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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】圧力センサおよびその組立方法
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/14 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
G01L19/14
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020065782
(22)【出願日】2020-04-01
(65)【公開番号】P2021162500
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】森 雷太
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-541049(JP,A)
【文献】特開平07-286925(JP,A)
【文献】特開平08-075585(JP,A)
【文献】特開昭54-011779(JP,A)
【文献】特開平09-229805(JP,A)
【文献】特開2008-249499(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105698983(CN,A)
【文献】韓国公開特許第2016-0143187(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32,27/00-27/02
H05K 5/00
G01D
G01F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定流体の圧力を電気信号として検出する圧力センサ素子を含むセンサユニットと、
前記被測定流体が流出入する配管と同一の軸心を有しこの配管と接続する筒状の継手とが一体となって接合されたセンサ本体と、
前記センサ本体の少なくとも一部を内側に収容する筐体と、
を備え、
前記筐体は、複数の分割筐体から構成され、
前記筐体には、前記センサユニットと前記継手との接合部が貫通する第1の貫通孔が開口し、
前記第1の貫通孔の壁面は、前記複数の分割筐体のうちの少なくとも2つの分割筐体の端面が組合わさって形成され
前記センサユニットには、接続端子を通じて前記電気信号を外部へ送信するケーブルが取付けられ、
前記筐体には、前記ケーブルが貫通する第2の貫通孔が開口し、
前記第2の貫通孔の壁面は、前記複数の分割筐体のうちの少なくとも2つの分割筐体の端面が組合わさって形成される圧力センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記少なくとも2つの分割筐体における合わせ面の少なくとも一部は、前記軸心に平行に形成されている圧力センサ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の圧力センサにおいて、
前記接続端子は、前記軸心と交わる面の上に配設され、
前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とは、いずれも前記軸心を内側に含む位置に形成されている圧力センサ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の圧力センサにおいて、
前記筐体は前記第2の貫通孔において前記ケーブルの一部を挟持して前記ケーブルの移動を規制する挟持機構を有する圧力センサ。
【請求項5】
被測定流体の圧力を電気信号として検出する圧力センサ素子を含むセンサユニットと前記被測定流体が流出入する配管と同一の軸心を有しこの配管に接続する筒状の継手とが一体となって接合されたセンサ本体の少なくとも一部が筐体で覆われた圧力センサを組立てる方法において、
前記継手と前記センサユニットの下部ハウジングとを接合するステップAと、
前記継手と接合した前記下部ハウジングに前記圧力センサ素子を組入れたのち上部ハウジングを被せ、さらに、前記下部ハウジングと前記上部ハウジングとを接合することで前記センサ本体を組上げるステップBと、
少なくとも2つの分割筐体のうちの1つである第1の分割筐体を、前記軸心に沿った方向と異なる第1の方向から前記センサ本体に組付けるステップCと、
前記少なくとも2つの分割筐体のうちの前記第1の分割筐体と異なる第2の分割筐体を、前記第1の方向と異なる第2の方向から前記センサ本体に組付けるステップDと、
前記ステップBとステップCとの間で実施されるステップであって前記電気信号を外部へ送信するケーブルを前記センサユニットに取付けるステップEと、
を含み、
前記センサユニットと前記継手との接合部が、前記第1の分割筐体と前記第2の分割筐体の端面が組み合わさることで形成される第1の貫通孔を貫通するように組立てられ、前記ケーブルが、前記第1の分割筐体と前記第2の分割筐体の端面が組み合わさることで形成される第2の貫通孔を貫通するように組立てられる圧力センサ組立方法。
【請求項6】
請求項5に記載の圧力センサ組立方法において、
前記ステップCの後に前記ケーブルの一部を所定の力で挟持して前記ケーブルの移動を規制するための挟持機構を配設するステップFをさらに含む圧力センサ組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体等の圧力を検出する圧力センサおよびその組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流体の圧力を測定するためのセンサとして、ダイアフラムを備えた圧力センサが広く用いられている。当該圧力センサにおいては、測定対象となっている流体(以下、「被測定流体」と称する。)の圧力変化を、ダイアフラムを通じて機械的変位の形で捉え、さらにこの機械的変位を電気信号として検出することで被測定流体の圧力を測定するように構成されている。
上記ダイアフラムは、例えば、互いに非連通の状態で隔離され2つの空間に面するように配設され、これら2つの空間の一方に被測定流体が流出入することで生じる圧力差によって、上記機械的変位がもたらされるように構成されている。
また、上記電気信号を通じた圧力の検出方法(センシング原理)として、例えば、静電容量式や半導体式が知られている。静電容量式の圧力センサは、ダイアフラムの変形(機械的変位)を一対の電極間の静電容量の変化として検出し、この静電容量の変化に基づいて、被測定流体の圧力を測定するように構成された圧力センサ素子を備える。また、静電容量式の圧力センサは、上記ダイアフラムの変形(機械的変位)を、Si等の半導体材料からなる基板の上に形成されたホイートストンブリッジ回路からなるひずみゲージを通じて電圧信号の形で検出し、この電圧信号の変化に基づいて、被測定流体の圧力を測定するように構成された圧力センサ素子を備える。
【0003】
上記ダイアフラムを用いた圧力センサにおいては、ダイアフラムとこのダイアフラムの変形(機械的変位)を電気信号として検出する電気要素からなる圧力センサ素子を含んだセンサユニットを備え、このセンサユニットから出力される電気信号は、ケーブルを通じて外部装置へ送信されるように構成されている。ここで、上記センサユニットは、ハウジング内に収容され、好適には、センサユニット全体を水滴や粉塵等から保護するために、その周囲が筐体によって覆われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ダイアフラム部(126a1)およびひずみケージを備えた半導体センサチップ(126)からなる圧力センサ素子を含んだセンサユニット(圧力検出部120)と、センサユニットから出力される電気信号を外部へ送信する複数の電線(130)と、センサユニットを覆うケース(141)とから構成された半導体式の圧力センサ(100)が開示されている。
【0005】
上記圧力センサ(100)においては、センサユニットが、同一の軸心(例えば、被測定流体が流出入する配管およびこれと接続する継手(111)の軸心)をもつ円筒状を呈したハウジング(121)および端子台(131)と端子台(131)を塞ぐように被せられた端子台キャップ(142)とで囲まれ、さらに、その周囲を上記ハウジング(121)と同心の円筒状を呈したケース(141)によって覆われるように構成されている。また、上記軸心と同心の筒状の継手(111)が、同じく同心の貫通孔が中央に開口する円板状のベースプレート(112)に接合され、さらに、当該ベースプレート(112)の外周縁部とハウジング(121)の下面とが溶接等によって接合されるように構成されている。加えて、ケース(141)の下部開口周縁には内側へ向かって延在するリング状のフランジ部が設けられており、当該フランジ部とベースプレート(112)の外周縁とが当接するように構成されている。
このように、特許文献1に記載の圧力センサ(100)は、センサユニットの外枠を形成する円筒状のハウジング(121)等が同一の軸心に沿って積層され、さらに、センサユニットの外側に配設される円板状のベースプレート(112)および円筒状のケース(141)もまた上記軸心に沿って積層された構造となっている。当該構造を有することで、各部品を積み重ねるようにして圧力センサを組立てることが可能になっている。
【0006】
また、上記圧力センサ(100)においては、センサユニットから出力される電気信号を外部に送信する複数の電線(133)が、センサユニットに設けられた接続端子に半田付け等によって接合され、これら複数の電線(130)は、ポリ塩化ビニル等で形成された保護チューブで覆われながらケース(141)から引き出されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2019-109196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1に記載の圧力センサ(100)においては、例えば以下に示すような問題がある。
すなわち、圧力センサ(100)を組立てるにあたり、継手(111)をベースプレート(112)に接合した後、このベースプレート(112)をハウジング(121)の下面に接合し、さらにその後、ケース(141)を外から組付けるといった工順をとるとした場合、ケース(141)に形成された上記フランジ部の開口幅(開口径)を、継手(111)の最外形(最外径)、より具体的には、上記軸心に垂直な面に投影した継手(111)の形状における最外形(最外径)よりも大きく設定しなければ構造的に組立てることができなくなる。ここで、多様な環境下で使用され圧力センサにおいては、種々のサイズ(呼び径)の配管と接続できるように、様々なサイズ(呼び径)の継手が接合される。このため、上記工順で、センサユニットをケース(141)で覆われた圧力センサ(100)を組立てるには、継手のサイズ(呼び径)ごとに異なる寸法のケース(141)を設けるか、または、想定される最大サイズ(最大呼び径)の継手にあわせてケース(141)の寸法を設定する必要がある。前者においては、ケースの仕様が多くなるため部品のコストが高騰し、また、生産性が低下することで生産コストが増大するといた問題が生じる。また、後者においては、圧力センサが大型化することで使用できる環境が限定されるといった問題が生じる。
他方、圧力センサ(100)の組立工順を、継手(111)が接合されていないベースプレート(112)をハウジング(121)の下面に接合した後、ケース(141)を外側から被せ、さらにその後、継手(111)をベースプレート(112)へ溶接等によって接合するといった組立工順をとれば上記問題を回避することができる。しかし、このような組立工順においては、接続される配管のサイズ(呼び径)に応じて異なるサイズ(呼び径)の継手がセンサユニットに接合されるとした場合、製品仕様の仕分け等の管理が煩雑となり、また、最終製品を製造する工程のリードタイムが長くなるといった問題が生じる。すなわち、上記組立工順をとった場合、製造工程の最後に継手を接合することになるため、上記仕分けが製品製造の最終工程で行われることになり、また、当該最終工程において、溶接等の機械加工を行う工程が伴うことになる。このような最終工程を含む組立工順にあっては、例えば、センサユニットと継手とが接合されたサブアセンブリを予め中間工程で製造したのちこのサブアセンブリを部品在庫として管理することで上記製品仕様の仕分け等を行い、さらに機械加工を伴わない組立工程のみで最終工程が構成された組立工順に比べて、上記仕分け作業等が煩雑となり、製品製造のリードタイムも長くなる。
【0009】
また、接続端子に半田付け等によって接合されているのみの上記複数の電線(133)にあっては、大きな引張荷重が加わったとき容易に外れる(または断線する)ことが想定される。このため、特許文献1に記載の圧力センサ(100)においては、外力に対する耐性が低く、信頼性が低いといった問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑み創作された発明であって、その目的とするところは、センサユニットを覆う筐体を備えることで粉塵等に対する耐性が高くかつ小型で、また、継手のサイズ(呼び径)のみを任意に変えるだけで種々のサイズの配管に接続可能であり、さらに、生産性に優れた圧力センサを提供することにある。また、このような圧力センサを短いリードタイムで製造できる方法を提案することにある。さらに、好ましくは、外力に対する耐性に優れた信頼性の高い圧力センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明に係る圧力センサ(1A、1B)は、被測定流体の圧力を電気信号として検出する圧力センサ素子を含むセンサユニット(10)と、前記被測定流体が流出入する配管と同一の軸心(CL)を有しこの配管と接続する筒状の継手(200)とが一体となって接合されたセンサ本体(400)と、前記センサ本体の少なくとも一部を内側に収容する筐体(100)と、を備え、前記筐体は、複数の分割筐体(110、120)から構成され、前記筐体には、前記センサユニットと前記継手との接合部(CP)が貫通する第1の貫通孔(103)が開口し、前記第1の貫通孔の壁面は、前記複数の分割筐体のうちの少なくとも2つの分割筐体の端面(113a、123a)によって形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記圧力センサにおいて、前記センサユニットには、接続端子(50)を通じて前記電気信号を外部へ送信するケーブル(300)が取付けられ、前記筐体には、前記ケーブルが貫通する第2の貫通孔(104)が開口し、前記第2の貫通孔の壁面は、前記複数の分割筐体のうちの少なくとも2つの分割筐体の端面(114a、124a)によって形成されるように構成してもよい。
【0013】
さらに、前記圧力センサにおいて、前記少なくとも2つの分割筐体における合わせ面の少なくとも一部(110a、120a)は、前記軸心に平行に形成されるように構成してもよい。
【0014】
また、前記圧力センサにおいて、前記接続端子は、前記軸心と交わる面の上に配設され、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とは、いずれも前記軸心を内側に含む位置に形成されるように構成してもよい。
【0015】
さらに、前記圧力センサにおいて、前記筐体部は前記第2の貫通孔に前記ケーブルの一部を挟持して前記ケーブルの移動を規制する挟持機構(M)を有していてもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するための本発明に係る圧力センサを組立てる方法は、被測定流体の圧力を電気信号として検出する圧力センサ素子を含むセンサユニットと前記被測定流体が流出入する配管と同一の軸心をもちこの配管に接続する筒状の継手とが一体となって接合されたセンサ本体の少なくとも一部が筐体で覆われた上記圧力センサを組立てる方法であって、前記継手と前記センサユニットの下部ハウジングとを接合するステップA(ステップS2)と、前記継手と接合した前記下部ハウジングに前記圧力センサ素子を組入れたのち上部ハウジングを被せ、さらに、前記下部ハウジングと前記上部ハウジングとを接合することで前記センサ本体を組上げるステップB(ステップS4)と、少なくとも2つの分割筐体のうちの1つである第1の分割筐体を、前記軸心に垂直な第1の方向から前記センサ本体に組付けるステップC(ステップS6)と、前記少なくとも2つの分割筐体のうちの前記第1の分割筐体と異なる第2の分割筐体を、前記軸心および前記第1の方向に垂直な第2の方向から前記センサ本体に組付けるステップD(ステップS7)を含み、前記センサユニットと前記継手との接合部が、前記第1の分割筐体と前記第2の分割筐体の端面によって形成された第1の貫通孔を貫通するように組立てることを特徴とする。
【0017】
さらに、前記圧力センサを組立てる方法において、前記電気信号を外部へ送信するケーブルを前記センサユニットに取付けるステップ(ステップS5)をさらに含み、前記ステップは、前記ステップBとステップCとの間で実施され、これにより、前記ケーブルが、前記第1の分割筐体と前記第2の分割筐体の端面によって形成された第2の貫通孔を貫通するように組立てられるように構成してもよい。
【0018】
また、前記圧力センサを組立てる方法において、前記ステップCの後に前記ケーブルの一部を所定の力で挟持して前記ケーブルの移動を規制するための挟持機構を配設するステップF(ステップS9およびステップS10)をさらに含むように構成してもよい。
【0019】
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を、括弧を付して記している。
【発明の効果】
【0020】
圧力センサに係る本発明によれば、 小型かつセンサユニットを覆う筐体を備えることで粉塵等に対する耐性も高く、継手のサイズのみを任意に変えることで種々のサイズの配管に接続可能であり、さらに生産性に優れた圧力センサを提供することができる。また、圧力センサを製造する方法に係る本発明によれば、このような圧力センサを短いリードタイムで製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1(a)は、本発明の実施の形態に係る圧力センサを斜め上方から視認したときの斜視図であり、図1(b)は、本発明の実施の形態に係る圧力センサを斜め下方から視認したときの斜視図である。
図2図2(a)は、本発明の実施の形態に係る圧力センサを斜め上方から視認したときの分解斜視図であり、図2(b)は、本発明の実施の形態に係る圧力センサを斜め下方から視認したときの分解斜視図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係る圧力センサが備えるセンサユニットの断面図である。
図4図4は、本発明の実施の形態に係る圧力センサの組立工順に関するフロー図である。
図5図5は、本発明の実施の形態に係る圧力センサの組立態様を示した概念図である。
図6図6は、本発明の他の実施の形態に係る圧力センサを斜め上方から視認したときの斜視図である。
図7図7は、本発明の他の実施の形態に係る圧力センサを斜め上方から視認したときの分解斜視図である。
図8図8は、本発明の他の実施の形態に係る圧力センサが備えるケーブルを挟持する機構を構成する部分の拡大図である。
図9図9は、本発明の他の実施の形態に係る圧力センサの組立工順に関するフロー図である。
図10図10は、本発明の他の実施の形態に係る圧力センサの組立態様を示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態である第1の実施の形態および第2の実施の形態を、図1ないし図10に基づいて説明する。ここで、各実施の形態において共通する構成要素については、同一の符号を付するとともに繰り返しの説明は割愛する。
なお、説明文中の前後、左右および上下は、各図に示された座標軸の±X(+X方向が後方向、-X方向が前方向)、±Y(+Y方向が左方向、-Y方向が右方向)および±Z(+Z方向が上方向、-Z方向が下方向)としてそれぞれ定義する。また、各図は概念図であって、それぞれに示された内容は、実際の圧力センサと必ずしも一致するものではない。
【0023】
≪第1の実施の形態≫
はじめに、本発明の第1の実施の形態に係る圧力センサ1Aを、図1ないし図5に基づいて説明する。ここで、圧力センサ1Aは、静電容量式の圧力センサ素子を備えた真空計として用いられ、また、圧力センサ素子からの電気信号を増幅するアンプが自身の外部に配設された、いわゆる分離型の圧力センサ(分離型の真空計)として構成されている。
【0024】
<圧力センサ1Aの構成>
最初に、圧力センサ1Aの構成を、図1ないし図3に基づいて説明する。
圧力センサ1Aは、図1(a)、(b)の斜視図、および図2(a)、(b)の分解斜視図に示すように、センサユニット10と、このセンサユニット10を内部に収容する筐体100と、被測定流体が流出入する配管と接続する機械要素である継手200と、センサユニット10から出力される電気信号を外部に送信するケーブル300とから主に構成されている。
【0025】
〔センサユニット10〕
センサユニット10は、図3に示すように、圧力センサ素子11と、ケーシング20と、ケーシング20内に収容された台座プレート30と、この台座プレート30に接合しかつケーシング20に橋架された支持ダイアフラム40と、ケーシング20内外を導通接続する電極リード部50(この電極リード部50は、特許請求の範囲に記載の「接続端子」に相当する。)とから主に構成されている。
【0026】
[圧力センサ素子11]
圧力センサ素子11は、被測定流体の圧力変化を機械的変位の形で捉え、さらにこの機械的変位を電気信号(例えば、電圧信号)として検出する要素であって、上述したように、例えば、静電容量式の圧力センサ素子として構成されている。この圧力センサ素子11は、例えば、平面視において1cm角の略正方形を呈した薄板形状を有し、薄板状のダイアフラム12と、このダイアフラム12と連接して容量室C1を形成する円板状の台座13と、容量室C1の内部に収容された一対のセンサ電極部14、14と、後述する電極リードピン51との間で電気的に接続するコンタクトパッド15とを備える。
【0027】
ダイアフラム12は、その一表面(受圧面)に導入部20Vに流入した被測定流体が接触することで、例えば図3の上方(+Z方向)に向けて中央部が凸となるように変形する。このダイアフラム12の変形は、容量室C1内に配設された一対のセンサ電極部14、14の距離を変化させ、結果としてこれら電極間の静電容量を上記変形量に応じて変化させる。このようにして、圧力センサ素子11は、被測定流体の圧力の変化を静電容量の変化として検出する。
【0028】
[ケーシング20]
ケーシング20は、センサユニット10の外枠を構成するとともに、後述する台座プレート30および支持ダイアフラム40を介して圧力センサ素子11を支持し、また、被測定流体が流出入する導入部20Vを画成し、さらに、継手200と連結する部位を形成する。ケーシング20は、ロアハウジング21、アッパーハウジング22およびカバー23から構成され、これらケーシング要素は、例えば、耐食性の金属であるインコネルからそれぞれ形成されている。ロアハウジング21、アッパーハウジング22およびカバー23は、例えば後述する継手200の軸心CL200(被測定流体が流出入する配管の軸心)に沿って当該順序で下から上に積み上げられるようにして構成されており、それぞれの合わせ面は、例えば、後述する継手200の軸心CL200(被測定流体が流出入する配管の軸心と同一であってZ軸に相当する)に垂直な平面(XY平面)上に形成され、対向する部位同士が、例えば溶接により接合されている。
【0029】
ロアハウジング21は、径の大きな大径円筒部21aと径の小さな小径円筒部21bとから形成され、かつこれら2つの部分が同軸となるように連結する円筒状の部位である。大径円筒部21aの上部開口端には、支持ダイアフラム40を介してアッパーハウジング22の下部開口端が接続している。また、小径円筒部21bの内周壁は、被測定流体が流入する導入部20Vを画成している。小径円筒部21bは、後述する継手200の継手接合部220と例えば溶接によって接合される部位を形成する。
【0030】
アッパーハウジング22 は、ロアハウジング21とカバー23との間に介在する略円筒体形状を呈した部位であり、その下部開口端は、上述したように、支持ダイアフラム40を介してロアハウジング21の上部開口端と接続し、その上部開口端は、カバー23と接続している。アッパーハウジング22の径(内径および外径)および軸心は、ロアハウジング21の大径円筒部21aの径(内径および外径)および軸心と略同値および同一である。また、アッパーハウジング22は、カバー23、支持ダイアフラム40、台座プレート30及び圧力センサ素子11とともにケーシング20内に独立した真空の基準真空室20Wを画成している。なお、基準真空室20Wには、所望の真空度を維持するために、いわゆるゲッター( 図示せず) と呼ばれる気体吸着物質が充填されている。また、下部開口端近傍における内周側壁面の適所には、ストッパ22aが突設されている。ストッパ22aが設けられていることで、被測定流体の急激な圧力上昇により台座プレート30 が過度に変移することが規制されている。
【0031】
カバー23は、略円盤状のプレートからなり、所定の位置に電極リード挿通孔23aが形成されている。この電極リード挿通孔23aに、ハーメチックシール60を介して電極リード部50が埋め込まれることで、所定の電気的シール性が確保されている。
【0032】
このように、ケーシング20は、軸心CL200に沿ってロアハウジング21、アッパーハウジング22およびカバー23が積層され、当該軸心CL200をもつ直径の異なる2つの円柱が連接した外形を呈している。
【0033】
[台座プレート30]
台座プレート30は、圧力センサ素子11を支持する構成要素であって、第1の台座プレート31と第2の台座プレート32とから構成されている。台座プレート30は、後述する支持ダイアフラム40を通じてケーシング20 に橋架されるように支持されている。
【0034】
第1の台座プレート31および第2の台座プレート32は、例えば、酸化アルミニウムの単結晶体であるサファイアからなる。第1の台座プレート31および第2の台座プレート32は、いずれもケーシング20の内面から離間した位置にあって、前者は支持ダイアフラム40の上面に接合され、後者は支持ダイアフラム40の下面に接合されている。ここで、第1および第2の台座プレート31、32は、支持ダイアフラム40の厚さに対して十分に厚くなっており、これにより、台座プレート30の熱膨張率と支持ダイアフラム40の熱膨張率との相違に起因した熱応力によって、台座プレート30が反るのを防止している。
【0035】
第1の台座プレート31および第2の台座プレート32は、その略中央に、圧力センサ素子11が備えるダイアフラム12の受圧面が対向する空間C2と被測定流体Lが流入する導入部20Vとを連通させるための導入孔31aおよび導入孔32aが開口している。また、第2の台座プレート32の下面には、導入孔32aと空間C2とが連通するように、酸化アルミニウムベースの接合材を介して圧力センサ素子11が接合されている。なお、第2の台座プレート32と圧力センサ素子11との接合は、周知の方法によって行われる。
【0036】
[支持ダイアフラム40]
支持ダイアフラム40は、上述したように、ケーシング20を通じて台座プレート30を橋架するために設けられた要素であって、インコネルの薄板からなり、その形状は、ケーシング20の外周縁形状、具体的には、アッパーハウジング22の下部開口端およびロアハウジング21の上部開口端の外周縁形状と整合した形状を有する。支持ダイアフラム40は、上面に第1の台座プレート31が接合され下面に第2の台座プレート32が接合された状態で、その外周部(周囲縁部)がアッパーハウジング22の下部開口端およびロアハウジング21の上部開口端に挟まれながら溶接等により接合されている。なお、支持ダイアフラム40の厚さは、例えば本実施形態の場合数十ミクロンであって、第1および第2の台座プレート31、32より十分に薄い厚さとなっている。また、支持ダイアフラム40の中央部には、導入孔31aおよび導入孔32aとともに、ダイアフラム12の受圧面が対向する空間C2と被測定流体Lが流入する導入部20Vとを連通させるための導入孔40aが開口している。
【0037】
[電極リード部50]
電極リード部50は、電極リードピン51と金属製のシールド52とを備え、電極リードピン51は金属製のシールド52にガラスなどの絶縁性材料からなるハーメチックシール53によってその中央部分が埋設され、電極リードピン51の両端部間で気密状態を保っている。電極リードピン51およびシールド52の一端は、カバー23の上面から軸心CL200に沿って外部へ突出し、後述するケーブル300が備えるコネクタ部320と接続するように構成され、これにより、圧力センサ1Aの出力を、外部に配設された増幅器(アンプ)および信号処理部に伝達するように構成されている。なお、シールド52とカバー23との間にも上述の通りハーメチックシール53が介在している。また、電極リードピン51の他方の端部には導電性を有するコンタクトバネ55、56が接続されている。
【0038】
コンタクトバネ55、56は、導入部20V から被測定流体Lが急に流れ込むことで生じる急激な圧力上昇に起因して圧力センサ素子11が変移した場合(より具体的には、上記圧力上昇により支持ダイアフラム40を通じてケーシング20に橋架されている台座プレート30が変移し、これに支持された圧力センサ素子11が変移した場合)、この変移を吸収して圧力センサ素子11の測定精度に影響が及ばないように設けられた弾性要素である。
【0039】
〔筐体100〕
筐体100は、センサユニット10を収容する空間が内側に形成されたケーシング要素であって、例えば、ステンレス製の薄板材を折り曲げまたは接合等することで、図1(a)、(b)に示すように、その外形が八角柱体を呈するように形成されている。具体的には、長方形の薄板からなる8つの側面部と、略正八角形の薄板からなる略同一形態の下面部101および上面部102とから構成された10面体として形成されている。筐体100の軸心CLは、例えば、小径円筒部21bの軸心、または継手200の軸心CL200(被測定流体が流出入する配管の軸心)に一致するように構成されており、これにより、上記8側面部は、軸心CLに対して平行な側面をもつ部位として形成され、上面部102および下面部101は、軸心CLに対して垂直な面(XY平面に平行な面)をもつ部位として形成されている。
【0040】
筐体100の下面部101および上面部102には、それぞれ貫通孔が形成されている。例えば、下面部101には、図1(b)に示すように、センサユニット10と継手200との接合部CP(小径円筒部21bと後述する継手接合部220とが接合してなる部分)が貫通する第1の貫通孔103が形成されており、また、上面部102には、図1(a)に示すように、ケーブル300が貫入する第2の貫通孔104が形成されている。これら2つの貫通孔は、いずれも軸心CLを内側に含む位置(軸心CLが貫通する位置)に形成されている。
【0041】
筐体100は、センサユニット10の全方位(上下方向、左右方向および前後方向)を覆うべく、図2(a)、(b)に示すように、2つの分割筐体から構成されている。この2つの分割筐体は、例えば、軸心CLに平行な面(例えばXZ平面に平行な面)に沿って筐体100を分割するようにして形成された第1の分割筐体110および第2の分割筐体120からなる。当該第1の分割筐体110と第2の分割筐体120においては、互いの合わせ面が軸心CLに沿って形成され、当該合わせ面(後述する端面110a、120a)によって囲まれた開口が、軸心CLに平行な面内に形成されることになる。
【0042】
[第1の分割筐体110]
第1の分割筐体110は、筐体100が備える8つの側面部のうちの5つの側面部と、同下面部101の一部をなす第1の分割下面部111と、同上面部102の一部をなす第1の分割上面部112とを含むように形成されている(図1(a)、(b)および図2(a)、(b)を参照)。
【0043】
上記5つの側面部は、いずれも側面視が長方形の薄板部材からなり、隣接する部位同士が互いに連結し、端部に位置する側面部が備える端面110aによって第2の分割筐体120との合わせ面の一部が形成されている。当該合わせ面は、軸心CLに平行な面(XZ平面に平行な面)として形成され、これにより、第1の分割筐体110の開口部が、軸心CLに平行な面(XZ平面に平行な面)内に大きな口を開けるようにして形成されることになる。
【0044】
第1の分割下面部111は、図2(b)に示すように、底面視が略正八角形の薄板にU字状の切欠き凹部(以下、この切欠き凹部を「第1の分割下面切欠部113」と称する。)が設けられた部位として形成されている。この第1の分割下面切欠部113は、その開口端が八辺のうちの一辺、具体的には、後述する第2の分割筐体120を構成する第2の分割下面部121と対向する一辺を含む位置にあって、当該一辺から第1の分割下面部111の中心に向けて延在する(例えば+Y方向へ延在する)空間として形成されている。また、この第1の分割下面切欠部113は、接合部CPが貫通する第1の貫通孔103の一部を形成している。すなわち、第1の分割下面切欠部113を画成する周縁側壁面113a(この周縁側壁面113aは、特許請求の範囲に記載の「少なくとも2つの分割筐体の端面」に相当する。)は、第1の貫通孔103の壁面103aの一部を形成している(図1(b)を参照)。このため、第1の分割下面切欠部113の開口端の幅は、接合部CPの最大幅(最大径)よりも大きくなるように設定されている。
【0045】
第1の分割上面部112は、図2(a)に示すように、その平面視が正八角形を画成する8辺のうちの5辺と2端点を結んだ対角線とによって囲まれた六角状の薄板部材からなり、さらに、U字状の切欠き凹部(以下、この切欠き凹部を「第1の分割上面切欠部114」と称する。)が設けられている。この第1の分割上面切欠部114は、上記対角線の略中央に開口端をもち、当該開口端から中心部に向かって延在する(例えば+Y方向へ延在する)空間として形成されている。第1の分割上面切欠部114は、ケーブル300が貫入する第2の貫通孔104の一部を形成している。すなわち、第1の分割上面切欠部114を画成する周縁側壁面114a(この周縁側壁面114aは、特許請求の範囲に記載の「少なくとも2つの分割筐体の端面」に相当する。)は、第2の貫通孔104の壁面104aの一部を形成している(図1(a)を参照)。第1の分割上面切欠部114の開口端の幅は、例えば、ケーブル300(より具体的には、後述するケーブル本体部310)の最大幅(最大径)よりも大きくなるように設定されている。
【0046】
[第2の分割筐体120]
第2の分割筐体120は、筐体100が備える8つの側面部のうちの3つの側面部と、同下面部101の一部をなす第2の分割下面部121と、同上面部102の一部をなす第2の分割上面部122とを含むように形成されている(図1(a)、(b)および図2(a)、(b)を参照)。
【0047】
上記3つの側面部は、いずれも側面視が長方形の薄板部材からなり、隣接する部位同士が互いに連結し、端部に位置する側面部が備える端面120aによって第1の分割筐体110との合わせ面の一部が形成されている。当該合わせ面は、軸心CLに平行な面(例えばXZ平面)に沿って形成され、これにより、第2の分割筐体120の開口部が、軸心CLに平行な面(XZ平面に平行な面)内に大きな口を開けるようにして形成されることとなる。
【0048】
第2の分割下面部121は、図2(b)に示すように、底面視が正八角形の一辺と略同じ長さの4辺によって形成された略矩形状の薄板からなる。より具体的には、上記3側面部のうちの中央に位置する側面部の下端から筐体100の中心部に向けて延在する(例えば+Y方向へ延在する)底面視略矩形状の凸状部(以下、この凸状部を「第2の分割下面凸部123」と称することがある。本実施の形態では、この第2の分割下面凸部123と第2の分割下面部121とが実質的に同一部位を表すことになる。)として形成されている。第2の分割下面凸部123(第2の分割下面部121)の周縁を画成する周縁側壁面のうち、第1の分割下面部111に形成された第1の分割下面切欠部113と対向する周縁側壁面123a(この周縁側壁面123aは、特許請求の範囲に記載の「少なくとも2つの分割筐体の端面」に相当する。)は、接合部CPが貫通する第1の貫通孔103の壁面103aの一部を形成している(図1(b)を参照)。このため、周縁側壁面123aの幅(X軸に沿った方向の長さ)は、接合部CPの最大幅(最大径)よりも大きくなるように設定されている。
【0049】
第2の分割上面部122は、図2(a)に示すように、平面視略正八角形状の薄板部材から4等分した部分(具体的には、正八角形状を形成する8辺のうちの互いが直交する2組の辺にそれぞれ平行な2つの分割線によって4等分した部分)を取除いた形態にU字状の切欠き凹部(以下、「第2の分割上面切欠部124」と称する。)が形成された薄板部材からなる。第2の分割上面切欠部124は、上記2つの分割線が交差する位置に設けられた空間であって、ケーブル300が貫入する第2の貫通孔104の一部を形成する(図1(a)を参照)。すなわち、第2の分割上面切欠部124を画成する周縁側壁面124a(この周縁側壁面124aは、特許請求の範囲に記載の「少なくとも2つの分割筐体の端面」に相当する。)は、第2の貫通孔104の壁面104aの一部を形成する。このため、第2の分割上面切欠部124の開口端の幅は、ケーブル300(より具体的には、後述するケーブル本体部310)の最大幅(最大径)よりも大きくなるように設定されている。
【0050】
〔継手200〕
継手200は、被測定流体が流出入する配管と圧力センサ1Aとが連接するための接続要素であって、例えば、互いが一体となって連結する継手本体部210と継手接合部220とから構成されている。
継手本体部210は、上記配管と同一の軸心をもつステンレス製の六角筒状部材から構成され、上記配管と螺合するためのネジ山(雌ネジ)が内側壁面に形成されている。また、平面視形状(横断面形状)が略正六角形を呈している継手本体部210の外周側壁には、例えばスパナが係合するように構成されている。
継手接合部220は、センサユニット10が備える小径円筒部21bと、例えば溶接により接合される部位であって、内側に導入部20Vと連通する通路が内側に形成された管状部材から構成されている。小径円筒部21bと接合された当該継手接合部220は、上述したように、接合部CPを形成している。
【0051】
〔ケーブル300〕
ケーブル300は、例えば、センサユニット10から出力される電気信号(例えば電圧値を含む電気信号)を増幅するために圧力センサ1Aの外部に配置されたアンプと電気的に接続するための部位あって、ケーブル本体部310とコネクタ部320とから構成されている。
ケーブル本体部310は、導電性材料からなる複数の導線310aと、これら複数の導線310aを覆う導電材料からなるシールド部材310bおよび非導電性材料からなる被覆材310cとから構成されている。また、ケーブル本体部310の先端部には、アンプと接続するコネクタが取付けられている。
コネクタ部320は、センサユニット10に設けられた電極リード部50と接続する部位であって、電極リード部50(より具体的には、電極リードピン51)と着脱自在に係合する端子が設けられている。
【0052】
<圧力センサ1Aの組立工順>
つぎに、圧力センサ1Aの組立工順を、図4および図5に基づいて説明する。
はじめに、継手200を治具(図示せず)に設置する。このとき、継手200は、自身の軸心CL200が垂直となる向きに配置される(ステップS1、組立態様1)。なお、継手200の大きさ(呼び径)は、被測定流体が流出入する配管の大きさ(呼び径)に応じて適宜変更される。
【0053】
つづいて、継手200とロアハウジング21とを接合する。具体的には、継手接合部220(継手200側)と小径円筒部21b(ロアハウジング21側)とを、例えば、溶接によって接合する(ステップS2、組立態様2)。
【0054】
つぎに、ロアハウジング21の内側に、圧力センサ素子11等を組み入れる。具体的には、ロアハウジング21の内側に、圧力センサ素子11が載置された台座プレート30およびこの台座プレート30と接合しこれを支持する支持ダイアフラム40を組み入れる(ステップS3)。このとき、支持ダイアフラム40の下面をロアハウジング21の上端面に載置する。
【0055】
つづいて、ロアハウジング21の上にアッパーハウジング22およびカバー23を被せる(ステップS4、組立態様3)。具体的には、ロアハウジング21の上端面に載置された支持ダイアフラム40の上面にアッパーハウジング22の下端面を載置し、さらにアッパーハウジング22の上端面にカバー23の下端面を載置する。その後、それぞれの合わせ面を、例えば溶接によって接合する。
【0056】
以上のステップS1ないしステップS4を経ることで、センサユニット10と継手200とが一体となったサブアセンブリ400(このサブアセンブリ400は、特許請求の範囲に記載の「センサ本体」に相当する。)が組立てられる。ステップS1ないしステップS4は、後述するステップS5ないしステップS7と独立して実施してもよい。例えば、種々のサイズ(呼び径)の配管に対応すべく、異なるサイズ(呼び径)の継手200がセンサユニット10に接合された複数の仕様のサブアセンブリ400を、生産計画に基づいて予め作り溜めしておいてよい。
【0057】
ステップS1ないしステップS4を通じて組立てられたサブアセンブリ400には、ステップS5を通じてケーブル300が取付けられる(組立態様4)。具体的には、センサユニット10に配設された電極リード部50とケーブル300が備えるコネクタ部320とを接続する。
【0058】
つづいて、ケーブル300が取付けられたサブアセンブリ400に、第1の分割筐体110を組付ける(ステップS6、組立態様5)。具体的には、第1の分割筐体110を、例えば左方向から右方向(+Y方向から-Y方向)へ移動させながら治具に固定されたサブアセンブリ400に組付ける。このとき、第1の分割筐体110の第1の分割下面部111に形成された第1の分割下面切欠部113にサブアセンブリ400に形成された接合部CPを係合させ、第1の分割筐体110の第1の分割上面部112に形成された第1の分割上面切欠部114にケーブル300を係合させる(図1(a)、(b)および図2(a)、(b)を参照)。
その後、第1の分割下面部111に形成された3つの穴H1にボルトB1を挿入し、センサユニット10に形成された穴H1´(穴H1´は、サブアセンブリ400に第1の分割筐体110が組付けられた際に穴Hと連通する位置に配設されている)の内側壁面に形成された雌ネジとボルトB1とを螺合させて、第1の分割筐体110とサブアセンブリ400とを結合する。
【0059】
つづいて、第2の分割筐体120を組付ける(ステップS7、組立態様6)。具体的には、第2の分割筐体120を、例えば右方向から左方向(-Y方向から+Y方向)へ移動させながら治具に固定されたサブアセンブリ400に組付ける。このとき、第2の分割筐体120に形成された第2の分割下面凸部123(第2の分割下面部121)の周縁側壁面123aをサブアセンブリ400に形成された接合部CPに当接させ(または近接させ)、第2の分割筐体120における第2の分割上面部122に形成された第2の分割上面切欠部124に、ケーブル300を係合させる(図1(a)、(b)および図2(a)、(b)を参照)。
【0060】
以上のステップを経ることで、サブアセンブリ400にケーブル300、第1の分割筐体110および第2の分割筐体120が組付けられる。その後、第2の分割上面部122に開口する貫通孔H2´にボルトB2を貫通させ、さらに、第1の分割上面部112に開口する貫通孔H2の内側壁面に形成された雌ネジにボルトB2を螺合させる。これにより、圧力センサ1Aの組立が完了する(ステップS8、組立態様6)。
【0061】
<第1の実施の形態に係る圧力センサ1Aの効果>
上記構成の圧力センサ1Aによれば、以下の効果がもたらされる。
<効果1> ハウジングによって保護されたセンサユニットをさらに筐体で覆うことで、粉塵等に対して耐性の高い圧力センサを提供することができる。
<効果2> 種々のサイズの配管との接続を可能にすべく異なるサイズ(呼び径)の継手200が接合された仕様の異なる圧力センサを製造する場合において、筐体の形態(サイズ)を変更する必要がないことから、部品コストおよび生産コストを抑えることができる。
<効果3> 筐体の形態(サイズ)が継手のサイズ(呼び径)に左右されないことから、必要最小限の大きさ、例えば、センサユニット10が収容できる必要最小限の大きさに抑えることができるため、小型の圧力センサを提供することができる。
<効果4> 種々のサイズの配管との接続を可能にすべく異なるサイズ(呼び径)の継手200が接合された仕様の異なるサブアセンブリ400を中間工程で予め作り溜めしておくことができる。これにより、サブアセンブリ400の状態で仕様別に仕分けしながら部品在庫として保管・管理することができるようになる。また、筐体の組立のみの最終工程(溶接等の機械加工を伴わない最終工程)によって製品を製造することができるようになるため、製品製造リードタイムを短縮することができる。
<効果5> 筐体100を構成する第1の分割筐体110および第2の分割筐体120においては、互いの合わせ面が、ケーブル300が伸長する方向、すなわち、軸心CLが延在する方向に沿って形成される。これにより、当該合わせ面によって囲まれたそれぞれの開口部が、上述したように、軸心CLに平行な面(XZ平面に平行な面)内に大きな口を開けるようにして形成されることになる。このため、組立の際に実施される筐体内でのケーブル300の取り回し作業が容易になり、組立性が向上する。さらに、ケーブル300の取り回し作業が容易になることで、上述した本実施の形態と異なる組立工順も可能になる。例えば、第1の分割筐体110を組付ける工程を経た後、ケーブル300をサブアセンブリ400に取付ける工程を経ることも可能になる。当該組立工順によれば、例えばケーブル300の重量が大きい場合に、第2の貫通孔104の壁面を形成する第1の分割上面切欠部114の周縁側壁面114aを支持面として活用して組立てることができるため、センサユニット10側の接続端子に過度な負荷がかかることを防止できる。このように、本実施の形態によれば、組立工順の自由度が広がり、状況に応じて効率的な組立工順を適宜とることができるようになる。さらに、ケーブル300の先端部に配設された増幅器(アンプ)と接続するためのコネクタが、例えばその外形寸法が第2の貫通孔104の開口寸法より大きく、かつケーブル本体部310と一体となって接合している場合であっても、筐体の形態を変更し、および/または工順を変更することなく容易に取付けることができるようになる。
【0062】
さらに、筐体100が八角柱を呈していることで、以下のような効果がもたらされる。
<効果6> 圧力センサが、例えば半導体デバイス等の製造装置の成膜・エッチングプロセスにおける真空計として使用される場合、被測定流体に含まれる成膜物質がダイアフラムの受圧面に付着することが想定される。成膜物質が付着すると、成膜過程で生じる膜の内部応力によってダイアフラムが変形させられて測定誤差が生じる。このため、上記使用環境下では、筐体の外周面を取り囲むようにヒータブロックを設けて筐体内を加熱し、これによりダイアフラムの周辺の温度を成膜物質が析出することのない高温度に保つことで、成膜物質がダイアフラムに堆積しないように構成されている。具体的には、圧力センサの周囲に空気層が形成されるように円筒状の開口空間を有するヒータブロックが設置される。しかし、圧力センサの周囲にヒータブロックを設置する際、加工精度や取付精度等が適切でないことで圧力センサの外枠を形成する筐体(特に筐体の側面)の一部とヒータブロック(より具体的には、上記開口空間を画成する円筒状の内周側壁面)とが接触することがある。ここで、筐体が円筒状を呈している従来品にあっては、上記接触状態にあるとき、接触部近傍の領域、すなわち、曲率半径の大きな円(上記円筒状の内周側壁面)に曲率半径の小さな円(筐体側面)が内接する部分の近傍において広範囲にわたって空気層が薄くなる。このため、従来品においては、上記接触状態にあるとき、熱流束の乱れ(ムラ)が顕著に生じて圧力センサに温度分布(各所の温度のバラツキ)を生じさせる。この温度分布は、測定誤差を生じさせる要因となる。これに対し、八角柱を呈する筐体100を備え圧力センサ1Aにおいては、上記接触状態にあるとき、接触部近傍の空気層が薄くなる領域を、円筒状の筐体からなる従来品に比べて小さくすることができる。これにより、熱流束の乱れ(ムラ)およびこれに起因した圧力センサの温度分布(各所の温度のバラツキ)を小さく抑えることができ、結果として測定誤差を小さくすることができる。
<効果7> 筐体100を八角柱としたことで、圧力センサ素子11(センサユニット10)を収容する内部空間が適切に確保されるとともに、上記接触状態にあるときの接触部分近傍の空気層Aを適度に確保することができる。すなわち、スペースユーティリティと上記効果(効果6)とを高い次元で両立することができる。
<効果8> 円筒状の筐体をもつ圧力センサの場合、転がって床等に落とすことがあるが、本実施の形態に係る圧力センサ1によれば、八角柱の筐体100を備えることで転がりによる落下を防止することができる。これにより、取付作業等を容易かつ安全・確実に行うことが出来るようになるなど、扱いやすく実用性の高い圧力センサを提供することができる。
【0063】
≪第2の実施の形態≫
つぎに、本発明の第2の実施の形態に係る圧力センサ1Bを、図6ないし図10に基づいて説明する。この圧力センサ1Bは、ケーブル300を挟持する機構Mが設けられている点が上述した第1の実施の形態に係る圧力センサ1Aと相違し、これ以外の構成は圧力センサ1Aと同一である。以下、ケーブル300を挟持する機構Mについて説明する。
【0064】
〔ケーブル300を挟持する機構M〕
ケーブル300を挟持する機構Mは、図6および図8に示すように、第1の分割筐体110の第1の分割上面部112に配設されたクリップ受け150と、これと協働してケーブル300を挟持するクリップ500と、クリップ受け150とクリップ500とを所定の軸力で連結させるボルトB500とから構成されている。
【0065】
[クリップ受け150]
クリップ受け150は、例えば、略矩形状の断面をもつステンレス製の角材を略コの字状に折り曲げることで形成される。当該形態のクリップ受け150においては、図8に示すように、互いが対向しながら所定の方向、例えば左右方向(Y軸に沿った方向)へ平行に延在する部分によって固定部151、152が形成され、また、固定部151、152と直交する方向(X軸に沿った方向)へ延在しながらこれらと連接する部分によって受け部153が形成されている。このうち受け部153には、クリップ500が挿入される方向、例えば右から左に向かう方向(Y軸に沿った方向)へ伸長する一対の貫通孔154、154が設けられている。これら貫通孔154、154の内側壁面には、取付ボルトB500が螺合する雌ネジが形成されている。
【0066】
上記構成のクリップ受け150は、例えば、第1の分割筐体110が備える第1の分割上面部112に、受け部153が左方向外側(+Y方向の側)を向くように載置され、かつ固定部151、152が、第1の分割筐体110が備える5つの側面部のうちの平行に配置されている2つの側面部115、116の上端部(この上端部は、第1の分割上面部112よりも上方(+Z方向)へ突出するように形成されている)の内側面と対向するように載置されている。固定部151、152と2つの側面部115、116の上端部とは、例えば、溶接や接着剤によって一体的に接合されている。
三方(+Y、+Xおよび-X方向)が固定部151、152および受け部153によって囲まれかつ下方(-Z方向)が第1の分割上面部112によって囲まれた領域には、クリップ500が挿入される。なお、当該領域の下方、すなわち、第1の分割上面部112には、上述したように、ケーブル300が貫入する第2の貫通孔104の一部をなす第1の分割上面切欠部114が形成されている。
【0067】
[クリップ500]
クリップ500は、図8に示すように、例えば、略直方体を呈したステンレス製の部材から形成され、上記領域に嵌入可能な形態(大きさおよび形状)を有している。具体的には、短辺を含む2つの垂直側壁501、502と長辺を含む2つの垂直側壁503、504とを備える。
【0068】
垂直側壁501、502は、クリップ受け150の固定部151、152と対向し、互いの間隔は、固定部151、152のそれよりも小さく設定されている。なお、クリップ500の動き(例えば前後方向/±X方向の動き)が固定部151、152によって規制されるよう、垂直側壁501、502の間隔は、固定部151、152のそれよりも僅かに小さく設定されることが好ましい。
【0069】
垂直側壁503、504のうちの1つ、例えば垂直側壁503は、クリップ受け150にクリップ500が組付けられた際に受け部153と対向し、その略中央に、凹状部505が形成されている。この凹状部505は、クリップ500がクリップ受け150に挿入された際に第1の分割上面切欠部114と連通する位置にあって、クリップ受け150(より具体的には受け部153)と協働することでケーブル300が貫入される貫通孔を形成する。凹状部505は、例えば平面視において略正方形を呈し、その一辺の長さがケーブル300の直径よりも小さくなるように設定されている。このため、クリップ受け150の受け部153とクリップ500の垂直側壁503とが当接する位置まで双方が組付けられると、ケーブル300の直径よりも小さな一辺からなる平面視略正方形状の上記貫通孔が形成されることになる。
【0070】
さらに、クリップ500には、垂直側壁503、504を貫く一対の貫通孔506、506が設けられている。この一対の貫通孔506、506は、クリップ500がクリップ受け150に挿入されたときクリップ受け150に設けられた一対の貫通孔154、154と連通する位置にあって、かつ軸心が一致するように形成されている。
【0071】
<圧力センサ1Bの組立工順>
つぎに、圧力センサ1Bの組立工順を、図9および図10に基づいて説明する。この圧力センサ1Bの組立工順は、ステップS1ないしステップS8からなる圧力センサ1Aの組立工順に、ケーブル300を挟持する機構Mを組立てる工順(ステップS9およびステップS10)が追加されたものである。
【0072】
ケーブル300を挟持する機構Mを組立てるにあたり、先ずは第1の分割筐体110が備えるクリップ受け150の上記領域にクリップ500を組付ける(ステップS9、組立態様7)。具体的には、互いが対向する受け部153(クリップ受け150側)と垂直側壁503(クリップ500側)とがケーブル300と当接し、こられ2つの部位によってケーブル300を挟み込む位置までクリップ500を上記領域に挿入する。
【0073】
その後、クリップ500に設けられた一対の貫通孔506、506にボルトB500、B500を嵌入させ、さらに、クリップ受け150に設けられた一対の貫通孔154、154の内側壁面に形成された雌ネジにボルトB500、B500を螺合させる。これにより、ケーブル300は、所定の軸力によってクリップ受け150とクリップ500とによって挟持される(より具体的には、受け部153(クリップ受け150側)と垂直側壁503(クリップ500側)とによって挟持される)こととなる。以上により、圧力センサ1Bの組立てが完了する(ステップS10、組立態様8)。
【0074】
<第2の実施の形態に係る圧力センサ1Bの効果>
上記構成の圧力センサ1Bによれば、圧力センサ1Aによってもたらされる上記効果に加え、以下の効果がもたらされる。
<効果9> 挟持機構Mが設けられることで、ケーブル300に大きな引張荷重が加わっても、センサユニット10からケーブル300が外れることを防止することができる。また、上記引張荷重を複数の導線から構成されるケーブル300全体で受けることで特定の導線が断線することを防止することができる。これにより、外力に対する耐性が高く信頼性に優れた圧力センサを提供することができる。
【0075】
以上、本発明の好ましい実施の形態に関して、第1の実施の形態に係る圧力センサ1Aおよび第2の実施の形態に係る圧力センサ1Bついて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、明細書および図面に直接記載のない構成であっても、本発明の作用・効果を奏する以上、本発明の技術的思想の範囲内である。さらに、上記記載および各図に示した実施の形態は、その目的および構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることも可能である。
【0076】
例えば、第1の実施の形態に係る圧力センサ1Aおよび第2の実施の形態に係る圧力センサ1Bにおいては、筐体100が2つの分割筐体(第1の分割筐体110および第2の分割筐体120)とから構成されているが、これを3つの分割筐体から構成されるとしてもよい。このとき、接合部CPが貫通する第1の貫通孔103が開口する下面部101を、2つの分割筐体(第1の分割筐体および第2の分割筐体)から形成されるように構成し、この2つの分割筐体の上に、筒状の第の分割筐体が載置される構成されてもよい。
【0077】
また、圧力センサ1Bにおけるクリップ500を、第2の分割筐体120と一体的に形成してもよい。当該変形例によれば、第1の分割筐体110と第2の分割筐体120との結合を簡易化することができる。例えば、圧力センサ1Bにおいては、第1の分割筐体110と第2の分割筐体120との結合を圧力センサ1Aと同様の方法、すなわち、第2の分割上面部122に形成された穴H2´にボルトB2を挿入した後、第1の分割上面部112に形成された穴H2の内側壁面に形成された雌ネジとボルトB2とを螺合させて双方を結合するといった結合方法が採られている。これに対し、上記変形例においては、クリップ受け150とクリップ500とを結合するボルトB500の軸力によって、第1の分割筐体110と第2の分割筐体120とを結合することができる。このため、上記第2の実施の形態に係る圧力センサ1Bから上記穴H2、穴H2´およびボルトB2を廃することができる。
【0078】
さらに、別の変形例として、ケーブル300が貫入する第2の貫通孔104を、上面部102ではなく、筐体100の側面に形成してもよい。このとき、第1の分割筐体110および第2の分割筐体120の合わせ面の一部を、例えば軸心CPと垂直な面内に形成されるように構成し、当該合わせ面を含む面内に第2の貫通孔104が形成されるよう、第1の分割筐体110および第2の分割筐体120のそれぞれに、第2の貫通孔104の周縁を画成する切欠き等を設けてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態では、圧力センサ素子11およびこれを備える圧力センサ1A、1Bが静電容量式の圧力センサ素子および真空計を構成するものとして説明したが、本発明は、当該仕様に限定されるわけではない。例えば、抵抗ゲージを貼り付け又はスパッタ等により成膜した歪ゲージ式や半導体ピエゾ抵抗式等、ダイアフラムの変形を電気信号として検出するセンシング方式を備えた全ての圧力センサ素子及びこれを備える圧力センサに対して適用され得る。
【符号の説明】
【0080】
1A…圧力センサ、1B…圧力センサ、10…センサユニット、21b…小径円筒部、50…電極リード部、100…筐体、101…下面部、102…上面部、103…第1の貫通孔、103a…壁面、104…第2の貫通孔、104a…壁面、110…第1の分割筐体、110a…端面、120a…端面、111…第1の分割下面部、112…第1の分割上面部、113…第1の分割下面切欠部、113a…周縁側壁面、114…第1の分割上面切欠部、114a…周縁側壁面、120…第2の分割筐体、121…第2の分割下面部、122…第2の分割上面部、123…第2の分割下面凸部、123a…周縁側壁面、124…第2の分割上面切欠部、124a…周縁側壁面、200…継手、210…継手本体部、220…継手接合部、300…ケーブル、310…ケーブル本体部、320…コネクタ部、400…サブアセンブリ、CP…接合部、M…機構、CL…軸心、CL200…軸心。
図1
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図7
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図10