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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240604BHJP
【FI】
A63F7/02 316A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022064243
(22)【出願日】2022-04-08
(65)【公開番号】P2023154723
(43)【公開日】2023-10-20
【審査請求日】2023-06-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石原 佳嗣
(72)【発明者】
【氏名】牛山 武聡
(72)【発明者】
【氏名】丹保 尚之
【審査官】冨士 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-058744(JP,A)
【文献】特開2017-154032(JP,A)
【文献】特開2009-268505(JP,A)
【文献】特開2020-081774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向の一端側が他端側よりも鉛直方向の上方に位置する転動面を有する可動部材と、
前記水平方向および前記鉛直方向の双方に交差する移動方向に前記可動部材を移動させる可動部材制御手段と、
前記可動部材に対して前記移動方向に対向して設けられる透過部材と、
前記透過部材に設けられ、前記可動部材のうち前記移動方向の先端に位置する先端部の近傍に形成された開口部と、
を備え、
前記転動面には、第1の部位と、前記第1の部位よりも前記他端側に位置し、前記移動方向の長さが前記第1の部位よりも短い第2の部位とが設けられ
前記可動部材の前記先端部における前記鉛直方向の厚さは、前記第1の部位と前記第2の部位とで異なることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、始動口に遊技球が入球したことに基づいて大役抽選が行われ、この大役抽選により大当たりに当選すると、大入賞口が開放される大役遊技が実行される遊技機が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-087320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の大入賞口や、所謂電チューと呼ばれる始動口等の入賞口が開閉制御する際に、遊技球が可動部材によって挟み込まれ、球詰まりが発生するおそれがある。
【0005】
本発明は、球詰まりの発生を抑制することができる遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、水平方向の一端側が他端側よりも鉛直方向の上方に位置する転動面を有する可動部材と、前記水平方向および前記鉛直方向の双方に交差する移動方向に前記可動部材を移動させる可動部材制御手段と、前記可動部材に対して前記移動方向に対向して設けられる透過部材と、前記透過部材に設けられ、前記可動部材のうち前記移動方向の先端に位置する先端部の近傍に形成された開口部と、を備え、前記転動面には、第1の部位と、前記第1の部位よりも前記他端側に位置し、前記移動方向の長さが前記第1の部位よりも短い第2の部位とが設けられ、前記可動部材の前記先端部における前記鉛直方向の厚さは、前記第1の部位と前記第2の部位とで異なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、球詰まりの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態における遊技機の開放状態の斜視図である。
図2】遊技盤の斜視図である。
図3】ユニットの部分正面図である。
図4】可動部材の斜視図である。
図5】可動部材の正面図である。
図6】ユニットの背面斜視図である。
図7】第1の挟み込み態様を示す概略図である。
図8】第2の挟み込み態様を示す概略図である。
図9】第3の挟み込み態様を示す第1の概略図である。
図10】第3の挟み込み態様を示す第2の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0012】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0013】
また、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する不図示の操作ハンドルが設けられており、遊技者が操作ハンドルを回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドルの回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。
【0014】
図2は、遊技盤8の斜視図である。上記発射機構によって発射された遊技球は、図2に示す、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0015】
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0016】
また、遊技領域16を構成する遊技盤8には、ネジにて螺合させることで、ユニット100が取り付けられる。
【0017】
図3は、ユニット100の部分拡大図である。図3に示すように、ユニット100には、透過部材102、可動部材200、および、始動口300が設けられている。
【0018】
可動部材200は、不図示の可動部材ソレノイドによって移動方向(図3中、Y軸方向)に移動可能に配置されている。なお、可動部材ソレノイドは、遊技の進行を制御する不図示の主制御基板(可動部材制御手段)によって制御される。
【0019】
具体的には、可動部材200は、ユニット100の前面側(図3中、Y軸方向の手前側)と、ユニット100の背面側(図3中、Y軸方向の奥側)との間を移動可能に配置されている。換言すれば、可動部材200は、水平方向(図3中、X軸方向)および鉛直方向(図3中、Z軸方向)の双方に交差する移動方向(図3中、Y軸方向)に沿って移動可能に配置されている。
【0020】
移動方向は、遊技盤8の厚さ方向、換言すれば、遊技盤8と透過板10との対向方向である。可動部材200は、遊技盤8の前面よりも背面側に没入した退避位置と、退避位置よりも遊技盤8の前面から透過板10側に突出した突出位置との間を移動可能に設けられている。以下では、移動方向(Y軸方向)のうち、突出位置から退避位置へ向かう方向を退避方向と呼び、退避位置から突出位置へ向かう方向を突出方向と呼ぶ。
【0021】
また、可動部材200に対して、移動方向(図3中、Y軸方向)、より厳密には突出方向に対向して透過部材102が設けられている。透過部材102は、透過性を有する素材であればよく、例えば、樹脂製、または、ガラス製とすることができる。
【0022】
また、透過部材102には、開口部104が設けられている。開口部104は、可動部材200のうち、突出方向の先端に位置する先端部202a、202bの近傍に形成されている。また、開口部104は、先端部202a、202bに対して移動方向(図3中、Y軸方向)に対向して設けられている。
【0023】
図4は、可動部材200の斜視図である。また、図5は、可動部材200の正面図である。図4図5に示すように、可動部材200は、上面に遊技球が転動可能な転動面204を有している。つまり、転動面204は、鉛直方向の上方に臨む。転動面204上を転動した遊技球は、始動口300へと入球することが可能となる。
【0024】
具体的には、図5に示すように、転動面204は、水平方向(図5中、X軸方向)の一端側(図5における右側)が他端側(図5における左側)よりも鉛直方向(図5中、Z軸方向)の上方に位置している。換言すれば、図3に示すように、転動面204は、始動口300側に向かって鉛直方向の位置が低くなるように傾斜している。
【0025】
また、図5に示すように、先端部202aおよび先端部202bも、転動面204と同様に、始動口300側に向かって鉛直方向の位置が低くなるように傾斜している。
【0026】
また、図4図5に示すように、転動面204には、第1の部位(領域)A1と、第2の部位(領域)A2とが設けられている。図5に示すように、第1の部位A1は、水平方向(図5中、X軸方向)の一端側(図5における右側)に位置し、第2の部位A2は、水平方向(図5中、X軸方向)の他端側(図5における左側)に位置している。すなわち、転動面204には、第1の部位A1と、第1の部位A1よりも他端側に位置する第2の部位A2とが設けられる。
【0027】
図4図5に示すように、第1の部位A1の水平方向(図4図5中、Y軸方向)の長さと、第2の部位A2の水平方向(図4図5中、Y軸方向)の長さとが異なるように形成されている。
【0028】
本実施形態では、第1の部位A1の水平方向(図4図5中、Y軸方向)の長さの方が、第2の部位A2の水平方向(図4図5中、Y軸方向)の長さよりも短くなるように形成されている。
【0029】
また、図4に示すように、第1の部位A1には先端部202aが含まれ、第2の部位A2には先端部202bが含まれる。第1の部位A1における可動部材200の先端部202aの鉛直方向の厚さT1と、第2の部位A2における可動部材200の先端部202bの鉛直方向の厚さT2とが異なる。
【0030】
本実施形態では、可動部材200の先端部202aの鉛直方向の厚さT1の方が、可動部材200の先端部202bの鉛直方向の厚さT2よりも厚くなるように形成されている。
【0031】
また、図4に示すように、第1の部位A1における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL1と、第2の部位A2における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL2とが異なるように形成されている。
【0032】
本実施形態では、第1の部位A1における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL1の方が、第2の部位A2における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL2よりも長くなるように形成されている。
【0033】
また、図4に示すように、先端部202aの端面は、鉛直方向(図4中、Z軸方向)の下方に向けて起立するように形成されている。また、先端部202aは、転動面204の移動方向に向かって先細り形状となるように形成されている。
【0034】
また、図4図5に示すように、可動部材200は、可動部材200が退避位置に配される際に、始動口300を塞ぐものである突出部206を備える。これにより、可動部材200が退避位置に配される際に、始動口300に遊技球が入球するおそれを抑制することが可能となる。
【0035】
突出部206は、水平方向(図4および図5中、X軸方向)の他端側(図5における左側)に配置されており、鉛直方向(図4および図5中、Z軸方向)の上方に突出した柱状の部材である。突出部206は、第2の部位A2よりも、さらに可動部材200の他端側(図5における左側)に配置されている。
【0036】
図6は、ユニット100の背面斜視図である。図6に示すように、透過部材102の開口部104の上辺には、第1のテーパー部106と第2のテーパー部110とが形成されている。第1のテーパー部106の水平方向の位置は、可動部材200の第1の部位A1の水平方向の位置と少なくとも一部が重なる。第2のテーパー部110の水平方向の位置は、可動部材200の第2の部位A2の水平方向の位置と少なくとも一部が重なる。
【0037】
なお、第1のテーパー部106および第2のテーパー部110は、突出位置にある可動部材200の転動面204と鉛直方向に対向してもよい。また、第1のテーパー部106および第2のテーパー部110は、突出位置にある可動部材200の転動面204よりも、突出方向に位置してもよい。
【0038】
図6に示すように、第1のテーパー部106の水平方向(図6中、Y軸方向)の長さと、第2のテーパー部110の水平方向(図6中、Y軸方向)の長さとが異なるように形成されている。
【0039】
本実施形態では、第1のテーパー部106の水平方向(図6中、Y軸方向)の長さの方が、第2のテーパー部110の水平方向(図6中、Y軸方向)の長さよりも短い。
【0040】
また、第1のテーパー部106は、第1上部テーパー部107a、第1中部材107b、第1下部テーパー部107c、第2上部テーパー部108a、第2中部テーパー部108b、第2下部テーパー部108cを備えている。
【0041】
第1上部テーパー部107aは、鉛直方向の下方側が、鉛直方向の上方側よりも、ユニット100の背面側に位置するように傾斜している。
【0042】
第1中部材107bは、第1上部テーパー部107aの鉛直方向(図6中、Z軸方向)における下方に接続され、鉛直方向に沿って延在する。
【0043】
第1下部テーパー部107cは、第1中部材107bの鉛直方向(図6中、Z軸方向)における下方に接続される。第1下部テーパー部107cは、鉛直方向の下方側が、鉛直方向の上方側よりも、ユニット100の前面側に位置するように傾斜している。
【0044】
第2上部テーパー部108aは、第1上部テーパー部107aの水平方向(図6中、X軸方向)に接続され、水平方向(図6中、X軸方向)における第1上部テーパー部107a側の一端よりも、第2のテーパー部110側の他端の方が、ユニット100の前面側に位置するように傾斜している。
【0045】
第2中部テーパー部108bは、第1中部材107bの水平方向(図6中、X軸方向)に接続され、水平方向(図6中、X軸方向)における第1中部材107b側の一端よりも、第2のテーパー部110側の他端の方が、ユニット100の前面側に位置するように傾斜している。
【0046】
第2下部テーパー部108cは、第1下部テーパー部107cの水平方向(図6中、X軸方向)に接続され、水平方向(図6中、X軸方向)における第1下部テーパー部107c側の一端よりも、第2のテーパー部110側の他端の方が、ユニット100の前面側に位置するように傾斜している。また、第2下部テーパー部108cは、鉛直方向の下方側が、鉛直方向の上方側よりも、ユニット100の前面側に位置するように傾斜している。
【0047】
また、第2のテーパー部110は、鉛直方向の下方側が、鉛直方向の上方側よりも、ユニット100の前面側に位置するように傾斜するテーパー面110aを備えている。
【0048】
図7は、第1の挟み込み態様を示す概略図である。図7は、可動部材ソレノイドによって可動部材200がユニット100の背面側から前面側に向け、突出方向に作動した場合に、遊技球Pが透過部材102と可動部材200とによって挟み込まれた場合の一態様について示している。
【0049】
図7において線分S1は、遊技球Pと第1のテーパー部106との接点、および、遊技球Pと可動部材200の先端部202aとの接点を結んだものである。また、図7において、点Tは、遊技球Pの重心位置を示すものである。
【0050】
図7に示すように、第1の挟み込み態様では、遊技球の重心位置(点T)が、線分S1よりも下方に位置している。そのため、遊技球Pには、図7における矢印W1方向に応力が作用する。上記したように、先端部202aの近傍に形成に開口部104が形成されている。これにより、遊技球が矢印W1方向に向かって落下するのに、十分な空間が確保される。
【0051】
そのため、第1の挟み込み態様が生じた場合、遊技球が矢印W1方向に向かって落下可能となり、遊技球の挟み込みが解消され、球詰まりを抑制することが可能となる。
【0052】
図8は、第2の挟み込み態様を示す概略図である。図8は、可動部材ソレノイドによって可動部材200がユニット100の背面側から前面側に向け、突出方向に作動した場合に、遊技球Pが透過部材102と可動部材200とによって挟み込まれた場合の一態様について示している。
【0053】
図8において線分S2は、遊技球Pと第1のテーパー部106との接点、および、遊技球Pと可動部材200の先端部202aとの接点を結んだものである。図8に示すように、第2の挟み込み態様では、遊技球の重心位置(点T)が、線分S2よりも上方に位置している。そのため、遊技球Pには、図8における矢印W2方向に応力が作用し、遊技球Pが矢印W2方向に転動する。この場合、遊技球Pは、可動部材200の転動面204上を転動することとなる。
【0054】
このように、第2の挟み込み態様が生じた場合、遊技球が矢印W2方向に向かって転動可能となり、遊技球の挟み込みが解消されるため、球詰まりを抑制することが可能となる。
【0055】
図9は、第3の挟み込み態様を示す第1の概略図である。図9は、可動部材ソレノイドによって可動部材200がユニット100の背面側から前面側に向け、突出方向に作動した場合に、遊技球Pが透過部材102と可動部材200とによって挟み込まれた場合の一態様について示している。
【0056】
図9において線分S3は、遊技球Pと第1のテーパー部106との接点、および、遊技球Pと可動部材200の先端部202aとの接点を結んだものである。図9に示すように、第3の挟み込み態様では、遊技球の重心位置(点T)が、線分S3上に位置している。そのため、遊技球Pが透過部材102と可動部材200とによって挟み込まれた状態が均衡してしまう。
【0057】
図10は、第3の挟み込み態様を示す第2の概略図である。上記したように、本実施形態では、始動口300側に向かって鉛直方向の位置が低くなるように傾斜するように形成されている。そのため、透過部材102と可動部材200とによって挟み込まれた遊技球Pは、図10(a)に示すように、先端部202aの傾斜に沿って、第1の部位A1から第2の部位A2へ向かって転がることとなる。
【0058】
また、図4に示すように、本実施形態では、第1の部位A1における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL1の方が、第2の部位A2における可動部材200の転動面204の移動方向(図4中、Y軸方向)の長さL2よりも長くなるように形成されている。さらに、可動部材200の先端部202aの鉛直方向の厚さT1の方が、可動部材200の先端部202bの鉛直方向の厚さT2よりも厚くなるように形成されている。
【0059】
そのため、図10(b)に示すように、遊技球Pが第2の部位A2に到達すると、遊技球Pが自重により鉛直方向下方に落下することとなる。このとき、さらに、可動部材ソレノイドにより動作する可動部材200の先端部202bによって遊技球Pが押し下げられることとなる。このように、第3の挟み込み態様が生じた場合についても、遊技球の挟み込みが解消されるため、球詰まりを抑制することが可能となる。
【0060】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0061】
なお、上記実施形態では、始動口300を開閉する可動部材200について示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、大入賞口を開閉する可動部材に本発明を適応してもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 遊技機
102 透過部材
104 開口部
200 可動部材
204 転動面
202a 先端部
202b 先端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10