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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20240604BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20240604BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
G03G21/16 133
G03G21/16 120
G03G21/16 176
G03G21/18 142
G03G15/08 390Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020176240
(22)【出願日】2020-10-20
(65)【公開番号】P2022067503
(43)【公開日】2022-05-06
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 利幸
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-59182(JP,A)
【文献】特開2006-235655(JP,A)
【文献】特開2020-52267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に開閉可能に設けられたカバー部材と、
媒体に画像形成を行う画像形成ユニットと、
前記カバー部材に設けられ、現像剤供給路を介して前記画像形成ユニットに現像剤を供給する現像剤収容部と、
前記画像形成ユニットと係合する係合部を移動させるための第1操作部と、
前記カバー部材を開閉させるために移動自在の第2操作部と
を有し、
前記画像形成ユニットは、前記係合部と係合している状態であるときは、前記カバー部材と前記現像剤収容部と共に開閉可能であって、
前記係合部が、前記画像形成ユニットと係合する第1の位置と、前記画像形成ユニットとの係合を解除する第2の位置との間に位置する移動途中状態である第3の位置にあるときに、前記第2操作部が移動すると、該第2操作部が前記第1操作部と当接し、前記第1操作部を移動させる
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1操作部は、
ユーザーの操作力によって、前記カバー部材が開放される方向に前記第2操作部が操作されたとき、前記第3の位置から前記第2の位置に向かって移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1の位置から前記第3の位置までの距離は、前記第2の位置から前記第3の位置までの距離よりも大きい
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2操作部は、所定の回動軌跡に沿って回動するように移動し、
前記第1操作部は、前後方向へ直線状に移動し、前記係合部が前記第3の位置にあるときは、前記回動軌跡内に入り込み、前記第2操作部と当接する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2操作部は、
第2操作部当接面を前記第1操作部の第1操作部当接面に当接させると、前記第1操作部に対し前記第2操作部の回動軸に向かう力を加えつつ、前記第1操作部を、前記第3の位置から前記第2の位置に向かって移動させる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1操作部当接面は、
前記回動軸に近接する側の端部が、前記回動軸から離隔する側の端部よりも、前記第1操作部が前記第2の位置から前記第1の位置へ向かう方向側に位置するように、前記第1操作部の移動方向に直交する方向に対し傾斜している
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1操作部当接面は、
前記第1操作部の移動方向に直交する方向に対し傾斜する角度が、20度以上40度以下である
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2操作部当接面は、
少なくとも前記係合部が前記第3の位置にあるとき、前記回動軸に近接する側の端部が、前記回動軸から離隔する側の端部よりも、前記第1操作部が前記第2の位置から前記第1の位置へ向かう方向側に位置するように、前記第1操作部の移動方向に直交する方向に対し傾斜している
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1操作部当接面及び前記第2操作部当接面は、
前記第1操作部の移動方向に直交する方向に対し傾斜する角度が、20度以上40度以下である
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1操作部は、前記装置本体の手前側に引き出されることで、前記係合部が前記画像形成ユニットとの係合を解除し、
前記第2操作部は、前記装置本体の手前側に移動されることで、前記カバー部材を開放させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、例えば電子写真式の画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、筐体のカバーを開き画像形成ユニット及びトナーカートリッジをユーザーが操作可能な状態とするか、又は、画像形成ユニットを搭載している引出可能なレールユニットを筐体内部から引き出し、筐体外部に画像形成ユニットを露出させ、画像形成ユニット及びトナーカートリッジの挿脱を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような画像形成装置においては、操作部をユーザーが操作することにより、画像形成ユニットに対してトナーカートリッジを取り外すものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-157204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのような画像形成装置においては、ユーザーの操作性の向上が求められている。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザーの操作性を向上し得る画像形成装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明の画像形成装置においては、装置本体に開閉可能に設けられたカバー部材と、媒体に画像形成を行う画像形成ユニットと、カバー部材に設けられ、現像剤供給路を介して画像形成ユニットに現像剤を供給する現像剤収容部と、画像形成ユニットと係合する係合部を移動させるための第1操作部と、カバー部材を開閉させるために移動自在の第2操作部とを設け、画像形成ユニットは、係合部と係合している状態であるときは、カバー部材と現像剤収容部と共に開閉可能であって、係合部が、画像形成ユニットと係合する第1の位置と、画像形成ユニットとの係合を解除する第2の位置との間に位置する移動途中状態である第3の位置にあるときに、第2操作部が移動すると、該第2操作部が第1操作部と当接し、第1操作部を移動させるようにした。
【0008】
本発明は、第1操作部が移動途中状態であるときにユーザーにより操作され第2操作部が移動したとき、第2操作部により第1操作部を第3の位置から第2の位置に向かって移動させ、係合部と画像形成ユニットとの係合を解除できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1操作部が移動途中状態であるときにユーザーにより操作され第2操作部が移動したとき、第2操作部により第1操作部を第3の位置から第2の位置に向かって移動させ、係合部と画像形成ユニットとの係合を解除でき、かくしてユーザーの操作性を向上し得る画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置の全体構成を示す左側面図である。
図2】カバー閉鎖状態における画像形成装置の構成(1)を示す左側面図である。
図3】カバー閉鎖状態における画像形成装置の構成(2)を示す正面図である。
図4】フロントカバー開放状態における画像形成装置の構成(1)を示す左側面図である。
図5】フロントカバー開放状態における画像形成装置の構成(2)を示す斜視図である。
図6】切替レバー、ストッパーシャフト及びバスケット突起部の構成(1)を示す斜視図である。
図7】切替レバー、ストッパーシャフト及びバスケット突起部の構成(2)を示す斜視図である。
図8】切替レバー及びストッパーシャフトの構成を示す斜視図である。
図9】切替レバー及び切替レバー爪部の構成を示す斜視図である。
図10】トップカバー開放レバー及びトップカバー開放レバー爪部の構成を示す斜視図である。
図11】切替レバー押込状態におけるストッパー機構の構成を示す左側面図である。
図12】中間状態におけるストッパー機構の構成を示す左側面図である。
図13】切替レバー引出状態におけるストッパー機構の構成を示す左側面図である。
図14】切替レバー押込状態、中間状態及び切替レバー引出状態を示す左側面図である。
図15】中間位置を示す左側面図である。
図16】トップカバー開放レバーの回動により切替レバーが引き出される様子を示す左側面図である。
図17】トップカバー開放レバー爪部が切替レバー爪部に係止する様子を示す左側面図である。
図18】トップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態における画像形成装置の構成を示す斜視図である。
図19】トップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態における画像形成装置の構成を示す左側面図である。
図20】切替レバー押込状態におけるシャッターリンク部の構成を示す底面図である。
図21】切替レバー引出途中状態におけるシャッターリンク部の構成を示す底面図である。
図22】切替レバー引出状態におけるシャッターリンク部の構成を示す底面図である。
図23】切替レバー引出途中状態における画像形成装置の構成を示す正面図である。
図24】切替レバー引出状態における画像形成装置の構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0012】
[1.画像形成装置の構成]
図1図2図3及び図5に示すように、画像形成装置1は、カラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる印刷用紙に対し、所望のカラー画像を印刷する。画像形成装置1は、略箱型に形成された筐体2の内部に種々の部品が配置されている。装置本体としての筐体2は、該筐体2により囲まれた内部空間と外部とを連通させる前側筐体開口部が前面側に、上側筐体開口部が上面側にそれぞれに形成されており、前側筐体開口部を開閉可能なフロントカバー4が前面側に、上側筐体開口部を開閉可能なトップカバー6が上面側にそれぞれ設けられている。画像形成装置1は、印刷動作時の場合にはフロントカバー4及びトップカバー6を閉鎖することにより、画像形成装置1における筐体2の内部を保護する。一方、画像形成装置1は、作業者により保守作業が行われる保守作業時の場合には、必要に応じてフロントカバー4及びトップカバー6を開放することにより、筐体2の内部の各部に対する作業を容易に行わせ得る。因みに以下では、図1における右端部分を画像形成装置1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。画像形成装置1は、制御部(図示せず)により全体を統轄制御する。この制御部は、図示しない通信処理部を介して、パーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されている。制御部は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられると共に該カラー画像の印刷が指示されると、印刷用紙の表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
【0013】
画像形成装置1は内部に、用紙トレイ8、用紙給紙部9、転写ベルトユニット10、トナーカートリッジ11、トナー搬送部12、画像形成部13、露光装置14、画像定着部15及び用紙排出部16等を有している。
【0014】
用紙トレイ8は、筐体2内部の下端部に設けられ、画像形成装置1に着脱自在に装着されており、内部に印刷用紙が積層される。用紙給紙部9は、用紙トレイ8に対し印刷用紙の搬送方向の下流側に設けられており、ピックアップローラ18、フィードローラ19及びリタードローラ20により構成されている。ピックアップローラ18及びフィードローラ19は、図示しないモータによって図1中反時計回りに回転駆動される。またリタードローラ20は、図示しないトルク発生手段によって、図1中反時計回りのトルクを発生している。従ってピックアップローラ18は、用紙トレイ8内から印刷用紙を引き出し、フィードローラ19及びリタードローラ20は、接触した状態で対に配設されており、例えば、印刷用紙が複数同時に引き出されたような場合にも、一枚ずつこの印刷用紙を搬送経路に順次繰り出す。
【0015】
筐体2内における用紙トレイ8の上方には、該筐体2内を前後に大きく横切るようにして転写ベルトユニット10が設けられている。転写ベルトユニット10は、中心軸を左右方向に向けた細長い円筒状でなるテンションローラ22及びドライブローラ23が前後に1個ずつ配置されると共に、前後のテンションローラ22及びドライブローラ23を周回するように転写ベルト24が張架されている。転写ベルト24は、左右方向の幅が広く、且つ無端状のベルトとして形成されており、ドライブローラ23の回転に伴って走行する。転写ベルトユニット10は、制御部の制御に基づいてドライブローラ23を回転させることにより転写ベルト24を走行させ、用紙給紙部9から複数の搬送ローラ対を介し受け渡された印刷用紙を該転写ベルト24の上面に載せて後方向へ搬送する。
【0016】
一方、転写ベルトユニット10の上側、すなわち筐体2における中央よりも上寄りには、4個の現像ユニット26K、26C、26M及び26Y(以下では、これらをまとめて現像ユニット26とも呼ぶ)が前側から後側へ向かって順に配置された画像形成部13が設けられている。すなわち各色の現像ユニット26は、いわゆるタンデム方式で配置されている。この現像ユニット26K、26C、26M及び26Yは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色にそれぞれ対応している。また現像ユニット26K、26C、26M及び26Yは、互いに同様に構成されており、対応するトナーの色のみがそれぞれ相違する。現像ユニット26は、長手方向を左右方向に沿わせており、印刷用紙の搬送経路における搬送方向に直交する上下方向へ、バスケット54(図2)に対し着脱自在に装着されている。以下では、現像ユニット26及びバスケット54をまとめて、画像形成ユニット17とも呼ぶ。
【0017】
複数のトナーカートリッジ11(トナーカートリッジ11K、11C、11M及び11Y)(図3)は、画像形成部13の上方においてトップカバー6に固定されたトップフレーム50(図2)に設けられたトナーカートリッジ装着部72(図6)に着脱自在に装着されており、トナーを収納して現像ユニット26の現像ローラ(図示せず)にトナーを供給する。トナーカートリッジ装着部72に装着されたブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色のトナーカートリッジ11K、11C、11M及び11Yは、トナー搬送部12(図1)へトナーを供給し、トナー搬送部12から各色のトナー搬送ダクト28を介し、各現像ユニット26K、26C、26M及び26Yへトナーが供給される。以下では、トナーカートリッジ11及びトナー搬送ダクト28をまとめて、現像剤収容部27とも呼ぶ。この現像剤収容部27は、トップカバー6に設けられている。
【0018】
トナー搬送ダクト28と各色の現像ユニット26とが嵌合する箇所には、トナー搬送ダクト28の下端部に設けられたトナー供給口29(図20)を開閉させるダクトシャッター30が設けられている。
【0019】
ダクトシャッター30の下側には、該ダクトシャッター30の移動に伴って移動することにより、現像ユニット26に設けられたトナー受け入れ口を開閉させる現像ユニットシャッター38が設けられている。
【0020】
バスケットフレーム52(図2)は、筐体2内部の左右両端部において前後上下方向に延設する板金であり、トップカバー6の回動軸であるトップカバー回動軸6Aと同一軸上に設けられた回動軸を支点として回動する。バスケットフレーム52は、レール部56により、バスケット54を前後方向へ平行移動可能に保持する。レール部56は、筐体2の外部へ現像ユニット26K、26C、26M及び26Yが露出する位置まで移動可能にバスケット54を保持する。このバスケット54は、現像ユニット26K、26C、26M及び26Yを保持する。またバスケット54の前端部には、バスケット54を手前側へ引き出すためのバスケット引出レバー55(図5)が設けられている。
【0021】
トップフレーム50及びバスケットフレーム52には、トップフレーム50とバスケットフレーム52とを離間させるか又は嵌合させるストッパー機構60(図2及び図7)が設けられている。ストッパー機構60は、図7に示すストッパー非係止状態(ストッパー押込状態)の際に、トップカバー6が持ち上げられると、ストッパー係止状態となり、トップカバー6のトップフレーム50と一体にバスケットフレーム52も持ち上げる。
【0022】
またトップカバー6側には、現像ユニット26の配列方向と平行に前後方向に延び、水平方向に対し僅かに前下がりの直線方向に沿って前後方向である切替レバー移動方向に往復移動する切替レバー41(図7図8及び図9)と、該切替レバー41に連結して連動するストッパーシャフト46とが配置されている。ストッパーシャフト46は、画像形成ユニット17を挟んで後側であるトップカバー回動軸6Aの反対端側である前側に配置されている。
【0023】
次に、現像ユニット26Kの内部構成を説明する。例えば現像ユニット26K(図1)には、感光体ドラム32が時計回りに回転可能に配置されており、この感光体ドラム32の周囲には、その回転方向上流側から回転方向下流側へ向かって順に、帯電ローラ(図示せず)、露光装置14、現像ローラ(図示せず)及びクリーニングブレード(図示せず)が配設される。帯電ローラ(図示せず)は、感光体ドラム32の表面に電荷を供給して帯電させる。露光装置14は、それぞれの現像ユニット26に嵌合しており、帯電された感光体ドラム32の表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する。現像ローラ(図示せず)は、静電潜像が形成された感光体ドラム32の表面にトナーを付着させて現像を行う。クリーニングブレード(図示せず)は、転写されずに感光体ドラム32上に残留した転写残トナーを除去する。
【0024】
現像ユニット26K~26Cの各感光体ドラム32には、それぞれ導電性のゴム等によって形成された転写ローラ33が、転写ベルト24を介して圧接された状態で配設されている。これら転写ローラ33には、感光体ドラム32上に付着されたトナーによるトナー像を印刷用紙に転写する転写時に、各感光体ドラム32の表面電位とこれら各転写ローラ33の表面電位に電位差を持たせるための電位が印加されている。
【0025】
転写ベルト24は、印刷用紙を静電吸着して搬送する。ドライブローラ23は、このドライブローラ23と対をなして転写ベルト24を張架するテンションローラ22と共に転写ベルト24を駆動する。
【0026】
画像定着部15は、搬送路の上側に配置され、内部に熱源となるハロゲンランプを有し表面を弾性体で形成されたアッパローラと、搬送路の下側に配置され、内部に熱源となるハロゲンランプを有し表面を弾性体で形成されたロワローラとのローラ対からなり、画像形成部13から送り出された印刷用紙上のトナー像に熱と圧力を印加してトナー像を融解し、この像を印刷用紙に定着させる。その後、印刷用紙は、用紙排出部16における複数の排出ローラ対によって搬送され、やがてトップカバー6のスタッカ部へと排出される。
【0027】
[2.カバーの構成]
図2に示すように画像形成装置1には、装置前面にフロントカバー4が、装置上面にトップカバー6がそれぞれ設けられている。フロントカバー4及びトップカバー6は、ユーザーが開閉可能な外装部材である。図1図2及び図3は、フロントカバー4及びトップカバー6の両方が閉鎖した、カバー閉鎖状態を示している。このカバー閉鎖状態において画像形成装置1は、各現像ユニット26の感光体ドラム32が転写ベルト24と当接しており、印刷用紙に画像を形成することが可能な状態である、画像形成状態となっている。この画像形成状態における現像ユニット26は、印刷用紙に画像を形成することが可能な位置である、画像形成位置に位置している。
【0028】
[2-1.フロントカバーの構成]
フロントカバー4は、下端部に設けられた回動軸を支点として筐体2に対し上端部が前後方向に離接するように回動可能に設けられている。このフロントカバー4は、前面側に設けられたフロントカバー開放レバー34が手前側へ引かれると、筐体2とのロックが外れることにより開放する。またこのフロントカバー4は、上端部が前方へ引き出され前側筐体開口を外部に露出させる図4及び図5に示すフロントカバー開放状態において、トナーカートリッジ11K、11C、11M及び11Yを筐体2の外部に露出させユーザーが挿抜可能な状態にする。またこのフロントカバー開放状態においては、適宜トップカバー6が持ち上げられることにより、画像形成装置1の内部に詰まった印刷用紙であるジャム用紙をユーザーが解除可能な状態となる。さらにフロントカバー開放状態においては、ダクトシャッター30及び現像ユニットシャッター38(図1及び図3)を開閉するためのシャッターリンク部40(図20)の切替レバー41と、トップカバー6を開閉するためのトップカバー開放レバー36と、バスケット54を手前側へ引き出すためのバスケット引出レバー55とがユーザーが操作可能となるよう装置前面に露出する位置に配設されている。
【0029】
[2-2.トップカバーの構成]
トップカバー6は、後端部に設けられたトップカバー回動軸6Aを支点として筐体2に対し前端部が上下方向に離接するように回動可能に設けられている。このトップカバー6は、前端部の下面側に設けられた図10に示すトップカバー開放レバー36が、該トップカバー開放レバー36の上端部に設けられたトップカバー開放レバー回動軸36aを支点として左側面視で反時計回りであるトップカバー開放レバーロック解除方向Dto(図11)へ回動するように下端部が手前側へ引かれると、筐体2とのロックが外れることにより開放する。このようにトップカバー開放レバー36は、上端部に設けられたトップカバー開放レバー回動軸36aを支点して下端部が前方向であるトップカバー開放レバーロック解除方向Dto及び後方向であるトップカバー開放レバーロック方向Dtiへ円弧状の軌道上を移動するように回動可能である。
【0030】
このトップカバー開放レバー36は、トップカバー開放レバー36が筐体2にロックされる際の姿勢である、図11において破線で示すロック姿勢Plから、トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動するように下端部が手前側へ引かれ、図11において実線で示すロック解除姿勢Puになると、ロックが外れることにより、トップカバー6を開放させる。このときトップカバー開放レバー36は、後述するトップカバー開放レバー爪部36c(図10)が、円弧状の回動軌跡に沿って移動する。またトップカバー開放レバー36は、ロック解除姿勢Puから、左側面視で時計回りであるトップカバー開放レバーロック方向Dtiへ回動するように下端部が奥側へ押され、ロック姿勢Plになると、ロックされることにより、トップカバー6を閉鎖させる。
【0031】
またこのトップカバー6は、フロントカバー開放状態(図4及び図5)において切替レバー41が手前である切替レバー引出方向Dbo(図12)へ引き出されることなくユーザーによりトップカバー開放レバー36が手前(トップカバー開放レバーロック解除方向Dto)へ引かれてからトップカバー6の前端部が上方へ持ち上げられると、図18に示すトップカバー開放状態となる。このように切替レバー41が手前へ引き出されることなくトップカバー開放状態となった場合、トップカバー6に固定されたトップフレーム50に設けられた図1に示すトナー搬送部12、トナー搬送ダクト28、ダクトシャッター30及び切替レバー41(図2)に加えて、現像ユニット26が収容されたバスケット54が、トップカバー6と共に持ち上げられ、図18に示すようにバスケット54が筐体2の上面よりも上側まで上昇するバスケット外部持上状態となる。このように画像形成ユニット17は、トップカバー6側のストッパーシャフト46がバスケットフレーム52と係合している状態であるときは、トップカバー6及び現像剤収容部27と共に回動可能な状態となる。
【0032】
このバスケット外部持上状態において画像形成装置1は、各現像ユニット26の感光体ドラム32(図1)が転写ベルト24から上方へ離間しており、印刷用紙に画像を形成しない状態である、非画像形成状態となっている。この非画像形成状態における現像ユニット26は、印刷用紙に画像を形成し得ない位置である、非画像形成位置に位置している。このためバスケット外部持上状態において画像形成装置1は、画像形成状態と比較して、現像ユニット26と転写ベルト24との上下方向の隙間を大きくすることにより、現像ユニット26と転写ベルト24との間に詰まった印刷用紙であるジャム用紙をユーザーに除去させやすくなっている。
【0033】
一方トップカバー6は、フロントカバー開放状態(図4及び図5)においてユーザーにより切替レバー41が手前(切替レバー引出方向Dbo)へ引き出された(図13図22及び図24)後に、トップカバー開放レバー36が手前(トップカバー開放レバーロック解除方向Dto)へ引かれてからトップカバー6の前端部が上方へ持ち上げられると、図19に示すトップカバー開放状態となる。このように切替レバー41が手前へ引き出されてからトップカバー開放状態となった場合、トップフレーム50とバスケットフレーム52との係合が外れるため、トップフレーム50に設けられた図1に示すトナー搬送部12、トナー搬送ダクト28、ダクトシャッター30及び切替レバー41(図2)が、トップカバー6と共に持ち上げられる。このとき、現像ユニット26が収容されたバスケット54は、図4に示すように各現像ユニット26が前下がりに並んだ状態であり画像形成状態であるバスケット収納状態から、図19に示すようにトップカバー6と共に僅かに持ち上げられ、各現像ユニット26が水平方向に並んだ状態へ遷移するものの、未だ筐体2内部に収納されているバスケット内部持上状態となっている。このバスケット内部持上状態において画像形成装置1は、非画像形成状態となっている。バスケット内部持上状態においてユーザーによりバスケット引出レバー55(図5)が把持されバスケット54が手前側へ引き出されると、画像形成装置1はバスケット引出状態へ遷移する。このバスケット引出状態においては、現像ユニット26が筐体2の外部に露出し、各現像ユニット26がユーザーにより着脱可能な状態となる。
【0034】
またトップカバー6は、図示しない付勢部材によりトップカバー閉鎖状態からトップカバー開放状態へ向かうトップカバー開放方向へ回動するように付勢されている。このため画像形成装置1は、トップカバー閉鎖状態からトップカバー6がトップカバー開放方向へユーザーによりある程度持ち上げられると、付勢部材の付勢力により、所定のストッパーに当接するまでトップカバー6をトップカバー開放方向へ回動させ、トップカバー開放状態にする。
【0035】
[3.シャッターリンク部の構成]
図20図21及び図22に示すように、シャッターリンク部40は、現像ユニット26の上方に設けられており、切替レバー41、スライダー(図示せず)、ワッシャ(図示せず)、リンク係合軸42、レバー回転軸43、リンクレバー44、嵌合部45、ストッパーシャフト46及びダクトシャッター30が設けられている。切替レバー41は、トップフレーム50(図2)に設けられており、図示しないワッシャがスライダー内を摺動することにより、スライダーによりガイドされ前後方向に移動可能となるよう配設される。
【0036】
図7図11及び図20は、切替レバー41が装置奥側へ押し込まれた状態である切替レバー押込状態を示している。以下では、切替レバー41が切替レバー押込状態にある場合のストッパーシャフト46の位置を、押込位置P1(図11及び図14)とも呼ぶ。この切替レバー押込状態においては、トップカバー6が持ち上げられるとストッパー係止状態(後述する)になることにより、トップフレーム50とバスケットフレーム52とが係合し、バスケットフレーム52とトップフレーム50とを物理的に一体にした状態でトップフレーム50と共にバスケットフレーム52を上方へ持ち上げる(図18)ことが可能となると共に、シャッター開放状態(後述する)になることにより、ダクトシャッター30がトナー供給口29を開放し、トナー搬送部12のトナーが現像ユニット26へ供給される状態となる。
【0037】
一方、図13図22及び図24は、切替レバー41が手前側に引き出されきった切替レバー引出状態を示している。以下では、切替レバー41が切替レバー引出状態にある場合のストッパーシャフト46の位置を、引出位置P2(図13及び図14)とも呼ぶ。この切替レバー引出状態においては、ストッパー解除状態(後述する)になることにより、トップフレーム50とバスケットフレーム52との係合が外れ、バスケットフレーム52とトップフレーム50とを物理的に分離させてトップフレーム50を上方へ持ち上げる(図19)ことが可能となると共に、シャッター閉鎖状態(後述する)になることにより、ダクトシャッター30がトナー供給口29を遮蔽し、トナー搬送部12のトナーが現像ユニット26へ供給されない遮断状態となる。
【0038】
また切替レバー41は、現像ユニット26K、26C、26M及び26Yに対応するよう4つのリンクレバー44がリンク係合軸42を介し切替レバー41と係合している。このリンクレバー44は、前端に設けられた円筒形状のシャッター動作軸47が、ダクトシャッター30に設けられた前後方向に延びる溝である嵌合部45と係合する。このリンクレバー44は、レバー回転軸43を回動中心に回転可能に配設される。ダクトシャッター30は、移動方向である左右方向に細長い長方形状の板状部材であり、シャッター動作軸47により、切替レバー41の動作方向である前後方向と垂直な方向である左右方向に往復移動可能なように設けられている。ダクトシャッター30は、トップフレーム50に設けられたトナー搬送ダクト28のトナー供給口29を開閉可能となるように配設されている。このようにシャッターリンク部40は、切替レバー41の前後方向の移動方向を、前後方向と垂直な方向であり現像ユニット26の長手方向である左右方向へ、リンクレバー44により変換し、ダクトシャッター30をシャッター移動方向である左右方向へ往復移動させる。
【0039】
[4.ストッパー機構の構成]
図7図11図12及び図13に示すようにトップフレーム50及びバスケットフレーム52には、トップフレーム50とバスケットフレーム52とを離間させるか又は嵌合させるストッパー機構60が設けられている。ストッパー機構60は、バスケット係止部62、バスケット突起部66、スライド孔64及びストッパーシャフト46により構成されている。
【0040】
バスケット突起部66は、左右それぞれのバスケットフレーム52における前端部の下端において、下側前方へ突出しており、左右方向の幅が薄く形成されている。具体的にバスケット突起部66は、図15に示すように、バスケット突起部直線部66S、バスケット突起部傾斜部66I及びバスケット突起部屈曲部66Bが形成されている。
【0041】
バスケット突起部直線部66Sは、バスケット突起部66の下端部に形成されており、
、切替レバー移動方向に沿って直線状に形成されている。バスケット突起部傾斜部66Iは、バスケット突起部直線部66Sの前端部(切替レバー引出方向Dbo側端部)から、切替レバー移動方向に対し傾斜するよう、前斜め上方向に向かって直線状に形成されている。バスケット突起部屈曲部66Bは、バスケット突起部直線部66Sの切替レバー引出方向Dbo側端部とバスケット突起部傾斜部66Iの切替レバー押込方向Dbi側端部との間に設けられており、やや丸みを帯びている。
【0042】
バスケット係止部62(図11)は、バスケット突起部66の後方に形成されており、切替レバー移動方向と平行に、水平方向に対し僅かに前下がりの直線方向に沿って前後方向に延びており、切替レバー押込状態でトップフレーム50が持ち上げられた際にストッパーシャフト46が当接する。
【0043】
スライド孔64は、トップフレーム50においてバスケット係止部62のそれぞれの左右方向の内側に形成されている。このスライド孔64は、トップカバー閉鎖状態においてほぼ水平方向に沿うように直線状にトップフレーム50を左右方向に穿設しており、切替レバー押込状態(図7図11及び図20)において、前後方向に関し、後端がバスケット突起部66よりも後側に位置し、前端がバスケット突起部66の前端部よりも前方に位置している。ストッパーシャフト46は、トップフレーム50側における切替レバー41に設けられ、左右方向に沿って延設され、左右のスライド孔64内部を左右に貫通しており、該スライド孔64内部の前端部と後端部との間を摺動するように移動可能となっている。因みにストッパーシャフト46は、横断面が英大文字の「D」字形状であり、所謂Dカット形状となっている。
【0044】
ここで、図15に示すように、バスケット突起部66におけるバスケット突起部傾斜部66Iに沿って延長した仮想的な直線を、傾斜部仮想延長線L1と呼ぶ。また、バスケット突起部66におけるバスケット突起部直線部66Sに沿って延長した仮想的な直線を、直線部仮想延長線L2と呼ぶ。さらに、傾斜部仮想延長線L1と直線部仮想延長線L2との交点を、交点Piと呼ぶ。この場合、ストッパーシャフト46の中心46aを通り、ストッパーシャフト46の移動方向に直交する直線(すなわち切替レバー移動方向に直交する直線)が、交点Piを通るときにおける、ストッパーシャフト46の位置を、中間位置P4とも呼ぶ。すなわち、ストッパーシャフト46の移動方向に関し、交点Piの位置に中心46aがあるときのストッパーシャフト46の位置を、中間位置P4(図14及び図15)とも呼ぶ。またストッパーシャフト46が中間位置P4にある状態を、中間状態とも呼ぶ。
【0045】
ストッパーシャフト46が中間位置P4にある場合においては、該ストッパーシャフト46がバスケット突起部66と係合しているか又は係合していないかの中間の状態、すなわちハーフロック状態である。
【0046】
かかる構成において、図2図7図11及び図20に示すトップカバー閉鎖状態及び切替レバー押込状態においては、切替レバー41が装置奥側である切替レバー押込方向Dbi側へ押し込まれているため、ストッパーシャフト46はスライド孔64の後端部に位置している。このときスライド孔64は、水平方向に対し僅かに前下がりの状態となっている。またバスケット54(図2)の前端部の下端は、筐体2に固定された筐体側当接部68に当接しており、それ以上のトップカバー閉鎖方向への回動が規制されている。これに対しトップフレーム50は、筐体側当接部68に当接しておらず、それ以上のトップカバー閉鎖方向への回動が規制されていない。よってバスケットフレーム52は、トップフレーム50に対し僅かにトップカバー開放方向側へ回動した状態となる。このためバスケット54は、バスケットフレーム52のバスケット係止部62をストッパーシャフト46よりも上側に位置させてバスケット係止部62でストッパーシャフト46を係止しない状態にする。このためストッパー機構60は、スライド孔64内を後端部から前端部までストッパーシャフト46を移動可能な状態であるストッパー非係止状態とする。またこのストッパー非係止状態においては、トップフレーム50が僅かに持ち上げられるとストッパーシャフト46がバスケット係止部62に当接することにより、トップフレーム50とバスケットフレーム52とが嵌合して一体化したストッパー係止状態となる。
【0047】
ここで、ユーザーがジャム用紙を除去する際や転写ベルトユニット10を交換する際に、図7図11及び図20に示すように切替レバー押込状態のまま、すなわちストッパーシャフト46がスライド孔64の後端部に位置したまま、図4の状態から図18に示すようにトップフレーム50と共にバスケットフレーム52が持ち上げられトップカバー開放方向へ回動したとする。このときバスケットフレーム52は、自重によりトップカバー閉鎖方向へ回動しようとすると共に、トップフレーム50は付勢部材によりトップカバー開放方向へ付勢されているため、ストッパーシャフト46がバスケット係止部62に当接し、ストッパー係止状態となる。このストッパー係止状態においては、切替レバー41をユーザーが手前へ引っ張ろうとしても、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66に引っ掛かるため、切替レバー41は手前側へ移動しない。このためストッパー機構60は、切替レバー押込状態のままトップフレーム50及びバスケットフレーム52が持ち上げられた際に、切替レバー41が装置手前側へ引き出されて切替レバー引出状態になることを防止できる。これによりストッパー機構60は、トップフレーム50とバスケットフレーム52とが一体の状態で持ち上げられ、すなわちトップカバー6と現像ユニット26とが一体の状態でトップカバー開放方向へ回動され、非画像形成状態となった際に、ユーザーの誤操作により切替レバー41が装置手前側へ引き出され、トップフレーム50とバスケットフレーム52との係合が外れてしまうことを防止できる。
【0048】
一方、図13図22及び図24に示す切替レバー引出状態においては、図7図11及び図20に示した状態から切替レバー41が装置手前側へ引き出されきっているため、ストッパーシャフト46はスライド孔64の前端部に位置している。この切替レバー引出状態においてはストッパーシャフト46がバスケットフレーム52のバスケット突起部66の前端よりも前方に位置しているためストッパーシャフト46とバスケット突起部66との係止が外れ、バスケットフレーム52とトップフレーム50とを物理的に分離させ互いに独立させて移動可能なストッパー解除状態となる。
【0049】
このストッパー解除状態からトップカバー開放レバー36が手前へ引かれてからトップカバー6が上方へ持ち上げられると、画像形成装置1は、ストッパーシャフト46がスライド孔64の前端部に位置した状態のまま、図19に示すようにトップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態となる。
【0050】
[5.切替レバー引出機構の構成]
切替レバー41及びトップカバー開放レバー36には、切替レバー引出途中状態にある切替レバー41を、トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動するトップカバー開放レバー36により切替レバー引出方向Dboへ引き出す切替レバー引出機構70(図16及び図17)が設けられている。切替レバー引出機構70は、切替レバー爪部41c及びトップカバー開放レバー爪部36cにより構成されている。なお、切替レバー移動方向は水平方向に対し僅かに前下がりであるものの、図11図12図13図14図16及び図17においては、図面の都合上、切替レバー移動方向が水平方向に沿っているものとする。また、図16(A)、図16(B)及び図16(C)それぞれにおける右上に配した図は、左側に配した図において二点鎖線で囲った領域の断面図である。さらに、図17における右上に配した図は、左下に配した図において二点鎖線で囲った領域の拡大図である。
【0051】
図9に示すように、切替レバー爪部41cは、切替レバー41のほぼ左右中央部の上端部に穿設された切替レバー孔部41aにおける、前側上端部の縁の後面側に、左右方向に沿って所定の幅で形成されている。また切替レバー爪部41cにおける後側には、平面形状の切替レバー爪部当接面41cS(図17)が形成されている。この切替レバー爪部当接面41cSは、切替レバー移動方向に直交する方向であるほぼ鉛直方向に対し、上端部が切替レバー押込方向Dbi側(後方)へ傾くように、爪部面傾斜角度θだけ後側へ傾斜している。本実施の形態においては、20度<θ<40度に設定されている。
【0052】
図10に示すように、トップカバー開放レバー爪部36cは、トップカバー開放レバー36のほぼ右端部の下端部から下方向へ突出している。このトップカバー開放レバー爪部36cは、切替レバー爪部41cよりも左右方向の幅が狭く形成されている。またトップカバー開放レバー爪部36cにおける前側には、平面形状のトップカバー開放レバー爪部当接面36cSが形成されている。このトップカバー開放レバー爪部当接面36cS(図17)は、少なくとも爪部当接範囲Ra(後述する)においては、切替レバー移動方向に直交する方向であるほぼ鉛直方向に対し、下端部が切替レバー引出方向Dbo側(前方)へ傾くように前側へ傾斜している。具体的にトップカバー開放レバー爪部当接面36cSは、切替レバー41が中間位置P4にある際に、切替レバー爪部当接面41cSと同様の爪部面傾斜角度θだけ前側へ傾斜している。
【0053】
このトップカバー開放レバー爪部36cは、切替レバー孔部41aの内部に入り込み、
トップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー爪部41cの切替レバー爪部当接面41cSに当接する。このため、切替レバー41が中間位置P4にある際は、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSと切替レバー爪部当接面41cSとが、切替レバー移動方向に直交する方向に対し、同様の爪部面傾斜角度θだけ前側へ傾斜するため、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSと切替レバー爪部当接面41cSとが隙間なく接触する。
【0054】
換言すれば、切替レバー爪部当接面41cSは、トップカバー開放レバー36のトップカバー開放レバー回動軸36a(図10)に近接する側の端部である上端部が、トップカバー開放レバー回動軸36a(図10)から離隔する側の端部である下端部よりも、切替レバー移動方向に直交する方向に対し切替レバー押込方向Dbi側(すなわちトップカバー開放レバーロック方向Dti側)に位置するように、切替レバー押込方向Dbi側(後方)へ爪部面傾斜角度θだけ傾斜している。
【0055】
同様に、爪部当接範囲Raにおいては、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSは、トップカバー開放レバー回動軸36a(図10)に近接する側の端部である上端部が、トップカバー開放レバー回動軸36a(図10)から離隔する側の端部である下端部よりも、切替レバー移動方向に直交する方向に対し切替レバー押込方向Dbi側(すなわちトップカバー開放レバーロック方向Dti側)に位置するように、切替レバー押込方向Dbi側(後方)へ爪部面傾斜角度θだけ後側へ傾斜している。
【0056】
かかる構成において、図2図7図11及び図20に示す切替レバー押込状態においては、切替レバー41は、設計上最も後方に位置している(図11)。このとき、切替レバー爪部41cは、トップカバー開放レバー爪部36cの回動軌跡よりも下側、すなわちトップカバー開放レバー爪部36cが移動する範囲の外側に位置している。このため切替レバー41は、切替レバー爪部41cがトップカバー開放レバー爪部36cの回動軌跡から退避しており、ロック姿勢Plからトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動するトップカバー開放レバー36のトップカバー開放レバー爪部36cには当接しない。これによりトップカバー開放レバー36は、切替レバー41により妨げられることなく(すなわち物理的に干渉されることなく)トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動でき、ロック解除姿勢Puとなる。
【0057】
このため画像形成装置1は、切替レバー押込状態、すなわちシャッター開放状態において、ユーザーに対しトップカバー開放レバー36をトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動するように手前側へ引かせ、トップカバー6を開放させることができる。これにより画像形成装置1は、現像ユニット26とトナー搬送ダクト28のトナー供給口29とが嵌合した状態で、トップカバー開放状態且つバスケット外部持上状態(図18)になることができる。
【0058】
一方、切替レバー41がユーザーにより切替レバー押込状態から切替レバー引出方向Dboへ引き出され、切替レバー押込状態から切替レバー引出状態へ移行するまでの間の状態である切替レバー引出途中状態となり、さらに、図12及び図16(A)に示す中間状態となると、切替レバー爪部41cは、トップカバー開放レバー爪部36cの回動軌跡上に位置している。以下では、切替レバー41が切替レバー引出途中状態にある場合のストッパーシャフト46の位置を、引出途中位置P3とも呼ぶ。このためトップカバー開放レバー36がユーザーによりロック姿勢Pl(図16(A))からトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動すると、図16(B)及び図17に示すように、トップカバー開放レバー爪部36cのトップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー41の切替レバー爪部当接面41cSに当接する。
【0059】
さらにその状態からトップカバー開放レバー36がユーザーによりトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動すると、トップカバー開放レバー爪部36cのトップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー41の切替レバー爪部当接面41cSに当接しつつトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動する。
【0060】
これによりトップカバー開放レバー36は、図16(C)に示すように、中間位置P4(図16(B))よりも手前側(切替レバー引出方向Dbo側)へ切替レバー41を引き出すことができる。この図16(C)に示す状態においては、切替レバー引出状態(図13)までは切替レバー41は切替レバー引出方向Dbo側へ引き出されないものの、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66よりも切替レバー引出方向Dbo側までは引き出されている。このためトップカバー開放レバー36は、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66と係止しない位置まで切替レバー41を引き出すことができる。
【0061】
ここで、上述したように、画像形成装置1は、切替レバー爪部当接面41cSを、トップカバー開放レバー回動軸36aに近接する側の上端部が、トップカバー開放レバー回動軸36aから離隔する側の下端部よりも、切替レバー押込方向Dbi側に位置するように、切替レバー移動方向に直交する方向に対し傾斜させるようにした。これに加えて画像形成装置1は、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを、ストッパーシャフト46が引出途中位置P3に含まれる範囲にあるとき、トップカバー開放レバー回動軸36aに近接する側の上端部が、トップカバー開放レバー回動軸36aから離隔する側の下端部よりも、切替レバー押込方向Dbi側に位置するように、切替レバー移動方向に直交する方向に対し傾斜させるようにした。
【0062】
このため画像形成装置1は、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSから切替レバー爪部当接面41cSに対し、トップカバー開放レバー回動軸36aに向かう(すなわち上方向へ持ち上げる)力を僅かに加えつつ、切替レバー引出方向Dboへ押す力を加えることができる。これにより画像形成装置1は、爪部当接範囲Ra内においてトップカバー開放レバー爪部36cが切替レバー爪部41cの回動軌跡の外側に逃げてしまう方向である下側へ移動してしまうことを防止し、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー爪部当接面41cSに確実に引っ掛けることができる。
【0063】
またここで、トップカバー開放レバー36は円弧形状の回動軌跡に沿って回動する一方、切替レバー41は直線形状の軌跡に沿って切替レバー移動方向へ移動する。このためトップカバー開放レバー爪部36cの下端部が最も下側である下死点に位置している状態において、切替レバー移動方向に直交する上下方向に関し、トップカバー開放レバー爪部36cは切替レバー爪部41cに最も近接するものの、下死点からトップカバー開放レバーロック解除方向Dto又はトップカバー開放レバーロック方向Dtiへ回動する程、切替レバー移動方向に直交する上下方向に関し、トップカバー開放レバー爪部36cは切替レバー爪部41cから離隔していく。
【0064】
このため、爪部面傾斜角度θが小さすぎると、特に切替レバー41にガタツキがあった場合、爪部当接範囲Ra(後述する)(図14)内においてトップカバー開放レバー爪部36cが切替レバー爪部41cの回動軌跡の外側に逃げてしまう方向である下側へ移動してしまう可能性がある。一方、爪部面傾斜角度θが大きすぎると、爪部当接範囲Raよりも切替レバー41が切替レバー引出方向Dbo側まで引き出されても、トップカバー開放レバー爪部36cが切替レバー爪部41cに引っ掛かり続けてしまう。
【0065】
これに対し画像形成装置1は、爪部面傾斜角度θを、20度≦θ≦40度に設定するようにした。このため画像形成装置1は、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSから切替レバー爪部当接面41cSに対し、僅かに上方向へ持ち上げる力を加えることにより、切替レバー41にガタツキがあったとしても、爪部当接範囲Ra内においてトップカバー開放レバー爪部36cが切替レバー爪部41cの回動軌跡の外側に逃げてしまうことを防止し、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー爪部当接面41cSに確実に引っ掛けることができる。それと共に、画像形成装置1は、爪部当接範囲Raよりも切替レバー41が切替レバー引出方向Dbo側まで引き出された際に、トップカバー開放レバー爪部36cを切替レバー爪部41cから確実に外すことができる。
【0066】
ここで、図14に示すように、切替レバー押込状態におけるストッパーシャフト46の中心46aの位置である押込位置P1から中間状態におけるストッパーシャフト46の中心46aの位置である中間位置P4までの距離を、押込状態距離D1とし、切替レバー引出状態におけるストッパーシャフト46の中心46aの位置である引出位置P2から中間位置P4までの距離を、引出状態距離D2とする。本実施の形態においては、押込状態距離D1が17[mm]、引出状態距離D2が5[mm]に設定されている。このように画像形成装置1は、切替レバー押込状態から中間状態までの切替レバー41の移動距離よりも、中間状態から切替レバー引出状態までの切替レバー41の移動距離の方を長く設定するようにした。
【0067】
また本実施の形態においては、中間位置P4よりも1[mm]後側(切替レバー押込方向Dbi側)から、中間位置P4よりも5[mm]前側(切替レバー引出方向Dbo側)までの、切替レバー移動方向に沿った範囲が、爪部当接範囲Raとして設定されている。トップカバー開放レバー36は、ストッパーシャフト46が爪部当接範囲Raの範囲内に位置しているときに、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー爪部当接面41cSに当接させることができる。
【0068】
このため、押込位置P1から切替レバー41が16[mm]だけ切替レバー引出方向Dboへ引き出されると、爪部当接範囲Raの範囲内となり、トップカバー開放レバー36がトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動した際にトップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー爪部当接面41cSに当接し始める。またその状態から切替レバー41が1[mm]だけ切替レバー引出方向Dboへ引き出されると、中間位置P4となり、該中間位置P4から切替レバー41が5[mm]だけ切替レバー引出方向Dboへ引き出されるまで、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー爪部当接面41cSに当接する。一方、中間位置P4から切替レバー41が6[mm]以上切替レバー引出方向Dboへ引き出されると、爪部当接範囲Raの範囲外となり、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSが切替レバー爪部当接面41cSに当接しなくなる。
【0069】
一方、トップカバー開放レバー36がロック姿勢Plにある状態で切替レバー41が中間位置P4(図13(B)及び図14)で止められることなくユーザーにより切替レバー引出方向Dboへ引き出され、図13(C)に示す切替レバー引出状態になると、切替レバー41は、設計上最も前方に位置している。このとき、切替レバー爪部41cは、トップカバー開放レバー爪部36cの回動軌跡よりも下側、すなわちトップカバー開放レバー爪部36cが移動する範囲の外側に位置している。このため切替レバー41は、切替レバー爪部41cがトップカバー開放レバー爪部36cの回動軌跡から退避しており、トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動するトップカバー開放レバー36には当接しない。これによりトップカバー開放レバー36は、切替レバー41により妨げられることなく(すなわち物理的に干渉されることなく)トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動でき、ロック解除姿勢Puとなる。
【0070】
[6.ジャム用紙除去手順及び転写ベルトユニット交換手順]
次に、現像ユニット26と転写ベルト24との間に詰まったジャム用紙をユーザーが除去する手順と、寿命に到達した転写ベルトユニット10を交換する手順とについて説明する。まずカバー閉鎖状態(図2)においてユーザーがフロントカバー開放レバー34を手前へ引きフロントカバー4を開くと、画像形成装置1は図4及び図5に示すフロントカバー開放状態へ遷移する。このフロントカバー開放状態においては、切替レバー41、トップカバー開放レバー36及びバスケット引出レバー55が筐体2の外部に露出する。
【0071】
またこのとき切替レバー41は切替レバー押込状態(図7図11及び図20)であり、この切替レバー押込状態においては、図7に示すようにストッパーシャフト46はスライド孔64の奥側へ位置しており、ストッパー非係止状態となっている。このストッパー非係止状態においてユーザーがトップカバー開放レバー36を手前側へ引くと、図18に示すように、トップフレーム50側とバスケットフレーム52とは、互いに係合されたまま同時に回動し、非画像形成状態であるトップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態となる。このトップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態においては、バスケット54の下端部が転写ベルト24から上方へ離間するため、ユーザーは、ジャム用紙を除去するか、又は転写ベルトユニット10を交換する。
【0072】
このように画像形成装置1は、切替レバー押込状態においてトップカバー開放レバー36をユーザーが操作するだけで、トップフレーム50側とバスケット54とを互いに係合されたまま同時に回動させてトップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態とし、ユーザーに煩雑な作業を強いることなく、容易にジャム用紙除去や転写ベルトユニット10の交換を行わせることができる。
【0073】
また画像形成装置1は、トップカバー開放状態において、ストッパーシャフト46をバスケット突起部66の後方でバスケット係止部62に当接させ、ストッパー係止状態とするようにした。このため画像形成装置1は、トップカバー開放状態で切替レバー41が装置手前側へ引き出されて切替レバー引出状態になることを防止できる。これにより画像形成装置1は、トップカバー開放状態でユーザーの誤操作により切替レバー41が装置手前側へ引き出され、トップフレーム50とバスケットフレーム52との係合が外れてしまうことを防止できる。
【0074】
[7.現像ユニット交換手順]
次に、寿命に到達した現像ユニット26をユーザーが交換する手順について説明する。まずカバー閉鎖状態(図2)においてユーザーがフロントカバー開放レバー34を手前へ引きフロントカバー4を開くと、画像形成装置1は図4及び図5に示すフロントカバー開放状態へ遷移する。このフロントカバー開放状態においては、切替レバー41、トップカバー開放レバー36及びバスケット引出レバー55が筐体2の外部に露出する。続いてユーザーが切替レバー41を図7及び図20に示した切替レバー押込状態から手前に引き出すと、画像形成装置1は図13図22及び図24に示す切替レバー引出状態へ遷移する。このとき、切替レバー41が前方へ移動すると、該切替レバー41に連結されている4つのリンクレバー44のリンク係合軸42が前方へ移動する。このためリンクレバー44は、レバー回転軸43を回動中心として底面視で反時計回りに回動し、シャッター動作軸47もまた底面視で反時計回りに回動するよう移動する。嵌合部45は、底面視で反時計回りに回動するシャッター動作軸47により移動し、ダクトシャッター30と共に、切替レバー41の移動方向と直交する方向のうちの左方向であるシャッター閉鎖方向へ移動する。
【0075】
ここで、切替レバー押込状態(図7図11及び図20)においては、ダクトシャッター30が、開放位置に位置し、トナー搬送ダクト28に設けられたトナー供給口29が開く。このとき現像ユニットシャッター38(図1及び図3)は、ダクトシャッター30につられて連動しトナー搬送ダクト28と現像ユニット26とを連通させる。これにより画像形成装置1は、トナー搬送部12から供給されるトナーを現像ユニット26へ供給可能なトナー供給可能状態となる。この状態をシャッター開放状態とも呼ぶ。
【0076】
一方、現像ユニット26が取り出されるために切替レバー41が引き出された図13図22及び図24に示す切替レバー引出状態においては、ダクトシャッター30がトナー供給口29を遮蔽する閉鎖位置までシャッター閉鎖方向へ移動する。このとき現像ユニットシャッター38は、ダクトシャッター30につられて連動し、現像ユニット26側のトナー受け入れ口を遮蔽する。これにより画像形成装置1は、トナー搬送部12のトナーが現像ユニット26へ供給されない遮断状態となる。この状態をシャッター閉鎖状態とも呼ぶ。これにより画像形成装置1は、トナー搬送ダクト28のトナー供給口29からトナーが漏れて飛散してしまうことを防止する。
【0077】
またここで、トップカバー閉鎖状態における切替レバー押込状態においては、図7及び図11に示すように、ストッパーシャフト46はスライド孔64の後端部に位置してバスケット係止部62の下側に位置しており、ストッパー非係止状態となっている。このストッパー非係止状態において切替レバー41が引き出されると、切替レバー41に設けられたストッパーシャフト46は、切替レバー41と同時にスライド孔64により案内され、前方である切替レバー引出方向Dboへ向けて水平方向に対し僅かに前下がりに移動する。
【0078】
やがて切替レバー引出状態になると、ストッパーシャフト46は、図11に示すようにスライド孔64の前端部に位置してバスケット突起部66よりも前方に位置し、ストッパー解除状態となる。このストッパー解除状態においては、ストッパーシャフト46とバスケットフレーム52との係合が外れているため、トップフレーム50とバスケットフレーム52との係合が外れた状態となっている。このストッパー解除状態においてユーザーがトップカバー開放レバー36をトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ操作すると、図19に示すように、バスケットフレーム52からトップフレーム50が外れた状態でトップフレーム50のみが回動し、バスケット内部持上状態のままトップカバー開放状態となる。
【0079】
ここで、切替レバー41がユーザーにより前方へ引き出され、切替レバー押込状態から切替レバー引出状態へ移行するまでの間の状態である、図12図21及び図23に示す切替レバー引出途中状態について検討する。まずユーザーが切替レバー41を切替レバー押込状態(図11及び図20)から手前に引き出すと、切替レバー41に連動してダクトシャッター30がシャッター閉鎖方向へ移動し始め、トナー供給口29を徐々に閉鎖していく。またそれと同時に、切替レバー41に連動してストッパーシャフト46も前方へ移動し始める。以下では、ダクトシャッター30がシャッター開放状態からシャッター閉鎖状態へ移行するまでの間の状態をシャッター移動途中状態と呼ぶ。
【0080】
ユーザーが切替レバー41を手前に引き続け、図12に示す中間位置P4までストッパーシャフト46が移動すると、切替レバー41の移動に伴いダクトシャッター30がシャッター閉鎖方向へ移動し、図21及び図23に示すようにトナー供給口29を完全に覆う閉鎖位置まで到達する。これにより、ダクトシャッター30は、トナー供給口29を閉鎖しトナーがトナー供給口29から漏れない状態とすると共に、現像ユニットシャッター38は、ダクトシャッター30につられて連動し、現像ユニット26側のトナー受け入れ口を遮蔽する。しかしながらこのとき、図12に示したようにストッパーシャフト46は未だバスケット突起部66の下側に位置しており、ストッパー解除状態までは移行していないため、バスケットフレーム52とトップフレーム50とは連結状態のままである。引き続きユーザーが切替レバー41を手前に引き続け、図13に示す位置までストッパーシャフト46が移動しバスケット突起部66から外れ、ストッパー解除状態となると、バスケットフレーム52とトップフレーム50とは連結状態が解除される。
【0081】
ここで、図21及び図23に示したようにダクトシャッター30が閉鎖位置に到達した以降も、切替レバー41が手前側へ引き出されると、ダクトシャッター30はさらにシャッター閉鎖方向へ移動することとなる。これに対しダクトシャッター30は、閉鎖位置に到達した状態では、トナー供給口29を覆う箇所よりも、シャッター閉鎖方向とは逆方向(右方向)のシャッター開放方向側において、切替レバー41がその後切替レバー引出状態まで移動する際にダクトシャッター30が移動する距離以上のシャッター移動方向の長さを有している。このため画像形成装置1は、長手方向がシャッター移動方向に沿っているダクトシャッター30でトナー供給口29を塞ぎ続け、切替レバー41がストッパー解除状態に到達するまで、シャッター閉鎖状態を維持する。
【0082】
このように、現像ユニット26を交換する際、ユーザーは、切替レバー41を手前側(切替レバー引出方向Dbo側)に引き出した後にトップカバー開放レバー36をトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ操作することにより、画像形成装置1をトップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態とする。このバスケット内部持上状態及びトップカバー開放状態においてユーザーがバスケット引出レバー55を把持してバスケット54を装置手前側へ引き出すと、画像形成装置1は、バスケット内部持上状態から非画像形成状態であるバスケット引出状態へ遷移する。このバスケット引出状態においては、現像ユニット26が筐体2の外部に露出し、各現像ユニット26がユーザーにより着脱可能な状態となる。ユーザーは、このバスケット引出状態において任意の現像ユニット26の交換を行い、上述した手順とは逆の手順を行う。すなわちユーザーは、バスケット54を装置奥側へ押し戻してバスケット内部持上状態(図19)へ戻す。その後ユーザーは、トップカバー6を閉じてトップカバー閉鎖状態とした後、切替レバー41を装置奥側へ押し戻して切替レバー押込状態(図4図7及び図20)としてトナー供給可能状態としてから、フロントカバー4を閉じることによりカバー閉鎖状態(図2)として、現像ユニット26の交換を完了する。
【0083】
[8.動作及び効果等]
ところで、トップカバー開放レバー爪部36c及び切替レバー爪部41cが形成されていない従来の画像形成装置においては、切替レバー41が切替レバー引出途中状態の際に、ユーザーの誤操作でトップカバー開放レバー36がロック姿勢Plからトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動され、トップカバー6が持ち上げられると、ストッパーシャフト46がハーフロック状態であるため、トップカバー6が持ち上げられた状態で、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66よりも切替レバー引出方向Dbo側へ移動する可能性がある。その場合、トップカバー6と共に持ち上げられた状態のバスケットフレーム52がストッパーシャフト46と係止しなくなってしまう可能性があった。
【0084】
これに対し画像形成装置1は、切替レバー41が切替レバー引出途中状態の際に、トップカバー開放レバー36がロック姿勢Plからトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動すると、トップカバー開放レバー36のトップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー41の切替レバー爪部当接面41cSに当接させ、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66に係止しなくなる位置まで切替レバー41を切替レバー引出方向Dboに向かって移動させるようにした。このため画像形成装置1は、ストッパーシャフト46が爪部当接範囲Ra内にある場合、トップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへのトップカバー開放レバー36の回動により、ストッパーシャフト46を切替レバー引出方向Dboへ移動させ、バスケットフレーム52と係止しないようにできる。
【0085】
これにより画像形成装置1は、トップカバー6が持ち上げられる際には、ストッパーシャフト46がバスケットフレーム52から予め確実に外れた状態であるストッパー解除状態とすることができる。かくして画像形成装置1は、ユーザーの操作性を向上させることができる。
【0086】
また画像形成装置1は、押込位置P1から中間位置P4までの切替レバー移動方向に沿った距離である押込状態距離D1を、引出位置P2から中間位置P4までの切替レバー移動方向に沿った距離である引出状態距離D2よりも大きくするようにした。
【0087】
ここで、画像形成装置1は、引出状態距離D2を可能な限り短く設定することにより、引出位置P2から中間位置P4を超えるまでユーザーが切替レバー41を押し込む際の操作ストロークを短くしてユーザーの操作ミスをなくし、操作性を向上させている。
【0088】
しかしながら、引出状態距離D2を短く設定する分、押込状態距離D1は長くなってしまう。特にユーザーは、感覚的に、切替レバー41を押し込んだときの押し込み量である引出状態距離D2と同じ移動量だけ、押込位置P1から切替レバー引出方向Dboへ切替レバー41を引き出そうとする傾向があるため、押込状態距離D1が引出状態距離D2よりも長いと、ユーザーとしては押込位置P1から中間位置P4を超えるまで切替レバー41を引き出したつもりでも、ストッパーシャフト46はまだ中間位置P4よりも切替レバー押込方向Dbi側に位置している状態になる可能性がある。
【0089】
これに対し画像形成装置1は、切替レバー41が切替レバー引出途中状態の際に、トップカバー開放レバー36がロック姿勢Plからトップカバー開放レバーロック解除方向Dtoへ回動すると、トップカバー開放レバー36のトップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー41の切替レバー爪部当接面41cSに当接させ、ストッパーシャフト46がバスケット突起部66に係止しなくなる位置まで切替レバー41を切替レバー引出方向Dboに向かって移動させるようにした。
【0090】
このため画像形成装置1は、引出位置P2からストッパーシャフト46が中間位置P4よりも切替レバー押込方向Dbi側まで位置するようにユーザーが切替レバー41を押し込む際の操作過程での操作ミスを低減できると共に、押込位置P1からストッパーシャフト46が中間位置P4よりも切替レバー引出方向Dbo側まで位置するようにユーザーが切替レバー41を引き出す際の操作過程で操作ミスが発生したとしても、ユーザーのトップカバー開放レバー36に対する操作により、切替レバー41のストッパーシャフト46を中間位置P4よりも切替レバー引出方向Dboまで移動させることができる。これにより画像形成装置1は、ユーザーの所望した操作である切替レバー引出方向Dboへの移動をアシストして切替レバー41を図16(C)の状態まで移動させることができる。
【0091】
さらに画像形成装置1は、第1操作部当接面としての切替レバー爪部当接面41cSを、トップカバー開放レバー回動軸36aに近接する側の端部が、トップカバー開放レバー回動軸36aから離隔する側の端部よりも、切替レバー41が引出位置P2から押込位置P1へ向かう切替レバー押込方向Dbi側に位置するように、切替レバー移動方向に直交する方向に対し傾斜させるようにした。これに加えて画像形成装置1は、第2操作部当接面としてのトップカバー開放レバー爪部当接面36cSを、少なくともストッパーシャフト46が爪部当接範囲Ra内にあるとき、トップカバー開放レバー回動軸36aに近接する側の端部が、トップカバー開放レバー回動軸36aから離隔する側の端部よりも、切替レバー押込方向Dbi側に位置するように、切替レバー移動方向に直交する方向に対し傾斜させるようにした。
【0092】
このため画像形成装置1は、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー41の切替レバー爪部当接面41cSに当接させた際に、切替レバー41に対しトップカバー開放レバー回動軸36aに向かう(すなわち上方向へ向かう)力を加えつつ、切替レバー41を、切替レバー引出方向Dboに向かって移動させることができる。
【0093】
これにより画像形成装置1は、爪部当接範囲Ra内においてトップカバー開放レバー爪部36cが切替レバー爪部41cの回動軌跡の外側に逃げてしまう方向である下側へ移動してしまうことを防止し、トップカバー開放レバー爪部当接面36cSを切替レバー爪部当接面41cSに確実に引っ掛けることができる。
【0094】
以上の構成によれば画像形成装置1は、装置本体としての筐体2に開閉可能に設けられたトップカバー6と、媒体としての印刷用紙に画像形成を行う画像形成ユニット17と、トップカバー6に設けられ、現像剤供給路としてのトナー搬送ダクト28を介して画像形成ユニット17に現像剤としてのトナーを供給する現像剤収容部27と、画像形成ユニット17と係合する係合部としてのストッパーシャフト46を移動させるための切替レバー41と、トップカバー6を開閉させるために移動自在のトップカバー開放レバー36とを設け、画像形成ユニット17は、ストッパーシャフト46と係合している状態であるときは、トップカバー6とトナー搬送ダクト28と共に開閉可能であって、ストッパーシャフト46が、画像形成ユニット17と係合する第1の位置としての押込位置P1と、画像形成ユニット17との係合を解除する第2の位置としての引出位置P2との間に位置する移動途中状態としての切替レバー引出途中状態である第3の位置としての引出途中位置P3にあるときに、トップカバー開放レバー36が移動すると、該トップカバー開放レバー36が切替レバー41と当接し、切替レバー41を移動させるようにした。
【0095】
これにより画像形成装置1は、切替レバー41が移動途中状態であるときにユーザーにより操作されトップカバー開放レバー36が回動したとき、トップカバー開放レバー36により切替レバー41を引出途中位置P3から引出位置P2に向かって移動させ、ストッパーシャフト46と画像形成ユニット17との係合を解除できる。
【0096】
[9.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、切替レバー爪部当接面41cS及びトップカバー開放レバー爪部当接面36cSが、切替レバー移動方向に直交する方向に対し後側へ傾斜する場合について述べた。本発明はこれに限らず、少なくとも切替レバー爪部当接面41cSが、切替レバー移動方向に直交する方向に対し後側へ傾斜していれば良い。
【0097】
また上述した実施の形態においては、切替レバー爪部当接面41cS及びトップカバー開放レバー爪部当接面36cSを平面形状とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、少なくとも切替レバー爪部当接面41cS又はトップカバー開放レバー爪部当接面36cSの何れか一方は、円弧状に湾曲した面や、複数個の平面が組み合わされた面等、他の種々の形状であっても良い。
【0098】
さらに上述した実施の形態においては、切替レバー41は、筐体2の手前側に引き出されることで、ストッパーシャフト46が画像形成ユニット17との係合を解除し、トップカバー開放レバー36は、筐体2の手前側に回動されることで、トップカバー6を開放可能な状態とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、係合又は解除の際の切替レバー41及びトップカバー開放レバー36の前後の移動方向を逆向きにし、切替レバー41が筐体2の奥側に押し込まれることで、ストッパーシャフト46が画像形成ユニット17との係合を解除し、トップカバー開放レバー36が筐体2の奥側に押し込まれることで、トップカバー6を開放可能な状態としても良い。
【0099】
さらに上述した実施の形態においては、トップカバー開放レバー36が円弧状の軌道上を移動するように回動し、切替レバー41が直線方向に沿って移動する場合について述べた。本発明はこれに限らず、トップカバー開放レバー36が直線方向に沿って移動し、切替レバー41が円弧状の軌道上を移動するように回動するようにしても良く、また、トップカバー開放レバー36と切替レバー41とは他の種々の移動軌跡に沿って移動しても良い。要は、トップカバー開放レバー36と切替レバー41とが異なる軌道に沿って移動すると共に、切替レバー引出途中状態において、トップカバー開放レバー36の移動軌跡と切替レバー41の移動軌跡との少なくとも一部分が重なることにより、切替レバー引出途中状態において、トップカバー開放レバー36の移動により切替レバー41を移動させることができれば良い。
【0100】
さらに上述した実施の形態においては、切替レバー引出機構70を1組設けるようにした。本発明はこれに限らず、切替レバー引出機構70を2組以上の任意の組数設けても良い。
【0101】
さらに上述した実施の形態においては、バスケット54(現像ユニット26)を筐体2の外部へ引き出す際は予めトップカバー6をトップカバー開放方向へ回動させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、トップカバー6をトップカバー開放方向へ回動させず、トップカバー閉鎖状態のまま、バスケット54(現像ユニット26)を筐体2の外部へ引き出す構成としても良い。
【0102】
さらに上述した実施の形態においては、切替レバー41が手前側に引き出されると、ダクトシャッター30によってトナー供給口29を遮蔽した後に画像形成ユニット17がトナー搬送ダクト28から脱離可能となるようにした。本発明はこれに限らず、他の種々の方法によりダクトシャッター30を移動させて、ダクトシャッター30によってトナー供給口29を遮蔽した後に画像形成ユニット17がトナー搬送ダクト28から脱離可能となるようにしても良い。
【0103】
さらに上述した実施の形態においては、前後方向に沿って直列に配置された各色の現像ユニット26を有するタンデム方式の画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば4サイクル方式等、他の種々の方式のカラープリンタに本発明を適用しても良い。
【0104】
さらに上述した実施の形態においては、画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Printer:複合機)や複写機等の装置にも本発明を適用しても良い。
【0105】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0106】
さらに上述した実施の形態においては、カバー部材としてのトップカバー6と、画像形成ユニットとしての画像形成ユニット17と、現像剤収容部としての現像剤収容部27と、第1操作部としての切替レバー41と、第2操作部としてのトップカバー開放レバー36とによって、画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるカバー部材と、画像形成ユニットと、現像剤収容部と、第1操作部と、第2操作部とによって、画像形成装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は、例えば電子写真式のプリンタで利用できる。
【符号の説明】
【0108】
1……画像形成装置、2……筐体、4……フロントカバー、6……トップカバー、6A……トップカバー回動軸、8……用紙トレイ、9……用紙給紙部、10……転写ベルトユニット、11……トナーカートリッジ、12……トナー搬送部、13……画像形成部、14……露光装置、15……画像定着部、16……用紙排出部、17……画像形成ユニット、18……ピックアップローラ、19……フィードローラ、20……リタードローラ、22……テンションローラ、23……ドライブローラ、24……転写ベルト、26……現像ユニット、27……現像剤収容部、28……トナー搬送ダクト、29……トナー供給口、30……ダクトシャッター、32……感光体ドラム、33……転写ローラ、34……フロントカバー開放レバー、36……トップカバー開放レバー、36a……トップカバー開放レバー回動軸、36c……トップカバー開放レバー爪部、36cS……トップカバー開放レバー爪部当接面、38……現像ユニットシャッター、40……シャッターリンク部、41……切替レバー、41a……切替レバー孔部、41c……切替レバー爪部、41cS……切替レバー爪部当接面、42……リンク係合軸、43……レバー回転軸、44……リンクレバー、45……嵌合部、46……ストッパーシャフト、47……シャッター動作軸、50……トップフレーム、52……バスケットフレーム、54……バスケット、55……バスケット引出レバー、56……レール部、60……ストッパー機構、62……バスケット係止部、64……スライド孔、66……バスケット突起部、66S……バスケット突起部直線部、66I……バスケット突起部傾斜部、66B……バスケット突起部屈曲部、68……筐体側当接部、70……切替レバー引出機構、72……トナーカートリッジ装着部、Dto……トップカバー開放レバーロック解除方向、Dti……トップカバー開放レバーロック方向、Dbo……切替レバー引出方向、Dbi……切替レバー押込方向、Pl……ロック姿勢、Pu……ロック解除姿勢、θ……爪部面傾斜角度、L1……傾斜部仮想延長線、L2……直線部仮想延長線、D1……押込状態距離、D2……引出状態距離、P1……押込位置、P2……引出位置、P3……引出途中位置、P4……中間位置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24