(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】自動化された記憶ユニットパブリッシャー
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20240604BHJP
B41J 3/407 20060101ALI20240604BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20240604BHJP
B25J 15/00 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
B23P21/00 305Z
B41J3/407
G06K19/077 164
B25J15/00 A
(21)【出願番号】P 2021545252
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(86)【国際出願番号】 US2019055670
(87)【国際公開番号】W WO2020077108
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-10-07
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521151588
【氏名又は名称】リマージュ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ダレン・アレン・グロース
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・チャールズ・ソールズベリー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ジェームズ・ネルソン
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-187164(JP,A)
【文献】特表2008-519323(JP,A)
【文献】特開2005-324507(JP,A)
【文献】特開2012-115917(JP,A)
【文献】特開2008-233972(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0272308(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00 - 21/00
B41J 3/407
G06K 19/077
B25J 1/00 - 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
メモリチップに情報を記録するための記録装置と、
原材料ビンを含むビンプラットフォームと、
前記ビンプラットフォームに移動可能に取り付けられたアセンブラサブシステムであって、前記アセンブラサブシステムは、ケースビンから選択されたサイズのケースを、およびメモリビンからメモリチップを取り出すためのシャトルを備え、圧力を加えることによって前記ケースおよびメモリチップを単一のユニットに組み立てる、アセンブラサブシステムと、
マークまたは表示を前記ケースに印刷するための印刷装置と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記単一のユニットは、ユニバーサルシリアルバス記憶ユニットであり、
ユニバーサルシリアルバスデータインターフェースに統合された前記ケースと、
前記メモリチップと、
前記メモリチップを前記ケースに結合するコネクタと、
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ケースは、複数の大きさから選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ケースは、前記マークまたは表示が印刷される外面を形成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ビンプラットフォームは、ケースビンおよびストレージビンをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記アセンブラサブシステムは、前記単一のユニットを把持し、前記単一のユニットを前記アセンブラサブシステムから前記印刷装置へ移動するよう構成されたアームを含む把持機構をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記アセンブリサブシステムは、前記把持機構が連結されたリフト機構をさらに含み、前記リフト機構は、前記把持機構を垂直に移動するよう構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記記録装置は、デジタルコンテンツを前記メモリチップに記録するよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記マークまたは表示を含むメディアファイルを記憶するデータストレージをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムは、前記メディアファイルにアクセスし、前記印刷装置に前記マークまたは表示を前記ケースに印刷させるようにプログラムされた処理デバイスを含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
方法であって、
メモリチップに情報を記録するステップと、
原材料ビンを含むビンプラットフォームを設けるステップと、
ケースおよびメモリチップを前記ビンプラットフォームから選択するためにシャトルを動かすステップと、
前記ケースおよび前記メモリチップを単一のユニットに組み立て、マークまたは表示を前記ケースに印刷するステップと、
を備える方法。
【請求項12】
前記単一のユニットは、ユニバーサルシリアルバス記憶ユニットであり、
ユニバーサルシリアルバスデータインターフェースに統合された前記ケースと、
前記メモリチップと、
前記メモリチップを前記ケースに結合するコネクタと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
複数の大きさから前記ケースを選択するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ケースは、前記マークまたは表示が印刷される外面を形成する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ビンプラットフォームのケースビンから前記ケースを選択するステップと、
前記ビンプラットフォームのストレージビンから前記メモリチップを選択するステップと、
をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記単一のユニットを把持および移動するよう構成されたアームを含む把持機構をさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記把持機構を垂直に移動するためにリフト機構を用いるステップをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
デジタルコンテンツを前記メモリチップに記録するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記マークまたは表示を含むメディアファイルをデータストレージに保存するステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記データストレージに保存された前記マークまたは表示を前記ケースに印刷するステップをさらに備える、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2019年10月10日に出願されており、2018年10月12日に出願された米国仮特許出願第62/744,742号の優先権を主張するものであり、その開示は、参照により全体が本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本開示は、事前に記録された情報の複数のコピーを生成するために必要とされる処理ステップを自動化するためのシステムおよび使用方法に関し、より具体的には、それは、デジタルコンテンツを記憶ユニットに自動的に発行するための装置に関する。
【0003】
USB、SDまたは他の記憶ユニットなどのデータ記憶ユニット上でデジタルコンテンツを発行することに関する今日の問題は、ドライブのラベル付けによってユニットに記憶されているコンテンツまたはデータを識別することである。このような記憶ユニットは、フラッシュにコンテンツを保存せずに製造されており、ラベルが付いていないか、ブランドロゴがラベル付けされている。記憶ユニットにコンテンツを追加するには、コンテンツを個別にデバイスに接続し、データをドライブに転送する。ドライブにラベルが付いていない場合、ドライブは手動でプリンタに移動され、ラベル/画像が適用される。現在、記憶ユニットのコンテンツが記憶ユニットに適用されているラベルアートワークと一致することを確認する解決策はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、コンパクトで、より高速な、自動化されたコンテンツ発行の改善策を提供し、エラーを排除し、従来技術に勝る他の利点を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、画像データおよびデジタルコンテンツデータの並列処理を可能にし、現在の方法に固有の人為的エラーを回避する解決策を提供する。記憶ユニットに画像を転送する前に、転送シートに画像をプレプリントしながらデータを保存することで、大幅な時間短縮を実現することができる。この解決策により、各記憶ユニットに固有のデータを持たせ、自動化されたワークフロー内で固有のラベルを付けることができ、ドライブに印刷された画像がドライブに保存されたデータと直接相関することが保証される。システムは、完成したユニットがジョブの仕様に従って製造され、機能していることを保証する。
【0006】
自動記憶ユニット発行システムは、記憶ユニットメモリチップに情報を記録するための記録デバイスと、記憶ユニットビンおよびケースビンを有するビンプレートと、ビンプレートに移動可能に取り付けられた組立機構と、組立デッキは、選択されたサイズのケースをケースビンから取り外し、記録されたフラッシュメモリチップをチップビンから取り外し、圧力を使用して2つを単一のユニットに組み立てるためのシャトルを備える、組立機構と、ケースにマーク、表示または装飾を印刷するための印刷装置と、完成したユニットを出力機構に配置するための把持装置と、を備える。
【0007】
議論された特徴、機能、および利点は、本発明の様々な実施形態において独立して達成され得るか、またはさらに他の実施形態と組み合わされ得、そのさらなる詳細は、以下の説明および図面を参照して見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示と一致する実施形態を示し、ユーザーが本明細書に記載される発行システムにアクセスし、相互作用する方法を示す。
【
図2a】デジタルコンテンツを記録することができ、本開示と一致するケースに組み立てられる記憶ユニットを示す。
【
図2b】デジタルコンテンツを記録することができ、本開示と一致するケースに組み立てられる記憶ユニットを示す。
【
図3a】自動化された記憶ユニット発行装置と共に使用され得る例示的なケースを示す。
【
図3b】自動化された記憶ユニット発行装置と共に使用され得る例示的なケースを示す。
【
図3c】自動化された記憶ユニット発行装置と共に使用され得る例示的なケースを示す。
【
図4】本開示と一致する例示的な自動化された記憶ユニット発行装置の分解図である。
【
図5a】ケースおよび記憶ユニットビン、記録ユニット、組立ユニットおよびキャリッジサブシステムを含む取り付けプレートの上面図を示す。
【
図5b】ケースおよび記憶ユニットビン、記録ユニット、組立ユニットおよびキャリッジサブシステムを含む取り付けプレートの下面図を示す。
【
図6】本開示と一致するフラッシュメモリチップ上にデジタルコンテンツを記録するための例示的な記録デバイスを示す。
【
図8】本開示と一致する例示的な印刷装置およびリフトを有する把持機構を示す。
【
図11a】本開示と一致する自動記憶ユニット発行装置を使用する方法を説明するフローチャートを示す。
【
図11b】本開示と一致する自動記憶ユニット発行装置を使用する方法を説明するフローチャートを示す。
【
図12a】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの段階的な図を示す。
【
図12b】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの段階的な図を示す。
【
図12c】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの段階的な図を示す。
【
図12d】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの段階的な図を示す。
【
図12e】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの代替の段階的な図を示す。
【
図12f】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの代替の段階的な図を示す。
【
図12g】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの代替の段階的な図を示す。
【
図12h】レコーダを記憶ユニットビンのベースにある記憶ユニットと位置合わせするプロセスの代替の段階的な図を示す。
【
図13a】レコーダタングと記憶ユニット間の接続の詳細を示す。
【
図13b】レコーダタングと記憶ユニット間の接続の詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
請求された主題の実施形態は、添付の図面を参照してより完全に説明され、ここでは、すべてではないがいくつかの実施形態が示されている。開示された主題は、多くの異なる形態で具体化され得るものであり、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、開示が法的要件を満たすことができるように提供される。同様の数字は、全体を通して同様の要素を指すものである。
【0010】
可能な場合、本明細書で単数形で表現される任意の用語は、特に明記しない限り、複数形も含むことを意味し、逆もまた同様である。また、本明細書で使用される場合、「1つまたは複数」という句が本明細書で使用される場合でも、「a」および/または「an」という用語は「1つまたは複数」を意味するものとする。さらに、ここで何かが他の何かに「基づいている」と言及される場合、それは1つまたは複数の他のものにも基づいている可能性がある。言い換えると、特に明記しない限り、本明細書で使用される「に基づく」とは、「少なくとも一部に基づく」または「少なくとも部分的に基づく」ことを意味する。またいくつかの実施形態では、1つのまたは複数の要素を含むような方法または製品を記載しているが、方法または要素は、本明細書に開示される要素からなるか、または本質的にそれからなることができることも理解されたい。
【0011】
本明細書に記載されるように、「ユーザー」は、デジタル記憶ユニット上での情報の発行に関連する1つまたは複数の活動を利用、操作、または実行しようとする個人である。自動化された記憶ユニット発行装置の好ましい実施形態が
図1に示されている。ユーザーは、発行システム100に動作可能に接続されたコンピューティングシステム102を使用してこのようなシステム100にアクセスして、選択されたサイズおよび容量のケースおよび記憶ユニットチップユニットに記録または印刷するためのメディアファイルを作成または保存することができる。コンピューティングシステム102は、通信デバイス104、処理デバイス106、非一時的データストレージ110を備えたメモリデバイス108、モジュールおよびアプリケーション112を備えた典型的なラップトップまたはデスクトップコンピュータであり得る。コンピューティングシステム102は、コンピューティングシステムメモリ112に格納されたアプリケーションを介して、または通信デバイス104を介したインターネットを介してアクセス可能なサービスとしてのソフトウェアアプリケーションを介して、自動発行装置100コントローラソフトウェアへのアクセスを提供することができる。自動発行システム100は、同様に、通信デバイス114、処理デバイス116、およびデータストレージ120、モジュール、およびアプリケーション122を備えたメモリデバイス118を備えたコンピューティング構成要素を備える。自動発行システム100は、
図1に示されるように、スタンドアロンデバイスとして提供され得るか、またはネットワークを介してアクセス可能な複数のデバイスのシステムとして提供される場合があります。自動発行システム100は、記憶されたプログラムおよびセンサー表示に応答してサブシステムの機能および動作を指示するマイクロコントローラを備えたいくつかのサブアセンブリまたはサブシステムをさらに備える。
【0012】
自動発行システム100がコンピュータシステム102からアクセスされた場合、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)が生成され得、ユーザーがジョブパラメータを入力することによって発行ジョブを構成することを可能にする。インターフェースは、コンピューティングシステム上に物理的に配置されたコンピュータ命令112から生成され得るか、またはネットワークまたはクラウド124を介してリモートコンピューティングシステムからアクセスされ得る。ジョブパラメータの一般的なセットには、ケースのサイズ、記憶ユニットの容量(コンテンツファイルのサイズによって自動的に決定される場合がある)、および画像ファイルとコンテンツファイルの保存場所の指定が含まれる場合がある。ユーザーは、ケースとメモリチップをビンに装填することができる。ジョブパラメータが設定されると、ジョブは自動的に進行して完了し、ユーザーは完成したユニットスタックから完成したユニットを取得することができる。
【0013】
例示的な記憶ユニット200aおよび200bが、
図2aおよび
図2bに示されている。例示的なユニットは、それぞれが完成品がコンピューティングシステムのUSBポートに接続することを可能にするUSBデータインターフェース204と、メモリチップ206と、およびケースへの物理的接続を提供する可撓性プラスチックコネクタ208とが統合された外部ケースまたはエンクロージャ202から構成されるUSB3記憶ユニットである。可撓性コネクタは、ユニットがケースのスロットに押し込まれるとつぶれ、コネクタがケース内にしっかりと収まっているときにユニットを所定の位置に保持するために弛緩しおよび跳ね返るタイン210から構成され得る。USB3記憶ユニットのチップ規格には、バネ仕掛けの接点212と固定接点214の2セットの接点が必要である。
【0014】
図3a~
図3cは、自動化された記憶ユニット発行システム102で使用され得るものと一致する例示的な大きなケース302および小さなケース304を示す。ケースは、プラスチック、金属、またはその他の材料で製造され、発行システムのサブシステムと一致する任意のサイズにすることができる。ケース内のスロット306は、発行システムが、
図2に示される可撓性コネクタ208などの接続デバイスを使用して、記憶ユニット200aまたは200bをケース302、304に接続することを可能にする。
【0015】
大きいケース302および小さいケース304の外面308は、上に印刷されるように構成される。以下でさらに説明するように、外面308は、画像、テキスト、および他のしるしなどのマークまたは表示を受け取ることができる。その他の例としては、ケース内のメモリチップに保存されている素材のロゴ、写真、および/またはインデックスなどが含まれる。
図3cの小さなケース304の外面308には、例示的なマークおよび表示が印刷されている。
【0016】
いくつかの例では、マークまたは表示の表面308への転写は、以下を含む技術を使用して行うことができる:サーマルインクリボン、透明な再転写フィルム、画像を再転写リボンに印刷するためのサーマルプリントヘッド、および印刷された画像を基材に転写するための加熱ローラーを含む熱再転写プリンタ;画像を基材に転写するために表面に分配されるインクのカートリッジを含むインクジェットプリンタ;および/またはサーマルインクリボン、基材上に直接画像を印刷するためのサーマルプリント熱からなる直接サーマルプリンタであり、これは外面308に印刷される。このような印刷プロセスの非限定的な例の1つは、米国特許番号第6,827,509号に記載されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
外面308に印刷するためのマークまたはしるしを含む1つまたは複数のファイルは、ネットワーク124を介してダウンロードされ、データストレージ120に格納される。以下でさらに説明するように、モジュールおよびアプリケーション122は、データストレージ120上のファイル内のマークまたはしるしにアクセスして、外面308にマークまたはしるしを印刷するようにプログラムされている。
【0018】
図4は、本開示と一致するマルチコンポーネントシステムの分解図を示している。ハウジングユニット(
図1に示す)102は、アセンブラプレート404の下側に位置する記録装置402(
図6により明確にされているが、
図4ではプレートによって視界から隠されている)と、プリンタ406とリフト機構410を有するロボット把持装置408と、ロボットコントローラプリント回路基板(PCBA)420(
図8により明確に示されてる)と、信号モニタPCBA422と、様々な格納容量のケースサイズ412およびコンテンツ記憶ユニット414の品揃えを保持するように設計された複数のビンと、ならびプレートの下側に配置され
図5bおよび
図7に明確に示されるキャリッジアセンブリ416に移動可能に取り付けられたアセンブラサブアセンブリまたはアセンブラとを備える。完成したユニットは、いくつかの実施形態では、カルーセル418に配置された完成品のビンに落とされ、手動で取り外すことができる。このようなシステムは、以下でさらに説明するさまざまな同時または順次ワークフローを実行することができる。
【0019】
図5は、ケース入力ビン412および記憶ユニット入力ビン414を含むアセンブラプレート404の上面図(5a)および底面図(5b)を示す。アセンブラ504モーター502は、アセンブラプレート404の上側に配置することができる。アセンブラ504は、プレートの下側のいずれかの側に配置された2つの平行なシャフト416と、それぞれがシャフト416に隣接する2つのアセンブラベルト508とからなるキャリッジアセンブリに移動可能に接続され、アセンブラがシャフト416に沿ってスライドし、組立のために選択されたカード412および記憶ユニット414のビンの下にアセンブラ504を整列させることができる。カードビン412および記憶ユニットビン414の底部は、アセンブラ504およびレコーダ402がアクセスできるように、アセンブラプレート404の下側に突き出ている。リフターブロック510は、記憶ユニットビン414の底部に取り付けることができる。
【0020】
図6は、記憶ユニットメモリチップ206にデジタルコンテンツを記録するための例示的な記録デバイスを示している。本開示と一致する発行システム102は、各記憶ユニットビン414の前に取り付けられた一組の記録装置402を含み得る。いくつかの実施形態は、ユーザーによって選択および構成されたジョブワークフローに従って、キャリッジアセンブリに沿ってビンからビンへとスライドする記録装置402を有することができる。好ましい実施形態は、各記憶ユニットビン414の前に取り付けられたレコーダ402を有して設計される。記録装置402は、記憶ユニットのデータインターフェース204に挿入され、データケーブル606に動作可能に接続されるコネクタを有する一組のガイドピン602およびタング604と、上部608および下部610ガイドプレートと、送りネジ612と、送りネジナット614と、モーター616と、並進運動を可能にするベアリングブロック618とを備える。記憶ユニットビン414の前に取り付けられた記録装置402は、モーター616および送りネジ612によって前方に駆動されて、ビン414スタック内の最も低い記憶ユニットに接続される。タング604およびデータケーブル606は、上部608および下部プレート610によって固定位置に保持される。タング604が記憶ユニット接点212、214に接続し、記録の位置にある場合、タング604は、データケーブル606を介して信号を送信し、レコーダ402が記録の位置にあり、記録を開始できることを示す。タング604は、他の信号監視装置と交換するか、または記憶ユニット上のデータインターフェースのタイプに従って適合または再構成することができる。
【0021】
図7は、例示的なアセンブラサブアセンブリ504の上面(7a)および下面(7b)を示している。アセンブラ504は、キャリッジアセンブリ(416、508)に取り付けられ、ケース412および記憶ユニット414のビンと平行に水平に前後に移動することができる。アセンブラコントローラ702は、センサー指示に応答してアセンブラ504に指示することができる。ケースサイズセンサー704は、ケースリフター716上のケースのサイズを決定するために使用される。ケースビン位置センサー726は、ケースビンの位置を決定するために使用される。記憶ユニットビン位置センサー728は、記憶ユニットビンの位置を決定するために使用される。アセンブラ504上のケースビンアクセス領域706および記憶ユニットビンアクセス領域708は、それぞれ、ケースビン412および記憶ユニットビン414の底部と整列することができる。大きなケースは、組立領域レール710内に収まる場合がある。より小さなケースは、組み立てのために小さなケースを配置するためにケースガイド712を必要とする場合がある。ケースガイド712は、アセンブラ504がケースのサイズを感知するときに動くことができる。電動714ケースリフター716は、グリッパー(以下で説明)が小さなケースを取り外すためにアクセスできるようにするために提供される場合がある。ビンアクセス領域706および708の後ろのアセンブラに配置されたシャトル718、720は、記録された媒体および空のケースをそれらのスタックから組立領域に押し出す。シャトル718、720は、記憶ユニット200aまたは200bをケース306のスロットに押し付けることができる。可撓性リテーナ208の可撓性タイン210は、記憶ユニット200aまたは200bがケース302、304に接続できるように曲がる。ケーススロット306内に入ると、タイン210は弛緩して通常の構成に広がり、記憶ユニットをケースに固定する。
図7bは、シャトル送りネジ722および送りネジモーター724が配置され得るアセンブラ504の下側を示している。
【0022】
図8は、本開示と一致する例示的なプリンタ構成要素406を示している。好ましい実施形態は、サーマルプリンタまたは他の種類のプリンタを使用することができる。好ましい実施形態では、プリンタ406は、再転写シートに画像を印刷する。再転写シートに印刷される画像は、片面画像または両面画像とすることができる。グリッパー802を使用して、ケースをプリンタトレイ810に出し入れすることができる。リフト機構806、808は、グリッパー802が、コンピュータプロセッサ420の制御下でシャフトに沿って垂直に移動することを可能にする。プリンタトレイ810は、コンピュータプロセッサの制御下で、ケースを装填するために開かれ、ケース上に画像ファイルを印刷するために閉じられる。トレイ810は、複数のサイズのケースを保持するように設計され得る。いくつかの実施形態では、トレイは、ケースを所定の位置に保持するための長方形シート814およびクランプフィンガー812を有する。ケースは、グリッパー802によって半精密な位置でトレイに装填され、クランプフィンガー812は、印刷された画像がケースと整列することができるようにケースを所定の位置に保持する。
【0023】
図9および
図10は、
図8に示されるものと一致する例示的なロボット把持機構(グリッパー)を示す。把持機構408の主な機能は、リフト410による垂直方向の動き、手首部902による回転、およびアームまたは爪部904による外向きの動きを使用して、組み立てられたケースおよび記憶ユニットのプリンタトレイへの出し入れを容易にし、第1の面の印刷に続いてケースを第2の面に反転させ、完成印刷物を完成品ビン418に運ぶことである。
図9および
図10に示すグリッパーは、1つのマイクロコントローラと、グリッパーを駆動してその機能を実行する多数のモーターとセンサーで構成されている。PCBA(プリント回路基板アセンブリ)A804は、クランプ1004、回転910、およびケース存在912センサーから情報を受け取り、把持機能をガイドし、ケース回転モーター908を制御および作動させる。ケース存在センサー912は、カードが爪部(アーム)904内にあるかどうか、またはカードがピックアップされたがグリップ904から落ちたかどうかの表示をコントローラに提供する。PCBA B906は、グリッパー408とともに移動する動的ケーブルのタイポイントを提供する。ケーブルは柔軟性が高く、PCBA A804とPCBA B906の間に配線される。両アーム904は、手首部が回転する場合にケーブルと共に動くが、どの方向にも曲がらない。ケースは、フリップパッド916または同様の要素で把持され、ケースを一方の側から他方の側に反転させることができる。アーム904、または爪部は、外側に移動して回転する。爪部モーター920は、カム1006を駆動して、アーム904を離して広げる(
図10を参照)。トレイ存在センサー918は、把持コントローラに、プリンタトレイ810の有無、具体的には、プリンタトレイの正確な垂直位置を通知し、ケースおよび記憶ユニットがいつトレイ810にロードされ得るかを示す。
図10を参照すると、PCBA C1002は、グリッパーアームのためのクランプセンサー1004の機能を促進する。
【0024】
自動化された記憶ユニット発行システムの実施形態を使用する方法は、
図11aのフローチャートによって説明される。いくつかの実施形態は、異なるワークフローを調整するために、サブアセンブリの非常に異なる構成を必要とする場合がある。自動発行システム100の使用に関連するプロセスの調整は、ここで説明されているものとは異なる場合があり、したがって、一連のステップも異なる場合がある。一実施形態では、ユーザーは、コンピューティングシステム102を介して自動発行機械100にアクセスすることができる1102。コンピューティングシステム上で実行され、自動発行システム100に動作可能に接続された制御ソフトウェアアプリケーションのためのグラフィカルユーザインターフェース102は、ユーザーが、記憶ユニットの数、ケースのタイプ、記憶ユニット容量、ケース記憶ユニット組立ユニットに印刷または記録される画像およびデジタルコンテンツファイルの名前と場所を含むジョブの仕様を作成することを可能にする。いくつかの実施形態では、ユーザーは、複数のケースおよび記憶容量の組み合わせを指定し、異なる画像およびコンテンツファイルを各組み合わせに割り当てることができる。ジョブが開始する1104と、プリンタ406は、表および裏の画像を再転写シートに印刷する。プリンタトレイ810は、ケース記憶ユニット上で画像を受信して印刷する準備ができた場合に開かれる1106。再転写シート1104への画像の印刷と同時に、選択された記憶ユニットメディアビン414の前に配置された記録装置402が前方に移動する1108。タング604および送りネジ620がアセンブリを前方に動かすと、記憶ユニットリフターピン602は、記憶ユニットビンスタック414の下側に取り付けられたリフターブロック510と係合する。リフターブロック510は、タング604が記憶ユニットと適切に整列し、記憶ユニットがビン414に配置される最低レベルを提供することを可能にするために、記録装置402を持ち上げるのに役立つ傾斜路を備え得る。レコーダ402が前方に進むと、ピン602の前縁が傾斜路を下って駆動し、2つのブロックを持ち上げ、リフターブロック510を持ち上げることによってタング604をビン414内の記憶ユニット200aまたは200bに位置合わせし、記憶ユニット200aまたは200bを上に押し上げ、スタックを押し上げて、下部の記憶ユニットをタング604と位置合わせする。タング604は、タングが記憶ユニットチップコネクタ212、214に接続された場合に信号を受信するために、データケーブル606に動作可能に接続されている。信号が受信されないか、または受信されたが記憶ユニット200aまたは200bに欠陥があることを示す場合、ユニットが不良であることを示すメッセージがプリンタ406に送信され、プリンタ406は、不良品としてラベルを付けるためにそのユニット用の追加のラベルを印刷する。
【0025】
ここで、
図12a~
図12dおよび
図12e~
図12hを参照すると、好ましい実施形態と一致する、記録のためにレコーダを最下部の記憶ユニットに挿入する代替プロセスが示される。レコーダ402が記憶ユニットビン414の底部に向かって前方に平行移動されると(
図12aおよび
図12e)、レコーダピン602は、記憶ユニットビン414(
図12bおよび
図12f)の底部に取り付けられたリフターブロック510と係合する。レコーダピン602は、ブロック内の傾斜路の頂部と係合し(
図12cおよび
図12g)、記憶ユニットビン414内の記憶ユニットスタック、記憶ユニットと整列させ、記憶ユニットに挿入するように強制する(
図12dおよび
図12h)。ロボットコントローラPCBA420、および信号モニタPCBA422は、データケーブル606上の信号を監視して、記録を開始できるようにタングが完全に挿入されたことを決定する。
図13aおよび
図13bは、タング604と記憶ユニット200aまたは200bとによって形成される接続を示している。
【0026】
ここに示されているような標準的な記憶ユニットメモリチップ206は、バネ式接点212および固定接点210を有する。ここで説明されるタング604など、記憶ユニットに挿入されたデバイスの接続は、記憶ユニットチップの接続とは逆で、記憶ユニットの固定およびバネ付き接点の反対側にバネ式接点と固定接点がそれぞれある。接点は、3次元で並んでいる必要がある。いくつかの実施形態では、システムは、すべての接続を監視して、完全な接続が確立されたことを決定することができる。好ましい実施形態では、システムは、チップ上の2つの外側のバネ式接点212を監視することができる。これらの接触がなされると、レコーダ402が整列に近いことを示す信号がコントローラに送信され得る。記録装置に関連する機械的および電気的特性の変動を考慮してレコーダ402が追加の距離を移動できるように、コントローラに値を設定することができる。
【0027】
図11a戻って参照すると、アセンブラ504は、選択されたケーススタック1110へ移動し、その下に配置される。センサーは、ケースのサイズが正しいことを示し、底部のカードがケースビンアセンブリ領域706に引っ張られる。コンテンツファイルが記憶ユニット200aまたは200bに記録されると、タングは記憶ユニット200aまたは200bから引き抜かれる1112。アセンブラは、記録された記憶ユニットビン414に移動し、その下に配置される。記録された記憶ユニットは、記憶ユニットビン組立領域704上に引っ張られる1114。アセンブラケース718および記憶ユニットシャトル720は、ケースおよび記憶ユニットをそれぞれのアクセス領域から移動させ、記録された記憶ユニットをケーススロット306に押し込む1116。
図2aおよび
図2bに示され、上で論じたように、記憶ユニットリテーナーは、ケーススロットに押し込まれると曲がることができる可撓性タイン210を備えることができる。ケーススロットに入ると、タインが緩み、記憶ユニットがケースにしっかりと固定される。
【0028】
組み立てられたケース‐記憶ユニットは、グリッパー408によってピックアップされ、開いたプリンタトレイ810のシート814に移動され、そこで、印刷のために所定の位置に固定され得る。小さなケース304は、アセンブラ504上に十分なクリアランスを有さない場合があり、グリッパー408が組み立てられたケースおよび記憶ユニットを持ち上げるための適切なクリアランスを可能にするために、ケースを持ち上げるために、
図7に記載のケースリフト716を必要とする場合がある。グリッパー408がリフト410上を移動し、グリッパーモーター920がアームを広げ、フリップパッド916でカードをアセンブラから取り出し、それをプリンタトレイ810のシート814に置き、そこでトレイシートにグリップ812によって固定される。ここで
図11bを参照すると、トレイ810が閉じ、プリンタが第1の画像をケースおよび記憶ユニットに転写する1120。第1の面が印刷されると、プリンタトレイ810が開き、グリッパー408がカード406からカードを拾い上げ、数インチ上昇し、それを裏返すためのスペースを与え、ユニット1122を裏返し、そしてそれをプリンタトレイシート814上へ下に戻し、そこで第2の面1124の再転写を可能にするために固定される。利用可能なグリップエフェクターには多くの種類がある。たとえば、グリッパーには、物体を拾い上げて移動できる真空カップまたは爪型またははさみ型のエフェクターが装備されている場合がある。他のものは、記憶ユニットケースなどの特定の物体の周りに正確に適合する輪郭に機械加工することができるフィンガー状の把持面を有する場合があり、他のものは、記憶ユニットおよび/またはケース内の磁性材料を引き付けるために電磁石を使用する場合がある。ケースおよび記憶ユニットの第2の面が印刷されると、トレイ810が開き1126、完成品を解放する。グリッパーは、完成品を完成品ビン418に移動させる1128。ユーザーは、完成したユニットを出力ビン418から手動で取り出すことができる。
【0029】
図14および
図15は、
図8に示されるグリッパー408と同様の別の例示的なロボット把持機構(グリッパー)408aを示す。把持機構408aの主な機能は、リフト410の垂直方向の動き、手首部902の回転、およびアームまたは爪部904の外向きの動きを使用して、組み立てられたケースおよび記憶ユニットのプリンタトレイへの出し入れを容易にし、第1の面の印刷に続いてケースを第2の面に反転させ、完成した印刷物を完成品ビン418に運ぶことである。
図14および
図15に示すグリッパーは、1つのマイクロコントローラと、グリッパーを駆動してその機能を実行するいくつかのモーターおよびセンサーで構成されている。PCBA(プリント回路基板アセンブリ)A804は、クランプ2000および2001、回転910、およびケース存在2000および2001センサーから情報を受信して、把持機能をガイドし、ケース回転モーター908を制御および作動させる。ケース存在センサー2000および2001は、カードが爪部(アーム)904内にあるかどうか、またはカードがピックアップされたがグリップ904から落ちたかどうかの表示をコントローラに提供する。PCBA B906は、グリッパー408とともに移動する動的ケーブルのタイポイントを提供する。ケーブルは柔軟性が高く、PCBA A804とPCBA B906の間に配線される。両アーム904は、手首部が回転する場合にケーブルと共に動くが、どの方向にも曲がらない。ケースは、フリップパッド916または同様の要素で把持され、ケースを一方の側から他方の側に反転させることができる。アーム904、または爪部は、外側に移動して回転する。爪部モーター920は、カム1006を駆動して、アームを離して広げる904(
図15を参照)。トレイ存在センサー2000および2001は、把持コントローラに、プリンタトレイ810の有無、具体的には、プリンタトレイの正確な垂直位置を通知し、ケースおよび記憶ユニットがいつトレイ810にロードされ得るかを示す。
図15を参照すると、PCBA C1002は、グリッパーアームのためのクランプセンサー2000および2001の機能を促進する。
【0030】
様々な態様および実施形態が本明細書に開示されているが、他の態様および実施形態は当業者には明らかであろう。様々な態様および実施形態は例示の目的のためであり、限定を意図するものではなく、真の範囲は、特許請求の範囲によって請求される均等物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲によって示される。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【符号の説明】
【0031】
100 自動記憶ユニット発行システム
102 コンピューティングシステム
104 通信デバイス
106 処理デバイス
108 メモリデバイス
110 非一時的データストレージ
114 通信デバイス
116 処理デバイス
118 メモリデバイス
120 データストレージ
122 アプリケーション
204 データインターフェース
206 メモリチップ
208 可撓性コネクタ
210 タイン
212 バネ式接点
214 固定接点
200 記憶ユニット
202 エンクロージャ
402 記録装置、レコーダ
404 アセンブラプレート
406 印刷装置、プリンタ
408 把持装置、グリッパー
410 リフト機構
412 ケースビン
414 記憶ユニットビン
416 シャフト
418 完成品ビン
420 ロボットコントローラPCBA
422 信号モニタPCBA
502 モーター
504 アセンブラ
508 キャリッジアセンブリ
510 リフターブロック
602 ピン
604 タング
606 データケーブル
704 ケースサイズセンサー
726 ケースビン位置センサー
728 記憶ユニットビン位置センサー
802 グリッパー
810 プリンタトレイ
902 手首部
904 爪部(アーム)
908 ケース回転モーター
912 ケース存在センサー
918 トレイ存在センサー
920 爪部モーター
920 グリッパーモーター
1004 クランプセンサー