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特許7497252バルブ、このようなバルブを備える被覆体の適用のためのシステム、及び専用の取り付け及び取り外しツール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】バルブ、このようなバルブを備える被覆体の適用のためのシステム、及び専用の取り付け及び取り外しツール
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20240603BHJP
   B05B 15/14 20180101ALI20240603BHJP
   B05B 9/00 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
F16K27/00 B
B05B15/14
B05B9/00
【請求項の数】 4
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020144641
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2021038846
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】1909623
(32)【優先日】2019-09-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516299279
【氏名又は名称】エクセル インダストリー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】ドニ バンゼット
(72)【発明者】
【氏名】ディディエ フォール
(72)【発明者】
【氏名】オリビエ グールバ
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-194666(JP,U)
【文献】国際公開第90/08267(WO,A1)
【文献】特開2010-207666(JP,A)
【文献】特開昭59-226707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/00
B05B 15/14
B05B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆体の適用のためのシステム(2)のためのバルブ(4)であって、専用の取り付け及び取り外しツール(52)の張り出した又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部の張り出した又はへこんだ形状を備え、バルブのこれらの張り出した又はへこんだ形状が、バルブ(4)に回転運動(R1、R2)を伝え、かつツール(52)に固定されるように構成され、バルブの張り出した又はへこんだ形状が、少なくとも1つの平らな表面(542A)を有する第一の周囲の外形部(542)、及びバルブ(4)の外側端部(546)に対して第一の外形部(542)の後ろに位置する第二の周囲の外形部(544)を備えること、並びに第二の外形部(544)が、第一の外形部(542)の平らな表面(542A)と一致する少なくとも1つの第一の平らな表面(544A)と、第二の外形部(544)の第二の平らな表面(544B)が第一の外形部(542)に対してショルダー(545)を形成するように、第一の外形部(542)の平らな表面(542A)に対して角度的にオフセットされた少なくとも1つの第二の平らな表面(544B)とを有することを特徴とする、バルブ(4)。
【請求項2】
第一の周囲の外形部(542)が、3つの平らな表面(542A)を備えること、並びに第二の周囲の外形部(544)が、第一の周囲の外形部(542)の3つの平らな表面(542A)と一致する3つの平らな表面(544A)、及び第一の周囲の外形部(542)の3つの平らな表面(542A)に対して角度的にオフセットされた3つの平らな表面(544B)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のバルブ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のバルブ(4)を備える、被覆体の適用システム(2)。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のバルブを取り付け及び取り外しするための専用のツール(52)であって、バルブ(4)の周囲部に提供される張り出した又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部(522)の張り出した又はへこんだ形状を備え、これらの張り出した又はへこんだ形状は、バルブ(4)に回転運動(R1、R2)を伝え、かつバルブ(4)に固定されるように構成され、ツール(52)の張り出した又はへこんだ形状が、ツール(52)のボア(524)の内部周囲の表面(524A)に提供され、1つ又は複数の平らな周囲の表面(526)、及びツール(52)の1つ又は複数の平らな周囲の表面(526)の半径方向の後退した溝(528)を備え、この溝(528)が、ツール(52)を用いてバルブ(4)を固定することによってバルブ(4)の一部を受け入れるように構成され、溝(528)が、溝(528)に受け入れられたバルブ(4)の一部に対して軸方向の弾性力を及ぼす周囲の弾性要素(529)を備えることを特徴とする、ツール(52)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブ、及びこのようなバルブを備える被覆体の適用のためのシステムに関する。本発明はまた、このようなバルブのための専用の取り付け及び取り外しツールに関する。
【背景技術】
【0002】
被覆体の適用のためのシステム、例えば塗料噴霧器は、可動ニードルを制御して塗料の循環を可能とする、少なくとも1つのバルブを備える。バルブは、一般に、加圧された制御空気をチャンバー中に注入することによって制御される。加圧された空気は、ニードルを制御するピストンに作用する。このようなバルブは、一方で、塗料がチャンバーに向かってバルブに入るのを防止し、他方で、加圧された制御空気がチャンバーから逃げるのを防止し、他の流体がチャンバーに入るのを防止する、シーリング装置を備える。
【0003】
このようなバルブは、他の種類のバルブと同様に、時には複雑であるアクセス条件の下で、取り付けられるか、又は取り外されるかしなければならない。時には、幾つかの種類のツール、又は転用しなければならない1つのツールを使用せねばならず、このことは、例えば操作の間にツールが落下した場合に、又は必要なツールの1つが利用できない場合に、増加した操作時間を伴う。このような操作の間、取り付け又は取り外しの間にバルブを落とすリスクもまた存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、落下のリスクを減少させるとともに、単一のツールを用いたバルブの取り付け及び取り外しを容易にすることを可能とする形状を有する、被覆体の適用のためのシステムのための新規のバルブを提案することで、これらの欠点に対処することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのために、本発明は、被覆体の適用のためのシステムのためのバルブに関するものであり、バルブは、専用の取り付け及び取り外しツールの張り出した又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部の張り出した又はへこんだ形状を備え、バルブのこれらの張り出した又はへこんだ形状は、バルブに回転運動を伝え、かつツールに固定されるように構成される。このバルブは、バルブの張り出した又はへこんだ形状が、少なくとも1つの平らな表面を有する第一の周囲の外形部、及びバルブの外側端部に対して第一の外形部の後ろに位置する第二の周囲の外形部を備えること、並びに第二の外形部が、第一の外形部の平らな表面と一致する少なくとも1つの第一の平らな表面と、第二の外形部の第二の平らな表面が第一の外形部に対してショルダーを形成するように、第一の外形部の平らな表面に対して角度的にオフセットされた少なくとも1つの第二の平らな表面とを有することを特徴とする。
【0006】
本発明によって、バルブが固定される同一のツールを用いて、バルブはねじを締めること、及びねじを緩めることの両方が可能である。このことは、操作時間、必要なツールの数及びバルブの落下のリスクを減少させる。
【0007】
有利であるが任意選択である本発明の態様によって、このようなバルブは、1つ又は複数の以下の特徴、すなわち、第一の周囲の外形部が、3つの平らな表面を備えること、並びに第二の周囲の外形部が、第一の周囲の外形部の3つの平らな表面と一致する3つの平らな表面、及び第一の周囲の外形部の3つの平らな表面に対して角度的にオフセットされた3つの平らな表面を備えることを包含することができ、任意の技術的に許容可能な組み合わせの中で考慮される。
【0008】
本発明はまた、上で言及されたバルブを備える、被覆体の適用システムに関する。
【0009】
本発明はまた、上で言及されたバルブを取り付け及び取り外しするための専用のツールに関するものであり、ツールは、バルブの周囲部に提供される張り出した又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部の張り出した又はへこんだ形状を備え、これらの張り出した又はへこんだ形状は、バルブに回転運動を伝え、かつバルブに固定されるように構成される。このツールは、ツールの張り出した又はへこんだ形状が、ツールのボアの内部周囲の表面に提供されること、1つ又は複数の平らな周囲の表面、及びツールの1つ又は複数の平らな周囲の表面の半径方向の後退した溝を備え、この溝がツールを用いてバルブを固定することによってバルブの一部を受け入れるように構成されること、溝が、溝に受け入れられたバルブの一部に対して軸方向の弾性力を及ぼす周囲の弾性要素を備えることを特徴とする。
【0010】
非限定的な例として、及び図面を参照して提供される、本発明の原理による、バルブ、被覆体の適用のためのシステム、及びツールの以下の説明と照らし合わせて、本発明はより良く理解され、本発明の他の利点はより明確に表れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明による噴霧システムに取り付けられた、本発明によるバルブの断面図を示す。
図2】本発明による、図1のバルブ及びツールの透視図である。
図3図2に対して逆の角度からの、バルブの透視図である。
図4図2に示されるバルブ及びツールの、長さ方向の断面図である。
図5】組み立て品の構成に、ツールに係合したバルブの、長さ方向の断面図である。
図6】ツール及びバルブの、平面VIに沿った横断面図である。
図7】取り付けられたバルブ及びツールの、図8中の平面VIIに沿った横断面図である。
図8】取り付けられたバルブ及びツールの、平面VIIIに沿った長さ方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、被覆体の適用のためのシステム2、例えば塗料、ワニス、耐食被覆、又は任意の他の考え得る種類の製品のための噴霧器の一部を示す。システム2は、システム2のボア6に取り付けられたバルブ4を備える。
【0013】
バルブ4は、内側中央のオリフィス10及びチャンバー12を備えるボディー8を備える。オリフィス10及びチャンバー12は、中央軸Xに関して中央に配置される。下で、用語「軸方向の」(axial)、「半径方向の」(radial)、「軸方向に」(axially)、「半径方向に」(radially)は、中央軸Xに関して使用される。
【0014】
オリフィス10及びチャンバー12は、流体的に連通する。オリフィス10は、ボディー8の端面14においてボディー8から、ボア6に現れている。
【0015】
システム2は、ボア6への流体取り入れダクト16、及びオリフィス6を拡張する流体出口ダクト18を備える。幾つかの応用において、取り入れダクト及び出口ダクトは、逆であってよい。取り入れダクト16及び出口ダクト18は、被覆体の循環が主に意図されるが、他の流体、特に空気又は洗浄用溶剤もまた、取り入れダクト16及び出口ダクト18において循環することができる。
【0016】
取り入れダクト16と出口ダクト18との間に、ボア6は台20を備え、バルブ4のニードル22がシート20に接触して協働し、矢印F1に沿った、取り入れダクト16から出口ダクト18への被覆体の循環を遮断するか、又は可能とする。示されていない異なる形において、台20はまた、適用システム2の材料に直接加工されてよい。取り入れダクト16は、示されていない被覆体貯蔵器又はポンプ、特に「循環」型、に連結され、出口ダクト18は、示されていない塗付又は噴霧装置、例えばガン(gun)に連結される。
【0017】
バルブ4は、内側のオリフィス10に取り付けられたロッド240によって、及びチャンバー12中に収容されたピストンヘッド242によって形成されたピストン24を備える。ロッド240は、ボディー8の外部に延在し、ニードル22を有する。ロッド240は、ボア6中で中央軸Xに沿って並進されることが意図され、加圧された被覆体は、ボア6中で矢印F1に沿って循環する。
【0018】
バルブ4は、ピストンロッド240がボディー8の外部に延在したバルブ4の側の、ピストンロッド240の周りに、ボディー8中に収容された第一シーリング装置26を備える。第一シーリング装置26は、ピストンロッド240の並進運動の間に、被覆体が、ピストンロッド240とボディー8との間で、チャンバー12に入り込むのを防止することを可能とする動的シールである。
【0019】
ピストンヘッド242は、中央軸Xに対して垂直な、軸方向の表面244を有する。ピストンヘッド242は、放射状にスカート246状に延在していて、シーリング装置248がその中に収容され、チャンバー12中のピストンヘッド242の並進運動の間の、ピストンヘッド242と、チャンバー12の内側筒状壁120との間の動的シーリングを保証する。シーリング装置246は、チャンバー12を、流体的に隔離された2つの部分12A及び12Bに分割していて、これは、シーリング装置246が部分12Aと部分12Bとの間の、ピストンヘッド242の周りで、流体が循環することを防止するためである。
【0020】
チャンバー12の部分12Aは、ピストンロッド240の側に位置する。軸方向の表面244は、部分12A中に位置する。噴霧システム2は、加圧された制御流体のための取り入れダクト28を備え、取り入れダクト28はボディー8の周囲の溝30に現れている。周囲の溝30は、軸方向のオリフィス32によって部分12Aと連通する。チャンバー12の部分12Aは、加圧された制御流体、例えば空気によって満たされることが意図され、ピストン24の軸方向の運動を制御する。バルブ4は、チャンバー12の部分12B中に取り付けられたバネ34を備える。バネ34は、中央軸Xについて中央に配置され、ピストンヘッド242に弾性力を及ぼして、ピストンヘッド242を下方向に駆動する、すなわちピストンヘッド242を部分12A中に押す。バネ34は、ピストンヘッド242の一部に対して、及びバルブ4のストッパー36に対して当接し、それはボディー8に留められ、適用システム2にねじ締めされる。
【0021】
ダクト28を経由して部分12A中に注入される圧縮空気(矢印F2)の制御動作の下、バネ34の力に対して、軸方向の表面244への加圧された空気の圧力によって及ぼされる力によって、ピストン24は上方向に動かされる(矢印F3)。このことは、台20からニードル22を持ち上げさせ、出口ダクト18への被覆体の通過を可能とする。
【0022】
バルブ4は、第一シーリング装置26とチャンバー12との間の、ピストンロッド240の周りに、ボディー8中に収容された第二シーリング装置38を備える。このシーリング装置38は、ピストンロッド240の並進の間に、空気がチャンバー12から抜けるのを防止し、他の流体が部分12Aに入るのを防止する動的シールであり、加圧された制御空気の循環路は、必然的に、外部の流体、特に被覆体の任意の侵入から守られる。
【0023】
バルブ4はまた、ボア6とボディー8との間の密閉を確実にする複数の静的シーリング装置を備える。それは、ボディー8の溝中に収容されたOリング39によって形成され、静的シーリング装置はボア6に当接し、特にOリング39Aは、端面14の周りの、ボア6とボディー8との間の密閉を確実にする。
【0024】
第一シーリング装置26が故障している場合、故障は、チャンバー12への被覆体の漏出及び流入をもたらす場合があり、バルブ4は、チャンバー12の部分12Aから分離された場所に漏出した被覆体を排出することを可能とするベントダクト40を備える。
【0025】
ベントダクト40は、ピストンロッド240中に提供され、第一シーリング装置26と第二シーリング装置38との間の内側中央のオリフィス10に連通し、開放空気に、又は開放空気に連通したチャンバー12の部分に現れる。ベントダクト40は、ピストンロッド240を形成する材料に包囲されるダクトによって形成される。従って、ベント40は、バルブ4それ自体に提供され、適用システム2にベント導管を必要としない。不良のバルブは、適用システムに干渉することを必要とせずに、交換することができる。
【0026】
1つの実施態様において、ベントダクト40は、ピストン24の中央軸Xに対して同軸である。ベントダクト40は、内側中央のオリフィス10の空洞44に現れた、第一シーリング装置26と第二シーリング装置38との間に軸方向に位置した、少なくとも1つの半径方向のオリフィス42を備える。従って、第一シーリング装置26を貫通する被覆体の任意の漏出は、空洞44中に蓄積され、次いで矢印F4に沿って、半径方向のオリフィス42を経由して、ベントダクト40に再合流する。ベントダクト40は、中央軸Xの周りに配置される、複数の半径方向のオリフィス42を備えてよい。
【0027】
バルブ4は、ピストン24に固定された部品によって形成された、ピストン24の軸方向の位置に対してボディー8の外部に突き出るように構成された指示器46を備える。指示器46は、中央軸Xに対して同軸の筒状の部品であり、ピストンヘッド242に留められ、ストッパー36の穴360中に挿入される。圧縮された制御空気の動作の下に、ピストン24が上方向に押されるとき、指示器46はストッパー36の外部に突き出て、外部から見ることができる。
【0028】
例示的な例において、ベントダクト40は、指示器46を貫通する穿孔460中に延在し、それによって、ベントダクト40を通って漏出した被覆体は、矢印F4に沿って開放空気に吐き出される。第一シーリング装置26が正常に機能しなかった場合、被覆体の漏出は、それによって、ピストンロッド240、次いで指示器46を通って、すなわちバルブ4の構成要素を通って、噴霧装置2を通過することなく、開放空気に排出される。このことは、漏出の場合に清掃されなければならない特定のバルブを必要としない。さらに、被覆体は、部分12Aから離れたベント40を経由するよう方向づけられ、制御空気循環路の汚染を防止する。
【0029】
示されていない1つの異なる形によれば、ベントダクト40は中央軸Xに対して同軸でなくてよく、被覆体を開放空気に吐き出すために、指示器46を横切らなくともよい。例えば、ベントダクトは、チャンバー12の部分12Bに現れる、ピストンロッド240及びピストンヘッド242の内部の経路に従ってもよい。部分12Bは、ストッパー36の穴360を経由して開放空気に連通し、指示器46は、穴360を通って、中央軸Xに沿って摺動する。それによって、被覆体は、穴360を経由して、部分12Bから排出することができる。漏出した一定量の被覆体は、指示器46及びバネ34の周りに蓄積することができ、バルブ4を閉位置に有利にブロックする。部分12Aは、動的シーリング装置248によって、被覆体の漏出から保護されたままとなる。バルブ4を閉位置にブロックすることは、バルブ4の不調をすぐに表すという結果をもたらす。
【0030】
示されていない異なる形によれば、指示器46もまた中央軸Xに対して同軸でなくてよい。指示器46はまた、ピストン24から分離した部品でなくてよい。指示器及びピストン24は、半径方向のオリフィス42とストッパー36における開放空気との間のベントダクト40に沿って、全体を通して、一体であってよく、モノブロック部品を形成してよい。
【0031】
1つの任意選択である態様によれば、バルブ4は、ボア6と空洞44との間でボディー8を貫通する穿孔500を備えてよい。穿孔500の口は、端面14に対して、シール39Aの後ろに提供される。従って、シール39Aにおいてシーリングに問題がある場合、ボディー8の外側表面とボア6との間の漏出物は、穿孔500によって導かれ、矢印F5に沿って空洞44に、次いで半径方向のオリフィス42及びベントダクト40に方向づけられる。
【0032】
バルブ4の別の態様、すなわちバルブ4を取り付け及び取り外しするためのツール52、並びにこのツール52の操作が、図2~8を参照して説明される。
【0033】
バルブ4は、ツール52の突き出た又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部の張り出した又はへこんだ形状を備える。これらの張り出した又はへこんだ形状は、バルブ4に回転運動を伝え、かつバルブ4の取り外しの間にツール52に固定するために構成される。周囲部は、図3に示される特定の形状を有するストッパー54によって形成され、ストッパー54の主要な機能は、図1のストッパー36の機能と類似していて、すなわち、ストッパー54はボディー8に留められ、適用システム2にねじ留めされる。そのために、ストッパー54は外側のねじ筋540を備える。
【0034】
ストッパー54に提供される張り出した又は中空の形状は、周囲の外形部542及び周囲の外形部544を備え、周囲の外形部544は、ストッパー54の軸方向表面に沿って付けられた、バルブ4の外側端部546に対して、周囲の外形部542の後ろに位置する。周囲の外形部542及び544は、軸Xに沿って設計され、周囲の外形部542が端部546に最も近い。
【0035】
周囲の外形部542は、軸Xに対して平行に延在し、かつストッパー54の筒状の形状に途切れを形成する、3つの平らな表面542Aを有する。周囲の外形部544は、周囲の外形部542の3つの平らな表面542Aと一致する3つの平らな表面544A、及び3つの平らな表面542Aに対して角度的にオフセットされた3つの平らな表面544Bを備える。「一致する」(Aligned)は、平らな表面544Aが、少なくとも部分的には、平らな表面542Aの軸Xに沿った延長中に位置し、かつ同一の面を形成することを意味する。「角度的にオフセットされた」(Angularly offset)は、平らな表面542A及び544Bによって形成されたそれぞれの面が交差するように、表面544Bが、平らな表面542Aを拡張した角セクターに対してオフセットされた角セクターに位置することを意味する。この角がオフセットされていることは、平らな表面544Bが、周囲の外形部542に対してへこんでいる軸方向のショルダー545を形成することを可能とする。図3に示される通り、平らな表面544Bは、周囲の外形部542の筒状部分から後退している。
【0036】
ツール52は、バルブ4のストッパーに提供される、張り出した又はへこんだ形状と協働するように構成された、周囲部の張り出した又はへこんだ形状を備える。ツール52のこれらの張り出した又はへこんだ形状は、バルブ4に回転運動を伝え、かつバルブ4の取り付け及び取り外しの間にバルブ4に固定するために構成される。
【0037】
ツール52は中央軸X52に沿って延在していて、ハンドル520及びボア524を有する末端部522を備える。ツール52の張り出した又は中空の形状は、ボア524の内側周囲の表面524Aに提供される。内側周囲の表面524Aは、バルブ4の周囲の外形部542の平らな表面542Aの数と等しい、3つの平らな周囲の表面526を備える。表面542Aが軸Xに対して並行であるのと同様に、平らな表面526は軸X52に対して並行である。周囲の表面524Aはまた、平らな周囲の表面526から半径方向に後退した溝528を備える。溝528は、ツール52の先端530に対して、平らな表面526の後ろに位置する。溝528は、バルブ4をツール52に固定することによって、バルブ4の部分を受け入れるように構成される、軸方向のショルダー527を形成する。
【0038】
溝528は、バルブ4がツール52に受け入れられるとき、溝528中に受け入れられたバルブ4の部分に対して軸X52に沿って方向づけられた弾性力を及ぼす、弾性要素529を備える。この弾性要素529は、例えばOリングであってよい。示されていない異なる形において、この弾性要素はまた、渦巻きバネ又はロックワッシャ(ベルビルワッシャ)であってよい。
【0039】
示されていない異なる形において、周囲の外形部542は、異なる数の平らな表面、より一般的には少なくとも1つの平らな表面を備えてよい。同様に、周囲の外形部544は、周囲の外形部542の平らな表面と一致する、3つ以外の幾つかの平らな表面、より一般的には少なくとも1つの平らな表面、及び周囲の外形部542の平らな表面に対して角度的にオフセットされた少なくとも1つの平らな表面を有してよい。周囲の外形部542及び544の平らな表面についてと同様に、ツール52は、3つ以外の幾つかの平らな表面526、より一般的には少なくとも1つの平らな表面を有してよい。
【0040】
バルブ4とのツール52の操作は、下に説明されている。図4、5及び6は、そのハウジングにおける、バルブ4の取り付けを示す。軸XとX52とが結合されるように、バルブ4が、そのボア6に置かれ、次いで、ツール52がバルブ4により近づけられる(図4)。
【0041】
周囲の外形部542が、少なくとも部分的に、軸方向に、平らな表面526と一致するように、末端部522がストッパー54中に押される(図5)とき、平らな表面542A及び544Aは、平らな表面526との平面接触によって協働する(図6図6中で弾性要素529は省略されている)。矢印R1に沿って、ツール52に回転ねじ締め運動を与えることによって、それゆえに、操作者は、バルブ4をボア6にねじ留めすることができる。
【0042】
操作者が、バルブ4のねじを緩めて、バルブ4を取り去ろうとするとき、操作者は、弾性要素529を押し込むように、ツール52をより深く押す。周囲の外形部542は、溝528に、軸方向に一致する(図8)。次いで、操作者は、表面526が平らな表面544Bとの平面接触となるまで、表面526が軸Xの周りを枢動するように、矢印R2に沿って、ねじを緩める方向に回転を及ぼす(図7)。この回転は、平らな表面544A及び544Bの接触面で、周囲の外形部544が、ねじを緩める方向に回転することを可能とする丸みのある表面544Cを有するという事実によって可能となる。
【0043】
この構成において、周囲の外形部542は、周囲の外形部544によって形成される後退したレリーフ中への、ツール52の平らな表面526の挿入によって、溝528にブロックされる。次いで、ツール52のショルダー527は、バルブ4のショルダー545に軸方向に対向し、バルブ4からツール52が取り去られることを防止する。弾性要素529によって及ぼされる弾性力は、バルブ4をボア544の外に、後ろ方向に押す傾向があり、それゆえに、ショルダー527と545との接触を固くする。次いで、バルブ4及びツール52は、一体の組み立て品を形成する。バルブ4及びツール52は、「バヨネット」(bayonet)組み立て品を形成する。
【0044】
ねじを緩める方向に回転を続けることによって、操作者は、表面526と544Bとの間に平面接触を及ぼし、バルブ4のねじを取り外すことを可能とする。一度ボア6からバルブ4のねじが取り外されれば、バルブ4はツール52の末端部522に取り付けられたままになるために、バルブ4は、たとえ届き難い位置からでも、容易に取り除くことができる。バルブ4はツール52に固定されたままであり、落とすリスクがない。
【0045】
末端部522へのバルブ4の取り付けの可能性はまた、届き難い位置におけるバルブ4の組み立ての間に使用することができる。操作者は、バルブ4をボア524中に押し、次いでバルブ4をねじを緩める方向に回すことで、取り付けの前に、ツール52にバルブ4を留めることができる。バルブ4をボア6に取り付けた後、次いで操作者は、ツール52をねじを締める方向に回す。次いで、ねじ締めが抵抗を受けるまで、バルブ4は自由に回転し、それ自体をねじ締めする。次いで、ツール52の回転トルクが、弾性要素によって及ぼされる力を上回り、ツール52が、表面526と表面542A及び544Aとの協働が得られるまで、バルブ4に対して回転する。次いで、固くなるまで、ねじ締めを続けることができる。
【0046】
ツール52、及びバルブ4に提供されるへこんだ/張り出したレリーフは、それゆえに、バルブの取り付け及び取り外しのために同一のツールを使用することを可能とする。その方法は、取り付け及び取り外しの両方を可能とし、ツール52の同一の末端部522に提供され、いずれかの操作を行うために、それを回転させることを必要としない。バヨネット組み立てによって、バルブ4とツール52とを固定する可能性は、届き難い位置で、容易にバルブ4を取り付け又は取り外しすることを可能とする。バルブが十分にねじを緩められていない場合には時には長い時間がかかる交換を必要とする、2つの異なるツールを用いてねじを緩めること及びその取り去りを行う公知の技術とは異なり、バルブのねじを緩めること及びその取り去りは、特に単一の操作で行うことができる。
【0047】
上で説明される実施態様及び選択可能なものの特徴は、特許請求の範囲の文脈において、本発明の新規の実施態様を形成するために組み合わせることができる。
図1
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図8