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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】吐出装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/20 20060101AFI20240604BHJP
   A47K 3/10 20060101ALI20240604BHJP
   A61H 9/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
A47K3/20
A47K3/10
A61H23/00 520
A61H9/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020151550
(22)【出願日】2020-09-09
(65)【公開番号】P2022045777
(43)【公開日】2022-03-22
【審査請求日】2023-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】井上 賢治
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 弘明
(72)【発明者】
【氏名】白石 和久
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭47-032537(JP,U)
【文献】特開2017-169798(JP,A)
【文献】特開2017-104192(JP,A)
【文献】特開2019-013514(JP,A)
【文献】特開平09-103381(JP,A)
【文献】特開2016-008429(JP,A)
【文献】特開2004-057440(JP,A)
【文献】特開2017-209491(JP,A)
【文献】特開2017-169799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02- 4/00
A61H19/00-31/02
A61H33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、
前記基体部に支持され、前記第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備え、
前記第1吐出部は、流量と進行方向の少なくとも一方が時間的に変化する変化噴流を噴射する噴射流路を有する吐出装置。
【請求項2】
前記噴射流路は、上下に対向する2つの壁面の間の隙間を含み、
前記2つの壁面の一方は、前記基体部に一体に設けられる請求項に記載の吐出装置。
【請求項3】
前記第1吐出部は、前記第2吐出部と重ねて設けられ、
前記噴射流路は、上下に対向する2つの壁面の間の隙間を含み、
前記2つの壁面の一方は、前記第2吐出部の構成部材に設けられる請求項1または2に記載の吐出装置。
【請求項4】
浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、
前記基体部に支持され、前記第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備え、
前記第2吐出部は、扁平な膜状流を吐出する吐出口を有し、
前記吐出口の吐出面は、平面視で、直線状に延在する吐出装置。
【請求項5】
浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、
前記基体部に支持され、前記第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備え、
前記第2吐出部は、扁平な膜状流を吐出する吐出口を有し、
前記吐出口の吐出面は、平面視で、左右中心部が左右両端部よりも凹む凹状に湾曲している吐出装置。
【請求項6】
浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、
前記基体部に支持され、前記第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備え、
前記基体部は、前記フランジ部を貫通して液体の供給を受ける受液部を有し、
前記第1吐出部は、前記基体部の前記フランジ部とは反対側に装着され、前記受液部を介して液体の供給を受ける吐出装置。
【請求項7】
浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、
前記基体部に支持され、前記第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備え、
前記第1吐出部および前記第2吐出部の流路に接する部分に金属部が設けられる吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、噴流を噴射する吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽に所定の形態の水流を吐出する吐水装置が知られている。例えば、特許文献1には、吐出口から水を吐き出す吐水装置が記載されている。この吐水装置は、浴槽装置の浴槽のリム部の取付面に取り付けられる。この吐水装置は、水が送り込まれる流入口と吐出口とを連通する吐出通路を有する吐水部材を備え、吐出口から横長扁平に形成された膜状の吐水流を前方に吐き出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-007361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、所定機能を発揮する水流を吐出する吐出部を有する吐出装置を検討し、次の新たな認識を得た。吐出装置において、所望の水流を得るためには、吐出部の重要寸法の精度を高めることが重要である。
【0005】
特許文献1に記載されているような、吐出部を1つしか有さない吐水装置では大きな課題にはならないが、吐出形態の異なる複数の吐出部を有する場合は、吐出口同士を一体化してしまうと、1部品あたりの重要寸法が多くなった結果、不良率が上がり、製造ロスの多さから製品コストが高くなりがちである。さらに、故障時の交換部品のコストも上がってしまう。以上の観点から、吐出形態の異なる複数の吐出口を有する吐出装置の場合、吐出部は交換可能にすることが求められる。
【0006】
本開示の目的の1つは、吐出部を容易に交換することができる吐出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の吐出装置は、吐出装置は、浴槽のフランジ部に固定される基体部に脱着可能に支持され、液体を吐出する第1吐出部と、基体部に支持され、第1吐出部とは異なる形態で液体を吐出する第2吐出部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の吐出システムを側方から見た構成図である。
図2】実施形態の第1吐出部と第2吐出部の側面断面図である。
図3】実施形態の吐出装置の分解斜視図である。
図4】実施形態の吐出装置の平面図である。
図5】実施形態の第1吐出部の噴射流路の拡大図である。
図6】実施形態の第1吐出部の噴射流路の流れの状態を示す平面図である。
図7】第1吐出部と基体部の別の構成例を示す側面断面図である。
図8】第1吐出部と第2吐出部の別の構成例を示す側面断面図である。
図9】実施形態の第2吐出部の吐出口を示す平面図である。
図10】第2吐出部の吐出口の別の構成例を示す平面図である。
図11】第2吐出部の吐出口の別の構成例を示す平面図である。
図12】第2吐出部の吐出口の別の構成例を示す平面図である。
図13】第1吐出部と第2吐出部の別の構成例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の一例を説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面では、説明の便宜のため、適宜、構成要素の一部を省略、拡大、縮小する。図面は符号の向きに合わせて見るものとする。本明細書で言及する構造及び形状に、言及している内容に厳密に一致する構造及び形状のみでなく、寸法誤差、製造誤差等の誤差の分だけずれた構造及び形状も含む。各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0010】
第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられる。この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって本開示の構成が限定されるものではない。以下の実施形態は、本開示の内容理解を助けるために例示するものであり、本開示の構成を限定するものではない。
【0011】
[実施形態]
図1を参照する。吐出装置10は、浴室設備の浴槽16に用いられる。浴室設備は、この他にも、浴室壁、洗い場床等を備える。浴槽16は、吐出装置10から吐出される噴流Jと吐出流Fdとを受けることが可能な槽体の一例となる。
【0012】
説明の便宜上、図示のように、平面上において、吐出装置10の吐水方向に沿った前後方向をX方向といい、平面上で前後方向に直交する左右方向をY方向(図3で図示する)といい、鉛直な上下方向をZ方向という。X方向、Y方向およびZ方向は互いに直交する。これらは厳密に直交している場合に限らず、ほぼ直交している場合も含む。吐出装置10の短手方向は、X方向に一致しており、吐出装置10の長手方向は、Y方向に一致している。このような方向の表記は吐出装置10の使用姿勢を制限するものではなく、吐出装置10は用途に応じて任意の姿勢で使用されうる。
【0013】
吐出装置10は、浴槽16のフランジ部14に固定される板状の基体部12を備える。実施形態のフランジ部14は、浴槽16の上端開口の周縁部を構成する。先に吐出装置10の全体構成を説明し、吐出装置10の特徴構成については後述する。
【0014】
吐出装置10は、基体部12に支持され、互いに異なる形態で液体を吐出する複数の吐出部を備える。実施形態の吐出装置10は、基体部12に支持される第1吐出部30および第2吐出部68を有する。吐出装置10は、第2吐出部68の上部に配置され、基体部12に支持される上部ユニット78を備える。図1では、これらの構成要素を縦断面で示している。
【0015】
第1吐出部30は、給液路22から供給される液体Wを出口孔38から運動噴流Jとして吐き出す噴射流路32を有する。運動噴流Jは、流量と進行方向の少なくとも一方が時間的に変化する噴流である。液体Wは、加熱水、非加熱水およびこれらを混合した液体に例示される。実施形態の噴射流路32は、ユーザ8の首よりも下方において、ユーザ8の肩に当たるように運動噴流Jを吐き出す。この例の運動噴流Jは、拇指程度の太さの棒状流である。噴射流路32については後述する。
【0016】
第2吐出部68は、給液路22から供給される液体Wを吐出口72から吐出流Fdとして吐き出す吐出流路70を有する。吐出流路70の吐出口72は、吐出装置10の前面部に開口し、前向きに吐出流Fdを吐き出す。吐出流路70は、噴射流路32よりも上方に設けられる。吐出口72は、出口孔38よりも上方に位置しており、運動噴流Jよりも上方を通るように吐出流Fdを吐き出す。吐出流Fdは、例えば、膜状流、ミスト流、シャワー流等である。この例の吐出流Fdは、Y方向に長く、Z方向に薄くX方向に吐出される扁平な膜状流である。吐出流路70は、ユーザ8の首に当たるように吐出流Fdを吐き出す。
【0017】
上部ユニット78は、照明部80および枕部92を有する。照明部80は、吐出装置10の前面部から光Eを出力し、例えば、吐出流Fdに光Eを照射して、視覚を通じてユーザ8にリラックス効果を与えうる。枕部92は、吐出装置10の上面に設けられており、ユーザ8が頭を載せることが可能な形状と性質とを有している。
【0018】
吐出装置10は、吐出システム18に用いられる。吐出システム18は、噴射対象の液体Wを貯留する貯留槽20と、貯留槽20から吐出装置10に液体Wを供給する給液路22と、給液路22の途中に設けられるポンプ24と、ポンプ24を制御する制御部26と、を備える。実施形態の貯留槽20は、噴射対象の液体Wとして浴槽水を貯留する浴槽16である。ポンプ24は、制御部26による制御のもと、貯留槽20から吸引した液体Wを圧送することによって、給液路22を通して吐出装置10に液体Wを供給する。制御部26は、CPU、ROM、RAM等のハードウェアとソフトウェアを組み合わせたコンピュータである。
【0019】
吐出装置10は、給液路22から供給される液体Wを各種形態の吐水として浴槽16内に吐き出す。実施形態の吐出装置10は、噴射流路32から、液体の単相流の噴流Jを噴射し、吐出流路70から膜状流を吐出流Fdとして吐出する。実施形態の吐出装置10は、ポンプ24によって給液路22を循環する浴槽水を噴射する。実施形態の噴流Jは、ユーザ8の身体、特に、浴槽16内において座位姿勢にあるユーザ8の背中等に背面側から当てることができる。これにより、ユーザ8にマッサージ効果を付与できる。
【0020】
図2を参照する。第1吐出部30は、第2吐出部68と重ねて設けられる。実施形態の第1吐出部30は、第2吐出部68の下に配置される。第1吐出部30は、互いに上下に対向する天井壁部31と底壁部33との間の隙間に噴射流路32が形成される。第1吐出部30の噴射流路32は、上下に対向する2つの壁面32a、32bの間の隙間を含む。第1壁面32aは、天井壁部31の下面であり、第2壁面32bは、底壁部33の上面である。第1吐出部30は、出口孔38から運動噴流Jを吐出する。
【0021】
第2吐出部68は、第1吐出部30の上に配置される。第2吐出部68の吐出流路70は、互いに上下に対向する上壁部69と下壁部71との間の隙間に形成されている。第2吐出部68は、吐出口72から膜状流である吐出流Fdを吐出する。
【0022】
図3を参照する。この図は、吐出装置10を分解して斜め前方から視た図である。基体部12は、金属製であってもよいし、樹脂製であってもよいし、樹脂部分が金属と一体成形されたインサート部材であってもよい。
【0023】
浴槽16のフランジ部14には、基体部12を取り付けるための平坦な領域が形成されている。フランジ部14には、Y方向に離隔して設けられる2つの貫通孔H11を有する。
【0024】
基体部12は、Y方向に離隔して設けられる2つの貫通孔H12を有する。2つの貫通孔H12は、2つの貫通孔H11に対応する位置に設けられる。基体部12は、貫通孔H11、H12を貫通してフランジ部14の下方に突出するボルトB1にナットN1をねじ込むことにより、フランジ部14に固定される。ナットN1は、ワッシャW1を挟んでねじ込まれる。
【0025】
フランジ部14には、後述する受液部12j、12kが貫通するための貫通孔H21、H31が設けられている。貫通孔H21は、Y方向に離隔して2つ設けられ、貫通孔H31は、2つの貫通孔H21の間に設けられる。
【0026】
基体部12は、フランジ部14を貫通して給液路22から液体の供給を受ける受液部12j、12kを有する。受液部12j、12kは、基体部12から下向きに突出する。受液部12jは、Y方向に離隔して2つ設けられ、受液部12kは、2つの受液部12jの間に設けられる。受液部12j、12kは、受液部12j、12kを上下に貫通する受液孔H22、H32を有する。受液部12j、12kは、貫通孔H21、H31を貫通してフランジ部14の下方に突出し、それぞれ配管接続部材22jを介して給液路22の給液配管22hに接続される。
【0027】
浴室に浴槽16を設置した後に、基体部12をフランジ部14に取り付けてもよいが、この場合、浴室壁と浴槽16との間の狭い空間で、受液部12j、12kと給液配管22hとの接続作業が行われるため、作業が煩雑になる。このため、基体部12は、浴室に設置される前の浴槽16のフランジ部14に取り付けられてもよい。例えば、浴槽16を浴室の壁面から離れた位置に仮置きし、フランジ部14に基体部12を取り付け、受液部12j、12kを配管接続部材22jを用いて給液配管22hに接続し、その後に浴槽16を浴室の所定位置に設置できる。この場合、受液部12j、12kと給液配管22hとを容易に接続できる。予め基体部12が浴槽16に装着されてもよいし、基体部12が装着された状態の浴槽16が生産、販売等されてもよい。浴槽16は、予め基体部12が装着されるともに、給液配管22hが受液部12j、12kに接続された状態で生産、販売等されてもよい。
【0028】
基体部12を第1吐出部30、第2吐出部68および上部ユニット78とは分けて浴槽16に取り付けることにより、浴槽16の施工中における第1吐出部30、第2吐出部68および上部ユニット78の破損を防げる。受液部12j、12kを有する基体部12をフランジ部14に予め取り付けておくことにより、浴槽16の上面から、第1吐出部30、第2吐出部68および上部ユニット78を着脱できるため、施工およびメンテナンスが容易になる。
【0029】
第1吐出部30は、基体部12のフランジ部14とは反対側に装着される。基体部12には、1以上の第1吐出部30を装着するために、フランジ部14とは反対側の上面に装着部12pが設けられる。実施形態の基体部12は、Y方向に離隔して設けられる2つの装着部12pを有する。一例として、装着部12pは、周囲より下方に窪んだ凹部である。この例では、受液部12jは、装着部12pのY方向の中心においてX方向の中心より後側に配置されている。
【0030】
第1吐出部30は、Z方向に扁平な略箱状の部材で、下方に突出する突出管35を有する。突出管35は、基体部12の受液部12jに対応する位置に設けられる。突出管35は、後述する中継流路34を囲む中空管である。第1吐出部30は、突出管35を受液部12jの受液孔H22に挿入した状態で、装着部12pに装着される。噴射流路32は、突出管35を受液部12jに挿入することにより、中継流路34を介して給液路22に連通する。
【0031】
この例では、第1吐出部30は、連結具を用いずに基体部12に装着されている。この場合、第1吐出部30を基体部12に容易に着脱できる。第1吐出部30は、ボルトなどの着脱可能な連結具を用いて基体部12に固定されてもよい。
【0032】
基体部12には、第2吐出部68をボルトB4で固定するための2つのタップ孔T4が設けられている。2つのタップ孔T4は、装着部12pの近傍に配置されている。この例では、タップ孔T4は、装着部12pのY方向外側に設けられている。
【0033】
第2吐出部68は、X方向寸法よりもY方向寸法が大きい略箱状の部材で、下方に突出する導入部66を有する。導入部66は、液体を給液路22から吐出流路70に供給する管状の部分である。導入部66は、受液部12kに対応する位置に設けられる。第2吐出部68は、上下に貫通する2つの取付孔H4を有する。2つの取付孔H4は、2つのタップ孔T4に対応する位置に設けられる。第2吐出部68は、導入部66を受液部12kの受液孔H32に挿入した状態で、装着部12pに搭載される。吐出流路70は、導入部66を受液部12kに挿入することにより、導入部66を介して給液路22に連通する。第2吐出部68は、取付孔H4を貫通するボルトB4をタップ孔T4にねじ込むことにより、基体部12に固定される。
【0034】
第2吐出部68は、基体部12に固定された状態で、第1吐出部30の上方向の移動を規制する。第2吐出部68は、第1吐出部30の前側をカバーするカバー部68cを有する。カバー部68cには、出口孔38に対応する切り欠き部68gが形成される。
【0035】
上部ユニット78は、全体を吸水性のないクッション素材で形成されており、弾性のある返し形状やフックなどの係合部(不図示)を有し、この係合部を基体部12の外周縁に係合させることにより、基体部12に着脱可能に固定される。
【0036】
吐出装置10では、一例として、以下の手順で第1吐出部30を交換できる。
(1)上部ユニット78のフックを緩め、上部ユニット78を基体部12から取り外す。
(2)ボルトB4を緩める方向に回転させてタップ孔T4から離脱させ、第2吐出部68を基体部12から取り外す。
(3)受液部12jから突出管35を抜きながら、第1吐出部30を装着部12pから持ち上げる。この状態で、第1吐出部30は、基体部12から分離される。
【0037】
(4)次に、交換用の第1吐出部30を装着部12pにセットし、第2吐出部68を基体部12にセットし、ボルトB4をタップ孔T4にねじ込む。この状態で、上部ユニット78を基体部12に装着することにより、第1吐出部30の交換が完了する。
【0038】
このように、吐出装置10では、第1吐出部30は繰り返して可逆的に着脱可能であり、第1吐出部30を容易に交換できる。第1吐出部30の交換は製造の際だけでなく、故障やメンテナンスの際にも行われ、この場合に該当する部材のみの交換で足りるのでコスト的に有利である。
【0039】
(第1吐出部)
図4を参照して第1吐出部30の噴射流路32を説明する。この図は、噴射流路32を、噴射流路32の上下中央を通る平面で切断した断面を示す。噴射流路32は、第1吐出部30に形成され、給液路22から液体が供給される。実施形態では、図4に示すように、基体部12には、複数(この例では2つ)の第1吐出部30がY方向に離隔して形成されている。2つの第1吐出部30は、基体部12のY方向中心線Cyに対して対称に配置されており、それぞれ同じ構成を有する。したがって、以下の説明は2つの第1吐出部30それぞれに適用される。この例では、中心線Cyは、平面視において、吐出装置10の外面部分の左右方向寸法を二等分する左右方向中心線であり、Y方向に直交し、X方向に平行である。
【0040】
図5を参照する。この図は、第1吐出部30の噴射流路32を拡大して示している。実施形態の噴射流路32には、基体部12に設けられる中継流路34を介して給液路22から上向きに液体Wが供給される。噴射流路32は、給液路22から供給される液体Wを運動噴流Jとして噴射する。ここでの運動噴流Jとは、噴射流路32から外部に出るときの進行方向が、周期的、つまり、時間的に変化する噴流をいう。噴射流路32は、外部に出るときの噴流の噴射方向を方向Daから方向Dbの範囲で時間的に変化させることによって、運動噴流Jを噴射可能である。実施形態の噴射流路32は、噴流の噴射方向を平面内で揺動させることによって、運動噴流Jとして波状噴流を放射状に噴射する。
【0041】
この「波状」とは、噴射流路32から離れるに連れて、運動噴流Jがなす噴流軌跡の軌跡中心と直交する方向に周期的にうねる形状をいう。この「波状」には、物理的に厳密な波としての条件を満たす形状の他に、その形状に似た形状も含まれる。実施形態の噴射流路32は、空気中において運動噴流Jを噴射する。第1吐出部30は、静止した状態のまま運動噴流Jを噴射する流体素子を構成する。
【0042】
噴射流路32は、運動噴流Jを誘起する誘起流路36と、誘起流路36が誘起した運動噴流Jを外部に噴射する出口孔38とを備える。誘起流路36の流路中心線CL1はX方向に沿って延びる。噴射流路32の噴射方向を前側(図5の紙面左側)といい、それとは反対側を後側(図5の紙面右側)という。
【0043】
誘起流路36は、上流側から下流側に向けて配置された、入口流路40と、一対の中間流路42A、42Bと、合流室44とを含む。誘起流路36には、下流側に向かう液体の流れを分岐させる分岐部46が設けられる。分岐部46は、噴射流路32において液流を遮断する平面視で島状の第1の壁部として機能する。図5の分岐部46は、平面視で前面がX方向に凹む凹面で、後面がX方向に凸となる凸面である三日月形状を呈する。
【0044】
入口流路40は、誘起流路36の分岐部46よりも後側に設けられる。入口流路40の底面である第2壁面32bに入口孔37が開口している。入口流路40には、入口孔37を介して給液路22から上向きに液体Wが流入する。一対の中間流路42A、42Bは、入口流路40の前側であって、分岐部46のY方向両側に設けられる。入口流路40に流入した液体Wは、分岐部46によってY方向に分けられ、一対の中間流路42A、42Bに流れる。つまり、一対の中間流路42A、42Bは、入口孔37から流入した液体Wの主流が2筋に分岐して流れる流路である。合流室44は、一対の中間流路42A、42Bの前側であって、分岐部46の前側に設けられる。一対の中間流路42A、42Bに分岐して流入した液体Wは、それぞれ合流室44で合流する。
【0045】
誘起流路36には、合流室44内にて下流側に向かう液体の流れを遮る出口側壁部48が設けられる。出口側壁部48は、誘起流路36の内部空間と外部空間とを隔てており、出口孔38は出口側壁部48をX方向に貫通している。
【0046】
出口孔38は、噴射流路32の下流側端部に形成され、第1吐出部30の外面部(前面部)に開口する。出口孔38は、その内幅寸法が誘起流路36の内幅寸法より小さく、前側に向かうに連れて、Y方向に徐々に広がる。
【0047】
図6を参照して噴射流路32の動作を説明する。図6では、噴射流路32における液体Wの主な流れを矢印で示す。入口流路40内に流入した液体は、第1内部噴流F1と第2内部噴流F2として分岐部46の両側部から合流室44に流入する。噴流F1、F2は、液体のランダム性に起因する揺らぎの影響を受けて、いずれか一方が他方よりも勢いの強い支配的な流れ(以下、支配流という)となり、他方は非支配流となる。図6は、第1内部噴流F1が支配流であり、第2内部噴流F2が非支配流である場合を示す。
【0048】
図6に示すように、支配流は、出口側壁部48に衝突するまで勢いを持って流れ、非支配流は、支配流との衝突によって流れを阻害される。支配流の一部Gは、合流室44内で折り返して非支配流と合流し、非支配流の勢いを徐々に増幅する。非支配流の勢いが増幅されると、非支配流であった第2内部噴流F2が支配流となり、支配流であった第1内部噴流F1が非支配流となる。このように、支配流と非支配流とは、周期的に切り替わる。
【0049】
第1内部噴流F1が支配流であるとき、出口孔38を通り抜ける液体は、Y方向の一方側(図中上側)に傾いた噴射方向Daに噴射され、第2内部噴流F2が支配流であるとき、出口孔38を通り抜ける液体は、Y方向の他方側(図中下側)に傾いた噴射方向Dbに噴射される。つまり、噴射方向が平面内の方向Daと方向Dbとの間で周期的に揺動して、前述の波状の運動噴流Jが噴射される。
【0050】
図2図7を参照する。図7は、第1吐出部30のみを示している。上述したように、噴射流路32は、天井側に設けられる第1壁面32aと、底側に設けられる第2壁面32bとの間の隙間を含む。図2図7の例では、第1壁面32aは、第1吐出部30の天井壁部31の下面である。図2の例では、第2壁面32bは、第1吐出部30の底壁部33の上面である。この場合、第1壁面32aと、第2壁面32bとを一体的に製造できる。
【0051】
図7の例では、第1吐出部30は、底壁部33を有せず、第2壁面32bは、基体部12の装着部12p自体の上面である。この場合、底壁部33を有しないため、装置の薄型化に有利である。
【0052】
天井壁部31と底壁部33は、樹脂などの非金属であってもよいし、金属製であってもよい。金属製である場合、噴射流路32を精密加工し重要寸法の精度を確保することも可能となり、さらに、中空構造となる第1吐出部30の強度を向上させることもできる。金属製の天井壁部31は、樹脂製の基体部12にインサート成形されていてもよい。
【0053】
図8を参照する。図8の例では、第1吐出部30は、天井壁部31を有せず、第1壁面32aは、第2吐出部68の構成部材73に設けられる。構成部材73はなんであってもよいが、実施形態では、第2吐出部68の下壁部71であり、第1壁面32aは、下壁部71の下面である。この場合、天井壁部31を有しないため、装置の薄型化に有利である。図8の例では、第2吐出部68を外すことにより、噴射流路32の内部を露出させて、容易に清掃、修理、メンテナンス等をすることができる。構成部材73は、下壁部71の下側に一体化された別部材であってもよい。
【0054】
図9図12を参照して、第1吐出部30の出口孔38の吐出面Sjと、第2吐出部68の吐出口72の吐出面Sfの一例を説明する。吐出面Sj、吐出面Sfは、液流を吐き出すための吐出面であり、液流を通すための開口によって規定される仮想面である。これらの図は、第1吐出部30および第2吐出部68を平面視した模式図である。図9図10の例では、第1吐出部30の吐出面Sjと、第2吐出部68の吐出面Sfとは、互いに平行で、平面視で、左右方向(Y方向)に直線状に延びる形状を有する。第1吐出部30の吐出方向および第2吐出部68の吐出方向は中心線Cyに平行である。第2吐出部68の吐出流Fdは、左右幅が略一定の帯状の扁平な膜状流である。この場合、吐出流Fdは、ユーザの首から肩に亘って広範囲に刺激を付与できる。
【0055】
図9の例では、2つの第1吐出部30が、中心線Cyを挟んでY方向に離れて配置されている。この場合、運動噴流Jは、ユーザの広範囲にバランスのとれたマッサージ効果を与えることができる。図10の例では、1つの第1吐出部30が中心線Cy上に配置されている。この場合、運動噴流Jは、ユーザに集中的なマッサージ効果を与えることができる。
【0056】
図11図12の例では、第2吐出部68の吐出面Sfは、平面視において、左右中心部が左右両端部よりも凹む凹状に湾曲している。第2吐出部68の吐出方向は、吐出面Sfの延在方向に概ね直交する。第2吐出部68の吐出方向は、中心線Cyに平行でなく、中心線Cyに対して傾斜している。第2吐出部68の吐出方向の中心線Cyに対する傾斜は、中心線Cyから離れるに従って大きくなり、中心線Cyに近づくほど小さくなる。第2吐出部68の吐出流Fdは、吐出面Sfから離れるほど左右幅が小さくなる扇状の扁平な膜状流である。この場合、ユーザの首を包み込むような感覚を与えることができる。
【0057】
図11の例では、2つの第1吐出部30の吐出面Sjは左右方向に対して平行でなく、傾斜している。第1吐出部30の吐出方向は、吐出面Sjの延在方向に概ね直交する。2つの第1吐出部30の吐出方向は、中心線Cyに平行でなく、前側で互いに交わるように中心線Cyに対して傾斜している。2つの運動噴流Jは、ユーザに集中的なマッサージ効果を与えることができる。この場合、運動噴流Jは、ユーザの所望の範囲にバランスのとれたマッサージ効果を与えることができる。2つの運動噴流Jが前側で交差するように傾斜しており、運動噴流Jをユーザの体表に対して垂直に近い角度で噴射できるので、刺激感を強くできる。
【0058】
図12の例では、2つの第1吐出部30の吐出面Sjは左右方向に平行である。2つの第1吐出部30の吐出方向は、中心線Cyに平行である。この場合、運動噴流Jは、ユーザの広範囲にバランスのとれたマッサージ効果を与えることができる。
【0059】
図13を参照する。この図は、第1吐出部30と第2吐出部68の別の構成例を示している。図13の例では、2つの第1吐出部30が一体に形成されて第1吐出部ユニット50を構成している。第1吐出部ユニット50には、天井壁部は設けられておらず、第1壁面32aは第2吐出部68の下壁部71の下面に設けられている。
【0060】
第1吐出部ユニット50には、上下に貫通する複数(この例では4つ)の貫通孔H5が設けられている。第2吐出部68の下壁部71には、貫通孔H5に対応する位置に、複数(この例では4つ)のタップ孔T5が設けられている。第1吐出部ユニット50は、貫通孔H5を下から上に貫通したボルトB5をタップ孔T5にねじ込むことによって、第2吐出部68の下側に取り付けられる。第1吐出部ユニット50が装着された第2吐出部68は、ボルト等の固定具を用いて基体部に取り付けできる。
【0061】
第1吐出部30および第2吐出部68は、全体が樹脂製であってもよいが、この場合、薄型化するときに強度が不足することがある。第1吐出部30および第2吐出部68は、金属部74を有してもよい。特に、流路32、70に接する部分は、金属部74を有してもよい。平面に沿って延在する部材を金属部74で補強して薄型化すれば、装置の薄型化に有利である。例えば、第1吐出部30の天井壁部31、底壁部33、第2吐出部68の上壁部69、下壁部71のいずれかに金属部74が設けられてもよい。
【0062】
図13の例では、噴射流路32の底壁を構成する底壁部33と、噴射流路32の周壁を構成する周壁部53とは金属で形成されており、それぞれ金属部74を例示する。底壁部33と、周壁部53とは一体に形成されてもよいし、別々に形成されてもよい。底壁部33が金属部74であることにより容易に薄型化できる。周壁部53が金属部74であることにより噴射流路32の倒壊を抑制できる。
【0063】
金属部74は、全体が金属製であってもよいし、樹脂を金属部材にインサート成形したものであってもよいし、樹脂を金属部材に接着や溶着により固定したものであってもよい。
【0064】
第1吐出部30および第2吐出部68を構成する部材は、ダイキャスト、モールド成型、プレス、マシニング等の公知の工法によって製造できる。これらの部材は複数の部材を接着、溶着等によって一体化されたものであってもよいし、3Dプリンタによって製造されてもよい。流路32、70に接する部分のいずれかは、3Dプリンタによって製造されてもよい。具体的には、天井壁部31、底壁部33、上壁部69、下壁部71および周壁部53のいずれかは、3Dプリンタによって製造されてもよい。
【0065】
以上の吐出装置10の効果を説明する。吐出装置10は、浴槽16のフランジ部14に固定される基体部12に支持され、互いに異なる形態で液体を吐出する第1吐出部30および第2吐出部68を備え、第1吐出部30は、基体部12に脱着可能に支持される。この構成によれば、故障時に該当する部材のみを交換すればよいので交換コストが安く済む。第1吐出部30を別体で生産することにより、重要寸法を減らし不良率を低減できる。また、装置のメンテナンスが容易である。
【0066】
実施形態では、第1吐出部30は、流量と進行方向の少なくとも一方が時間的に変化する変化噴流Jを噴射する噴射流路32を有する。この場合、流体素子によるマッサージ吐水など付加価値の高い吐水が可能になる。変化噴流は、流体素子や吐水可変機構等の複雑な形状の流路を用いるため、メンテナンスの頻度が高くなるところ、実施形態では、容易に流路をメンテナンスできる。
【0067】
一例として、噴射流路32は、上下に対向する2つの壁面32a、32bの間の隙間を含み、2つの壁面32a、32bの一方は、基体部12に一体に設けられてもよい。この場合、部材の省略が可能で、装置の薄型化、低コスト化に有利である。
【0068】
実施形態では、第2吐出部68は、扁平な膜状流を前向きに吐出する吐出口72を有し、吐出口72の吐出面Sfは、平面視で、直線状に延在する。この場合、直線状であるため、吐出口72の前後寸法を抑えることができる。吐出口72が浴室の壁と平行であるため、浴槽16のフランジ部14の前後寸法が狭い浴室にも設置することができる。
【0069】
一例として、第2吐出部68は、扁平な膜状流を前向きに吐出する吐出口72を有し、吐出口72の吐出面Sfは、平面視で、左右中心部が左右両端部よりも凹む凹状に湾曲してもよい。この場合、湾曲により、膜状流を垂直に近い角度でユーザに当てられるため、膜状流に包まれているような感覚をユーザに付与できる。
【0070】
一例として、第1吐出部30は、第2吐出部68と重ねて設けられ、噴射流路32は、上下に対向する2つの壁面32a、32bの間の隙間を含み、2つの壁面32a、32bの一方は、第2吐出部68の構成部材73に設けられてもよい。この場合、部材の省略が可能で、装置の薄型化、低コスト化に有利である。
【0071】
実施形態では、基体部12は、フランジ部14を貫通して液体の供給を受ける受液部12j、12kを有し、第1吐出部30は、基体部12のフランジ部14とは反対側に装着され、受液部12j、12kを介して液体の供給を受ける。この場合、基体部12は、設置前の浴槽16のフランジ部14に装着され、受液部12j、12kが給液配管に接続され、その状態で第1吐出部30、第2吐出部68および上部ユニット78を上方から取り付けることができる。上方から取り付けできるため、施工とメンテナンスとが容易になる。第1吐出部30、第2吐出部68および上部ユニット78を基体部12から分離することにより、浴槽16の施工中にそれらが損傷することを防止できる。
【0072】
一例として、第1吐出部30および第2吐出部68の流路に接する部分に金属部74が設けられてもよい。この場合、流路を補強できるので、流路の倒壊を抑制できる。金属部74により補強できるので装置の薄型化に有利である。
【0073】
各構成要素の他の変形例を説明する。
【0074】
実施形態の説明では、給液路22は、吐出装置10の上流側で分岐して噴射流路32および吐出流路70にそれぞれ液体Wを供給する例を示した。この場合、給液路22の分岐点よりも下流側にバルブを設けることにより、噴射流路32と吐出流路70の一方に液体Wを供給し、他方に供給しないように制御できる。このバルブは開閉を切替えるものであってもよいし、給液路22からの液体Wを噴射流路32と吐出流路70の両方と一方の少なくともいずれかに切替える三方弁であってもよい。
【0075】
吐出装置10の上流側に給液路22の分岐を設けることなく、吐出装置10の内部で液体Wを分流するようにしてもよい。この場合、給液路22と吐出装置10との接続箇所が少なくなり、配管作業が容易になる。
【0076】
波状の運動噴流Jを誘起するメカニズムは、実施形態に示した例に限定されない。例えば、カルマン渦を生成して波状の運動噴流を誘起してもよいし、コアンダ効果を利用して波状の運動噴流を誘起してもよい。
【0077】
実施形態の説明では、吐出装置10が第1吐出部30と、第2吐出部68の2つの吐出部を有する例を示した。吐出装置10は3以上の吐出部を有してもよい。
【0078】
実施形態の説明では、噴射流路32の上側に吐出流路70が設けられる例を示した。噴射流路32と吐出流路70とは上下逆に配置されてもよい。
【0079】
以上、実施形態及び変形例を説明した。実施形態及び変形例を抽象化した技術的思想を理解するにあたり、その技術的思想は実施形態及び変形例の内容に限定的に解釈されるべきではない。前述した実施形態及び変形例は、いずれも具体例を示したものにすぎず、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態」との表記を付して強調している。しかしながら、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。液体Wは、水に限らず洗剤などの薬剤を含んだ液体であってもかまわない。
【0080】
以上の構成要素の任意の組み合わせも、実施形態及び変形例を抽象化した技術的思想の態様として有効である。たとえば、実施形態に対して他の実施形態の任意の説明事項を組み合わせてもよいし、変形例に対して実施形態及び他の変形例の任意の説明事項を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0081】
10 吐出装置、 12 基体部、 12j、12k 受液部、 14 フランジ部、 16 浴槽、 30 第1吐出部、 68 第2吐出部、 32 噴射流路、 32a、32b 壁面、 72 吐出口、 73 構成部材、 74 金属部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13