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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】空調システムおよびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/49 20180101AFI20240604BHJP
【FI】
F24F11/49
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022522625
(86)(22)【出願日】2020-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 KR2020011420
(87)【国際公開番号】W WO2021153870
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0010248
(32)【優先日】2020-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジソン
(72)【発明者】
【氏名】サ,ヨンチョル
(72)【発明者】
【氏名】ソン,チウ
(72)【発明者】
【氏名】シン,イルユン
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-035090(JP,A)
【文献】実開平04-053127(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0107683(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機および室外熱交換器が備えられ、冷媒が循環する室外機と、
流体が供給される数の室内機と、
前記冷媒と流体の間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器と前記室内機を連結し、前記熱交換器と前記室内機で流体の循環をガイドする室内機配管と、
前記室内機配管に設置され、流体の循環を強制する数のポンプと、
前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングする前、前記数の室内機の負荷を測定する室内機負荷測定装置であって、前記室内機配管に設置され、前記ポンプと前記室内機を循環する流体の流量を測定する流量計を含む室内機負荷測定装置と、
前記流量計で測定された流量に基づいて室内機の負荷を決定する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記複数の室内機に対しそれぞれ測定された流量の順位を決定し、前記決定された順位に応じて前記複数のポンプと前記複数の室内機のマッピングを決定する、空調システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記測定された流量の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、
前記測定された流量の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングする、請求項1に記載の空調システム。
【請求項3】
前記流量計は、数個備えられ、
前記数個の流量計は、前記数の室内機に連結される数の室内機配管にそれぞれ設置される、請求項1に記載の空調システム。
【請求項4】
前記室内機負荷測定装置は、
前記ポンプに電気的に連結され、前記ポンプから出力される消費電力を測定する消費電力測定器を含む、請求項1に記載の空調システム。
【請求項5】
前記消費電力測定器で測定された消費電力に基づいて室内機の負荷を決定する制御部をさらに含み、
前記制御部は、前記数の室内機に対しそれぞれ測定された消費電力の順位を決定し、前記決定された順位に応じて前記数のポンプと前記数の室内機のマッピングを決定する、請求項4に記載の空調システム。
【請求項6】
前記制御部は、
前記測定された消費電力の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、
前記測定された消費電力の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングする、請求項5に記載の空調システム。
【請求項7】
前記室内機配管は、前記数の室内機に対応して数個備えられ、
前記数個の室内機配管には、前記数の室内機に流体の供給を選択的に許容するバルブがそれぞれ設置される、請求項1に記載の空調システム。
【請求項8】
前記流体は、水を含む、請求項1に記載の空調システム。
【請求項9】
圧縮機および室外熱交換器が備えられ、冷媒が循環する室外機と、流体が供給される数の室内機と、前記冷媒と流体の間で熱交換を行う熱交換器と、前記室内機への流体の供給を強制する数のポンプと、を含む空調システムの制御方法であって、
前記数のポンプのうちいずれか1つのポンプと、前記数の室内機を順次連結して前記ポンプを駆動するステップと、
前記ポンプの駆動時に測定される数の室内機の負荷を決定するステップと、
前記決定された数の室内機の負荷に関する順位を決定し、前記順位に基づいて前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするステップと、を含む空調システムの制御方法。
【請求項10】
前記数の室内機の負荷を決定するステップは、
室内機負荷測定装置を利用して前記数の室内機の負荷を測定するステップを含む、請求項9に記載の空調システムの制御方法。
【請求項11】
前記室内機負荷測定装置は、
前記ポンプと前記室内機を循環する流体の量を測定する流量計または前記ポンプの消費電力を測定する消費電力測定器を含む、請求項10に記載の空調システムの制御方法。
【請求項12】
前記順位に基づいて前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするステップは、
前記数の室内機の負荷に関する順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、
前記数の室内機の負荷に関する順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングする、請求項9に記載の空調システムの制御方法。
【請求項13】
前記数の室内機は、第1~4室内機を含み、
前記数のポンプは、第1、2ポンプを含み、
前記決定された順位のうち第1、4順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、第2、3順位に該当する2つの室内機を第2ポンプにマッピングする、請求項11に記載の空調システムの制御方法。
【請求項14】
冷媒が循環する室外機と、
流体が供給される数の室内機と、
前記冷媒と流体の間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器と前記室内機を連結する室内機配管と、
前記室内機配管に設置され、流体の循環を強制する数のポンプと、
前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングする前、前記数の室内機の負荷を測定し、前記ポンプと前記室内機を循環する流体の流量を測定する流量計と、前記ポンプから出力される消費電力を測定する消費電力測定器と、を含む室内機負荷測定装置と、
前記複数の室内機に対しそれぞれ測定された負荷の順位を決定する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記決定された順位に応じて前記複数のポンプと前記複数の室内機のマッピングを決定する、空調システム。
【請求項15】
前記制御部は、
前記測定された負荷の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、
前記測定された負荷の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングする、請求項14に記載の空調システム。
【請求項16】
前記室内機配管は、前記数の室内機に対応して数個備えられ、
前記数個の室内機配管には、前記数の室内機に流体の供給を選択的に許容するバルブがそれぞれ設置される、請求項14に記載の空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調システムおよびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空調装置は、所定空間の空気を用途、目的に応じて最も適合した状態に維持するための機器である。一般的に、前記空調装置は、圧縮機、凝縮器、膨張装置および蒸発器を含み、冷媒の圧縮、凝縮、膨張および蒸発過程を行う冷凍サイクルが駆動され、前記所定空間を冷房または暖房することができる。
【0003】
空調装置が冷房運転を行う場合、室外機に備えられる室外熱交換器が凝縮器の機能をし、室内機に備えられる室内熱交換器が蒸発器の機能をする。反面、空調装置が暖房運転を行う場合、前記室内熱交換器が凝縮器の機能をし、前記室外熱交換器が蒸発器の機能をする。
【0004】
最近では、環境規制政策により空調装置に使用される冷媒の種類を制限し、冷媒の使用量を減らしている傾向にある。
【0005】
冷媒の使用量を減らすために、冷媒と所定の流体の間で熱交換を行って冷房または暖房を行う技術が提案されている。一例として、前記所定の流体には水が含まれ得る。
【0006】
先行文献である米国特許US 2016-0245561 A1(公開日:2016年08月25日、発明の名称:冷却サイクル機構)には、冷媒と水の熱交換を通じて冷房または暖房を行う空調装置が開示される。
【0007】
具体的に、前記先行文献に開示された空調装置は、分配器に接続される数の室内機の容量を決定し、前記決定された容量に基づいて前記分配器内に備えられる数のポンプに対し負荷を分配する思想が開示される。
【0008】
ただし、前記先行文献の場合、数の室内機の容量のみを考慮してポンプに負荷を分配し、前記ポンプの負荷に影響を及ぼしかねない室内機別の設置条件、例えば室内配管の長さまたは配管付属品等を考慮しないので、数のポンプに対し負荷を均等に分配できない問題点が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記のような問題点を改善するために提案されたものとして、数のポンプが備えられて数の室内機に水の循環を強制する空調システムにおいて、数の室内機の設置条件を考慮してポンプ別の負荷を均等に分配し、これにより、システムの負荷能力を確保し、消費電力を節減できる空調システムを提供することを目的とする。
【0010】
また、ポンプの負荷を均等に分配するために室内機別に循環する水の容量を測定する測定装置を備えて、室内機の負荷を決定する空調システムを提供することを目的とする。
【0011】
別の例として、前記ポンプの負荷を均等に分配するために室内機別に消費される電力を測定する測定装置を備えて、室内機の負荷を決定する空調システムを提供することを目的とする。
【0012】
また、前記測定装置で測定された値を利用して室内機の順位を決定し、前記決定された室内機の順位を利用して、数のポンプと数の室内機をマッピングできる空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記のような目的を達成するための本発明の実施例に係る空調装置は、室内機の容量、ポンプから室内機に連結される室内配管の長さ等を考慮して室内機別の負荷を決定し、決定された負荷に基づいて数の室内機と数のポンプをマッピングすることができる。
【0014】
一例として、前記室内機別の負荷を決定するために、ポンプと各室内機を1室ずつ連結し、前記ポンプを設定出力で作動させる時前記室内機を循環する水の流量を測定する測定装置を備えることができる。
【0015】
別の例として、前記室内機別の負荷を決定するために、ポンプと各室内機を1室ずつ連結し、前記ポンプを設定出力で作動させる時前記ポンプの消費電力を測定する測定装置を備えることができる。
【0016】
前記決定された室内機別の負荷に基づいて、負荷が最も大きい室内機と負荷が最も小さい室内機を第1ポンプにマッピングし、負荷が中間程度である室内機を第2ポンプにマッピングすることで、第1、2ポンプに均等に負荷が分配され得る。
【0017】
結局、第1、2ポンプを循環する水の容量が等しく形成され、これにより、システムの運転効率を改善し、ポンプの故障を防止することで、システムの耐久性を確保することができる。
【0018】
本発明の実施例に係る空調システムは、圧縮機および室外熱交換器が備えられ、冷媒が循環する室外機と、水が供給される数の室内機と、前記冷媒と水の間で熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器と前記室内機を連結し、前記熱交換器と前記室内機で水の循環をガイドする室内機配管と、前記室内機配管に設置され、水の循環を強制する数のポンプと、前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするとき、前記数の室内機の容量および前記室内機配管の長さに基づいて前記数の室内機の負荷を測定する室内機負荷測定装置とを含むことができる。
【0019】
前記室内機負荷測定装置は、前記室内機配管に設置され、前記ポンプと前記室内機を循環する水の流量を測定する流量計を含むことができる。
【0020】
前記流量計で測定された流量に基づいて室内機の負荷を決定する制御部をさらに含むことができる。
【0021】
前記制御部は、前記数の室内機に対しそれぞれ測定された流量の順位を決定し、前記決定された順位に応じて前記数のポンプと前記数の室内機のマッピングを決定することができる。
【0022】
前記制御部は、前記測定された流量の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、前記測定された流量の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングすることができる。
【0023】
前記流量計は、数個備えられ、前記数個の流量計は、前記数の室内機に連結される数の室内機配管にそれぞれ設置されてもよい。
【0024】
前記室内機負荷測定装置は、前記ポンプに電気的に連結され、前記ポンプから出力される消費電力を測定する消費電力測定器を含むことができる。
【0025】
前記消費電力測定器で測定された消費電力に基づいて室内機の負荷を決定する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記数の室内機に対しそれぞれ測定された消費電力の順位を決定し、前記決定された順位に応じて前記数のポンプと前記数の室内機のマッピングを決定することができる。
【0026】
前記制御部は、前記測定された消費電力の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、前記測定された消費電力の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングすることができる。
【0027】
前記室内機配管は、前記数の室内機に対応して数個備えられ、前記数個の室内機配管には、前記数の室内機に水の供給を選択的に許容するバルブがそれぞれ設置されてもよい。
【0028】
別の側面による空調システムの制御方法は、圧縮機および室外熱交換器が備えられ、冷媒が循環する室外機と、水が供給される数の室内機と、前記冷媒と水の間で熱交換を行う熱交換器と、前記室内機への水の供給を強制する数のポンプとを含む空調システムの制御方法であって、前記数のポンプのうちいずれか1つのポンプと、前記数の室内機を順次連結して前記ポンプを駆動するステップを含む。
【0029】
前記制御方法は、前記ポンプの駆動時に測定される数の室内機の負荷を決定するステップと、前記決定された数の室内機の負荷に関する順位を決定し、前記順位に基づいて前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするステップをさらに含むことができる。
【0030】
前記数の室内機の負荷を決定するステップは、室内機負荷測定装置を利用して前記数の室内機の負荷を測定するステップを含むことができる。
前記室内機負荷測定装置は、前記ポンプと前記室内機を循環する水の量を測定する流量計または前記ポンプの消費電力を測定する消費電力測定器を含むことができる。
【0031】
前記順位に基づいて前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするステップは、前記数の室内機の負荷に関する順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、前記数の室内機の負荷に関する順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングすることができる。
【0032】
前記数の室内機は、第1~4室内機を含み、前記数のポンプは、第1、2ポンプを含み、前記決定された順位のうち第1、4順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、第2、3順位に該当する2つの室内機を第2ポンプにマッピングすることができる。
【0033】
別の側面による空調システムは、冷媒が循環する室外機と、水が供給される数の室内機と、前記冷媒と水の間で熱交換を行う熱交換器と、前記熱交換器と前記室内機を連結する室内機配管と、前記室内機配管に設置され、水の循環を強制する数のポンプと、前記数の室内機と前記数のポンプをマッピングするとき、前記数の室内機の負荷を測定する室内機負荷測定装置とを含むことができる。
【0034】
前記室内機負荷測定装置は、前記ポンプと前記室内機を循環する水の流量を測定する流量計または前記ポンプから出力される消費電力を測定する消費電力測定器を含むことができる。
【0035】
前記数の室内機に対しそれぞれ測定された負荷の順位を決定する制御部をさらに含み、前記制御部は、前記決定された順位に応じて前記数のポンプと前記数の室内機のマッピングを決定することができる。
【0036】
前記制御部は、前記測定された負荷の順位のうち最も高い順位と最も低い順位に該当する2つの室内機を第1ポンプにマッピングし、前記測定された負荷の順位のうち中間順位に該当する他の2つの室内機を第2ポンプにマッピングすることができる。
【発明の効果】
【0037】
上記のような構成を有する本発明の実施例に係る空調装置によれば、次のような効果がある。
【0038】
第一、数の室内機の設置条件を考慮してポンプ別の負荷を均等に分配することができるので、システムの負荷能力を確保し、消費電力を節減できる。
【0039】
第二、一例として、室内機別に循環する水の容量を測定する測定装置を備えて室内機の負荷を決定することで、室内機の容量だけではなく、室内配管の長さおよび配管付属品の設置状況が全て考慮されて室内機の負荷が決定されるので、ポンプの負荷を均等に分配することができる。
【0040】
別の例として、室内機別に消費される電力を測定する測定装置を備えて室内機の負荷を決定することで、ポンプの負荷を均等に分配することができる。
第三、前記測定装置で測定された値を利用して室内機の順位を決定し、前記決定された室内機の順位を利用して、数のポンプと数の室内機をマッピングすることができるので、ポンプに作用する負荷を均等に分配することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の実施例に係る空調装置を示す概略図である。
図2】本発明の実施例に係る空調装置の構成を示すサイクル線図である。
図3】本発明の第1実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
図4a】本発明の第1実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図4b】本発明の第1実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図4c】本発明の第1実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図4d】本発明の第1実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図5】本発明の第1実施例に係る空調システムの構成を示すブロック図である。
図6】本発明の第1実施例に係る空調システムの制御方法を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1実施例に係る数のポンプと数の室内機がマッピングされた結果を示す概略図である。
図8a】室内機の容量のみを考慮してポンプの負荷を分配した結果を示すグラフである。
図8b】本発明の実施例により室内機の容量および室内配管の長さ等を考慮してポンプの負荷を分配した結果を示すグラフである。
図9】は、本発明の第2実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
図10】は、本発明の第3実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
図11a】本発明の第3実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図11b】本発明の第3実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図11c】本発明の第3実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図11d】本発明の第3実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図である。
図12】本発明の第3実施例に係る空調システムの制御方法を示すフローチャートである。
図13】本発明の第3実施例に係る数のポンプと数の室内機がマッピングされた結果を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の一部実施例を例示的な図面を参照して詳しく説明する。各図面において、同じ構成要素に対しては同じ符号を付する。また、本発明の実施例の説明において、係る公知構成または機能に対する具体的な説明が、本発明の実施例の理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0043】
また、本発明の実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いることができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素は他の構成要素に直接的に連結または接続される場合と、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」される場合を全て含む。
【0044】
図1は、本発明の実施例に係る空調装置を示す概略図であり、図2は、本発明の実施例に係る空調装置の構成を示すサイクル線図である。
【0045】
図1および図2を参照すると、本発明の実施例に係る空調装置1は、室外機10、室内機50および前記室外機10と前記室内機50に連結される熱交換装置100を含むことができる。
【0046】
前記室外機10と前記熱交換装置100は、第1流体によって流動的に連結される。一例として、前記第1流体は、冷媒を含むことができる。
【0047】
前記冷媒は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の冷媒側流路および前記室外機10を流動することができる。
【0048】
前記室外機10は、圧縮機11および室外熱交換器15を含むことができる。
【0049】
前記室外熱交換器15の一側には室外ファン16が備えられて外気を前記室外熱交換器15側に吹き込み、前記室外ファン16の駆動によって外気と前記室外熱交換器15の冷媒の間で熱交換が行われる。
【0050】
前記室外機10は、メイン膨張バルブ(EEV)18をさらに含むことができる。
【0051】
前記空調装置1は、前記室外機10と前記熱交換装置100を連結する連結配管20、25、27をさらに含むことができる。
【0052】
前記連結配管20、25、27は、高圧の気相冷媒が流動する機関(高圧機関)として第1室外機連結管20と、低圧の気相冷媒が流動する機関(低圧機関)として第2室外機連結管25と、液冷媒が流動する液管として第3室外機連結管27を含むことができる。
【0053】
即ち、前記室外機10と前記熱交換装置100は、「3配管連結構造」を有し、冷媒は3つの連結管20、25、27によって前記室外機10と前記熱交換装置100を循環することができる。
【0054】
前記熱交換装置100と前記室内機50は、第2流体によって流動的に連結される。一例として、前記第2流体は、水を含むことができる。
【0055】
前記水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の水側流路および前記室内機50を流動することができる。
【0056】
前記熱交換装置100は、数の熱交換器140、141、142、143を含むことができる。前記熱交換器は、一例として板状熱交換器を含むことができる。
【0057】
前記室内機50は、数の室内機61、62、63、64を含むことができる。
【0058】
本実施例で、前記数の室内機61、62、63、64の台数には制限はなく、図1では、一例として、4つの室内機61、62、63、64が熱交換装置100に連結されたものが図示される。
【0059】
前記数の室内機61、62、63、64は、第1室内機61、第2室内機62、第3室内機63および第2室内機64を含むことができる。
前記空調装置1は、前記熱交換装置100と前記室内機50を連結する配管30、31、32、33をさらに含むことができる。前記配管30、31、32、33は、水が流動する水配管からなることができる。
【0060】
前記配管30、31、32、33は、前記熱交換装置100と各室内機61、62、63、64を連結する第1室内機連結管30、第2室内機連結管31、第3室内機連結管32および第4室内機連結管33を含むことができる。
水は、前記室内機連結管30、31、32、33を介して前記熱交換装置100と前記室内機50を循環することができる。勿論、前記室内機の台数が増えると、前記熱交換装置100と室内機を連結する配管の数は増えることになる。
【0061】
このような構成によれば、前記室外機10と前記熱交換装置100を循環する冷媒と、前記熱交換装置100と前記室内機50を循環する水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器140、141、142、143を通じて熱交換される。
【0062】
前記熱交換を通じて冷却または加熱された水は、前記室内機50に備えられる室内熱交換器61a、62a、63a、64aと熱交換して室内空間の冷房または暖房を行うことができる。
【0063】
前記数の熱交換器140、141、142、143は、前記数の室内機61、62、63、64の数と同じ数で備えられてもよい。または1つの熱交換器に2台以上の室内機が連結されることも可能である。
【0064】
以下では、前記熱交換装置100に対して図面を参照して詳しく説明するようにする。
【0065】
前記熱交換装置100は、各室内機61、62、63、64と流動的に連結される第1熱交換器~第4熱交換器140、141、142、143を含むことができる。
【0066】
前記第1熱交換器~第4熱交換器140、141、142、143は、同じ構造で形成されてもよい。
【0067】
前記各熱交換器140、141、142、143は、一例として板状熱交換器を含むことができ、水流路と冷媒流路が交互に積層されるように構成されてもよい。
【0068】
前記各熱交換器140、141、142、143は、冷媒流路140a、141a、142a、143aと水流路140b、141b、142b、143bを含むことができる。
【0069】
各冷媒流路140a、141a、142a、143aは、前記室外機10と流動的に連結され、前記室外機10から排出された冷媒が前記冷媒流路140a、141a、142a、143aに流入し、前記冷媒流路140a、141a、142a、143aを通過した冷媒が前記室外機10に流入することができる。
【0070】
各水流路140b、141b、142b、143bは、各室内機61、62、63、64と連結され、各室内機61、62、63、64から排出された水が前記水流路140b、141b、142b、143bに流入し、前記水流路140b、141b、142b、143bを通過した水が前記各室内機61、62、63、64に流入することができる。
【0071】
前記熱交換装置100は、第1サービスバルブ21を通じて前記第1室外機連結管20に接続される第1連結配管131を含む。前記第1連結配管131は、前記熱交換装置100の内部に延長され、第1バルブ装置120の第1ポートに連結される。
【0072】
前記熱交換装置100は、第2サービスバルブ26を通じて前記第2室外機連結管25に接続される第3連結配管133をさらに含む。前記第3連結配管133は、前記熱交換装置100の内部に延長され、前記第1バルブ装置120の第3ポートに連結される。
【0073】
前記熱交換装置100は、第3サービスバルブ28を通じて前記第3室外機連結管27に接続される第4連結配管134をさらに含む。前記第4連結配管134は、前記熱交換装置100の内部に延長され、前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141に連結される。
【0074】
前記熱交換装置100は、第3サービスバルブ28を通じて前記第3室外機連結管27に接続される第7連結配管137をさらに含む。前記第7連結配管137は、前記熱交換装置100の内部に延長され、前記第3熱交換器142および前記第2熱交換器143に連結される。
【0075】
前記第7連結配管137は、前記第4連結配管134の第3分岐部134aから延長されて前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143に連結される。即ち、前記第4連結配管134および前記第7連結配管137は、前記第3サービスバルブ28から延長される配管から分岐する配管であってもよい。
【0076】
前記第1~第3室外機連結管20、25、27は、前記第1~第3サービスバルブ21、26、28を通じて前記熱交換装置100に接続されることで、前記室外機10と前記熱交換装置100は「3配管連結」が完成される。
前記第1熱交換器140は、第1冷媒流路140aおよび第1水流路140bを含む。前記第1冷媒流路140aの一側部は、第2連結配管132に連結される。前記第2連結配管132は、前記第1バルブ装置120の第2ポートから延長されて前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141に連結される。
【0077】
前記第1冷媒流路140aの他側部は、前記第4連結配管134に連結される。前記第4連結配管134は、前記第3サービスバルブ28から延長されて前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141に連結される。即ち、前記第1冷媒流路140aの両側部は、前記第2連結配管132および前記第4連結配管134に連結される。
【0078】
前記第2熱交換器141は、第2冷媒流路141aおよび第2水流路141bを含む。前記第2冷媒流路141aの一側部は、前記第2連結配管132に連結される。前記第2連結配管132は、分岐して前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141に連結される。
【0079】
前記第2冷媒流路141aの他側部は、前記第4連結配管134に連結される。前記第2冷媒流路141aの両側部は、前記第2連結配管132および前記第4連結配管134に連結される。前記第4連結配管134は、分岐して前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141に連結される。
【0080】
前記室外機10から排出された冷媒は、前記第1連結配管131および前記第1バルブ装置120を経由して前記第1冷媒流路140aおよび前記第2冷媒流路141aに流入することができ、前記第1冷媒流路140aおよび前記第2冷媒流路141aを通過した冷媒は、前記第4連結配管134を経由して前記室外機10に流入することができる。
【0081】
前記第3熱交換器142は、第3冷媒流路142aおよび第3水流路142bを含む。前記第3冷媒流路142aの一側部は、第6連結配管136に連結される。前記第6連結配管136は、第2バルブ装置125の第2ポートから延長されて前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143に連結される。
【0082】
前記第3冷媒流路142aの他側部は、前記第7連結配管137に連結される。前記第7連結配管137は、前記第3サービスバルブ28から延長されて前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143に連結される。即ち、前記第3冷媒流路142aの両側部は、前記第6連結配管136および前記第7連結配管137に連結される。
【0083】
前記第4熱交換器143は、第4冷媒流路143aおよび第4水流路143bを含む。前記第4冷媒流路143aの一側部は、前記第6連結配管136に連結される。前記第6連結配管136は、分岐して前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143に連結される。
【0084】
前記第4冷媒流路143aの他側部は、前記第7連結配管137に連結される。前記第4冷媒流路143aの両側部は、前記第6連結配管136および前記第7連結配管137に連結される。前記第7連結配管137は、分岐して前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143に連結される。
【0085】
前記室外機10から排出された冷媒は、前記第1連結配管131および前記第2バルブ装置125を経由して前記第3冷媒流路142aおよび前記第4冷媒流路143aに流入することができ、前記第3冷媒流路142aおよび前記第4冷媒流路143aを通過した冷媒は、前記第7連結配管137を経由して前記室外機10に流入することができる。
【0086】
前記第1連結配管131には、第1分岐部131aが形成される。
【0087】
前記熱交換装置100は、前記第1分岐部131aに連結されて第2バルブ装置125に延長される第5連結配管135をさらに含む。前記第5連結配管135は、前記第2バルブ装置125の第1ポートに接続される。
【0088】
前記第3連結配管133には、第2分岐部133aが形成される。
前記熱交換装置100は、前記第2分岐部133aに連結されて第2バルブ装置125に延長される第8連結配管138をさらに含む。前記第8連結配管138は、前記第2バルブ装置125の第3ポートに接続される。
【0089】
前記熱交換装置100は、冷媒の流動方向を制御する第1バルブ装置120および第2バルブ装置125を含む。前記第1バルブ装置120および第2バルブ装置125は、4方バルブ(four-way valve)または3方バルブ(three-way valve)からなることができる。以下では、前記第1バルブ装置120および第2バルブ装置125が4方バルブからなったものを例として説明する。
【0090】
前記第1バルブ装置120は、前記第1連結配管131が接続される第1ポートと、前記第2連結配管132が接続される第2ポートおよび前記第3連結配管133が接続される第3ポートを含む。前記第1バルブ装置120の第4ポートは閉鎖されてもよい。
【0091】
前記第2バルブ装置125は、前記第5連結配管135が接続される第1ポートと、前記第6連結配管136が接続される第2ポートおよび前記第8連結配管138が接続される第3ポートを含む。前記第2バルブ装置125の第4ポートは閉鎖されてもよい。
【0092】
前記熱交換装置100は、冷媒を減圧するための膨張バルブ140、145をさらに含むことができる。前記膨張バルブ140、145は、電子膨張バルブ(Electronic Expansion Valve、EEV)を含むことができる。
【0093】
前記膨張バルブ140、145は、開度調節により前記膨張バルブ140、145を通る冷媒の圧力を降下させることができる。一例として、前記電子膨張バルブ140、145が完全に開放されると(full-open状態)冷媒は、減圧なしに通過することができ、前記膨張バルブ140、145の開度が小さくなると、冷媒は減圧される。前記冷媒の減圧される程度は、前記開度が小さくなるほど大きくなる。
【0094】
具体的に、前記膨張バルブ140、145は、前記第4連結配管134に設置される第1膨張バルブ140を含む。前記第1膨張バルブ140は、前記第3サービスバルブ38と前記第1冷媒流路140aまたは前記第2冷媒流路141aの間で、前記第4連結配管134の一地点に設置されてもよい。
【0095】
前記膨張バルブ140、145は、前記第7連結配管137に設置される第2膨張バルブ145をさらに含むことができる。
【0096】
前記熱交換装置100は、前記第1連結配管131と前記第3連結配管133を連結するバイパス配管205をさらに含むことができる。
【0097】
前記バイパス配管205は、冷房運転時に高圧機関内に液冷媒が溜まることを防止するための配管であると理解することができる。前記バイパス配管205の一側端部は、前記第1連結配管131の第1バイパス分岐部131bに連結され、他側端部は、前記第3連結配管133の第2バイパス分岐部133bに連結される。
【0098】
前記第1連結配管131を基準として、前記第1分岐部131aは、前記第1バイパス分岐部131bと前記第1バルブ装置120の第1ポートの間の一地点に形成されてもよい。
【0099】
前記第1連結配管131を基準として、前記第1バイパス分岐部131bは、前記第1サービスバルブ21と前記第1分岐部131aの間の一地点に形成されてもよい。
【0100】
前記第3連結配管133を基準として、前記第2分岐部133aは、前記第2バイパス分岐部133bと前記第1バルブ装置120の第3ポートの間の一地点に形成されてもよい。
【0101】
前記第3連結配管133を基準として、前記第2バイパス分岐部133bは、前記第2サービスバルブ26と前記第2分岐部133aの間の一地点に形成されてもよい。
【0102】
前記バイパス配管205には、配管の開閉を制御するバイパスバルブ212が設置される。一例として、前記バイパスバルブ212は、圧力損失が相対的に少ない2方バルブ(two-way valve)またはソレノイドバルブを含むことができる。
【0103】
前記バイパス配管205には、配管を流動する冷媒の中の老廃物を濾過するためのストレーナー211が備えられてもよい。一例として、前記ストレーナー212は、金属網からなることができる。前記ストレーナー212は、前記バイパスバルブ212と前記第1バイパス分岐部131bの間の一地点に配置されてもよい。
【0104】
前記バイパス配管205には、配管を流動する冷媒を減圧するための膨張装置213がさらに備えられることができる。一例として、前記膨張装置213は、毛細管現象を利用したキャピラリーチューブ(capillary tube)からなることができる。
【0105】
前記膨張装置213は、前記バイパスバルブ212と前記第2バイパス分岐部133bの間の一地点に配置されてもよい。従って、前記膨張装置213を通る冷媒の圧力が降下する。
【0106】
前記熱交換装置100は、前記各熱交換器140、141、142、143の水流路140b、141b、142b、143bに連結される熱交換器流入管および熱交換器排出管をさらに含むことができる。
【0107】
前記第1熱交換器140の第1熱交換器流入管と前記第2熱交換器141の第2熱交換器流入管は、第1共通流入管161から分岐することができる。前記第1共通流入管161には、第1ポンプ151が備えられてもよい。
【0108】
前記第3熱交換器142の第3熱交換器流入管と前記第4熱交換器143の第4熱交換器流入管は、第2共通流入管163から分岐することができる。前記第2共通流入管163には、第2ポンプ152が備えられてもよい。
【0109】
前記第1熱交換器140の第1熱交換器排出管と前記第2熱交換器141の第2熱交換器排出管は、第1共通排出管162から分岐することができる。
前記第3熱交換器142の第3熱交換器排出管と第4熱交換器143の第4熱交換器排出管は、第2共通排出管164から分岐することができる。
【0110】
前記第1共通流入管161には、第1合流管181が連結される。前記第2共通流入管163には、第2合流管182が連結される。
【0111】
前記第1共通排出管162には、第3合流管183が連結される。前記第2共通排出管164には、第4合流管184が連結される。
【0112】
前記第1合流管181には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第1水排出管171が連結される。前記第1水排出管171は、第1~4室内機に対応して前記第1合流管181から4つに分地されて第1~4室内機に連結される。
【0113】
前記第2合流管182には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第2水排出管172が連結される。前記第2水排出管172は、第1~4室内機に対応して前記第2合流管182から4つに分地されて第1~4室内機に連結される。
【0114】
前記第1水排出管171および前記第2水排出管172は並列配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通水排出管651、652、653、654に連結される。
【0115】
前記第1水排出管171、前記第2水排出管172および前記各共通水排出管651、652、653、654は、一例として3方バルブ173によって連結されてもよい。
【0116】
従って、前記3方バルブ173によって前記共通水排出管651、652、653、654の水は、前記第1水排出管171と前記第2水排出管172のうちいずれか1つを流動することができる。
【0117】
前記共通水排出管651、652、653、654は、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aの排出配管と連結される。
【0118】
前記第3合流管183は、第1~4室内機に対応して数個に分岐され、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入する水が流動することができる。前記第3合流管183を「第1室内機配管」と称することができる。
【0119】
前記第4合流管184は、第1~4室内機に対応して数個に分岐され、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入する水が流動することができる。前記第4合流管184を「第2室内機配管」と称することができる。
【0120】
前記数の第3合流管183および前記数の第4合流管184は並列配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通流入管611、621、631、641と連結される。
【0121】
前記第3合流管183には、第1バルブ166が備えられ、前記第4合流管184には、第2バルブ167が備えられてもよい。一例として、前記第1バルブ166および前記第2バルブ167は、それぞれオン/オフ制御が可能なソレノイドバルブからなることができる。
【0122】
前記第1ポンプ151が駆動するとき、前記第1バルブ166が開放されると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記数の第3合流管183を通じて分岐されて各室内機(第1~4室内機)に流動することができる。前記第1バルブ166を「第1室内機バルブ」と称することができる。
【0123】
前記第2ポンプ152が駆動するとき、前記第2バルブ167が開放されると、前記第2ポンプ152から排出された水は、前記数の第4合流管184を通じて分岐されて各室内機(第1~4室内機)に流動することができる。前記第1バルブ166を「第2室内機バルブ」と称することができる。
【0124】
説明の便宜を図り、前記第1熱交換器140および前記第2熱交換器141は「第1側熱交換器」と称することができる。また、前記第3熱交換器142および前記第4熱交換器143は「第2側熱交換器」と称することができる。
【0125】
図3は、本発明の第1実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
【0126】
図3を参照すると、本発明の実施例に係る空調システム1を設置した後試運転するとき、数の室内機の負荷を決定するために第1ポンプ151を駆動して第1ポンプ151と室内機を流動する水の量を決定することができる。勿論、前記第1ポンプ151ではなく第2ポンプ152を駆動して第2ポンプ152と室内機を流動する水の量を決定することも可能である。
【0127】
図3は、第1ポンプ151と第1~4室内機61、62、63、64の連結構造を簡略に示した概略図あり、前記第1ポンプ151は、室内機配管を通じて第1~4室内機61、62、63、64と連結される。説明の便宜を図り、前記室内機配管は、前記熱交換装置100から第1~4室内機配管に延長される配管として、第1共通流入管161、第1共通排出管162および第3合流管183等を合わせた配管として理解することができる。
【0128】
前記室内機配管183は、第1室内機61に連結される第1室内機配管210、第2室内機62に連結される第2室内機配管220、第3室内機63に連結される第3室内機配管230および第4室内機64に連結される第4室内機配管240を含む。
【0129】
前記第1室内機配管210の長さは第1長さL1、前記第2室内機配管220の長さは第2長さL2、前記第3室内機配管230の長さは第3長さL3、前記第4室内機配管240の長さは第4長さL4を形成することができる。
【0130】
一例として、前記第1長さL1は60m、前記第2長さL2は40m、前記第3長さL3は10m、前記第4長さL4は20mであってもよい。
【0131】
前記第1~4室内機61、62、63、64は、それぞれ異なる容量を有することができる。一例として、前記第1室内機61の容量は10kw、前記第2~4室内機62、63、64の容量は順に5kw、10kw、5kwを有することができる。
【0132】
前記室内機配管183には、上述した第1バルブ166が設置される。具体的に、前記第1バルブ166は、前記第1室内機配管210に設置される第1室内機バルブ166a、前記第2室内機配管220に設置される第2室内機バルブ166b、前記第3室内機配管230に設置される第3室内機バルブ166cおよび前記第4室内機配管240に設置される第4室内機バルブ166dを含む。
【0133】
そして、前記第1~4室内機配管210、220、230、240には、流量計200が設置されてもよい。具体的に、前記流量計200は、第1~4流量計200a、200b、200c、200dを含むことができる。前記第1~4流量計200a、200b、200c、200dは、それぞれ前記第1~4室内機61、62、63、64に流動する水の量を測定することができる。
【0134】
このような設置構造条件において、前記第1ポンプ151と前記第1~4室内機61、62、63、64を1つずつ順に連結して前記第1ポンプ151を駆動することで、前記流量計で測定される水の量を決定することができる。このとき、水の量は、室内機の容量、室内機配管の長さおよび室内機配管の付属品等設置条件が反映されて表れる結果であると理解することができる。以下では、このような測定方法に対して図面を参照して詳しく説明する。
【0135】
図4a~図4dは、本発明の第1実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図であり、図5は、本発明の第1実施例に係る空調システムの構成を示すブロック図であり、図6は、本発明の第1実施例に係る空調システムの制御方法を示すフローチャートである。
【0136】
図4a~図4dと、図5および図6を一緒に参照して、本発明の第1実施例に係る室内機の負荷を決定する方法に対し説明する。
【0137】
まず、図4aに図示されたように、制御部250は、第1室内機バルブ166aを開放して、第2~4室内機バルブ166b、166c、166dを閉鎖する(S11、S12)。
【0138】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動する。一例として、前記設定された出力は、前記第1ポンプ151の最大出力であってもよい(S13)。
【0139】
前記第1ポンプ151が駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第1室内機配管210を流動し、前記第2~4室内機配管220、230、240を通じた流動は制限される。
【0140】
水は、前記第1流量計200aを通過し、この過程で前記第1室内機配管210を流動する水の量が測定される(S14)。
【0141】
このような測定は、設定された時間の間行われ、以後前記制御部250は、前記第1ポンプ151の駆動を停止する。前記測定された水の量は、メモリー部260に格納され、これは第1室内機61の負荷として決定される(S15)。
【0142】
このような方法で、第2~4室内機62、63、64の負荷が順に決定される。
【0143】
即ち、第2室内機62の負荷を決定するために、図4bに図示されたように、制御部250は、第2室内機バルブ166bを開放して、第1、3、4室内機バルブ166a、166c、166dを閉鎖する。
【0144】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第2室内機配管220を流動し、前記第1、3、4室内機配管210、230、240を通じた流動は制限される。
【0145】
水は、前記第2流量計200bを通過し、この過程で前記第2室内機配管220を流動する水の量が測定される。前記測定された水の量は、前記メモリー部260に格納され、これは第2室内機62の負荷として決定される。
【0146】
同様に、第3室内機63の負荷を決定するために、図4cに図示されたように、制御部250は、第3室内機バルブ166cを開放して、第1、2、4室内機バルブ166a、166b、166dを閉鎖する。
【0147】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第3室内機配管230を流動し、前記第1、2、4室内機配管210、220、240を通じた流動は制限される。
【0148】
水は、前記第3流量計200cを通過し、この過程で前記第3室内機配管230を流動する水の量が測定される。前記測定された水の量は、前記メモリー部260に格納され、これは第3室内機63の負荷として決定される。
【0149】
最後に、第4室内機64の負荷を決定するために、図4dに図示されたように、制御部250は、第4室内機バルブ166dを開放して、第1、2、3室内機バルブ166a、166b、166cを閉鎖する。
【0150】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第4室内機配管240を流動し、前記第1、2、3室内機配管210、220、230を通じた流動は制限される。
【0151】
水は、前記第4流量計200dを通過し、この過程で前記第4室内機配管240を流動する水の量が測定される。前記測定された水の量は、前記メモリー部260に格納され、これは第4室内機6dの負荷として決定される。
【0152】
例えば、前記測定される水の量は、時間の経過により少しずつ変化するが、測定された値のうち最大値を水の量として決定することができる(S16)。
【0153】
上記した方法で第1~4室内機を流動する水の量を測定して、室内機別の流量順位を決定する。前記流量順位は、前記室内機別の負荷順位に対応することができる。そして、前記流量順位に応じて、前記第1、2ポンプ151、152と第1~4室内機61、62、63、64のマッピング情報を決定し、第1、2ポンプの負荷を均等に分配する(S17、S18)。
【0154】
前記第1~4室内機61、62、63、64に対する前記第1、2ポンプ151、152のマッピング結果に対する様子は図6に図示される。図7を参照して詳しく説明する。
【0155】
図7は、本発明の第1実施例に係る数のポンプと数の室内機がマッピングされた結果を示す概略図である。
【0156】
図7を参照すると、各室内機別にポンプ運転後流量計を通じて各室内機配管の水流量が測定される。室内機配管を流動する水流量が大きいほど室内機の負荷は小さく、前記水流量が小さいほど室内機の負荷は大きいと決定される。
【0157】
測定結果、例えば第1室内機配管210を流動した水流量は10LPM(Liters Per Minute)、第2室内機配管220を流動する水流量は10LPM、第3室内機配管230を流動する水流量は20LPM、第4室内機配管240を流動する水流量は15LPMであってもよい。
【0158】
従って、前記水流量の順位は、第3室内機63が1順位、第4室内機64、第1室内機61および第2室内機62が順に2~4順位を形成することができる。
【0159】
前記流量順位結果に基づいて、1、3順位が第1、2ポンプ151、152のうちいずれか1つのポンプにマッピングされ、2、4順位が第1、2ポンプ151、152のうち他の1つのポンプにマッピングされる。
【0160】
一例として、図7に図示されるように、1順位を形成する第3室内機63と3順位を形成する第1室内機61が第1ポンプ151に連結され、2順位を形成する第4室内機64と4順位を形成する第2室内機62が第2ポンプ152に連結される。
【0161】
結局、第1ポンプ151に連結される4つの第1バルブ166のうち第1、3室内機バルブ166a、166cは開放され、第2、4室内機バルブ166b、166dは閉鎖される。反面、第2ポンプ152に連結される4つの第2バルブ167のうち第2、4室内機62、64に連結されるバルブは開放され、第1、3室内機61、63に連結されるバルブは閉鎖される。
【0162】
このように、室内機の負荷に応じて第1、2ポンプ151、152が第1~4室内機61、62、63、64とマッピングされるので、ポンプに均等な負荷の分配が達成される。
【0163】
前記第1、2ポンプ151、152と第1~4室内機61、62、63、64がマッピングされた結果に応じて、空調システム1の運転が行われる。
【0164】
図8aは、室内機の容量のみを考慮してポンプの負荷を分配した結果を示すグラフであり、図8bは、本発明の実施例により室内機の容量および室内配管の長さ等を考慮してポンプの負荷を分配した結果を示すグラフである。
【0165】
図8aおよび図8bのグラフは、横軸がポンプの流量を示し、縦軸がポンプの負荷を示す。そして、グラフに記載された実線は、ポンプの性能曲線であり、点線は、システムの抵抗曲線を示す。前記システムの抵抗曲線の傾きが大きい場合、ポンプ負荷が大きいことを意味する。
【0166】
前記ポンプの性能曲線と前記システムの抵抗曲線が接する地点で、ポンプの流量が形成される。
【0167】
図8aを参照すると、数のポンプと数の室内機をマッピングするとき、室内機の容量のみを考慮する場合、第1ポンプ(ポンプ1)のシステムの抵抗曲線の傾きは相対的に大きく形成され、第2ポンプ(ポンプ2)のシステムの抵抗曲線の傾きは相対的に小さく形成される。
【0168】
従って、第1ポンプの流量は25LPMと測定され、第2ポンプの流量は40LPMと測定される。即ち、図8aの場合には、第1ポンプ側に負荷が片寄り、流量が少なくなるように室内機が割当てられることがわかる。
【0169】
反面、図8bを参照すると、数のポンプと数の室内機をマッピングするとき、室内機の容量だけではなく室内機配管の長さおよび配管付属品の設置条件等が考慮されて室内機配管の流量を測定した結果でマッピングする場合、第1、2ポンプのシステムの抵抗曲線の傾きはほぼ等しく形成される。
【0170】
従って、第1ポンプおよび第2ポンプの流量は全て36LPMと測定されるので、第1、2ポンプに室内機の負荷が均等に分配されたことがわかる。さらに、前記第1、2ポンプの流量の和(72LPM)は、図7aにおける第1、2ポンプの流量の和(65LPM)より大きく形成されることがわかる。これは、システムの性能が改善されたことを表わす。
【0171】
図9は、本発明の第2実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
【0172】
図9を参照すると、本発明の第2実施例に係る空調システムは、1つの流量計200’を利用して室内機の流量を測定するように構成されてもよい。
【0173】
前記1つの流量計200’は、第1ポンプ151の入口側または出口側に設置されてもよい。図4a~図4dで説明されたように、第1~4室内機61、62、63、64を順次開放して水が循環するとき、前記第1ポンプ151に流入する水または前記第1ポンプ151から排出される水の量は、前記流量計200’を介して測定される。
【0174】
このように、1つの流量計を設置して室内機の流量を測定できるので、システムの試運転時に要する費用を減らすことができる。その他、本実施例に係る空調システムに関する説明は、第1実施例に係る空調システムに関する説明を援用する。
【0175】
図10は、本発明の第3実施例に係る第1ポンプと数の室内機の連結構成を示す概略図である。
【0176】
図10を参照すると、本発明の第3実施例に係る空調システム1を設置した後試運転するとき、数の室内機の負荷を決定するために第1ポンプ151を駆動して第1ポンプ151と室内機を流動する水の量を決定することができる。
【0177】
図10は、第1ポンプ151と第1~4室内機61、62、63、64の連結構造を簡略に示した概略図あり、前記第1ポンプ151は、第1~4室内機配管210、220、230、240を通じて第1~4室内機61、62、63、64と連結される。そして、前記第1~4室内機配管210、220、230、240には、それぞれ第1~4室内機バルブ166a、166b、166c、166dが設置されてもよい。
【0178】
前記第1~4室内機61、62、63、64、前記第1~4室内機配管210、220、230、240および第1~4室内機バルブ166a、166b、166c、166dに関する説明は、第1実施例の説明を援用する。
【0179】
前記第1ポンプ151には、前記第1ポンプ151の駆動時に消費される電力を測定できる消費電力測定器300が電気的に連結される。
【0180】
このような設置構造条件において、前記第1ポンプ151と前記第1~4室内機61、62、63、64を1つずつ順に連結して前記第1ポンプ151を駆動するとき、前記第1ポンプ151の消費電力を測定することができる。
このとき、測定された消費電力は、第1実施例で説明した流量に対応し、室内機の容量、室内機配管の長さおよび室内機配管の付属品等設置条件が反映されて表れる結果であると理解することができる。以下では、このような測定方法に対して図面を参照して詳しく説明する。
【0181】
図11a~図11dは、本発明の第3実施例に係る第1ポンプと、数の室内機を1室ずつ順に連結して室内配管の流量を測定する様子を示す概略図であり、図12は、本発明の第3実施例に係る空調システムの制御方法を示すフローチャートである。
【0182】
図11a~図11dと、図12を一緒に参照して、本発明の第3実施例に係る室内機の負荷を決定する方法に対し説明する。
【0183】
まず、図11aに図示されたように、制御部250は、第1室内機バルブ166aを開放して、第2~4室内機バルブ166b、166c、166dを閉鎖する(S21、S22)。
【0184】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動する。一例として、前記設定された出力は、前記第1ポンプ151の最大出力であってもよい(S23)。
【0185】
前記第1ポンプ151が駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第1室内機配管210を流動し、前記第2~4室内機配管220、230、240を通じた流動は制限される。
【0186】
水が前記第1室内機配管210を流動する過程で、前記第1ポンプ151における消費電力が測定される。前記測定された消費電力は、第1室内機61に対応する第1消費電力P1を構成することができる(S24)。
【0187】
このような測定は、設定された時間の間行われ、以後制御部250は、前記第1ポンプ151を駆動を停止することができる。前記測定された消費電力はメモリー部260に格納され、これは第1室内機61の負荷として決定される(S25)。
【0188】
このような方法で、第2~4室内機62、63、64の負荷が順に決定される。
【0189】
即ち、第2室内機62の負荷を決定するために、図11bに図示されたように、制御部250は、第2室内機バルブ166bを開放して、第1、3、4室内機バルブ166a、166c、166dを閉鎖する。
【0190】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第2室内機配管220を流動し、前記第1、3、4室内機配管210、230、240を通じた流動は制限される。
この過程で前記第1ポンプ151での第2消費電力P2が測定される。前記測定された消費電力はメモリー部260に格納され、これは第2室内機62の負荷として決定される。
【0191】
同様に、第3室内機63の負荷を決定するために、図11cに図示されたように、制御部250は、第3室内機バルブ166cを開放して、第1、2、4室内機バルブ166a、166b、166dを閉鎖する。
【0192】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第3室内機配管230を流動し、前記第1、2、4室内機配管210、220、240を通じた流動は制限される。
この過程で前記第1ポンプ151における第3消費電力P3が測定される。前記測定された消費電力はメモリー部260に格納され、これは第3室内機63の負荷として決定される。
【0193】
最後に、第4室内機64の負荷を決定するために、図4dに図示されたように、制御部250は、第4室内機バルブ166dを開放して、第1、2、3室内機バルブ166a、166b、166cを閉鎖する。
【0194】
そして、前記第1ポンプ151を設定された出力で駆動すると、前記第1ポンプ151から排出された水は、前記第4室内機配管240を流動し、前記第1、2、3室内機配管210、220、230を通じた流動は制限される。
この過程で前記第1ポンプ151での第4消費電力P4が測定される。前記測定された消費電力はメモリー部260に格納され、これは第4室内機64の負荷として決定される。
【0195】
例えば、前記測定される消費電力は時間の経過により少しずつ変化するが、測定された値のうち最大値を消費電力として決定することができる(S26)。
【0196】
上記した方法で第1~4室内機の消費電力を測定して、室内機別に消費電力順位を決定する。前記消費電力順位は、前記室内機別の負荷順位に対応することができる。そして、前記消費電力順位に応じて、前記第1、2ポンプ151、152と第1~4室内機61、62、63、64のマッピング情報を決定し、第1、2ポンプの負荷を均等に分配する(S27、S28)。
【0197】
前記第1~4室内機61、62、63、64に対する前記第1、2ポンプ151、152のマッピング結果に対する様子は図13に図示される。図13を参照して詳しく説明する。
【0198】
図13は、本発明の第3実施例に係る数のポンプと数の室内機がマッピングされた結果を示す概略図である。
【0199】
図13を参照すると、各室内機別にポンプ運転後消費電力測定器300により第1ポンプ151の消費電力が測定される。前記測定された消費電力が大きいほど室内機の負荷は小さく、前記測定された消費電力が小さいほど室内機の負荷は大きいと決定される。
【0200】
測定結果、例えば第1消費電力P1は60W、第2消費電力P2は60W、第3消費電力P3は120W、第4消費電力P4は90Wに決定される。従って、前記消費電力順位は、第3室内機63が1順位、第4室内機64、第1室内機61および第2室内機62が順に2~4順位を形成することができる。
【0201】
前記消費電力順位結果に基づいて、1、3順位が第1、2ポンプ151、152のうちいずれか1つのポンプにマッピングされ、2、4順位が第1、2ポンプ151、152のうち他の1つのポンプにマッピングされる。
【0202】
一例として、図13に図示されるように、1順位を形成する第3室内機63と3順位を形成する第1室内機61が第1ポンプ151に連結され、2順位を形成する第4室内機64と4順位を形成する第2室内機62が第2ポンプ152に連結される。
【0203】
結局、制御部250は、第1ポンプ151に連結される4つの第1バルブ166のうち第1、3室内機バルブ166a、166cを開放し、第2、4室内機バルブ166b、166dは閉鎖することができる。反面、前記制御部250は、第2ポンプ152に連結される4つの第2バルブ167のうち第2、4室内機62、64に連結されるバルブを開放し、第1、3室内機61、63に連結されるバルブを閉鎖することができる。
【0204】
このように、室内機の負荷に応じて第1、2ポンプ151、152が第1~4室内機61、62、63、64とマッピングされるので、ポンプに均等な負荷の分配が達成される。
【0205】
前記第1、2ポンプ151、152と第1~4室内機61、62、63、64がマッピングされた結果に応じて、空調システム1の運転が行われる。
第1、2実施例で説明した「流量計」と第3実施例で説明した「消費電力測定器」は、室内機の負荷を測定するための装置として、これらを合わせて「室内機負荷測定装置」と称することができる。
【産業上の利用可能性】
【0206】
本発明は、空調システムおよびその制御方法に関するものとして、数の室内機の設置条件を考慮してポンプ別の負荷を均等に分配することができるので、システムの負荷能力を確保し、消費電力を節減できる。従って、産業上の利用可能性が高いものである。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11a
図11b
図11c
図11d
図12
図13