(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】共振コンバーターにおける制御を拡張するための共振回路信号を検出するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
H02M3/28 Q
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019217844
(22)【出願日】2019-12-02
【審査請求日】2022-09-19
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501315784
【氏名又は名称】パワー・インテグレーションズ・インコーポレーテッド
(74)【復代理人】
【識別番号】100125818
【氏名又は名称】立原 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100100181
【氏名又は名称】阿部 正博
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ジェイ メイエル
(72)【発明者】
【氏名】ハートリー フレッド ホルヴィッツ
(72)【発明者】
【氏名】フランク ジョセフ シュルツ
(72)【発明者】
【氏名】ロジャー コルベック
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-220483(JP,A)
【文献】特表2015-531223(JP,A)
【文献】特開2002-369520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共振変圧器入力ポートを形成するように直列結合された漏れインダクタンスと励磁インダクタンスとを含む共振変圧器であって、前記共振変圧器が、負荷に出力電力を提供するように結合された出力を含む、共振変圧器と、
前記共振変圧器入力ポートに入力電力を提供するように結合された一次ブリッジ回路と、
前記共振変圧器入力ポートと並列に結合されたバッファ回路
であって、前記バッファ回路が、前記共振変圧器入力ポートにかかる電圧を表す一次ポート信号を受信するように構成されており、および、バッファリングされた一次ポート信号を提供するように構成されており、前記一次ポート信号と前記バッファリングされた一次ポート信号との両方が、前記入力電力と前記出力電力との両方に関連した包括的な信号情報を含む、バッファ回路と、
前記バッファ回路から
前記バッファリングされた一次ポート信号を受信して、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号に応答して前記負荷への前記出力電力を制御するように前記一次ブリッジ回路を制御するように結合された制御モジュールと、
を備える、共振コンバーター。
【請求項2】
前記制御モジュールが、一次側制御を提供するように電気的に結合された、
請求項1に記載の共振コンバーター。
【請求項3】
前記制御モジュールが、二次側制御を提供するように電気的に結合された、
請求項1に記載の共振コンバーター。
【請求項4】
前記共振コンバーターが、非絶縁共振コンバーターである、
請求項1に記載の共振コンバーター。
【請求項5】
前記制御モジュールが、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を受信して、前記共振変圧器の一次ポート信号を示す検出インターフェース信号を提供するように結合された検出インターフェース回路を備える、
請求項1に記載の共振コンバーター。
【請求項6】
前記制御モジュールが、前記検出インターフェース信号のスイッチングサイクル中に前記検出インターフェース回路から複数の検出インターフェース信号サンプルをサンプリングするように結合されたサンプリング回路を備える、
請求項5に記載の共振コンバーター。
【請求項7】
前記制御モジュールが、前記サンプリング回路からの複数の前記検出インターフェース信号サンプルに応答して、瞬間的な出力電力推定を計算するように結合された信号処理ブロックを備える、
請求項6に記載の共振コンバーター。
【請求項8】
前記制御モジュールが、前記瞬間的な出力電力推定に応答して、前記負荷への前記出力電力を制御するように結合された、
請求項7に記載の共振コンバーター。
【請求項9】
前記共振変圧器の前記出力に結合された同期整流器をさらに備え、
前記制御モジュールが、前記瞬間的な出力電力推定に応答して前記同期整流器を制御するように結合された、
請求項8に記載の共振コンバーター。
【請求項10】
前記制御モジュールが、前記瞬間的な出力電力推定に応答して、前記共振変圧器入力ポートに提供される前記入力電力を制御するように、前記一次ブリッジ回路を制御するように結合された、
請求項8に記載の共振コンバーター。
【請求項11】
前記制御モジュールが、
前記共振コンバーターの出力を表すフィードバック信号を受信して、エラー増幅器信号と相補的エラー増幅器信号とを生成するように結合された電圧エラー補償増幅器出力生成器と、
スイッチ信号を生成するように前記電圧エラー補償増幅器出力生成器に結合された制御ループクロック生成器と、
を備える、
請求項5に記載の共振コンバーター。
【請求項12】
前記電圧エラー補償増幅器出力生成器が、
前記フィードバック信号に応答して増幅器出力信号を生成するように結合されたエラー増幅器と、
前記増幅器出力信号に応答して、前記エラー増幅器信号と前記相補的エラー増幅器信号とを生成するように結合されたエラー増幅器信号生成器と、
を備える、
請求項11に記載の共振コンバーター。
【請求項13】
前記一次ブリッジ回路が、
前記共振コンバーターが第1のスイッチング状態において動作している場合、前記制御モジュールから受信された駆動信号に応答して、前記共振変圧器入力ポートに前記入力電力を提供するように結合されたハイ側デバイスと、
前記共振コンバーターが第2のスイッチング状態において動作している場合、前記制御モジュールから受信された前記駆動信号に応答して、前記共振変圧器入力ポートに前記入力電力を提供するように結合されたロー側デバイスと、
を備える、
請求項12に記載の共振コンバーター。
【請求項14】
前記制御ループクロック生成器が、前記検出インターフェース信号の大きさが前記相補的エラー増幅器信号の大きさを上回った場合、前記第1のスイッチング状態において前記共振コンバーターを動作させるように結合された、
請求項13に記載の共振コンバーター。
【請求項15】
前記制御ループクロック生成器が、前記エラー増幅器信号の大きさが前記検出インターフェース信号の大きさを上回った場合、前記第2のスイッチング状態において前記共振コンバーターを動作させるように結合された、
請求項13に記載の共振コンバーター。
【請求項16】
前記検出インターフェース回路が、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を前記制御モジュールのコモンモード電圧にレベルシフトするように構成された、
請求項5に記載の共振コンバーター。
【請求項17】
前記バッファリングされ
た一次ポート信号が、バッファリングされた交
流電流を含み、
前記検出インターフェース回路が、バッファリングされた前記
交流電流に比例した前記検出インターフェース信号を提供するように構成された電流依存電流源を備える、
請求項16に記載の共振コンバーター。
【請求項18】
前記バッファ回路が、
結合回路と、
前記結合回路に結合された第2の変圧器と、
を備え、
前記第2の変圧器が、
前記共振変圧器入力ポートと並列に結合された第1の巻線と、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を提供するように前記結合回路に結合された第2の巻線と、
を備える、
請求項5に記載の共振コンバーター。
【請求項19】
前記共振変圧器が、前記共振変圧器入力ポートと並列に磁気的に結合された補助巻線をさらに備え、
前記バッファ回路が、前記補助巻線を通して前記共振変圧器入力ポートと並列に結合された、
請求項5に記載の共振コンバーター。
【請求項20】
負荷に共振コンバーターにより伝送される出力電力を制御する方法であって、
前記共振コンバーターの入力に入力電圧を含む入力電力を印加することと、
共振変圧器入力ポートにスイッチングされた電力信号を提供することであって、スイッチングされた前記電力信号が、スイッチングサイクルとスイッチング周波数とをもつ、スイッチングされた電力信号を提供することと、
前記共振変圧器入力ポートに結合された並列結合されたバッファ回路を使用して
、制御モジュールにバッファリングされた一次ポート信号を提供すること
であって、前記バッファ回路が、前記共振変圧器入力ポートにかかる電圧を表す一次ポート信号を受信するように構成されており、および、前記バッファリングされた一次ポート信号の電流が実質的にゼロのDC電流を伴うAC信号となるように、前記一次ポート信号のDC成分を除去することと、前記バッファリングされた一次ポート信号の交流成分を通すこととにより、前記バッファリングされた一次ポート信号を提供するように構成されている、提供することと、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の
前記交
流成分をレベルシフトすることと、
前記
交流成分を検出インターフェース信号に変換することと、
前記検出インターフェース信号に応答して前記出力電力を制御することと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記
交流成分を前記検出インターフェース信号に変換することが、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の前記
交流成分を前記制御モジュールのコモンモード電圧にレベルシフトすることと、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の前記
交流成分に比例した前記検出インターフェース信号を提供することと、
を含む、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の前記
交流成分に比例した前記検出インターフェース信号を提供することが、ハーフサイクルの非対称性を伴う前記検出インターフェース信号を提供することを含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
スルータイムを特定することと、
前記スルータイムに少なくとも部分的に基づいてサンプリングクロックを生成することと、
をさらに含む、
請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記スイッチングサイクル中に前記検出インターフェース信号から複数の検出インターフェース信号サンプルをサンプリングすることと、
複数の前記検出インターフェース信号サンプルから共振コンデンサディファレンシャル電圧を推定することと、
複数の前記検出インターフェース信号サンプルから入力電圧を推定することと、
をさらに含む、
請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記共振コンデンサディファレンシャル電圧と前記入力電圧と前記スイッチング周波数とに基づいて、前記出力電力の値を推定することと、
前記共振コンデンサディファレンシャル電圧と前記入力電圧と前記スイッチング周波数に基づいて推定された前記出力電力の前記値に応答して前記出力電力を制御することと、
をさらに含む、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
スイッチングされた電力信号を共振変圧器入力ポートに提供することと、
前記共振変圧器入力ポートに結合された並列結合されたバッファ回路を使用して、前記共振変圧器入力ポートから制御モジュールにバッファリングされた一次ポート信号を提供すること
であって、前記バッファ回路が、前記共振変圧器入力ポートにかかる電圧を表す一次ポート信号を受信するように構成されており、および、前記バッファリングされた一次ポート信号の電流が実質的にゼロのDC電流を伴うAC信号になるように、前記一次ポート信号のDC成分を除去することと、前記バッファリングされた一次ポート信号の交流成分を通すこととにより、前記バッファリングされた一次ポート信号を提供するように構成されている、提供することと、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の交
流成分をレベルシフトすることと、
検出インターフェース回路を使用して、前記
交流成分を検出インターフェース信号に変換することと、
前記検出インターフェース信号に応答して、負荷に出力電力を伝送することであって、前記出力電力が、出力電流および出力電圧を伴う、伝送することと、
含む、共振電力変換の方法。
【請求項27】
電圧エラー補償増幅器出力生成器を使用して前記出力電圧を調節することと、
前記電圧エラー補償増幅器出力生成器に結合された制御ループクロック生成器を使用してスイッチ信号を提供することと、
をさらに含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
スイッチングされた前記電力信号を前記共振変圧器入力ポートに提供することが、
前記共振変圧器入力ポートに結合されたブリッジ回路に駆動信号を提供することであって、前記駆動信号が、スイッチングサイクルをもち、前記スイッチングサイクルが、正のハーフサイクルと負のハーフサイクルとを含む、駆動信号を提供することと、
前記正のハーフサイクル中に前記ブリッジ回路に含まれるハイ側デバイスを介してスイッチングされた前記電力信号を前記共振変圧器入力ポートに提供することと、
前記負のハーフサイクル中に前記ブリッジ回路に含まれるロー側デバイスを介してスイッチングされた前記電力信号を前記共振変圧器入力ポートに提供することと、
を含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記電圧エラー補償増幅器出力生成器を使用して前記出力電圧を調節することが、
前記出力電圧を表すフィードバック信号を受信することと、
前記フィードバック信号に応答してエラー増幅器信号を生成することと、
前記フィードバック信号に応答して相補的エラー増幅器信号を生成することと、
を含む、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記制御ループクロック生成器を使用して前記スイッチ信号を提供することが、前記検出インターフェース信号を前記エラー増幅器信号と比較することを含む、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記制御ループクロック生成器を使用して前記スイッチ信号を提供することが、前記検出インターフェース信号を前記相補的エラー増幅器信号と比較することを含む、
請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記検出インターフェース信号の大きさが前記相補的エラー増幅器信号の大きさを上回った場合、前記正のハーフサイクルに遷移するように前記駆動信号を制御することをさらに含む、
請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記エラー増幅器信号の大きさが前記検出インターフェース信号の大きさを上回った場合、前記負のハーフサイクルに遷移するように前記駆動信号を制御することをさらに含む、
請求項29に記載の方法。
【請求項34】
共振変圧器入力ポートを含む共振変圧器であって、前記共振変圧器入力ポートが、第1の電圧範囲をもつ一次ポート信号を提供するように、直列結合された漏れインダクタンスと励磁インダクタンスとを含む、共振変圧器と、
前記一次ポート信号に応答してバッファリングされ
た一次ポート信号を提供するように前記共振変圧器入力ポートと並列に結合されたバッファ回路
であって、前記バッファ回路が、前記共振変圧器入力ポートにかかる電圧を表す一次ポート信号を受信するように構成されており、および、前記バッファリングされた一次ポート信号の電流が実質的にゼロのDC電流を伴うAC信号となるように、前記一次ポート信号のDC成分を除去することと、前記バッファリングされた一次ポート信号の交流成分を通すこととにより、前記バッファリングされた一次ポート信号を提供するように構成されている、バッファ回路と、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を受信するように、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を第2の電圧範囲をもつ検出インターフェース信号に変換するように結合された検出インターフェース回路と、
を備える、共振コンバーター。
【請求項35】
前記第1の電圧範囲が、正および負の電圧値を含む、
請求項34に記載の共振コンバーター。
【請求項36】
前記第1の電圧範囲が、前記第2の電圧範囲より大きい、
請求項34に記載の共振コンバーター。
【請求項37】
前記バッファリングされ
た一次ポート信号が、バッファリングされた一次ポート信号電流を含む、
請求項34に記載の共振コンバーター。
【請求項38】
前記検出インターフェース回路が、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号電流を受信するように結合された入力を含む入力段と、
前記入力における直
流電圧が調節可能な
直流コモンモード電圧をもつように、前記入力段に
直流バイアスを提供するように前記入力段に結合された入力バイアス段と、
を備える、
請求項37に記載の共振コンバーター。
【請求項39】
前記検出インターフェース回路が、前記入力バイアス段に結合されたディファレンシャル段をさらに備え、
前記ディファレンシャル段が、前記入力バイアス段を制御するように結合され、
前記ディファレンシャル段が、前記入力バイアス段からフィードバック電圧を受信するようにさらに結合され、
前記入力における前記
直流コモンモード電圧が、前記フィードバック電圧に比例する、
請求項38に記載の共振コンバーター。
【請求項40】
前記検出インターフェース回路が、直
流コモンモード出力電圧を含む前記検出インターフェース信号を提供するように結合された出力を含む出力段を備える、
請求項34に記載の共振コンバーター。
【請求項41】
前記検出インターフェース信号が、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を複製した
交流電流を含む、
請求項40に記載の共振コンバーター。
【請求項42】
前記出力段が、前記検出インターフェース信号に
直流オフセットを提供するように結合された電流源を備える、
請求項40に記載の共振コンバーター。
【請求項43】
前記検出インターフェース信号が、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を複製した
交流電圧を含む、
請求項42に記載の共振コンバーター。
【請求項44】
共振変圧器の一次ポート信号を表す検出インターフェース信号を生成するように、共振コンバーターの前記共振変圧器の入力ポートにまたがって結合されたバッファ回路からバッファリングされ
た一次ポート信号を受信するように結合された検出インターフェース回路と、
前記検出インターフェース回路からの前記検出インターフェース信号と前記共振コンバーターの出力を表すフィードバック信号とを受信して、前記共振コンバーターの出力に結合された負荷に提供される出力電力を制御するように、前記共振変圧器の前記入力ポートに入力電力を提供するように結合された一次ブリッジ回路を制御するようにスイッチ信号を生成するように結合されたクロック制御回路と、
を備える、共振コンバーターにおける使用のための制御装置。
【請求項45】
前記共振変圧器が、共振変圧器入力ポートの前記入力ポートにまたがって直列結合された漏れインダクタンスと励磁インダクタンスとを含み、
前記共振変圧器が、負荷に前記出力電力を提供するように結合された出力を含む、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項46】
前記バッファ回路からの
前記バッファリングされ
た一次ポート信号が、前記共振コンバーターの前記入力電力および前記出力電力に関連した包括的な信号情報を含み、
前記クロック制御回路が、
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の前記包括的な信号情報に応答して前記一次ブリッジ回路を制御するようにさらに結合された、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項47】
前記制御装置が、
前記検出インターフェース回路から前記検出インターフェース信号を受信して、前記検出インターフェース信号のデータ点をサンプリングするように結合されたサンプリングブロックと、
前記サンプリングブロックからサンプリングされた前記データ点を受信して、サンプリングされた前記データ点から前記包括的な信号情報を抽出するように結合された信号処理ブロックであって、前記信号処理ブロックが、サンプリングされた前記データ点からの前記包括的な信号情報から、入力電圧とインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化と前記出力電力とのうちの少なくとも1つを計算するように結合された、信号処理ブロックと、
をさらに備える、
請求項46に記載の制御装置。
【請求項48】
前記制御装置が、前記入力電圧と前記インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化と前記出力電力とのうちの前記少なくとも1つを受信して、前記一次ブリッジ回路を制御するように前記信号処理ブロックに結合された電力制御ブロックをさらに備える、
請求項47に記載の制御装置。
【請求項49】
前記検出インターフェース回路が、フィルタを通して
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を受信するように結合された、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項50】
前記検出インターフェース回路が、磁気結合を通して
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を受信するように結合された、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項51】
前記クロック制御回路が、
前記フィードバック信号に応答してエラー増幅器信号と相補的エラー増幅器信号とを生成するように結合されたエラー増幅器出力生成器と、
前記エラー増幅器出力生成器に結合された制御ループクロック生成器であって、前記制御ループクロック生成器が、前記検出インターフェース信号と前記エラー増幅器信号と前記相補的エラー増幅器信号とに応答して前記スイッチ信号を生成するように結合された、制御ループクロック生成器と、
を備える、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項52】
前記検出インターフェース回路が、
バッファ回路から
前記バッファリングされ
た一次ポート信号を受信するように結合された入力を含む入力段と、
前記入力段の
直流バイアスを制御するように前記入力段に結合された入力バイアス段と、
基準電圧および前記入力バイアス段からのフィードバック電圧を受信するように結合されたディファレンシャル段であって、前記入力バイアス段からの前記フィードバック電圧が前記基準電圧に実質的に等しくなるように、前記ディファレンシャル段が前記入力バイアス段を制御するように結合されており、前記入力段の前記入力における
直流コモンモード電圧が、前記入力バイアス段からの前記フィードバック電圧に比例する、ディファレンシャル段と、
を備える、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項53】
前記検出インターフェース回路が、前記入力段から第1のバイアス信号を受信して、前記検出インターフェース信号を生成するように結合された第1の出力段をさらに備え、
前記第1の出力段により生成された前記検出インターフェース信号が、前記入力段の前記入力において受信された
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の電流に比例した交
流電流である、
請求項52に記載の制御装置。
【請求項54】
前記検出インターフェース回路が、前記入力段から第2のバイアス信号を受信して前記検出インターフェース信号を生成するように結合された第2の出力段をさらに備え、
前記第2の出力段により生成された前記検出インターフェース信号が、前記入力段の前記入力において受信された
前記バッファリングされ
た一次ポート信号の電流に比例した交
流電圧である、
請求項52に記載の制御装置。
【請求項55】
前記制御装置が、
前記クロック制御回路から前記スイッチ信号を受信するように結合された制御インターフェースと、
リンク信号を通して前記制御インターフェースクロック制御回路から前記スイッチ信号を受信するように結合されたリンク回路であって、前記リンク回路が、前記一次ブリッジ回路を制御するように駆動信号を生成するように結合された、リンク回路と、
をさらに備える、
請求項44に記載の制御装置。
【請求項56】
前記リンク信号が、前記共振コンバーターの前記出力から前記駆動信号をガルバニック的に絶縁するために、光結合器および/または磁気インターフェースのうちの少なくとも1つにより送信される、
請求項55に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共振コンバーターの制御のために信号を検出することに関し、より具体的には、インダクタ・インダクタ・コンデンサ(LLC)コンバーターにおける制御を拡張するための共振回路信号を検出するための電子回路に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電子デバイス、例えば携帯電話、ラップトップなどは、電源から取得された直流電流(DC:direct current)の電力により給電される。従来の壁のコンセントは、概して、消費者向け電子デバイスのための電源として使用されるために調節されたDC電力に変換される必要がある高電圧の交流電流(AC:alternating current)電力を伝送する。スイッチング式電源(SMPS:switch mode power supply)とも呼ばれるスイッチング式電力コンバーターは、高電圧AC電力を調節されたDC電力に変換するために、それらの高効率さ、小寸法さ、および軽量さを理由として一般的に使用されている。
【0003】
スイッチング式電力コンバーターのうちの一種が電力段の一部として共振回路(例えばインダクタおよびコンデンサ)を含む共振コンバーターである。共振回路は、ゼロ電流および/またはゼロ電圧スイッチングを役立てることにより、電力変換効率を有益に高め得る。
【0004】
共振コンバーターの部分集合、直列インダクタ・インダクタ・コンデンサ(LLC)コンバーターは、LLC共振回路を形成するように直列接続された、2つのインダクタおよび1つのコンデンサを含む共振回路を使用する。一般的に、LLCコンバーターの電力段は、電力段スイッチがゼロ電圧スイッチングを経るように制御される。
【発明の概要】
【0005】
以下の図を参照しながら、本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態が説明され、異なる図の中の同様の参照符号は、別段の指定がない限り、同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】一実施形態による負荷に出力電力を伝送するためのLLCコンバーターを示す。
【
図1B】別の実施形態による負荷に出力電力を伝送するためのLLCコンバーターを示す。
【
図1C】別の実施形態による負荷に出力電力を伝送するためのLLCコンバーターを示す。
【
図1D】
図1CのLLCコンバーターの追加的な回路態様を示す。
【
図1E】別の実施形態による共振変圧器を使用するLLCコンバーターを示す。
【
図1F】別の実施形態によるLLCコンバーターを示す。
【
図1G】一実施形態による一次側制御を伴うLLCコンバーターを示す。
【
図1H】一実施形態による非絶縁LLCコンバーターを示す。
【
図2A】本明細書における教示による共振変圧器の概略図を示す。
【
図2B】一実施形態による共振変圧器に結合されたバッファ回路の概略図を示す。
【
図2C】別の実施形態による共振変圧器およびフィルタの概略図を示す。
【
図2E】
図2Cの共振変圧器を実現するための別の巻線図を示す。
【
図3】本明細書における教示による検出インターフェース回路を使用した制御モジュールのシステム図を示す。
【
図4A】一実施形態によるLLCコンバーターのスイッチング信号波形を示す。
【
図4B】一実施形態によるLLCコンバーターにおける一次ポート信号の波形を示す。
【
図4C】一実施形態によるLLCコンバーターにおける一次ポート信号の別の波形を示す。
【
図4D】一実施形態によるLLCコンバーターにおける検出インターフェース信号の波形を示す。
【
図4E】一実施形態によるLLCコンバーターにおける一次ポート信号の波形の追加的な態様を示す。
【
図4F】
図4Eの一次ポート信号に対応した検出インターフェース信号の波形の追加的な態様を示す。
【
図4G】
図4Dの検出インターフェース信号の波形の拡大部分を示す。
【
図4H】
図4Fの検出インターフェース信号の波形の拡大部分を示す。
【
図5A】本明細書における教示によるクロック制御モジュールを含む制御モジュールのシステム図を示す。
【
図5B】別の実施形態による制御モジュールのシステム図を示す。
【
図6A】一実施形態によるクロック制御モジュールのシステム図を示す。
【
図6B】一実施形態による電圧エラー補償増幅器出力生成器の概略図を示す。
【
図6C】
図6Bのバッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器の追加的な回路の詳細を示す概略図である。
【
図6D】一実施形態による制御ループクロック生成器の概略図を示す。
【
図6E】
図6Dのクロック生成器の追加的な回路の詳細を示す概略図である。
【
図7A】一実施形態によるLLCコンバーターのスイッチング信号波形を示す。
【
図7B】第1の動作状態に従ったスイッチング信号波形を示す。
【
図7C】第2の動作状態に従ったスイッチング信号波形を示す。
【
図7D】可変動作状態に従ったスイッチング信号波形を示す。
【
図7E】第3の動作状態に従ったクリッピングを伴うスイッチング信号波形を示す。
【
図8A】本明細書における教示による検出インターフェース回路のシステム図を示す。
【
図8B】一実施形態による検出インターフェース回路の概略図を示す。
【
図8C】第1の実施形態による検出インターフェース回路出力段の概略図を示す。
【
図8D】第2の実施形態による検出インターフェース回路出力段の概略図を示す。
【
図9】一実施形態によるLLCコンバーターにおけるスイッチング信号を検出する方法のフロー図を示す。
【
図10】一実施形態によるLLCコンバーターにおける制御方法のフロー図を示す。
【
図11A】別の実施形態によるLLCコンバーターにおける制御方法のフロー図を示す。
【
図11B】ハーフブリッジ実施形態によるLLCコンバーターにおける連続モードスイッチングのフロー図を示す。
【
図11C】フルブリッジ実施形態によるLLCコンバーターにおける連続モードスイッチングのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面中の複数の図にわたり、対応する参照符号が、対応する構成要素を示す。当業者は、図中の要素が簡潔かつ明確であるように描かれること、および、一定の縮尺で描かれるとは限らないことを理解する。例えば、図中のいくつかの要素の寸法は、本発明の様々な実施形態をより理解しやすくするために、他の要素より誇張される場合があり得る。さらに、市販に適した実施形態において有用または必要な、一般的だがよく理解される要素は、多くの場合、本発明に係るこれらの様々な実施形態の図が見づらくならないように、描かれない。
【0008】
以下の説明では、共振コンバーターにおける制御を拡張するために共振回路信号を検出することの十分な理解を提供するために、多くの具体的な詳細事項が記載される。しかし、特定の詳細事項が本明細書における教示を実施するために使用されるとは限らないことが当業者に明らかとなる。他の例において、本開示を不明瞭にしないために、よく知られた材料または方法は詳細には説明されていない。
【0009】
本明細書中での「一実施形態」、「実施形態」、「一例」、または「例」についての言及は、実施形態または例との関連で説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書中の様々な場所における「一実施形態において」、「実施形態において」、「一例」、または「例」という表現の使用は、すべてが同じ実施形態または例に関連するとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態または例において、任意の適切な組み合わせ、および/または部分的組み合わせで組み合わされてよい。特定の特徴、構造、または特性は、説明される機能を提供する集積回路、電子回路、結合論理回路、または他の適切なコンポーネントに含まれてよい。加えて、本明細書とともに提供される図が当業者への説明を目的としていること、および、図面が一定の縮尺で描かれるとは限らないことが理解される。
【0010】
本出願に関する文脈において、トランジスタが「オフ状態」または「オフ」であるとき、トランジスタは電流を遮断する、および/または実質的に電流を流さない。逆に、トランジスタが「オン状態」または「オン」であるとき、トランジスタは実質的に電流を流すことができる。例示として、一実施形態において、高電圧トランジスタは、第1の端子であるドレインと第2の端子であるソースとの間において高電圧がサポートされる、Nチャネル金属-酸化物-半導体(NMOS:N-channel metal-oxide-semiconductor)電界効果トランジスタ(FET:field-effect transistor)を備える。いくつかの実施形態において、集積型制御装置回路は、負荷に提供されるエネルギーを調節するとき、電力スイッチを駆動するために使用され得る。さらに、本開示の目的において、「グランド」または「グランド電位」は、基準電圧または基準電位を表し、この基準電圧または基準電位に対して、電子回路または集積回路(IC:integrated circuit)のすべての他の電圧または電位が規定または測定される。
【0011】
上述のようにスイッチング式電力コンバーターのうちの一種が、電力変換工程の一部としてインダクタンスおよび静電容量をもつ「タンク」回路とも呼ばれる共振回路を使用する共振コンバーターである。共振コンバーターは、非共振スイッチング式電力コンバーターに比べて、例えば、ソフトスイッチング(例えばゼロ電圧スイッチング)、高周波数動作時の効率、およびスイッチング波形における、より小さな高調波成分といったいくつかの利点をもち得る。これらは、ひいては、より小さい磁気要素およびより小さいEMIフィルタの使用を可能にすることにより、パッケージングおよびコンポーネントコストを下げ得る。
【0012】
さらに上述のように、LLCコンバーターは、共振コンバーターの部分集合である。LLCコンバーターは、ゼロ電圧スイッチングにおいて動作するように制御され得る。ゼロ電圧スイッチング(ZVS:Zero-voltage switching)は、タンク回路電圧波形のゼロ線交差において、または実質的にタンク回路電圧波形のゼロ線交差付近において発生するスイッチ(例えばパワー電界効果トランジスタ(FET)または半導体デバイス)のオン切り替えおよびオフ切り替え遷移により特徴付けられるソフトスイッチングの一種である。この手法により、スイッチにかかる電圧(例えば電力FETドレイン・ソース電圧)は、スイッチング遷移中、ゼロ、または実質的にゼロであり得、それにより、容量性スイッチング損失を減らす。
【0013】
スイッチングの制御および電力変換工程は、一次における信号(すなわち、共振変圧器一次側における信号)を二次における信号(すなわち、共振変圧器二次側における信号)からガルバニック絶縁する共振コンポーネント(すなわち、変圧器などのエネルギー伝達デバイス)に関連して制御装置がどのように実装されるかに基づき得る。例えば、制御装置が一次における信号を制御するように実装される場合、それは、一次側制御装置と呼ばれ得、その種類の制御は、一次制御と呼ばれ得る。代替的に、制御装置が二次における信号を制御するように実装される場合、それは、二次側制御装置と呼ばれ得、その種類の制御は、二次制御と呼ばれ得る。
【0014】
スイッチングの制御および電力変換工程は、LLCコンバーター内の制御装置に利用可能な信号の種類によっても特定および分類され得る。一例において、出力電圧情報のみを含むフィードバック信号が、電圧フィードバックループにおいて利用可能であり、および実装され、制御は、電圧モード制御としてさらに分類され得る。例えば、LLCコンバーター出力に由来する分割器フィードバック信号は、電圧モード二次側制御装置における使用に容易に利用可能となり得る。代替的に、および追加的に、一例において、スイッチ電流情報を含む追加的なフィードバック信号が利用可能であり、電流フィードバックループにおいて使用される場合、制御は、電流モード制御として実装され得る。例えば、共振ハーフブリッジにおいて電流を測定する検出抵抗器は、電流モード一次側制御装置における使用に容易に利用可能となり得る。
【0015】
共振コンバーターにおける制御を拡張するために共振回路信号を検出するための装置および方法が本明細書において説明される。共振コンポーネント(例えば変圧器)入力ポートと並列に、または共振コンポーネント(例えば変圧器)入力ポートにまたがって結合されたバッファ回路は、共振変換における使用のためのバッファリングされた一次ポート信号に役立つ。バッファリングされた一次ポート信号は、入力電圧と入力電力との両方に関連した情報を含む包括的な信号であり、それは、スイッチングおよびLLCコンバーターにおける電力変換を有益に拡張するために使用され得る。さらに、LLCコンバーターは、検出インターフェース回路を使用してバッファリングされた一次ポート信号のスケール調整された複製を提供する。一例において、スケール調整された複製は、バッファリングされた一次ポート信号に含まれる包括的な情報に基づいて出力電力を制御するために二次側制御装置とともに有益に使用され得る。
【0016】
図1Aは、一実施形態による負荷113に出力電力を伝送するためのLLCコンバーター100aを示す。LLCコンバーター100は、一次ブリッジ回路103、共振変圧器107、バッファ回路116、共振コンデンサC
RES、整流器71および72、出力コンデンサC
O、フィードバックネットワーク112、および制御装置114を含む。一次ブリッジ回路103は、スイッチドライバ102およびハーフブリッジ104を含む。さらに、ハーフブリッジ104は、電力Nチャネル電界効果トランジスタ(NFET:N-channel field effect transistor)を使用して両方が実現されたハイ側(HS:high-side)デバイス126およびロー側(LS:low-side)デバイス128を含む。さらに、共振変圧器107は、変圧器106、漏れインダクタL
LK、および励磁インダクタL
Mを含み、制御装置114は、制御モジュール70を含む。
【0017】
図示されるようにグランドGNDを基準とする直流電流(DC)入力電圧VINが、LLCコンバーター100aの一次入力に適用され得る。LLCコンバーター100aは、一次入力からの入力電力をDC出力電力に変換し得る。DC出力電力は、LLCコンバーター100aの二次出力に接続された負荷113に伝達され得る。さらに、DC出力電力は、二次グランドRTNを基準とする調節出力電圧VOを伴って、および出力電流IOを伴って伝送され得る。
【0018】
図示されるように、漏れインダクタL
LK、励磁インダクタL
M、および共振コンデンサC
RESは、一次ブリッジ回路103の出力とグランドGNDとの間に直列接続される。動作中、制御装置114は、一次ブリッジ回路103に駆動信号CLKDを提供し得る。スイッチドライバ102は駆動信号CLKDを受信し得、それに応答して、HSデバイス126に制御信号(すなわちゲート信号)GHを提供し、LSデバイス128に制御信号GLを提供し得る。ハーフブリッジが共振変圧器にスイッチングされた電力信号V
Xを提供するように、制御信号GHおよびGLがHSデバイス126およびLSデバイス128をそれぞれ駆動し得、
図1Aに示されるように、スイッチングされた電力信号V
Xが、一次ブリッジ回路103の出力から提供され得る。
【0019】
変圧器106は、一次巻線120、二次巻線122、および二次巻線124を含む。動作中、変圧器106は、LLCコンバーター100aの一次側と二次側との間にガルバニック絶縁を提供し得、この手法により、グランドGNDを基準とする一次側における信号が、二次グランドRTNを基準とする二次側における信号から絶縁され得る。二次グランドRTNは、戻りグランドRTNとも呼ばれ得る。
【0020】
図示されるように、ドットにより示されるように同相巻線端子が(すなわちドット端子を)漏れインダクタLLKに接続するように、一次巻線120が励磁インダクタLMと並列に電気的に結合される。二次巻線122は、同相巻線端子が二次出力に接続されるように、二次グランドRTNと二次出力との間において整流器72と直列に電気的に接続される。同相巻線端子が整流器71のカソードに接続されるように、二次巻線123が、二次グランドRTNと二次出力との間において整流器71と直列に電気的に接続される。さらに、整流器71および72のアノードの両方が二次グランドRTNに接続され、出力コンデンサCOおよびフィードバックネットワーク112が、二次出力と二次グランドRTNとの間において負荷113と並列に電気的に結合される。整流器71および72二次グランドRTNに接続されたものとして示されるが、当業者は他の整流器構成が可能であることを理解し得る。例えば、整流器72は、整流器72のアノードが二次巻線122のドット端子に接続されたとき、整流器としてさらに動作し得る。
【0021】
本明細書における教示によると、LLCコンバーター100aは、示されるように、一次ポート信号VPRIを受信するように、および、バッファリングされた一次ポート信号SPRIを提供するように、共振変圧器107の入力ポートと並列に、または、共振変圧器107の入力ポートにまたがって結合されたバッファ回路116を使用し得る。いくつかの実施形態において、一次ポート信号VPRIは、制御モジュール70の安全な動作にとっては大きすぎるものであり得る大きい信号スイングまたは動的電圧範囲(例えば、プラスおよびマイナス100ボルトより大きい変動)をもち得、バッファ回路116は、より低い信号スイングまたは動的電圧範囲にスケール調整された一次ポート信号VPRIからの信号内容に有益に役立ち得る。バッファリングされた一次ポート信号SPRIは、一次ポート信号VPRIから伝達された包括的な信号内容を含み得、包括的な信号内容は、次に、LLCコンバーター100aの動作および/または制御において有益に使用され得る。
【0022】
図1Aに示されるように、制御装置114は、フィードバックネットワーク112からLLCコンバーター100aの出力を表すフィードバック信号FBを受信し、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIを受信する。本明細書における教示によると、制御モジュール70は、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIに由来する包括的な信号内容を有益に使用して、負荷に伝達される電圧および電力を調節および制御し得る。さらに、制御モジュール70は、フィードバック信号FBとバッファリングされた一次ポート信号S
PRIとを使用して、駆動信号CLKDを生成し得る。
【0023】
図1Aは、ハーフブリッジ104を使用してスイッチングされた電力信号V
Xを提供するLLCコンバーター100aを示すが、
図1Bおよび
図1Cに関連して説明されているように、より多い、またはより少ないコンポーネントを使用した他の構成も可能である。
【0024】
図1Bは、別の実施形態による負荷113に出力電力を伝送するためのLLCコンバーター100bを示す。LLCコンバーター100bは、それが一次ブリッジ回路99を使用することを除いて、LLCコンバーター100aと同様である。一次ブリッジ回路103と異なり、一次ブリッジ回路99は、スイッチドライバ73およびフルブリッジ74を含む。フルブリッジ74は、電力Nチャネル電界効果トランジスタ(NFET)を使用して各々が実現されたHSデバイス75、LSデバイス76、HSデバイス77、およびLSデバイス78を含む。
【0025】
図示されるように、漏れインダクタLLK、励磁インダクタLM、および共振コンデンサCRESが、一次ブリッジ回路103の第1の出力と一次ブリッジの第2の出力との間において直列接続される。電力信号VX1が第1の出力における共振変圧器に提供されるように、および、電力信号VX2が第2の出力における共振コンデンサCRESに提供されるように、制御信号GH1、GL1、GH2、およびGL2が、それぞれ、HSデバイス75、LSデバイス78、HSデバイス77、およびLSデバイス76を制御し得る。この手法により、電力信号VX1と電力信号VX2との差により決定されるスイッチングされた電力信号が、直列接続された漏れインダクタLLK、励磁インダクタLM、および共振コンデンサCRESにかかるように提供され得る。
【0026】
図1Cは、別の実施形態による負荷113に出力電力を伝送するためのLLCコンバーター100cを示す。LLCコンバーター100cは、さらに、LLCコンバーター100cが、整流器71および72を、それぞれ電力NチャネルFETを使用して実現される同期整流器110および108と置換していること、および、LLCコンバーター100cが、制御モジュール70の代わりに制御モジュール130を使用していることを除いて、LLCコンバーター100aと同様である。制御モジュール130は、それが制御信号G1およびG2を生成して、それぞれ同期整流器108および110を制御することを除いて、制御モジュール70と同様である。同期整流器108および110を使用することは、整流器順電圧降下を有益に低減し得る。
【0027】
図1Dは、
図1CのLLCコンバーター100cの追加的な回路態様を示す。
図1Dの実施形態によると、バッファ回路116は、変圧器123および結合回路121を含む。本例に示されるように、変圧器123は、一次巻線117および二次巻線119を含む。一次巻線117は、直列接続された漏れインダクタL
LKおよび励磁インダクタL
Mと電気的に並列に接続されて、包括的な信号内容を含む一次ポート信号V
PRIを受信する。二次巻線119は、結合回路121に直列に結合され、制御モジュール130に電気的に接続されて、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIを提供する。
【0028】
一次ポート信号VPRIは、制御モジュール130の安全な動作に対して過度に高いDC電圧成分(例えば380ボルト)、および、大きい信号変動をさらにもち得る。変圧器123は、変圧器123の磁気結合を通して包括的な信号内容を有益に伝達し得、結合回路121は、有益に、DC信号成分を除去し、AC信号成分を通し得る。この手法により、バッファリングされた一次ポート信号SPRIが、バッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRIを伴って、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIとして制御モジュール130に伝送され得る。バッファリングされた一次信号電流ISPRIは、制御モジュール130に送達されるAC電流であり得、バッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRIは、制御モジュール130の、および/または、制御モジュール130内の回路の動的電圧範囲を有益にもち得る。
【0029】
図1Eは、別の実施形態による共振変圧器147を使用したLLCコンバーター100eを示す。LLCコンバーター100eが共振変圧器147を使用して一次ポート信号V
PSWを提供することを除いてLLCコンバーター100eはLLCコンバーター100cと同様であり、したがって、バッファ回路116がより少ないコンポーネント(すなわち結合回路121)を使用するということを可能にする。共振変圧器147が共振変圧器入力ポートと並列に、または共振変圧器入力ポートにまたがって磁気結合された補助巻線125を含むことを除いて、共振変圧器147は変圧器107と同様である。したがって、補助巻線125は、直列結合された漏れインダクタL
LKおよび励磁インダクタL
Mと並列に結合される。補助巻線125は、さらに結合回路121に直列に結合される。
【0030】
さらに、
図2Dに関連して後で説明されるように、補助巻線125が結合回路121に直接接続され得るように、補助巻線125が、直列結合された漏れインダクタL
LKおよび励磁インダクタL
Mとの結合をもたらすように物理的に巻き付けられ得る。この手法により、結合回路121を伴う補助巻線125は、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIを制御モジュール130に提供するために使用され得、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIは、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIを伴って、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIとして伝送され得る。
【0031】
図1Fは、別の実施形態によるLLCコンバーター100fを示す。制御モジュール130は、二次制御ブロック164およびリンク回路162を含む。図示されるように、二次制御ブロック164は、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIを伴って、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIとしてバッファリングされた一次ポート信号S
PRIを受信する。一次ポート信号電圧V
SPRIは、二次グランドRTNに対して二次制御ブロック164の電圧範囲にレベルシフトされ得る。さらに、二次制御ブロック164は二次側から信号を提供および受信し得、例えば、二次制御ブロック164は、フィードバック信号FBを受信し、制御信号G1およびG2を提供し得る。
【0032】
さらに、二次制御ブロック164は、二次グランドRTNを電気的に基準とし得、それにより、制御モジュール130が二次側制御を提供すること、および、二次グランドRTNに対する電圧において動作することを可能にする。さらに示されるように、二次制御ブロックは、リンク信号FLOUTを介して制御情報(例えば駆動信号CLKDに関連した情報)を通信し得る。リンク信号FLOUTは、共振コンバーターの出力側および二次制御ブロック164の信号(例えば、フィードバック信号FB、および制御信号G1、G2)から駆動信号CLKDをガルバニック的に絶縁するために、光結合器、容量性結合器のうちの少なくとも1つにより、および/または、磁気インターフェースにより送信され得る。続いて、駆動信号CLKDは、一次ブリッジ回路103におけるグランドGNDを基準とし得、制御信号GHおよびGLを生成するためにスイッチドライバ102に提供され得る。
【0033】
図1Fは、二次制御ブロック164を使用したLLCコンバーター100fを示すが、一次側制御を使用した他の構成が可能である。例えば、
図1Gは、一実施形態による一次側制御を伴うLLCコンバーター100gを示す。LLCコンバーター100gは、一次ブリッジ回路103、バッファ回路116、共振変圧器177、および制御装置174を含む。
【0034】
共振変圧器177が一次バイアス巻線176を含むことを除いて、共振変圧器177は共振変圧器147と同様である。さらに、LLCコンバーター100gの二次側は、二次巻線122、124への結合を含むLLCコンバーター100bの二次側と同様である。しかし、LLCコンバーター100gは、二次側におけるフィードバックネットワーク112を使用せず、代替的に、LLCコンバーター100gは、一次側におけるグランドGNDを基準とするフィードバックネットワーク172を使用する。一次バイアス巻線176は、フィードバックネットワーク172に電気的に接続されて、制御装置174にフィードバック信号FBを提供する。さらに、整流器178およびコンデンサ179は、一次バイアス巻線176に電気的に結合されて、フィードバック信号FBの変動を減らす。
【0035】
制御装置174は、制御モジュール170を含む。制御モジュール170が一次側制御を提供するために一次側におけるグランドGND(すなわち、一次グランド)を電気的に基準とすることを除いて、制御モジュール170は制御モジュール130と同様に動作するように構成され得る。したがって、補助巻線125は、グランドGNDに対する一次ポート信号VPSWを提供するように磁気的に結合され得る。
【0036】
LLCコンバーター100fに比べて、LLCコンバーター100gは、一次側における制御モジュール170を使用するので、より高い周波数において動作するようにさらに構成され得る。例えば、一次側における制御モジュール170を含むことにより、制御装置174は、リンク信号FLOUTを必要とせずに駆動信号CLKDを有益に提供し得る。この手法により、制御モジュール170内の遅延が小さくされ得る。遅延を小さくすることは、ひいては、LLCコンバーター100gの駆動信号CLKDがLLCコンバーター100fの周波数より高い周波数をもつことを可能にし得る。
【0037】
図1A~
図1Gは、グランドGNDに接続された一次側と二次グランドRTNに接続された二次側とを含むLLCコンバーターを示すが、他のコンバーター構成が可能である。例えば、
図1Hは、一実施形態による非絶縁LLCコンバーター100hを示す。非絶縁LLCコンバーター100hが、一次側と二次側との両方がグランドGNDに接続された非絶縁共振コンバーターとして構成されていることを除いて、非絶縁LLCコンバーター100hはLLCコンバーター100eと同様である。
【0038】
図2Aは、本明細書における教示による共振変圧器107の概略
図200aを示す。概略
図200aは、ポート端子N1~N5を含むマルチポートネットワークとして共振変圧器107を示す。図示されるように、漏れインダクタL
LKおよび励磁インダクタL
Mは、ポート端子N1とポート端子N2との間に直列接続されて、共振変圧器入力ポートを形成する。さらに、変圧器106の二次巻線122がポート端子N3とポート端子N4との間に接続されて、第1の出力ポートを形成し、二次巻線124が、ポート端子N3とポート端子N5との間に接続されて第2の出力ポートを形成する。
【0039】
図示されるように、動作中、一次ポート信号VPRIは、入力ポート電流IPを伴って入力ポートに提供される電圧であり得る。一次ポート信号VPRIは、大きい電圧変動(例えば一例においてプラス・マイナス380ボルトの間における変動)を伴う包括的な信号内容を含み得る。本明細書における教示によると、一次ポート信号VPRIは、後述のようにバッファリングされ得る。
【0040】
図2Bは、一実施形態による、共振変圧器107の入力ポートにまたがって、または、共振変圧器107の入力ポートと並列に共振変圧器107に結合されたバッファ回路116の概略
図200bを示す。バッファ回路116は、変圧器123を使用して、一次ポート信号V
PRIをサンプリングする。変圧器123が一次ポート信号V
PRIを直接受信するように、一次巻線117は、共振変圧器入力ポートと並列にポートノードN1とポートノードN2との間に接続される。変圧器123は、一次ポート信号V
PRIを二次巻線119に磁気結合し得、結合回路121を伴う二次巻線119は、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIをAC電流として提供し得る。有益に、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIは、より低い電圧(例えば5ボルト)をもつバッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIを伴って、包括的な信号内容を制御モジュール130に伝達し得る。
【0041】
当業者が理解し得るように、回路
図200aおよび200bに示される漏れインダクタL
LKは、異なる手法により共振変圧器107に実装され得る。例えば、漏れインダクタL
LKは、励磁インダクタL
Mの外部に直列に物理的に装着された独立した磁気的構造物であり得、代替的に、および追加的に、漏れインダクタL
LKは、
図2Cおよび
図2Dに関連して説明されるように励磁インダクタL
Mとともに内側に直列に物理的に巻き付けられた、統合された磁気的構造物であり得る。
【0042】
図2Cは、別の実施形態による共振変圧器147および結合回路121の概略
図200cを示し、
図2Dは、
図2Cの共振変圧器147を実現するための巻線
図247を示す。
図2Cの概略
図200cに示されるように、共振変圧器147は、ポート端子N1とポート端子N2との間における共振変圧器入力ポートからの一次ポート信号V
PRIを磁気結合するために補助巻線125を含む。共振変圧器147は、変圧器巻線端子210、212、214、216、217、218、220、および222を含むように、物理的に巻き付けられ得、漏れインダクタL
LKおよび励磁インダクタL
Mは、ポート端子N1とポート端子N2との間において直列接続に、統合された磁気的構造物、共振変圧器147において物理的に巻き付けられ得る。
【0043】
さらに回路
図200cに示されるように、補助巻線125は、一次ポート信号V
PSWを提供するように磁気的に結合され得る。一次ポート信号V
PSWは、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIを伴ってバッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIを提供するように結合回路121によりフィルタ処理され得る。
【0044】
図2Dにおける巻線
図247は、巻線120d、補助巻線125、二次巻線122、および二次巻線124を使用して実現された共振変圧器147の断面の上半分を示し、変圧器ボビン257の内側に巻き付けられたワイヤ断面を各々が示す。巻線120d、補助巻線125、および二次巻線122、124のワイヤ断面はフィルパターンにより描写され、塗りつぶされた断面223~226を含んで巻線の始点を描写する。例えば、断面223は、巻線124が始まる場所を示し得、断面226は、巻線125が始まる場所を示し得る。さらに、巻線
図247の例において、巻線120d、補助巻線125、および二次巻線122、124の巻き方向は同じである。しかし、当業者が理解し得るように、他の巻き構成が可能である。例えば、補助巻線125は、巻線120dの方向とは逆方向に巻かれ得る。
【0045】
巻線
図247に示される実施形態では、二次巻線122および124は、ボビンセパレータ255の一方側に巻かれる。二次巻線122は、巻線端子214および216により電気的に接続され、二次巻線124は、巻線端子217および218により電気的に接続される。さらに、
図2Cと同様に、巻線端子214は、巻線端子217に電気的に接続される。
【0046】
さらに、一次巻線120、励磁インダクタLM、および漏れインダクタLLKは、ボビンセパレータ255の他方側において変圧器巻線端子210と212との間に電気的に接続された巻線120dにより物理的に実現され得る。この手法により、一次巻線120、励磁インダクタLM、および漏れインダクタLLKは、巻線120dの集中型モデルを表し得る。
【0047】
さらに示されるように、補助巻線125は、より少ない巻き数により巻線120dの周囲に巻かれていることが示される(例えば、一例において2巻きを使用して示される)。この手法により、補助巻線125は、直列接続された漏れインダクタLLKおよび励磁インダクタLMとの磁気結合を含み、スケール調整された複製の一次ポート信号VPSWを提供し得る。例えば、一例において、補助巻線125により出力された一次ポート信号VPSWは、補助巻線125に関連した結合係数kを使用してスケール調整され、巻線の巻きの数に応じて、kはゼロから1の間の数であり得、または代替的に、1より大きい数字であり得る。したがって、補助巻線125により提供される一次ポート信号VPSWは、続いて、一次ポート信号VPRIより低い電圧(例えば30ボルト)にスケール調整され得る。
【0048】
図2Dは、変圧器ボビン257を含む
図2Cの共振変圧器を実現するための巻線
図247を示すが、他の巻線図が可能である。例えば、
図2Eは、
図2Cの共振変圧器を実現するための別の巻線
図277を示す。巻線
図277は、巻線120d、補助巻線125、および二次巻線122、124が変圧器ボビン267の周囲において異なる巻き構成をもつことを除いて、巻線
図247と同様である。巻線
図277に示されるように、二次巻線124は、二次巻線122の巻き間に、巻線の巻きを含むように巻かれ得る。同様に、補助巻線125は、巻線120dの巻き間に、巻線の巻きを含むように巻かれ得る。
【0049】
図3は、一実施形態による制御モジュール130のシステム図を示す。制御モジュール130は、検出インターフェース回路308、サンプリングブロック302、内部クロック309、信号処理ブロック304、および電力制御ブロック307を含む。上述のように、制御モジュール130は、フィードバック信号FB、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRI、および対応するバッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIを受信し、制御モジュール130は、制御信号G1、G2、および駆動信号CLKDを提供する。
【0050】
本明細書における教示によると、制御モジュール130は、検出インターフェース回路308を使用して、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを受信し得、対応するバッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRIが、制御モジュール130の電圧範囲にレベルシフトされ得る。
【0051】
さらに、検出インターフェース回路308は、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを検出インターフェース信号VISおよびIAに変換し得る。検出インターフェース回路308は、検出インターフェース信号VISを、サンプリングブロック302に、一次ポート信号VPRIおよび/または一次ポート信号VPSWのスケール調整された複製として提供し得る。サンプリングブロック302は、続いて、検出されたインターフェース信号VISのデータ点をサンプルして、サンプリングされたデータ点を信号処理ブロック304に提供し得る。さらに、検出インターフェース回路は、検出インターフェース信号IAを内部クロック309に提供し得る。内部クロック309は、サンプリングするために、および、一次ポート信号VPRIおよび/または一次ポート信号VPSWに基づいて、HSデバイス126およびLSデバイス128のスイッチングを表す遅延したクロック信号を生成するために検出インターフェース信号IAを有益に使用し得る。
【0052】
図4A~
図4Eのスイッチング波形に関連して以下でさらに説明されるように、信号処理ブロック304は、サンプリングされたデータ点から包括的な信号情報を抽出し得る。例えば、信号処理ブロック304は、検出インターフェース信号V
ISからのサンプリングされたデータ点を使用して、入力電圧V
IN、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRES、および、出力電力P
OUTのうちの少なくとも1つを計算し得る。さらに、信号処理ブロック304は、電力制御ブロック307に、入力電圧V
IN、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRES、および、出力電力P
OUTの推定のうちの1つまたは複数を提供し得る。
【0053】
図示されるように、電力制御ブロック307は、続いて、入力電圧VIN、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRES、および出力電力POUTのうちの1つまたは複数に基づいて、一次ブリッジ回路103に駆動信号CLKDを提供することにより電力を制御し得る。代替的に、および追加的に、電力制御ブロック307は、推定された出力電力POUTに少なくとも部分的に基づいて、過電流保護、バーストモード電力レベル検出、電力制限値、および、クロックサイクル制御をさらに提供し得る。
【0054】
図4Aは、一実施形態によるLLCコンバーター400fのスイッチング信号波形401~407を示す。
図1Fを参照すると、波形401、402、403、および404は、それぞれ、時間に対するボルトを単位としている制御信号GH、GL、G1、およびG2の波形に対応し得、波形405および406は、それぞれ、二次電流I
SECおよび二次電圧V
SEC1に対応し得る。
図1Fを参照すると、二次電圧V
SEC1は二次巻線122にかかる電圧であり、二次電流I
SECは、二次巻線122および124から出力コンデンサC
Oに伝送される電流である。
【0055】
さらに
図1Fを参照すると、波形407は、時間に対する一次ポート信号V
PRIの波形である。
図4Aにおいて、波形407は、時点430と時点432との間における持続期間T
HC1の第1のハーフサイクル436に加え、時点432と時点434との間における持続期間T
HC2の第2のハーフサイクル438を示す。さらに、波形407は、持続期間T
HC1と持続期間T
HC2との和に等しい、または実質的に等しい周期をもち得る。第1のハーフサイクル436中、一次ポート信号V
PRIが大きい最大電圧V
MAX(例えば380ボルト)に到達するように、HSデバイス126がオンにされ得る。したがって、第1のハーフサイクル436は、「正のハーフサイクル」とも呼ばれ得る。第2のハーフサイクル438中、一次ポート信号V
PRIが大きい最小電圧V
MIN(例えばマイナス380ボルト)に到達するように、LSデバイス128がオンにされ得る。したがって、第2のハーフサイクル438は、「負のハーフサイクル」と呼ばれ得る。この手法によりスイッチングすることは、LLCコンバーター100fの連続的スイッチングモード中、続き得、スイッチング周波数F
SWは、波形407の周期の逆数により決定され得る。
【0056】
一次ポート信号特性
【0057】
本明細書における教示によると、一次ポート信号は、入力電力と出力電力との両方に関連した包括的な信号情報を含み得る。
【0058】
図4Bは、一実施形態によるLLCコンバーター(例えば、
図1A~
図1FのLLCコンバーター100a~100fのうちの任意のもの)における一次ポート信号V
PRIの波形407を示す。波形407は包括的な信号内容を示す。例えば、正のハーフサイクル中、波形407は、入力電圧V
INに等しい、および/または実質的に等しい大きさのステップ414を経験し得る。さらに、正のハーフサイクル中、波形407は、負荷113に伝達される電力量に関連した電圧差415ぶん低下する。電圧差415は、共振コンデンサC
RESにかかる電圧V
CRESのインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRESに等しい、および/または実質的に等しい大きさをもち得る。
【0059】
したがって時点tA、tB、およびtCにおける3つの波形データ点411、412、および413は、それぞれ、包括的な信号内容をさらに表し得る。データ点411は、(例えば信号の大きさステップ414といった)ステップの直前における一次ポート信号VPRIの値を含み得、データ点412は、大きさステップ414における、または大きさステップ414の直後における一次ポート信号VPRIの値を含み得る。したがって、データ点412とデータ点411との電圧値の差は、入力電圧VINに等しい、および/または実質的に等しいものであり得る。さらに、時点tAと時点tBとの間の時間差は、ハーフブリッジスルータイムを表す。同様に、データ点413とデータ点412との電圧値の差がインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRESに等しい、および/または実質的に等しいものであり得るように、データ点413は、正のハーフサイクルの終わりにおける、または、正のハーフサイクルの終わり付近における一次ポート信号VPRIの値を含み得る。スイッチング周波数FSWから、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRES、共振コンデンサCRESの静電容量CR、および入力電圧VIN、入力電力PINは、式1により計算され得る。
PIN=0.5・CR・dVCRES・VIN/(tC-tB) 式1
出力電力POUTは、続いて、入力電力PINおよび電力変換効率ηeffの観点により、式2から計算され得る。
POUT=ηeff・PIN 式2
【0060】
図4Cは、LLCコンバーター(例えば、LLCコンバーター100eおよび/またはLLCコンバーター100f)における一次ポート信号V
PSWの別の波形417を示す。波形417が補助巻線125に関連した結合係数kによりスケール調整されることを除いて、波形417は波形407に追従して、包括的な信号内容を提供する。
図2Dに関連して説明されているように、巻線の巻きの数に応じて、結合係数kは、ゼロから1の間の数であり得、または代替的に、1より大きい数字であり得る。
【0061】
したがって、波形417は、結合係数kによりスケール調整された入力電圧VINに等しい、および/または実質的に等しい大きさのステップ424を経験し得、正のハーフサイクル中、波形417は、結合係数kによりさらにスケール調整されたインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRESに等しい、および/または実質的に等しい大きさをもつ電圧差425ぶん低下する。さらに、時点tA、tB、およびtCにおける3つの波形データ点421、422、および423は、それぞれ、データ点421、422、および423がさらに結合係数kにより電圧においてスケール調整されることを除いて、データ点411、412、および413に類似した包括的な信号内容をさらに表し得る。
【0062】
波形407および417に示されるように一次ポート信号VPRIとVPSWとの両方が大きい正の電圧および負の電圧変動(例えば一例において400V)を示し得る。本明細書における教示によると、検出インターフェース回路308は、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを、一次ポート信号VPRIおよび/または一次ポート信号VPSWのスケール調整された複製として検出インターフェース信号VISに変換し得、その結果、それが制御モジュール130により使用され得る。
【0063】
図4Dは、一実施形態によるLLCコンバーター(例えば、LLCコンバーター100a~100fのうちの任意のもの)における検出インターフェース信号V
ISの波形457を示す。波形457に示されるように、検出インターフェース信号V
ISは、二次グランドRTNに対するピーク電圧V
MLS(例えば一例において4.5ボルト)とゼロの最小電圧との間の信号スイング(すなわち、ダイナミックレンジ)を伴って、コモンモード電圧V
CMまでレベルシフトされ得る。検出インターフェース回路308を使用して波形407および/または417を線形に複製することにより、検出インターフェース信号V
ISは、線形定数α(例えば、1未満の定数)により、より小さい大きさにスケール調整された包括的な内容を維持し得る。
【0064】
したがって、波形457は、線形定数αによりスケール調整された入力電圧VINに等しい、および/または実質的に等しい大きさのステップ454を経験し得、正のハーフサイクル中、波形457は、また、線形定数αによりスケール調整されたインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRESに等しい、および/または実質的に等しい大きさをもつ電圧差455ぶん低下する。さらにデータ点451、452、および453が線形定数αにより電圧においてもスケール調整されることを除いて、時点tA、tB、およびtCにおける3つの波形データ点451、452、および453は、それぞれ、データ点411、412および413に類似した包括的な信号内容をさらに表し得る。
【0065】
図3を参照すると、サンプリングブロック302は、正のハーフサイクル中、データ点451、452、および453をサンプリングし、電力を推定するために、サンプリングされたデータ点451、452、および453を信号処理ブロック304に提供し得る。例えば、サンプリングブロック302は、第1の電圧サンプルVP1、第2の電圧サンプルVP2、および第3の電圧サンプルVP3をそれぞれ含むデータ点451、452、および453をサンプリングし得る。したがって、信号処理ブロック304は、次のように式3~式5から、入力電圧V
IN、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRES、および入力電力P
INを推定し得る。
V
IN=(VP2-VP1)/α 式3
dV
CRES=(VP3-VP2)/α 式4
P
IN=0.5・C
R・(VP3-VP2)・(VP2-VP1)/[(t
C-t
B)・α
2] 式5
【0066】
図4A~
図4Dは、電力情報を計算するための正のハーフサイクル中のサンプリングデータ点を示すが、データ点は、また、同じことを実現するために負のハーフサイクル中にサンプリングされ得る。負のハーフサイクル中に、および/または、正のハーフサイクルと負のハーフサイクルとの両方中にサンプリングすることは、追加的な信号情報を提供し得、さらなる電力制御を提供するために使用され得る。
【0067】
例えば、
図4Eは、一実施形態によるLLCコンバーター(例えばLLCコンバーター100a~100fのうちの任意のもの)における一次ポート信号V
PRIの波形407の追加的な態様を示し、
図4Fは、
図4Eの一次ポート信号V
PRIに対応した検出インターフェース信号V
ISの波形457の追加的な態様を示す。波形407および457は、電力を計算するための負のハーフサイクル中のサンプリングを示す。
【0068】
図示されるように、負のハーフサイクル中、
図4Eの波形407は、入力電圧V
INに等しい、および/または実質的に等しい大きさのステップ466を経験し得る。さらに、波形407は、負荷113に伝達される電力量に関連した電圧差467ぶん上昇し、電圧差467は、インクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRESに等しい、および/または実質的に等しい大きさをもち得る。
【0069】
したがって、時点tD、tE、およびtFにおける3つの波形データ点461、462、および463は、それぞれ、包括的な信号内容をさらに表し得る。データ点411は、ステップ(例えばステップ466)の直前における一次ポート信号VPRIの値を含み得、データ点462は、ステップにおける、またはステップの直後における一次ポート信号VPRIの値を含み得る。したがって、データ点462とデータ点461との電圧値の差は、入力電圧VINに等しい、および/または実質的に等しいものであり得る。同様に、データ点463とデータ点462との電圧値の差がインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dVCRESに等しい、および/または実質的に等しいものであり得るように、データ点463は、負のハーフサイクルの終わりにおける、または、負のハーフサイクルの終わり付近における一次ポート信号VPRIの値を含み得る。
【0070】
さらに、上述のように、
図4Fの波形457は、線形定数αによる波形407のスケール調整された複製を示す。したがって、波形457は、線形定数αによりスケール調整された入力電圧V
INに等しい、および/または実質的に等しい大きさのステップ476を経験し得、負のハーフサイクル中に、波形457は、また線形定数αによりスケール調整されたインクリメンタル共振コンデンサ電圧変化dV
CRESに等しい、および/または実質的に等しい大きさをもつ電圧差477ぶん上昇する。さらに、時点t
D、t
E、およびt
Fにおける3つの波形データ点471、472、および473は、それぞれ、線形定数αにより電圧においてスケール調整された包括的な信号内容をさらに表し得る。
【0071】
上述のように包括的な信号内容を含むことに加えて、波形407、417、457は、動作状態に関連した追加的な内容をさらに含み得る。例えば、
図4Gは、
図4Dの検出インターフェース信号V
ISの波形457の拡大部分459を示し、
図4Hは、
図4Fの検出インターフェース信号V
ISの波形457の拡大部分460を示す。拡大部分459は、スルータイムdt
AB(すなわち、時点t
Bと時点t
Aとの間の時間差)を含むように、検出インターフェース信号V
ISの挙動を示す時点t
Aと時点t
Bとの間の波形457を拡大している。同様に、拡大部分460は、スルータイムdt
DE(すなわち、時点t
Eと時点t
Dとの間の時間差)を含むように、検出インターフェース信号V
ISの挙動を示す時点t
Dと時点t
Eとの間の波形457を拡大している。スルータイムdt
AB、dt
DEは、スルーレート(すなわち、波形457の傾き)を監視することにより少なくとも部分的に特定され得、拡大部分459、460に示されるように、スルータイムdt
AB、dt
DE中のスルーレートは、他の期間(例えば時点t
Eと時点t
Fとの間の期間)に対して識別可能な勾配(すなわち、識別可能なスルーレート)をもち得る。
【0072】
スルータイムdt
AB、dt
DEの決定は、動作状態に関連した情報を有益に提供し得る。例えば、スルータイムdt
AB、dt
DE、およびスルーレートは、負荷状態(例えば過負荷状態)に関連し得る。スルータイムdt
AB、dt
DE、およびスルーレートは、また、共振状態、ゼロ電圧スイッチング状態、および/またはゼロ電流スイッチング状態を示し得る。さらに、
図7Aに関連して後で説明されるように、スルータイムを推定および/または決定することは、サンプリングクロックの生成を可能にし得る。
【0073】
図5Aは、本明細書における教示によるクロック制御モジュール502を含む制御モジュール130のシステム図を示す。さらに、制御モジュール130は、検出インターフェース回路308および内部クロック509を含む。検出インターフェース回路308は、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIのコモンモード範囲にシフトされたバッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIレベルを受信し、それに応答して、検出インターフェース回路308が、検出インターフェース信号V
ISおよび/またはI
Aを、それぞれ、クロック制御モジュール502および内部クロック509に提供する。内部クロック509は、サンプリングすること、および/または遅延したクロック信号を生成することが挙げられるがこれらに限定されない内部クロッキング目的に使用され得、本明細書において説明されているように、クロック制御モジュール502は、駆動信号を生成することにおいてフィードバック信号FBおよび検出インターフェース信号V
ISを使用し得る。
【0074】
図5Bは、別の実施形態による制御モジュール130のシステム図を示す。制御モジュール130は二次制御ブロック164を使用し、LLC制御装置100fにより使用される駆動信号CLKDを提供するリンク回路162に結合される。示されるように、クロック制御モジュール502は、フィードバック信号FBおよび検出インターフェース信号V
ISを受信し、それに応答して、クロック制御モジュール502は、スイッチ信号CLKを生成し得る。スイッチ信号CLKは制御インターフェース543に提供され得、制御インターフェース543はリンク信号FLOUTを介してスイッチ信号CLKを送信し得る。リンク回路162は、スイッチ信号CLKに基づいて駆動信号CLKDを提供し得る。例えば、駆動信号CLKDは、同様の波形(例えば、周波数およびデューティサイクル)をもつように提供され得るが、スイッチ信号CLKに対して遅延され得る。さらに、駆動信号CLKDは、一次ブリッジ回路103における一次グランドGNDを基準とし得る。
【0075】
図6Aは、一実施形態によるクロック制御モジュール502のシステム
図600を示す。クロック制御モジュール502は、電圧エラー補償増幅器出力生成器602および制御ループクロック生成器604を含む。電圧エラー補償増幅器出力生成器602は、フィードバック信号FBを受信し、それに応答して、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを提供する。制御ループクロック生成器604は、エラー増幅器信号V
EAP、相補的エラー増幅器信号V
EAN、および検出インターフェース信号V
ISを受信し、それに応答して、制御ループクロック生成器604は、スイッチ信号CLKを提供する。
【0076】
図6Bは、一実施形態による電圧エラー補償増幅器出力生成器602の概略図を示す。電圧エラー補償増幅器出力生成器602は、増幅器614、補償ネットワーク630、およびバッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631を含む。電圧エラー補償増幅器出力生成器602は、出力電圧V
Oを調節するように、LLCコンバーター(例えばLLCコンバーター100a~100fのうちの任意のもの)内において電圧制御ループの一部として動作し得る。増幅器614は、その非反転入力においてフィードバック信号FBを受信し、その反転入力において基準V
R1を受信する。補償ネットワーク630は、受動コンポーネント(例えばコンデンサおよび/または抵抗器)を含み得、増幅器出力信号V
COMPを安定化させるように増幅器の出力に取り付けられている。図示されるように、増幅器614は、増幅器出力信号V
COMPを提供し得、フィードバック信号FBが基準V
R1の値に近づくことをもたらすエラー増幅器として動作し得る。例えば、基準V
R1が0.5ボルトである場合、増幅器出力信号V
COMPは、フィードバック信号FBが0.5ボルトに等しくなる、および/または概ね等しくなることをもたらすように変動し得る。
【0077】
バッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631は、増幅器出力信号VCOMPを受信し、それに応答して、バッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631は、エラー増幅器信号VEAPおよび相補的エラー増幅器信号VEANを生成する。
【0078】
図6Cは、
図6Bのバッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631の追加的な回路の詳細を示す概略図である。バッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631は、増幅器615および増幅器回路613を含む。非反転入力からの増幅器出力信号V
COMPをバッファリングするように、増幅器615の反転入力が増幅器615の出力に電気的に接続される。この手法により、エラー増幅器信号V
EAPは、増幅器出力信号V
COMPに等しくなるように、実質的に等しくなるように、および/または概ね等しくなるようにバッファリングされ得る。
【0079】
増幅器回路613は、エラー増幅器信号VEAPに関連して、レベルシフトされた、および、値において相補的な相補的エラー増幅器信号VEANを生成するように動作する。増幅器回路613は、示されるように、増幅器616および抵抗器618、619、620、および621を含む。抵抗器619は、増幅器615の出力と増幅器616の反転入力との間に電気的に接続されており、抵抗器620は、増幅器616の反転入力と出力との間に電気的に接続されている。抵抗器618は、増幅器616の非反転入力に電気的に接続されており、抵抗器621は、増幅器616の非反転入力とグランドRTNとの間に電気的に接続されている。第2の基準VR2は、抵抗器618に印加され、抵抗器618および621は、抵抗分割器として動作し得る。増幅器616の非反転入力に第2の基準VR2の小数倍値を印加する。
【0080】
バッファリングおよび相補的エラー増幅器信号生成器631は、増幅器615および増幅器回路613を含む回路実現例を示すが、より多い、またはより少ないコンポーネントを含む他の構成が可能であり得る。いくつかの実施形態において、増幅器615、616のうちの1つまたは複数は、オフセットを調節する特徴をもち得、代替的に、および追加的に、抵抗器618~621のうちの1つまたは複数が調節可能であり得る。例えば、抵抗器618は、オフセットを補償するように実装されたトリミング(すなわち可変)抵抗器であり得る。他の実施形態において、増幅器回路613は、演算増幅器を使用して実現され得、チョッパー安定化およびオートゼロが挙げられるがこれらに限定されないオフセットキャンセル技術を使用し得る。
【0081】
図6Dは、一実施形態による制御ループクロック生成器604の概略図を示し、
図6Eは、
図6Dのクロック生成器636の追加的な回路の詳細を示す概略図である。制御ループクロック生成器604は、比較器632、比較器634、およびクロック生成器636を含む。制御ループクロック生成器604は、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを受信し、比較器632と比較器634とを使用して、検出インターフェース信号V
ISとそれらを比較する。
【0082】
図示されるように、比較器632は、その非反転入力においてエラー増幅器信号VEAPを受信し、その反転入力において検出インターフェース信号VISを受信し、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAP未満に低下した場合、論理ハイリセット信号VRSTを提供する。さらに、比較器634は、その反転入力において相補的エラー増幅器信号VEANを受信し、その非反転入力において検出インターフェース信号VISを受信し、検出インターフェース信号VISが相補的エラー増幅器信号VEANを上回った場合、論理ハイセット信号VSETを提供する。
【0083】
クロック生成器636は、リセット信号VRSTおよびセット信号VSETに応答してスイッチ信号CLKを生成し得る。さらに、クロック生成器636は、制御信号CNTを受信し得る。いくつかの実施形態において、制御信号CNTは、リセット機能を実施するために、および/または、スイッチ信号CLKのスイッチング周期を制限するために使用され得る。例えば、制御信号CNTは、最小サイクル幅(例えば最小スイッチングサイクル周期)、および/または、最大サイクル幅(例えば最大スイッチングサイクル周期)を制限するために使用され得る。
【0084】
図6Eに示されるように、クロック生成器636は、スイッチ信号CLKを生成するセットリセット(SR:set reset)ラッチ638を含み得る。SRラッチ638は、リセット信号V
RST、セット信号V
SET、および/または制御信号CNTを受信し得る。
【0085】
図7Aは、一実施形態によるLLCコンバーター(例えばLLCコンバーター100a~100fのうちの任意のもの)のスイッチング信号波形718a~723aを示す。波形718aおよび波形719aは、それぞれ、検出インターフェース信号V
ISの波形720aに重ね合わされた、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを示し得る。動作状態は、高入力電圧および中程度の負荷に対応し得、検出インターフェース信号V
ISおよび波形点702~710が中程度の出力電力に整合し得るように、エラー増幅器信号V
EAPは相補的エラー増幅器信号V
EANより高い電圧において提供され得る。
【0086】
波形721aは、波形点702、705、および708における信号交点(すなわち、交差点)に応答してクロック制御モジュール502により生成されたスイッチ信号CLKを示し得る。例えば、波形点702および波形点708に対応した時点t1および時点t3において、検出インターフェース信号VISは、相補的エラー増幅器信号VEANと交わり(すなわち、交差し)、検出インターフェース信号VISが相補的エラー増幅器信号VEANと交わり、相補的エラー増幅器信号VEANを上回ったことに応答して、スイッチ信号CLK(すなわち、波形721a)が状態を変える(すなわち、ローからハイに遷移する)。さらに、波形点705に対応した時点t2において、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAPと交わり(すなわち、交差し)、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAPと交わり、エラー増幅器信号VEAP未満になったことに応答して、スイッチ信号CLK(すなわち、波形721a)が状態を変える(すなわち、ハイからローに遷移する)。
【0087】
波形722aは、スイッチ信号CLKに対して遅延した駆動信号CLKD、および/または代替的に一次ブリッジ回路(例えば一次ブリッジ回路103または99)内の遅延した駆動信号を示し得る。例えば、波形722aは、スイッチ信号CLKに対して遅延した制御信号GHおよびGLを生成するために使用される一次ブリッジ回路103内の駆動信号に対応し得る。図示されるように、時点t1dにおいて、波形722aは、ローからハイに状態を変える。したがって、駆動信号CLKDおよび/または一次ブリッジ回路103内の駆動信号は、制御信号GHがHSデバイス126をオンに駆動することをもたらし得、それに応答して、検出インターフェース信号VISは、波形点703において正のハーフサイクルを始める。時点t2dにおいて波形722aは再度、ハイからローに状態を変え、駆動信号CLKDは、制御信号GLがLSデバイス128をオンに駆動することをもたらし得る。それに応答して、検出インターフェース信号VISは、波形点706において負のハーフサイクルを始める。時点t3dにおいて波形722aは波形点709において再度、ローからハイに状態を変えて次の正のハーフサイクルを始める。
【0088】
波形723aは、サイクル期間t1s~t3sの終わりに一致する、または、実質的に一致するように生成された内部クロックを示し得る。
図4Gおよび
図4Hに関連してここまでに説明されているようにスルータイム(例えば、時点dt
AB、dt
DE)を特定するために、スルー特性が測定され得る。続いてスルータイムから、サイクル期間t1s~t3sの終わりが決定および/または推定され得る。いくつかの実施形態において、波形723aは、サイクル期間t1s~t3sの終わり、および、サンプル点(例えば、波形点704、707、710)と有益に同期され得るサンプリングクロックとして機能し得る。
【0089】
示されていないが、検出インターフェース信号IAは、時間に対する電流(例えばμA)を単位としていることを除いて、720aと同じ、および/または同様の波形をもち得る。この手法により、検出インターフェース信号IAは、検出インターフェース信号VISの正のハーフサイクルおよび負のハーフサイクルと一致した、正のハーフサイクルおよび負のハーフサイクルをさらに含み得、波形723aの遷移は、波形点704、707、および710により示されるように、サイクル期間t1s、t2s、およびt3sの終わりに対応し得る。例えば、サイクル期間t1sおよびt3sの終わりにおける検出インターフェース信号IAに応答して、波形723aがハイからローに状態を変える。同様に、サイクル期間t2sの終わりにおいて、波形723aがローからハイに状態を変える。
【0090】
図7Bは、第1の動作状態に従ったスイッチング信号波形718b~721bを示す。波形718bおよび波形719bは、それぞれ、検出インターフェース信号V
ISの波形720bに重ね合わされた、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを示し得る。動作状態は、より低い入力電圧、および中負荷から重負荷(すなわち、大きい出力電力)に対応し得、検出インターフェース信号V
ISおよび波形点732~737が、より高い出力電力(すなわち、大きい出力電力)に整合し得るように、エラー増幅器信号V
EAPは、相補的エラー増幅器信号V
EANより低い電圧で提供され得る。
【0091】
波形721bは、信号交点(例えば、波形点732および735)に応答して、クロック制御モジュール502により生成されたスイッチ信号CLKを示し得る。例えば、時点t4において、検出インターフェース信号VISが相補的エラー増幅器信号VEANに交わった(すなわち、相補的エラー増幅器信号VEANを上回るように上昇した)とき、スイッチ信号CLKがローからハイに状態を変え、時点t5において、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAPに交わった(すなわち、エラー増幅器信号VEAP未満に低下した)とき、スイッチ信号CLKがハイからローに状態を変える。波形点733および波形点736は、それぞれ、時点t4dおよび時点t5dにおいて発生する遅延した信号(例えば、駆動信号CLKD)の遷移に対応し得、波形点734および波形点737は、それぞれ、時点t4sおよび時点t5sにおいて発生する内部クロックの遷移に対応し得る。
【0092】
図7Cは、第2の動作状態に従ったスイッチング信号波形718c~721cを示す。波形718cおよび波形719cは、それぞれ、検出インターフェース信号V
ISの波形720cに重ね合わされた、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを示し得る。動作状態は、動作のバーストオンおよびバーストオフ期間を含む、より高い入力電圧および軽負荷(すなわち、低い出力電流I
O)に対応し得、検出インターフェース信号V
ISが軽負荷状態に整合し得るように、エラー増幅器信号V
EAPは、相補的エラー増幅器信号V
EANより高い電圧において提供され得る。
【0093】
例えば、時点txの前の期間はバーストオフ期間であり得、このバーストオフ期間中はスイッチングがなく、したがって、検出インターフェース信号VISは、相補的エラー増幅器信号VEAPおよび/またはエラー増幅器信号VEANと交わる(すなわち、交差する)ことなく、変動し得る。したがって、スイッチ信号CLKの波形721cは、バーストオフ期間中、1つの(すなわち低い)状態に留まる。
【0094】
時点txの後の期間はバーストオン期間であり得、このバーストオン期間中はスイッチングがあり、したがって、検出インターフェース信号VISは、正のハーフサイクルと負のハーフサイクルとを含んで遷移し得る。したがって、波形721cは、検出インターフェース信号VISと、相補的エラー増幅器信号VEANおよびエラー増幅器信号VEAPとの交点(すなわち交差点)に応答して、遷移(すなわちスイッチ)を経験し得る。
【0095】
図7Dは、可変動作状態に従ったスイッチング信号波形718d~720dを示す。波形718dおよび波形719dは、それぞれ、検出インターフェース信号V
ISの波形720dに重ね合わされた、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを示し得る。動作状態は、時点tyの前における中負荷から軽負荷状態から、時点tzの後の期間にわたる重負荷状態まで変動し得る。
【0096】
したがって、時点tyの前の期間中、エラー増幅器信号VEAPは、大きさdV1の電圧差ぶん相補的エラー増幅器信号VEANより高い電圧において提供され得、時点tzの後の期間中、エラー増幅器信号VEAPは、大きさdV2の電圧差ぶん相補的エラー増幅器信号VEANより低い電圧において提供され得る。
【0097】
時点tyと時点tzとの間の遷移期間tr中、クロック制御モジュール502が一時的な状態において動作し得るとともに、波形718d~720dが定常状態から外れて変動する。
【0098】
図7Eは、第3の動作状態に従ったクリッピングを伴うスイッチング信号波形718e~720eを示す。波形718eおよび波形719eは、それぞれ、検出インターフェース信号V
ISの波形720eに重ね合わされた、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを示し得る。第3の動作状態はある動作状態に対応し得、その動作状態により、LLCコンバーターの出力電流および/または動作電圧は、検出インターフェース信号V
ISが非対称的にクリッピングされることをもたらす。
図7Eに示されるように、第3の動作状態のもとで、負のハーフサイクル755e中、検出インターフェース信号V
ISは、時点tc1と時点tc2との間において値V
LIMに制限(すなわち、クリッピング)されるようになり得るとともに、正のハーフサイクル756e中、検出インターフェース信号V
ISは、ひずみのない(すなわち、クリッピングを示さない)まま留まり、時点tpkにおいてひずみのないピーク値V
PKに到達し得る。
【0099】
いくつかの実施形態において、
図7Eに示されるようにハーフサイクルの非対称性を伴うインターフェース信号V
ISを提供するように検出インターフェース回路308を意図的に構成することが望ましいものであり得る。例えば、インターフェース信号V
ISは、選択ハーフサイクル中により明確になるように調整され得るとともに、残りのハーフサイクル中の冗長な信号情報は、制御装置(例えば制御装置114および/または制御装置174)により破棄または無視され得る。この手法により、検出インターフェース信号V
ISは、正のハーフサイクル756e中に、より大きい信号対ノイズ比を有益にもち得、制御モジュール(例えば制御モジュール70、130、および/または170)は、負のハーフサイクル755e中、重複した信号内容を選択的に無視し得る。
【0100】
検出インターフェース回路
【0101】
図8Aは、本明細書における教示による検出インターフェース回路308のシステム
図800を示す。検出インターフェース回路308は、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIを受信し、結合回路121を介して入力803におけるバッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIをレベルシフトさせる。上述のように、結合回路121は、一次ポート信号V
PSWからの(および/または一次ポート信号V
PRIからの)DC成分を阻止し得、検出インターフェース回路308の目的は、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIのダイナミックレンジ(例えば電圧振幅ダイナミックレンジ)を拡張することであり得る。この目的を達成することにおいて、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIは、実質的にゼロのDC電流を伴うAC信号であり得、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIは、一次ポート信号V
PSWのDCレベルと異なるDCレベル(例えばVCM
IN)をもち得る。
図8Aにさらに示されるように、検出インターフェース回路308は、出力805から検出インターフェース信号I
Aを提供し、および/または、出力807から検出インターフェース信号V
ISを提供し得る。
【0102】
システム
図800は、入力抵抗器R
IN、コモンモード入力電圧源804、電流依存電流源806、電流依存電流源808、および抵抗器R
ISを含む検出インターフェース回路308を概念的にモデル化している。入力抵抗器R
INは、入力インピーダンスおよびコモンモード入力バイアスを機能的にモデル化するように、コモンモード入力電圧源804に直列に接続されている。検出インターフェース回路308は、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRIを受信し、入力803においてDCコモンモード電圧VCM
IN(すなわち、DCレベルVCM
IN)を提供する。この手法により、バッファリングされた一次ポート信号電圧V
SPRIは、DCコモンモード電圧VCM
INをもつように、検出インターフェース回路308のコモンモード範囲にレベルシフトされ得る。
【0103】
入力抵抗器RINは、AC入力インピーダンスを含む入力インピーダンスをモデル化し得、検出インターフェース回路308の機能は、入力803における入力ダイナミックレンジを拡張することであり得る。この試みにおいて、検出インターフェース回路308は、入力803におけるAC入力インピーダンスを小さくすることにより、バッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRIのAC変動を小さくするように構成され得る。AC入力インピーダンスを小さくすることは、そのDCコモンモード電圧(すなわち、VCMIN)に対するバッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRIのAC変動を小さくすることにより、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIのダイナミックレンジを有益に拡張し得る。
【0104】
さらに、電流依存電流源806は、入力803におけるバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIと出力805からの検出インターフェース信号IAとの間の関係をモデル化し得る。検出インターフェース回路308の機能は、適切な出力ダイナミックレンジを伴って(例えば、出力ひずみを小さくしながら)、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIのスケール調整された複製として検出インターフェース信号IAを提供することであり得る。この点で、電流依存電流源806は、DCコモンモード出力電圧VCMOUTから検出インターフェース信号IAを提供し得、図示されるように、検出インターフェース信号IAは、スケール因子α1倍として、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIに比例するように提供され得る。いくつかの実施形態において、スケール因子α1は、1に実質的に等しい、1より大きい、1未満の大きさをもつ正の数または負の数であり得る。
【0105】
さらに示されるように、電流依存電流源808および抵抗器RISは、入力803におけるバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIと、出力807からの検出インターフェース信号VISの間の関係をモデル化し得る。検出インターフェース回路308の機能は、さらに適切な出力ダイナミックレンジを伴って(例えば、出力ひずみを小さくしながら)、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIのスケール調整された複製として検出インターフェース信号VISを提供することであり得る。この点で、電流依存電流源808からの電流は、出力807からの検出インターフェース信号VISを提供するように抵抗器RISを通って流れ得る。図示されるように、電流依存電流源808からの電流は、DCコモンモード出力電圧VCMOUTにおいて提供され得る。さらに、検出インターフェース信号VISは、抵抗器RISの抵抗とスケール因子α2との乗算結果に比例し得、スケール因子α2は、1に実質的に等しい、1より大きい、1未満の大きさをもつ正の数または負の数であり得る。
【0106】
図7Eの検出インターフェース信号V
ISに関連してここまでに説明されているように、いくつかの実施形態において、ハーフサイクルの非対称性を導入することも望ましいものであり得る。電流依存電流源808および抵抗器R
ISは、またDCコモンモード出力電圧VCM
OUTがハーフサイクルの非対称性をもたらすように選択され得る。この手法により、一方のハーフサイクル(例えば正のハーフサイクル)中に、検出インターフェース信号V
ISは、他方のハーフサイクル(例えば負のハーフサイクル)中に冗長な信号情報をクリッピングする犠牲を払って、改善された信号対ノイズ比をもち得る。
【0107】
図8Bは、一実施形態による検出インターフェース回路308の概略図を示す。検出インターフェース回路308は、入力段814、入力バイアス段816、ディファレンシャル段818、出力段820、および出力段822を含む。
【0108】
入力段814は、n型金属-酸化物-半導体(NMOS)トランジスタMN1、MN5、MN6、p型金属-酸化物-半導体(PMOS:p-type metal oxide semiconductor)トランジスタMP1、MP2、MP6、ならびに、抵抗器R1および抵抗器R2を含む。PMOSトランジスタMP1のドレインは、NMOSトランジスタMN1のドレインに、および、PMOSトランジスタMP2のゲートに電気的に接続されている。PMOSトランジスタMP2のドレインは、NMOSトランジスタMN1のソースに電気的に接続されている。NMOSトランジスタMN6のドレインは、PMOSトランジスタMP6のドレインに、および、NMOSトランジスタMN5のゲートに電気的に接続されている。NMOSトランジスタMN5のドレインは、PMOSトランジスタMP6のソースに電気的に接続されている。抵抗器R1およびR2は、NMOSトランジスタMN1およびPMOSトランジスタMP6のソース間に電気的に直列に接続されており、さらに、検出インターフェース回路308の入力803に一緒に電気的に接続されている。
【0109】
入力バイアス段816は、PMOSトランジスタMP3、PMOSトランジスタMP7、NMOSトランジスタMN2、NMOSトランジスタMN7、抵抗器R3、および抵抗器R4を含む。PMOSトランジスタMP3のドレインは、NMOSトランジスタMN2のドレインおよびゲートに電気的に接続されている。NMOSトランジスタMN7のドレインは、PMOSトランジスタMP7のドレインおよびゲートに電気的に接続されている。抵抗器R3および抵抗器R4は、NMOSトランジスタMN2およびPMOSトランジスタMP7のソース間に電気的に直列に接続されている。
【0110】
ディファレンシャル段818は、NMOSトランジスタMN3、MN4、およびMN8、PMOSトランジスタMP4、およびMP5を含む。NMOSトランジスタMN8のドレインは、NMOSトランジスタMN3およびNMOSトランジスタMN4のソースに電気的に接続されている。NMOSトランジスタMN3のドレインは、PMOSトランジスタMP4のゲートおよびドレインに電気的に接続されており、NMOSトランジスタMN4のドレインは、PMOSトランジスタMP5のゲートおよびドレインに電気的に接続されている。
【0111】
出力段820は、NMOSトランジスタMN9およびPMOSトランジスタMP8を含む。NMOSトランジスタMN9およびPMOSトランジスタMP8のドレインは、検出インターフェース回路308の出力805において一緒に電気的に接続されている。
【0112】
出力段822は、NMOSトランジスタMN10、PMOSトランジスタMP9、抵抗器RIS、および電流源810を含む。NMOSトランジスタMN10およびPMOSトランジスタMP9のドレインは、検出インターフェース回路308の出力807において一緒に電気的に接続されている。抵抗器RISは、NMOSトランジスタMN10のドレインとソースとの間に電気的に接続されており、電流源810は、出力807にDC電流IDCを供給するように電気的に接続されている。
【0113】
検出インターフェース回路308は、二次グランドRTNに対して二次的電源VDDから動作するように結合されている。PMOSトランジスタMP1、MP2、MP3、MP4、MP5、MP8、およびMP9のソースは、二次的電源VDDに一緒に電気的に接続されており、NMOSトランジスタMN5、MN6、MN7、MN8、MN9、およびMN10のソースは、二次グランドRTNに一緒に電気的に接続されている。
【0114】
さらに、NMOSトランジスタMN6、MN7およびMN8がNMOS電流源として動作し得るように、NMOSトランジスタMN6、MN7、およびMN8のゲートは一緒に電気的に接続されており、ゲート電位VGNにバイアスされている。PMOSトランジスタMP1のゲートは、電位VGPにバイアスされ、PMOS電流源として動作し得る。
【0115】
ディファレンシャル段818は、NMOSトランジスタMN3のゲートへのフィードバック接続のおかげにより、入力バイアス段816を制御し得る。図示されるように、PMOSトランジスタMP5のドレインは、PMOSトランジスタMP3のゲートに電気的に接続されており、PMOSトランジスタMP3のゲートにおいて、PMOSトランジスタMP5のドレインが入力バイアス段816に制御を行い得る。さらに、NMOSトランジスタMN3およびMN4は、NMOSトランジスタMN8からテール電流を受信するディファレンシャルペアとして動作し得る。示されるように、NMOSトランジスタMN3のゲートは、抵抗器R3および抵抗器R4に電気的に接続されており、NMOSトランジスタMN4のゲートは、基準電圧VMを受信する。この手法により、NMOSトランジスタMN3のゲートは、抵抗器R3および抵抗器R4へのその結合を介してフィードバック電圧V1を受信し、ディファレンシャル段818は、フィードバック電圧V1が基準電圧VMに実質的に等しく、および/または概ね等しくなるように、PMOSトランジスタMP5のゲートにおける電位を調節し得る。
【0116】
基準電圧VMは、ダイナミックレンジを拡張するように提供され得る。例えば、いくつかの実施形態において、基準電圧VMは、二次的電源VDDの電圧の半分に実質的に等しくなるように選択され得る。
【0117】
入力803におけるDCコモンモード電圧がフィードバック電圧V1に比例する、または、フィードバック電圧V1に関連するように、入力バイアス段816が入力段814のDCバイアスを制御し得る。この点で、NMOSトランジスタMN1およびMN2は、コモンゲート構成において接続され(すなわち、NMOSトランジスタMN1およびMN2のゲートが一緒に電気的に接続され)、PMOSトランジスタMP6およびMP7はコモンゲート構成において接続されている。この手法により、入力803におけるDC電圧(すなわち、バッファリングされた一次ポート信号電圧VSPRI)が、フィードバック電圧V1に比例したDCコモンモード値(例えばVCMIN)をもつように、入力バイアス段816が入力段814にDCバイアスを提供し得る。さらに、抵抗器R1、R2、R3、およびR4のうちの1つまたは複数は、DCコモンモード値(例えばVCMIN)を指定された公差に調節するように、トリミングネットワークとして実装され得る。
【0118】
図示されるように、DCコモンモード出力電圧VCMOUTが出力805および807においてそれぞれ提供されるように、入力段814が出力段820および822にバイアス信号BIAS1およびBIAS2を提供し得る。PMOSトランジスタMP2のゲートは、バイアス信号BIAS1を提供するように、PMOSトランジスタMP8およびMP9のゲートに電気的に接続され、NMOSトランジスタMN5のゲートは、バイアス信号BIAS2を提供するように、NMOSトランジスタMN9、MN10のゲートに電気的に接続されている。PMOSトランジスタMP8のドレイン電流がNMOSトランジスタMN9のドレイン電流に実質的に等しいとき、出力805におけるDC電圧(すなわち、DCコモンモード電圧)が、VCMOUTに等しくなるように、PMOSトランジスタMP8およびNMOSトランジスタMN9が選択され得る(例えば、デバイスの幅および長さが選択され得る)。この手法により、検出インターフェース信号IAは、DCコモンモード出力電圧VCMOUTを伴う、出力805からのAC電流として提供され得る。
【0119】
DCコモンモード出力電圧VCMOUTを伴う出力807からのAC電圧として検出インターフェース信号VISが提供されるように、出力段822が電流源810を使用し得る。この点で、抵抗器RISにかかるDC電圧(すなわち、DCコモンモード電圧)がVCMOUTに等しくなるように、PMOSトランジスタMP9、NMOSトランジスタMN10、および電流源810からのDC電流IDCがオフセットを提供し得る。二次的電源VDDの電圧の半分に等しい、または実質的に等しくなるようにDCコモンモード出力電圧VCMOUTを選択することにより、検出インターフェース信号VISは、正のAC変動と負のAC変動との両方に対してバッファリングされた一次ポート信号電流の信号電流ISPRIを有益に複製し得る。
【0120】
ACダイナミックレンジを解決することにおいて、入力段814は、低AC入力インピーダンスを提供しながら、バッファリングされた一次ポート信号電流の信号電流ISPRIのAC変動に応答して、バイアス信号BIAS1およびBIAS2を提供するように構成され得る。この点で、PMOSトランジスタMP2のドレインは、入力803から流れ出るバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIの負のAC偏位に対する電流を供給するように、NMOSトランジスタMN1のソースに接続されており、NMOSトランジスタMN5のドレインは、入力803に流れ込むバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIの正のAC偏位に応答するように、PMOSトランジスタMP6のソースに接続されている。
【0121】
AC電流が、(すなわち、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIの負のAC偏位に対応した)入力803から流れ出る大きさを増すとともに、バイアス信号BIAS1が相応に低下する。さらに、AC電流が大きさを増し、(すなわち、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIの正のAC偏位に対応した)入力803への流れ込が増加するとともに、バイアス信号BIAS2が相応に上昇する。さらに、低AC入力抵抗を提供するために、AC電流(すなわち、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRI)が抵抗器R1および抵抗器R2にかかる比較的(すなわち、DCバイアス電流に比べて)ACの大きい電圧変動を示さないように、抵抗器R1および抵抗器R2が、それぞれ、抵抗(例えば10kΩ~100kΩ)をもつように選択され得る。
【0122】
検出インターフェース信号IAおよびVISがバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを忠実に複製し得るように、バイアス信号BIAS1およびBIAS2が出力段820および822に提供される。示されるように、PMOSトランジスタMP8のゲートは、バイアス信号BIAS1を受信し得、NMOSトランジスタMN9のゲートは、バイアス信号BIAS2を受信し得る。検出インターフェース信号IAが、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを複製する、または、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIに比例して変動するAC電流であるように、PMOSトランジスタMP8およびNMOSトランジスタMN9が選択され、および/または寸法決めされ得る(例えば、デバイスの幅および長さが選択され得る)。バイアス信号BIAS1およびBIAS2は、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIに応答して変動するので、検出インターフェース信号IAは、スケール因子α1に比例するようにポート電流信号ISPRIを複製し得る。したがって、PMOSトランジスタMP8およびNMOSトランジスタMN9は、電流依存電流源806を部分的に実現し得る。いくつかの実施形態において、スケール因子α1は、PMOSトランジスタMP8およびNMOSトランジスタMN9の選択および/または寸法決めにより部分的に決定された、1に実質的に等しい、1より大きい、1未満の数であり得る。
【0123】
さらに示されるように、PMOSトランジスタMP9のゲートは、バイアス信号BIAS1を受信し得、NMOSトランジスタMN10のゲートは、バイアス信号BIAS2を受信し得る。検出インターフェース信号VISがバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIに比例して変動するように、PMOSトランジスタMP9およびNMOSトランジスタMN10が選択され、および/または寸法決めされ得る(例えば、デバイスの幅および長さが選択され得る)。バイアス信号BIAS1およびBIAS2がバッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIに応答して変動するとき、検出インターフェース信号VISは、抵抗器RISの抵抗のスケール因子α2倍に比例するように、バッファリングされた一次ポート信号電流ISPRIを複製する抵抗器RISにかかるAC電圧である。この手法により、PMOSトランジスタMP9およびNMOSトランジスタMN10は、電流依存電流源808を部分的に実現し得、いくつかの実施形態において、スケール因子α2は、また、1に実質的に等しい、1より大きい、1未満の数であり得る。
【0124】
図8Bの実施形態は、NMOSおよびPMOSトランジスタを使用して実現された検出インターフェース回路を示すが、他の構成も可能である。当業者が理解し得るように、検出インターフェース回路は、様々な形状および寸法をもつ、および、同様の、および/または代替的な構成を使用した、より多い、またはより少ないトランジスタを使用して実現されてよい。例えば、一構成において、ディファレンシャルペアは、NMOSトランジスタMN3およびMN4の代わりにPMOSトランジスタを使用して構成されてよい。別の構成において、バイポーラ接合トランジスタ(すなわち、BJT:bipolar junction transistor)が、回路段(例えば、入力段814、入力バイアス段816、ディファレンシャル段818、ならびに、出力段820および822)のうちの1つまたは複数を実現するために使用されてよい。追加的に、および代替的に、検出インターフェース回路は、ディスクリート型および/または集積回路コンポーネントを使用して実現され得る。
【0125】
図8Cは、第1の実施形態による検出インターフェース回路出力段822の概略図を示す。検出インターフェース回路出力段822は、DC電流I
DCを提供するための電流源810の回路実現例を示す。電流源810は、演算増幅器852、抵抗器RD、およびPMOSトランジスタMP11およびMP12を含む。演算増幅器852はPMOSトランジスタMP11および抵抗器RDとともに、PMOSトランジスタMP11のドレイン電流が電圧V
COMを抵抗器RDの抵抗で割ったものに等しくなることをもたらす電流源として構成される。さらに、電流源構成のおかげで、電圧V
COMは、演算増幅器852の反転端子に印加される基準電圧V
RXに等しい、および/または概ね等しいものであり得る。DC電流I
DCがPMOSトランジスタMP11のドレイン電流のスケール因子倍に関連するように、PMOSトランジスタMP11およびMP12のゲートが演算増幅器852の出力に接続される。例えば、PMOSトランジスタMP11およびMP12が等しいデバイスの幅および長さをもつように整合されている場合、ゼロオーダー(zeroth order)まで、DC電流I
DCは、基準電圧V
RXを抵抗器RDの抵抗で割ったものに等しい、または概ね等しくなるように生成され得る。
【0126】
図8Dは、第2の実施形態による検出インターフェース回路出力段822の概略図を示す。
図8Dの検出インターフェース回路出力段822は、電流源810の回路実現例を除いて
図8Cのインターフェース回路出力段と同様である。演算増幅器852を使用する代わりに、
図8Dの電流源810は、PMOSトランジスタMP21、PMOSトランジスタMP22、NMOSトランジスタMN10、および抵抗器RD2を含む。図示されるように、NMOSトランジスタMN10は、NMOS電流源として動作するように、ゲート電位V
GNを受信する。さらに、PMOSトランジスタMP21およびMP22は、NMOSトランジスタMN10のドレインを介して電流を受信するように、カレントミラーまたは電流乗算器として構成され得る。DC電流I
DCが、PMOSトランジスタMP21のドレイン電流に比例し、および/または概ね等しくなり得るように、PMOSトランジスタMP12のゲートは、PMOSトランジスタMP21およびMP22のゲートに電気的に結合されている。
図8Dにさらに示されるように、PMOSトランジスタMP22のドレインは、基準電圧VMを提供するように、抵抗器RDに電気的に接続されている。
【0127】
図9は、一実施形態によるLLCコンバーターにおいてスイッチング信号を検出する方法のフロー
図900を示す。ここまでの図を参照すると、ステップ902は、DC入力電圧V
INを伴ってLLCコンバーター(例えばLLCコンバーター100a)の一次入力に入力電力を提供することを表し得る。ステップ904は、共振変圧器107(147)入力ポートに、スイッチングされた電力信号V
Xを提供することを表し得る。ステップ906は、制御モジュール130に、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIを提供するように、バッファ回路116を使用することを表し得る。ステップ908は、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRI、AC電流、を含むようにフィルタ処理された、および、制御モジュール130のコモンモード電圧にレベルシフトされた、バッファリングされた一次ポート信号S
PRIを提供することを表し得る。ステップ910は、AC成分(例えば、バッファリングされた一次ポート信号電流I
SPRI)を、検出インターフェース信号(例えば、検出インターフェース信号V
IS、I
Aのうちの1つまたは複数)に変換することを表し得る。
【0128】
図10は、一実施形態によるLLCコンバーターにおける制御方法のフロー
図1000を示す。再度ここまでの図を参照すると、第1のステップ1002は、検出インターフェース回路308を使用して検出インターフェース信号(例えば検出インターフェース信号V
IS)を提供することを表し得る。検出インターフェース信号は、コモンモード電圧をもつようにレベルシフトされ得る。次のステップ1004は、スイッチングサイクル中に検出インターフェース信号V
ISからデータをサンプリングすることを表し得る(例えば、時点t
A、t
B、t
Cにおいて検出インターフェース信号V
ISデータをサンプリングする
図4D)。さらに、いくつかの実施形態において、サンプリング検出インターフェース信号V
ISの特性に少なくとも部分的に基づいて、サンプリングクロックが生成され得る。例えば、
図7Aの波形723aに関連してここまでに説明されているように、サイクル期間の終わり(例えばサイクル期間t1s~t3sの終わり)と一致したサンプリングクロックが、スルー特性(例えばスルータイム)を測定することにより生成され得る。
【0129】
次のステップ1006は、式2を使用した共振コンデンサディファレンシャルチャージを推定することを表し得、ステップ1008は、式2に基づいて入力電圧VINを推定することを表し得る。ステップ1010は、式4に基づいて出力電力を推定することを表し得、ステップ1012は、出力電力の推定値に基づいて出力電力を制御することを表し得る。例えば、制御モジュール130は、負荷113への電力伝送を増やす、および/または減らすために、出力電力推定に応答して、スイッチング周波数を調節し得る。
【0130】
図11Aは、別の実施形態によるLLCコンバーターにおける制御方法のフロー
図1100aを示す。ここまでの図を参照すると、第1のステップ1102は、スイッチングされた電力信号V
Xを共振変圧器入力ポートに提供することを表し得る。次のステップ1104は、フィードバック信号FBに応答して、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANを生成することを表し得る。ステップ1106は、検出インターフェース回路308を使用して検出インターフェース信号V
ISを生成することを表し得る。ステップ1108は、
図6A~
図6Eおよび
図7A~
図7Dに関連して説明されているように、検出インターフェース信号V
ISを、エラー増幅器信号V
EAPおよび相補的エラー増幅器信号V
EANと比較することによりスイッチングを制御すること(例えば駆動信号CLKDを制御すること)を表し得る。
【0131】
図11Bは、ハーフブリッジ実施形態によるLLCコンバーターにおける連続モードスイッチングのフロー
図1108bを示す。概念的なフロー
図1108bは、
図11Aのステップ1108に基づいて、および、ルーチン入力ステップ1111から始まる連続スイッチング状態中に、ハーフブリッジ構成(例えばLLCコンバーター100f)における駆動信号CLKDを制御することに対応し得る。ステップ1112は、判断ステップである。連続スイッチング状態が存在する場合、判断ステップ1112は、ステップ1114進み得、連続スイッチング状態が存在しない場合、ルーチンは、ステップ1113に進んで終了し得る。ステップ1114において、スイッチング状態は、ハーフブリッジ104をその次のスイッチング状態にトグルする。例えば、
図1Fを参照すると、現在のスイッチング状態が、HSデバイス126をオンになるように制御し、LSデバイス128をオフになるように制御する場合、次のスイッチング状態が、LSデバイス128をオンになるように制御し、HSデバイス126をオフになるように制御するようにトグルする。さらに、現在のスイッチング状態がHSデバイス126をオフになるように制御し、LSデバイス128をオンになるように制御する場合、次のスイッチング状態が、次のスイッチング状態が、LSデバイス128をオフになるように制御し、HSデバイス126をオンになるように制御するようにトグルする。
【0132】
ルーチンは、次に判断ステップ1115に続く。判断ステップ1115は、ハーフブリッジの動作状態を特定し得る。例えば、第1のハーフブリッジスイッチング状態は、LSデバイス128がオフであるとともにHSデバイス126がオンであるスイッチング状態により規定され得、したがって、第2のハーフブリッジスイッチング状態は、HSデバイス126がオフであるとともにLSデバイス128がオンであるスイッチング状態により規定され得る。
【0133】
ハーフブリッジが第1のスイッチング状態において動作する(すなわち、HSデバイス126がオンであり、LSデバイス128がオフである)場合、ルーチンは判断ステップ1116に進む。判断ステップ1116中、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAPより大きい間、ハーフブリッジが第1のスイッチング状態に留まることとなる。検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEAPに交わった(すなわち、エラー増幅器信号VEAP未満になった)場合、ルーチンが判断ステップ1112にループバックする。
【0134】
ハーフブリッジが第2のスイッチング状態において動作している(すなわち、HSデバイス126がオフであり、LSデバイス128がオンである)場合、ルーチンは判断ステップ1118に進む。判断ステップ1118中に、ハーフブリッジは、検出インターフェース信号VISが相補的エラー増幅器信号VEAN未満である間、第2のスイッチング状態に留まる、検出インターフェース信号VISがエラー増幅器信号VEANに交わった(すなわち、エラー増幅器信号VEANより大きくなった)場合、ルーチンは判断ステップ1112にループバックする。
【0135】
図11Cは、フルブリッジ実施形態によるLLCコンバーターにおける連続モードスイッチングのフロー
図1108cを示す。概念的なフロー
図1108cは、
図11Aのステップ1108に基づいて、および、ルーチン入力ステップ1111から始まる連続スイッチング状態中に、フルブリッジ構成(例えばLLCコンバーター100b)において駆動信号CLKDを制御することに対応し得る。この点で概念的なフロー
図1108cは、判断ステップ1115が判断ステップ1135と置換されていることを除いて、概念的なフロー
図1108bと同様である。
【0136】
判断ステップ1135は、フルブリッジ実施形態の動作状態を判定し得る。例えば、第1のフルブリッジスイッチング状態は、HSデバイス75およびLSデバイス78がオン状態において動作しているとともに、HSデバイス77およびLSデバイス76がオフ状態において動作しているスイッチング状態により規定され得る。したがって、第2のフルブリッジスイッチング状態は、HSデバイス75およびLSデバイス78がオフ状態において動作しているとともに、HSデバイス77およびLSデバイス76がオン状態において動作しているスイッチング状態により規定され得る。
【0137】
本発明に関して示される例についての上述の説明は、要約で説明される事項を含め、網羅的であることも、開示される形態そのものへの限定であることも意図されない。本発明の特定の実施形態および例が、本明細書において例示を目的として説明されるが、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく様々な同等な変更が可能である。実際、具体的で例示的な電圧、電流、周波数、出力範囲値、時間などが説明のために提示されること、および、本発明の教示による他の実施形態および例において他の値が使用されてもよいことが理解される。