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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】インライン測定用プローブチャンバ
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/28 20060101AFI20240604BHJP
   G01N 27/416 20060101ALI20240604BHJP
【FI】
G01N27/28 321G
G01N27/416 353A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022540859
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-27
(86)【国際出願番号】 EP2021052113
(87)【国際公開番号】W WO2021152094
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】20305083.6
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】597035528
【氏名又は名称】メルク パテント ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コトン,トマ
(72)【発明者】
【氏名】ジョルダンヌ,ローラン
【審査官】黒田 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-031789(JP,A)
【文献】国際公開第2021/131521(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/119881(WO,A1)
【文献】特開平08-320303(JP,A)
【文献】実公昭41-024158(JP,Y1)
【文献】特開平09-243588(JP,A)
【文献】特開2010-145397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/26-27/49
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブチャンバであって、
第1の端部、反対側の第2の端部、第1の端部から第2の端部へと延びており、センサまたはプローブを受容するように構成されているボア、および第1の端部に隣接したプローブ接続領域を有するホルダであって、プローブ接続領域が、ホルダをプローブに接合するように構成されている、ホルダと、
ホルダのボアと流体流通する中央ボアを有するチャンバハウジングであって、チャンバハウジングは、第2の端部に隣接したホルダと結合されることができる、チャンバハウジングと、
中央ボアと流体流通する測定チャンバであって、測定チャンバは、測定チャンバ内への流体の流れを可能にするゲート、入口および出口を備え、プローブ先端またはセンサ先端を受容することができる、測定チャンバと、
を備える、プローブチャンバ。
【請求項2】
ゲートは、測定チャンバの末端部に配置される、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項3】
ゲートは、測定チャンバが流体で均等にあふれるように配置される、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項4】
測定チャンバの容積は、測定チャンバ自体による応答時間の遅延を短縮するように構成されている、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項5】
チャンバハウジングまたはホルダは、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリアセタール、またはポリエーテルスルホンのうちの1つから形成される、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項6】
チャンバハウジングまたはホルダは、任意のガンマ適合性材料および/またはオートクレーブ処理可能な材料で形成される、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項7】
チャンバハウジングの近位端に熱可塑性エラストマーをさらに備える、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項8】
ホルダのプローブ接続領域は、ホルダをプローブに接合させるためのねじ付きボスである、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項9】
ホルダおよびチャンバハウジングは、ねじ山、圧入、リングクリップ、トリクランプ、またはスナップフィットを用いて結合される、請求項1に記載のプローブチャンバ。
【請求項10】
ホルダとチャンバハウジングとの間にOリングが配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載のプローブチャンバ。
【請求項11】
入口は、チャンバハウジングの近位端に隣接してかつ出口の下に配置される、請求項7~10のいずれか一項に記載のプローブチャンバ。
【請求項12】
プローブまたはセンサは、熱電対、pHセンサ、濁度もしくは吸光度センサ、または導電率センサである、請求項1~11のいずれか一項に記載のプローブチャンバ。
【請求項13】
請求項1に記載のプローブチャンバと、
プローブチャンバに結合されることができるサンプラと、
を備える、システム。
【請求項14】
サンプラは、プローブチャンバからサンプルを引き抜くための先端を有する針と、サンプラに接続された管と、を備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
サンプラは、複数の針および管を備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記プローブチャンバ内に収容されたプローブまたはセンサをさらに備える、請求項13~15のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年1月30日に出願された欧州優先権特許出願第20305083.6号の利益を主張するものであり、その内容全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、流体の特性の測定に関する。より詳細には、本開示の諸実施形態は、流体の測定のためのプローブおよび/またはセンサ用のチャンバおよびハウジングに関する。
【背景技術】
【0003】
生体液は、バイオプロセシング産業において溶液中で混合される。均質混合が特定の目標である。しかしながら、様々な流体特性、例えば均質度や濃度などの測定は困難である。流体は、物理的特性に関して局所的な相違を有し得る。さらに、流体の物理的特性をin-situ測定すると、離散的な低流量領域を進む小さなサンプルサイズを考えると、さらなる相違を示す可能性がある。バイオプロセッシングシステムは、それを通る流体流れを有する導管、典型的には閉鎖システムの一部である導管を収容することができ、そのような導管を通るサンプリングは、サンプリングの問題をもたらす。
【0004】
典型的な生物医学プロセス、すなわち、モノクローナル抗体、キャプシド、細胞株、インラインウイルス不活化プロセスなどの処理では、測定は、タンク内(例えば、静的測定)から、または結果として生じる内径の導管を通って流れる流体ストリーム(例えば、数リットル~数十リットル/分)内から行われる。場合によっては、測定は、最終製品から採取されたサンプルに対して行われることができる。また、サンプリング自体が、望ましくない汚染物質をプロセスに導入するための別のベクターとすることができる。バッチプロセスにおける応答時間、すなわち処理剤の添加に関する要件は面倒ではなかった。最近では、バイオプロセシングの傾向は、連続処理を提供し、サンプリング、測定、ならびにそれらの測定結果に基づくプロセス監視および制御をより時間およびサンプリングに敏感にし、それに応じてより困難にする方向に偏っている。
【0005】
連続プロセスの要求の厳しい条件での測定には、少なくとも、新しいセンサか、既存のプローブおよびセンサを組み込むための新規な方法のどちらかの開発を必要とし、信頼性のある正確なデータの収集は、より新しい要件、すなわちインラインフロー連続プロセスの迅速な応答時間に対応しながら確保される。一貫したプロセス制御のためには、化学的および/または生物学的特性の測定が最も重要である。そのような測定には、一般に大きなプローブが必要である。応答時間は、一般に機械的プロセスよりも遅い化学的/生物学的プロセスの運動学の関数である。これにより、例えば流体の圧力を検知するのに比べて、例えば導電率測定またはpH測定の複雑さが説明できる。最近の技術は、pH、導電率、濁度、および温度を測定するための既存のプローブおよびセンサを用いて、それらの精度、信頼性、および安定性を長時間のプロセス試行にわたって最適化し改善することを試みてきた。特に、そのような最適化は、通常の処理条件に対して開発されている。例えば、mAbをバッチモード処理で生産するための従来の生物医学プロセスでは、流体製品の固有の特徴は、タンク内で、かなりのストリームフローで、またはグローバルプロセスの時点で採取されたサンプルを介して測定される。それにもかかわらず、測定の精度は、単にセンサの精度の関数ではない。プロセス内のセンサの配置も重要な因子である。
【0006】
フィードバックループおよびセンサを用いた連続処理における別の重要な因子がセンサドリフト現象である。センサドリフトは、センサの性能の偏差として定義される誤差である。これらの誤差の大きさは、センサの較正後であっても、経時的に増大することがある。例えば生体液や室温などの温度の変化は、センサワイヤ、接続ケーブル、および例えばセンサ内の周波数変換器の熱膨張を引き起こすことがある。他の故障モードとしては、環境汚染および/または振動がある。さらに、pHセンサの較正は、センサの電極が経時的に変化し得るので、バイオプロセシングに必須であることが多い。いくつかのプロセスでは、pHプローブは、1日に数回の洗浄および/または較正を必要とし得る。これまでに、例えば数時間、数日、および/または数週間という長期間にわたる連続処理におけるデータ測定およびセンサ較正に容易で正確な方法を提供する技術はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
チャンバ内にサンプリングポートを組み込むことができ、処理中に長期間にわたってインラインのプローブおよびセンサを再較正する簡単で効率的な方法を可能にする、連続的なバイオプロセシング環境内での、信頼性および精度を有する典型的なプローブの使用は、当技術分野の進歩を表す。
【課題を解決するための手段】
【0008】
測定チャンバを備えるプローブまたはセンサチャンバ。
【0009】
測定チャンバを備えるプローブまたはセンサチャンバであって、入口ポートおよび測定チャンバと流体流通するゲートは、測定チャンバが液体で均等にあふれるように、例えば、測定チャンバの高さが底部から上部まで満たされるように配置される、プローブまたはセンサチャンバ。
【0010】
測定チャンバを備えるプローブまたはセンサチャンバであって、入口ポートおよび測定チャンバと流体流通するゲートが、流入する流体が測定チャンバをあふれさせる前に、最初にプローブまたはセンサの先端に接触するように配置される、プローブまたはセンサチャンバ。
【0011】
最小化された容積を有する測定チャンバを備えるプローブまたはセンサチャンバであって、測定チャンバのプライミングおよびセンサ応答時間が最小化される、プローブまたはセンサチャンバ。
【0012】
最小化された容積を有する測定チャンバを備えるプローブまたはセンサチャンバであって、測定チャンバのプライミングおよびセンサ応答時間が最小化され、サンプリングおよび/または較正方法が実行されることができる、プローブまたはセンサチャンバ。
【0013】
センサまたはプローブを保持することができるボアを有するホルダと、ホルダのボアと同心の中央ボアを有するチャンバハウジングであって、チャンバハウジングがホルダと接合されることができる、チャンバハウジングと、中央ボアと流体流通する測定チャンバであって、測定チャンバが入口および出口を備え、プローブ先端またはセンサ先端を受容することができる、測定チャンバと、を含むプローブチャンバ。
【0014】
いくつかの実施形態では、プローブまたはセンサチャンバは、ホルダと、測定チャンバを有するチャンバハウジングとを備える。本開示によるいくつかの実施形態では、プローブまたはセンサチャンバは、入口ポートおよび出口ポートを備える。いくつかの実施形態では、プローブまたはセンサチャンバは、生体液の様々な物理的特性をin-situ測定するのに適合され、プローブまたはセンサチャンバは、バイオコンテナまたはバイオリアクタと流体流通する。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態では、プローブまたはセンサチャンバは、ホルダ、チャンバハウジング、およびそれと流体流通する測定チャンバを備え、サンプラをさらに備える。本開示のいくつかの実施形態では、プローブまたはセンサチャンバが、ホルダ、チャンバハウジング、および流体流通する測定チャンバを備え、チャンバハウジングを穿刺することができる針を有するサンプラをさらに備え、針は、測定チャンバと流体流通するようになる。
【0016】
本開示によるいくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプローブまたはセンサチャンバは、低pHウイルス不活化バイオプロセシングに使用される。いくつかの状況では、低pHは、pH5.0~6.0を意味する。いくつかのバイオプロセシング実施形態では、低pHは3.0~7.0を意味する。
【0017】
これらおよびその他の実施形態、ならびにそれらの規定は、以下の記述、特許請求の範囲、および図から明らかになるであろう。本開示の様々な利点、態様、新規な発明的特徴、ならびにそれらの例示的な実施形態の詳細は、下記の説明および図面からより完全に理解されるであろう。したがって、本明細書で開示される特徴が、上で簡潔に要約された、本開示の実施形態の詳細なより特定の説明で理解されることができる態様は、添付の図面を参照することによって得られることができる。しかしながら、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではなく、記載された実施形態では、他の同等に効果的なプローブおよびセンサチャンバを認めることができることに留意されたい。また、一実施形態の要素および特徴は、さらなる列挙なしに他の実施形態に見出されることができ、可能であれば、図に共通している同等の要素を示すために同一の参照番号が使用されていることも理解されるべきである。
【0018】
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、複数形の指示対象も含む。他に規定されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、これらの実施形態が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の実施形態によるプローブチャンバの正面断面図である。
図2】本開示の実施形態による、サンプラをさらに備える、図1のプローブチャンバの拡大図である。
図3】本開示の実施形態による、図2のサンプラの斜視図である。
図4】本開示の実施形態による、プローブホルダとプローブとの間のOリングと、チャンバハウジングおよびプローブホルダを接合するためのスナップクリップと、を有するプローブチャンバの正面断面図である。
図5】本開示の実施形態による、プローブホルダとプローブとの間のOリングと、プローブホルダとプローブの上部との間のOリングと、チャンバハウジングおよびプローブホルダを接合するためのリングクリップと、を有するプローブチャンバの正面断面図である。
図6】本開示の実施形態による、プローブホルダとチャンバハウジングとの間のOリングと、チャンバハウジングとプローブとの間のOリングと、チャンバハウジングおよびプローブホルダを接合するためのスナップクリップと、を有するプローブチャンバの正面断面図である。
図7】本開示の実施形態による、プローブホルダとチャンバハウジングプローブとの間のOリングと、チャンバハウジングとプローブとの間のOリングと、チャンバハウジングおよびプローブホルダを接合するためのリングクリップと、を有するプローブチャンバの正面断面図である。
図8】本開示の実施形態による、プローブホルダとプローブとの間のOリングを有するプローブチャンバの正面断面図であり、プローブホルダおよびチャンバハウジングは、チャンバハウジングおよびプローブホルダをクランプで接合するためのショルダを備える。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に開示される技術は、インラインおよびin-situ測定を行うように設計された、測定チャンバを含むプローブチャンバのいくつかの実施形態を記述する。生物学的流体ストリームフローは、測定チャンバをあふれさせる生体液ストリームフローを最小限に抑えながら、プローブまたは検知要素の先端を包囲し、システムの応答時間が短縮される。さらに、測定チャンバの設計は、低流量、例えば約1~30ミリリットル/分(mL/分)、いくつかの実施形態では30~100mL/分、いくつかの実施形態では100~2000mL/分(およびそれらの間の任意の値)であっても、生体液の良好なプライミングを確実にする。
【0021】
例えば、製品品質上の理由から、インラインウイルス不活化プロセス中、酸濃度がpHプローブを介して測定および制御される間に、離散的で正確な量の酸性溶液がバイオコンテナまたはバイオリアクタ内で添加され混合される必要がある。測定チャンバは、この必要性に対応するように設計される。さらに、本明細書に記載の技術の実施形態は、新しいセンサ技術の開発に見合った不確実性の代わりに、既存の最適化されたセンサを使用する利点を実現する。したがって、既存のプローブおよびセンサが、それらの動作特性への影響を最小限に抑えて設計通りに実行するために適切な条件で収容されることができる。
【0022】
本開示の少なくともいくつかの実施形態は、測定された特性の精度、信頼性、安定性および応答時間に対する悪影響を最小限にして、連続的な生物医学プロセスでの使用にもかかわらず効率的にかつ/またはin-situ機能するように、プローブを測定チャンバ内に組み込む新規な方法を記述する。随意に、プローブおよびセンサならびに測定チャンバは、一回使用のアセンブリ内に組み込まれる。また、測定チャンバの実施形態は、多種多様なプローブを組み込むようになされることができ、例えば、ますます小型化されたプローブの出現と共に使用されることができる。
【0023】
図1は、本開示の実施形態によるプローブチャンバ100の正面断面図を示す。プローブチャンバ100は、互いに嵌合するホルダ102およびチャンバハウジング104を備える。ホルダ102は、第2の端部132の反対側の第1の端部118に、プローブ接続領域116を備える。図示のように、プローブ接続領域116は、ねじ付きボスを備える。しかしながら、圧入、締まり嵌め、スナップフィット、スロット付きスナップフィット、ラグ、および類似の接合方法など、他の接続構造的特徴も可能である。プローブ接続領域116は、使用時にプローブ115をボア114内に部分的に収容する。ホルダ102の第2の端部132は、チャンバボス122、例えば円形穴と、図示のように、チャンバハウジング104と接合するためのねじ穴と、を備える。ホルダ102は、チャンバボス122の遠位端に肩部128をさらに備える。図示のように、エラストマーや他のコンプライアントOリングなどのOリング120が、シールを作り出すために、肩部128とチャンバブッシング126との間に配置されてもよい。例えば、液密シールである。
【0024】
チャンバハウジング104は、プローブ接続領域116と対合することができるねじ山134を備え、ねじ山付きボスとすることができる。チャンバハウジング104は中央ボア136も備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が接合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。いくつかの実施形態では、中央ボア136およびボア114は同心であってもよい。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して、測定チャンバ130が配置されてもよい。測定チャンバ130は、中央ボア136とも流体流通する。測定チャンバ130は、例えば、プローブもしくはセンサ115またはプローブもしくはセンサ115の先端(以下に示す)(図示のように先端を切り取られている)を収容することができる。測定チャンバ130は、入口チャネル110から測定チャンバ130内への流体の流れを可能にするゲート146をさらに備える。いくつかの実施形態では、ゲート146は、測定チャンバ130が均等にあふれるように配置される。例えば、測定チャンバ130は、均等に満たされる高さHを有する。いくつかの実施形態では、プローブまたはセンサ115のプロファイルは、それらの間に小さなギャップを有する測定チャンバ130の内部容積のプロファイルよりも小さいが、実質的に類似しており、測定チャンバ130は、向き、すなわち、右側を上にする、上下逆さまにする、プローブの長手方向軸線に対して90°にする、高さH、などに関係なく液体で均等に満たされる。
【0025】
プローブまたはセンサ114は、例えば、熱電対、pHセンサ、濁度もしくは吸光度センサ、導電率センサ、および/またはバイオプロセシング産業に一般的な、他の種類のセンサとすることができる。使用時に、例えばバイオコンテナまたはバイオリアクタ内からの生体液が、入口ポート106に流れ込み、測定チャンバ130に流れ込み(そこで物理的特性が測定され)、出口ポート108から流れ出る。いくつかの実施形態では、生体液は、バイオコンテナまたはバイオリアクタに戻る。いくつかの実施形態では、流体は、フィルタ、クロマトグラフィカラムなど、および/または当業者に知られている他の装置に送達されてもよい。
【0026】
図1には、プローブ114と流通するプローブワイヤ142を有するプローブハウジング140も示されている。プローブハウジング140は、プローブ接続領域116内にねじ込まれる。プローブ先端は図示されていないが、プローブはボア114および中央ボア136を通って延びていて、測定チャンバ130内で終端することが理解されるべきである。図示のように、測定チャンバ130は、円形端部144で終端する。円形端部144は、異なる形状、例えば正方形形状を有してもよいことが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、ゲート146は、円形端部144(または測定チャンバ130の任意の形状の末端部の表面)の幾何学的中心またはその近くに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、プローブまたはセンサ115がその中に配置される測定チャンバ130の内部容積(プローブまたはセンサと測定チャンバ130の内面との間のギャップによって作られる容積)は、ゲート146の位置に関係なく均等に満たされる、すなわち優先的な流体経路はない。
【0027】
上記の開示から理解されることができるように、プローブまたはセンサの感度の高い部分、すなわち先端が収容される測定チャンバ130の設計が記述される。測定チャンバ(複数可)130は、プローブ先端、例えば使用中に溶液中に現れるプローブの一部とチャンバ壁との間の流体用の自由容積を具備し、自由容積は、わずかな溢れ時間を確保するために最小化され、測定チャンバ自体による応答時間遅延が最小化される。流体の物理的特性の測定結果は、制御ループおよび連続プロセスの調整に使用される。測定チャンバ130のプライミングを容易にするために、流体は一般に、測定チャンバの底から上へ流れる。これにより、測定チャンバ内のプローブの向きに関係なく、測定の再現性が確保される。また、ホルダおよび/または測定チャンバ130のいくつかの実施形態は、円筒形の設計のために、異なる長さおよび直径のプローブに容易に適合されることができる。プローブは、ホルダが測定チャンバに接合されている間、ホルダ上に随意にねじ留めされる。記載されている技術は、一回使用の(SU)プローブを用いて行われる測定にもよく適していることが理解されるべきである。例えば、ホルダおよび測定チャンバは、ガンマ適合性無菌アセンブリを備え、無菌コネクタによって閉鎖された入口管/出口管をさらに備えることができる。ホルダおよび測定チャンバは、オートクレーブ滅菌ステップに耐えることができる材料も具備することができる。
【0028】
図2は、サンプラ160をさらに備える、図1のプローブチャンバ100の拡大図200を示す。図1に記載のように、プローブチャンバ100は、互いに嵌合するホルダ102およびチャンバハウジング104を備える。ホルダ102の第2の端部132は、チャンバボス122、例えば円形穴と、図示のように、チャンバハウジング104と接合するためのねじ穴と、を備える。チャンバハウジング104をホルダ102に接続するための他の構造的特徴、例えば、上記のように、圧入、締まり嵌め、スナップフィット、スロット付きスナップフィット、ラグ、および類似の結合方法が可能であることが理解されるべきである。ホルダ102は、チャンバボス122の遠位端に肩部128をさらに備える。図示のように、エラストマーや他のコンプライアントOリングなどのOリング120が、シール、例えば液密シールを作り出すために、肩部128とチャンバブッシング126との間に配置される。
【0029】
チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。ゲート146を有する測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は中央ボア136と流体流通する。図示のように、測定チャンバ130は正方形形状に終端しているが、円形終端部が本開示のいくつかの実施形態内にあることが理解されるべきである。いくつかの実施形態では、測定チャンバ130は、プローブ115の先端と実質的に同じように丸みを与えられる。測定チャンバ130は、例えば、プローブまたはセンサ115の先端を収容することができる。プローブまたはセンサ115は、上記のように、例えば、熱電対、pHセンサ、濁度もしくは吸光度センサ、導電率センサ、および/またはバイオプロセシング産業に一般的な他の種類のセンサとすることができる。使用時に、例えばバイオコンテナまたはバイオリアクタ内からの生体液が、入口ポート106に流れ込み、測定チャンバ130に流れ込み(そこで物理的特性が測定され)、出口ポート108から流れ出る。いくつかの実施形態では、生体液は、バイオコンテナまたはバイオリアクタに戻る。いくつかの実施形態では、流体は、フィルタ、クロマトグラフィカラムなど、および/または当業者に知られている他の装置に送達されてもよい。サンプラ160は、針先42を有する針31、および管30を備える。サンプラ160は、プローブチャンバ100に近位端150上で結合されてもよい。いくつかの実施形態では、近位端150は、サンプリング目的で針31によって穿刺されることができるコンプライアント材料を含む。
【0030】
図3は、本開示の実施形態による、図2のサンプラ160の斜視図を示す。サンプラ160は、マガジン2および5つのトランスファ要素3を備える。サンプラ160は、任意の適切な数のトランスファ要素3を備えることができ、例えば、いくつかの実施形態では、サンプラ160は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つなどのトランスファ要素3を備えることが理解されるべきである。トランスファ装置のマガジン2は円筒形であり、本体14およびリブ15を有する。本体14は、主面16および反対側の面(図示せず)と主面16および反対側の面を接続する側面18とを有する。管状中央空洞19と、中央空洞19を取り囲む5つのディスク50の下の5つの空洞(図示せず)とが本体14内に形成される。各空洞内には、トランスファ要素3が受容され、これらの空洞は、主面16および反対側の面(図示せず)ならびに面18に生じて、空洞内に収容されたトランスファ要素3が摺動するようになされたスライドトラックを形成する。各トランスファユニット3は、管30、針先42を有する針31、隔壁として働くディスク50、針31の針先42を駆動するための駆動ユニット33、およびワッシャ34を備える。駆動ユニット33は、管状本体60、可撓性アーム61、および駆動キー62を備える。本体60は、可撓性アーム61を介してキー62に接続される。駆動ユニット33は、オペレータが駆動ユニットに作用するときに十分な強度を確保するために、キー62とアーム61との間に縁部25、26を有する補強リブ63、ならびにアーム61と本体60との間の補強リブ64も有する。
【0031】
本開示の実施形態は、チャンバホルダに解放可能に接合されたサンプラ160などのサンプリング装置をさらに含み、測定チャンバ内のサンプルが除去され、例えば試験管に送達されることができる。さらに、プローブまたはセンサを較正するために、流体、例えば洗浄剤またはpH緩衝液などの基準流体が、測定チャンバに送達されることができる。そのようなサンプラの1つが、米国マサチューセッツ州バーリントンのEMD Millipore Corporationによって市販されているNovaSeptum(R)Single-Useホルダであってもよい。この種のサンプラは、同一出願人による米国特許第9,028,779号明細書に開示されており、その開示全体が参照により組み込まれるものとする。緩衝剤などの溶液が、プローブ115を濡らすかつ/または較正するために送達されることができる。これは、針を有するシリンジを用いてチャンバ内に導入し、明確に定義された溶液を注入することによって達成されることができる。サンプラは、図示のように、複数の針31を備えることができる。針31はいずれも、測定チャンバ130内からのいくつかの個々のサンプリングを可能にする。これは、センサドリフトを解決するためのin-situ方法を提供する。針(複数可)31を通して、溶液のサンプルが測定チャンバ130から採取され、測定チャンバは、例えば試験管の方へ向けられることができる。次いで、フローサンプルの特性が基準プローブによって評価され、ランニングセンサによるサンプリング時間にわたる記録と比較することができる。それから計算された差分値は、センサドリフトを補正するために使用されることができる。
【0032】
測定チャンバ130内への針(複数可)31の突出は、針(複数可)31およびチャンバ壁に隣接して配置されたコンプライアント膜、例えば、シリコーン膜や他の熱可塑性エラストマーなどのゴム膜を使用することによって容易にされる。測定チャンバの容積を低く保つために、個々の「アルベオラス(alveolus)」が測定チャンバ130内に作り出されて、サンプリング針(複数可)31のホストとなる。針31のホストとなった個々のアルベオラスは、測定チャンバ130内の所望の領域からのサンプリング、所望の領域内への注入、所望の領域の湿潤、などを可能にすることが理解されるべきである。サンプリング/注入が完了されると、管類30は、金属ピンチパイプ33において適切な工具を用いて無菌で封止され、かつ/または切断される。本明細書に記載の実施形態は、任意のサイズまたは形状のプローブまたはセンサに適合するようにスケール変更されることができることがさらに理解されるべきである。さらに、本明細書に記載の実施形態は、溶液の高流量に適しており、より具体的には、非常に低い流量、例えば、約1~30ミリリットル/分(mL/分)の流れ、いくつかの実施形態では30~100mL/分、いくつかの実施形態では100~2000mL/分(およびそれらの間の値)に適している。本明細書に記載の実施形態は、一回使用/使い捨ての用途に適している。
【0033】
図4は、本開示の実施形態による、プローブホルダ102とプローブ115との間のOリング120と、チャンバハウジング104およびプローブホルダ102を接合するためのスナップクリップ180と、を有するプローブチャンバ200の正面断面図を示す。スナップクリップ180は、プローブホルダ102上の肩部174およびスナップビーム173を備え、スナップビームは、チャンバハウジング104上の対応するスナップビーム172と対合する。プローブ115のプローブ先端170付近の近位部分188とチャンバハウジング104との間にOリング120が配置される。プローブ115の遠位部分186とプローブホルダ102の遠位部分117との間にOリング120が配置される。上記のように、チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は中央ボア136と流体流通する。
【0034】
図5は、本開示の実施形態による、プローブホルダ102とプローブ115との間のOリングと、プローブホルダ102とプローブ115の上部186との間のOリング120と、チャンバハウジング104およびプローブホルダ102を結合するためのリングクリップ178と、を有するプローブチャンバ300の正面断面図を示す。Oリング120が、プローブ115のプローブ先端170付近の近位部分188とチャンバハウジング104との間に配置される。Oリング120が、プローブ115の遠位部分186とプローブホルダ102の遠位部分117との間に配置される。上記のように、チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は中央ボア136と流体流通する。
【0035】
図6は、本開示の実施形態による、プローブホルダ102とチャンバハウジング104との間のOリングと、チャンバハウジング104とプローブ115との間のOリング120と、チャンバハウジング104およびプローブホルダ102を接合するためのスナップクリップ180と、を有するプローブチャンバ400の正面断面図を示す。スナップクリップ180は、プローブホルダ102上の肩部174およびスナップビーム173を備え、スナップビームは、チャンバハウジング104上の対応するスナップビーム172と対合する。プローブホルダ102は、チャンバハウジング104とプローブ115との間のOリング120に隣接する、Oリング120を収容するための溝182をさらに備える。上記のように、チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は、中央ボア136と流体流通しており、中央ボア内にプローブ先端170を示す。
【0036】
図7は、本開示の実施形態による、プローブホルダ102とチャンバハウジング104との間のOリング120と、チャンバハウジング104とプローブ104との間のOリングと、チャンバハウジング104およびプローブホルダ102を接合するためのリングクリップ178と、を有するプローブチャンバ500の正面断面図を示す。プローブホルダ102は、図6に示される溝182と実質的に同様の、チャンバハウジング104とプローブ115との間のOリング120に隣接する、Oリング120を収容するための溝182をさらに備える。上記のように、チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は、中央ボア136と流体流通しており、中央ボア内にプローブ先端170を示す。
【0037】
図8は、本開示の実施形態による、プローブホルダとプローブとの間のOリングを有するプローブチャンバ600の正面断面図を示し、プローブホルダおよびチャンバハウジングは、チャンバハウジングおよびプローブホルダをクランプ(図示せず)で結合するための肩部を備える。プローブチャンバは、プローブホルダ102とプローブ115との間にOリング120を備える。プローブホルダ102は第1の肩部174を備える。チャンバハウジング104は、チャンバハウジング104およびプローブホルダ102を結合するための第2の肩部192を備える。チャンバハウジング104およびプローブホルダ102は、点Mで隣接する。第1の肩部174および第2の肩部192は、クランプを使用して解放可能に結合されることができる。当技術分野で知られる任意の適切なクランプが使用されることができる。少なくとも1つの適切なクランプは、トリクランプまたはトリクローバクランプである。トリクランプは、第1の肩部174および第2の肩部192を取り囲む、ガスケットを随意に有する2つの面を有する。トリクランプは、典型的には、第1の肩部174および第2の肩部192を対合させかつ固定するフランジ付き端部を備える。プローブ115のプローブ先端170付近の近位部分188とチャンバハウジング104との間にOリング120が配置される。プローブ115の遠位部分186とプローブホルダ102の遠位部分117との間にOリング120が配置される。上記のように、チャンバハウジング104は中央ボア136を備えてもよく、ホルダ102およびチャンバハウジング104が結合されると、中央ボア136およびボア114はそれと流体流通する。上記のように、中央ボア136およびボア114は随意に同心である。チャンバハウジング104の近位端150には、2つのポート、すなわち入口ポート106および出口ポート108が存在する。入口ポート106は入口チャネル110を備え、出口ポート108は出口チャネル112を備える。測定チャンバ130が、入口チャネル110と出口チャネル112との間に入口チャネルと出口チャネルの両方と流体流通して配置されてもよい。測定チャンバ130は中央ボア136と流体流通する。
【0038】
プローブチャンバ100、200、300、400、500、600、ホルダ102、およびチャンバハウジング104は、任意の適切なプラスチック材料で作られることができる。例えば、プローブチャンバ100、200、300、400、500、600、ホルダ102、およびチャンバハウジング104は、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリアセタール、ポリエーテルスルホン、およびバイオプロセシング産業で通常使用される他の滅菌可能なポリマーで製造されてもよい。滅菌は、オートクレーブ処理、ガンマ線照射、エチレンオキシド滅菌によるか、または溶媒、例えばエチルアルコールの使用により達成されてもよい。
【0039】
本明細書に列挙される製剤のすべての範囲は、その間の範囲を含み、端点を含むことも除外することもできる。随意の含まれる範囲は、それらの範囲の間の整数値(または1つの元の端点を含む)からのものであり、記載されている桁数または次に小さい桁数である。例えば、低い範囲値が0.2である場合、随意の含まれる端点は、0.3、0.4、・・・1.1、1.2など、ならびに1、2、3などとすることができ、高い範囲値が8である場合、随意の含まれる端点は、7、6など、ならびに7.9、7.8などとすることができる。3以上などの片側境界も同様に、記載されている桁数または1桁低い桁数の整数値から始まる一貫した境界(または範囲)を含む。例えば、3以上は、4または3.1以上を含む。
【0040】
本明細書全体を通して、「1つの実施形態」、「特定の実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」、「いくつかの実施形態」、または「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して記述される特徴、構造、材料、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを示す。したがって、「1つまたは複数の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「1つの実施形態では」、「いくつかの実施形態では」、または「一実施形態では」などの言い回しの出現は、本明細書全体を通して必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。それにもかかわらず、本明細書に記載のどの特徴も、本明細書に開示された任意の実施形態(複数可)に組み込まれることができることが理解されるべきである。
【0041】
本明細書で引用された特許出願および特許の刊行物ならびに他の非特許文献は、あたかも各個々の刊行物または参考文献が、完全に記載されているものとして参照により本明細書に組み込まれるよう具体的かつ個別に指示されているかのように、引用された部分全体にその全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。本出願が優先権を主張するどの特許出願も、刊行物および参考文献について上述された方法で参照により本明細書に組み込まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8