(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240604BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240604BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240604BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/79
A61B5/16 130
(21)【出願番号】P 2021206528
(22)【出願日】2021-12-20
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小杉 要
(72)【発明者】
【氏名】首藤 まり江
(72)【発明者】
【氏名】寺田 佑貴
(72)【発明者】
【氏名】中畑 虎也
(72)【発明者】
【氏名】塚田 拓実
(72)【発明者】
【氏名】宮川 佳祐
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-044222(JP,A)
【文献】特開2019-162382(JP,A)
【文献】特開2018-055647(JP,A)
【文献】特開2020-103723(JP,A)
【文献】特開2020-194313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップと、
前記ユーザが覚醒中
の操作が第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと、
前記取得ステップにおいて前記睡眠情報を取得したことに応じて、前記パラメータと、前記睡眠情報とに基づき、前記ユーザへ特典を付与する付与ステップと、
前記付与ステップに先立って、前記ユーザが覚醒中に
、前記パラメータに対する所定の条件である第2条件を満たしたときに、前記パラメータに基づき、前記付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定した特典候補を、前記ユーザに付与することなく報知する報知ステップと、
を実行させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記生成ステップは、前記ユーザが覚醒中に第1条件を満たす度に、繰り返しパラメータを生成する生成ステップであり、
前記決定ステップは、前記ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたタイミングに応じたパラメータに基づき、前記付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップである、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記付与ステップは、前記睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアに基づき、前記ユーザへ特典を付与する付与ステップであり、
前記睡眠スコアは、前記ユーザの就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンに基づき算出される、
請求項2記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記睡眠スコアは、前記睡眠パターンと所定の基準睡眠パターンとの乖離度に基づき算出される、
請求項3記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記睡眠情報は、前記ユーザの睡眠の質に関する情報を含む、
請求項1から4のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記生成ステップは、所定のアイテムを使用する指示を受け付けたことを第1条件とする生成ステップであり、
前記決定ステップは、前記アイテムを所定数以上使用する指示を受け付けたことを第2条件とする決定ステップである、
請求項1から5のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記報知ステップは、
前記生成ステップにおいて受け付けた前記アイテムと、
前記ユーザの睡眠に関する評価値の推定値である仮睡眠スコアと、に基づき、
前記ユーザへ付与される特典を、前記付与ステップに先立って前記ユーザに対して報知させるステップである、
請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記仮睡眠スコアは、前記取得ステップにおいて過去に取得した前記睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアの統計値である、
請求項7記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記報知ステップは、
前記パラメータと
前記ユーザの睡眠に関する評価値の推定値である第1仮睡眠スコアとに基づき、第1の特典を表示させる第1表示ステップと、
前記パラメータと
前記ユーザの睡眠に関する評価値の推定値である第2仮睡眠スコアとに基づき、第2の特典を表示させる第2表示ステップと、
を含み、
第1仮睡眠スコアおよび第2仮睡眠スコアは、前記取得ステップにおいて過去に取得した前記睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアであり、
第1仮睡眠スコアは、第2仮睡眠スコアよりも大きい、
請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記報知ステップは、
前記生成ステップにおいて受け付けたアイテムと、
前記取得ステップにおいて過去に取得した前記睡眠情報と、に基づき、
前記ユーザへ付与される特典を、前記付与ステップに先立って前記ユーザに対して報知させるステップである、
請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項11】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサに、
ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップと、
前記ユーザが覚醒中
の操作が第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと、
前記取得ステップにおいて前記睡眠情報を取得したことに応じて、前記パラメータと、前記睡眠情報とに基づき、前記ユーザへ特典を付与する付与ステップと、
前記付与ステップに先立って、前記ユーザが覚醒中に
、前記パラメータに対する所定の条件である第2条件を満たしたときに、前記パラメータに基づき、前記付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定した特典候補を、前記ユーザに付与することなく報知する報知ステップと、
を実行させる情報処理装置。
【請求項12】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップと、
前記ユーザが覚醒中
の操作が第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと、
前記取得ステップにおいて前記睡眠情報を取得したことに応じて、前記パラメータと、前記睡眠情報とに基づき、前記ユーザへ特典を付与する付与ステップと、
前記付与ステップに先立って、前記ユーザが覚醒中に
、前記パラメータに対する所定の条件である第2条件を満たしたときに、前記パラメータに基づき、前記付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定した特典候補を、前記ユーザに付与することなく報知する報知ステップと、
を実行させる情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、体の動きを検出する動き検出センサ等を用いることにより、人の行動や活動量を測定する活動測定機器が普及している。活動測定機器は、利用者に活動量等を提示することで、利用者の健康意識を高めるものであり、継続的に使用することが望まれる。
例えば、特許文献1には、ライフログ情報を用いて、より娯楽性の高いアプリケーションを提供する技術が開示されている。特許文献2には、利用者に没入感を与えるゲーム装置及びプログラムが開示されている。特許文献3には、健康状態の改善に係る行動変容をユーザにより効果的に促す技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014―199601号公報
【文献】特開2021―097919号公報
【文献】再表2018/163558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された発明は、自動的に取得された生体情報に基づいたパラメータをゲームに反映させるのみで、ユーザにとっては興趣性が乏しかった。
【0005】
そこで、本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、日中のユーザによるゲーム操作と、夜間のユーザの睡眠習慣とに基づき、より興趣性の高いゲームを提供することにより、ユーザに対し良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップと、ユーザが覚醒中に第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと、取得ステップにおいて睡眠情報を取得したことに応じて、パラメータと、睡眠情報とに基づき、ユーザへ特典を付与する付与ステップと、付与ステップに先立って、ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたときに、パラメータに基づき、付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップと、決定ステップで決定した特典候補を、ユーザに付与することなく報知する報知ステップと、を実行させるゲームプログラム。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ユーザは、日中のキャラクタに対するアイテム適用などのゲーム操作と、夜間の睡眠とに応じて、ゲームにおける特典を得ることができる。ユーザは日中のゲーム操作を楽しみつつ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム1の全体の構成を示す図である。
【
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【
図5】デッキテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【
図6】キャラクタマスタ1014のデータ構造を示す図である。
【
図7】アイテムマスタ1015のデータ構造を示す図である。
【
図8】素材マスタ1016のデータ構造を示す図である。
【
図9】特典マスタ1017のデータ構造を示す図である。
【
図10】特典付与処理の動作を示すフローチャートである。
【
図11】特典候補表示処理の動作を示すフローチャートである。
【
図13】特典候補表示処理の動作を示す画面例である。
【
図14】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0010】
<情報処理システム1の概要>
図1は、情報処理システム1の全体の構成を示す図である。本開示における情報処理システム1は、ユーザによる覚醒時(例えば、日中)のゲーム操作と、ユーザの睡眠時(例えば、夜間)の睡眠状態に関する情報とに基づき進行するゲームサービスを提供する情報処理システムである。情報処理システム1は、ユーザがゲームサービスを楽しむ過程で良い睡眠習慣を送ることへのモチベーションを維持するための情報処理システムである。
情報処理システム1が提供するゲームサービスとして、本開示においては育成ゲームを一例として説明する。なお、シューティングゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、テーブルゲームなどの任意のゲームサービスに対して本開示は適用可能である。
【0011】
<情報処理システム1の基本構成>
本開示における情報処理システム1を
図1に示す。情報処理システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、複数のユーザ端末20A、20B、20Cを備えて構成されている。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
【0012】
サーバ10は、ユーザによる日中のゲーム操作、ユーザの夜間の睡眠状態に関する情報を受け付けて、ユーザまたはユーザが保有するゲーム内キャラクタ等に対して特典を付与するサービスを提供する情報処理装置である。
【0013】
ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末20、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよいし、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
【0014】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、ユーザ端末20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0015】
以下、各装置の構成およびその動作を説明する。
【0016】
<サーバ10の機能構成>
サーバ10のハードウェア構成が実現する機能構成を
図2に示す。サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0017】
<サーバ10の記憶部の構成>
サーバ10の記憶部101は、ユーザテーブル1012、デッキテーブル1013、キャラクタマスタ1014、アイテムマスタ1015、素材マスタ1016、特典マスタ1017を備える。
図4は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
図5は、デッキテーブル1013のデータ構造を示す図である。
図6は、キャラクタマスタ1014のデータ構造を示す図である。
図7は、アイテムマスタ1015のデータ構造を示す図である。
図8は、素材マスタ1016のデータ構造を示す図である。
図9は、特典マスタ1017のデータ構造を示す図である。
【0018】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザ名、睡眠情報、基準睡眠パターン、睡眠スコア、仮睡眠スコア、選択デッキID、保有アイテムID、保有素材ID、ユーザポイントのカラムを有するテーブルである。
【0019】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定される項目である。
【0020】
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。
【0021】
睡眠情報は、ユーザの睡眠に関する情報を記憶する項目である。
睡眠情報は、ユーザの就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンに関する情報を含んでも良い。なお、就寝時刻とは、ユーザが眠りについた時刻を表し、例えば、ユーザが寝床に入った時刻でもよいし、ユーザの意識が覚醒した状態から睡眠の状態へ移行した時刻であってもよい。また、起床時刻とは、ユーザが起きた時刻を表し、例えば、ユーザが寝床から起きだした時刻であってもよいし、睡眠の状態から意識が覚醒した状態へ移行した時刻であってもよい。本実施形態では、眠りについてから起きるまでの就寝時刻と起床時刻の対を睡眠パターンという。
睡眠情報は、ユーザの睡眠の質に関する情報を含んでも良い。睡眠の質に関する情報とは、睡眠周期の各睡眠ステージの時刻や、睡眠時刻に対する各睡眠ステージの割合である。例えば、睡眠周期の各睡眠ステージである、「覚醒」、「浅い睡眠」、「深い睡眠」、「レム睡眠」の時刻や割合である。
睡眠情報は、1日、1週間単位、1ヶ月単位などの所定期間における1日または複数日の睡眠パターンの履歴を含んでも良い。また、ユーザがサービスを利用開始してから現在までのすべての睡眠パターンの履歴を含んでも良い。
【0022】
基準睡眠パターンは、基準となる就寝時刻および起床時刻に基づく所定の睡眠パターンを記憶する項目である。睡眠パターンには、個人差があるため、睡眠情報に記憶されたユーザの睡眠履歴に基づいてユーザごとに体質などに合わせた基準睡眠パターンを自動的に設定するものとしても良い。
基準睡眠パターンは、1つの固定的な睡眠パターンである必要はなく、例えば曜日、月、季節ごとに複数の基準となる睡眠パターンを記憶してもよい。その他、平日、休日、祝日などに応じて複数の基準となる睡眠パターンを記憶してもよい。
基準睡眠パターンは、ユーザが所定のゲーム内キャラクタと対話により就寝時刻および起床時刻を入力することにより設定するものとしても良い。例えば、所定のゲーム内キャラクタと就寝時刻および起床時刻を約束させるような形式で、ユーザに入力させることにより設定するものとしても良い。これにより、ユーザが子供のような場合であっても、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを自然に行なうことができる。
【0023】
睡眠スコアは、ユーザの睡眠に関する評価値を記憶する項目である。
【0024】
仮睡眠スコアは、ユーザの睡眠に関する評価値の推定値を記憶する項目である。
【0025】
選択デッキIDは、ユーザが現在選択しているキャラクタのデッキテーブル1013におけるデッキIDが記憶される項目である。ユーザは、ゲーム進行にあたり選択キャラクタIDにより関連づけられたデッキテーブル1013のキャラクタを操作したり、アイテムを適用することができる。なお、ユーザが保有するキャラクタが1つのみに制限されている場合などには、選択デッキIDは省略しても良い。
【0026】
保有アイテムIDは、ユーザが現在保有している単数または複数のゲーム内アイテムのアイテムIDが記憶される項目である。
【0027】
保有素材IDは、ユーザが現在保有している単数または複数のゲーム内素材の素材IDが記憶される項目である。
【0028】
ユーザポイントは、ユーザがゲーム内アイテムを適用した場合に得られるアイテムポイントの値が記憶される項目である。
【0029】
デッキテーブル1013は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタを記憶するためのテーブルである。ユーザは、自身が保有するゲーム内キャラクタを操作したり、ゲーム内キャラクタに対して所定の操作またはゲーム内アイテムの適用などを行い、ゲームを進行させることができる。ユーザが保有するゲーム内キャラクタのグループは、カードゲームなどにおいてはデッキ、RPG(ロールプレイイングゲーム)においてはパーティーなどとよばれる。
ユーザは、クエストなどのゲーム内イベントを達成したり、敵キャラクタの討伐などのゲームの進行を通じて所定の条件を満たすことで、ゲーム内キャラクタを獲得することができる。また、ゲーム開始時に所定のゲーム内キャラクタを保有するものとしてもよい。
獲得したゲーム内キャラクタは、ユーザのユーザIDと当該キャラクタのキャラクタIDとが紐づけられてデッキテーブル1013に記憶されることにより、ゲーム内においてユーザがキャラクタを保有することが表現される。
デッキテーブル1013は、デッキIDを主キーとして、ユーザID、キャラクタID、名称、性能値、キャラクタポイントのカラムを有するテーブルである。
【0030】
デッキIDは、ユーザが保有するキャラクタを識別するためのデッキ識別情報を記憶する項目である。デッキ識別情報は、ユーザが保有するキャラクタごとにユニークな値が設定される項目である。
【0031】
ユーザIDは、デッキを保有するユーザのユーザ識別情報を記憶する項目である。
【0032】
キャラクタIDは、デッキに登録されているユーザが保有するゲーム内キャラクタのキャラクタ識別情報を記憶する項目である。
【0033】
名称は、デッキに登録されているユーザが保有するゲーム内キャラクタの名前を記憶する項目である。ユーザは自身が保有するゲーム内キャラクタに自由に名前を設定することができる。
【0034】
性能値は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタの性能パラメータとして、ステータス、体力値、最大体力値、攻撃力、防御力、すばやさ、キャラクタ属性、装飾などのパラメータがある。
【0035】
ステータスは、ゲーム内キャラクタの活動状況に関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタの体力値が0以下の場合は、気絶、死亡など、ゲーム内キャラクタが活動することができないことを示す情報が記憶される。
【0036】
体力値は、ゲーム内キャラクタの体力に関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタがダメージを受けると、ダメージの内容に応じて体力値が減る。また、ゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタへ適用したり、宿泊・休憩といったゲーム内イベントが起きるとアイテムおよびイベント内容に応じて体力値が増加(回復)する。
【0037】
最大体力値は、ゲーム内キャラクタの体力に関する性能パラメータの上限値を記憶する項目である。ゲーム内キャラクタの体力値は、最大体力値を上限として回復することができる。
【0038】
攻撃力は、ゲーム内キャラクタの攻撃力に関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタが、対戦相手のゲーム内キャラクタへ攻撃を行った際に与えるダメージを算出するためのパラメータである。攻撃力が大きいほど、より大きなダメージを与えることができる。
【0039】
防御力は、ゲーム内キャラクタの防御力に関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタが、対戦相手のゲームキャラクタから攻撃を受けた際に受けるダメージを算出するためのパラメータである。防御力が大きいほど、受けるダメージをより小さくすることができる。
【0040】
すばやさは、ゲーム内キャラクタのすばやさに関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内キャラクタが、対戦相手のゲーム内キャラクタへ攻撃をする際、または攻撃を受ける際の攻撃順序を算出するためのパラメータである。対戦相手のゲーム内キャラクタよりもすばやさが大きいほど、攻撃順序が先になる確率が高くなる。
また、相手から攻撃を受ける際に攻撃を回避(ダメージを受けない)する確率を算出するパラメータとしても良い。対戦相手のゲーム内キャラクタよりもすばやさが大きいほど、相手からの攻撃を回避する確率が高くなる。
【0041】
キャラクタ属性は、ゲーム内キャラクタのゲーム内属性に関する性能パラメータを記憶する項目である。ゲーム内属性とは、ゲームの進行においてゲーム内キャラクタ同士の攻撃または防御における相性や、ゲーム内キャラクタとゲーム内環境との相性を規定する情報であり、相性の組み合わせによりゲームの進行を有利にしたり不利にすることでゲームの興趣性を向上させるものである。
【0042】
装飾は、ゲーム内キャラクタのゲーム内装飾に関する装飾種類を記憶する項目である。ゲーム内装飾とは、ゲーム内キャラクタが着用する衣服(シャツ、ズボン、スカートなど)、装着する装備(剣、槍などの武器、鎧、兜などの防具、指輪などのアクセサリなど)、その他、形態、姿勢、大きさなどユーザがゲーム内キャラクタを視認する際のゲーム内キャラクタの装飾を規定する情報である。
通常、装飾には、ゲーム内キャラクタごとに複数の装飾が予め用意されており、それぞれの装飾に応じた装飾コード値などが記憶される。ユーザが、ゲーム内キャラクタが登場するゲームサービスを利用する場合に、当該ゲーム内キャラクタに対しコード値に応じた装飾画像、装飾オブジェクトが選択的に適用され、当該装飾画像、装飾オブジェクトにより装飾されたゲーム内キャラクタによりゲームサービスをより楽しむことができる。
【0043】
キャラクタポイントは、所定のゲーム内条件を満たした場合(例えば、ユーザが保有するゲーム内キャラクタが、後述するゲーム内アイテムを適用された場合)に、適用されたゲーム内アイテムの適用ポイントの値に応じて加算されるパラメータである。
【0044】
キャラクタマスタ1014は、ゲーム内キャラクタの情報を記憶し管理するテーブルである。
キャラクタマスタ1014は、キャラクタIDを主キーとして、キャラクタID、キャラクタ名、初期性能値、進化可能キャラクタID、進化条件のカラムを有するテーブルである。
【0045】
キャラクタIDは、キャラクタを識別するためのキャラクタ識別情報を記憶する項目である。キャラクタ識別情報は、キャラクタごとにユニークな値が設定される項目である。
【0046】
キャラクタ名は、キャラクタの名称(種類名、種族名のほか、RPGゲームなどにおいては職業名、職種名、ジョブ名など)を記憶する項目である。
【0047】
初期性能値は、ゲーム内キャラクタの性能値の初期値を記憶する項目である。ユーザが、ゲーム内キャラクタを適用された場合において、当該ゲーム内キャラクタの性能値は、初期性能値に基づき設定される。
【0048】
進化可能キャラクタIDは、「進化可能キャラクタ」とよばれる所定のキャラクタのIDが記憶される項目である。ユーザが、進化可能キャラクタを保有している場合において、後述する進化条件を満たしている場合に、ユーザは所定の操作を行なうことにより進化可能キャラクタを進化(RPGゲームなどにおいては、転職、ジョブチェンジ、クラスチェンジなどともよばれる)させることができる。
具体的には、ユーザは所定の操作を行なうことにより自身のデッキテーブル1013に記憶された進化可能キャラクタを選択する。進化条件が満たされている場合において、ユーザが進化を行わせる操作を実行すると、選択された進化可能キャラクタにかかるデッキテーブル1013におけるキャラクタIDが進化後のキャラクタID(進化可能キャラクタIDに紐づけられたキャラクタID)により上書きされる。その際に、当該キャラクタの性能値、経験値も進化前後のキャラクタの性能値、経験値に応じて変化させても良い。また、当該キャラクタの外観が進化前と進化後で変化させるように、対応する表示情報または、当該キャラクタの装飾を変更してもよい。
【0049】
進化条件は、進化可能キャラクタを進化させるのに必要な条件が記憶される項目である。具体的には、進化可能キャラクタのレベル、性能値、経験値などが所定の条件を満たしていること。ユーザが所定のアイテムを保有していること。その他、ユーザが所定のクエストなどのゲーム内イベントを達成していること。その他、所定の敵キャラクタの討伐、プレイ時間など任意の条件を進化条件に設定することができる。
【0050】
アイテムマスタ1015は、ゲーム内アイテムの情報を記憶し管理するテーブルである。
ユーザは、クエストなどのゲーム内イベントを達成したり、敵キャラクタの討伐などのゲームの進行を通じて所定の条件を満たすことで、ゲーム内アイテムを獲得することができる。また、ゲーム開始を条件として、ゲーム開始時に所定のゲーム内アイテムを保有するものとしてもよい。
獲得されたゲーム内アイテムは、例えば、ユーザのユーザIDと当該ゲーム内アイテムのアイテムIDとが紐づけられてユーザテーブルに記憶されることにより、ゲーム内においてユーザがゲーム内アイテムを保有することが表現される。
アイテムマスタ1015は、アイテムIDを主キーとして、アイテム名、適用ポイント、アイテムポイント、レシピのカラムを有するテーブルである。
【0051】
アイテムIDは、ゲーム内アイテムを識別するためのアイテム識別情報を記憶する項目である。アイテム識別情報は、ゲーム内アイテムごとにユニークな値が設定される項目である。
【0052】
アイテム名は、ゲーム内アイテムの名称(種類、種族など)を記憶する項目である。
【0053】
適用ポイントは、ゲーム内アイテムを使用した場合(例えば、ゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用した場合など)に、ゲーム内キャラクタのキャラクタポイントへ加算する際に算定根拠となるパラメータを記憶する項目である。具体的には、ユーザがゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用すると、ゲーム内アイテムに応じた適用ポイントが、当該ゲーム内キャラクタのキャラクタポイントの値に加算する処理が行われる。なお、ゲーム内アイテムとゲーム内キャラクタの組み合わせによっては、ユーザがゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用したとき、ゲーム内アイテムに応じたアイテムポイントだけ、当該ユーザのキャラクタポイントの値から減算する処理が行われてもよい。
【0054】
アイテムポイントは、ゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用した場合に、ユーザのユーザポイントへ加算する際に算定根拠となるパラメータを記憶する項目である。具体的には、ユーザがゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用すると、ゲーム内アイテムに応じたアイテムポイントが、当該ユーザのユーザポイントの値に加算する処理が行われる。なお、ゲーム内アイテムとゲーム内キャラクタの組み合わせによっては、ユーザがゲーム内アイテムをゲーム内キャラクタに適用したとき、ゲーム内アイテムに応じたアイテムポイントだけ、当該ユーザのユーザポイントの値から減算する処理が行われてもよい。
【0055】
レシピは、ゲーム内アイテムを、「素材」とよばれるサブアイテムから生成する際の生成条件を記憶する項目である。ユーザは、自身が保有する複数の素材を組み合わせることによりゲーム内アイテムを新たに生成し保有できる。
【0056】
素材マスタ1016は、ゲーム内素材の情報を記憶し管理するテーブルである。
ユーザは、クエストなどのゲーム内イベントを達成したり、敵キャラクタの討伐などのゲームの進行を通じて、ゲーム内素材を獲得することができる。また、ゲーム開始時に所定のゲーム内素材を保有するものとしてもよい。
獲得したゲーム内素材は、ユーザのユーザIDと当該ゲーム内素材の素材IDとが紐づけられてユーザテーブルに記憶されることにより、ゲーム内においてユーザがゲーム内素材を保有することが表現される。
素材マスタ1016は、素材IDを主キーとして、素材名、レアリティ、属性値のカラムを有するテーブルである。
【0057】
素材IDは、ゲーム内素材を識別するための素材識別情報を記憶する項目である。素材識別情報は、ゲーム内素材ごとにユニークな値が設定される項目である。
【0058】
素材名は、ゲーム内素材の名称(種類、種族など)を記憶する項目である。
【0059】
レアリティは、ゲーム内素材のレアリティを記憶する項目である。入手難易度に応じて、例えば、スーパーレア、レア、コモンなどのレアリティ値が記憶される。
【0060】
属性値は、ゲーム内素材の属性値を記憶する項目である。属性値とは、アイテムマスタのレシピ項目において、所定のゲーム内アイテム生成時の条件として使用される項目である。
【0061】
特典マスタ1017は、ユーザに付与する特典を記憶するためのテーブルである。
特典マスタ1017は、特典内容、特典条件のカラムを有するテーブルである。
【0062】
特典内容は、ユーザに付与する特典の内容を記憶する項目である。
ユーザに付与する特典の内容は、ユーザに付与する特典の内容を含んでも良い。例えば、特典の内容は、ユーザがゲーム内キャラクタを新たに獲得することを含んでも良い。特典の内容は、ユーザに対してゲーム内アイテム、ゲーム内素材を付与することを含んでも良い。ユーザが保有する所定のゲーム内素材からゲーム内アイテムを生成することを含んでも良い。
ユーザに付与する特典の内容は、ユーザが保有するキャラクタに付与する特典の内容を含んでも良い。例えば、特典の内容は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの性能値を強化または弱体化させることを含んでも良い。また、特典の内容は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの装飾を変化させることを含んでも良い。
ユーザに付与する特典の内容は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタ(所定の進化可能キャラクタ)を進化させることを含んでも良い。
【0063】
特典条件は、ユーザに特典を付与する際の条件を記憶する項目である。特典条件は、本開示においては総合スコアの範囲が記憶される。つまり、総合スコアの値に応じて、特典条件へ該当するか否かが判定され、該当する場合には特典条件に紐づけられた特典内容がユーザに対して付与される。
例えば、総合スコアが11~100ポイントの間の場合には特典A、総合スコアが101~200ポイントの間の場合には特典Bが付与される。
なお、特典条件は特典内容ごとに排他的な条件である必要はなく、複数の重畳的な条件であっても良い。つまり、1の総合スコアに対して、複数の特典条件が満たされるものとしても良い。このとき、1の総合スコアの値に応じて、ユーザに対して複数の特典条件に応じた複数の特典内容が付与されるものとしても良い。
また、特典内容に対して優先順位を設定することにより、1または複数の特典のうち、優先順位の高い1の特典内容のみをユーザに対して付与するものとしても良い。
【0064】
<サーバ10の制御部の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、アイテム生成部1042、特典付与部1043、睡眠情報記憶部1044、睡眠スコア算定部1045、総合スコア算定部1046、特典表示部1047を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
図10は、特典付与処理の動作を示すフローチャートである。
図11は、特典候補表示処理の動作を示すフローチャートである。
図12は、特典付与処理の動作を示す画面例である。
図13は、特典候補表示処理の動作を示す画面例である。
【0065】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される、ユーザ名の情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームにユーザ名を入力しサーバ10へ送信する。サーバ10のユーザ登録制御部1041は、受信したユーザ名をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはサーバ10のユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0066】
アイテム生成部1042は、アイテム生成処理を実行する。詳細は後述する。
特典付与部1043は、特典付与処理を実行する。詳細は後述する。
睡眠情報記憶部1044は、睡眠情報記憶処理を実行する。詳細は後述する。
睡眠スコア算定部1045は、睡眠スコア算定処理を実行する。詳細は後述する。
総合スコア算定部1046は、総合スコア算定処理を実行する。詳細は後述する。
特典表示部1047は、特典候補表示処理を実行する。詳細は後述する。
【0067】
<ユーザ端末20の機能構成>
ユーザ端末20のハードウェア構成が実現する機能構成を
図3に示す。ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、タッチパネル206、タッチセンシティブデバイス2061、ディスプレイ2062、マイク2081、スピーカ2082、位置情報センサ2083、カメラ2084、モーションセンサ2085、睡眠センサ2086を備える。
【0068】
睡眠センサ2086は、ユーザ端末20の種々の状態を検知する各種機器である。睡眠センサ2086は、例えば、端末自体の姿勢や傾きを検知する姿勢センサ(加速度センサやジャイロセンサ)、ユーザの視線方向を検知する注視センサや、周囲の明るさを検知する光センサ、ユーザの動作を検知する赤外線センサを含んでも良い。また、睡眠センサ2086は、ユーザ端末20の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末20の周囲の湿度を検知する湿度センサや、ユーザ端末20の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等であってもよい。
【0069】
また、睡眠センサ2086は、上記のセンサ機能を用いて、種々の情報を検知するようにしてもよい。例えば、睡眠センサ2086は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末20を保有するユーザの歩行数を検知してもよい。また、睡眠センサ2086は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末20が動作しているか、静止しているか、などを示す動作情報を一定時間ごとや、ユーザ端末20が動作したタイミングごとに検知してもよい。睡眠センサ2086は、上述のように検知したセンシングデータを制御部204へ送信することができる。
【0070】
また、睡眠センサ2086は、腕時計型、指輪型の端末のように、ユーザ端末20と別体として設けられユーザ端末20と通信可能に接続される、ユーザに装着可能な情報処理端末(いわゆるウェアラブル端末)であってもよい。このとき、睡眠センサ2086は、ユーザの生体情報を検知してユーザ端末20へ送信することができる。睡眠センサ2086は、例えば、光電式容積脈波記録法などによりユーザの心拍数を決定し、センシングデータとして制御部204へ送信することができる。なお、睡眠センサ2086が検知するセンシングデータはこれらに限られず、ユーザの睡眠に関する生体情報、例えば、脳波、呼吸、脈拍、体動などを検知しても良い。
【0071】
<ユーザ端末20の記憶部の構成>
ユーザ端末20の記憶部201は、ユーザ端末20を利用するユーザを識別するためのユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を記憶する。
ユーザIDはユーザのアカウントIDである。ユーザは、ユーザ端末20からユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、ユーザIDには、ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。アプリケーションプログラム2012は、ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0072】
<ユーザ端末20の制御部の構成>
ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041および出力制御部2042を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2012を実行することにより、入力制御部2041、出力制御部2042の機能ユニットが実現される。
ユーザ端末20の入力制御部2041は、ユーザによるタッチパネル206のタッチセンシティブデバイス2061への操作内容、マイク2081への音声入力、位置情報センサ2083、カメラ2084、モーションセンサ2085、睡眠センサ2086などの入力装置から出力される情報を取得し各種処理を実行する。ユーザ端末20の入力制御部2041は、入力装置から取得した情報をユーザID2011とともにサーバ10へ送信する処理を実行する。
ユーザ端末20の出力制御部2042は、入力装置に対するユーザによる操作およびサーバ10から情報を受信し、ディスプレイ2062の表示内容、スピーカ2082の音声出力内容の制御処理を実行する。
【0073】
<情報処理システム1の動作>
以下、
図10、
図11を参照しながら、情報処理システム1の各処理について説明する。
まず、サーバ10の制御部104は、ユーザ端末20からユーザIDを含むリクエストを受信し、各種サービスの提供を開始する。
本開示においては、ゲーム内アイテムが調理済み料理(以下、料理)、ゲーム内素材が食材、調味料などをモチーフとしたゲームサービスを一例として説明する。
【0074】
<アイテム生成処理>
アイテム生成処理は、ゲーム内素材からゲーム内アイテムを生成する処理である。
【0075】
<アイテム生成処理の概要>
アイテム生成処理は、ユーザが保有するゲーム内素材を消費して、ユーザが新たなゲーム内アイテムを獲得する一連の処理である。
【0076】
<アイテム生成処理の詳細>
ユーザは、自身のユーザ端末20のタッチパネル206を操作し、サーバ10に対して、自身のユーザID2011および生成可能なゲーム内アイテムの照会リクエストを送信する。
サーバ10のアイテム生成部1042は、ユーザ端末20からリクエストを受信すると、受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、ユーザの保有素材IDを取得する。サーバ10のアイテム生成部1042は、保有素材IDを検索キーとして素材マスタ1016を検索し、ユーザが保有する素材に関するレアリティ、属性値などを取得する。サーバ10のアイテム生成部1042は、ユーザが保有するゲーム内素材などに基づく情報から、アイテムマスタ1015のレシピの項目を参照し、ユーザが生成可能なゲーム内アイテムのアイテムIDを検索し、アイテムIDを取得する。例えば、サーバ10のアイテム生成部1042は、アイテムマスタ1015のレシピの項目に記憶されているゲーム内素材(素材の種類と個数)をユーザが保有している場合に、当該ゲーム内アイテムが生成可能なゲーム内アイテムであると判定する。なお、レシピは、ゲーム内素材の属性値、レアリティなどの条件に基づきゲーム内アイテムの生成条件を定義しても良い。
これにより、サーバ10のアイテム生成部1042は、ユーザが保有する食材から調理可能な料理のアイテムIDを取得することができる。
【0077】
サーバ10のアイテム生成部1042は、ユーザが生成可能なゲーム内アイテムのアイテムIDをユーザ端末20へ送信する。ユーザ端末20は、サーバ10から受信したアイテムIDに基づき、ユーザが生成可能なゲーム内アイテムをユーザ端末20のディスプレイ2062に出力し表示する。
これにより、ユーザは、調理可能な料理を一覧して確認することができる。
【0078】
ユーザは、ユーザ端末20のタッチパネル206を操作し、ディスプレイ2062に表示されたゲーム内アイテムから、生成したいゲーム内アイテムを選択する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザによりゲーム内アイテムが選択されると、選択されたゲーム内アイテムのアイテムIDをサーバ10へ送信する。
これにより、ユーザは、調理したい料理を選択することができる。
【0079】
サーバ10のアイテム生成部1042は、受信したアイテムIDに基づきアイテムマスタ1015を検索し、レシピの情報を取得する。サーバ10のアイテム生成部1042は、レシピの情報に規定された生成条件に基づき、ゲーム内アイテムを生成するために必要なゲーム内素材を、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの保有素材IDから消去する。つまり、ユーザは、ゲーム内アイテムの生成にあたり自身が保有するゲーム内素材を消費する。なお、ゲーム内アイテムの生成にあたり処理される内容としては、ゲーム内素材の消費に限られず、生成条件に応じて任意の処理を行わせるものとしても良い。
次に、サーバ10のアイテム生成部1042は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの保有アイテムIDのカラムに、受信したアイテムIDを追加する。つまり、ユーザは、選択したゲーム内アイテムを獲得する。
これにより、ユーザは、食材、調味料といったゲーム内素材を消費して、新たに料理を獲得することができる。
【0080】
なお、ユーザが、生成可能なゲーム内アイテムを選択せずに、ユーザがゲーム内素材を獲得した際に、生成条件を満たすゲーム内アイテムが自動的に生成されユーザが獲得する構成としても良い。なお、生成可能なゲーム内アイテムが複数存在する場合には、ランダム、所定の確率に応じて所定のゲーム内アイテムが生成されユーザが獲得する構成としても良い。これにより、ユーザは生成可能なゲーム内アイテムを選択するといった煩雑な操作なしに、新たなゲーム内アイテムを獲得することができ、よりゲームサービスを楽しむことができる。
この場合、ユーザは、ゲームを操作し、食材、調味料を獲得すると、ユーザは、当該食材、調味料により調理可能な料理を自動的に獲得することができる。
【0081】
<特典付与処理>
特典付与処理は、ユーザによる覚醒時(例えば、日中)のゲーム操作、ユーザの睡眠時(例えば、夜間)の睡眠状態に関する情報を受け付けて、ユーザに対して特典を付与する処理である。ユーザは、特典付与処理を通じて特典を獲得することができる。なお、ユーザに対して付与される特典とは、ユーザが保有するゲーム内キャラクタに対する特典、ユーザが所属するゲーム内チーム、ゲーム内グループなどに付与される特典などを含み、ユーザに関連づけられた任意のゲーム内オブジェクト、ゲーム内エンティティなどに対する任意の特典を含む。
以下、特典付与処理の詳細を
図10のフローチャートおよび
図12の表示画面例を用いて説明する。
【0082】
<特典付与処理の概要>
特典付与処理は、キャラクタに対して適用されたアイテムおよび睡眠スコアに応じてユーザに対し特典(ボーナス)を付与する処理である。
具体的には、キャラクタに対して適用されたアイテムに基づき算定されるキャラクタポイント、睡眠スコアに基づき総合スコアを算定する。総合スコアに応じた特典を決定し、決定した特典をユーザに対し付与する。これにより、ユーザは特典を獲得することができる。
【0083】
<特典付与処理の詳細>
特典付与処理の詳細を以下に説明する。
【0084】
ステップS101において、ユーザは、就寝時間帯以外の日中の時間帯などに、アイテムを使用する操作を実行する。具体的には、ユーザが現在選択しているキャラクタに対して、アイテムを適用する操作を実行する。ユーザは、アイテムを使用する操作を繰り返し実行することができる。なお、サーバ10およびユーザ端末20は、就寝時間帯において、ユーザが覚醒中であっても、ユーザからの操作を受け付けないよう操作を制限しても良い。これにより、ユーザに対してより質の高い良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
ユーザは、自身のユーザ端末20のタッチパネル206を操作し、サーバ10に対して、自身のユーザID2011および保有するゲーム内アイテムの照会リクエストを送信する。
【0085】
サーバ10の特典付与部1043は、ユーザ端末20からリクエストを受信すると、受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、ユーザの保有アイテムIDを取得し、ユーザ端末20に対して送信する。
ユーザ端末20は、サーバ10から受信したアイテムIDに基づき、ユーザが適用可能なゲーム内アイテムをユーザ端末20のディスプレイ2062に出力し表示する。
これにより、ユーザは、適用可能な料理を一覧して確認することができ、どのような料理をキャラクタへ適用可能であるか確認することができる。
【0086】
ユーザは、ユーザ端末20のタッチパネル206を操作し、ディスプレイ2062に表示されたゲーム内アイテムから、適用したいゲーム内アイテムを選択し、ゲーム内アイテムの使用を指示する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザによりゲーム内アイテムが選択されると、選択されたゲーム内アイテムのアイテムIDをサーバ10へ送信する。
これにより、ユーザは、適用したい料理を選択することができる。
【0087】
サーバ10の特典付与部1043は、受信したアイテムIDに基づきアイテムマスタ1015を検索し、適用ポイント、アイテムポイントを取得する。
サーバ10の特典付与部1043は、ユーザが選択しているキャラクタのキャラクタポイントに適用ポイントを加算する。具体的には、サーバ10の特典付与部1043は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの選択デッキIDに記憶されたデッキIDに基づきデッキテーブル1013を照会し、ユーザが選択しているキャラクタのレコードを特定する。そして、当該キャラクタに関するレコードに記憶されているキャラクタポイントに対して取得した適用ポイントの値を加算する。これにより、ユーザが保有するキャラクタの適用ポイントに関するパラメータの生成が行われる。つまり、ユーザに関するパラメータが生成される。
サーバ10の特典付与部1043は、キャラクタポイントに応じて、キャラクタの装飾を変化させても良い。例えば、キャラクタポイントの増加に応じて、ユーザ端末20のディスプレイ2062に表示されるキャラクタの画像をより大きく表示しても良い。これにより、キャラクタに料理を適用することにより、キャラクタが大きくなるといった演出をユーザに対して提供することができる。ユーザはゲームサービスをより楽しむことができる。
サーバ10の特典付与部1043は、ユーザのユーザポイントに取得したアイテムポイントを加算する。具体的には、サーバ10の特典付与部1043は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードに記憶されているユーザポイントに対して取得したアイテムポイントの値を加算する。
【0088】
<睡眠情報記憶処理>
ステップS102において、サーバ10の睡眠情報記憶部1044は、就寝中のユーザの睡眠情報を記憶する睡眠情報記憶処理を実行する。
【0089】
ユーザ端末20は、ユーザからの就寝する旨の入力操作を受け付け、睡眠情報記憶処理を開始するトリガとしてもよい。就寝する旨の入力操作は、例えば、ゲームを中断する操作やキャラクタを寝かしつける操作(キャラクタをタッチパネル206を介してなでる、キャラクタの利用している電気を消す等)であってもよい。また、ユーザ端末20は、睡眠センサ2086によりセンシングを常に実行しており、センシングデータ(例えば、端末の動き、周囲の明るさや音声等)からユーザの就寝を検知することもできる。また、後述の基準就寝時刻が近付くと、キャラクタが眠そうな様子にしたり、ゲームの世界も夜にすることで、ユーザに就寝を促すようにしてもよい。
【0090】
ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2086に対し、センシングを実行するよう指示する。具体的には、睡眠センサ2086は、ユーザ端末20の動きや、ユーザの心拍数などの生体情報をセンシングする。ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2086からセンシングデータを取得する。
【0091】
ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2086から送られたセンシングデータをサーバ10へ送信する。サーバ10の睡眠情報記憶部1044は、センシングデータに基づいて、就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンをユーザテーブル1012における当該ユーザのレコードの睡眠情報のカラムに記憶する。
【0092】
睡眠情報にユーザの睡眠の質に関する情報を含めても良い。このとき、ユーザ端末20は、睡眠センサ2086によって検知したユーザの生体情報から、ユーザの睡眠の質に関する情報を算定する。ユーザの睡眠に関する情報は、ユーザ端末20として機能する既存の多機能デバイスの睡眠を分析する公知の機能を採用して算定してもよい。
サーバ10の睡眠情報記憶部1044は、睡眠の質に関する情報をユーザテーブル1012における当該ユーザのレコードの睡眠情報のカラムに記憶する。
【0093】
<睡眠スコア算定処理>
ステップS103において、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、ユーザがアイテムの適用を行なった日の翌日の朝に、睡眠情報に基づき睡眠スコアを算定する睡眠スコア算定処理を実行する。
睡眠スコア算定処理は、就寝時間帯以外の日中の時間帯などの任意の時間帯に実行しても良い。睡眠スコア算定処理は、ユーザが、ユーザ端末20を操作して本開示にかかるゲームサービスに関するアプリケーション等を起動または操作した際に実行するものとしても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、ユーザの起床時刻を検知した場合に、睡眠スコア算定処理を実行するものとしても良い。
【0094】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、ユーザテーブル1012の睡眠情報に記憶された睡眠情報に含まれる睡眠パターンが基準睡眠パターンを満たすか否かを判定する。
【0095】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、ユーザ端末20から受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、睡眠情報および基準睡眠パターンを取得する。
【0096】
以下、基準就寝時刻は21時、基準起床時刻は7時として本開示について説明する。
基準睡眠パターンは、基準就寝時刻および基準起床時刻(以下、基準就寝時刻および/または基準起床時刻を、基準時刻と記載する場合がある。)に基づいて設定され、最低睡眠時間が確保される範囲で時間帯の幅を持たせてもよい。基準時刻の前30分、後15分の範囲で幅を持たせている。基準時刻の幅は基準時刻より前と後とで異ならせてもよい。例えば、早寝早起きを推奨する観点から、基準時刻より前については時間帯の幅を時間帯の後よりも長く設定する。また、最低睡眠時間は、ユーザの年齢に応じて設定を変更してよい。例えば、成人は7時間、子供は10時間などユーザまたはゲームサービスの管理者が設定することができる。
【0097】
睡眠パターンAが、就寝時刻が基準就寝時刻(時間帯)に含まれており、起床時刻も基準起床時刻(時間帯)に含まれている場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠パターンAは、基準睡眠パターンを満たすと判定する。
【0098】
睡眠パターンBが、就寝時刻は21時であり基準就寝時刻を満たすが、起床時刻は7時15分以降であり、基準起床時刻を満たさない場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠パターンBは、基準睡眠パターンを満たさないと判定する。
【0099】
睡眠パターンCが、起床時刻は7時から7時15分の間であり基準起床時刻を満たすが、就寝時刻が21時15分以降であり、基準就寝時刻を満たさない場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠パターンCは、基準睡眠パターンを満たさないと判定する。
【0100】
以上のようにして、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は睡眠パターンが基準睡眠パターンを満たすか否かを判定する。
【0101】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、基準睡眠パターンを満たさないと判定した場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠スコアを10点と算定する。
【0102】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、基準睡眠パターンを満たすと判定した場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づいて睡眠パターンが基準睡眠パターンを所定期間以上継続して満たすか否かを判定する。
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンを所定期間以上満たさないと判定した場合、睡眠スコアを40点と算定する。
【0103】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンを所定期間以上満たすと判定した場合、睡眠スコアを70点と算定する。
【0104】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠時間が所定時間より長い場合は、基準睡眠パターンを満たすと判定しても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠時間が長いほど、睡眠スコアをより大きく加点しても良い。その他、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠時間に基づき、睡眠スコアを算定しても良い。
【0105】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間が所定時間より長い場合、深い睡眠の回数が所定回数より多い場合は、基準睡眠パターンを満たすと判定しても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間の長さが長いほど、深い睡眠の回数が多いほど、睡眠スコアをより大きく加点しても良い。その他、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間、深い睡眠の回数に基づき、睡眠スコアを算定しても良い。
【0106】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンからの乖離度に応じて、睡眠スコアに加算、減算しても良い。つまり、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンに近いほど睡眠スコアを高いものとして算定し、基準睡眠パターンから乖離するほど睡眠スコアを低いものとして算定しても良い。これにより、ユーザに対して規則正しい睡眠パターンに基づく良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0107】
ユーザまたはゲームのサービスの管理者は、任意の所定期間を設定できるとしても良い。例えば、所定期間は3日間や1週間などでも良い。
ユーザが所定のゲーム内キャラクタと対話により入力することにより所定期間を設定するものとしても良い。例えば、所定のゲーム内キャラクタと所定期間を約束させるような形式で入力することにより設定するものとしても良い。これにより、ユーザが子供のような場合であっても、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを自然に行なうことができる。
【0108】
また、サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、睡眠情報に睡眠の質に関する情報が含まれる場合、睡眠ステージに基づいて、良い睡眠か否かが分かる指標に基づき睡眠スコアに加算、減算しても良い。睡眠スコアは、各睡眠ステージへの重み付けに対して、任意のアルゴリズムに基づき加算、減算しても良い。
【0109】
ユーザの活動量や、食事、位置、湿度、ユーザ端末への操作時間、操作時間帯等に応じて睡眠スコアに加算、減算してもよい。例えば、ユーザ端末の位置情報として、評価の高いホテル(5つ星ホテルなど)の場所を検知した場合、良い睡眠が得られるとして、睡眠スコアに加算してもよい。また、例えば、基準就寝時刻より後にユーザ端末を操作すると睡眠スコアを減らすようにしてもよい。
【0110】
サーバ10の睡眠スコア算定部1045は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの睡眠スコアのカラムに、算定した睡眠スコアを記憶する。
【0111】
<総合スコア算定処理>
ステップS104において、サーバ10の総合スコア算定部1046は、キャラクタポイントおよび睡眠スコアに基づき総合スコアを算定する。
総合スコアは、キャラクタポイントおよび睡眠スコアに基づき算定される値である。総合スコアは、例えば、当日の睡眠スコア(起床時の睡眠スコア)と、前日のキャラクタポイント(就寝時のキャラクタポイント)の積により算定される。総合スコアは、複数日の睡眠スコアの統計値(平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値など)および複数日のキャラクタポイントの統計値に基づき算定しても良い。
【0112】
サーバ10の総合スコア算定部1046は、ユーザ端末20から受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、キャラクタポイントおよび睡眠スコアを取得する。
サーバ10の総合スコア算定部1046は、取得したキャラクタポイントおよび睡眠スコアの積を算出し総合スコアを算定する。なお、総合スコアは、キャラクタポイントおよび睡眠スコアの和など任意のアルゴリズムに基づき算定しても良い。
サーバ10の総合スコア算定部1046は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの総合スコアのカラムに、算定した総合スコアを記憶する。
【0113】
なお、サーバ10の総合スコア算定部1046は、キャラクタポイントまたは睡眠スコアの一方の値に基づき総合スコアを算定する構成としても良い。
【0114】
ステップS105において、サーバ10の特典付与部1043は、総合スコアに基づき付与対象となる特典内容を特定する。
サーバ10の特典付与部1043は、算定した総合スコアなどに基づき、特典マスタ1017の特典条件を検索する。具体的には、算定した総合スコアなどの条件を充足する特典条件のレコードを特定する。そして、当該レコードに記憶されている特典内容を取得する。なお、特典マスタ1017の特典条件は、総合スコアではなく、キャラクタポイント、睡眠スコアなどに基づく任意の条件を設定することができる。
なお、本開示においては総合スコアに基づき特典内容を特定する構成としたが、総合スコアを算定せずに、キャラクタポイント、睡眠スコアから特典内容を特定する構成としても構わない。
【0115】
ステップS106において、サーバ10の特典付与部1043は、取得した特典内容に基づき、ユーザまたはユーザが保有するゲーム内キャラクタ等に対して特典を付与する。
サーバ10の特典付与部1043は、取得した特典内容の情報に基づき、ユーザに対して特典を付与する。特典の一例として、ユーザは、新たなゲーム内キャラクタを獲得することができる。特典付与処理の動作を示す画面例の一例を
図12に示す。ユーザ端末20のディスプレイ2062には、獲得したキャラクタの画像、総合スコアの値、睡眠スコアまたは総合スコアに基づき判定されたユーザの睡眠状態を示す「ねむりタイプ」に関する文章も表示する。ねむりタイプには、ユーザの睡眠状態を表現する「タイプA」、「タイプB」、「タイプC」などの文章が表示される。
具体的には、サーバ10の特典付与部1043は、取得した特典内容に応じて、ユーザテーブル1012における当該ユーザのレコード、デッキテーブル1013における当該ユーザが保有するキャラクタのレコードを更新する。
【0116】
<特典候補表示処理>
特典候補表示処理は、ユーザが覚醒中にゲーム操作を受け付けて、翌日、ユーザまたはユーザが保有するゲーム内キャラクタに対してどのような特典が付与されるのか実際の特典付与に先立って特典候補の内容をユーザに対して表示し報知する処理である。ユーザは獲得可能な特典候補を確認することができる。以下、特典候補表示処理の詳細を
図11のフローチャートおよび
図13の表示画面例を用いて説明する。
【0117】
<特典候補表示処理の概要>
特典候補表示処理は、キャラクタに対して適用されたアイテムに応じて、睡眠に先立って、翌日、ユーザに対して付与される特典候補(ユーザが獲得可能な特典候補)を、特典を付与することなく事前に表示し報知する処理である。
具体的には、キャラクタに対して適用されたアイテムに基づき算定されるキャラクタポイントとユーザの過去の睡眠情報の履歴などに基づき算定される仮睡眠スコアとに基づき仮総合スコアを算定する。なお、仮総合スコアはキャラクタポイントと仮睡眠スコアのいずれか一方に基づき算定してもよい。仮総合スコアに応じてユーザが獲得可能な特典候補を決定し、ユーザ端末20のディスプレイ2062に出力し表示するなどで、ユーザに報知させる。
【0118】
<特典候補表示処理の詳細>
ステップS301において、ユーザは、就寝時間帯以外の日中の時間帯などに、アイテムを使用する操作を実行する。具体的には、ユーザが現在選択しているキャラクタに対して、アイテムを適用する操作を実行する。処理の詳細は、特典付与処理のステップS101と同様であるため説明を省略する。
【0119】
ステップS302において、ユーザポイントが所定値以上か否かの判定処理を実行する。
ステップS302は、ユーザポイントが変化するごとに判定処理を実行しても良いし、ユーザーポイントが所定値以上変化した場合に判定処理を実行しても良いし、所定時間間隔ごとに実行しても良い。
サーバ10の特典表示部1047は、ステップS301において取得したユーザのユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、ユーザのユーザポイントを取得する。
サーバ10の特典表示部1047は、取得したユーザポイントが所定値以上である場合には、条件が満たされたものとしてステップS303の実行に進む。このとき、ユーザ端末20に表示される画面が特典表示画面に切り替わる。ユーザは、特典表示画面において翌日、特典付与処理により付与される可能性のある1または複数の特典候補を前もって視覚的に確認することができる。ここで、ユーザが所望の特典が得られないことがわかった場合には、睡眠の前に覚醒中のゲーム操作によりキャラクタポイントを変更することもできる。
これにより、翌日、付与される特典をユーザが認識することができ、睡眠という限られた試行回数の結果与えられる特典が、ユーザの期待を大きく外れることによるユーザの失望感を軽減することにより、良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。また、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた取り組みを継続的に促すことができる。
【0120】
なお、判定処理における所定値を、アイテムポイントよりも小さくすることにより、ユーザがアイテムを使用するごとに、ステップS302の判定を「Yes」とすることができ、特典候補表示処理を実行させることができる。その他、ユーザポイントの値にかかわらず、ユーザによるアイテムの適用ごとに、ステップS302の判定を「Yes」とし、特典候補表示処理を実行する構成としても良い。
【0121】
なお、このとき、サーバ10の特典表示部1047は、ステップS303の実行に進むか否かをユーザに選択させるための画面をユーザ端末20に表示させても良い。サーバ10の特典表示部1047は、ステップS303へ進む旨の指示をユーザから受け付けた場合にステップS303の実行に進む。
サーバ10の特典表示部1047は、取得したユーザポイントが所定値未満である場合には何もせずにそのまま処理を終了する。
【0122】
なお、ユーザポイントに替えて、キャラクタに適用したアイテムの個数などを判定条件としても良い。例えば、所定期間に所定数以上のアイテムをキャラクタに対して適用し、使用する指示を受け付けた場合にステップS303の実行に進む構成としても良い。
これにより、キャラクタに対して一定個数以上の料理を適用した場合に、特典表示画面へ遷移する画面演出を実現することができる。
【0123】
<仮睡眠スコア算定処理>
ステップS303において、サーバ10の特典表示部1047は、仮睡眠スコアを算定する。
仮睡眠スコアは、ユーザまたはゲームサービスの管理者が設定した所定値(例えば、80点)としても良い。所定値は、例えば曜日、月、季節ごとに複数の基準となる複数の所定値であっても良い。その他、平日、休日、祝日などに応じた複数の所定値であっても良い。
仮睡眠スコアは、過去の所定期間における睡眠スコアの値(実績値)の平均(平均値、中央値、最頻値)、最大値、最小値などを含む任意の統計値であっても良い。この時、仮睡眠スコアは1つである必要はなく、例えば、所定期間における最大値と最小値といった複数の睡眠スコアの値を仮睡眠スコアに含めても良い。
その他、過去の任意の日の睡眠スコアの値を仮睡眠スコアに含めても良い。
【0124】
<仮総合スコア算定処理>
ステップS304において、サーバ10の総合スコア算定部1046は、キャラクタポイントおよび仮睡眠スコアに基づき仮総合スコアを算定する。処理の詳細は、特典付与処理のステップS104(総合スコア算定処理)において、睡眠スコアの代わりに仮睡眠スコアを適用した場合と同様である。
なお、仮睡眠スコアが複数存在する場合は、それぞれの仮睡眠スコアに対して複数の仮総合スコアが算定される。
【0125】
ステップS304においても、サーバ10の総合スコア算定部1046は、キャラクタポイントまたは仮睡眠スコアの一方の値に基づき仮総合スコアを算定する構成としても良い。
【0126】
なお、ステップS304において、ユーザは、就寝時刻までゲームを操作しアイテム適用(S301)を行なうことから、仮総合スコアの算定にあたって、キャラクタポイントに対して所定値を加算または積算して仮総合スコアを算定しても良い。このとき、所定値は、ステップS304の実行時刻からユーザの就寝時刻(基準睡眠パターンの就寝時刻、過去の睡眠情報に基づく統計値(平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値など))までの期間に応じて定めても良い。つまり、就寝時刻までの時間が長い場合には、所定値をより大きな値としても良い。これにより、翌日、付与される特典をより正確にユーザに表示することができる。
【0127】
ステップS305において、サーバ10の特典表示部1047は、仮総合スコアに基づき付与対象となる特典内容を特典候補として決定する。処理の詳細は、特典付与処理のステップS105(総合スコア算定処理)において、総合スコアの代わりに仮総合スコアを適用した場合と同様である。
なお、仮総合スコアが複数存在する場合は、それぞれの仮総合スコアに対して複数の特典候補が決定される。
【0128】
ステップS306において、サーバ10の特典表示部1047は、取得した特典候補に基づき、ユーザに対して特典候補を表示し、報知させる。
サーバ10の特典表示部1047は、取得した特典候補の情報に基づき、ユーザに対して特典を表示する。特典候補表示処理の動作を示す画面例の一例を
図13に示す。ユーザ端末20のディスプレイ2062には、翌日獲得できるかもしれないキャラクタの画像、キャラクタポイントの値が表示される。
具体的には、サーバ10の特典表示部1047は、取得した特典候補をユーザ端末20に対して送信する。ユーザ端末20の制御部204は、受信した特典候補をタッチパネル206に表示する。
特典候補が複数ある場合には、特典ごとに表示画面を切り替えてユーザに表示しても良い。このとき、特典候補が複数ある場合には、仮総合スコアの順番に表示画面を切り替えて表示しても良い。これにより、ユーザは良好な睡眠を取ることにより、より価値の高い特典が付与されることを確認できるため、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
特典候補が複数ある場合には、1つの画面に複数の特典を並べて表示しても良い。このとき、特典候補が複数ある場合には、仮総合スコアの順番に並べて表示しても良い。これにより、ユーザは良好な睡眠を取ることにより、より価値の高い特典が付与されることを一覧して比較確認できるため、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0129】
サーバ10の特典表示部1047は、ステップS303~ステップS306までのステップを実行している間は、ユーザから新たなアイテムの適用(ステップS301)を受け付けないものとすることができる。ステップS306の特典候補の表示画面は一定期間(数分~数時間)表示しても良く、その間、サーバ10の特典表示部1047は、ユーザから新たなアイテムの適用を受け付けないものとしても良い。
【0130】
サーバ10の特典表示部1047は、取得した特典候補に基づき、表示画面以外に、光、音声などでユーザに対して特典候補を報知しても良い。
【0131】
<変形例1>
サーバ10の特典表示部1047は、ステップS303~ステップS306までのステップを実行している間も、ユーザから新たなアイテムの適用(ステップS301)を受け付けるよう構成しても良い。
【0132】
<変形例2>
特典付与処理、特典候補表示処理において、キャラクタポイントおよび適用ポイントの代わりに、ユーザポイントおよびアイテムポイントを用いる構成としても良い。つまり、キャラクタ側のポイントではなく、ユーザ側のポイントのみに基づいて特典付与処理、特典候補表示処理を実行しても良い。
同様に、特典付与処理、特典候補表示処理において、ユーザポイントおよびアイテムポイントの代わりに、キャラクタポイントおよび適用ポイントを用いる構成としても良い。つまり、ユーザ側のポイントではなく、キャラクタ側(選択キャラクタ)のポイントのみに基づいて特典付与処理、特典候補表示処理を実行しても良い。
これにより、アイテム適用時のポイント加算処理などを簡素にすることができ、ゲームサービスをシンプルなものにすることができる。
【0133】
<変形例3>
特典候補表示処理において、任意のタイミングにおける、ユーザによるユーザ端末20への所定の操作に応じて、ユーザ端末20に特典候補を表示し、報知しても良い。具体的に、ユーザはユーザ端末20において所定の操作を実行し、サーバ10に対して特典候補の表示に関するリクエストを送信する。サーバ10の特典表示部1047は、受信したリクエストに基づき、仮睡眠スコア算定処理(ステップS303)、仮総合スコア算定処理(ステップS304)、特典候補の決定(ステップS305)、特典候補の報知(ステップS306)を実行する。ユーザ端末20の制御部204は、受信した特典候補をタッチパネル206に表示する。つまり、特典候補表示処理において、ユーザポイントの値に関わらず、ユーザに対して特典候補を表示し、報知しても良い。
これにより、ユーザは、就寝前に、起床時にどのような特典が付与されるのかユーザポイントの値に関わらず確認することができ、安心して就寝することができる。
【0134】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図14は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0135】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0136】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0137】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD―ROM、DVD―ROM、半導体メモリ等である。
【0138】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z―Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0139】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0140】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(
図14)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0141】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0142】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0143】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0144】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0145】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0146】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0147】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0148】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに実行させるためのゲームプログラムであって、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップ(S102)と、ユーザが覚醒中に第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと(S101、S301)、取得ステップにおいて睡眠情報を取得したことに応じて、パラメータと、睡眠情報とに基づき、ユーザへ特典を付与する付与ステップ(S106)と、付与ステップに先立って、ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたときに、パラメータに基づき、付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップ(S302、S305)と、決定ステップで決定した特典候補を、ユーザに付与することなく報知する報知ステップ(S306)と、を実行させるゲームプログラム。
これにより、ユーザは、日中のキャラクタに対するアイテム適用などのゲーム操作と、夜間の睡眠とに応じて、ゲームにおける特典を得ることができる。ユーザは日中のゲーム操作を楽しみつつ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0149】
(付記2)
生成ステップは、ユーザが覚醒中に第1条件を満たす度に、繰り返しパラメータを生成する生成ステップであり、決定ステップは、ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたタイミングに応じたパラメータに基づき、付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップである、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、睡眠スコアに基づき特典を得ることができる。睡眠スコアの向上を通じて、ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0150】
(付記3)
付与ステップは、睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアに基づき、ユーザへ特典を付与する付与ステップ(S106)であり、睡眠スコアは、ユーザの就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンに基づき算出される、付記2記載のゲームプログラム。
これにより、ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して規則正しい睡眠パターンに基づく良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0151】
(付記4)
睡眠スコアは、睡眠パターンと所定の基準睡眠パターンとの乖離度に基づき算出される、付記3記載のゲームプログラム。
これにより、ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して規則正しい睡眠パターンに基づく良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0152】
(付記5)
睡眠情報は、ユーザの睡眠の質に関する情報を含む、付記1から4のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対してより質の高い良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0153】
(付記6)
生成ステップは、所定のアイテムを使用する指示を受け付けたことを第1条件とする生成ステップであり、決定ステップは、アイテムを所定数以上使用する指示を受け付けたことを第2条件とする決定ステップである、付記1から5のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、日中のキャラクタに対するアイテム適用などのゲーム操作に応じて、翌日、どのような特典を付与されるのか実際の特典付与に先立って特典内容を確認することができる。付与される特典をユーザに表示することにより、ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対してより質の高い良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0154】
(付記7)
報知ステップは、生成ステップにおいて受け付けたアイテムと、仮睡眠スコアと、に基づき、ユーザへ付与される特典を、付与ステップに先立ってユーザに対して報知させるステップである、付記6記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、仮睡眠スコアを目安として、翌日、どのような特典が付与されるのか実際の特典付与に先立って特典内容を確認することができる。ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して、仮睡眠スコアの達成に向けて、良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0155】
(付記8)
仮睡眠スコアは、取得ステップにおいて過去に取得した睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアの統計値である、付記7記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、過去に取得した実際の睡眠スコアに基づき、翌日、どのような特典が付与されるのか実際の特典付与に先立って特典内容を確認することができる。翌日、付与される特典をより正確にユーザに表示することができる。ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0156】
(付記9)
報知ステップは、パラメータと第1仮睡眠スコアとに基づき、第1の特典を表示させる第1表示ステップと、パラメータと第2仮睡眠スコアとに基づき、第2の特典を表示させる第2表示ステップと、を含み、第1仮睡眠スコアおよび第2仮睡眠スコアは、取得ステップにおいて過去に取得した睡眠情報に基づき算出された睡眠スコアであり、第1仮睡眠スコアは、第2仮睡眠スコアよりも大きい、付記6記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、過去に取得した複数の睡眠スコアに基づき、翌日、どのような特典が付与されるのか実際の特典付与に先立って複数の特典内容を確認することができる。例えば、直近数日間の睡眠スコアの最低値、最大値に基づく複数の特典を確認することができる。ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して、より上位の特典の取得に向けて、良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0157】
(付記10)
報知ステップは、生成ステップにおいて受け付けたアイテムと、取得ステップにおいて過去に取得した睡眠情報と、に基づき、ユーザへ付与される特典を、付与ステップに先立ってユーザに対して報知させるステップである、付記6記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、過去に取得した実際の睡眠情報に基づき、翌日、どのような特典が付与されるのか実際の特典付与に先立って特典内容を確認することができる。翌日、付与される特典をより正確にユーザに表示することができる。ゲームの興趣性を向上させることができ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0158】
(付記11)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサに、ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップ(S102)と、ユーザが覚醒中に第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと(S101、S301)、取得ステップにおいて睡眠情報を取得したことに応じて、パラメータと、睡眠情報とに基づき、ユーザへ特典を付与する付与ステップ(S106)と、付与ステップに先立って、ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたときに、パラメータに基づき、付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップ(S302、S305)と、決定ステップで決定した特典候補を、ユーザに付与することなく報知する報知ステップ(S306)と、を実行させる情報処理装置。
これにより、ユーザは、日中のキャラクタに対するアイテム適用などのゲーム操作と、夜間の睡眠とに応じて、ゲームにおける特典を得ることができる。ユーザは日中のゲーム操作を楽しみつつ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0159】
(付記12)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、ユーザの睡眠情報を取得する取得ステップ(S102)と、ユーザが覚醒中に第1条件を満たしたときに、パラメータを生成する生成ステップと(S101、S301)、取得ステップにおいて睡眠情報を取得したことに応じて、パラメータと、睡眠情報とに基づき、ユーザへ特典を付与する付与ステップ(S106)と、付与ステップに先立って、ユーザが覚醒中に第2条件を満たしたときに、パラメータに基づき、付与ステップで獲得可能な特典候補を決定する決定ステップ(S302、S305)と、決定ステップで決定した特典候補を、ユーザに付与することなく報知する報知ステップ(S306)と、を実行させる情報処理方法。
これにより、ユーザは、日中のキャラクタに対するアイテム適用などのゲーム操作と、夜間の睡眠とに応じて、ゲームにおける特典を得ることができる。ユーザは日中のゲーム操作を楽しみつつ、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【符号の説明】
【0160】
1 情報処理システム、10 サーバ、101 記憶部、103 制御部、20A,20B,20C ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部