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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】安全検出装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/10 20060101AFI20240604BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
G08B17/10 H
G08B17/00 G
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021534995
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 AU2019051396
(87)【国際公開番号】W WO2020124145
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】2018904813
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】521489230
【氏名又は名称】デファイニング フューチャー ソリューションズ プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スモール、デイビッド フレデリック
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-506922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/124710(US,A1)
【文献】特開平3-67396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/10
G08B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の天井に設置するための電灯設備と、
前記天井の上方に画成される空間内に、少なくとも部分的に受容され、前記電灯設備の後方に構成される容器であって、少なくとも前記建物内の煙を検出するための煙検出装置と、を備える、安全検出システムであって、
前記煙出装置は、設置時に隠されるように前記電灯設備と一体化され、
前記電灯設備を収容し、前記電灯設備から前記容器を分離する内側本体を備える、安全検出システム。
【請求項2】
前記電灯設備は、前記天井の上方に画成される空間内に、少なくとも部分的に受容されるダウンライト設備を備える、請求項1に記載の安全検出システム。
【請求項3】
前記容器が、前記容器内への空気の流れを可能とする、1つ以上の開口部を含む、請求項1に記載の安全検出システム。
【請求項4】
前記電灯設備が、前記容器を隠すように構成される面板を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項5】
前記煙検出装置及び前記電灯設備の両方に電力を提供するように構成される電気入力を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項6】
前記電気入力が、前記電灯設備のオンオフを可能とするように構成される切替型電気入力である、請求項5に記載の安全検出システム。
【請求項7】
前記電灯設備のスイッチが切られた際に、前記煙検出装置に電源供給するように構成される電池を更に含む、請求項6に記載の安全検出システム。
【請求項8】
前記電灯設備に電源供給するように構成される切替型電気入力と、前記煙検出装置に電源供給するように構成される非切換型電気入力とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項9】
前記電灯設備が、前記煙検出装置によって煙が検出された際に、信号伝達構成で動作するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項10】
前記煙検出装置によって煙が検出された際に、信号伝達構成で動作するように構成される、第2の電灯設備を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項11】
前記電灯設備と第2の電灯設備とが、無線で連結される、請求項1~10のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項12】
警報状況の状況において発光するように構成される安全検出システムであって、
前記電灯設備が、色相又は電灯作動シークエンシング介して、警報の種類又は特性を表してもよい、請求項1~11のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項13】
前記電灯設備が、照明部品を含み、
前記電灯設備の色相が、動作ステータス又は警報ステータス情報を表すように変動可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項14】
前記電灯設備が、前記建物の建設中に設置され、前記建物内の主電力に接続される、請求項1~13のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【請求項15】
前記検出装置が、前記検出装置が遠隔装置と通信するのを可能とするように構成される通信モジュールを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の安全検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全検出システム及び装置に関し、特に、限定はされないが、建物内に設置するための煙検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
煙検出装置は、住宅用及び商業用の建物における重要な安全機能である。これらによって、煙粒子や過度の熱といった、火災の発生を示す環境パラメーターが早期に検出される。
【0003】
多くの法域において、建物内における煙検出装置の存在、機能性、構成及び設置を規制する法律又は建築法規が存在する。例えば、クイーンズランド法律によれば、2022年1月までに、全ての家屋、マンション及びアパートは、相互接続された240Vで動作する煙探知機を各寝室、寝室を繋ぐ廊下、リビングルームに、そして少なくとも1つの煙探知機を寝室以外の部屋に有する必要があるとしている。
【0004】
先行技術の煙検出装置には、概して見映えが悪いという問題があり、これは、煙探知機を建物全体に配置しなければならない場合特に問題となる。先行技術の煙検出装置には、特に、現代の基準で必要とされる、電池電力に加えて建物の主電力にも接続される場合にその設置が概して高額となるという更なる問題がある。
【0005】
このことから、特に煙検出装置に関連して、改善された安全検出装置及びシステムの需要が存在することが明らかである。
【0006】
本明細書において先行技術の刊行物を参照する場合、この参照がオーストラリアや他のどの国における当該技術分野の共通の一般知識の一部がその刊行物によって形成されることを認めるものではないことが、明確に理解されるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の欠点の少なくとも1つを少なくとも部分的に克服しうるか、消費者に対して有用な又は商業的な選択肢を提供しうる、安全検出装置及びシステムに向けたものである。
【0008】
上述に鑑み、第1の態様では、本発明は、
建物内に設置するための電気設備と、
設置時に隠されるように電気設備と一体化される、少なくとも建物内の煙を検出するための煙検出装置とを備える、安全検出システムに広く属する。
【0009】
有利には、システムは、煙検出装置を人目につかないように設置することを可能することで、煙検出装置を建物全体に見映え悪く設置する必要性を軽減させる。煙検出装置は、電灯設備といった電気設備が建物全体で共通である場合、労務費を全く又はほとんど追加することなく、それらと関連付けて設置しうる。
【0010】
設備は、電灯設備を備えてもよい。
【0011】
安全検出システムは、電気設備によって隠される、煙検出装置を含む容器を含んでもよい。
【0012】
容器は、容器内への空気の流れを可能とする、1つ以上の開口部を含んでもよい。容器は、使用時に設備の後方に位置付けられることによって、設備によって隠されてもよい。設備は、容器内への空気の流れを可能とするように、その基部の周囲に複数の開口部を含んでもよい。
【0013】
設備は、容器を隠すように構成される面板を含んでもよい。容器は、面板に固定して取り付けられてもよい。
【0014】
設備は、建物内の天井に設置されるように構成されてもよい。容器は、天井の上方に画成される空間内に、少なくとも部分的に受容されてもよい。設備は、天井から下方に延在してもよい。
【0015】
容器は、例えば、円筒状又は円錐台状の形状をもっていてもよい。
【0016】
容器は、設備と取り外し可能に係合してもよい。
【0017】
システムは、煙検出装置及び電気設備の両方に電力を提供するように構成される電気入力を含んでもよい。電気入力は、電池に電力を提供して、そこから少なくとも1つの構成にある煙検出装置に電源供給するように構成されてもよい。
【0018】
システムは、設備のオンオフを可能とするように構成される切替型電気入力に接続されるように構成されてもよい。システムは、設備のスイッチが切られた際に、煙検出装置に電源供給するように構成される電池を含んでもよい。システムは、煙検出装置に電源供給するように、第2の電気入力を含んでもよい。第2の電気入力は、非切替型(すなわち、常時)の入力であってもよい。
【0019】
電気設備は、煙検出装置によって煙が検出された際に、信号伝達構成で動作するように構成されてもよい。電灯設備の場合、電灯は、特定の色相及び/又は頻度で点滅又は発光して、建物内の居住者に信号伝達を提供するように構成されてもよい。
【0020】
システムは、煙検出装置によって煙が検出された際に、信号伝達構成で動作するように構成される第2の電気設備を含んでもよい。こうした構成によって、複数の電気設備(例えば電灯)が、連携して信号伝達構成で動作することが可能となる。第1の電気設備と第2の電気設備とは、無線で連結されてもよい(例えばwi-fi又はRFによって)。
【0021】
煙検出装置は、入力センサーを含んでもよい。入力センサーは、それぞれが煙、一酸化炭素、温度、赤外線放射、又は他の検出可能な環境パラメーターを含む1つ以上の環境パラメーターのレベルを感知するように構成される複数のセンサーを備えてもよい。
【0022】
検出装置は、火災において放射される粒子を検出して反応するように構成されるイオン化センサーを含んでもよい。検出装置は、煙を検出するように構成される光電センサーを含んでもよい。検出装置は、望ましくないレベルの一酸化炭素を検出するように構成される一酸化炭素センサーを含んでもよい。検出装置は、火災を示す過度な温度を検出するように構成される温度センサーを含んでもよい。検出装置は、他の環境パラメーターを検出するように構成される他のセンサーを含んでもよい。検出装置は、異なる環境パラメーターを検出するように構成される複数のセンサーを含んでもよい。
【0023】
また、入力センサーは、検出可能な環境パラメーターの発端の場所又は方向を検出するように構成されてもよい。
【0024】
安全検出システムは、装置を取り囲む空間内の電灯レベルを感知するように、電灯センサーを含んでもよい。
【0025】
検出装置は、検出装置のステータスを示す情報を出力するように、1つ以上のステータス出力を含んでもよい。ステータス情報は、装置の動作ステータスに関連する情報を含んでもよい。出力ステータス情報は、装置の警報ステータスや、通信接続性の喪失警報及び低電池警報を含む装置の電力ステータスに関連する情報を含んでもよい。
【0026】
装置の動作ステータスに関連する情報は、装置の現在の状態、装置の現在の構成、装置のエラーステータス、装置の電力ステータス、装置の通信ステータス、装置の接続性ステータス、ステータス履歴情報、センサー履歴情報、現在検出されているセンサーレベル又は他のステータス情報を通信する情報を備えてもよい。
【0027】
装置の警報ステータスに関連する情報は、現在若しくは過去の煙ステータス、一酸化炭素ステータス又は他の検出可能な環境パラメーターステータスに関する情報を含んでもよい。
【0028】
ステータス出力は、音声出力装置(例えばスピーカー又は圧電ブザー)、1つ以上の電灯、1つ以上のステータスディスプレイ又は他のステータス出力を備えてもよい。ステータス出力は、遠隔装置と通信してもよい。1つ又は複数の電灯は、設備の電灯又はステータス電灯を含んでもよい。
【0029】
装置は、1つ以上の電灯の照明頻度、パターン、照度又は色を介して、警報ステータス又は動作ステータス情報を使用者に通信してもよい。装置は、可聴音声、事前録音された可聴警報、人声指示又はスピーカーから発せられる他の音声を介して、警報ステータス又は動作ステータス情報を使用者に通信してもよい。
【0030】
電灯は、警報状況の状況において発光してもよい。警報電灯は、使用者を出口に導く照明を提供してもよい。電灯は、色相又は電灯作動シークエンシング(すなわち、点滅パターン又はシークエンス)を介して、警報の種類又は特性を表してもよい。電灯は、設備の電灯(すなわち、電灯設備)、又は警報電灯であってもよい。
【0031】
装置は、電気設備に対して一体に形成されてもよいし、固定して取り付けられてもよいし、取り外し可能に取り付けられてもよい。電気設備は、内壁、外壁、天井又は建物又は構造物の他の面に対して一体に形成されるように、固定して取り付けられるように、又は取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよい。
【0032】
電気設備は、建物又は構造物の建設中に設置され、建物内の主電力に接続される部品であってもよい。
【0033】
本発明の一実施例に係る電気設備は、天井扇風機又は換気扇といった扇風機であってもよい。安全検出システムは、扇風機を、警報状態に入っている装置に応答して停止又は作動するように構成してもよい。
【0034】
本発明の他の実施例によれば、電気設備は、空調ユニット又は換気ユニットであってもよい。安全検出システムは、空調ユニットを、警報状態に入っている装置に応答して停止、作動、又は動作モードを変更するように構成してもよい。
【0035】
いくつかの実施例によれば、電気設備は、照明部品を備える電灯設備であってもよい。照明部品は、グローブ、ダウンライト、スポットライト、又は他の電灯部品といった電灯を備えてもよい。また、照明部品は、シェード、ローズ、ペンダント又は埋め込み型といった電灯付属品を備えてもよい。検出装置は、火災を示す煙又は他の環境パラメーターを効果的に検出できるように、照明部品の上又は任意の適切な位置に配置されてもよい。
【0036】
照明部品は、部屋又は部屋の大部分を照らすように構成される電灯であってもよい。電灯付属品は、部屋内の天井又は壁に対して一体に形成されるように、固定して取り付けられるように、又は取り外し可能に取り付けられるように構成されてもよい。電灯付属品は、部屋内の他の付属品に対して一体に形成されるように、固定して取り付けられるように、又は取り外し可能に取り付けられてもよい。部屋は、内部空間、外部空間、又はその一部であってもよい。
【0037】
照明部品は、1つ以上の色相の照明を生み出すように構成されてもよい。安全検出装置は、装置の警報ステータス情報又は動作ステータス情報を表すように、照明部品の照明頻度、パターン、照度又は色相を構成してもよい。一実施例では、照明部品は、煙が検出された際に点滅する赤い光を提供するように構成されてもよい。
【0038】
電灯付属品の照明の色相は、検出装置のステータスに応じて構成可能であってもよい。照明の色相は、直接的に、又は検出装置を介して間接的に照明部品と通信する遠隔装置又はハブ装置によって、遠隔で構成可能であってもよい。
【0039】
照明部品の色相は、検出装置及び/又は電灯付属品の動作ステータス情報及び/又は警報ステータス情報を示すように構成されてもよい。電灯付属品の照明の色相は、他の情報を示すように構成されてもよい。
【0040】
照明部品の色相は、変動可能又は変更可能であってもよい。色相の変動又は変更によって、動作ステータス又は警報ステータス情報が表されてもよい。照明部品は、一連の照明状態を点滅させる又は表示するように構成されてもよい。
【0041】
検出装置は、検出装置の動作又は警報ステータスを示すように、1つ以上のステータス出力を含んでもよい。ステータス出力は、スピーカー、1つ以上の電灯、1つ以上の視覚ディスプレイ、又は遠隔警報装置への接続を含んでもよい。
【0042】
検出装置のスピーカーは、検出装置の動作ステータス又は警報ステータスが引き起こされたことに応答して可聴ノイズを生み出すように構成されてもよい。装置の1つ以上のステータス電灯は、動作ステータス又は警報ステータスに入っている検出装置に応答して発光するように構成されてもよい。ステータス電灯の照明頻度、パターン、又は色相によって、装置の現在の動作又は警報ステータスを示してもよい。
【0043】
検出装置は、使用者が、検出装置、又は検出装置が一体化された電気設備の動作を制御できるように、制御入力を含んでもよい。制御入力は、音声命令入力を受信するように、1つ以上のボタン、スイッチ、タッチスクリーン又はマイクロホンを備えてもよい。
【0044】
検出装置は、制御入力を介して使用者から入力を受信してもよく、検出装置は、制御入力を介した入力の受信に応答して、検出装置の動作又は警報ステータスを調整してもよい。
【0045】
検出装置は、検出装置の動作を制御する制御部を含んでもよい。制御部は、感知した1つ以上の環境パラメーターのレベルに関するセンサーからの情報を受信し、処理してもよい。制御部は、感知した1つ以上の環境パラメーターのレベルを、事前に設定又は事前に構成される、許容可能な範囲又はレベルと比較して、感知したレベルが許容可能かどうかを判断してもよい。制御部は、1つ以上のレベルが、関連する許容可能な範囲又はレベルの範囲外にある状況では、検出装置のステータスを警報状態へと変更し、警報工程に従い、ステータス出力を制御して警報状態情報を指示してもよい。
【0046】
制御部は、電気設備の動作を制御してもよい。警報状態では、制御部は、電気設備の動作を制御して、警報情報を表すか、安全を援助してもよい。例えば、電気設備が天井灯の場合、火災警報の状況において、制御部は、使用者が退出経路を見つけるのを援助するように、電灯のスイッチを入れてもよい。或いは、電気設備が換気扇の場合、一酸化炭素警報の状況において、制御部は、建物から一酸化炭素を引き出すように、扇風機のスイッチを入れてもよい。
【0047】
検出装置は、インターネット、セルラーネットワーク、又は遠隔サーバー又は装置上のアプリケーションに対する他の通信手段を介して、ステータス更新及び他の情報を提供するように構成されてもよい。煙検出装置は、クラウドサーバーシステムに通信可能に接続されて、ピア検出装置に通信可能に相互接続されてもよい。
【0048】
検出装置は、検出装置が遠隔装置と通信するのを可能とするように構成される通信モジュールを含んでもよい。
【0049】
検出装置は、他の同様の装置と通信してもよい。同様の装置は、検出装置と同様の機能を実行するピア装置であってもよい。
【0050】
ピア検出装置間の無線通信は、802.11無線通信プロトコル、セルラー通信プロトコル、赤外線プロトコル、ブルートゥース(登録商標)若しくは他の近距離無線通信プロトコル、ショート・メッセージ・サービス(SMS)、又は他の通信プロトコルを介して実現されてもよい。また、ピア装置は、有線通信プロトコルを介して通信してもよい。
【0051】
装置は、ハブ装置と通信してもよい。ハブ装置は、建物内の他の電子装置と相互接続してもよい。検出装置は、ハブ装置上で動作するアプリケーションによって、遠隔で制御されてもよい。
【0052】
検出装置は、1つ以上の遠隔装置と通信してもよいし、1つ以上の遠隔装置によって遠隔で制御されてもよい。遠隔装置は、携帯電話といった移動装置、又は他の高性能装置を備えてもよい。装置は、移動装置上で動作するアプリケーションによって、遠隔で制御されてもよい。
【0053】
検出装置は、ステータス及び警報情報を、移動装置又はハブ装置を含む1つ以上の遠隔装置に通信するように構成されてもよい。検出装置が警報状態に入っている状況では、装置は、警報についての情報を、有線又は無線接続性を介して、携帯電話若しくはホームハブといった遠隔装置、又はアプリケーションに通信してもよい。警報情報は、特性、場所、強度、又は警報を表す他の情報を定義してもよい。また、装置は、機能性、現在の構成、場所、接続性といった動作ステータス情報も通信してもよい。また、装置は、履歴の環境パラメーターレベル、過去の警報状況及び過去の構成状況といったログ情報も、記録し通信してもよい。
【0054】
検出装置は、スマートホーム接続性を有し、モノのインターネットを介して、家に一体化されてもよい。通信モジュールは、wi-fi信号を送信し繰り返すことで、無線通信の範囲を向上させるように構成されてもよい。検出装置は、電源が故障した状況における機能性を可能とするように、電池電源を有してもよい。
【0055】
他の形態では、本発明は、建物内に設置するための電灯設備であって、設置時に隠されるように電灯設備と一体化される、少なくとも建物内の煙を検出するための煙検出装置とを含む電灯設備に広く属する。
【0056】
本明細書に記載の特性のいずれも、本発明の範囲内で本明細書に記載される任意の1つ以上の他の特性と、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0057】
本明細書における全ての先行技術の参照は、先行技術が共通の一般知識の一部を形成することを認める、又はいずれかの形態で提案するものとして捉えられない、又は捉えられるべきではない。
【0058】
本発明の様々な実施例が、以下の図面を参照して説明されよう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1図1は、本発明の実施例に係る安全検出システムの概略図を示す。
図2図2は、本発明の実施例に係る安全検出システムの概略図を示す。
図3図3は、本発明の実施例に係る、安全検出システムを含む建物の概略図を示す。
図4図4は、本発明の実施例に係る、建物内に設置するための電灯設備の下方斜視図を示す。
図5図5は、図4の電灯設備の断面図を示す。
図6図6は、図4の電灯設備の分解図を示す。
図7図7は、本発明の実施例に係る、天井内に設置された、図4の電灯設備の下方斜視図を示す。
図8図8は、図4の電灯設備が設置された図7の天井及び隣接する2つの電灯設備を示す。
図9図9は、本発明の実施例に係る、建物内に設置するための電灯設備の下方斜視図を示す。
図10図10は、図9の電灯設備の断面図を示す。
図11図11は、図9の電灯設備の分解図を示す。
図12図12は、図7の天井内に設置された図9の設備を示す。
図13図13は、図7の天井内に設置された図9の設備の拡大部を示す。
図14図14は、図9の電灯設備が設置された図7の天井及び隣接する2つの電灯設備を示す。
図15図15は、温白色光を発して部屋を照らす、図4の電灯設備及び図8の隣接する電灯設備を示す。
図16図16は、警報構成にある、図4の電灯設備及び図8の隣接する電灯設備を示す。
図17図17は、本発明の実施例に係る、安全検出システムを含む建物の概略図を示す。
【0060】
本発明の好適な特性、実施例及び変更が、当業者が本発明を実施するのに十分な情報を提供する以下の詳細な説明から見極められよう。詳細な説明は、先述した発明の概要の範囲をいずれかの方法によって限定するものとして見なされるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0061】
本発明の好適な実施例によれば、煙検出装置101と電気設備112とを備える安全検出システム100が提供される。
【0062】
図1に示す好適な実施例によれば、電源116によって、安全検出装置100の電気入力114に主電力が提供される。電気入力によって、煙検出装置101及び電気設備112に電力が提供される。
【0063】
煙検出装置101は、複数のセンサー104を含む。センサー104は、火災において放射される粒子を検出して反応するように構成されるイオン化センサーと、煙を検出するように構成される光電センサーと、検出装置を取り囲む大気中の一酸化炭素のレベルを検出するように構成される一酸化炭素センサーと、検出装置の周辺における温度を検出するように構成される温度センサー(過度な温度は火災の兆候でありうる)とを含む。
【0064】
図1に示す実施例では、電気設備112は照明部品であり、特に天井灯である。当業者は、本発明の代替の実施例において、電気設備が、天井扇風機、空調ユニット、電灯部品が組み込まれた天井扇風機、建物若しくは構造物に対して一体に形成されるか固定される他の種類の電灯又は他の電動部品を備えてもよいことを理解するだろう。
【0065】
照明部品112は、システム100が設置された空間を照らす。照明部品112は、複数の色相又は色及び幅広い照度で照らすように構成可能である。
【0066】
使用者は、システム100の制御入力106を介して、又は通信モジュール108を介してシステムと通信するアプリケーションを介して、所望の構成を選択することによって、照明装置112を構成して、所望の照明色相及び照度を生み出すことができる。
【0067】
センサー104は、検出装置の周辺内における環境パラメーターのレベルを監視する。センサー104によって、環境パラメーターのレベルに関する情報が、制御部102に提供される。制御部102は、検出されたレベルが、許容範囲内若しくは(事前に設定若しくは構成された)許容可能レベルにあるか、又は警報事態を示すレベルにあるかを判断する。
【0068】
或いは、センサー104は、次々とレベルを提供するのではなく、警報事態の状況において制御部102に信号を提供するように構成されてもよい。これは、特に、存在しているか否かのいずれかとして検出できる煙の場合に関係しうる。
【0069】
ステータス出力110が、スピーカーと複数のステータス電灯とを含む。代替の実施例では、ステータス出力は、装置から遠隔で配置される電灯若しくはスピーカー、又はベッド内に配置される振動マットといった、遠隔ステータス出力装置に接続されてもよい。振動マットは、非可聴警報信号を提供して、可聴信号による警告が不可能な人物に対して警報を提供することができる。
【0070】
図1に示すような本発明の実施例では、電源116によって、煙検出装置101と、制御部102と、通信モジュール108と、ステータス出力110とを含む、安全検出システム100の部品に電気的に接続される電気入力114に対して、電力が提供される。また、電気入力114によって電気設備112にも電力が提供される。図2に示す実施例では、電気入力114は、検出システム100が設置される建物又は構造物の主電源116に接続される。他の実施例では、電源は、他の種類の電源であってもよい。また、電気入力114は、主電力に代わるものとして、電池電力を安全検出システム100に提供するように構成される電池を含んでもよい。これは、特に、停電の状況において有利となりうる。
【0071】
制御部102は、その動作状態間における変遷を通して煙検出装置101を制御する。通常の使用方法では、検出装置101は、大半の時間を検出動作状態で動作する。検出装置は、検出動作状態において、検出可能な環境パラメーターのレベルを感知する。
【0072】
検出装置101は、警報状況(又は緊急事態)の状況において、警報動作状態に入る。警報動作状態における検出装置101の機能性は、警報状況が生じている際の検出装置101の警報及び構成設定の特性に依存する。
【0073】
検出装置101は、スピーカーから発せられる可聴信号及びステータス電灯の照明を介して、警報状況を示すように構成される。また、検出装置は、通信ネットワークを介して、ハブ装置、遠隔アプリケーション及び使用者の携帯電話を含む遠隔装置に警報情報を送るように構成されてもよい。また、検出装置101は、無線又は有線通信ネットワークを介して、ピア検出装置に警報情報を送るように構成されてもよい。
【0074】
図1に示す実施例では、検出装置101は、センサー104が警報状況を検出した状況において、制御部102と電気設備112との間の通信リンク118を介して、電気設備112に制御信号を送るように構成される。通信リンク118を介して送られる制御信号は、緊急事態の状況にある使用者を援助するために、電気設備の動作ステータスを変更するように構成される。
【0075】
電気設備112は、図1に示す実施例では天井灯である。この実施例では、制御部102は、通信リンク118を介して、天井灯112に制御信号を送って、天井灯112を点灯させ、緊急事態の状況において使用者が建物からの出口を確認できるように構成される。
【0076】
警報状況又は緊急事態の状況において、制御部102は、通信モジュールを介して、建物内に配置されたピア装置と通信して、煙検出装置101が緊急事態を検出し、警報動作ステータスに入ったことを示す。ピア検出装置は、ピア検出装置の構成に応じて、同じく警報動作ステータスに入るか、同じく対応するそれぞれの電気設備に制御信号を送って、緊急事態状況にある使用者を援助するように動作ステータスを変更するよう電気設備に指示することによって、この煙検出装置101からの通信の受信に応答してもよい。
【0077】
図2に示す実施例では、検出装置101は、ハブ装置210と、1つ以上の遠隔サーバーと、インターネット212と、1つ以上の移動通信装置206と、ピア検出装置202とを含む相互接続部品のネットワークと、通信可能に接続される。
【0078】
ハブ装置210は、住居又は建物内の選択電子装置と通信して制御する、中央制御点として作動する。ハブ装置210は、検出装置101及びピア検出装置202のそれぞれと通信可能に相互接続し、ステータス情報を検出装置101,202から受信して、構成及び制御情報を検出装置101,202に提供する。
【0079】
図2に示す本発明の実施例では、ハブ装置210は、IEEE802.11LANプロトコルに基づく無線インターネットプロトコルを介して、検出装置101,202と通信する。また、ハブ装置210は、クラウド内のサーバーとも通信可能に接続され、eメールプロトコル又はセルラーネットワークプロトコルを介した、ハブ装置210から遠隔サーバー上のアプリケーション及び使用者の携帯電話といった遠隔装置への、ステータス情報の送信を可能とする。また、ハブ装置210は、遠隔サーバー上で動作するアプリケーションから、又は遠隔の使用者の装置上で動作するアプリケーションから、構成情報を受信するように構成される。こうした構成情報は、ハブ装置210の動作、ハブ装置の検出装置との接続性、又は検出装置のハブ装置の構成に関する指示に関連してもよい。
【0080】
本発明のいくつかの実施例では、検出装置101,202は、限定的な通信接続性を有する簡易的な装置であってもよい。例えば、検出装置101,202は、通信ネットワーク204を介して遠隔サーバー上のアプリケーションと通信するように構成されなくてもよい。むしろ、検出装置は、ハブ装置210のみと通信するように構成されてもよい。こうした実施例では、ハブ装置は、検出装置が外部アプリケーションと通信してステータス情報を提供し、外部アプリケーションが検出装置と通信して構成情報を提供する、リレー又はゲートウェイとして作動するだろう。有利には、こうした構成によって、複雑な、完全に通信可能に接続される検出装置を建物の各部屋に設置する必要性がなくなるだろう。検出装置の機能性の簡略化は、複雑性及び費用を削減させるという可能性をもつ。
【0081】
図2に示すような本発明の実施例では、検出装置101は、ピア検出装置(まとめて202を付す)と通信している。ピア検出装置202のそれぞれは、建物の異なる部屋又は領域に配置されて、建物の異なる部屋又は領域内の環境パラメーターを検出する。検出装置は、典型的な住宅家屋内において、台所、居間、寝室及び廊下のぞれぞれに配置されてもよい。
【0082】
ピア検出装置202は、検出装置101と実質的に同一であってもよいし、機能性及び目的の観点から異なっていてもよい。典型的には、台所に配置される検出装置は、例えば、台所内の、寝室と比べて必然的に高いレベルの熱、煙及び他の因子を考慮して、寝室に配置される検出装置とは異なるように構成されるだろう。
【0083】
検出装置101は、通信ネットワーク204を介して、ピア検出装置に通信可能に接続される。通信ネットワーク204は、無線インターネットプロトコルと、セルラーネットワークと、近距離無線通信ネットワークとを含む。また、図2に示す実施例では、検出装置101は、有線通信チャンネル208を介して、ピア検出装置202に通信可能に接続する。有線通信チャンネル208は、第2の通信手段を提供して、無線通信ネットワーク204の干渉又は妨害の状況において、検出装置間で通信できるようにする。
【0084】
検出装置101が警報状況を検出し、続いて警報状態に入る状況では、検出装置101は、通信ネットワーク204を介して又は有線通信チャンネル208を介して、1つ以上のピア検出装置202と通信して、警報動作状態に入ったことを示し、生じている警報状況の特性を示す。ピア通信装置202は、検出装置101が警報動作状態に入ったことの通信を受信して、同じく警報動作状態に入るように構成される。同様に、検出装置101は、ピア検出装置202が警報動作状態に入ったことを示す通信を受信して、警報動作状態に入るように構成される。
【0085】
検出装置101及びピア検出装置202は、音声的及び視覚的に同一の警報を示すことによって、又は緊急事態の状況において使用者が安全を確保するのを助ける、異なる警報応答を提供することによって、連携した警報応答を提供してもよい。検出装置及びピア検出装置と一体化された電気設備が天井灯である場合、異なる警報応答の一例では、煙のもとの近くに置かれた天井灯が赤く照らされ、安全出口への経路に沿って置かれた天井灯が緑に照らされて、使用者が安全出口を見つけるのを助けるだろう。
【0086】
安全検出システム100は、電力入力116を介して、電気入力114を建物の主電力に接続することによって設置される。有利には、安全検出システム100の電気的設置は、煙検出装置と電気設備との両方を電気的に接続するのに、単一の電気接続、すなわち、建物の電源に対する電気入力の電気接続のみを必要とする。
【0087】
また、設置の間、電気設備が組み込まれた安全検出システムは、電気設備112の機能を正すことを可能とし、煙検出装置101の位置調整のために取り付けられる位置で、建物に物理的に固定される。有利には、電気設備112と煙検出システム101との両方の物理的設置は、組み合わせられた安全検出システム100の設置の単一の工程において実現できる。
【0088】
図3は、本発明の実施例に係る、安全検出システムを含む建物300の概略図を示す。
【0089】
建物300は、建物300の天井310内に設置される、ダウンライトの形態をもつ電灯設備305を含む。煙検出装置315が、電灯設備305と一体化され、設備400及び天井310によって隠される。以下に更に詳細に述べるように、電灯設備305は、煙検出装置315へと空気が流れるようにする開口部を含んでもよい。
【0090】
電灯設備305は、住宅建造物において周知のように、壁スイッチ325を用いて切り替えられる切替型電力供給320に連結される。
【0091】
また、複数の更なる電灯設備330も切替型電力供給320に連結され、これによって、選択的にスイッチが入れられて建物300の内部を照らすようにしてもよい。
【0092】
電力供給320が切替型であることから、常に電源供給されてはおらず、このことから、電池が煙検出装置315に関連付けられて提供される。電池は、再充電可能又は交換可能であってもよい。
【0093】
また、電灯設備305、煙検出装置315及び更なる電灯設備330は、ハブ335にも連結される。ハブ335は、計算装置に関して周知のように、モデム340及びルーター345によってインターネットに連結される。これによって、電灯設備305の電灯及び更なる電灯設備330をスマートライトとして機能させることが可能となり、また、煙が検出された際に、電灯設備305及び更なる電灯設備330の光を連携して機能させることも可能となる。
【0094】
ハブ335は、使用者がシステムと直接相互作用可能となる、ヒューマンインターフェースを提供してもよい。こうした実施例では、ハブ335は、音声制御を可能とするようにマイクロホンを含んでもよい。例示的な例として、使用者は、誤った探知(例えば焦げたトースト)の場合に煙探知機を解除する命令といった音声命令を用いるシステムと、相互作用してもよい。
【0095】
最後に、スマートフォン350もハブ335に連結され、延いては、電灯設備305、煙検出装置315及び更なる電灯設備330にも連結される。これによって、スマートフォン350を用いた電灯設備305、煙検出装置315及び更なる電灯設備330の制御が可能となる。例示的な例として、スマートフォン350は、煙検出装置315の自主検査を開始したり、電灯設備305及び更なる電灯設備330の構成を変更したり、警報又は煙検出装置315に関する他の情報を変更したりするのに使用されてもよい。
【0096】
図4は、本発明の実施例に係る、建物内に設置するための電灯設備400の下方斜視図を示す。電灯設備400は、煙検出装置が設置された際に電灯設備400によって隠されるように、単一ユニット内へと組み込まれているが、電灯設備305及び煙検出装置315と同様である。図5は、電灯設備400の断面図を示し、図6は、電灯設備400の分解図を示す。
【0097】
電灯設備400は、建物の天井の円形状開口部内に設置するためのダウンライトの形態をもつ。電灯設備は、建物の天井内に受容されて、その内部へと延在するように構成される外側本体405を含む。面板410は、設備400の下端部に設けられ、ばね仕掛けの固定器具415を用いて、天井に対して保持されるように構成される。外側本体405は開口部よりも小さく、面板410は開口部よりも大きく、ばね仕掛けの固定器具415は、面板410を天井の下面に付勢する。
【0098】
図5に最もよく示されるように、電灯設備は、LEDアレイ425の形態をもつ電灯を収容する内側本体420を含む。内側本体420は、例えばアルミニウム製の面板410と一体に形成されることによって、LEDアレイ425に対する放熱板として機能してもよい。
【0099】
内側本体420は、その下端部にディフューザー430を含み、LEDアレイ425からの光が、領域を均一且つ審美的に満足に照らすことを可能とする。
【0100】
外側本体は、煙検出装置435を含む容器を画成する。容器は、円錐台状の形状をもつが、他の実施例では、実質的に円筒状の形状を含む他の形態が選ばれてもよい。電灯425は、容器内で煙検出装置435の下方に位置付けられることによって、煙検出装置435を隠す。このことから、電灯設備は、通常の電灯設備と同様の外観を有する。
【0101】
複数の開口部440が、面板410の周囲に位置付けられて、空気が容器内へと流れるのを可能とする。容器は、電灯430及び内側本体420の後方に位置付けられ、外側本体405と内側本体420との間に、図5において矢印によって示されるように空気が進みうる、流路が画成される。
【0102】
図6に最もよく示されるように、電灯設備400は、電灯設備400と他の装置(例えば他の電灯設備、又はスマートフォンといった計算装置)との間の無線通信を可能とする、無線(RF)アンテナモジュール445を含む。上述したように、こうした通信は、無線ハブを介してもよいし、インターネットを介してもよい。
【0103】
設備400は、バックアップとしての電池455と関連付けられる電力ケーブル450によって電源供給される。電力ケーブル450は、切替型電力供給であり、電灯425に直接電源供給するようになっている。このことから、電灯425は、電灯スイッチを用いてオン又はオフに切り替えられてもよい。
【0104】
バックアップ電池455は、電力ケーブル450のスイッチが切られた際に、すなわち、電灯425がオフになった際に、煙検出装置435及び無線(RF)アンテナモジュール445に電源供給するように構成される。このことから、煙検出装置435は、電力ケーブル450によって電力が提供されていない場合にも、完璧に機能することが可能となる。
【0105】
電灯設備400は、煙検出装置435に連結されて、先行技術の煙検出装置と同様の手法で煙の存在を知らせる、圧電ブザー460を含む。また、電灯425は、煙が検出されると警報モード(例えば赤く点滅する)で発光するように構成されてもよい。
【0106】
最後に、電灯設備は、煙検出装置435の試験段階を開始するのに用いられてもよい、試験ボタン465を含む。試験段階は、任意の適切な機能を含んでもよく、圧電ブザー460、電池455、又は設備400の任意の他の部品の試験を含んでもよい。
【0107】
面板410及び内側本体420は、頑丈でありながら軽量であり、電灯425に対する放熱板として機能するアルミニウムによって、一体に形成される。外側本体405は、面板410及び内側本体420と取り外し可能に係合してもよい。
【0108】
図7は、本発明の実施例に係る、天井700内に設置された電灯設備400の下方斜視図を示す。外側本体405は、天井700の開口部内に全体が受容され、面板410によって開口部が完全に隠される。このことから、一度電灯設備が設置されると、下から見えるのは面板710及びディフューザー430のみとなる。
【0109】
図8は、電灯設備400が設置された天井700及び隣接する2つの電灯設備800を示す。隣接する電灯設備800は、設置時の設備400と同様(又は同一)の外観を有するが、煙検出装置を含まない。このことから、電灯設備400は、外観が、電灯設備800と見た目的に同一(又は極めて同様)でありうるため、煙検出装置は建物内において不可視となる。
【0110】
電灯設備400及び設備800は、以下に更に詳細に述べるように、煙が検出された際に連携して動作するように、相互接続されてもよい。
【0111】
図9は、本発明の実施例に係る、建物内に設置するための、電灯設備900の下方斜視図を示す。電灯設備900は、電灯設備400と同様だが、ダウンライト型の電灯設備ではなく、ペンダント式の電灯設備を備える。図10は、電灯設備900の断面図を示し、図11は、電灯設備900の分解図を示す。
【0112】
設備900は、設備400の外側本体及び面板と同様の、面板910が取り付けられる本体905を含む。本体905は、煙検出装置435及び圧電ブザー460を受容するように構成され、面板910は、その縁部の周りに開口部915を含み、本体905によって画成される容器内への空気の流れを可能とする。設備400と略同じく、煙検出装置435は、設置時に電灯設備900によって隠される。
【0113】
設備900は、設備400の場合と同様に、ディフューザー及びLEDアレイの代わりに、その下端部にランプシェード925を含む、面板910から下方に延在するコード920を含む、ペンダントランプを備える。容易に分かるように、ランプシェードは、コード920によって電源供給される電灯(不可視)を収容するためのものである。
【0114】
設備900は、概して立方体の形状をもち、電池455と、RFアンテナモジュール445と、設備900の電気回路を含む主要プリント基板(PCB)935とを囲う、筐体930を含む。筐体は、天井空間内に受容されるように構成されるため、使用時には隠される。
【0115】
最後に、設備900は、設備900、特に煙検出装置435の試験工程を開始するための試験ボタン940を、面板910上に含む。
【0116】
図12は、天井700内に設置された設備900を示し、図13は、天井700内に設置された設備900の拡大部を示す。見て分かるように、筐体930及び本体905は全体的に隠されている。
【0117】
図14は、電灯設備900が設置された天井700及び隣接する2つの電灯設備1400を示す。隣接する電灯設備1400は、設置時の設備900と同様(又は同一)の外観を有するが、煙検出装置を含まない。このことから、電灯設備900は、外観が、電灯設備1400と見た目的に同一(又は極めて同様)でありうるため、煙検出装置は建物内において不可視となる。
【0118】
電灯設備900及び設備1400は、以下に更に詳細に述べるように、煙が検出された際に連携して動作するように相互接続されてもよい。
【0119】
図15は、温白色光を発して部屋を照らす、電灯設備400及び隣接する電灯設備800を示す。こうした構成は、電灯設備400,800が普段から領域を照らすのに使用されている場合に典型的である。
【0120】
図16は、警報構成にある、電灯設備400及び隣接する電灯設備800を示す。電灯設備400が赤い光を発する間、電灯設備800は温白色光を発して領域を照らす。当業者には、設備400,800の両方が、赤い光又は任意の適当な色相の光を発してもよく、任意の構成(例えば点滅する)であってもよいことが、容易に分かるであろう。
【0121】
上記の説明は、切替型電源に関する設備の使用に関わるものであったが、当業者には、設備が固定型の及び切替型の電力入力を含みうることが容易に分かるであろう。
【0122】
図17は、本発明の実施例に係る、安全検出システムを含む建物1700の概略図を示す。
【0123】
建物1700は、建物1700の天井310内に設置された、ダウンライトの形態をもつ電灯設備305を含む。煙検出装置315は、電灯設備305と一体化され、天井310によって隠される。上述したように、電灯設備305は、煙検出装置315へと空気が流れるようにする開口部を含んでもよい。
【0124】
電灯設備305及び煙検出装置315は、電力供給1705に連結され、電灯設備は、壁スイッチを用いて切り替えられる切替型電力供給1705である切替型電力供給1705aに連結され、煙検出装置315は、固定された電力供給1705bに連結される。このことから、煙検出装置315が連続的に電源供給される一方で、電灯設備は従来の手段を用いてオンオフされてもよい。
【0125】
当業者には、電灯設備305及び煙検出装置315は、代替の実施例において、いずれも固定された電力供給に連結され、電灯が信号伝達(例えば無線スイッチからの無線信号伝達)によってオンオフされてもよいことが、容易に分かるであろう。
【0126】
有利には、システムは、煙検出装置を人目につかないように設置することを可能とすることで、煙検出装置を建物全体に見映え悪く設置する必要性を軽減させる。煙検出装置は、電灯設備といった電気設備が建物全体で共通であることから、労務費を全く又はほとんど追加することなく、それらと関連付けて設置されてもよい。
【0127】
本明細書及び請求項では(もしあれば)、「備える」という用語、並びに「備える」及び「備える」を含むその派生語には、記載の整数のそれぞれが含まれるが、1つ以上の更なる整数を含むことは除外されない。
【0128】
本明細書を通した「一実施例」又は「実施例」への言及は、実施例と関連して説明された特定の特性、構造、又は特徴が、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。このため、本明細書を通した様々な箇所にある「一実施例では」又は「実施例では」という表現の存在は、全てが同じ実施例に言及している必要はない。また、特定の特性、構造、又は特徴が、任意の適当な手法によって、1つ以上の組み合わせで組み合わせられてもよい。
【0129】
本発明は、法律に従って、構造的又は系統的な特性に略特有の言語で記載されている。本明細書に記載の手段は、本発明を成立させる好適な形態を備えることから、本発明は、示される又は記載される特定の特性に限定されるものではないことが理解される。このため、本発明は、当業者によって適切に解釈される添付の請求項(もしあれば)の適した範囲内にある、その形態又は変形例のいずれかとして主張される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17