(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】ランドリーシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240605BHJP
D06F 95/00 20060101ALI20240605BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240605BHJP
【FI】
G06Q10/06
D06F95/00
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020016617
(22)【出願日】2020-02-03
【審査請求日】2023-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】林田 太一
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-522740(JP,A)
【文献】特開平10-013973(JP,A)
【文献】特開2005-339046(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104674503(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
D06F 95/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のランドリー機器と、
前記複数のランドリー機器と通信可能に接続されたデータコントローラと、
前記データコントローラと通信網を介して通信可能に設けられた管理用サーバとを備え、
前記複数のランドリー機器に対して所定順序にしたがって要求コマンドを送信することにより前記複数のランドリー機器に対して前記要求コマンドに対応した逐次的通信処理を順に行っているときに、前記管理用サーバから前記複数のランドリー機器に含まれる特定のランドリー機器に対してイベント要求があった場合に、前記
逐次的通信処理を中断して、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント要求に基づいたイベント通信処理を行った後において、
前記イベント通信処理を行った後で前記特定のランドリー機器に対する前記
逐次的通信処理を行うまでのランドリー機器の数は、前記所定順序における前記逐次的通信処理の中断直前に前記
逐次的通信処理が行われたランドリー機器と前記特定のランドリー機器との間にあるランドリー機器の数を示す特定数以下であることを特徴とするランドリーシステム。
【請求項2】
前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記所定順序における前記特定のランドリー機器よりも、前記特定数より小さい所定数だけ前のランドリー機器から前記
逐次的通信処理を再開することを特徴とする請求項1に記載のランドリーシステム。
【請求項3】
前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記特定のランドリー機器に対する前記
逐次的通信処理を1回または複数回行うことを特徴とする請求項1に記載ランドリーシステム。
【請求項4】
前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記特定のランドリー機器以外の前記特定数より小さい所定数のランドリー機器に対する前記
逐次的通信処理を行った後で、前記特定のランドリー機器に対する前記
逐次的通信処理を行うことを特徴とする請求項1に記載ランドリーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複数のランドリー機器と通信可能に接続されたデータコントローラを有するランドリーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ランドリーシステムとして、ランドリー店舗に設置された複数のランドリー機器(洗濯機や乾燥機)と、ランドリー店舗ごとに設置され且つランドリー店舗内に設置されている複数のランドリー機器と通信可能に接続されたデータコントローラと、ランドリー店舗のデータコントローラと通信網を介して通信可能に設けられた管理用サーバとを有するものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のランドリーシステムでは、データコントローラがランドリー店舗内のランドリー機器の運転状態を把握していて、管理用サーバから通信網を介してデータコントローラに送信された信号に基づいて、データコントローラが、ランドリー機器の運転状態を示す情報を管理用サーバに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ランドリー店舗において、データコントローラがランドリー店舗内の複数のランドリー機器の運転状態を把握するために、データコントローラは、ポーリング処理により複数のランドリー機器から運転情報を取得することが考えられる。
【0006】
そのとき、データコントローラが複数のランドリー機器から逐次的に運転情報を取得している途中で、例えば特定のランドリー機器にイベント要求に基づいたイベント通信処理が発生する場合がある。イベント要求に基づいたイベント通信処理とは、逐次的通信処理と異なる処理(イレギュラーな処理)であり、例えば管理用サーバからの特定のランドリー機器に対する運転開始処理などがある。
【0007】
その場合、データコントローラは、逐次的通信処理を中断して、特定のランドリー機器に対するイベント通信処理(運転開始処理)を行う。その後、データコントローラは、イベント要求により逐次的通信処理が中断されたときのランドリー機器から、逐次的通信処理を再開する。
【0008】
従来のランドリーシステム101として、
図9(a)に示すように、ランドリー店舗内に設置された12台のランドリー機器(機器T1、機器T2、~、機器T10、機器T11、機器T12)と、12台のランドリー機器と通信可能に接続されたデータコントローラ103と、ランドリー店舗のデータコントローラ103と通信網105を介して通信可能に設けられた管理用サーバ106とを有するものについて説明する。
【0009】
ランドリーシステム101において、データコントローラ103が行う逐次的通信処理の手順について、
図8に基づいて説明する。
【0010】
<ステップS1>
ステップS1において、データコントローラ103は、逐次的通信処理を行う機器の番号nを1に設定する。なお、設定されたnの値は、データコントローラ103に記憶される。
【0011】
<ステップS2>
ステップS2において、データコントローラ103は、管理用サーバ106からのイベント要求があったか否かを判定する。データコントローラ103が、管理用サーバ106からのイベント要求がないと判定した場合、ステップS3に進む。
【0012】
<ステップS3>
ステップS3において、データコントローラ103は、番号nの機器に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS4に進む。
【0013】
<ステップS4>
ステップS4において、データコントローラ103は、番号nがランドリー機器の全数N以上であるか否かを判定する。データコントローラ103が、番号nはランドリー機器の全数N以上であると判定した場合、ステップS1に進む。データコントローラ103が、番号nはランドリー機器の全数N以上でないと判定した場合、ステップS5に進む。
【0014】
<ステップS5>
ステップS5において、データコントローラ103は、番号nを1増加させる。その後、ステップS2に進む。
【0015】
<ステップS6>
ステップS2でデータコントローラ103が管理用サーバ106からのイベント要求があったと判定した場合、ステップS6に進んで、イベント要求があった特定のランドリー機器(機器P)に対して、イベント要求に基づいたイベント通信処理を行う。その後、ステップS2に進む。
【0016】
従来のランドリーシステム101において、データコントローラ103が行う逐次的通信処理の手順の具体例について、
図9(b)に基づいて説明する。
図9(b)では、上から下に向かって、何れのランドリー機器についての何れの処理が順に行われるかを図示している。
【0017】
ランドリーシステムにおいて、データコントローラ103は、ポーリング処理により、12台のランドリー機器の運転情報を逐次的に取得する逐次的通信処理aを行う。具体的には、データコントローラ103は、機器T1、機器T2、~、機器T12の運転情報を取得する逐次的通信処理aを順に行い、その後、再度、機器1に戻って、逐次的通信処理aを繰り返す。
【0018】
例えば、
図9(b)に示すように、データコントローラ103が、機器T1、機器T2に対する逐次的通信処理aを終了した後(且つ、機器T3に対する逐次的通信処理aを開始するまでに)、管理用サーバ106から機器T8に対する運転開始処理Aのイベント要求があった場合、データコントローラ103は、逐次的通信処理aを中断して、機器T8に対する運転開始処理A(イベント通信処理A)を行う。
【0019】
データコントローラ103は、機器T8に対する運転開始処理Aが終了すると、イベント要求により逐次的通信処理aを中断したときの機器T3から逐次的通信処理aを再開する。よって、データコントローラ103は、機器T3、~、機器T8に対する逐次的通信処理aを順に行うため、逐次的通信処理aの再開後、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理aを6台目に行う。
【0020】
データコントローラ103は、イベント要求があった機器T8に対して逐次的通信処理aを行うまで、機器T8の運転状態を把握することができない。そのため、データコントローラ103は、機器T8に対して運転開始処理Aを行った後、機器T8が適正に運転開始したか否かを迅速に把握するのが困難である。
【0021】
このような問題は、データコントローラが複数のランドリー機器から逐次的に運転情報を取得している途中で、運転開始処理のイベント要求があった場合に限られず、データコントローラが複数のランドリー機器から逐次的に情報を取得している途中で、特定のランドリー機器にイベント通信処理が発生した場合に発生し得る。
【0022】
そこで、本発明は、複数のランドリー機器から逐次的に情報を取得している途中で特定のランドリー機器にイベント通信処理が発生した場合に、イベント通信処理を行った後において、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を迅速に行うことを可能としたランドリーシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0023】
すなわち、本発明のランドリーシステムは、複数のランドリー機器と、前記複数のランドリー機器と通信可能に接続されたデータコントローラと、前記データコントローラと通信網を介して通信可能に設けられた管理用サーバとを備え、前記複数のランドリー機器に対して所定順序にしたがって要求コマンドを送信することにより前記複数のランドリー機器に対して前記要求コマンドに対応した逐次的通信処理を順に行っているときに、前記管理用サーバから前記複数のランドリー機器に含まれる特定のランドリー機器に対してイベント要求があった場合に、前記逐次的通信処理を中断して、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント要求に基づいたイベント通信処理を行った後において、前記イベント通信処理を行った後で前記特定のランドリー機器に対する前記逐次的通信処理を行うまでのランドリー機器の数は、前記所定順序における前記逐次的通信処理の中断直前に前記逐次的通信処理が行われたランドリー機器と前記特定のランドリー機器との間にあるランドリー機器の数を示す特定数以下であることを特徴とする。
【0024】
本発明のランドリーシステムにおいて、前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記所定順序における前記特定のランドリー機器よりも、前記特定数より小さい所定数だけ前のランドリー機器から前記逐次的通信処理を再開することが好適である。
【0025】
本発明のランドリーシステムにおいて、前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記特定のランドリー機器に対する前記逐次的通信処理を1回または複数回行うことが好適である。
【0026】
本発明のランドリーシステムにおいて、前記データコントローラは、前記特定のランドリー機器に対する前記イベント通信処理を行った後、前記特定のランドリー機器以外の前記特定数より小さい所定数のランドリー機器に対する前記逐次的通信処理を行った後で、前記特定のランドリー機器に対する前記逐次的通信処理を行うことが好適である。
【発明の効果】
【0027】
本発明のランドリーシステムでは、複数のランドリー機器に対する逐次的通信処理を中断して、特定のランドリー機器に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。そのため、データコントローラは、イベント通信処理が行われた特定のランドリー機器の運転状態を迅速に把握することができる。
【0028】
本発明のランドリーシステムでは、特定のランドリー機器に対するイベント通信処理を行った後、所定順序における特定のランドリー機器より所定数だけ前のランドリー機器から逐次的通信処理を再開することにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【0029】
本発明のランドリーシステムでは、特定のランドリー機器に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を行うことにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【0030】
本発明のランドリーシステムでは、特定のランドリー機器に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器以外の所定数のランドリー機器に対する逐次的通信処理を行った後で、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を行うことにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の第1実施形態のランドリーシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1のデータコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【
図3】
図3(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図3(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
【
図4】本発明の第2実施形態のランドリーシステム1のデータコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【
図5】
図5(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図5(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
【
図6】本発明の第3実施形態のランドリーシステム1のデータコントローラ3が行う処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図7(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
【
図8】従来のランドリーシステム101に含まれるデータコントローラ103が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9(a)は、従来のランドリーシステム101の具体例を示す図であり、
図9(b)は、
図9(a)のデータコントローラ103が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態であるランドリーシステム1について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態のランドリーシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【0033】
(第1実施形態)
本実施形態のランドリーシステム1は、
図1に示すように、ランドリー店舗に設置された複数のランドリー機器2(以下の説明では、単に機器2と称する場合がある)と、ランドリー店舗ごとに設置され、ランドリー店舗内に設置されている複数のランドリー機器2と通信可能に接続されたデータコントローラ3と、ランドリー店舗のデータコントローラ3と通信網5を介して通信可能に設けられた管理用サーバ6とを有している。
【0034】
なお、
図1では、1つのランドリー店舗のみ図示したが、管理用サーバ6と通信可能に設けられたランドリー店舗は、複数店舗存在してよい。ランドリー機器2は、例えば洗濯機、乾燥機、洗濯乾燥機などである。通信網5は、例えば無線通信網である。
【0035】
ランドリーシステム1において、データコントローラ3は、例えば、マイクロコンピュータなどで構成されており、CPUと、ランドリーシステム1の動作を制御するプログラムが格納されたROMと、上記プログラムを実行する際に用いられるデータ等が一時的に記憶されるRAMとを備えている。データコントローラ3は、ランドリー店舗内の複数のランドリー機器2及び管理用サーバ6とそれぞれ通信可能に接続される。
【0036】
データコントローラ3は、ランドリー店舗内の複数のランドリー機器2の運転状態を把握しており、その運転状態を示す情報(運転情報)を管理用サーバ6に送信する。そのため、管理用サーバ6は、ランドリー店舗内の複数のランドリー機器2の運転状態を監視することができる。
【0037】
よって、データコントローラ3は、ランドリー店舗内の複数のランドリー機器2の運転状態を把握するために、ポーリング処理により複数のランドリー機器2から運転情報を逐次的に取得する逐次的通信処理を行う。
【0038】
ランドリーシステム1において、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順について、
図2に基づいて説明する。
図2は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【0039】
<ステップS1>
ステップS1において、データコントローラ3は、逐次的通信処理を行う機器の番号nを1に設定する。なお、設定されたnの値は、データコントローラ3に記憶される。
【0040】
<ステップS2>
ステップS2において、データコントローラ3は、管理用サーバ6からのイベント要求があったか否かを判定する。データコントローラ3が、管理用サーバ6からのイベント要求がないと判定した場合、ステップS3に進む。
【0041】
<ステップS3>
ステップS3において、データコントローラ3は、番号nのランドリー機器2(機器n)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS4に進む。
【0042】
<ステップS4>
ステップS4において、データコントローラ3は、番号nがランドリー機器2の全数N以上であるか否かを判定する。データコントローラ3が、番号nはランドリー機器2の全数N以上であると判定した場合、ステップS1に進む。データコントローラ3が、番号nはランドリー機器2の全数N以上でないと判定した場合、ステップS5に進む。
【0043】
<ステップS5>
ステップS5において、データコントローラ3は、番号nを1増加させる。その後、ステップS2に進む。
【0044】
<ステップS6>
ステップS2でデータコントローラ3が管理用サーバ6からのイベント要求があったと判定した場合、ステップS6に進んで、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して、イベント要求に基づいたイベント通信処理を行う。その後、ステップS7に進む。
【0045】
<ステップS7>
ステップS7において、データコントローラ3は、逐次的通信処理を行うランドリー機器2の番号nを、イベント要求があった特定のランドリー機器2の番号Pより所定数だけ前の番号(P-所定数)に設定する。その後、ステップS2に進む。
【0046】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例について、
図3に基づいて説明する。
図3(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図3(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
図3(b)では、上から下に向かって、何れのランドリー機器2についての何れの処理が順に行われるかを図示している。
【0047】
図3(a)に示すように、ランドリー店舗内に12台のランドリー機器2が設置されており、データコントローラ3が、ポーリング処理により、12台のランドリー機器2の運転情報を逐次的に取得する逐次的通信処理を行う場合について説明する。
【0048】
12台のランドリー機器2には、番号1~12がそれぞれ付けられており、番号1~12が、12台のランドリー機器2についての所定順序を示している。本実施形態では、番号1~12のランドリー機器2を、それぞれ、機器T1、機器T2、~、機器T10、機器T11、機器T12とする。
【0049】
データコントローラ3は、所定順序にしたがって、機器T1、機器T2、~、機器T12の運転状態情報を取得する逐次的通信処理を順に行い、その後、再度、機器1に戻って、逐次的通信処理を繰り返す。
【0050】
例えば、
図3(b)に示すように、機器T1、機器T2に対する逐次的通信処理aを終了した後(且つ、機器T3に対する逐次的通信処理aを開始するまでに)、管理用サーバ6から機器T8に対して運転開始処理Aのイベント要求があった場合、データコントローラ3は、逐次的通信処理aを中断して、機器T8に対する運転開始処理A(イベント通信処理A)を行う。
【0051】
本実施形態において、データコントローラ3は、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、イベント要求があった機器T8より所定数だけ前の番号に対応した機器から逐次的通信処理aを再開する。
【0052】
なお、所定順序における逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2と特定のランドリー機器2との間にあるランドリー機器2の数を、特定数Cとした場合、所定数は、特定数Cより小さい整数に設定される。特定数Cは、逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2から、特定のランドリー機器2まで、所定順序にしたがって進んで、それらのランドリー機器2の間に何台のランドリー機器2があるかを示す。
【0053】
図3(b)の具体例において、逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2は、機器T2であり、イベント要求があった特定のランドリー機器2は、機器T8である。そのため、所定順序における機器T2と機器T8との間にあるランドリー機器2は、機器T3~機器T7の5台であるため、特定数Cは、5であり、所定数は、例えば、特定数Cより小さい整数2に設定される。
【0054】
よって、逐次的通信処理aが機器T8に対するイベント要求により中断された場合、データコントローラ3は、機器T8に対する運転開始処理Aが終了すると、逐次的通信処理aを、機器T6、機器T7、機器T8の順に行う。そのため、データコントローラ3は、逐次的通信処理aの再開後、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理aを3台目に行う。
【0055】
本実施形態において、運転開始処理A(イベント通信処理)を行った後で機器T8(特定のランドリー機器2)に対する逐次通信的処理aを行うまでのランドリー機器2の数は、機器T6、機器T7、機器T8の3台であり、特定数Cである5以下である。すなわち、イベント通信処理を行った後で特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行うまでのランドリー機器2の数は、イベント通信処理を行った後で、イベント要求があった特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を何台目に行うかを示す。
【0056】
そのため、従来のように、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、イベント要求により逐次的通信処理aを中断したときの機器3から逐次的通信処理aを再開する場合と比べて、イベント要求があった機器T8の運転状態を迅速に把握することができる。
【0057】
なお、イベント要求に基づいた運転開始処理Aを機器T8に対して行った場合、その運転開始処理Aにより機器T8の運転が開始されるが、機器T8は、スタンバイ状態となり給水が行われた後で洗濯運転が開始される。そのため、機器T8に対する運転開始処理Aが行われると、その後、機器T8の動作は徐々に変化することから、運転開始処理Aが行われたときから、洗濯運転が開始されるまでにはタイムラグがある。
【0058】
よって、例えば、データコントローラ3が、機器T8に対して運転開始処理Aを行った後、すぐに機器T8に対して逐次的通信処理aを行ったとしても、機器T8の運転状態を適正に取得できない場合がある。
【0059】
本実施形態では、運転開始処理Aが行われた機器T8より所定数だけ前の番号に対応した機器T6から逐次的通信処理aが再開されるため、機器T6に対する逐次的通信処理aが行われた後、機器T8に対する逐次的通信処理aが行われるまでの間に、機器T8の動作の変化が終了し、機器T8の運転状態を適正に取得することができる。
【0060】
また、イベント要求に基づいた運転開始処理Aを機器T8に対して行った後、機器T8の動作の変化が終了するまで、機器T8に対する逐次的通信処理aを複数回行うこと(第2実施形態)が考えられるが、本実施形態では、機器T8の動作の変化が終了するまでに機器T6から逐次的通信処理aが再開することにより、機器T8以外の機器T6などの運転状態を取得することができる。
【0061】
本実施形態のランドリーシステム1は、複数のランドリー機器2と、複数のランドリー機器2と通信可能に接続されたデータコントローラ3と、データコントローラ3と通信網5を介して通信可能に設けられた管理用サーバ6とを備え、複数のランドリー機器2に対して所定順序にしたがって要求コマンドを送信することにより複数のランドリー機器2に対して要求コマンドに対応した逐次的通信処理を順に行っているときに、管理用サーバ6から複数のランドリー機器2に含まれる特定のランドリー機器2に対してイベント要求があった場合に、逐次通信的処理を中断して、特定のランドリー機器2に対するイベント要求に基づいたイベント通信処理を行った後において、イベント通信処理を行った後で特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行うまでのランドリー機器2の数は、所定順序における逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2と特定のランドリー機器2との間にあるランドリー機器2の数を示す特定数C以下である。
【0062】
これにより、本実施形態のランドリーシステム1では、複数のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を中断して、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。そのため、データコントローラ3は、イベント通信処理が行われた特定のランドリー機器2の運転状態を迅速に把握することができる。
【0063】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3は、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、所定順序における特定のランドリー機器2よりも、特定数Cより小さい所定数だけ前のランドリー機器2から逐次的処理を再開する。
【0064】
本実施形態本発明のランドリーシステム1では、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、所定順序における特定のランドリー機器2より所定数だけ前のランドリー機器2から逐次的通信処理を再開することにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【0065】
(第2実施形態)
本実施形態のランドリーシステム1が、第1実施形態のランドリーシステム1と異なる点は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順である。なお、本実施形態のランドリーシステム1が、第1実施形態のランドリーシステム1と同一の構成については、その詳細説明を省略する。
【0066】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順について、
図4に基づいて説明する。
図4は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【0067】
図4のステップS1~ステップS6の処理は、
図2のステップS1~ステップS6の処理と同一であるため、その説明は省略する。
【0068】
<ステップS6>
ステップS2でデータコントローラ3が管理用サーバ6からのイベント要求があったと判定した場合、ステップS6に進んで、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して、イベント要求に基づいたイベント通信処理を行う。その後、ステップS107に進む。
【0069】
<ステップS107>
ステップS107において、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS108に進む。
【0070】
<ステップS108>
ステップS108において、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS109に進む。
【0071】
<ステップS109>
ステップS109において、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS110に進む。
【0072】
<ステップS110>
ステップS110において、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS111に進む。
【0073】
<ステップS111>
ステップS11において、データコントローラ3は、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して逐次的通信処理を行う。その後、ステップS102に進む。
【0074】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例について、
図5(a)及び
図5(b)に基づいて説明する。
図5(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図5(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
図5(b)では、上から下に向かって、何れのランドリー機器2についての何れの処理が順に行われるかを図示している。
【0075】
図5(a)に示すように、ランドリー店舗内に12台のランドリー機器2(機器T1、機器T2、~、機器T10、機器T11、機器T12)が設置されており、データコントローラ3が、ポーリング処理により、12台のランドリー機器2の運転情報を逐次的に取得する逐次的通信処理を行う場合について説明する。
【0076】
例えば、
図5(b)に示すように、機器T1、機器T2に対する逐次的通信処理aを終了した後(且つ、機器T3に対する逐次的通信処理aを開始するまでに)、管理用サーバ6から機器T8に対して運転開始処理Aのイベント要求があった場合、データコントローラ3は、逐次的通信処理を中断して、機器T8に対する運転開始処理A(イベント通信処理)を行う。
【0077】
本実施形態において、データコントローラ3は、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理aを所定回数行った後で、逐次的通信処理を中断したときの機器T3から逐次的通信処理を再開する。なお、所定回数は、5回に設定される。
【0078】
よって、逐次的通信処理aが機器T8に対するイベント要求により中断された場合、データコントローラ3は、機器T8に対する運転開始処理Aが終了すると、逐次的通信処理aを、機器T8、機器T8、機器T8、機器T8、機器T8、機器T3の順に行う。そのため、逐次的通信処理aの再開後、データコントローラ3は、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理aを1台目に行う。
【0079】
本実施形態において、運転開始処理A(イベント通信処理)を行った後で機器T8(特定のランドリー機器2)に対する逐次通信的処理aを行うまでのランドリー機器2の数は、機器T8の1台であり、特定数Cである5以下である。すなわち、イベント通信処理を行った後で特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行うまでのランドリー機器2の数は、イベント通信処理を行った後で、イベント要求があった特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を何台目に行うかを示す。
【0080】
そのため、従来のように、機器T10に対する運転開始処理Aを行った後、イベント要求により逐次的通信処理aを中断したときの機器3から逐次的通信処理aを再開する場合と比べて、イベント要求があった機器T8の運転状態を迅速に把握することができる。
【0081】
なお、上述したように、機器T8において、運転開始処理Aが行われたときから、洗濯運転が開始されるまでにはタイムラグがあるが、本実施形態では、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、機器T8に対する逐次的通信処理aが5回行われるため、機器T8に対する逐次的通信処理aが5回行われる間に、機器T8の動作の変化が終了し、機器T8の運転状態を適正に取得することができる。
【0082】
また、機器T8に対する運転開始処理Aを行った場合、機器T8の動作が変化するため、データコントローラ3と機器T8との間に通信が適正に行われない場合があるが、本実施形態では、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、機器T8に対する逐次的通信処理aが5回行われるため、5回の少なくとも1回の逐次的通信処理aが適正に行われることで、機器T8の運転状態を適正に取得することができる。
【0083】
以上のように、本実施形態のランドリーシステム1では、第1実施形態のランドリーシステム1と同様に、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことにより、特定のランドリー機器2の運転状態を迅速に把握することができる。
【0084】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3は、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を複数回行う。
【0085】
これにより、本実施形態のランドリーシステム1では、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を行うことにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【0086】
(第3実施形態)
本実施形態のランドリーシステム1が、第1実施形態のランドリーシステム1と異なる点は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順である。なお、本実施形態のランドリーシステ1が、第1実施形態のランドリーシステム1と同一の構成については、その詳細説明を省略する。
【0087】
データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順について、
図6に基づいて説明する。
図6は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順を示すフローチャートである。
【0088】
図6のステップS1~ステップS6の処理は、
図2のステップS1~ステップS6の処理と同一であるため、その説明は省略する。
【0089】
<ステップS6>
ステップS2でデータコントローラ3が管理用サーバ6からのイベント要求があったと判定した場合、ステップS6に進んで、イベント要求があった特定のランドリー機器2(機器P)に対して、イベント要求に基づいたイベント通信処理を行う。その後、ステップS207に進む。
【0090】
<ステップS207>
ステップS207において、データコントローラ3は、所定順序におけるイベント要求があった特定のランドリー機器2の番号Pより1だけ後の番号(P+1)のランドリー機器2に対して逐次的通信処理aを行う。その後、ステップS208に進む。
【0091】
<ステップS208>
ステップS208において、データコントローラ3は、所定順序におけるイベント要求があった特定のランドリー機器2の番号Pより2だけ後の番号(P+2)の機器に対して逐次的通信処理aを行う。その後、ステップS209に進む。
【0092】
<ステップS209>
ステップS209において、データコントローラ3は、逐次的通信処理を行う機器の番号nを、イベント要求が送信された機器の番号Pに設定する。その後、ステップS202に進む。
【0093】
データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例について、
図7(a)及び
図7(b)に基づいて説明する。
図7(a)は、ランドリーシステム1の具体例を示す図であり、
図7(b)は、データコントローラ3が行う逐次的通信処理の手順の具体例を示す図である。
図7(b)では、上から下に向かって、何れのランドリー機器2についての何れの処理が順に行われるかを図示している。
【0094】
図7(a)に示すように、ランドリー店舗内に12台のランドリー機器2(機器T1、機器T2、~、機器T10、機器T11、機器T12)が設置されており、データコントローラ3が、ポーリング処理により、12台のランドリー機器2の運転情報を逐次的に取得する逐次的通信処理を行う場合について説明する。
【0095】
例えば、
図7(b)に示すように、機器T1、機器T2に対する逐次的通信処理aを終了した後(且つ、機器T3に対する逐次的通信処理aを開始するまでに)、管理用サーバ6から機器T8に対して運転開始処理Aのイベント要求があった場合、データコントローラ3は、逐次的通信処理を中断して、機器T8に対する運転開始処理A(イベント通信処理)を行う。
【0096】
本実施形態において、データコントローラ3は、機器T8の運転開始処理Aを行った後、所定順序におけるイベント要求があった機器T8より番号が1だけ後の機器T9、機器T8より番号が2だけ後の機器T10に対する逐次的通信処理aを行った後で、機器T8から逐次的通信処理aを再開する。
【0097】
よって、逐次的通信処理aが機器T8に対するイベント要求により中断された場合、データコントローラ3は、機器T8に対する運転開始処理Aが終了すると、逐次的通信処理aを、機器T9、機器T10、機器T8の順に行う。そのため、逐次的通信処理aの再開後、データコントローラ3は、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理aを3台目に行う。
【0098】
本実施形態において、運転開始処理A(イベント通信処理)を行った後で機器T8(特定のランドリー機器2)に対する逐次通信的処理aを行うまでのランドリー機器2の数は、機器T9、機器T10、機器T8の3台であり、特定数Cである5以下である。すなわち、イベント通信処理を行った後で特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行うまでのランドリー機器2の数は、イベント通信処理を行った後で、イベント要求があった特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を何台目に行うかを示す。
【0099】
本実施形態において、特定数Cは、5であるのに対して、運転開始処理A(イベント通信処理)を行った後で機器T8(特定のランドリー機器2)に対する逐次通信的処理aを行うまでに逐次通信的処理aが行われるランドリー機器2の数は、2台であり、所定数は、特定数Cである5以下に設定されている。
【0100】
そのため、従来のように、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、イベント要求により逐次的通信処理aを中断したときの機器3から逐次的通信処理aを再開する場合と比べて、イベント要求があった機器T8の運転状態を迅速に把握することができる。
【0101】
なお、上述したように、機器T8において、運転開始処理Aが行われたときから、洗濯運転が開始されるまでにはタイムラグがあるが、本実施形態では、機器T8に対する運転開始処理Aを行った後、所定順序におけるイベント要求があった機器T8より番号が1だけ後の機器T9、機器T8より番号が2だけ後の機器T10に対する逐次的通信処理aが行われる間に、機器T8の動作の変化が終了し、機器T8の運転状態を適正に取得することができる。
【0102】
また、イベント要求に基づいた運転開始処理Aを機器T8に対して行った後、機器T8の動作の変化が終了するまで、機器T8に対する逐次的通信処理aを複数回行うこと(第2実施形態)が考えられるが、本実施形態では、機器T8の動作の変化が終了するまでに機器T9、機器T10の運転状態を取得することができる。
【0103】
以上のように、本実施形態のランドリーシステム1では、第1実施形態のランドリーシステム1と同様に、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことにより、特定のランドリー機器2の運転状態を迅速に把握することができる。
【0104】
本実施形態のランドリーシステム1において、データコントローラ3は、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器2以外の所定数(特定数Cより小さい整数)のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行った後で、特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行う。
【0105】
これにより、本実施形態のランドリーシステム1では、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後、特定のランドリー機器2以外の所定数のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を行った後で、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を行うことにより、所定順序を変更しないで逐次的通信処理を再開する場合と比べて、特定のランドリー機器2に対する逐次的通信処理を迅速に行うことができる。
【0106】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0107】
例えば上記第1実施形態では、イベント要求に基づいたイベント通信処理が機器T8に対して行われた後、イベント要求があった機器T8より所定数だけ前の番号に対応した機器から逐次的通信処理が再開されるが、所定数は任意に設定可能である。なお、所定数は、所定順序における逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2と、特定のランドリー機器2との間にあるランドリー機器2の数である特定数Cより小さい数であればよい。
【0108】
上記第2実施形態では、イベント要求に基づいたイベント通信処理が機器T8に対して行われた後、イベント要求があった機器T8に対する逐次的通信処理が5回連続して行われるが、イベント通信処理が機器T8に対して行われた後、イベント要求があった機器T8に対して逐次的通信処理が行われる連続回数は任意に設定可能である。
【0109】
上記第3実施形態では、機器T8に対するイベント通信処理を行った後、機器T8以外の所定数の機器に対する逐次通信的処理を行った後で、機器T8に対する逐次通信的処理を行うが、所定数は任意に設定可能である。なお、所定数は、所定順序における逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2と、特定のランドリー機器2との間にあるランドリー機器2の数である特定数Cより小さい数であればよい。また、機器T8以外の所定数の機器は、機器T8以外の機器であればよい。
【0110】
上記第1~第3実施形態では、イベント要求に基づいたイベント通信処理が機器T8に対して行われた後で、所定順序を変更して逐次的処理を再開する場合の例を説明したが、イベント要求に基づいたイベント通信処理が行われる機器は、機器T8に限られない。
【0111】
上記第1~第3実施形態において、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後で特定のランドリー機器2に対する逐次通信的処理を行うまでに、逐次通信的処理が行われるランドリー機器2の数は、所定順序における逐次的通信処理の中断直前に逐次通信的処理が行われたランドリー機器2と特定のランドリー機器2との間にあるランドリー機器2の特定数以下であれば、特定のランドリー機器2に対するイベント通信処理を行った後において、逐次通信的処理を行う機器の順序は任意である。
【符号の説明】
【0112】
1 ランドリーシステム
2 ランドリー機器
3 データコントローラ
5 通信網
6 管理用サーバ