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特許7497350ベニヤ木質材の製造方法及び支持板と少なくとも二つのベニヤを含む木質材
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  • 特許-ベニヤ木質材の製造方法及び支持板と少なくとも二つのベニヤを含む木質材 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】ベニヤ木質材の製造方法及び支持板と少なくとも二つのベニヤを含む木質材
(51)【国際特許分類】
   B32B 37/12 20060101AFI20240603BHJP
   B27M 3/00 20060101ALI20240603BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20240603BHJP
   B32B 21/13 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
B32B37/12
B27M3/00 C
B32B7/12
B32B21/13
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021525027
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-27
(86)【国際出願番号】 EP2019086055
(87)【国際公開番号】W WO2020127556
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】18213917.0
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509091387
【氏名又は名称】フローリング・テクノロジーズ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Flooring Technologies Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100106312
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 敬敏
(72)【発明者】
【氏名】カルヴァ,ノルベルト
【審査官】加賀 直人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/225844(WO,A1)
【文献】特表2006-514187(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0015389(US,A1)
【文献】特表2017-503688(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 37/12
B27M 3/00
B32B 7/12
B32B 21/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持板(2)と、前記支持板の第1表面(3)上において、少なくとも一つの非外面の第1のベニヤ(5a)及び第2のベニヤ(5b)を備え、前記支持板(2)、前記第1のベニヤ(5a)及び前記少なくとも第2のベニヤ(5b)が合成樹脂(7)によって互いに接合される、木質材(1)の製造方法において、
液体合成樹脂(7)が、前記支持板(2)及び/又は前記第1のベニヤ(5a)及び/又は前記少なくとも第2のベニヤ(5b)に、固形分100%として与えられる少なくとも150g/mの量、それによって接着目的で必要な量に対して過剰に塗布され、
前記過剰に塗布された合成樹脂(7)が、乾燥されるが、硬化されず、
前記支持板(2)、前記第1のベニヤ(5a)、及び前記少なくとも第2のベニヤ(5b)が、プレスされるべきスタック材を形成するべく組み立てられ、
前記プレスされるべきスタック材は、木質材(1)を形成するべく、25N/mmから50N/mmのプレス成形圧力、160℃から220℃のプレス成形温度、及び20秒から60秒のプレス成形時間で、高圧プレスにおいて圧縮される、
ことを特徴とする木質材の製造方法。
【請求項2】
少なくとも三つのベニヤが、前記支持板(2)の第1表面(3)に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記合成樹脂(7)の第1の部分量及び前記合成樹脂(7)の少なくとも一つのさらなる部分量が、前記支持板(2)及び/又はベニヤ(5a,5b)の異なる表面に塗布される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記合成樹脂(7)は、接着目的に必要な量に対して、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、有利には少なくとも100%、特に好ましくは少なくとも200%、過剰に使用される、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載の製造方法。
【請求項5】
固形分100%として毎回与えられる前記合成樹脂(7)は、前記支持板(2)又は前記ベニヤ(5a,5b)に対して、少なくとも200g/m、有利には少なくとも300g/m、特に好ましくは最大400g/mの量が塗布される、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載の製造方法。
【請求項6】
前記ベニヤ(5a,5b)は、圧縮中に、元のベニヤ厚さの、少なくとも30%だけ、好ましくは少なくとも50%だけ、圧縮される、
ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一つに記載の製造方法。
【請求項7】
前記木質材(1)の外側のベニヤ表面は、表面処理が施され、特にエンボス加工され、油が塗られ、又は、ニスが塗布され、又は、印刷がそれに施される、
ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載の製造方法。
【請求項8】
前記木質材(1)の外側ベニヤ表面は、エンボス加工され、それにプリントが施され、前記エンボス加工及びプリントは、エンボス加工及びプリントによって形成される同期装飾を生成する、
ことを特徴とする請求項1ないし7いずれか一つに記載の製造方法。
【請求項9】
支持板(2)と、
前記支持板の第1表面(3)上に積層された複数のベニヤと、
前記支持板(2)及び前記複数のベニヤの相互間に塗布された合成樹脂(7)を含み、
前記支持板(2)及び前記複数のベニヤが積層状態で圧縮され合成樹脂(7)によって互いに接合された木質材(1)であって、
前記複数のベニヤは、少なくとも一つの非外面の内側ベニヤ(5a)と、前記内側ベニヤ(5a)上に積層された最も外側の最外ベニヤ(5b)を含み、
前記合成樹脂(7)は、前記内側ベニヤ(5a)のベニヤ厚さの少なくとも100%に浸透し、前記最外ベニヤ(5b)のベニヤ厚さの少なくとも30%に浸透しており、
前記最外ベニヤの厚さは、その下に配置された前記内側ベニヤの厚さの0.15倍から0.3倍である、
ことを特徴とする木質材。
【請求項10】
前記内側ベニヤは、前記支持板(2)と前記最外ベニヤ(5b)の間に積層された二つの内側ベニヤを含み、
前記合成樹脂(7)は、前記二つの内側ベニヤのベニヤ厚さの100%及び前記最外ベニヤのベニヤ厚さの少なくとも30%に浸透している、
ことを特徴とする請求項9に記載の木質材。
【請求項11】
前記最外ベニヤの表面には、エンボス加工又は印刷が施されている、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の木質材。
【請求項12】
前記内側ベニヤ(5a)及び前記最外ベニヤ(5b)は、異なる色を有する、
ことを特徴とする請求項9ないし11いずれか一つに記載の木質材。
【請求項13】
前記支持板(2)の第2表面(4)には、複数のベニヤが設けられ、合成樹脂(7)によって前記支持板(2)に接合されている、
ことを特徴とする請求項9ないし12いずれか一つに記載の木質材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持板及び少なくとも二つのベニヤが合成樹脂によって接合された木質材の製造方法、ならびに少なくとも二つのベニヤで覆われた木質材ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
ベニヤ表面を有する木質材は、例えば、EP2902196A1により知られている。それらは、木質の支持体(例えば、HDF又は高密度繊維ボード、OSBボード、パーティクルボード)に合成樹脂層が塗布され、合成樹脂をベニヤに浸み込ませてベニヤを固着したものから成る。使用されるベニヤは、通常、0.8mmから2.5mmの厚さを有する。また、公報文書であるUS2011/162308A1,WO2017/162926A1,及びEP2353861A1には、ベニヤ木質材ボードとそれらの製造方法が開示されている。
【0003】
ベニヤ表面は、本物の木の表面と同様に高く評価されている。それらは心地よい表面感触を持ち、心地よい音響条件を生み出す。ベニヤ表面は特に高品質であると認識されており、適用されるベニヤの厚さは評価される基準の一つである。同時に、パネルのカバー層として適したベニヤは、木質複合材の最も高価な構成要素である。
【0004】
したがって、これは、高品質のベニヤ表面が費用対効果の高い方法で支持板上に設けられる木質材を提供するという目的をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】欧州特許出願公開第2902196号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/162308号明細書
【文献】国際公開第2017/162926号
【文献】欧州特許出願公開第2353861号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この目的は、請求項1に記載の方法、ならびに請求項9に記載の木質材ボードによって解決される。従属請求項は、本発明の特定の実施形態を権利として要求するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
木質材の製造方法は、支持板と非外面の(最も外側ではない)内側ベニヤとしての第1のベニヤに基づいており、これらの両方は、支持板の第1表面上において合成樹脂により互いに接合されている。本発明によれば、少なくとも第2のベニヤが、従来技術から逸脱してはいるが、支持板の第1表面に設けられる。最外ベニヤとしての第2のベニヤは、第1のベニヤに設けられる。支持板とベニヤを接合するために、液体合成樹脂が支持板及び/又はベニヤに過剰に塗布される。ここでの過剰とは、接着目的で必要な合成樹脂の量に対して、支持板及び/又はベニヤに追加的に塗布される合成樹脂の量を意味する。当業者は、合成樹脂の製造業者の指示により接着目的に必要な合成樹脂の量を知るか、または彼らの技術的知識に基づいて、ベニヤ及び支持板の接着に必要な合成樹脂の量を知ることができる。過剰な量無しでベニヤを貼り付けるために使用される合成樹脂の典型的な塗布量は、例えば、60g/mから100g/m、殆どの場合80g/mになる。また、接着目的で必要な合成樹脂の量は、オリエンテーション(方向付け)のための幾つかのテストによって決定できる可能性がある。接着に必要な合成樹脂の量が分れば、幾つかのテストで過剰量を決定することができる。そして、過剰に塗布された合成樹脂は、乾燥されるが、硬化はされない。支持板とベニヤは、プレスされるべきスタック材(積重ね材)を形成するべく組み合せられ、プレスされるべきスタック材が、高圧プレスで圧縮されて木質材が形成される。
【0008】
このように、一方では、第1の費用対効果の高いベニヤ、さらにその上に、高品質で遥かに薄い第2のベニヤが使用されて、厚いベニヤの適用が達成され、それ故に、ベニヤ表面を備えた高品質であるが費用対効果が高い木質材ボードが提供される。したがって、例えば、第1のベニヤとしての厚さ1.5mmの費用対効果の高いポプラベニヤと、第2のベニヤとしての厚さ0.6mmの高価なオークベニヤを使用することにより、支持板上において2.1mmのベニヤ層が、2.1mmのオークベニヤを使用する場合よりも低コストで達成され得る。第2のベニヤの厚さは、好ましくは、第1のベニヤの厚さの0.15倍から0.3倍である。一般に、複数のベニヤを使用する場合は、木質材の可視表面を形成する最も外側のベニヤの厚さは、最も外側のベニヤの下に配置されたベニヤの厚さの0.15倍から0.3倍になる。
【0009】
さらに、より暗い第2のベニヤがより明るい色の第1のベニヤを覆うように、異なる色のベニヤを使用することができる。第2のベニヤを部分的に取り除くことにより、第1の明るい色のベニヤが見えるようになり、これにより、例えば、象眼細工の木工品の印象が生成される。上記の色の順序は、支持板の第1表面上における少なくとも二つのベニヤの一つの可能な配置に過ぎない。任意に与えられた順序の異なる色のベニヤを支持板の第1表面に配置することができ、二つ以上のベニヤを有する場合、第1のベニヤ及び第2のベニヤを部分的に除去することで審美的に魅力的な効果が生じることは、明確に理解されるべきことである。支持板の第1表面までベニヤを取り除くことも、低コストで魅力的な美的効果を生み出す。部分的な除去の典型的な適用は、支持板の第1表面から側面への移行部での面取りの適用である。この領域では、ベニヤ同士が並んで視認される。上記の表面デザインは、価値が高く見えてくる。本発明によれば、それらは、容易で、費用対効果が高く提供され得る。
【0010】
本発明による方法の実施形態は、少なくとも三つ、四つ、五つ、又はそれ以上のベニヤが支持板の第1表面に設けられることを提供する。任意の数のベニヤを、支持板の第1表面に積層して設けることができる。本発明による方法は、以下に説明するプレスの性能によってのみ制限され、それは、積層されたベニヤを通して過剰に塗布された乾燥した合成樹脂を軟化させることができなければならず、又、それが硬化することを許容しなければならない。さらに、マルチプレックスボード(複合板)のような方法での色効果は、異なる色のベニヤを積層することによって、支持板の側面又は面取り上に積層された第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤの同じか又は異なる厚さで生成することができる。より多くのベニヤが積層されるほど、この効果はより顕著になる。
【0011】
本発明による方法は、全ての合成樹脂が支持板又はベニヤの表面に塗布される場合に機能する。好ましくは、過剰に塗布された合成樹脂が、支持板の第1表面に、又は、非外面に、すなわち、プレス板と接触し又は木質材の表面を表すプレスされるべきスタック材又は完成した木質材の外面ではないベニヤの表面に、塗布される。さらに、過剰に塗布された合成樹脂は、支持板及び/又はベニヤの表面に少なくとも二つの部分量で塗布されると好ましい。例えば、過剰に塗布された合成樹脂の第1の部分量は、支持板の第1表面及び第2のベニヤと反対側の第1のベニヤの側部、又は、支持板と対面する第1のベニヤの側部及び第1のベニヤと対面する第2のベニヤの側部に塗布される。代替案として、第1のベニヤの両側部には、それぞれに過剰に塗布された合成樹脂の部分量が塗布されることができる。さらなる代替案が制約なしに得られる。部分的に塗布された合成樹脂の利点は、合成樹脂の分布が、つまりベニヤと支持板の間の接着が特に迅速かつ均一に達成されることである。
【0012】
本発明による方法は、プレスされるべきスタック材が、高圧プレス、典型的には連続又は短サイクルプレスで圧縮されることを提供する。プレス成形温度で再び液化した合成樹脂は、このステップで密度の低いベニヤ内に圧縮され、支持板の概して密度の高い表面は、合成樹脂の吸収が少なくなる。同時に、ベニヤは、高圧プレスによって加えられる圧力によって圧縮される。両方の効果が相乗的な組み合わせで作用し、ベニヤ表面の圧縮強度を高める。ベニヤの圧縮後のより高い密度は、合成樹脂によるベニヤの少なくとも部分的な含浸と同じくらい、より高い圧縮強度への貢献をもたらす。どちらの方法も、ベニヤの表面を備える木質材を製造するための通常の方法と矛盾する。一方では、ベニヤを支持板に固定するためだけに機能する合成樹脂は、通常、固形分(100%にて)100g/mまで控えめに使用され、他方では、ベニヤの圧縮を避けるために、高圧プレスでのプレス成形が避けられる。しかしながら、本発明による木質材の視覚的及び触覚的な様相は、それらの審美的に心地良い側面において、不変のままであることが見出された。
【0013】
本発明の本質的な特徴は、プレス成形操作中に再び液化された合成樹脂がベニヤに部分的に浸透し又はベニヤの繊維の間に浸透してそこで硬化することが提供されるため、接着目的に必要な量に対して、合成樹脂が過剰に使用されることである。ベニヤを支持板に固定するために、ベニヤ内への合成樹脂の侵入は必要ではなく、合成樹脂との表面的な接触で十分である。ベニヤの接着に必要な合成樹脂の量に対する過剰量は、少なくとも30%になる。有利には、本発明による方法に使用される合成樹脂の過剰量は、ベニヤを接着するために必要な合成樹脂の量の、50%以上であり、好ましくは100%以上であり、特に好ましくは200%以上である。
【0014】
ベニヤ内への合成樹脂の侵入を遅らせる又は止める物質、例えば、おがくずの導入は、不利である。おがくずは、合成樹脂が「突破(ブレーキングスルー)」する、すなわち、合成樹脂がベニヤの表面までベニヤに侵入するのを防ぐ。この現在の例は、上記の「Lindura」(登録商標)ボードである。好ましくは、本発明の範囲において、おがくずは使用されない。本発明による量の仕様は、支持板へのベニヤの典型的かつ既知の接着及びそのために使用される固形分100%に基づいて典型的に最大100g/mまでの合成樹脂の量に基づき、オリエンテーションのための幾つかのテストで当業の専門家によって決定及び最適化され得る。
【0015】
130g/mの合成樹脂を使用しても、本発明による方法及び本発明による木質材の明確な効果が見られる。本発明の有利な実施形態によれば、ベニヤと支持板を接合し、ベニヤの圧縮強度を高めるために、少なくとも150g/mの合成樹脂が使用される。さらに好ましくは、少なくとも200g/m、特に、少なくとも300g/m、有利には400g/mまでの合成樹脂が使用される。本発明の文脈内の合成樹脂に関して与えられた全ての数字は、固形分100%に関してのものである。第2のベニヤは、ほとんどの場合、支持板又は第1のベニヤから始めて、部分的にのみ合成樹脂を含浸させる必要がある。この場合において、少なくとも第2のベニヤ又は最も外側のベニヤの支持板とは反対側に対面する最も外側のベニヤ表面は、純木の表面である。しかしながら、合成樹脂が、支持板とは反対側を向いている少なくとも第2のベニヤ又は最も外側のベニヤの、最も外側のベニヤ表面をカバーするように、第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤに合成樹脂を完全に含浸させることも容易に可能である。
【0016】
この過剰な合成樹脂は、合成樹脂の全量が塗布されるか部分的な量が塗布されるかに関係なく、多くの場合、1回の作業で又は一つの層でボードに塗布されない。本発明の有利な実施形態によれば、液体合成樹脂は、第1及び第2の層に塗布され、第1の層に塗布された合成樹脂は、第2の層を塗布する前に随意に乾燥される。このプロセスは、数回繰り返すことができ、例えば、6層以上までの合成樹脂が支持板に塗布される。合成樹脂の乾燥中、流動能力は低下するか好ましくは停止するけれども、支持板、合成樹脂、及びベニヤの間の接着がプレス内で生成されるように、合成樹脂の反応性は少なくとも部分的に維持されなければならない。乾燥後、合成樹脂中において少なくとも0.5重量パーセントの残留最小水分含有量が好ましく達成される。このように、合成樹脂は液体の形で塗布された後に乾燥されるが硬化されない。乾燥した合成樹脂は粘着性があり得る。原則として、合成樹脂はベニヤに塗布することもできるが、ベニヤの強度が低いため、通常、合成樹脂の部分的な量の塗布のみが許容される。
【0017】
合成樹脂は、合成樹脂がベニヤに入り込むときに光学的に知覚可能な効果が達成されるように、あるいは、ベニヤに印刷を施す等の他の手段と組み合わせてより高品質の光学的効果を得るために、又は、支持板を例えば特に薄いベニヤで覆うために、必要に応じて着色することができる。度々使用される色相は、黄褐色または褐色(茶色)の色相である。
【0018】
本発明の実施には、最初に液化し、次に圧力及び温度上昇の影響下で硬化し、特に以下に説明するプレス条件下で硬化する合成樹脂が適切である。特に典型的で適切なのはメラミン樹脂である。必要に応じて、コランダム又はその他の既知の添加剤をメラミン樹脂に導入することができ、それは、例えば、表面の耐摩耗性又は耐引っ掻き性(耐擦傷性)を向上させる。より良い層形成のために、繊維、特にセルロース繊維、好ましくは角質化セルロース繊維をメラミン樹脂に導入することができる。支持板にベニヤを接着するために通常使用される尿素ベース又はポリ酢酸ビニルの接着剤は、一方では、そこで塗布される圧力および温度条件下で液化せず、又、その結果ベニヤに浸透せず、そこで硬化するため、高圧プレスでの使用にはあまり適していない。他方では、例えば、尿素ベースの接着剤は、耐退色性がなく、短時間でベニヤにかなり浸透した後に黄変する。
【0019】
プレスされるべきスタック材は、高圧プレスにおいて本発明に従って圧縮される。支持板にベニヤを付けるための典型的なベニヤプレスは、3N/mから5N/mのプレス成形圧力、最大120℃のプレス成形温度、及び3分から5分のプレス成形継続時間で作動するため、効率的な方法で、特に許容可能な時間内に、大量の合成樹脂を圧縮及び硬化させるには不十分である。さらに、ベニヤプレスの圧力は、ベニヤを圧縮するのに十分ではない。したがって、本発明によれば、例えば、連続プレス又は短サイクルプレスのような高圧プレスを使用することが提案され、そこでは、例えば25N/mmと50N/mmの間のプレス成形圧力を得ることができる。高圧プレスでのプレス成形時間は、有利には20秒から60秒の間である。プレス成形温度は、好ましくは160℃から200℃の間である。従来のベニヤプレスと比較して、特にプレス成形圧力に関して過酷なこれらの条件下において、合成樹脂がベニヤに少なくとも部分的に浸透し、又、ベニヤが圧縮される、ことが保証される。
【0020】
本発明による木質材において、支持板と第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤは、合成樹脂によって支持板の第1表面上で互いに接合され、そこで、ベニヤは圧縮され、合成樹脂は、少なくとも第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤのベニヤ厚さの少なくとも30%に浸透する。この文脈において、第1のベニヤ及び第2のベニヤが互いに接触している全表面領域に亘って第1のベニヤが合成樹脂によって浸透されている必要はないが、第1のベニヤが合成樹脂によって完全に浸透されている領域は、第2のベニヤを第1のベニヤに接合するのに十分でなければならない。好ましい実施形態によれば、合成樹脂は、少なくとも第2のベニヤのベニヤ厚さの少なくとも50%に、有利にはベニヤ厚さの少なくとも70%に、あるいはベニヤ厚さの最大100%に浸透する。これらの数値は、圧縮された第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤに関連するものである。合成樹脂のベニヤへの浸透は、ベニヤ全体の厚さと合成樹脂を含浸させたベニヤの割合を測定することにより、光学的に検出されかつ測定される。
【0021】
本発明の別の実施形態によれば、第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤは、有利には、元の厚さの少なくとも30%、好ましくは元の厚さの少なくとも50%だけ圧縮される。第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤの圧縮は、同じ程度に行われる必要はない。第1のベニヤと少なくとも第2のベニヤが異なる厚さを有する場合、これらのベニヤは異なって圧縮される。圧縮にもかかわらず、審美的及び表面感触の観点から魅力的であるところの、支持板とは反対側を向いている外側のベニヤ表面は、維持される。テストでは、実際の接着量に対して過剰な量の合成樹脂を導入しても問題がないことが示されている。これは、再び液化した合成樹脂が、圧縮中にベニヤから空気を追い出し、木質繊維間の中間スペースに浸透して、そこで硬化するためである。このように、浸透性の合成樹脂は、圧縮強度の増加をもたらす。
【0022】
上記の説明は、本発明による方法又は本発明による木質材のそれぞれに多くの利点を示している。ここで提案する方法は、簡単に実行でき、プレス成形時間が短いため、既知の設備でも非常に効率的である。本発明による木質材のプロフィールを分析するための試験は、エッジ処理を容易かつ正確な方法で実施することができ、エッジカット後の既知のベニヤボードでは残念ながら一般的であるベニヤの裂け目(引き裂き)はここでは発生しない、ことを示した。本発明による木質材は、壁板や天井板だけでなく、フローリングにも適している。さらに、このような場合、実際の木材の表面がなくても、応力がかかる表面を備えた家具や家具部品での使用に優れている。特に、良好な耐湿性、特に合成樹脂がベニヤに50%を超えて浸透する場合に、耐湿性に優れていることを強調する必要がある。
【0023】
ベニヤ表面、すなわち、支持板とは反対側を向いている木質材の外側又は少なくとも第2のベニヤのそれぞれに視認できる表面は、圧縮の前又は最中、特に圧縮後においても、表面処理を施すことができる。特に、例えば木材のタイプに特有の細孔構造を提供するレリーフのような又は三次元構造を得るための木材表面のエンボス加工は、プレスされるスタック材の圧縮中又は圧縮後に行うことができる。しかしながら、例えば木材のタイプに特有のベニヤ表面の着色を得るために、ベニヤ表面へのプリント(印刷)の適用は、好ましくはプレスされるスタック材の圧縮後に行うこともできる。本発明の有利なさらなる実施形態によれば、エンボス加工及び印刷の適用は、同期装飾が生成されるように相互に関連する方法で行われ、着色及び色配置並びにエンボス加工は互いに同期して調和される。エンボス加工及び印刷の適用は、特に、光学的魅力が低いベニヤをより高品質な外観とするために、又は、より均一な外観と光学的外観があまりにも異なるベニヤを隣り合わせに配置するために、使用され得る。
【0024】
次に、潜在的に印刷が施される及び/又はエンボス加工されるベニヤ表面には、油を塗るか又はニスを塗ることができる。油塗り及びニス塗りは、ベニヤ表面の一般的な保護手段である。替わるものとして、潜在的に印刷及び/又はエンボス加工されたベニヤ表面は、オーバーレイ、すなわち、主にラミネート製品で一般的であるように、合成樹脂を含浸させた紙でコーティングすることもできる。ベニヤ表面にオーバーレイを貼り付けるには、高圧プレスでのプレス成形条件で十分である。
【0025】
本発明の別の実施形態によれば、プレスされるスタック材は、合成樹脂が潜在的に含浸される、下敷き(アンダーレイ)、紙、又は不織布を有することができ、それは圧縮中に支持板及びベニヤに接着される。アンダーレイは、通常、支持板と第1のベニヤの間に配置されるが、第1のベニヤと第2のベニヤの間に配置することもできる。紙又は特に不織布は、例えば30g/mから50g/mの重量で使用され、ベニヤに作用する圧縮力を分散させかつ逸らせるため、本発明による木質材の第1のベニヤ及び第2のベニヤにさらに高い圧縮強度を提供する。DIN EN 13329に準拠したドロップボールテストにおけるボールが木質のベニヤ表面に作用すると、不織布又は紙が、その外側の又は少なくとも第2のベニヤの下にそれぞれ又は第1のベニヤの下に配置されている場合、ボールは小さなボール窪み、すなわち、小さな変形を残す。また、ベニヤが支持板よりも小さい寸法で処理されている場合でも、紙又は不織布は有利であることが証明され得る。これは、第1のベニヤ及び/又は第2のベニヤのベニヤ部品が、組み立てられ、支持板の寸法を有する紙又は不織布が予め貼り付けられている場合、プレスされるスタック材の組み立てを実質的に簡素化する。そして、紙又は不織布とベニヤ部品の複合体を、液体そして乾燥された合成樹脂でコーティングされた支持板上に簡単に配置することができる。
【0026】
不織布又は紙が、特に本発明による木質材の少なくとも第2のベニヤ又は最も外側のベニヤの下に配置される場合、そのような不織布又は紙は、それ自体ですでに上記のような強度の増加を生じるが、例えば、可燃性、導電性,湿気,菌類,昆虫等の侵入に対する耐性を改善する添加剤をさらに備えることができる。代替として、少なくとも第2のベニヤ又は最も外側のベニヤには、そのような添加剤を設けることができる。
【0027】
積層された第1のベニヤ及び第2のベニヤで覆われた第1表面とは反対側に面する支持板の裏面において、本発明の有利な実施形態に従って裏打ち材を配置することができ、これにより、支持板の二つのコーティングされた面でバランスの取れた応力比が保証される。裏打ち材は、例えば、樹脂を染み込ませた紙を貼り付けることにより、合成樹脂層で、又は、ベニヤを貼り付けることにより、種々の方法で具現化される。あるいは、支持板の裏面は、過剰に塗布された合成樹脂で固着され同じか同等の順序の第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤで覆うことができる。裏打ち材のために合成樹脂層が選択された場合は、必要に応じて繊維を備えることができる。支持板の表面及び潜在的にベニヤに生じる応力は、湿らせることによって潜在的に低減することができる。液体の合成樹脂が乾燥した後でも、プレスされるスタック材に水が浸透する可能性があるため、過剰な量の合成樹脂とそこに含まれる水分を考慮すると、より低い応力が有利に生じ、それ故に、木質材は裏打ち材なしで製造することができ、又は、裏打ち材はその材料に作用するより小さな力を補償する必要がある。
【0028】
支持板として、鉱物又は合成樹脂で接着された木質材ボード、パーティクルボード、OSBボード、HDFボード(高密度繊維板又は生密度を高めた中密度繊維板)、又は中密度繊維板(MDFボード)のような木質材ボードを使用することができるが、合板、ベニヤボード、ブロックボード、ラミンボード、又は無垢材ボードも使用することができる。合成樹脂の量が過剰であるため、本発明による方法は、ボード表面の不規則性に対して耐性があり、それ故に、より粗い表面構造を有するボードでさえ使用することができる。
【0029】
第1のベニヤ及び少なくとも第2のベニヤは、皮をむいたベニヤ、鋸で切ったベニヤ、又はスライスされたベニヤであり得る。使用されるベニヤは、エンボス加工又はプリント(印刷)を施すことができるが、不織布又は紙が貼り付けられたベニヤ、特に組み立てられたベニヤ部品も使用できる。
【0030】
本発明の詳細は、例示的な実施形態を使用して、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明による木質材の概略図を示している。
図2】合成樹脂が完全に浸透している第1のベニヤ及び第2のベニヤの概略図を示している。
図3】合成樹脂が完全に浸透している第1のベニヤと、合成樹脂が部分的に浸透している第2のベニヤの概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、本発明によるベニヤ木質材1の概略図であり、ここでは、第1表面である上面3に二つのベニヤを有する支持板2を示す。支持板2は、上面3及び下面(裏面)4を有する。上面3には、第1のベニヤ5aと、その上に第2のベニヤ5bが配置され、下面4には、裏打ち材6が配置されている。支持板2と第1のベニヤ5aとの間には、合成樹脂層7が配置され、合成樹脂7は、第1のベニヤ5aに完全に浸透し、第2のベニヤ5bに完全に浸透している(図2参照)。図3は、合成樹脂7が、第1のベニヤ5aに完全に浸透し、第2のベニヤ5bの約50%に浸透しているものを示している。
【0033】
図1ないし図3の実施形態では、全体に過剰に塗布された合成樹脂が、支持板2の上面3に層7として配置されている。しかしながら、替わりに、第1のベニヤ又は第2のベニヤのベニヤ表面上に合成樹脂を配置することも可能である。これに関連して、合成樹脂が最も外側のベニヤ、ここでは第2のベニヤ5bの外面に塗布されない場合に特に好ましい。合成樹脂は、さらに、支持板とベニヤの両方に、例えば、支持板2の上面3と、第1のベニヤ5aと第2のベニヤ5bの間に、幾つかの層で塗布することができる。支持板及び/又はベニヤへの幾つかの層での塗布は、合成樹脂の特に均一な分布をもたらす。
【0034】
支持板としては、木材又は木質材で作られた上記のボードのいずれかを使用することができる。以下で選択したHDFボードは、他の種類のボードと問題なく交換することができる。ベニヤとしては、上記のいずれのベニヤでも使用することができ、以下の例で使用するベニヤは、いつでも他の種類のベニヤに交換することができる。支持板とベニヤの両方について、ボード又はベニヤの厚さ又はベニヤの密度は、変更することができる。
【0035】
以下に、本発明による木質材を製造するための特定のプレス成形条件が記載されている。これらは、単に選択されたプレス成形条件であり、上記の圧力、温度、及び時間間隔は、プレス成形条件の変化、例えば、圧力の上昇又は温度の上昇、又は両方のパラメータの増加に伴うプレス成形時間の短縮を可能にすることを述べなければならない。同じことが、プレス成形継続時間の付随する延長を伴う圧力及び/又は温度の低下にも当てはまる。
【0036】
例示的な実施形態1:
メラミン樹脂(固形分75%、塗布量:300g/m)が、大判の支持板、ここでは、例えば、HDFボード(生密度が増加した中密度繊維板、寸法:2800×2070×8mm)の第1表面にローラで延ばされる。この樹脂は、例えば、粉末メラミン樹脂を液体メラミン樹脂(65重量パーセント)に加えることによって生成される。支持板の第1表面に塗布されたメラミン樹脂は、循環空気乾燥機で約10%の残留水分含有量まで乾燥される。続いて、四つのベニヤが、乾燥したメラミン樹脂の上に配置される。このようなベニヤは、それぞれ0.6mmの厚さをなすオーク及びバーチが交互に積層されたベニヤである。そのセットアップ(組合せ)は、200℃、400N/cmのプレス成形圧力、25秒のプレス成形時間の短サイクルプレスで圧縮された。プレス成形後において、ベニヤの厚さは合計1.8mmであった。クロスカット試験により、冷却後にベニヤ層同士の接着が確認された。この接着性は良好であった。すなわち、最も外側のベニヤでさえも、支持板又は最も外側のベニヤの下に配置されたベニヤにそれぞれ堅固に接合されていた。その後、2800×205mmの寸法の部分ボードが、大判ボードから鋸で切り取られた。接着剤なしで敷設するための形態及び周囲の面取りが、これらの部分ボードにフライス加工により形成された。敷設後、視認し得る接合領域(面取り)において、複合化された視覚効果が認識された。
【0037】
例示的な実施形態2:
メラミン樹脂(固形分75%、塗布量:300g/m)が、大判の支持板、ここでは、例えば、HDFボード(生密度が増加した中密度繊維板、寸法:2800×2070×8mm)にローラで延ばされる。この樹脂は、粉末メラミン樹脂を液体メラミン樹脂(65重量パーセント)に加えることによって生成される。メラミン樹脂は、循環空気乾燥機で約10%の残留水分含有量まで乾燥される。続いて、第1のベニヤであるバーチベニヤがメラミン樹脂上に配置され、第2のベニヤであるマホガニーベニヤが第1のベニヤ又はバーチベニヤ上に配置される。マホガニーベニヤは0.5mmの厚さを有し、バーチベニヤは1.5mmの厚さを有する。そのセットアップは、200℃、400N/cmのプレス成形圧力、25秒のプレス成形時間の短サイクルプレスで圧縮された。クロスカット試験により、冷却後にベニヤ層同士の接着が確認された。この密着は良好であった。その後、2800×205mmの寸法の部分ボードが、大判ボードから鋸で切り取られた。接着剤なしで敷設するための形態が、これらの部分ボードにフライス加工により形成された。
【0038】
このようにして製造されたボードは、完璧なマホガニーの表面を示す。代替としての2mmのマホガニーベニヤとは対照的に、本発明によるボードは、費用対効果の高いバーチベニヤを使用するため、著しく費用対効果が高い。
【0039】
例示的な実施形態3:
メラミン樹脂(固形分75%、塗布量:300g/m)が、HDFボード(生密度が増加した中密度繊維板、寸法:2800×2070×8mm)で形成された大判の支持板にローラで延ばされる。この樹脂は、例えば、粉末メラミン樹脂を液体メラミン樹脂(65重量パーセント)に加えることによって生成される。メラミン樹脂は、循環空気乾燥機で約10%の残留水分含有量まで乾燥される。続いて、三つのベニヤがメラミン樹脂の上に配置される。これらのベニヤは、それぞれ0.7mmの厚さをなすオーク材のベニヤである。100g/mの重量でセルロース繊維から作られた不織布は、不織布に対して2重量%から5重量%の炭素繊維や導電性カーボンブラックなどの導電性添加剤を含み、第1の最下のベニヤ上に配置される。第2のベニヤ及び第3のオークベニヤはこの上に配置される。そのセットアップは、200℃、400N/cmのプレス成形圧力、25秒のプレス成形時間の短サイクルプレスで圧縮された。合成樹脂はプレスにおいて液化し、非外面ベニヤに少なくとも部分的に完全に浸透し、又、最も外側のベニヤに少なくとも部分的に浸透する。クロスカット試験により、冷却後にベニヤ層同士の接着が確認された。接着は良好であった。
【0040】
その後、2800×205mmの寸法の部分ボードが、大判ボードから鋸で切り取られた。これらの部分ボード上に、接着剤なしで敷設するための形態がフライス加工により形成され、それによってフローリング要素が形成された。その形態の下部領域において、導電性不織布の層が配置され、導電性の銀ワニスのストリップが一定の間隔(5cmごと)でスプレーされ、導電性が向上する。12Vの電圧を印加した後、フローリング要素は、約80W/mを出力する。
【0041】
このように製造された部分ボードは、導電性不織布の無い同様の部分オードと比較して、著しく改善された導電性を有する。
図1
図2
図3