(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/847 20140101AFI20240605BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240605BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240605BHJP
A63F 13/814 20140101ALI20240605BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/69
A63F13/79
A63F13/814
(21)【出願番号】P 2020013031
(22)【出願日】2020-01-29
【審査請求日】2020-05-26
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100131680
【氏名又は名称】竹内 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100135666
【氏名又は名称】原 弘晃
(72)【発明者】
【氏名】三上 竜太
(72)【発明者】
【氏名】浦川 武士
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】古屋野 浩志
【審判官】有家 秀郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-213080(JP,A)
【文献】特開2018-134298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤーが参加可能な共同ゲームのためのプログラムであって、
前記共同ゲームに参加する複数のプレイヤーのそれぞれに対応するプレイヤーの選択に基づく第1パラメーターを取得する第1パラメーター取得部と、
前記複数のプレイヤーのそれぞれに対応する第1パラメーターに応じたデータに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、前記複数のプレイヤーのうちの処理対象のプレイヤーに報酬を付与するゲーム処理部としてコンピューターを機能させ、
各プレイヤーに対応する第1パラメーターに応じて各プレイヤーのゲームの難易度が変化し、
前記ゲーム処理部は、
前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと他のプレイヤーに対応する第1パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと前記他のプレイヤーに対応する第1パラメーターの違いに応じた前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターを求め、前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに付与する報酬を決定するプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム処理部は、
前記共同ゲームの結果として前記複数のプレイヤーに共通する共通ゲーム結果を演算し、
前記共通ゲーム結果に基づいて、前記処理対象のプレイヤーに付与する
特定報酬を決
定するプログラム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記共同ゲームのゲーム種別を取得するゲーム種別取得部としてコンピューターを更に機能させ、
前記ゲーム処理部は、
前記共同ゲームのゲーム種別と、前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに対応する第3パラメーターを更新するプログラム。
【請求項4】
複数のプレイヤーが参加可能な共同ゲームのための情報処理装置であって、
前記共同ゲームに参加する複数のプレイヤーのそれぞれに対応するプレイヤーの選択に基づく第1パラメーターを取得する第1パラメーター取得部と、
前記複数のプレイヤーのそれぞれに対応する第1パラメーターに応じたデータに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、前記複数のプレイヤーのうちの処理対象のプレイヤーに報酬を付与するゲーム処理部を含み、
各プレイヤーに対応する第1パラメーターに応じて各プレイヤーのゲームの難易度が変化し、
前記ゲーム処理部は、
前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと他のプレイヤーに対応する第1パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと前記他のプレイヤーに対応する第1パラメーターの違いに応じた前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターを求め、前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに付与する報酬を決定する情報処理装置。
【請求項5】
複数のプレイヤーが参加可能な共同ゲームのための情報処理装置の制御方法であって、
前記共同ゲームに参加する複数のプレイヤーのそれぞれに対応するプレイヤーの選択に基づく第1パラメーターを取得する第1パラメーター取得ステップと、
前記複数のプレイヤーのそれぞれに対応する第1パラメーターに応じたデータに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、前記複数のプレイヤーのうちの処理対象のプレイヤーに報酬を付与するゲーム処理ステップを含み、
各プレイヤーに対応する第1パラメーターに応じて各プレイヤーのゲームの難易度が変化し、
前記ゲーム処理ステップにおいて、
前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと他のプレイヤーに対応する第1パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに対応する第1パラメーターと前記他のプレイヤーに対応する第1パラメーターの違いに応じた前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターを求め、前記処理対象のプレイヤーに対応する第2パラメーターに基づいて、前記処理対象のプレイヤーに付与する報酬を決定する情報処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームのためのプログラム、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のプレイヤーによって共通にプレイされるゲームにおいて、複数のプレイヤーの間で難易度が異なるプレイが行われることを許容するプログラムが知られている。
【0003】
そしてこの種のプログラムには、複数のプレイヤーの間で難易度が異なる場合に、複数のプレイヤーの間の難易度の相違に基づいて、難易度の相違が低減されるようにしたものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、難易度の相違が低減されるようにするために、難易度を低下させるようにすると、技量が高いプレイヤーのゲームをプレイする意欲を低下させてしまうし、難易度を上昇させるようにすると、技量が低いプレイヤーのゲームをプレイする意欲を低下させてしまう。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のプレイヤーが参加可能な共同ゲームにおいて、ゲームモードが異なるプレイヤーの間の調整をすることができるプログラム、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、複数のプレイヤーIDが参加可能な共同ゲームのためのプログラムであって、前記共同ゲームに参加する各プレイヤーIDに対応するゲームモードを取得するゲームモード取得部と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、所定条件下で各プレイヤーIDに報酬を付与するゲーム処理部としてコンピューターを機能させ、前記ゲーム処理部は、前記共同ゲームに参加する第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、前記共同ゲームに参加する第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、前記第1のプレイヤーIDに付与する報酬を決定するプログラムに関するものである。
【0008】
本発明では、共同ゲームに参加する第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードだけでなく、共同ゲームに参加する第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードも、第1のプレイヤーIDに付与する報酬に影響があるようにすることができる。
【0009】
(2)また本発明は、前記ゲーム処理部は、前記共同ゲームの結果として前記第1のプレイヤーIDと前記第2のプレイヤーIDに共通する共通ゲーム結果を演算し、前記共通ゲーム結果と、前記第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、前記第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、前記第1のプレイヤーIDに付与する報酬を決定するようにしてもよい。
【0010】
このようにすれば、共同ゲームに参加する第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、共同ゲームに参加する第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードだけでなく、共通ゲーム結果も、第1のプレイヤーIDに付与する報酬に影響があるようにすることができる。
【0011】
(3)また本発明は、前記共同ゲームのゲーム種別を決定するゲーム種別取得部としてコンピューターを更に機能させ、前記ゲーム処理部は、前記共同ゲームのゲーム種別と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、各プレイヤーIDに対応するパラメーターを更新するようにしてもよい。
【0012】
このようにすれば、共同ゲームのゲーム種別と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに応じて、各プレイヤーIDに対応するパラメーターを変化させることができる。
【0013】
(4)また本発明は、複数のプレイヤーIDが参加可能な共同ゲームのための情報処理装置であって、前記共同ゲームに参加する各プレイヤーIDに対応するゲームモードを取得するゲームモード取得部と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、所定条件下で各プレイヤーIDに報酬を付与するゲーム処理部を含み、前記ゲーム処理部は、前記共同ゲームに参加する第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、前記共同ゲームに参加する第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、前記第1のプレイヤーIDに付与する報酬を決定する情報処理装置に関するものである。
【0014】
(5)また本発明は、複数のプレイヤーIDが参加可能な共同ゲームのための情報処理装置の制御方法であって、前記共同ゲームに参加する各プレイヤーIDに対応させてゲームモードを取得するゲームモード取得ステップと、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて実行される前記共同ゲームのための処理を行い、所定条件下で各プレイヤーIDに報酬を付与するゲーム処理ステップを含み、前記ゲーム処理ステップにおいて、前記共同ゲームに参加する第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、前記共同ゲームに参加する第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、前記第1のプレイヤーIDに付与する報酬を決定する情報処理装置の制御方法に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態の情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態のサーバー装置の機能を示す機能ブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態の端末装置の機能を示す機能ブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態の基準データと指示標識データを示す図である。
【
図7】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態の各種のデータの対応関係を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図14】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図15】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図16】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図17】本発明の実施形態の端末装置の表示領域に表示される画像を示す図である。
【
図18】本発明の実施形態のサーバー装置における処理を示すフローチャートである。
【
図19】本発明の実施形態のサーバー装置における処理を示すフローチャートである。
【
図20】本発明の実施形態のサーバー装置における処理を示すフローチャートである。
【
図21】本発明の実施形態のサーバー装置における処理を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態のサーバー装置における処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0017】
1.情報処理システムの構成
図1は、本実施形態の情報処理システム10の構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように情報処理システム10では、サーバー装置12(情報処理装置)と複数の端末装置14(情報処理装置)が、インターネット、携帯電話網、LAN、WANなどのネットワーク16により接続されており、いわゆるクライアント・サーバー方式の通信システムが構成されている。そして複数の端末装置14のそれぞれは、ネットワーク16を介してサーバー装置12と互いに通信を行って種々の情報を送受信したり、ネットワーク16およびサーバー装置12を介して他の端末装置14と互いに通信を行って種々の情報を送受信したりする。
【0018】
サーバー装置12は、CPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、ハードディスク等の外部記憶装置、キーボード等の入力装置、液晶ディスプレイ等の表示装置、通信装置等を備えている。そしてサーバー装置12では、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によって端末装置14からの情報を受信したり、端末装置14に情報を送信したりする。
【0019】
端末装置14は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、店舗や家庭に設置される据え置きゲーム機など種々の形態の情報処理装置とすることができ、これらもCPU等のプロセッサー、ROMやRAM等の主記憶装置、フラッシュメモリ、ハードディスク等の外部記憶装置、タッチパネルやキーボード、マイク等の入力装置、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置、スピーカー等の音出力装置、通信装置等を備えている。そして端末装置14でも、CPUが、主記憶装置に記憶されているプログラムや、外部記憶装置から主記憶装置にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行し、通信装置によってサーバー装置12からの情報を受信したり、サーバー装置12や他の端末装置14に情報を送信したりする。
【0020】
図2は、本実施形態のサーバー装置12の機能を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、本実施形態のサーバー装置12は、サーバー情報記憶媒体20、サーバー記憶部30、サーバー通信部36、サーバー情報処理部40を含む。なお、
図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0021】
サーバー情報記憶媒体20は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわちサーバー情報記憶媒体20には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0022】
サーバー記憶部30は、サーバー情報処理部40やサーバー通信部36のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細にはサーバー記憶部30は、サーバー情報記憶媒体20からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部32を含む。
【0023】
サーバー通信部36は、外部ネットワーク(例えば他のサーバー装置12や端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、DSP等)、または通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0024】
サーバー情報処理部40は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー記憶部30の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理などの各種処理を、主記憶部32をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。そしてサーバー情報処理部40は、サーバーゲーム処理部41、サーバー通信制御部42を含む。
【0025】
サーバーゲーム処理部41は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー情報処理部40で行われる種々の処理の結果や、主記憶部32に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、種々のゲーム処理を行う。詳細にはサーバーゲーム処理部41は、ゲーム処理として、例えばプレイヤーIDによってプレイヤーを管理する処理、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、複数のプレイヤー(プレイヤーID)をマッチングして1つのグループを形成する処理、1つのグループを形成する複数のプレイヤーを共同ゲームに参加させる処理、ゲームを進行させる処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム判定を行う処理、スタミナ、得点、ライフなどの各種のパラメーターを更新する処理、ゲーム結果を演算する処理、プレイヤーに付与する報酬を演算する処理、プレイヤーに報酬を付与する処理、およびゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0026】
具体的にはサーバーゲーム処理部41は、端末装置14において出力される楽曲の進行に合わせたプレイヤー入力を判定する音楽ゲームを実行するための種々の処理を行う。そしてサーバーゲーム処理部41は、1つの端末装置14のプレイヤーが単独でプレイするソロプレイの音楽ゲームと、複数の端末装置14のそれぞれのプレイヤーが共同でプレイする共同ゲームとしてマルチプレイの音楽ゲームを実行可能となっている。そしてサーバーゲーム処理部41は、ゲーム種別取得部43と、ゲームモード取得部44を含む。
【0027】
ゲーム種別取得部43は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー情報処理部40で行われる種々の処理の結果や、主記憶部32に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム内容が異なる複数種類のゲーム種別のうち、実行されるゲームのゲーム種別を取得する処理を行う。
【0028】
本実施形態では、複数種類のゲーム種別として、ソロプレイまたはマルチプレイの音楽ゲームにおいてプレイできる複数種類の楽曲が用意されている。そしてゲーム種別取得部43は、ソロプレイの音楽ゲームが実行される場合には、端末装置14においてプレイヤーが複数種類の楽曲から選択した楽曲を、ソロプレイの音楽ゲームの楽曲として取得し、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、複数種類の楽曲から抽選で決定した楽曲を、マルチプレイの音楽ゲームの楽曲として取得する。
【0029】
ゲームモード取得部44は、サーバー通信部36が受信した受信データや、サーバー情報処理部40で行われる種々の処理の結果や、主記憶部32に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、ゲーム内容が異なる複数種類のゲームモードのうち、各プレイヤーIDのゲームモードを取得する処理を行う。
【0030】
本実施形態では、複数種類のゲームモードとして、難易度が低い順にデビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度が用意されている。そしてゲームモード取得部44は、ソロプレイの音楽ゲームが実行される場合には、ソロプレイの音楽ゲームをプレイするプレイヤーのプレイヤーIDに対応する難易度を取得し、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームをプレイするグループのグループIDに対応する難易度、あるいはグループを形成する複数のプレイヤーの各プレイヤーIDに対応する難易度を取得する。すなわち本実施形態のマルチプレイの音楽ゲームでは、1つのグループの各プレイヤーIDに対応する難易度が異なるようにすることができる。
【0031】
そして、サーバーゲーム処理部41は、実行されるゲームのゲーム種別と、各プレイヤーIDのゲームモードに基づいて、各プレイヤーが音楽ゲームをプレイするために必要なパラメーターである各プレイヤーIDのスタミナを更新する処理を行う。
【0032】
本実施形態では、ソロプレイの音楽ゲームが実行される場合には、ソロプレイの音楽ゲームの楽曲と、ソロプレイの音楽ゲームをプレイするプレイヤーのプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、そのプレイヤーIDに対応する消費スタミナを演算し、そのプレイヤーIDに対応するスタミナから消費スタミナを減算する。また、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームの楽曲と、マルチプレイの音楽ゲームをプレイするグループを形成する各プレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、各プレイヤーIDの消費スタミナを演算し、各プレイヤーIDに対応するスタミナから各プレイヤーIDに対応する消費スタミナを減算する。
【0033】
そして、ソロプレイあるいはマルチプレイの音楽ゲームのゲーム種別と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、ゲーム内容が異なる複数種類のゲームデータのうち、各プレイヤーIDに対応するゲームデータが決定される。そして、各プレイヤーIDに対応するゲームデータは、各プレイヤーIDの端末装置14に送信される。
【0034】
本実施形態では、複数種類のゲームデータとして、音楽ゲームにおけるプレイヤー入力を判定するための基準データ(各プレイヤーIDに対応するゲーム判定を行うためのデータ)が、楽曲ごとにそして難易度ごとに用意されている。そして、ソロプレイの音楽ゲームが実行される場合には、ソロプレイの音楽ゲームの楽曲と、ソロプレイの音楽ゲームをプレイするプレイヤーのプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、そのプレイヤーIDに対応する基準データが決定され、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームの楽曲と、マルチプレイの音楽ゲームをプレイするグループの各プレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、各プレイヤーIDに対応する基準データが決定される。
【0035】
そして、サーバーゲーム処理部41は、ソロプレイの音楽ゲームが実行される場合には、ソロプレイの音楽ゲームをプレイするプレイヤーの端末装置14から、音楽ゲームにおけるプレイヤー入力の判定結果を、そのプレイヤーIDの判定結果として取得し、そのプレイヤーIDの判定結果に基づいて、そのプレイヤーIDに対応する得点を増加させたり、ライフを減少させたりする処理を行う。また、サーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームをプレイするグループを形成する各プレイヤーの端末装置14から、音楽ゲームにおけるプレイヤー入力の判定結果を、各プレイヤーIDの判定結果として取得し、各プレイヤーIDの判定結果に基づいて、各プレイヤーIDに対応する得点を増加させたり、ライフを減少させたりする処理を行う。
【0036】
そしてサーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームをプレイするグループの第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、第1のプレイヤーIDに付与する第1報酬を決定する処理を行う。
【0037】
本実施形態では、5人のプレイヤーにより1つのグループが形成され、サーバーゲーム処理部41は、第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第1のプレイヤーIDに対応する第1報酬を決定し、第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第2のプレイヤーIDに対応する第1報酬を決定し、・・・(中略)・・・第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第5のプレイヤーIDに対応する第1報酬を決定し、というように、グループを形成する全てのプレイヤーの各プレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、各プレイヤーIDに対応する第1報酬を決定する。
【0038】
またサーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームが実行される場合には、マルチプレイの音楽ゲームの結果として、第1のプレイヤーIDと第2のプレイヤーIDに共通する共通ゲーム結果を演算し、共通ゲーム結果と、第1のプレイヤーIDに対応するゲームモードと、第2のプレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、第1のプレイヤーIDに付与する第2報酬を決定する。
【0039】
本実施形態では、サーバーゲーム処理部41は、第1のプレイヤーIDが獲得した得点~第5のプレイヤーIDが獲得した得点の合計得点と、第1のプレイヤーIDが獲得した得点と、第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第1のプレイヤーIDに対応する第2報酬を決定し、合計得点と、第2のプレイヤーIDが獲得した得点と、第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第2のプレイヤーIDに対応する第2報酬を決定し、・・・(中略)・・・合計得点と、第5のプレイヤーIDが獲得した得点と、第1のプレイヤーIDに対応する難易度~第5のプレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、第5のプレイヤーIDに対応する第2報酬を決定し、というように、グループを形成する全てのプレイヤーの各プレイヤーIDが獲得した得点の合計得点と、各プレイヤーIDが獲得した得点と、グループを形成する全てのプレイヤーの各プレイヤーIDに対応する難易度に基づいて、各プレイヤーIDに対応する第2報酬を決定する。
【0040】
また本実施形態では、サーバーゲーム処理部41は、第1のプレイヤーIDが獲得した得点~第5のプレイヤーIDが獲得した得点の合計得点に基づいて、第1のプレイヤーID~第5のプレイヤーIDのそれぞれに共通に付与する第3報酬を決定する。すなわちサーバーゲーム処理部41は、グループを形成する全てのプレイヤーの各プレイヤーIDが獲得した得点に基づいて、各プレイヤーIDに対応する第3報酬を決定する。
【0041】
サーバー通信制御部42は、サーバー通信部36に他のサーバー装置12あるいは端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信するための処理を行う。例えばサーバー通信制御部42は、各端末装置14において取得された各種のプレイヤー入力を各端末装置14から受信したり、各端末装置14における各種の処理の結果を各端末装置14から受信したり、他の端末装置14に関する情報や、サーバーゲーム処理部41における各種の処理の結果を各端末装置14に送信したりするための処理を行う。
【0042】
またサーバー通信制御部42は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する対戦相手のプレイヤーまたはCPUプレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させる処理に必要な情報や、複数の端末装置14において共通のゲームを実行するための処理に必要な情報などをサーバー通信部36に送受信させる。またサーバー通信制御部42は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報などもサーバー通信部36に送受信させる。
【0043】
図3は、本実施形態の端末装置14の機能を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態の端末装置14は、プレイヤー入力検出部50、表示部52、音出力部54、端末情報記憶媒体56、端末記憶部60、端末通信部66、端末情報処理部100を含む。なお、
図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0044】
プレイヤー入力検出部50は、プレイヤーによる端末装置14に対する入力をプレイヤー入力として検出するためのものであり、その機能は、タッチセンサー、スイッチ、光学センサー、マイクなどにより実現できる。
【0045】
表示部52は、表示画面に画像を表示するものであり、その機能は、液晶ディスプレイ有機ELディスプレイなどにより実現できる。
【0046】
音出力部54は、音を出力するものであり、その機能は、スピーカー、ヘッドフォンなどにより実現できる。
【0047】
端末情報記憶媒体56は、端末情報処理部100や端末通信部66が各種の処理を行うためのプログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスク(DVD、BD)などにより実現できる。すなわち端末情報記憶媒体56には、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピューターに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
【0048】
端末記憶部60は、端末情報処理部100や端末通信部66のワーク領域となるものであり、その機能はRAM(メインメモリ)や、VRAM(ビデオメモリ)などにより実現できる。詳細には端末記憶部60は、端末情報記憶媒体56からプログラムやデータが読み込まれる主記憶部62と、表示部52に表示させる画像が描画される描画バッファ64を含む。
【0049】
端末通信部66は、外部ネットワーク(例えばサーバー装置12や他の端末装置14)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサーまたは通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0050】
なお本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバー装置12からネットワーク16および端末通信部66を介して端末装置14の端末情報記憶媒体56(あるいは主記憶部62)にダウンロードするようにしてもよく、このようなサーバー装置12の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
【0051】
端末情報処理部100は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末記憶部60の各種プログラムやデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理などの各種処理を、主記憶部62をワーク領域として行うものであり、その機能は、各種プロセッサー(CPU(メインプロセッサー)、GPU(描画プロセッサー)、DSP等)、ASICなどのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0052】
そして端末情報処理部100は、プレイヤー入力取得部101、端末ゲーム処理部102、表示制御部104、画像生成部108、音生成部110、端末通信制御部112を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0053】
プレイヤー入力取得部101は、プレイヤー入力検出部50が検出したプレイヤー入力や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、プレイヤーの入力を状況に応じた種類の入力として取得する。例えば、ボタンなどのGUIが表示されている状態でGUIがタップされると、表示されているGUIの種類に応じた入力として取得する。
【0054】
端末ゲーム処理部102は、プレイヤー入力取得部101が取得したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、種々のゲーム処理を行う。詳細には端末ゲーム処理部102は、ゲーム処理として、例えばゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲーム機能のうち選択されたゲーム機能を実行する処理、自端末のプレイヤー(プレイヤーID)を他端末のプレイヤー(他のプレイヤーID)とマッチングさせて共同ゲームに参加させるための処理、ゲームを進行させる処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム判定を行う処理、スタミナ、得点、ライフなどの各種のパラメーターを更新する処理、ゲーム結果を演算する処理、プレイヤーに付与する報酬を演算する処理、プレイヤーに報酬を付与する処理、およびゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う。
【0055】
具体的には端末ゲーム処理部102は、ソロプレイあるいはマルチプレイの音楽ゲームを実行するための種々の処理を行う。特に本実施形態では、端末ゲーム処理部102は、サーバー装置12から受信した自端末のプレイヤーIDに対応する基準データに基づいて、音楽ゲームにおけるプレイヤー入力を判定し、判定した結果をサーバー装置12に送信する処理を行う。
【0056】
表示制御部104は、表示部52に表示される画像の表示制御を行う。詳細には、プレイヤー入力取得部101が取得したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、種々のオブジェクトやプリレンダリング画像(ムービー画像)の表示内容、表示態様、表示タイミングなどの表示制御を行う。
【0057】
本実施形態では、キャラクターを表示するためのキャラクターオブジェクトや、建物、道具、乗り物、地形などのキャラクター以外の物を表示するための非キャラクターオブジェクトや、背景を表示するための背景オブジェクトや、エフェクトを表示するためのエフェクトオブジェクトや、ボタンなどのGUI(Graphic User Interface)を表示するためのGUIオブジェクトなどの種々のオブジェクトのオブジェクトデータや、種々のプリレンダリング画像の画像データが端末情報記憶媒体56に記憶されている。そして表示制御部104は、実行中のゲーム機能の種類や、ゲームの進行状況などに応じて、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータやプリレンダリング画像の画像データに基づいて、オブジェクトやプリレンダリング画像の表示制御を行う。
【0058】
詳細には表示制御部104は、主記憶部62に読み込まれたオブジェクトデータに基づいて、オブジェクトを表すポリゴン、自由曲面、二次元画像などのプリミティブで構成されるオブジェクトを、オブジェクト空間に配置したり、移動あるいは動作させたりする処理を行う。具体的には表示制御部104は、プレイヤー入力取得部101が取得したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレーム(例えば1/30秒)ごとに、オブジェクト空間におけるオブジェクトの位置や向き(回転角度)を決定し、決定した位置に決定された向きでオブジェクトを配置したり、オブジェクトを構成する複数のパーツのそれぞれを動作させたりする。
【0059】
画像生成部108は、プレイヤー入力取得部101が取得したプレイヤー入力や、端末通信部66が受信した受信データや、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果、特に表示制御部104で行われる種々の処理の結果や、主記憶部62に読み込まれたプログラムやデータなどに基づいて、1フレームごとに描画バッファ64にゲーム画像を描画する処理を行うことにより、各種のオブジェクトや、各種のプリレンダリング画像が表示されるゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像を表示部52に出力してゲーム画像を表示させる。
【0060】
音生成部110は、端末情報処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、または音声などのゲーム音を生成し、音出力部54に出力する。
【0061】
端末通信制御部112は、端末通信部66にサーバー装置12あるいは他の端末装置14と通信を行わせ、種々の情報を送受信させるための処理を行う。例えば端末通信制御部112は、他の端末装置14に関する情報や、サーバーゲーム処理部41における各種の処理の結果をサーバー装置12から受信したり、その端末装置14に関する情報や、プレイヤー入力取得部101が取得したプレイヤー入力や、端末情報処理部100における各種の処理の結果をサーバー装置12に送信したりするための処理を行う。
【0062】
また端末通信制御部112は、プレイヤーを情報処理システム10に新規登録する処理に必要な情報や、プレイヤーを情報処理システム10にログインさせる処理に必要な情報や、ログインさせたプレイヤーと協力あるいは対戦する相手プレイヤーを設定する処理に必要な情報や、複数の端末装置14を同期させる処理に必要な情報や、複数の端末装置14において共通のゲームを実行するための処理に必要な情報などを端末通信部66に送受信させる。また端末通信制御部112は、情報の宛先を示す宛先情報や、情報の送信元を示す送信元情報や、情報を生成した情報処理システム10を識別する識別情報なども端末通信部66に送受信させる。
【0063】
なお、端末装置14の端末情報記憶媒体56の機能の全部または一部、端末記憶部60の機能の全部または一部、端末ゲーム処理部102の機能の全部または一部、表示制御部104の機能の全部または一部、あるいは画像生成部108の機能の一部を、サーバー装置12が備えるようにしてもよいし、サーバー装置12のサーバー情報記憶媒体20の機能の全部または一部、サーバー記憶部30の機能の全部または一部、サーバーゲーム処理部41の機能の全部または一部を、端末装置14が備えるようにしてもよい。
【0064】
2.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について、端末装置14としてスマートフォンを用いる場合に、本実施形態のゲームプログラムをスマートフォンのゲームアプリケーションに適用した例を挙げて詳細に説明する。
【0065】
図4は、本実施形態のゲームプログラムによりスマートフォンのタッチパネルディスプレイの表示領域200に表示されるゲーム画像の例を示す図である。本実施形態では、6種類のゲーム機能のうち、ライブ機能を選択するプレイヤー入力が行われると、
図4に示すように、まずはライブ機能のうち、ソロプレイの音楽ゲームでプレイする楽曲を複数の楽曲(楽曲ID)から選択するための楽曲選択画像202が表示される。本実施形態の楽曲選択画像202では、表示領域200の上部に、プレイヤーのレベル、スタミナ、経験値、ゲーム内通貨などの各種のパラメーターを示すパラメーター表示204が表示され、表示領域200の下部に、6種類のゲーム機能のうち、実行するゲーム機能を選択するための6つの機能ボタン206が表示される。
【0066】
そして楽曲選択画像202では、表示領域200の中央部に、現在選択中の楽曲の情報を示す選択中楽曲表示208が表示され、選択中楽曲表示208には、選択中の楽曲の曲名と、選択中の楽曲で音楽ゲームをプレイするために必要な消費スタミナを示す消費スタミナ表示210と、選択中の楽曲で音楽ゲームをプレイする際の難易度を選択するための難易度ボタン212が表示される。
【0067】
本実施形態の選択中楽曲表示208では、難易度が低い順にデビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度に対応する5つの難易度ボタン212が表示される。そして、タップされた難易度ボタン212に対応する難易度が、選択中の難易度として設定される。ここで本実施形態では、選択中の難易度が高くなるにつれ、消費スタミナの量が多くなるようになっており、選択中楽曲表示208では、選択中の難易度に対応する消費スタミナが、消費スタミナ表示210に表示される。
【0068】
なお本実施形態では、プレイヤーのレベルに応じて、選択できる難易度が異なるようになっており、
図4の例では、プレイヤーのレベルが低いため、マスターを選択するための難易度ボタン212およびマスター+を選択するための難易度ボタン212がグレーに着色され、マスターまたはマスター+を選択する入力が受け付けられないようになっている。
【0069】
また楽曲選択画像202では、選択中楽曲表示208の上方と下方に、選択可能な他の楽曲の曲名を示す他楽曲表示214が表示される。そして、選択中楽曲表示208あるいは他楽曲表示214が表示されている領域が上方または下方にフリックあるいはスワイプされると、選択中の楽曲が次々に変化して、選択中楽曲表示208において表示される楽曲の情報が次々に変化する。また、他楽曲表示214がタップされても、選択中の楽曲がタップされた他楽曲表示214の楽曲に変化して、選択中楽曲表示208において表示される楽曲の情報が変化する。
【0070】
これにより楽曲選択画像202では、プレイヤーが複数の楽曲から今回の音楽ゲームの楽曲を選択するとともに、選択中の楽曲で音楽ゲームをプレイする際の難易度を選択することができるようになっている。
【0071】
そして、選択中楽曲表示208の右方に表示される決定ボタン216がタップされると、選択中の楽曲が、今回の音楽ゲームの楽曲として決定され、選択中の難易度が、今回の音楽ゲームの難易度として決定される。そして、プレイヤーのスタミナから、選択中楽曲表示208に表示されている消費スタミナ、すなわち決定された楽曲と難易度に対応する消費スタミナが減算される。
【0072】
すると、
図5に示すように、表示領域200に、ソロプレイの音楽ゲームをプレイするための音楽ゲーム画像218が表示される。本実施形態のソロプレイの音楽ゲーム画像218では、表示領域200の左上部に、今回の音楽ゲームにおけるプレイヤーの残りのライフを表示するライフ表示220が表示され、表示領域200の右上部に、今回の音楽ゲームにおいてプレイヤーが獲得した得点を表示する得点表示222が表示される。そして、表示領域200の下部に、プレイヤーがタップやスワイプなどのタッチ入力を行うための5つの基準標識224が表示される。
【0073】
そして音楽ゲームが開始されると、決定された楽曲の音がスマートフォンのスピーカーから出力されるとともに、楽曲の進行に合わせて、複数の指示標識226が表示領域200の上部から5つの基準標識224のいずれかに向かって移動する画像が表示される。また、図示しないが、基準標識224と指示標識226の背後には、楽曲の進行に合わせて、プレイヤーが所持する5人のキャラクターに対応するキャラクターオブジェクトが、踊りながら歌う画像が表示される。
【0074】
ここで
図5の例では、左から1番目の基準標識224に向かって移動する指示標識226として、1つの基準標識224に対するタップを指示する第1態様の指示標識226が表示されている。また、左から3番目の基準標識224と左から4番目の基準標識224に向かって移動する指示標識226として、2つの基準標識224を始点と終点とするスワイプを指示する第2態様の指示標識226が表示されている。また、
図5では図示しないが、2つの基準標識224に向かって移動する指示標識226として、2つの基準標識224への同時タップを指示する第3態様の指示標識226が表示されることもある。このように本実施形態では、基準標識224に対して行うべきタッチ入力の態様が異なる複数種類の指示標識226が表示される。
【0075】
そして
図5の例では、左から5番目の基準標識224の中心と第1態様の指示標識226の中心が一致するタイミングにおいて、左から5番目の基準標識224がタップされることにより、左から5番目の基準標識224の周囲にエフェクトが表示され、スピーカーから効果音が出力されるとともに、得点表示222に得点が加算され、「Perfect!」とプレイヤーを評価する画像が表示されている。
【0076】
詳細には本実施形態では、
図6に示すように、サーバー情報記憶媒体20に、複数の楽曲のそれぞれについて、5段階の難易度のそれぞれに対応させて、プレイヤーの基準標識224に対するタッチ入力を判定するための基準データ(ゲームデータ)と、複数の指示標識226を表示させるための指示標識データが格納されている。
【0077】
ここで各基準データは、タッチ入力を行うべき複数の基準期間と、各基準期間においてタッチ入力を行うべき基準標識224と、各基準標識224に対して行うべきタッチ入力の態様が対応づけられたデータとなっている。また各指示標識データは、各基準期間において行うべきタッチ入力の態様を指示する指示標識226が、各基準期間においてタッチ入力を行うべき基準標識224を通過するように複数の指示標識226を表示させるデータとなっている。そして本実施形態では、音楽ゲームが開始される際に、決定された楽曲の楽曲データとともに、決定された楽曲と難易度に対応する基準データと指示標識データが、サーバー情報記憶媒体20から端末情報記憶媒体56にダウンロードされる。
【0078】
そして、決定された楽曲の楽曲データの再生が開始されるとともに、決定された楽曲と難易度に対応する指示標識データも同期するように再生が開始されることにより、指示標識226によって、タッチ入力を行うべきタイミングと、タッチ入力を行うべき基準標識224と、タッチ入力の態様がプレイヤーに指示される。
【0079】
そして、決定された楽曲と難易度に対応する基準データに基づいて、いずれかの基準期間が到来したことが検知されると、その基準期間において、その基準期間に対応する基準標識224に対して、その基準期間に対応する態様でタッチ入力が行われたか否か、すなわち正しい入力が行われたか否かが判定される(ゲーム判定)。そして、その基準期間において、正しい入力が行われたと判定された場合には、得点表示222に得点(判定結果)が加算され、正しい入力が行われないと判定された場合には得点表示222に得点が加算されない。
【0080】
具体的には本実施形態では、基準標識224の上端に指示標識226の下端が接するタイミングが基準期間の始点として設定され、基準標識224の中心と指示標識226の中心が一致するタイミングが基準期間の中央値として設定され、基準標識224の下端に指示標識226の上端が接するタイミングが基準期間の終点として設定されている。
【0081】
そして、基準期間のうち中央値から-0.1秒~+0.1秒の間の第1期間において、正しい入力が行われたと判定された場合には、最も高い得点が加算されるとともに、「Perfect!」とプレイヤーを評価する画像が表示される。また、基準期間のうち中央値から-0.2秒~-0.1秒の間と+0.1秒~+0.2秒の間の第2期間において、正しい入力が行われたと判定された場合には、2番目に高い得点が加算されるとともに、「Great!」とプレイヤーを評価する画像が表示される。また、基準期間のうち中央値から-0.3秒~-0.2秒の間と+0.2秒~+0.3秒の間の第3期間において、正しい入力が行われたと判定された場合には、3番目に高い得点が加算されるとともに、「Nice!」とプレイヤーを評価する画像が表示される。一方、基準期間において、正しい入力が行われないと判定された場合には、得点が加算されずに、「Miss!」とプレイヤーを評価する画像が表示される。
【0082】
そして本実施形態では、第1期間において正しい入力が行われたとの判定、または第2期間において正しい入力が行われたとの判定が連続して行われるごとに、コンボ数に1が加算され、コンボ数が増加するにつれて、高い得点が得点表示222に更に加算される。ただし、第3期間において正しい入力が行われたとの判定、または基準期間において正しい入力が行われないとの判定が行われると、コンボ数が0にリセットされる。そして
図5に示すように、音楽ゲーム画像218では、表示領域200の右上部に、コンボ数を示す自端末コンボ表示228が表示される。
【0083】
また本実施形態では、基準期間において正しい入力が行われないとの判定が行われると、ライフ表示220の残りのライフが減少するように表示される。そして、残りのライフが0にならずに楽曲データが最後まで再生されて今回の音楽ゲームが終了すると、今回の音楽ゲームにおいてプレイヤーが獲得した得点や、今回の音楽ゲームをプレイするために要した消費スタミナなどに基づいて、プレイヤーに付与する報酬が決定される。本実施形態では、経験値、ゲーム内通貨などの各種のパラメーターや、キャラクターや通常アイテムなどが、プレイヤーに付与される報酬として決定される。
【0084】
そして、図示しないが、表示領域200において、プレイヤーに付与される報酬が表示されると、
図4で示した楽曲選択画像202が表示され、次回のソロプレイの音楽ゲームの楽曲および難易度の選択が受け付けられる。
【0085】
一方、楽曲データが最後まで再生される前に残りのライフが0になると、楽曲データの再生が途中で終了されて、今回の音楽ゲームが終了する。そしてこの場合には、プレイヤーに付与する報酬が決定されず、音楽ゲームの結果も表示されずに、
図4で示した楽曲選択画像202が表示される。
【0086】
ここで本実施形態では、楽曲が同一であっても難易度が高いほど、基準データでは、基準期間の数が多く設定され、指示標識データでは、指示標識226の数が多く設定されている。また、楽曲が同一であっても難易度が高いほど、基準データでは、スワイプや同時タップに対応する基準期間の数が多く設定され、指示標識データでは、第2態様の指示標識226や第3態様の指示標識226の数が多く設定されている。そして、第1態様の指示標識226よりも、第2態様の指示標識226や第3態様の指示標識226の方が、正しい入力を行うことが難しいため、得点が高く設定されている。
【0087】
従って本実施形態の音楽ゲームでは、楽曲が同一であっても難易度が高いほど、プレイヤーの技量が高く正しい入力を行うことができれば高い得点を獲得できるが、プレイヤーの技量が低く正しい入力を行うことができなければ高い得点を獲得できず、場合によってはライフが0になり報酬を獲得できないこともあるようになっている。すなわち本実施形態の音楽ゲームでは、プレイヤーが自らの技量に合った難易度を選択することにより、技量に合った得点を獲得したり報酬を獲得したりすることができるようになっている。
【0088】
また本実施形態のライブ機能では、5つの端末装置14のそれぞれでゲームをプレイする5人のプレイヤーを、サーバー装置12においてマッチングさせて1つのグループを形成し、各端末装置14においてマルチプレイの音楽ゲームをプレイすることができるようになっている。
【0089】
詳細には、
図4に示した楽曲選択画像202において、表示領域200の左下部に表示されるライブパーティーボタン230がタップされると、
図7に示すように、表示領域200に、マルチプレイの音楽ゲームを開始するためのマルチプレイ開始画像232が表示される。本実施形態のマルチプレイ開始画像232では、表示領域200の右下部に、マッチングルームを作成せずに他のプレイヤーとマッチングするためのライブ会場ボタン234と、マッチングルームを作成して他のプレイヤーとマッチングするためのルーム作成ボタン236と、他のプレイヤーが作成したマッチングルームに入室して他のプレイヤーとマッチングするためのルーム入室ボタン238が表示されている。
【0090】
そして、ライブ会場ボタン234がタップされると、
図8に示すように、表示領域200に、マルチプレイの音楽ゲームをプレイする際の難易度を選択するための第1難易度選択画像240が表示される。本実施形態の第1難易度選択画像240では、
図4で示した楽曲選択画像202と同様に、デビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度に対応する5つの難易度ボタン212が表示される。そして、タップされた難易度ボタン212に対応する難易度が、選択中の難易度として設定される。
【0091】
そして本実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームでも、選択中の難易度が高くなるにつれ、1回の音楽ゲームに必要な消費スタミナの量が多くなるようになっており、第1難易度選択画像240でも、選択中の難易度に対応する消費スタミナが、消費スタミナ表示210に表示される。なお第1難易度選択画像240では、プレイヤーのレベルに関わらず、いずれの難易度でも選択できるようになっている。
【0092】
そして本実施形態では、難易度が異なるプレイヤー同士であってもグループを形成し、マルチプレイの音楽ゲームをプレイすることができるようになっており、第1難易度選択画像240では、難易度ボタン212の下方に、異なる難易度のマッチングを許可するか否かを選択するためのチェックボックス242が表示される。そして、第1難易度選択画像240では、初期状態ではチェックボックス242にチェックが表示されていないが、チェックが表示されていない状態でチェックボックス242をタップするとチェックが表示され、チェックが表示されている状態でチェックボックス242をタップするとチェックが消去される。
【0093】
そして、第1難易度選択画像240の下部に表示される決定ボタン244がタップされると、選択中の難易度が、自端末における今回の音楽ゲームの難易度として決定される。また本実施形態では、決定ボタン244がタップされた際に、チェックボックス242にチェックが表示されている場合には、異なる難易度のマッチングを許可することが決定される。一方、決定ボタン244がタップされた際に、チェックボックス242にチェックが表示されていない場合には、異なる難易度のマッチングを許可しないことが決定される。
【0094】
すると、端末装置14からサーバー装置12に、マッチング処理を行うことを要求するマッチング要求と、決定された難易度と、異なる難易度のマッチングの可否を特定する特定情報が送信される。するとマッチング処理が開始され、サーバー装置12において、まずはマッチング要求を送信した端末装置14のプレイヤーが待機状態に設定され、上述した特定情報に基づいて、待機状態のプレイヤーの難易度および異なる難易度のマッチング可否が設定される。詳細には、特定情報に異なる難易度のマッチングを許可する許可情報が含まれている場合には、待機状態のプレイヤーが待機状態かつ許可状態に設定され、特定情報に異なる難易度のマッチングを許可しない不許可情報が含まれている場合には、待機状態のプレイヤーが待機状態かつ不許可状態に設定される。
【0095】
そしてマッチング処理では、許可状態のプレイヤーについては、待機状態の他のプレイヤーの中に、許可状態のプレイヤーが存在する場合に、許可状態のプレイヤー同士がマッチング状態に設定され、不許可状態のプレイヤーについては、待機状態の他のプレイヤーの中に、同一の難易度のプレイヤーが存在する場合に、同一の難易度のプレイヤー同士がマッチング状態に設定される。そして、マッチング状態のプレイヤーが5人に達すると、マッチング状態の5人のプレイヤーにより1つのグループが形成され、グループIDが決定される。そして、マッチング状態の5人のプレイヤーが待機状態から準備中状態に設定される。
【0096】
すると、準備中状態のプレイヤーの端末装置14では、
図9に示すように、表示領域200に、5人のプレイヤーを確認するためのメンバー確認画像246が表示される。本実施形態のメンバー確認画像246では、表示領域200の左上部に、自端末のプレイヤーの難易度を示すプレイヤー難易度表示248が表示され、プレイヤー難易度表示248の右方に、自動的に決定されたグループの名前が表示される。そして、表示領域200の中央部には、5人のプレイヤーのそれぞれに対応する5つのメンバー表示250が表示される。そして、各メンバー表示250には、各端末装置14のプレイヤーが所持するキャラクターから1人ずつ選択された選択キャラクターに対応するキャラクター画像、難易度、プレイヤーの名前、レベルが表示される。
【0097】
図9の例は、プレイヤーAの端末装置14の表示領域200において表示されているメンバー確認画像246であるため、プレイヤーAの難易度であるデビューに対応するプレイヤー難易度表示248が表示されている。そして
図9の例では、各プレイヤーが許可状態のプレイヤーであるため、各プレイヤーに対応するメンバー表示250に表示されている難易度が異なっている。なお図示しないが、不許可状態の5人のプレイヤーがマッチング状態に設定されてグループが形成された場合には、各プレイヤーに対応するメンバー表示250に表示される難易度が同一となる。
【0098】
そして、メンバー確認画像246では、表示領域200の右下部に、準備完了ボタン252が表示され、準備完了ボタン252がタップされると、準備完了ボタン252がタップされた端末装置14のプレイヤーが、準備中状態から準備完了状態に設定される。そして、5人のプレイヤーの全員が準備完了状態に設定されると、各プレイヤーのスタミナから、各プレイヤーの難易度に対応する消費スタミナが減算され、マルチプレイの音楽ゲーム(共同ゲーム)が開始される。
【0099】
ここで、マルチプレイの音楽ゲームの楽曲(共同ゲームのゲームID)は、プレイヤーが選択することができず、複数の楽曲から抽選で決定された楽曲が、今回のマルチプレイの音楽ゲームの楽曲として決定される。そして、マルチプレイの音楽ゲームが開始される際には、決定された楽曲の楽曲データとともに、抽選で決定された楽曲と、各プレイヤーが選択した難易度に対応する基準データと指示標識データが、グループに属する5人のプレイヤーのそれぞれの端末装置14の端末情報記憶媒体56にダウンロードされる。すなわち、各端末装置14には、同一の楽曲データがダウンロードされるが、各端末装置14のプレイヤーが選択した難易度に対応する基準データと指示標識データがダウンロードされる。
【0100】
そして、マルチプレイの音楽ゲームでも、ソロプレイの音楽ゲームと同様に、基準データと指示標識データに基づいて、音楽ゲームが実行される。本実施形態では、サーバー装置12から各端末装置14にマルチプレイの音楽ゲームの開始指示が同時に送信され、各端末装置14では、開始指示を受信したことに基づいて、各端末装置14の通信環境や端末環境に応じたタイミングで、各端末装置14で共通の楽曲データの再生が開始されるとともに、各端末装置14のプレイヤーが選択した難易度に対応する指示標識データも同期するように再生が開始される。
【0101】
そして、各端末装置14では、各端末装置14のプレイヤーが選択した難易度に対応する基準データに基づいて、いずれかの基準期間が到来したことが検知されると、その基準期間において、その基準期間に対応する基準標識224に対して、その基準期間に対応する態様でタッチ入力が行われたか否か、すなわち正しい入力が行われたか否かが判定される。そして、その基準期間において、正しい入力が行われたと判定された場合には、得点表示222に得点が加算され、正しい入力が行われないと判定された場合には得点表示222に得点が加算されない。
【0102】
具体的には、
図10に示すように、マルチプレイの音楽ゲーム画像では、
図5で示したソロプレイの音楽ゲーム画像と同様に、ライフ表示220、得点表示222、5つの基準標識224、複数の指示標識226、自端末コンボ表示228が表示される。ここで、
図10の例では、左から2番目の基準標識224と左から4番目の基準標識224に向かって移動する指示標識226として、2つの基準標識224への同時タップを指示する第3態様の指示標識226が表示されている。また、図示しないが、基準標識224と指示標識226の背後には、楽曲の進行に合わせて、5人のキャラクターオブジェクトが踊りながら歌う画像が表示されるが、マルチプレイの音楽ゲーム画像では、5人のキャラクターオブジェクトのそれぞれは、各端末装置14の選択キャラクターに対応するキャラクターオブジェクトとなっている。
【0103】
そして、マルチプレイの音楽ゲーム画像では、ソロプレイの音楽ゲーム画像とは異なり、表示領域200の左端部に、他の端末装置14の選択キャラクターに対応するキャラクター画像が表示されるとともに、各キャラクター画像の上部には、他の端末装置14のコンボ数を示す他端末コンボ表示254が表示されている。詳細には本実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームが実行されている場合には、各端末装置14において更新されているコンボ数が、所定条件下でサーバー装置12を介して他の端末装置14に送信されることにより、各端末装置14において自端末のコンボ数と他端末のコンボ数が更新される。
【0104】
また、マルチプレイの音楽ゲームでは、楽曲データが最後まで再生される前に残りのライフが0になっても、楽曲の再生が途中で終了されることなく、音楽ゲームが終了されない。そして、楽曲データが最後まで再生されて今回のマルチプレイの音楽ゲームが終了すると、今回の音楽ゲームにおいて各プレイヤーが獲得した得点や、今回の音楽ゲームをプレイするために要した消費スタミナなどに基づいて、各プレイヤーに付与する報酬が決定される。
【0105】
詳細には、マルチプレイの音楽ゲームでは、ソロプレイの音楽ゲームとは異なり、今回の音楽ゲームにおいて各プレイヤーが獲得した得点の合計である合計得点(共通ゲーム結果)が求められ、合計得点に基づいて、プレイヤーに共通に付与される共通報酬(第3報酬)が決定される。本実施形態では、経験値、ゲーム内通貨などの各種のパラメーターや、キャラクターや通常アイテムなどが、共通報酬として決定される。ただし、残りのライフが0になったプレイヤーについては、共通報酬が他のプレイヤーと共通にはならず、共通報酬が付与されない場合もあるようになっている。
【0106】
また、合計得点に対する各プレイヤーが獲得した得点の割合に基づいて、プレイヤーに個別に付与される個別報酬(第2報酬)が決定される。本実施形態では、ソロプレイの音楽ゲームの報酬や、マルチプレイの音楽ゲームの共通報酬としては付与されない特殊アイテムが、個別報酬として抽選により決定される。そして本実施形態では、抽選により個別報酬が付与されない場合もあるようになっている。
【0107】
そして本実施形態では、
図7で示したマルチプレイ開始画像232では、表示領域200の左下部に、プレイヤーが所持する特殊アイテムの数を示す特殊アイテム数表示256が表示される。そして、特殊アイテム数表示256の下方に表示されている交換所ボタン258がタップされると、図示しないが、特殊アイテムをレアリティが高いキャラクターと交換することができる交換所画像が表示されるようになっている。
【0108】
こうして本実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームをプレイすると、特殊アイテムが個別報酬として付与されることがあるようにして、マルチプレイの音楽ゲームに対するプレイヤーの意欲を高めるようにしている。
【0109】
しかしマルチプレイの音楽ゲームでは、上述したように、合計得点に基づいて各プレイヤーに共通報酬あるいは個別報酬が付与されるため、異なる難易度のプレイヤーでグループが形成された場合に、高い難易度のプレイヤーと低い難易度のプレイヤーが存在すると、低い難易度のプレイヤーが存在しない場合よりも合計得点が低下してしまい、高い難易度のプレイヤーが獲得できる共通報酬あるいは個別報酬の価値や量が低下してしまうことがある。
【0110】
そこで本実施形態では、異なる難易度のプレイヤーでグループが形成された場合には、各プレイヤーの難易度の違いに基づいて、難易度が相対的に高いプレイヤーに相対的に多くの追加報酬(第1報酬)が付与されるようにしている。本実施形態では、個別報酬として付与されることがある特殊アイテムが、追加報酬として決定される。ただし、残りのライフが0になったプレイヤーについては、追加報酬が付与されない場合もあるようになっている。
【0111】
詳細には本実施形態では、
図11(A)に示すように、5段階の難易度のそれぞれの難易度値として、デビューに対応する10、レギュラーに対応する20、プロに対応する30、マスターに対応する40、マスター+に対応する50が定められている。そして、マルチプレイの音楽ゲームの開始条件が成立すると、
図11(B)に示すように、各プレイヤーの難易度値と5人の難易度値の平均値の差が、各プレイヤーの難易度差分値として求められる。
【0112】
そして、サーバー情報記憶媒体20には、
図11(C)に示すように、各プレイヤーの難易度と難易度差分値と追加報酬数の関係が定められた追加報酬数テーブルが格納されており、マルチプレイの音楽ゲームの終了条件が成立すると、各プレイヤーの難易度と難易度差分値に基づいて、追加報酬数テーブルを参照して、各プレイヤーの追加報酬数が求められる。
【0113】
例えば、プレイヤーAの難易度がレギュラーであり、プレイヤーB~プレイヤーEの4人のプレイヤーの難易度がデビューである場合には、プレイヤーAの難易度差分値は、20-(60/5)=8であるため、IDが6の追加報酬数である50が、プレイヤーAの追加報酬数として求められる。一方、プレイヤーB~プレイヤーEのそれぞれの難易度差分値は、10-(60/5)=-2であるため0に変換され、IDが1の追加報酬数である5が、プレイヤーB~プレイヤーEのそれぞれの追加報酬数として求められる。
【0114】
なお本実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームの開始条件が成立すると、各プレイヤーの難易度差分値が求められ、マルチプレイの音楽ゲームの終了条件が成立すると、各プレイヤーの追加報酬数が求められるようにしている。これにより本実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームが途中で終了するなど何らかのトラブルが発生した場合にも関わらず、誤って追加報酬が付与されてしまうことがないようにしている。
【0115】
また本実施形態では、上述した個別報酬は、合計得点に対する各プレイヤーが獲得した得点の割合に加え、各プレイヤーの難易度と難易度差分値に基づいて、プレイヤーに個別に付与される個別報酬が決定される。
【0116】
そして本実施形態では、
図12に示すように、表示領域200において、5人のプレイヤーのそれぞれが獲得した得点と報酬が表示される結果表示画像260が表示される。本実施形態の結果表示画像260では、
図9で示したメンバー確認画像246と同様に、プレイヤー難易度表示248、グループの名前、5人のプレイヤーのそれぞれに対応する5つのメンバー表示262が表示されるが、結果表示画像260のメンバー表示262には、各プレイヤーのレベルに代えて、各プレイヤーの得点と特殊アイテムの獲得数を示す獲得数表示264が表示される。
【0117】
すなわち本実施形態では、個別報酬として付与された特殊アイテムの数と追加報酬として付与された特殊アイテムの数の合計が、特殊アイテムの獲得数表示264として表示される。また、結果表示画像260では、表示領域200の右上部に、各プレイヤーの得点の合計を示す合計得点表示266と、各プレイヤーが獲得した特殊アイテムの獲得数の合計を示す合計獲得数表示268が表示される。
【0118】
こうして本実施形態では、異なる難易度のプレイヤーでグループが形成された場合には、難易度が相対的に低いプレイヤーよりも、難易度が相対的に高いプレイヤーの方が、多くの追加報酬が付与されるようにして、異なる難易度のプレイヤーでグループが形成されるマルチプレイの音楽ゲームに対するプレイヤーの意欲を高めるようにしている。
【0119】
また本実施形態では、
図7で示したマルチプレイ開始画像232において表示されるルーム作成ボタン236がタップされると、
図13に示すように、表示領域200に、作成するマッチングルームの難易度を選択するための第2難易度選択画像270が表示される。本実施形態の第2難易度選択画像270では、
図8で示した第1難易度選択画像240と同様に、デビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度に対応する5つの難易度ボタン212が表示される。そして、タップされた難易度ボタン212に対応する難易度が、選択中の難易度として設定される。
【0120】
そして本実施形態では、マッチングルームを作成する場合であっても、選択中の難易度が高くなるにつれ、1回の音楽ゲームに必要な消費スタミナの量が多くなるようになっており、第2難易度選択画像270でも、選択中の難易度に対応する消費スタミナが、消費スタミナ表示210に表示される。なお第2難易度選択画像270でも、プレイヤーのレベルに関わらず、いずれの難易度でも選択できるようになっている。
【0121】
そして本実施形態では、マッチングルームを作成する場合であっても、難易度が異なるプレイヤー同士でグループを形成し、マルチプレイの音楽ゲームをプレイすることができるようになっており、第2難易度選択画像270でも、難易度ボタン212の下方に、異なる難易度のマッチングを許可するか否かを選択するためのチェックボックス242が表示される。
【0122】
そして、第2難易度選択画像270の下部に表示される決定ボタン272がタップされると、選択中の難易度が、マッチングルームの難易度およびホストプレイヤーの難易度として決定される。また、決定ボタン272がタップされた際に、チェックボックス242にチェックが表示されている場合には、マッチングルームにおいて異なる難易度のマッチングを許可することが決定される。一方、決定ボタン272がタップされた際に、チェックボックス242にチェックが表示されていない場合には、マッチングルームにおいて異なる難易度のマッチングを許可しないことが決定される。
【0123】
すると、端末装置14からサーバー装置12に、ルーム作成処理を行うことを要求するルーム作成要求と、決定された難易度と、異なる難易度のマッチングの可否を特定する特定情報が送信される。するとルーム作成処理が開始され、まずはサーバー装置12においてルームID(グループID)が設定され、ルーム作成要求を送信した端末装置14のプレイヤーがホストプレイヤーに設定され、上述した特定情報に基づいて、ホストプレイヤーの難易度、マッチングルームの難易度および異なる難易度のマッチング可否が設定される。
【0124】
すると
図14に示すように、表示領域200に、各端末装置14の選択キャラクターに対応するキャラクターオブジェクトが配置可能なルーム画像274が表示され、まずはホストプレイヤーの選択キャラクターに対応するキャラクターオブジェクトが配置される。そしてルーム画像274において配置されたキャラクターオブジェクトは、プレイヤーの操作によらずに歩いたり話したりするなど、様々な動作を行うように自動的に制御される。そしてルーム画像274では、表示領域200の左上部に、マッチングルームのルームIDを示すルームID表示276が表示され、ルームID表示276の下方には、マッチングルームの難易度を示すルーム難易度表示278が表示される。
【0125】
またルーム画像274では、ホストプレイヤーの端末装置14のみにおいて、表示領域200の右端部に、マッチングルームの設定変更を行うためのルーム設定ボタン280と、マッチングルームを解散するためのルーム解散ボタン282が表示される。そして、ルーム設定ボタン280がタップされると、
図15に示すように、表示領域200に、マッチングルームの難易度を選択するための第3難易度選択画像284が表示される。本実施形態の第3難易度選択画像284では、
図8で示した第1難易度選択画像240と同様の、デビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度に対応する5つの難易度ボタン212に加えて、全ての難易度に対応する全難易度ボタン286が表示される。そして、タップされた難易度ボタン212に対応する難易度が、選択中の難易度として設定されるが、全難易度ボタン286がタップされると、異なる難易度のマッチングを許可することが選択される。
【0126】
そして第3難易度選択画像284でも、選択中の難易度に対応する消費スタミナが、消費スタミナ表示210に表示される。なお第3難易度選択画像284でも、プレイヤーのレベルに関わらず、いずれの難易度でも選択できるようになっている。
【0127】
そして、第3難易度選択画像284の下部に表示される決定ボタン288がタップされると、選択中の難易度が、マッチングルームの難易度として決定される。また、決定ボタン288がタップされた際に、異なる難易度のマッチングを許可することが選択されている場合には、異なる難易度のマッチングを許可することが決定される。一方、決定ボタン288がタップされた際に、異なる難易度のマッチングを許可することが選択されていない場合には、異なる難易度のマッチングを許可しないことが決定される。すると
図14に示すように、表示領域200に、再びルーム画像274が表示される。
【0128】
また本実施形態では、
図7で示したマルチプレイ開始画像232において表示されるルーム入室ボタン238がタップされると、
図16に示すように、表示領域200に、入室するマッチングルームを選択するためのルーム入室画像290が表示される。本実施形態のルーム入室画像290では、ルームIDにより検索されたマッチングルームまたはランダムに検索されたマッチングルームに対応するルーム選択画像292が表示される。
【0129】
そして、各ルーム選択画像292には、マッチングルームを作成したホストプレイヤーの選択キャラクターに対応するキャラクター画像、プレイヤーの名前、マッチングルームに入室しているプレイヤーの数、レベル、マッチングルームの難易度、入室ボタン294が表示される。そして、入室ボタン294がタップされると、端末装置14からサーバー装置12に、ルーム入室処理を行うことを要求するルーム入室要求が送信される。するとルーム入室処理が開始され、まずはサーバー装置12において、ルーム入室要求を送信した端末装置14のプレイヤーが、入室ボタン294に対応するマッチングルームのゲストプレイヤーに設定され、すなわち、ホストプレイヤーとマッチング状態に設定され、入室したマッチングルームの難易度が、ゲストプレイヤーの難易度として設定される。
【0130】
すると
図14に示すように、表示領域200に、ルーム画像274が表示され、ゲストプレイヤーの選択キャラクターに対応するキャラクターオブジェクトが配置される。そしてルーム画像274では、表示領域200の左端部に、ゲストプレイヤーの選択キャラクターに対応するキャラクター画像が表示されるとともに、各キャラクター画像の上部には、ゲストプレイヤーの難易度が示されるゲストプレイヤー難易度表示296が表示される。そしてルーム難易度表示278の右方には、自端末のプレイヤーの難易度変更を行うための難易度変更ボタン298が表示される。
【0131】
そして、難易度変更ボタン298がタップされると、
図17に示すように、表示領域200に、自端末のプレイヤーの難易度を選択するための第4難易度選択画像300が表示される。本実施形態の第4難易度選択画像300では、
図8で示した第1難易度選択画像240と同様に、デビュー、レギュラー、プロ、マスター、マスター+の5段階の難易度に対応する5つの難易度ボタン212が表示される。そして、タップされた難易度ボタン212に対応する難易度が、選択中の難易度として設定される。しかし、第4難易度選択画像300では、異なる難易度のマッチングを許可するか否かを選択するためのチェックボックス242や全難易度ボタン286は表示されない。
【0132】
そして第4難易度選択画像300でも、選択中の難易度に対応する消費スタミナが、消費スタミナ表示210に表示される。なお第4難易度選択画像300でも、プレイヤーのレベルに関わらず、いずれの難易度でも選択できるようになっている。そして、第4難易度選択画像300の下部に表示される決定ボタン302がタップされると、選択中の難易度が、自端末のプレイヤーの難易度として決定される。すると
図14に示すように、表示領域200に、再びルーム画像274が表示される。
【0133】
そしてルーム画像274では、表示領域200の右下部に、ライブ開始ボタン304が表示されるが、マッチングルームに1人のホストプレイヤーと4人のゲストプレイヤーが設定されるまでは、すなわち5人のプレイヤーがマッチング状態に設定されていない場合には、ライブ開始ボタン304がグレーに着色され、ライブ開始ボタン304をタップする入力が受け付けられないようになっている。そして、5人のプレイヤーがマッチング状態に設定されている場合には、ライブ開始ボタン304がピンク色に着色され、ライブ開始ボタン304をタップする入力が受け付けられるようになっている。
【0134】
そして、ピンク色に着色されたライブ開始ボタン304がタップされると、各プレイヤーのスタミナから、各プレイヤーの難易度に対応する消費スタミナが減算され、マルチプレイの音楽ゲームが開始される。
【0135】
このように本実施形態では、マッチングルームにおいてマッチング処理が行われる場合には、ホストプレイヤーは、マッチングルームの難易度、自端末のプレイヤーの難易度、マッチングルームにおける異なる難易度のマッチング可否を変更することができ、ゲストプレイヤーは、自端末のプレイヤーの難易度を変更することができるようになっている。
【0136】
以下では、本実施形態のサーバー装置12で行われる処理の流れを、
図18~
図22のフローチャートを用いて説明する。
【0137】
まず
図18に示すマッチング処理では、サーバーゲーム処理部41は、マッチング要求と、決定された難易度および異なる難易度のマッチングの可否を特定する特定情報を受信すると(ステップS100でY)、マッチング要求を送信した端末装置14のプレイヤーIDを待機状態に設定し(ステップS102)、特定情報に基づいて待機状態のプレイヤーIDの難易度および異なる難易度のマッチング可否を設定する(ステップS104)。そして、待機状態に設定したプレイヤーIDが許可状態のプレイヤーIDである場合であって(ステップS106でY)、待機状態の他のプレイヤーIDの中に許可状態のプレイヤーIDが存在する場合に(ステップS108でY)、サーバーゲーム処理部41は、許可状態のプレイヤーID同士をマッチング状態に設定する(ステップS110)。
【0138】
そして、待機状態の他のプレイヤーIDの中に許可状態のプレイヤーIDが存在しない場合(ステップS108でN)、またはマッチング状態のプレイヤーIDが5人に達しない場合には(ステップS112でN)、待機状態に設定してから60秒が経過するか、待機状態に設定したプレイヤーIDから取消要求を受信すると(ステップS114でY)、サーバーゲーム処理部41は、待機状態を解除して(ステップS116)、マッチング処理を終了する。
【0139】
そして、待機状態に設定してから60秒が経過せず、待機状態に設定したプレイヤーIDから取消要求を受信しない場合には(ステップS114でN)、サーバーゲーム処理部41は、ステップS108に戻る。そして、マッチング状態のプレイヤーIDが5人に達した場合には(ステップS112でY)、サーバーゲーム処理部41は、マッチング状態の5人のプレイヤーIDを待機状態から準備中状態に設定して(ステップS118)、マッチング処理を終了する。
【0140】
一方、待機状態に設定したプレイヤーIDが不許可状態のプレイヤーIDである場合であって(ステップS106でN)、待機状態の他のプレイヤーIDの中に同一の難易度のプレイヤーIDが存在する場合に(ステップS120でY)、サーバーゲーム処理部41は、同一の難易度のプレイヤーID同士をマッチング状態に設定する(ステップS122)。
【0141】
そして、待機状態の他のプレイヤーIDの中に同一の難易度のプレイヤーIDが存在しない場合(ステップS120でN)、またはマッチング状態のプレイヤーIDが5人に達しない場合には(ステップS124でN)、待機状態に設定してから60秒が経過するか、待機状態に設定したプレイヤーIDから取消要求を受信すると(ステップS126でY)、サーバーゲーム処理部41は、待機状態を解除して(ステップS128)、マッチング処理を終了する。
【0142】
そして、待機状態に設定してから60秒が経過せず、待機状態に設定したプレイヤーIDから取消要求を受信しない場合には(ステップS126でN)、サーバーゲーム処理部41は、ステップS120に戻る。そして、マッチング状態のプレイヤーIDが5人に達した場合には(ステップS124でY)、サーバーゲーム処理部41は、マッチング状態の5人のプレイヤーIDを待機状態から準備中状態に設定して(ステップS130)、マッチング処理を終了する。
【0143】
また
図19に示すルーム作成処理では、サーバーゲーム処理部41は、ルーム作成要求と、決定された難易度および異なる難易度のマッチングの可否を特定する特定情報を受信すると(ステップS140でY)、ルームIDを設定し(ステップS142)、ルーム作成要求を送信した端末装置14のプレイヤーIDをホストプレイヤーに設定する(ステップS144)。すると、サーバーゲーム処理部41は、特定情報に基づいて、ホストプレイヤーの難易度、ルームの難易度および異なる難易度のマッチング可否を設定する(ステップS146)。
【0144】
また
図20に示すルーム入室処理では、サーバーゲーム処理部41は、ルーム入室要求を受信すると(ステップS160でY)、ルーム入室要求を送信した端末装置14のプレイヤーIDをゲストプレイヤーとして設定し(ステップS162)、マッチングルームの難易度をゲストプレイヤーの難易度として設定する(ステップS164)。
【0145】
また
図21に示すマルチプレイの音楽ゲーム開始時処理では、サーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームを開始するための条件が成立した場合に(ステップS180)、プレイヤーIDのスタミナからプレイヤーIDの難易度に応じたスタミナを減算し(ステップS182)、各プレイヤーIDの難易度差分値を、各プレイヤーIDの難易度値-(5人の難易度値の合計/5)により求める(ステップS184)。すると、サーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームを開始する(ステップS186)。
【0146】
また
図22に示すマルチプレイの音楽ゲーム終了時処理では、サーバーゲーム処理部41は、マルチプレイの音楽ゲームが終了すると(ステップS200でY)、合計得点に基づいて、各プレイヤーIDの共通報酬を決定し(ステップS202)、各プレイヤーIDのパラメーターに基づいて、各プレイヤーIDの個別報酬を決定し(ステップS204)、各プレイヤーIDの難易度と難易度差分値に基づいて、各プレイヤーIDの追加報酬を決定する(ステップS206)。すると、サーバーゲーム処理部41は、サーバー情報記憶媒体20において各プレイヤーIDに報酬を対応づけることにより各プレイヤーIDに報酬を付与する(ステップS208)。
【0147】
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0148】
まず、上記実施形態では、難易度が高いほど、基準データでは、基準期間の数が多く、スワイプや同時タップに対応する基準期間の数も多く設定され、指示標識データでは、指示標識226の数が多く、第2態様の指示標識226や第3態様の指示標識226の数も多く設定されている例を挙げて説明したが、難易度が高いほど、基準データでは、基準期間が短くなるようにしたり、第1期間が短くなるようにしたり、指示標識データでは、指示標識226の移動速度が速くなったり、指示標識226の移動経路が斜めになったり交差するなど変化したり、指示標識226が小さくなったり、複数の指示標識226の配列がタッチ入力をしにくい配列になったりするようにしてもよい。
【0149】
また上記実施形態では、プレイヤーの難易度は、プレイヤーが選択できる例を挙げて説明したが、予め定められた順序で設定されるようにしてもよいし、プレイヤーのパラメーターに応じて設定されるようにしてもよいし、抽選で設定されるようにしてもよい。また上記実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームでは、複数の楽曲から抽選で決定された楽曲が、今回のマルチプレイの音楽ゲームの楽曲として決定される例を挙げて説明したが、ホストプレイヤーやレベルが最も高いプレイヤーなど特定のプレイヤーが選択した楽曲が、今回のマルチプレイの音楽ゲームの楽曲として決定されるようにしてもよい。
【0150】
また上記実施形態では、
図6で示したように、サーバー情報記憶媒体20に、複数の楽曲および複数の難易度のそれぞれに対応する基準データと指示標識データが格納されており、音楽ゲームが開始される際に、決定された楽曲の楽曲データとともに、決定された楽曲と難易度に対応する基準データと指示標識データが、サーバー情報記憶媒体20から端末情報記憶媒体56にダウンロードされる例を挙げて説明したが、
図6で示した複数の楽曲および複数の難易度のそれぞれに対応する基準データと指示標識データを、サーバー情報記憶媒体20から端末情報記憶媒体56に予めダウンロードしておき、音楽ゲームが開始される際に、各端末装置14において、音楽ゲームのゲーム種別と、プレイヤーが選択したゲームモードに基づいて、基準データと指示標識データが決定されるようにしてもよい。
【0151】
また上記実施形態では、マッチング処理が行われる場合には、
図12で示したメンバー確認画像246において、5人のプレイヤーの全員が準備完了状態に設定されると、各プレイヤーのスタミナから、各プレイヤーの難易度に対応する消費スタミナが減算され、マルチプレイの音楽ゲームが開始される例を挙げて説明したが、
図8で示した第1難易度選択画像240の下部に表示される決定ボタン244がタップされると、マッチング要求を送信したプレイヤーのスタミナから、難易度に対応する消費スタミナが減算され、マッチング処理が開始されるようにしてもよい。この場合には、マッチング処理が解除されてマルチプレイの音楽ゲームが開始されなかった場合には、減算されたスタミナがプレイヤーに返還されるようにしてもよい。
【0152】
また上記実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームでは、合計得点に基づいて、プレイヤーに共通報酬が付与される例を挙げて説明したが、各プレイヤーの得点に基づいて報酬が付与されるようにしてもよいし、共通報酬が付与されずに、個別報酬あるいは追加報酬が付与されるようにしてもよい。
【0153】
また上記実施形態では、個別報酬と追加報酬が求められる例を挙げて説明したが、追加報酬を求めずに、各プレイヤーの難易度と難易度差分値に基づいて、難易度が相対的に高いプレイヤーに相対的に多くの個別報酬(第1報酬)が付与されるようにしてもよい。
【0154】
また上記実施形態では、難易度差分値は、マイナスの値になる場合には0に変換される例を挙げて説明したが、
図11(C)で示した追加報酬数テーブルにおいて難易度差分値がマイナスである場合の追加報酬数を設定しておき、難易度差分値がマイナスの値になる場合であっても0に変換されずに、マイナスの値の難易度差分値に対応する追加報酬数が求められるようにしてもよい。また上記実施形態では、追加報酬数がプラスの値である例を挙げて説明したが、追加報酬数が0あるいはマイナスの値となることがあるようにしてもよい。
【0155】
また上記実施形態では、マルチプレイの音楽ゲームの開始条件が成立すると、各プレイヤーの難易度差分値が求められ、マルチプレイの音楽ゲームの終了条件が成立すると、各プレイヤーの追加報酬数が求められる例を挙げて説明したが、マルチプレイの音楽ゲームの開始条件が成立すると、各プレイヤーの難易度差分値が求められ、各プレイヤーの追加報酬数が求められるようにしてもよいし、マルチプレイの音楽ゲームの終了条件が成立すると、各プレイヤーの難易度差分値が求められ、各プレイヤーの追加報酬数が求められるようにしてもよい。
【0156】
また上記実施形態では、各プレイヤーの難易度値と5人の難易度値の平均値の差が、各プレイヤーの難易度差分値として求められる例を挙げて説明したが、各プレイヤーの難易度に応じた各プレイヤーの難易度の偏差に基づいて、各プレイヤーの難易度差分値が設けられるようにしてもよい。
【0157】
また、共通報酬、個別報酬あるいは追加報酬は、上述した要素に加えてあるいは代えて、各プレイヤーの経験値やアピール値など、各プレイヤーに対応する各種のパラメーターに基づいて、決定されるようにしてもよい。
【0158】
また上記実施形態では、個別報酬として付与された特殊アイテムの数と追加報酬として付与された特殊アイテムの数の合計が特殊アイテムの獲得数として表示される例を挙げて説明したが、個別報酬として付与された特殊アイテムの数と追加報酬として付与された特殊アイテムの数が個別に表示されるようにしてもよい。
【0159】
また上記実施形態では、共同ゲームとして、マルチプレイの音楽ゲームが実行される例を挙げて説明したが、共同ゲームとして、複数のプレイヤーに対応する複数のキャラクターで共通の敵キャラクターと戦うアクションゲームが実行されるようにしてもよいし、複数のプレイヤーに対応する複数のキャラクターで共通の敵キャラクターと戦うシューティングゲームやFPSが実行されるようにしてもよいし、複数のプレイヤーに対応する複数の味方キャラクターで共通の相手キャラクターと競うスポーツゲームが実行されるようにしてもよいし、複数のプレイヤーに対応する複数の乗り物で共通のコースを移動する乗り物ゲームが実行されるようにしてもよい。そしてこの場合には、難易度が高いほど、敵キャラクターあるいは相手キャラクターが強くなるようにしてもよいし、フィールドやコースや障害物の状況が難しくなるようにしてもよいし、ルールが厳しくなるようにしてもよい。
【0160】
そしてこの場合には、共同ゲームとして実行されるゲームの種類に応じて、複数種類のゲーム種別として、例えば複数種類のクエスト、複数種類のステージ、複数種類のコース、複数種類の競技、複数種類の対戦相手などが用意されているようにしてもよい。そして、各端末装置14におけるプレイヤーの入力や、各プレイヤーIDのゲームの進行状況や、各プレイヤーIDのゲーム結果や、グループIDの抽選結果などに基づいて、今回の共同ゲームのゲーム種別が決定されるようにしてもよい。
【0161】
またこの場合には、共同ゲームとして実行されるゲームの種類に応じて、複数種類のゲームモードとして、例えば複数種類の難易度、複数種類のレベル、複数種類のステージ、複数種類のコース、複数種類の対戦相手などが用意されているようにしてもよい。そして、各端末装置14におけるプレイヤーの入力や、各プレイヤーIDのゲームの進行状況や、各プレイヤーIDのゲーム結果や、グループIDの抽選結果などに基づいて、今回の共同ゲームの各プレイヤーIDのゲームモードが取得されるようにしてもよい。
【0162】
またこの場合には、共同ゲームとして実行されるゲームの種類に応じて、複数種類のゲームデータとして、例えばゲーム判定を演算するための複数種類の判定データ、オブジェクトの動作を制御するための複数種類の動作制御データ、地形を設定するための複数種類の地形データ、ゲームを進行させるための複数種類のパターンデータなどが用意されているようにしてもよい。そして、共同ゲームのゲーム種別と、各プレイヤーIDに対応するゲームモードに基づいて、今回の共同ゲームの各プレイヤーIDのゲームデータが決定されるようにしてもよい。
【0163】
そしてこの場合には、例えば各プレイヤーに対応する難易度の違い、各プレイヤーに対応するレベルの違い、各プレイヤーに対応するステージの違い、各プレイヤーに対応するコースの違い、各プレイヤーに対応する対戦相手の違いなど、各プレイヤーのゲームモードの違いに基づいて、ゲームの技量が相対的に高いプレイヤーについて相対的に多くの追加報酬が決定されるようにしてもよい。
【0164】
またこの場合には、例えば各プレイヤーが獲得した得点の合計である合計得点、各プレイヤーが形成するチームの得点、各プレイヤーが要した時間の合計である合計時間、各プレイヤーが形成するチームが要した時間、各プレイヤーが倒した敵の数の合計数、各プレイヤーが形成するチームが倒した敵の数、各プレイヤーが形成するチームのクエストなどのクリア有無など、各プレイヤーの共通のゲーム結果に基づいて、共通報酬や個別報酬が決定されるようにしてもよい。
【0165】
また上記実施形態では、プレイヤーは実在するプレイヤーである例を挙げて説明したが、所定のアルゴリズムに沿って行動するコンピュータープレイヤーや、ノンプレイヤーキャラクタ(NPC)が含まれるようにしてもよい。
【0166】
また上記実施形態では、本発明をスマートフォンのゲームアプリに適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明を店舗に設置されるゲーム装置(情報処理装置)に適用してもよいし、家庭用のゲーム装置(情報処理装置)に適用してもよい。そして、本発明を店舗に設置されるゲーム装置、あるいは家庭用のゲーム装置に適用する場合には、端末装置をゲーム装置として、複数のゲーム装置がサーバー装置と互いに通信を行うようにしてもよく、この場合には、ゲーム装置あるいはサーバー装置に本発明を適用することができる。また、サーバー装置に接続されないスタンドアロンのゲーム装置に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0167】
10 情報処理システム、12 サーバー装置、14 端末装置、16 ネットワーク、
20 サーバー情報記憶媒体、30 サーバー記憶部、36 サーバー通信部、
40 サーバー情報処理部、41 サーバーゲーム処理部、42 サーバー通信制御部、
43 ゲーム種別取得部、44 ゲームモード取得部、
50 プレイヤー入力検出部、52 表示部、54 音出力部、
56 端末情報記憶媒体、60 端末記憶部、62 主記憶部、
64 描画バッファ、66 端末通信部、
100 端末情報処理部、101 プレイヤー入力取得部、102 端末ゲーム処理部、
104 表示制御部、108 画像生成部、110 音生成部、
112 端末通信制御部、200 表示領域、