(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】液体燃料ならびに高圧流体流および低圧流体流を使用する流体混合装置
(51)【国際特許分類】
F23R 3/32 20060101AFI20240603BHJP
F02C 7/22 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
F23R3/32
F02C7/22 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020184689
(22)【出願日】2020-11-04
【審査請求日】2023-10-24
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ドワイト・ベリー
【審査官】佐々木 淳
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-166810(JP,A)
【文献】特開2014-181896(JP,A)
【文献】特開2016-003852(JP,A)
【文献】特開2016-118380(JP,A)
【文献】特開2008-018335(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0276366(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23R 3/32
F23R 3/34
F02C 7/22
B01F 25/314
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の入口(117)、第1の出口(118)、および前記第1の入口(117)と前記第1の出口(118)との間に延びる第1の通路(112)を画定する第1の環状壁(110)であって、前記第1の通路(112)は、第1の圧力で第1の流体の流体源(115)と流体連通する第1の環状壁(110)と、
第2の圧力で第2の流体の流体源(125)と流体連通する第1のプレナム(122)を画定する第2の壁(120)であって、前記第1の圧力は、前記第2の圧力よりも小さい第2の壁(120)と、
第2のプレナム(132)を画定する第3の壁(130)であって、前記第2の壁(120)によって少なくとも部分的に囲まれる第3の壁(130)と、
前記第2のプレナム(132)を通って延び、前記第1のプレナム(122)と前記第1の通路(112)を流体接続する混合導管(150)と、
前記第1の入口(117)の上流に配置された管(740)であって、第3の流体の流体源(745)と流体連通し、前記管(740)から前記第3の流体を分配する開口部(744)を有する管(740)と
を備え、
前記混合導管(150)を通る前記第2の流体の流れは、前記第1の流体の流れおよび前記第3の流体の流れを前記第1の通路(112)に引き込み、かつ前記第1の通路(112)から引き出し、前記第1の流体、前記第2の流体、および前記第3の流体の混合物を発生する、
流体混合装置(100)。
【請求項2】
前記第1の通路(112)を画定する前記第1の環状壁(110)は、前記流体混合装置(100)の中心線に沿って配向され、前記第1のプレナム(122)を画定する前記第2の壁(120)は、前記第1の通路(112)を画定する前記第1の環状壁(110)に外接する、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項3】
前記第2の壁(120)は、第1のC字型壁(776)および第2のC字型壁(778)を含む一対の伸縮式C字型壁を備え、各C字型壁は、第1の端壁セグメント(784、794)、前記第1の端壁セグメント(784、794)の反対側の第2の端壁セグメント(786、796)、および前記第1の端壁セグメント(784、794)と前記第2の端壁セグメント(786、796)との間に延びる第3の壁セグメント(726、728)を有し、前記第1のC字型壁(776)の前記第1の端壁セグメント(784)は、前記第2のC字型壁(778)の前記第1の端壁セグメント(794)の外側に配置され、前記第1のC字型壁(776)の前記第2の端壁セグメント(786)は、前記第2のC字型壁(778)の前記第2の端壁セグメント(796)の外側に配置される、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項4】
前記第3の壁(130)によって画定された前記第2のプレナム(132)は、第4の流体と流体連通し、前記混合導管(150)は、前記混合導管(150)を通る第2の通路(152)ならびに前記第2のプレナム(132)および前記第2の通路(152)と流体連通する少なくとも1つの注入孔(154)を画定し、前記混合導管(150)を通る前記第2の流体の前記流れは、前記第4の流体の流れを前記第2の通路(152)に引き込み、前記第2の流体と前記第4の流体の予混合物を発生し、前記予混合物は、前記混合導管(150)の出口(153)を通って前記第1の通路(112)に吐出される、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの注入孔(154)は、複数の注入孔を備える、請求項4に記載の流体混合装置(100)。
【請求項6】
前記流体混合装置(100)は、一体型燃焼器ノズル(300)の正圧側壁(376)と負圧側壁(378)との間に設置され、前記一体型燃焼器ノズル(300)は、セグメント化環状燃焼器(70)の一部であり、前記第1の流体、前記第2の流体、および前記第3の流体の前記混合物は、前記セグメント化環状燃焼器(70)の中心線(38)に対して実質的に円周方向に導かれる、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項7】
前記混合導管(150)は、前記混合導管(150)の入口(151)が前記混合導管(150)の出口(153)の半径方向上流に配置されるように、前記第1の環状壁(110)の中心線に対して鋭角で配置される、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項8】
前記第1の環状壁(110)によって画定された前記第1の通路(112)は、前記第1の通路入口(117)から前記第1の通路出口(118)まで均一な断面形状を有する、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項9】
前記混合導管(150)は、複数の混合導管(150)のうちの1つである、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【請求項10】
前記混合導管(150)は、第2の通路入口(151)と、第2の通路出口(153)とを備え、前記混合導管(150)によって画定された第2の通路(152)は、前記第2の通路入口(151)から前記第2の通路出口(153)まで均一な断面形状を有する、請求項1に記載の流体混合装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府の権利に関する陳述
本明細書に開示される本発明は、米国エネルギー省(DOE)によって授与された契約番号DE-FE0023965の下、政府支援によりなされたものである。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
【0002】
本開示は、一般に、流体混合装置の分野に関し、より具体的には、第1の流体の高圧流体流および低圧流体流を使用して、第2の異なる流体との混合を促進する流体混合装置に関する。一実施形態では、そのような流体混合装置を使用して、軸方向に段階的な燃料送達システムの一部として、ガスタービン燃焼器の燃焼器ライナを通して燃料/空気混合物を導入することができる。
【背景技術】
【0003】
ガスタービンシステムなどのいくつかの従来のターボ機械は、電力を生成するために利用される。一般に、ガスタービンシステムは、圧縮機と、1つまたは複数の燃焼器と、タービンとを含む。空気をその入口を介して圧縮機に引き込むことができ、圧縮機において、空気は多段の回転ブレードおよび静止ノズルを通過することによって圧縮される。圧縮された空気は、1つまたは複数の燃焼器に導かれ、燃焼器では燃料が導入され、燃料/空気混合物の点火および燃焼によって燃焼生成物が形成される。燃焼生成物は、タービンの動作流体として機能する。
【0004】
次いで、動作流体は、タービンの流体流路を通って流れ、流路は、各組の回転ブレードおよび各対応する組の静止ノズルがタービン段を画定するように、複数の回転ブレードと回転ブレードの間に配置された複数の静止ノズルとの間に画定されている。複数の回転ブレードがガスタービンシステムのロータを回転させると、ロータに結合された発電機が、ロータの回転から動力を生成することができる。タービンブレードの回転はまた、ロータに結合される圧縮機ブレードの回転を引き起こす。
【0005】
燃焼のために燃料および空気を燃焼器に導入するとき、燃焼ゾーンに送達する前に燃料と空気を混合すること(すなわち、「予混合」)は、亜酸化窒素および他の汚染物質の形成を低減することが見出された。排出量のさらなる削減は、燃焼器の上流端にある燃料ノズルからある程度の燃料を導入し、燃焼器の長さに沿って1つまたは複数の軸方向に間隔を置いて配置された段から追加の燃料を導入することによって達成することができる。燃焼器の上流端またはヘッド端にある燃料ノズルは、軸方向に燃料を導入し、段階的燃料ノズルは、上流端からの燃焼生成物の流れに対して半径方向または横方向に燃料を導入する。
【0006】
状況によっては、気体燃料の代わりに、またはそれに加えて、液体燃料を燃焼させることが望ましい場合がある。液体燃料の導入には、液体燃料ノズルのコークス化を防ぎ、壁に沿ったコークス化の一因となり得るため、液体燃料が隣接する壁を濡らさないように注意する必要がある。このような壁のコークス化は、燃焼器ライナの望ましくない温度上昇につながる可能性があり、ライナの耐用年数を短くする場合がある。
【0007】
したがって、流体流(例えば、燃料と空気)を混合するために使用されるデバイスの改善が必要である。
【発明の概要】
【0008】
流体混合装置は、流体プレナムを通って延びる混合導管を含む。低圧流体源に流体結合された主通路を画定する第1の壁を囲む流体プレナムは、高圧流体源に流体結合された高圧プレナムを画定する第2の壁によってそれ自体が囲まれている。第1の壁の入口に配置された絶縁管は、第3の流体を送達する。混合導管は、高圧プレナムを主通路に流体結合し、そこで高圧流体が低圧流体および第3の流体と混合される。任意選択で、流体プレナムは、混合導管内の注入孔を通して注入される第4の流体を収容してもよい。流体混合装置は、ガスタービン燃焼器内で1つまたは複数の燃料を高圧空気および低圧空気と混合するために使用することができる。あるいは、流体混合装置は、流体を高圧水流および低圧水流と混合してもよい。
【0009】
本明細書は、当業者を対象として、本システムおよび方法の完全かつ可能な開示を、それを使用する最良の形態を含んで記載する。本明細書は、添付の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1の態様による、3つの流体流を混合するための流体混合装置の概略断面図である。
【
図2】
図1の流体混合装置の代替の実施形態の概略断面図である。
【
図3】本開示の第2の態様による、3つの流体流を混合するための流体混合装置の概略断面図である。
【
図4】本明細書に記載の流体混合装置を用いることができるガスタービンの概略断面図である。
【
図5】
図3の流体混合装置を含む、缶型環状燃焼器の概略側面断面図である。
【
図6】
図3の流体混合装置を含む、
図5と同様の缶型環状燃焼器の一部の概略側面断面図である。
【
図7】本明細書に記載の流体混合装置を用いることができる、例示的なセグメント化環状燃焼器の上流図である。
【
図8】
図7のセグメント化環状燃焼器で使用される一体型燃焼器ノズル(ICN)の側面斜視図である。
【
図9】本開示の別の態様による、
図8の一体型燃焼器ノズルで使用することができる流体混合装置の斜視図である。
【
図10】
図9の流体混合装置の一部の平面図である。
【
図17】
図9の一対の対向して配置された流体混合装置の斜視部分断面図である。
【
図19】本開示の別の態様による、4つの流体流を混合するための流体混合装置の概略断面図である。
【
図20】
図8の一体型燃焼器ノズルに設置された、
図19の流体混合装置の概略断面平面図である。
【
図21】本開示の別の態様による、少なくとも3つの流体流を混合するための流体混合装置の概略断面図である。
【
図22】本開示のさらに別の態様による、少なくとも3つの流体流を混合するための流体混合装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の様々な実施形態について詳しく説明するが、その1つまたは複数の例が、添付の図面に示されている。詳細な説明は、図面の特徴を参照するために、数字および文字の符号を使用する。図面および説明における同様または類似の符号は、本開示の同様または類似の部分を指して使用されている。
【0012】
高圧流体流および低圧流体流を使用する現在の流体混合装置を明確に説明するために、本開示の範囲内の関連する構成要素を参照し説明するために特定の専門用語が使用される。可能な限り、一般的な工業専門用語が、用語の一般的な意味と同じ意味で使用および利用される。別途記載のない限り、このような専門用語は、本出願の文脈および添付の特許請求の範囲と一致する広義の解釈を与えられるべきである。当業者であれば、多くの場合、特定の構成要素がいくつかの異なるまたは重複する用語を使用して参照されることがあることを理解するであろう。単一の部品であるとして本明細書に記載され得るものは、複数の構成要素からなるものとして別の文脈を含み、かつ別の文脈で参照されてもよい。あるいは、複数の構成要素を含むものとして本明細書に記載され得るものは、単一の一体型部品として他の場所で参照されてもよい。
【0013】
加えて、以下に記載のように、本明細書ではいくつかの記述的用語を規則通りに使用することができる。「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の場所または重要性を示すことを意図するものではない。
【0014】
本明細書で使用する場合、「下流」および「上流」は、流体混合装置を通る流体などの流体の流れに対する方向を示す用語である。「下流」という用語は、流体の流れの方向に対応し、「上流」という用語は、流れとは反対の方向(すなわち、流体が流れてくる方向)を指す。「前方」および「後方」という用語は、別途指定のない限り、相対的な位置を指し、「前方」は、エンジンの前方(または圧縮機)端に向かって、または燃焼器の入口端に向かって位置した構成要素または表面を表すために使用され、「後方」は、エンジンの後部(またはタービン)端に向かって、または燃焼器の出口端に向かって位置した構成要素を表すために使用される。「内側」という用語は、タービンシャフトに近接した構成要素を表すために使用され、「外側」という用語は、タービンシャフトの遠位の構成要素を表すために使用される。
【0015】
多くの場合、異なる半径方向、軸方向、および/または円周方向の位置にある部品を説明することが要求される。
図1に示すように、「A」軸は、軸方向の配向を表す。本明細書で使用する場合、「軸方向の」および/または「軸方向に」という用語は、軸Aに沿った物体の相対的な位置/方向を指す。さらに本明細書で使用する場合、「半径方向の」および/または「半径方向に」という用語は、ただ1つの場所において軸Aと交差する軸「R」に沿った物体の相対的な位置または方向を指す。いくつかの実施形態では、軸Rは、軸Aに実質的に垂直である。最後に、「円周方向の」という用語は、軸A(例えば、軸「C」)周りの移動または位置を指す。「円周方向の」という用語は、それぞれの物体(例えば、流体混合装置)の中心の周りを延びる寸法を指すことができる。
【0016】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定を意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「この(the)」は、特に明示しない限り、複数形も含むことを意図している。「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの組が存在することまたは追加することを除外しないことがさらに理解されよう。
【0017】
各例は、限定ではなく、説明のために提供される。実際には、本開示の範囲または趣旨を逸脱せずに、修正および変更が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示または説明された特徴を別の実施形態で使用し、さらに別の実施形態を得ることができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にあるそのような修正および変更を包含することが意図されている。
【0018】
本開示の例示的な実施形態は、説明のために陸上発電用ガスタービンで燃焼するための十分に混合された燃料-空気混合物の送達に関連して一般的に説明されるが、当業者であれば、本開示の実施形態が、ターボ機械内の他の場所に適用可能であり、特許請求の範囲に具体的に記載されていない限り、陸上発電用ガスタービンのためのタービン構成要素に限定されないことが容易に理解されよう。
【0019】
ここで図面を参照すると、
図1は、本開示の第1の態様による、流体混合装置100を概略的に示している。流体混合装置100は、低圧流体源115と流体連通する主通路112を画定する第1の環状壁110を含む。第1の環状壁110は、低圧流体116用の入口117を画定する上流端と、流体混合装置100の出口118を画定する下流端とを有する。第1の環状壁110は、円筒形であり得るか、または楕円形形状、レーストラック形状、もしくは多角形形状(例えば、長方形形状)などの非円形形状を画定する半径方向断面を有し得る。
【0020】
第2の環状壁120が、第1の環状壁110の少なくとも上流端に外接し、高圧流体源125と流体連通するプレナム122を画定する。例えば、高圧流体源125からの高圧流体126は、プレナム122を満たすために、第2の環状壁120内の1つまたは複数の開口121を通して導かれ得る。一実施形態では、低圧流体116および高圧流体126は、同じ流体である。
【0021】
第3の環状壁130が、プレナム122内で入れ子状にされ、第2の環状壁120によって囲まれている。第3の環状壁130は、第3の流体源135と流体連通するプレナム132を画定する。第3の環状壁130は、第1の環状壁110に外接する。
【0022】
プレナム132を通って延びる1つまたは複数の混合導管150の各々は、プレナム122に流体接続された入口151と、主通路112と流体接続された出口153とを有する。1つまたは複数の注入孔154が、各混合導管150を通して画定され、第3の環状壁130によって画定されたプレナム132と流体連通する。第3の流体136は、1つまたは複数の注入孔154を通って、各混合導管150によって画定された通路152に流れる。
【0023】
一実施形態では、混合導管150は、流体混合装置100の軸方向中心線CLに対してある角度で配向される。好ましくは、混合導管150は、下流方向に(すなわち、出口118に向かって)導管を通る流れを導くようにある角度で配向される。混合導管150(個別に)は、第1の環状壁110よりも短く、直径が小さい。
【0024】
動作中、高圧流体源125からの高圧流体126は、プレナム122を通って通路152に流れ、第3の流体136は、1つまたは複数の注入孔154を通って通路152に流れる。高圧流体126の圧力は、第3の流体136を第1の環状壁110によって画定された主通路112に急速に運び、そこで高圧流体126は、低圧流体116を主通路112の入口117に引き込む。主通路112内で、低圧流体116、高圧流体126、および第3の流体136が混合され、流体混合装置100の出口118から出る混合流体流166を発生する。
【0025】
図2は、プレナム132が第1のプレナム132および第2のプレナム142に分割されている、
図1の流体混合装置100の代替の実施形態を概略的に示している。第3の流体源135は、第3の流体136を、流体混合装置100の片側に位置する第1のプレナム132に供給する。第4の流体源145は、第4の流体146を、第1のプレナム132から流体混合装置100の反対側に位置する第2のプレナム142に供給する。第3の流体136および第4の流体146は、同じ流体であり得るか、または第3の流体136は、第4の流体146とは異なり得る。例えば、第3の流体136および第4の流体146は、異なるウォッベ指数を有してもよい。混合導管150内の注入孔154の流量および/または数は、変えることができる。別々に燃料が供給されるプレナム132、142のさらなる説明は、
図9~
図11を参照して続けられる。
【0026】
図3は、本開示の第2の態様による、流体混合装置200を概略的に示している。流体混合装置200は、低圧流体源215と流体連通する主通路212を画定する第1の環状壁210を含む。第1の環状壁210は、低圧流体216用の入口217を画定する上流端と、流体混合装置200の出口218を画定する下流端とを有する。入口217は、主通路212への低圧流体216の導入を容易にするために、ベルマウス形状を画定することができる。
【0027】
第2の環状壁220が、第1の環状壁210の入口217の半径方向上流に配置され、高圧流体源225と流体連通するプレナム222を画定する。例えば、高圧流体源225からの高圧流体226は、プレナム222を満たすために、第2の環状壁220内の1つまたは複数の開口(図示せず)を通して導かれ得る。
【0028】
第3の環状壁230が、プレナム222内で入れ子状にされ、第2の環状壁220によって囲まれている。第3の環状壁230は、第3の流体源235と流体連通するプレナム232を画定する。
【0029】
プレナム232を通って延びる混合導管250は、プレナム222と流体連通する入口251と、流れを第1の環状壁210によって画定された主通路212に導く出口253とを含む。1つまたは複数の注入孔254が、混合導管250を通して画定され、第3の環状壁230によって画定されたプレナム232と流体連通する。第3の流体236は、1つまたは複数の注入孔254を通って、混合導管250によって画定された通路252に流れる。混合導管250は、下流方向に(すなわち、出口218に向かって)導管を通る流れを導くように配向される。
【0030】
動作中、高圧流体源226からの高圧流体226は、プレナム222を通って通路252に流れ、第3の流体236は、1つまたは複数の注入孔254を通って通路252に流れる。高圧流体226の圧力は、第3の流体236を下流方向に第1の環状壁210によって画定された主通路212に急速に運び、そこで高圧流体226の圧力は、低圧流体216を主通路212の入口217に引き込むのに役立つ。主通路212内で、低圧流体216、高圧流体226、および第3の流体236が混合され、流体混合装置200の出口218から出る混合流体流266を発生する。
【0031】
流体混合装置200は、
図4~
図8に示すように、ガスタービン10の燃焼セクション16で使用することができる。缶型環状燃焼器(
図5および
図6に示す)を参照して以下で論じられるように、第1の環状壁210は、燃焼器ライナ40の外面に装着され得、第2の環状壁220、第3の環状壁230、および混合導管250は、燃焼器フロースリーブ60の外面に装着される。低圧流体216は、燃焼器ライナ40とフロースリーブ60との間の環状部62を通して搬送することができる。
【0032】
図4は、例示的なガスタービン10を概略的に示している。ガスタービン10は、一般に、入口セクション12と、入口セクション12の下流に配置された圧縮機14と、圧縮機14の下流に配置された燃焼セクション16と、燃焼セクション16の下流に配置されたタービン18と、タービン18の下流に配置された排気セクション20とを含む。加えて、ガスタービン10は、圧縮機14をタービン18に結合する1つまたは複数のシャフト22(「ロータ」としても知られる)を含むことができる。
【0033】
動作中、空気24は、入口セクション12を通って圧縮機14に流れ、そこで空気24が次第に圧縮され、これにより圧縮空気26が燃焼セクション16に提供される。圧縮空気26の少なくとも一部は、燃焼セクション16内で燃料28と混合され、燃焼されて燃焼ガス30を発生する。燃焼ガス30は燃焼セクション16からタービン18に流れ、そこで熱および/または運動エネルギーが燃焼ガス30からシャフト22に取り付けられたロータブレード(図示せず)に伝達され、それによってシャフト22を回転させる。次いで、機械的回転エネルギーは、シャフト22に結合された発電機21を介して、圧縮機14に動力を供給すること、および/または電気を生成することなどの様々な目的に使用することができる。次に、タービン18を出るエネルギーが枯渇した燃焼ガス32は、排気セクション20を介して、ガスタービン10から排気され得る。
【0034】
燃焼セクション16は、シャフト22の周りに円周方向に配列された複数の缶型環状燃焼器40を含み得、その1つが
図5および
図6に概略的に示されている。あるいは、燃焼セクション16は、
図7および
図8に示されるように、セグメント化環状燃焼器70を含むことができる。
【0035】
図5および
図6は、代表的な流体混合装置200が設置されている缶型環状燃焼器17を示している。缶型環状燃焼器17は、燃焼生成物30がタービン18に進行するための環状部42を画定する燃焼器ライナ40を含む(
図3)。1つまたは複数の燃料ノズル50が、燃焼器17の上流端に配置される。各燃料ノズル50は、燃焼器17の前方境界を画定するエンドカバー54を通って延びる燃料供給ライン52を介して、燃料を供給され得る。燃料ノズル50の下流端は、上流燃焼ゾーン44の境界を画定するキャップアセンブリ(別々に示されていない)によって支持することができる。
【0036】
燃焼器ライナ40は、フロースリーブ60によって少なくとも部分的に円周方向に囲まれ、それにより環状部62は、ライナ40とフロースリーブ60との間に画定される。フロースリーブ60は、圧縮機14からの圧縮空気26が燃焼器ケーシング(図示せず)から環状部62に流れることを可能にする複数の開口部64を含み得る。そのような空気26は、燃焼に使用される前にライナ40を冷却するために使用され得る。開口部64を通って流れる結果として、環状部62内の空気の圧力は、流体混合装置200の入口端に流れる空気226の圧力よりも低い。加えて、開口部64と流体混合装置200との間の距離にわたって、空気26はライナ40から熱を吸収し、より暖かくなる。
【0037】
低圧空気216の一部は、流体混合装置200の第1の環状壁に入り、そこで高圧空気226および第3の流体(例えば、燃料)236(
図3に示す)と混合され、燃焼器ライナ40に半径方向に注入され、かつ二次燃焼ゾーン46で燃焼される燃料-空気混合物266を発生する。二次燃焼ゾーン46からの燃焼生成物は、第1の燃焼ゾーン44からの燃焼生成物30と組み合わされ、結果として生じる高温ガス流は、後方フレーム68を通ってタービン18に流れる。
【0038】
1つの流体混合装置200のみが示されているが、2つ以上の流体混合装置200が単一の燃焼器17において使用されてもよいことを理解されたい。2つ以上の流体混合装置200が使用される場合、流体混合装置200は、単一の軸方向平面または複数の軸方向平面に配置され得る。
【0039】
図6は、缶型環状燃焼器17内の流体混合装置200の代替の載置を示している。すなわち、流体混合装置200は、燃焼器17の後方フレーム68に向かって軸方向下流に移動する。上述のように、第1の環状壁210は、燃焼器ライナ40に装着され得、第2の環状壁220および入れ子状の第3の環状壁230は、フロースリーブ60に装着される。混合導管250(
図3)を通って主通路212に流れる高圧空気226は、高圧空気流226、低圧空気流216(環状部62からの)、および燃料236の混合を促進する。
【0040】
図7は、本開示の代替の実施形態による、燃焼セクション16の上流(すなわち、後方から前方を見た)図を示す。
図7に示すように、燃焼セクション16は、環状燃焼システム、より具体的には、一体型燃焼器ノズル300のアレイがガスタービン10の軸方向中心線38の周りに円周方向に配置されるセグメント化環状燃焼器70とすることができる。軸方向中心線38は、ガスタービンシャフト22と一致し得る。セグメント化環状燃焼システム70は、圧縮機吐出ケーシングと呼ばれることもある、外側ケーシング34によって少なくとも部分的に囲まれてもよい。圧縮機14(
図4)から圧縮空気26を受け入れる圧縮機吐出ケーシング34は、燃焼器70の様々な構成要素を少なくとも部分的に囲む高圧空気プレナム36を少なくとも部分的に画定することができる。圧縮空気26は、上述のように燃焼のために、および燃焼器ハードウェアを冷却するために使用される。
【0041】
セグメント化環状燃焼器70は、一体型燃焼器ノズル300の円周方向アレイを含み、その1つが
図8に示されている。各一体型燃焼器ノズル300は、内側ライナセグメント302と、内側ライナセグメント302から半径方向に分離された外側ライナセグメント304と、内側ライナセグメント302と外側ライナセグメント304との間に半径方向に延びる中空または半中空の燃料注入パネル310とを含み、したがって、「I」字型アセンブリを概して画定する。燃料注入パネル310は、燃焼室を流体的に分離された燃焼ゾーンの環状アレイに分離する。
【0042】
セグメント化環状燃焼器70の上流端において、燃料注入モジュール320は、各対のパネル310の間に円周方向に、かつ内側ライナセグメント302と外側ライナセグメント304との間に半径方向に延びる。燃料注入モジュール320は、1つまたは複数のバーナ、旋回燃料ノズル(スウォズル)、または束ねられた管燃料ノズルを介して、燃料/空気混合物を上流燃焼ゾーンの円周方向アレイに導入する。各燃料注入モジュール320は、燃料注入モジュール320に供給するための少なくとも1つの燃料導管を有し、これは例示の目的のために、円によって表されている。より大きな動作範囲(例えば、ターンダウン)およびより低い排出量を達成するために、パネル310はまた、燃料注入モジュール320によって送達される燃料/空気混合物の注入によって形成される燃焼ゾーンの下流の1つまたは複数の二次燃焼ゾーン344で燃料を導入する。
【0043】
図8は、単一の一体型燃焼器ノズル300を示している。中空または半中空のパネル310は、内側ライナセグメント302と外側ライナセグメント304との間に半径方向に延びる。パネル310は、タービンセクション18の第1段ノズルに取って代わるタービンノズル部分320で終端する。タービンノズル部分320は、タービンセクション18に入る燃焼ガス30の流れを旋回させて加速する。したがって、一体型燃焼器ノズル300(燃焼器ライナとタービンノズルの組み合わせ)は、タービンノズル330の正圧側および負圧側に対応する、正圧側壁376および負圧側壁378を有する。内側および/または外側ライナセグメント302、304は、必要に応じて、冷却を促進するためにインピンジメントパネル309を備えてもよい。
【0044】
各パネル310(「燃料注入パネル」とも説明される)は、正圧側376および負圧側378の各々に沿って画定された複数の半径方向に間隔を置いて配置された注入出口380を含む。
図9~
図20は、注入出口380を通して燃料-空気混合物を送達するために燃料注入パネル310内に設置され得る流体混合装置400、500の様々な態様を示している。
【0045】
第1の一体型燃焼器ノズル300の正圧側の注入出口380は、共通の注入平面340に沿って配置され、隣接する第2の一体型燃焼器ノズル300の負圧側の注入出口は、共通の注入平面に沿って配置され、これは注入平面340から軸方向にずらして配置され得る。
【0046】
一体型燃焼器ノズルに関するさらなる詳細は、例えば、同時係属中の米国特許出願第15/464,394号および米国特許出願第16/012,412号に見出すことができる。
【0047】
図9は、
図7および
図8の一体型燃焼器ノズル300の燃料注入パネル310に設置され得る、流体混合アセンブリ500の一部分502を示している。図示された部分502は、流体混合アセンブリ500の1つの例示的な半分である。完全な流体混合アセンブリ500は、
図17~
図19に示されている。
【0048】
図9~
図16に示すように、図示された部分502は2つの流体混合装置400を含むが、流体混合アセンブリ500は、
図7および
図8に示すように、一体型燃焼器ノズル300の半径方向内側ライナセグメント302と半径方向外側ライナセグメント304との間の距離にまたがるのに必要な任意の数の流体混合装置400を有する2つの半径方向の柱を含み得る。一実施形態では、流体混合装置400は、内側ライナセグメント302と外側ライナセグメント304との間に均一に間隔を置いて配置されるが、他の実施形態では、不均一な間隔が使用されてもよい。
【0049】
部分502は、互いに対して半径方向に積み重ねられたいくつかの流体混合装置400を含む。
図2の流体混合装置200と同様の各流体混合装置400は、第1の環状壁410と、第2の環状壁420と、第3の環状壁430とを含む。第3の環状壁430は、第1の環状壁410の入口端に外接し、第2の環状壁420は、第1の環状壁410と第3の環状壁430の両方に外接する。
【0050】
各流体混合装置400の第1の環状壁410は、一体型燃焼器ノズル300の燃料注入パネル310内のそれぞれの注入出口380と整列する出口418を有する。第3の環状壁430は、流体送達導管437、447に結合された流体マニホルド439、449から第3の流体(例えば、燃料)および/または第4の流体(例えば、燃料)を受け入れるための1つまたは複数の流体プレナム432、442を画定する。
【0051】
高圧プレナム422(
図11)は、第1の環状壁410および第3の環状壁430を囲む第2の環状壁420によって画定される。第2の環状壁420は、第1の壁セグメント424と、第1の壁セグメント424から軸方向に間隔を置いて配置された第2の壁セグメント425と、第1の壁セグメント424と第2の壁セグメント425との間に軸方向に延びる第3の壁セグメント427と、第3の壁セグメント427の反対側にあり、第1の壁セグメント424と第2の壁セグメント425との間に軸方向に延びる第4の壁セグメント428(
図11)とを含む。
【0052】
混合導管450(
図11)は、流体プレナム432、442を通って延び、高圧プレナム422と、第1の環状壁410によって画定された主プレナム412(
図11)との間の流体連通を提供する。混合導管450への入口451は、
図9に見ることができる。
【0053】
図10は、
図9に示す流体混合アセンブリ500の部分502の平面図を示す。流体混合装置400は、第3の壁セグメント427から外側に延びる。流体送達導管437は、第3の環状壁430の一端で流体マニホルド439に結合され、第3の流体(例えば、気体燃料)を流体混合装置400のうちの1つに供給する。
図9~
図16に示される例示的な実施形態では、流体マニホルド439は、2つの流体混合装置400の下部に流体結合される(
図12に示す)。流体送達導管447は、流体マニホルド439の反対側の第3の環状壁430の一端で流体マニホルド449に結合され、第4の流体(例えば、気体燃料)を流体混合装置400のうちの1つに供給する。
図13に示す例示的な実施形態では、流体マニホルド449は、2つの流体混合装置400の上部に流体結合される。
【0054】
流体送達導管437、447は、同じ燃料を流体混合アセンブリ500内のすべての流体混合装置400に提供することができる(すなわち、第3の流体は、第4の流体と同じである)。あるいは、流体送達導管437は、第1の流体(燃料)を流体混合装置400の1つまたは複数に提供してもよく、流体送達導管447は、第2の流体(燃料)を、流体送達導管437から第1の流体を受け入れる流体混合装置400とは異なり得る、流体混合装置400の1つまたは複数に提供してもよい。したがって、残りの流体混合装置400が第2の燃料で燃料を供給されている間、すべての他の流体混合装置に第1の燃料で燃料を供給することが可能である。送達は、同時にまたは別々に行われ得る(例えば、第2の燃料がバックアップ燃料である場合)。
【0055】
別の代替案(図示せず)では、第2の環状壁430を内部でセグメント化し、第1の燃料プレナム432および第2の燃料プレナム442を画定することができる。第1の燃料プレナム432は、流体混合装置400の左側に位置し得、第2の燃料プレナム442は、流体混合装置400の右側に位置し得る。あるいは、第1の燃料プレナム432は、第2の燃料プレナム442の半径方向外側にあり得る。これらの実施形態のいずれかにおいて、第1の燃料プレナム432は、第3の流体導管437によって供給される流体マニホルド439に流体結合され、第2の燃料プレナム442は、第4の流体導管447によって供給される流体マニホルド449に流体結合される。別の代替の実施形態(
図17参照)では、流体混合アセンブリ500の第1の部分502の流体混合装置400は、(流体送達導管437および流体マニホルド439を介して)第3の燃料供給部から燃料を供給され得、流体混合アセンブリ500の第2の部分504の流体混合装置400は、(流体送達導管447および流体マニホルド449を介して)第4の異なる燃料供給部から燃料を供給され得る。様々な他の順列および組み合わせもまた、当業者によって想定され得るだろう。
【0056】
図9および
図10に示すように、流体混合アセンブリ500の第1の部分502は、流体混合装置400の半径方向に配向された柱と、壁開口部480の半径方向に配向された柱とを含む。
図17~
図19に示すように、流体混合アセンブリ500の第2の部分504が第1の部分502と接合されると、第1の部分502の第1の環状壁410の出口端418は、第2の環状壁420の第4の壁セグメント428内の壁開口部480を通って延び、第2の部分504の第1の環状壁410の出口端418は、第2の環状壁420の第3の壁セグメント427内の壁開口部480を通って延びる。
【0057】
図11は、断面線A-Aに沿った、
図10の断面図である。
図11に示すように、第1の環状壁410の出口端418は、出口端418に近接する壁セグメント428の下流に延びる。この例示的な図では、第1の部分502内の流体混合装置400の第1の環状壁410は、第3の壁セグメント427を通して画定された入口端417と、第4の壁セグメント428を超えて延びる出口端418とを有する。
【0058】
図11は、第3の環状壁430、下部流体混合装置400内の第2の環状壁430によって画定されたプレナム432を通って延びる混合導管450、および上部流体混合装置400の第2の環状壁430内で画定されたプレナム442を通って延びる混合導管450をより明確に示している。各混合導管450は、第3の環状壁420によって画定されたプレナム422と流体連通する入口端451を有する。
【0059】
各混合導管450は、高圧プレナム422と流体連通する入口451と、主プレナム412と流体連通する出口453とを有する通路452を画定する。各混合導管450は、混合導管450を通して画定され、第3の環状壁430によって画定されたそれぞれの流体プレナム432、442と流体連通する1つまたは複数の注入孔454をさらに含む。混合導管450の入口451は、混合導管450の出口453の上流に配置され、したがって、流体混合装置400の中心線に対してある角度で混合導管450を配向させる。
【0060】
図12は、断面線B-Bに沿った、
図10の断面図である。
図12に示すように、流体送達導管437は、流体マニホルド439に流体結合される。この例示的な実施形態では、流体マニホルド439は、下部流体混合装置400のプレナム432と流体連通する。他の実施形態(図示せず)では、流体マニホルド439はまた、上部流体混合装置400と流体連通してもよい。
【0061】
図13は、断面線C-Cに沿った、
図10の断面図である。
図13に示すように、流体送達導管447は、流体マニホルド449に流体結合される。この例示的な実施形態では、流体マニホルド449は、上部流体混合装置400のプレナム442と流体連通する。他の実施形態(図示せず)では、流体マニホルド449はまた、下部流体混合装置400と流体連通してもよい。
【0062】
図14は、
図11の断面線D-Dに沿った、流体混合装置400のうちの1つの断面図である。各混合導管450の出口453は、燃料プレナム432に流体接続された注入孔454と共に見ることができる(
図11および
図12)。プレナム432、442は、流体マニホルド439、449によって供給される。第1の環状壁410の入口端に外接する第3の環状壁430(燃料プレナム432を画定する)の位置は、
図14から明らかである。結果として、混合導管450は、第1の環状壁410の出口418よりも第1の環状壁410の入口417に近接して配置される。
【0063】
図15は、
図11の断面線E-Eに沿った、流体混合装置400のうちの1つの階段状断面図であり、
図16は、
図15から拡大された混合導管450のうちの1つの階段状図である。
図15に示すように、流体マニホルド439内の仕切り438は、流体マニホルド439からの流体が第3の環状壁430によって画定されたプレナム442(
図11)に流れるのを防ぐ。
図15は一連の6つの混合チャネル450の入口451を示しているが、代わりに、他の数の混合導管450が使用されてもよいことを理解されたい。
【0064】
図16に示すように、第4の流体446は、流体プレナム442から混合導管450内の注入孔454を通って通路452に流れる。通路452は、第4の流体446を導管出口453(
図11)を通して主通路412に送達し、そこで第4の流体446は、低圧流体416、高圧流体426、および任意選択で、第3の流体436(例えば、同じまたは異なる気体燃料)と混合される。3つの注入孔454が各混合導管450に示されているが、代わりに、他の数の注入孔454が使用されてもよいことを理解されたい。
【0065】
図17は、一体型燃焼器ノズル300の例示的な燃料注入パネル310内に設置される、2つの流体混合装置400(下向きの配向で示す)を備えた第1の部分502と、2つの流体混合装置400(上向きの配向で示す)を備えた第2の部分504とを有する流体混合アセンブリ500の断面斜視図である。燃料注入パネル310は、正圧側壁376と、負圧側壁378とを含む。正圧側壁376は、第2の環状壁420の第3の壁セグメント427の半径方向外側に配置され、それによって正圧側壁376と第3の壁セグメント427との間に低圧プレナム402を画定する。低圧流体416は、低圧プレナム402を通って流れ、流体混合アセンブリ500の第1の部分502の各流体混合装置400の第1の環状壁410の入口417に入る。
【0066】
負圧側壁378は、第2の環状壁420の第4の壁セグメント428の半径方向外側に配置され、それによって負圧側壁378と第4の壁セグメント428との間に低圧プレナム404を画定する。低圧流体416は、低圧プレナム404を通って流れ、流体混合アセンブリ500の第2の部分504の各流体混合装置400の第1の環状壁410の入口417に入る。
【0067】
高圧流体426は、流体混合アセンブリ500の第1の部分502および第2の部分504の流体混合装置400を囲む高圧プレナム422に流れる。前述のように、高圧プレナム422は、第1の壁セグメント424、第2の壁セグメント425(この図には示さず)、第3の壁セグメント427(正圧側壁376の半径方向内側)、および第4の壁セグメント428(負圧側壁378の半径方向内側)によって画定される。プレナム422から、高圧流体426は、混合導管450の入口451に流れ、混合導管450は、流体混合装置500の第3の環状壁430を通って延びる。
【0068】
流体送達導管437によってプレナム432に提供される第3の流体436(例えば、気体燃料)は、混合導管450内の1つまたは複数の注入孔454を通って流れ、高圧流体426と共に混合導管450の出口453を通って、第1の環状壁410によって画定された主通路412に搬送される。高圧流体426の圧力は、低圧流体416を主通路412に引き込み、かつ主通路412から引き出し、混合流体流466への低圧流体416、高圧流体426、および第3の流体436の混合を促進する。
【0069】
任意選択で、第4の流体446(例えば、気体燃料)は、流体送達導管447によってプレナム442に提供され得、そこから第4の流体446は、混合導管450内の1つまたは複数の注入孔454を通って流れる。第4の流体446および高圧流体426は、混合導管450の出口453を通って、第1の環状壁410によって画定された主通路412に搬送される。高圧流体426の圧力は、低圧流体416を主通路412に引き込み、混合流体流466への低圧流体416、高圧流体426、および第4の流体446の混合を促進する。
【0070】
一実施形態では、低圧流体416は、正圧側壁376および/または負圧側壁378のインピンジメント冷却のために以前に使用された空気であり得る。インピンジメント冷却に使用された結果として、低圧流体416は、高圧流体426よりも高い温度(例えば、100°F~300°F超)および低い圧力(例えば、1%~3%未満)を有し得る。
【0071】
セグメント化環状燃焼器70内の一体型燃焼器ノズル300の概して半径方向の配向のために(
図7に示す)、混合流体流466の送達は、セグメント化環状燃焼器の中心線38に対して概して円周方向に行われる。図示の実施形態では、混合流体流466は、正圧側壁376と負圧側壁378の両方の開口部380から導入され、したがって時計回り方向および反時計回り方向の流体流をもたらす。あるいは、またはいくつかの動作条件下で、正圧側壁376に出口418を備えた流体混合装置400に燃料を供給し、一方、負圧側壁378に出口418を備えた流体混合装置400に燃料を供給しないことが望ましい場合があり、逆もまた同様である。
【0072】
図18は、
図8の一体型燃焼器ノズル300の燃料注入パネル310内に設置された流体混合アセンブリ500の俯瞰斜視図を示す。この実施形態では、第2の環状壁420は、2つの伸縮式C字型パネルと、正圧側パネル476と、正圧側パネル476の周りに入れ子状になっている負圧側パネル478とからなる。正圧側パネル476は、直列に、第1の端壁セグメント484と、第3の壁セグメント427と、第2の端壁セグメント486とを含む。負圧側パネル478は、直列に、第3の端壁セグメント494と、第4の壁セグメント428と、第4の端壁セグメント496とを含む。C字型パネル476、478は、流体混合アセンブリ500の設置を容易にするために、互いにスライド可能に係合している。
【0073】
一体型燃焼器ノズル300の燃料注入パネル310内に流体混合アセンブリ500を設置するために、第1の部分502および第2の部分504は、互いに並んで位置決めされ得、それにより第1の端壁セグメント484は、第3の端壁セグメント494の軸方向内方にあり、第2の端壁セグメント486は、第4の端壁セグメント496の軸方向内方にあり、第1の環状壁410の出口418は、それぞれの第3の壁セグメント427または第4の壁セグメント428と同一平面にあるか、または実質的に同一平面にある。この構成では、流体混合アセンブリ500の幅は、第1の環状壁410の出口端418が正圧側壁376または負圧側壁378に引っ掛かることなく、燃料注入パネル310内に設置可能なように十分に縮小される。
【0074】
流体混合アセンブリ500が燃料注入パネル310内にあり、出口端418が正圧側壁376および負圧側壁378内のそれぞれの開口部380と整列されると、正圧側パネル476および負圧側パネル478は、互いに向かって押し出され、燃料注入パネル310のそれぞれの側壁376、378から離れるように押される。使用するために位置決めされると、出口端418は開口部480内に延び、そこで出口端418は、例えば、溶接によって固定され得る。
【0075】
設置された構成では、第3の壁セグメント427は、正圧側壁376の半径方向内側に、正圧側壁376から離れて間隔を置いて配置され、それらの間に低圧プレナム402を画定し、第4の壁セグメント428は、負圧側壁378の半径方向内側に、負圧側壁378から離れて間隔を置いて配置され、それらの間に低圧プレナム404を画定する。伸縮自在の端壁セグメント484、494および486、496は、溶接によって、またはインターロッキングタブ、リベット、もしくは他の留め具(図示せず)などの機械的取り付け手段によって所定の位置に固定され得、それによって高圧プレナム422を画定する。各端壁セグメント484、486は、高圧プレナム422の半径方向高さ421の半分を超える距離にわたって、第3の壁セグメント427から半径方向内側に延びる。同様に、各端壁セグメント494、496は、高圧プレナム422の半径方向高さ421の半分を超える距離にわたって、第4の壁セグメント428から半径方向内側に延びる。
【0076】
図19は、本開示のさらに別の態様による、流体混合装置700を概略的に示している。流体混合装置700は、低圧流体源715と流体連通する主通路712を画定する第1の環状壁710を含む。第1の環状壁710は、低圧流体716用の入口717を画定する上流端と、流体混合装置700の出口718を画定する下流端とを有する。第1の環状壁710は、円筒形であり得るか、または楕円形形状、レーストラック形状、もしくは多角形形状(例えば、長方形形状)などの非円形形状を画定する半径方向断面を有し得る。
【0077】
第2の環状壁720が、第1の環状壁710の少なくとも上流端に外接し、高圧流体源725と流体連通するプレナム722を画定する。例えば、高圧流体源725からの高圧流体726は、プレナム722を満たすために、第2の環状壁720内の1つまたは複数の開口721を通して導かれ得る。一実施形態では、低圧流体716および高圧流体726は、同じ流体である。
【0078】
第3の環状壁730が、プレナム722内で入れ子状にされ、第2の環状壁720によって囲まれている。第3の環状壁730は、第3の流体源735と流体連通するプレナム732を画定する。第3の環状壁730は、第1の環状壁710に外接する。
【0079】
プレナム732を通って延びる1つまたは複数の混合導管750の各々は、プレナム722に流体接続された入口751と、主通路712と流体接続された出口753とを有する。1つまたは複数の注入孔754が、各混合導管750を通して画定され、第3の環状壁730によって画定されたプレナム732と流体連通する。第3の流体736は、1つまたは複数の注入孔754を通って、各混合導管750によって画定された通路752に流れる。
【0080】
一実施形態では、混合導管750は、流体混合装置700の軸方向中心線に対してある角度で配向される。好ましくは、混合導管750は、下流方向に(すなわち、出口718に向かって)導管を通る流れを導くようにある角度で配向される。混合導管750(個別に)は、第1の環状壁710よりも短く、直径が小さい。
【0081】
第4の流体746は、入口717の上流に設置された絶縁管または能動的冷却管(insulated or actively cooled tube)740によって、主通路712の入口717に導入され得る。絶縁管または能動的冷却管740は、第4の流体源745(例えば、液体燃料源)と流体連通する。絶縁管または能動的冷却管740は、内側管742を含み、内側管742は、内側管742の周りに環状部743を画定する外側管748によって囲まれている。環状部743は、真空源と連通することができ、それにより真空が環状部743内に生成され、内側管742を絶縁する。あるいは、環状部743は、閉ループまたは開ループシステム内の冷却流体源(例えば、水)と連通してもよい。開システムでは、冷却流体は、液体燃料745と共に入口717に注入される。よく知られているように、液体燃料を含む管を絶縁すると、コークス化を防ぐのに役立つ。内側管742は、第1の環状壁710によって画定された主通路712の入口717に第4の流体746の噴霧をもたらすように配向された、ノッチまたは他の形状の開口部744を備えてもよい。
【0082】
動作中、高圧流体源725からの高圧流体726は、プレナム722を通って通路752に流れ、第3の流体736は、1つまたは複数の注入孔754を通って通路752に流れ、および/または第4の流体746は、入口717に噴霧される。高圧流体726の圧力は、第3の流体736を第1の環状壁710によって画定された主通路712に急速に運び、そこで高圧流体726は、低圧流体716(および任意選択で、第4の流体746)を主通路712の入口717に引き込む。主通路712内で、低圧流体716、高圧流体726、および第3の流体736ならびに/または第4の流体746が混合され、流体混合装置700の出口718から出る混合流体流766を発生する。
【0083】
本明細書に記載されるようなガスタービン燃焼器内では、第1の流体は、低圧空気であり得、第2の流体は、高圧空気であり得、第3の流体は、気体燃料であり得、第4の流体は、液体燃料であり得る。代替の実施形態では、第4の流体は、第3の流体と同じまたは異なる気体燃料であってもよい。
【0084】
流体混合装置700は、第3の流体と第4の流体の両方が燃焼のために導入される同時燃焼モードで動作するか、または第3の流体と第4の流体が個別に送達される二重燃料モードで動作することができる。別の実施形態では、第3のプレナム732および混合チャネル750を画定する第3の壁730が省略されてもよく、絶縁管または能動的冷却管740は、すべての燃料を流体混合装置700に供給し得る。
【0085】
図20は、一体型燃焼器ノズル300の例示的な燃料注入パネル310内に設置される、流体混合装置700(下向きの配向で示す)を備えた第1の部分802と、流体混合装置700(上向きの配向で示す)を備えた第2の部分804とを有する流体混合アセンブリ800の概略断面平面図である。燃料注入パネル310は、正圧側壁376と、負圧側壁378とを含む。
【0086】
流体混合アセンブリ800が一体型燃焼器ノズル300の燃料注入パネル310内に設置されると、正圧側壁376は、第2の環状壁720の第3の壁セグメント726の半径方向外側に配置され、それによって正圧側壁376と第3の壁セグメント726との間に低圧プレナム702を画定する。低圧流体716は、低圧プレナム702を通って流れ、流体混合アセンブリ800の第1の部分802の各流体混合装置700の第1の環状壁710の入口717に入る。
【0087】
負圧側壁378は、第2の環状壁720の第4の壁セグメント728の半径方向外側に配置され、それによって負圧側壁378と第4の壁セグメント728との間に低圧プレナム704を画定する。低圧流体716は、低圧プレナム704を通って流れ、流体混合アセンブリ800の第2の部分804の各流体混合装置700の第1の環状壁710の入口717に入る。
【0088】
第2の環状壁720は、複数の流体混合装置700(その2つが示されている)を囲む高圧プレナムをもたらす。
図18に示すものと同様の構成では、第2の環状壁720は、2つのC字型パネルと、正圧側パネル776と、正圧側パネル776に接合された負圧側パネル778とを含む。正圧側パネル776は、直列に、第1の端壁セグメント784と、第3の壁セグメント726と、第2の端壁セグメント786とを含む。負圧側パネル778は、直列に、第3の端壁セグメント794と、第4の壁セグメント728と、第4の端壁セグメント796とを含む。C字型パネル776、778は、流体混合アセンブリ800の設置を容易にするために、互いにスライド可能に係合している。
図20の左側に示すように、シール798を使用して、第1の端壁セグメント784を第3の端壁セグメント794と接続することができる。シール798の代わりに、またはそれに加えて、
図20の右側に示すように、ピンまたはリベット799を使用して、第2の端壁セグメント786を第4の端壁セグメント796と接続することができる。必要に応じて、他の接合機構が使用されてもよい。
【0089】
高圧流体726は、流体混合アセンブリ800の第1の部分802および第2の部分804の流体混合装置700を囲む高圧プレナム722に流れる。プレナム722から、高圧流体726は、混合導管750の入口751に流れ、混合導管750は、流体混合装置700の第3の環状壁730を通って延びる。
【0090】
流体送達導管(図示せず)によってプレナム732に提供される第3の流体736(例えば、気体燃料)は、混合導管750内の1つまたは複数の注入孔754を通って流れ、高圧流体726と共に混合導管750の出口753を通って、第1の環状壁710によって画定された主通路712に搬送される。高圧流体726の圧力は、低圧流体716を主通路712に引き込み、かつ主通路712から引き出し、低圧流体716、高圧流体726、および第3の流体736の混合を促進する。
【0091】
本実施形態では、第4の流体746(例えば、液体燃料または液体燃料-水エマルジョン)は、上述のように、入口717の上流に設置された絶縁管または能動的冷却管740から主通路712の入口717に導入され得る。高圧流体726の圧力は、低圧流体716および第4の流体746を主通路712に引き込み、低圧流体716、高圧流体726、および第4の流体746の混合を促進する。
【0092】
一実施形態では、低圧流体716は、正圧側壁376および/または負圧側壁378のインピンジメント冷却のために以前に使用された空気であり得る。インピンジメント冷却に使用された結果として、低圧流体716は、高圧流体726よりも高い温度(例えば、100°F~300°F超)および低い圧力(例えば、1%~3%未満)を有し得る。
【0093】
図21は、本開示のさらに別の態様による、流体混合装置900を概略的に示している。流体混合装置900は、低圧流体源915と流体連通する主通路912を画定する第1の環状壁910を含む。第1の環状壁910は、低圧流体916用の入口917を画定する上流端と、流体混合装置900の出口918を画定する下流端とを有する。第1の環状壁910は、円筒形であり得るか、または楕円形形状、レーストラック形状、もしくは多角形形状(例えば、長方形形状)などの非円形形状を画定する半径方向断面を有し得る。前の例示的な図面に示す第1の環状壁とは異なり、第1の環状壁910は、出口918に向かってその長さの少なくとも一部にわたって直径が先細になっている。例示的な構成では、第1の環状壁910の変化する断面積は、出口918を通る流れを加速することができる。
【0094】
第2の環状壁920が、第1の環状壁910の少なくとも上流端に外接し、高圧流体源925と流体連通するプレナム922を画定する。例えば、高圧流体源925からの高圧流体926は、プレナム922を満たすために、第2の環状壁920内の1つまたは複数の開口921を通して導かれ得る。一実施形態では、低圧流体916および高圧流体926は、同じ流体である。
【0095】
第3の環状壁930が、プレナム922内で入れ子状にされ、第2の環状壁920によって囲まれている。第3の環状壁930は、第3の流体源935、および任意選択で、第4の流体源945と流体連通するプレナム932を画定する。第3の環状壁930は、第1の環状壁910に外接する。
【0096】
プレナム932を通って延びる1つまたは複数の混合導管950の各々は、プレナム922に流体接続された入口951と、主通路912と流体接続された出口953とを有する。1つまたは複数の注入孔954が、各混合導管950を通して画定され、第3の環状壁930によって画定されたプレナム932と流体連通する。第3の流体936(および/または第4の流体)は、1つまたは複数の注入孔954を通って、各それぞれの混合導管950によって画定された通路952に流れる。
【0097】
一実施形態では、混合導管950は、流体混合装置900の軸方向中心線CLに対してある角度で配向される。好ましくは、混合導管950は、下流方向に(すなわち、出口918に向かって)導管を通る流れを導くようにある角度で配向される。混合導管950(個別に)は、第1の環状壁910よりも短く、直径が小さい。
【0098】
動作中、高圧流体源925からの高圧流体926は、プレナム922を通って通路952に流れ、第3の流体936(および/または第4の流体946)は、1つまたは複数の注入孔954を通って通路952に流れる。高圧流体926の圧力は、第3の流体936(および任意選択で、第4の流体946)を第1の環状壁910によって画定された主通路912に急速に運び、そこで高圧流体926は、低圧流体916を主通路912の入口917に引き込む。主通路912内で、低圧流体916、高圧流体926、第3の流体936、および任意選択の第4の流体946が混合され、流体混合装置900の先細の出口918から出る混合流体流966を発生する。
【0099】
図22は、流体混合装置1000を概略的に示しており、これは、本開示の追加の態様を示している。流体混合装置1000は、低圧流体源1015と流体連通する主通路1012を画定する第1の環状壁1010を含む。第1の環状壁1010は、低圧流体1016用の入口1017を画定する上流端と、流体混合装置1000の出口1018を画定する下流端とを有する。第1の環状壁1010は、円筒形であり得るか、または楕円形形状、レーストラック形状、もしくは多角形形状(例えば、長方形形状)などの非円形形状を画定する半径方向断面を有し得る。各々が滑らかなまたは均一な内面を有する、前の例示的な図面に示す第1の環状壁とは異なり、第1の環状壁1010は、本明細書および以下に記載のように、流体の混合を促進するためにその長さの一部に沿って(例示的な図では、出口1018に向かって)複数のタービュレータ1011を備えている。
【0100】
第2の環状壁1020が、第1の環状壁1010の少なくとも上流端に外接し、高圧流体源1025と流体連通するプレナム1022を画定する。例えば、高圧流体源1025からの高圧流体1026は、プレナム1022を満たすために、第2の環状壁1020内の1つまたは複数の開口1021を通して導かれ得る。一実施形態では、低圧流体1016および高圧流体1026は、同じ流体である。
【0101】
第3の環状壁1030が、プレナム1022内で入れ子状にされ、第2の環状壁1020によって囲まれている。第3の環状壁1030は、第3の流体源1035、および任意選択で、第4の流体源1045と流体連通するプレナム1032を画定する。第3の環状壁1030は、第1の環状壁1010に外接する。
【0102】
プレナム1032を通って延びる1つまたは複数の混合導管1050の各々は、プレナム1022に流体接続された入口1051と、主通路1012と流体接続された出口1053とを有する。1つまたは複数の注入孔1054が、各混合導管1050を通して画定され、第3の環状壁1030によって画定されたプレナム1032と流体連通する。第3の流体1036(および/または第4の流体1046)は、1つまたは複数の注入孔1054を通って、各それぞれの混合導管1050によって画定された通路1052に流れる。
【0103】
図示の実施形態では、混合導管1050の1つまたは複数は、入口1051から出口1053まで変化する断面積を有する。例示的な図では、図面の右側にある混合導管1050(すなわち、第4の流体源1045によって任意選択で供給される混合導管1050)は、入口1051から出口1053に向かって先細になるか、または断面積が減少する。必要に応じて、断面積の他の変形が使用されてもよい。
【0104】
一実施形態では、混合導管1050は、流体混合装置1000の軸方向中心線CLに対してある角度で配向される。好ましくは、混合導管1050は、下流方向に(すなわち、出口1018に向かって)導管を通る流れを導くようにある角度で配向される。混合導管1050(個別に)は、第1の環状壁1010よりも短く、直径が小さい。
【0105】
動作中、高圧流体源1025からの高圧流体1026は、プレナム1022を通って通路1052に流れ、第3の流体1036(および/または第4の流体1046)は、1つまたは複数の注入孔1054を通って通路1052に流れる。高圧流体1026の圧力は、第3の流体1036(および任意選択で、第4の流体1046)を第1の環状壁1010によって画定された主通路1012に急速に運び、そこで高圧流体1026は、低圧流体1016を主通路1012の入口1017に引き込む。主通路1012内で、低圧流体1016、高圧流体1026、第3の流体1036、および任意選択の第4の流体1046が混合され、流体混合装置1000の先細の出口1018から出る混合流体流1066を発生する。
【0106】
流体混合装置および流体混合アセンブリの例示的な実施形態は、上で詳細に説明されている。本明細書に記載の流体混合装置およびアセンブリは、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、流体混合装置の構成要素は、本明細書に記載の他の構成要素から独立してかつ別々に利用することが可能である。例えば、本明細書に記載の流体混合装置は、本明細書に記載のように、発電用ガスタービンのタービンノズルを用いた実施に限定されない他の用途を有することができる。むしろ、本明細書に記載の流体混合装置は、様々な流体の混合が必要とされる、様々な他の産業で実装および利用することができる。限定ではなく例として、第1の流体は、低圧水流であり得、第2の流体は、高圧水流であり得、第3の流体は、界面活性剤、難燃剤、分散剤、発泡剤、および水混和性添加剤などの水添加剤であり得る。本流体混合装置の予想される用途の1つは、空港の滑走路で発生する可能性のある高温(例えば、1000°F)のジェット燃料火災を消火するための難燃性発泡体を提供することである。
【0107】
技術的進歩を様々な具体的な実施形態に関して説明してきたが、当業者であれば、技術的進歩を特許請求の範囲の趣旨および範囲内において修正を加えて実施することができることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0108】
10 ガスタービン
12 入口セクション
14 圧縮機
16 燃焼セクション
17 缶型環状燃焼器
18 タービンセクション
20 排気セクション
21 発電機
22 シャフト
24 空気
26 圧縮空気
28 燃料
30 燃焼ガス/燃焼生成物
32 エネルギーが枯渇した燃焼ガス
34 外側ケーシング/圧縮機吐出ケーシング
36 高圧空気プレナム
38 軸方向中心線
40 燃焼器ライナ
42 環状部
44 上流燃焼ゾーン/第1の燃焼ゾーン
46 二次燃焼ゾーン
50 燃料ノズル
52 燃料供給ライン
54 エンドカバー
60 燃焼器フロースリーブ
62 環状部
64 開口部
68 後方フレーム
70 セグメント化環状燃焼器
100 流体混合装置
110 第1の環状壁
112 主通路
115 低圧流体源
116 低圧流体
117 入口
118 出口
120 第2の環状壁
121 開口
122 プレナム
125 高圧流体源
126 高圧流体
130 第3の環状壁
132 プレナム
135 第3の流体源
136 第3の流体
142 プレナム
145 第4の流体源
146 第4の流体
150 混合導管
151 入口
152 通路
153 出口
154 注入孔
166 混合流体流
200 流体混合装置
210 第1の環状壁
212 主通路
215 低圧流体源
216 低圧流体
217 入口
218 出口
220 第2の環状壁
222 プレナム
225 高圧流体源
226 高圧流体
230 第3の環状壁
232 プレナム
235 第3の流体源
236 第3の流体
250 混合導管
251 入口
252 通路
253 出口
254 注入孔
266 混合流体流/燃料-空気混合物
300 一体型燃焼器ノズル
302 内側ライナセグメント
304 外側ライナセグメント
309 インピンジメントパネル
310 燃料注入パネル
320 燃料注入モジュール/タービンノズル部分
330 タービンノズル
340 注入平面
344 二次燃焼ゾーン
376 正圧側壁
378 負圧側壁
380 注入出口/開口部
400 流体混合装置
402 低圧プレナム
404 低圧プレナム
410 第1の環状壁
412 主プレナム/主通路
416 低圧流体
417 入口/入口端
418 出口/出口端
420 第2の環状壁
421 半径方向高さ
422 高圧プレナム
424 第1の壁セグメント
425 第2の壁セグメント
426 高圧流体
427 第3の壁セグメント
428 第4の壁セグメント
430 第3の環状壁
432 流体プレナム/第1の燃料プレナム
435 第3の流体源
436 第3の流体
437 流体送達導管/第3の流体導管
438 仕切り
439 流体マニホルド
442 流体プレナム/第2の燃料プレナム
446 第4の流体
447 流体送達導管/第4の流体導管
449 流体マニホルド
450 混合導管
451 入口/入口端
452 通路
453 出口/導管出口
454 注入孔
466 混合流体流
476 正圧側パネル/C字型パネル
478 負圧側パネル/C字型パネル
480 壁開口部
484 第1の端壁セグメント
486 第2の端壁セグメント
494 第3の端壁セグメント
496 第4の端壁セグメント
500 流体混合装置
502 第1の部分
504 第2の部分
700 流体混合装置
702 低圧プレナム
704 低圧プレナム
710 第1の環状壁
712 主通路
715 低圧流体源
716 低圧流体
717 入口
718 出口
720 第2の環状壁
721 開口
722 プレナム
725 高圧流体源
726 高圧流体/第3の壁セグメント
728 第4の壁セグメント
730 第3の環状壁
732 第3のプレナム
735 第3の流体源
736 第3の流体
740 絶縁管または能動的冷却管
742 内側管
743 環状部
744 開口部
745 第4の流体源/液体燃料
746 第4の流体
748 外側管
750 混合導管
751 入口
752 通路
753 出口
754 注入孔
766 混合流体流
776 正圧側パネル/C字型パネル
778 負圧側パネル/C字型パネル
784 第1の端壁セグメント
786 第2の端壁セグメント
794 第3の端壁セグメント
796 第4の端壁セグメント
798 シール
799 ピン/リベット
800 流体混合アセンブリ
802 第1の部分
804 第2の部分
900 流体混合装置
910 第1の環状壁
912 主通路
915 低圧流体源
916 低圧流体
917 入口
918 出口
920 第2の環状壁
921 開口
922 プレナム
925 高圧流体源
926 高圧流体
930 第3の環状壁
932 プレナム
935 第3の流体源
936 第3の流体
945 第4の流体源
946 第4の流体
950 混合導管
951 入口
952 通路
953 出口
954 注入孔
966 混合流体流
1000 流体混合装置
1010 第1の環状壁
1011 タービュレータ
1012 主通路
1015 低圧流体源
1016 低圧流体
1017 入口
1018 出口
1020 第2の環状壁
1021 開口
1022 プレナム
1025 高圧流体源
1026 高圧流体
1030 第3の環状壁
1032 プレナム
1035 第3の流体源
1036 第3の流体
1045 第4の流体源
1046 第4の流体
1050 混合導管
1051 入口
1052 通路
1053 出口
1054 注入孔
1066 混合流体流
A 軸
C 軸
R 軸
CL 中心線
A-A 断面線
B-B 断面線
C-C 断面線
D-D 断面線
E-E 断面線