(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-31
(45)【発行日】2024-06-10
(54)【発明の名称】玩具、玩具セットおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
A63H 33/38 20060101AFI20240603BHJP
A63H 5/00 20060101ALI20240603BHJP
B42D 1/00 20060101ALI20240603BHJP
【FI】
A63H33/38 C
A63H5/00 C
B42D1/00 B
B42D1/00 F
(21)【出願番号】P 2023115285
(22)【出願日】2023-07-13
【審査請求日】2023-07-13
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 晴久
(72)【発明者】
【氏名】塩田 麻妃
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-254993(JP,A)
【文献】特開2005-034442(JP,A)
【文献】特開平05-007670(JP,A)
【文献】特開2004-154208(JP,A)
【文献】特開2000-140446(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0105205(US,A1)
【文献】Anpanman StudyToy,アンパンマン 知育 おもちゃ えいごもしゃべるよ おしゃべりいっぱいことばずかんDX ★アニメ,YouTube [online] [video],2013年12月02日,インターネット<URL: https://www.youtube.com/watch?v=SVX8VvE3354>,[検索日 2023年8月9日]
【文献】早押しクイズ,Wikipedia [online],2023年06月09日,インターネット<URL: https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=早押しクイズ&oldid=95553361>,[検索日 2023年8月9日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
B42D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカーと、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行う制御部と、を備える玩具であって、
前記制御部は、
前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を
継続的に出力中の当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、
前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては
継続的に出力中の前記所定の演出音に重畳させて当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、
を実行する、
玩具。
【請求項2】
前記第2種演出音制御は、前記第1期間内での前記第2種操作入力を受け付けない制御を行うことで前記禁止制御を行うこと、を含む、
請求項1に記載の玩具。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、
前記特別モード中、前記所定の演出音を継続的に出力させる制御、
を更に実行する、
請求項1に記載の玩具。
【請求項4】
前記音声は、キャラクタの台詞の音声である、
請求項1に記載の玩具。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、
前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、
前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、
を更に実行する、
請求項1に記載の玩具。
【請求項6】
前記条件達成判定は、前記第2種操作入力の回数に基づいて前記所定条件を満たすか否かを判定すること、を含む、
請求項5に記載の玩具。
【請求項7】
前記第2種演出音制御は、前記効果演出発動期間内に前記第2種操作入力がなされた場合に前記第2種演出音の出力を禁止する制御、を含む、
請求項5に記載の玩具。
【請求項8】
前記制御部は、
前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に応じて発光演出を行わせる制御、
を更に実行する、
請求項5に記載の玩具。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第1期間の間、発光演出を行わせる制御、
を更に実行する、
請求項1に記載の玩具。
【請求項10】
被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有する被操作体に当接させる端部と、
前記端部に設けられた前記ドットコードを読み取る読取部と、
を更に備え、前記端部が前記被操作部に当接されて前記ドットコードが前記読取部に読み取られることで前記操作入力がなされる、片手で把持可能な形状の請求項1~
9の何れか一項に記載の玩具。
【請求項11】
被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有し、複数ページからなる製本状の形状を有する被操作体と、
請求項
10に記載の玩具と、
を具備する玩具セットであって、
前記被操作体は、前記第1種操作入力がなされる第1種被操作部と、前記第2種操作入力がなされる第2種被操作部とを、同一のページ又は見開きの左右ページ(以下包括して「一面ページ」という)に有する、
玩具セット。
【請求項12】
前記制御部は、
前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、
前記特別モードにおいて、前記一面ページ以外のページに設けられた前記ドットコードが前記読取部によって読み取られることで、当該特別モードを終了する制御と、
を実行する、
請求項
11に記載の玩具セット。
【請求項13】
前記一面ページには、前記特別モードを強制終了させることができる前記ドットコードが設けられている、
請求項
12に記載の玩具セット。
【請求項14】
前記被操作体は、前記一面ページの次ページに前記ドットコードが設けられた第3種被操作部を有し、
前記制御部は、
前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、
前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、
前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、
前記所定条件を満たした後に、前記第3種被操作部に対する操作入力である第3種操作入力に基づく所定の継続演出条件を満たしたか否かを判定することと、
前記継続演出条件を満たした場合に継続演出音を出力させる制御と、
を更に実行する、
請求項
11に記載の玩具セット。
【請求項15】
スピーカーを備えるコンピュータに、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行わせるためのプログラムであって、
前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を
継続的に出力中の当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、
前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては
継続的に出力中の前記所定の演出音に重畳させて当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出音を出力する玩具等に関する。
【背景技術】
【0002】
知育玩具の1つとして、絵本の各ページに描かれた絵が押されると、その絵に対応した声を出力する玩具とも言える絵本が知られている。例えば、特許文献1には、表面に絵が描かれたカードを本体にセットして使用する絵本が開示されている。特許文献1の絵本では、カードを本体にセットすることで絵を押すとスイッチが投入される構成となっており、スイッチの投入が検出されると、カードの絵に対応する音声メッセージが出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カードを本体にセットする等して絵が押された場合に対応する音声メッセージを単に出力する構成では、続けて絵が押された場合に、先に押された絵の音声メッセージが後に押された絵の音声メッセージの出力によって聞こえなくなったり、両方の音声メッセージが重なって聞き取り難い等の事態が生じる問題が生じ得た。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を出力させる玩具において、所定の操作入力に応じた演出音を出力している際に、他の操作入力に応じた演出音の出力を制御する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、スピーカーと、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行う制御部と、を備える玩具であって、前記制御部は、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、当該第1種操作入力後の第1期間に第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行う第2種演出音制御と、を実行する玩具である。また、本発明の態様は、スピーカーと、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行う制御部と、を備える玩具であって、前記制御部は、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、を実行する玩具である。また、本発明の態様は、スピーカーと、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行う制御部と、を備える玩具であって、前記制御部は、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を継続的に出力中の当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては継続的に出力中の前記所定の演出音に重畳させて当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、を実行する玩具である。
【0007】
また、前記第2種演出音制御は、前記第1期間内での前記第2種操作入力を受け付けない制御を行うことで前記禁止制御を行うこと、を含むこととしてもよい。
【0008】
また、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モード中、所定の演出音を継続的に出力させる制御、を更に実行することとしてもよい。
【0009】
また、前記第1種演出音は、音声を少なくとも含み、前記第1種演出音出力制御は、前記所定の演出音に重畳させて前記音声を出力させること、を含むこととしてもよい。
【0010】
また、前記音声は、キャラクタの台詞の音声としてもよい。
【0011】
また、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、を更に実行することとしてもよい。
【0012】
また、前記条件達成判定は、前記第2種操作入力の回数に基づいて前記所定条件を満たすか否かを判定すること、を含むこととしてもよい。
【0013】
また、前記制御部は、前記特別モード中、所定の演出音を継続的に出力させる制御、を更に実行し、前記第2種演出音制御は、前記特別モードにおける前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に応じた前記第2種演出音を、前記所定の演出音に重畳させて出力させること、を含むこととしてもよい。
【0014】
また、前記第2種演出音制御は、前記効果演出発動期間内に前記第2種操作入力がなされた場合に前記第2種演出音の出力を禁止する制御、を含むこととしてもよい。
【0015】
また、前記制御部は、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に応じて発光演出を行わせる制御、を更に実行することとしてもよい。
【0016】
また、前記制御部は、前記第1期間の間、発光演出を行わせる制御、を更に実行することとしてもよい。
【0017】
また、上記態様の玩具は、被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有する被操作体に当接させる端部と、前記端部に設けられた前記ドットコードを読み取る読取部と、を更に備え、前記端部が前記被操作部に当接されて前記ドットコードが前記読取部に読み取られることで前記操作入力がなされる、片手で把持可能な形状の玩具としてもよい。
【0018】
また、被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有し、複数ページからなる製本状の形状を有する被操作体と、上記態様の玩具と、を具備する玩具セットであって、前記被操作体は、前記第1種操作入力がなされる第1種被操作部と、前記第2種操作入力がなされる第2種被操作部とを、同一のページ又は見開きの左右ページ(以下包括して「一面ページ」という)に有する、玩具セットを構成してもよい。
【0019】
また、前記玩具セットにおいて、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記一面ページ以外のページに設けられた前記ドットコードが前記読取部によって読み取られることで、当該特別モードを終了する制御と、を実行することとしてもよい。
【0020】
また、前記玩具セットにおいて、前記一面ページには、前記特別モードを強制終了させることができる前記ドットコードが設けられていることとしてもよい。
【0021】
また、前記玩具セットにおいて、前記被操作体は、前記一面ページの次ページに前記ドットコードが設けられた第3種被操作部を有し、前記制御部は、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、前記所定条件を満たした後に、前記第3種被操作部に対する操作入力である第3種操作入力に基づく所定の継続演出条件を満たしたか否かを判定することと、前記継続演出条件を満たした場合に継続演出音を出力させる制御と、を更に実行することとしてもよい。
【0022】
また、スピーカーを備えるコンピュータに、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行わせるためのプログラムであって、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、当該第1種操作入力後の第1期間に第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行う第2種演出音制御と、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを構成してもよい。また、スピーカーを備えるコンピュータに、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行わせるためのプログラムであって、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを構成してもよい。また、スピーカーを備えるコンピュータに、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行わせるためのプログラムであって、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、所定の演出音を継続的に出力し、当該第1種操作入力後の第1期間に音声を含む第1種演出音を継続的に出力中の当該所定の演出音に重畳させて出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行い、当該第1期間の経過後においては継続的に出力中の前記所定の演出音に重畳させて当該第2種演出音の出力を行う第2種演出音制御と、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを構成してもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、第1種操作入力がなされた場合に、第1種演出音を出力することができる。そして、第1種演出音の出力期間である第1期間内は、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力を禁止するとともに、第1期間の経過後は、第2種操作入力に応じて第2種演出音を出力することができる。これによれば、第1種操作入力に応じた第1種演出音の出力の邪魔にならないように、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図4】被操作部と基本演出制御内容との対応例を示す図。
【
図5】特別モードの進行に係る操作入力手順を説明するための図。
【
図7】
図1等の一面ページの次の一面ページを示す図。
【
図10】
図9に続く処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0026】
図1は、本実施形態における玩具セット5の外観例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の玩具セット5は、玩具1と、複数の被操作部を有する被操作体3と、を具備する。被操作体3は、複数ページからなる製本状の形状を有する。被操作体3は、絵本と言うこともできる。
図1では、そのうちの1つの見開きの左右ページ31,33である一面ページ30を示している。また、本実施形態の玩具1は、片手で把持可能なペン形状を有しており、端部であるペン先10を被操作体3の被操作部に当接させることによって、当該被操作部に対する操作入力が実現される仕組みとなっている。
【0027】
1.被操作体3について
被操作体3の各ページには、キャラクタやマーク等の図柄が印刷されており、図柄部分のそれぞれが被操作部とされる。本実施形態では、被操作体3は、見開きの左右ページである一面ページ毎に、対応する第1種被操作部と第2種被操作部とを含む複数の被操作部を有する。
図1の例では、向かって左のページ31のハートの図柄の領域310が、第1種操作入力のための第1種被操作部である。そして、左のページ31の5体のキャラクタの図柄の領域321~325と、各キャラクタのシンボルマークである右のページ33の5種のシンボルマークの図柄の領域331~335と、が第2種操作入力のための第2種被操作部である。なお、被操作体3を構成するそれぞれの一面ページが第1種被操作部と第2種操作部とを有している必要はない。
【0028】
また、キャンセル操作入力のための図柄の領域340がキャンセル用被操作部とされ、音量調整操作入力のための図柄の領域350が音量調整用被操作部とされる。キャンセル操作入力は、特別モードを強制終了したいときに行う。音量調整操作入力は、演出音等の音量を調整したいときに行う。また、図柄部分以外の背景の領域360が、第4種操作入力のための第4種被操作部とされる。
【0029】
そして、被操作体3は、各ページの被操作部に該当する箇所において、当該被操作部を識別する識別情報を示す固有のドットコードを有する。
図2は、
図1の一面ページ30が有するドットコードの例を示す図である。
【0030】
ドットコードは、玩具1のペン先10に設けられた読取部11(本実施形態では赤外線カメラ)によって光学的に読み取られる。例えば、ドットコードは、図柄の視認性が損なわれないように、赤外線による読み取りが可能で、且つ、自然光の下では視認され難いインクを用いて被操作部の箇所に印刷される。
図2の例では、一面ページ30の全域に、各位置が属する被操作部を識別するためのドットコードが印刷されている。例えば、第1種被操作部であるハートの図柄の領域310には、当該第1種被操作部を示すドットコードD1が印刷されている。
【0031】
玩具セット5で遊ぶユーザは、被操作体3のページを開き、図柄を目印にして玩具1のペン先10を被操作部(各図柄の領域や背景の領域)に当接させて、当該被操作部に対する操作入力を行う。その際、玩具1は、ペン先10の読取部11がドットコードを読み取ることでペン先10が当接された被操作部を識別し、当該被操作部に対する操作入力を検出・受け付けることとなる。
【0032】
2.玩具1について
図3は、玩具1の装置構成例を示す図である。
図3に示すように、玩具1は、読取部11と、スピーカー13と、発光部15と、電池17と、制御基板19と、を内蔵している。読取部11は、例えば、赤外線カメラで構成され、被操作部のドットコードを読み取るためにペン先10に設けられる。発光部15は、単色のLED(Light Emitting Diode)やフルカラーLEDを用いて構成される。
【0033】
制御基板19には、CPU(Central Processing Unit)191等のマイクロプロセッサ、IC(Integrated Circuit)メモリ193、インターフェース回路等が搭載されている。インターフェース回路には、読取部11からのドットコード(被操作部を示す識別情報)の入力回路、スピーカー13へ音声信号を出力する出力アンプ回路、発光部15へ発光信号を出力する回路等が含まれる。これら制御基板19に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0034】
この制御基板19においてICメモリ193には、演出制御プログラムや、演出制御プログラムを実行するために必要な各種設定データ等が記憶される。そして、CPU191等が演出制御プログラムを実行して演算処理を実行し、被操作部に対する操作入力に応じて玩具1の各部を制御する。本実施形態では、ペン先10が被操作体3の被操作部に当接され、読取部11によってドットコードが読み取られると、当該ドットコードに係る被操作部を操作入力がなされた被操作部として識別し、当該被操作部(読み取ったドットコードに係る被操作部)に応じた演出制御を行う(演出制御処理)。
【0035】
具体的には、演出制御処理では、玩具1は、基本の演出制御として、被操作部に対する操作入力に応じてスピーカー13から演出音を出力させるとともに、発光部15を発光させる制御を行うことができる。また、演出制御処理では、玩具1は、第1種操作入力に応じて動作モードを特別モードに変更して、特別モードに係る特別演出制御を行う。
【0036】
3.基本演出制御について
本実施形態では、被操作部毎に、当該被操作部に対する操作入力がなされた場合に行う基本の演出制御内容が予め設定されている。基本演出の制御内容の設定は、出力させる演出音の設定と、発光部15の発光色や発光パターン等を定めた発光演出の設定と、を含む。第2種被操作部には、基本の演出音が第2種演出音として設定される。
図4は、被操作部と、基本演出制御内容との対応例を示す図である。演出音の内容は特に限定されないが、各種効果音や、キャラクタの台詞の音声等を含めることができる。発光演出の内容についても、適宜設定してよい。演出制御処理では、玩具1は、
図4の設定に従って、操作入力がなされた被操作部に応じた演出音を出力させる制御と、当該被操作部に応じた発光演出を行わせる制御と、を行う(基本演出制御)。
【0037】
2.特別演出制御について
玩具1は、ノーマルモード中に第1種操作入力がなされた場合(読み取ったドットコードに係る被操作部が第1種被操作部の場合)には、特別演出制御を行う。すなわち、玩具1は、先ず、動作モードを特別モードに変更する。
図1等に示す一面ページ30の場合であれば、ノーマルモード中にハートの図柄の領域310に対する操作入力がなされた場合に、動作モードを特別モードに変更する。
【0038】
特別モードは、同じ一面ページのキャンセル用被操作部に対するキャンセル操作入力がなされると、終了する。また、当該一面ページとは別のページの被操作部に対する操作入力がなされた場合も、終了する。別のページでなされた操作入力が第1種操作入力の場合(それまでとは別の一面ページの第1種被操作部に対する操作入力がなされた場合)には、もとの一面ページについての進行中の特別モードを終了した上で、新たになされた第1種操作入力に係る一面ページについての特別モードに変更する。また、別のページの被操作部に対する操作入力がなされた場合であっても、後述する継続演出条件を満たすこととなる第3種操作入力である場合には、特別モードを継続する。
【0039】
特別モードでは、所定の操作入力手順に従った操作入力を受け付けて、特別演出制御を行う。
図5は、特別モードの進行に係る操作入力手順を説明するための図であり、
図1等と同じ一面ページ30を示している。また、
図6は、特別モードの流れを説明するための図であり、横軸を時間として、
図5の操作入力手順での操作入力に応じた特別演出制御の流れを示している。
【0040】
図5の(1)に示すように、ユーザが、一面ページ30の第1種被操作部であるハートの図柄の領域310に対する操作入力(第1種操作入力)を行うと、動作モードが特別モードとなる。また、ハートの図柄の領域310に対する操作入力がなされたので、玩具1は、上記した基本演出制御を行って、
図4に記載された、対応する演出音を出力させ、発光演出を行わせる。
【0041】
続いて、玩具1は、同じ一面ページの第4種被操作部である背景の領域360に対する操作入力(第4種操作入力)に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。本実施形態では、第4種被操作部に対する操作入力を受け付けない制御を行うことで、禁止制御を行う。これにより、特別モード中は、背景の領域360に対する操作入力(第4種操作入力)を行っても、
図4の対応する演出音は出力されず、発光演出も行われない。
【0042】
そして、
図6に示すように、玩具1は、先ず、特別モード中演出制御を行う。例えば、特別モード中演出制御の内容として、所定の演出音である特別モード用のBGM(Background Music)と、特別モード用の発光演出(特別発光演出)と、を予め設定しておく。そして、玩具1は、動作モードが特別モードの間は、BGMを継続的に出力させるとともに、特別発光演出を行わせる制御を行う。
【0043】
その後、玩具1は、BGMに重畳させて、第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御を実行する。第1種演出音は、キャラクタの台詞の音声を含む。例えば、左のページ31の5体のキャラクタが声を合わせた掛け声の音声とすることができる。第1種演出音の出力に合わせて、第1種演出音出力時用の発光演出を行わせる制御を実行することとしてもよい。本実施形態では、第1種操作入力がなされて特別モードとなった後の、第1種演出音の出力期間を、第1期間という。
【0044】
第1期間内は、玩具1は、同じ一面ページでの第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。これにより、第1期間内(第1種演出音が出力されている間)は、ユーザが、同じ一面ページ30の第2種被操作部であるシンボルマークの図柄の領域331~335やキャラクタの図柄の領域321~325に対する操作入力(第2種操作入力)を行っても、演出音(第2種演出音)は出力されず、発光演出も行われない。ハートの図柄の領域310に対する操作入力(第1種操作入力)がなされた場合も同様に、演出音の出力や発光演出は行われない。
【0045】
そして、玩具1は、第1期間の経過後(つまり、第1種演出音の出力終了後)は、第1種操作入力および第2種操作入力についての基本演出制御の禁止制御を終了する。したがって、
図5の(2)に示すように、第1期間の経過後に第2種操作入力がなされたときには、基本演出制御を行う。その場合、演出音(第2種演出音)については、BGMに重畳させて出力させる。本実施形態では、ここでの第2種操作入力に対する基本演出制御と、第1期間における第2種操作入力に対する当該基本演出制御の禁止制御と、によって第2種演出音制御が実現される。第1期間の経過後に第1種操作入力がなされた場合も同様であり、基本演出制御を行う。これによれば、第1期間内は、第2種演出音等の出力がされないため、第1種演出音として出力されるキャラクタの台詞の音声が、その出力中に他の操作入力がなされたことよる演出音の出力によって聞こえなくなる、または、聞き取り難くなるといった事態を防止することが可能となる。本実施の形態においては、第1期間を第1種操作入力の直後から開始されるタイミングに設けているが、これに限られず、特別モード中の所定のタイミングに設けることができ、第1種操作入力から所定期間経過後に設けることが可能である。
【0046】
続いて、玩具1は、第1期間の経過後の第2種操作入力に基づいて、所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定を実行する。本実施形態では、第1期間の経過後の第2種操作入力の回数に基づいて、条件達成判定を実行する。本実施形態では、例えば、シンボルマークの図柄の領域331~335のうちの何れかに対する操作入力が5回なされた場合に、所定条件を満たしたとする条件達成判定を実行する。
【0047】
そして、玩具1は、所定条件を満たした場合には、BGMに重畳させて、条件達成演出音を出力させる制御を実行する。条件達成演出音の内容は特に限定されないが、第1種演出音と同様に、例えば、キャラクタの台詞の音声とすることができる。条件達成演出音の出力に合わせて、条件達成時用の発光演出を行わせる制御を実行することとしてもよい。本実施形態では、所定条件を満たした後の条件達成演出音の出力期間を、効果演出発動期間という。
【0048】
効果演出発動期間内は、玩具1は、同じ一面ページでの第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。これにより、効果演出発動期間内(条件達成演出音が出力されている間)は、ユーザが、同じ一面ページ30の第2種被操作部であるシンボルマークの図柄の領域331~335やキャラクタの図柄の領域321~325に対する操作入力(第2種操作入力)を行っても、演出音(第2種演出音)は出力されず、発光演出も行われない。ハートの図柄の領域310に対する操作入力(第1種操作入力)がなされた場合も同様に、演出音の出力や発光演出は行われない。
【0049】
そして、玩具1は、効果演出発動期間の経過後(つまり、条件達成演出音の出力終了後)は、第1種操作入力および第2種操作入力についての基本演出制御の禁止制御を終了する。したがって、効果演出発動期間の経過後に第1種操作入力や第2種操作入力がなされたときには、基本演出制御を行う。これによれば、効果演出発動期間内は、第1期間内の場合と同様に、第2種演出音等の出力がされないため、条件達成演出音として出力されるキャラクタの台詞の音声が、その出力中に他の操作入力がなされたことよる演出音の出力によって聞こえなくなる、または、聞き取り難くなるといった事態を防止できる。
【0050】
その後は、次ページの第3種被操作部に対する操作入力である第3種操作入力に基づく所定の継続演出条件を満たすことを条件に、特別モードが継続する。本実施形態では、例えば、第3種操作入力がなされた場合に、継続演出条件を満たしたとして特別モードが継続する。ユーザは、一面ページ30に対する操作入力によって特別モードに遷移させた場合に、次の一面ページ30aを開いて第3種操作入力をすることで、特別モードを継続させることができる。
【0051】
図7は、
図1等の一面ページ30の次の一面ページ30aを示す図である。例えば、一面ページ30aにおいて左のページ31aの星の図柄の領域370が、第3種被操作部とされる。本実施形態では、
図7の(3)に示すように、ユーザが、星の図柄の領域370に対する操作入力(第3種操作入力)を行うと、継続演出条件を満たすこととなる。その場合は、玩具1は、BGMに重畳させて、継続演出音を出力させる制御を実行する。継続演出音の内容は特に限定されないが、第1種演出音等と同様に、例えば、キャラクタの台詞の音声とすることができる。継続演出音の出力に合わせて、継続演出時用の発光演出を行わせる制御を実行することとしてもよい。本実施形態では、継続演出条件を満たした後の継続演出音の出力期間を、継続演出発動期間という。
【0052】
継続演出発動期間内は、玩具1は、同じ一面ページでの第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。例えば、
図7の一面ページ30aでは、左のページ31aの星の図柄の5つの頂点部分の領域381~385と、右のページの5体のキャラクタの領域391~395と、が第2種被操作部とされる。これにより、継続演出発動期間内(継続演出音が出力されている間)は、ユーザが、同じ一面ページ30aの第2種被操作部である星の図柄の頂点部分の領域381~385やキャラクタの図柄の領域391~395に対する操作入力(第2種操作入力)を行っても、演出音(第2種演出音)は出力されず、発光演出も行われない。ハートの図柄の領域310に対する操作入力(第1種操作入力)がなされた場合も同様に、演出音の出力や発光演出は行われない。
【0053】
そして、玩具1は、継続演出発動期間の経過後(つまり、継続演出音の出力終了後)は、第2種操作入力についての基本演出制御の禁止制御を終了する。したがって、継続演出発動期間の経過後に第2種操作入力がなされたときには、基本演出制御を行う。これによれば、継続演出発動期間内は、第1期間内等の場合と同様に、第2種演出音等の出力がされないため、継続演出音として出力されるキャラクタの台詞の音声が、その出力中に他の操作入力がなされたことよる演出音の出力によって聞こえなくなる、または、聞き取り難くなるといった事態を防止できる。
【0054】
その後は、例えば、
図5等を参照して説明した特別モードと同様の要領で操作入力を受け付ける。すなわち、玩具1は、継続演出発動期間の経過後の第2種操作入力に基づいて、所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定を実行する。例えば、星の図柄の5つの頂点部分の領域381~385のうちの何れかに対する操作入力が5回なされた場合に、所定条件を満たしたとする条件達成判定を実行する。所定条件を満たした場合には、玩具1は、BGMに重畳させて、条件達成演出音を出力させる制御を実行する。条件達成演出音の出力期間である効果演出発動期間内は、玩具1は、同じ一面ページでの第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。効果演出発動期間の経過後は、動作モードを終了する。なお、
図7の一面ページ30aにおいても、領域340および領域350が設けられ、領域340に対する操作入力により特別モードを強制終了することができる。なお、複数ページ中には、所定の操作入力に基づく演出制御を禁止する禁止制御が実行されないページも含まれていてもよい。所定の操作入力に基づく演出制御を禁止する禁止制御が実行されないページにおいては、操作入力に基づいて演出が出力される期間が一面ページ30の特別モードにおける演出期間よりも短い期間として設けられており、それ故、演出を強制終了させない方が好ましい。
【0055】
3.機能構成について
図8は、玩具1の機能構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、玩具1は、読取部11と、スピーカー13と、発光部15と、制御部110と、記憶部130と、を備える。
【0056】
制御部110は、例えばCPUやASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、読取部11によって読み取られたドットコードの識別情報等に基づいて各種の演算処理を行い、玩具1の動作を統括制御する。
図1では、制御基板19やそのCPU191がこれに該当する。制御部110は、操作入力受付部111と、基本演出制御部113と、特別演出制御部115と、を含む。
【0057】
操作入力受付部111は、操作入力受付処理を行う機能部であり、読取部11からのドットコードの識別情報の入力に応じて、該当する被操作部に対する操作入力を検出し、当該操作入力を受け付ける。
【0058】
基本演出制御部113は、基本演出制御を行う機能部であり、基本演出制御テーブル133に従って、操作入力受付部111によって受け付けられた操作入力に応じた演出音を出力し、発光演出を行わせる制御を実行する。
【0059】
特別演出制御部115は、特別演出制御を行う機能部であり、動作モードを特別モードに変更して、特別モードの進行を制御する。この特別演出制御部115は、禁止制御部117を備える。
【0060】
禁止制御部117は、特別モードの間、第4種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。また、禁止制御部117は、特別モード中の第1期間、効果演出発動期間、および継続演出発動期間の各期間内は、第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う。
【0061】
記憶部130には、玩具1を動作させ、玩具1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等によって実現できる。
図1では、ICメモリ193がこれに該当する。
【0062】
また、記憶部130には、演出制御プログラム131と、基本演出制御テーブル133と、特別演出制御用データ135と、が記憶される。また、その他にも、タイマーやカウンタ、各種テーブルや閾値、フラグ等の必要なデータが適宜記憶される。
【0063】
演出制御プログラム131は、制御部110を操作入力受付部111、基本演出制御部113、および特別演出制御部115として機能させるためのプログラムである。
【0064】
基本演出制御テーブル133は、
図4に対応例を示した被操作部毎の基本演出制御内容を設定したデータテーブルである。
【0065】
特別演出制御用データ135は、特別演出制御に用いる演出音や発光演出の設定を格納する。本実施形態では、特別モード中のBGMや特別発光演出の設定と、第1演出音や当該第1演出音に合わせて行う発光演出の設定、条件達成演出音や当該条件達成演出音に合わせて行う発光演出の設定と、継続演出音や当該継続演出音に合わせて行う発光演出の設定と、を格納する。
【0066】
4.処理の流れについて
図9および
図10は、本実施形態において電源ボタンが押下操作されて電源が投入された場合に玩具1が行う演出制御処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、制御部110が演出制御プログラム131を読み出して実行することによって実現される。
【0067】
図9に示すように、演出制御処理では、先ず、操作入力受付部111が、操作入力受付処理を開始する(ステップS1)。操作入力受付処理では、操作入力受付部111は、読取部11によってドットコードが読み取られた場合に、その識別情報の被操作部に対して操作入力があったことを検出して、当該操作入力を受け付ける。
【0068】
また、基本演出制御部113が、基本演出制御処理を開始する(ステップS3)。基本演出制御処理では、基本演出制御部113は、ステップS1で開始された操作入力受付処理で被操作部に対する操作入力を検出・受け付けた場合に、基本演出制御テーブル133の当該被操作部についての設定に従って、当該操作入力に応じた基本演出制御を行う。ここでの基本演出制御によって、ユーザが被操作体3の被操作部に対して操作入力をしたときには、当該操作入力に応じた演出音が出力され、当該操作入力に応じた発光演出が行われる。
【0069】
その後は、特別演出制御部115が、第1種操作入力を監視する。そして、特別演出制御部115は、ステップS1で開始された操作入力受付処理で第1種操作入力が検出・受け付けられた場合には(ステップS5:YES)、現在の動作モードを特別モードに変更する(ステップS7)。その場合は、禁止制御部117が、ステップS1で開始された操作入力受付処理において第4種操作入力を受け付けないように制御することで、第4種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う(ステップS9)。ここでの制御により、
図10のステップS49で特別モードを終了するまでの間は、基本演出制御処理において第4種操作入力に応じた基本演出制御は行われなくなる。
【0070】
続いて、特別演出制御部115は、特別モード中演出制御を開始して、継続的にBGMを出力させるとともに、特別発光演出を行わせる(ステップS11)。その後、特別演出制御部115は、BGMに重畳させて第1種音声を出力させる(ステップS13)。そして、当該第1種音声が出力されている間の第1期間内は、禁止制御部117が、ステップS1で開始された操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けないように制御することで、第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う(ステップS15)。ここでの制御により、第1期間内は、基本演出制御処理において第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御は行われなくなる。第1期間の経過後は、操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けるようになる。
【0071】
そして、第1期間の経過後は、第2種操作入力の監視と(ステップS17)、特別モードの終了判定と(ステップS19)、を行う。本実施形態の終了判定では、キャンセル用被操作部に対する操作入力(キャンセル操作入力)を受け付けた場合や、それまでの一面ページとは別のページの被操作部に対する操作入力がなされた場合は、特別モードを終了すると判定する。また、ステップS7で動作モードを特別モードに変更してから所定時間が経過した場合も、特別モードを終了すると判定する。
図5等を参照して説明した操作入力手順での操作入力がなされないまま、所定時間が経過した場合が該当する。特別モードを終了する場合は(ステップS19:YES)、ステップS5に戻る。
【0072】
一方、ステップS1で開始された操作入力受付処理で第2種操作入力が検出・受け付けられた場合には(ステップS17:YES)、特別演出制御部115は、第1期間の経過後の第2種操作入力の回数をカウントアップして計数し(ステップS21)し、当該回数に基づいて条件達成判定を実行する。本実施形態では、特別演出制御部115は、当該回数が5回に達して所定条件を満たした場合に(ステップS23:YES)、BGMに重畳させて条件達成演出音を出力させる(ステップS25)。そして、当該条件達成演出音が出力されている間の効果演出発動期間内は、禁止制御部117が、ステップS1で開始された操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けないように制御することで、第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う(ステップS27)。ここでの制御により、効果演出発動期間内は、基本演出制御処理において第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御は行われなくなる。効果演出発動期間の経過後は、操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けるようになる。
【0073】
そして、効果演出発動期間の経過後は、
図10に示すように、第3種操作入力の監視と(ステップS29)、特別モードの終了判定と(ステップS31)、を行う。特別モードを終了する場合は(ステップS31:YES)、
図9のステップS5に戻る。
【0074】
一方、
図9のステップS1で開始された操作入力受付処理で第3種操作入力が検出・受け付けられた場合には(ステップS29:YES)、特別演出制御部115は、BGMに重畳させて継続演出音を出力させる(ステップS33)。そして、当該継続演出音が出力されている間の継続演出発動期間内は、禁止制御部117が、
図9のステップS1で開始された操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けないように制御することで、第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う(ステップS35)。ここでの制御により、継続演出発動期間内は、基本演出制御処理において第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御は行われなくなる。継続演出発動期間の経過後は、操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けるようになる。
【0075】
そして、継続演出発動期間の経過後は、第2種操作入力の監視と(ステップS37)、特別モードの終了判定と(ステップS39)、を行う。特別モードを終了する場合は(ステップS39:YES)、
図9のステップS5に戻る。
【0076】
一方、
図9のステップS1で開始された操作入力受付処理で第2種操作入力が検出・受け付けられた場合には(ステップS37:YES)、特別演出制御部115は、継続演出発動期間の経過後の第2種操作入力の回数をカウントアップして計数し(ステップS41)し、当該回数に基づいて条件達成判定を実行する。本実施形態では、特別演出制御部115は、当該回数が5回に達して所定条件を満たした場合に(ステップS43:YES)、BGMに重畳させて条件達成演出音を出力させる(ステップS45)。そして、当該条件達成演出音が出力されている間の効果演出発動期間内は、禁止制御部117が、
図9のステップS1で開始された操作入力受付処理において第1種操作入力および第2種操作入力を受け付けないように制御することで、第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御を禁止する禁止制御を行う(ステップS47)。ここでの制御により、効果演出発動期間内は、基本演出制御処理において第1種操作入力および第2種操作入力に応じた基本演出制御は行われなくなる。効果演出発動期間の経過後は、特別モードを終了して(ステップS49)、
図9のステップS5に戻る。
【0077】
以上説明したように、本実施形態によれば、第1種操作入力がなされた場合に動作モードを特別モードに変更し、特別モード用のBGMに重畳させて第1種演出音を出力することができる。そして、第1種演出音の出力期間である第1期間内は、第2種操作入力を受け付けない制御を行うことで、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力等を禁止することができる。また、第1期間の経過後に第2種操作入力がなされた場合には、特別モード用のBGMに重畳させて第2種演出音を出力することができる。これによれば、第1種操作入力に応じた第1種演出音の出力の邪魔にならないように、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力を制御することが可能となる。
【0078】
なお、被操作体3の形状は製本状の形状に限定されるものではなく、別の形状とすることもできる。例えば、1つの一面ページを1つの面とした6面からなる立方体形状としてもよい。玩具1の形状も同様であり、ペン形状に限定されない。例えば、魔法のスティックを模した形状としてもよい。また、上記した実施形態では、玩具1と被操作体3との玩具セット5を例示したが、被操作体が一体となった玩具を構成することもできる。例えば、玩具自体を製本状の形状とし、一面ページ毎に、第1種操作入力を行うための第1種被操作部や第2種操作入力を行うための第2種被操作部等としてボタンスイッチを配置する。そして、ボタンスイッチの押下操作に応じて演出制御処理を行って、演出音の出力や発光演出を行わせる構成としてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、見開きの左右ページを一面ページとして、一面ページ毎(つまり、左右ページ毎)に対応する第1種被操作部と第2種被操作部とを有する構成を説明した。これに対し、左右それぞれのページ(1つのページ)を一面ページとし、一面ページ毎(つまり、1つのページ毎)に対応する第1種被操作部と第2種被操作部とを有する構成としてもよい。
【0080】
〔概括〕
上記した実施形態による本明細書の開示は、次のように概括することができる。
【0081】
第1の態様は、スピーカーと、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行う制御部と、を備える玩具であって、前記制御部は、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、当該第1種操作入力後の第1期間に第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行う第2種演出音制御と、を実行する玩具である。
【0082】
第1の態様によれば、第1種操作入力がなされた場合に、第1種演出音を出力することができる。そして、第1種演出音の出力期間である第1期間内は、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力を禁止するとともに、第1期間の経過後は、第2種操作入力に応じて第2種演出音を出力することができる。これによれば、第1種操作入力に応じた第1種演出音の出力の邪魔にならないように、第2種操作入力に応じた第2種演出音の出力を制御することが可能となる。
【0083】
また、第2の態様として、前記第2種演出音制御は、前記第1期間内での前記第2種操作入力を受け付けない制御を行うことで前記禁止制御を行うこと、を含む第1の態様の玩具を構成してもよい。
【0084】
第2の態様によれば、第1期間内になされた第2種操作入力について、受け付けない制御を行うことができる。
【0085】
また、第3の態様として、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モード中、所定の演出音を継続的に出力させる制御、を更に実行する第1又は第2の態様の玩具を構成してもよい。
【0086】
第3の態様によれば、特別モードの間は、所定の演出音を出力することができる。
【0087】
また、第4の態様として、前記第1種演出音は、音声を少なくとも含み、前記第1種演出音出力制御は、前記所定の演出音に重畳させて前記音声を出力させること、を含む第3の態様の玩具を構成してもよい。
【0088】
第4の態様によれば、第1期間内は、所定の演出音に重畳させて、音声を少なくとも含む第1種演出音を出力することができる。
【0089】
また、第5の態様として、前記音声は、キャラクタの台詞の音声である第4の態様の玩具を構成してもよい。
【0090】
第5の態様によれば、第1種演出音として、キャラクタの台詞の音声を出力することができる。
【0091】
また、第6の態様として、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、を更に実行する第1~第5の何れかの態様の玩具を構成してもよい。
【0092】
第6の態様によれば、第1期間の経過後になされた第2種操作入力が所定条件を満たした場合に、効果演出発動期間において条件達成演出音を出力することができる。
【0093】
また、第7の態様として、前記条件達成判定は、前記第2種操作入力の回数に基づいて前記所定条件を満たすか否かを判定すること、を含む第6の態様の玩具を構成してもよい。
【0094】
第7の態様によれば、例えば、第1期間の経過後の第2種操作入力の回数が所定回数に達したことを所定条件として判定して、条件達成演出音を出力するといったことが可能となる。
【0095】
また、第8の態様として、前記制御部は、前記特別モード中、所定の演出音を継続的に出力させる制御、を更に実行し、前記第2種演出音制御は、前記特別モードにおける前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に応じた前記第2種演出音を、前記所定の演出音に重畳させて出力させること、を含む第6又は第7の態様の玩具を構成してもよい。
【0096】
第8の態様によれば、第1期間の経過後に第2種操作入力がなされた場合に、所定の演出音に重畳させて、第2種演出音を出力することができる。
【0097】
また、第9の態様として、前記第2種演出音制御は、前記効果演出発動期間内に前記第2種操作入力がなされた場合に前記第2種演出音の出力を禁止する制御、を含む第6~第8の何れかの態様の玩具を構成してもよい。
【0098】
第9の態様によれば、効果演出発動期間内に第2種操作入力がなされた場合には、第2種演出音の出力を禁止することができる。
【0099】
また、第10の態様として、前記制御部は、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に応じて発光演出を行わせる制御、を更に実行する第6~第9の何れかの態様の玩具を構成してもよい。
【0100】
第10の態様によれば、第1期間の経過後に第2種操作入力がなされた場合には、発光演出を行うことができる。
【0101】
また、第11の態様として、前記制御部は、前記第1期間の間、発光演出を行わせる制御、を更に実行する第1~第10の何れかの態様の玩具を構成してもよい。
【0102】
第11の態様によれば、第1期間の間、発光演出を行うことができる。
【0103】
また、第12の態様として、被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有する被操作体に当接させる端部と、前記端部に設けられた前記ドットコードを読み取る読取部と、を更に備え、前記端部が前記被操作部に当接されて前記ドットコードが前記読取部に読み取られることで前記操作入力がなされる、片手で把持可能な形状の第1~第11の何れかの態様の玩具を構成してもよい。
【0104】
第12の態様によれば、片手で把持可能な玩具の端部を被操作体の被操作部に当接させることで、被操作部に対する操作入力を行うことができる。
【0105】
また、第13の態様として、被操作部を識別する情報を示すドットコードが設けられた複数の前記被操作部を有し、複数ページからなる製本状の形状を有する被操作体と、第12の態様の玩具と、を具備する玩具セットであって、前記被操作体は、前記第1種操作入力がなされる第1種被操作部と、前記第2種操作入力がなされる第2種被操作部とを、同一のページ又は見開きの左右ページ(以下包括して「一面ページ」という)に有する、玩具セットを構成してもよい。
【0106】
第13の態様によれば、製本状の被操作体の一面ページ内で、第1種操作入力と第2種操作入力とを行うことができる。
【0107】
また、第14の態様として、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記一面ページ以外のページに設けられた前記ドットコードが前記読取部によって読み取られることで、当該特別モードを終了する制御と、を実行する第13の態様の玩具セットを構成してもよい。
【0108】
第14の態様によれば、特別モード中、当該特別モードに係る一面ページ以外のページに対する操作入力がなされた場合に、特別モードを終了することができる。
【0109】
また、第15の態様として、前記一面ページには、前記特別モードを強制終了させることができる前記ドットコードが設けられている第13又は第14の態様の玩具セットを構成してもよい。
【0110】
第15の態様によれば、特別モード中になされた操作入力に応じて、特別モードを強制終了することができる。
【0111】
また、第16の態様として、前記被操作体は、前記一面ページの次ページに前記ドットコードが設けられた第3種被操作部を有し、前記制御部は、前記制御部は、前記第1種操作入力がなされた場合に、現在の動作モードを特別モードに変更することと、前記特別モードにおいて、前記第1期間の経過後の前記第2種操作入力に基づいて所定条件を満たすか否かを判定する条件達成判定と、前記所定条件を満たした場合の効果演出発動期間に条件達成演出音を出力させる制御と、前記所定条件を満たした後に、前記第3種被操作部に対する操作入力である第3種操作入力に基づく所定の継続演出条件を満たしたか否かを判定することと、前記継続演出条件を満たした場合に継続演出音を出力させる制御と、を更に実行する第13~第15の何れかの態様の玩具セットを構成してもよい。
【0112】
第16の態様によれば、第1期間の経過後の第2種操作入力が所定条件を満たした後、特別モードに係る一面ページの次ページの第3種被操作部に対する操作入力がなされた場合に、継続演出音を出力することができる。
【0113】
また、第17の態様として、スピーカーを備えるコンピュータに、複数の操作入力それぞれに応じた演出音を前記スピーカーから出力させる制御を行わせるためのプログラムであって、前記複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、当該第1種操作入力後の第1期間に第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御と、前記複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、前記第1期間内は前記第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行う第2種演出音制御と、を前記コンピュータに実行させるためのプログラムを構成してもよい。
【0114】
第17の態様によれば、第1の態様と同様の効果を奏するプログラムを実現することができる。
【符号の説明】
【0115】
1…玩具
10…ペン先
11…読取部
13…スピーカー
15…発光部
110…制御部
111…操作入力受付部
113…基本演出制御部
115…特別演出制御部
117…禁止制御部
130…記憶部
131…演出制御プログラム
133…基本演出制御テーブル
135…特別演出制御用データ
3…被操作体
5…玩具セット
【要約】
【課題】複数の操作入力それぞれに応じた演出音を出力させる玩具において、所定の操作入力に応じた演出音を出力している際に、他の操作入力に応じた演出音の出力を制御する技術を提供すること。
【解決手段】玩具1は、スピーカー13と、複数の操作入力それぞれに応じた演出音をスピーカー13から出力させる制御を行う制御部110と、を備える。制御部110は、複数の操作入力のうちの第1種操作入力がなされた場合に、当該第1種操作入力後の第1期間に第1種演出音を出力させる第1種演出音出力制御と、複数の操作入力のうちの第2種操作入力がなされた場合に、当該第2種操作入力に応じた第2種演出音を出力させる第2種演出音制御であって、第1期間内は第2種演出音の出力を禁止する禁止制御を行う第2種演出音制御と、を実行する。
【選択図】
図8