レンズ400の中心から外向きに拡がり、その結果、図13および図14に示すように、表面412a、412bは、レンズ400の上面図(および底面図)において、等脚台形形状を形成する。
【0109】
脚部410aは、2つの対向する方向に(一方は、レンズ300に向かって、他方は、レンズ500に向かって)概ね延在し、2つの終端領域414a、428aで終端する。同様に、脚部410bは、2つの対向する方向に(一方は、レンズ300に向かって、他方は、レンズ500に向かって)概ね延在し、2つの終端領域414b、428bで終端する。画像プロジェクタ100のこの非限定的で例示的な構成では、脚部410a、410bは、レンズ300に向かう方向よりもレンズ500に向かう方向にさらに延在する。終端領域414a、414bは、レンズ400の正面のそれぞれの上部および下部に形成され、終端領域428a、428bは、レンズ400の背面のそれぞれの上部および下部に形成されている。
【0110】
終端領域414a、414bの一部は、レンズ400の、それぞれの上部および下部の第1の係合構成436a、436bを形成し、それらの係合構成は、レンズ300の対応する係合構成338a、338bと係合するように構成されている。終端領域414a、414bは、対応する面取り溝416a、416bを含む。面取り溝416aは、一対の表面418a、420aから形成され、面取り溝416bは、一対の表面418b、420bから形成されている。表面418a、418bは、好ましくは同一平面上の表面であり、レンズ400の正面に形成されている。面取り溝416a、416bは、少なくとも1つの寸法、特に表面406、408の間にまたがる寸法で、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面418a、420a、および418b、420b(面取り溝416aおよび416bをそれぞれ形成する)もまた、面取り溝416a、416bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0111】
面取り溝416a、416b(およびそれらを形成する表面418a、420a、418b、420b)は、レンズ400の第1の係合構成436a、436bを形成し、レンズ300の対応する係合構成338a、338bと係合するように構成されている。特に、面取り溝416aの弓形プロファイルは、面取り縁端部326aの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部326aは、面取り溝416a内に嵌合するように構成され、その結果、表面330aおよび334aの部分は、それぞれ、表面418aおよび420aの部分に接触する。同様に、面取り溝416bの弓形プロファイルは、面取り縁端部326bの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部326bは、面取り溝416b内に嵌合するように構成され、その結果、表面330bおよび334bの部分は、それぞれ、表面418bおよび420bの部分に接触する。
【0112】
この非限定的で例示的な構成では、終端領域414a、414bの各々は、422a、424a、および422b、424bで指定される2つの対の縁端部を含むことに留意されたい。縁端部422aは、表面426a、406の交線から形成され、縁端部424aは、表面426a、408の交線から形成されている。表面426aは、表面420aで縁端部(面取り縁端部)を形成する終端領域414aの別の表面である。同様に、縁端部422bは、表面426b、406の交線から形成され、縁端部424bは、表面426b、408の交線から形成されている。表面426bは、表面420bで縁端部(面取り縁端部)を形成する終端領域414bの別の表面である。表面426a、426bは、好ましくは同一平面上の表面であり、レンズ400の正面に形成されている。
【0113】
縁端部422a、424aは、表面412aによって上端で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成する。同様に、縁端部422b、424bは、表面412bによって下端で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成する。特定の実施形態では、縁端部422a、424a、422b、424b(および/または終端コーナー領域)を使用して、バレル102内のレンズ400(および光学アセンブリ160の他のレンズ)の回転を制限または限定することができる。
【0114】
終端領域428a、428bの一部は、レンズ400の、それぞれの上部および下部の第2の係合構成438a、438bを形成し、それらの係合構成は、レンズ500の対応する係合構成と係合するように構成されている。終端領域428a、428bは、対応する面取り縁端部430a、430bを含む。面取り縁端部430a、430bは、表面432a、434aおよび432b、434bのそれぞれの対で形成されている。表面432a、432bは、好ましくは同一平面上の表面であり、レンズ400の背面上に形成されている。面取り縁端部430a、430b(およびそれらを形成する表面432a、434a、432b、434b)は、レンズ400の上部および下部の第2の係合構成438a、438bを形成し、レンズ500の対応する係合構成と係合するように構成されている。面取り縁端部430a、430bは、少なくとも1つの寸法、特に表面406、408の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面432a、434a、および432b、434b(面取り縁端部430aおよび430bをそれぞれ形成する)はまた、面取り縁端部430a、430bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0115】
続いて、図7図12、および図20図29を参照し、特に図26および図27を参照すると、レンズ500は、レンズ500の正面および背面に、それぞれ、2つの略対向する光学表面502、504を含む。レンズ500は、レンズ400の表面404と対面する関係にある表面502とともに展開されている。表面502、504は、一対の側面506、508とともに、一般に、光パワーを入射光に適用するレンズ500のレンズ機能部分を画定する。この非限定的で例示的な実施態様では、レンズ500は、両凸面レンズであり、表面502、504の表面プロファイルは、それぞれ、非球面および球面である。レンズ200は、概ね、コリメーティングレンズとして構成され、マイクロディスプレイデバイス136によって生成された画像光をコリメートすることによって、光学アセンブリ160の主要なコリメーティング機能を実行する。
【0116】
レンズ500は、レンズ500の対向する周辺部分から外向きに延在する一対の脚部510a、510b(または「枝」)を有する。図面に示された光学アセンブリ160の非限定的配向では、脚部510a、510bは、レンズ500のそれぞれの上部周辺部分および下部周辺部分から延在する(したがって、この文脈内では、「上部脚部」510aおよび「下部脚部」510bと称されることがある)。脚部510a、510bは、概ね、フラップ型構造であり、この構造は、レンズ500の頂部周辺部分および底部周辺部分から接線方向の外向きに延在する主要曲面512a、512bを有する。曲面512a、512bは、少なくとも1つの寸法、特に表面506、508の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。側面506、508は、図26および図27の配向の水平軸に沿って、レンズ500の中心から外向きに概ね拡がり、その結果、図13および図14に示すように、表面512a、512bは、レンズ500の上面図(および底面図)において等脚台形形状を形成する。
【0117】
脚部510aは、2つの対向する方向に(一方は、レンズ400に向かって、他方は、レンズ600に向かって)概ね延在し、2つの終端領域514a、524aで終端する。同様に、脚部510bは、2つの対向する方向に(一方は、レンズ400に向かって、他方は、レンズ600に向かって)概ね延在し、2つの終端領域514b、524bで終端する。画像プロジェクタ100のこの非限定的で例示的な構成では、脚部510a、510bは、レンズ400に向かう方向よりも、ベース600に向かう方向にさらに延在する。終端領域514a、514bは、レンズ500の正面のそれぞれの上部および下部に形成され、終端領域524a、524bは、レンズ500の背面のそれぞれの上部および下部に形成されている。
【0118】
終端領域514a、514bの一部は、レンズ500の、それぞれの上部および下部の第1の係合構成536a、536bを形成し、それらの係合構成は、レンズ400の対応する係合構成438a、438bと係合するように構成されている。終端領域514a、514bは、対応する面取り溝516a、516bを含む。面取り溝516aは、一対の表面518a、520aから形成され、面取り溝516bは、一対の表面518b、520bから形成されている。表面518a、518bは、好ましくは同一平面上の表面であり、レンズ500の正面に形成されている。面取り溝516a、516bは、少なくとも1つの寸法、特に表面506、508の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面518a、520a、および518b、520b(面取り溝516aおよび516bをそれぞれ形成する)もまた、面取り溝516a、516bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0119】
面取り溝516a、516b(およびそれらを形成する表面518a、520a、518b、520b)は、レンズ500の第1の係合構成536a、536bを形成し、レンズ400の対応する係合構成438a、438bと係合するように構成されている。特に、面取り溝516aの弓形プロファイルは、面取り縁端部430aの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部430aは、面取り溝516a内に嵌合するように構成され、その結果、表面432aおよび434aの部分は、それぞれ、表面518aおよび520aの部分に接触する。同様に、面取り溝516bの弓形プロファイルは、面取り縁端部430bの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部430bは、面取り溝516b内に適合するように構成され、その結果、表面432bおよび432bの部分は、それぞれ、表面518bおよび520bの部分に接触する。
【0120】
この非限定的で例示的な構成では、終端領域514a、514bの各々は、522a、526a、および522b、526bで指定される2つの対の縁端部を含むことに留意されたい。縁端部522aは、表面532a、506の交線から形成され、縁端部526aは、表面532a、508の交線から形成されている。表面532aは、レンズ500の正面に形成され、かつ表面520aおよび512aの両方で縁端部を共有する弓形プロファイルを有する、略平面状の表面である。同様に、縁端部522bは、表面532b、506の交線から形成され、縁端部526bは、表面532b、508の交線から形成されている。表面532bは、レンズ500の正面に形成され、かつ表面520bおよび512bの両方で縁端部を共有する弓形プロファイルを有する、略平面状の表面(表面532aと同一平面上の)である。
【0121】
縁端部522a、526aは、表面512aによって上端で終端されて、それぞれの終端コーナー領域を形成している。同様に、縁端部522b、526bは、表面512bによって下端で終端されて、終端コーナー領域を形成している。特定の実施形態では、縁端部522a、526a、522b、526b(および/または終端コーナー領域)を使用して、バレル102内のレンズ500(および光学アセンブリ160の他のレンズ)の回転を制限または限定することができる。
【0122】
終端領域524a、524bの一部は、レンズ500の、それぞれの上部および下部の第2の係合構成538a、538bを形成し、それらの係合構成は、レンズ600の対応する係合構成と係合するように構成されている。終端領域524a、524bは、対応する面取り縁端部528a、528bを含む。面取り縁端部528a、528bは、表面530a、534aおよび530b、534bのそれぞれの対で形成されている。表面534a、534bは、好ましくは同一平面上であり、レンズ500の背面に形成されている。面取り縁端部528a、528b(およびそれらを形成する表面530a、534a、530b、534b)は、レンズ500の第2の係合構成を形成し、ベース600の対応する係合構成と係合するように構成されている。面取り縁端部528a、528bは、少なくとも1つの寸法、特に表面506、508の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面530a、534a、および530b、534b(面取り縁端部528aおよび528bをそれぞれ形成する)もまた、面取り縁端部528a、528bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0123】
図5図6図9図10、および図13図15に見られるように、光学部品200、300、400、500、600は、スタック構成の前方から後方に配設されており、このことは、所与の光学部品の正面または背面が、スタック内の隣接する光学部品の背面または正面と対面する関係にあることを意味する。さらに、レンズ200、300、400、500は、入れ子構成に配設されている。図13および図14は、入れ子構成の特定の特徴を示しており、表面206、306、406、506、および表面208、308、408、508は、2つの組の平行な平面内にある(すなわち、表面206、306、406、506は、互いに平行であり、表面208、308、408、508は、互いに平行であり、かつ表面206、306、406、506の平面に対して傾いている)。図5図6図9図10、および図15は、入れ子構成の別の特定の特徴を示しており、レンズ200、300、400、500の脚部は、一般に、バレル102の狭い端部106から広い端部104に移動するときに、外側に向かって次第に拡張する(すなわち、レンズ500の脚部510a、510bは、レンズ400の脚部410a、410bよりも広く拡張し、当該脚部は、レンズ300の脚部310a、310bよりも広く拡張し、当該脚部は、レンズ200の脚部214a、214bよりも広く拡張する)。副産物として、レンズ200の関連する終端領域の部分が、レンズ300の関連する終端領域の部分の内側に嵌合し、レンズ300の関連する終端領域の部分が、レンズ400の関連する終端領域の部分の内側に嵌合し、レンズ400の関連する終端領域の部分が、レンズ500の関連する終端領域の部分の内側に嵌合する。このようなレンズの脚部の拡張がある程度外向きに徐々に増加すること、および終端領域の各部分間の嵌合により、光学アセンブリ160のレンズの主要表面216a、216b、312a、312b、412a、412b、512a、512bにおける全体的な輪郭を促進し、その輪郭は、一般に、バレル102の内側部分(すなわち、領域130a、130b、132a、132b)の輪郭に一致する。
【0124】
特定の好ましい実施形態では、レンズ200、300、400、500の各々は、光学アセンブリ160の中心光軸に関して対称である。図13では、光軸は、レンズ200、300、400、500の中心に置かれる垂直軸(すなわち、表面212a、212b、328a、328b、426a、426b、532a、532bに対して垂直であり、レンズ200、300、400、500の各々の中心を通過する軸)である。光軸に対して平行である平面で切り取られた画像プロジェクタ100の断面(図16に示されている)から判断すると、レンズ200、300、400、500は、光軸を中心とする2段折り畳み式対称性を有する平面切頭レンズである。光軸に対して垂直である平面で切り取られた画像プロジェクタ100の断面(図15に示されている)から判断すると、レンズ200、300、400、500は、光軸に対して直交する軸に関してそのような対称性を持たないことが理解され得る。実際に、かつ上述したように、レンズ200、300、400、500の各々の光学表面の対は、同一ではなく(および、ほとんどの場合には、様々な表面プロファイルを有する)、それは、そのような対称性を有することを排除する。レンズの光学表面の幾何学的形状の変動により、各レンズの、1とは大きく異なるアスペクト比がもたらされる。この文書の文脈内では、レンズのアスペクト比は、一般に、レンズ長に対するレンズ幅の比として定義され、この場合、その長さは、レンズの脚部間の距離として大まかに測定され、その幅は、レンズの一対の側面の間の距離として大まかに測定される。画像プロジェクタ100の出力で良好な画像均一性を提供するために見出されたアスペクト比の特に好適な範囲は、レンズ200、300、400、500の場合、それぞれ、0.3~0.5、0.1~0.3、0.3~0.5、0.1~0.35である。
【0125】
図7~12、および20~29を引き続き参照し、特に、図28および29を参照すると、ベース600は、ベース600の正面および背面に、それぞれ、2つの平面の光学表面602、604を含む。ベース600は、レンズ500の表面504と対面する関係にある表面602、およびLOE50の主要表面52bのうちの1つと対面する関係にある表面604とともに展開されている。表面602は、好ましくは(レンズ200の)表面210および(バレル102の)表面126に対して斜めの角度にある。
【0126】
本発明の別の態様によれば、(例えば、反射型光学内部結合構成として実装される場合)ベース600は、LOE50および光学内部結合構成42によって引き起こされる色収差を補償または抑制するための光学的機能、ならびにバレル102内に光学レンズ160を維持するための機械的機能を実行する。
【0127】
本発明のこの態様による光学的機能は、ここでは簡単に考察され、本開示の以降のセクションでさらに詳細に考察されるであろう。前置きとして、色収差は、プリズムなどの光学素子がすべての色の光を同じ地点に向けさせることができない効果である。光学素子の屈折率は、光の波長に対して変化し、このため、白色光が光学素子に当たると、白色光の個別の色成分の波長が分散されて、成分色が空間的に分離する。
【0128】
LOEおよび光学内部結合構成を展開すると(例えば、NEDまたはHMDデバイスの一部として)、LOEおよび光学内部結合構成は、観察者の眼に対して斜めの角度で位置決めすることができる。これは、図1で部分的に見ることができ、そこでは、(結合プリズム16およびLOE10の)表面17cおよび15は、EMB28に対して斜めの角度をなしている。図1からはっきりとは明確ではないが、主要外面12bはまた、EMB28に対して斜めに位置決めすることもできる(口語表現を用いて、「面曲線」と称される現象)。そのようなシナリオでは、LOEおよび光学内部結合構成は、色収差を引き起こし得る分光特性を呈示し、それによって、画像(光学外部結合構成、例えば、部分的に反射する表面によってLOEから結合される)は、FOVの非対称の内部結合角度および外部結合角度に起因してゆがめられる。さらに、LOE内に結合されて眼に向かって外へ結合される、画像プロジェクタから放射する光波は、彩色的に収差がある。色収差を抑制するために、ベース600は、断面においてプリズム(またはウェッジ)として設計される。これは、図16および図19に例示され、表面604が表面602に対して傾いていることを理解することができる。この構成では、表面604は、LOE50の主要表面52bに対して平行に展開され、(表面602に対する)表面604の傾斜角度は、画像プロジェクタ100がLOE50に対して展開される全体的な角度を(部分的に)画定する。この画像プロジェクタの展開角度(図17では、θprojとしてラベル表示されている)は、光学アセンブリ160のレンズの中心光軸(図17では、垂直軸であり、概ね、マイクロディスプレイデバイス136の平面に対する法線に沿っている)と、主要外面52bの平面との間の角度として測定される。色収差を抑制するためのベース600の光学的機能の詳細については、以下にさらに詳細に説明されるであろう。表面602、604と関連付けられる前述の傾斜角度は、LOE50に対して設計されることについて、一般的に留意されたい。
【0129】
ここで、ベース600の構造の説明を続けると、一対の平面の側面(側壁)606、608が、表面602、604の間で境界を接して延在している。側面606は、表面604が表面602に対して傾斜しているため、側面608よりも一般に幅広い(またはより広い)。このため、表面606および608は、それぞれ、広い表面および狭い表面として、区別なく称されることがある。
【0130】
ベース600は、一般に、ベース600の対向する端部に着座する上部周辺部分610aおよび下部周辺部分610bを含む。曲面612a、612bは、周辺部分610a、610bの外面を形成する。これらの曲面612a、612bは、「上部曲面」612aおよび「下部曲面」612bと称される。曲面612a、612bの曲率は、一般に、バレル102の領域130a、130bの曲率に一致する。平面状の表面614a、614b(好ましくは、同一平面上の表面)は、周辺部分610a、610bの正面に形成されている。
【0131】
一対の突起部616a、616bが、表面614a、614bから外向きに(光学アセンブリ160が組み立てられるときの、レンズ500に向かう方向に)延在する。突起部616a、616bは、区別なく、「上部突起部」616aおよび「下部突起部」616bと称される。突起部616a、616bの部分は、表面614a、614bとともに、ベース600の、それぞれの上部638aおよび下部638bの第1の係合構成を形成し、それらの係合構成は、レンズ500の対応する係合構成538a、538bと係合するように構成されている。
【0132】
突起部616aおよび616bは、それぞれ、一対の表面618a、622a、および618b、622bよって形成されている。一対の面取り溝620aおよび620bが、それぞれ、一対の表面614a、618a、および614b、618bから形成されている。面取り溝620a、620bは、少なくとも1つの寸法、特に表面606、608の間にまたがる寸法において、弓形プロファイルを有する(すなわち、円弧形状を有する)。要するに、表面614a、618a、および614b、618b(それぞれ、面取り溝620aおよび620bを形成する)もまた、面取り溝620a、620bの弓形プロファイルと同じ寸法の弓形プロファイルを有する。
【0133】
面取り溝620a、620b(およびそれらを形成する表面614a、618a、614b、618b)は、ベース600の上部および下部の第1の係合構成638a、638bを形成し、レンズ500の対応する係合構成538a、538bと係合するように構成されている。特に、面取り溝620aの弓形プロファイルは、面取り縁端部528aの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部528aは、面取り溝620a内に嵌合するように構成され、その結果、表面530aおよび534aの部分は、それぞれ、表面618aおよび614aの部分に接触する。同様に、面取り溝620bの弓形プロファイルは、面取り縁端部528bの弓形プロファイルと整合し、面取り縁端部528bは、面取り溝620b内に嵌合するように構成され、その結果、表面530bおよび534bの部分は、それぞれ、表面618bおよび614bの部分に接触する。
【0134】
フランジ624aが、曲面612aの中心領域から上向きに突出している。このフランジ616aは、バレル102の広い端部104の受容部分112の上部にあるチャネル114aとスライド可能に係合するように構成されている。図面では、チャネル114aは、端部104の上部のスリットまたはスロットとして示され、それは、特定の量だけ内向きに延在し、かつ外面108a内の側壁116aによって終端されている。フランジ624aおよびチャネル114aは、それに応じて、フランジ624aとチャネル114aとの間の連動係合を促進するように構成されている。
【0135】
同様に、フランジ624bが、曲面612bの中心領域から下向きに突出している。このフランジ624bは、バレル102の広い端部104の受容部分112の下部にあるチャネル114bとスライド可能に係合するように構成されている。図面では、チャネル114bは、端部104の下部にあるスリットまたはスロットとして示され、それは、特定の量だけ内向きに延在し、かつ外面108bの側壁116bによって終端されている。フランジ624bおよびチャネル114bは、それに応じて、フランジ624bとチャネル114bとの間の連動係合を促進するように構成されている。フランジ624a、624bは、ベース600のそれぞれの上部および下部の第2の係合構成640a、640bの一部を形成し、チャネル114a、114bは、バレル102の一組の係合構成117a、117bの一部を形成する。
【0136】
フランジ624a、624bは、ベース600の正面に形成されたそれぞれの前方の(好ましくは、同一平面上の)表面626a、626bを含み、それらの表面は、平面状の表面614a、614bとそれぞれ隣接する表面を形成している。ベース600は、対応するチャネル114a、114bにフランジ624a、624bがスライド可能に係合するように、受容部分112でバレル102と係合するように構成され、その対応するチャネルは、バレル102の係合構成117a、117bの一部を形成する。ベース600が受容部分112と係合されると、フランジ624a、624bの表面は、チャネル114a、114b内に挿入され、その結果、表面626a、626bの部分は、それぞれの側壁116a、116b(バレル102の内側部分への、ベース600のさらなる動きを制限する)に接触する。さらに、曲面612a、612bの部分は、内側側壁構成128のそれぞれの領域130a、130bの部分に近づく(すなわち、ほぼ接触する、または、場合によっては、接触する)状態になる。
【0137】
フランジ624a、624bおよびチャネル114a、114bは、それに応じて、フランジ624a、624bと、チャネル114a、114bとの間の対応する構成を促進するように寸法決定され、そのことにより、フランジ624a、624bと、チャネル114a、114bとの間のスライド可能な連動係合を可能にすることに留意されたい。フランジ624a、624bと、チャネル114a、114bとの間の対応する構成は、必ずしも固定された連動係合ではないが、フランジ624a、624bがチャネル114a、114bによって受容されたときに、ベース600は、受容部分112内に維持されるようなものである。以下で考察されるように、固定係合は、好ましくは、ベース600の部分と、受容部分112の部分との間に接着剤を適用することによって達成される。特定の非限定的な実施態様では、フランジ624a、624b、およびチャネル114a、114bは、それに応じて、スナップ型係合が作成されるように寸法決定され、ベース600と受容部分112との間のより安全な連動係合を促進する。
【0138】
ベース600は、ベース600の背面に形成された結合構成628を、側壁構成の形態でさらに含み、この形態は、すべての側面で表面604に近接するように表面604の周辺部から外向きに突出する。この結合構成628は、画像プロジェクタ100をLOE50および/または光学内部結合構成42に動作可能に結合させるように構成され、その結果、単体の光学系40を形成する。LOE50が反射型光学内部結合構成42と関連付けられている特定の非限定的な実施態様では、結合構成628の部分は、主要外面52bでLOE50に光学的に結合され、すなわち、そのLOE50の「光学内部結合領域」の一部において結合されている。そのような実施態様のうちのいくつかでは、結合構成628の部分はまた、例えば、図17および図18に示されているように、光学内部結合構成にも光学的に結合される。
【0139】
図面に示されている特定の非限定的な実施態様では、結合構成628は、曲面612aを接合する表面を有する上部630a、および曲面612bを接合する表面を有する下部630bを含む。上部630aおよび下部630bは、LOE50の光学結合領域に光学的に結合されている。結合構成628は、部分630a、630b間に延在する側面部分632をさらに含む(それによって、部分630a、630b、632は、隣接する表面を形成する)。側面部分632は、側面606を接合する。この非限定的な実施態様では、結合構成628はまた、側面部分632から概して反対側の細長い部分634も含み、その細長い部分は、ベース600の周辺部に沿った、上部630aと下部630bとの間に沿って延在する。側面部分632は、細長い部分634の上部および下部の端部に、またはその近くに位置決めされた一対の結合構成636a、636bを含む。これらの結合構成636a、636bは、特定の特に好ましい実施態様、例えば、光学内部結合構成がLOE50の縁端部56上に展開される所定の厚さの透明なプレート(図33および図34を参照して説明されるような)として実装される実施態様では、ベース600を光学内部結合構成に光学的に結合させるように構成される。そのような非限定的な実施態様では、結合構成636a、636bは、ベース600を透明なプレートの縁端部に光学的に結合させるように構成される。前述の光学結合は、特定の好ましいが非限定的で実施態様では、結合構成628をLOE50および内部結合構成に機械的に取り付けることによって可能になる。
【0140】
ウェッジベースの光学内部結合構成を使用する実施態様では、結合構成628は、ベース600をウェッジの外面に機械的に結合して、ベース600とウェッジとの間に光学的な結合を提供するように構成されている表面を含むことに留意されたい。
【0141】
結合構成628とLOEとの間の光学結合、および/または光学内部結合構成は、様々な方法で実施することができる。光学結合の1つの非限定的な例は、接着技術(すなわち、光学接合剤)を使用する直接結合である。別の非限定的な例は、機械的結合であり、その場合、画像プロジェクタ100は、機械的モジュールまたは機械的アセンブリを介してLOEおよび/または光学内部結合構成に対して必要な位置に部分630a、630b、632、634を位置するように、機械的に位置決めされる。
【0142】
以下の段落は、本開示の実施形態による、画像プロジェクタ100を組み立てるためのプロセスについて説明し、そのプロセスは、画像プロジェクタ100を構築(すなわち、製造)するプロセスにおける副プロセスである。この組み立てプロセスは、一連のステップを含み、それらの多くは、本明細書に記載されている特定の順番とは異なる順番で実行することができる。
【0143】
光学アセンブリ160の光学部品は、スタック構成に配設され、それによって、各光学部品の係合構成は、上述したようにすべて、スタック内の隣接する光学部品の係合構成と係合する。一般に、レンズ200の係合構成226a、226b、およびレンズ300の第1の係合構成336a、336bは、互いに係合する。レンズ300の第2の係合構成338a、338b、およびレンズ400の第1の係合構成436a、436bは、互いに係合する。レンズ400の第2の係合構成438a、438b、およびレンズ500の第1の係合構成536a、536bは、互いに係合する。レンズ500の第2の係合構成538a、538b、およびベース600の第1の係合構成638a、638bは、互いに係合する。
【0144】
特定の非限定的な構築方法では、スタック構成は、最初に、バレル102の外側に形成することができる。次いで、スタックは、バレル102の広い端部104における受容部分112を介して、バレル102の中空開口部内に挿入することができる。表面210の部分212a、212bは、バレル102の側壁(表面)126と接触するようになり、その側壁は、バレル102の内側部分へのスタックのさらなる動きを制限する。同時に、ベース600の第2の係合構成640a、640bは、受容部分112において係合構成117a、117bと係合し(すなわち、フランジ616a、616bは、チャネル114a、114bにスライド可能に係合する)、その結果、バレル102内のスタックの一部分を維持する。
【0145】
より好ましい非限定的な構築方法では、光学部品は、バレル102の内側部分で、1つずつ積み重ねられる。例えば、レンズ200は、最初に、バレル102内に挿入することができる(その結果、表面部分212a、212bは、側壁(表面)126に接触するようになる)。次いで、レンズ300は、バレル102内に挿入することができ、その結果、レンズ200の係合構成226a、226b、およびレンズ300の第1の係合構成336a、336bは、互いに係合する。次いで、レンズ400は、バレル102内に挿入することができ、その結果、レンズ300の第2の係合構成338a、338b、およびレンズ400の第1の係合構成436a、436bは、互いに係合する。次いで、レンズ500は、バレル102内に挿入することができ、その結果、レンズ400の第2の係合構成438a、438b、およびレンズ500の第1の係合構成536a、536bは、互いに係合する。次いで、ベース600は、バレル102の受容部分112と係合することができ、その結果、レンズ500の第2の係合構成538a、538b、およびベース600の第1の係合構成638a、638bは、互いに係合し、かつベース600の第2の係合構成640a、640b、および受容部分112における係合構成117a、117bは、互いに係合し、その結果、スタックの一部分をバレル102内に維持する。ベース600がバレル102と係合されるときに(すなわち、係合構成640a、640b、117a、117bが互いに係合するときに)、表面606、608の部分(ベース600の正面の近くにある)は、バレル102内に位置決めされる(図3および図4で見られるように)。表面602はまた、バレル102、およびベース600の外部の部分によって画定されるハウジング内にも完全に維持される。
【0146】
隣接する光学部品間の機械的連動係合(隣接する光学部品の、それに応じて構成された係合構成間の協働を介して)、およびベース600の受容部分112との連動係合により、光学アセンブリ160のレンズの展開が可能になり、その結果、レンズが正確に同軸状に位置決めされるように(すなわち、互いに関して中心合わせ、および同軸状に調芯されるように)、レンズ間にどんな接着剤(例えば、光学接合剤)も使用することなく、レンズをバレル102内に維持するような展開がさらに可能になる。さらに、フランジ624a、624b、およびチャネル114a、114bの係合は、一般に、光学アセンブリ160の光軸を中心とするベース600の回転を制限する。光学アセンブリ160の光学部品は、(前述の係合構成によって)連動されているため、光学アセンブリ160全体の光学部品の同軸回転は、ベース600の受容部分112への係合によって制限される。光学アセンブリ160全体の光学部品の同軸回転は、レンズの1つ以上の部分と、(内側側壁構成128の回転制限構成を形成する)内側側壁構成128の領域132a、132bとの間の協働によってさらに制限することができる。
【0147】
特定の好ましいが非限定的な実施態様では、縁端部131、133、322a、332a、322b、332b、422a、424a、422b、424b、522a、526a、522b、526bのうちの1つ以上(それらのそれぞれの終端コーナー領域単独で、またはそれらのうちの1つ以上の組み合わせで)は、レンズ200、300、400、500の回転制限構成を形成する。これらの回転制限構成は、内側側壁構成128の領域132a、132bの対応する部分から形成された回転制限構成と協働して、縁端部131、133、322a、332a、322b、332b、422a、424a、422b、424b、522a、526a、522b、526b(および/またはコーナー領域)のうちの1つ以上の動きを制限し、それによって、対応するレンズ200、300、400、500、および光学アセンブリ160全体の回転を制限する。その結果、3つの主軸(光軸、ならびに光軸に垂直な2つの軸)を中心とする光学アセンブリ160のレンズの回転量は、回転制限構成によって許容できる(すなわち、許容できる誤差内の)わずかな回転に制限される。
【0148】
特定の実施形態では、バレル102内のスタックの関連する部分(すなわち、レンズ200、300、400、500)をより確実に保持する(場合によっては、固定して保持する)ために、ベース600は、接着剤(例えば、光学接合剤)を使用して端部104に取り付けられる。例えば、接着剤の層が、チャネル114a、114bと係合する、フランジ624a、624bの部分に適用することができる。接着剤の追加の層が、領域130a、130bの部分に接触し得る表面606、608の様々な部分で適用することができる。接着剤の量は、好ましくは、余分な接着剤がバレル102の内側部分内に漏れるのを防止し、それによって、接着剤が光学アセンブリ160の光路に入ること、および光学アセンブリ160を通って伝播する光線の軌跡に悪影響を与えることを防止するために、最小限である。
【0149】
光学アセンブリ160が(ベース600をバレル102の広い端部104に接合することを介して)バレル102の内側に安全に保持された後、マイクロディスプレイデバイス136は、バレル102の狭い端部106の受容部分120内に展開することができる。好ましくは、マイクロディスプレイデバイス136の展開のための手順の一部は、マイクロディスプレイデバイス136を光学アセンブリ160に調芯すること(アクティブに調芯すること)を含む。この調芯は、典型的には、自動コリメータデバイス、画像取り込みデバイスなどの光学テストベンチ装置を利用する、任意の周知の調芯技術および手順を使用して実行することができる。これらの調芯技術および手順を使用して、光学アセンブリ160(およびLOE50)を通って伝播する、マイクロディスプレイデバイス136によって生成された画像の品質が1つ以上の画像品質測定項目および光学系設計仕様に従って十分な品質であることを確実にする。この調芯には、例えば、回転(1つ以上の回転軸を中心とする)、横方向の位置決め、前方後方の位置決め、または画像取り込みデバイス(例えば、カメラ)によって取り込まれた(画像プロジェクタ100出力および/またはLOE50出力での)出力画像を分析しながらの、受容部分120内のマイクロディスプレイデバイス136の任意の他の調節が含まれ得る。
【0150】
マイクロディスプレイデバイス136は、受容部分120内の放射型ディスプレイ138の画像放出面140とともに展開され、その結果、画像放出面140aの一部分(例えば、縁端部分)が、同一平面上にあるか、または表面118の一部を形成する平面状の表面119の一部分に接触する。この平面状の表面119は、一方の側で縁端部を内側側壁134bとともに形成し、その反対側で、表面119から外向きに突出して表面119とともにステップを形成する突出側壁122(すなわち、突起するリムまたはリッジ)によって、その縁端部と隣接する。表面119は、突出側壁構成124によって、その残りの側面上で隣接する。好ましい実施形態では、マイクロディスプレイデバイス136の展開は、装着アダプタ素子144(長方形の開口を有する六角形状)を、画像放出面140aの反対側の表面140bに接着して取り付けることによって実現される。接着剤の単層(または複層)を装着アダプタ144の周辺部分に適用して、(放射型ディスプレイ138を有する)装着アダプタ144を受容部分120に接着して取り付けることができる。装着アダプタ144は、好ましくは突出側壁構成124の壁に取り付けられ得る。例示された実施形態では、突出側壁構成124は、表面118から外向きに突出する3つの側面構造として実現されており、2つの平行な側壁125a、125b、ならびにその2つの側壁125a、125bに対して垂直であり、かつその平行な側壁125a、125bの端部において2つの平行な側壁125a、125bの間に延在する、第3の側壁125cを含む。この側壁125cは、内側側壁134aの一部を形成することができる。突出側壁構成124の2つの平行な側壁125a、125bはまた、突出側壁122と隣接し、この突出側壁は、突出側壁構成124の第3の側壁125cとは反対側の端部における2つの平行な側壁の間に延在する。また、突出側壁構成124は、突出側壁122よりもさらに外へ突出していることにも留意されたい。装着アダプタ144は、側壁125a、125b、125cに接着して取り付けることができる。側壁125a、125b、125cは、それぞれの同一平面上の表面127a、127b、127cで終端する。
【0151】
好ましくは、放射型ディスプレイ138がバレル102の受容部分120に取り付けられた後に、カバー部材146(例えば、実質的に長方形であるプレートとして実装される)を突出側壁構成124に取り付ける。例示された実施形態では、カバー部材146は、主要(長方形の)本体148と、主要本体148に対して垂直である方向に主要本体148の側面のうちの一方から突出するフランジ150と、を含む。このフランジ150は、フランジ148が突出する主要本体148の側面の長さにわたって部分的にのみ延在する。さらに、カバー部材146および突出側壁構成124は、それに従って構成されており、このことは、主要本体148の突出部によって形成された幾何学的形状、および二次元平面内の突出側壁構成124が同一である(または、ほぼ同一であり、わずかなマージン以内にある)ことを意味する。カバー部材146がバレル102に取り付けられると、主要本体148は、突出側壁構成124の3つの表面127a、127b、127cに着座し、フランジ150は、突出側壁構成124の2つの平行な側壁125a、125cの間に形成された間隙を通って内向きに延在し、突出側壁122と調芯される。フランジ150の終端表面と、突出側壁122との間に間隙(または開口部)が形成され、この間隙は、電子的インターフェース接続素子142(一方の端部において放射型ディスプレイ138に接続されている)が間隙を通って受容部分120から外へ通過して、(その電子的インターフェース接続素子の別の端部で)1つ以上の電子素子(例えば、電源、ディスプレイドライバ電子機器、コンピュータ化されたストレージ、コンピュータ化されたプロセッサなど)に接続するのを可能にするのに十分な寸法を有する。
【0152】
ベース600およびカバー146をバレル102の対向する端部104、106に取り付けることにより、バレル102内の放射型ディスプレイ138および光学アセンブリ160の光学素子を封止するそれぞれの封止係合が提供され、それによって、環境破片および/または汚染物質がバレル102の中空内側部分内に侵入すること、および光学アセンブリ160の素子に接触することを防止する。その結果は、モジュール式で軽量の画像プロジェクタ100であり、この画像プロジェクタは、上述したように、光学系40の残りの部品(すなわち、LOE50および/または光学内部結合構成42)に取り付ける(すなわち、光学的に結合させる)ことができる。
【0153】
特に好ましいが非限定的な実施態様によれば、画像プロジェクタ100の部品のいくつかは、プラスチック材料から構築されて、軽量の光学画像プロジェクタ100を提供する。好ましい実施態様では、バレル102、および光学アセンブリ160の光学部品は、プラスチック材料から構築される(各部品は、同じプラスチック材料から構築することができ、または様々なプラスチック材料を使用して、様々な部品を構築することができる)。別の非限定的な実施態様では、光学アセンブリ160の光学部品のうちの1つ以上は、ガラスから構築される。1つの非限定的な例では、光学アセンブリ160の部品のすべては、ガラスから構築される。好ましいが非限定的な実施態様では、光学アセンブリ160の光学部品(および、特に光学アセンブリ160のレンズ)は、同様の熱膨張係数を有する物質(または材料)から構築されて、光学アセンブリ160の熱応力を低減し、それによって、画像プロジェクタ100の部品の破壊または変形の可能性を低減する(および好ましくは、完全に防止する)。
【0154】
本発明の実施形態による画像プロジェクタ100を構築するためのプロセスの一部として、バレル102、および光学アセンブリ160の光学部品に対応する複数の成形型が好ましくは取得される。成形型を取得することには、成形型を製造すること(すなわち、作成すること)が含まれ得る。成形型は、バレル102および光学部品の形状を画定し、その場合、各形状はまた、関連する係合構成、およびその部分(例えば、脚部、突起部、終端領域、面取り溝、面取り縁端部、表面など)も含む。次いで、それらの部品(すなわち、バレル102、および光学アセンブリ160の光学部品)は、例えば、プラスチック、ガラス、またはポリマー材料では、それぞれの成形型を使用して、プラスチック、ガラス、またはポリマー材料を成形型に鋳造または射出することによって製造される。これらの射出または鋳造された成形型を固まらせ、その後、バレル102および光学部品は、その成形型から取り外される(射出される)。次いで、これらの光学部品は、上述したように、バレル102内で展開する(すなわち、積み重ねる)ことができる。
【0155】
これまでに説明された係合構成の非限定的な実施形態は、面取り溝、面取り縁端部、および表面などの、特定の機械的構造に関係するものであったが、これらの構造は、単なる例示的なものである。面取りしていない縁端部および溝を含む他の構造を使用することができる(ただし、面取りは、縁端部/溝における応力を低減することができ、縁端部/溝における光学部品の亀裂/破壊を防止する)。さらに、上述した非限定的な実施形態における係合構成は、それに従って構成された特定の数の面取り縁端部および溝に関係するものであったが、追加の縁端部および溝(面取りされている、または面取りされていない)もまた含まれ、光学部品の係合構成のうちの1つ以上の部品を形成することができる。
【0156】
さらに、上述した非限定的な実施形態は、4つのレンズからなる光学アセンブリを有する画像プロジェクタに関係するものであったが、前述したように、4つよりも少ない、または4つよりも多いレンズが展開される他の実施形態が可能である。一般に、バレルのサイズ、特に、バレルの中空内側部分は、光学アセンブリのすべてのレンズを収容するように設計する必要がある。例えば、5つのレンズを利用する光学アセンブリを展開する場合、バレルは、図面に例示されたバレル102よりも大きいサイズである必要がある。
【0157】
さらに、これまで説明した実施形態は、レンズの特定の表面プロファイル(例えば、非球面、球面)に関係するものであったが、他の表面プロファイル、および表面プロファイルの組み合わせを考慮することができる。特定の場合には、レンズが製造される材料は、使用されるべきレンズの表面プロファイルのタイプに(少なくとも部分的に)寄与する可能性がある。例えば、ガラス材料からレンズを構築する場合、表面202、204、302、304、402、404、502、504の表面プロファイルは、球面であるように選択することができる。
【0158】
以下の段落は、マイクロディスプレイデバイス136から光学アセンブリ160の光学部品の各々を通過する光の伝播について説明する。図16図19を参照すると、ベース600の存在により、画像プロジェクタ100のレンズの中心光軸(マイクロディスプレイデバイス136の中心から光学アセンブリ160の各レンズの中心を通って延在する)がLOE50の主要表面に対してある傾斜角度で位置決めされることが可能になる(その傾斜が表面602に対して少なくとも部分的に表面604を位置決めすることによって)ことに留意されたい。図16~19に例示された構成(ならびに本発明の他の多くの構成)では、画像プロジェクタ100からの照明は、比較的浅い角度(深い入射角度)でLOE50内に結合され、表面52bに対してほぼ垂直であるLOE50から出てくる(すなわち、LOE50から結合される)。このような構成は、本来的に色収差を生成する傾向がある。ベース600の断面プリズム形状は、画像照明が光学内部結合構成に到達する前に画像照明を修正することによって、色収差の影響を少なくとも部分的に補償する。
【0159】
特に図19を参照すると、マイクロディスプレイデバイス136から光学アセンブリを通って光が横断する概略図が示されている。マイクロディスプレイデバイス136によって放出された光波は、マイクロディスプレイデバイス136の3つの異なる領域から放出された光に対応する3つの組の光線80A、82A、84A、86A、88A、90Aによって概略的に表され、レンズ200の表面202、204によって透過(および屈折)され、その後、それらの光線は、レンズ対300、400に当たり、レンズ300、400の表面302、304、402、404によって透過(屈折)され、その後、それらの光線は、コリメーティングレンズ500に当たり、レンズ500の表面502、504によって透過(および屈折)され、3つの組の平行な光線80B、82B、84B、86B、88B、90B(すなわち、光線80B、82Bは、平行であり、光線84B、86Bは、平行であり、光線88C、90Cは、平行である)を形成する。その結果、マイクロディスプレイデバイス136の同じ領域から放射する光線(同様の色に対応する)は、(レンズ500によるコリメーションによって)一般に互いに平行である。しかしながら、一組の平行光線は、他の組の光線とは、必ずしも平行であるとは限らない可能性がある(すなわち、光線80B、82Bは、光線84B、86Bとは、必ずしも平行であるとは限らない)。
【0160】
コリメートされた光波(3つの組の平行光線80B、82B、84B、86B、88B、90Bによって概略的に表されている)は、ベース600(水平断面内にウェッジ/プリズムとして形成された)に当たる。コリメートされた光波は、ベース600によって2回(表面602、604の各々によって1回)屈折し、画像光波(3つの組の平行光線80C、82C、84C、86C、88C、90Cによって概略的に表され、すなわち、光線80C、82Cは平行であり、光線84C、86Cは平行であり、光線88C、90Cは平行である)として、画像プロジェクタ100から出ていく(すなわち、表面604を通ってベース600から透過する)。
【0161】
画像プロジェクタ100によって出力される画像光波は、光学内部結合構成42(図17および図18において、反射型光学内部結合構成として実装された)に当たる。ベース600のプリズム形状(すなわち、表面602、604の間の傾斜角度)の結果として、ベース600の表面602、604を通過する(マイクロディスプレイデバイス136からの)画像光の異なる波長が、分離(すなわち、分散)し、その結果、ベース600は、(LOE50への)内部結合および(LOE50からの)外部結合によって引き起こされる色収差を少なくとも部分的に補償する。
【0162】
ここで、本発明の別の態様に目を向けると、ゴースト画像(および迷光光線)の存在を低減する光学内部結合構成の様々な実施態様が、特に図33図36を参照して、以下で考察されるであろう。前置きとして、画像の一部に対応する光線が好ましくない角度でLOEから結合されるときに、ゴースト画像が生じ得る。光学内部結合構成42が(図2に例示したように)LOE50の斜め縁端部56に展開される反射面(例えば、ミラー)として実装される場合、(画像プロジェクタ100から放射する)光線の、反射面での(すなわち、斜め縁端部56での)多重反射により、画像光線がそのような好ましくない角度でLOE50から外へ結合する結果となる可能性がある。
【0163】
まず、図33を参照すると、本発明の一実施形態によるゴースト画像および迷光光線を低減する光学内部結合構成42が示されている。この光学内部結合構成42は、プレート70を含み、このプレートは、透明な材料から形成され(すなわち、プレート70は、光伝送基板である)、平行な外側表面(面)72a、72b、ならびに外面(「縁端部」とも称される)74a、74bを有する。図面に例示された非限定的な実施態様では、表面/縁端部74a、74bもまた、平行であり、その結果、2つの対の平行な外面72a、72b、74a、74bは、長方形の断面を形成する。ただし、表面74a、74bは、平行である必要はないことに留意されたい。例えば、表面72bの長さは、表面74a、74bが平行ではないように、表面72aの長さよりも小さくてもよい。プレート70は、斜め縁端部56において表面72aとともに展開され、その結果、表面72aは、斜め縁端部56の上に重なってそれと一致する。特定の好ましいが非限定的な実施形態では、結合構成636a、636bは、ベース600を縁端部表面74bの部分に(接着剤または機械的取り付けを介して)光学的に結合させるように構成される。図17および図18は、それぞれ、上面図および底面図であり、それらは、表面74bのそれぞれの部分に接触する結合構成636a、636bを示している。
【0164】
特定の実施形態では、プレート70は、接着剤の取り付けによって、例えば、表面72aと縁端部56との間に光学接合剤の層を適用することによって、LOE50に光学的に結合される。他の実施形態では、プレート70とLOE50との間の光学結合は、斜め縁端部56に隣接するプレート70を位置決めする機械的モジュールまたは機械的アセンブリを介して機械的に実現される(好ましくは、表面72aと斜め縁端部56との間に空隙がない)。プレート70およびLOE50は、プレート70およびLOE50が同じ屈折率を有することを確実にするために、同じタイプの材料から好ましくは構築される。プレート70をLOE50に光学的に取り付けるために接着剤を使用する場合、その接着剤は、好ましくは屈折率が一致する材料である。
【0165】
表面72bは、反射面(例えば、ミラー)であり、それは、1つ以上のコーティング層でコーティングされているプレート70の表面で形成することができる。特定の実施形態では、そのコーティング材は、画像プロジェクタ100が放出した光波を反射する誘電体コーティング材または金属コーティング材(反射面72bが、「銀鏡」として実装される)などの反射コーティング材である。他の実施形態では、コーティング材は、角度選択コーティング材とすることができ、その結果、表面72bは、所定の範囲の入射角度で表面72bに当たる、画像プロジェクタ100からの光のみを反射する。別の実施形態では、単純なミラーが、プレート70の外部にある表面72bで展開することができる。
【0166】
迷光光線(LOEの出力でゴースト画像として現れる可能性がある)がLOE50に入るのを防止するために、吸光体材料は、好ましくはプレート70の表面(縁端部)74aにおいて展開される。ただし、この吸光体材料は、さらに、他の表面74bで展開されてもよく、それは、迷光光線がLOE50に入るのを防止するのに最も重要な効果を有する、表面74aにおける吸光体材料の展開である。これらの迷光光線には、プレート70が存在しない場合に、本来ならば斜め縁端部56によって2回反射され、LOE50内に結合されることになる光線が含まれる。しかしながら、プレート70が存在する場合には、斜め縁端部56によって2回反射されることになった光線は、吸光体材料によって逆に吸収される。吸光体材料は、画像プロジェクタ100によって放出される光の光学スペクトル(すなわち、可視光スペクトル)での、光強度の大部分を吸収するように構成される。光吸収材料は、当技術分野でよく知られており、市販され、容易に入手可能である。
【0167】
図34は、図33の部分拡大図を示し、画像プロジェクタ100によって注入(導入)された光線に関する、吸光体材料を有するプレート70の効果を説明する。サンプル光線54aおよび54b(ビーム54にまたがる光線のうちの2つである)が、意図されたように、表面72bから反射されてLOE50に入る。別のサンプル光線54c(ビーム54にまたがる光線のうちの別のものである)は、他の場合としてプレート70がない場合にLOE50に入ることになる不要な光を表す。プレート70がない場合、光線54cは、斜め縁端部56に当たる(図2に示すものと同様)。光線54cは、斜め縁端部56(これは、光学内部結合構成として動作し、反射面として実装される)によって反射され、反射光線55c(破線矢印で表されている)を生成する。反射光線55cは、LOE50の表面52b上に当たり、そこでは、光線55cは、表面52bからの内部反射を受け、それによって、反射光線55dを生成する。次いで、反射光線55dは、斜め縁端部56によって反射され、反射光線55eを生成し、これは、最終的に、光学外部結合構成62によって観察者68の眼に向かうゴースト光線として外へ結合される。この光線55eは、表面52a、52bからさらに内部反射を受ける前に、LOE50から結合される可能性があるか、または光学外部結合構成62によってLOE50から結合される前に、表面52a、52bから1つ以上の内部反射を受ける可能性があることに留意されたい。
【0168】
しかしながら、プレート70がある場合、光線54cは、斜め縁端部56および表面72aによって伝送され、表面72bに当たる。光線54cは、表面72bによって反射され、反射光線57cを生成する。反射光線57cは、表面72a、56によって伝送され、LOE50の表面52bに当たり、そこでは、光線57cは、表面52bから内部反射を受け、それによって、反射光線57dを生成する。反射光線57dは、表面56、72aによって伝送され、(吸光体材料によって)光線57dを吸収する表面74aに当たり、それによって、潜在的なゴースト光線の消光を提供する。吸収体材料を有するプレート70の存在の結果として、光線54cは、最終的には、LOE50内に結合されず、したがって、LOE50から(光学外部結合構成62によって)観察者の眼68に向かって結合されない。
【0169】
予め規定されるプレート70の厚さ(表面74a、74bの間の距離として測定される)は、光学設計および製造プロセスの分析を実行することによって決定することができる。例えば、好ましい所定の厚さは、斜め縁端部56の角度、および注入された照明54の入射角度に基づいて引き起こされるゴースト光線の数に関する定量分析を実行することによって計算することができる。ただし、製造上の考慮すべき事項は、定量分析によって決定された好ましい厚さをサポートする場合、またはサポートしない場合がある。特定の非限定的な実施態様では、所定の厚さは、LOE50の厚さの一部、例えば、LOE厚さの半分以下である。
【0170】
代替的な実施形態では、拡散素子(例えば、光拡散器)が、吸光体材料の代わりに、表面74aにおいて展開することができることに留意されたい。この拡散素子は、表面74aに入射する光(例えば、光線57d)を散乱させ、その結果、散乱された光は、表面74aを介してプレート70から外へ出ていく。ただし、散乱された光の一部は、反射して戻り、LOE50に入る可能性があることに留意されたい。
【0171】
ここで、図35を参照すると、本発明の別の実施形態による、ゴースト画像および迷光光線を低減するための光学内部結合構成42が示されている。この実施形態では、光学内部結合構成42は、一対の、好ましくは(ただし、必ずしも必要ではない)平行である表面82、84を含む。表面82は、反射面(例えば、ミラー)であり、好ましい実施形態では、それは、1つ以上の層の金属コーティング材でコーティングされている表面から形成されている。そのような実施形態では、表面82は、好ましくは銀鏡である。表面84は、表面82と光学外部結合構成62との間の光路内に展開され、選択的に反射する(また、選択的に透過する)表面、好ましくは、角度選択反射面である。好ましい実施形態では、表面84は、1つ以上の層の誘電体コーティング材でコーティングされる表面で形成される。この誘電体コーティング材は、表面84が、浅い角度(表面84の法線に対して測定される大きい入射角度)で表面84に当たる光を反射し、かつ急傾斜の角度(表面84の法線に対して測定される小さい入射角度)で表面に当たる光を透過するように設計されている。その結果、表面82から反射され、かつある範囲の浅い角度で表面84に当たる、画像プロジェクタ100からの光は、表面82によって反射される。好ましくは、これらの反射光線は、全反射によって表面52a、52bの間に光を閉じ込めるのに必要とされる臨界角よりも小さい角度で、LOE50の表面52aに当たり、その結果、反射光線は、LOE50から出ていく(したがって、表面52a、52bからの内部反射によっては伝播せず、したがって、光学外部結合構成62によってLOE50から結合されない)。表面82から反射され、かつある範囲の急角度で表面84に当たる、画像プロジェクタ100からの光は、表面82によって透過される。これらの透過光線は、それらが表面52a、52bに当たる入射角度が、全反射によって表面52a、52bの間に光を閉じ込めるのに必要とされる臨界角よりも大きい軌跡でLOE50に入射する。その結果、これらの光線は、内部反射によってLOE50を通って伝播し、最終的に、光学外部結合構成62によってLOE50から結合される。
【0172】
特定の非限定的な実施態様では、LOE50の斜め縁端部56は、コーティング材でコーティングされて表面82を形成することができる。そのような実施態様では、追加の表面が、LOE50内で、表面82から下流に向かって、かつ光学外部結合構成62から上流に向かって展開され、誘電体コーティング材でコーティングされて、表面84を形成する。別の非限定的な実施態様では、LOE50の斜め縁端部56は、誘電体コーティング材でコーティングされて、表面84を形成し得る。そのような実施態様では、光伝送材料のブロック(平行四辺形として形成され、LOE50の厚さと同様の厚さで寸法決定される)が、斜め縁端部56においてLOE50に光学的に取り付けることができる(例えば、光学接合剤を介して、または機械的モジュールを介して)。斜め縁端部56に対して平行である、光伝送材料のブロックの表面は、金属コーティング材でコーティングされて表面82を形成することができる。別の非限定的な実施態様では、光伝送材料のブロック(平行四辺形として形成され、LOE50の厚さと同様の厚さで寸法決定される)が、平行な表面上に誘電体および金属コーティング材とともに提供されて、それぞれ、表面82および84を形成することができる。次いで、光伝送材料のブロックは、(例えば、光学接合剤を介して、または機械的モジュールを介して)LOE50に光学的に取り付けることができ、その結果、表面82は、斜め縁端部56に接合されるか、または斜め縁端部56に隣接して位置決めされる。
【0173】
上述したように、ベース600の断面のウェッジ/プリズムの幾何学的形状により、角度θprojでLOE50に対する画像プロジェクタ100の配置が可能になる。光学系の主要な部品(すなわち、光学内部結合構成42、LOE50、および画像プロジェクタ100)は、展開角度θprojを有するように設計され、その結果、画像プロジェクタ100によって放出された光線は、光学内部結合構成42に到達する前に、傾斜角度で主要外面52bに当たる(例えば、図33図36に示すように)。図35を参照して説明された実施形態による光学内部結合構成を実装する場合、表面84を形成するために使用される誘電体コーティング材を設計する際に、展開角度θproj、および斜め縁端部56の角度(αedge)を考慮する必要がある。θproj=120°およびαedge=72°である非限定的な場合に、誘電体コーティング材が光をそれぞれ反射および透過する入射角の範囲(表面84の垂直方向に対して測定される)は、ゴースト画像を低減するのに特に有効であることが見出されており、51°~66°、および15°~30°である。
【0174】
図36は、図35の部分拡大図であり、画像プロジェクタ100によって注入(導入)された光線に関する表面82、84の効果を説明する。サンプル光線54aおよび54b(ビーム54にまたがる光線のうちの2つである)は、光線59aおよび59bとして表面82から反射される。光線59bは、表面52bで内部反射を受け、それによって、反射光線61bを生成する。その反射光線61bは、表面52aから内部反射を受け、それによって、反射光線63bを生成する。光線59aおよび63bは、両方とも、透過角度範囲内にある入射角度(例えば、15°~30°)で表面84に入射し、その結果、光線59aおよび63bは、表面84によって透過し、意図された通りにLOE50に入射する(そこでは、それらの光線は、内部反射によって伝播し続けて、光学外部結合構成62によって外へ結合される)。
【0175】
別のサンプル光線54c(ビーム54にまたがる光線のうちの別の光線)は、他の場合として表面84がない場合にLOE50に入射する可能性のある不要な光を表す。光線54cは、反射光線59cとして、表面82によって反射される。光線59cは、表面52bで内部反射を受け、それによって、反射光線61cを生成する。反射光線61cは、表面82によって反射され、それによって、反射光線63cを生成する。反射光線63cは、反射角度範囲内にある入射角度(例えば、51°~66°)で表面84に当たり、その結果、光線63cは、LOE50の主要表面52aに向かう反射光線65cとして、表面84によって反射される。反射光線65cは、全反射条件を維持するために必要とされる臨界角よりも小さい角度で表面52aに当たり、したがって、表面52aを介してLOE50から透過される。
【0176】
これまで説明されたゴースト画像および迷光光線の抑制に努めてきた技術は、画像プロジェクタ100によって放出された光が好ましくない角度でLOE50内に結合するのを防止する、光学内部結合構成設計のアプローチに依存してきた。他のアプローチが可能であり、これらは、上述したアプローチと組み合わせて、またはその代わりに使用することができるが、このアプローチは、LOE出力におけるゴースト画像として現れ得る、好ましくない角度で画像プロジェクタ100によって出力される光の量を低減する方法で、画像プロジェクタ100の部品を設計することに依存する。光学アセンブリ160の光学部品(特にレンズ)の側壁、および/またはバレル102の内側側壁からの不要な反射が、画像プロジェクタ100から好ましくない角度で光を出力する影響の一因となる可能性があることをが見出されている。光学部品(およびバレル)は、(上で考察されたように)特別に設計された成形型を使用して製造されるため、その成形型は、これらの不要な反射を低減するか、または完全に防止する方法で設計することができる。不要な反射を処理する1つの方法は、レンズ(200、300、400、500)成形型を、好ましい所定の側壁角度で特に位置されたパーティングラインを用いて設計することである。
【0177】
特に、図13図14、および図16を参照すると、側面206、208、306、308、406、408、506、508は、内向きに先細りして、それぞれ、θLens200、θLens300、θLens400、θLens500のレンズ200、300、400、500に対する側面角度を画定することが理解され得る。この特別の非限定的な例では、レンズ200、300、400、500を製造するために使用される成形型は、底部パーティングラインを有し(この文脈において、「底部」は、ベース600からより遠くにあるレンズの光学表面により近い)、約8°の側面角度を有する状態である。側壁角度θLens200、θLens300、θLens400、θLens500は、側面(例えば、206、208、306、308、406、408、506、508)と、共有されたレンズの中心光軸(図13では垂直軸であり、かつマイクロディスプレイデバイス136の平面に対して垂直軸に沿っている)に対して平行である線との間の角度として測定される。底部パーティングライン、および比較的小さい側面角度により、製造されたレンズを成形型から概ね容易に取り出すことができる。さらに、成形型のこの特別のパーティングラインおよび側壁角度構成は、代替的なパーティングラインおよび側壁角度構成と比較して、側面206、208、306、308、406、408、506、508からの反射の数を大幅に低減することが見出されている。
【0178】
本明細書で想定される成形型のそのような代替的なパーティングラインおよび側壁角度構成の1つは、中心パーティングラインを有する構成であり、その結果、各レンズは、一対のセグメントから形成される側壁表面を有することになる。この構成では、側面セグメントは、約2°の側壁角度を形成する。この代替的な構成は、(中心パーティングラインおよび小さい側壁角度に起因して)成形型からレンズを簡単に取り外すことができるという利点を有するが、レンズの側面セグメントは、かなりの量の迷光光線を引き起こす、不要な反射の相当な部分をもたらす。
【0179】
特定の例では、光学アセンブリ160の1つ(または2つ以上)のレンズに入射する光強度の一部が、レンズから出ていくために、レンズの側面(またはレンズの頂部もしくは底部)を介して、レンズから透過される(および光学アセンブリ160から出ていく)可能性がある。レンズの側面から出ていく光は、光が出ていくレンズの側面に近接する内側側壁134a、134b、または領域130a、132a、130b、132bに当たる。その当たった光は、内側側壁134a、134b、または領域130a、132a、130b、132bによって反射されてレンズに向かって戻り、迷光光線として光学アセンブリ160に再度入射する可能性があり、LOE50内に注入され得る画像の歪みを引き起こす。内側側壁134a、134b、または領域130a、132a、130b、132bからの不要な反射を防止するために、バレル102自体もまた、バレル102の内側側壁部分からの不要な反射を低減する特殊な内側側壁を備えて設計することができる。
【0180】
特定の実施形態では、内側側壁134a、134b、または領域130a、132a、130b、132bのうちの1つ以上は、光がレンズ200、300、400、500のうちの1つ以上の側面を通って再度入射するのを防止する光吸収コーティング材を用いてコーティングされる。コーティング材に加えて、またはその代わりに、波形パターン(例えば、ジグザグ型パターン)などの、不要な反射を防止するためのパターンを備える内側側壁134a、134b、または領域130a、132a、130b、132bのうちの1つ以上を提供することができる。このパターンは、バレル102を製造するために、パターン形成された部分を備えるバレル102の対応する形状を有する、特別に設計された成形型を利用することによって、バレル102の前述の側壁または領域に提供することができる。パターン化された側壁および/または領域の結果として、レンズ200、300、400、500のうちの1つ以上の側面から外へ出ていく光は、反射光がレンズ200、300、400、500のうちの1つ以上の側面を通って再度入射するのを防止する反射角度で光を反射させるような角度で、パターン形成された表面/領域の一部分に当てることができる。好ましくは、側壁134a、134bにおけるジグザグパターンは、レンズ200、300、400、500(図15を参照して上述した)の入れ子構成の輪郭形状に対応し、その結果、ジグザグパターンは、一般に、脚部310a、310b、410a、410b、510a、510bの形状に従う。これにより、光が表面312a、312b、412a、412b、512a、512bを通ってレンズに再度入射するのを防止する。
【0181】
本開示の全体を通じて、光が内部反射によってLOE内に閉じ込められるものとして言及される場合は常に、内部反射は、全反射の形態であり得、それによって、臨界角よりも大きい角度で基板(LOE)の主要外面52a、52bにおいて入射される画像照明を伝播させることにより、主要外面52a、52bでの照明の反射が引き起こされることに留意されたい。代替的に、内部反射は、主要外面52a、52bに適用される反射コーティング材(例えば、角度選択反射コーティング材)によって実現することができ、その結果、コーティング材によって画定される所与の角度範囲内で主要外面に入射する伝播画像照明は、主要外面52a、52bで反射される。
【0182】
ほとんどの図面には、画像プロジェクタの構造、LOE、および光学内部結合構成のみが例示されているが、本発明の実施形態による光学系は、ディスプレイ、典型的にはヘッドアップディスプレイの一部として使用するために企図されており、そのディスプレイは、ヘッドマウンテドディスプレイまたは眼鏡フレームサポートディスプレイ(すなわち、眼鏡フォームファクタ)などのニアアイディスプレイであることが好ましいことを理解するであろう。特に好ましい実施形態では、光学系は、眼鏡フレームサポートディスプレイの一部として実装される。そのような実施態様では、光学アセンブリのレンズの幾何学的形状により、画像プロジェクタ100が、眼鏡フレームのつるの部分に装着されるように眼鏡フレームに有利に取り付けられるのが可能になり、快適なウェアラブルヘッドマウント式コンパクト光学デバイスをユーザに提供する。
【0183】
本開示の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されてきたが、網羅的であることも、開示される実施形態に限定されることも意図されていない。記載された実施形態の範囲および趣旨から逸脱しない多くの修正および変形が、当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で見られる技術に対する実際の適用または技術的改善を最もよく説明するため、または当業者以外の人が本明細書に開示される実施形態を理解することを可能にするために選択された。
【0184】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の参照を含む。
【0185】
「例示的」という言葉は、本明細書では、「例、実例、または例示として役立つ」ことを意味するために使用される。「例示的」として記載される任意の実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではなく、および/または他の実施形態からの特徴の組み込みを除外するものではない。
【0186】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で記載される本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で記載される本発明の様々な特徴はまた、別個に、または任意の好適な部分的な組み合わせで、または本発明の他の任意の記載された実施形態で好適であるとして提供され得る。様々な実施形態の文脈で記載される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは動作しない場合を除いて、それらの実施形態の本質的な特徴とみなされるべきではない。
【0187】
添付の特許請求の範囲が多重の依存関係なしに起草されている点において、これは、このような複数の依存関係を許可しない法域の正式な要件に対応するためにのみ行われている。特許請求の範囲を多重依存にすることによって暗示されるであろう特徴のすべての可能な組み合わせが明示的に想定されており、本発明の一部とみなされるべきであることに留意されたい。
【0188】
本発明は、その特定の実施形態と併せて記載されてきたが、多くの代替、修正、および変形が当業者には明らかになるであろうことは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲に収まるすべてのこのような代替、修正、および変形を包含することが意図されている。
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