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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】医療用ステープラ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/068 20060101AFI20240605BHJP
   A61B 17/94 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
A61B17/068
A61B17/94
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022570884
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2020048452
(87)【国際公開番号】W WO2022137432
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】510097747
【氏名又は名称】国立研究開発法人国立がん研究センター
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100207789
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 良平
(72)【発明者】
【氏名】中村 隆志
(72)【発明者】
【氏名】野中 哲
(72)【発明者】
【氏名】小田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】阿部 清一郎
【審査官】宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0338676(US,A1)
【文献】特開2004-41733(JP,A)
【文献】特表2019-526401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/068 - A61B 17/072
A61B 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡の先端部に着脱可能な着脱部と、
前記着脱部の先端側に配置され、把持した対象組織をステープルにより縫合可能な把持部と、
前記把持部を前記着脱部に対して進退移動可能に連結する進退機構と、
を備え、
前記進退機構は、前記着脱部に形成された貫通孔を挿通するワイヤシースを有し、
前記ワイヤシースの先端は、前記把持部に固定され、
前記ワイヤシースを先端側に移動させることにより、前記把持部は先端側に移動する、
医療用ステープラ。
【請求項2】
前記把持部は、
回転軸により開閉可能に連結された第一ジョーと第二ジョーとを有し、
前記第一ジョーと前記第二ジョーとが相対的に回転して前記対象組織を把持する、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項3】
前記把持部は、閉状態のとき、前記第一ジョーに設けられたステープル放出部と前記第二ジョーに設けられたステープル受容部とが対向する、
請求項2に記載の医療用ステープラ。
【請求項4】
前記着脱部は、前記内視鏡の鉗子口が露出する開口を有し、
前記第二ジョーは、開閉方向に貫通する貫通空間を有し、
前記把持部が開状態のとき、前記鉗子口の中心軸は、前記貫通空間を通過する、
請求項2に記載の医療用ステープラ。
【請求項5】
前記ワイヤシースに挿通され、前記把持部に前記対象組織を把持させる動力を伝達する第一ワイヤと、
前記ワイヤシースに挿通され、前記把持部に前記ステープルを放出させる動力を伝達する第二ワイヤと、
をさらに備える、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項6】
前記進退機構は、前記着脱部に対して前記把持部を進退可能に支持する支持部材をさらに有する、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項7】
前記ワイヤシースにおいて前記着脱部の前記貫通孔から先端側に突出可能な先端部の長さは、前記内視鏡の前記先端部における硬質部の長さ以下である、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項8】
前記ワイヤシースの前記先端部は、前記ワイヤシースの基端側の他の部分よりも硬い、
請求項7に記載の医療用ステープラ。
【請求項9】
前記ワイヤシースの前記先端部は、回転止めを有する、
請求項7に記載の医療用ステープラ。
【請求項10】
前記着脱部は、前記内視鏡の対物レンズが露出する開口を有し、
前記対物レンズは、前記着脱部に対しても最も前進した前記把持部を撮像可能である、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項11】
前記ワイヤシースを進退させるワイヤシース操作部をさらに備え、
前記ワイヤシースは、先端が前記着脱部に、基端が前記ワイヤシース操作部に固定された樹脂シースを挿通する、
請求項1に記載の医療用ステープラ。
【請求項12】
前記ワイヤシース操作部は、前記ワイヤシースが排出される開口に前記ワイヤシースと接触するゴム栓を有する、
請求項11に記載の医療用ステープラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用ステープラおよび縫合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消化管等を縫合する手術において、ステープラなどの医療用ステープラが使用されている。適切な医療用ステープラを使用することで、消化管等を縫合する手術を容易にし、手術時間を大幅に短縮することができる。
【0003】
特許文献1に記載された内視鏡縫合システムは、組織リトラクタが縫合デバイスに対して前進可能であり、前進させた組織リトラクタにより縫合対象組織を縫合デバイスまで引き込んで縫合対象組織を縫合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開第2018/0042603号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された内視鏡縫合システムは、例えば内視鏡が近接しにくい場所など、縫合しにくい場所に位置する縫合対象組織を十分に縫合できない場合があった。
【0006】
上記事情を踏まえ、本発明は、縫合しにくい場所に位置する縫合対象組織を十分に縫合できる医療用ステープラおよび縫合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様に係る医療用ステープラは、内視鏡の先端部に着脱可能な着脱部と、前記着脱部の先端側に配置され、把持した対象組織をステープルにより縫合可能な把持部と、前記把持部を前記着脱部に対して進退移動可能に連結する進退機構と、を備え、前記進退機構は、前記着脱部に形成された貫通孔を挿通するワイヤシースを有し、前記ワイヤシースの先端は、前記把持部に固定され、前記ワイヤシースを先端側に移動させることにより、前記把持部は先端側に移動する。
【0008】
本発明の第二の態様に係る縫合方法は、ステープル放出部を有する第一ジョーとステープル受容部を有する第二ジョーと備える医療用ステープラを内視鏡の先端部に装着する装着ステップと、前記医療用ステープラおよび前記内視鏡を体内に挿入する挿入ステップと、前記内視鏡の前記先端部から処置具を突出させる突出ステップと、突出させた前記処置具を前記第二ジョーに設けられた貫通空間を通過させて対象組織を把持する把持ステップと、前記第一ジョーおよび前記第二ジョーに対して前記処置具を相対的に後退させて、前記対象組織を前記貫通空間を通過するまで引き込む引込ステップと、前記第一ジョーと前記第二ジョーとを閉じて、対向した前記ステープル放出部と前記ステープル受容部とにより前記対象組織を縫合する縫合ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の医療用ステープラおよび縫合方法は、縫合しにくい場所に位置する縫合対象組織を十分に縫合できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一実施形態に係る医療用ステープラを備えた医療システムを示す図である。
図2】同医療システムのワイヤシース操作部の斜視図である。
図3】同医療用ステープラの斜視図である。
図4】同医療用ステープラのキャップの正面図である。
図5】把持部が閉状態である同医療用ステープラの斜視図である。
図6】把持部が閉状態である同医療用ステープラの正面図である。
図7】把持部が開状態である同医療用ステープラの斜視図である。
図8】把持部が開状態である同医療用ステープラの正面図である。
図9】把持部が閉状態である同医療用ステープラの側面図である。
図10】把持部が開状態である同医療用ステープラの側面図である。
図11】第一把持部材とキャップとの連結を示す斜視図である。
図12】ステープル放出部を含む把持部の断面図である。
図13】放出操作ワイヤが牽引された把持部の断面図である。
図14】前進した把持部とキャップの断面図である。
図15】前進した開状態の把持部とキャップの断面図である。
図16】術者による同医療用ステープラを用いた手技手順を示すフローチャートである。
図17】同医療用ステープラの動作を説明する図である。
図18】同医療用ステープラの動作を説明する図である。
図19】把持ステップの他の態様を示す図である。
図20】把持ステップの他の態様を示す図である。
図21】同医療用ステープラの動作を説明する図である。
図22】同医療用ステープラの動作を説明する図である。
図23】同医療用ステープラの動作を説明する図である。
図24】ワイヤシースの変形例を示す図である。
図25】ワイヤシースの他の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について、図1から図23を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る医療用ステープラ100を含む医療システム300の全体構成を示す図である。
【0012】
[医療システム300]
医療システム300は、消化管等を縫合する手術等に使用される。医療システム300は、医療用ステープラ100と、内視鏡200と、開閉操作部250と、放出操作部270と、ワイヤシース280と、樹脂シース290と、ワイヤシース操作部260と、を備える。開閉操作部250は、開閉操作ワイヤ(第一ワイヤ)5により医療用ステープラ100を作動させる操作部である。放出操作部270は、放出操作ワイヤ(第二ワイヤ)6により医療用ステープラ100を作動させる操作部である。
【0013】
[内視鏡200]
内視鏡200は、公知の軟性内視鏡であり、先端から体内に挿入される長尺の挿入部210と、挿入部210の基端部に設けられた操作部220と、ユニバーサルコード240と、を備える。
【0014】
挿入部210には、内視鏡用処置具が挿通する処置具チャネル230が形成されている。挿入部210の先端212には、処置具チャネル230の先端開口である鉗子口214が設けられている。処置具チャネル230は、挿入部210の先端212から操作部220まで延びている。
【0015】
挿入部210の先端部211は、CCD等を有する撮像ユニット(不図示)を備える。撮像ユニットの対物レンズ215は、挿入部210の先端212において露出している。挿入部210の先端部211は、先端側に硬質部211aを有する。
【0016】
操作部220の基端側には、挿入部210を操作するノブ223や撮像ユニット等を操作するスイッチ224が設けられている。術者は、ノブ223を操作することで挿入部210を所望の方向に湾曲させることができる。
【0017】
操作部220の先端側には、処置具チャネル230に連通する鉗子挿入口222が設けられている。術者は、鉗子挿入口222から内視鏡用処置具を処置具チャネル230に挿入することができる。
【0018】
ユニバーサルコード240は、操作部220と外部周辺機器とを接続する。ユニバーサルコード240は、例えば、撮像ユニットが撮像した画像を外部機器に出力する。撮像ユニットが撮像した画像は、画像処理装置を経由して、液晶ディスプレイなどの表示装置に表示される。
【0019】
[開閉操作部250]
開閉操作部250は、開閉操作ワイヤ5を操作することにより医療用ステープラ100を開閉させる操作部である。開閉操作部250は、図1に示すように、開閉操作部本体252と、開閉操作スライダ253と、を有する。開閉操作ワイヤ5の基端は、開閉操作スライダ253に連結されている。術者は、開閉操作部本体252に対して開閉操作スライダ253を長手軸方向において進退させることにより、開閉操作ワイヤ5を進退させることができる。
【0020】
[放出操作部270]
放出操作部270は、放出操作ワイヤ6を操作することにより医療用ステープラ100からステープルSを放出させる操作部である。放出操作部270は、図1に示すように、放出操作部本体272と、放出操作スライダ273と、を有する。放出操作ワイヤ6の基端は、放出操作スライダ273に連結されている。術者は、放出操作部本体272に対して放出操作スライダ273を長手軸方向において進退させることにより、放出操作ワイヤ6を進退させることができる。
【0021】
[ワイヤシース280]
ワイヤシース280は、開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6が挿通するシースである。ワイヤシース280は、金属製のコイルシースである。なお、ワイヤシース280は、金属製のコイルシースに限定されず、他の態様のシースであってもよい。
【0022】
ワイヤシース280には、二本のインナーシース282(図14参照)が挿通している。開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6は、二本のインナーシース282にそれぞれに挿入されている。なお、二本のインナーシース282は、2つのルーメンを有するマルチルーメンチューブであってもよい。
【0023】
[樹脂シース290]
樹脂シース290は、ワイヤシース280が進退可能に挿通するシースである。樹脂シース290は、樹脂材により形成されている。図1に示すように、樹脂シース290の先端側は、バンド291により内視鏡200の挿入部210に連結されている。樹脂シース290は、先端が医療用ステープラ100のキャップ1に、基端がワイヤシース操作部260に固定されている。
【0024】
[ワイヤシース操作部260]
図2は、ワイヤシース操作部260の斜視図である。
ワイヤシース操作部260は、樹脂シース290に対してワイヤシース280を進退させる操作部である。ワイヤシース操作部260は、操作部本体261と、バンド取付部264と、を有する。
【0025】
操作部本体261は、円筒状に形成されており、先端開口262と、基端開口263と、を有する。先端開口262には、樹脂シース290の基端が固定されている。基端開口263からは、ワイヤシース280が延出している。術者は、操作部本体261に対してワイヤシース280を進退させることにより、樹脂シース290に対してワイヤシース280を進退させることができる。
【0026】
バンド取付部264は、操作部本体261に取り付けられた部材であり、バンド挿通孔265を有する。バンド挿通孔265を通過させた図示しないバンドを内視鏡200に取り付けることで、操作部本体261を内視鏡200に簡単に固定できる。操作部本体261を内視鏡200に固定することにより、術者は操作部本体261を手で持たずに樹脂シース290に対してワイヤシース280を進退させることができる。
【0027】
ワイヤシース280が排出される基端開口263には、ワイヤシース280と接触するゴム栓266が設けられている。ワイヤシース280とゴム栓266との間に発生する摩擦力によって、処置における意図しないワイヤシース280の進退動作を抑制できる。
【0028】
[医療用ステープラ100]
図3は、医療用ステープラ100の斜視図である。
医療用ステープラ100は、キャップ1と、把持部2と、ステープル放出部3と、ステープル受容部4と、開閉操作ワイヤ5と、放出操作ワイヤ6と、を備える。医療用ステープラ100は、挿入部210の先端部211に着脱可能である。
【0029】
図4は、キャップ1の正面図である。図4において把持部2は透過表示されている。
キャップ(着脱部)1は、内視鏡200の先端部211に着脱可能な部材である。キャップ1は、略円柱形状に形成されており、軸方向Aに貫通する第一貫通孔11と、軸方向Aに貫通する第二貫通孔12と、軸方向Aに貫通する第三貫通孔14と、軸方向Aに貫通する第四貫通孔15と、を有する。
【0030】
第一貫通孔11は、挿入部210の先端部211が挿入される孔である。第一貫通孔11の形状は、挿入部210の先端部211の外形に沿うように形成されている。そのため、第一貫通孔11に内視鏡200の先端部211を挿入することで、キャップ1を内視鏡200の先端部211に装着させることができる。
【0031】
第一貫通孔11の軸方向Aの中心軸O1は、図4に示すように、キャップ1の軸方向Aの中心軸Oに対して偏心している。中心軸Oに対して中心軸O1が偏心する向きを「上方B1」とする。
【0032】
第二貫通孔12は、樹脂シース290が挿入される孔である。第二貫通孔12の内径は、樹脂シース290の外径と略一致する。樹脂シース290の先端部は、第二貫通孔12に挿通されて固定されている。樹脂シース290を挿通するワイヤシース280、開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6は、第二貫通孔12を挿通して先端側まで延びている。
【0033】
第二貫通孔12の軸方向Aの中心軸O2は、図4に示すように、キャップ1の軸方向Aの中心軸Oに対して偏心している。中心軸O2が中心軸Oに対して偏心している向きは、中心軸O1が中心軸Oに対して偏心している向き(上方B1)と反対である。中心軸Oに対して中心軸O2が偏心している向きを「下方B2」とする。本実施形態において、上方B1および下方B2は上下方向Bに沿う向きである。
【0034】
第三貫通孔14と第四貫通孔15とは、軸方向Aに沿う方向から見た正面視において、第二貫通孔12を挟んで両側に形成されている。
【0035】
図5図6は、把持部2が閉状態である医療用ステープラ100の斜視図と正面図である。
キャップ1が内視鏡200の先端部211に装着されると、図5および図6に示すように、キャップ1の第一貫通孔11における先端側の開口13から対物レンズ215および鉗子口214が露出する。術者は、内視鏡200の先端部211に医療用ステープラ100を装着した状態であっても、対物レンズ215により処置対象を観察できる。
【0036】
図7図8は、把持部2が開状態である医療用ステープラ100の斜視図と正面図である。さらに、図9は、把持部2が閉状態である医療用ステープラ100の側面図である。図10は、把持部2が開状態である医療用ステープラ100の側面図である。
把持部2は、キャップ1の先端側に設けられており、把持した対象組織をステープルSにより縫合可能である。把持部2は、第一把持部材(第一ジョー)21と、第二把持部材(第二ジョー)22と、開閉回転軸23と、可動ピン27と、を有する。第一把持部材21と第二把持部材22とは、開閉回転軸23により開閉可能に連結している。第一把持部材21と第二把持部材22とが相対的に回転して対象組織を把持する。開閉回転軸23は、キャップ1より先端側に設けられている。開閉回転軸23の軸方向Cは、キャップ1の軸方向Aおよび上下方向Bと垂直である。把持部2は、図8に示すように、上下方向Bの中心軸О3に対して対称に形成されている。
【0037】
図11は、第一把持部材21とキャップ1との連結を示す斜視図である。
第一把持部材21(第一ジョー)は、キャップ1の先端側に進退可能に連結されている。第一把持部材21は、キャップ1の中心軸Oより下方B2においてキャップ1に連結されている。第一把持部材21には軸方向Aにおいて基端側に延びる二本の支持部材26が取り付けられている。
【0038】
二本の支持部材26は、硬質の長尺部材であり、キャップ1に対して第一把持部材21を進退可能に支持する。二本の支持部材26はそれぞれ第三貫通孔14および第四貫通孔15に軸方向Aに進退可能に挿入されている。すなわち、二本の支持部材26、第三貫通孔14および第四貫通孔15は、第一把持部材21の進退機構を構成する。
【0039】
第一把持部材21は、幅方向Cに配列する二本の支持部材26により支持されているため、軸方向Aを回転軸として回転しない。また、二本の支持部材26は、後述する引込ステップにおいて、組織を引き込む際におけるワイヤシース280のたわみを防止し、把持部2の第一把持部材21が中心軸O2から逃げないよう支える効果を有する。なお、支持部材26の剛性等の十分であれば、支持部材26は一本であってもよい。
【0040】
図11に示すように、開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6が挿通するワイヤシース280の先端部は、第一把持部材21に固定されている。樹脂シース290に対してワイヤシース280が進退すると、ワイヤシース280に連結されている第一把持部材21はキャップ1に対して進退する。
【0041】
第一把持部材21は、図4に示すように、正面視において第二貫通孔12と重なる位置に配置される。一方、第一把持部材21は、図8に示すように、正面視において内視鏡200の対物レンズ215および鉗子口214と重ならない位置に配置される。
【0042】
第一把持部材21は、図7に示すように、第一先端部21aと第一本体部21bとを有し、平面視において略T字形状に形成されている。第一先端部21aは、第一本体部21bよりも先端側に配置されている。
【0043】
第一先端部21aは、略直方体状に形成されている。第一先端部21aは、平面視において開閉回転軸23の軸方向Cに延びる矩形状に形成されている。第一先端部21aには、ステープル放出部3が設けられている。第一先端部21aの上方B1の面(上面21e)には、ステープル放出部3の開口31aが設けられている。
【0044】
第一本体部21bは、軸方向Aに延びる細長部材である。第一本体部21bの先端は、第一先端部21aに固定されている。第一本体部21bの基端は、キャップ1に固定さている。第一本体部21bは、当接ピン21cと、第一係合溝21dと、を有する。
【0045】
当接ピン21cは、第一本体部21bの基端に設けられており、閉状態の第二把持部材22に当接して、第二把持部材22の可動範囲を規制する。
【0046】
図9に示すように第一係合溝21dは、第一本体部21bにおいて、開閉回転軸23の軸方向Cに貫通する溝である。第一係合溝21dは、軸方向Aに延びている。
【0047】
第二把持部材(第二ジョー)22は、開閉回転軸23により第一把持部材21に回転可能に取り付けられている。第二把持部材22は、略U字形状に形成されたU字部材22aと、U字部材22aを回転可能に支持する第二本体部22bと、を有している。
【0048】
U字部材22aは、略U字形状に形成されており、両端部が第二本体部22bに連結され、中央部が先端側に配置されている。中央部は、第二先端部22cを有している。第二先端部22cは、略直方体状に形成されている。第二先端部22cには、ステープル受容部4が設けられている。
【0049】
第二本体部22bは、開閉回転軸23により第一把持部材21の第一本体部21bに回転可能に取り付けられている。第二本体部22bには、第一本体部21bが挿入されるガイド溝22dが形成されている。第二本体部22bのガイド溝22dの両側部には、第二係合溝22eが形成されている。
【0050】
第二係合溝22eは、第二本体部22bに形成された溝である。第二係合溝22eは、軸方向Cに貫通する溝である。第二係合溝22eは、側面視において、開閉回転軸23を挟んでステープル受容部4と反対側に形成されている。第二係合溝22eは、第二把持部材22の中心軸О3に対して対称である。
【0051】
第二把持部材22は、図7に示すように、先端側のステープル受容部4と基端側の開閉回転軸23との間に開閉方向Rに貫通する視野空間(貫通空間)25を有する。本実施形態において、視野空間25は、略U字形状に形成されたU字部材22aの辺に囲まれた空間である。
【0052】
可動ピン27は、第一係合溝21dおよび第二係合溝22eに係合しており、第一係合溝21dに沿って、軸方向Aに進退する。可動ピン27には、開閉操作ワイヤ5の先端が取り付けられている。開閉操作ワイヤ5が先端側に前進することで、図10に示すように、可動ピン27が第二把持部材22を開閉回転軸23を中心に回転させ、把持部2は開状態となる。開閉操作ワイヤ5が基端側に後進することで、図9に示すように、可動ピン27が第二把持部材22を開閉回転軸23を中心に回転させ、把持部2は閉状態となる。すなわち、開閉操作ワイヤ5は、第一把持部材21と第二把持部材22とを相対的に回転させて、把持部2に対象組織を把持させる動力を伝達する部材である。
【0053】
把持部2が閉状態であるとき、図6に示すよう、ステープル放出部3とステープル受容部4とは対向する。把持部2が閉状態であるとき、ステープル放出部3とステープル受容部4との間にはわずかな隙間が形成される。把持部2が閉状態であるとき、図5図6および図9に示すように、対物レンズ215の光軸A1は、第一把持部材21および第二把持部材22の外側を通過する。また、把持部2が閉状態であるとき、鉗子口214の中心軸A2は、正面視において第一把持部材21には重ならないが、第二把持部材22に重なる位置にある。
【0054】
把持部2が開状態であるとき、図10に示すように、ステープル受容部4は開閉回転軸23よりも基端側に配置される。把持部2が開状態であるとき、図7図8および図10に示すように、ステープル放出部3とステープル受容部4とは、対物レンズ215の光軸A1を挟んで両側に配置される。把持部2が開状態であるとき、対物レンズ215の光軸A1は視野空間25を通過する。また、把持部2が開状態であるとき、鉗子口214の中心軸A2は、視野空間25を通過する。
【0055】
図12は、ステープル放出部3を含む把持部2の断面図である。
ステープル放出部3は、第一把持部材21の第一先端部21aに設けられ、ステープルSを格納して放出できる。ステープル放出部3は、ステープル格納部31と、直進部材32と、回転部材33と、を有する。
【0056】
ステープル格納部31は、第一把持部材21の第一先端部21aに設けられたステープルSを格納する空間である。第一把持部材21には、図7に示すように二個のステープル格納部31が、軸方向Cに並んで形成されており、U字型のステープルSを二個格納できる。
【0057】
ステープル格納部31は、第一先端部21aの上面21eに設けられた開口31aにおいて、上下方向Bに開口している。ステープルSは、開口31aからステープル格納部31に格納される。ステープルSは、ステープルSの針先S1が上方B1を向いた状態で、ステープル格納部31に格納される。
【0058】
ステープル格納部31は、平面視において、軸方向Aに短辺、軸方向Cに長辺が延びる略長方形状に形成されている。ステープル格納部31に収容されたステープルSは、両端の針先S1が軸方向Cに配列されている。
【0059】
直進部材32は、ステープル格納部31に収容された部材であり、ステープル格納部31の内部空間を上下方向Bに移動可能である。直進部材32は、上方B1にステープルSを支持する凹部32aを有する。ステープル格納部31に格納されたステープルSは、凹部32aに嵌めこまれる。
【0060】
回転部材33としての第一プーリ34および第二プーリ36は、第一把持部材21の内部に回転可能に取り付けられており、回転することで直進部材32を上下方向Bに移動させる。第一プーリ34には放出操作ワイヤ6の先端が連結されている。放出操作ワイヤ6を牽引することにより、第一プーリ34を回転させることができる。
【0061】
第二プーリ36は、第一把持部材21の内部に回転可能に取り付けられており、第一プーリ34は、第二プーリ36よりも先端側に配置されている。第一プーリ34の回転軸35および第二プーリ36の回転軸37は、軸方向Cに延びており、把持部2の開閉回転軸23と略平行である。第一プーリ34は、先端側に直進部材32を下方B2から支持する凸部(当接部)38を有する。
【0062】
放出操作ワイヤ6の先端は、第一プーリ34において回転軸35よりも上方B1に連結されている。放出操作ワイヤ6は、第一プーリ34から第二プーリ36を経由して第二貫通孔12を通過して、放出操作部270まで延びている。第二プーリ36を設けた理由は、放出操作ワイヤ6を無理なく第二貫通孔12に導くための位置調整と、放出操作ワイヤ6を第二貫通孔12に導く際の摩擦抵抗を低減するためである。したがって、回転部材33として第一プーリ34だけを用い、第二プーリ36の代わりにR形状を有する摺動性の良い部品(摩擦低減部材)を設けても同様の効果が得られる。
【0063】
図13は、放出操作ワイヤ6が牽引された把持部2の断面図である。
放出操作ワイヤ6が牽引されることで、第一プーリ34の上方B1は基端側に回転し、第一プーリ34の下方B2は先端側に回転する。その結果、第一プーリ34の凸部38は、直進部材32を上方B1に押し上げ、格納されたステープルSは開口31aから上方B1に放出される。すなわち、放出操作ワイヤ6は、把持部2にステープルSを放出させる動力を伝達する部材である。
【0064】
ステープル受容部4は、第二把持部材22の第二先端部22cの下面22fに設けられている。ステープル受容部4には、ステープル放出部3から放出されるステープルSを受容可能な複数のポケット41が設けられている。本実施形態においては、U字型のステープル2個がステープル放出部3から放出されるため、ステープル受容部4には4個のポケットが設けられている。把持部2が閉状態であるとき、図12に示すよう、ステープルSが放出される開口31aとステープル放出部3のポケット41とは対向する。
【0065】
図14は、前進した把持部2とキャップ1の断面図である。
把持部2は、前進した状態であっても、ワイヤシース280を挿通する開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6に接続されている。術者は、把持部2が前進した状態であっても、開閉操作ワイヤ5および放出操作ワイヤ6を進退させることができる。
【0066】
図14に示す把持部2は、キャップ1に対しても最も前進した位置に配置されている。ワイヤシース280においてキャップ1の第二貫通孔12から先端側に突出可能な先端部285の長さY1は、内視鏡200の先端部211における硬質部211aの長さY2以下である。
【0067】
図15は、前進した開状態の把持部2とキャップ1の断面図である。
図15に示す把持部2は、キャップ1に対しても最も前進した位置に配置されている。最も前進した位置に配置された把持部2のステープル放出部3から対物レンズ215までの長さY3と、対物レンズ215の光軸A1からステープル放出部3の開口31aまでの距離Xと、対物レンズ215の画角θとは、式(1)の関係にあることが望ましい。上記のパラメータが式(1)を満たす場合、把持部2の進退位置に関わらず、対物レンズ215は縫合位置を撮像できる。
X/tan(θ/2)≦Y3 (1)
【0068】
[医療用ステープラ100の動作]
次に、医療用ステープラ100の動作について説明する。図16は、術者による医療用ステープラ100を用いた手技手順を示すフローチャートである。図17から図23は、医療用ステープラ100の動作を説明する図である。
【0069】
術者は、医療用ステープラ100を内視鏡200の先端部211に装着する(装着ステップS11)。術者は、医療用ステープラ100と内視鏡200とを体内に挿入する(挿入ステップS12)。
【0070】
術者は、医療用ステープラ100が装着された内視鏡200の先端部211を処置対象T(対象組織の一例)に接近させる。術者は、開閉操作部250を操作して開閉操作ワイヤ5を前進させることで、把持部2を開状態にする。対物レンズ215の光軸A1は視野空間25を通過するため、術者は内視鏡200の撮像ユニットを介して処置対象Tを観察できる。また、鉗子口214の中心軸A2は視野空間25を通過するため、図17に示すように、術者は鉗子口214から把持鉗子(処置具)Gを突出させて処置対象Tを処置できる(突出ステップS13)。
【0071】
図12に示すように、把持部2には突出させた把持鉗子Gが引っかかりやすい位置に面取り20が施されている。そのため、術者は把持鉗子Gを突出させる動作をスムーズに実施できる。
【0072】
処置対象Tが内視鏡200が近接しにくい場所にある場合、図18に示すように、術者はワイヤシース280を前進させることにより把持部2を前進させる(前進ステップS14)。術者は、前進させた把持部2の視野空間(貫通空間)25から把持鉗子Gを突出させて処置対象Tを把持する(把持ステップS15)。
【0073】
図19および図20は、把持ステップS15の他の態様を示す図である。
把持ステップS15は、離れた位置にある粘膜Mを引き寄せて把持する態様を含む。この場合、固定鉗子片g10と第一鉗子片g11と第二鉗子片g12とを備える把持鉗子G1(処置具)が使用される。第一鉗子片g11と第二鉗子片g12は、固定された固定鉗子片g10を挟んで両側に独立して回動可能に設けられている。術者は、図19に示すように、固定鉗子片g10と第一鉗子片g11とで、一方の粘膜Mを把持する。次に、術者は、図20に示すように、固定鉗子片g10と第二鉗子片g12とで、他方の粘膜Mを把持する。
【0074】
術者は、図21に示すように、処置対象Tを把持鉗子Gにより把持した状態で、把持鉗子Gを後退させる。術者は、把持鉗子Gの先端が視野空間(貫通空間)25を通過するまで把持鉗子Gを後退させることにより、処置対象Tが視野空間(貫通空間)25を通過するまで処置対象Tを引き込む。その結果、処置対象Tはステープル放出部3よりも基端側に配置される。術者は、把持鉗子Gに対して把持部2を前進させることにより、処置対象Tを引き込んでもよい。すなわち、把持部2に対して把持鉗子Gを相対的に後退させて処置対象Tを引き込む(引込ステップS16)。
【0075】
図21に示すように、第一把持部材21が処置対象Tの周辺部を抑えつけているため、術者は把持鉗子Gにより処置対象Tを引き込みやすい。
【0076】
なお、前進ステップS14は、把持ステップS15の前に実施してもよく、引込ステップS16の前に実施してもよい。どちらの場合も、引込ステップS16において第一把持部材21が処置対象Tの周辺部を抑えつけることができる。
【0077】
術者は、図22に示すように、開閉操作部250を操作して開閉操作ワイヤ5を後退させることで、把持部2は閉状態になる。処置対象Tは、第一把持部材21のステープル放出部3と第二把持部材22のステープル受容部4とによって挟み込まれる。
【0078】
把持部2が閉状態であるとき、把持鉗子Gによって把持された処置対象Tの一部を、第二把持部材22のU字部材22aと第二本体部22bによって形成された空間(視野空間25)に収めることができるので、ステープル放出部3とステープル受容部4とよって挟み込んだ処置対象Tを逃しにくいという効果がある。
【0079】
把持部2が閉状態であるとき、図9に示すように、対物レンズ215の光軸A1は、第一把持部材21および第二把持部材22の外側を通過する。そのため、術者は、把持部2が閉状態であるときも、内視鏡200の撮像ユニットを介して処置対象Tを観察できる。
【0080】
術者は、処置対象Tをステープル放出部3とステープル受容部4とよって挟み込んだ状態で、放出操作部270を操作して放出操作ワイヤ6を牽引することで、格納されたステープルSをステープル受容部4に向けて放出する。ステープルSの針先S1は処置対象Tを貫通し、ステープル受容部4のポケット41に接触することにより屈曲する。その結果、処置対象Tは縫合される(縫合ステップS17)。
【0081】
術者は、図23に示すように、開閉操作部250を操作して、再び把持部2を開状態にする。術者は、把持鉗子Gを処置対象Tから離して縫合処置を完了する。術者は、医療用ステープラ100と内視鏡200とを体内から抜去する(抜去ステップS18)。
【0082】
なお、挿入ステップS12および抜去ステップS18において、医療用ステープラ100が体内を通過しやすくするために、術者は把持部2を最も後退した位置に配置する。
【0083】
本実施形態の医療用ステープラ100によれば、把持部2を前進させることができるため、例えば内視鏡200が近接しにくい場所に位置する処置対象Tを十分に縫合できる。医療用ステープラ100は、内視鏡200がアプローチしにくい場所にある処置対象Tを縫合しやすい。
【0084】
本実施形態の医療用ステープラ100によれば、前進させた把持部2に対して把持鉗子Gで処置対象Tを引き込むことができるため、図22に示すように、処置対象Tにおいてより深い位置をステープルSにより縫合できる。そのため、縫合後のステープルSが処置対象Tから取れにくい。
【0085】
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、上述の実施形態および変形例において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
【0086】
(変形例1)
例えば、上記実施形態において、第一把持部材21は支持部材26により進退可能に支持されている。しかしながら、第一把持部材21が支持される態様はこれに限定されない。図24は、ワイヤシース280の変形例であるワイヤシース280Bを示す図である。ワイヤシース280Bにおいてキャップ1の第二貫通孔12から突出する先端部285(長さY1)は、基端側の他の部分より硬い。そのため、ワイヤシース280Bのみで進退する把持部2を支持でき、支持部材26は不要である。
【0087】
先端部285の長さY1は、内視鏡200の先端部211における硬質部211aの長さY2より短い。そのため、把持部2が後退して硬い先端部285が基端側に移動した場合であっても、硬質部211aよりも基端側まで移動しない。そのため、先端部285は、先端部285の進退位置に関わらず、内視鏡200の湾曲動作に影響を与えない。
【0088】
ワイヤシース280Bの先端部285は、軸方向Aに垂直な断面における形状がD字型に形成された回転止め286を有する。また、キャップ1の第二貫通孔12B(第二貫通孔12の変形例)は、軸方向Aに垂直な断面における形状が、回転止め286に対応するD字型に形成されている。そのため、第一把持部材21は、支持部材26がなくても軸方向Aを回転軸として回転しない。
【0089】
(変形例2)
図25は、ワイヤシース280の他の変形例であるワイヤシース280Cを示す断面図である。ワイヤシース280Cは、コイルシースであるワイヤシース280に外周に樹脂等による被覆層281を設けたシースである。ワイヤシース280は、コイルシースであるため、進退動作に伴い伸びて破損が生じる可能性がある。被覆層281を設けることによりワイヤシース280の破損を好適に防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、ステープラなどの医療用ステープラに適用することができる。
【符号の説明】
【0091】
300 医療システム
100 医療用ステープラ
200 内視鏡
210 挿入部
211 先端部
214 鉗子口
215 対物レンズ
1 キャップ(着脱部)
11 第一貫通孔
12 第二貫通孔
13 開口
2 把持部
21 第一把持部材(第一ジョー)
22 第二把持部材(第二ジョー)
22a U字部材
23 開閉回転軸
25 視野空間(貫通空間)
26 支持部材
3 ステープル放出部
31 ステープル格納部
33 回転部材
34 第一プーリ
35 回転軸
36 第二プーリ
37 回転軸
4 ステープル受容部
41 ポケット
5 開閉操作ワイヤ(第一ワイヤ)
6 放出操作ワイヤ(第二ワイヤ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25