(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】折り畳み可能画面を有するデバイス、折り畳み可能画面デバイスのためのタッチ制御方法、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240604BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240604BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
G06F3/041 640
G06F3/0488
G06F3/041 530
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2022506264
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(86)【国際出願番号】 CN2020104600
(87)【国際公開番号】W WO2021036628
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-03-09
(31)【優先権主張番号】201910817743.0
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ジン
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0198896(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104866222(CN,A)
【文献】欧州特許出願公開第03287886(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第109840061(CN,A)
【文献】特表2019-516187(JP,A)
【文献】リンクアップ,ゼロからはじめる ドコモ GALAXY Note Edge SC-01G スマートガイド 初版 ,第1版,日本,株式会社技術評論社 片岡 巌,2015年01月15日,p.124-125
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/03
G06F 3/041 - 3/047
H04M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを含む折り畳み可能画面を有するデバイスのためのタッチ制御方法であって、タッチセンサが前記ディスプレイ上に配置され、前記タッチセンサと前記ディスプレイとがタッチスクリーンを形成し、前記折り畳み可能画面は、第1の表示領域と、第2の表示領域と、第3の表示領域とを含み、前記デバイスが折り畳まれた形態にある場合、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との間の夾角が、第1の予め設定された角度よりも小さいか前記第1の予め設定された角度に等しく、前記第3の表示領域は、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との間に配置され、前記第3の表示領域は折り畳み可能領域であり、前記第3の表示領域が曲げられるまたは変形させられるときに、前記第3の表示領域はサイド画面を形成し、
前記方法は、
前記第1の表示領域が、
複数のアプリケーションのうちのいずれかのアプリケーションのインタフェースであって、前記複数のアプリケーションによって異なるタッチ制御領域及び複数のコントロールを含むインタフェースを表示する段階
を備え、
前記方法は更に、
前記第1の表示領域のコントロールが前記第3の表示領域にドラッグされるべきであることを確認する操作を検出する段階と、
前記第3の表示領域へのドラッグ対象である前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの少なくとも1つを選択するようにユーザに促す段階と、
前記第3の表示領域にドラッグされている前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの前記少なくとも1つを
前記第3の表示領域内で表示し、
前記第3の表示領域にドラッグされている前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの前記少なくとも1つを前記第1の表示領域内で非表示にする段階と、
タッチ操作である前記第3の表示領域内の第1の操作を検出する段階と、
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する段階と
を備える、方法。
【請求項2】
前記第3の表示領域にドラッグされた前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの前記少なくとも1つが位置する前記第3の表示領域内の領域のみを明るく表示する段階を更に備える
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第1の表示領域内の表示インタフェースおよび/または前記第2の表示領域内の表示インタフェースを更新する段階、または
前記第1の表示領域および前記第2の表示領域内の機能を調整する段階
を有する、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つのコントロールを含む、前記第1の表示領域内の第1のインタフェースを表示し、前記第1のインタフェース内の第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階であって、前記第1のコントロール
は前記第1のインタフェースから削除される、段階と、
ユーザにより前記第1のコントロール上で実行される操作を受信する段階と、
前記第1のインタフェース内の前記第1のコントロールに対応する機能を実行する段階と
をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のインタフェース内の第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする前記段階は、
前記第1のインタフェース内の予め設定されたコントロールを前記第1のコントロールとして用い、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階、
前記第1のインタフェース内で前記ユーザにより前記第1のコントロールとして指定されるコントロールを用い、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階、または
前記第1のインタフェース内の用いられることが最も多いか最も少ないコントロールを前記第1のコントロールとして検出し、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階
を有する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ムービー再生インタフェースが前記第1の表示領域に表示され、および/またはムービー再生インタフェースが前記第2の表示領域に表示される場合、前記第3の表示領域内の第1の操作を検出し、前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第3の表示領域内の前記第1の操作を検出し、前記ムービー再生インタフェース内の早送りまたは巻き戻しを実行する段階
を有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
画像プレビューインタフェースが前記第1の表示領域に表示され、および/または画像プレビューインタフェースが前記第2の表示領域に表示され、前記画像プレビューインタフェースが第1の画像を含む場合、前記第3の表示領域内の第1の操作を検出し、前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第3の表示領域内の前記第1の操作を検出し、前記第1の画像をズームインまたはズームアウトする段階
を有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第1の表示領域内の第1のタッチエリアが前記第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも小さいか前記第2のタッチエリアに等しいと判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第1の表示領域内の第1のタッチエリアが前記第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも大きいと判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第2の表示領域とユーザとの間の第1の距離が前記第1の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離よりも長いと判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第2の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離が前記第1の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離よりも短いと判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第1の表示領域内で第1のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第2の表示領域内で第2のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第1の表示領域がスクリーンオンであり、前記第2の表示領域がスクリーンオフであると判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第1の表示領域がスクリーンオフであり、前記第2の表示領域がスクリーンオンであると判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する前記段階は、
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域内の表示輝度の調整または前記デバイスの音量の調整という、前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域内の機能のうちの少なくとも1つを調整する段階
を有する、
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
折り畳み可能画面デバイスであって、
第1の表示領域と、第2の表示領域と、第3の表示領域とを有する折り畳み可能画面であって、前記折り畳み可能画面デバイスが折り畳まれた形態にある場合、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との間の夾角が、第1の予め設定された角度よりも小さいか前記第1の予め設定された角度に等しく、前記第3の表示領域は、前記第1の表示領域と前記第2の表示領域との間に配置されている、
折り畳み可能画面と、
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のメモリと
を備え、
前記折り畳み可能画面はディスプレイを含み、タッチセンサが前記ディスプレイ上に配置され、前記タッチセンサと前記ディスプレイとがタッチスクリーンを形成し、
前記第3の表示領域は折り畳み可能領域であり、前記第3の表示領域が曲げられるまたは変形させられるときに、前記第3の表示領域はサイド画面を形成し、
前記1つまたは複数のメモリは、1つまたは複数のコンピュータプログラムを格納し、前記1つまたは複数のコンピュータプログラムは、命令を含み、前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域に、
複数のアプリケーションのうちのいずれかのアプリケーションのインタフェースであって、前記複数のアプリケーションによって異なるタッチ制御領域及び複数のコントロールを含むインタフェースを表示する段階と、
前記第1の表示領域のコントロールが前記第3の表示領域にドラッグされるべきであることを確認する操作を検出する段階と、
前記第3の表示領域へのドラッグ対象である前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの少なくとも1つを選択するようにユーザに促す段階と
前記第3の表示領域にドラッグされている前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの前記少なくとも1つを
前記第3の表示領域内で表示し、前記第3の表示領域にドラッグされている前記第1の表示領域の前記コントロールのうちの前記少なくとも1つを前記第1の表示領域内で非表示にする段階と、
タッチ操作である前記第3の表示領域内の第1の操作を検出する段階と、
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域を制御する段階と
を実行することが可能になる、
折り畳み可能画面デバイス。
【請求項14】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域内の表示インタフェースおよび/または前記第2の表示領域内の表示インタフェースを更新する段階、または前記第1の表示領域および前記第2の表示領域内の機能を調整する段階
を実行することが可能になる、
請求項13に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項15】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
少なくとも1つのコントロールを含む、前記第1の表示領域内の第1のインタフェースを表示する段階と、
前記第1のインタフェース内の第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階であって、前記第1のコントロール
は前記第1のインタフェースから削除される、段階と、
ユーザにより前記第1のコントロール上で実行される操作を受信する段階と、
前記第1のインタフェース内の前記第1のコントロールに対応する機能を実行する段階と
を実行することが可能になる、
請求項13または14に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項16】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1のインタフェース内の予め設定されたコントロールを前記第1のコントロールとして用い、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階、
前記第1のインタフェース内で前記ユーザにより前記第1のコントロールとして指定されるコントロールを用い、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階、または
前記第1のインタフェース内の用いられることが最も多いか最も少ないコントロールを前記第1のコントロールとして検出し、前記第1のコントロールを前記第3の表示領域へマッピングする段階
を実行することが可能になる、
請求項15に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項17】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
ムービー再生インタフェースが前記第1の表示領域に表示され、および/またはムービー再生インタフェースが前記第2の表示領域に表示される場合、前記第3の表示領域内の前記第1の操作を検出し、前記ムービー再生インタフェース内の早送りまたは巻き戻しを実行する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から16のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項18】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
画像プレビューインタフェースが前記第1の表示領域に表示され、および/または画像プレビューインタフェースが前記第2の表示領域に表示され、前記画像プレビューインタフェースが第1の画像を含む場合、前記第3の表示領域内の前記第1の操作を検出し、前記第1の画像をズームインまたはズームアウトする段階
を実行することが可能になる、
請求項13から16のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項19】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域内の第1のタッチエリアが前記第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも小さいか前記第2のタッチエリアに等しいと判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第1の表示領域内の第1のタッチエリアが前記第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも大きいと判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から18のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項20】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第2の表示領域とユーザとの間の第1の距離が前記第1の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離よりも長いと判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第2の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離が前記第1の表示領域と前記ユーザとの間の第2の距離よりも短いと判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から18のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項21】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域内で第1のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第2の表示領域内で第2のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から18のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項22】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域がスクリーンオンであり、前記第2の表示領域がスクリーンオフであると判定された場合に前記第1の表示領域を制御する段階、または
前記第1の表示領域がスクリーンオフであり、前記第2の表示領域がスクリーンオンであると判定された場合に前記第2の表示領域を制御する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から18のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項23】
前記命令が前記1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、前記折り畳み可能画面デバイスは、
前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域内の表示輝度の調整または前記折り畳み可能画面デバイスの音量の調整という、前記第1の表示領域および/または前記第2の表示領域内の機能のうちの少なくとも1つを調整する段階
を実行することが可能になる、
請求項13から22のいずれか一項に記載の折り畳み可能画面デバイス。
【請求項24】
コンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、プログラム命令を含み、前記プログラム命令がコンピュータにより実行された場合、前記コンピュータは、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項25】
コンピュータに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2019年8月30日に中国国家知識財産権局に出願された、「折り畳み可能画面を有するデバイスおよび折り畳み可能画面デバイスのためのタッチ制御方法」と題する中国特許出願第201910817743.0号の優先権を主張する。当該特許出願は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願の実施形態は、電子技術分野に関し、特に、折り畳み可能画面を有するデバイスおよび折り畳み可能画面デバイスのためのタッチ制御方法に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話などのモバイルデバイスが普及して応用されるにつれ、大画面携帯電話に対する人々の要求はますます強くなっている。しかしながら、大画面携帯電話は、用途において非常にポータブルというわけではない。ポータビリティを向上させるために、伸縮可能かつ変形式の画面を有する折り畳み可能画面電話が、携帯電話の開発トレンドになっている。
【0004】
折り畳み可能画面電話の場合、折り畳まれていない形態における画面は大画面であり、折り畳まれた形態における画面は、主画面と、副画面と、画面が折り畳まれる領域であるサイド画面とを含み得る。
【0005】
折り畳み可能画面電話が折り畳まれた形態にある場合、サイド画面をどのように適切に利用するかは、検討が必要な課題である。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施形態の目的は、折り畳み可能電話のサイド画面を適切に利用してユーザエクスペリエンスを向上させるために、折り畳み可能画面を有するデバイスおよび折り畳み可能画面デバイスのためのタッチ制御方法を提供することである。
【0007】
前述の目的および別の目的は、独立請求項における特徴を用いることにより実現され得る。さらなる実装が、従属請求項、本明細書および添付図面に反映されている。
【0008】
第1の態様によれば、本願の一実施形態が、折り畳み可能画面を有するデバイスのためのタッチ制御方法を提供する。折り畳み可能画面は、第1の表示領域、第2の表示領域および第3の表示領域を含む。電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、第1の表示領域と第2の表示領域との間の夾角が、第1の予め設定された角度よりも小さいかそれに等しい。第3の表示領域は、第1の表示領域と第2の表示領域との間に配置される。方法は、第3の表示領域内での第1の操作を検出する段階と、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階とを含む。
【0009】
本願の本実施形態において、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、ユーザは、サイド画面を用いることにより、主画面および/または副画面を制御し得ることに留意されたい。サイド画面の利用が改善される。また、主画面上でのタッチ制御操作および/または副画面上でのタッチ制御操作をサイド画面へ転送できる。これにより、タッチ制御操作によって主画面および/または副画面がブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0010】
可能な設計において、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第1の表示領域内の表示インタフェースおよび/または第2の表示領域内の表示インタフェースを更新する段階、または第1の表示領域および第2の表示領域内の機能を制御する段階を含む。
【0011】
本願の本実施形態において、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、ユーザは、サイド画面を用いることにより主画面および/または副画面を制御してよく、例えば、主画面上の表示インタフェースおよび/または副画面上の表示インタフェースを更新してもよく、主画面上の機能および/または副画面上の機能を制御してもよいことに留意されたい。サイド画面の利用が改善される。主画面上でのタッチ制御操作および/または副画面上でのタッチ制御操作をサイド画面へ転送できる。これにより、タッチ制御操作によって主画面および/または副画面がブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0012】
可能な設計において、方法は、少なくとも1つのコントロールまたはコントロールを含む、第1の表示領域内の第1のインタフェースを表示し、第1のインタフェース内の第1のコントロールを第3の表示領域へマッピングする段階であって、第1のコントロールは、第1のインタフェース内で保持されるか、第1のインタフェースから削除される、段階と、ユーザにより第1のコントロール上で実行される操作を受信する段階と、第1のインタフェース内の第1のコントロールに対応する機能を実行する段階とをさらに含む。
【0013】
本願の本実施形態において、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、電子デバイスは、主画面上のコントロールおよび/または副画面上のコントロールをサイド画面へマッピングしてよい、つまり、サイド画面を用いることにより主画面および/または副画面を制御してよいことに留意されたい。サイド画面の利用が改善される。主画面上でのタッチ制御操作および/または副画面上でのタッチ制御操作をサイド画面へ転送できる。これにより、タッチ制御操作によって主画面および/または副画面がブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0014】
可能な設計において、第1のインタフェース内の第1のコントロールを第3の表示領域へマッピングする段階は、第1のインタフェース内の予め設定されたコントロールを第1のコントロールとして用い、第1のコントロールを第3の表示領域へマッピングする段階、第1のインタフェース内でユーザにより第1のコントロールとして指定されるコントロールを用い、第1のコントロールを第3の表示領域へマッピングする段階、または第1のインタフェース内の用いられることが最も多いか最も少ないコントロールを第1のコントロールとして検出し、第1のコントロールを第3の表示領域へマッピングする段階を有する。
【0015】
本願の本実施形態において、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、電子デバイスは、主画面上のコントロールおよび/または副画面上のコントロールをサイド画面へマッピングしてよい、つまり、サイド画面を用いることにより主画面および/または副画面を制御してよいことに留意されたい。どの1つのコントロール/複数のコントロールがサイド画面へマッピングされるかは、ユーザにより選択され得る。これにより、ユーザエクスペリエンスが向上する。本願の本実施形態において、サイド画面の利用が改善され得る。本願の本実施形態において、主画面上でのタッチ制御操作および/または副画面上でのタッチ制御操作をサイド画面へ転送できる。これにより、タッチ制御操作によって主画面および/または副画面がブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0016】
可能な設計において、ムービー再生インタフェースが第1の表示領域に表示され、および/またはムービー再生インタフェースが第2の表示領域に表示される場合、第3の表示領域内の第1の操作を検出し、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第3の表示領域内の第1の操作を検出し、ムービー再生インタフェース内の早送りまたは巻き戻しを実行する段階を有する。
【0017】
例えば、ムービー再生インタフェースが主画面に表示され、および/またはムービー再生インタフェースが副画面に表示される場合、ユーザは、サイド画面を用いることにより、ムービーを早送りしてもよく、巻き戻してもよい。従来技術では、主画面/副画面上での早送り操作または巻き戻し操作がムービーピクチャをブロックするので、ユーザエクスペリエンスの低下がもたらされる。本願の本実施形態では、早送り操作または巻き戻し操作は、サイド画面へ転送される。これにより、ムービーピクチャがブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0018】
可能な設計において、画像プレビューインタフェースが第1の表示領域に表示され、および/または画像プレビューインタフェースが第2の表示領域に表示され、画像プレビューインタフェースが第1の画像を含む場合、第3の表示領域内の第1の操作を検出し、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第3の表示領域内の第1の操作を検出し、第1の画像をズームインまたはズームアウトする段階を有する。
【0019】
例えば、画像が主画面に表示され、および/または画像が副画面に表示される場合、ユーザは、サイド画面を用いることにより、画像をズームアウトまたはズームインし得る。従来技術では、主画面/副画面上でのズームイン操作またはズームアウト操作が画像コンテンツをブロックするので、ユーザエクスペリエンスの低下がもたらされる。本願の本実施形態では、ズームイン操作またはズームアウト操作は、サイド画面へ転送される。これにより、画像コンテンツがブロックされることが回避され、より良いユーザエクスペリエンスが提供される。
【0020】
可能な設計において、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第1の表示領域内の第1のタッチエリアが第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも小さいと判定された場合に第1の表示領域を制御する段階、または第1の表示領域内の第1のタッチエリアが第2の表示領域内の第2のタッチエリアよりも大きいと判定された場合に第2の表示領域を制御する段階を有する。
【0021】
例えば、本願の本実施形態において、電子デバイスは、主画面がユーザと対向しているのか、または副画面がユーザと対向しているのかを判定し得る。主画面がユーザと対向している場合、主画面は、サイド画面上での操作を用いることにより制御され、または、副画面がユーザと対向している場合、副画面は、サイド画面上での操作を用いることにより制御される。電子デバイスは、主画面がユーザと対向しているのか、または副画面がユーザと対向しているかを複数の方式で判定し得る。例えば、主画面上の第1の接触エリアが副画面上の第2の接触エリアよりも大きい場合、これは、主画面がユーザとは逆向きであり、副画面がユーザと対向していることを示す。別の例では、副画面上の第2の接触エリアが主画面上の第1の接触エリアよりも大きい場合、これは、副画面がユーザとは逆向きであり、主画面がユーザと対向していることを示す。
【0022】
可能な設計において、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第2の表示領域とユーザとの間の第1の距離が第1の表示領域とユーザとの間の第2の距離よりも長いと判定された場合に第1の表示領域を制御する段階、または第2の表示領域とユーザとの間の第2の距離が第1の表示領域とユーザとの間の第2の距離よりも短いと判定された場合に第2の表示領域を制御する段階を有する。
【0023】
別の例では、電子デバイスはさらに、主画面とユーザとの間の距離および副画面とユーザとの間の距離に基づいて、主画面がユーザと対向しているのか、または副画面がユーザと対向しているのかを判定し得る。
【0024】
可能な設計において、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第1の表示領域が位置する第1の画面上で第1のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に第1の表示領域を制御する段階、または第2の表示領域が位置する第2の画面上で第2のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴を含んでいると判定された場合に第2の表示領域を制御する段階を有する。
【0025】
別の例では、電子デバイスはさらに、主画面が位置する第1の画面と副画面が位置する第2の画面とにそれぞれ配置されたカメラにより撮像された画像に基づいて、主画面がユーザと対向しているのか、または副画面がユーザと対向しているのかを判定し得る。
【0026】
可能な設計において、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第1の表示領域がスクリーンオンであり、第2の表示領域がスクリーンオフであると判定された場合に第1の表示領域を制御する段階、または第1の表示領域がスクリーンオフであり、第2の表示領域がスクリーンオンであると判定された場合に第2の表示領域を制御する段階を有する。
【0027】
別の例では、主画面がオフであり、副画面がオンである場合、副画面は、サイド画面上での操作を用いることにより制御され、または、副画面がオフであり、主画面がオンである場合、主画面は、サイド画面上での操作を用いることにより制御される。
【0028】
可能な設計において、電子デバイスはさらに、第1の表示領域および/または第2の表示領域内の表示輝度を調整してもよく、電子デバイスの音量を調整してもよい。
【0029】
電子デバイスはさらに、サイド画面上での操作を用いることにより表示輝度または音量を調整し得ることに留意されたい。
【0030】
可能な設計において、第1の操作は、タップ操作、ダブルタップ操作、タッチおよび保持操作、スライド操作または保持およびスライド操作のいずれか1つを含む。
【0031】
前述のいくつかの第1の操作は限定ではなく例に過ぎないことを理解されたい。
【0032】
第2の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、折り畳み可能画面、1つまたは複数のプロセッサおよび1つまたは複数のメモリを含む。1つまたは複数のメモリは、1つまたは複数のコンピュータプログラムを格納し、1つまたは複数のコンピュータプログラムは、命令を含む。命令が1つまたは複数のプロセッサにより実行された場合、電子デバイスは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける技術的解決手段を実行することが可能になる。
【0033】
第3の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける方法を実行するモジュール/ユニットを含む。これらのモジュール/ユニットは、ハードウェアによって実装されてもよく、対応するソフトウェアを実行することによりハードウェアによって実装されてもよい。
【0034】
第4の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、チップを提供する。チップは、電子デバイス内のメモリに結合され、本願の実施形態の第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける技術的解決手段を実行する。本願の本実施形態において、「結合」は、2つのコンポーネントが互いに直接または間接的に接続されることを意味する。
【0035】
第5の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムが電子デバイス上で実行された場合、電子デバイスは、本願の実施形態の第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける技術的解決手段を実行することが可能になる。
【0036】
第6の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品が電子デバイス上で実行された場合、電子デバイスは、本願の実施形態の第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける技術的解決手段を実行することが可能になる。
【0037】
第7の態様によれば、本願の一実施形態がさらに、電子デバイス上のグラフィカルユーザインタフェースを提供する。電子デバイスは、折り畳み可能画面、1つまたは複数のメモリおよび1つまたは複数のプロセッサを有する。1つまたは複数のプロセッサは、1つまたは複数のメモリに格納された1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行するように構成される。グラフィカルユーザインタフェースは、電子デバイスが本願の実施形態の第1の態様または第1の態様の可能な設計のいずれか1つにおける技術的解決手段を実行した場合に表示されるグラフィカルユーザインタフェースを含む。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本願の一実施形態による電子デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【0039】
【
図2】本願の一実施形態による電子デバイスのソフトウェア構造の概略図である。
【0040】
【
図3(a)】本願の一実施形態による左右折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図3(b)】本願の一実施形態による左右折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図3(c)】本願の一実施形態による左右折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図3(d)】本願の一実施形態による左右折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【0041】
【
図4】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスの異なる物理的形態に対応する折り畳まれていない角度の概略図である。
【0042】
【
図5(a)】本願の一実施形態による上下折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図5(b)】本願の一実施形態による上下折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図5(c)】本願の一実施形態による上下折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【
図5(d)】本願の一実施形態による上下折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスの物理的形態の概略図である。
【0043】
【
図6(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスの保持状態の概略図である。
【
図6(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスの保持状態の概略図である。
【0044】
【
図7(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図7(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【0045】
【
図8(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図8(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【0046】
【
図9(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図9(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図9(c)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【0047】
【
図10(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図10(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【
図10(c)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのグラフィカルユーザインタフェースの概略図である。
【0048】
【
図11】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上の主画面上の領域とサイド画面上の領域との間のマッピングの概略図である。
【0049】
【
図12】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上の主画面上のタッチ制御領域へのサイド画面上のタッチ制御領域のマッピングの概略図である。
【0050】
【
図13A】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上の主画面上のスライド操作へのサイド画面上のスライド操作のマッピングの概略図である。
【0051】
【
図13B】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上の主画面上のスライド操作へのサイド画面上のスライド操作のマッピングの概略図である。
【0052】
【
図14(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(c)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(d)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(e)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(f)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(g)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図14(h)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【0053】
【
図15(a)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図15(b)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図15(c)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【
図15(d)】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイス上のサイド画面への主画面上のコントロールのマッピングの概略図である。
【0054】
【
図16】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスの主画面および副画面上で検出された指紋の概略図である。
【0055】
【
図17】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのためのタッチ制御方法の概略フローチャートである。
【0056】
【
図18】本願の一実施形態による折り畳み可能電子デバイスのためのタッチ制御方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下では、本願の以下の実施形態における添付図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決手段を詳細に説明する。
【0058】
以下の実施形態において用いられる用語は、特定の実施形態を説明するよう意図されているに過ぎず、本願を限定するようには意図されていない。文脈上の明確な別段の定めがない限り、本願の本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられる、単数形の「1つ」、「a」、「the」、「前述の」、「この」および「一方」という用語は、「1つまたは複数の」のような形を含むようにも意図されている。本願の実施形態において、「1つまたは複数」は、1つ、2つまたはそれよりも多くを意味することをさらに理解されたい。加えて、「および/または」は、関連する対象間の対応関係を説明しており、3つの関係が存在し得ることを示す。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する事例と、AおよびBの両方が存在する事例と、Bのみが存在する事例とを示し得る。AおよびBは、単数であっても複数であってもよい。「/」という文字は概して、関連する対象間の「または」の関係を示す。
【0059】
本明細書において説明される「一実施形態」または「いくつかの実施形態」等についての言及は、本願の1つまたは複数の実施形態が、当該実施形態を参照して説明される特定の機能、構造または特徴を含むことを示す。したがって、本明細書において、異なる箇所に現れる「一実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「他のいくつかの実施形態において」および「他の実施形態において」などの記載は、同じ実施形態への言及を必ずしも意味せず、代わりに、それらの記載は、他の態様で別途具体的に強調されない限り、当該実施形態の全てではなく1つまたは複数を意味する。他の態様で別途具体的に強調されない限り、「含む(include)」、「有する(have)」という用語およびこれらの用語の変形は全て、「を含むがそれに限定されない」を意味する。
【0060】
当業者がより良く理解できるよう、本願の実施形態のいくつかの用語をまず、以下で説明する。
【0061】
本願の実施形態において、「少なくとも1つ」は、1つまたは複数を意味し、「複数」は、2つまたはそれよりも多くを意味する。加えて、本願の説明において、「第1の」および「第2の」などの用語は、区別および説明のために用いられているに過ぎず、相対的な重要性を示しているか示唆していると理解されるべきでもなく、順序を示しているか示唆していると理解されるべきでもないことを理解されたい。
【0062】
本願の実施形態におけるアプリケーション(application、app)プログラムは、略して、アプリケーションと称されることがあり、1つまたは複数の特定の機能を実装できるソフトウェアプログラムである。概して、複数のアプリケーション、例えば、インスタントメッセージングアプリケーション、ビデオアプリケーション、オーディオアプリケーションおよび撮影アプリケーションが、電子デバイスにインストールされ得る。インスタントメッセージングアプリケーションは、例えば、「Messages」アプリケーション、WeChat(登録商標)(WeChat)、WhatsApp(登録商標) Messenger、LINE(登録商標)(LINE)、画像共有(Instagram(登録商標))、Kakao Talk(登録商標)およびDingTalk(登録商標)であってよい。撮影アプリケーションは、例えば、カメラアプリケーション(システムカメラまたはサードパーティカメラアプリケーション)を含み得る。ビデオアプリケーションは、例えば、YouTube(登録商標)、Twitter(登録商標)、TikTok(登録商標)、iQIYI(登録商標)およびTencent Videoを含み得る。オーディオアプリケーションは、例えば、KuGou(登録商標)、EMUMOおよびQQ Musicを含み得る。以下の実施形態において言及されるアプリケーションは、電子デバイスの納品前にインストールされるアプリケーションであってもよく、電子デバイスを用いるプロセスにおいて、ユーザがネットワークからダウンロードするか、別の電子デバイスから取得するアプリケーションであってもよい。
【0063】
本願の一実施形態がタッチ制御方法を提供する。方法は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートバンドおよびスマートヘルメット)、車載デバイス、スマートホーム、拡張現実(augmented reality、AR)デバイス/仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブックまたはパーソナルデジタルアシスタント(PDA)などのサイド画面を有する任意の電子デバイスに適用され得る。本願の本実施形態において提供されるタッチ制御方法では、電子デバイスのサイド画面は、タッチ制御領域として用いられ得る。つまり、ユーザは、サイド画面上でタッチ制御操作を実行して、電子デバイスを制御し得る。いくつかの実施形態において、サイド画面を有する電子デバイスは、湾曲画面を有する電子デバイスであってよい。例えば、湾曲画面は、電子デバイスの前面または側面等に配置される。電子デバイスの前面に対応する表示領域は、主画面として用いられてよく、電子デバイスの側面に対応する表示領域は、サイド画面として用いられてよい。別の例では、サイド画面を有する電子デバイスは、代替的に、折り畳み可能画面、例えば折り畳み可能画面電話と共に構成された電子デバイスであってよい。折り畳み可能画面電話は、一例として用いられる。折り畳み可能画面電話が折り畳まれた形態にある場合、折り畳み可能画面上の曲げられた表示領域が、サイド画面として用いられ得る。本願の本実施形態において提供されるタッチ制御方法は、サイド画面を有する任意の電子デバイスに適用され得ることに留意されたい。本願の本実施形態では、詳細を1つずつ列挙しない。以下の実施形態では主に、折り畳み可能画面を有する電子デバイスを一例として用いることにより、説明を提供する。
【0064】
例えば、
図1は、折り畳み可能画面を有する電子デバイスの構造の概略図である。
【0065】
図1に示されるように、折り畳み可能電子デバイスは、プロセッサ110、外部メモリインタフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)ポート130、充電管理モジュール140、電源管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受信機170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モータ191、インジケータ192、カメラ193、ディスプレイ194および加入者識別モジュール(subscriber identity module、SIM)カードインタフェース195等を含み得る。
【0066】
プロセッサ110は、1つまたは複数の処理ユニットを含み得る。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(application processor、AP)、モデムプロセッサ、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit、GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor、ISP)、コントローラ、メモリ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ベースバンドプロセッサおよび/またはニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit、NPU)を含み得る。異なる処理ユニットが、独立のコンポーネントであってもよく、1つまたは複数のプロセッサに統合されてもよい。コントローラは、折り畳み可能電子デバイスの中枢部および司令部であってよい。コントローラは、命令オペレーションコードおよび時系列信号に基づいて操作制御信号を生成して、命令読み取りおよび命令実行の制御を完了し得る。プロセッサ110にはメモリがさらに配置されてよく、メモリは、命令およびデータを格納するように構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサ110内のメモリはキャッシュである。メモリは、プロセッサ110により用いられたか周期的に用いられている命令またはデータを格納し得る。プロセッサ110が命令またはデータを再び用いる必要がある場合、プロセッサは、命令またはデータをメモリから直接呼び出し得る。これにより、アクセスの繰り返しが回避され、プロセッサ110の待機時間が低減されるので、システム効率が向上する。
【0067】
USBポート130は、USB標準仕様に適合するポートであり、具体的には、mini-USBポート、micro USBポートまたはUSBタイプCポート等であってよい。USBポート130は、折り畳み可能電子デバイスを充電するための充電器に接続するために用いられてもよく、折り畳み可能電子デバイスと周辺デバイスとの間でデータを伝送するために用いられてもよい。充電管理モジュール140は、充電器から充電入力を受信するように構成される。電源管理モジュール141は、バッテリ142および充電管理モジュール140をプロセッサ110に接続するように構成される。電源管理モジュール141は、バッテリ142および/または充電管理モジュール140からの入力を受信し、プロセッサ110、内部メモリ121、外部メモリ、ディスプレイ194、カメラ193および無線通信モジュール160等に電力を供給する。
【0068】
折り畳み可能電子デバイスの無線通信機能が、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサおよびベースバンドプロセッサ等を通じて実装され得る。アンテナ1およびアンテナ2は、電磁波信号を伝送および受信するように構成される。折り畳み可能電子デバイス内の各アンテナは、1つまたは複数の通信帯域をカバーするように構成され得る。さらに、異なるアンテナを多重化して、アンテナの利用を改善し得る。例えば、アンテナ1は、無線ローカルエリアネットワーク内のダイバーシティアンテナとして多重化され得る。他のいくつかの実施形態において、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて用いられ得る。
【0069】
モバイル通信モジュール150は、2G/3G/4G/5G等を含む、折り畳み可能電子デバイスに適用される無線通信解決手段を提供し得る。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器および低雑音増幅器(low noise amplifier、LNA)等を含み得る。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を通じて電磁波を受信してよく、受信した電磁波に対するフィルタリングおよび増幅などの処理を実行してよく、処理した電磁波を復調のためにモデムプロセッサへ伝送してよい。モバイル通信モジュール150はさらに、モデムプロセッサにより変調された信号を増幅し、アンテナ1を用いることにより、この信号を放射のために電磁波に変換し得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールが、プロセッサ110内に配置され得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150の少なくともいくつかの機能モジュールと、プロセッサ110の少なくともいくつかのモジュールとが、同じデバイス内に配置され得る。
【0070】
無線通信モジュール160は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ、(wireless fidelity、Wi-Fi(登録商標))ネットワーク)、Bluetooth(登録商標)(Bluetooth、BT)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system、GNSS)、周波数変調(frequency modulation、FM)、近距離無線通信(near field communication、NFC)技術、赤外線(infrared、IR)技術等を含む、折り畳み可能電子デバイスに適用される無線通信解決手段を提供し得る。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを統合した1つまたは複数のコンポーネントであってよい。無線通信モジュール160は、アンテナ2を通じて電磁波を受信し、電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリング処理を実行し、処理した信号をプロセッサ110へ送信する。無線通信モジュール160はさらに、送信対象信号をプロセッサ110から受信してよく、この信号に対して周波数変調および増幅を実行してよく、処理した信号を、放射のためにアンテナ2を通じて電磁波に変換してよい。
【0071】
いくつかの実施形態において、折り畳み可能電子デバイスのアンテナ1は、モバイル通信モジュール150に結合されており、アンテナ2は、無線通信モジュール160に結合されている。その結果、折り畳み可能電子デバイスは、無線通信技術を用いることにより、ネットワークおよび別のデバイスと通信し得る。無線通信技術は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(global system for mobile communications、GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA(登録商標))、時分割符号分割多元接続(time-division code division multiple access、TD-CDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、IR技術および/または同様のものを含み得る。GNSSは、全地球測位システム(global positioning system、GPS)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system、GLONASS)、北斗衛星測位システム(BeiDou navigation satellite system、BDS)、準天頂衛星システム(quasi-zenith satellite system、QZSS)および/または静止衛星型補強システム(satellite based augmentation systems、SBAS)を含み得る。
【0072】
ディスプレイ194は、アプリケーションの表示インタフェース等を表示するように構成される。ディスプレイ194は、ディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルは、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(active-matrix organic light emitting diode、AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode、FLED)、Mini-LED、Micro-LED、Micro-OLEDまたは量子ドット発光ダイオード(quantum dot light emitting diodes、QLED)等であってよい。いくつかの実施形態において、折り畳み可能電子デバイスは、1個またはN個のディスプレイ194を含み得る。Nは、1よりも大きい正の整数である。
【0073】
カメラ193は、静止画像またはビデオを撮像するように構成される。いくつかの実施形態において、カメラ193は、少なくとも1つのカメラ、例えば、1つの正面カメラおよび1つの背面カメラを含み得る。
【0074】
内部メモリ121は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するように構成され得る。実行可能プログラムコードは、命令を含む。プロセッサ110は、内部メモリ121内に格納された命令を実行して、折り畳み可能電子デバイスの様々な機能アプリケーションと、データ処理とを実行する。内部メモリ121は、プログラム記憶エリアおよびデータ記憶エリアを含み得る。プログラム記憶エリアは、オペレーティングシステム、および少なくとも1つのアプリケーション(iQIYIアプリケーションまたはWeChatアプリケーションなど)のソフトウェアコード等を格納し得る。データ記憶エリアは、折り畳み可能電子デバイスを用いるプロセスにおいて生成されるデータ(例えば、画像またはビデオ)等を格納し得る。加えて、内部メモリ121は、高速ランダムアクセスメモリを含んでよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリおよびユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)をさらに含んでよい。
【0075】
外部メモリインタフェース120は、折り畳み可能電子デバイスの記憶容量を拡張するために、外部メモリカード、例えば、micro SDカードに接続するように構成され得る。外部メモリカードは、外部メモリインタフェース120を通じてプロセッサ110と通信して、データ記憶機能を実装する。例えば、ピクチャおよびビデオなどのファイルが、外部メモリカードに格納される。
【0076】
折り畳み可能電子デバイスは、オーディオモジュール170、スピーカ170A、受信機170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170Dおよびアプリケーションプロセッサ等を通じて、オーディオ機能、例えば、音楽再生および録音を実装し得る。
【0077】
センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロスコープセンサ180B、気圧センサ180C、磁気センサ180D、加速度センサ180E、距離センサ180F、光学式近接センサ180G、指紋センサ180H、温度センサ180J、タッチセンサ180K、周辺光センサ180Lおよび骨伝導センサ180M等を含み得る。
【0078】
圧力センサ180Aは、圧力信号を検知するように構成され、圧力信号を電気信号に変換できる。いくつかの実施形態において、圧力センサ180Aは、ディスプレイ194上に配置され得る。ジャイロスコープセンサ180Bは、折り畳み可能電子デバイスの動作姿勢を判定するように構成され得る。いくつかの実施形態において、3つの軸(すなわち、X軸、Y軸およびZ軸)を中心とした折り畳み可能電子デバイスの角速度は、ジャイロスコープセンサ180Bを用いることにより判定され得る。
【0079】
ジャイロスコープセンサ180Bは、撮影中に手ぶれ補正を実装するように構成され得る。気圧センサ180Cは、気圧を測定するように構成される。いくつかの実施形態において、折り畳み可能電子デバイスは、測位およびナビゲーションを支援するために、気圧センサ180Cにより測定される気圧値に基づいて標高を計算する。磁気センサ180Dは、ホール効果センサを含む。折り畳み可能電子デバイスは、磁気センサ180Dを用いることにより、フリップ型レザーケースの開閉を検出し得る。いくつかの実施形態において、折り畳み可能電子デバイスが折り畳み式電話である場合、折り畳み可能電子デバイスは、磁気センサ180Dを用いることにより、フリップカバーの開閉を検出し得る。さらに、フリップカバーの開放時の自動ロック解除などの機能が、レザーケースの検出された開状態もしくは閉状態またはフリップカバーの検出された開状態もしくは閉状態に基づいて設定される。加速度センサ180Eは、折り畳み可能電子デバイスの(通常は3つの軸上の)様々な方向における加速度を検出してよく、電子デバイスが静止しているときの重力の大きさおよび方向を検出してよい。加速度センサ180Eは、電子デバイスの姿勢を認識するようにさらに構成されてよく、横長モードと縦長モードとの画面切り替え、歩数計または別の用途において用いられる。
【0080】
距離センサ180Fは、距離を測定するように構成される。折り畳み可能電子デバイスは、赤外線方式またはレーザ方式で距離を測定し得る。いくつかの実施形態において、撮影シナリオでは、折り畳み可能電子デバイスは、素早い合焦を実装するために、距離センサ180Fを用いることにより距離を測定し得る。光学式近接センサ180Gは、例えば、発光ダイオード(LED)と、フォトダイオードなどの光検出器とを含み得る。発光ダイオードは、赤外発光ダイオードであってよい。折り畳み可能電子デバイスは、発光ダイオードを通じて赤外光を発する。折り畳み可能電子デバイスは、フォトダイオードを用いることにより、近くの物体から反射された赤外光を検出する。十分な反射光が検出された場合、折り畳み可能電子デバイスは、折り畳み可能電子デバイスの近くに物体があると判定し得る。不十分な反射光が検出された場合、折り畳み可能電子デバイスは、折り畳み可能電子デバイスの近くに物体がないと判定し得る。折り畳み可能電子デバイスは、ユーザが通話を行うために折り畳み可能電子デバイスを耳の近くで保持していることを、光学式近接センサ180Gを用いることにより検出して、節電のためにスクリーンオフを自動的に実行し得る。また、光学式近接センサ180Gは、画面を自動的にロック解除またはロックするために、レザーケースモードまたはポケットモードで用いられ得る。
【0081】
周辺光センサ180Lは、周辺光の輝度を検知するように構成される。折り畳み可能電子デバイスは、検知した周辺光の輝度に基づいて、ディスプレイ194の輝度を適応的に調整し得る。また、周辺光センサ180Lは、撮影中にホワイトバランスを自動的に調整するように構成され得る。また、周辺光センサ180Lは、光学式近接センサ180Gと連携して、折り畳み可能電子デバイスがポケット内にあるかどうかを検出することで、偶発的タッチを回避し得る。指紋センサ180Hは、指紋を収集するように構成される。折り畳み可能電子デバイスは、収集した指紋の特徴を用いて、指紋ベースのロック解除、アプリケーションロックアクセス、指紋ベースの撮影および指紋ベースの通話応答等を実装し得る。
【0082】
温度センサ180Jは、温度を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、折り畳み可能電子デバイスは、温度センサ180Jにより検出された温度に基づいて、温度処理ポリシーを実行する。例えば、温度センサ180Jにより報告される温度が閾値を超えている場合、折り畳み可能電子デバイスは、温度センサ180Jの近くに位置するプロセッサの性能を下げることで、電力消費を低減して熱保護を実装する。他のいくつかの実施形態において、温度が別の閾値よりも低い場合、折り畳み可能電子デバイスは、バッテリ142を加熱して、低温に起因して折り畳み可能電子デバイスの異常なシャットダウンを防ぐ。他のいくつかの実施形態において、温度がさらに別の閾値よりも低い場合、折り畳み可能電子デバイスは、バッテリ142の出力電圧を上げて、低温に起因する異常なシャットダウンを回避する。
【0083】
タッチセンサ180Kは、「タッチパネル」とも称される。タッチセンサ180Kは、ディスプレイ194上に配置されてよく、タッチセンサ180Kおよびディスプレイ194は、「タッチ画面」とも称されるタッチスクリーンを形成する。タッチセンサ180Kは、タッチセンサ180K上でまたはタッチセンサ180Kの近くで実行されたタッチ操作を検出するように構成される。タッチセンサは、検出したタッチ操作をアプリケーションプロセッサへ転送して、タッチイベントのタイプを判定し得る。タッチ操作に関連する可視出力が、ディスプレイ194上に提供され得る。他のいくつかの実施形態において、タッチセンサ180Kは代替的に、折り畳み可能電子デバイスの表面上の、ディスプレイ194の位置とは異なる位置に配置され得る。
【0084】
骨伝導センサ180Mは、振動信号を取得し得る。いくつかの実施形態において、骨伝導センサ180Mは、人の発声部位の振動骨の振動信号を取得し得る。また、骨伝導センサ180Mは、人の脈拍に接触して血圧鼓動信号を受信し得る。
【0085】
ボタン190は、電源ボタンおよび音量ボタン等を含む。ボタン190は、機械式ボタンであってもよく、タッチボタンであってもよい。折り畳み可能電子デバイスは、ボタン入力を受信し、折り畳み可能電子デバイスのユーザ設定および機能制御に関連するボタン信号入力を生成し得る。モータ191は、振動プロンプトを生成し得る。モータ191は、着信振動プロンプトおよびタッチ振動フィードバックを生成するように構成され得る。例えば、異なるアプリケーション(例えば、撮影および音声再生)で実行されるタッチ操作は、異なる振動フィードバック効果に対応し得る。インジケータ192は、インジケータライトであってよく、充電ステータスおよび電力変化を示すように構成されてもよく、メッセージ、不在着信および通知等を示すように構成されてもよい。SIMカードインタフェース195は、SIMカードに接続するように構成される。SIMカードは、折り畳み可能電子デバイスとの接触または折り畳み可能電子デバイスからの分離を実装するために、SIMカードインタフェース195に挿入されてもよく、SIMカードインタフェース195から取り外されてもよい。
【0086】
図1に示されるコンポーネントが携帯電話に関する特定の限定を構成しないことが理解され得る。携帯電話は、図に示されるものよりも多いか少ないコンポーネントをさらに含んでもよく、いくつかのコンポーネントを組み合わせてもよく、いくつかのコンポーネントを分割してもよく、異なるコンポーネント配置を有してもよい。以下の実施形態は、
図1に示される折り畳み可能電子デバイスを一例として用いることにより、説明を提供する。
【0087】
図2は、本願の一実施形態による電子デバイスのソフトウェア構造のブロック図である。
図2に示されるように、電子デバイスのソフトウェア構造は、階層型アーキテクチャであってよい。例えば、ソフトウェアがいくつかの層に分割されてよく、各層が明確な役割および担当を有する。これらの層は、ソフトウェアインタフェースを通じて互いに通信する。いくつかの実施形態において、Android(登録商標)システムが、上部から下部へ、アプリケーション層、アプリケーションフレームワーク(framework、FWK)層、Androidランタイム(Android runtime)およびシステムライブラリならびにカーネル層という4つの層に分割されている。
【0088】
アプリケーション層は、一連のアプリケーションパッケージを含み得る。
図2に示されるように、アプリケーション層は、「カメラ」、「設定」、スキンモジュール、ユーザインタフェース(user interface、UI)およびサードパーティアプリケーション等を含み得る。サードパーティアプリケーションは、「WeChat」、「QQ」、「ギャラリー」、「カレンダー」、「電話」、「マップ」、「ナビゲーション」、「WLAN」、「Bluetooth」、「音楽」、「ビデオ」および「メッセージ」等を含み得る。
【0089】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーション層におけるアプリケーションのためのアプリケーションプログラミングインタフェース(application programming interface、API)およびプログラミングフレームワークを提供する。アプリケーションフレームワーク層は、いくつかの予め定義された機能を含み得る。
図3に示されるように、アプリケーションフレームワーク層は、ウィンドウマネージャ、コンテンツプロバイダ、ビューシステム、電話マネージャ、リソースマネージャおよび通知マネージャ等を含み得る。
【0090】
ウィンドウマネージャは、ウィンドウプログラムを管理するように構成される。ウィンドウマネージャは、ディスプレイのサイズの取得、ステータスバーがあるかどうかの判定、画面ロックの実行およびスクリーンショットの撮影等を行い得る。コンテンツプロバイダは、データを取得および格納し、データがアプリケーションによりアクセスされることを可能にするように構成される。データは、ビデオ、画像、音声、発信通話および着信通話、閲覧履歴およびブックマークならびに電話帳等を含み得る。
【0091】
ビューシステムは、テキストを表示するためのコントロールおよび画像を表示するためのコントロールなど、ビジュアルコントロールを含む。ビューシステムは、アプリケーションを構築するように構成され得る。表示インタフェースは、1つまたは複数のビューを含み得る。例えば、メッセージ通知アイコンを含む表示インタフェースは、テキスト表示ビューおよびピクチャ表示ビューを含み得る。
【0092】
電話マネージャは、電子デバイス100の通信機能、例えば、通話ステータス(通話応答または通話拒否を含む)の管理を提供するように構成される。
【0093】
リソースマネージャは、ローカライズされた文字列、アイコン、ピクチャ、レイアウトファイルおよびビデオファイルなど、アプリケーションのための様々なリソースを提供する。
【0094】
通知マネージャは、アプリケーションがステータスバーに通知情報を表示することを可能にし、通知型メッセージを伝達するように構成され得る。表示された通知情報は、短い一時停止の後に自動的に消え、ユーザインタラクションを必要としないことがある。例えば、通知マネージャは、ダウンロード完了およびメッセージプロンプト等の通知を提供するように構成される。代替的に、通知マネージャは、グラフまたはスクロールバーテキストの形態でシステムの上部ステータスバーに現れる通知、例えば、背景で実行されているアプリケーションの通知またはダイアログウィンドウの形態で画面に現れる通知であってよい。例えば、テキスト情報がステータスバーに表示されたり、アラート音が再生されたり、電子デバイスが振動したり、インジケータライトが点滅したりする。
【0095】
Androidランタイムは、カーネルライブラリおよび仮想マシンを含む。Androidランタイムは、Androidシステムのスケジューリングおよび管理を担う。
【0096】
カーネルライブラリは、Java(登録商標)言語で呼び出される必要がある機能、およびAndroidのカーネルライブラリ、という2つの部分を含む。アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層は、仮想マシン上で実行される。仮想マシンは、アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層におけるJavaファイルをバイナリファイルとして実行する。仮想マシンは、オブジェクトライフサイクル管理、スタック管理、スレッド管理、セキュリティおよび例外の管理ならびにガベージコレクションなどの機能を実装するように構成される。
【0097】
システムライブラリは、複数の機能モジュール、例えば、サーフェスマネージャ(surface manager)、メディアライブラリ(media library)、3次元グラフィックス処理ライブラリ(例えば、OpenGL ES)および2Dグラフィックスエンジン(例えば、SGL)を含み得る。
【0098】
サーフェスマネージャは、ディスプレイサブシステムを管理し、複数のアプリケーションについて2D層および3D層の融合を提供するように構成される。
【0099】
メディアライブラリは、音声およびビデオの再生および記録を複数の一般的に用いられる形式でサポートし、静止画像ファイル等をサポートする。メディアライブラリは、MPEG-4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPGおよびPNGなど、複数の音声符号化形式およびビデオ符号化形式をサポートし得る。
【0100】
3次元グラフィックス処理ライブラリは3次元グラフィックス描画、画像レンダリング、合成および層処理等を実装するように構成される。
【0101】
2Dグラフィックスエンジンは、2D描画のための描画エンジンである。
【0102】
加えて、システムライブラリは、電子デバイスの物理的形態を識別するように構成された形態検出モジュールをさらに含み得る。例えば、形態検出モジュールは、ハードウェア層における様々なタイプのセンサによりアップロードされるセンサデータに基づいて電子デバイスの物理的形態を判定するように構成され得る。物理的形態は、折り畳まれた形態、折り畳まれていない形態および特定の角度で半分折り畳まれた形態等を含み得る。システムライブラリは、サイド画面上の第1の表示領域/コントロールの第1の位置座標と、主画面/副画面上の第2の表示領域/コントロールの第2の位置座標とを記録するように構成され、かつ、第1の位置座標と第2の位置座標との間のマッピング関係を構築するように構成された座標マッピングモジュールをさらに含み得る。
【0103】
カーネル層は、ハードウェアとソフトウェアとの間の層である。カーネル層は、少なくとも、ディスプレイドライバ、カメラドライバ、オーディオドライバおよびセンサドライバを含む。
【0104】
本願の本実施形態において、ハードウェア層は、様々なタイプのセンサ、例えば、加速度センサ、ジャイロスコープセンサおよびタッチセンサを含み得る。
【0105】
以下では、本願の実施形態におけるタッチ制御方法に関連して、電子デバイスのソフトウェアおよびハードウェアの動作手順の一例を説明する。
【0106】
一例において、ハードウェア層におけるセンサが、センサデータを収集し得る。例えば、ハードウェア層におけるタッチセンサは、ユーザがサイド画面上の第1の表示領域/コントロールを選択する第1の操作を検出する。ハードウェア層は、カーネル層を用いることにより、センサデータをシステムライブラリへ送信し得る。システムライブラリ内の座標マッピングモジュールが、サイド画面上の第1の表示領域/コントロールの第1の座標と主画面上の第2の表示領域/コントロールの第2の座標との間のマッピング関係を格納し得る。したがって、座標マッピングモジュールは、第1の座標に対応する第2の座標を決定し得る。第2の座標は、主画面上の座標である。システムライブラリは、カーネル層を用いることによりハードウェア層を制御して、主画面上の第2の座標における操作に応答する。
【0107】
図3(a)から
図3(d)は、本願の一実施形態による折り畳み可能画面を有する電子デバイスの複数の物理的形態の概略図である。
図4は、本願の本実施形態による折り畳み可能画面を有する電子デバイスの異なる物理的形態に対応する折り畳まれていない角度の概略図である。以下の実施形態では、
図3および
図4を参照して、電子デバイスを説明する。
【0108】
図3(a)に示されるように、電子デバイスの折り畳み可能画面の表示領域は、第1の表示領域301、第2の表示領域302および第3の表示領域303という3つの領域を含み得る。第3の表示領域303は、折り畳み可能領域であってよい。第3の表示領域303が曲げられているか変形している場合、第3の表示領域303は、
図3(b)、
図3(c)および
図3(d)に示されるようなサイド画面を形成し得る。
【0109】
いくつかの実施形態において、電子デバイスの折り畳み可能画面は、画面全体であってよい。第1の表示領域、第2の表示領域および第3の表示領域は、画面全体上の異なる領域であってよい。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスの折り畳み可能画面は、複数の画面を連結することにより形成されてよく、例えば、3つの画面を連結することにより形成されてよい。第1の表示領域は、第1の画面上の表示領域であり、第2の表示領域は、第2の画面上の表示領域であり、第3の表示領域は、第3の画面上の表示領域である。これは、本願の実施形態において限定されない。折り畳み可能画面上の第1の表示領域が主画面として用いられてよく、第2の表示領域が副画面として用いられてよく、または、第1の表示領域が副画面として用いられてよく、第2の表示領域が主画面として用いられてよいことを理解されたい。主画面および副画面は、同じ機能または異なる機能を有し得る。具体的には、どの領域が主画面として用いられ、どの領域が副画面として用いられるかは、ユーザにより指定されてもよく、折り畳み可能電子デバイスの納品前にデフォルトで設定されてもよい。これは、本願の実施形態において限定されない。
【0110】
いくつかの実施形態において、折り畳み可能画面上の第1の表示領域301と第2の表示領域302との間の夾角が異なる場合、電子デバイスは、異なる物理的形態、例えば、折り畳まれた形態、特定の角度を有する半分折り畳まれた形態、または折り畳まれていない形態を形成し得る。物理的形態への折り畳み可能電子デバイスの画面の分割と、各物理的形態の定義とは、本願の実施形態において限定されないことを理解されたい。
【0111】
例えば、電子デバイスが折り畳まれていない形態にある場合、電子デバイスは、
図3(a)または
図3(b)に示され得る。具体的には、電子デバイスが折り畳まれていない形態にある場合、第1の表示領域301と第2の表示領域302との間の夾角が、第1の角度εである。
図4に示されるように、a2≦ε≦180度である。a2は、90度よりも大きく、180度よりも小さいかそれに等しい。例えば、a2は、150度または180度であってよい。
【0112】
例えば、電子デバイスが半分折り畳まれた形態にある場合、電子デバイスは、
図3(c)に示され得る。具体的には、電子デバイスが半分折り畳まれた形態にある場合、第1の表示領域301と第2の表示領域302との間の夾角が、第2の角度αである。
図4に示されるように、a1≦α≦a2である。a1は、0度よりも大きく、90度よりも小さいかそれに等しく、a2は、90度よりも大きいかそれに等しく、180度よりも小さい。例えば、a1は90度であってよく、a2は150度であってよい。
【0113】
例えば、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、電子デバイスは、
図3(d)に示され得る。具体的には、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、第1の表示領域301と第2の表示領域302との間の夾角が、第3の夾角βである。
図4に示されるように、0≦β≦a1である。a1は、0度よりも大きいかそれに等しく、90度よりも小さいかそれに等しい。例えば、a1は、0度または5度であってよい。本願の実施形態における特定の値範囲は限定ではなく一例に過ぎないことに留意されたい。
【0114】
前述の実施形態において、電子デバイスは、左右に折り畳まれる。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、代替的に、上下に折り畳まれ得る。例えば、
図3(a)では、折り曲げ部分が、
図3(a)においてさらに水平方向に分布していてよく、その結果、電子デバイスは、上下に折り畳まれてよい。例えば、
図5(a)に示されるように、電子デバイスの折り畳み可能画面は、第1の表示領域501、第2の表示領域502および第3の表示領域503を含み得る。第3の表示領域503は、折り畳み可能領域であってよい。第3の表示領域503が曲げられているか変形している場合、第1の表示領域501と第2の表示領域502との間の夾角が変化する。したがって、上下折り畳み可能電子デバイスは、3つの物理的形態、例えば、折り畳まれた形態、半分折り畳まれた形態および折り畳まれていない形態も含み得る。折り畳まれた形態は、
図5(d)に示される形態であってよく、半分折り畳まれた形態は、
図5(c)に示される形態であってよく、折り畳まれていない形態は、
図5(a)または
図5(b)に示される形態であってよい。
【0115】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、左右に折り畳まれてもよく、上下に折り畳まれてもよい。代替的に、電子デバイスは、上下に折り畳まれてよく、左右に折り畳まれてよい。本願の実施形態において提供されるタッチ制御方法は、様々な方向に折り畳まれる電子デバイスに適用され得る。以下の実施形態は、例えば、
図5(a)から
図5(d)に示される電子デバイスといった上下折り畳み式の折り畳み可能電子デバイスを一例として用いることにより、説明を提供する。具体的には、
図5(a)から
図5(d)に示される折り畳み可能電子デバイスについては、第1の表示領域501が主画面として用いられ、第2の表示領域502が副画面として用いられることが想定されている。
【0116】
本願の実施形態において、折り畳み可能画面と共に構成された電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、サイド画面が、ユーザのタッチ制御操作のための領域として用いられ得る。つまり、ユーザは、サイド画面上でタッチ制御操作を実行して、電子デバイスの主画面および/または副画面に表示されるコンテンツを制御し得る。可能なシナリオにおいて、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、主画面は、第1のアプリケーションの第1のインタフェースを表示し、副画面およびサイド画面はオフである。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された第1のタッチ制御操作を検出した後に、第1のタッチ制御操作を主画面上の第1のインタフェース内での第2のタッチ制御操作へマッピングして、主画面上の第1のインタフェースを制御し得る。別の可能なシナリオでは、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合において、ユーザによりサイド画面上で実行された第1のタッチ制御操作を検出したときは、電子デバイスは、第1のタッチ制御操作に応答して、表示輝度、およびスピーカの音量等を調整し得る。前述の可能な適用シナリオを以下の実施形態において詳細に説明する。
【0117】
いくつかの実施形態において、上下折り畳み可能電子デバイスには複数の保持状態、例えば、
図6(a)および
図6(b)における2つの保持状態があり得る。以下の実施形態において、
図6(b)に示される保持状態は、説明のための一例として用いられる。例えば、
図6(b)に示される保持状態において、ユーザは、左手の人差し指および/または右手の人差し指を用いることにより、サイド画面上でタッチ制御操作を実行して、主画面に表示されるコンテンツを制御し得る。
【0118】
シナリオ1:
【0119】
電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、主画面は第1のアプリケーションの第1のインタフェースを表示し、副画面および副画面はオフであり、タッチ制御機能がサイド画面について有効化されている。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された第1のタッチ制御操作を検出した後に、第1のタッチ制御操作を主画面上の第1のインタフェース内での第2のタッチ制御操作へマッピングして、主画面上の第1のインタフェースを制御し得る。
【0120】
例1:
【0121】
図7(a)に示されるように、電子デバイスの主画面がホーム画面701を表示し、副画面およびサイド画面がオフであり、タッチ制御機能がサイド画面について有効化されている。ホーム画面701は、1つまたは複数のアプリケーションのアイコンを含む。
図7(a)に示されるように、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された右方スライド操作を検出した場合、この右方スライド操作をホーム画面701上での右方スライド操作へマッピングし、右方スライド操作に応答して、別のホーム画面702を表示する。別のホーム画面702は、
図7(b)に示されるように、1つまたは複数のアプリケーションのアイコンを含む。この例では、電子デバイスが複数のホーム画面を含む場合、ユーザは、サイド画面上でスライド操作を実行することにより、異なるホーム画面を閲覧し得る。その結果、ユーザは、異なるホーム画面上の対応するアプリケーションを選択する。
【0122】
例2:
【0123】
図8(a)に示されるように、電子デバイスの主画面が「ギャラリー」アプリケーションからの画像801を表示し、副画面およびサイド画面がオフである。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された右方スライド操作を検出した場合、
図8(b)に示されるように、別の画像802を表示する。画像802は、「ギャラリー」アプリケーションからの画像801ではなく、別の画像である。例えば、「ギャラリー」アプリケーションが複数のアルバムを含む場合、画像802および画像801は、同じアルバム内の画像である。例えば、画像802は、画像801の次の画像、つまり、格納時間が画像801の直後である画像であってよい。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された左方スライド操作を検出した場合、画像801の前の画像、つまり、格納時間が画像801の直前である画像を表示する。
【0124】
例3:
【0125】
図9(a)に示されるように、電子デバイスの主画面が「ギャラリー」アプリケーションからの画像901を表示し、副画面およびサイド画面がオフである。サイド画面上でのユーザの1本の指の第1の左方スライド操作およびサイド画面上での別の指の第1の右方スライド操作の両方を電子デバイスが検出し、第1の左方スライド操作および第1の右方スライド操作がサイド画面の中央領域から縁部へ実行された操作である場合、電子デバイスは、
図9(b)に示されるように、画像901をズームインし得る。サイド画面上でのユーザの1本の指の第2の左方スライド操作およびサイド画面上での別の指の第2の右方スライド操作の両方を電子デバイスが検出し、第2の左方スライド操作および第2の右方スライド操作がサイド画面の縁部からサイド画面の中央領域へ実行されたスライド操作である場合、電子デバイスは、
図9(c)に示されるように、画像901をズームアウトし得る。
【0126】
例4:
【0127】
図10(a)に示されるように、電子デバイスの主画面が、iQIYIアプリケーションなどのビデオ再生アプリケーションの再生インタフェース1001を表示する。再生インタフェースは、現在再生されているムービーピクチャを含み、電子デバイスの副画面およびサイド画面がオフである。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された右方スライド操作を検出した場合、右方スライド操作をムービー再生インタフェースへマッピングして、
図10(b)に示されるように、ムービーを早送りしてよい。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された左方スライド操作を検出した場合、左方スライド操作をムービー再生インタフェースへマッピングして、
図10(c)に示されるように、ムービーを巻き戻してよい。
【0128】
いくつかの他の例において、ユーザはさらに、サイド画面上で別のタッチ制御操作を実行することにより、ムービー再生インタフェースを制御し得る。例えば、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行されたタップ/ダブルタップ操作を検出した場合、ムービーの再生を一時停止し得る。電子デバイスは、タップ/ダブルタップ操作を再び検出した場合、ムービーの再生を続け得る。
【0129】
いくつかの実施形態において、ユーザがサイド画面上のタッチ制御機能を知ることを容易にするために、電子デバイスは、ムービーの再生を始める場合、プロンプト情報を表示し得る。プロンプト情報は、サイド画面を用いることにより早送り、巻き戻しおよび一時停止等を実装するようユーザに促すために用いられる。プロンプト情報は、画像、テキスト、前景画像またはショートビデオ等であってよい。これは、本願の本実施形態において限定されない。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、早送り操作/巻き戻し操作をユーザが複数回トリガしていることを検出した後に、プロンプト情報を出力し得る。プロンプト情報は、サイド画面上で早送り/巻き戻し/一時停止を実行するようユーザに促すために用いられる。
【0130】
他の実施形態において、ユーザはさらに、サイド画面上でタッチ制御操作を実行することにより、電子デバイスの主画面上でページフリップ(例えば、閲覧のためのeブックのページフリップ)およびページリフレッシュ(例えば、連絡先の閲覧)等を実装し得る。これについて、ここでは1つずつ列挙しない。
【0131】
シナリオ2:
【0132】
例えば、電子デバイスは、折り畳まれた形態にあり、主画面は、第1のアプリケーションの第1のインタフェース、またはホーム画面を表示する。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行された第1のタッチ制御操作を検出した場合、第1のタッチ制御操作に応答して、表示輝度、およびスピーカの音量等を調整し得る。例えば、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行されたスライド操作/右方スライド操作を検出した場合、表示輝度もしくは主画面の音量を上げ、または、ユーザによりサイド画面上で実行された下方スライド操作/左方スライド操作を検出した場合、表示輝度もしくは主画面の音量および/または表示輝度もしくは副画面の音量を下げる。
【0133】
本願の本実施形態において、電子デバイスは、折り畳まれた形態になっており、主画面は、第1のインタフェースを表示しており、副画面およびサイド画面は、オフであってよく、タッチ制御機能が、サイド画面について有効化されていてよい。電子デバイスは、サイド画面上での第1のタッチ制御操作を主画面上での第2のタッチ制御操作へマッピングし得る。可能な実装において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を予め格納し得る(例えば、第1の表示領域および第2の表示領域は、ユーザにより定義される領域であってよい)。電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域内での第1のタッチ制御操作を検出した後に、マッピング関係に基づいて、第1のタッチ制御操作を主画面上の第2の表示領域内での第2のタッチ制御操作へマッピングする。本実施形態において、サイド画面上の第1の表示領域および主画面上の第2の表示領域は、ユーザにより定義されてもよく、システムによりデフォルトで設定されてもよい。これは、本願の本実施形態において限定されない。別の可能な実装において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域内での第1のタッチ制御操作を検出した後に、主画面上の第2の表示領域を座標変換関係に基づいて判定し、次に、第1のタッチ制御操作を主画面上の第2の表示領域内での第2のタッチ制御操作へマッピングしてよい。本実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を予め格納する必要がない。電子デバイスは、サイド画面上のどの領域でタッチ制御操作を検出したかにかかわらず、座標変換関係に基づいて、このタッチ制御操作を主画面上の対応する領域内でのタッチ制御操作へマッピングし得る。以下の実施形態においてこれを詳細に説明する。
【0134】
第1の可能な実装において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を予め格納する。
【0135】
例1:
【0136】
例えば、
図11に示されるように、電子デバイスの主画面が、第1のインタフェース1101を表示する。電子デバイスは、第1のインタフェース1101における領域A内のタッチ制御機能をサイド画面上の領域A1へマッピングし、第1のインタフェース1101における領域B内のタッチ制御機能をサイド画面上の領域B1へマッピングし得る。第1のインタフェース1101における領域Aおよび領域Bは、ユーザにより定義されてよく、サイド画面上の領域A1および領域B1も、ユーザにより定義されてよい。このように、ユーザは、サイド画面上の領域A1内でタッチ制御操作を実行することにより、主画面上の領域Aにわたってタッチ制御を実装でき、サイド画面上の領域B1内でタッチ制御操作を実行することにより、主画面上の領域Bにわたってタッチ制御を実装できる。いくつかの実施形態において、電子デバイスは、「設定」アプリケーションを用いることにより、サイド画面上の領域および主画面上の領域をマッピングのために選択し得る。具体的には、ユーザは、「設定」アプリケーションを用いることにより、主画面上の領域A1および領域B1ならびにサイド画面上の領域Aおよび領域Bを選択し得る。ユーザの選択に基づいて、電子デバイスは、領域A1と領域Aとの間のマッピング関係を確立し、領域Bと領域B1との間のマッピング関係を確立する。
【0137】
例えば、
図12に示されるように、ユーザが主画面上の領域2を選択し、電子デバイスが領域2の座標を格納してよく、例えば、領域2内の中心点Bの座標(x1+x2+x5,y2)を格納してよい。ユーザは、サイド画面上の領域1を選択し、電子デバイスは、領域1の座標を格納してよく、例えば、領域1内の中心点Aの座標(x1+x4,y3)を格納してよい。電子デバイスは、点Aと点Bとの間のマッピング関係を確立してもよく、領域1の面積および領域2の面積を記録し、領域1と領域2との間のマッピング関係をさらに確立してもよい。
【0138】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、領域A1と領域Aとの間のマッピング関係を確立した後に、サイド画面上の領域C1と主画面上の領域Cとの間のマッピングを確立した操作を検出する。しかしながら、領域C1は、領域A1と重なっている。この場合、可能な実装において、電子デバイスは、プロンプト情報を出力し得る。プロンプト情報は、領域C1が領域A1と重なっており、領域C1が再選択される必要があることを促すために用いられる。これにより、サイド画面上の2つの重複領域が主画面上の異なる領域に対応する事例を回避できる。別の可能な方式では、領域C1が領域A1と重なっている場合、電子デバイスは、領域C1と領域A1との重複領域の面積が予め設定された面積よりも大きいかどうかを判定し得る。領域C1と領域A1との重複領域の面積が予め設定された面積よりも大きい場合、電子デバイスは、プロンプト情報を出力して、領域C1を再選択するようユーザに促す。領域C1と領域A1との重複領域の面積が予め設定された面積よりも大きくない場合、電子デバイスは、主画面上の領域C1と領域Cとの間のマッピング関係を確立する。
【0139】
他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上の領域D1内で実行されたタッチ制御操作を検出すると共に、領域D1が領域A1と重なっていると判定する。電子デバイスは、重複領域の面積と領域D1の面積との比率を、重複領域の面積と領域A1の面積との比率と比較し得る。重複領域の面積と領域A1の面積との比率がより大きい場合、電子デバイスは、主画面上の対応する領域が領域Aであると判定する。重複領域の面積と領域D1の面積との比率がより大きい場合、電子デバイスは、領域D(図には示されていない)が領域D1に対応ており、主画面上にあると判定する。
【0140】
第2の可能な実装において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域内での第1のタッチ制御操作を検出した後に、主画面上の第2の表示領域を座標変換関係に基づいて判定し、次に、第1のタッチ制御操作を主画面上の第2の表示領域内での第2のタッチ制御操作へマッピングしてよい。
【0141】
例1:
【0142】
図13Aに示されるように、電子デバイスは、座標系を構築する。例えば、電子デバイスの短辺をY軸として、長軸をX軸として用いることにより、座標系を構築する。電子デバイスは、サイド画面上での第1のタッチ制御操作を検出し、第1のタッチ制御操作が実行されているタッチ制御領域の位置座標を決定する。第1のタッチ制御操作に対応するタッチ制御領域が
図13Aにおける領域1であると電子デバイスが判定することが想定されている。電子デバイスは、領域1内の点、例えば、中心点Aを決定し、次に、予め設定された操作関係に従って、主画面上の点Aに対応する点Bを決定し、次に、点Bに基づいて領域2を決定して、サイド画面上の領域1と主画面上の領域2との間のマッピングを実装し得る。例えば、
図13Aに示されるように、サイド画面上の点Aの座標が(x1+x4,y3)であり、点Bの座標が以下の操作関係に従って取得され得る。操作関係は、以下のとおりである。つまり、
点Bの水平座標:x1+x2+x4×x3/x2であり、x4が決定され、
点Bの垂直座標:y2=y3×Kであり、Kは比率値であり、予め設定された値、例えば、K=1であってよい。
【0143】
x1は副画面の幅であり、x2はサイド画面の幅であり、x3は主画面の幅であり、したがって、x1、x2およびx3は既知である。電子デバイスは、サイド画面上での第1のタッチ制御操作を検出した後に、x4およびy3に基づいて、第1のタッチ制御操作に対応する領域1と、領域1における中心点(または任意の他の点)とを決定する。したがって、主画面上の点Bの座標は、前述の式に従って取得され得る。例えば、電子デバイスは、点Bを中心として、第1の予め設定された値を半径として用いることにより、円領域を決定し得る。この円領域は領域2である。半径は、3cmまたは5cm等であってよい。半径の具体的な値が本願の本実施形態において限定されないことに留意されたい。加えて、電子デバイスはさらに、点Bを基準として用いることにより、別の形状の領域を決定し得る。この領域は、円領域ではないが、例えば、矩形の領域または正方形の領域である。これは、本願の本実施形態において限定されない。したがって、電子デバイスは、サイド画面上の領域1内での第1のタッチ制御操作を検出した場合、第1のタッチ制御操作を主画面上の領域2内での第2のタッチ制御操作へマッピングし得る。
【0144】
さらに
図13Aに示されるように、電子デバイスがサイド画面上の領域1を副画面上の領域3へマッピングする場合、
点Cの水平座標:x6=x4×x1/x2(x4が決定されている場合)、および
点Cの垂直座標:y4=K1×y3(K1は比例値であり、予め設定された値、例えば、K1=1であってよく、K1は、Kに等しくても等しくなくてもよい)
という式に従って計算が実行され得る。
【0145】
したがって、電子デバイスは、点Cの水平座標および垂直座標を取得し、さらに、領域3の位置を決定し得る。例えば、電子デバイスは、点Cを中心として、第2の予め設定された値を半径として用いることにより、円領域を決定し得る。この円領域は領域3である。第2の予め設定された値は、第1の予め設定された値と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態において、
図13Aに示されるように、電子デバイスがサイド画面上の領域4内での第1のタッチ制御操作を検出した場合において、領域4が領域1と重なっているときは、領域4および領域1の面積が比較され得る。領域4の面積がより大きい場合、電子デバイスは、領域4に対応し、かつ、主画面上にある領域5(図には示されていない)を決定し、次に、第1のタッチ制御操作を主画面上の領域5へマッピングする。領域1の面積がより大きい場合、電子デバイスは、領域1に対応し、かつ、主画面上にある領域2を決定し、次に、第1のタッチ制御操作を主画面上の領域2へマッピングする。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の領域4内での第1のタッチ制御操作を検出した場合において、領域4および領域1が重複領域を有していると判定したときは、重複領域の面積と領域1の面積との比率がより大きいか、または重複領域の面積と領域4の面積との比率がより大きいかを判定し得る。電子デバイスは、重複領域の面積と領域1の面積との比率がより大きいと判定した場合、主画面上の領域1と領域2との間のマッピング関係に基づいて、第1のタッチ制御操作を主画面上の領域2へマッピングする。電子デバイスは、重複領域の面積と領域4の面積との比率がより大きいと判定した場合、領域4に基づいて、領域4に対応し、かつ、主画面上にある領域5(図には示されていない)を決定し、次に、第1のタッチ制御操作を主画面上の領域5へマッピングする。
【0147】
例2:
【0148】
図13Bに示されるように、電子デバイスは、座標系を構築してよく、例えば、電子デバイスの短辺をY軸として、長軸をX軸として用いることにより、座標系を構築してよい。電子デバイスは、サイド画面上での第1のスライド操作を検出した後に、第1のスライド操作に対応する第1のタッチ制御領域を決定し得る。第1のタッチ制御領域が
図13Bに示される領域1であると想定すると、電子デバイスは、領域1内の点Aの座標および点Bの座標を決定する。例えば、点Aは、第1のスライド操作の始点であり、点Bは、第1のスライド操作の終点である。つまり、第1のスライド操作は、点Aから点Bへのスライドである。電子デバイスは、点Aの水平座標から点Bの水平座標へのオフセットがある(水平座標が異なる)と判定し、点Bの水平座標を点Cの水平座標へ補正し得る。例えば、電子デバイスは、始点Aの座標を基準として用いることにより垂直方向における補正を実行して、補正点、すなわち点Cの座標が(x1+x5,y4であることを確認し得る。したがって、電子デバイスは、垂直方向におけるサイド画面上での第1のスライド操作の距離が垂直軌跡L2(例えば、図における点Aから点Cへの破線)であると判定し得る。
【0149】
電子デバイスは、点Aを点A1へマッピングし得る。点A1の水平座標は、x1+x2+x5×x3/x2である(x5が決定されており、点A1の垂直座標がy1=y3×kであり、kが換算比、例えば、k=1である)。電子デバイスは、AとCとの間の距離1、つまり、y3-y4をさらに決定し、次に、A1とC1との間の距離2、つまり、(y3-y4)k1を計算し得る(k1は換算比であり、例えば、k1は、1に等しく、kと同じであってもkとは異なっていてもよい)。これは、本願の本実施形態において限定されない。
【0150】
したがって、電子デバイスは、主画面上の点A1の座標およびA1とC1との間の距離2を取得する。次に、電子デバイスは、A1とC1との間のスライド軌跡L1(
図13BにおけるA1とC1との間の破線)を決定し、サイド画面上のAからBへの第1のスライド軌跡を主画面上のA1からC1への第2のスライド軌跡へマッピングし得る。代替的に、電子デバイスは、A1およびC1を基準として用いることにより矩形、例えば、
図13Bにおける領域2を決定してよく、サイド画面上の領域1と主画面上の領域2との間のマッピング関係を確立してよい。
【0151】
前述の実施形態において、ユーザによりサイド画面上で実行される実際の操作は、点Aから点Bへの操作であり、電子デバイスは、AからBへの第1のスライド軌跡(傾斜軌跡)を主画面上の垂直軌跡、つまり、A1からC1への第2のスライド軌跡へマッピングする。他のいくつかの実施形態において、例えば、サイド画面の幅が比較的大きい場合、電子デバイスはまた、サイド画面上の点Aから点Bへのユーザの軌跡を主画面上のA1からB1への軌跡へマッピングし得る。これは、本願の本実施形態において限定されない。例えば、電子デバイスは、サイド画面上の点Aの座標を決定した後に、ABとACとの間の夾角およびAとBとの間の距離1をさらに決定し得る。電子デバイスは、点Aを点A1へマッピングし、換算比および距離1に基づいて距離2(すなわち、A1とB1との間の距離)を計算し、次に、夾角に基づいてA1からB1への軌跡を決定し、サイド画面上のAからBへの第1のスライド軌跡を主画面上のA1からB1への第2のスライド軌跡へマッピングし得る。
【0152】
前述の実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を確立する。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスはさらに、主画面/副画面上の第1のコントロールをサイド画面上の第1の表示領域へマッピングし得る。つまり、電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域と主画面/副画面上の第1のコントロールとの間のマッピング関係を確立する。
【0153】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能および/または副画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能をサイド画面上の第1の表示領域へマッピングし得る。主画面上の第1のコントロールおよび/または副画面上の第1のコントロールは、ユーザにより選択されてもよく、システムによりデフォルトで設定されてもよい。これは、本願の本実施形態において限定されない。サイド画面上の第1の表示領域は、代替的に、ユーザにより定義されてもよく、システムによりデフォルトで設定されてもよい。例えば、電子デバイスは、折り畳まれた形態にあり、主画面は、第1のアプリケーションの第1のインタフェースを表示し、サイド画面および副画面はオフである。電子デバイスは、第1のインタフェース内のコントロールにおけるタッチ制御機能をサイド画面上の第1の表示領域へマッピングし得る。一例において、主画面または副画面上の複数のコントロールがサイド画面へマッピングされる必要がある場合、主画面上の各コントロールは、サイド画面上の領域に対応し得る。別の例において、主画面または副画面上のコントロールがサイド画面上の第1の表示領域へマッピングされる必要がある場合、第1の表示領域は、サイド画面上の領域の全体または領域の一部であってよい。当然ながら、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能をサイド画面へマッピングした後に、主画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能を無効化し得る。
【0154】
例えば、主画面が1つまたは複数のコントロールのアイコンを表示する場合、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能のみをサイド画面上の第1の表示領域(第1の表示領域は、ユーザにより定義され得る)へマッピングし得る。つまり、サイド画面は、第1のコントロールのアイコンを表示しないが、サイド画面上の第1の表示領域は、タッチ制御機能を有する。電子デバイスは、サイド画面上の第1の表示領域内でのタッチ制御操作を検出した後に、タッチ制御操作を主画面上の第1のコントロール/コントロールのアイコンおよび/または副画面上の第1のコントロール/コントロールに対する操作へマッピングする。
【0155】
いくつかの実施形態において、主画面上の1つまたは複数のコントロールの各々は、サイド画面上の領域に対応し得る。例えば、サイド画面上の異なる領域が、異なる色情報を表示し得る。例えば、サイド画面上の領域1が灰色で表示され、領域1は、主画面上のコントロール1に対応し、サイド画面上の領域2が黒で表示され、領域2は、主画面上のコントロール2に対応する。このように、ユーザは、サイド画面上の領域と主画面上のコントロールとの間のマッピング関係および/またはサイド画面上の領域と副画面上のコントロールとの間のマッピング関係を容易に区別できる。例えば、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能および/または副画面上の第1のコントロールにおけるタッチ制御機能をサイド画面上の第1の表示領域へマッピングした後に、サイド画面上の第1の表示領域を明るくしてよく、例えば、サイド画面上の第1の表示領域のみを明るくしてよく、サイド画面上の第1の表示領域以外の別の領域を明るくすることをスキップしてよい。
【0156】
他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロール/コントロール(1つまたは複数のコントロール/コントロール)のアイコンおよび/または副画面上の第1のコントロール/コントロール(1つまたは複数のコントロール/コントロール)のアイコンをサイド画面上の第1の表示領域へマッピングし得る。主画面上の第1のコントロールは、ユーザにより選択されてよく、サイド画面上の第1の表示領域も、ユーザにより選択されてよい。
【0157】
一例において、電子デバイスの主画面が1つまたは複数のコントロールのアイコンを表示する場合、電子デバイスは、主画面上の第1のコントロールの第1のアイコンをサイド画面へマッピングし得る。つまり、サイド画面は、第1のアイコンを表示する。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上の第1のアイコンに対して実行された第1の操作を検出した後に、第1の操作を主画面上の第1のコントロールのアイコンおよび/または副画面上の第1のコントロールのアイコンへマッピングし得る。
【0158】
例1:
【0159】
図14(a)に示されるように、電子デバイスの主画面がゲームアプリケーション、例えばArena of Valorのゲームインタフェース1101を表示し、ゲームインタフェース1101は、タッチ制御領域1102(例えば、ゲームコントローラタッチ制御領域)および複数のコントロール、例えば、コントロール1103、コントロール1104およびコントロール1105を含む。各コントロールは、異なるゲーム機能を実装する。可能な実装において、電子デバイスは、ゲームインタフェース1101内の「設定」コントロール1106に対する操作を検出し、
図14(b)に示されるように、複数のオプション、例えば、「効果音設定」オプションおよび「サイド画面マッピング」オプションを表示する。電子デバイスは、「サイド画面マッピング」オプションに対する操作を検出した場合、
図14(c)に示されるように、プロンプトボックスを表示する。プロンプトボックスは、「ゲームインタフェース内のマッピング対象領域/位置を選択してください」というプロンプト情報を含む。電子デバイスは、「OK」コントロールに対する操作を検出した場合、
図14(d)に示されるように、プロンプトボックスを非表示にする。電子デバイスは、ゲームインタフェース内のコントロールを選択するためのユーザの操作を検出した場合、この操作に応答して、マッピング対象コントロールを決定し得る。ゲームインタフェース内のコントロールを選択する操作は、コントロールが位置する領域をタップする操作または円選択操作等であってよい。例えば、
図14(d)に示されるように、電子デバイスは、ユーザによりゲームインタフェース内で実行された円操作を検出し、当該コントロールが円操作により囲まれる領域内のコントロール1103であると判定し、コントロール1103がサイド画面に投影されるコントロールであると判定する。
【0160】
電子デバイスは、ゲームインタフェース内のコントロールを選択するためのユーザの操作を検出した後に、
図14(e)に示されるプロンプトボックスを表示し得る。プロンプトボックスは、「設定を再選択するか続けてください」というプロンプト情報と、「再選択する」および「続ける」という2つのコントロールとを含む。電子デバイスは、「再選択する」というコントロールに対する操作を検出した場合、ユーザによりゲームインタフェース内で実行された選択操作に基づいて、サイド画面へマッピングされるコントロールを再決定し得る。言い換えると、ユーザは、「再選択する」という制御をタップした場合、サイド画面へマッピングされるコントロールをゲームインタフェース内で再選択できる。電子デバイスは、「続ける」というコントロールに対する操作を検出した場合、
図14(f)に示されるプロンプトボックスを表示し得る。
図14(f)に示されるように、プロンプトボックスは、「サイド画面上の投影領域を選択してください」というプロンプト情報を含む。電子デバイスは、「OK」コントロールに対する操作を検出した場合、
図14(g)に示されるように、プロンプトボックスを非表示にし得る。電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上で実行されたタッチ制御操作を検出した場合、タッチ制御操作が実行されている領域、すなわち、コントロールにより投影されるターゲット領域を決定する。
図14(g)に示されるように、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上の白色領域1108内で実行された操作を検出した後に、
図14(h)に示されるプロンプトボックスを出力する。プロンプトボックスは、「設定を再選択または完了してください」という情報と、「再選択する」および「完了する」という2つのコントロールとを含む。電子デバイスは、「再選択する」というコントロールに対して実行された操作を検出した場合、ユーザによりサイド画面上で実行されたタッチ制御操作に基づいて、投影ターゲット領域を再決定し得る。電子デバイスは、「完了する」というコントロールに対する操作を検出した場合、サイド画面上のターゲット領域1108とゲームインタフェース内のコントロール1103との間のマッピング関係を確立し得る。このように、電子デバイスは、ユーザによりサイド画面上のターゲット領域1108内で実行された操作を検出した後に、操作をゲームインタフェース内のコントロール1103上で実行された操作へマッピングできる。例えば、この操作は、タップ操作/ダブルタップ操作/タッチおよび保持操作などの操作である。
【0161】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、ゲームインタフェース内のコントロール1103とサイド画面上のターゲット領域1108との間のマッピング関係を確立した後に、ゲームインタフェース内のコントロール1103の表示をキャンセルしてもよく、ゲームインタフェース内のコントロール1103におけるタッチ制御機能を無効化してもよい。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、ゲームインタフェース内のコントロール1103とサイド画面上のターゲット領域1108との間のマッピング関係を確立した後に、サイド画面上のターゲット領域1108内のコントロール1103のアイコンを表示し得る。
【0162】
例2:
【0163】
図15(a)に示されるように、電子デバイスの主画面がゲームインタフェース1101を表示し、ゲームインタフェース1101は、タッチ制御領域1102および複数のコントロール、例えば、コントロール1103、コントロール1104およびコントロール1105を含む。各コントロールは、異なる機能を実装する。可能な実装において、電子デバイスは、ゲームインタフェース1101内の「設定」コントロール1106に対する操作を検出し、
図15(b)に示されるように、複数のオプション、例えば、「効果音設定」オプションおよび「サイド画面マッピング」オプションを表示する。電子デバイスは、「サイド画面マッピング」オプションに対する操作を検出した場合、
図15(c)に示されるように、プロンプトボックスを表示する。プロンプトボックスは、「ゲームインタフェース内のマッピング対象コントロールのアイコンを選択し、アイコンをサイド画面へドラッグしてください」というプロンプト情報を含む。
【0164】
可能な実装において、
図15(d)に示されるように、電子デバイスは、コントロール1103のアイコンがサイド画面へドラッグされていることを検出した場合、ゲームインタフェース内のコントロール1103のアイコンを非表示にし、サイド画面上のコントロール1103のアイコンを表示し得る。サイド画面に表示されるコントロール1103のアイコンは、ゲームインタフェース内のコントロール1103のアイコンと同じであってもよく、異なっていてもよい。代替的に、電子デバイスは、サイド画面上のコントロール1103が位置する領域のみを明るくし得る。この領域は、コントロール1103のアイコンがサイド画面へドラッグされる領域である。別の可能な事例において、電子デバイスは、コントロール1103のアイコンがサイド画面へドラッグされていることを検出した場合、ゲームインタフェース内のコントロール1103のアイコンを依然として表示するが、コントロール1103におけるタッチ制御機能を無効化する。
【0165】
例1および例2は、電子デバイスがユーザの選択に基づいて、ユーザにより主画面上で選択されたコントロールをサイド画面へマッピングすることを示す。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスはさらに、主画面上のどのコントロールがサイド画面へマッピングされるかを自律的に選択してよく、ユーザは、この選択を実行する必要がない。一例において、電子デバイスの主画面は、第1のインタフェースを表示する。電子デバイスは、タップの回数が最大である、最低である、第1の予め設定された数よりも大きいかそれに等しい、または第2の予め設定された数よりも小さいかそれに等しいコントロールを第1のインタフェースにおいて決定し、このコントロールをサイド画面へマッピングし得る。代替的に、電子デバイスは、主画面上の第1のインタフェース内で最も大きい面積を有するコントロールを決定し、このコントロールをサイド画面へマッピングし得る。その結果、このコントロールは、第1のインタフェースをブロックしなくなる。いくつかの実施形態において、電子デバイスは、第1のインタフェース内のコントロールをサイド画面へ自動的にマッピングした後に、プロンプト情報を出力し得る。プロンプト情報は、第1のインタフェース内のどのコントロールがサイド画面へマッピングされるかをユーザに通知するために用いられる。
【0166】
前述の実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の1つの領域を主画面上の1つの領域/コントロールへ関連付け方式でマッピングし得る。言い換えると、サイド画面上の複数の領域および主画面上の複数の領域/コントロールが、1対1の関連付け方式でマッピングされる。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の1つの領域を主画面上の複数の領域/コントロールへ関連付け方式でマッピングし得る。この場合において、ユーザによりサイド画面上の領域で実行された操作を検出したときは、電子デバイスは、この操作を主画面上の複数の領域/コントロールへマッピングして、主画面上の複数の領域/コントロールに対する同時の操作を実装し得る。したがって、ユーザは、サイド画面上の1つの領域内で操作を実行し、主画面上の複数の領域/コントロールに対する同時の操作を実装する。他のいくつかの実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の複数の領域を主画面上の1つの領域/コントロールへ関連付け方式でマッピングし得る。この場合において、ユーザによりサイド画面上の複数の領域のいずれか1つに対して実行された操作を検出したときは、電子デバイスは、この操作を主画面上の同じ領域/コントロールへマッピングして、主画面上の領域/コントロールに対する操作を実装し得る。
【0167】
前述の実施形態において、主画面とサイド画面との間のマッピングは一例として用いられていることに留意されたい。実際の用途では、副画面とサイド画面との間のマッピングも、同じ方式で実行され得る。ここでは詳細を再び説明しない。
【0168】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化または無効化し得る。電子デバイスがサイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化した後にのみ、ユーザは、サイド画面に対するタッチ制御操作を実行して、電子デバイスの主画面/副画面上の表示コンテンツを制御できる。電子デバイスがサイド画面についてタッチ制御マッピング機能を無効化した後に、ユーザがサイド画面に対するタッチ制御操作を実行した場合、電子デバイスの主画面/副画面は、応答を行わない。例えば、特定の条件を電子デバイスが満たしていることを検出した場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化し得る。以下の実施形態では、いくつかの例を説明する。
【0169】
例1:電子デバイスが折り畳まれていない形態から折り畳まれた形態へ切り替えられていることを検出した場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化する。
【0170】
例えば、電子デバイスの夾角が180度から0度へ変化した場合、または、電子デバイスの物理的形態が、
図5(c)に示される半分折り畳まれた形態から
図5(d)に示される折り畳まれた形態へ変化した場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化する。
【0171】
例2:電子デバイスは、第1のアプリケーションの第1のインタフェースが主画面または副画面にフルスクリーン方式で表示されていることを検出した場合、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化し得る。例えば、電子デバイスが半分折り畳まれた形態または折り畳まれていない形態にある場合、第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、主画面にフルスクリーン方式で表示され、副画面およびサイド画面はオフである。この場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化し得る。別の例では、電子デバイスが折り畳まれていない形態にあり、かつ、第1のアプリケーションの第1のインタフェースが主画面にフルスクリーン方式で表示されている場合、電子デバイスは、副画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化し得る。つまり、副画面に対するタッチ制御操作を主画面へマッピングし得る。言い換えると、折り畳まれていない形態では、ユーザは、副画面を操作して、主画面に対する操作を実装できる。
【0172】
いくつかの実施形態において、第1のアプリケーションは、予め設定されたアプリケーションであってもよく、電子デバイス上の全てのアプリケーションのうちの任意の1つまたは複数のアプリケーションであってもよい。予め設定されたアプリケーションは、ユーザにより指定される1つまたは複数のアプリケーションであってもよく、電子デバイスの納品後にデフォルトで設定される1つまたは複数のアプリケーションであってもよく、電子デバイスによりユーザの使用上の習慣に従って決定される1つまたは複数のアプリケーションであってもよい。例えば、予め設定されたアプリケーションは、電子デバイスにより決定されてユーザにより頻繁に用いられる1つまたは複数のアプリケーションであってもよく、特定のアプリケーションタイプに属する1つまたは複数のアプリケーション、例えば、ゲームアプリケーション、ビデオアプリケーションまたはオーディオアプリケーションであってもよい。これは、本願の本実施形態において限定されない。他のいくつかの実施形態において、第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、代替的に、折り畳み可能電子デバイスのホーム画面(もしくはホーム)または左端の画面等であってよい。
【0173】
本願の本実施形態において、全てのアプリケーションの表示インタフェースに含まれるコントロールおよびタッチ制御領域等が異なるので、異なるアプリケーションについてのサイド画面マッピング機能が異なり得ることに留意されたい。例えば、ほとんど場合、いくつかのアプリケーションの表示インタフェースがコントロール、例えばWeChatを表示し、一方で、いくつかのアプリケーションの表示インタフェースはタッチ制御領域、例えばiQIYIである。したがって、異なる用途では、サイド画面上のタッチ制御領域と主画面上のタッチ制御領域との間のマッピング関係が異なり得る。他のいくつかの実施形態において、同じアプリケーションの異なるインタフェースに含まれるコントロールおよびタッチ制御領域が異なるので、同じアプリケーションの異なるインタフェースについてのサイド画面マッピング機能も異なり得る。例えば、WeChatのMomentsおよびWeChatのチャットインタフェースに含まれるコントロールおよびタッチ制御領域は異なる。したがって、同じアプリケーションの異なるインタフェースでは、サイド画面上のタッチ制御領域と主画面上のタッチ制御領域との間のマッピング関係も異なり得る。したがって、電子デバイスは、第1のアプリケーションの第1のインタフェースが主画面または副画面にフルスクリーン方式で表示されていることを検出した場合、第1のアプリケーションに対応するサイド画面についてタッチ制御マッピング機能を自動的に有効化してもよく、第1のアプリケーションの第1のインタフェースに対応するサイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化してもよい。
【0174】
いくつかの実施形態において、主画面にフルスクリーン方式で表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、主画面上にあり、かつ、アプリケーションインタフェースを表示するために用いられ得る領域全体に表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースであってよい。例えば、主画面上には、ステータスバーおよびナビゲーションバーが存在する。主画面上のステータスバーを非表示にできないが、ナビゲーションバーを非表示にできる場合、主画面にフルスクリーン方式で表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、ステータスバーのための領域を除き、主画面上の表示領域全体に表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースである。別の例では、主画面上のステータスバーまたはナビゲーションバーのいずれも非表示にできない場合、主画面にフルスクリーン方式で表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、ステータスバーおよびナビゲーションバーのための領域を除き、主画面上の表示領域全体に表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースである。別の例では、主画面上のステータスバーおよびナビゲーションバーの両方を非表示にできる場合、主画面にフルスクリーン方式で表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースは、主画面上の表示領域全体(ステータスバーおよびナビゲーションバーのための領域を含む)に表示される第1のアプリケーションの第1のインタフェースである。
【0175】
例3:電子デバイスが第1の保持状態にあることを検出した場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化し、または、電子デバイスが第1の保持状態にあり、かつ、第1の保持状態を予め設定された期間にわたって維持していることを検出した後に、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化する。
【0176】
例えば、第1の保持状態は、
図6(a)または
図6(b)に示される保持状態であってよい。いくつかの実施形態において、電子デバイスは、主画面および副画面上で検出される指紋に基づいて、保持状態を決定し得る。例えば、
図16に示されるように、折り畳み可能電子デバイスが主画面上の2つの指紋を検出し、副画面上の8つの指紋を検出した場合、折り畳み可能電子デバイスが第1の保持状態にあると判定される。
【0177】
例4:電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化していない場合において、ユーザにより主画面/副画面上で実行された複数のタッチ制御操作を受信したときは、プロンプト情報を出力して、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化するようユーザに促し得る。例えば、電子デバイスは、ゲームアプリケーションのインタフェースを主画面にフルスクリーン方式で表示する場合において、ユーザによりインタフェース内で実行されたタッチ制御操作の回数が予め設定された回数よりも多いことを検出したときは、プロンプト情報を出力し得る。プロンプト情報は、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を設定するようユーザに促すために用いられる。
【0178】
例5:タッチ制御マッピング機能は、電子デバイスの納品前に、サイド画面について提供され有効化されてもよく、ユーザにより実行される設定を通じて有効化されてもよい。例えば、ユーザは、電子デバイス内の「設定」アプリケーションを用いることにより、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化し得る。
【0179】
前述の実施形態は、電子デバイスがサイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化するためのトリガ条件の例に過ぎないことに留意されたい。実際の用途では、前述の異なる例は、組み合わせて用いられ得る。これは、本願の本実施形態において限定されない。電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化した後に、サイド画面を用いることにより、主画面/副画面に対してタッチ制御を実装し得る。
【0180】
図17は、本願の一実施形態によるタッチ制御方法のフローチャートである。
図17に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0181】
1701:第1の操作を検出し、第1のアプリケーションを開始し、第1のアプリケーションの第1のインタフェースを表示する。
【0182】
第1のアプリケーションは、電子デバイスの任意のアプリケーション、例えば、WeChat、WeiboまたはiQIYIであってよいことを理解されたい。これは、本願の本実施形態において限定されない。
【0183】
1702:サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化するために用いられる第2の操作を検出する。
【0184】
1703:指紋を記録するかどうかを決定し、「はい」である場合には1704を実行し、または、「いいえ」である場合には指紋を記録するよう促す。
【0185】
いくつかの実施形態において、デバイスのセキュリティを向上させるために、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化する前に、ユーザの指紋を記録し得る。ユーザのこの指紋が予め格納された指紋(電子デバイスが属するユーザの指紋)と一致している場合、電子デバイスは、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化する。
【0186】
1704:電子デバイスが折り畳まれた形態に現在あるかどうかを判定し、電子デバイスが折り畳まれた形態に現在ある場合には1705を実行し、または、電子デバイスが折り畳まれた形態に現在ない場合には第1のプロンプト情報を出力する。第1のプロンプト情報は、電子デバイスが折り畳まれていない形態に現在あり、サイド画面についてタッチ制御マッピング機能を有効化できないことをユーザに通知するために用いられる。
【0187】
1705:電子デバイスが、ユーザの操作に基づいて、サイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を確立する。
【0188】
電子デバイスがサイド画面上の第1の表示領域と主画面上の第2の表示領域との間のマッピング関係を確立するプロセスについては、前述の実施形態を参照されたい。ここでは詳細を再び説明しない。
【0189】
1706:サイド画面が第1のタッチイベントを報告する。
【0190】
1707:第1のタッチイベントに対応する指紋が正常に検証されているかどうかを判定し、第1のタッチイベントに対応する指紋が正常に検証されている場合には1708を実行し、または、第1のタッチイベントに対応する指紋の検証が失敗している場合には第2のプロンプト情報を出力する。第2のプロンプト情報は、指紋の検証が失敗していることをユーザに通知するために用いられる。
【0191】
1708:セーフタイムをアクティブ化する。
【0192】
いくつかの実施形態において、電子デバイスは、サイド画面上の第1のタッチイベントを検出すると共に、第1のタッチイベントに対応する指紋が正常に検証された後に、セーフタイムをアクティブ化し得る。電子デバイスは、サイド画面上の別のタッチイベントをセーフタイム内に検出した場合、指紋を検証する必要がなく、サイド画面上の別のタッチイベントをセキュリティタイム外に検出した場合、指紋を再び検証する必要がある。これは、デバイスのセキュリティを向上させるのに役立つ。
【0193】
1709:第1のタッチイベントに対応する第3の表示領域に対応する第4の領域がマッピング関係に存在するかどうかを判定し、第1のタッチイベントに対応する第3の表示領域に対応する第4の領域がマッピング関係に存在する場合には1710を実行し、または、第1のタッチイベントに対応する第3の表示領域に対応する第4の領域がマッピング関係に存在しない場合には応答を行わない。
【0194】
1710:第1のインタフェース内の第4の領域に固有であり、かつ、第1のタッチイベントに対応する第2のタッチイベントに第1のアプリケーションが応答する。
【0195】
例えば、電子デバイスは、サイド画面上の第1のタッチイベントを検出し、サイド画面を適切に利用するために、第1のタッチイベントを主画面または副画面上の第2のタッチイベントへマッピングする。
【0196】
本願の実施形態の前述の実装は、異なる技術的効果を実装するために、ランダムに組み合わされ得る。
【0197】
前述の実施形態および関連する添付図面を参照して、本願の一実施形態が、タッチ制御方法を提供する。方法は、折り畳み可能画面を有する電子デバイス(例えば、折り畳み可能画面を有する携帯電話または折り畳み可能画面を有するタブレットコンピュータ)により実装され得る。例えば、電子デバイスの構造が、
図1、
図2、
図3(a)から
図3(d)および/または
図5(a)から
図5(d)に示され得る。例えば、
図5(a)から
図5(d)において、折り畳み可能画面は、第1の表示領域、第2の表示領域および第3の表示領域を含む。電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、第1の表示領域と第2の表示領域との間の夾角が、第1の予め設定された角度よりも小さいかそれに等しい。第3の表示領域は、第1の表示領域と第2の表示領域との間に配置される。
図18に示されるように、方法は、以下の段階を含み得る。
【0198】
1801:第3の表示領域内の第1の操作を検出する。
【0199】
例えば、電子デバイスが折り畳まれた形態にある場合、第3の表示領域はサイド画面であり、第1の操作は、タップ操作、ダブルタップ操作、タッチおよび保持操作、スライド操作または保持およびスライド操作のいずれか1つを含み得る。
【0200】
1802:第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する。
【0201】
例えば、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御する段階は、第1の表示領域内の表示インタフェースおよび/または第2の表示領域内の表示インタフェースを更新する段階、または第1の表示領域および第2の表示領域内の機能を制御する段階であってよい。
【0202】
例えば、電子デバイスは、向きに基づいて、第1の表示領域および/または第2の表示領域を制御し得る。例えば、電子デバイスは、第1の表示領域がユーザと対向していると判定した場合には第1の表示領域を制御し、または、第2の表示領域がユーザと対向していると判定した場合には第2の表示領域を制御する。どの表示領域がユーザと対向しているかを電子デバイスが判定するための複数の方式が存在し得る。
【0203】
例えば、電子デバイスは、第1の表示領域の第1のタッチエリアが第2の表示領域の第2のタッチエリアよりも小さいと判定した場合には第1の表示領域を制御し、または、第1の表示領域の第1のタッチエリアが第2の表示領域の第2のタッチエリアよりも大きいと判定した場合には第2の表示領域を制御する。例えば、
図6(b)に示されるように、電子デバイスは、折り畳まれた形態にあり、ユーザは、電子デバイスを保持している。ユーザと副画面との接触エリアがユーザと主画面との接触エリアよりも大きい場合、電子デバイスは、主画面がユーザと対向していると判定し得る。
【0204】
別の例では、電子デバイスは、第2の表示領域とユーザとの間の第1の距離が第1の表示領域とユーザとの間の第2の距離よりも長いと判定した場合には第1の表示領域を制御し、または、第2の表示領域とユーザとの間の第2の距離が第1の表示領域とユーザとの間の第2の距離よりも短いと判定した場合には第2の表示領域を制御する。例えば、第1のセンサは、電子デバイスの第1の表示領域が位置する第1の画面上に配置されてよく、第2のセンサは、電子デバイスの第2の表示領域が位置する第2の画面上に配置されてよい。第1のセンサは、ユーザと第1の表示領域との間の第1の距離を検出し得る。第2のセンサは、ユーザと第2の表示領域との間の第2の距離を検出し得る。第1の距離が第2の距離よりも長い場合、第1の表示領域は、ユーザからより遠く、第2の表示領域は、ユーザにより近い。これは、第2の表示領域がユーザと対向していることを示す。第1の距離が第2の距離よりも短い場合、第1の表示領域は、ユーザにより近く、第2の表示領域は、ユーザからより遠い。これは、第1の表示領域がユーザと対向していることを示す。第1のセンサは、距離センサまたは赤外線センサ等であってよく、第2のセンサも、距離センサまたは赤外線センサ等であってよい。
【0205】
別の例では、電子デバイスは、第1の表示領域が位置する第1の画面上の第1のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴(例えば、顔、目、肌または衣類)を含んでいると判定した場合には第1の表示領域を制御し、または、第2の表示領域が位置する第2の画面上の第2のカメラにより撮像された画像がユーザ固有の特徴(例えば、顔、目、肌または衣類)を含んでいると判定した場合には第2の表示領域を制御する。例えば、第1のカメラは、電子デバイスの第1の表示領域が位置する第1の画面上に配置されてよく、第2のカメラは、電子デバイスの第2の表示領域が位置する第2の画面上に配置されてよい。第1のカメラは、第1の画像を撮像し得る。第1の画像が顔を含んでいる場合、第1の表示領域は、ユーザと対向している。第2のカメラは、第2の画像を撮像する。第2の画像が顔を含んでいる場合、第2の表示領域は、ユーザと対向している。代替的に、電子デバイスは、第1のカメラにより撮像された第1の画像が顔を含んでおり、第2のカメラにより撮像された第2の画像が顔を含んでいない場合、第1の表示領域がユーザと対向していると判定し、または、第2のカメラにより撮像された第2の画像が顔を含んでおり、第1のカメラにより撮像された第1の画像が顔を含んでいる場合、第2の表示領域がユーザと対向していると判定する。
【0206】
別の例では、電子デバイスは、第1の表示領域がスクリーンオンであり、第2の表示領域がスクリーンオフであると判定した場合、第1の表示領域を制御し、または、第1の表示領域がスクリーンオフであり、第2の表示領域がスクリーンオンであると判定した場合、第2の表示領域を制御する。例えば、
図6(b)において、電子デバイスは折り畳まれた形態にあり、主画面はオンであり、副画面はオフである。この場合、電子デバイスは、サイド画面上で第1の操作を実行することにより、主画面を制御し得る。
【0207】
本願において提供される前述の実施形態において、本願の実施形態において提供される方法は、電子デバイス(携帯電話100)が実行主体として機能するという観点から説明されている。本願の実施形態において提供される方法における機能を実装するために、電子デバイスは、ハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含んでよく、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造およびソフトウェアモジュールの両方の形態で機能を実装してよい。前述の機能のうちのある機能がハードウェア構造の形態で実行されるか、ソフトウェアモジュールの形態で実行されるか、またはハードウェア構造およびソフトウェアモジュールの両方の形態で実行されるかは、技術的解決手段の特定の用途および設計上の制約条件によって決まる。
【0208】
文脈に応じて、前述の実施形態において用いられる「場合」または「後」という用語は、「場合」もしくは「後」または「判定に応答して」もしくは「検出に応答して」という意味として解釈され得る。同様に、文脈に応じて、「と判定された場合」または「(記載された条件またはイベントが)検出された場合」という表現は、「と判定された場合」もしくは「判定に応答して」または「(記載された条件またはイベントが)検出された場合」もしくは「(記載された条件またはイベントの)検出に応答して)」という意味として解釈され得る。加えて、前述の実施形態において、第1のおよび第2のなど、関係についての用語は、一方のエンティティと他方のエンティティとを、これらのエンティティの間のあらゆる実際の関係および順序を限定することなく、区別するために用いられている。
【0209】
前述の実施形態の全てまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを用いることにより実装され得る。これらの実施形態を実装するためにソフトウェアが用いられる場合、これらの実施形態の全てまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がロードされ、コンピュータ上で実行された場合、本発明の実施形態による手順または機能は、全てまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワークまたは他のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよく、あるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバまたはデジタル加入者線(DSL))または無線(例えば、赤外線、電波またはマイクロ波)方式で伝送されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能である任意の使用可能な媒体、または、1つまたは複数の使用可能な媒体を統合したサーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクまたは磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(Solid-State Drive(SSD)))等であってよい。
【0210】
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