(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】ワイアレス充電方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
H02J 50/90 20160101AFI20240605BHJP
H02J 50/20 20160101ALI20240605BHJP
H02J 50/40 20160101ALI20240605BHJP
H02J 50/80 20160101ALI20240605BHJP
H01Q 3/00 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/20
H02J50/40
H02J50/80
H01Q3/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023040735
(22)【出願日】2023-03-15
【審査請求日】2023-07-12
(32)【優先日】2022-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523095392
【氏名又は名称】ワイヤレス エレクトリカル グリッド ラン,ウィグル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】アフマド・エル・ディー・グローバー
(72)【発明者】
【氏名】シェリフ・チベーン
【審査官】山口 大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0142733(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0047968(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0013296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0094092(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0359330(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0156640(US,A1)
【文献】特許第7261915(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/90
H02J 50/20
H02J 50/40
H02J 50/80
H01Q 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源に結合された少なくとも1つのワイアレス基本充電器システムと電子通信するシステムコントローラを備えるワイアレス充電システムであって、
前記ワイアレス基本充電器システムが、前記システムコントローラと電気通信する少なくとも1つの伝送アンテナをさらに備え、
前記ワイアレス充電システムが、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、
ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、前記ワイアレスエネルギー送達が、前記少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、前記伝送アンテナか
ら10cm以上の距離をあけた前記デバイスレシーバの前記位置へ誘導することを含み、
各デバイスレシーバが、前記指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、
前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵するように構成され、
前記システムコントローラが、各デバイスレシーバの状態を判定するように構成され、前記デバイスレシーバの前記状態が、前記ワイアレス充電システムからの電力を受信することが認可された前記デバイスレシーバの認可状態を含み、
前記デバイスレシーバが、前記ワイアレス充電システムからの電力を受信することが認可されたことが判定され、前記デバイスレシーバが、前記中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、前記デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、前記接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成可能であり、
前記ワイアレス充電システムが、ピアツーピア指向性ワイアレス電力分配のためにさらに構成され、各デバイスレシーバが、前記デバイスレシーバの前記中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている前記エネルギーの少なくとも一部分を利用して、前記デバイスレシーバからの1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成された、対応するレシーバコントローラに結合されたトランスミッタをさらに備え、
前記第2のデバイスレシーバが、前記1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を、前記第2のデバイスレシーバの対応する中間電気貯蔵デバイスに貯蔵するように構成され、
前記ワイアレス充電システムからの電力を受信するために、前記第2のデバイスレシーバの前記認可状態に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のデバイスレシーバが、前記第2のデバイスレシーバの前記中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、対応する取り付けられた第2の電子デバイスへ誘導して、前記取り付けられた第2の電子デバイスに充電および/または給電するように構成可能であり、
前記第2のデバイスレシーバが、前記第2のデバイスレシーバの前記中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている前記エネルギーの少なくとも一部分を利用して、前記第2のデバイスレシーバからの1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの他のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成可能であり、前記エネルギーは、前記デバイスが前記ワイアレス充電システムからの電力を受信することが認可されるまで貯蔵される、ワイアレス充電システム。
【請求項2】
前記デバイスレシーバが、切断可能なコネクタを介して前記電子デバイスに取外し可能に電気接続されるように構成される、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項3】
前記システムコントローラが、前記物理空間内の各デバイスレシーバの前記位置を更新し、前記物理空間内で前記デバイスレシーバが動くと、前記基本充電器システムの前記少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、前記デバイスレシーバの前記更新された位置へ誘導し、別のデバイスレシーバからの1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、前記デバイスレシーバの前記更新された位置へ誘導するように構成される、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項4】
前記レシーバコントローラが、前記中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、前記取り付けられた電子デバイスへ誘導して、前記取り付けられた電子デバイスを充電し、前記デバイスレシーバの前記中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている前記エネルギーの少なくとも一部分を利用して、前記デバイスレシーバからの少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、前記少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの前記判定された位置へ誘導するように構成可能である、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項5】
指向性のワイアレス基本充電器システムからデバイスレシーバへの電力分配およびピアツーピア指向性ワイアレス電力分配を含むメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを形成するように構成され、存在する前記デバイスレシーバおよび前記ワイアレス基本充電器システムの各々が、前記メッシュネットワークのノードである、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項6】
前記デバイスレシーバが前記システムコントローラと双方向電子通信しており、
2つ以上のデバイスレシーバが互いに双方向電子通信しており、
前記システムコントローラが、1つもしくは複数の他のデバイスレシーバを介して1つもしくは複数のデバイスレシーバと双方向電子通信しており、
またはこれらの組合せである、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項7】
前記双方向電子通信が、
ローカルエリアデータネットワーク、
アドホックデータネットワーク、
ワイドエリアデータネットワーク、
無線コンピュータネットワーク、
メッシュネットワーク、
有線コンピュータネットワーク、
インターネット、
無線データネットワーク、
セルラーデータネットワーク、
前記電子デバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーデータネットワーク、
ワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
アドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
メッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
またはこれらの組合せを含む、請求項6に記載のワイアレス充電システム。
【請求項8】
前記デバイスレシーバと前記システムコントローラとの間の前記双方向電子通信が、前記取り付けられた電子デバイスと前記システムコントローラとの間の双方向電子通信を含む、請求項6に記載のワイアレス充電システム。
【請求項9】
前記認可基準が、認可鍵、ルックアップテーブル、前記デバイスレシーバに固有の識別子、前記電子デバイスに固有の識別子、ユーザアカウント、サービスサブスクリプション、プリペイドサブスクリプション、ブロックチェーン許可、ブロックチェーン取引、またはこれらの組合せを含む、請求項8に記載のワイアレス充電システム。
【請求項10】
前記電子デバイスに、前記デバイスレシーバおよび/または前記デバイスレシーバと電気通信する前記電子デバイスの前記認可状態を示す前記電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるようにさらに構成される、請求項8に記載のワイアレス充電システム。
【請求項11】
前記認可状態の前記判定の結果、前記デバイスレシーバおよび/または前記電子デバイスが前記ワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、前記エンドユーザが知覚できる前記指示により、前記エンドユーザが前記デバイスレシーバおよび/または前記電子デバイスの前記認可状態を変更することが可能になるように構成される、請求項10に記載のワイアレス充電システム。
【請求項12】
前記エンドユーザが前記デバイスレシーバおよび/または前記電子デバイスの前記認可状態を変更することが、金融取引を含む、請求項11に記載のワイアレス充電システム。
【請求項13】
前記エンドユーザが前記デバイスレシーバおよび/または前記電子デバイスの前記認可状態を変更することが、暗号通貨の金融取引、ブロックチェーンの金融取引、またはこれらの組合せを含む、請求項12に記載のワイアレス充電システム。
【請求項14】
前記認可状態の前記判定の結果、前記デバイスレシーバが前記ワイアレス充電システムからワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、前記デバイスレシーバが、前記ワイアレス充電システムからの前記指向性電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数、別のデバイスレシーバからの1つもしくは複数の2次ワイアレス充電ビーム、またはこれらの組合せを受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、前記中間電気貯蔵デバイスが前記デバイスレシーバに電気接続する前記電子デバイスへ電力を誘導することを防止するように構成されるように構成される、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項15】
前記認可状態の前記判定の結果、前記デバイスレシーバが前記ワイアレス充電システムからワイアレスエネルギーを受信することが認可されていると判定されたとき、前記デバイスレシーバが、1つまたは複数の構成基準に従って、前記ワイアレス充電システムからの前記指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数、および別のデバイスレシーバからの1つまたは複数の2次ワイアレス充電ビームを受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、前記中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを誘導して、前記電子デバイスを充電および/または給電するように構成される、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項16】
前記構成基準が、
タイムスタンプ、
前記電子デバイスの充電レベル、
前記電子デバイスに特有の識別変数、
前記電子デバイスの電力要件、
所定の基準、
多重化基準、
またはこれらの組合せを含む、請求項15に記載のワイアレス充電システム。
【請求項17】
各デバイスレシーバが、前記接続電子デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記ワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギー送達を要求するように構成される、請求項1に記載のワイアレス充電システム。
【請求項18】
I)請求項1に記載のワイアレス充電システムを提供するステップと、
II)前記物理空間内の各デバイスレシーバの位置を判定するステップと、
III)前記ワイアレス充電システムと各デバイスレシーバとの間に双方向電子通信を確立するステップと、
IV)1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、前記電子デバイスが前記ワイアレス充電システムからワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するステップと、
V)前記ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、または認可されていると判定された、前記電子デバイスから給電の要求を受信したとき、
i.1つまたは複数の構成基準に従って、前記ワイアレス充電システムからの前記1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、前記デバイスレシーバを構成し、
ii.前記1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、前記物理空間内の前記判定された位置にある前記電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、
iii.前記デバイスレシーバが前記指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、
iv.前記中間電気貯蔵デバイスからの前記電気エネルギーを、前記デバイスレシーバに電気接続する前記接続電子デバイスへ誘導して、前記接続電子デバイスに充電および/または給電するステップと、
VI)前記ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、前記電子デバイスから給電要求を受信したとき、
前記中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、前記デバイスレシーバに電気接続する前記接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、前記デバイスレシーバを構成するステップと
を含む方法。
【請求項19】
前記電子デバイスから給電要求を受信したとき、前記電子デバイスが前記ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定すると、
i.1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、前記物理空間内の前記デバイスレシーバの前記判定された位置へ誘導するように、1つまたは複数の他のデバイスレシーバを構成し、
ii.前記デバイスレシーバが前記2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、
iii.前記中間電気貯蔵デバイスからの前記電気エネルギーを、前記デバイスレシーバに電気接続する前記接続電子デバイスへ誘導して、前記接続電子デバイスに充電および/または給電する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
各デバイスレシーバが、前記ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するための前記電子デバイスの前記認可状態に関係なく、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームおよび/または2次指向性電磁エネルギービームを受信し、電気エネルギーに変換し、前記電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵するように構成される、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]米国における実施の目的で、本出願は、2021年1月29日に出願された米国特許出願第17/163,001号の一部継続出願、2020年9月27日に出願された米国特許出願第17/033,824号の一部継続出願、2020年9月13日に出願された米国特許出願第17/019,312号の一部継続出願、2019年7月31日に出願された米国特許出願第16/482,347号、2021年4月27日に発行された現在の米国特許第10,992,158号の一部継続出願であり、これは2018年1月28日に出願された国際特許出願PCT/US18/15625の米国特許法第371条国内段階特許出願であり、これは2017年7月2日に出願された米国特許出願第15/640,574号、2018年5月29日に発行された現在の米国特許第9,985,465号の一部継続出願であり、これらはすべて、2017年5月16日に出願された米国仮特許出願第62/506737号の優先権を主張する。上記特許、仮出願、および非仮特許出願のすべての開示が、参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
[0002]本発明は、電子電力消費デバイスに充電するためのワイアレス充電方法およびシステムに関する。そのようなデバイスとしては、Internet Of Think(IoT)デバイス、家庭用電気機器、コンクリートに埋め込まれた遠隔センサ、ならびに地下および宇宙などの他の到達しづらい位置が挙げられる。
【背景技術】
【0003】
[0003]マイクロ波、光、レーザ、および/または無線周波(RF)技術などの電磁スペクトルの使用は、ワイアレス通信、電波感知、およびワイアレス電力伝達などの革新を介して、我々の社会を変形させる変化を与えつつある。移動デバイスの電力需要に関連して、電磁RF技術は、世界の動力が無線で供給されるという新しい展望を提供する。これは、ワイアレス電力伝送網によって実現することができ、従来の移動電話からウェアラブルな健康およびフィットネスデバイス、移植可能なデバイス、ならびに他のInternet of Things(IoT)型デバイスまで、広範囲の適用分野に適用することができる。この展望は特に、現代の電子機器の電力使用のさらなる削減および再充電可能なバッテリの革新によって現実になりつつある。
【0004】
[0004]モバイルコンピューティングおよびウェアラブルの成長に伴い、ケーブルに基づく充電が実行可能でない場合、またはバッテリの消耗および交換の問題が存在する場合のために、ワイアレス電源への要求が高まっている。ワイアレス手法の中でも、磁気による近距離ワイアレス充電が普及しているが、ワイアレス充電距離は数センチメートルに制限される。最も人間工学的な使用および日常生活の利便性のために、最大数フィート(1フィートは30.48cm)のワイアレス充電が必要である。ここでは、放射による近距離区間および遠距離区間の充電方法が主流になりつつあり、開かれているISM周波数帯域を使用し、FDAおよびFCCガイドラインによる電力限界に準拠している。さらなる課題は、供給源とデバイスレシーバとの間で著しい位置合わせ不良が生じた場合の充電であり、これは特有のホットスポット充電と比較するとより広い充電領域が提供されるものである。これは、実際のワイアレス電力網を実現するための大きな前進と見ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005]市販の電話の電力充電要件は大きい。典型的には、電子スマートフォンバッテリは20mW~1.3Wの電力レベルを必要とし、これは1mW未満のセンサノードおよび他のIoTデバイスによって消費される電力より大幅に大きい。充電ステーションの数フィート(1フィートは30.48cm)の範囲内でデバイスに給電および/または再充電し、移動時にはデバイスに追従する効率的なワイアレス給電の解決策が、当技術分野で必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]一態様では、ワイアレス充電システムが、電源に結合された少なくとも1つの基本充電器および少なくとも1つの伝送アンテナまたはトランシーバと電子通信するシステムコントローラを備え、ワイアレス充電システムは、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達は、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含む。各デバイスレシーバは、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、この電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成される。
【0007】
[0007]別の態様では、方法が、本明細書に開示する1つまたは複数の実施形態によるワイアレス充電システムを提供するステップと、物理空間内のデバイスレシーバの位置を判定するステップと、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間に双方向電子通信を確立するステップと、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するステップと、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、i)1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、デバイスレシーバを構成し、ii)1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、iii)デバイスレシーバが指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、iv)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するステップと、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されないと判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、i)1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムから1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/またはii)1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを防止するように、充電システムを構成し、かつ/またはiii)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するステップとを含む。
【0008】
[0008]可能性のある多種多様な実用的かつ有用な実施形態は、添付の図面を参照する様々な実施形態の以下の詳細な説明によってより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図2】[0010]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図3】[0011]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図4】[0012]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図5】[0013]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図6】[0014]本明細書に開示する一実施形態による多方向アンテナアレイのブロック図である。
【
図7】[0015]本明細書に開示する一実施形態による壁掛け式の基本充電器システムのブロック図である。
【
図8】[0016]本明細書に開示する一実施形態による壁掛け式の基本充電器システムのブロック図である。
【
図9】[0017]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図10】[0018]本明細書に開示する一実施形態による移動ユニット電磁/BBプロセッサシステムのブロック図である。
【
図11】[0019]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図12A】[0020]本明細書に開示する実施形態によるシステムの構成要素の図である。
【
図12B】[0021]本明細書に開示する実施形態によるシステムの構成要素の図である。
【
図12C】[0022]本明細書に開示する実施形態によるシステムの構成要素の図である。
【
図13】[0023]本明細書に開示する一実施形態による認可方法の流れ図である。
【
図14】[0024]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図15】[0025]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図16】[0026]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図17】[0027]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図18】[0028]本明細書に開示する実施形態によるWiGL移動ユニット電磁および/またはベースバンドプロセッサのブロック図である。
【
図19】[0029]本明細書に開示する一実施形態による情報デバイスのブロック図である。
【
図20】[0030]本明細書に開示する一実施形態による方法の流れ図である。
【
図21】[0031]本明細書に開示する一実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図22】[0032]システム20000の一実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0033]最初に、あらゆるそのような実際の実施形態の開発では、実装ごとに異なるシステム関連および事業関連の制約の順守など、開発者の特有の目標を実現するために、多数の実装特有の決定を下さなければならないことに留意されたい。さらに、そのような開発の労力は複雑で時間がかかることがあるが、それにもかかわらず本開示の利益を有する当業者にとっては決まりきった作業であることが理解されよう。加えて、本明細書に使用/開示する物品、構造、および/またはシステムは、引用されるもの以外の構成要素も備えることができる。
【0011】
[0034]概要およびこの詳細な説明において、各数値は、「約(about)」という用語によって修飾されたものとして一度は読まれるべきであり(すでに明確にそのように修正されていない限り)、次いで文脈上別途指示されない限り、修飾されていないものとして再び読まれるべきである。
【0012】
[0035]本明細書の目的で、いくつかの実施形態、または一実施形態の一部分は、簡潔にするために、1つまたは複数の制限を「有する(having)」、「含む(including)」、または「備える、含む(comprising)」ものとして記載されている。しかし、本明細書の目的で、その同じ文が、1つまたは複数の制限から「本質的になる(consisting essentially)」ものとして記載された実施形態を含むように修飾されたものとして再び読まれることが意図され、そのように読まれるべきであり、1つまたは複数の制限から「なる(consisting)」ものとして記載された実施形態を含むように修飾されたものとして再び読まれるべきであることを理解されたい。
【0013】
[0036]また、概要およびこの詳細な説明において、有用、好適などとして列挙または記載される物理的な範囲は、端点を含むその範囲内のあらゆる値が記載されたものと見なされることが意図されることを理解されたい。たとえば、「1~10の範囲」は、約1から約10までの連続体に沿って各々すべての可能な数を示すものとして読まれるべきである。したがって、その範囲内の特有のデータ点が明示的に識別される場合、もしくはいくつかのみを具体的に指す場合でも、またはさらにはその範囲内のどのデータ点も明示的に識別されない場合、もしくはいくつかのみを具体的に指さない場合でも、発明者らはその範囲内のあらゆるデータ点が指定されたと見なされるべきであることを認識および理解し、発明者らはその範囲全体およびその範囲内のすべての点の知識を有することを理解されたい。
【0014】
[0037]本開示の様々な実施形態は、添付の図面を参照して説明されることを理解されたい。それに応じて、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載する様々な実施形態の修正例、均等物、および/または代替手段を形成することができることが、当業者には認識されよう。図面の説明に関しては、類似の構成要素を類似の参照番号によって示すことができる。
【0015】
[0038]本明細書の目的で、「AまたはB」などの表現は代替選択を表し、たとえば(1)Aが含まれるまたは(2)Bが含まれる事例を指すが、AおよびBの両方が含まれる事例を表すものではない。「Aおよび/またはB」、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」、「Aおよび/またはBのうちの1つまたは複数」などの表現は、関連する列挙された項目のうちの1つまたは複数のあらゆる組合せを含むことができる事例を指す。たとえば、「Aおよび/またはB」および「AまたはBのうちの少なくとも1つ」という用語は、(1)Aが含まれる、(2)Bが含まれる、または(3)AおよびBの両方が含まれる事例を指すことができる。
【0016】
[0039]本明細書に使用する「第1」、「第2」などの用語は、本明細書に開示する様々な実施形態の様々な要素を指すことができるが、これらの表現はこれらの要素を特定の順序、量、または重要度に限定するものではなく、そのような用語は、1つの特定の要素を別の要素から区別するためにのみ使用され、要素の順序および/または優先権を限定するものではないことを理解されたい。たとえば、第1のユーザデバイスおよび第2のユーザデバイスは、順序または重要度にかかわらず、異なるユーザデバイスを表すことができる。同様に、そのような用語は、他のものに対しても使用され、絶対的な位置、場所、または順序を表すものではない。たとえば、本開示の範囲から逸脱することなく、一実施形態の第1の要素を別の実施形態では第2の要素と呼ぶことができ、同様に第2の要素を第1の要素と呼ぶこともできる。
【0017】
[0040]同様に、明示的に示されていない限り、第1のステップおよび第2のステップを含むプロセスにおいて、これらのステップは任意の順序で実施することができ、たとえば第1のステップに続いて第2のステップを実施することができ、または第2のステップに続いて第1のステップを実施することができる。言い換えれば、本明細書に開示する方法は、記載する方法を実現するための1つまたは複数のステップまたは動作を含む。方法ステップおよび/または動作は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えることができる。言い換えれば、ステップまたは動作の特有の順序が指定されない限り、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、特有のステップおよび/または動作の順序および/または使用を修正することができる。
【0018】
[0041]ある要素(たとえば、第1の要素)が別の要素(たとえば、第2の要素)に結合、構成、動作可能または通信可能に「結合」または「接続」されていることが参照されるとき、その要素は他の要素に直接結合もしくは接続することができ、または介在要素(たとえば、第3またはそれ以上の要素)が、開示する2つの要素間に存在してもよいことが理解されよう。たとえば、物体Aが物体Bに物理的に触れ、物体Bが物体Cに触れる場合、物体AおよびCは、互いに物理的に直接触れていない場合でも、それでもなお互いに結合されていると見なすことができる。言い換えれば、第1の物体が第2の物体に物理的に直接接触していなくても、第1の物体を第2の物体に結合することができる。
【0019】
[0042]本明細書では、本明細書に使用される「~ように構成される」という表現は、たとえば「~に好適」、「~能力を有する」、「~ように設計される」、「~ように適合される」、「~ようになされる」、または「~が可能」という表現と区別なく使用することができる。「~ように構成(または設定)される」という用語は、ハードウェアで「特別に設計される」ことのみを意味するわけではない。代わりに、「~ように構成されたデバイス」という表現は、デバイスが別のデバイスまたは他の構成要素とともに動作すること「が可能」であることを意味することができる。たとえば、後の検索のためにデータを記憶するように構成(または設定)された「電子メモリアセンブリ」は、任意のそのような1つまたは複数のメモリモジュールを指し、付随する回路、電源、およびプログラミングにより、メモリデバイス上に記憶されている1つまたは複数のソフトウェアプログラムを実行することによって対応する動作を実行することができる汎用プロセッサ(たとえば、中央処理装置(CPU)またはアプリケーションプロセッサ)を利用して、対応する記憶および検索動作を実行することが可能になる。
【0020】
[0043]本開示に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュールなどは、本明細書に記載する機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、離散ゲートもしくはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、またはこれらの任意の組合せによって実装または実行することができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることができるが、代替手段では、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、1つもしくは複数のマイクロプロセッサとDSPコアの組合せ、または任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0021】
[0044]本開示に関連して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、または2つの組合せで実施することができる。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている任意の形態の記憶媒体に常駐することができる。使用することができる記憶媒体のいくつかの例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROMなどが含まれる。ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含むことができ、いくつかの異なるコードセグメント、異なるプログラム間、および複数の記憶媒体に分散させることができる。記憶媒体はプロセッサに結合することができ、したがってプロセッサは記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができる。代替手段では、記憶媒体をプロセッサに一体のものとすることができる。
【0022】
[0045]コントローラおよび/またはプロセッサは制御システムを指し、制御システムは、典型的に、その機能に必要なプロセッサならびに関連する回路および構成要素、たとえば電源、メモリ、記憶装置、プロセッサ、コプロセッサ、ゲート、リレー、他の集積回路、ソフトウェアなどを含み、これらはデバイスの他の構成要素および/またはシステムに動作可能に結合される。プロセッサは、機械可読媒体上に記憶されているソフトウェアの実行を含む全体的な処理を管理することを担うことができる。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または特別目的プロセッサで実装することができる。例には、ソフトウェアを実行することができるマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、および他の回路が含まれる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの呼び方にかかわらず、命令、データ、またはこれらの任意の組合せを意味するものとして広く解釈されたい。機械可読媒体は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(リードオンリメモリ)、PROM(プログラマブルリードオンリメモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、もしくは任意の他の好適な記憶媒体、またはこれらの任意の組合せを含むことができる。機械可読媒体は、本明細書に記載する動作を実行するためにコンピュータプログラム製品に埋め込まれた、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令が記憶(および/または符号化)されたコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0023】
[0046]コンピュータ可読媒体はまた、例として、コンピュータまたはプロセッサがアクセスして読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を伝送するための搬送波、伝送線、および任意の他の好適な媒体を含むことができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、デバイス内に、デバイスの外部に、またはデバイスを含む複数の実体に分散して、常駐することができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラム製品で実施することができる。全体的なシステムに課される特定の応用例および全体的な設計上の制約に応じて、本開示全体にわたって提示される記載の機能を実装するための最善の方法が、当業者には認識されよう。
【0024】
[0047]本開示の範囲内で、「例示的な(exemplary)」および/または「好ましくは(preferably)」という単語は、「例、事例、または例示として働く」ことを意味するために使用される。「例示的な」および/または「好ましくは」によって本明細書に記載する実装または態様は、必ずしも全体的に限定的な意味で本開示の他の態様より好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるというわけではなく、特有の実施形態のみに関連してそのように解釈されるべきである。同様に、「態様」という用語は、本開示のすべての態様が、論じる特徴、利点、または動作モードを含むことを必要とするわけではない。本明細書では、「結合される」という用語は、2つの物体間の直接的または間接的な結合を指すために使用される。
【0025】
[0048]「回路(circuit)」および「回路(circuitry)」という用語が広く使用されており、電子回路のタイプに対する限定なく、接続および構成されると、本開示に記載する機能の実行を有効にする、電気デバイスおよび導体のハードウェア実装、ならびにプロセッサによって実行されると、本開示に記載する機能の実行を有効にする、情報および命令のソフトウェア実装の両方を含むことが意図される。
【0026】
[0049]図に示す構成要素、ステップ、特徴、および/または機能のうちの1つまたは複数は、単一の構成要素、ステップ、特徴、もしくは機能に配置し直すことができ、かつ/もしくは組み合わせることができ、またはいくつかの構成要素、ステップ、もしくは機能で実施することができる。本明細書に開示する新規な特徴から逸脱することなく、追加の要素、構成要素、ステップ、および/または機能を追加することもできる。図に示す装置、デバイス、および/または構成要素は、本明細書に記載する方法、特徴、またはステップのうちの1つまたは複数を実行するように構成することができる。本明細書に記載する新規なアルゴリズムはまた、ソフトウェアで効率的に実装することができ、かつ/またはハードウェアに埋め込むことができる。
【0027】
[0050]本開示の様々な実施形態では、デバイスの実施形態で参照する電子構成要素は、現在知られているデバイスに限定されるものではなく、新しい技術の開発によって今後作製される、意図される目的に好適な新しい電子デバイスを含むことができる。
【0028】
[0051]本明細書で使用される場合、「判定する(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する。たとえば、「判定する」ことは、計算、コンピューティング、処理、導出、調査、探索(たとえば、表、データベース、または別のデータ構造の探索)、確認などを含むことができる。また、「判定する」ことは、受信(たとえば、情報の受信)、アクセス(たとえば、メモリ内のデータへのアクセス)などを含むことができる。さらに、「判定する」ことは、解決、選択、選出、確立などを含むことができる。同様に、「制御する(controlling)」ことも多種多様な動作を包含し、全体として意図される目的でデバイスの機能をもたらす。
【0029】
[0052]本明細書の目的で、ネットワークは、結合された2つ以上のネットワークデバイスを指し、この結合が本明細書では「電子通信」と呼ばれており、したがって有線デバイス、ワイアレスデバイスなどの間を含めて、サーバとクライアントデバイスおよび/または他のタイプのデバイスとの間などで、たとえば信号パケットの形態などで信号通信を交換することができる。別途示されていない限り、この用語(これらの用語)は、当技術分野における平易で一般的な理解に従って使用される。
【0030】
[0053]本明細書の目的で、「電気結合」、「電気通信」、または「電気通信」するデバイスは、電気エネルギー(電流)が一方から他方へ流れることができる回路または経路を示す。たとえば、本出願のワイアレス充電システムは、ワイアまたは導体を介して電力が供給されるとき、電源と電気通信し、たとえば「プラグイン」される。電気通信は、「電子通信」とは区別することができ、電子通信は2つの実体間のデータの伝達を伴い、電気通信は2つの実体間の電力の伝達を伴う。これら2つは相互に排他的ではなく、2つの実体が電子通信および電気通信(electricもしくはelectrical communication)の両方を同時に行うこともできる。
【0031】
[0054]本明細書の目的で、セルラーネットワークは、セルに分散された無線ネットワークを指し、各セルは、基地局として知られている固定位置トランシーバを含む。これらのセルはともに、地理的地域にわたって無線有効範囲を提供する。別途示されていない限り、この用語(これらの用語)は、当技術分野における平易で一般的な理解に従って使用される。
【0032】
[0055]本明細書では、ローカルエリアネットワーク(LAN)は、1つの概略位置にともに接続された1群のデバイスを指し、サイズまたは規模に関しては限定されない。ワイドエリアネットワークWANは、メトロポリタンエリアネットワークMANとも呼ばれており、LANに比べてより広い地理的地域を含み、任意の数のLANを含むことができる。別途示されていない限り、これらの用語は、当技術分野における平易で一般的な理解に従って使用される。
【0033】
[0056]本明細書の目的で、電子デバイスは、好適なデバイスレシーバを含むことができ、または本明細書に開示する実施形態による好適なデバイスレシーバ、たとえばWiGLデバイスレシーバを装備することができ、もしくは他の方法で関連付けることができる。たとえば、WiGLデバイスレシーバは、デバイスに一体とすることができ、かつ/または電子デバイスに対するドングルもしくは他の外部から取付け可能な付属物とすることができる。指定されない限り、電子デバイスへの参照は、デバイスレシーバ、たとえばWiGLデバイスレシーバと区別なく使用される。
【0034】
[0057]見やすいように、以下の用語は、当業者であれば容易に理解されるように、以下の補助的説明に一貫して平易で一般的な意味に従って解釈されるべきである。
[0058]本明細書の目的で、「アドホック」ネットワークは、データネットワーク、電力ネットワーク、または両方を含むことができるネットワークを指し、事前準備がなくても実質的に形成される。
【0035】
[0059]本明細書の目的で、指向性電磁エネルギービームは、概略的な方向および幅を有する1つまたは複数の電磁放射エネルギー線を指す。指向性電磁エネルギービームへの参照は、電力伝送波の位相、利得、および/もしくは他の波形特徴を操作すること、ならびに/または下にある電力伝送波が空間内の位置で収束する異なる伝送アンテナを選択することによって、1つまたは複数の軌道において、電力伝送波から構成される電力伝送信号を指すものではなく、そのような電力伝送信号とは対照的であり、これは特定の形態の干渉をもたらし、一方の形態は「建設的干渉」であり、電力伝送波の収束によって引き起こされるエネルギー場によって形成され、したがってエネルギー場を確立するその位置に集中されるエネルギー、またはその相対位置における「エネルギーポケット」を合わせて強化し、他方の形態は「破壊的干渉」であり、波が互いから引きあって、その位置に集中されるエネルギーを減少させることを理解されたい。
【0036】
[0060]本明細書の目的で、2次指向性電磁エネルギービームは、1つのトランスミッタおよび/またはトランシーバを装備したデバイスレシーバから別のデバイスレシーバへ伝送される指向性電磁エネルギービームを指す。
【0037】
[0061]本明細書では、WiGLは、ワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを指す。WiGLルーティングポリシーとは、指向性電磁エネルギービームを介して電子デバイスへワイアレスエネルギーを伝達するという決定を形成および/または案内するように構成された機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェアで実施される定義された規則体系を指す。
【0038】
[0062]WiGLルーティングテーブルは、指向性電磁エネルギービームを介して電子デバイスへエネルギーを伝達する決定を形成および/または案内するように構成された機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェアによってアクセス可能な定義された規則のデータ構造を指す。
【0039】
[0063]本明細書の目的で、ピアツーピア指向性ワイアレス電力分配は、トランスミッタまたはトランシーバをさらに装備したワイアレス充電システムのデバイスレシーバを指し、第1のデバイスレシーバからの少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成される。
【0040】
[0064]本明細書の目的で、メッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークは、インフラストラクチャノードが可能な限り多くの他のノードに直接的、動的、かつ非階層的に接続し、互いに協働して、電力、または電力およびデータを、基本充電器と、ネットワーク上の様々なクライアントまたはノードとの間で効率的にルーティングするローカルネットワークトポロジを指す。
【0041】
[0065]本明細書では、ワイアレス充電システムへの参照はまた同時に、ワイアレス電力システムおよび/またはワイアレス電力送達システムを指すことを理解されたい。それに応じて、ワイアレス充電システムを参照するが、システムはまた、システムおよびデバイスレシーバの制限を受けるデバイスに直接給電するために利用される電力を送達することができ、たとえば中間電気貯蔵デバイスを通って電力を受信し、取り付けられた電子デバイスに給電するように誘導する。
【0042】
[0066]本明細書の目的で、ワイアレス充電システムのいずれか2つの構成要素および/またはワイアレス充電システムのいずれかの構成要素と、デバイスレシーバまたは他の外部システムもしくはサービスとの間の双方向電子通信への参照は、直接電子通信を含むことができ、すなわち構成要素は、他の実体との直接電子通信のために構成され、かつ/または構成要素は、ワイアレス充電システムに結合された1つもしくは複数のトランスミッタ、デバイスレシーバ、および/もしくはトランシーバに関して他の実体と電子通信し、ワイアレス充電システムは、システムコントローラをさらに含むことができることを理解されたい。
【0043】
[0067]実施形態では、ワイアレス充電システムは、電源に結合された少なくとも1つの基本充電器および少なくとも1つの伝送アンテナと電子通信するシステムコントローラを備え、ワイアレス充電システムは、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達は、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含み、各デバイスレシーバは、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成される。
【0044】
[0068]いくつかの実施形態では、デバイスレシーバは、切断可能なコネクタを介して電子デバイスに取外し可能に電気接続されるように構成される。例には様々なUSBコネクタ、ライティングコネクタなどが含まれるが、約10cm未満の距離で効果的な磁性、誘導などに基づくワイアレス短距離コネクタを含むこともできる。
【0045】
[0069]いくつかの実施形態では、システムコントローラは、物理空間内のデバイスレシーバの位置を更新し、物理空間内でデバイスレシーバが動くと、デバイスレシーバの位置を更新し、基本充電器の少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、デバイスレシーバの更新された位置へ誘導するように構成される。
【0046】
[0070]実施形態では、ワイアレス充電システムは、ピアツーピア電力伝送をさらに含み、各デバイスレシーバは、デバイスレシーバコントローラと電子通信するトランスミッタおよび/またはトランシーバをさらに備え、第1のデバイスレシーバ、第2のデバイスレシーバ、または両方と電気通信する電子デバイスの状態に関係なく、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されているエネルギーの少なくとも一部分を利用して、第1のデバイスレシーバからの少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成され、第2のデバイスレシーバは、2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を、第2のデバイスレシーバの対応する中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、第2のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、対応する取り付けられた第2の電子デバイスへ誘導して、取り付けられた第2の電子デバイスに充電および/または給電するように構成される。
【0047】
[0071]そのような実施形態のいくつかでは、システムは、指向性の基本充電器からデバイスレシーバへの電力分配およびピアツーピア指向性ワイアレス電力分配を含むメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを形成するように構成され、存在するデバイスレシーバおよび基本充電器の各々は、メッシュネットワークのノードである。
【0048】
[0072]1つまたは複数の実施形態では、システムコントローラおよび/または基本充電器ならびにデバイスレシーバは双方向電子通信しており、システムコントローラは、デバイスレシーバおよび/または取り付けられたデバイスレシーバと電気通信する電子デバイスの状態を判定するように構成される。そのような実施形態のいくつかでは、双方向電子通信は、ローカルエリアデータネットワーク、アドホックデータネットワーク、メッシュネットワーク、ワイドエリアデータネットワーク、無線コンピュータネットワーク、有線コンピュータネットワーク、インターネット、無線データネットワーク、セルラーデータネットワーク、電子デバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーデータネットワーク、メッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、またはこれらの組合せを含む。
【0049】
[0073]そのような実施形態のいくつかでは、判定された状態は認可状態を含み、その1つまたは複数の認可基準に従って、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定することを含む。いくつかの実施形態では、認可基準は、認可鍵、ルックアップテーブル、デバイスレシーバに固有の識別子、電子デバイスに固有の識別子、ユーザアカウント、サービスサブスクリプション、プリペイドサブスクリプション、ブロックチェーン許可、ブロックチェーン取引、またはこれらの任意の組合せを含む。いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、電子デバイスに、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるようにさらに構成される。1つまたは複数の実施形態では、システムは、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、エンドユーザが知覚できる指示により、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することが可能になるようにさらに構成される。1つまたは複数の実施形態では、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することは、金融取引を含む。エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更するいくつかの実施形態では、システムは、ブロックチェーンの金融取引を引き起こし、かつ/もしくはその動作が暗号通貨の金融取引を含み、またはこれらの組合せとなるように構成される。
【0050】
[0074]1つまたは複数の実施形態では、ワイアレス充電システムは、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、デバイスレシーバが、中間電気貯蔵デバイスがデバイスレシーバに電気接続する電子デバイスへ電力を誘導することを防止するように構成されるように構成される。
【0051】
[0075]1つまたは複数の実施形態では、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていると判定されたとき、デバイスレシーバは、1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように構成され、1つまたは複数の実施形態では、構成基準は、タイムスタンプ、電子デバイス(デバイスレシーバに取り付けられている)の充電レベル、電子デバイスに特有の識別変数、電子デバイスの電力要件、所定の基準、またはこれらの組合せを含む。
【0052】
[0076]実施形態では、デバイスレシーバは、接続電子デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて、ワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギー送達を要求するように構成される。いくつかの実施形態では、システムコントローラおよび/もしくは基本充電器ならびに第1のデバイスレシーバは双方向電子通信しており、第1のデバイスレシーバおよび第2のデバイスレシーバは互いに双方向電子通信しており、システムコントローラおよび/もしくは基本充電器は、第1のデバイスレシーバを介して第2のデバイスレシーバと双方向電子通信しており、またはこれらの組合せである。そのような実施形態のいくつかでは、基本充電器は、1つまたは複数の所定の基準に基づいて、第2のデバイスレシーバと電気通信する第2の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するように構成される。そのような実施形態のいくつかでは、第1のデバイスレシーバは、認可状態の判定の結果、第1の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、第1のデバイスレシーバが、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスが第1のデバイスレシーバと電気通信する第1の電子デバイスへ電力を誘導することを防止し、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている電気エネルギーの少なくとも一部分を利用して、少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成されるように構成される。言い換えれば、実施形態では、不認可デバイスは、電力を受信し、その電力を不認可デバイスのデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイス内へ誘導し、次いでその貯蔵されているエネルギーを利用して、すなわち認可されたデバイスとすることができる、もしくは電力の一部分を別のデバイスレシーバへ再びリレーする別の不認可デバイスとすることができるメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークのノードとして、別のデバイスへ電力を送達し、これを電力が認可されたデバイスによって最終的に受信されるまで繰り返すように、またはデバイスが電力を受信することが認可されるまでデバイスのためのエネルギーを貯蔵するように、さらに構成することができる。
【0053】
[0077]1つまたは複数の実施形態では、方法は、
i)本明細書に開示する1つまたは複数の実施形態によるワイアレス充電システム、たとえば電源に結合された少なくとも1つの基本充電器および少なくとも1つの伝送アンテナと電子通信するシステムコントローラを提供するステップであって、ワイアレス充電システムが、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達が、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含み、デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成される、提供するステップと、
ii)物理空間内のデバイスレシーバの位置を判定するステップと、
iii)ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間に双方向電子通信を確立するステップと、
iv)1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するステップと、
v)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、かつ/または認可されていると判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
v-a)1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、デバイスレシーバを構成し、
v-b)1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、
デバイスレシーバが指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵するように構成されるステップと、
vi)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するステップとを含む。
【0054】
[0078]一実施形態では、この方法は、
vii)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
vii-a)1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または
vii-b)1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを防止するように、充電システムを構成し、かつ/または
vii-c)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するステップをさらに含む。
【0055】
[0079]1つまたは複数の実施形態では、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、または認可されていると判定された、電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、
I)1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、物理空間内のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように、1つまたは複数の他のデバイスレシーバを構成し、
II)2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵するように、デバイスレシーバを構成し、
III)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するステップをさらに含む。
【0056】
[0080]1つまたは複数の実施形態では、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、
I)1つもしくは複数の構成基準に従って、1つもしくは複数の他のデバイスレシーバから1つもしくは複数の2次指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または
II)中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するステップをさらに含む。
【0057】
ワイアレス充電システム
[0081]実施形態では、本明細書の1つまたは複数の実施形態によるワイアレス充電システムは、少なくとも1つの基本充電器と電子通信するシステムコントローラを備える。システムコントローラおよび少なくとも1つの基本充電器は、別個の構成要素とすることができ、または一体化された構成要素もしくは部分的に一体化された構成要素とすることができ、実施形態では、同じ機能の少なくともいくつかを提供することができることを理解されたい。システムコントローラおよび/または基本充電器は、電源および少なくとも1つの伝送アンテナに結合される。ワイアレス充電システムは、たとえばシステムコントローラを介して、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの存在および位置を判定し、デバイスレシーバにワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達は、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、誘導、磁気、または他の「密接」充電システムにとって好適な距離より大きい距離、たとえば可能な距離または伝送アンテナから約10cm、または約20cm、または約30cm、または約40cm、または50cmに等しい距離より大きい距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含む。
【0058】
[0082]本明細書の目的で、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の電子通信への参照は、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の直接電子通信、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバに関連付けられた電子デバイスとの間の直接電子通信、関連付けられたデバイスレシーバを介したワイアレス充電システムとデバイスレシーバに関連付けられた電子デバイスとの間の電子通信、1つもしくは複数の第1のデバイスレシーバを介したワイアレス充電システムと第2のデバイスレシーバとの間の電子通信(ピアツーピア通信)、またはこれらの任意の組合せを含むことができることを理解されたい。
【0059】
[0083]基本充電器は、デバイスレシーバによって受信可能でありかつデバイスレシーバによって受信することができる指向性電磁エネルギービーム、およびデバイスレシーバによって収集される電力を伝送するように構成され、次いでその少なくとも一部分は、関連付けられた電子デバイスにとって使用可能な電気エネルギー源に変換され、かつ/またはその少なくとも一部分は、デバイスレシーバおよびその様々なシステムの動作のために利用することができる。
【0060】
[0084]ワイアレス充電システム全体は電源と電気通信しており、電源は、たとえば電力網から、または発電機太陽電池、バッテリ、および/もしくは任意の他の好適な携帯型エネルギー源/電源からの、いわゆる線電流を含むことができる。
【0061】
[0085]ワイアレス充電システムはまた、1つもしくは複数の対応する電子もしくは電動デバイスに関連付けられた1つもしくは複数のデバイスレシーバ、デバイスレシーバに関連付けられた電子デバイスへ、データを伝送することができ、そこからデータを受信することができ、または他の形態の電子通信を行うことができる。実施形態では、ワイアレス基本充電システムは、1つまたは複数の電子通信(ネットワーク)構成要素をさらに含むことができ、デバイスレシーバのうちの1つまたは複数、デバイスレシーバに関連付けられた1つまたは複数の実際の電子デバイス、ならびに無線および/または有線LAN、インターネット、イントラネットなどを含む様々な他のネットワークと、無線および/または有線で電子通信することができる。実施形態では、システム構成要素のうちの1つまたは複数はまた、システムの他の構成要素と無線または有線で電子通信することができ、たとえば複数の基本充電器のうちの第1の基本充電器は、同じシステムの別の基本充電器と有線または無線で電子通信することができる。そのような実施形態では、システムコントローラは、本明細書に開示するように、他のワイアレス充電システム、他のデータ管理システム、データベース、マネージャ、サービスシステム、構成要素などと同様に、他の電子デバイスへデータを伝送し、そこからデータを受信し、または他の形態の電子通信を行うように構成された、1つまたは複数のトランスミッタおよび/またはトランシーバにさらに結合することができる。
【0062】
[0086]後述する実施形態のいくつかでは、指向性電磁エネルギービームを無線周波数(RF)の波として誘導することについて説明するが、指向性電磁エネルギービームは、使用される電磁スペクトルにかかわらず、空間を通って伝播されることが可能でありかつ電気エネルギー源に変換されることが可能である物理媒体とすることができることを理解されたい。トランスミッタは、デバイスレシーバに誘導される1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームとして、電力を伝送する。実施形態では、1つまたは複数のトランスミッタは、複数の指向性電磁エネルギービームを単一のデバイスレシーバへ伝送することができる。
【0063】
[0087]RF波伝送技法に加えて、トランスミッタは、電力に変換することができる任意のタイプのエネルギーを伝送することができる。受信デバイスによって電力に変換することができるエネルギーのための非限定的な例示的な伝送技法には、指向性電磁エネルギービームとして伝送することができる超音波、マイクロ波、共鳴および誘導磁場、レーザ光、赤外線、または他の形態の電磁エネルギーが含まれる。加えて、基本充電器のトランスミッタユニットは、RF電力伝送および他の電力伝送方法の両方のために、複数のトランスミッタ(たとえば、伝送アレイ)を備えることができる。基本充電器は、複数の伝送アレイを含むことができ、かつ/または物理空間の周囲で互いに物理的に分離された複数のトランスミッタを備えることができ、かつ/または単一の構造内に位置することができる。
【0064】
[0088]実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの部分に対していかなる動作も必要とすることなく、ワイアレス充電システムによって到達可能な3D空間内のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの存在を判定し、デバイスレシーバの位置も判定するように構成される。これは、1つまたは複数の近接検出器、センサ、アルゴリズムなどを利用することを含むことができ、そのような近接検出器、センサ、アルゴリズムは、物理デバイスとすることができ、またはワイアレス充電システムのトランスミッタ(および/またはトランシーバ)およびデバイスレシーバを利用する仮想デバイスもしくはソフトウェア、またはこれらの任意の組合せとすることができる。
【0065】
[0089]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの放送広告信号を走査および/もしくは照会するように構成することができ、またはデバイスレシーバが、広告信号をトランスミッタへ伝送することができる。広告信号は、デバイスレシーバの存在をトランスミッタに告知することができ、かつ/またはトランスミッタが、その存在をデバイスレシーバに告知することができる。ワイアレス充電システムによって到達可能な3D空間内にデバイスレシーバの存在を判定したとき、デバイスレシーバとワイアレス充電システムとの間の関連付け、たとえばワイアレス充電システムコントローラおよび/または基地局とデバイスレシーバとの間の関連付けをトリガすることができる。
【0066】
[0090]1つまたは複数の実施形態では、広告または他の信号は、少なくとも1つの伝送アンテナからデバイスレシーバの位置への1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの送達および誘導を実行および管理するために様々なデバイス(たとえば、システムコントローラ、基本充電器、クライアントデバイス、サーバコンピュータ、マネージャ、他のデバイスレシーバなど)によって使用することができる情報を通信することができる。
【0067】
[0091]広告または他の通信信号内に含まれる情報は、デバイス識別子(たとえば、MACアドレス、IPアドレス、UUID)、受信した電気エネルギーの電圧、クライアントデバイスの電力消費、ワイアレス充電システムからの電力に対するデバイスからの要求、認可状態、ユーザもしくはデバイスアカウント情報、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するデバイスレシーバおよび/もしくは関連付けられた電子デバイスのタイプおよび能力、ペアリング情報、デバイスレシーバの位置を対象とする情報、デバイスレシーバの位置および/もしくは動きの変化、ならびに/またはデバイスへのワイアレスエネルギーの送達および電子デバイスによるエネルギーの受信に関係する他のタイプのデータを含むことができる。
【0068】
[0092]デバイスレシーバの位置が識別され、電力に対する必要が確立された後、たとえば、デバイスレシーバもしくはデバイスレシーバに取り付けられたデバイスによる電力の要求、および/または存在しない場合、ピアツーピアワイアレス電力伝送を介した別のデバイスレシーバからの要求、またはこれらの任意の組合せに基づいて、ワイアレス電力充電システムは、デバイスレシーバとの電子通信を確立することができ、かつ/または1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信し、かつ/または1つもしくは複数の通信チャネルを介して制御信号を通信し、少なくとも1つの伝送アンテナからデバイスレシーバの位置への1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導を開始するように、デバイスレシーバを構成することができる。
【0069】
[0093]実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの広告および/もしくは要求信号または後続の制御信号、およびデバイスレシーバから受信される他の電子通信内に含まれる情報を利用して、デバイスレシーバが電力を最も効率的に受信、収集、および利用することができるように、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導する方法および場所を判定するようにさらに構成される。
【0070】
[0094]実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバによって1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームから収集された電気エネルギーによって生成された電圧および/または電流などのデバイスレシーバから受信した情報に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ送達するために必要とされる電力伝送信号特徴を自動で識別することが可能なソフトウェアモジュールを実行するように構成されたプロセッサまたはデータ処理システムを備える。プロセッサおよびソフトウェアモジュールの機能はまた、少なくとも部分的に特定用途向け集積回路(ASIC)またはASICを備えるシステムによって実装することができることを理解されたい。
【0071】
[0095]ワイアレス充電システムが、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送するときに使用するための位置および適当なパラメータを判定し、デバイスレシーバが、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームからの電力を受信および収集するように構成された後、システムは、1つまたは複数のトランスミッタを利用して、デバイスレシーバの位置への1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導を開始および/または維持するように構成され、これは、双方向電子通信が確立される(たとえば、様々な制御信号の通信に利用される)チャネルとは別個のチャネルを介して行うことができる。
【0072】
[0096]実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムによる1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導の有効性、たとえばデバイスレシーバによって収集される電力の量を示す情報を含む制御データを生成することができる。次いでデバイスレシーバは、ワイアレス充電システムとの双方向電子通信を伝送または他の方法で係合して、制御データなどを含む様々な制御信号を伝送および受信することができる。
【0073】
[0097]一実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバから要求を受信することなく、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけた3D空間内のデバイスレシーバの存在および位置を自動で検出し、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ自動で誘導し、かつ/またはデバイスレシーバとの電子通信を確立することができる。次いでワイアレス電力デバイスレシーバは、クライアントデバイスなどの電気的に接続された電子機器デバイスに給電または充電することができる。
【0074】
[0098]実施形態では、基本充電器は、複数のデバイスレシーバに同時に給電することができる。実施形態では、複数の基本充電器は、同じデバイスレシーバへ電力を誘導することができる。実施形態では、基本充電器は、複数の異なるタイプの指向性電磁エネルギービームを、たとえば異なる周波数で、かつ/または異なる構成を使用して、1つまたは複数の伝送アンテナからデバイスレシーバへ誘導して、デバイスレシーバによって収集することができる電力の量を増大させることができる。
【0075】
[0099]実施形態では、ワイアレス充電システムは、物理空間内でトランスミッタに近接して位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定するように構成される。このデバイスレシーバは、必ずしもワイアレス充電システムに密接しているわけではなく、たとえば誘導または磁気近距離充電システムでは10cm以下が必要とされるが、代わりに近距離充電システムによって必要とされる距離(すなわち、近距離誘導電力システムが動作状態になる距離)を越えて位置することができることを理解されたい。実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス電力充電システムトランスミッタから少なくとも20cm離れて位置することができ、またはワイアレス基本充電システムから少なくとも30cm、もしくは少なくとも40cm、もしくは少なくとも50cm、もしくは少なくとも60cm、もしくは少なくとも70cm、もしくは少なくとも80cm、もしくは少なくとも90cm、もしくは少なくとも100cm、もしくは少なくとも200cm、もしくは少なくとも300cm、もしくは少なくとも400cm、もしくは少なくとも500cm、もしくは少なくとも1000cm、もしくは少なくとも2000cm、もしくは少なくとも5000cm離れて位置することができ、伝送することができる電力の量および3D空間の環境によってのみ制限される。
【0076】
[0100]次いでワイアレス充電システムは、デバイスレシーバとの接続を確立することができ、または他の方法でデバイスレシーバに関連付けられる。すなわち、いくつかの実施形態では、ワイアレス基本充電システムならびに/またはシステムコントローラおよびデバイスレシーバは、ワイアレス単方向または双方向通信を確立することができ、そのようなワイアレス単方向または双方向通信では、電気デバイスの2つのプロセッサ間で情報を伝送することが可能なワイアレス通信プロトコル(たとえば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(BLE)、Wi-Fi、NFC、ZigBee(登録商標))を介して、2つのデバイス間で様々な制御データが通信される。実施形態では、たとえばBluetooth(登録商標)またはBluetooth(登録商標)の変種を使用することで、基本充電器がこれらのデータを使用して、デバイスレシーバの位置を判定することができる。
【0077】
[0101]ワイアレス充電システムは、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導することによって、デバイスレシーバに電力を提供し、これは一実施形態では意図されるレシーバ/デバイスからの給電の要求の結果であり、次いで関連付けられた電子デバイスに電力を提供する。
【0078】
[0102]実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導する1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを形成し、存在するデバイスレシーバおよび基本充電器の各々は、ネットワークのノードである。いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、ピアツーピア指向性ワイアレス電力分配メッシュローカルエリアネットワークを構成するワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを形成し、存在するデバイスレシーバおよび基本充電器の各々は、メッシュネットワークのノードであり、かつ/またはワイアレス充電システムは、基本充電器からデバイスレシーバへの電力分配およびデバイスレシーバからデバイスレシーバへの電力分配を含むメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークとすることができ、存在するデバイスレシーバおよび基本充電器の各々は、メッシュワイアレス電力網ローカルエリアネットワークのノードである。
【0079】
[0103]いくつかの実施形態では、電子通信は、指向性電磁エネルギービームの生成および伝送/誘導を制御することを担う様々なアンテナ要素によって使用されるデータ入力を含む。これは、デバイスレシーバによって生成される様々なデータ信号を含むことができる。電子通信は、Bluetooth(登録商標)、RFID、赤外線、近距離通信(NFC)、IEEE802規格、「フォグ」コンピューティング規格、エッジコンピューティング規格など、プロセッサ間でデータを通信することが可能な様々なプロトコルによって行うことができる。そのような電子通信は、電力伝送を調整し、状態、効率、ユーザデータ、電力消費、請求、地理的位置、認可、もしくは他の状態に関係する情報、および/または他のタイプの情報を提供するために使用されるトランスミッタとデバイスレシーバとの間の情報を含むことができる。
【0080】
[0104]ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の双方向通信は、1つまたは複数の広告または他の信号を使用して、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ伝送し、それによってデバイスレシーバへ電力を提供するための1組の電力伝送信号特徴を判定することができる。指向性電磁エネルギービームを誘導する特徴の非限定的な例は、位相、利得、タイミング、周波数分割多重アクセス(多重化)(FDMA)パラメータ、符号分割多重アクセス(多重化)(CDMA)パラメータ、偏波分割多重アクセス(多重化)(PDMA)パラメータ、時間分割多重アクセス、たとえば時間分割多重化(TDMA)パラメータ、暗号化パラメータなどを含むことができる。
【0081】
[0105]実施形態では、ワイアレス充電システムは、とりわけ、Wi-Fi、ZigBee、およびLANなどの通信方法を組み込むまたはそのように構成された電力トランスミッタを使用することができる。同様に、電力デバイスレシーバは、そのように構成されたBTLE API、BTLEチップ、および/またはアンテナアレイを含む電力デバイスレシーバアプリケーションおよび/またはシステムを含むことができる。実施形態では、電力デバイスレシーバアプリケーションのうちの1つまたは複数は、デバイスレシーバ内の不揮発性メモリにロードされた実行可能なプログラムとすることができ、かつ/または様々な構成要素間の効果的な相互作用を有効にするBTLE APIを含むことができる。実施形態では、アンテナアレイは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームから電力を収集することが可能である。
【0082】
電子通信
[0106]いくつかの実施形態では、クライアントデバイスは、充電の開始、充電の休止、充電の終了、支払い取引の認可などの要求を含むユーザ要求を、たとえばシステムコントローラを介してワイアレス充電システムへ通信することが可能である。
【0083】
[0107]実施形態では、ワイアレス充電システムは、当技術分野で一般に理解されるように、電子通信を容易にするために、1つまたは複数のデバイスレシーバとのペアリングプロセスを受けるように構成される。ペアリングプロセスは、電子デバイスがワイアレス充電システムによって識別されたとき、かつ/または電子デバイスがシステムからの給電を要求したとき、もしくは他の方法でシステム内の利用可能な電力デバイスレシーバを識別したときに、開始することができる。
【0084】
[0108]いくつかの実施形態では、電子デバイスの信号強度により、デバイスレシーバの位置を監視することを可能とすることができる。実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの存在および/またはデバイスレシーバの位置を周期的に監視するように構成され、ペアリングを実行するのに好適な近接範囲内にあるとき、デバイスレシーバとのそのようなペアリングを行うことができる。デバイスレシーバのうちの1つが範囲内にあるとき、電子デバイスは次に、1つまたは複数のデータベースを確認して、デバイスレシーバがすでにペアリングされているかどうか、電力を受信することが認可されているかどうかなどを判定することができる。電力デバイスレシーバが別の電子デバイスに関連付けられている場合、電子デバイスは引き続き電力デバイスレシーバを走査し、その近接を追跡することができる。デバイスレシーバが関連付けを有していない場合、ワイアレス充電システムは、ペアリングプロトコルを開始することができる。プロセスは、タイマ、センサなどを使用して、デバイスレシーバの位置を連続して監視することを含むことができる。実施形態では、デバイスレシーバの成功したペアリングを対応するデータベース内に記録および/または更新することができ、電子デバイスIDを関連付けられたデバイスレシーバのIDと関連付けることができる。他の実施形態では、ワイアレス充電システムは、信号強度測定、効率、使用率、請求情報を分析し、分析を行い、かつ/または事前定義された基準値と比較するように構成される。内部データベース内の情報を更新した後、電子デバイスは、更新されたデータベースのコピーを電力トランスミッタへ送信することができ、ペアリングプロセスを終了することができる。同様に、ワイアレス充電システムは、リンクが終了されるアンペアリングプロセスを実行するように構成することができる。
【0085】
基本充電器
[0109]ワイアレス充電システムは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを3D空間内へ、デバイスレシーバによって受信可能な50cmより大きい距離まで誘導することが可能な1つまたは複数の基本充電器をさらに備える。基本充電器は、たとえばRFエネルギービーム、たとえばキャリア周波数上の周波数変調無線信号の形態で、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導するために必要とされる1つまたは複数のトランスミッタ/トランシーバおよび関連付けられた構成要素、システムなどを含む。基本充電器は、1つまたは複数のアンテナ要素をさらに含み、電源に電気接続する1つまたは複数のRFIC、1つまたは複数のマイクロコントローラ、1つまたは複数の通信構成要素などをさらに含むことができる。実施形態では、基本充電器は、必要とされる構成要素のすべてを含むことができるハウジング内に配置される。他の実施形態では、基本充電器は、複数のハウジング内に位置することができ、かつ/または電源と電気通信する別の物体もしくはデバイス、たとえばランプの柱、テレビジョン、コンピュータなどの中に位置することができる。基本充電器の様々な構成要素は、メタマテリアル、回路のマイクロプリンティング、ナノ材料などを含むことができ、かつ/またはこれらを使用して製造することができる。
【0086】
[0110]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、複数の基本充電器を備えており、基本充電器の各々は、少なくとも1つの伝送アンテナからの指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導するための複数のトランスミッタを備えることができる。実施形態では、1つまたは複数の基本充電器は、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバおよび/またはクライアントデバイスとの間の双方向電子通信のために構成されたトランスミッタ/レシーバおよび/またはトランシーバをさらに含むことができる。これらは、電力を誘導するために利用されるものと同じ構成要素とすることができ、かつ/または別個のデバイスとすることができ、もしくは異なる構成とすることができる。
【0087】
[0111]実施形態では、基本充電器は、第1の周波数もしくは周波数範囲にありかつ/または特定の第1の構成を有する1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導すると同時に、1つもしくは複数の他の第2の周波数もしくは周波数範囲にありかつ/または特定の第2の構成を有する1つまたは複数の他の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導し、したがってデバイスレシーバが受信および収集することができる電力の量の増大を可能にするように構成することができる。
【0088】
[0112]実施形態では、基本充電器は、システムコントローラのために、またはシステムコントローラの代わりに、機能を実行することができる1つまたは複数のベースコントローラを備えることができる。基本充電器がシステムコントローラと電子通信することに加えて、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の基本充電器は、他の基本充電器、他のシステム、マネージャなどとさらに電子通信することができる。
【0089】
アンテナ
[0113]1つまたは複数の実施形態では、基本充電器は、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送するために利用することができるとともに、電子通信のために構成することもできる、1つまたは複数の伝送アンテナ要素を含む。実施形態では、複数のアンテナ要素を使用して、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送することができ、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームは、単一の基本充電器からのものとすることができ、またはワイアレス充電システムに関連付けられた複数の基本充電器からのものとすることができる。
【0090】
[0114]トランスミッタのアンテナ要素は、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送するとき、ある特定の指向性電磁エネルギービーム特徴(たとえば、伝送方向、電力伝送信号波の位相)を判定するために、波の干渉の概念を使用することができ、これには、特定の物理的位置のトポグラフィに応じて、建設的干渉、ビームステアリング、破壊的干渉、反射などの使用が含まれる。
【0091】
[0115]実施形態では、指向性電磁エネルギービームは、様々なビームフォーミングまたは空間フィルタリングプロセスを介して形成および伝送され、1つまたは複数のデジタル信号が、指向性信号の伝送および受信のために、デバイスレシーバによって処理される。実施形態では、これは、特定の角度の信号が建設的干渉を受け、他の信号が破壊的干渉を受けるように、アンテナアレイ内の要素を組み合わせることを含む。ビームフォーミングは、空間選択性を実現するために、伝送側と受信側との両方で使用することができる。実施形態では、アンテナアレイの指向性は、伝送するとき、各トランスミッタで信号の位相および/または相対振幅を制御して、波面に建設的および破壊的干渉のパターンを生じさせ、これらを組み合わせて、デバイスレシーバの位置へ誘導される指向性電磁エネルギービームを生成するように構成することができる。
【0092】
[0116]本明細書で使用するための好適なビームフォーミング技法は、従来の固定またはスイッチビーム技法と、適応ビームフォーミング技法、たとえばフェーズドアレイとの両方を含み、フェーズドアレイは、所望の信号最大化モードおよび/または干渉信号最小化もしくは取消しモダリティを含むことができる。
【0093】
[0117]従来のビームフォーマの例には、1組または複数組の固定の重み付けおよび時間遅延または位相整合を利用してアンテナアレイ内の信号を組み合わせるバトラーマトリックス手法が含まれる。他の例には、アンテナの各々に対して適当な位相を選択することによってビームがステアリングされる遅延和ビームフォーミングが含まれる。ヌルステアリングビームフォーミング技法を、周波数領域ビームフォーミングとともに使用することもでき、各周波数は狭帯域信号として処理され、利得および位相シフトが各周波数に対して別個に最適化される。ビームフォーミングは、マルチ入力マルチ出力(MIMO)コード化、空間分割多重アクセス(SDMA)コード化、周波数分割多重アクセス(FDMA)コード化、時間分割多重アクセス(TDMA)コード化、符号分割多重アクセス(CDMA)コード化、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)コード化、閉ループビームフォーミング、多次元ビームフォーミングなどをさらに含むことができ、かつ/または指向性電磁エネルギービームが、これらを含むことができる。
【0094】
[0118]好適な適応ビームフォーミング技法の例には、複数の信号分類アルゴリズム、反復スパース漸近最小分散アルゴリズムなどが含まれ、典型的には、アレイによって実際に受信された信号の特性と情報を組み合わせて、他の方向からの望ましくない信号の拒否を改善する。このプロセスは、時間または周波数領域で行うことができる。
【0095】
[0119]実施形態では、異なる状況に自動で適応および応答するように構成された適応ビームフォーミングが利用される。実施形態では、適当なハードウェアおよびソフトウェアとともに、フィールドプログラマブルゲートアレイを用いることができる。実施形態では、ビームフォーミングは、最小2乗平均(LMS)アルゴリズム、最大尤度方法(MLM)アルゴリズム、サンプルマトリックス反転(SMI)アルゴリズム、再帰的最小2乗アルゴリズム、共役勾配法アルゴリズム、定包絡線アルゴリズムなどを用いることを含むことができる。
【0096】
[0120]実施形態では、アンテナは、デジタルアンテナアレイ(DAA)または他のタイプのスマートアンテナを含むことができ、これはマルチチャネルデジタルビームフォーミングを含み、これには高速フーリエ変換または他のアルゴリズムの使用を含むことができる。実施形態では、レシーバチャネルのアナログデジタルコンバータの後、または伝送のデジタルアナログコンバータの前に、デジタル信号処理を行うことができる。デジタル信号を並行して変換して組み合わせて、異なる出力信号を生成することができ、意図されるデバイスレシーバの位置に応じて信号エネルギーを調整することができる。指向性電磁エネルギービームのビームフォーミングは、信号処理方法、たとえばノイズは定常ガウス白色ランダムプロセスとして、信号波形は決定論的な(ただし任意の)未知のプロセスとしてモデル化される、最大尤度ビームフォーミング、様々なスペクトル分析アルゴリズムを利用するBartlettビームフォーミング、最小分散無歪応答ビームフォーミングアルゴリズムを利用するCaponビームフォーミング、多信号分類ビームフォーミングアルゴリズム、ESPRITアルゴリズムなどを含むことができる。
【0097】
[0121]重要なことに、当技術分野で知られているシステムとは対照的に、本明細書に開示する実施形態によるワイアレス充電システムは、戸外、建物または他の構造物の外、たとえば普通の空気中で機能することが好適である。1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの判定された位置へ誘導することにより、本システムは、電子デバイスに充電するのに好適なわずかでない量の電力を送達するために他のシステムによって必要とされるように、壁、家具などからの電磁エネルギーの反射に依拠することなく、相当量の電気エネルギーをレシーバへ送達するように機能する。
【0098】
[0122]実施形態では、指向性電磁エネルギービームは、360°未満(単方向アンテナの場合)および壁掛け式または平面アンテナの場合は180°未満のビーム幅を有する。実施形態では、ビームは、基本充電器からの距離、および/または意図されるデバイスレシーバの移動方向に従って、動的に調整される。実施形態では、意図されるレシーバへ誘導される指向性電磁エネルギービームは、約60°、または55°、または50°、または45°、または40°、または35°、または30°、または25°、または20°、または15°、または10°、または5°以下のビーム幅を有する。
【0099】
[0123]一実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導するように構成され、かつ/またはたとえば、周波数範囲内のワイアレス充電システムのトランスミッタ/デバイスレシーバとデバイスレシーバのトランスミッタ/デバイスレシーバとの間の1方向もしくは2方向電子通信は、約20KHz~約50KHz、および/もしくは約150MHz~約900MHz、および/もしくは約900MHz~約1.8GHz、および/もしくは約1.6GHz~約2.0GHz、および/もしくは約2.0GHz~約8.0GHz、および/もしくは約3GHz~約300GHzの周波数帯域内で動作するためのアンテナ要素および関連付けられた回路、ソフトウェア、ならびに制御システムを備える。
【0100】
[0124]一実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導するように構成され、かつ/またはたとえば、周波数範囲内のワイアレス充電システムのトランスミッタ/デバイスレシーバとデバイスレシーバのトランスミッタ/デバイスレシーバとの間の1方向もしくは2方向電子通信は、900MHz、2.5GHz、5.250GHz、もしくは5.8GHzの周波数帯域で動作するためのアンテナ要素および関連付けられた回路、ソフトウェア、ならびに制御システムを備える。
【0101】
[0125]一実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導するように構成され、かつ/またはたとえば、周波数範囲内のワイアレス充電システムのトランスミッタ/デバイスレシーバとデバイスレシーバのトランスミッタ/デバイスレシーバとの間の1方向もしくは2方向電子通信は、「5G」範囲内の周波数帯域で動作するためのアンテナ要素および関連付けられた回路、ソフトウェア、ならびに制御システムを備え、そのような周波数帯域は、約24GHz~54GHzの周波数を有する低帯域、中帯域、もしくは高帯域のミリメートル波長、および/または約2.3~4.7GHzの周波数を有するマイクロ波波長を使用する中帯域5G、および/または24~47GHzの周波数を使用する高帯域5G波長を含む。これらの周波数は、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の電力伝送、双方向電子通信、またはこれらの任意の組合せに利用することができる。
【0102】
[0126]そのような実施形態のいずれかでは、ワイアレス充電システムは、ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の双方向通信が行われる周波数範囲とは異なる周波数範囲内で、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導するように構成することができる。たとえば、ワイアレス充電システムは、3GHz未満の(5Gを下回る)周波数範囲内で1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ誘導し、3GHz(5G)もしくはそれを上回る周波数範囲でワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の双方向通信を行い、かつ/またはその逆を行うように構成することができる。
【0103】
[0127]実施形態では、システムアンテナのうちの1つまたは複数は、トランスミッタとして使用するために構成することができるフラットパネルアンテナアレイを備える。フラットパネルアンテナアレイは、複数のアンテナ要素を含むことができ、いくつかの実施形態では、約64~256個のアンテナ要素を備え、これらを等しく隔置された格子内に分散させることができる。たとえば、フラットパネルアンテナアレイは、8×8格子に合計64個のアンテナ要素を有することができ、最大16×16格子に合計256個のアンテナ要素を有することができる。複数のフラットパネルアンテナアレイを、単一のより大きいフラットパネルアンテナアレイとして機能するように構成および接続することもでき、たとえば4つの16×16フラットパネルアンテナアレイを、1024個の要素を有する1つの32×32フラットパネルアレイとして機能するように接続および配置することができる。典型的には、要素が多ければ多いほど範囲が広くなり、アンテナの電力伝送能力もより高くなる。円形のパターン、多角形の配置、放物線状の配置、双曲線状の配置などを含めて、代替構成も可能とすることができる。また、フラットパネルアンテナアレイを多数の部分または下位部分に分割し、複数の表面にわたって分散(多面化)させることもできる。
【0104】
[0128]実施形態では、ワイアレス充電システムのアンテナ要素は、所望の用途に従って構成された単一のアレイ、2つのアレイ、4つのアレイ、または任意の他の好適な数のアレイもしくは配置で動作する。実施形態では、アンテナアレイは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送することが可能な任意の数のアンテナ要素を含むことができる。概して、アンテナ要素が多ければ多いほど、より広い範囲およびより高い電力伝送容量を実現することができる。とりわけ、円形のパターンまたは多角形の配置、放物線状の配置、多方向の配置を含めて、代替構成も可能とすることができる。
【0105】
[0129]好適なアンテナ要素は、ワイアレス電力伝送に好適なアンテナであるフラットアンテナ要素、パッチアンテナ要素、ダイポールアンテナ要素などを含む。サイズ、形状、および向きを含むアンテナの物理的寸法は、トランスミッタの要件に基づいて変動する。加えて、アンテナは、3次元の特別な配置を形成するように配置された、単一または複数の構成要素からなるアンテナアレイを備えることができる。アンテナ要素材料は、高い効率、良好な熱放散などで無線信号伝送を可能にすることができる、任意の好適な材料を含むことができる。
【0106】
[0130]加えて、アンテナ要素は、少なくとも1つの偏波または1群の偏波を有することができる。そのような偏波は、垂直偏波、水平偏波、円偏波、左偏波、右偏波、または偏波の組合せを含むことができる。1群の偏波は、トランスミッタ特性に応じて変動することができる。加えて、アンテナ要素は、基本充電器の様々な表面に位置することができる。
【0107】
[0131]実施形態では、誘導される指向性電磁エネルギービームは、単一の周波数範囲内で生成することができる。他の実施形態では、誘導される指向性電磁エネルギービームは、同じ基本充電器、異なる基本充電器、または複数の基本充電器から同時に、断続的に、または両方で誘導される複数の周波数範囲内で生成することができる。アンテナは、3D空間のトポグラフィに応じて、たとえばより近い距離で電力を誘導するためのダイポールアンテナを使用して、指向性電磁エネルギービームを誘導するように最適化することができる。いくつかの実施形態では、アンテナは、効率をさらに最適化するために手動調整を可能とすることができる。同様に、異なるタイプの電力伝送および/または電子通信のために、複数のチャネルを利用することができる。
【0108】
デバイスレシーバ
[0132]実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバを備え、またはデバイスレシーバとともに機能するように構成され、各デバイスレシーバは、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、取り付けられた電子デバイスにエネルギーを提供するように構成され、実施形態では、電子デバイスは、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、貯蔵されているエネルギーを少なくとも1つの電子デバイスへ解放するように構成されたデバイスレシーバを含む。デバイスレシーバは、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するようにさらに構成される。
【0109】
[0133]デバイスレシーバは、たとえばデバイスレシーバが電子デバイスとの取外し可能な電気的接続を有することを介して、たとえばドングルの形態、ケース内などで、関連付けられたまたは結合されたクライアントデバイスに給電または充電するように構成することができる。他の実施形態では、デバイスレシーバは、電子デバイスにおよび/またはその中に一体化される。
【0110】
[0134]実施形態では、デバイスレシーバは、切断可能なコネクタを介して電子デバイスに取外し可能に電気接続されるように構成される。好適な電気コネクタには、2つのうちの一方のオス端が他方のメス端に係合して、デバイスレシーバと電子デバイスとの間の電気および/または電子通信を確立するように構成されたUSBコネクタ、ライティングコネクタなどが含まれる。
【0111】
[0135]実施形態では、デバイスレシーバは、本明細書により詳細に論じるように、基本充電器の1つまたは複数のトランスミッタおよび/または別のデバイスレシーバから発生した1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームからのエネルギーを受信および収集することが可能な1つまたは複数のレシーバを備える。
【0112】
[0136]本明細書で使用するのに好適なデバイスレシーバには、少なくとも1つのアンテナ要素、デバイスレシーバへ誘導された1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームからの電力を収集するように構成されたレシーバコントローラおよび/または回路、たとえば整流および/または電力変換回路などが含まれる。デバイスレシーバは、1つまたは複数の電子通信構成要素をさらに含む。いくつかの実施形態では、電力コンバータは、電子スイッチモードDCDCコンバータ、たとえば高い効率を提供することができるステップアップまたはステップダウン配置の降圧コンバータを含むことができる。デバイスレシーバは、1つまたは複数のキャパシタおよび/またはインダクタを備えることができ、電力コンバータの前に電気エネルギーを受信するように位置する関連付けられた回路を有する。キャパシタは、電子スイッチングデバイス(たとえば、スイッチモードDCDCコンバータ)に十分な電流が提供され、したがって効果的に動作することができることを確実にすることができる。電子デバイス、たとえば電話またはラップトップコンピュータに充電するとき、電子スイッチモードDCDCコンバータの動作を起動するために必要とされる最小電圧を超過しうる初期高電流が必要とされることがある。そのような場合、必要とされる余分のエネルギーを提供するために、デバイスレシーバの出力にキャパシタを加えることができる。その後、より低い電力を提供することができる。たとえば、電話またはラップトップに電荷を蓄積させながら、総初期電力の数パーセントを使用することができる。
【0113】
[0137]デバイスレシーバは、電力トランスミッタからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように構成された単一のアンテナまたはアンテナアレイと電子通信するレシーバコントローラと、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービーム、たとえば無線周波電磁放射から収集されたエネルギーを、取り付けられたまたは関連付けられた電子デバイスによって使用可能な電気エネルギーに変換するように構成された関連付けられた回路、ハードウェア、およびプログラミングとを備えることができる。実施形態では、レシーバは、中間電気貯蔵デバイスをさらに備え、中間電気貯蔵デバイスは、取り付けられた電子デバイスへ電力が誘導される前に、収集された電力を受信するように配置される。
【0114】
[0138]実施形態では、デバイスレシーバは、電気エネルギーをACからDCに変換するように構成された少なくとも1つの整流器を含む。本出願人は、アンテナから送達される使用可能な電力の量が、アンテナのインピーダンスおよび関連付けられた回路のインピーダンスによって影響され、このインピーダンスが、アンテナによって受信された信号の電力および/または波長に関係することを発見した。出願人は、指向性電磁エネルギービームから収集することができる使用可能な電力の量が、アンテナのインピーダンスがアンテナと電気通信するRFDCコンバータのインピーダンスにどれだけ整合するかに直接関係することを発見した。実施形態では、アンテナのインピーダンスは、RFDCコンバータおよび関連付けられた回路のインピーダンスに整合する。一実施形態では、この整合は、RFDCコンバータのインピーダンスを整合させるように、アンテナによって受信される電力に従ってアンテナの出力を切り換えることによって行われる。他の実施形態では、アンテナによって受信された電力に基づいて、RFアンテナのインピーダンスは、RFDCコンバータのインピーダンスを整合させるように動的に調整され、かつ/またはRFDCコンバータのインピーダンスは、RFアンテナのインピーダンスを整合させるように動的に調整される。
【0115】
[0139]他のタイプの調節も同様に適用することができる。たとえば、デバイスレシーバは、クライアントデバイスによって必要とされる電気エネルギーの電圧を増大または減少させる電圧調節回路またはシステムを含むことができる。デバイスレシーバはまた、中間電気貯蔵デバイスから関連付けられた電子デバイスへのエネルギーの流れを制御する手段、たとえばリレー、パワートランジスタなどを含むことができ、電気エネルギーをデバイスレシーバから中間電気貯蔵デバイスへ運び、次いで中間電気貯蔵デバイスからクライアントデバイスへ運ぶために必要とされる関連付けられた回路またはシステムを有する。
【0116】
[0140]実施形態では、デバイスレシーバは、電力伝送のために構成されたアンテナならびに関連付けられた制御システムおよび回路をさらに備え、これらは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信しかつ伝送するように構成されたトランスミッタ/レシーバまたはトランシーバを備えることができる。実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムもしくはその構成要素、および/または別のデバイスレシーバ、および/または関連付けられた電子デバイスの間、ならびにそれらとの単方向または双方向電子通信のために構成された1つまたは複数のトランスミッタ/レシーバまたはトランシーバを備えており、これは、電力伝送回路の構成要素を利用することができ、または独立型システムとすることができ、かつ/または取り付けられた電子デバイスの構成要素およびシステムを利用することができる。
【0117】
[0141]いくつかの実施形態では、デバイスレシーバは、データを実時間またはほぼ実時間で交換するために、トランスミッタとの間でデータ、たとえば状態指示、制御信号などを伝送および/または受信するように構成される。制御信号は、指向性電磁エネルギービームの誘導、認可状態、給電の要求などに関して、クライアントデバイス、デバイスレシーバ、電子デバイスのエンドユーザに関する状態情報を含むことができる。状態情報の例には、デバイスの現在の位置情報、受信した充電の量、使用された充電の量、必要とされる充電の量、ユーザアカウント情報などが含まれる。
【0118】
[0142]いくつかの実施形態では、デバイスレシーバは、取り付けられた電子デバイスによって行われ、電子デバイスに一体化され、かつ/もしくはクライアントデバイスと共有される、構成要素および/もしくはシステムと一体化することができ、かつ/またはそのような構成要素および/もしくはシステムを利用するように構成することができる。たとえば、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムと通信するために、クライアントデバイスの1つまたは複数のネットワーキングシステムを利用することができる。
【0119】
[0143]ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間の双方向電子通信は、トランスミッタおよびデバイスレシーバが同期通信している(すなわち、トランスミッタがデバイスレシーバから制御データを受信することを予期している)かどうかに応じて、断続的にまたは本質的に連続的に行うことができる。加えて、ワイアレス充電システムは、ワイアレス充電システムおよびデバイスレシーバが制御または他の信号を通信しているかどうかにかかわらず、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバへ伝送することができる。
【0120】
[0144]いくつかの実施形態では、デバイスレシーバは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームからのエネルギーの収集を可能にするためにデバイスレシーバによって使用される効果的な収集パラメータを確立する前に、ワイアレス充電システムによって構成される。
【0121】
[0145]制御データ内の情報のいくつかは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの特徴の効果的な生成および伝送、場合により調整、伝送の開始、位置情報の更新、デバイスレシーバへの電力伝送を止めるためのワイアレス充電システムへの要求などの方法に関して、トランスミッタに通知することができる。
【0122】
[0146]実施形態では、デバイスレシーバは、受信される電力の量および品質を分析し、ワイアレス充電システムへシステムの調整および/または最適化を対象とする情報を提供するように構成することができる。
【0123】
[0147]実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムによって使用される周波数帯域内で信号を伝送および/または受信することが可能な任意のタイプのアンテナを備えることができる1つまたは複数のアンテナ要素を備える。アンテナ要素は、垂直または水平偏波、右または左偏波、楕円偏波、または他の偏波、ならびに任意の数の偏波の組合せを含むことができる。複数の偏波を使用することは、使用中に好ましい向きにすることができないデバイス、または向きが時間とともに連続的に変動する可能性のあるデバイス、たとえばスマートフォンまたは携帯型ゲーミングシステムにおいて、有益となりうる。明確な予期される向きを有するデバイス(たとえば、両手用ビデオゲームコントローラ)の場合、アンテナのための好ましい偏波が存在することができ、これは所与の偏波のアンテナの数に対する比に影響することができる。デバイスレシーバのアンテナ要素内のアンテナのタイプは、パッチアンテナを含むことができ、パッチアンテナは、接続性に依存する偏波を含むことができ、すなわち偏波は、パッチがどちら側から供給されるかに応じて変動することができる。いくつかの実施形態では、アンテナは、ワイアレス電力伝送を最適化するためにアンテナ偏波を動的に変動させることが可能なパッチアンテナとすることができる。
【0124】
通信構成要素
[0148]実施形態では、デバイスレシーバは、デバイスレシーバと、システムの1つまたは複数の他のデバイス、および/または他のデバイスレシーバ、クライアントデバイス、および/または基本充電器との間の電子通信、たとえばデータ通信のために構成された1つまたは複数のワイアレス通信構成要素をさらに含む。意図される用途に応じて、デバイスレシーバに対して異なるアンテナ、整流器、または電力コンバータの配置が可能である。実施形態では、通信構成要素は、確立されたものまたは商業的に有用なものを含み、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(BLE)、Wi-Fi、NFC、ZigBee(登録商標)、その変種などのために構成されたものを含む。そのような構成要素は、ハードウェアおよび/もしくはソフトウェアベースとすることができ、特定用途向け集積回路として存在することができ、かつ/またはシステムの他の構成要素に組み込むことができる。
【0125】
中間電気貯蔵デバイス
[0149]実施形態では、デバイスレシーバは、デバイスレシーバの電力出力とデバイスレシーバに結合された電子デバイスの電力入力との間で電気通信する中間電気貯蔵デバイスをさらに含む。デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムによって提供される1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームから電気エネルギーを受信および収集するように構成され、次いでこの電気エネルギーは、デバイスレシーバの電力出力として提供される。次いでこの電気エネルギーは中間電気貯蔵デバイスへ誘導され、中間電気貯蔵デバイスで貯蔵および/または維持された後、デバイスの給電および/もしくは充電のために、デバイスレシーバに取り付けられたもしくは結合された電気デバイスの電力入力へ送達され、かつ/またはデバイスレシーバがこの電力の少なくとも一部分を利用して、1つもしくは複数の2次指向性電磁エネルギービームを別のデバイスレシーバへ誘導する。
【0126】
[0150]実施形態では、中間電気貯蔵デバイスは、エネルギーを貯蔵することが可能な1つまたは複数のキャパシタ、インダクタ、バッテリなどを備えており、次いでこのエネルギーは、電気デバイスに充電または給電するために、適当なDC電流および電圧に変換することができる。実施形態では、中間電気貯蔵デバイスは、キャパシタおよび電気貯蔵のためにキャパシタを使用するために必要とされる関連付けられた回路、たとえばタイマ、抵抗器、動作増幅器、トランジスタなどを備える。
【0127】
[0151]電力を無線で提供するための1つの重大な課題は、現在の規制ガイドライン下で伝送することができる電力の量が1ワット以下であり、多くの場合は1ワットよりはるかに小さいことである。出願人は、最初に中間電気貯蔵デバイスへ電力を誘導するようにデバイスレシーバを構成することによって、無線で伝送することができる比較的小さい量の電力を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵することができ、より大きい量の電力が収集および貯蔵されたときは、収集された電力を直接利用して電子デバイスに充電または給電した場合に可能なものより高い効率で、その電力を負荷へ解放または誘導することができることを発見した。
【0128】
[0152]加えて、デバイスレシーバは、電力を自律的に(取り付けられた電子デバイスの状態にかかわらず)獲得および収集するように構成することができ、したがって電子デバイスが電力を必要としていないとき、デバイスレシーバは、中間電気貯蔵デバイスによって、最終的にデバイスによって要求されるエネルギーを貯蔵するために利用することができる。加えて、中間電気貯蔵デバイスは、本明細書に開示するピアツーピア電力網配置で1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを別のデバイスレシーバへ誘導するためにデバイスレシーバによって利用されるエネルギーを貯蔵するために用いることができる。この場合も、これを自律的に行うことができる。デバイスレシーバはまた、中間電気貯蔵デバイス内にエネルギーを貯蔵し、取り付けられた電子デバイスがワイアレス充電システムからの電力を受信することが認可されているときのみ、そのエネルギーを解放して、取り付けられた電子デバイスに給電または充電するように構成することができる。これにより、ユーザ請求、認証、および他の金融上の目的を取得することが可能になり、かつ/または認可されたデバイスのみがワイアレス充電システムによって提供される電力を利用することができる安全なシステムを提供することが可能になる。
【0129】
ピアツーピアワイアレスメッシュ電力ローカルエリアネットワーク
[0153]実施形態では、ワイアレス充電システムは、ピアツーピア電力伝送をさらに含み、またはピアツーピア電力伝送のために構成され、各デバイスレシーバは、デバイスレシーバコントローラと電子通信するトランスミッタおよび/またはトランシーバをさらに備え、第1のデバイスレシーバ、第2のデバイスレシーバ、または両方と電気通信する電子デバイスの状態に関係なく、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されているエネルギーの少なくとも一部分を利用して、第1のデバイスレシーバからの少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成され、第2のデバイスレシーバは、2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を、第2のデバイスレシーバの対応する中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、第2のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、対応する取り付けられた第2の電子デバイスへ誘導して、取り付けられた第2の電子デバイスに充電および/または給電するように構成される。
【0130】
[0154]実施形態では、ワイアレス充電システムは、基本充電器からデバイスレシーバへの指向性電磁エネルギービームの伝送を含むメッシュワイアレス電力網ローカルエリアネットワークおよび/またはメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークと、デバイスレシーバのうちの2つ以上の間の指向性電磁エネルギービームの伝送を含むピアツーピア指向性ワイアレス電力分配とを形成するように構成され、存在するデバイスレシーバおよび基本充電器は、メッシュネットワークのノードである。この実施形態では、ワイアレス充電器システムは、基本充電器とデバイスレシーバとの間の双方向電子通信、および/または2つ以上のデバイスレシーバ間の双方向電子通信、および/または1つもしくは複数の2次デバイスレシーバを介した基本充電器と第1のデバイスレシーバとの間の双方向電子通信のためにさらに構成される。実施形態では、電子通信は、ローカルエリアデータネットワーク、アドホックデータネットワーク、ワイドエリアデータネットワーク、無線コンピュータネットワーク、メッシュネットワーク、有線コンピュータネットワーク、イントラネット、インターネット、無線データネットワーク、セルラーデータネットワーク、電子デバイスもしくはクライアントデバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーデータネットワーク、メッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、またはこれらの任意の組合せを介して行うことができる。
【0131】
[0155]それに応じて、ピアツーピアワイアレス電力送達を設けることによって、提供することができる電力の量と、ワイアレス充電システムによってカバーすることができる物理的距離または面積との両方に関するシステムの制限を、基本充電器によってカバーされる物理的面積より大きくすることができる。ピアツーピア電力分配により、ほぼ無限の領域にサービスを提供することが可能になり、ネットワークのエッジから基本充電器への汚染におけるデバイスレシーバの存在によってのみ制限される。
【0132】
[0156]上述したように、ワイアレス充電システムのいずれか2つの構成要素および/またはワイアレス充電システムのいずれかの構成要素と、デバイスレシーバまたは他の外部システムもしくはサービスとの間の双方向電子通信への参照は、直接電子通信を含むことができ、すなわち構成要素は、他の実体との直接電子通信のために構成され、かつ/または構成要素は、ワイアレス充電システムに結合された1つもしくは複数の他のデバイス、構成要素、マネージャ、システム、デバイスレシーバ、および/もしくはトランシーバに関して他の実体と電子通信し、ワイアレス充電システムは、システムコントローラをさらに含むことができることを理解されたい。たとえば、基本充電器とデバイスレシーバとの間の双方向電子通信への参照は、基本充電器が直接電子通信のために構成されること、および/または基本充電器がワイアレス充電システムコントローラに通信可能に結合されること、ならびにワイアレス充電システムコントローラが、電力トランスミッタとは別個の1つもしくは複数の電子通信トランスミッタ、デバイスレシーバ、および/またはトランシーバに結合されることを含むことができ、したがって基本充電器とデバイスレシーバとの間の実際の通信リンクは、ワイアレス充電システムの1つもしくは複数の他のトランスミッタ/デバイスレシーバ-トランシーバを介して行われ、かつ/またはそのような他のトランスミッタ/デバイスレシーバ-トランシーバを含み、ワイアレス充電システムは、システムコントローラおよび/または他のシステム、マネージャ、サービスなどをさらに含むことができる。
【0133】
[0157]そのような実施形態のいくつかでは、ワイアレス充電システムは、基本充電器および第1のデバイスレシーバが双方向電子通信するように配置および構成され、第1のデバイスレシーバおよび第2のデバイスレシーバが互いに双方向電子通信しており、基本充電器が第1のデバイスレシーバを介して第2のデバイスレシーバと双方向電子通信しており、またはこれらの組合せであり、基本充電器は、1つまたは複数の所定の基準に基づいて、第2のデバイスレシーバと電気通信する第2の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するように構成され、第1のデバイスレシーバは、認可状態の判定の結果、第1の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、第1のデバイスレシーバが、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスが第1のデバイスレシーバと電気通信する第1の電子デバイスへ電力を誘導することを防止し、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている電気エネルギーの少なくとも一部分を利用して、少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成されるように構成される。
【0134】
[0158]実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定し、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信し、1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するようにデバイスレシーバを構成し、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないと判定された電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムから1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを防止するように、充電システムを構成し、かつ/または中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するように構成および配置される。
【0135】
[0159]そのような実施形態のいくつかでは、ワイアレス充電システムは、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、物理空間内のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導し、デバイスレシーバが、2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように、1つまたは複数の他のデバイスレシーバを構成し、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないと判定された電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、1つもしくは複数の構成基準に従って、1つもしくは複数の他のデバイスレシーバから1つもしくは複数の2次指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するように構成および配置される。
【0136】
[0160]いくつかの実施形態は、システムによって単一のデバイスレシーバへ提供可能な電力の量を超過する電力要件を有する特定の電子機器、たとえばスマートフォン、タブレット、音楽プレーヤ、玩具などに給電するための複数のトランスミッタおよび/または複数のデバイスレシーバを備える。
【0137】
レシーバ位置の追跡-充電のハンドオフ
[0161]実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムトランスミッタから伝送されるエネルギーを収集し、そのエネルギーは、デバイスレシーバのアンテナに受信される。次いで電力は、中間電気貯蔵デバイスへ整流、調節、および伝達される。実施形態では、次いでデバイスレシーバは、中間電気貯蔵デバイスから結果として得られる電気エネルギーを、電気接続されたデバイスへ送信して、デバイスに給電または充電する。代替実施形態では、電気接続されたデバイスへ電力を直接伝達して、デバイスに給電または充電することができる。ある位置(たとえば、第1の位置)から別の位置(たとえば、第2の位置)へデバイスレシーバが動いたとき、ワイアレス充電システムは、別のアンテナおよび/もしくは別のトランスミッタに係合することができ、かつ/または1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスの第2の位置へ誘導し、それによってデバイスに「追従」しながら、指向性電磁エネルギービームがデバイスレシーバの位置に「照準」をあて続けるように、1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを介してそのデバイスへ電力を提供するように、トランスミッタを構成することができる。
【0138】
システムマネージャおよびユーザインターフェース
[0162]実施形態では、ワイアレス充電システムは、ハードウェア(API)、ソフトウェア、仮想、またはこれらの組合せとして存在することができる1つまたは複数のシステムまたは機能マネージャをさらに含むことができる。
【0139】
[0163]実施形態では、デバイスレシーバに関連付けられたクライアントまたは電子デバイスは、ワイアレス充電システムとの相互作用を管理するためのグラフィックユーザインターフェース(GUI)を含むことができ、またはそのようなGUIを利用するように構成することができる。GUIは、不揮発性メモリにロードされた実行可能なプログラムに関連付けることができ、かつ/またはウェブベースのアプリとして実行することができる。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、デバイスレシーバに関係する情報、電力状態、電力スケジュール、ID、アカウント情報、ペアリング、およびワイアレス充電システムから電力を受信するために必要な任意の情報を記憶するためのデータベースを含むことができる。そのようなシステム管理GUIは、ワイアレス充電システムに含まれたもしくは関連付けられたコンピュータ上で実行するように構成することができ、またはインターネットクラウド、イントラネット、フォグコンピューティングクラウドなどに位置することができる遠隔サーバ上で実行することができる。システム管理GUIは、エンドユーザまたはオペレータとワイアレス充電システム内のソフトウェアとの間の相互作用を提供することができ、構成、監視、命令、制御、報告、および任意の他のシステム管理機能で使用するように構成することができる。
【0140】
[0164]実施形態では、デバイスレシーバおよび/またはデバイスレシーバに関連付けられた電子デバイスは、1つまたは複数の状態を判定するように構成することができ、そのような状態は認可状態を含むことができ、1つまたは複数の認可基準に従って、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定することを含む。実施形態では、認可基準は、認可鍵、ルックアップテーブル、デバイスレシーバに固有の識別子、電子デバイスに固有の識別子、ユーザアカウント、サービスサブスクリプション、プリペイドサブスクリプション、ブロックチェーン許可、ブロックチェーン取引、またはこれらの組合せを含む。
【0141】
[0165]そのような実施形態のいくつかでは、ワイアレス充電システムは、たとえばGUIを介して、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を電子デバイスに提示させるように構成され、かつ/またはGUIは、1つもしくは複数の基準に基づいて、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示するように構成される。そのような実施形態のいくつかでは、システムは、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、エンドユーザが知覚できる指示により、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することが可能になるように構成される。
【0142】
[0166]1つまたは複数の実施形態では、GUIまたは他の指示元は、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更したとき、動作が金融取引を含み、または金融取引をもたらすように設計されるように構成される。いくつかの実施形態では、エンドユーザなどによる電子デバイスの認可状態の変更は、暗号通貨の金融取引、ブロックチェーンの金融取引、またはこれらの組合せを含む。
【0143】
[0167]同様に、いくつかの実施形態では、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、デバイスレシーバは、中間電気貯蔵デバイスがデバイスレシーバに電気接続する電子デバイスへ電力を誘導することを防止するように構成される。
【0144】
[0168]実施形態では、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていると判定されたとき、デバイスレシーバは、1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信し、このエネルギーを中間電気貯蔵デバイスへ伝達し、次いでこのエネルギーを関連付けられたデバイスへ伝達し、たとえば電池に充電しかつ/またはデバイスに直接給電するように構成される。
【0145】
[0169]実施形態では、GUIおよび/またはシステムは、タイムスタンプ、電子デバイスの充電レベル、電子デバイスに特有の識別変数、電子デバイスの電力要件、所定の基準、多重化基準、またはこれらの組合せのうちの1つまたは複数を含む構成基準を利用する。
【0146】
[0170]一実施形態では、デバイスレシーバは、接続電子デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて、ワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギー送達を要求するように構成され、要求がなされるレベルは、GUIで設定することができる。
【0147】
[0171]実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つまたは複数のマイクロプロセッサと電子通信する1つまたは複数の基本充電器に結合されたシステムコントローラを備え、埋め込まれたソフトウェア、ハードウェア、またはこれらの組合せとして、ワイアレス電力伝送マネージャアプリ、システムなどを含むことができ、1つまたは複数の電子通信システムおよび/またはプロトコルのためのアプリケーションプログラミングインターフェース、たとえばAPI、たとえばBluetooth Low Energyシステムまたはチップをさらに含むことができる。APIは、移動、ラップトップ、デスクトップ、サーバ、または他のプロセッサが装備されたコンピューティングデバイス上で実行されるソフトウェアアプリケーションを含むことができる。ワイアレス充電システムは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを送達するために使用することができるRFアンテナアレイを制御するように構成されたアンテナマネージャソフトウェアまたはシステムをさらに含むことができる。
【0148】
[0172]ワイアレス充電システムは、1つもしくは複数の追加のアプリケーションプログラミングインターフェースをさらに含むことができ、かつ/または本明細書に開示する1つもしくは複数の実施形態による接続の確立、接続の終了、データの送信、データの受信、デバイスもしくはデバイスレシーバの状態の判定などを含む複数の機能を実行するように構成することができる。クライアントデバイスは、これらの機能のうちの1つもしくは複数を実行し、かつ/またはワイアレス充電システム、アプリケーションプログラミングインターフェース、もしくはこれらの組合せによって必要とされるデータを提供するように構成されたデバイスレシーバアプリまたはシステムを含むことができる。
【0149】
[0173]実施形態では、GUIは、任意のアプリケーションストアからダウンロードすることができ、とりわけ、iOSおよびAndroidを含む任意のオペレーションシステム上で実行することができる、ソフトウェアモジュールとすることができる。クライアントデバイスはまた、ワイアレス充電システムのために使用することができる情報を提供するために、1つまたは複数の通信規格、たとえばBluetoothを介して、ワイアレス充電システムと通信することができる。
【0150】
[0174]実施形態では、ワイアレス電力伝送マネージャシステムまたはソフトウェアは、ワイアレス充電システムによる指向性電磁エネルギービームの誘導を管理するために使用することができ、メモリ内にホストされ、コンピューティングデバイス内のプロセッサによって実行される、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを含むことができる。ワイアレス電力伝送マネージャシステムは、ローカルアプリケーションGUIを含むことができ、またはウェブページGUIをホストすることができ、そこでユーザはオプションおよび状態を見て、ワイアレス充電システムを管理するためのコマンドを実行することができる。コンピューティングデバイスは、クラウドベースとすることができ、フォグベースとすることができ、かつ/またはとりわけ、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、Wi-Fi、もしくはZigBeeを含む標準的な通信プロトコルを介して、ワイアレス充電システムに接続することができる。
【0151】
[0175]様々なシステムは、様々なクライアントデバイスによるアクセスを制御し、指向性電磁エネルギービームを様々なクライアントデバイスに関連付けられたデバイスレシーバへ誘導する(電力伝送)ために、互いに情報を交換することができる。ワイアレス電力伝送マネージャシステムによって制御される機能は、個々のデバイスに対する電力伝送を予定すること、異なるクライアントデバイス間に優先順位を付けること、各クライアントに対する資格情報にアクセスすること、基本充電器に対するデバイスレシーバの物理的位置を追跡すること、メッセージを放送こと、認可状態を判定すること、アカウント情報、および/またはワイアレス充電システムを管理するために必要とされる任意の機能を含むことができる。
【0152】
[0176]コンピューティングデバイスは、ネットワーク接続を介してワイアレス充電システムに接続することができる。ネットワーク接続は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ワイアレスエリアネットワーク(WAN)、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、Wi-Fi、およびZigBee、セルラーネットワークなどを含む、コンピュータ間の任意の接続を指すことができる。
【0153】
クラウドまたは遠隔サービスプロバイダ
[0177]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、システムコントローラと電子通信するクラウドサービスプロバイダを含む。実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、システムコントローラサービス、情報配信サービスなどを含み、GUIを介して構成、制御、および監視することができる。
【0154】
[0178]いくつかの実装では、クラウドサービスプロバイダは、システムコントローラおよび/またはワイアレス充電システムの別の構成要素に電子的に結合される。いくつかの実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、任意の数のプロセッサ、ランダムアクセスメモリモジュール、物理記憶ドライブ、有線通信ポート、無線通信ポートなどを含む、所望の1組のアプリケーションを実行するために必要とされる任意の数の構成要素を含むコンピュータハードウェアおよびソフトウェアとして実装される。一例では、クラウドサービスプロバイダは、コンピューティングデバイスの1つまたは複数の構成要素を使用して実装される。これらの実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、ユーザ資格情報、デバイス識別、デバイス認証、デバイス認可、1人または複数のユーザに関連付けられた使用および支払い、ブロックチェーン取引の管理、サービス要求、情報要求の取扱い、1人または複数のユーザに関係するデータの記憶および読取りなどが可能なソフトウェアを含む、ホストシステムコントローラおよび/またはシステムコントローラシステムに必要とされる任意のソフトウェアを実行する。他の実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、ユーザデータ、デバイスデータ、支払いデータなどを記憶するためのデータベースをさらに含む。
【0155】
[0179]いくつかの実施形態では、システムコントローラは、1つまたは複数の基本充電器から1つまたは複数のデバイスレシーバへの電力伝送、移動デバイスユーザに関連付けられた資格情報、ワイアレス電力伝送に関連付けられた請求などを管理するように構成される。これらの実施形態では、システムコントローラは、1つまたは複数のワイアレス電力デバイスレシーバへの電力の伝送を開始、休止、または停止するためのコマンドなどを含む、1つまたは複数の基本充電器へのコマンドを発行するように構成されたハードウェアおよびソフトウェアである。一例では、クラウドサービスプロバイダはコンピューティングデバイスと実質的に同様に機能し、システムコントローラはワイアレス電力管理サービスを実行するように機能し、またはこれらの組合せである。
【0156】
[0180]いくつかの実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、任意の情報配信サービスをホストするために必要とされる任意のソフトウェアを実行する。そのようなソフトウェアの例には、1人または複数のユーザに関係するデータを記憶して読み取り、データの分析を実行することが可能なソフトウェアなどが含まれる。他の実施形態では、情報配信サービスは、システムコントローラ、基本充電器、デバイスレシーバ、および/またはクライアントデバイスから使用データ、請求データ、人口統計データなどを収集するように構成されたハードウェアおよびソフトウェアである。データの例には、充電に費やした合計時間、デバイスへ伝送された総エネルギー、1か月でデバイスへ送達されるエネルギーの平均量、エネルギーが移動デバイスへ伝送された位置、移動デバイスユーザの人口統計的記述子などが含まれる。
【0157】
[0181]他の実施形態では、システムコントローラは、任意の数のプロセッサ、ランダムアクセスメモリモジュール、物理記憶ドライブ、有線通信ポート、アンテナへの結合を可能にする無線通信インターフェースなどを含む、所望の1組のアプリケーションを実行するために必要とされる任意の数の構成要素を含むコンピュータハードウェアおよびソフトウェアとして実装される。一例では、システムコントローラは、コンピューティングデバイスの1つまたは複数の構成要素を使用して実装される。
【0158】
電力伝送の管理
[0182]実施形態では、ワイアレス充電システムは、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組合せで構成することができる1つまたは複数の電力伝送マネージャ機能を含むことができる。実施形態では、電力伝送マネージャ機能は、システムコントローラによって行われる。他の実施形態では、これらの機能は、別個の一体化された電力伝送マネージャシステムによって行われる。電力伝送マネージャ機能はまた、遠隔に位置する(たとえば、クラウドベースの)資源によって行うことができる。他の実施形態では、クラウドサービスプロバイダは、1つまたは複数の基本充電器と通信し、1つまたは複数の基本充電器からの指向性電磁エネルギービームの誘導を管理する。
【0159】
[0183]実施形態では、1つまたは複数のアプリケーションプログラムインターフェースを使用して、ワイアレス充電システム、たとえばワイアレス電力伝送マネージャアプリケーションと、対応するアプリケーションチップまたはシステムとの間の効果的な相互作用を有効にすることができる。たとえば、Bluetooth APIを利用して、BTLE統合チップまたはシステムを制御することができる。
【0160】
データベース
[0184]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、基本充電器、デバイスレシーバ、電子デバイス、電力状態、電力スケジュール、デバイス、およびユーザID、ペアリング、アカウント情報、金融取引情報に関係する情報、および/またはシステムの動作に必要な任意の情報を記憶するための1つまたは複数のデータベースを含むことができる。データベースとは、コンピュータの揮発性または不揮発性メモリ内に位置するが、データベースのコンピュータ内のデータを編成、記憶、および検索するために使用されるデータ構造のアレイを指す。データベースはまた、様々なサービスプロバイダによって、様々なネットワークを介して、たとえば安全なインターネット通信を介して提供することができる。データベースは、たとえばMySQL、PostgreSQL、SQLite、Microsoft SQL Server、Microsoft Access、Oracle、SAP、dBASE、FoxPro、IBM DB2、LibreOffice Base、FileMaker Pro、および/またはデータの集合を編成することができる任意の他のタイプのデータベースなど、当技術分野で知られているデータベース管理システム(DBMS)によって実装することができる。
【0161】
[0185]実施形態では、ワイアレス充電システムは、分散型システムデータベースを含むことができる1つまたは複数のデータベースを含むことができ、クライアントデバイス、クライアントアカウント、クライアントデバイスに対する識別子、デバイスレシーバに対する電圧範囲、クライアントデバイスの位置、信号強度に関連付けられた関係情報、ならびに/または機能、製造者、ソフトウェア改定、ハードウェア改定、接続、ユーザの嗜好、アカウント情報などによるクライアントデバイスおよび/もしくはデバイスのクラスもしくはタイプに関連付けられた任意の他の関係情報を記憶することができる。1つまたは複数のデータベースはまた、デバイスレシーバID、電子デバイスID、エンドユーザの手持ち式デバイス、システム管理サーバ、充電スケジュール、充電優先順位、環境トポロジなどを含むワイアレス電力ローカルエリアネットワークに関連する情報、ならびに/またはワイアレス充電システムおよび/もしくはWiGLネットワークに関連する任意の他のデータを記憶することができる。
【0162】
[0186]実施形態では、ワイアレス充電システムがワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク(および/またはアドホックネットワーク、および/またはメッシュネットワーク)を形成することに加えて、ワイアレス充電システムは、たとえばハブおよびスポークおよび/またはファブリック配置によって、安全なハイパーテキスト伝達プロトコルなどを介して、1つまたは複数の遠隔情報サービス、制御ネットワーク、中心位置と(電子的に)通信するようにさらに構成することができ、実施形態では、これはイントラネット、インターネット、および/またはインターネットクラウドなどを介した通信を含む。1つまたは複数の遠隔情報サービスは、金融サービス、ブロックチェーンサービス、アカウンティングサービス、制御サービス、保守サービス、セキュリティサービスなどを含むことができる。
【0163】
[0187]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つまたは複数のバックアップサーバを含むことができ、かつ/またはたとえばローカルネットワーク、クラウドなどを介して、そのようなバックアップサーバと電子通信することができる。ワイアレス充電システムは、分散型システムデータベースに結合された1つまたは複数のマネージャシステムまたはソフトウェアをさらに含むことができる。
【0164】
[0188]実施形態では、ワイアレス充電システムは、過去のシステム状態データを取得、記録、記憶、および通信するように構成され、そのようなデータは、とりわけ、電子デバイスへ送達された電力の量、請求情報、1群の電子デバイスまたはユーザに関連付けられたアカウントへ伝達されたエネルギーの量、電子デバイスを基本充電器に関連付けた時間の量、ペアリング記録、システム内の動作、システム内の任意のワイアレス電力デバイスの任意の動作または事象、エラー、障害、および構成上の問題などの詳細を含むことができる。過去のシステム状態データはまた、電力スケジュール、名称、顧客のサインイン名、認可および認証資格情報、暗号化情報、システム動作の物理領域、システムの実行のための詳細、金融情報、金融取引、ならびに/または任意の他のシステムもしくはユーザ関連情報を含むことができる。
【0165】
[0189]データベース内に記憶されている現在のシステム状態データは、とりわけ、システムの位置および/または動き、構成、ペアリング、エラー、障害、警報、問題、ワイアレス電力デバイス間で送信されたメッセージ、ならびに追跡情報を含むことができる。
【0166】
[0190]いくつかの実施形態によれば、ワイアレス充電システムに関連付けられたデータベースは、将来のシステム状態情報を判定、記憶、および通信するように構成することができ、システムの将来の状態は、過去のシステム状態データおよび現在のシステム状態データからの履歴データに従って予想または評価することができる。次いでそのようなデータは、ワイアレス充電システムおよび/または1つもしくは複数のマネージャによって、システムの性能および効率をさらに強化および/または最適化するために利用することができる。実施形態では、これらおよびその他のデータは、反応アルゴリズム、制限メモリアルゴリズム、心の理論アルゴリズム、および/またはいわゆる「自己認識」アルゴリズムを含めて、人工知能を介して利用する(人工知能から学習する)ことができる。
【0167】
[0191]実施形態では、デバイスへ送達される電力の量を最良に最適化し、ワイアレス充電システムによって必要とされる電力の量を最小にするために、1つまたは複数の機械学習および/または人工知能アルゴリズムが用いられる。実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つもしくは複数の分類アルゴリズム、たとえば、ナイーブベイズ、決定木、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、K近傍法など、および/または1つもしくは複数の回帰アルゴリズム、たとえば線形回帰、ラッソ回帰、ロジスティック回帰、多変量回帰、多重回帰などを利用することができる。
【0168】
[0192]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、1つまたは複数のクラスタリングアルゴリズムを利用し、そのようなクラスタリングアルゴリズムは、K平均法クラスタリング、ファジィC平均アルゴリズム、期待値最大化法アルゴリズム、階層クラスタリングアルゴリズムなどを含むことができる。
【0169】
[0193]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システム内のすべてのデバイスデータベースからの記録を1つまたは複数のサーバ、クラウドなどに記憶し、周期的に更新することもできる。いくつかの実施形態では、複数のワイアレス充電システムが、ワイアレス充電システムネットワークを形成することができ、2つ以上のサーバを含むことができる。代替実施形態では、ワイアレス充電システムは、独立型または完結型のシステムとすることができる。
【0170】
[0194]実施形態では、ワイアレス充電システムは、様々なシステムのうちのいずれか1つ、たとえばワイアレス電力伝送システムの障害を検出するようにさらに構成することができる。電力伝送システムにおける障害の例は、とりわけ、いずれかの構成要素の過熱、動作不良、およびオーバーロードを含むことができる。システムによって障害が検出された場合、ワイアレス充電システムは、問題を分析し、冗長容量を利用して緩和および達成しながら、1つまたは複数のシステムマネージャへ障害の情報を提供するように構成することができる。分析が完了した後、システム所有者、マネージャ、製造者、および/または供給者に配信するために、推奨または警告を生成し、電力伝送システムの所有者または遠隔クラウドベースの情報サービスへ報告することができる。
【0171】
[0195]実施形態では、ワイアレス充電システムは、システムの所有者、システムの製造者もしくは供給者、および/またはサービスプロバイダによって動作される遠隔情報サービスまたはシステムをさらに備えることができる。遠隔管理システムは、ビジネスクラウド、遠隔マネージャソフトウェアまたはシステム、バックエンドサーバを含むことができ、遠隔マネージャは、汎用データベースをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、バックエンドサーバおよび遠隔マネージャの機能を組み合わせて単一の物理または仮想サーバとすることができる。
【0172】
[0196]実施形態では、ワイアレス充電システムは、認証、問題報告の目的、状態または使用詳細の報告などのために、遠隔マネージャなどとのTCPまたは何らかの他の通信接続を周期的に確立する。
【0173】
デバイスに充電する方法
[0197]実施形態では、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの存在を検出し、そのデバイスレシーバの位置を判定し、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをそのデバイスレシーバの位置へ誘導することを介して、複数のデバイスレシーバへ電力を提供し、デバイスレシーバは、電子デバイスに給電するために使用可能な電気エネルギーを、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームから収集するように構成される。
【0174】
[0198]一実施形態では、ワイアレス充電システムは、3D空間内でシステムの基本充電器に近接するデバイスレシーバの存在をまず検出する。この時点で、ワイアレス充電システムは、デバイスレシーバに照会することができ、かつ/またはその存在に関する通知をデバイスレシーバへ提供することができる。次いでデバイスレシーバは、ワイアレス充電システムからの電力に応答することができ、かつ/またはワイアレス充電システムからの給電を要求することができる。一実施形態では、次いでワイアレス充電システムは、デバイスレシーバの位置を判定し、デバイスレシーバの位置への1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導を開始する。デバイスレシーバは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームからエネルギーを収集し、このエネルギーを中間貯蔵デバイスへ伝達し、次いでこのエネルギーを電子デバイスへ誘導して、デバイスに充電または給電する。
【0175】
[0199]一実施形態では、次いでワイアレス充電システムのトランスミッタまたはトランシーバと、デバイスレシーバのデータデバイスレシーバまたはトランシーバとの間に双方向電子通信が確立され、いくつかの実施形態では、トランスミッタおよびデバイスレシーバは、電気デバイスの2つのプロセッサ間で情報を伝送することが可能なワイアレス通信プロトコル(たとえば、Bluetooth(登録商標)、BLE、Wi-Fi、NFC、ZigBee(登録商標))を使用することによって、制御データを通信することができる。たとえば、Bluetooth(登録商標)またはBluetooth(登録商標)の変種を実装する実施形態では、トランスミッタが、デバイスレシーバの放送要求信号に関して走査することができ、またはデバイスレシーバが、トランスミッタへ広告信号を伝送することができる。要求または広告信号は、デバイスレシーバの存在をトランスミッタに告知することができ、トランスミッタとデバイスレシーバとの間の関連付けをトリガすることができる。
【0176】
[0200]いくつかの実施形態では、要求または広告信号は、デバイスレシーバの位置への1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの形成および誘導を実行および管理するために様々なデバイス(たとえば、トランスミッタ、クライアントデバイス、サーバコンピュータ、他のデバイスレシーバ)によって使用することができる情報を通信することができる。要求または広告信号内に含まれる情報は、デバイス識別子(たとえば、MACアドレス、IPアドレス、UUID)、受信した電気エネルギーの電圧、クライアントデバイスの電力消費、アカウント情報、認可状態情報、および電力伝送に関係する他のタイプのデータを含むことができる。
【0177】
[0201]トランスミッタは、伝送された要求または広告信号を使用して、デバイスレシーバを識別することができ、場合により2次元空間または3次元空間内でデバイスレシーバの位置をさらに特定することができる。トランスミッタ(すなわち、ワイアレス充電システム)がデバイスレシーバを識別した後、トランスミッタは、トランスミッタ内でデバイスレシーバと関連付けられた接続を確立し、トランスミッタおよびデバイスレシーバが1つまたは複数の追加のチャネルを介して制御信号を通信することを可能にすることができる。ワイアレス充電システムのトランスミッタはまた、トランスミッタのアンテナアレイのアンテナからデバイスレシーバの位置へ誘導される、指向性電磁エネルギービーム、すなわち1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導を開始することができる。
【0178】
[0202]実施形態では、次いでデバイスレシーバは、指向性電磁エネルギービームの誘導の有効性に関係する他の尺度の中でも、取り付けられたデバイスの電圧、充電レベルなどを測定することができ、これらの尺度を今度は、デバイスレシーバのアンテナによって受信された電気エネルギーと比較することができる。デバイスレシーバは、測定された情報を含む制御データを生成し、次いで制御データを含む制御信号をトランスミッタへ伝送することができる。たとえば、デバイスレシーバは、受信した電気エネルギーの電圧測定値のサンプルを、たとえば毎秒100回の速度で抽出することができる。デバイスレシーバは、電圧サンプル測定値を毎秒100回、制御信号の形態でトランスミッタへ伝送することができる。
【0179】
[0203]実施形態では、トランスミッタおよび/またはデバイスレシーバの様々なアルゴリズムを利用して、いつ伝送パラメータを調整することが必要であるかどうかを判定することができ、そのような調整が必要であると判定したことに応答して、伝送アンテナの構成を変更することもできる。たとえば、トランスミッタは、デバイスレシーバから受信したデータに基づいて、デバイスレシーバで受信される電力が最大より小さいことを判定することができる。次いでトランスミッタは、指向性電磁エネルギービームの誘導に関する他のパラメータを自動で調整することができるが、同時にデバイスレシーバから報告される電圧および/または他の尺度を引き続き受信および監視することもできる。
【0180】
[0204]実施形態では、トランスミッタによって実行される自動化されたプロセスは、デバイスレシーバ、および/またはシステムによって電力が同時に供給される他のデバイスレシーバへ、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導するように、アレイの一部を選択することができる。
【0181】
システムの最適化
[0205]ワイアレスデバイスの充電の必要性が増大するにつれて、周辺領域のワイアレスエネルギーの量も比例して増大する。この結果、通信信号の干渉、自己干渉、信号妨害、および自己妨害が生じる。本開示は、機械学習および人工知能アルゴリズムの組合せを利用して、充電を必要とするデバイス、充電を受信することが認可されたデバイスを識別し、次いでこれらのデバイスに優先レベルを割り当てる。次いでシステムは、デバイスへ電力を送達する最適の周波数を判定し、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、充電を必要とする適格なデバイスのレシーバの位置へ誘導して、デバイスに充電する。
【0182】
[0206]実施形態では、ワイアレス充電システムは、アンテナ伝送信号がより効果的または効率的な一連の特徴(たとえば、方向、ビーム幅、位相、利得、振幅、周波数など)を有するように、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを伝送するアンテナを較正および/または構成するように構成される。いくつかの実施形態では、トランスミッタのプロセッサは、履歴または機械学習アルゴリズムを含むことができる、デバイスレシーバまたは他のデバイスレシーバから受信した1つまたは複数の制御信号に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを生成および伝送するためのより効果的な特徴を自動で判定することができる。
【0183】
[0207]いくつかの実施形態では、トランスミッタは、デバイスレシーバから受信した電圧測定などの尺度を監視する1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行することができる。アルゴリズムは、デバイスレシーバへの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームの誘導の有効性を最大にするために、トランスミッタのアンテナによる指向性電磁エネルギービームの誘導の生成および伝送を変更することができ、効率を改善するための補正を設けることができる。システムのための最適の構成が識別されたとき、トランスミッタのメモリがその構成を記憶して、トランスミッタ放送をその最も高いレベルで維持することができる。
【0184】
[0208]実施形態では、ワイアレス充電システムは、前に識別されたデバイスレシーバの各々の位置を少なくとも断続的に確認および/または追跡し、追加すべき新しいデバイスレシーバを検索する。位置の追跡および判定は、1つもしくは複数のソフトウェアパッケージを含むことができ、かつ/またはシステムコントローラ内の1つもしくは複数のアルゴリズムを用いることができ、たとえば、とりわけCPU、プロセッサ、コンピュータを利用して、各デバイスレシーバの位置を判定し、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの各々の位置へ誘導するのに最適のパラメータを判定することができる。システムの最適の効率を実現するために、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスは、ワイアレス充電システムへフィードバックを提供するように構成することができる。例には、様々なセンサおよび/または回路を使用して、たとえば加速度計、GPSセンサなどの使用を介して、電力効率を判定すること、位置を精練すること、デバイスの動きおよび/または向きを識別することが含まれる。
【0185】
デバイスレシーバによる充電の開始
[0209]実施形態では、デバイスレシーバは、ワイアレス充電システムへの充電の要求を送信することによって、充電を開始する。実施形態では、要求は、デバイスの充電レベルなどの1つまたは複数の所定の基準に基づいて発行することができる。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、充電または電力送達の要求を発行することを含めて、ワイアレス充電システムと相互作用するためのGUIを含む。他の実施形態では、特定の要件が満たされる限り、たとえばデバイスが充電を受信することが認可されている限り、このプロセスは自動である。
【0186】
[0210]実施形態では、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスは、ワイアレス充電システムと通信し、デバイスID、充電状態、アカウント情報などの情報を交換することができる。ワイアレス充電システムコントローラは、そのデータベースを更新することができ、システム内の利用可能な電力トランスミッタのIDを含むコピーを電子デバイスへ送信することができる。次いで電子デバイスは、デバイスのIDが電力デバイスレシーバのIDにすでに関連付けられているかどうかなどを判定することができる。
【0187】
[0211]いくつかの実施形態では、これは、当技術分野で知られているプロセスによって、電子デバイスおよび/またはデバイスレシーバがワイアレス充電システムとのペアリング動作を受けることをさらに含むことができる。実施形態では、電子デバイスは、デバイスまたはデバイスに取り付けられたデバイスレシーバによってワイアレス充電システムへ通信される様々なパラメータを監視するように構成される。
【0188】
[0212]実施形態では、ワイアレス充電システムは、提供された1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、デバイスレシーバを構成することができる。たとえば、システムコントローラおよび/または別のシステムもしくはマネージャは、デバイスレシーバを含む所与の電子デバイスを識別するための遅延符号化、直交周波数分割多重化(OFDM)、符号分割多重化(CDM)、または他の2進コーディングを対象とする情報を送信することができる。ワイアレス充電システムは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームをデバイスレシーバの位置へ誘導する前に、デバイスおよび/またはデバイスレシーバをさらに認証することができる。デバイスレシーバがデバイスレシーバ電力に認可されていない場合、ワイアレス充電システムは、電力を送達することができず、またはデバイスレシーバによって送達および収集された電力が中間電気貯蔵デバイスから電子デバイスの電力入力もしくは電池へ伝達されることを防止することができる。
【0189】
[0213]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムは、電子デバイスに、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるように構成される。そのような実施形態では、ワイアレス充電システムは、認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、エンドユーザが知覚できる指示により、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することが可能になるように構成される。実施形態では、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することが金融取引を含むとき、いくつかの実施形態では、金融取引は、暗号通貨の金融取引、ブロックチェーンの金融取引、またはこれらの組合せを含む。
【0190】
[0214]デバイスおよび/またはデバイスレシーバがワイアレス充電システムにとって未知である実施形態では、ワイアレス充電システムは、他のそのような情報の中でも、デバイスの種類、製造者、シリアル番号、必要とされる総電力、電池レベルなどの情報をデバイスレシーバから取得し、かつ/またはデバイスを認証するのに適した1つもしくは複数のプログラムを起動もしくは実行するように構成することができる。加えて、複数のデバイスレシーバが電力を必要としている場合、ワイアレス充電システムは、すべてのデバイスレシーバに等しく電力を送達することができ、または各デバイスレシーバに対する優先状態を利用することができる。そのような優先状態は、ユーザが定義することができ、かつ/またはアカウントの種類もしくは状態によって判定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、自身のゲーミングデバイスより自身のスマートフォンへ多くの電力を送達することを選ぶことができる。他の場合、ユーザは、自身のスマートフォンにまず給電し、次いで自身のゲーミングデバイスに給電すると決定することができる。
【0191】
[0215]実施形態では、ワイアレス充電システムは、特定のデバイスレシーバ/デバイスおよび/または数組のデバイスレシーバ/デバイスに関連するデータ、たとえば給電の統計、タイミング、デバイスが電力を必要とする頻度、デバイスが給電を要求する時間、デバイスに給電するのにかかる時間、そのようなデバイスに送達された電力の量、デバイスの優先状態、デバイスが給電された位置などを記録するように構成することができる。加えて、そのような統計および他の情報は、後の使用および分析のために、クラウドベースまたは他のデータサーバへアップロードすることができる。いくつかの実施形態では、これらのデータは、ユーザが給電時間を購入する必要性を予想するために利用することができ、たとえばユーザは、1時間分の電力に対して支払うことができる。したがって、前述の統計を使用して、デバイスレシーバおよび/またはデバイスの認可状態などの状態を判定することができる。
【0192】
[0216]実施形態では、指向性電磁エネルギービームの性質または構成は、デバイスレシーバ/電子デバイスへ送達される最適の電力に基づいて選択される。ピアツーピア電力分配ネットワークが形成され、たとえば複数の電子デバイスの各々1つが少なくとも別の基本または補助マルチポイントワイアレス充電器の充電または給電範囲内にある実施形態では、WiGLルーティングポリシーおよび/またはテーブルに基づいて電力を供給するように、1次および2次ビームを選択することができる。WiGLルーティングポリシーおよび/またはテーブルは、好ましくは、
・1次または2次ビームが基本または補助基本充電器から発生したかどうか、
・給電を要求する電子デバイスに対するそれぞれの基本または補助基本充電器の近接および見通し線、
・電子デバイス内の電池の充電または電子デバイスへ送信された電力の相対的なレベル、ならびに
・指向性電磁エネルギービームが発生する補助マルチポイントワイアレス充電器へ電力を供給するために利用可能な他のそれぞれの補助および基本充電器に対する、指向性電磁エネルギービームが発生する補助マルチポイントワイアレス充電器の近接および見通し線
のうちの1つまたは複数またはすべてに基づく。
【0193】
[0217]実施形態では、電力分配ネットワークは、パケットスイッチングを利用する。いくつかの実施形態は、データ通信で使用される方法と同様のルーティング弾性を提供することによって、追加の冗長性をさらに含む。それに応じて、本明細書に開示するシステムの実施形態は、充電コードを実質的に排除し、電気配線の要求を排除および/もしくは削減し、所望されるものだけを要求することによって廃棄される充電電力を低減させ、必要とされる場所へ電力を誘導し、かつ/または電池使用を低減させることができる。
【0194】
[0218]いくつかの実施形態では、基本充電器は各々、交流または直流を有する電気エネルギーをワイアレス電気エネルギーに変換するように構築されたコンバータと、ベースバンドプロセッサと、電磁放射プロセッサと、多方向アンテナアレイと、ワイアレス配電網ルータとを備える。いくつかの実施形態では、基本充電器の範囲を拡大するために、電力ブースタが利用される。
【0195】
[0219]いくつかの実施形態では、基本充電器は、複数の基本充電器のうちの1つから選択される。好ましくは、基本充電器は、それぞれの電子デバイスの判定された位置および/またはデバイスの給電要求に基づいて、複数の基本充電器から動的に選択される。
【0196】
[0220]いくつかの実施形態では、デバイスレシーバは、電力を貯蔵するための電池および/またはキャパシタ(すなわち、中間電気貯蔵デバイス)と、ライト、移動電話、ラップトップ、TV、ラジオなどの電気要素に給電するための駆動回路と、アドホックWiGLネットワークと通信するためのトランシーバとを備える。トランシーバは、基本充電器を介して指向性電磁エネルギービームを送信および受信するように構成することができ、基本充電器は、複数の指向性電磁エネルギービームを放出するように構築される。複数の指向性ビームの各々は、別のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの判定された方向へ誘導可能とすることができ、基本充電器は、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスへ電力を無線で供給するように構築される。
【0197】
[0221]デバイスレシーバは、他の電子デバイスの運動に応答して、指向性電磁エネルギービームが他の電子デバイスに追従することを有効にするように構築されたレシーバコントローラをさらに備えることができる。実施形態では、デバイスレシーバは、
・WiGLネットワークを介して、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスとの間で充電または給電要求を送信および受信し、
・給電を要求する他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの位置を判定し、
・複数の指向性電磁エネルギービームのうちの1つを、給電を要求する他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの判定された位置へ誘導して、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスに充電または給電し、
・給電を要求する他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの位置を自動で更新し、
・複数の指向性電磁エネルギービームのうちの1つを、給電を要求する他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの更新された位置へ再誘導する
ように構成され、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスは、指向性電磁エネルギービームが電子デバイスの給電、自己充電、または再充電を引き起こすことができる範囲内にある。
【0198】
[0222]充電ケーブルを介してデバイスを外部電気エネルギー源へ接続可能である1つまたは複数の実施形態では、デバイスは、本明細書に開示する実施形態によるワイアレス充電器として、ピアツーピア電力分配ネットワークの範囲内にある他のつながれていない電子デバイスに無線で充電または給電するように機能することができる。
【0199】
[0223]いくつかの実施形態では、方法は、複数の基本充電器のうちの少なくとも1つをそれぞれの電気エネルギー源に結合することと、複数のつながれていない電子デバイスを基本充電器から離して隔置することと、各基本充電器からの複数の1次指向性電磁エネルギービームを放出することとを含む。複数の1次ビームの各々は、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスのうちの1つの判定された位置へ誘導可能とすることができる。基本充電器は、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスへ電力を無線で供給するように構築することができる。
【0200】
[0224]1つまたは複数の実施形態では、各デバイスレシーバおよび/または電子デバイスは、複数の2次指向性電磁エネルギービームを放出する補助基本充電器を備えることができ、複数の2次ビームの各々は、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスのうちの1つの判定された方向へ誘導可能であり、他のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスへ電力を無線で供給する。
【0201】
[0225]いくつかの実施形態では、システムコントローラは、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスの運動に応答して、それぞれの1次および2次ビームがデバイスレシーバおよび/または電子デバイスに追従することを有効にし、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスならびに基本充電器から構成されたアドホックWiGLネットワークの形成を可能にし、それぞれの指向性電磁エネルギービームを再誘導するためのデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの位置を繰り返し計算するように構成される。
【0202】
[0226]いくつかの実施形態では、複数のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスのうちの1つまたは複数が、充電または給電を要求する。ワイアレス充電システムは、基本および/または補助基本充電器のうちの1つまたは複数を利用して、充電または給電を要求するデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの位置を判定し、次いでワイアレス充電システムは、複数の指向性電磁エネルギービームのうちの1つを、給電を要求するそれぞれのデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの判定された位置へ誘導して、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスに充電または給電し、給電を要求するそれぞれのデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの位置を自動で更新し、複数の指向性電磁エネルギービームのうちの1つを、給電を要求するそれぞれのデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの更新された位置へ再誘導し、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスは、それぞれの指向性電磁エネルギービームがデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの給電、自己充電、または再充電を引き起こすことができる範囲内にある。
【0203】
[0227]いくつかの実施形態では、指向性電磁エネルギービームは、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスへ送達される最適の電力に基づいて選択される。
[0228]いくつかの実施形態では、複数のデバイスレシーバおよび/または電子デバイスのうちの各々1つは、ピアツーピア電力分配ネットワークを形成するように、少なくとも別の基本または補助マルチポイントワイアレス充電器の充電範囲内にあり、実施形態では、ピアツーピア電力分配ネットワークはメッシュピアツーピア電力分配ネットワークである。
【0204】
[0229]いくつかの実施形態では、この方法は、WiGLルーティングポリシーおよび/またはテーブルに基づいて指向性電磁エネルギービームを選択することをさらに含むことができる。WiGLルーティングポリシーおよび/またはテーブルは、
・指向性電磁エネルギービームが基本または補助基本充電器から発生したかどうか、
・給電を要求するデバイスレシーバおよび/または電子デバイスに対するそれぞれの基本または補助基本充電器の近接および見通し線、
・デバイスレシーバおよび/または電子デバイス内の電池の充電または電力需要の相対的なレベル、ならびに
・指向性電磁エネルギービームが発生する補助基本充電器に充電するために利用可能な他のそれぞれの補助および基本充電器に対する、指向性電磁エネルギービームが発生する補助基本充電器の近接および見通し線
のうちの1つまたは複数に基づくことができる。
【0205】
[0230]
図1は、本明細書に開示する実施形態によるワイアレス充電システムの例示的な実施形態のブロック図である。ワイアレス充電システムは、全体として100で示されており、複数、たとえば2つ以上の基本充電器180A、180Bを備え、基本充電器180A、180Bは各々、それぞれ1つまたは複数の伝送アンテナ182Aおよび182Bを備え、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービーム190を、それぞれ物理空間110内に位置する同様の複数の対応する電子デバイス130A、130B、および130Cのデバイスレシーバ132A、132B、および132Cへ誘導するように構成される。デバイスレシーバ132および/またはデバイスレシーバと電気通信する電子デバイス130の各々は、ワイアレス充電システム100へ、たとえば基本充電器180に結合された受信アンテナへ、要求142(簡単にするためにその一例のみを示す)を発行するように適合される。電子デバイス130のデバイスレシーバ132は、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービーム190を受信し、電子デバイス130に給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合される。
【0206】
[0231]
図1にさらに示すように、実施形態では、複数の電子デバイス130が、指向性ビーム192を生成するピアツーピア電力分配ネットワークシステム102を形成し、指向性ビーム192は、電子デバイスのうちの別の1つ、たとえば130Bへ、電力を提供することができる。
【0207】
[0232]基本充電器180A、180Bは、それぞれの電気エネルギー源181、たとえば示されているような電気コンセント、または大容量電池(図示せず)、または任意の他の好適な電源に、電気的に結合される。
【0208】
[0233]
図2に示すように、複数の基本充電器180は、つながれていない電子デバイス130に電気的かつ/または通信可能に結合することができ、そのような電子デバイス130は、消費者電子デバイス、たとえば携帯電話112、照明デバイス114、家庭用防犯システム116、センサ118、コンピュータ120、タブレット122、テレビジョン/ホームゲートウェイ124などの比較的高電力のデバイスなどを含むことができる。実施形態では、ワイアレス充電システム100の1つまたは複数の構成要素は、無線電子通信174および/または有線電子通信176を介して、データネットワーク170と電子通信することができる。
【0209】
[0234]
図1および
図2に示すように、実施形態では、ワイアレス充電システム100の1つもしくは複数の構成要素、および/またはデバイスレシーバ132のうちの1つもしくは複数、および/または電子デバイス130のうちの1つもしくは複数は、無線電子通信174および/または有線電子通信176を介して、データネットワーク170とさらに電子通信することができる。
【0210】
[0235]基本充電器180は、電気エネルギー源181に取り付けることができ、かつ/または結合することができ、指向性ビーム190(簡単にするためにサンプルのみを示す)を生成し、指向性ビームは、充電システム100によって提供される電気エネルギーを介して充電可能および/または給電可能な電子デバイスへ、電力を提供する。
【0211】
[0236]基本充電器180および任意の補助充電器は、本明細書で集合的に「WP/LAN」170と呼ぶローカルエリアネットワーク(「LAN」)、および/またはパーソナルエリアネットワーク(「PAN」)、セルラーネットワーク、および/または無線LAN(「WLAN」)、および/または無線PAN(「WPAN」)に通信可能に結合して、
I.電力もしくは充電を必要とする1つもしくは複数のデバイスの識別、
II.1つもしくは複数のデバイスに関する位置情報、
III.1つもしくは複数の識別されたデバイスに給電もしくは充電するための1群の給電もしくは充電コントローラ、および/または
IV.電子デバイスの状態
のうちの1つまたは複数に関する情報を通信することができる。
【0212】
[0237]実施形態では、ワイアレス充電システム100は、基本充電器180および電子デバイス(全体として130と呼ぶ)がピアツーピア電力分配ネットワークシステム102に関与するように構成される。たとえば、デバイス130A、130Cは、それぞれの基本充電器180A、180Bから指向性電磁エネルギービーム190を受信し、指向性電磁エネルギービーム192を伝送して、デバイス130Bに無線で給電または充電することができ、デバイス130Bは、基本充電器180A、180Bに対して範囲外に位置し、かつ/もしくは基本充電器180A、180Bに対して不十分な見通し線を有することができ、かつ/またはデバイス130Aおよび/もしくは130Cによってより効率的に充電することができる。
【0213】
[0238]1つまたは複数の識別されたデバイスは、ワイアレス充電システムの構成要素、たとえば基本充電器180、および/または電子デバイスのうちの他の電子デバイス、たとえば130Bからの充電142を要求することができ、デバイス130Bは、デバイス130Aからの電力充電を要求(142)することができる。この要求142は、無線ネットワーク通信174および/もしくは有線ネットワーク通信176を介して、ネットワーク170へ送ることができ、または充電システムとデバイスレシーバおよび/もしくはデバイスとの間の直接通信とすることができる。指向性ビーム190、192のうちの1つの指向性ビームを、給電を要求するデバイスに割り当てて、動作または充電を開始することができる。
【0214】
[0239]実施形態では、矢印134によって示すように、デバイスの位置が変化すると、特定のデバイス、たとえば130Cの位置がワイアレス充電システム100によって更新される。それによって、所与のデバイスの動きに基づいて、給電および再充電を提供している選択された基本充電器180および/もしくはデバイス130に給電することができ、または基本充電器180および/もしくはデバイス130を変更することができる。実施形態では、システムは、空間110を通過するとき、デバイスに「追従」するように構成される。実施形態では、電力は、RFまたは他の電磁放射(「EMR」)源を介して伝送され、そのような放射源は、デバイス位置、電力要件、充電需要などに基づいて動的に調整することができる。
【0215】
[0240]基本充電器180および/またはデバイス130は、誘導された電力ビームを生成し、給電および/または充電を必要としかつ/または要求するデバイスを標的にする。基本充電器180およびデバイス130は、
I.給電もしくは充電を要求する各デバイスに番号が割り当てられ、ネットワークのノードになったこと、
II.給電もしくは充電を要求する各デバイスが、給電もしくは充電されることを要求するか否かを選ぶことができること、
III.どのデバイスに給電および/もしくは充電する必要があるか、
IV.各デバイスがどこに位置するか、
V.デバイスの判定された状態、たとえば物理状態および/もしくは認可状態、ならびに/または
VI.基本充電器180および/もしくはデバイス130のうちのどれがどのデバイス130に充電するか、
などの情報を通信するように、WP/LAN170に通信可能に結合することができる。
【0216】
[0241]他の実施形態では、電子デバイス130および/またはデバイスレシーバ132は次いで、補助充電器(
図3に示す充電器258、268など)を備えることができる。
[0242]実施形態では、システムは、ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の双方向電子通信の少なくとも一例を確立するように構成される。たとえば、デバイス130は、WP/LAN170に通信可能に結合される。デバイスが給電および/または充電を必要としかつ/または要求する場合、デバイスは、WP/LAN170を介して要求を送信する。指向性ビームがデバイスに割り当てられ、給電および/または充電開始を誘導する。デバイスの位置は繰り返し更新される(134)。
【0217】
[0243]
図3は、ピアツーピア電力分配ネットワークシステム200の例示的な実施形態のブロック図であり、システム200は、WiGL基本充電器205(壁掛け式とすることができる)、つながれていない電子デバイス250、およびつながれていない電子デバイス260を備える。基本充電器205は、エネルギー源210(壁の交流(「AC」)直流(「DC」)エネルギーコンバータを含むことができる)と、コントローラ230とを備える。実施形態では、基本充電器205は、WP/LAN220に通信可能に結合されており、多方向アンテナ240からの多方向ビームを伝送するように構築される。電子デバイス250は、電池充電器251と、電池253および/またはキャパシタ254を含む電源252と、コントローラ256と、補助多方向アンテナ259を含むトランシーバ258とを備える。デバイス250は、別の電子デバイス257にさらに結合することができる(255)。電子デバイス250は、WP/LAN220に通信可能に結合される。デバイスレシーバ260は、電子デバイス267に結合される。デバイスレシーバは、電池充電器261と、電池263および/もしくはキャパシタ264を含む電源262と、コントローラ266と、補助多方向アンテナ269を含むトランシーバ268とを備え、またはこれらと電気通信する。デバイスレシーバ260は、WP/LAN220に通信可能に結合される。
【0218】
[0244]実施形態では、基本充電器は、コントローラによって強化される。システムは、RFビームフォーミング能力を提供し、形成されたアドホックWiGLネットワークを介して伝送される通信を介して、RFビームが形成および誘導される。このアドホックWiGLネットワークは、WP/LANのサイズ、範囲、および必要を判定するために、ソフトウェア(the Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)規格802.11に略述されているコード、アプリケーション、または他の方法)によって作製することができる。つながれていないデバイス(たとえば、電子デバイス)は、充電を必要とするとき、アドホックWiGLネットワークを介して伝送される信号を介して充電を要求する。アドホックWiGLネットワークに結合された情報デバイスによって、特定の基本充電器(基本または補助)が選択され、たとえば無線周波(「RF」)ビームである誘導ビームの生成を引き起こす。情報デバイスは、つながれていないデバイスの位置を判定し、必要な場合は異なるビームを割り当てる。RFで伝送される電力は、電力を受信するつながれていないデバイスの位置および充電の必要に基づいて動的に調整される。
【0219】
[0245]一実施形態では、1つまたは複数の電子デバイスは、ワイアレス充電システム、たとえば基本充電器(および/または補助基本充電器)からの充電を要求することができる。次いでシステムは、1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、給電または充電を要求するデバイスへ誘導して、デバイスの動作または充電を開始する。いくつかの実施形態では、デバイスが動くとデバイス位置が更新される。それによって、給電および再充電を提供する選択された基本充電器は、所与のデバイスの動きに基づいて給電または充電することができる。RFまたは他の電磁放射(「EMR」)源を介して伝送される電力は、デバイス位置ならびに電力および/または充電の必要に基づいて動的に調整することができる。
【0220】
[0246]実施形態では、システムおよび/またはシステムによって用いられる方法は、ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の双方向電子通信の一例を確立する。ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間のこの双方向電子通信は、ワイアレス充電システムとデバイスとの間の直接電子通信(ピアツーピア)、ならびに/またはローカルエリアネットワーク、アドホックネットワーク、別のピアツーピアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、無線コンピュータネットワーク、有線コンピュータネットワーク、セルラーデータネットワーク、たとえばスマートフォンまたはコンピュータによって提供されるネットワークを使用して電子デバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーおよび/もしくはWi-Fiデータネットワーク、これらの組合せなどを介した間接的電子通信を含むことができる。たとえば、スマートフォンは、そのスマートフォン自体が接続されたセルラーおよび/またはWi-Fiネットワークを利用して、電子通信、たとえばインターネット接続、LAN接続などを形成し、充電システムと通信することができる。他の実施形態では、通信リンクは、ワイアレス充電システムによって提供される指向性電磁エネルギービームに含まれ、またはそのような指向性電磁エネルギービームと一致する。実施形態では、システムは、電子デバイスの状態を判定するように構成される。この状態は、次いで識別子が割り当てられてネットワークのノードになることができる給電または充電に対するデバイス要求、デバイスの位置、電子デバイスの充電レベル、電子デバイスに特有の識別変数、デバイスおよび/またはデバイスのタイプに特有の所定の基準などを含むことができる。
【0221】
[0247]
図4は、システム2000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム2000は、電力生成源2010、長距離伝送線2020、中継塔2030、WiGL基本充電器2050(取り付けることができる)、移動ユニット2500、および移動ユニット2600を備える。WiGL基本充電器2050は、エネルギー源2100(たとえば、線電流または電力(「AC」)から直流(「DC」)へのエネルギーコンバータ)およびコントローラ2300を備える。壁掛け式ユニットが、WP/LAN2200に通信可能に結合され、多方向アンテナ2400からの多方向ビームを伝送するように構築される。移動ユニット2500は、電池充電器2520、コントローラ2560、およびデバイスレシーバ2580を備える。移動ユニットは、WP/LAN2200に通信可能に結合される。移動ユニット2600は、電池充電器2620、コントローラ2660、およびデバイスレシーバ2680を備える。移動ユニットは、WP/LAN2200に通信可能に結合される。移動ユニット2500および移動ユニット2600は、エネルギーを消費する。
【0222】
[0248]取り付けられたまたは静止した基本充電器は電子通信しており、システムコントローラによって強化される。システムは、RFビームフォーミング能力を提供し、形成されたアドホックWiGLネットワークを介して伝送される通信を介して、RFビームが形成および誘導される。このアドホックWiGLネットワークは、WP/LANのサイズ、範囲、および必要を判定するために、ソフトウェア(the Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)規格802.11に略述されているコード、アプリケーション、または他の方法)によって作製することができる。つながれていないデバイス(たとえば、電子デバイス)は、充電を必要とするとき、アドホックWiGLネットワークを介して伝送される信号を介して充電を要求する。アドホックWiGLネットワークに結合された情報デバイスによって、特定の基本充電器が選択され、無線周波(「RF」)ビームである誘導されるビームの生成を引き起こす。電子デバイスから要求を受信したとき、システムの1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームが、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導される。破線の長方形2500および2600によって示すように、電子デバイスが物理空間内で動くと、電子デバイスの位置が更新され、複数の指向性電磁エネルギービームのうちの少なくとも1つが、1つまたは複数の伝送アンテナから、更新された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、その電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で再誘導される。実施形態では、情報デバイスは、つながれていないデバイスの更新された位置を判定し、必要な場合は異なるビームを割り当てる。RFで伝送される電力はまた、電子デバイスの更新された物理的位置および/または充電の必要に基づいて動的に調整することができる。
【0223】
[0249]
図5は、システム3000の例示的な実施形態のブロック図である。AC電力3100がシステム3000に入り、コンバータ3200を介してDC電力に変換される。システム3000は、ベースバンドプロセッサ3300、RFプロセッサ3400、ビーム形成コントローラ3500、多方向アンテナアレイ3600(アンテナ、たとえばパラボラアンテナを備えることができる)、システムコントローラ3700、LAN3800、ならびに機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア3900を備える。
【0224】
[0250]
図5に示すように、基本充電器(および任意の補助基本充電器)は、交流または直流を有する電気エネルギーをワイアレス電気エネルギーに変換するように構築されたコンバータ3200と、1つまたは複数のベースバンドプロセッサ3300と、RFおよび/または電磁放射プロセッサ(「EMR」)3400と、ビーム形成コントローラ3500と、たとえばシステムコントローラ3700と一致することができるワイアレス配電網ルータと、実質的にワイアレスの指向性ビームをルーティングおよび放出するように構築され、複数の方向のいずれかに誘導されること、ならびに局所的に利用可能な電磁放射、圧電気、ナノ結晶、またはRF信号を介して実質的に無線で伝送されることのうちの少なくとも1つを受け、RF信号がRF指向性電磁エネルギービームを含む、多方向アンテナアレイ3600と、ワイアレス配電網ポリシーおよびルーティングテーブルに基づいてエネルギーをルーティングし、電子デバイスの運動に応答して、複数の指向性ビームのうちの1つとすることができる電磁放射(たとえば、無線周波)指向性電磁エネルギービームが、電子デバイスに追従することを有効にし、電磁放射(たとえば、無線周波)指向性電磁エネルギービームをデバイスへ再誘導するために電子デバイスの位置を繰り返し計算するアドホックネットワークの形成を可能にするように構築されたシステムコントローラ3700とを備えることができる。
【0225】
[0251]
図6は、多方向アンテナアレイ4000の例示的な実施形態のブロック図である。RFエネルギーが、伝送側の移動デバイスへ誘導される。システムは、移動デバイスの存在を検出し、その移動デバイスのための充電RFビームを割り当てる。多方向アンテナアレイ4000は、第1の指向性電磁エネルギービーム4100、第2の指向性電磁エネルギービーム4200、第3の指向性電磁エネルギービーム4300、第4の指向性電磁エネルギービーム4400、および第5の指向性電磁エネルギービーム4500を伝送する。各指向性電磁エネルギービームは、3次元空間内でx軸4800、y軸4600、およびz軸4700に対して誘導することができる。多方向アンテナアレイ4000を介して、無線周波エネルギーが伝送側の移動デバイスへ誘導される。1つまたは複数の実施形態では、システムは、移動デバイスの存在を検出し、その移動デバイスのための充電無線周波ビームを割り当てることができる。
【0226】
[0252]
図7は、壁掛け式の基本充電器システム5000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム5000は、ベースバンドプロセッサ5100およびRFプロセッサ5600を備える。ベースバンドプロセッサ5100は、プロセッサ5200、コントローラ5300、変調器5400、およびビーム制御部5500を備える。RFプロセッサ5600は、複数の局部発振器5610、複数のバンドパスフィルタ5620、複数の移相器5630、および複数の電力増幅器5640(たとえば、電力ブースタ)を備える。基本充電器システム5000からの出力5700は、アンテナ要素へ流れる。
【0227】
[0253]
図8は、壁掛け式の基本充電器システム6000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム6000は、ACDC電力コンバータ6100およびシステムコントローラ6300を備える。ACDC電力コンバータ6100は、家庭用壁コンセントからの電力回路などから、電気エネルギー6200を受信する。いくつかの実施形態では、電気エネルギー6200は、基本充電器システム6000に無線でエネルギーを受信することができるエネルギー検出器6010および/またはエネルギーハーベスタ6030を介して受信することができる。ACDC電力コンバータ6100からの出力は、RFプロセッサへの電力流6600およびシステムコントローラ6300への入力信号を含む。システムコントローラ6300は、機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア6500(たとえば、プログラム)を介して動作する。システムコントローラ6300は、WP/LAN6400に通信可能に結合される。システムコントローラ6300は、RFおよび/または広帯域プロセッサへ制御信号6700を出力する。
【0228】
[0254]いくつかの実施形態では、実質的につながれていないデバイス(たとえば、電子デバイス)は、給電および/または充電の必要を判定し、アドホックWiGLネットワークを介して給電を要求する。アドホックWiGLネットワークに結合された情報デバイスは、実質的につながれていないデバイスの各々の位置を判定する。
【0229】
[0255]アドホックWiGLネットワークに結合された情報デバイスは、どのデバイスを充電する必要があるか、そのデバイスはどこに位置するか、およびその充電を実行するためにどの壁掛け式の基本充電器を誘導するかを判定する。選択された壁掛け式基本充電器は、特定のつながれていないユニットに向かう誘導ビームを生成し、充電が開始する。つながれていないユニット位置は、アドホックWiGLネットワークに結合された情報デバイスによって常に判定および/または更新されている。各々のつながれていないユニットは、そのユニット自体の充電状態、その位置を監視し、その充電状態を情報デバイスへ通信する。
【0230】
[0256]
図9は、システム7000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム7000は、アンテナ7100、RFプロセッサ7200、ベースバンドプロセッサ7400、コントローラ7500、慣性測定ユニット(「IMU」)7600、ベースバンド電池充電回路7900、および電池7950を備える。コントローラ7500は、WP/LAN7700に通信可能に結合される。WP/LAN7700は、伝送チャネル7800に通信可能に結合される。コントローラ7500がベースバンド電池充電回路7900を介して電池7950の充電を誘導する信号を処理する際、機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア7300が利用される。IMU7600は、コントローラ7500に通信可能に結合されたデバイスの位置を判定することを支援する。いくつかの実施形態は、充電する必要のあるデバイスのアプリケーションまたは一体部分として実装することができる。
【0231】
[0257]
図10は、移動ユニットRF/BBプロセッサシステム8000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム8000は、低雑音増幅器8100、局部発振器8200、バンドパスフィルタ8300、復調器8400、およびプロセッサ8500を備える。プロセッサ8500は、RF送信先計算を実行し、電池充電器へのRF信号8700を生じさせる。全方向性アンテナ8600が、RFエネルギーを受信し、復調し、指向性ビームの送信先を判定する。指向性ビームが電子デバイスを充電するように割り当てられた場合、電子デバイスの電池を充電するためにDC電気エネルギーが利用可能である。
【0232】
[0258]
図11は、システム9000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム9000は、コントローラ9200、IMU9300、ベースバンド電池充電回路9600、および電池9700を備える。コントローラ9200は、LAN9400に通信可能に結合される。LAN9400は、伝送チャネル9500に通信可能に結合される。電池9700の充電を容易にするために、コントローラ9200によって機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア9100が使用される。
【0233】
[0259]機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア9100を介して、コントローラ9200は、電池9700を備える電子デバイスが充電を必要とするかどうかを判定し、LAN9400を介して要求を発行する。LAN9400は、アドホックWiGLネットワークとすることができる。IMU9300は、粗い(すなわち、緩く近似された)位置情報を提供し、この位置情報は、細かい(すなわち、より正確に近似された)位置を判定するために、アドホックネットワークを介して協働で伝送される。いくつかの実施形態では、LAN9400は、アドホックネットワークに結合することができる。ビームが電池9700に割り当てられると、電池9700の充電が開始する。
【0234】
[0260]機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア9100は、ユニットが充電を必要とするかどうかを判定し、アドホックWiGLネットワークを介して要求を発行する。IMU9300は、粗い位置情報を提供し、この位置情報は、細かい位置情報を判定するために、アドホックWiGLネットワークを介して伝送される信号を介して協働で使用される。ビームが割り当てられると、充電が開始する。
【0235】
[0261]
図12は、電気レセプタクル10100を備える例示的な実施形態の画像10000を含む。基本充電器10300は、電気レセプタクル10100に直接結合される形態のものとすることができる。そのように結合されたとき、基本充電器10300は、電気レセプタクル10100に据付け式の基本充電器10200の外観を与えることができる。
【0236】
[0262]いくつかの実施形態では、WiGLパケットスイッチング電力ネットワークが提供され、WiGLは、エネルギー源から任意のエネルギー消費実体へのエネルギー送達として作用する。WiGL実体は、電話、ラップトップ、家庭用電気機器、トラック、自動車、バス、オートバイ、無人航空機(「UAV」)、飛行機、および衛星などの電子デバイスを含む。WiGLによって分散させるべきエネルギーは、太陽エネルギーまたは任意の他の形態とすることができる。WiGLは、どのデバイスがどれだけのエネルギーを必要とするかを判定し、エネルギーをデバイスへ効率的に送達する。WiGLは、エネルギーを貯蔵するエネルギー消費実体を、たとえば電子デバイス内に存在する補助基本充電器を介して他のデバイスとエネルギーを共有することが可能なものとして扱う。WiGLは、有線および無線媒体を使用して、エネルギーを伝達する。WiGLワイアレス送達システムは、スパーク、音響、低周波、高周波、および超短波RF周波数、および/またはレーザエネルギーを使用することができる。
【0237】
[0263]いくつかの実施形態では、システムは、給電を要求するデバイスを検出する。実施形態では、WiGLは、エネルギー源からのエネルギーを要求し、エネルギーをデバイスへ送達するためのパケットにパッケージ化する。各パケットが、選択されたデバイスへ送信される。実施形態では、WiGLは、ネットワーク内の他のデバイスへ送達するために利用可能なエネルギーに関してデバイスに照会する。いくつかの実施形態では、WiGLは、各実体に対してユーザが定義することができるサービス品質(「QoS」)を考慮して、ルーティングプロトコルに基づいて電力を送達する。
【0238】
[0264]
図14は、システム12000の例示的な実施形態のブロック図であり、システム12000は、WiGL基本充電器12100と、WiGL基本充電器12100によって利用可能な機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア12200と、移動電子デバイス12300へのLANと、1組のパケット12400、12420、12440、12460、12480、および12490とを備える。機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア12200は、送達されるべきエネルギーのパケットを所定のデバイスに割り当てるように、WiGL基本充電器12100を誘導することができる。機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア12200は、1組のパケットを所定のデバイスに割り当ててルーティングするように、WiGL基本充電器12100を誘導することができる。機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア12200は、サービス品質に基づいてパケットをルーティングすることができ、サービス品質は、緊急性、必要とされる電力の量、エネルギーが必要とされる頻度、および/またはデバイスの局部記憶サイズなどとすることができる。
【0239】
[0265]1組のパケット12400、12420、12440、12460、12480、および12490が、ルーティングプロトコルに応じて時間内に、WiGL基本充電器12100を介して移動電子デバイス12300のLANへ送達される。
【0240】
[0266]いくつかのWiGLプロセスは、次の2つのモードで電力を送達する。
有線;エネルギー源からワイアレスエッジWiGLルータへ
無線:ポイントツーポイントまたはポイントツーマルチポイント無線周波接続
[0267]いくつかのWiGLデバイス、システム、および/または方法は、行先であるデバイスの送信先アドレスとともに、電力をパケットにパッケージ化する。いくつかのWiGLデバイス、システム、および/または方法は、ルーティングプロトコルを利用して、エネルギー送達を最適化する。デバイスおよび/またはシステムは、充電を望むとき、アドホックネットワークを介して充電を要求する。アドホックネットワークによって、関連付けられたWiGLルータが選択され、時間分割多重アクセスまたは周波数分割多重化などの技法を介して、エネルギーパケットをパッケージ化する。エネルギーパケットは、ユーザによって定義されるサービス品質パラメータに基づいてルーティングされる。WiGL基本充電器は、つながれていないユニットの位置を判定し、必要な場合は異なるビームを割り当てる。無線周波数で伝送される電力は、つながれていないユニットの位置および/または充電要求に基づいて動的に調整することができる。
【0241】
[0268]
図15は、システム13000の一実施形態のブロック図である。送達可能なエネルギー13100がシステム13000に入り、ベースバンドプロセッサ13300を介して処理される(たとえば、DC電力に変換される)。システム13000は、無線周波(「RF」)プロセッサ13400、ビーム形成制御部13500、多方向アンテナアレイ13600(アンテナ、たとえばパラボラアンテナを備えることができる)、システムコントローラ13700、LAN13800、ならびに機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア13900を備える。システムコントローラ13700は、WiGLルーティングテーブル13720を利用して、システム13000を介してエネルギーのパケットを電子デバイスへルーティングすることができる。
【0242】
[0269]
図16は、システム14000の一実施形態のブロック図であり、システム14000は、WiGLルーティングテーブル14100と、ルーティングエンジン14200と、RFプロセッサへ誘導される出ていくエネルギー14300と、送達されるべきエネルギー14400と、システムコントローラ14500と、RFプロセッサおよび/またはベースバンドプロセッサへルーティング可能な制御信号14600と、エネルギー節約モニタ14700と、LAN14800と、機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア14900とを備える。
【0243】
[0270]実施形態では、WiGLシステムは、実質的につながれていない動作を提供する。つながれていないデバイスは、充電の要望を信号で伝え、アドホックネットワークを介してデバイスの位置を判定するための信号を伝える。アドホックネットワークに結合された1つまたは複数の情報デバイスは、1つまたは複数の壁掛け式ユニットを判定して割り当て、充電を実行する。選択された壁掛けユニットは、それぞれのつながれていないデバイスに向かう誘導ビームを生成し、充電が開始する。つながれていないデバイス位置は、アドホックネットワークに結合された1つまたは複数の情報デバイスによって実質的に連続して判定されている。つながれていないデバイスは、それぞれの充電状態を監視する。現在の充電ステーションが遮られた場合、かつ/または到達不能になった場合、新しい充電基本(または補助)ステーションを選択することができる。
【0244】
[0271]
図17は、システム15000の一実施形態のブロック図であり、システム15000は、アンテナ15100、RFプロセッサ15200、ベースバンドプロセッサ15400、コントローラ15500、IMU15600、ベースバンド電池充電回路15900、および電池15950を備える。コントローラ15500は、WP/LAN15700に通信可能に結合される。WP/LAN15700は、伝送チャネル15800に通信可能に結合される。コントローラ15500がベースバンド電池充電回路15900を介して電池15950の充電を誘導する信号を処理する際、機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア15300が利用される。IMU15600は、コントローラ15500に通信可能に結合されたデバイスの位置を判定することを支援する。コントローラ15500は、WiGLルーティングテーブル15550を利用することができる。いくつかの実施形態は、充電する必要のあるデバイスの機械命令アプリケーションまたは一体部分として実装することができる。
【0245】
[0272]
図18は、WiGL移動ユニットRFおよび/またはベースバンドプロセッサ16000の一実施形態のブロック図であり、プロセッサ16000は、アンテナ16100、低雑音増幅器16200、局部発振器16300、バンドパスフィルタ16400、復調器16500、およびRF送信先計算デバイス16600を備える。エネルギー16700が、電池充電器ならびに/または他の電子デバイスおよび/もしくはシステムへルーティング可能である。全方向性アンテナが、RFエネルギーを受信し、復調し、ビームの送信先を判定する。ビームがデバイスおよび/またはシステムへエネルギーを提供するように割り当てられた場合、1つまたは複数の電池を充電するためにエネルギー(たとえば、DC電気エネルギー)が利用可能である。
【0246】
[0273]
図19は、情報デバイス17000の一実施形態のブロック図であり、情報デバイス17000は、特定の動作可能な実施形態において、たとえば、
図3に示すコントローラ230、256、および/または266を備えることができる。情報デバイス17000は、たとえば1つもしくは複数のネットワークインターフェース17100、1つもしくは複数のプロセッサ17200、命令17400を含む1つもしくは複数のメモリ17300、1つもしくは複数の入出力(I/O)デバイス17500、および/または1つもしくは複数の入出力(I/O)デバイス17500に結合された1つもしくは複数のユーザインターフェース17600など、多数の回路および/または構成要素のいずれかを備えることができる。
【0247】
[0274]いくつかの実施形態では、グラフィックユーザインターフェースなどの1つまたは複数のユーザインターフェース17600を介して、ユーザは、充電コントローラを介して、充電および/または励磁デバイスに関係する情報の描画を見ることができる。ユーザはまた、充電を無効にすることができ、かつ/または特定の時間もしくは電力レベルに充電を設定することができる。
【0248】
[0275]
図20は、方法18000の一実施形態の流れ図である。動作18100で、いくつかの実施形態は、電気エネルギー源(たとえば、電気コンセントなど)への充電コントローラの結合を引き起こすことができる。動作18200で、いくつかの実施形態は、デバイスからの要求(たとえば、部分的またはほぼ完全に消耗した電池を再充電するための要求)を受信することができる。動作18300で、いくつかの実施形態は、電子デバイスの位置を特定することができる。
【0249】
[0276]動作18400で、いくつかの実施形態は、充電コントローラを介して電子デバイスに充電させることができる。いくつかの実施形態は、複数の基本および/または補助基本充電器のうちの1つの基本および/または補助基本充電器を介して、電子デバイスに充電させることを含む。そのような実施形態のいくつかは、電子デバイスを充電するための要求を受信することを含む。基本充電器は、電気エネルギー源に結合可能である。基本充電器は、電子デバイスに無線で充電および/または無線で給電することなどのために、電気エネルギーのビームを電子デバイスへ誘導および/または再誘導するように構築される。基本充電器は、電子デバイスの位置の第1の判定、および電子デバイスからの充電要求が受信されたという第2の判定に応答して、複数の基本充電器から選択することができる。電気エネルギーのビームは、電子デバイスの位置の判定に応答してルーティングおよび/または誘導される。電子デバイスは、ローカルエリアネットワークに結合することができ、基本充電器はまた、ローカルエリアネットワークに結合することができる。ローカルエリアネットワークは、電気エネルギー源を備えることができ、かつ/または電気エネルギー源に結合することができる。充電されるべきデバイスの近傍で低い放射電力損失を提供するように、無線周波充電電力を動的に制御することができる。電子デバイスへ送達される最適の電力に基づいて、
要求される充電速度、
要求される電圧もしくは電流、
WiGLルーティングポリシーおよび/もしくはテーブルに基づいた伝送タイプもしくはデバイスレシーバエネルギー(たとえば、RF、DC、AC、圧電気、および/またはナノ結晶)の要求、ならびに/または
電子デバイスが備える電池の充電レベル
のうちの少なくとも1つに基づいて、充電要素を選択することができる。
【0250】
[0277]動作18450で、いくつかの実施形態は、充電コントローラを介してデバイスの再充電を制御する。動作18500で、いくつかの実施形態は、電子デバイスの位置を自動で更新させる。そのような実施形態のいくつかは、複数の指向性ビームのうちの1つを、電子デバイスの更新された位置へ再誘導させる。いくつかの実施形態は、概略的な位置への複数のワイアレス電力電磁放射(たとえば、無線周波)伝送を提供する。実施形態では、充電される電子デバイスは、基本充電器がワイアレス給電、自己充電、または再充電を引き起こすことができる範囲内にある。実施形態では、電子デバイスへ送達される最適の電力に基づいて、
要求される充電速度、および/または
電子デバイスが備える電池の充電レベル
のうちの少なくとも1つに基づいて充電要素が選択される。
【0251】
[0278]動作18600で、いくつかの実施形態は、充電コントローラを介して電気デバイスを励磁する。
[0279]いくつかの実施形態は、ワイアレス配電網LAN使用のルーティングテーブル、ポリシー、方法、モデル、フローを作成、公開、および/または使用する。いくつかの実施形態は、ワイアレス配電網LAN使用の使用、保守、修理、および診断の証明またはそれに関係する証明を提供する。そのような実施形態のいくつかは、ワイアレス配電網LAN使用について学生、理論家、開業者、もしくは素人に教育することに関係し、またはそれに関して信頼された教育モデルもしくはコースを提供する。そのような実施形態のいくつかは、ワイアレス配電網LAN使用またはそれに関係して、オンラインまたは印刷で、公開論文または記事を提供する。
【0252】
[0280]いくつかの実施形態は、電子デバイスの実質的にワイアレスの再充電を提供する。いくつかの実施形態は、配電網に直接結合されたコードおよび/またはコンセントがなくても、実質的に電子デバイスの再充電を提供する。他の実施形態は、WiGLの形態のネットワークを介して利用可能なワイアレス充電システムを介して、電子デバイスのワイアレス再充電を提供する。
【0253】
[0281]いくつかの実施形態は、交流または直流電源を介して、既存のインフラストラクチャを利用する。いくつかの実施形態では、電子デバイスのユニバーサルシリアルバス(「USB」)ポートおよび/または再充電器ポートなどを介して、既存のインフラストラクチャが利用される。そのような実施形態のいくつかでは、WiGLシステムは、電気コンセントへの差込みなどを介して、電源に結合される。他の実施形態では、WiGLシステムは、電子デバイスの1つまたは複数のUSBポートに差し込まれたインターフェースを介して、電子デバイスに無線で結合される。
【0254】
[0282]いくつかの実施形態は、好適な利得(「dBi」)を有するアンテナ(たとえば、24dBiのパラボラアンテナ)を利用することができる。基本充電器は、パラボラアンテナを備えることができる。基本充電器は、パラボラアンテナを備えることができる。いくつかの実施形態は、エネルギーを検出および/または収集するために、RF Diagnostics,LLCなどの会社によって製造された構成要素(たとえば、1つもしくは複数のモデル番号RFD102A-DETマイクロ波エネルギー検出器、および/または1つもしくは複数のモデル番号RFD102A-Aマイクロ波エネルギー収集モジュール)を利用することができる。いくつかの実施形態は、所定の電力出力および周波数(たとえば、約2.4ギガヘルツで約0.5ワット)のエネルギーを伝送する。基本充電器は、エネルギー検出器を備えることができる。いくつかの実施形態は、所定の距離(たとえば、伝送および/または受信のために、約91.44cm(3フィート)より大きい距離、および/または最大30.48m(100フィート)を上回る距離)をあけて、所定の数までの検出器(たとえば、8つまたはそれより多い検出器)を点灯させることができる。基本充電器は、電子デバイスが基本充電器から30.48m(100フィート)を上回る距離だけ離れた状態で、電子デバイスを充電するように構築することができる。いくつかの実施形態は、所定の電圧で所定の充電電流(たとえば、約1.4ボルトで約5ミリアンペア)を提供することができる。他の実施形態は、充電のためのエネルギー効率(たとえば、約15%より大きい効率)を提供することができる。さらに他の実施形態は、WiGLを使用して、またはWiGLによって、周波数分割多重アクセス(FDMA)、時間分割多重アクセス(TDMA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、および/または空間分割多重アクセス(SDMA)などの通信アクセス技術を使用して、スマートエネルギーを多重化することができる。
【0255】
[0283]いくつかの実施形態は、車両および/または飛行機などにおいて、電池から電池へのWiGL能力(たとえば、直流から直流への充電)を提供する。基本充電器は、直流から直流への充電を提供することができる。
【0256】
[0284]他の実施形態は、実施形態の方法を実装するように構築されたハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアを含むシステムにおいて、ワイアレス充電能力を提供する。そのような実施形態のいくつかは、アプリ、カード、ラジオ、および/または基板の技術のうちの1つまたは複数を利用することができる。
【0257】
[0285]いくつかの実施形態は、レーザまたは誘導エネルギーに基づくWiGLを提供することができ、そのようなWiGLは、音または光スペクトルで実質的に任意のエネルギー源周波数を利用することができる。
【0258】
[0286]他の実施形態は、実質的に単一のWiGLビームを利用することができる。
[0287]さらに他の実施形態は、長距離伝送、リレー、および/または電力ブーストを利用することができる。基本充電器は、長距離伝送線からの電気エネルギーを取得することができる。電力ブースタは、基本充電器の範囲を拡大させるために利用することができる。いくつかの実施形態は、WiGLデバイス、システム、および/または方法を実装するように構築された携帯電話中継塔および/または他の中継塔技術を利用することができる。他のシステムは、基本充電器を介してエネルギーを提供するように構築された中継塔を備えることができる。
【0259】
[0288]実施形態では、システムは、電子デバイスの状態を判定する。この状態は、電子デバイスの物理特性、たとえばデバイスの充電レベル、ブランドに関する情報、デバイスの容量および/または要件などを含むことができる。
図13に示すように、いくつかの実施形態では、方法1300は、本明細書に開示する1つまたは複数の実施形態によるワイアレス充電システムを提供するステップ1310と、ワイアレス充電システムの物理空間における電子デバイスの位置を判定するステップ1312と、ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の電子通信を確立するステップ1314と、電子デバイスの状態を判定するステップ1316とを含み、これは実施形態では、判定ステップ1318によって所定の基準に基づいてデバイスの認可状態を判定することを含む。
【0260】
[0289]デバイスの認可状態の判定が負または「不認可」状態1320を返し、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない場合、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/もしくは電子デバイスを構成し、かつ/または物理空間内の電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導し、かつ/または電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを、電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導しないステップ1326を含むことができる。
【0261】
[0290]デバイスの認可状態の判定1318が正または「認可」状態1322を返し、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている場合、この方法は、1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイスを構成し、かつ/または1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置もしくはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つもしくは複数に従って電子デバイスに給電および/もしくは充電するのに十分な量で誘導するステップ1324を含むことができる。
【0262】
[0291]電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているか否かに関するシステムによる判定を含むこの認可状態は、1つまたは複数の所定の認可基準に基づくことができる。たとえば、一実施形態では、サブスクリプションなどを介した料金ベースの配置で、電子デバイスのワイアレス充電が提供される。デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているとシステムが判定したとき、「正」の認可が得られる。デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または無許可であるとシステムが判定したとき、「負」の認可が得られる。
【0263】
[0292]実施形態では、認可状態を判定するステップは、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているユーザアカウントに関連付けられているか否かを判定することを含む。
【0264】
[0293]いくつかの実施形態では、認可基準は、認可鍵、ルックアップテーブル、電子デバイスに固有の識別子、有効なサービスサブスクリプションを含む電子デバイスの指示、有効なプリペイドサブスクリプションを含む電子デバイスの指示、またはこれらの組合せを含む。
【0265】
[0294]実施形態では、サブスクリプション検証は、マシンツーマシン(M2M)プロセスを含む。実施形態では、充電されるべきデバイスは、サブスクリプション標的資源のためのサブスクリプション要求メッセージを受信する。実施形態では、サブスクリプション要求メッセージは、電子デバイスの識別情報および/またはワイアレス充電デバイスの識別情報を含む。検証は、確認ステップをさらに含むことができ、ワイアレス充電システムは、第1のデバイスがサブスクリプション標的資源の権利を有するか否かを判定する。
【0266】
[0295]実施形態では、プロセスは、電子デバイスの識別情報に少なくとも部分的に基づいて、第1のデバイスが適合しているか否か、および/または第1のデバイスのワイアレス充電にとって最適のパラメータは何か、および/または資源がワイアレス充電システムに利用可能かどうかに関するワイアレス充電システムによる判定をさらに含むことができる。
【0267】
[0296]電子デバイスおよびワイアレス充電デバイスが適合していると判定されたとき、プロセスは、第1のデバイスの識別情報、M2Mデバイスの識別情報、および検証要求を示すパラメータ情報を含む通知メッセージをワイアレス充電デバイスへ伝送することと、通知メッセージに応答するワイアレス充電デバイスからの応答メッセージを受信することとを含むステップを含むことができる。
【0268】
[0297]実施形態では、第1のデバイスの識別情報に少なくとも部分的に基づいて、ワイアレス充電システムによって、サブスクリプション要求のための特権チェックを実行することができ、応答メッセージは、ワイアレス充電デバイスによって実行された特権チェックの結果を含むことができる。
【0269】
[0298]実施形態では、ワイアレス充電デバイスによって実行される特権チェックは、第1のデバイスがワイアレス充電デバイスへ通知メッセージを伝送することが可能な権利を有するか否かを確認することを含む。いくつかの実施形態では、ワイアレス充電デバイスによって実行される特権チェックは、第1のデバイスがワイアレス充電デバイスへ通知メッセージを伝送するためのサブスクリプションを構成することが可能な権利を有するか否かを確認することを含む。
【0270】
[0299]1つまたは複数の実施形態では、プロセスは、ワイアレス充電デバイスへ通知メッセージを伝送するステップの前に、サブスクリプション要求メッセージのための一時許諾メッセージを第1のデバイスへ伝送することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセスは、ワイアレス充電デバイスによって実行された特権チェックの結果が成功であったか否かを判定することをさらに含むことができる。特権チェックの結果が成功であったとき、サブスクリプション承認メッセージを第1のデバイスへ伝送する。特権チェックの結果が失敗であったとき、資源サブスクリプションを取り消す。実施形態では、特権チェックの結果が失敗であったとき、資源サブスクリプションが取り消されたことを示すためのメッセージを第1のデバイスへ伝送し、いくつかの実施形態では、サブスクリプション要求メッセージは、サブスクリプション資源を作成するためのサブスクリプション情報を含み、これはまた、サブスクリプション情報を一時的に記憶することを含むことができる。
【0271】
[0300]いくつかの実施形態では、サブスクリプション要求メッセージは、第1のデバイス内にサブスクリプション資源を作成するためのサブスクリプション情報を含むことができる。そのような実施形態では、プロセスは、サブスクリプション情報に基づいてサブスクリプション資源を作成することをさらに含むことができる。
【0272】
[0301]実施形態では、第1のデバイスの識別情報は、サブスクリプション資源の作成者属性情報に記憶されており、デバイスで通知事象が発生したとき、通知メッセージを生成することができ、通知事象は、サブスクリプション標的資源の状態変化を含む。他の実施形態では、通知メッセージは、通知事象の発生にかかわらず、ワイアレス充電システム内で生成される。
【0273】
[0302]いくつかの実施形態では、第1のデバイスの識別情報は、サブスクリプション要求メッセージの発信者を示すアドレス情報を含み、ワイアレス充電デバイスの識別情報は、通知メッセージの通知標的を示すアドレス情報を含む。1つまたは複数の実施形態では、資源は、少なくとも部分的に、固有アドレスを使用して固有にアドレス指定することが可能なデータ構造に対応する。実施形態では、サブスクリプション要求メッセージの応答メッセージタイプ情報は、ブロッキング要求、同期ノンブロッキング要求、または非同期ノンブロッキング要求のうちの1つを示す。
【0274】
[0303]他の実施形態では、ワイアレス充電システムとデバイスとの間のサブスクリプションを介してワイアレス充電システムによって充電されるべきデバイスのアクセスを判定および承認する方法は、マシンツーマシン構成および/またはマシンツーマシンネットワークサーバに関連付けられたサブスクリプション要求を受信することを含むことができる。受信した要求に関連付けられた通知の受信に応答して、受信した要求の発信者を含むことができる受信した通知に関連付けられたデバイスを判定し、受信した通知に関連付けられた通知メッセージをデバイスへ伝送する。実施形態では、判定するステップは、受信したサブスクリプション要求を、少なくとも1つの前に受信したサブスクリプションと比較すること、および/または受信したサブスクリプション要求を、テーブル、たとえばトラフィックテーブルなどに記憶されている1組のサブスクリプション事象と比較することを含む。実施形態では、この方法は、判定するステップの後に、要求の発信者に応答するステップをさらに含む。実施形態では、この方法は、受信したサブスクリプションを反映するためにトラフィックテーブルを更新するステップを含む。実施形態では、受信した要求は、ハイパーテキスト伝達プロトコル要求であり、またはハイパーテキスト伝達プロトコル要求を含む。
【0275】
[0304]実施形態では、充電されるべきワイアレスデバイスを認証する方法は、ワイアレス充電デバイスとのワイアレス通信を介してネットワークにアクセスするステップを含む。これは、1つまたは複数のメッセージを含む双方向交換においてワイアレス充電デバイスとデバイスとの間で伝送される1つまたは複数の認証情報要素を利用することを含むことができ、1つまたは複数の認証情報要素は、1つまたは複数のメッセージを含む認証ハンドシェイク手順で使用し、ワイアレス充電デバイスおよびデバイスの両方が、共通もしくは特有の暗号鍵、ならびに/または標識フレーム、関連付け要求フレーム、および関連付け応答フレームのうちの1つもしくは複数を保持することを確立するためのデータを含み、このデータは、認証ハンドシェイク手順で使用するために暗号通信で一度だけ使用することができる任意の数字、たとえば「ノンス」と、認証ハンドシェイク手順で使用するためのメッセージ完全性チェック値とを含む。実施形態では、この方法は、デバイスのうちの1つまたは複数によって受信された1つまたは複数のさらなる認証情報要素を受信するステップをさらに含むことができ、これは、1つまたは複数の認証情報要素および1つまたは複数のさらなる認証情報要素の交換に基づくことができる。
【0276】
[0305]実施形態では、1つまたは複数の認証情報要素は、デバイスからワイアレス充電デバイスへ伝送される。
[0306]実施形態では、実行されるステップの少なくともいくつかは、認証手順と並列して行われる。実施形態では、データは、事前に共有された複数の鍵のうちのどの鍵が認証手順で使用されるべきかを示す鍵識別子を含む。いくつかの実施形態では、認証手順は、第1のノンス値を含む第1の認証情報要素をワイアレス充電デバイスからデバイスへ伝送し、次に第2のノンス値およびメッセージ完全性チェック値を含む第2の認証情報要素をデバイスからワイアレス充電デバイスへ伝送し、次にさらなるメッセージ完全性チェック値を含む第3の認証情報要素をワイアレス充電デバイスからデバイスへ伝送することを含み、認証情報要素は、第1の認証情報要素および第3の認証情報要素、または第2の認証情報要素を含む。
【0277】
[0307]実施形態では、ワイアレス充電デバイスと充電されるべきデバイスとの間のデータは、1つまたは複数の均一の資源識別子、タイムスタンプパラメータ、またはこれらの組合せを含む。
【0278】
[0308]実施形態では、システムおよび/または方法は、電子デバイスに、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるステップをさらに含む。これは、ワイアレス充電システムによって発生する電子デバイスへのネットワーク伝送、またはワイアレス充電システムに関連付けられた補助デバイス、たとえばアクセス制御サーバもしくは他のアクセス制御機能もしくはシステムによって発生するネットワーク伝送を介して行うことができる。この指示は、テキスト(SMS)メッセージを介して送ることができ、その結果、電子デバイス上に表示されるグラフィックメッセージ、自動電話呼出し、触覚的指示などを得ることができる。
【0279】
[0309]認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されておらず、負の認可が生じたいくつかの実施形態では、この方法は、電子デバイスに、電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されるように、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することを可能にするステップをさらに含む。
【0280】
[0310]いくつかの実施形態では、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されるように、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することを可能にするステップは、最終的に資金の移動をもたらす金融取引の要求および検証を含む。これは、従来の通貨式デバイスを含むことができ、意図されるエンドユーザは、受信者デバイスおよび/またはカード式デバイスへ通貨を直接提供することができ、それによってカードで支払うユーザが、クレジットカード取引センターに接続されて、認可コードを取得する。これはまた、クレジットカード領収書への署名を必要とすることなく少額をオフラインで支払うためのプリペイドカードおよび他のRFIDクレジットカードの使用を含むことができる。
【0281】
[0311]他の実施形態では、1つまたは複数のオンライン支払い方法、たとえばPayPal、銀行口座ダイレクトデビットシステム、およびバックエンドのペイバイフォンサーバコンピュータシステムとの通信などを介して認可支払いを行うことができ、料金をユーザの銀行口座、クレジットカードアカウント、または電話支払いアカウントから直接引き取ることができる。このようにして、ユーザは、非接触ICカードリーダユニットを介して非接触ICプリペイドカードをスワイプすること、または当技術分野で知られている一般に理解されるシステムによる遠隔制御可能なペイバイフォンユニットを介して携帯電話をかけることによって支払うことを含めて、複数の支払いオプションを有することができる。
【0282】
[0312]認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている実施形態(正の認可結果)では、この方法は、1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイス(または電子デバイスに関連付けられたデバイスレシーバ)を構成するステップをさらに含み、かつ/またはシステムはそのように構成される。これは、様々な周波数をデバイスへ提供すること、および/または所定のスケジュールに従って、デバイスへ誘導される指向性電磁エネルギービームの様々な周波数を切り換えることを含むことができる。
【0283】
[0313]関連する実施形態では、電磁エネルギービームは、デバイスへ誘導されず、またはデバイスへ部分的にのみ誘導され、代わりにエリア全体へ放送される。デバイスがワイアレス充電を受信する能力は、電子デバイスが充電のために十分な電力を受信することが有効になるように、ワイアレス充電システムおよび/または電子デバイスによって判定されるスケジュールに従って、様々な周波数を切り換えること、および/またはパケットスイッチングを利用することなどによって制御される。
【0284】
[0314]実施形態では、正の認可結果は、無許可デバイスの方向または位置に電磁エネルギービームを誘導することが回避される負の認可結果と比較すると、方法またはシステムが、1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つまたは複数に従って電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導するように構成されるステップを含む。その際、認可デバイスによって受信されるはずのエネルギーの少なくとも一部分が無許可デバイスによって受信されることが防止される。
【0285】
[0315]いくつかの実施形態では、状態の判定は、電子デバイスの1つまたは複数の物理特性および/または状態を判定することと、電子デバイスの物理特性および/もしくは状態のうちの少なくとも1つならびに/または1つもしくは複数の所定の基準に基づいて、1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導することとを含む。
【0286】
[0316]認可状態の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないいくつかの実施形態では、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/もしくは電子デバイスを構成するステップをさらに含み、かつ/またはシステムはそのように構成される。これは、ネットワーク接続を介して実現することができ、かつ/または電子デバイスへ誘導される電磁ビームに含むことができ、もしくは電子デバイスへ誘導される電磁ビームと一致することができる。
【0287】
[0317]同様に、負の認可状態が判定された場合、この方法は、物理空間内の無許可電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導するステップをさらに含み、またはシステムはそのように構成され、かつ/またはシステムは、電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを停止する。
【0288】
実施形態の一覧
[0318]本開示の実施形態は以下を含む。
E1.電源に結合された少なくとも1つのワイアレス基本充電器システム、および少なくとも1つの伝送アンテナと電子通信するシステムコントローラを備えるワイアレス充電システムであって、ワイアレス充電システムが、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達が、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含み、
各デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成される、ワイアレス充電システム。
【0289】
E2.デバイスレシーバが、切断可能なコネクタを介して電子デバイスに取外し可能に電気接続されるように構成される、実施形態E1に記載のワイアレス充電システム。
E3.システムコントローラが、物理空間内のデバイスレシーバの位置を更新し、物理空間内でデバイスレシーバが動くと、デバイスレシーバの位置を更新し、基本充電器システムの少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、デバイスレシーバの更新された位置へ誘導するように構成される、実施形態E1またはE2に記載のワイアレス充電システム。
【0290】
E4.ピアツーピア電力伝送をさらに含み、各デバイスレシーバが、レシーバコントローラと電子通信するトランスミッタおよび/またはトランシーバをさらに備え、第1のデバイスレシーバ、第2のデバイスレシーバ、または両方と電気通信する電子デバイスの状態に関係なく、第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されているエネルギーの少なくとも一部分を利用して、第1のデバイスレシーバからの少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、少なくとも1つの第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成され、第2のデバイスレシーバが、2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を、第2のデバイスレシーバの対応する中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、第2のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、対応する取り付けられた第2の電子デバイスへ誘導して、取り付けられた第2の電子デバイスに充電および/または給電するように構成される、実施形態E1からE3のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0291】
E5.指向性のワイアレス基本充電器システムからデバイスレシーバへの電力分配およびピアツーピア指向性ワイアレス電力分配を含むメッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワークを形成するように構成され、存在するデバイスレシーバおよびワイアレス基本充電器システムの各々が、メッシュネットワークのノードである、実施形態E1からE4のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0292】
E6.デバイスレシーバが、システムコントローラと双方向電子通信しており、システムコントローラが、デバイスレシーバおよび/またはデバイスレシーバと電気通信する電子デバイスの状態を判定するように構成される、実施形態E1からE5のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0293】
E7.双方向電子通信が、
ローカルエリアデータネットワーク、
アドホックデータネットワーク、
ワイドエリアデータネットワーク、
無線コンピュータネットワーク、
メッシュネットワーク、
有線コンピュータネットワーク、
インターネット、
無線データネットワーク、
セルラーデータネットワーク、
電子デバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーデータネットワーク、
ワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
アドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
メッシュアドホックワイアレス電力網ローカルエリアネットワーク、
またはこれらの組合せを含む、実施形態E1からE6のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0294】
E8.デバイスレシーバおよび/またはデバイスレシーバと電気通信する電子デバイスの判定された状態が認可状態を含み、1つまたは複数の認可基準に従って、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定することを含む、実施形態E1からE7のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0295】
E9.認可基準が、認可鍵、ルックアップテーブル、デバイスレシーバに固有の識別子、電子デバイスに固有の識別子、ユーザアカウント、サービスサブスクリプション、プリペイドサブスクリプション、ブロックチェーン許可、ブロックチェーン取引、またはこれらの組合せを含む、実施形態E1からE8のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0296】
E10.電子デバイスに、デバイスレシーバおよび/またはデバイスレシーバと電気通信する電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるようにさらに構成される、実施形態E1からE9のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0297】
E11.認可状態の判定の結果、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、エンドユーザが知覚できる指示により、エンドユーザがデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの認可状態を変更することが可能になるように構成される、実施形態E1からE10のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0298】
E12.エンドユーザがデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの認可状態を変更することが、金融取引を含む、実施形態E1からE11のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0299】
E13.エンドユーザがデバイスレシーバおよび/または電子デバイスの認可状態を変更することが、暗号通貨の金融取引、ブロックチェーンの金融取引、またはこれらの組合せを含む、実施形態E1からE12のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0300】
E14.認可状態の判定の結果、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていないとき、デバイスレシーバが、中間電気貯蔵デバイスがデバイスレシーバに電気接続する電子デバイスへ電力を誘導することを防止するように構成されるように構成される、実施形態E1からE13のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0301】
E15.認可状態の判定の結果、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されていると判定されたとき、デバイスレシーバが、1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを誘導して、電子デバイスに充電および/または給電するように構成される、実施形態E1からE14のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0302】
E16.構成基準が、
タイムスタンプ、
電子デバイスの充電レベル、
電子デバイスに特有の識別変数、
電子デバイスの電力要件、
所定の基準、
多重化基準、
またはこれらの組合せを含む、実施形態E1からE15のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0303】
E17.デバイスレシーバが、接続電子デバイスの充電レベルに少なくとも部分的に基づいて、ワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギー送達を要求するように構成される、実施形態E1からE16のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0304】
E18.システムコントローラおよび/またはワイアレス基本充電器システムならびに第1のデバイスレシーバが双方向電子通信しており、第1のデバイスレシーバおよび第2のデバイスレシーバが互いに双方向電子通信しており、ワイアレス基本充電器システムが、第1のデバイスレシーバを介して第2のデバイスレシーバと双方向電子通信しており、またはこれらの組合せであり、ワイアレス基本充電器システムが、1つまたは複数の所定の基準に基づいて、第2のデバイスレシーバと電気通信する第2の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するように構成され、
第1のデバイスレシーバは、認可状態の判定の結果、第1の電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、第1のデバイスレシーバが、
i)第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスが第1のデバイスレシーバと電気通信する第1の電子デバイスへ電力を誘導することを防止し、かつ/または
ii)第1のデバイスレシーバの中間電気貯蔵デバイスに貯蔵されている電気エネルギーの少なくとも一部分を利用して、少なくとも1つの2次指向性電磁エネルギービームを、第2のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように構成されるように構成される、実施形態E1からE17のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システム。
【0305】
E19.I)実施形態E1からE18のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システムを提供するステップと、
II)物理空間内のデバイスレシーバの位置を判定するステップと、
III)ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間に双方向電子通信を確立するステップと、
IV)1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するステップと、
V)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、または認可されていると判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
i.1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、デバイスレシーバを構成し、
ii.1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、
iii.デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、
iv.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するステップと、
VI)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
i.1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または
ii.1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを防止するように、充電システムを構成し、かつ/または
iii.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するステップとを含む方法。
【0306】
E20.I)ワイアレス充電システムを提供するステップであって、ワイアレス充電システムが、
電源に結合された少なくとも1つのワイアレス基本充電器システム、および少なくとも1つの伝送アンテナと電子通信するシステムコントローラを備え、ワイアレス充電システムが、物理空間内に位置する少なくとも1つのデバイスレシーバの位置を判定し、ワイアレスエネルギー送達を提供するように構成され、ワイアレスエネルギー送達が、少なくとも1つの伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、伝送アンテナから50cm以上の距離をあけたデバイスレシーバの位置へ誘導することを含み、
デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するように構成される、提供するステップと、
II)物理空間内のデバイスレシーバの位置を判定するステップと、
III)ワイアレス充電システムとデバイスレシーバとの間に双方向電子通信を確立するステップと、
IV)1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレスエネルギーを受信することが認可されているか否かを判定するステップと、
V)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、または認可されていると判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
v.1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを受信するように、デバイスレシーバを構成し、
vi.1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導し、
vii.デバイスレシーバが、指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、
viii.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電するステップと、
VI)ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、電子デバイスから要求を受信したとき、かつ/または電子デバイスに電気接続するデバイスレシーバから要求を受信したとき、
iv.1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または
v.1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置にある電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導することを防止するように、充電システムを構成し、かつ/または
vi.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成するステップとを含む方法。
【0307】
E21.ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されている、または認可されていると判定された、電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、
i.1つまたは複数の2次指向性電磁エネルギービームを、物理空間内のデバイスレシーバの判定された位置へ誘導するように、1つまたは複数の他のデバイスレシーバを構成し、
ii.デバイスレシーバが、2次指向性電磁エネルギービームのうちの1つまたは複数を受信し、電気エネルギーに変換し、電気エネルギーの少なくとも一部分を中間電気貯蔵デバイスに貯蔵し、
iii.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導して、接続電子デバイスに充電および/または給電し、
ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていない、または認可されていないと判定された、電子デバイスおよび/または電子デバイスに接続されたデバイスレシーバから要求を受信したとき、
iv.1つもしくは複数の構成基準に従って、1つもしくは複数の他のデバイスレシーバから1つもしくは複数の2次指向性電磁エネルギービームを受信することを防止するように、デバイスレシーバを構成し、かつ/または
v.中間電気貯蔵デバイスからの電気エネルギーを、デバイスレシーバに電気接続する接続電子デバイスへ誘導することを防止するように、デバイスレシーバを構成する、実施形態E19またはE20に記載の方法。
【0308】
E22.実施形態E1からE18のうちのいずれか1つに記載のワイアレス充電システムを提供するステップと、
物理空間内の電子デバイスの位置を判定するステップと、電子デバイスから要求を受信したとき、
1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導するステップと、
物理空間内で電子デバイスが動くと、物理空間内の電子デバイスの位置を更新し、1つまたは複数の伝送アンテナからの複数の指向性電磁エネルギービームのうちの少なくとも1つを、更新された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で再誘導するステップを含む方法。
【0309】
E23.1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内に位置する電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導するように構成された1つまたは複数の伝送アンテナを備える1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス充電システムを提供するステップであって、電子デバイスが、ワイアレス充電システムへ要求を発行するように適合され、電子デバイスのデバイスレシーバが、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービームを受信し、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合されている、提供するステップと、
物理空間内の電子デバイスの位置を判定するステップと、電子デバイスから要求を受信したとき、
1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導するステップと、
物理空間内で電子デバイスが動くと、物理空間内の電子デバイスの位置を更新し、1つまたは複数の伝送アンテナからの複数の指向性電磁エネルギービームのうちの少なくとも1つを、更新された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で再誘導するステップとを含む方法。
【0310】
E24.ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の双方向電子通信の一例を確立するステップをさらに含む、実施形態E22またはE23に記載の方法。
E25.ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の双方向電子通信が、
ローカルエリアネットワーク、アドホックネットワーク、ワイドエリアネットワーク、無線コンピュータネットワーク、有線コンピュータネットワーク、セルラーデータネットワーク、電子デバイスによって少なくとも部分的に提供されるセルラーデータネットワーク、またはこれらの組合せを介した直接的および/もしくは間接的電子通信を含む、実施形態E22からE24のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0311】
E25.電子デバイスの状態を判定するステップをさらに含む、実施形態E22からE24のうちのいずれか1つに記載の方法。
E26.電子デバイスの状態を判定するステップが、電子デバイスから要求を受信する前に、かつ/もしくはそれと同時に、電子デバイスから要求を受信した後に、物理空間内の電子デバイスの位置を判定する前に、かつ/もしくはそれと同時に、物理空間内の電子デバイスの位置を判定した後に、物理空間内の電子デバイスの位置を更新する前に、かつ/もしくはそれと同時に、物理空間内の電子デバイスの位置を更新した後に、電子デバイスから要求を受信する前に、かつ/もしくはそれと同時に、電子デバイスから要求を受信した後に、またはこれらの任意の組合せで行われる、実施形態E22からE25のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0312】
E27.状態を判定するステップが、認可状態の判定を含み、認可状態の判定が、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているか、それともワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないかを判定することを含む、実施形態E22からE26のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0313】
E28.認可基準が、認可鍵、ルックアップテーブル、電子デバイスに固有の識別子、有効なサービスサブスクリプションを含む電子デバイスの指示、有効なプリペイドサブスクリプションを含む電子デバイスの指示、またはこれらの組合せを含む、実施形態E27に記載の方法。
【0314】
E29.認可状態を判定するステップが、1つまたは複数の所定の基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているユーザアカウントに関連付けられているか否かを判定することを含む、実施形態E27またはE28に記載の方法。
【0315】
E30.電子デバイスに、電子デバイスの認可状態を示す電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるステップをさらに含む、実施形態E27からE29のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0316】
E31.認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、方法は、電子デバイスに、電子デバイスのエンドユーザが知覚できる指示を提示させるステップと、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されるように、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することを可能にするステップとをさらに含む、実施形態E27からE30のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0317】
E32.ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されるように、エンドユーザが電子デバイスの認可状態を変更することを可能にするステップが、資金の移動をもたらす金融取引の要求および検証を含む、実施形態E27からE31のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0318】
E33.認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているとき、この方法は、1つまたは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイスを構成するステップをさらに含む、実施形態E27からE32のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0319】
E34.1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つまたは複数に従って電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導するステップをさらに含む、実施形態E27からE33のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0320】
E35.構成基準が、タイムスタンプ、電子デバイスの充電レベル、電子デバイスに特有の識別変数、所定の基準、またはこれらの組合せを含む、実施形態E27からE34のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0321】
E36.状態を判定するステップが、電子デバイスの1つまたは複数の物理特性および/または状態を判定することと、電子デバイスの物理特性および/もしくは状態のうちの少なくとも1つならびに/または1つもしくは複数の所定の基準に基づいて、1つまたは複数の伝送アンテナからの1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置またはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量で誘導することとを含む、実施形態E27からE35のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0322】
E37.認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、この方法は、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/または電子デバイスを構成するステップをさらに含む、実施形態E27からE36のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0323】
E38.認可状態の判定の結果、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないとき、この方法は、物理空間内の電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導するステップ、かつ/または電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導しないステップをさらに含む、実施形態E27からE37のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0324】
E39.1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内に位置する電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導するように構成された1つまたは複数の伝送アンテナを備える1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス充電システムを提供するステップであって、電子デバイスが、ワイアレス充電システムへ要求を発行するように適合され、電子デバイスのデバイスレシーバが、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービームを受信し、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合されている、提供するステップと、物理空間内の電子デバイスの位置を判定するステップと、ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の電子通信の一例を確立するステップと、電子デバイスの状態を判定するステップであって、認可状態の判定を含み、認可状態の判定が、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているか否かを判定することを含む、判定するステップと、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された電子デバイスから要求を受信したとき、i)1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイスを構成し、かつ/またはii)1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置もしくはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つもしくは複数に従って電子デバイスに給電および/もしくは充電するのに十分な量で誘導するステップと、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないと判定したとき、i)ワイアレス充電システムからワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/もしくは電子デバイスを構成し、かつ/またはii)物理空間内の電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導し、かつ/または電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導しないステップとを含む方法。
【0325】
E40.1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内に位置する電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導するように構成された1つまたは複数の伝送アンテナを備える1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス充電システムを備えるシステムであって、電子デバイスが、ワイアレス充電システムへ要求を発行するように適合され、電子デバイスのデバイスレシーバが、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービームを受信し、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合され、
システムが、実施形態E19からE39のうちのいずれか1つに記載の方法によって構成される、システム。
【0326】
E41.1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内に位置する電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導するように構成された1つまたは複数の伝送アンテナを備える1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス充電システムを備えるシステムであって、電子デバイスが、ワイアレス充電システムへ要求を発行するように適合され、電子デバイスのデバイスレシーバが、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービームを受信し、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合され、
システムが、
物理空間内の電子デバイスの位置を判定し、
ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の電子通信の一例を確立し、
電子デバイスの状態を判定し、電子デバイスの状態を判定することが認可状態の判定を含み、認可状態の判定が、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているか否かを判定することを含み、
ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された電子デバイスから要求を受信したとき、
i.1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイスを構成し、かつ/または
ii.1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置もしくはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つもしくは複数に従って電子デバイスに給電および/もしくは充電するのに十分な量で誘導し、
電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないと判定したとき、
i.ワイアレス充電システムからワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/もしくは電子デバイスを構成し、かつ/または
ii.物理空間内の電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導し、かつ/または電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導しないように構成される、システム。
【0327】
E42.1つまたは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内に位置する電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導するように構成された1つまたは複数の伝送アンテナを備える1つまたは複数の基本充電器を備えるワイアレス充電システムを備えるシステムであって、電子デバイスが、ワイアレス充電システムへ要求を発行するように適合され、電子デバイスのデバイスレシーバが、ワイアレス充電システムによって提供された1つまたは複数の電磁エネルギービームを受信し、電子デバイスに給電および/または充電するのに十分な量の電気エネルギーに変換するように適合され、
システムが、
物理空間内の電子デバイスの位置を判定し、
ワイアレス充電システムと電子デバイスとの間の電子通信の一例を確立し、
電子デバイスの状態を判定し、電子デバイスの状態を判定することが認可状態の判定を含み、認可状態の判定が、1つまたは複数の所定の認可基準に基づいて、電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されているか否かを判定することを含み、
ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていると判定された電子デバイスから要求を受信したとき、
i.1つもしくは複数の構成基準に従って、ワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信するように、電子デバイスを構成し、かつ/または
ii.1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを、物理空間内の判定された位置もしくはその付近にある電子デバイスのデバイスレシーバへ、構成基準のうちの1つもしくは複数に従って電子デバイスに給電および/もしくは充電するのに十分な量で誘導し、
電子デバイスがワイアレス充電システムからのワイアレス充電を受信することが認可されていないと判定したとき、
i.ワイアレス充電システムからワイアレス充電を受信することを防止するように、デバイスレシーバおよび/もしくは電子デバイスを構成し、かつ/または
ii.物理空間内の電子デバイスのデバイスレシーバの判定された位置を回避するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の指向性電磁エネルギービームを誘導し、かつ/または電子デバイスのデバイスレシーバが1つもしくは複数の伝送アンテナからの電磁エネルギービームのうちの1つもしくは複数を受信することを少なくとも部分的に防止するように、1つもしくは複数の伝送アンテナからの1つもしくは複数の電磁エネルギービームを電子デバイスのデバイスレシーバへ誘導しないように構成される、システム。
【0328】
[0319]いくつかの例示的な実施形態のみについて、上記で詳細に説明したが、例示的な実施形態では、本発明から実質的に逸脱することなく多くの修正例が可能であることが、当業者には容易に理解されよう。したがって、すべてのそのような修正例は、以下の特許請求の範囲に定義される本開示の範囲に含まれることが意図される。特許請求の範囲において、ミーンズプラスファンクションの請求項は、記載の機能を実行すると本明細書に記載する構造を包含し、構造的均等物だけでなく同等の構造も包含することが意図される。したがって、くぎおよびねじは、くぎは木材部分をともに固定するために円筒形の表面を用いるのに対して、ねじは螺旋形の表面を用いるという点で、構造的均等物であるとは言えないかもしれないが、木材部分を締結するという環境では、くぎおよびねじは同等の構造であると言うことができる。特許請求の範囲において関連する機能とともに「手段(means for)」という語句が明示的に使用されない限り、本明細書の請求項のいずれかの限定のために米国特許法第112条第6項を行使しないことは本出願人の明白な意図である。
【符号の説明】
【0329】
100 ワイアレス充電システム
102 ピアツーピア電力分配ネットワークシステム
110 物理空間
112 携帯電話
114 照明デバイス
116 家庭用防犯システム
118 センサ
120 コンピュータ
122 タブレット
124 テレビジョン/ホームゲートウェイ
130A 電子デバイス
130B 電子デバイス
130C 電子デバイス
132A デバイスレシーバ
132B デバイスレシーバ
132C デバイスレシーバ
142 要求
170 データネットワーク
174 無線電子通信
176 有線電子通信
180 基本充電器
180A 基本充電器
180B 基本充電器
181 電気エネルギー源
182A 伝送アンテナ
182B 伝送アンテナ
190 電磁エネルギービーム
192 指向性ビーム
200 ピアツーピア電力分配ネットワークシステム
205 基本充電器
210 エネルギー源
220 WP/LAN
230 コントローラ
240 多方向アンテナ
250 電子デバイス
251 電池充電器
252 電源
253 電池
254 キャパシタ
256 コントローラ
257 電子デバイス
258 トランシーバ
259 補助多方向アンテナ
260 デバイスレシーバ
261 電池充電器
262 電源
263 電池
264 キャパシタ
266 コントローラ
267 電子デバイス
268 トランシーバ
269 補助多方向アンテナ
2000 システム
2010 電力生成源
2020 長距離伝送線
2030 中継塔
2050 WiGL基本充電器
2100 エネルギー源
2200 WP/LAN
2300 コントローラ
2400 多方向アンテナ
2500 移動ユニット
2520 電池充電器
2560 コントローラ
2580 デバイスレシーバ
2600 移動ユニット
2620 電池充電器
2660 コントローラ
2680 デバイスレシーバ
3000 システム
3100 AC電力
3200 コンバータ
3300 ベースバンドプロセッサ
3400 RFプロセッサ
3500 ビーム形成コントローラ
3600 多方向アンテナアレイ
3700 システムコントローラ
3800 LAN
3900 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
4000 多方向アンテナアレイ
4100 第1の指向性電磁エネルギービーム
4200 第2の指向性電磁エネルギービーム
4300 第3の指向性電磁エネルギービーム
4400 第4の指向性電磁エネルギービーム
4500 第5の指向性電磁エネルギービーム
4600 y軸
4700 z軸
4800 x軸
5000 壁掛け式の基本充電器システム
5100 ベースバンドプロセッサ
5200 プロセッサ
5300 コントローラ
5400 変調器
5500 ビーム制御部
5600 RFプロセッサ
5610 局部発振器
5620 バンドパスフィルタ
5630 移相器
5640 電力増幅器
5700 出力
6000 壁掛け式の基本充電器システム
6010 エネルギー検出器
6030 エネルギーハーベスタ
6100 ACDC電力コンバータ
6200 電気エネルギー
6300 システムコントローラ
6400 WP/LAN
6500 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
6600 RFプロセッサへの電力流
6700 制御信号
7000 システム
7100 アンテナ
7200 RFプロセッサ
7300 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
7400 ベースバンドプロセッサ
7500 コントローラ
7600 慣性測定ユニット
7700 WP/LAN
7800 伝送チャネル
7900 ベースバンド電池充電回路
7950 電池
8000 移動ユニットRF/BBプロセッサシステム
8100 低雑音増幅器
8200 局部発振器
8300 バンドパスフィルタ
8400 復調器
8500 プロセッサ
8600 全方向性アンテナ
8700 RF信号
9000 システム
9100 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
9200 コントローラ
9300 IMU
9400 LAN
9500 伝送チャネル
9600 ベースバンド電池充電回路
9700 電池
10100 電気レセプタクル
10200 据付け式の基本充電器
10300 基本充電器
12000 システム
12100 WiGL基本充電器
12200 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
12300 移動電子デバイス
12400 パケット
12420 パケット
12440 パケット
12460 パケット
12480 パケット
12490 パケット
13000 システム
13100 エネルギー
13300 ベースバンドプロセッサ
13400 無線周波(「RF」)プロセッサ
13500 ビーム形成制御部
13600 多方向アンテナアレイ
13700 システムコントローラ
13720 WiGLルーティングテーブル
13800 LAN
13900 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
14000 システム
14100 WiGLルーティングテーブル
14200 ルーティングエンジン
14300 エネルギー
14400 エネルギー
14500 システムコントローラ
14600 制御信号
14700 エネルギー節約モニタ
14800 LAN
14900 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
15100 アンテナ
15200 RFプロセッサ
15300 機械命令および/またはソフトウェアおよび/またはハードウェア
15400 ベースバンドプロセッサ
15500 コントローラ
15600 IMU
15800 伝送チャネル
15700 WP/LAN
15900 ベースバンド電池充電回路
15950 電池
16000 WiGL移動ユニットRFおよび/またはベースバンドプロセッサ
16100 アンテナ
16200 低雑音増幅器
16300 局部発振器
16400 バンドパスフィルタ
16500 復調器
16600 RF送信先計算デバイス
16700 エネルギー
17000 情報デバイス
17100 ネットワークインターフェース
17200 プロセッサ
17300 メモリ
17400 命令
17500 入出力(I/O)デバイス
17600 ユーザインターフェース