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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】間欠コーティング剥離紙の製造プロセス
(51)【国際特許分類】
   B05D 1/36 20060101AFI20240604BHJP
   B05D 5/08 20060101ALI20240604BHJP
   B05D 3/06 20060101ALI20240604BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B05D1/36 Z
B05D5/08 Z
B05D3/06 Z
B05D7/24 301P
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022073338
(22)【出願日】2022-04-27
(65)【公開番号】P2022171613
(43)【公開日】2022-11-11
【審査請求日】2022-04-27
(31)【優先権主張番号】202110485622.8
(32)【優先日】2021-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522170537
【氏名又は名称】フォーシャン・シンフェイ・ハイジーン・マテリアルズ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Foshan XinFei Hygiene Materials Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.18, Taojin Road, HengJiang Hardware Industrial Zone, Danzao Town, Nanhai District, Foshan, GuangDong, China (Postcode 528216)
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】ムー・ファンフェイ
【審査官】市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-072578(JP,A)
【文献】特開2021-087635(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111218850(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05D1/00-7/26
B32B1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)プライマーコーティング、送り出された基材の一面に均一にプライマーコーティング層を塗布するステップと、
b)オーブンでの1回乾燥、プライマーコーティングされた基材を高温オーブンで乾燥するステップと、
c)レーザーマーク印刷、基材を上下対称の印刷ローラーに進入させ、等間隔でレーザーマークを印刷し、レーザーマークが基材の幅方向の両側縁部に対称に分布されることを確保するステップと、
d)区間シリコンコーティング、レーザーマークのトラッキングをオンにして、レーザーマークを認識した後、時間t1が経過すると、基材の正面にシリコンコーティング動作を開始し、時間t2の後シリコンコーティングを停止し、シリコンコーティングの停止から次回のレーザーマーク認識完了までの継続時間はt3(t1=t3)であるステップと、
e)区間表裏面のヒートシール材料の正確塗布、レーザーマークのトラッキングをオンにして、レーザーマークを認識した直後、基材の表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を開始し、その後、時間t1が経過した後、ヒートシール材料の塗布を停止し、時間t2が経過した直後、次回の表裏面のヒートシール材料塗布動作をt3時間継続するステップと、
f)浮上式2回乾燥、上記の塗布動作が完了した基材を高温浮上オーブン内に入れ、非接触形態で乾燥して間欠コーティング剥離紙を得た後、巻き取るステップと、で構成される、ことを特徴とする間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項2】
前記ステップdのシリコンコーティング動作で使用されるシリコンオイルコーティングの粘度が170~300mPa・sである、ことを特徴とする請求項1に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項3】
前記ステップeは、基材の正面と裏面にそれぞれ1本の接着剤供給ローラーと1本の間欠塗布ローラーを設けることで、表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を実行し、正面の間欠塗布ローラーの凸面は裏面の間欠塗布ローラーの凸面と押合され、押合のとき、正面の間欠塗布ローラーの凸面の中心軸線と裏面の間欠塗布ローラーの凸面の中心軸線のオフセット量≦0.1μmであり、前記基材は押合された面の間欠塗布ローラーと裏面の間欠塗布ローラーの隙間から輸送される、ことを特徴とする請求項1に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項4】
前記ステップeでは、ヒートシール材料を塗布する動作におけるヒートシール材料の塗布粘度が30~50mPa・sである、ことを特徴とする請求項3に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項5】
前記ステップdのシリコンコーティング動作は、3本または4本のシリコンオイル供給ローラー、1本の間欠塗布ローラーおよび1本の加圧ローラーで構成されたシリコンコーティング機構によって実施され、前記シリコンオイル供給ローラーは順次密着に接触させた後、前記間欠塗布ローラーに密着させ、最後に前記加圧ローラーと前記間欠塗布ローラーを接触させ、その中で、すべての前記シリコンオイル供給ローラー間の軸中心が一直線をなし、最後の前記シリコンオイル供給ローラーは前記加圧ローラー、間欠塗布ローラー間の軸中心とで一直線をなし、上記2本の異なる軸中心結線は相互に垂直である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項6】
前記間欠塗布ローラーはレーザーマークトラッキング制御電子軸によって駆動される、ことを特徴とする請求項3に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項7】
前記間欠塗布ローラーの表面に硬質コロイド材料層が設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【請求項8】
前記基材の坪量範囲が15~80g/mであり、体積重量の範囲が0.35~1g/mである、ことを特徴とする請求項1に記載の間欠コーティング剥離紙の製造プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離紙製造の技術分野に関し、具体的には、間欠コーティング剥離紙の製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、生理用ナプキン、生理用パッド、マタニティナプキンは、女性に一般的に受けは入れられている生理用品である。よく知られている女性生理用ナプキン、パッド、マタニティナプキンは、使用時にパンティーに接着するための接着面を備えるため、パッケージ時外部パッケージ膜から分離する必要がある。通常の方法は、接着面とパッケージ材料間に接着防止用隔離紙を介在させて、接着面がパッケージ材料に接着するのを防ぐことである。
使用時、まず外部パッケージ膜を開封した後隔離紙をはがして使用する必要があり、非常に不便である。パッケージ膜はほとんどプラスチック製品であり、環境保護に不利である。さらに、既存の製品は構造が相対的に複雑で、コストが高く、特に経済的に後進的な地域や農村まで普及するのは比較的困難である。また、自己接着性表面を備えた他の同様の製品も同じ欠陥がある。
剥離紙をパッケージ材料として使用すると、ある程度材料の分解問題を解決できるが、剥離紙の製造中、ヒートシールパッケージ用の剥離紙全体にシリコンオイルをコーティングする必要があるが、実際の使用では、ヒートシール領域にシリコンオイルを使用する必要がないため、剥離剤の無駄が多く、同時に縁側がヒートシールパッケージできないという問題を解決する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
背景技術における技術的欠陥に対して、本発明は、上記の技術的問題を解決し、実際のニーズを満たす間欠コーティング剥離紙の製造プロセスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
具体的な技術的解決策は以下の通りである。
間欠コーティング剥離紙の製造プロセスは、以下のステップで構成される。
a)プライマーコーティング、巻き戻された基材の一面に均一にプライマーコーティング層を塗布する。
b)オーブンでの1回乾燥、プライマーコーティングされた基材を高温オーブンで乾燥する。
c)レーザーマーク印刷、基材を上下対称の印刷ローラーに進入させ、等間隔でレーザーマークを印刷し、レーザーマークが基材の幅方向の両側縁部に対称に分布されることを確保する。
d)区間シリコンコーティング、レーザーマークのトラッキングをオンにして、レーザーマークを認識した後時間t1が経過すると、基材の正面にシリコンコーティング動作を開始し、時間t2の後シリコンコーティングを停止し、シリコンコーティングの停止から次回のレーザーマーク認識完了までの継続時間はt3(t1=t3)である。
e)区間表裏面のヒートシール材料の正確塗布、レーザーマークのトラッキングをオンにして、レーザーマークを認識した直後基材の表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を開始し、時間t1が経過した後、ヒートシール材料の塗布を停止し、時間t2が経過した後、次回の表裏面のヒートシール材料塗布動作をt3時間継続する。
f)浮上式2回乾燥、上記の塗布動作が完了した基材を高温浮上オーブン内に入れ、非接触形態で乾燥した後、巻き取る。
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップdのシリコンコーティング動作におけるシリコンオイルコーティングの粘度が170~300mPa・sである。
【0005】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップeは、基材の正面と裏面にそれぞれ1本の接着剤供給ローラーと1本の間欠転写塗布ローラーを設けることで、表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を実行し、正面の間欠転写塗布ローラーの凸面は裏面の間欠転写塗布ローラーの凸面と押合され、押合のとき、正面の間欠転写塗布ローラーの凸面の中心軸線と裏面の間欠転写塗布ローラーの凸面の中心軸線のオフセット量≦0.1μmであり、前記基材は押合された面の間欠転写塗布ローラーと裏面の間欠転写塗布ローラーの隙間から輸送される
【0006】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップeとステップfではヒートシール材料の塗布動作における接着剤の粘度が30~50mPa・sである。
【0007】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップdのシリコンコーティング動作は、3本または4本のシリコンオイル供給ローラー、1本の間欠塗布ローラーおよび1本の加圧ローラーで構成されたシリコンコーティング機構によって実施され、前記シリコンオイル供給ローラーは順次密着に接触させた後、前記間欠塗布ローラーに密着させ、最後に前記加圧ローラーと前記間欠塗布ローラーを接触させ、その中で、すべての前記シリコンオイル供給ローラー間の軸中心が一直線をなし、最後の前記シリコンオイル供給ローラーは前記加圧ローラー、間欠塗布ローラー間の軸中心とで一直線をなし、上記2本の異なる軸中心結線は相互に垂直である。
【0008】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記間欠塗布ローラーはレーザーマークトラッキング制御電子軸によって駆動される。
【0009】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記間欠塗布ローラーの表面に硬質コロイド材料層が設けられる。
【0010】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記基材用紙の坪量範囲が15~80g/mであり、体積重量の範囲が0.35~1g/mである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
1)製造された剥離紙は生理用ナプキン、パッド、マタニティナプキンの小パッケージに直接使用でき、自分の剥離層およびヒートシール層により、別の剥離紙を使用する必要がなく、全体が完全に分解できる構造であり、環境により優しい。
2)従来のヒートシール紙または剥離紙の塗布プロセス方式を改善し、シリコンオイルが全面に塗布する必要がなくなり、ヒートシール材料の塗布とシリコンオイルの塗布により重複塗布問題がなく100%の紙面利用率が達成され、少なくとも半分のコーティング材料コストを削減する。
3)同時に、紙や膜を基材とする剥離用パッケージ材料にも適用し、完成品は位置決めレーザーマークを有し、使用時の切断が容易になるだけでなく、後工程でその表面にパターンを精度よく印刷するプロセスにも有利であり、製造された完成品のパッケージ効果がより良好であり、より使用しやすい。
4)上記プロセスによって製造された間欠剥離紙材は、縁部のパッケージ構造の加工問題を大幅に解決し、製造された完成品は良好な縁部ヒートシールパッケージ性能を有し、パッケージ構造を簡素化要件を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のプロセスのフローチャートである。
図2】本発明により製造された間欠剥離紙の断面構造図である。
【符号の説明】
【0013】
1 基材
2 プライマーコーティング
3 レーザーマーク
4 剥離層
5 ヒートシール層
6 印刷ローラー
7 加圧ローラー
8 間欠塗布ローラー
9 接着剤供給ローラー
10 シリコンオイル供給ローラー
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面および関連する実施例を参照して本発明の実施形態を説明するが、以下の関連実施例は本発明自身を説明するために挙げられた好ましい実施例に過ぎず、本発明の実施形態は以下の実施例によって制限されなく、本発明の本分野における関連重要部材は、本分野に属する技術者にとっては知っている周知技術であ。
【0015】
本発明の説明において、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」などの用語で示される方位または位置関係は、図面に示される方位または位置関係であり、本発明の説明および簡素化のために使用され、かかる装置またはデバイスは必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作されるのを指示または暗示するものではないため、本発明の制限として解釈されるべきではない。
【0016】
図1および図2に示すように、間欠コーティング剥離紙の製造プロセスは、以下のステップで構成される。
a)プライマーコーティング、巻き戻した後の基材1の一面に均一にプライマーコーティング層2を塗布し、その中で、前記プライマーコーティング層2は、剥離紙におけるシリコンコーティングまたはヒートシール材料コーティング前に事前に完全充填する必要があるベース層であり、材料間の結合をより強固にすることができる。
b)オーブンでの1回乾燥、プライマーコーティングされた基材1を高温オーブンに入れて乾燥し、プライマーコーティングされた基材1をすぐ高温オーブンに入れて乾燥することが好ましく、浮上式オーブンを採用することが好ましく、プライマーコーティング面の物理的影響を回避し、後加工をスムーズに進めることができる一方、浮上式オーブンの乾燥効率が高く、ラインの高速運転に適し、製造効率を確保する。
c)レーザーマーク印刷、基材1を上下対称の印刷ローラー6に進入させ、等間隔でレーザーマーク3を印刷し、レーザーマーク3が基材1の幅方向の両側縁部に対称に分布され、レーザーマーク3の長さおよび幅が非常に小さく、厚さが無視できるため、剥離層4および接着層のコーティングに影響を及ぼさないが、後のコーティング作業に正確な位置決め基準を提供し、非常に便利であり、カスタマーがこのような材料を使用するとき、レーザーマークに基づいて剥離領域およびヒートシール領域を正確に位置決め、生理用品接着剤塗布領域と剥離領域のフィットを実現し、機器のヒートシール口がヒートシール領域に正確に押圧できる。
d)区間シリコンコーティング、レーザーマーク3のトラッキングをオンにして、レーザーマーク3を認識した後時間t1が経過すると、基材1の正面にシリコンをコーティング動作を開始し、時間t2が経過するとシリコンコーティングを停止し、シリコンコーティングの停止から次回のレーザーマーク3認識完了までの時間がt3であり、その中で、t1=t3、t1=t3=0sにするとシリコンオイルが全面に塗布され、間欠切断を実現するために、t1およびt3が0よりも大きい必要があり、時間t2は、シリコンオイルの塗布長さ変数、つまり剥離層4の長さを制御するためのものである。
レーザーマーク3は後の切断またはパターン印刷加工の位置決め基準であるため、t1=t3にすると、レーザーマーク3の位置が2段の隣接するシリコンオイル面/パターン間の接着領域の中心線であり、このように切断されたパッケージ用剥離紙は良好なヒートシール構造/完全なパターンを有する。
e)区間で表裏面にヒートシール材料を正確に塗布する、レーザーマーク3のトラッキングをオンにして、レーザーマーク3を認識した後すぐに基材1の表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を開始し、時間t1が経過すると、ヒートシール材料の塗布を停止し、時間t2が経過すると、すぐに次回の表裏面ヒートシール材料塗布動作を開始し、継続時間がt3である。
その中で、区間で表裏面にヒートシール材料を塗布するステップでの塗布領域は隣接するシリコンオイルコーティング領域つまり剥離層4間のヒートシール層5であり、パッケージに必要なヒートシール構造を形成し、レーザーマーク3の位置決め作用下で、ヒートシール材料の塗布領域は剥離区から正確に剥離でき、ヒートシール層5の均一性および完全性を確保し、コーティング材料の無駄がなく、ヒートシール材料の塗布操作によりヒートシール構造がより安定しており、両者が基材の両面に対称に設けられることにより、構造の完全性や使い勝てに有利であ同時に、材料の無駄を回避する。
f)浮上式2回乾燥、上記の塗布動作が完了した基材1を高温浮上オーブン内に入れ、非接触形態で乾燥した後、巻き取る。好ましくは、材料供給工程の直後に高温浮上式オーブン内に入れて乾燥し、紙面に物理的損傷を与え、廃棄製品が発生する状況を回避する。
【0017】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップdのシリコンコーティング動作で使用されるシリコンオイルコーティングの粘度が170~300mPa・sであり、この粘度のシリコンオイルは、溶媒物質の揮発がなく、6ローラー塗布により計量を正確に調節し、カスタマーの期待塗布量要件を満たし、この粘度下のシリコンオイルは200~400m/minの剥離紙送り速度に対応でき、この速度範囲は間欠剥離紙の製造にとって好ましい速度範囲であり、よく使用されているプロセスパラメータであり、200m/minの速度で製造された製品の品質と精度が最良であり、400m/minでは製造量が倍にしても、依然として良好な製品品質を維持でき、他の粘度のシリコンオイルを使用すると、同様の効果が得られず、この粘度のシリコンオイルは溶媒希釈必要がなく、溶媒残留が容易ではなく、より安全で、環境保護要件を満たす。
【0018】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップeは、基材の正面と裏面にそれぞれ1本の接着剤供給ローラーと1本の間欠転写塗布ローラーを設けることで、表裏面にヒートシール材料を塗布する動作を実行し、正面の間欠転写塗布ローラーの凸面は裏面の間欠転写塗布ローラーの凸面と押合され、押合のとき、正面の間欠転写塗布ローラーの凸面の中心軸線と裏面の間欠転写塗布ローラーの凸面の中心軸線のオフセット量≦0.1μmであり、前記基材は押合された面の間欠転写塗布ローラーと裏面の間欠転写塗布ローラーの隙間から輸送される
【0019】
その中で、前記間欠塗布ローラー8は間欠塗布面を備えた塗布機構であり、その間欠面の円弧長さは供給材料の長さを表し、この間欠塗布ローラー8はショア硬度85度の硬質コロイド材料を採用し、この硬度のコロイド材料は、本体原料がPU接着剤であり、従来技術でよく使用されているショア硬度60~70のゴムローラーよりも、濃度範囲のより大きいヒートシール塗布液材料に適応でき、大きい粘度のシリコンオイルにも適応でき、この硬度のコロイド材料で被覆された塗布ローラーはより良好な転写性能をを有し、塗布されたコロイド材料が最大限に利用でき、基材1の表面シリコンオイルの剥離層4とヒートシール層5の形成に有利であり、材料の無駄を減少し、メンテナンス場合の洗浄困難を減らす。
【0020】
この間欠面は実際ニーズに応じて長さを設定でき、間欠塗布ローラー8のカスタマイズを実現し、その中で、精度が1μm以下である必要があり、さまざまな製造仕様の間欠剥離紙を満たし、そうでないと接着剤塗布が範囲を超える可能性がある。同様に、この間欠塗布ローラー8の材料供給も他の間欠塗布材料にも適用でき、前記間欠塗布ローラー8のコーティングは、自体で実施することも、他の形態で材料を供給することもできる。
【0021】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップeにおけるヒートシール材料塗布動作で使用される?接着剤の粘度が30~50mPa・sであり、このタイプのヒートシール材料は、食品グレードのシルクタンパク質水溶液とポリヒドロキシ化合物の混合物を採用することが好ましく、接着のニーズを満たすだけでなく、最大の特徴は完全に分解できるのであり、また、カスタマーの要望に応じて、配合やコーティング量を調整することで、ヒートシール強度0.5~15N/15mmのヒートシール層構造を調整することができ、様々なパッケージおよび使用要件のパッケージ用紙に適用でき、特に生理用ナプキン、マタニティナプキン、看護パッドなどの小さな個人用吸収性製品に適し、このような製品は、使用のタイミングに特別な要件があることが多いため、適切に包装する必要があり、包装紙は製品から簡単に分離できる必要がある。
【0022】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記ステップdのシリコンコーティング動作は3本または4本のシリコンオイル供給ローラー10、1本の間欠塗布ローラー8および1本の加圧ローラー7で構成されたシリコンコーティング機構によって実施され、前記シリコンオイル供給ローラー10は順次密着に接触させた後、前記間欠塗布ローラー8に密着させ、最後に前記加圧ローラー7と前記間欠塗布ローラー8を接触させ、その中で、すべての前記シリコンオイル供給ローラー10間の軸中心が一直線をなし、最後の前記シリコンオイル供給ローラー10は前記加圧ローラー7、間欠塗布ローラー8間の軸中心とで一直線をなし、上記2本の異なる軸中心結線は相互に垂直である。
【0023】
この5ローラーまたは6ローラー構造によりシリコンオイルコーティングの正確および均一を確保し、特に剥離層4の成形はパッケージにとって非常に重要であり、間欠塗布は剥離層4を最大限に利用し、剥離層4とヒートシール層5の重なりを回避し、材料の無駄を減少し、この構造は0.3~1.5g/m範囲内でシリコンオイル量を正確に制御でき、ローラー数が多いほど、塗布精度が高くなり、シリコンオイル無駄が減り、コストを節約できる。
【0024】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記間欠塗布ローラー8はレーザーマーク3トラッキング制御電子軸によって駆動され、間欠塗布がレーザーマーク3に基づいて正確に位置決められ、正確な塗布を実現する。
【0025】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記間欠塗布ローラー8の表面にショア硬度が85度の硬質コロイド材料層が設けられる。その中で、剥離剤としてのシリコンオイルの粘度が170~300mPa・sであり、ヒートシール材料粘度が30~50mPa・sであるため、コーティング材料の固形分、粘度が異なると、レベリングが一致せず、ローラー面の処理要件が高く、凹凸ローラーはコロイド材料でコーティングを行い、比較的高い硬度の塗布ローラーの表面は材料粘性、速度の影響を受けず、塗布液を均一に安定してローラーに塗布し、塗布正確性を確保し、コストを削減し、長い耐用年数のために、PU接着剤を主なコロイド材料とするとより適切に要件を満たす。
【0026】
本発明のさらなる技術的解決策の1つとして、前記基材1の坪量範囲が15~80g/mであり、体積重量の範囲が0.35~1g/mであり、この基材1はパッケージでよく使用されている坪量範囲および体積重量範囲であり、パッケージの要件を満たすことができる。
【0027】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
1)製造された剥離紙は生理用ナプキン、パッド、マタニティナプキンの小パッケージに直接使用でき、自分の剥離層およびヒートシール層により、別の剥離紙を使用する必要がなく、全体が完全に分解できる構造であり、環境により優しい。
2)従来のヒートシール紙または剥離紙の塗布プロセス方式を改善し、シリコンオイルが全面に塗布する必要がなくなり、ヒートシール材料の塗布とシリコンオイルの塗布により重複塗布問題がなく100%の紙面利用率が達成され、少なくとも半分のコーティング材料コストを削減する。
3)同時に、紙や膜を基材とする剥離用パッケージ材料にも適用し、完成品は位置決めレーザーマークを有し、使用時の切断が容易になるだけでなく、後工程でその表面にパターンを精度よく印刷するプロセスにも有利であり、製造された完成品のパッケージ効果がより良好であり、より使用しやすい。
4)上記プロセスによって製造された間欠剥離紙材は、縁部のパッケージ構造の加工問題を大幅に解決し、製造された完成品は良好な縁部ヒートシールパッケージ性能を有し、パッケージ構造を簡素化要件を満たす。
【0028】
以上は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、当業者は、本発明の原理から逸脱することなく、様々な改善及び修正を加えることができ、これらの改善および修正はすべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2