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特許7497409事業所情報提供システム、事業所情報提供方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】事業所情報提供システム、事業所情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240603BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022183785
(22)【出願日】2022-11-17
(65)【公開番号】P2024072918
(43)【公開日】2024-05-29
【審査請求日】2024-03-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】吉田 肇
(72)【発明者】
【氏名】光永 知佳
(72)【発明者】
【氏名】西川 真哉
(72)【発明者】
【氏名】黒川 詠子
(72)【発明者】
【氏名】森本 貴之
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-199305(JP,A)
【文献】特開2003-148974(JP,A)
【文献】特開2013-101535(JP,A)
【文献】特開2020-052762(JP,A)
【文献】2月から横浜・川崎のタクシーは「初乗り500円」、加算運賃は値上げへ,[online],横浜日吉新聞,2020年01月15日,https://hiyosi.net/2020/01/15/taxi-2/,[検索日 2024.03.26]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業所の情報を提供する事業所情報提供システムにおいて、
少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得し、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング手段と、
前記取得手段によって親族の不在が取得された場合に、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の半径として第1所定値を設定し、前記取得手段によって親族の存在が取得された場合に、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定手段と、
事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベースを参照して、前記検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索手段と、
ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベースから、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得手段と、
前記検索手段によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得手段によって取得された地図にプロットするプロット手段と、
前記プロット手段によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記事業所情報データベースは、事業所ごとの固有識別子に対応付けられた名称情報及びサービス区分情報を有し、
前記事業所情報提供システムが、前記検索手段によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報をサービス区分ごとに分類して、前記検索手段によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報をサービス区分ごとにリストするリスト手段を更に備え、
前記表示手段は、前記リスト手段によってリストされたサービス区分ごとの名称情報のリストを、前記プロット手段によって事業所の位置がプロットされた地図と一緒に表示する
ことを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項3】
請求項1に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記事業所情報データベースは、事業所ごとの固有識別子に対応付けられた名称情報及びサービス区分情報を有し、
前記取得手段が、特定サービス区分を検索条件として取得し、
前記検索手段が、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられ、且つ、前記特定サービス区分に対応付けられる固有識別子を検索し、
前記事業所情報提供システムが、前記検索手段によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報を前記特定サービス区分ごとに分類して、前記検索手段によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報を特定サービス区分ごとにリストするリスト手段を更に備え、
前記表示手段は、前記リスト手段によってリストされたサービス区分ごとの名称情報のリストを、前記プロット手段によって事業所の位置がプロットされた地図と一緒に表示する
ことを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記ジオコーディング手段が、前記特定住所ごとに前記特定住所を前記特定ジオコードに変換し、
前記検索手段が、前記特定住所ごとの検索を行い、
前記プロット手段が、前記特定住所ごとのプロットを行い、
前記表示手段が、前記特定住所ごとの地図表示を行う
ことを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項5】
請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記プロット手段が、前記ジオコーディング手段によって変換された前記特定ジオコードに基づいて、前記地図取得手段によって取得された地図に、前記特定住所の位置をプロットする
ことを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項6】
請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記プロット手段が、前記地図取得手段によって取得された地図に、前記ジオコーディング手段によって取得された前記特定ジオコードを中心として、前記半径に地図の縮尺を乗じて得られた半径の円を付す
ことを特徴とする事業所情報提供システム。
【請求項7】
事業所の情報を提供する事業所情報提供方法において、
システムの取得手段が、少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得し、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得する取得工程と、
前記システムのジオコーディング手段が、前記取得工程によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング工程と、
前記取得手段によって親族の不在が取得された場合に、前記システムの検索領域設定手段が、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の半径として第1所定値を設定し、前記取得手段によって親族の存在が取得された場合に、前記システムの検索領域設定手段が、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定工程と、
前記システムの検索手段が、事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベースを参照して、前記検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索工程と、
前記システムの地図取得手段が、ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベースから、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得工程と、
前記システムのプロット手段が、前記検索工程によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得工程によって取得された地図
にプロットするプロット工程と、
前記システムの表示手段が、前記プロット工程によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示工程と、
を備えることを特徴とする事業所情報提供方法。
【請求項8】
少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得し、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング処理と、
前記取得処理によって親族の不在が取得された場合に、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の半径として第1所定値を設定し、前記取得処理によって親族の存在が取得された場合に、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定処理と、
事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベースを参照して、前記検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索処理と、
ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベースから、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得処理と、
前記検索処理によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得処理によって取得された地図にプロットするプロット処理と、
前記プロット処理によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示処理と、をコンピューターに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事業所情報提供システム、事業所情報提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、評価対象の地域について公表されている客観性のあるデータと、住環境に対してユーザが重視する項目との双方に基づいて、評価対象の地域の住環境を所定の評価基準に関して定量的に評価できる住環境評価装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-91422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
日本の総人口に占める高齢者の割合は平均寿命の伸び及び少子化を要因として増加の一途であり、日本社会が急速に高齢化している。豊かな高齢社会を実現するためには、高齢者が住み慣れた地域で生活し続けられることが重要である。高齢者が住み慣れた地域で生活し続けるためには、高齢者向けのサービスを行っている事業所が高齢者宅の周辺に設置されていることが好ましい。また、高齢者に限らず、人々が住み慣れていない地域へ引越又は移住を希望する場合、その者の生活に役立つ店舗等の事業所が引越先又は移住先に設置されていることが好ましい。
【0005】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、暮らしに役立つサービスを行う事業所が高齢者宅、引越先宅、移住先宅等の居住拠点の周辺に設置されているか知らしめることができる事業所情報提供システム、事業所情報提供方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明によれば、事業所の情報を提供する事業所情報提供システムが、
少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得する取得手段(端末装置20)と、
前記取得手段(端末装置20)によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング手段(コンピューター11)と、
事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベース(16)を参照して、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索手段(コンピューター11)と、
ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベース(17)から、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得手段(コンピューター11)と、
前記検索手段(コンピューター11)によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得手段(コンピューター11)によって取得された地図にプロットするプロット手段(端末装置20)と、
前記プロット手段(端末装置20)によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示手段(端末装置20)と、
を備える。
請求項1において、前記取得手段(端末装置20)が、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得し、前記事業所情報提供システムが、前記取得手段(端末装置20)によって親族の不在が取得された場合に、第1所定値を前記検索領域の半径として設定し、前記取得手段(端末装置20)によって親族の存在が取得された場合に、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定手段(コンピューター11)を更に備えてもよい。
【0007】
以上によれば、表示手段(端末装置20)によって表示される地図は、ユーザー等の特定住所から変換された特定ジオコードを中心とした円状の検索領域を範囲に含む。その地
図は、検索された事業所の固有識別子に対応付けられた事業所のジオコード情報に基づいた事業者の位置がプロットされたものである。よって、ユーザーは、その地図を見れば、特定住所の周辺の事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
また、ユーザーの親族がユーザーの移動を補助できる環境であれば、広い範囲の中から施設が検索される。ユーザーの親族がユーザーの移動を補助できない環境であれば、狭い範囲の中から施設が検索される。
【0008】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記事業所情報データベース(16)は、事業所ごとの固有識別子に対応付けられた名称情報及びサービス区分情報を有し、
前記事業所情報提供システムが、前記検索手段(コンピューター11)によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報をサービス区分ごとに分類して、前記検索手段(コンピューター11)によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報をサービス区分ごとにリストするリスト手段(端末装置20)を更に備え、
前記表示手段(端末装置20)は、前記リスト手段(端末装置20)によってリストされたサービス区分ごとの名称情報のリストを、前記プロット手段(端末装置20)によって事業所の位置がプロットされた地図と一緒に表示する。
【0009】
以上によれば、表示手段(端末装置20)によって表示されるリストは、サービス区分ごとの事業者の名称情報のリストである。リスト中の名称情報は、特定住所から変換された特定ジオコードを中心とした円状の検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられたものである。よって、ユーザーは、そのリストを見れば、特定住所の周辺にあるサービス区分ごとの事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、請求項1に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記事業所情報データベース(16)は、事業所ごとの固有識別子に対応付けられた名称情報及びサービス区分情報を有し、
前記取得手段(端末装置20)が、特定サービス区分を検索条件として取得し、
前記検索手段(コンピューター11)が、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられ、且つ、前記特定サービス区分に対応付けられる固有識別子を検索し、
前記事業所情報提供システムが、前記検索手段(コンピューター11)によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報を前記特定サービス区分ごとに分類して、前記検索手段(コンピューター11)によって検索された固有識別子に対応付けられた名称情報を特定サービス区分ごとにリストするリスト手段(端末装置20)を更に備え、
前記表示手段(端末装置20)は、前記リスト手段(端末装置20)によってリストされたサービス区分ごとの名称情報のリストを、前記プロット手段(端末装置20)によって事業所の位置がプロットされた地図と一緒に表示する。
【0011】
以上によれば、表示手段(端末装置20)によって表示されるリストは、特定サービス区分の事業者の名称情報のリストである。リスト中の名称情報は、特定住所から変換された特定ジオコードを中心とした円状の検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられたものである。よって、ユーザーは、そのリストを見れば、特定住所の周辺にある特定サービス区分の事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
【0016】
請求項に係る発明によれば、請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記ジオコーディング手段(コンピューター11)が、前記特定住所ごとに前記特定住所を前記特定ジオコードに変換し、
前記検索手段(コンピューター11)が、前記特定住所ごとの検索を行い、
前記プロット手段(端末装置20)が、前記特定住所ごとのプロットを行い、
前記表示手段(端末装置20)が、前記特定住所ごとの地図表示を行う。
【0017】
以上によれば、ユーザーは、特定住所ごとの地図を見れば、それぞれの特定住所の周辺の事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
【0020】
請求項に係る発明によれば、請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記プロット手段(端末装置20)が、前記ジオコーディング手段(コンピューター11)によって変換された前記特定ジオコードに基づいて、前記地図取得手段(コンピューター11)によって取得された地図に、前記特定住所の位置をプロットする。
【0021】
以上によれば、ユーザーが地図を見れば、特定住所と事業所の位置的な関係性を視覚的に把握できる。
【0022】
請求項に係る発明によれば、請求項1から3の何れか一項に記載の事業所情報提供システムにおいて、
前記プロット手段(端末装置20)が、前記地図取得手段(コンピューター11)によって取得された地図に、前記ジオコーディング手段(コンピューター11)によって取得された前記特定ジオコードを中心として、前記半径に地図の縮尺を乗じて得られた半径の円を付す。
【0023】
以上によれば、ユーザーが地図を見れば、検索領域の範囲を視覚的に把握できる。
【0026】
請求項に係る発明によれば、事業所の情報を提供する事業所情報提供方法が、
システムの取得手段(端末装置20)が、少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得し、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得する取得工程と、
前記システムのジオコーディング手段(コンピューター11)が、前記取得工程によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング工程と、
前記取得手段によって親族の不在が取得された場合に、前記システムの検索領域設定手段が、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の半径として第1所定値を設定し、前記取得手段によって親族の存在が取得された場合に、前記システムの検索領域設定手段が、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定工程と、
前記システムの検索手段(コンピューター11)が、事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベース(16)を参照して、前記検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索工程と、
前記システムの地図取得手段(コンピューター11)が、ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベース(17)から、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得工程と、
前記システムのプロット手段(端末装置20)が、前記検索工程によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得工程によって取得された地図にプロットするプロット工程と、
前記システムの表示手段(端末装置20)が、前記プロット工程によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示工程と、
を備える。
【0027】
請求項に係る発明によれば、プログラムが、
少なくとも1つの特定住所を検索条件として取得し、前記特定住所の宅の近くに住んだ親族の有無を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された前記特定住所を特定ジオコードに変換するジオコーディング処理と、
前記取得処理によって親族の不在が取得された場合に、前記特定ジオコードを中心とした半径を有する円状の検索領域の半径として第1所定値を設定し、前記取得処理によって親族の存在が取得された場合に、第1所定値よりも大きな第2所定値を前記検索領域の半径として設定する検索領域設定処理と、
事業所ごとに固有識別子及びジオコード情報が互いに対応付けられた事業所情報データベース(16)を参照して、前記検索領域の内側に収まるジオコード情報に対応付けられた固有識別子を検索する検索処理と、
ジオコードによる地理座標系が設定された地図を含む地図データベース(17)から、前記検索領域を範囲に含む地図を取得する地図取得処理と、
前記検索処理によって検索された固有識別子に対応するジオコード情報に基づいた事業所の位置を、前記地図取得処理によって取得された地図にプロットするプロット処理と、
前記プロット処理によって事業所の位置がプロットされた地図を表示する表示処理と、をコンピューターに実行させる。
【0028】
請求項及びに係る発明によれば、ユーザーは、表示される地図を見れば、特定住所の周辺の事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザーは、表示される地図を見れば、特定住所の周辺の事業所の充実度を視覚的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、施設検索システムのブロック図である。
図2図2は、施設情報提供装置のブロック図である。
図3図3は、データテーブル形式の事業所情報データベースを示す図である。
図4図4は、端末装置の画面の一例を示す図である。
図5図5は、端末装置の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。ただし、本発明の範囲は以下に開示された実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で以下に開示の実施形態から設計変更された実施形態も本発明の範囲に含まれる。図面は例示のために提供されるため、本発明の範囲は図面の例示に限定されない。
【0032】
<<<事業所情報提供システムの構成>>>
図1は、事業所情報提供システム1のブロック図である。
事業所情報提供システム1は、1又は2以上の端末装置20及び事業所情報提供装置10を備える。
【0033】
端末装置20は、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型コンピューター及びラップトップ型コンピューター等のようなコンピューターである。端末装置20は、ユーザーにより使用される。ユーザーとは、情報提供者の顧客のことをいう。情報提供者がユーザーとしての顧客を代理して、端末装置20を操作してもよい。端末装置20の所有者は情報提供者であってもよいし、ユーザーであってもよい。
【0034】
端末装置20は、例えばタッチパネル、マウス、タッチパッド、スタライス、ポインティングデバイス、キーボード、キー及び押しボタン等のような入力デバイスを有する。端末装置20は、ユーザーが入力デバイスに対して行ったジェスチャーの内容に応じた入力情報を認識して取得する。
【0035】
端末装置20は、例えば液晶ディスプレイデバイス及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイデバイス等のようなディスプレイデバイスを有する。端末装置20は、各種の情報をディスプレイデバイスにより表示する。
【0036】
端末装置20は、通信器を有する。端末装置20は、通信器によってインターネット30に接続されている。端末装置20は、例えばVPN(Virtual Private Network)等のようなセキュアな通信プロトコルにより、インターネット30を通じて事業所情報提供装置10にアクセス可能である。
【0037】
端末装置20には、OS(Operating System)がインストールされているとともに、そのOS上で実行可能なアプリケーションプログラムがインストールされている。端末装置20は、アプリケーションプログラムに基づいて事業所情報提供装置10にアクセスして、事業所情報提供装置10から情報の提供を受け、提供された情報の内容をディスプレイデバイスに表示する。
【0038】
事業所情報提供装置10は、高齢者向けのサービスを行う事業所に関する情報を端末装置20に提供するサーバである。事業所とは、例えば、地域包括支援センター、総合病院、病院、診療所、薬局、看護ステーション、保健事業所、介護事業所、配食事業所、高齢者コミュニティ事業所、宅配事業所、無人飛行機宅配事業所、コンビニエンスストア及び緊急事態用公共事業所(例えば、災害避難所)等をいう。
【0039】
事業所情報提供装置10は、情報提供者又はその情報提供者から委託を受けた受託者のデーターセンサーに設置されている。事業所情報提供装置10は、インターネット30に接続されている。
【0040】
図2は、事業所情報提供装置10を示すブロック図である。
事業所情報提供装置10は、コンピューター11及びストレージ装置15を有する。
コンピューター11は、インターネット30に接続されている。コンピューター11は、1台のコンピューターから構成されてもよいし、分散処理又は並列処理が可能な複数台のコンピューターから構成されてもよい。コンピューター11は、クラウドコンピューティングシステムであってもよい。
【0041】
コンピューター11は、通信器を有する。コンピューター11は、通信器によってインターネット30に接続されている。コンピューター11は、例えばVPN(Virtual Private Network)等のようなセキュアな通信プロトコルにより、インターネット30を通じて端末装置20と通信可能である。
【0042】
コンピューター11は、ストレージ装置15に接続されている。ストレージ装置15は、半導体記憶装置、磁気記憶装置、NAS(Network Attached Storage)、データサーバー、ファイルサーバー又はクラウドコンピューティングシステムである。コンピューター11は、ストレージ装置15に格納された情報を読み込み可能である。
【0043】
ストレージ装置15には、事業所情報データベース16、地図データベース17、ジオコードデータベース18、半径データベース19及び介護保険料データベース14が構築されている。
【0044】
図3は、事業所情報データベース16をデータテーブル形式で示す。図3に示すように、事業所情報データベース16は、事業所ごとの固有識別子、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を有する。固有識別子、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報が事業所ごとに互いに対応づけられている。
【0045】
固有識別子は、事業所に割り当てられた唯一の番号である。番号は、数字、英字若しくは記号又はこれらの組み合わせからなる。
名称情報は、事業所に割り当てられたその事業所の名称を表す。
サービス区分情報は、事業所が提供するサービスの区分、つまりサービスカテゴリーを表す。サービス区分としては、例えば地域包括支援センター、総合病院、病院、診療所、薬局、看護ステーション、保健事業所、介護事業所、配食事業所、高齢者コミュニティ事業所、宅配事業所、無人飛行機宅配事業所、コンビニエンスストア及び緊急事態用公共事業所(災害避難所、給水所)等のサービスがある。
付加サービス区分情報は、事業所が提供する付加的なサービスの区分、つまり付加サービス区分カテゴリーを表す。付加サービス区分としては、例えば要介護認定対応事業所、要支援認定対応事業所、訪問看護、訪問リハビリテーション、訪問介護、在宅療養支援、訪問薬局、小規模多機能型居宅介護及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護等がある。
営業時間情報は、事業所の営業時間を表す。
住所情報は、事業所の所在地を住所で表したものである。
ジオコード情報は、事業所の所在地をジオコード(地理座標)、より具体的には緯度及び経度で表したものである。
備考情報は、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報及びジオコード情報だけでは表すことができない、事業所に関する様々な情報である。例えば、事業所の電話番号が備考情報に該当する。また、例えば、事業所のサービス区分が総合病院、病院又は診療所に該当する場合、その事業所が提供する医療においての診療の専門分野区分(例えば、内科、外科、皮膚科等)が備考情報に該当する。
【0046】
地図データベース17は、地理座標系が設定された地図からなる。地図は、ベクター形式又はラスター形式の画像データである。地図は、ベクター形式の画像データとラスター形式の画像データが組み合わせられたものでもよい。地図上の各点には、その点の位置を表すジオコード、具体的には緯度及び経度が割り当てられている。また、地図上の各点には、その点における接道から事業所入り口までの高さ情報が割り当てられている。なお、事業所情報提供装置10が地図データベース17をストレージ装置15に有さず、クラウドコンピュータシステム或いは地図サーバーに存在する地図データベースが地図データベース17の代わりに利用されてもよい。地図データベース17に含まれる地図は、道路地図、行政地区地図、被災予測地図(ハザードマップ)又は航空写真地図である。地図データベース17に含まれる地図は、道路地図、行政地区地図、被災予測地図(ハザードマップ)及び航空写真地図がレイヤーにより重ねられた多層化地図であってもよい。多層化地図の場合、道路地図、行政地区地図、被災予測地図(ハザードマップ)及び航空写真地図の何れかが選択的に表示可能である。
【0047】
ジオコードデータベース18は多数の住所と多数のジオコードを有し、これら住所がこれらジオコードにそれぞれ対応づけられている。なお、事業所情報提供装置10がジオコードデータベース18をストレージ装置15に有さず、クラウドコンピュータシステム或いはジオコードサーバーに存在するジオコードデータベースがジオコードデータベース18の代わりに利用されてもよい。
【0048】
半径データベース19は、地域ごとに半径情報を有する。半径情報は、タクシーが初乗り運賃で走行する距離を表す。半径情報は地域ごとに設定されている。
【0049】
介護保険料データベース14は、地域ごとに介護保険料情報を有する。介護保険料情報は、所得の区分ごとに介護保険料を表す。介護保険料情報は地域ごとに設定されている。
【0050】
コンピューター11には、OS(Operating System)がインストールされているとともに、そのOS上で実行可能な検索プログラム12がインストールされている。検索プログラム12は、コンピューター11の記憶媒体に格納されている。
コンピューター11は、端末装置20からアクセスを受けると、検索プログラム12に従って処理を実行する。
【0051】
<<<事業所情報提供システムの動作>>>
以下に、事業所情報提供装置10及び端末装置20の動作について説明する。併せて、事業所情報提供装置10及び端末装置20を用いた事業所情報提供方法について説明する。
【0052】
(1) ログイン
まず、ユーザーが端末装置20を操作することによって、アプリケーションプログラムを端末装置20に実行させる。そうすると、端末装置20は、アプリケーションプログラムにおいて設定されたユーザーアカウント及びパスワード等のログイン情報を事業所情報提供装置10のコンピューター11に送信し、コンピューター11がログイン情報を受信する。そうすると、コンピューター11は、ログイン情報が正しいか否かを判定する。ログイン情報が正しい場合、コンピューター11が端末装置20のログインを許可し、ログイン情報が正しくなければ、コンピューター11が端末装置20のログインを拒否する。そして、コンピューター11がログインの拒否の結果を端末装置20に送信し、端末装置20がログインの拒否の結果をディスプレイデバイスに表示する。
【0053】
(2) 検索画面の表示
端末装置20のログインが許可されたら、端末装置20が検索画面をディアスプレイデバイスに表示する。この検索画面には、名前入力ボックス、住所入力用の検索ボックス及び検索ボタンが表示されている。ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、ユーザーの自宅(以下、ユーザー宅という。)の住所(以下、特定住所という。)を検索ボックスに入力することができる。また、ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、ユーザーの名前を名前入力ボックスを入力することができる。なお、ユーザー宅は、ユーザーの現在の自宅でもよいし、ユーザーが将来居住する予定の宅であってもよい。
【0054】
(3) 住所の取得、送信及び受信
ユーザーが端末装置20の入力デバイスを操作することによって検索ボックスをクリック又はタップすると、端末装置20が、検索ボックス及び名前入力ボックスにそれぞれ入力された特定住所及び入力ネームを取得して記憶する。そして、端末装置20は、その特定住所を事業所情報提供装置10のコンピューター11に送信する。コンピューター11は、端末装置20によって送信された特定住所を受信する。
【0055】
(4) ジオコーディング
コンピューター11は、特定住所を特定ジオコードに変換する。つまり、コンピューター11は、ジオコードデータベース18を参照して、特定住所に対応する特定ジオコードを取得する。特定ジオコードは、ユーザー宅のジオコード、つまり緯度及び経度である。
【0056】
(5) 検索領域の設定
コンピューター11は、特定ジオコードを中心として特定半径の円領域を検索領域として設定する。ここで、特定半径は、検索プログラム12に予め定められた定数であってもよいし、変数であってもよい。
【0057】
定数としての特定半径は、例えば1km又は2kmであってもよい。定数としての特定半径は、例えば、タクシーが初乗り運賃で走行する距離であってもよい。
【0058】
変数としての特定半径は、半径データベース19から参照されて、取得されたものでもよい。この場合、「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において、コンピューター11は、半径データベース19を参照して、端末装置20によって送信された特定住所を含む地域に対応する半径情報を半径データベース19から検索して、その半径情報の値を特定半径として設定する。
【0059】
変数としての特定半径は、ユーザーが入力した数値であってもよい。この場合、端末装置20が、「(2)の検索画面の表示」の工程における検索画面に数値入力ボックス表示する。「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において、ユーザーがその数値入力ボックスに数値を入力して検索ボックスをクリック又はタップすると、端末装置20がその数値をコンピューター11に送信し、コンピューター11がその数値を特定半径に設定する。
【0060】
変数としての特定半径は、何かしらの要素に基づいて決定されるものでもよい。例えば、ユーザー宅の近くに住んだそのユーザーの親族(以下、近隣親族という。)がいるか否かに基づいて、特定半径が決定されてもよい。近隣親族が存在しない場合には、特定半径が第1所定値に設定され、近隣親族が存在する場合には、特定半径が第1所定値よりも大きな第2所定値に設定される。この場合、端末装置20が、「(2)の検索画面の表示」の工程における検索画面に近隣親族の有無入力用のチェックボックス(又はラジオボタン)を表示する。「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において、ユーザーがチェックボックスにチェックして検索ボックスをクリック又はタップすると、端末装置20が近隣親族の存在の旨をコンピューター11に送信し、コンピューター11が特定半径を大きな第2所定値に設定する。それに対して、「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において、ユーザーがチェックボックスにチェックせずに検索ボックスをクリック又はタップすると、端末装置20が近隣親族の不在の旨をコンピューター11に送信し、コンピューター11が特定半径を小さな第1所定値に設定する。
【0061】
(6) 検索
次に、事業所情報提供装置10のコンピューター11は、事業所情報データベース16のジオコード情報及び固有識別子を参照して、事業所情報データベース16の中から、検索領域の内側に収まるジオコードに対応づけられた固有識別子を検索して、リストする。以下、検索されてリストされた固有識別子を特定固有識別子という。
【0062】
(6-1) 検索対象の絞り込み
上記説明では、検索条件が、特定ジオコードと特定半径によって定められる検索領域である。それに対して、検索条件が、そのような検索領域による条件と第2検索条件の論理積であってもよい。第2検索条件とは、例えば特定の名称、サービス区分、付加サービス区分、営業時間、住所又は備考である。この場合、端末装置20が、「(2)の検索画面の表示」の工程における検索画面に第2検索条件入力ボックスを表示する。「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において、ユーザーが第2検索条件入力ボックスに第2検索条件のデータを入力して検索ボックスをクリック又はタップすると、端末装置20がその第2検索条件のデータをコンピューター11に送信し、コンピューター11がその第2検索条件のデータを受信する。そうすると、コンピューター11は、事業所情報データベース16を参照して、事業所情報データベース16の中から、検索領域の内側に収まるジオコードに対応づけられるとともに、第2検索条件のデータに完全又は部分的に一致したサービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報又は備考情報に対応づけられた特定固有識別子を検索して、リストする。
【0063】
従って、ユーザーが持病を有するのであれば、そのユーザーが持病に適した診療科を第2検索条件のデータとして端末装置20に入力すれば、その診療科を提供する総合病院、病院又は診療所の特定固有識別子がコンピューター11によって絞り込み検索される。
【0064】
また、ユーザーが要介護認定を受けているのであれば、そのユーザーが要介護認定及びその認定区分を第2検索条件のデータとして端末装置20に入力すれば、その要介護認定に適したサービスを提供する総合病院、病院、診療所及び介護事業所の特定固有識別子がコンピューター11によって絞り込み検索される。認定区分は、要支援1、要支援2、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4及び要介護5の8段階に分かれている。
【0065】
また、ユーザーが歩行困難であり又は車椅子を使用するのであれば、そのユーザーが歩行困難又は車椅子使用の旨を第2検索条件のデータとして端末装置20に入力すれば、コンピューター11は、地図データベース17を参照して、特定固有識別子に対応付けられたジオコードから高さ情報を読み込んで、その高さ情報が所定値以上となる事業所の特定固有識別子を除外する。そのため、ユーザーが歩行困難であり又は車椅子を使用するのであれば、そのユーザーの身体能力に適した事業所の特定固有識別子がコンピューター11によって絞り込み検索される。
【0066】
(7) 第2検索
次に、事業所情報提供装置10のコンピューター11は、介護保険料データベース14を参照して、介護保険料データベース14の中から、特定住所を含む特定地域に対応づけられた介護保険料情報を検索する。以下、検索された介護保険料情報を特定介護保険料情報という。
【0067】
(8) 地図の取得
次に、コンピューター11は、地図データベース17から、特定ジオコードを範囲に含む地図を読み取る。具体的には、コンピューター11は、地図データベース17から、特定ジオコードを中心として特定半径の円状の検索領域を範囲に含む地図を読み取って取得する。
【0068】
(9) 検索結果及び地図の送信及び受信
次に、コンピューター11は、事業所情報データベース16から、特定固有識別子に対応づけられた名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を読み取って、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を特定固有識別子ごとに特定固有識別子に対応付ける。そして、コンピューター11は、特定固有識別子と、特定固有識別子に対応付けられた名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を端末装置20に送信し、端末装置20は、それらの情報を受信する。端末装置20は、特定固有識別子ごとに名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を特定固有識別子に対応付けて、特定固有識別子、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を記憶する。以下では、このように端末装置20が記憶した特定固有識別子、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報を検索結果データという。
【0069】
また、コンピューター11は、「(8) 地図の取得」の工程において読み取った地図と特定半径を端末装置20に送信し、端末装置20は、地図及び特定半径を受信する。
【0070】
また、コンピューター11は、「(4) ジオコーディング」の工程において取得した特定ジオコードを端末装置20に送信し、端末装置20は、特定ジオコードを受信する。
【0071】
また、コンピューター11は、「(7) 第2検索」の工程において検索した特定介護保険料情報を端末装置20に送信し、端末装置20は、特定介護保険料情報を受信する。
【0072】
(10) カテゴリー分け及びリスト
次に、端末装置20は、検索結果データを参照して、特定固有識別子に対応付けられた名称情報をサービス区分及び付加サービス区分で分類して、名称情報に固有記号を対応付けて、固有記号及び名称情報をサービス区分及び付加サービス区分ごとにリストする。そのリストを名称リストという。固有記号とは、名称情報に割り当てられた唯一の記号であり、例えば通し番号、色違い番号又は色違い通し番号をいう。色違い通し番号とは、サービス区分及び付加サービス区分ごとに色が異なる番号であって各サービス区分内では通しの番号をいう。
【0073】
また、端末装置20は、検索結果データにおける特定固有識別子に固有記号を対応付ける。従って、検索結果データでは、固有記号、名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報が特定固有識別子ごとに特定固有識別子に対応付けられている。
【0074】
なお、この処理は、「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信」の工程の前に、事業所情報提供装置10のコンピューター11によって実行されてもよい。この場合、コンピューター11は、「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信」において、固有記号及び名称情報をサービス区分及び付加サービス区分で分類した名称リストも端末装置20に送信し、端末装置20は、名称リストを受信する。
【0075】
(11) 事業所及びユーザー宅の位置のプロット及び地図画像の生成
次に、端末装置20は、検索結果データに含まれる固有記号を地図に付す。地図中における固有記号の位置は、検索結果データにおける固有記号に対応するジオコードの位置である。地図中の固有記号は、その固有記号に対応する名称情報が名称となった事業所の位置をプロットしたものである。なお、この地図は、「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信)の工程において端末装置20がコンピューター11から受信したものである。
【0076】
次に、端末装置20は、固有記号が付された地図にホームマークを付す。地図中におけるホームマークの位置は、特定ジオコードの位置である。特定ジオコードは、「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信)の工程において端末装置20がコンピューター11から受信したものである。地図中のホームマークは、ユーザー宅の位置をプロットしたものである。
【0077】
次に、端末装置20は、固有記号及びホームマークが付された地図に円を付す。地図中における円の中心位置は、特定ジオコードの位置である。その円の半径は、特定半径に地図の縮尺を乗じて得られた値である。特定半径は、「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信)の工程において端末装置20がコンピューター11から受信したものである。
【0078】
(12) 表示
次に、端末装置20は、「(3) 住所の取得、送信及び受信」の工程において取得して記憶した入力ネーム及び特定住所と、「(10) カテゴリー分け」の工程において固有記号及び名称情報をサービス区分及び付加サービス区分で分類した名称リストと、「(11) 地図画像の生成」の工程において生成された地図と、「(7) 第2検索」の工程において検索された特定介護保険料情報と、充実度判定結果と、を一緒にディスプレイデバイスに表示する。なお、ディスプレイデバイスに表示される地図は、前述のように、道路地図、行政地区地図、被災予測地図(ハザードマップ)、航空写真地図又は多層化地図であり、多層化地図の場合、道路地図、行政地区地図、被災予測地図(ハザードマップ)及び航空写真地図の何れかがユーザーによる選択に基づいて表示される。
【0079】
図4は、端末装置20のディスプレイデバイスに表示される画面の一例である。
画面中の領域71には、入力ネーム及び特定住所が表示される。画面中の領域72には、サービス区分“診療所”及び付加サービス区分“在宅療養支援”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域73には、サービス区分“病院又は総合病院”及び付加サービス区分“在宅療養支援”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域74には、サービス区分“歯科”及び付加サービス区分“在宅療養支援”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域75には、サービス区分“薬局”及び付加サービス区分“訪問薬局”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域76には、サービス区分“病院又は総合病院”及び付加サービス区分“訪問看護”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域77には、サービス区分“病院又は総合病院”及び付加サービス区分“訪問リハビリテーション”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域78には、サービス区分“介護事業所”及び付加サービス区分“小規模多機能型居宅介護”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域79には、サービス区分“介護事業所”及び付加サービス区分“定期巡回・随時対応型訪問介護看護”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域80には、サービス区分“介護事業所”及び付加サービス区分“訪問介護”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域81には、サービス区分“地域包括支援センター”及び付加サービス区分“無し”に分類された名称リストが表示される。画面中の領域82には、固有記号、ホームマーク及び円が付された地図が表示される。画面中の領域83には、端末装置20又はコンピューター11が検索結果データに基づいて所定のアルゴリズムに従って判定及び計算された充実度が表示される。画面中の領域84には、特定介護保険料情報が表示される。
【0080】
ユーザーはこのような画面を見れば、ユーザー宅の周辺の高齢者向け事業所の充実度や介護保険料を視覚的に把握することができる。ユーザーはこの画面中の地図を見れば、ユーザー宅の周辺の高齢者向け事業所の所在地を視覚的に把握できる。よって、この画面は、ユーザーが将来の高齢期に向けてユーザー宅に住み続けるか否かを判断するための糧となる。なお、ユーザーが将来の高齢期に向けてユーザー宅に住み続けることを選択するのであれば、ユーザー宅のリフォームだけで済み、ユーザー宅の建て替えが不要となる。ところで、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。前記画面が、ユーザー宅に住み続けることの選択をユーザーに提供できれば、ユーザー宅が有効に利用されることになるから、脱炭素社会の実現と持続可能な開発目標の達成とに貢献できる。
【0081】
この画面において、ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、領域72~81中のサービス区分及び付加サービス区分を選択して決定する。そうすると、端末装置20が、選択決定されたサービス区分及び付加サービス区分の名称リストと、地図とをディスプレイデバイスに表示する。例えば、ユーザーが領域72中のサービス区分“診療所”及び付加サービス区分“在宅療養支援”を選択して決定したら、端末装置20は図5に示すような画面をディスプレイデバイスに表示する。
【0082】
図5に示すように、端末装置20は、ユーザーによって選択されたサービス区分及び付加サービス区分を画面中の領域91に、地図を画面中の領域92に、ユーザーによって選択されたサービス区分及び付加サービス区分に分類された名称リストを画面中の領域93に、端末装置20又はコンピューター11が検索結果データに基づいて所定のアルゴリズムに従って判定及び計算された充実度が領域94に表示される。地図には、ユーザーによって選択されたサービス区分及び付加サービス区分に分類された名称リストの名称情報に対応する固有記号が付されている。地図中における固有記号の位置は、検索結果データにおける固有記号に対応するジオコードの位置である。また、ホームマークが地図に付されており、地図中におけるホームマークの位置は、特定ジオコードの位置である。円が地図に付されており、地図中における円の中心位置は特定ジオコードの位置であり、その円の半径は、特定半径を地図の縮尺を乗じて得られた値である。
【0083】
図4に示すような画面の表示中において、ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、地図中の固有記号を選択決定する。そうすると、端末装置20が、検索結果データを参照して、選択決定された固有記号に対応する事業所の名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報をディスプレイデバイスに表示する。
【0084】
図4に示すような画面の表示中において、ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、名称リスト中の固有記号を選択決定する。そうすると、端末装置20が、検索結果データを参照して、選択決定された固有記号に対応する事業所の名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報をディスプレイデバイスに表示する。
【0085】
図4に示すような画面の表示中において、ユーザーは、端末装置20の入力デバイスを操作することによって、名称リスト中の名称情報を選択決定する。そうすると、端末装置20が、検索結果データを参照して、選択決定された名称情報に対応する事業所の名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報をディスプレイデバイスに表示する。
【0086】
<<<変形例>>>
(1) 上記実施形態において端末装置20が実行する処理が検索プログラム12に書き込まれていて、検索プログラム12がそれらの処理を事業所情報提供装置10のコンピューター11によって実行させてもよい。この場合、端末装置20とコンピューター11との間で行われるデータ通信は省略される。
【0087】
(2) 上記実施形態においては、1つの特定住所が入力される。それに対して、2以上の特定住所が入力されてもよい。つまり、「(2) 検索画面の表示」の検索画面には、住所入力用の複数の検索ボックスが表示されている。ユーザーは複数の特定住所を複数の検索ボックスにそれぞれ入力すると、端末装置20がそれら特定住所を事業所情報提供装置10のコンピューター11に送信する。「(4) ジオコーディング」の工程では、コンピューター11が、特定住所に対応する特定ジオコードを、特定住所ごとに取得する。「(5) 検索領域の設定」の工程では、コンピューター11が、特定ジオコードごとに、検索領域を設定する。「6) 検索」の工程では、コンピューター11が、特定ジオコードごとに、固有識別子を検索してリストする。「(7) 第2検索」の工程では、コンピューター11が、特定ジオコードごとに、特定介護保険料情報を検索する。「(8) 地図の取得」の工程では、コンピューター11が特定ジオコードごとに地図を読み取って取得する。「(9) 検索結果及び地図の送信及び受信」の工程では、コンピューター11が特定ジオコードごとに、特定固有識別子に対応付けられた名称情報、サービス区分情報、付加サービス区分情報、営業時間情報、住所情報、ジオコード情報及び備考情報と、地図と、特定半径と、特定ジオコードと、特定介護保険料情報とを端末装置20に送信し、端末装置20は、それらの情報を特定ジオコードごとに受信する。「(10) カテゴリー分け及びリスト」の工程では、端末装置20が、サービス区分及び付加サービス区分ごとにリストの集まりを特定ジオコードに生成する。「(11) 事業所及びユーザー宅の位置のプロット及び地図画像の生成」の工程では、端末装置20が、特定ジオコードごとの地図にプロットする。「(12) 表示」の工程では、端末装置20が特定ジオコードごとに表示を行う。ユーザーは、2以上の特定ジオコードに関する表示結果を見て、2つのユーザー宅の周辺の高齢者向け事業所の充実度や介護保険料を視覚的に比較することができる。
【0088】
(3) 上記実施形態においては、事業所が、高齢者向けのサービスを行う施設である。高齢者向け事業所に加えて、又は、高齢者向け事業所に代えて、現役世代(例えば20~60代)向けの事業所が採用されてもよい。そのような事業所のサービス区分としては、生活に役立つサービス区分があり、より具体的には、飲食店、スーパーマーケット、デパート、コンビニエンスストア、娯楽施設、遊興施設、運動施設、フィットネススタジオ、体育館、水泳場、幼稚園、保育園、小学校、中学校、児童館及び図書館等がある。
【0089】
<<<有利な効果>>>
図4のような画面は、ユーザー宅の周辺の高齢者向け事業所の所在地をユーザーに対して視覚的に把握させる。この画面は、ユーザー宅の周辺の高齢者向け事業所の充実度をユーザーに対して視覚的に把握させる。この画面は、ユーザー宅と事業所の位置的な関係性をユーザーに対して視覚的に把握させる。この画面は、検索領域の範囲をユーザーに対して視覚的に把握させる。よって、この画面は、ユーザーが将来の高齢期に向けてユーザー宅に住み続けるか否かを判断するための糧となる。
【0090】
検索領域の半径は、タクシーが初乗り運賃で走行する距離であってもよい。この場合には、ユーザーがユーザー宅から事業所へ訪問するための経済的負担は、最小限に抑えられる。
【0091】
検索領域の半径は、半径データベース19から検索されたものであって、特定住所を含む地域に対応する半径情報である。その半径情報は、タクシーが初乗り運賃で走行する距離である。よって、ユーザーがユーザー宅から事業所へ訪問するための経済的負担は、ユーザー宅の地域に合わせて、最小限に抑えられる。
【0092】
検索領域の半径は、ユーザー宅の近くに住んだ親族の有無に応じて設定されたものでもよい。この場合、高齢なユーザーの親族がユーザーの移動を補助できる環境であれば、広い範囲の中から事業所が検索され、そうでなければ、狭い範囲の中から事業所が検索される。また、現役世代のユーザーの親族がユーザーに代わってユーザーの子を保護又は監視できる環境であれば、広い範囲の中から事業所が検索され、そうでなければ、狭い範囲の中から事業所が検索される。
【符号の説明】
【0093】
1・・・事業所情報提供システム
10・・・事業所情報提供装置
11・・・コンピューター
12・・・検索プログラム
15・・・ストレージ装置
16・・・事業所情報データベース
17・・・地図データベース
18・・・ジオコードデータベース
19・・・半径データベース
20・・・端末装置
図1
図2
図3
図4
図5