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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】キーレスアンテナの取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20240605BHJP
   B60N 2/90 20180101ALI20240605BHJP
   B62D 25/20 20060101ALI20240605BHJP
   H01Q 1/22 20060101ALI20240605BHJP
   H01Q 1/32 20060101ALI20240605BHJP
   E05B 49/00 20060101ALN20240605BHJP
   B60R 25/24 20130101ALN20240605BHJP
【FI】
B60R11/02 A
B60N2/90
B62D25/20 E
H01Q1/22 A
H01Q1/32 Z
E05B49/00 K
B60R25/24
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019227372
(22)【出願日】2019-12-17
(65)【公開番号】P2021094997
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】川住 涼
(72)【発明者】
【氏名】栗原 圭輔
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-066698(JP,A)
【文献】特開2011-235671(JP,A)
【文献】特開2014-117988(JP,A)
【文献】特開2007-168623(JP,A)
【文献】国際公開第2018/216453(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/185591(WO,A1)
【文献】特開2016-137869(JP,A)
【文献】特開2002-046541(JP,A)
【文献】米国特許第06380643(US,B1)
【文献】特開2004-275604(JP,A)
【文献】特開2003-212019(JP,A)
【文献】特開2004-268869(JP,A)
【文献】特開2003-212018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/00 - 11/06
B60R 16/02
B60R 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員が着座する車両用シートのシートクッション部の車両下方側に、キーレスアンテナが設けられ、
前記キーレスアンテナが取付けられる位置に対応した前記シートクッション部の裏面側には、車両上方に凹んだ凹部が設けられ、
前記キーレスアンテナは、前記凹部内に配置され、
前記凹部は、前記シートクッションの前部に設けられていることを特徴とする、キーレスアンテナの取付構造。
【請求項2】
前記キーレスアンテナが取付けられる箇所の前記フロアパネルは、車両下方に凹んだ凹形状部を有し、
前記凹形状部は、前記シートクッション部の前部における下方に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のキーレスアンテナの取付構造。
【請求項3】
乗員が着座する車両用シートのシートクッション部の車両下方側に、キーレスアンテナが設けられ、
前記キーレスアンテナは、車両のフロア部を構成するフロアパネルと、前記シートクッション部との間に配置され、
前記フロアパネルには、前記シートクッション部を取付けるためのシートメンバが車両幅方向に沿って設けられ、
前記キーレスアンテナは、前記シートメンバよりも車両後方に位置し、
前記シートメンバ及び前記キーレスアンテナは、前記シートクッション部の前部における下方に設けられていることを特徴とする、キーレスアンテナの取付構造。
【請求項4】
前記キーレスアンテナが取付けられる箇所の前記フロアパネルは、車両下方に凹んだ凹形状に形成され、
前記凹部は、前記シートクッションの前部に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載のキーレスアンテナの取付構造。
【請求項5】
記キーレスアンテナは、車両のフロア部を構成するフロアパネルと、前記シートクッション部との間に配置され、
前記キーレスアンテナは、ブラケットを介して前記フロアパネルに取付けられ、
前記ブラケットは、車両上方へ向かって突出し、かつ間隔を空けて並んで配置される2つ以上の凸形状部を有し、
前記キーレスアンテナは、前記凸形状部同士の間に配置されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のキーレスアンテナの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーレスアンテナの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキーレスアンテナの取付構造の中には、ドア本体の車室側に張設されるドアトリムのウエスト部を構成すべくドアトリムの上部側に別体のウエストガーニッシュを取付け、該ウエストガーニッシュの裏面側に、ドア開閉動作感知用アンテナ(キーレスアンテナ)を装着するための取付ブラケットを一体形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-42320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のキーレスアンテナの取付構造においては、キーレスアンテナがドアトリムに取付けられているので、車両の側突等により衝撃荷重がドア本体を経てドアトリムに加わった際に、キーレスアンテナが破損してしまうおそれがあり、改善の余地があった。
【0005】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、強い衝撃荷重が加わった場合でもキーレスアンテナの破損を防ぐことができるとともに、乗員のシート着座に伴う荷重負荷や乗員の接触による破損も防止することが可能なキーレスアンテナの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、乗員が着座する車両用シートのシートクッション部の車両下方側に、キーレスアンテナが設けられ、前記キーレスアンテナが取付けられる位置に対応した前記シートクッション部の裏面側には、車両上方に凹んだ凹部が設けられ、前記キーレスアンテナは、前記凹部内に配置され、前記凹部は、前記シートクッションの前部に設けられている。
【発明の効果】
【0007】
上述の如く、本発明に係るキーレスアンテナの取付構造は、乗員が着座するリヤシートには、座部を構成するシートクッション部が設けられているとともに、該シートクッション部は、車両のフロアを構成するフロアパネルの上部に設けられており、前記フロアパネルには、キーレスアンテナが取付けられ、該キーレスアンテナが取付けられる位置に対応した前記シートクッション部の裏面側には、前記シートクッション部の裏面から表面へ向かって上方に凹んだ凹部が設けられ、前記キーレスアンテナは、前記凹部内に配置されているので、次のような効果を得ることができる。
すなわち、本発明のキーレスアンテナの取付構造においては、キーレスアンテナがフロアパネルに取付けられており、シートクッション部の下方、つまり車室内側方向に取付けられているため、強い衝撃荷重が外部から加わった場合でも、フロアパネルに固定されたキーレスアンテナが、衝撃荷重によって破損することを効果的に防止することができる。また、本発明のキーレスアンテナの取付構造においては、キーレスアンテナがシートクッション部に覆われた状態で配置されているので、乗員がリヤシートに着座する際に生じる荷重の負荷や乗員の接触によるキーレスアンテナの破損も防ぐことができ、高い信頼性を有するキーレスアンテナの取付構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造が適用されたリヤシートの全体を車両前方から見た正面図である。
図2】シートクッション部を取り除いた状態で、図1におけるリヤシートを車両上方から見た平面図である。
図3】リヤシートシートクッション部を取り除く前の状態で示す、図2におけるA-A線断面図である。
図4図2におけるキーレスアンテナとブラケットを拡大して示す斜視図である。
図5図4におけるブラケットを示す斜視図である。
図6】シートクッション部を取り除いた状態で、本発明の第2実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造が適用されたリヤシートの全体を車両前方斜め上から見た斜視図である。
図7図6におけるリヤシートを車両上方から見た平面図である。
図8】本実施形態のキーレスアンテナ及びブラケットをフロアパネルに取付けた状態で示す、図7におけるB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1図8は本発明の実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造を示すものである。なお、図において、矢印Fr方向は車両前方を示し、矢印O方向は車両幅方向外側を示し、矢印U方向は車両上方を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示し、矢印Y方向は車両前後方向を示している。
【0010】
[第1実施形態]
図1図5は、本発明の第1実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造を示している。
本発明の第1実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造が適用される車両は、図1図3に示すように、乗員が着座するリヤシート1を有しており、該リヤシート1は、車室内の後部側に搭載されている。リヤシート1には、ベンチタイプの座部を構成するシートクッション部2が設けられており、シートクッション部2は、車両のフロアを構成するフロアパネル3の上部に設けられている。
本実施形態のフロアパネル3は、車両前後方向の後方側に設けられるリヤフロアパネルであり、フロアパネル3の前部には、車両上方へ延びる縦壁4が車両幅方向に沿って形成されている。この縦壁4は、段差部を構成するものであり、当該縦壁4によって、フロアパネル3は、車両前部側のフロア(図示せず)よりも一段高くなるように設定されている。なお、リヤシート1は、シートクッション部2の後端部で乗員の背部を受けるシートバック11と、該シートバック11の上部で乗員の頭部を支えるヘッドレスト12を備えている。
【0011】
本実施形態のフロアパネル3には、図2図4に示すように、キーからのドアロック解放または施錠信号を受信するためのキーレスアンテナ5がシートクッション部2の下方、つまり車室内側方向に取付けられているため、強い衝撃荷重が外部から加わった場合でも、当該キーレスアンテナ5の破損が防止されるようになっている。また、キーレスアンテナ5は、フロアパネル3の車両前方側で車両幅方向中央部付近に配置されている。そして、キーレスアンテナ5が取付けられる位置に対応したシートクッション部2の裏面2a側には、シートクッション部2の裏面2aから表面2bへ向かって上方に凹んだ凹部21が設けられており、キーレスアンテナ5は、当該凹部21内に配置され、シートクッション部2の内部に位置している。さらに、凹部21は、シートクッション部2の中央部分よりも車両前方側に位置している。
これにより、キーレスアンテナ5は、シートクッション部2に覆われることになり、乗員着座時の荷重や乗員の接触による破損も防げるように構成されている。また、凹部21は、シートクッション部2で使われていなかったスペースを有効活用できるようにしている。しかも、シートクッション部2の前部は、着座する乗員の臀部からの荷重が加わる後部と比べて、加わる荷重が小さいことから、キーレスアンテナ5が配置される凹部21の位置をシートクッション部2の中央部分よりも車両前方側に設定することで、キーレスアンテナ5の破損防止効果がより促進されるようにしている。
それに加えて、凹部21は、シートクッション部2の取付け時において、シートクッション部2がキーレスアンテナ5に当接しないような十分な逃げとなる大きさ及び形状に形成されている。特に、シートクッション部2は、車両前方から車両後方に向かってスライドさせて取付けられるため、凹部21は、キーレスアンテナ5に対するクリアランスを大きく取る必要から、車両前後方向の長さが大きくなるように設定されている。なお、シートクッション部2の表面2bは乗員が着座する面であり、シートクッション部2の裏面2aは乗員が着座する面と対向する面である。
【0012】
本実施形態のキーレスアンテナ5は、図2図5に示すように、ブラケット6を介してフロアパネル3の上面3aに取付けられている。キーレスアンテナ5は、長尺形状のアンテナ本体51と、該アンテナ本体51を収容するケーシング52を有しており、該ケーシング52のアンテナ収容部分の両側部には、ブラケット6の凸形状部(後述する)に載せた状態で固定される固定部52aが当該アンテナ収容部分から外側へ向かって延出して形成されている。そして、これら固定部52aには、クリップ7などを差し込む差込孔52bがそれぞれ設けられている。本実施形態の取付構造では、キーレスアンテナ5が車両幅方向に沿って配置されているとともに、ブラケット6が車両前後方向に沿って配置されている。
【0013】
一方、本実施形態のブラケット6は、複数回にわたり屈曲させた帯状のパネル部材で形成され、車両上方へ向かって突出し、かつ長手方向に間隔を空けて並んで配置される2つ(2つ以上であっても良い)の凸形状部61を有している。そして、キーレスアンテナ5のアンテナ本体51は、これら2つの凸形状部61の間に配置されており、キーレスアンテナ5が安定して取付けられるような構造にしている。2つの凸形状部61は、開口部分を車両下方に向けて配置した略U字形状を有しており、凸形状部61の間は、ケーシング52のアンテナ収容部分を配置することが可能な大きさを有する凹形状に形成されている。そして、凸形状部61の上面には、クリップ7などを挿入する挿入孔61aが設けられている。また、2つの凸形状部61の外側部分には、ほぼ水平方向へ延びる平面状の接合部62がそれぞれ形成されており、ブラケット6は、これら接合部62を所定位置の上面3aに重ね合わせた状態で接合することによって、フロアパネル3に固定されている。
したがって、キーレスアンテナ5は、上下方向からクリップ7をブラケット6の凸形状部61の挿入孔61a及びケーシング52の固定部52aの差込孔52bに差し込むことによってブラケット6に固定され、該ブラケット6を介してフロアパネル3に安定的に取付けられることになる。
【0014】
このように、本発明の第1実施形態に係るキーレスアンテナ5の取付構造において、乗員が着座するリヤシート1には、座部を構成するシートクッション部2が設けられているとともに、シートクッション部2は、車両のフロアを構成するフロアパネル3の上部に設けられている。また、フロアパネル3には、キーレスアンテナ5が取付けられており、キーレスアンテナ5が取付けられる位置に対応したシートクッション部2の裏面2a側には、シートクッション部2の裏面2aから表面2bへ向かって上方に凹んだ凹部21が設けられ、キーレスアンテナ5は、凹部21内に配置されている。
すなわち、本実施形態の取付構造におけるキーレスアンテナ5は、シートクッション部2の下方、つまり車室内側方向に取付けられているため、強い衝撃荷重が外部から加わった場合でも、フロアパネル3にしっかりと固定されたキーレスアンテナ5の破損を防止することができる。しかも、本実施形態の取付構造では、凹部21内のキーレスアンテナ5がシートクッション部2に覆われることになるので、乗員がリヤシート1に着座する際に生じる荷重によるキーレスアンテナ5の破損や、乗員が接触することに伴う荷重によるキーレスアンテナ5の破損を防止することができる。
【0015】
また、第1実施形態の取付構造において、キーレスアンテナ5は、ブラケット6を介してフロアパネル3に取付けられている。このブラケット6は、車両上方へ向かって突出し、かつ間隔を空けて並んで配置される2つ以上の凸形状部61を有している。しかも、キーレスアンテナ5は、これら凸形状部61の間に配置されている。
したがって、第1実施形態の取付構造によれば、キーレスアンテナ5が高剛性の凸形状部61の間でブラケット6にしっかりと固定されることになるので、キーレスアンテナ5のフロアパネル3への取付状態を安定させることができる。
【0016】
[第2実施形態]
図6図8は本発明の第2実施形態に係るキーレスアンテナの取付構造を示すものである。なお、上述した第1実施形態で説明したものと同様の部分については、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
この第2実施形態の取付構造におけるフロアパネル3には、図6図8に示すように、シートクッション部2を取付けるためのシートメンバ8が車両幅方向に沿って設けられており、該シートメンバ8は、縦壁4の車両後方側に位置するフロアパネル3の前部に配置されている。また、シートメンバ8は、車両幅方向に延びる長尺部材であって、車両前後部にフランジ部8aを有する断面略ハット型形状に形成されており、これらフランジ部8aをフロアパネル3の上面3aに接合することによって、フロアパネル3に取付けられている。しかも、キーレスアンテナ5は、シートメンバ8よりも車両後方に位置している。
すなわち、第2実施形態の取付構造において、フロアパネル3には、シートクッション部2を取付けるためのシートメンバ8が車両幅方向に沿って設けられているので、車両幅方向からの荷重に対するフロアパネル3の剛性を向上させることができ、キーレスアンテナ5のフロアパネル3への取付状態をより一層安定化させることができ。しかも、第2実施形態の取付構造におけるキーレスアンテナ5は、シートメンバ8よりも車両後方に位置しているので、リヤシート1に着座する乗員がキーレスアンテナ5に更に触りづらくなり、キーレスアンテナ5の破損防止効果を促進することができる。その他の効果は、上記第1実施形態と同様に得ることができる。
【0017】
また、第2実施形態の取付構造において、キーレスアンテナ5が取付けられる箇所のフロアパネル3は、図7及び図8に示すように、車両下方に凹んだ形状に形成され、アンテナ取付部31として構成されている。このアンテナ取付部31の下端は、前記シートメンバ8の前記フランジ部8aよりも下方に位置している。これに伴い、当該アンテナ取付部31に取付けられたキーレスアンテナ5は、シートメンバ8よりも低い位置に搭載されていることになる。
したがって、第2実施形態の取付構造において、キーレスアンテナ5が取付けられる箇所のフロアパネル3は、車両下方に凹んだ凹形状に形成されており、凹形状のアンテナ取付部31を有しているので、キーレスアンテナ5を取付けるための空間が大きくなり、キーレスアンテナ5を容易かつ確実に取付けることができるとともに、キーレスアンテナ5の破損をより効果的に防止できる。しかも、第2実施形態の取付構造では、凹形状のアンテナ取付部31が、車両上方が開口する断面ハット型に形成されていることによって、フロアパネル3の面剛性を向上させることができる。その他の効果は、上記第1実施形態と同様に得ることができる。
【0018】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【0019】
例えば、既述の第1及び第2実施形態におけるキーレスアンテナ5のアンテナ本体51及びケーシング52は、本実施形態のものに限られず、ブラケット6の凸形状部61の間に配置し、確実に取付けることができれば、適用車種などに応じて、他の形状に形成したものを用いることが可能である。この場合、アンテナ本体51及びケーシング52の形状変更に伴って、ブラケット6の形状も変更する必要がある。
また、図8における本発明の第2実施形態において、フランジ部8aよりも車両前方のフロアパネル3は、車両前方へ向かうほど車両下方へゆるやかに湾曲する湾曲形状を備えている。この湾曲形状によって、車両幅方向からの衝突荷重に対する剛性が向上している。
【符号の説明】
【0020】
1 リヤシート
2 シートクッション部
2a 裏面
2b 表面
3 フロアパネル
3a 上面
4 縦壁
5 キーレスアンテナ
6 ブラケット
7 クリップ
8 シートメンバ
21 凹部
31 アンテナ取付部
51 アンテナ本体
52 ケーシング
52a 固定部
52b 差込孔
61 凸形状部
61a 挿入孔
62 接合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8