(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-03
(45)【発行日】2024-06-11
(54)【発明の名称】気液交換部品及びエアロゾルカートリッジ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20240604BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20240604BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/46
(21)【出願番号】P 2023547901
(86)(22)【出願日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 CN2021131580
(87)【国際公開番号】W WO2023284214
(87)【国際公開日】2023-01-19
【審査請求日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】202110785450.6
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522063398
【氏名又は名称】邁博高分子材料(寧波)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】王立平
(72)【発明者】
【氏名】周興夫
(72)【発明者】
【氏名】沈鼎
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111759010(CN,A)
【文献】中国実用新案第212306806(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/40
A24F 40/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気液交換部品であって、
前記気液交換部品を軸方向に貫通する気液交換部品細孔と、前記気液交換部品細孔の周壁を構成する気液交換部品本体とを備え、前記気液交換部品本体は繊維を接着することで製造されて
おり、
前記気液交換部品細孔の周壁は前記気液交換部品本体のみで構成されており、前記気液交換部品細孔の最小断面の最大内接円直径は0.05mm~2.0mmであり、前記気液交換部品は、前記気液交換部品細孔を介して気体を伝導する、
ことを特徴とする気液交換部品。
【請求項2】
前記繊維は、スキンコア構造を備える二成分繊維である、
ことを特徴とする請求項1に記載の気液交換部品。
【請求項3】
前記二成分繊維のコア層の融点は、スキン層の融点よりも20°C以上高い、
ことを特徴とする請求項
2に記載の気液交換部品。
【請求項4】
前記二成分繊維のスキン層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、低融点コポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ブチレンアジペートとブチレンテレフタレートの共重合体、ポリアミドである、
ことを特徴とする請求項3に記載の気液交換部品。
【請求項5】
少なくとも請求項1~
4のいずれか1項に記載の気液交換部品を備える、
ことを特徴とするエアロゾルカートリッジ。
【請求項6】
前記エアロゾルカートリッジは、液体貯留部品と、アトマイザー液体輸送部品及び発熱体を含むアトマイザーと、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項
5に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項7】
少なくとも1つの前記気液交換部品は前記液体貯留部品と前記アトマイザー液体輸送部品に接続される、
ことを特徴とする請求項
6に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項8】
少なくとも1つの前記気液交換部品細孔は前記液体貯留部品と前記アトマイザー液体輸送部品を連通している、
ことを特徴とする請求項
6に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項9】
前記気液交換部品細孔の前記アトマイザー液体輸送部品に連通している端部開口が前記アトマイザー液体輸送部品によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔に直接入れなくなる、
ことを特徴とする請求項
8に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項10】
前記エアロゾルカートリッジは、中継液体輸送部品をさらに備え、前記中継液体輸送部品は前記気液交換部品と前記アトマイザー液体輸送部品を接続する、
ことを特徴とする請求項
6に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項11】
前記気液交換部品細孔が前記中継液体輸送部品に連通し、前記気液交換部品細孔の1つの端部開口が前記中継液体輸送部品によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔に直接入れなくなる、
ことを特徴とする請求項
10に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項12】
前記アトマイザー液体輸送部品は液体貯留部品における液体と直接接触していない、
ことを特徴とする請求項
8に記載のエアロゾルカートリッジ。
【請求項13】
前記アトマイザー液体輸送部品は液体貯留部品における液体と直接接触している、
ことを特徴とする請求項
8に記載のエアロゾルカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気液交換部品及び当該気液交換部品を用いたエアロゾルカートリッジに関し、特に、電子タバコ及び薬液霧化などの応用分野に適用される気液交換部品及び当該気液交換部品を用いたエアロゾルカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
超音波または電気加熱によって液体を霧化または気化する技術は、電子タバコなどの分野で広く使用されている。電子霧化タバコ(electronic atomizing cigarette)でよく使用される技術は、タバコのヤニに直接連通するアトマイザー(atomizer)を加熱して、ニコチンを溶剤と一緒に霧化するものであり、このような技術は、通常、タバコのヤニの導出を精密に制御できず、製品間の個体差が大きく、かつ液体が漏れやすくなり、使用体験が悪くなってしまう。
【発明の概要】
【0003】
従来技術の問題を解決するために、本発明には、気液交換部品が提供され、前記気液交換部品は、前記気液交換部品を軸方向に貫通する気液交換部品細孔と、前記気液交換部品細孔の周壁を構成する気液交換部品本体とを備え、前記気液交換部品本体は繊維を接着することで製造されている。
【0004】
さらに、前記気液交換部品細孔の最小断面の最大内接円直径は0.05mm~2.0mmである。
【0005】
さらに、前記繊維は、スキンコア構造を備える二成分繊維である。
【0006】
さらに、前記二成分繊維のコア層の融点は、スキン層の融点よりも20°C以上高い。
【0007】
さらに、前記二成分繊維のスキン層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、低融点コポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ブチレンアジペートとブチレンテレフタレートの共重合体、ポリアミドである。
【0008】
本発明には、エアロゾルカートリッジが提供され、前記エアロゾルカートリッジは少なくとも本発明のいずれか1項に記載の気液交換部品を備える。
【0009】
さらに、前記エアロゾルカートリッジは、液体貯留部品と、アトマイザー液体輸送部品及び発熱体を含むアトマイザーと、をさらに備える。
【0010】
さらに、少なくとも1つの前記気液交換部品は前記液体貯留部品と前記アトマイザー液体輸送部品に接続される。
【0011】
さらに、少なくとも1つの前記気液交換部品細孔は前記液体貯留部品と前記アトマイザー液体輸送部品を連通している。
【0012】
さらに、前記気液交換部品細孔の前記アトマイザー液体輸送部品に連通している端部開口が前記アトマイザー液体輸送部品によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔に直接入れなくなる。
【0013】
さらに、前記エアロゾルカートリッジは、中継液体輸送部品をさらに備え、前記中継液体輸送部品は前記気液交換部品と前記アトマイザー液体輸送部品を接続する。
【0014】
さらに、前記気液交換部品細孔が前記中継液体輸送部品に連通し、前記気液交換部品細孔の1つの端部開口が前記中継液体輸送部品によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔に直接入れなくなる。
【0015】
さらに、前記アトマイザー液体輸送部品は液体貯留部品における液体と直接接触していない。
【0016】
さらに、前記アトマイザー液体輸送部品は液体貯留部品における液体と直接接触している。
【0017】
本発明に係る気液交換部品は、小型で、その構造が簡単であり、小型のエアロゾルカートリッジに使用されることに適している。気液交換部品を用いたエアロゾルカートリッジは、電子タバコのヤニの霧化、薬液の霧化などの、様々な液体の霧化または気化に適している。本発明に係る気液交換部品を用いたエアロゾルカートリッジは、その構造が簡単であり、コストが低く、自動化組立てが容易であり、かつ、漏れ防止性能が優れており、液体の放出を効果的に制御でき、製品性能の一貫性を向上させることができる。本発明の上記の内容をより明確かつ理解しやすくするために、以下、好適な実施例を挙げて図面を参照しながら、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
1つ又は複数の実施例は、対応する添付の図面における図で例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではない。図面において同じ符号を付した部品は類似する部品として表されており、特に断りのない限り、添付の図面における図は縮尺に制限されない。
【
図1a】
図1aは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品の断面を示す図である。
【
図1b】
図1bは、本発明の第1実施例に係る二成分繊維の断面拡大図である。
【
図1c】
図1cは、本発明の第1実施例に係る二成分繊維の別の断面拡大図である。
【
図1d】
図1dは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図である。
【
図1e】
図1eは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの別の構成を示す図である。
【
図2a】
図2aは、本発明の第2実施例に係る気液交換部品の断面を示す図である。
【
図2b】
図2bは、本発明の第2実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の第3実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、特定の具体的な実施例によって本発明の実施形態を説明し、当業者は、本明細書に開示された内容から本発明の他の利点及び効果を簡単に理解できる。
【0020】
今、図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態を説明するが、本発明は多くの異なる形態で実施されることができ、ここで記載される実施例に限定されるものではない。本発明を詳細かつ完全に開示し、かつ当業者に本発明の範囲を完全に伝えるために、これらの実施例を提供している。図面に示される例示的な実施形態における用語は本発明を限定するものではない。添付の図面では、同じユニット/部品は同じ符号が付されている。
【0021】
特に断りのないかぎり、ここで使用される用語は科学技術用語を含み、当業者にとって通常の意味を有するものである。また、理解できるように、普段使用される辞書に限定された用語は、関連する分野の文脈で一致している意味を持つものとして理解すべきであり、理想化されたものまたは正式すぎる意味を持つものとして理解すべきではない。
第1実施例
【0022】
図1aは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品の断面を示す図である。
【0023】
図1aに示されるように、本発明に係る気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904と、気液交換部品細孔2904の周壁を構成する気液交換部品本体2900とを備え、気液交換部品本体2900は繊維を接着することで製造されている。
【0024】
気液交換部品290は、軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904を有する柱状体であることが好ましく、例えば、円柱体、楕円柱体、角柱体などの柱状体である。好ましくは、気液交換部品細孔2904は、柱状体の中心軸と同軸に設置されている。気液交換部品細孔2904の断面も、例えば円形、矩形、楕円形などの様々な幾何学的形状であってもよい。
【0025】
本実施例では、気液交換部品290は、断面が円形である気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904とを備え、気液交換部品細孔2904の断面は円形である。気液交換部品細孔2904の最小断面の最大内接円直径は0.05mm~2.0mmであり、例えば、0.05、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、1.2mm、1.5mm、2.0mmなどであり、0.2mm~1.2mmであることが好ましい。小さい気液交換部品細孔2904の断面は霧化された粘度の低い液体、または霧化量の小さい適用に適しており、大きな気液交換部品細孔2904の断面は霧化された粘度の高い液体、または霧化量の大きな適用に適している。気液交換部品細孔2904の最小断面の最大内接円直径が0.05mm未満である場合、加工が困難となり、コストパフォーマンスが悪い。気液交換部品細孔2904の最小断面の最大内接円直径が2.0mmを超える場合、細孔が大きすぎて、良好な気液交換効果を確保することが難しくなり、また、気液交換部品細孔2904が大きすぎると、気液交換部品290も大きくなり、小型のエアロゾルカートリッジには使用が困難となる。
【0026】
気液交換部品290は繊維を接着することで製造されており、良好な液体輸送性能を有する。繊維は、フィラメントまたはチョップトファイバーであってもよい。気液交換部品290を製造するための繊維は、一成分繊維または二成分繊維、あるいは両者の混合物であってもよい。気液交換部品290は、一成分繊維を接着剤または可塑剤で接着することで製造されてもよいし、スキンコア構造または並列構造を備える二成分繊維で接着されることで製造されてもよい。気液交換部品290は、熱接着によってスキンコア構造を備える二成分繊維で製造されることが好ましく、熱接着時に接着剤または可塑剤を添加する必要がないため、純粋な製品を得ることとコストを削減することに有利である。気液交換部品290を製造するための繊維の繊度は、1デニール~30デニールであり、好ましくは2デニール~10デニールである。
【0027】
図1bは、本発明の第1実施例に係る二成分繊維の断面拡大図である。
図1bに示されるように、スキン層21及びコア層22は同心構造である。
図1cは、本発明の第1実施例に係る二成分繊維の別の断面拡大図である。
図1cに示されるように、スキン層21及びコア層22は偏芯構造である。二成分繊維2はフィラメントまたはチョップトファイバーである。気液交換部品290の性能要求に応じて適切な二成分繊維を選択して気液交換部品290を製造することができる。
【0028】
スキンコア構造を備える二成分繊維2のコア層22の融点は、スキン層21の融点よりも20°C以上高く、これによって、熱接着時にコア層22に良好な剛性を維持させることができ、気液交換部品290の成形に有利である。スキンコア構造の二成分繊維2のスキン層21は、一般的なポリマーとすることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート(PBSと略称する)、低融点コポリエステル(co‐PETと略称する)、ポリエチレンテレフタレート(PETと略称する)、ポリプロピレンテレフタレート(PTTと略称する)、ポリブチレンテレフタレート(PBTと略称する)、ブチレンアジペートとブチレンテレフタレートの共重合体(PBATと略称する)、ポリアミドなどである。
【0029】
図1dは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図であり、
図1eは、本発明の第1実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの別の構成を示す図である。
図1d及び
図1eに示されるように、本発明の第1実施例に係る気液交換部品290を備えるエアロゾルカートリッジ800によれば、エアロゾルカートリッジ800は、上述した気液交換部品290を備える。
【0030】
エアロゾルカートリッジ800は、液体貯留部品100と、アトマイザー液体輸送部品932及び発熱体931を含むアトマイザー930と、をさらに備える。
【0031】
少なくとも1つの気液交換部品290は液体貯留部品100とアトマイザー液体輸送部品932に接続され、液体貯留部品100における液体は気液交換部品290を介してアトマイザー液体輸送部品932に輸送される。
【0032】
少なくとも1つの気液交換部品290の気液交換部品細孔2904は液体貯留部品100とアトマイザー液体輸送部品932を連通しており、気液交換部品細孔2904のアトマイザー液体輸送部品932に連通している端部開口がアトマイザー液体輸送部品932によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなる。
【0033】
本発明のエアロゾルカートリッジ800では、液体貯留部品100は、霧化された液体を貯留する部材である。適用の目的に応じてその中に異なる液体、例えば、電子タバコ用のタバコのヤニなどを貯留することができる。液体貯留部品100の断面は、円形、楕円形、矩形などの様々な形状であってもよいし、種々の幾何学的形状の組み合わせであってもよい。液体貯留部品100に液体注入口を設けることができ、液体の充填が完了した後、液体注入口を閉じる。
【0034】
エアロゾルカートリッジ800は、エアロゾルカートリッジハウジング810をさらに含み、液体貯留部品100がエアロゾルカートリッジハウジング81内に設けられている。液体貯留部品100は、液体貯留部品100を軸方向に貫通する液体貯留部品貫通孔130を備えることができる。液体貯留部品貫通孔130はエアロゾルカートリッジ800のエアロゾル通路1303として用いられることができる。
【0035】
本発明のエアロゾルカートリッジ800は、霧化室934をさらに備え、霧化室934は、液体が気化または霧化されるチャンバーである。本実施例では、霧化室934が、液体貯留部品100の底部、及び、エアロゾルカートリッジハウジング810とハウジングベース112との間の領域に設けられている。霧化室934には、アトマイザー930が設けられており、必要に応じて吸気孔を設け、例えば、ハウジングベース112にベース貫通孔1122を吸気孔1121として設けることができる。液体は霧化室934でアトマイザー930によって霧化され、かつエアロゾル通路1303を経てエアロゾル出口からエアロゾルカートリッジ800を脱出する。
【0036】
本発明のアトマイザー930は、一般的に、使用の要求に応じて液体を気化または霧化する部材を指す。アトマイザー930は、アトマイザー液体輸送部品932及び発熱体931を含み、アトマイザー液体輸送部品932は綿繊維またはガラス繊維などの毛細管材料であってもよい。
【0037】
アトマイザー930は、リード線933及びリード線ピン936をさらに含む。発熱体931はリード線933及びリード線ピン936を介して電源(図示せず)に接続されている。
【0038】
霧化室934の底部に支持部材935を設けることができ、支持部材935は、気液交換部品290とアトマイザー液体輸送部品932との接触連通を強めるように、シリカゲル等の材料で製造されることができ、アトマイザー液体輸送部品932がそれに連通する気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖することに有利であり、外気が直接前記気液交換部品細孔2904に入れなくなる。
【0039】
本実施例では、液体貯留部品100の底部には、霧化室934から隔てられる底部仕切り103が設けられており、底部仕切り103には、霧化室934と液体貯留部品100を連通しかつ底部仕切り103を貫通する1つまたは複数の仕切り貫通孔9341が設けられている。取り付ける時に、液体を仕切り貫通孔9341から液体貯留部品100に注入し、そして、気液交換部品290を仕切り貫通孔9341に取り付けた後に、アトマイザー930、支持部材935及びハウジングベース112などの部材を取り付けることができる。
図1dに示されるように、気液交換部品290は、その大部が霧化室934に位置してもよいし、
図1eに示されるように、気液交換部品290は、その大部が液体貯留部品100に位置してもよい。
図1dに示されるように、本実施例では、アトマイザー液体輸送部品932の両端にそれぞれ接続される2つの気液交換部品290を使用してもよい。
図1eに示されるように、アトマイザー液体輸送部品932の両端にそれぞれ接続される、1つの気液交換部品290及び繊維で接着されることで製造された普通の液体輸送部品200を使用してもよい。普通の液体輸送部品200は気液交換部品細孔2904を備えていないため、製造が容易であり、コストが低い。
【0040】
普通の液体輸送部品200は、多孔質材料からなり、かつ多孔質材料の多孔質性による毛管力を利用して液体輸送を行う任意の液体輸送部品であってもよいが、気液交換部品細孔2904を備えていない。その材料は、スポンジ、接着繊維、焼結粉末プラスチックなどを含むことができる。
【0041】
本実施例では、アトマイザー液体輸送部品932は液体貯留部品100における液体と直接接触していない。
【0042】
エアロゾルカートリッジ800の組立てが完了した後に、気液交換部品290とアトマイザー液体輸送部品932の毛管作用により、液体貯留部品100における液体は気液交換部品290を介してアトマイザー液体輸送部品932に輸送され、液体貯留部品100における液体の導出に伴い、液体貯留部品100内と外部との間に負圧差が形成されている。液体貯留部品100内と外部との間の負圧差が十分に大きい場合、外気は気液交換部品290の気液交換部品細孔2904を介して液体貯留部品100に入ることができるが、アトマイザー液体輸送部品932がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、外気は前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなり、外気はアトマイザー液体輸送部品932を通過して気液交換部品290の気液交換部品細孔2904に入り、最終的に液体貯留部品100に入ることができる。アトマイザー液体輸送部品932の毛管力は、液体貯留部品100と外部との負圧差が均衡な状態となるまで、その中の液体含有量の増加に伴って低減する。均衡な状態の場合、アトマイザー液体輸送部品932が不飽和状態にあるため、液体をさらに吸収する能力を有し、同時に、霧化するときにアトマイザー液体輸送部品932における液体の含有量が多きすぎることに起因するオーバーフローのリスクを低減する。
【0043】
アトマイザー液体輸送部品932における液体が霧化によって消費されたとき、アトマイザー液体輸送部品932の毛管力が高くなり、アトマイザー液体輸送部品932は、再び均衡な状態となるまで、気液交換部品290によって液体貯留部品100と気液交換を行う。
【0044】
周囲温度が上昇したり、外気圧が低下したりすると、液体貯留部品100における空気が膨張し、液体貯留部品100における液体が外に導出され、不飽和状態にあるアトマイザー液体輸送部品932は気液交換部品290を介して液体貯留部品100から液体を吸収し、これによって、周囲温度の上昇または外圧の低下に起因するエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減することができる。周囲温度または外気圧が元の状態に回復すると、アトマイザー液体輸送部品932がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、外気は前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなり、アトマイザー液体輸送部品932における一部の液体は気液交換部品290を介して液体貯留部品100内に外気よりも優先的に入る。これによって、周囲温度または圧力が変化した時に液体貯留部品100とアトマイザー液体輸送部品932との間の液体の流れが容易になり、日常使用中のエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減する。エアロゾルカートリッジの長期保管及び輸送場合の液漏れリスクを低減するために、エアロゾルカートリッジのエアロゾル出口1301及び吸気孔1121を封止し、例えばシリコンプラグを設置することができる。
第2実施例
【0045】
図2aは、本発明の第2実施例に係る気液交換部品の断面を示す図である。
図2bは、本発明の第2実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図である。本実施例の構成は、第1実施例の構成と類似しており、第1実施例と同じ部分について、本実施例では説明を省略する。
【0046】
図2aに示されるように、本発明に係る気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904と、気液交換部品細孔2904の周壁を構成する気液交換部品本体2900とを備え、気液交換部品本体2900は繊維を接着することで製造されている。
【0047】
本実施例では、気液交換部品290は、断面が楕円形である気液交換部品本体2900と、気液交換部品本体2900を軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904とを備え、気液交換部品細孔2904の断面は円形である。気液交換部品細孔2904の最小断面の最大内接円直径は0.05mm~2.0mmであり、例えば、0.05、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、1.2mm、1.5mm、2.0mmなどであり、好ましくは0.2mm~1.2mmである。
【0048】
気液交換部品290は繊維を接着することで製造されており、良好な液体輸送性能を有する。繊維は、フィラメントまたはチョップトファイバーであってもよい。本実施例における気液交換部品290は、スキンコア構造を備える二成分繊維2で熱接着することで製造されることが好ましく、繊維の繊度は、2デニール~10デニールであることが好ましい。スキンコア構造を備える二成分繊維2のコア層22の融点は、スキン層21の融点よりも20°C以上高く、熱接着時にコア層22に良好な剛性を維持させることができ、気液交換部品290の成形に有利である。スキンコア構造を備える二成分繊維2のスキン層21は、一般的なポリマーとすることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート(PBSと略称する)、低融点コポリエステル(co‐PETと略称する)、ポリエチレンテレフタレート(PETと略称する)、ポリプロピレンテレフタレート(PTTと略称する)、ポリブチレンテレフタレート(PBTと略称する)、ブチレンアジペートとチレンテレフタレートの共重合体(PBATと略称する)、ポリアミドなどであり、好ましくは、自然界で分解されやすいポリ乳酸、PBSまたはPBATである。
【0049】
図2bに示されるように、本発明の第2実施例に係る気液交換部品290を備えるエアロゾルカートリッジ800によれば、エアロゾルカートリッジ800は、液体貯留部品100と、アトマイザー液体輸送部品932及び発熱体931を含むアトマイザー930と、気液交換部品290とを備える。
【0050】
本実施例では、エアロゾルカートリッジ800は、中継液体輸送部品939をさらに備え、中継液体輸送部品939は気液交換部品290とアトマイザー液体輸送部品932を接続する。気液交換部品細孔2904が中継液体輸送部品939に連通し、気液交換部品細孔2904の1つの端部開口が中継液体輸送部品939によって閉鎖され、これによって、外気が気液交換部品細孔2904に直接入れなくなる。
【0051】
少なくとも1つの気液交換部品290は液体貯留部品100と中継液体輸送部品939に接続されている。中継液体輸送部品939が気液交換部品290とアトマイザー液体輸送部品932を接続し、液体貯留部品100における液体は気液交換部品290及び中継液体輸送部品939を介してアトマイザー液体輸送部品932に輸送される。少なくとも1つの気液交換部品290の気液交換部品細孔2904は液体貯留部品100と中継液体輸送部品939を連通しており、気液交換部品細孔2904の中継液体輸送部品939に連通している端部開口が中継液体輸送部品939によって閉鎖され、これによって、外気が前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなる。中継液体輸送部品939は、ポリマーからなる多孔質材料とすることができ、平坦な表面を容易に製造でき、それに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口をよりよく閉鎖することができるため、エアロゾルカートリッジ800の漏れ防止性能を向上させることができる。
【0052】
霧化室934の底部に支持部材935を設けることができ、支持部材935は、気液交換部品290、中継液体輸送部品939及びアトマイザー液体輸送部品932の接触連通を強めるように、シリカゲル等の材料で製造されてもよく、かつ、中継液体輸送部品939がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖することに有利である。
【0053】
本実施例では、液体貯留部品100の底部には、霧化室934から隔てられる底部仕切り103が設けられており、底部仕切り103には、霧化室934と液体貯留部品100を連通しかつ底部仕切り103を貫通する1つまたは複数の仕切り貫通孔9341が設けられている。取り付ける時に、液体を仕切り貫通孔9341から液体貯留部品100に注入し、そして、気液交換部品290を仕切り貫通孔9341に取り付けた後に、アトマイザー930、中継液体輸送部品939、支持部材935及びハウジングベース112などの部材を取り付けることができる。
【0054】
取付が完了した後に、気液交換部品290、中継液体輸送部品939及びアトマイザー液体輸送部品932の毛管作用により、液体貯留部品100における液体は気液交換部品290と中継液体輸送部品939を介してアトマイザー液体輸送部品932に輸送され、液体貯留部品100における液体の導出に伴い、液体貯留部品100内と外部との間に負圧差が形成されている。液体貯留部品100内と外部との間の負圧差が十分に大きい場合、外気は気液交換部品290の気液交換部品細孔2904を介して液体貯留部品100に入ることができるが、中継液体輸送部品939がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、外気は中継液体輸送部品939を通過して気液交換部品290の気液交換部品細孔2904に入り、最終的に液体貯留部品100に入ることができる。アトマイザー液体輸送部品932の毛管力は、液体貯留部品100と外部との負圧差が均衡な状態となるまで、その中の液体含有量の増加に伴って減少する。均衡な状態の場合、アトマイザー液体輸送部品932が不飽和状態にあるため、液体をさらに吸収する能力を有し、同時に、霧化するときにアトマイザー液体輸送部品932における液体の含有量が多きすぎることに起因するオーバーフローのリスクを低減する。
【0055】
アトマイザー液体輸送部品932における液体が霧化によって消費されたとき、アトマイザー液体輸送部品932の毛管力が高くなり、アトマイザー液体輸送部品932は、再び均衡な状態となるまで、中継液体輸送部品939と気液交換部品290によって液体貯留部品100と気液交換を行う。
【0056】
周囲温度が上昇したり、外気圧が低下したりすると、液体貯留部品100における空気が膨張し、液体貯留部品100における液体が外に導出され、不飽和状態にあるアトマイザー液体輸送部品932は中継液体輸送部品939と気液交換部品290を介して液体貯留部品100から液体を吸収し、これによって、周囲温度の上昇または外圧の低下に起因するエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減することができる。周囲温度または外気圧が元の状態に回復すると、中継液体輸送部品939がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、中継液体輸送部品939とアトマイザー液体輸送部品932における一部の液体は気液交換部品290を介して液体貯留部品100内に外気よりも優先的に入る。これによって、周囲温度または圧力が変化した時に液体貯留部品100、中継液体輸送部品939及びアトマイザー液体輸送部品932の間の液体の流れが容易になり、日常使用中のエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減する。
第3実施例
【0057】
図3は、本発明の第3実施例に係る気液交換部品を備えるエアロゾルカートリッジの構成を示す図である。本実施例の構成は、第1実施例の構成と類似しており、第1実施例と同じ部分について、本実施例では説明を省略する。
【0058】
本発明に係る気液交換部品290は、気液交換部品290を軸方向に貫通する気液交換部品細孔2904と、気液交換部品細孔2904の周壁を構成する気液交換部品本体2900とを備え、気液交換部品本体2900は繊維を接着することで製造されている。
【0059】
図3に示されるように、本発明の第3実施例に係る気液交換部品290を備えるエアロゾルカートリッジ800によれば、エアロゾルカートリッジ800は、液体貯留部品100と、アトマイザー液体輸送部品932及び発熱体931を含むアトマイザー930と、気液交換部品290とを備える。
【0060】
本実施例では、液体貯留部品100の底部には、霧化室934から隔てられる底部仕切り103及び側部仕切り104が設けられており、底部仕切り103には、霧化室934と液体貯留部品100を連通しかつ底部仕切り103を貫通する1つまたは複数の仕切り貫通孔9341が設けられている。
【0061】
側部仕切り104にも、霧化室934と液体貯留部品100を連通しかつ側部仕切り104を貫通する2つの仕切り貫通孔9341が設けられている。アトマイザー液体輸送部品932の両端が側部仕切り104における仕切り貫通孔9341を貫通して閉鎖し、アトマイザー液体輸送部品932の両端が液体貯留部品100における液体と直接接触している。アトマイザー液体輸送部品932に連通している気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口がアトマイザー液体輸送部品932によって閉鎖され、これによって、外気が気液交換部品細孔2904に直接入れなくなる。
【0062】
本実施例では、気液交換部品290は液体輸送及び気体伝導の作用を有する。アトマイザー液体輸送部品932の両端が液体貯留部品100における液体と直接接触しているため、アトマイザー930が霧化過程において十分な液体供給を受けることを確保することができる。本実施例では、好ましくは2つの気液交換部品290が用いられるが、1つの気液交換部品290のみが用いられてもよい。
【0063】
本実施例では、気液交換部品290の端面がアトマイザー液体輸送部品932の両端を圧縮することで、アトマイザー液体輸送部品932の気液交換部品細孔2904の端部開口に対する閉鎖を確保する。
【0064】
好ましくは、側部仕切り104における仕切り貫通孔9341の内周壁によってアトマイザー液体輸送部品932を圧縮しまたは緊密に組み付けることで、アトマイザー液体輸送部品932が仕切り貫通孔9341を閉鎖することを確保し、外気が仕切り貫通孔9341から液体貯留部品100へ漏れることを回避する。
【0065】
本実施例では、アトマイザー930が支持部材935によって支持されることができる。もちろん、支持部材935を設けずに、直接ハウジングベース112によって支持されてもよい。側部仕切り104における仕切り貫通孔9341の一部は、支持部材935またはハウジングベース112に形成されることができる。
【0066】
エアロゾルカートリッジ800の組立てが完了した後に、液体貯留部品100における液体はアトマイザー液体輸送部品932に輸送され、液体貯留部品100における液体の導出に伴い、液体貯留部品100内と外部との間に負圧差が形成されている。液体貯留部品100内と外部との間の負圧差が十分に大きい場合、外気は気液交換部品細孔2904を介して液体貯留部品100に入ることができる。しかし、アトマイザー液体輸送部品932がそれに連通する気液交換部品290の気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、外気は前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなり、外気はアトマイザー液体輸送部品932を通過して気液交換部品290の気液交換部品細孔2904に入り、最終的に液体貯留部品100に入らなければならない。
【0067】
アトマイザー液体輸送部品932の毛管力は、液体貯留部品100と外部との負圧差が均衡な状態となるまで、その中の液体含有量の増加に伴って低減する。均衡な状態の場合、アトマイザー液体輸送部品932が不飽和状態にあるため、液体をさらに吸収する能力を有し、同時に、霧化するときにアトマイザー液体輸送部品932における液体の含有量が多きすぎることに起因するオーバーフローのリスクを低減する。
【0068】
アトマイザー液体輸送部品932における液体が霧化によって消費されたとき、アトマイザー液体輸送部品932の毛管力が高くなり、再び均衡な状態となるまで、アトマイザー液体輸送部品932は液体貯留部品から液体を補充し、液体貯留部品100は気液交換部品290によって気体を補充する。
【0069】
周囲温度が上昇したり、外気圧が低下したりすると、液体貯留部品100における空気が膨張し、液体貯留部品100における液体が外に導出され、不飽和状態にあるアトマイザー液体輸送部品932は液体貯留部品100から液体を吸収し、これによって、周囲温度の上昇または外圧の低下に起因するエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減することができる。周囲温度または外気圧が元の状態に回復すると、アトマイザー液体輸送部品932がそれに連通する気液交換部品細孔2904の端部開口を閉鎖するため、外気は前記気液交換部品細孔2904に直接入れなくなり、アトマイザー液体輸送部品932における一部の液体はアトマイザー液体輸送部品932または気液交換部品290を介して液体貯留部品100内に外気よりも優先的に入る。これによって、周囲温度または圧力が変化した時に液体貯留部品100とアトマイザー液体輸送部品932との間の液体の流れが容易になり、日常使用中のエアロゾルカートリッジ800の液漏れのリスクを低減する。以上により、本発明の気液交換部品290は、その構造が簡単であり、小型のエアロゾルカートリッジ800または霧化装置に使用されることに適している。気液交換部品290を用いたエアロゾルカートリッジ800は、電子タバコ等の応用に適しており、医療分野においても吸入型薬液の定量的霧化のために用いられることができる。気液交換部品290を用いたエアロゾルカートリッジ800は、その構造がコンパクトで漏れ防止性能が優れており、液体の放出を均一に制御することができる。外部制御装置に気流センサーを設けると、気流に合わせて液体の霧化を制御することができ、使用しやすくなる。
【0070】
なお、上述した本発明の実施例は、本発明の原理及びその効果を例示的に説明したものに過ぎず、本発明を限定するものではない。いずれの当業者も、本発明の精神及び趣旨を逸脱することなく、上述した実施例を修正または変更することができる。したがって、当業者が本発明で開示された精神及び技術的構想から逸脱せずに行った全ての均等な修正または変更は、依然として本発明の請求項に含まれるべきである。