(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240604BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20240604BHJP
A63F 13/422 20140101ALI20240604BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20240604BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/80 A
A63F13/422
A63F13/533
(21)【出願番号】P 2023076048
(22)【出願日】2023-05-02
(62)【分割の表示】P 2019003433の分割
【原出願日】2019-01-11
【審査請求日】2023-05-02
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】福塚 翼
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-213576(JP,A)
【文献】特開2010-063616(JP,A)
【文献】特開2009-077918(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107648853(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0018059(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
複数の識別情報のうちユーザに関連付けられている複数の識別情報を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を前記複数の識別情報から除外する第1除外手段と、
前記除外識別情報を指定するため操作を受け付ける所定期間内におけるユーザからの延長操作に応じて、当該所定期間を延長する期間延長手段と、
前記期間延長手段により延長された所定期間が終了するまでの残り期間が特定期間未満の場合に、前記複数の識別情報から除外する候補となる除外候補識別情報の提示を行う提示手段と、
して機能させる、プログラム。
【請求項2】
前記除外候補識別情報は、前記識別情報の組合せから除外してもユーザの有利度合いが低くならない識別情報である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1除外手段は、前記提示手段により提示された前記除外候補識別情報に対するユーザからの操作に応じて、当該除外候補識別情報を前記除外識別情報として除外する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、
前記識別情報の組合せに基づいて、予め定められた複数種類の役のうちから成立している役を特定する第1特定手段と、
前記識別情報の組合せから除外しても役成立に関する有利度合いが低くならない識別情報を前記除外候補識別情報として特定する第2特定手段と、
して機能させる、請求項1~請求項3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
複数の識別情報のうちユーザに関連付けられている複数の識別情報を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を前記複数の識別情報から除外する第1除外手段と、
前記除外識別情報を指定するための操作を受け付ける所定期間内におけるユーザからの延長操作に応じて、当該所定期間を延長する期間延長手段と、
前記期間延長手段により延長された所定期間が終了するまでの残り期間が特定期間未満の場合に、前記複数の識別情報から除外する候補となる除外候補識別情報の提示を行う提示手段と、
を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信対戦型の麻雀ゲームとしては、プレイヤが牌をツモってから捨て牌を選定するまでの制限時間を設定するとともに、長考ボタンの操作に応じて制限時間を延長し、当該制限時間が経過するまでに捨て牌が選定されなければ、ツモ牌を捨ててゲームを進行させるものがあった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の麻雀ゲームでは、ツモ牌がプレイヤの手牌との組合せにおいてシャンテン数のアップに貢献する牌である場合でも、制限時間が経過するまでに捨て牌が選定されなければ、当該ツモ牌が捨てられてしまう。この結果、当該麻雀ゲームでは、プレイヤが意図しないゲーム展開となる虞れがあった。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、制限時間が経過したときであってもプレイヤの意図しない展開となることを極力回避することができる、プログラム、および情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プログラムは、コンピュータを、複数の識別情報のうちユーザに関連付けられている複数の識別情報を表示する表示手段と、記表示手段により表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を複数の識別情報から除外する第1除外手段と、除外識別情報を指定するため操作を受け付ける所定期間内におけるユーザからの延長操作に応じて、当該所定期間を延長する期間延長手段と、期間延長手段により延長された所定期間が終了するまでの残り期間が特定期間未満の場合に、複数の識別情報から除外する候補となる除外候補識別情報の提示を行う提示手段と、して機能させる。
【0007】
一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備えるコンピュータにより実行されるゲーム方法が提供される。ゲームプログラムに基づくゲームは、ユーザによって操作される操作キャラクタと、他ユーザによって操作されるキャラクタとを含む複数のキャラクタが対戦する対戦ゲームであり、ゲーム方法は、コンピュータが、予め定められた複数の識別情報のうちユーザが所有する識別情報の組合せを表示する第1ステップと、第1ステップにより表示された識別情報の組合せに基づいて、予め定められた複数種類の役のうちから成立している役を特定する第2ステップと、第1ステップにより表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を当該識別情報の組合せから除外する第3ステップと、識別情報の組合せから除外しても役成立に関する有利度合いが低くならない識別情報を特定識別情報として特定する第4ステップと、第3ステップにより除外識別情報が指定されることなく所定期間が終了するときに、特定識別情報を除外識別情報として識別情報の組合せから除外する第5ステップとを備える。
【0008】
一実施形態のある局面によれば、情報処理装置は、複数の識別情報のうちユーザに関連付けられている複数の識別情報を表示する表示手段と、表示手段により表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を複数の識別情報から除外する第1除外手段と、除外識別情報を指定するための操作を受け付ける所定期間内におけるユーザからの延長操作に応じて、当該所定期間を延長する期間延長手段と、期間延長手段により延長された所定期間が終了するまでの残り期間が特定期間未満の場合に、複数の識別情報から除外する候補となる除外候補識別情報の提示を行う提示手段と、を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、制限時間が経過したときであってもプレイヤの意図しない展開となることを極力回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ゲームシステムの全体的な構成を示す模式図である。
【
図3】ゲームサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】管理者側対局処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】ユーザ側対局処理の一部を示すフローチャートである。
【
図6】ユーザ側対局処理の他の一部を示すフローチャートである。
【
図7】(A)は対局画面の一例を示す図であり、(B)は対局画面の他の一例を示す図である。
【
図8】(A)は対局画面のその他の一例を示す図であり、(B)は対局画面のさらにその他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
図1は、ゲームシステム1の全体的な構成を示す模式図である。本実施形態では、ゲームシステム1は、予め定められた複数の役(達成条件)のうちのいずれかの役の成立により特典(例えば点数等)を付与するゲームを提供する。ゲームの種類としては、ユーザ(プレイヤ)によって操作されるキャラクタが、3人のNPC(ノンプレイヤキャラクタ)または3人の他ユーザによってそれぞれ操作される3人のキャラクタと対戦可能な麻雀ゲームを例示する。
【0013】
本実施形態では、ユーザと当該ユーザが操作するキャラクタとは、1対1で対応している。このため、キャラクタとの関連で述べる説明は、ユーザとの関連で述べる説明と実質的に同じであり、キャラクタは、適宜ユーザに置き換えることができる。
【0014】
麻雀ゲームでは、萬子牌、筒子牌、索子牌または字牌に分類された136枚あまりの牌(識別情報)が用いられる。当該136枚あまりの牌は部屋の麻雀卓に積まれ、各ユーザは、牌山から1つずつ牌を引いて、14枚~18枚の手牌(ユーザが所有する牌)の組合せからなる役の成立を目指す。
【0015】
また、麻雀では、家(自家または他家)、副露、晒す、シャンテンなどの専門用語が用いられる。ここで、家はキャラクタを意味し、自家は自ユーザによって操作されるキャラクタを意味し、他家は他ユーザによって操作されるキャラクタまたはNPCを意味する。さらに、副露は、ポン、チー、大明槓、暗槓、小明槓の総称であり、晒すは牌の模様を他のキャラクタに見せることを意味する。
【0016】
また、シャンテンとは、最短で何回ツモればテンパイ可能かを示す用語である。具体的には、最短で3回ツモればテンパイ可能な手牌の状態を3シャンテンと呼び、最短で2回ツモればテンパイ可能な手牌の状態を2シャンテンと呼ぶ。このため、役の成立に近づくほど、即ち自家の手牌の組合せに基づく役成立に関する有利度合いが高くなるほど、シャンテンの数が小さくなり、シャンテンの数が小さくなることをシャンテン数アップと呼ぶ。逆に、当該役成立に関する有利度合いが低くなるほど、シャンテンの数が大きくなり、シャンテンの数が大きくなることをシャンテン数ダウンと呼ぶ。
【0017】
各局は、親が上がり続ける限り継続され、子が上がったときや流局したときに終了する。即ち、親の切替条件は、子に上がられることや、流局することにより成立する。今回の対局が終了すると、右隣りのキャラクタに親が切り替わり、次回の対局が開始される。
【0018】
なお、ゲームの種類は、役の成立により特典(例えば点数等)を付与するゲームであればこれに限らず、例えば、トランプを用いたゲーム(例えばポーカー)などであってもよい。
【0019】
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のユーザ端末100と、ゲームサーバ200とを含む。各ユーザ端末100とゲームサーバ200とは、ネットワーク2を介して接続されている。ネットワーク2は、インターネット、図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム(たとえば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution))、または所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(たとえばWi-Fi(登録商標))を含み得る。
【0020】
(ユーザ端末およびゲームサーバの構成)
ユーザ端末100は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であることがより好ましい。
図1に示すように、ユーザ端末100は、通信バスによって互いに電気的に接続されたプロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15とを備える。
【0021】
入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介した各種データ入出力機能、および音声入出力機能を備える。
【0022】
タッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組合せた電子部品である。入力部151は、タッチセンシティブなデバイスであり、たとえばタッチパッド等によって構成される。表示部152は、たとえば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。入力部151は、タッチスクリーン15に対するユーザの指やスタイラスといった物体の接触または近接を検知し、操作入力として受け付ける。入力部151は、当該操作入力に含まれるユーザの作用(主に、タッチ操作、スワイプ操作、フリック操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された画面位置の情報を検知して、該情報を外部へ情報信号として出力する機能を備える。タッチスクリーン15は、タッチセンシティブであればよい。タッチセンシティブなデバイスは、静電容量方式、抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0023】
ゲームサーバ200は、ゲームに関する各種サービスを各ユーザ端末100に提供する。ゲームサーバ200は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであることが、より好ましい。
図1に示すように、ゲームサーバ200は、通信バスによって互いに電気的に接続されたプロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信インターフェース(IF)23と、入出力IF24とを備える。
【0024】
プロセッサ10、20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を含んで構成される。プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、ゲームサーバ200全体の動作を制御する。
【0025】
メモリ11、21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成され得る主記憶装置を含んで構成される。
【0026】
ストレージ12、22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性記憶装置によって構成され得る補助記憶装置を含んで構成される。メモリ11には、プロセッサ10がストレージ12からロードした各種プログラムおよびデータが一時的に記憶される。メモリ21には、プロセッサ20がストレージ22からロードした各種プログラムおよびデータが一時的に記憶される。これによりメモリ11は、プロセッサ10に対して作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20に対して作業領域を提供する。
【0027】
ゲームサーバ200のストレージ22には、ゲームプログラム等のゲームデータが格納される。ユーザ端末100のストレージ12には、ゲームサーバ200からダウンロードされるゲームプログラム等のゲームデータが格納される。当該ゲームプログラムは、メモリ11、21に展開される。プロセッサ10は、メモリ11に展開されるゲームプログラムを実行する。プロセッサ20は、メモリ21に展開されるゲームプログラムを実行する。メモリ11には、プロセッサ10が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータも一時的に格納される。メモリ21には、プロセッサ20が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータも一時的に格納される。
【0028】
通信IF13、23は、ユーザ端末100とゲームサーバ200との間で各種データを送受信するための通信制御機能を備える。通信制御機能には、たとえば、無線LAN(Local Area Network)接続機能、有線LAN、無線LAN、携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、近距離無線通信機能等が含まれる。
【0029】
本実施形態では、各種データは、所定のゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム情報等のゲームデータ、それらをユーザ端末100とゲームサーバ200との間に送受信させる指示、および、ゲームを進行させるための指示を含む。
【0030】
たとえばプロセッサ10は、通信IF13を介してユーザIDをゲームサーバ200に送信することによって、当該ユーザIDに関連付けられたオブジェクト(キャラクタ、配牌スキル、ツモスキル、配牌、ツモ牌、捨て牌等)に関する情報をゲームサーバ200から受信する。また、プロセッサ10は、ユーザ作用に基づいて麻雀卓に牌を配置し、ゲームの結果として取得されたゲームポイント(点棒)を、通信IF13を介してゲームサーバ200に送信する。
【0031】
ゲームサーバ200の入出力IF24は、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部、および、液晶ディスプレイ等の出力部を備えており、コンピュータの情報をモニタリングするために用いられる。
【0032】
(ユーザ端末の機能的構成)
図2は、ユーザ端末100の機能的構成を示す図である。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能し得る。記憶部120にはゲームプログラムが格納されている。このゲームプログラムは、主記憶上に展開されかつ制御部110において実行される。また、本実施形態では、このゲームプログラムは、プロセッサ10およびメモリ11を備えるユーザ端末100に対し、麻雀ゲームを進行させる制御部110および記憶部120としてユーザ端末100を機能させるプログラムである。
【0033】
制御部110は、当該ゲームプログラムによって、作用受付部111、端末処理部112、タイマー部113、端末判定部114、表示制御部115、報酬計算部116、および送受信部117として機能し得る。制御部110が当該ゲームプログラムに従って動作している間に生成した各種ゲームデータ、および制御部110によって利用される各種ゲームデータも、主記憶上に一時的に格納される。
【0034】
作用受付部111は、タッチスクリーン15の入力部151に対するユーザの作用を検知する。作用受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールによる操作指示等から、いかなる入力がなされたかを判別し、その結果を端末処理部112等の必要な要素に出力する。作用受付部111は、タッチスクリーン15に対する作用入力がなされた場合には、入力位置の座標情報および作用の種類(タッチ操作、スライド動作等)を検知する。また、作用受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れることを検知することによって、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0035】
端末処理部112は、ユーザ端末100全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信、およびゲームの実行に必要な演算処理その他の処理を行う。端末処理部112は、たとえば、作用受付部111によって検知された作用に基づいて、ゲームプログラムに従ったゲームを展開させ、その結果を示すゲーム画像を描画するよう、表示制御部115に指示する。また、端末処理部112は、タッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて仮想空間内におけるゲームオブジェクトを操作する。また、端末処理部112は、タッチスクリーン15に対する操作入力および演算処理の結果等に基づいて、記憶部120に記憶されている各種データの更新等の処理を行う。なお、端末処理部112は、ゲームの進行状態に応じて、ゲーム空間の視野を指定するための仮想カメラの位置を制御してもよい。
【0036】
タイマー部113は、麻雀部屋内の時刻を規定するとともに、麻雀部屋内の時間の経過を計測する。タイマー部113は、たとえば、牌がツモられた時刻を記憶部120に記憶させ、その後に経過した時間を測定する。タイマー部113は、測定することによって得られる時間情報を端末判定部114に提供する。端末判定部114は、タイマー部113および記憶部120を参照して、今回のツモから所定時間が経過したか否かなどを判定できる。
【0037】
表示制御部115は、ゲームサーバ200から受信したユーザ情報、ゲームプログラムによる演算結果、およびユーザの入力部151に対する作用に基づいて、表示部152に表示される画像を生成する。本実施形態では、ユーザ端末100は、配牌、牌山、ツモ牌、捨て牌、ポン、チー、カン、ロンあがり、ツモあがり、流局等などの対局の開始から終了までに刻々と変化するゲーム情報をゲームサーバ200から取得し、この情報を用いて対局画面の画像を生成する。なお、これらのゲーム情報は、ユーザ端末100側においても記憶しているものであってもよい。表示制御部115は、端末処理部112によるゲーム進行制御に応じて表示画像を更新する。
【0038】
報酬計算部116は、作用受付部111から受信した操作に基づいて、各ユーザに提供される報酬を算出して、ユーザに付与する。たとえば報酬計算部116は、ユーザに付与される点棒を算出し、ユーザに付与する。
【0039】
送受信部117は、ゲームサーバ200から各種情報を受信したり、ゲームサーバ200に各種情報を送信したりする。送受信部117は、制御部110の制御によって各種情報をゲームサーバ200に対して送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2および通信IF23を介して当該情報を受信し、送受信部211が情報の内容を識別して受け付ける。送受信部117は、たとえば、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム画面等のゲーム空間情報、自ユーザの配牌、牌山、他のユーザの捨て牌、他のユーザによるポン、チー、カン、ロンあがり、ツモあがり等のゲーム情報を、ゲームサーバ200から受信することができる。なお、これらの情報は、ユーザ端末100側においても記憶しているものであってもよい。一方、送受信部117は、ユーザ情報、自ユーザの捨て牌、自ユーザによるポン、チー、カン、ロンあがり、ツモあがり等のゲーム情報を、ゲームサーバ200に送信することができる。
【0040】
記憶部120には、制御部110が前述の各部として機能するために必要なデータが記憶されている。当該データとしては、たとえば、ゲームプログラム、ゲーム情報、およびユーザ情報が含まれる。ゲーム情報としては、オブジェクト管理テーブル等が挙げられる。ユーザ情報としては、ユーザ管理テーブル等が挙げられる。
【0041】
本実施形態では、ゲームプログラムは、ユーザの立場で麻雀ゲームを進めるユーザ側プログラムと、管理者の立場で当該麻雀ゲームを取り仕切る管理者側プログラムと、NPCの立場で麻雀ゲームを進めるNPC側プログラムとによって構成されている。また、本実施形態では、自ユーザが3人のNPCと対局を行うシングルプレイモードと、自ユーザが3人の他ユーザとオンラインで対局を行う対戦プレイモードとが準備されている。
【0042】
このうち、シングルプレイモードでは、自ユーザと3人のNPCとで麻雀卓を囲むパーティが構成され、対局が開始される。一方、対戦プレイモードでは、4人のユーザのうちのいずれか1人がホストとして部屋を作り、残りの3人のユーザがゲストとして当該部屋に入ることで、麻雀卓を囲むパーティが構成され、対局が開始される。
【0043】
(ゲームサーバの機能的構成)
図3は、ゲームサーバ200の機能的構成を示すブロック図である。ゲームサーバ200は、各ユーザ端末100にゲーム進行に必要な情報を提供するゲーム提供機能を有している。ゲームサーバ200は、ユーザ端末100からゲーム情報を受信し、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、Webページ(ゲーム画面等)、ユーザ情報およびゲームパラメータ等の各種ゲームデータ、各種通知等を送信する。ゲームサーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能し得る。
【0044】
図3に示すように、制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラムによって、送受信部211、サーバ処理部212、データ管理部213、マッチング部214、計測部215として機能し得る。本実施形態では、このゲームプログラムは、プロセッサ20およびメモリ21を備えるゲームサーバ200に対し、麻雀ゲームを進行させる制御部210および記憶部220としてゲームサーバ200を機能させるプログラムであり、管理者の立場で当該麻雀ゲームを取り仕切る上述の管理者側プログラムも含んでいる。
【0045】
送受信部211は、各ユーザ端末100から送信される各種情報を受信したり、各ユーザ端末100に各種情報を送信したりする。
【0046】
各ユーザ端末100は、制御部110の制御に基づいて各種情報をゲームサーバ200に対して送信する。ゲームサーバ200は、ネットワーク2および通信IF23を介して当該情報を受信し、送受信部211が情報の内容を識別して受け付ける。
【0047】
送受信部211は、記憶部220に格納されている各種管理テーブルを参照する。送受信部211は、必要に応じてデータ管理部213によって更新された各種管理テーブルを参照して、必要な処理を実行する。当該情報には、各ユーザに配られる牌の組合せを特定するための配牌情報、配牌の後に残った牌を特定するための牌山情報、各ユーザによるポン、チー、カンなどの情報が含まれる。
【0048】
また、送受信部211は、ユーザ端末100上で動作可能なゲームプログラム、ユーザ情報、ゲーム画面等のゲーム空間情報、各ユーザの配牌、牌山、各ユーザの捨て牌、各ユーザによるポン、チー、カン、ロンあがり、ツモあがり等のゲーム情報をユーザ端末100に送信する。
【0049】
サーバ処理部212は、ゲームサーバ200全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信、および、ゲームの進行に必要な演算処理を行う。サーバ処理部212は、たとえば、送受信部211が受信したユーザ端末100からの情報または要求に基づいて、ゲームプログラムに従った演算処理を実行する。そして、その結果としての各種ユーザ情報、ゲーム情報等のゲームデータ、およびゲームプログラム等を、通信IF13を介してユーザ端末100に送信することによって、ユーザ端末100においてさらにゲームを進行させる。
【0050】
データ管理部213は、サーバ処理部212における各種演算結果に基づいて、記憶部220に格納されている各種ゲームデータ、およびデータベースのレコードを、追加、更新、または削除することによって、必要な処理を実行する。
【0051】
送受信部211は、例えば、ユーザが麻雀卓に牌を晒すようにユーザ端末100に作用を与えると、その結果としてユーザが保有するオブジェクト情報およびゲームポイントに関する情報をユーザ端末100から受信する。サーバ処理部212は、受信された情報に基づいて必要な処理を実行し、一方、データ管理部213はユーザ情報およびゲーム情報を更新する。
【0052】
また、例えば、送受信部211がユーザ端末100から捨て牌を実行する要求を受信した場合、データ管理部213は、捨て牌の情報を、ユーザ情報と、捨て牌の配置位置等に関するゲーム情報とに関連付けて記憶する。
【0053】
マッチング部214は、対戦プレイのために、複数の操作キャラクタを所定のゲーム空間に関連付ける。たとえばマッチング部214は、ある操作キャラクタがホストとして部屋を作る操作を行った場合、当該操作キャラクタをホストとし、他の3人の操作キャラクタをゲストとするパーティをマッチングによって組成し、当該パーティに属する4人の操作キャラクタを同じ麻雀部屋に一時的に関連付ける。
【0054】
計測部215は、タイマー部113と同様に、麻雀部屋内の時刻を規定するとともに、麻雀部屋内の時間を計測する機能を有する。計測部215は、例えば、対局開始時に発動させたいスキルを選択するための画面が表示された時刻からの経過時間を計測する。計測部215は、麻雀部屋の時間情報を生成し、タイマー部113で生成された麻雀部屋の時間情報と照合する。これにより、ユーザ端末100とゲームサーバ200において麻雀部屋の時間情報が同期され、各種時間情報の計測および判定を円滑に実施し得る。
【0055】
記憶部220には、ゲームプログラムおよびユーザの認証プログラム等が格納されている。また、記憶部220には、ユーザ管理テーブル等のユーザ情報、オブジェクト管理テーブル等のゲーム情報を管理するデータベースが構築されていてもよい。
【0056】
(動作について)
対戦プレイモードが選択されたとき、ホスト役のユーザが操作するユーザ端末100の制御部110は、管理者側プログラムに従って、
図4に示す管理者側対局処理を実行する。また、各ユーザが操作するユーザ端末100の制御部110は、ユーザ側プログラムに従って、
図5および
図6に示すユーザ側対局処理を実行する。なお、
図4に示す管理者側対局処理は、ゲームサーバ200で実行し、処理結果を各ユーザ端末100に送信するようにしてもよい。
【0057】
また、シングルプレイモードが選択されたときは、ユーザが操作するユーザ端末100の制御部110は、管理者側プログラムに従って当該管理者側対局処理を実行し、ユーザ側プログラムに従って当該ユーザ側対局処理を実行することに加えて、NPC側プログラムに従ってNPC側対局処理を実行する。
【0058】
対戦プレイモードおよびシングルプレイモードのいずれにおいても、対局に臨む4人のユーザないしキャラクタは、管理者による管理の下で対局を進める。なお、管理者側対局処理は、ゲームサーバ200で実行し、処理結果を各ユーザ端末100に送信するようにしてもよい。
【0059】
以下では、対戦プレイモードを念頭において、管理者側対局処理およびユーザ側対局処理の詳細を説明する。
図4を参照して、ステップS01では、136枚あまりの牌からなる牌山を構築し、ステップS02では、対局に臨む4人のユーザの各々に13枚の牌を配る。配牌の種類は、例えば、当該4人のユーザの各々が操作するキャラクタの種類に対応する。配牌が完了すると、ステップS03に進む。ステップS03では、各ユーザに対応するユーザ側対局処理と連携し、各ユーザ間の引き牌の順番等を仕切ったり、各ユーザの捨て牌を他ユーザの対局画面に表示したりしながら対局を進める。
【0060】
ステップS04では、当該4人のユーザのうちのいずれかのユーザが上がったか又は今回の対局が流局となったか否かを判定する。いずれかのユーザが上がったか又は今回の対局が流局となったと判定されなければ、ステップS03に戻る。一方、いずれかのユーザが上がったか又は今回の対局が流局となったと判定されると、ステップS05で清算を行う。例えば、上がりを宣言したユーザに対して、上がり役に応じた点数(特典)が付与される。また、門前で上がった場合において、上がり役を構成する牌がドラ牌を含んでいれば、付与される点数がアップされる。今回の管理者側対局処理は、ステップS05の処理の後に終了する。
【0061】
図5を参照して、ステップS11では、
図7(A)に示す対局画面をタッチスクリーン15に表示する。
図7(A)を参照して、対局画面の中央やや上段には、麻雀卓が自家の視点(斜め上)で表示される。麻雀卓の中央には、自家および他家の捨て牌を表示するための河エリアRVが割り当てられており、河エリアRVの下側には、自家の手牌を表示するための手牌エリアHAが割り当てられている。ツモ牌から捨て牌までの制限時間を表すゲージGGと、キャラクタ画像CGとは、手牌エリアHAの下側に表示される。
【0062】
ステップS12では、ステップS01の処理によって自ユーザに配られた牌を、当該対局画面のうちの手牌エリアHAに表示する。手牌エリアHAには、牌の分類(萬子牌、筒子牌、索子牌、字牌)毎に、13枚の手牌が表示される。ステップS13では、自ユーザの順番が到来したかまたは副露を宣言する操作が行われたか否かをステップS03の処理結果とタッチスクリーン15に対する操作入力とに基づいて判定する。なお、副露を宣言する操作は、他ユーザの捨て牌のうち自ユーザの手牌の組合せとの関係で面子が成立する捨て牌を対象として行われる操作である。
【0063】
ステップS13において、自ユーザの順番が到来したかまたは副露を宣言する操作が行われたと判定されると、ステップS14に進む。自ユーザの順番が到来したと判定されたとき、ステップS14では、ステップS01の処理によって構築された牌山から牌をツモり、ツモった牌を手牌エリアHA内の右端部に表示する。また、副露を宣言する操作が行われたと判定されたとき、ステップS14では、他ユーザの捨て牌と当該捨て牌との関係で面子が成立する自ユーザの手牌とを、副露牌として、手牌エリアHAよりも河エリアRV側の位置に表示する。
【0064】
ステップS15では、制限時間を例えば10秒にセットする。ゲージGGには、当該制限時間の残り時間が反映される。ステップS16では、手牌エリアHAに表示された牌に基づいて、捨ててもシャンテン数がダウンしない牌を捨て牌候補(特定識別情報)として特定する。手牌エリアHAに
図7(A)に示す牌が表示されている場合は、三筒牌、五筒牌、七筒牌が、捨て牌候補として特定される。
【0065】
ステップS17では、複数種類の役の各々を成立させる牌の組合せと手牌エリアHAに表示されている手牌の組合せとを照合することにより、当該手牌エリアHA上の牌の組合せについて役が成立しているか否かを判定する。当該役が成立していると判定されたときは、ステップS18に進み、ツモ上がりまたはロン上がりを宣言する操作がユーザによって行われたか否かをタッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。当該ツモ上がりまたはロン上がりを宣言する操作が行われたと判定されると、ステップS19に進み、ツモ上がりまたはロン上がりを管理者側プログラムに通知する。通知には、上がりの態様(ロン/ツモの別)と、上がり役と、上がり役を構成する牌の組合せとが含まれる。ユーザ側対局処理は、当該通知の後に終了する。
【0066】
ステップS17において役が成立していると判定されなかったとき、又はステップS18において上がりを宣言する操作が行われたと判定されなかったときは、ステップS20に進む。ステップS20では、リーチを宣言する操作が行われたか否かをタッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。リーチを宣言する操作が行われたと判定されたときは、ステップS21で当該操作に対応する処理を実行する。ステップS21の処理が完了すると、ステップS22で処理の完了を管理者側プログラムに通知し、その後にステップS13に戻る。
【0067】
ステップS20において、リーチを宣言する操作が行われたと判定されなかったときは、ステップS23に進む。ステップS23では、手牌エリアHAに表示されている手牌およびツモ牌のうちのいずれかの牌に対するタッチ操作が行われたか否かを、タッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。
【0068】
当該タッチ操作が行われたと判定されなかったときは、ステップS26に進む。ステップS26では、ステップS15でセットされた制限時間の残り時間がTs秒(例えば5秒)未満であるか否かを、タイマー部113により測定された時間情報に基づいて判定する。当該残り時間がTs秒未満であると判定されなかったときは、ステップS17に戻る一方、当該残り時間がTs秒未満であると判定されたときは、ステップS27に進む。
【0069】
ステップS27では、ステップS16で特定された捨て牌候補を対局画面上で提示する。具体的には、当該捨て牌候補を河エリアRV側に持ち上げて表示する。
図7(A)の例では、三筒牌、五筒牌、七筒牌が捨て牌候補として特定される。このため、残り時間がTs秒未満となると、
図7(B)に示すように、三筒牌、五筒牌、七筒牌が河エリアRV側に持ち上げられる。対局画面の表示が
図7(A)から
図7(B)に移行したタイミングでは、ゲージGGの表示された残り時間は5秒を示す。
【0070】
ステップS28では、当該残り時間が0秒になったか否かを、タイマー部113により測定された時間情報に基づいて判定する。当該残り時間が0秒になったと判定されなかったときはステップS17に戻り、当該残り時間が0秒になったと判定されたときはステップS29に進む。ステップS29では、ステップS16で特定された捨て牌候補のうちのいずれか1つの捨て牌候補を捨て牌として設定する。即ち、当該捨て牌候補の数が1つであれば、当該捨て牌候補を捨て牌として設定する。また、当該捨て牌候補の数が複数であれば、例えば乱数抽選によって1つの捨て牌候補を選択し、当該捨て牌候補を捨て牌として設定する。ステップS29の処理が完了すると、ステップS40に進む。
【0071】
ステップS23において、当該タッチ操作が行われと判定されたときは、ステップS24に進み、ガイド枠GFをタッチスクリーン15に表示する。ステップS25では、タッチされた牌を河エリアRV側に拡大表示する。したがって、
図8(A)に示す対局画面において、七筒牌がタッチされると、ガイド枠GFが表示されるとともに、タッチされた牌がタッチ位置よりも上側の位置に拡大表示される。また、
図8(B)に示す対局画面において、五筒牌がタッチされると、ガイド枠GFが表示されるとともに、タッチされた牌がタッチ位置よりも上側の位置に拡大表示される。
【0072】
なお、
図8(A)または
図8(B)の対局画面は、
図7(A)または
図7(B)の対局画面上で三筒牌が捨てられ、風牌がツモられたときの状態を示す。また、ステップS23において判定対象となる手牌には、ステップS27において提示されている手牌も含まれ、当該手牌がタッチされると、当該手牌が河エリアRV側に拡大表示される。このため、複数の手牌がステップS27において提示されており、当該複数の手牌のうちのいずれかの手牌がタッチされている場合、どの手牌がタッチされているかを手牌のサイズにより区別することができる。
【0073】
ステップS30では、タッチ位置が移動したか否かをタッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。当該タッチ位置が移動したと判定されたときは、ステップS31に進み、現在のタッチ位置は手牌エリアHAを含んで画面下部に広がる下部エリア内の位置であるか否かを判定する。
【0074】
現在のタッチ位置は当該下部エリア内の位置であると判定されると、ステップS32に進み、拡大表示する牌を当該タッチ位置の鉛直方向に位置する牌に変更する。牌の変更が完了すると、ステップS30に戻る。なお、現在のタッチ位置は当該下部エリア内の位置であると判定されなかったときは、ステップS32の処理を実行することなくステップS30に戻る。
【0075】
したがって、
図8(A)に示す七筒牌が拡大表示されている状態でタッチ位置が左側に移動されると、七筒牌が元の位置に通常表示され、左隣りの五筒牌がタッチ位置よりも上側の位置に拡大表示される。また、
図8(B)に示す五筒牌が拡大表示されている状態でタッチ位置が右側に移動されると、五筒牌が元の位置に通常表示され、右隣りの七筒牌がタッチ位置よりも上側の位置に拡大表示される。なお、タッチ位置が河エリアRVに移動すると、ガイド枠GFは強調表示される。
【0076】
ステップS30においてタッチ位置が移動したと判定されなかったときは、ステップS33に進み、タッチ操作が解除されたか否かをタッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。当該タッチ操作が解除されたと判定されなかったときは、ステップS37に進む。ステップS37では、ステップS15で設定された制限時間の残り時間が0秒になったか否かを、タイマー部113により測定された時間情報に基づいて判定する。
【0077】
当該残り時間が0秒になったと判定されなかったときはステップS30に戻り、タッチ操作が解除されないまま当該残り時間が0秒になったと判定されたときはステップS38に進む。ステップS38では、タッチされている牌(拡大表示されている牌)がステップS16で特定された捨て牌候補であるか否かにかかわらず、当該タッチされている牌を捨て牌として設定し、その後にステップS40に進む。したがって、
図8(B)に示す五筒牌が拡大表示されている状態で当該残り時間が0秒になると、五筒牌が捨て牌として設定される。
【0078】
一方、ステップS33において、当該タッチ操作が解除されたと判定されたときは、ステップS34に進み、ガイド枠GFを非表示とする。ステップS35では、直前のタッチ位置は河エリアRV内の位置であるか否かを、タッチスクリーン15に対する操作入力に基づいて判定する。直前のタッチ位置は河エリアRV内の位置であると判定されなかったときは、ステップS36で牌の拡大表示を終了し、その後にステップS17に戻る。この結果、拡大表示されていた牌は、元の位置に通常表示される。
【0079】
なお、残り時間がTs秒未満となった後に当該タッチ操作が解除された場合は、ステップS26からステップS27に移行して、捨て牌候補が対局画面において提示される。即ち、当該タッチ操作の解除に応じて、捨て牌候補が河エリアRV側に持ち上げて表示される。
【0080】
ステップS35において、直前のタッチ位置は河エリアRV内の位置であると判定されたときは、ステップS39に進み、直前にタッチされていた牌を捨て牌として設定する。例えば、
図8(A)に示す七筒牌がタッチし、その状態でタッチ位置を河エリアRVに移動させてからタッチ操作を解除すると、七筒牌が捨て牌として設定される。
【0081】
ステップS40では、捨て牌を実行する。即ち、捨て牌として設定された牌を河エリアRVに移動させて縮小表示する。ステップS29からステップS40に進んだ場合、捨て牌は、持ち上げ表示された捨て牌候補のうちのいずれかの捨て牌候補を対象として実行される。一方、ステップS38からステップS40に進んだ場合、捨て牌は、ユーザによりタッチされている牌を対象として実行される。他方、ステップS39からステップS40に進んだ場合、捨て牌は、ユーザによりドラッグ&ドロップされた牌を対象として実行される。
【0082】
ステップS41では、捨てられた牌が手牌である場合に、ツモ牌を手牌に収めるべく手牌エリアHA内の手牌を並び替える。具体的には、ツモ牌の分類に応じた位置に当該ツモ牌が表示されるように、手牌を並び替える。例えば、
図7(B)に示す対局画面において三筒牌が捨てられた場合は、七萬牌~九萬牌が右に詰められ、これにより設けられた隙間に五萬牌が収められる。ステップS41では、処理の完了を管理者側プログラムに通知し、その後にステップS13に戻る。
【0083】
<本実施形態の効果>
本実施形態によれば、捨て牌を指定するためのユーザ操作(捨て牌操作)が制限時間内に受け付けられると、ユーザの手牌の組合せのうち当該捨て牌が実行される。また、当該手牌の組合せのうちからは、捨て牌を実行しても役成立に関する有利度合いが低くならない牌が、捨て牌候補として特定される。捨て牌操作が受け付けられることなく制限時間が終了すると、当該捨て牌候補を対象とする捨て牌が実行される。
【0084】
役成立に関する有利度合いが低くならない牌を捨て牌候補として特定し、制限時間が経過するまでユーザが捨て牌操作を行わない場合に、当該捨て牌候補を対象とする捨て牌を実行することにより、制限時間が経過したときであってもユーザの意図しないゲーム展開となることを極力回避できる。
【0085】
また、本実施形態によれば、制限時間が終了するまでの残り時間がTs秒未満となると、捨て牌候補がユーザに提示される。この結果、ユーザは、捨てても役成立に関する有利度合いが低くならない牌を参考にしつつ、捨て牌を選択・決定することができる。
【0086】
さらに、本実施形態によれば、役成立に関する有利度合いは、シャンテン数に基づいて特定され、捨ててもシャンテン数がダウンしない牌が、捨て牌候補として特定される。この結果、捨て牌によりシャンテン数がダウンして、ユーザにとって不利なゲーム展開となる懸念を軽減できる。
【0087】
また、本実施形態によれば、ユーザの手牌はタッチスクリーン15上の手牌エリアHAに表示される。いずれかの手牌に対するタッチ操作を行い、当該タッチ操作を維持したままタッチ位置を河エリアRVに移動させると、当該タッチ操作により特定された手牌が捨て牌として指定される。この結果、捨て牌は、タッチスクリーン15上でのドラッグ&ドロップ操作により実行される。
【0088】
さらに、本実施形態によれば、捨て牌のためのタッチ操作を受け付けているときに制限時間が終了すると、当該タッチ操作により指定されている牌を対象として捨て牌が実行される。この場合、捨て牌候補ではなく、タッチ操作により指定されている牌が捨てられるため、ユーザの意図に沿ったゲーム展開が可能となる。
【0089】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0090】
(1) 上記実施形態においては、捨て牌を実行する操作は、捨て牌候補の牌であるか捨て牌候補となっていない牌であるかにかかわらず、共通の操作(ドラッグ&ドロップ操作)である例について説明した。しかし、捨て牌を実行する操作は、捨て牌候補の牌であるか否かに応じて異ならせるようにしてもよい。例えば、捨て牌候補となっていない牌を捨てる操作は、ドラッグ&ドロップ操作とし、捨て牌候補を捨てる操作は、捨て牌候補に対するタッチ操作(即ち、ドラッグ&ドロップ操作よりも簡単な操作)としてもよい。
【0091】
(2) 上記実施形態においては、複数の捨て牌候補が提示された状態で制限時間の残り時間が0秒になると、例えば乱数抽選によって選択された捨て牌候補を対象として、捨て牌が実行される。しかし、提示された複数の捨て牌候補のうちにドラ牌が含まれる場合には、例えば当該ドラ牌を除外して乱数抽選を行うなどの処理により、当該ドラ牌と異なる捨て牌候補をドラ牌よりも優先して捨てるようにしてもよい。この結果、ドラ牌が捨てられることによりユーザの意図しないゲーム展開となることを回避できる。
【0092】
(3) 上記実施形態においては、役成立に関する有利度合いは、シャンテン数に基づいて特定され、捨て牌候補としては、シャンテン数がダウンしない牌が特定される。しかし、当該役成立に関する有利度合いは、ユーザの手牌と、ユーザおよび対戦相手による捨て牌と、対戦相手の捨て牌のうちユーザが鳴いた副露牌と、ユーザの捨て牌のうち対戦相手が鳴いた副露牌とに基づいて特定するようにしてもよく、捨て牌候補としては、ユーザの手牌から捨てても面子が成立する可能性が低くならない牌を特定するようにしてもよい。
【0093】
例えば、七萬牌および九萬牌からなる嵌張塔子がユーザの手牌に存在し、4枚の八萬牌が捨て牌または副露牌として場に見えている状況では、七萬牌または九萬牌を捨てても、面子が成立する可能性は低くならない。この場合、七萬牌および九萬牌が、捨て牌候補として特定される。
【0094】
(4) 上記実施形態においては、制限時間の残り時間がTs秒未満となったときに、捨て牌候補を河エリアRV側に持ち上げて表示するようにしている。しかし、捨て牌候補を報知する態様は、これに限らず、例えば手牌エリアHAの下側のうちキャラクタ画像CGの左側のエリアに拡大表示するようにしてもよい。
【0095】
(5) 上記実施形態においては、制限時間の残り時間がTs秒未満となったときに提示されるのは、捨て牌候補の種類だけである。しかし、制限時間の残り時間がTs秒~0秒の期間に、捨て牌候補に対するユーザ操作を受け付け、当該ユーザ操作に応じて当該捨て牌候補を対象とする捨て牌を実行するようにした上で、場に捨てられている当該捨て牌候補と同じ牌の数に基づいて、ユーザが当該捨て牌候補と同じ牌をツモる可能性を特定し、当該可能性を捨て牌候補の種類とともにユーザに提示するようにしてもよい。これにより、当該可能性が高い捨て牌候補(即ち、刻子が成立する可能性のある牌)がユーザ操作により捨てられることを回避することができる。
【0096】
(6) 上記実施形態においては、ユーザから捨て牌操作を受け付けないまま制限時間の残り時間がTs秒になると捨て牌候補が提示され、当該残り時間が0秒になると当該捨て牌候補を対象とする捨て牌が実行される。
【0097】
しかし、当該残り時間がTs秒になると捨て牌候補を提示し、当該残り時間が0秒になると当該捨て牌候補を対象とする捨て牌を実行する第1モードと、当該残り時間がTs秒になっても捨て牌候補を提示せず、当該残り時間が0秒になったときに当該捨て牌候補を対象とする捨て牌を実行する第2モードと、捨て牌候補の提示および当該捨て牌候補を対象とする捨て牌のいずれも実行せず、代わりに当該残り時間が0秒になったときにツモ牌を捨てる第3モードとを準備し、ユーザ設定やユーザが選択しているキャラクタの種類(属性)、スキル等により第1モード~第3モードのいずれかを選択できるようにしてもよい。これによって、ユーザの好みに合わせて対局を楽しむことができる。また、モードを変更する操作は、対局中に受け付けるようにしてもよい。これにより、対局の進行度合いに応じてユーザの好みのモードを選択することができる。
【0098】
(7) 上記実施形態においては、ユーザ操作に応じて制限時間が延長されることはない。しかし、「長考」ボタンを対局画面に表示し、当該「長考」ボタンに対するタッチ操作に応じて制限時間を延長できるようにしてもよい。また、この場合、制限時間の延長期間においては、捨て牌候補を非表示とするようにしてもよい。さらに、長考中であることは、他のユーザに報知するようにしてもよく、または報知しないようにしてもよい。
【0099】
また、捨て牌候補の提示および当該捨て牌候補を対象とする捨て牌は、「長考」ボタンが押された後においてのみ実行し、「長考」ボタンが押されないときには、制限時間の残り時間にかかわらず捨て牌候補の提示を行わず、また当該残り時間が0秒となったときには所定の牌(例えばツモ牌)を対象として捨て牌を実行するようにしてもよい。
【0100】
(8) 上記実施形態においては、制限時間の残り時間は、いずれかの手牌に対するタッチ操作の継続中においても減り続け、当該残り時間が0秒になると、タッチされている手牌を対象として捨て牌が実行される。しかし、当該残り時間が0秒となる前にタッチ操作が解除された場合に、制限時間をリセットするようにしてもよい。具体的には、
図6に示すステップS33においてタッチ操作が解除されたと判定されたときに、ステップS34~S36を経てステップS15に戻るようにしてもよい。この結果、タッチ操作を解除することにより、「長考」ボタンを押さなくとも、長考のための時間を確保することが可能となる。
【0101】
(9) 上記実施形態においては、ユーザの中座や当該ユーザが操作するユーザ端末とサーバとの通信障害により、当該ユーザの対局が一時的に中断した場合には、ポン、チー、カンなど鳴ける場面での鳴き率、ドラポン率(ドラ牌を鳴ける場面でポンを宣言する確率)などのパラメータに基づいて当該ユーザの打牌傾向を解析し、解析結果に基づく打牌をAIに実行させるようにしてもよい。具体的には、白牌、撥牌、中牌など、鳴いて面子を形成することにより役を成立させて上がることが可能な特定の牌がユーザの手牌に含まれている場合において、当該ユーザの鳴き率(例えば、対局数のうち鳴いた局数の占める率)が所定率(例えば、50%)以上のときには、当該特定の牌を捨て牌候補に含めない一方で、当該ユーザの鳴き率が所定率未満のときには、当該特定の牌を捨て牌候補に含めるようにしてもよい。
【0102】
(10) 上記実施形態においては、手牌がタッチされている状態で制限時間の残り時間が0秒になると、タッチされている手牌を対象として捨て牌が実行される。しかし、タッチされている手牌が捨て牌候補であるか否かに応じて異なる処理を実行するようにしてもよい。即ち、タッチされている手牌が捨て牌候補である場合には、当該残り時間が0秒になったときにタッチされている手牌を捨てるようにし、タッチされている手牌が捨て牌候補と異なる場合には、当該手牌を捨ててもよいか否かを確認する確認画面を表示し、「OK」が選択されたときに当該手牌を捨てる一方、「NG」が選択されたときに捨て牌候補を捨てるようにしてもよい。
【0103】
(11) 上記実施形態においては、手牌エリアHA内のいずれかの手牌をタッチし、タッチ位置を河エリアRVに移動させることにより、タッチされた手牌を対象とする捨て牌が実行される。しかし、このような処理により捨て牌を実行することに加えて、手牌エリアHA内のいずれかの手牌をフリックすることにより、当該手牌を対象とする捨て牌を実行するようにしてもよい。
【0104】
即ち、手牌エリアHA内のいずれかの手牌がフリックされた場合に、手牌エリアHA内の手牌のシャンテン数が、フリックされた手牌とは異なる手牌を捨てたときよりも、当該フリックされた手牌を捨てたときの方が低い特定状況となるか否かを判定し、当該特定状況となると判定されなかったときは、当該フリックされた手牌を対象とする捨て牌処理を実行する一方、当該特定状況となると判定されたときは、捨て牌を行ってもよいか否かを確認する画面を表示し、当該確認画面に対するユーザ操作に応じて捨て牌を実行するようにしてもよい。
【0105】
この結果、当該特定状況となると判定されなかったときは、ロングタップ等よりも簡易なタッチ操作(フリック操作)により捨て牌処理が実行され、操作性を向上させることができる。また、当該特定状況となると判定されたときは、確認画面が表示されるため、ユーザの誤操作により意図しない手牌が捨てられ、ユーザの意図しないゲーム展開となることを極力回避することができる。
【0106】
(12) 上記実施形態においては、対戦プレイモードが選択されると、自ユーザは、3人の他ユーザとの間で対局を行う。しかし、他ユーザが3人揃わなかった場合には、不足する他ユーザの代わりにNPCが対局を行うようにしてもよい。即ち、対戦相手である3人のうちの少なくとも1人は、NPCであってもよい。
【0107】
(13) 上記実施形態においては、対戦プレイモードが選択されると、各ユーザのユーザ端末100間の同期は、ゲームサーバ200を介して確立される。しかし、例えばローカルエリア・ネットワーク環境化では、ユーザ端末100同士で通信を行うことで、ユーザ端末100間の同期が確立するようにしてもよい。
【0108】
(14) 上記実施形態においては、縦長の対局画面をタッチスクリーン15に表示するようにしている。しかし、これに代えて横長の対局画面をタッチスクリーン15に表示したり、ユーザ端末100の姿勢に応じて対局画面の表示態様を縦長と横長との間で切り替えるようにしてもよい。
【0109】
(15) 上記実施形態においては、麻雀ゲームを想定しているが、これに代えてポーカー、ババ抜き等のカードゲームや、こいこい等の花札ゲームを想定するようにしてもよい。この場合、一枚一枚のカードや花札が識別情報に相当する。
【0110】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0111】
(付記1):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、およびタッチスクリーンを備えるコンピュータ(
図1のユーザ端末100)において実行されるゲームプログラムであって、前記ゲームプログラムに基づくゲームは、ユーザによって操作される操作キャラクタと、他ユーザによって操作されるキャラクタとを含む複数のキャラクタが対戦する対戦ゲームであり、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、予め定められた複数の識別情報(牌)のうち前記ユーザが所有する識別情報(手牌)の組合せを表示する第1ステップ(
図5のS12、S14、S21)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せに基づいて、予め定められた複数種類の役のうちから成立している役を特定する第2ステップ(
図5のS17)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間において受け付けて、当該除外識別情報を当該識別情報の組合せから除外する第3ステップ(
図5のS23、
図6のS35、S38~S40)と、前記識別情報の組合せから除外しても役成立に関する有利度合いが低くならない(シャンテン数がダウンしない)識別情報を特定識別情報として特定する第4ステップ(
図5のS16)と、前記第3ステップにより除外識別情報が指定されることなく前記所定期間が終了するときに、前記特定識別情報を除外識別情報として前記識別情報の組合せから除外する第5ステップ(
図5のS29、
図6のS40)とを実行させる。
【0112】
(付記2):
(付記1)において、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記所定期間が終了するまでの残り期間が第1期間未満となったときに、前記特定識別情報を提示する第6ステップ(
図5のS27)を実行させる。
【0113】
(付記3):
(付記2)において、前記第3ステップは、前記第6ステップにより提示された前記特定識別情報に対するユーザからの操作に応じて、当該特定識別情報を前記除外識別情報として除外する。
【0114】
(付記4):
(付記1)から(付記3)のいずれかにおいて、前記役成立に関する有利度合いは、前記役を成立させる識別情報の組合せとなるまでに要する識別情報の必要数(シャンテン数)に基づいて特定され、前記第4ステップは、前記識別情報の組合せから除外しても前記必要数が多くならない識別情報を前記特定識別情報として特定する。
【0115】
(付記5):
(付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、前記第2ステップにより成立していることが特定された役の種類に応じた特典を付与する第7ステップ(
図4のS05)を実行させ、前記第7ステップは、役を成立させている識別情報の組合せに予め定められた識別情報(ドラ牌)が含まれるときには、当該予め定められた識別情報が含まれていないときよりも大きな特典を付与し、前記第5ステップは、前記第4ステップにより前記予め定められた識別情報を含む複数の識別情報が前記特定識別情報として特定された場合には、当該特定識別情報のうちの前記予め定められた識別情報と異なる特定識別情報を当該予め定められた識別情報よりも優先して前記除外識別情報として除外する。
【0116】
(付記6):
(付記1)から(付記5)のいずれかにおいて、前記ゲームプログラムに基づくゲームは、麻雀ゲームであり、前記役成立に関する有利度合いは、前記ユーザが所有する識別情報の組合せである手牌と、前記ユーザおよび対戦相手により除外された識別情報である捨て牌と、前記対戦相手が除外した識別情報のうち前記ユーザが所有する識別情報の組合せに取り込まれた識別情報である副露牌と、前記ユーザが除外した識別情報のうち前記対戦相手が所有する識別情報の組合せに取り込まれた識別情報である副露牌とに基づいて特定され、前記第4ステップは、前記手牌から捨てても面子が成立する可能性が低くならない牌を前記特定識別情報として特定する。
【0117】
(付記7):
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、前記第1ステップは、前記ユーザが所有する識別情報の組合せを前記タッチスクリーン上の第1エリア(HA)に表示し、前記第3ステップは、前記第1ステップにより表示されている識別情報のうちからタッチ操作されている識別情報を特定するステップ(
図5のS23)と、前記タッチ操作が維持されたまま当該タッチ操作の位置が前記第1エリアとは異なる第2エリア(RV)に移動されることにより、前記特定するステップにより特定された識別情報を前記除外識別情報として指定するステップ(
図6のS39)とを含む。
【0118】
(付記8):
(付記1)から(付記7)のいずれかにおいて、前記第3ステップは、前記除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を受付けているときに前記所定期間が終了したときには、指定されている除外識別情報を除外する(
図6のS38、S40)。
【0119】
(付記9):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、および表示部を備えるコンピュータ(
図1のユーザ端末100)により実行されるゲーム方法であって、前記ゲームプログラムに基づくゲームは、ユーザによって操作される操作キャラクタと、他ユーザによって操作されるキャラクタとを含む複数のキャラクタが対戦する対戦ゲームであり、前記ゲーム方法は、前記コンピュータが、予め定められた複数の識別情報(牌)のうち前記ユーザが所有する識別情報(手牌)の組合せを表示する第1ステップ(
図5のS12、S14、S21)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せに基づいて、予め定められた複数種類の役のうちから成立している役を特定する第2ステップ(
図5のS17)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間(制限時間)において受け付けて、当該除外識別情報を当該識別情報の組合せから除外する第3ステップ(
図5のS23、
図6のS35、S38~S40)と、前記識別情報の組合せから除外しても役成立に関する有利度合いが低くならない(シャンテン数がダウンしない)識別情報を特定識別情報として特定する第4ステップ(
図5のS16)と、前記第3ステップにより除外識別情報が指定されることなく前記所定期間が終了するときに、前記特定識別情報を除外識別情報として前記識別情報の組合せから除外する第5ステップ(
図5のS29、
図6のS40)とを備える。
【0120】
(付記10):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、情報処理装置(
図1のユーザ端末100)であって、ゲームプログラムを記憶する記憶部(
図2の120)と、前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理装置の動作を制御する制御部(
図2の110)とを備え、前記ゲームプログラムに基づくゲームは、ユーザによって操作される操作キャラクタと、他ユーザによって操作されるキャラクタとを含む複数のキャラクタが対戦する対戦ゲームであり、前記制御部は、予め定められた複数の識別情報(牌)のうち前記ユーザが所有する識別情報(手牌)の組合せを表示する第1ステップ(
図5のS12、S14、S21)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せに基づいて、予め定められた複数種類の役のうちから成立している役を特定する第2ステップ(
図5のS17)と、前記第1ステップにより表示された識別情報の組合せのうちから除外する除外識別情報を指定するためのユーザからの操作を所定期間(制限時間)において受け付けて、当該除外識別情報を当該識別情報の組合せから除外する第3ステップ(
図5のS23、
図6のS35、S38~S40)と、前記識別情報の組合せから除外しても役成立に関する有利度合いが低くならない(シャンテン数がダウンしない)識別情報を特定識別情報として特定する第4ステップ(
図5のS16)と、前記第3ステップにより除外識別情報が指定されることなく前記所定期間が終了するときに、前記特定識別情報を除外識別情報として前記識別情報の組合せから除外する第5ステップ(
図5のS29、
図6のS40)とを実行する。
【0121】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部110の制御ブロック(特に、作用受付部111、端末処理部112、タイマー部113、端末判定部114、表示制御部115、報酬計算部116、および送受信部117)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0122】
後者の場合、制御部110を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0123】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0124】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、100 ユーザ端末、110 制御部、111 作用受付部、112 端末処理部、113 タイマー部、114 端末判定部、115 表示制御部、116 報酬計算部、117 送受信部、120 記憶部、151 入力部、152 表示部、200 ゲームサーバ、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 マッチング部、215 計測部、220 記憶部。