(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】釣り道具の装置
(51)【国際特許分類】
A01K 97/01 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
A01K97/01
(21)【出願番号】P 2021535275
(86)(22)【出願日】2020-01-13
(86)【国際出願番号】 IB2020050227
(87)【国際公開番号】W WO2020148628
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2023-01-20
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】521265472
【氏名又は名称】スタブズ, デービッド
【氏名又は名称原語表記】STUBBS, David
【住所又は居所原語表記】27 Ampleforth Court,Skelton,Saltburn-by-the-Sea Cleveland TS12 2YQ GB
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【氏名又は名称】中島 彩夏
(74)【代理人】
【識別番号】100231647
【氏名又は名称】千種 美也子
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】スタブズ, デービッド
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-073679(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0236127(US,A1)
【文献】米国特許第03550302(US,A)
【文献】登録実用新案第3183235(JP,U)
【文献】特開2016-067285(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿に使用するための釣り道具
であって、
アームを配置したハウジングであって、前記アームの近位端に前記ハウジングに対するピボットを有する、ハウジングと、
前記アームの遠位端に配置される釣り糸を留めるための顎であって、使用中において前記顎の内側で釣り糸がしっかりと固定されている、釣り糸を留めるための顎と、
少なくとも第1の位置と第2の位置との間で前記アームを回動させ、それによって前記アームが前記釣り糸を引っ張るメカニズム、および前記釣り糸を留めるための顎を開き、前記釣り糸を解放するメカニズムと、を備え、
前記釣り糸を留めるための顎に保持された前記釣り糸が引っ張られると、前記アームを回動させるための前記メカニズムが自動的に作動し、前記アームが第2の位置に移動すると、前記釣り糸を留めるための顎を開くように前記メカニズムが作動し、自由に移動できるように前記釣り糸を解放する、釣り道具。
【請求項2】
前記ハウジング上に設置される、前記釣り道具を前記釣竿付近に設置するための位置を決めるための仕組みを備える、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項3】
前記釣竿の中間付近で前記ハウジングを前記釣竿に固定するクランプ手段を有する、位置を決めるための仕組みを備える、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項4】
前記アームが前記ピボットを介して前記ハウジングに取り付けられている、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項5】
前記アームが
、アームケーブルにより
前記メカニズムに取り付けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の釣り道具。
【請求項6】
前記釣り糸を留めるための顎が、ジョーケーブルにより前記ハウジングに取り付けられている、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項7】
前記メカニズムが、前記第2の位置から前記第1の位置へ回動し戻すように前記アームを動作させるソレノイドを含む、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項8】
前記メカニズムが前記アームを動作させるバネを含み、ソレノイドが前記バネを解放するために設置されている、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項9】
前記メカニズムが、前記釣り糸を留めるための顎の動きを検知するように配置される近接センサーを含む、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項10】
前記メカニズムが、使用前に前記釣り糸の
移動の長さを調節できる手段を
含む、請求項1に記載の釣り道具。
【請求項11】
前記第1の位置への動きの後に、前記釣り糸を留めるための顎を開放する、請求項1に記載の釣り道具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は釣り道具に関するものであり、具体的には引っ掛ける道具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
趣味やスポーツ、または食料を得る手段として、多くの国で魚釣りを楽しむ人が増えてい
る。
魚釣りは時間をかけて楽しむ趣味であり、釣り人たちはその時間を楽しんでいる。
そうした釣り人の多くが、特に魚が微妙に食いつく場面で、釣り糸の動きを常に見ていな
ければチャンスを逃してしまうのではないか、と考えている。
魚が食いついたら、釣り糸を引っ張って魚を引っ掛けることが理想的である。これを引っ
掛け釣りと呼ぶ。魚が食いついたら釣竿を後ろに引き、魚の口に釣り針をしっかり食い込
ませる。魚が激しく餌に食いつくことで、自ら引っ掛かかることもあるが、餌を上手に取
る魚もいるので、引っ掛ける必要がある。
【0003】
先行技術
米国特許US 20150245601 (FIERZOG)では、釣り針に、ベースと、そのベースと連動してシ
ャフトの周りを回るロッドホルダーブロック、そのロッドホルダーブロックに接続されて
いるロッドホルダーチューブ、ベースとロッドホルダーブロックに稼働できる状態で設置
されるトリガーロッドを備えたものを公開している。ここではトリガーグリップロッドが
トリガーブロックに動きを伝え、トリガーブロックとトリガーロッドの間の任意の接触を
解放することにより、ロッドホルダーブロックをシャフトを中心にして回転させるもので
ある。
WO 201500015(COOPER)は、釣り竿と釣り糸に取り付けて使用する魚を釣る装置を公開し
ている。この装置は一方の端に張力のための手段を備えており、他端は、滑るように動く
ことが可能な状態でチャネルに取り付けられたトリガーのメカニズムに固定されている。
このトリガーのメカニズムは解放が可能な形でチャネル上に固定され、Sine (訳者注:三
角形の2つの辺。日本語ではサイン)を作る。魚が釣り糸を引っ張ると、このトリガーの
メカニズムが解放され、張力のための手段が解放されることでSine (訳者注:三角形の2つ
の辺。日本語ではサイン)が引っ張られる。
米国特許US 5499469 (GUILLEMETTE) は、側壁、端壁、底壁を有するハウジングを備えた
釣り針の設定装置を開示している。ソレノイドがハウジング内に設置されており、ソレノ
イドアクチュエータによって作動する。このアクチュエータは、操作が可能な状態で釣り
糸に接続されており、釣り糸の重量に反応するように構成される。ソレノイドが作動する
と、釣り糸が所定の距離だけ引き上げられる。さらに、この装置はソレノイドの作動を止
める手段を含む。作動を止めると、装置の各要素が所定の開始位置に戻り、再び装置を作
動できるようにする。
本発明は既存の装置が抱える問題点を克服するために生み出されたものである。
【発明の概要】
【0004】
発明の概要
本発明は、以下から構成されるロッドを持つ釣り道具を提供するものである。近位端には
、ハウジングに向かって動くように構成されたピボットを備えたアーム、そして遠位端に
は釣り糸を止めるための顎が配置される。そして少なくとも第1の位置と第2の位置の間で
旋回運動をするメカニズムを有するアームからなる。この旋回運動をするメカニズムは自
動的に作動するように構成される。
【0005】
この発明の利点は、釣り人が引っ掛けるチャンスを失う可能性を減らせることにある。釣
り糸を常に確認する必要はない。
【0006】
ある実施形態では、アームの第1の位置はロッドに対して比較的に平行であり、第2の位
置はロッドに対して比較的に垂直に交わり(直交)、第3の位置は、装置やアームの動き
によって作られる。この第3の位置は、例えばアームが戻る動作のように、ロッドに対し
て比較的に平行になる。
【0007】
別の実施形態では、アームの位置はロッドに対して比較的に平行である。第2の位置では
、釣り糸がロッドに沿ってさらに引っ張られることにより、ロッドの使用者に近い端から
解放される。第3の位置は、第1の位置にあるロッドの位置に戻ることも含まれる。
これにより、本装置がロッド上に設置される。このメカニズムは、釣り糸を釣り人の方に
動かすか、ロッドの端に向かって動くように構成される。具体的には、釣り糸を引っ張る
ことにより、魚を引っ掛けたり捕まえるものである。
【0008】
このデバイスには、センサを備えることが想定される。これにより、作動するタイミング
や、第2の位置に達したタイミング、また第1または第3の位置に移動するタイミング、さ
らに魚が食いついたことを感知するものである。
【0009】
このセンサは、釣り糸の動きを記録するように構成することができる。例えば、釣り糸の
動きにより、装置を動かして、アームを動かすようなものである。 そうしたアームの動
きにより、センサを解除したり、アームやデバイスや釣り糸の一部をセンサーと接触させ
ることもできる。 たとえば、釣り糸の動きにより、アームを第1の位置から第2の位置に
動かすこともできる。この位置にセンサを設置して動きを記録したり、釣り糸がロッドの
この位置に到達したことを感知させることができる。
【0010】
第2のステップでは、メカニズムの動きによりアームが第2の位置から第1の位置に戻すこ
とができる。これによりアームが釣り糸を引っ張り、魚を引っ掛けることができる。
別の実施形態では、センサが第1の位置から第2の位置への動きを記録するものがある。そ
の後、第3の位置へ動くように、すなわち第1の位置に戻るようにトリガーをセットしたり
、解放したり、駆動させるように構成するものもある。
【0011】
この装置は、可動式のアームを含みうる。例えばソレノイドを使用し、そのソレノイドを
作動させることでアームが第1の位置に戻るように構成することができる。ある実施形態
では、バネを使ってこのアーム作動させている。たとえば、ソレノイドを使用してバネを
解放することができる。
【0012】
ある実施形態では、位置を決めるための仕組みは永続的であるが、別の実施形態では一時
的なものである。例えば、位置を決めるための仕組みにはハウジングを釣竿に固定するた
めのクランピングのような方法が含まれる。
別の実施形態では、位置を決めるための仕組みにより、釣竿上の装置やハウジングの位置
を決めることができる。
【0013】
別の実施形態では、この位置を決めるための仕組みにより、使用中の釣竿に装置を配置す
ることも可能である。例えば、位置を決めるための仕組みには一つまたは複数の脚を想定
することができ、この脚を使用して地面に設置したり、別のなにかの表面に設置すること
で、釣竿に使用する装置の場所を決めることが可能である。
【0014】
別の実施形態では、ハウジングは蓋やカバーといった方法が考えられる。これにより、こ
の装置が簡単に持ち運びができるようになり、また蓋を閉めて運ぶことも可能になる。
【0015】
別の実施形態では、釣り糸を留める顎は、クリップ、留め金、クランプなど一時的なもの
が使用される。釣り糸を留める顎は釣り糸を留めることができるので、アームが動作中に
釣り糸を動かすことができる。
ハウジングは内部のバッテリーを含む。これによりアームを動かす動力にすることができ
る。具体的には、第1と第2の位置の間を動かすメカニズムを駆動させることができる。ア
ームの動きはモーターにより駆動させ、ピボット上の位置の間でアームを回転させること
ができる。
【0016】
これにより、本発明の装置は、魚が餌に食いつくと、それに反応して自動的に釣り糸を引
っ張るのである。例えば、魚が餌に食いつくと、アームが回転して第2の位置で近接セン
サーと接触する。するとセンサーはピボットのアームを駆動させて、第1の位置に戻す。
糸を引き上げるのはその時の判断の問題であり、早すぎると餌と針が魚から外れてしまい
、遅すぎると魚にすべての餌を食べられてしまう。
そのため、ある実施形態では、この装置には糸の長さを調節する手段があり、位置間の糸
の長さを調節することが可能である。これにより釣り人はアームを最初の位置に戻す前に
、糸を短く、もしくは長くして、魚を釣るのに適した長さにすることができる。
本発明の好ましい実施形態については以下の図を参照していただきたい。ここではあくま
でも例示的な目的に過ぎないことをご理解いただきたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図の簡単な説明
【
図1】第1の位置において、位置を決めるための仕組みが展開された状態の、本発明の装置の実施形態の等角図である。
【
図3】
図1で示した実施形態の等角図であり、ここでは第2の位置で、位置を決めるための仕組みが折り畳まれている。
【
図7】それぞれ釣り糸を留める手段の等角図と、位置間のアームの動きの図式等角図である。
【
図8】それぞれ釣り糸を留める手段の等角図の詳細と、位置間のアームの動きの平面図である。
【
図9】
図1で示した実施形態の使用時の等角図である。
【
図12】
図1で示した実施形態の逆分解等角図である。
【
図13】
図1で示した実施形態においけるハウジングとメカニズム内部の平面図である。
【
図14】
図1で示した実施形態においけるハウジングとメカニズム内部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図の詳細な説明
図を参照していただくと分かる通り、ここでは以下から構成される実施形態を示している
。釣りの装置99は、近位端において、ピボット55を備えたアーム1から構成されるハウジ
ング2を備えており、遠位端には釣り糸を留めるための顎11を備えている。釣り糸を留め
るための顎のための位置を決めるための仕組み3は、釣竿105の釣り糸100で使用する。メ
カニズム70は、アーム1を第2の位置から第1の位置へ移動させる。この時、第1の位置では
、釣り糸を留めるための顎11は、釣竿105の第1の位置にある釣り糸100の上に位置する。
第2の位置では釣り糸を留めるための顎11は第2の位置にある釣り糸100の上に位置する。
この時、メカニズム70は、釣り糸100が釣竿105の第2の位置に移動すると自動的に作動す
る。
【0019】
メカニズム70は、釣り糸を留めるための顎11が第2の位置に到達したときにそれを記録す
るセンサー(図には示されていない)、バネ74を解放してアーム1を動かし、第2の位置か
ら戻すソレノイド71から構成される。
これにより、本発明の装置は、魚が餌に食いつくと、所定の長さだけ自動的に釣り糸を引
くことが可能になる。
【0020】
位置の間で動く釣り糸の所定の長さは、図で示した実施形態の調節装置4で調節すること
が可能である。アームのケーブルの長さと、顎のケーブルの長さは両方ともネジ歯車67に
より調節される。第1の位置を変更すると、アームケーブルが移動する距離は、第2の位置
まで移動する距離にも影響を与えることになる。顎のケーブルの長さは、それに合わせて
調節することができる。
これにより、魚が餌に食いつくと、装置がそれに反応して自動的につり上げることができ
る。
【0021】
この装置は、直線的で堅固なハウジング2を備える。このハウジングはその上部21及び下
部22を、頑丈な熱可塑性プラスチック、アルミニウム、またはめっき鋼材で形成される。
【0022】
ハウジング2は位置を決めるための仕組み3を形成する一対の脚とハンドル5を有する。位
置を決めるための仕組み3には2本の脚8が用意され、この脚はハウジングの底部のくぼみ
で回転するように構成される。またバネ仕掛けのストッパー7により、使用の際は所定の
場所に固定される。このストッパーは、脚を支えるように構成され、スロット内でスライ
ドできるように設置される。別の実施形態では、脚が伸縮するものもある。この脚は位置
を決めるための仕組みが使用中の釣竿の近くに装置を設置することを可能にするものであ
る。別の実施形態では、位置を決めるための仕組みがペグやピンで構成されており、別々
に使用できるほか、ペグを使って地面に固定することもできる。
【0023】
図13で示す実施形態では、アームがアームケーブル65により、バネ74に取り付けられたピ
ストンブロック77に接続されている。
【0024】
図14で示す通り、レバー78がピン76を動かして、アームが外れたときにピストンの動きに
よって生じる穴の中に入れる。
【0025】
アームが第1の位置に移動してこのメカニズムをリセットすると、アームケーブル65が引
っ張られて、ピストンブロック77が外れ、くぼみが見えるようになる。この穴(くぼみ)
は、アームが回転して第1の位置に戻ると開く。このときアームケーブルは、ピストンブ
ロック77を引っ張っているトーションスプリングを、その反対方向へ引っ張る。
【0026】
図13および
図14に示す通り、このメカニズムはトーションスプリングピストンブロック77
を解放することにより、元の位置に戻るように動く。ピン76は、アームがセットされてピ
ン76が穴から外れると、ピストンブロック77を固定することになる。
【0027】
アーム端部の磁石によって磁気センサーが作動すると、ソレノイド71はレバー78の端部を
押す。この時、アームケーブルを構成する遠端部は引っ張られ、ピン76はピストンブロッ
クのハウジングにある穴に系合する。このようにして、ソレノイドがピボット79上で回転
するレバー78の近位端を押し、遠位端がピストンブロック77を解放する。
【0028】
ソレノイドはオンボードバッテリーから電力を供給される。
【0029】
ピストンブロック77は、アームが反対方向へ動くことによってリセットされ、それにより
アームケーブル65が引っ張られる。
【0030】
釣り糸は、使用中の釣り糸を留める顎11の内側にしっかりと固定される。
ジョーケーブル66は、糸がぴんと張ると、釣り糸を留める顎11を解放する。
アームケーブル65は、アームが動くことにより引っ張られる。
魚が釣り糸を引っ張ると、アームが第2の位置に移動することにより、アームケーブルが
引っ張られる。アームが第2の位置に移動することにより、アームの磁石がハウジング内
のセンサーに近接することになる。
【0031】
センサーはソレノイドを作動させ、これによりソレノイドがレバー78の端を押す。レバー
の遠位端ではピン76が穴から外れる。これによりピストンブロック77が解放され、トーシ
ョンスプリング74がピストンブロックを引っ張り、それによりアームケーブルを引っ張る
。
これにより、魚が餌に食いついたときに、アームケーブル65がアーム1を鋭く引っ張る。
装置を使用中、利用者は次のように使用する。
アーム1を時計回りに回して第1の位置に設置して、釣竿105をこの装置99の右側で並行に
なるようにする。
釣り竿105を振って投げ入れ、釣り糸100を固定する。
魚が餌に食いつくと、アーム1は反時計回りに回転して第2の位置に動き、近接スイッチと
接触する。
【0032】
これによりソレノイド71が作動してレバー78を解放し、アーム11を時計回りに引っ張り、
ケーブル65と釣り糸が引っ張られて魚を釣り上げることができる。
ジョーケーブル66はぴんと張った状態になり、釣り糸100を解放する。
その後は、釣り人自身でリールを巻いて釣り上げる 必要がある。
装置をリセットするには、装置の電源を切り、レバー78と系合するまでアームを反時計回
りに回して第1の位置に戻す。
【0033】
図で示した実施形態では、釣り糸を固定する顎は2つのアーム部材61と63から構成され、
ピボット62の端の上で回転するように構成される。また遠位端は弾性パッド59および60で
構成される。アーム部材上部61は湾曲しており、アームの突起56により、パッド59を下に
押し付けるように構成される。アーム部材下部63は、パッド60をアーム部材上部61の下に
押し付けるように構成される。
【0034】
アーム部材上部61とアームの突起56は共に、パッド59の間で釣り糸100を保持する。
アーム部材下部63は、オーバーセンターホイール21を備えている。これは、アーム部材上
部61の湾曲部の下にあり、アーム部材上部61を押し上げ、パッド59を押し下げるように構
成される。アーム部材下部のパッド60は、アーム部材上部61にあり、押し上げられたり、
押し下げられたりする。
【0035】
ジョーケーブル66はアーム部材下部63の遠位端を押し下げて、パッド59と60への圧力を解
放する。このジョーケーブルは、アンカー68の遠位端に設置されており、ハウジング2に
設置されているねじ歯車により長さが調節される。
【0036】
ここで解説した本発明の概要は例示的なものであり、ここで説明した実施形態の特徴を組
み合わせるだけではなく、特許請求の範囲で定義される発明の範囲から逸脱しない範囲で
、様々な実施形態が考えられるということをご留意いただきたい。