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特許7498608断路器の耐塩耐震評価装置及びコンピュータで読み出し可能な記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】断路器の耐塩耐震評価装置及びコンピュータで読み出し可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H01H 31/02 20060101AFI20240605BHJP
   H01B 17/14 20060101ALN20240605BHJP
【FI】
H01H31/02 B
H01H31/02 Z
H01B17/14
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020118411
(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公開番号】P2022022863
(43)【公開日】2022-02-07
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】514105011
【氏名又は名称】株式会社東光高岳
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】大山 友幸
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-131476(JP,A)
【文献】特開昭53-135493(JP,A)
【文献】特開2014-211971(JP,A)
【文献】特開昭63-62115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 31/02
H01B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断路器のがいしの耐塩及び耐震強度を計算する断路器の耐塩耐震評価装置であって、
前記がいしの形式、定格電圧、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択する選択部と、
前記選択部で選択された前記がいし構成での前記がいしの耐塩強度を評価する耐塩評価部と、
前記耐塩評価部による前記がいしの耐塩強度の評価と同時に、前記がいし構成での前記がいしの耐震強度を評価する耐震評価部とを備え、
前記耐塩評価部は、前記がいしの前記表面漏れ距離と表面積とに基づき前記がいしの平均直径を算出し、変換表を用いて前記がいしの平均直径から汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離を算出し、前記がいしの表面漏れ距離の総和を1kV当たりの漏れ距離で除算して汚損区分毎に汚損耐電圧値を算出し、汚損区分毎に汚損耐電圧値と汚損耐電圧目標値とに基づき耐塩の安全率を算出し、耐塩の安全率が第1の閾値以上か否かを判定し、
前記耐震評価部は、加速度に基づき前記がいしの曲げモーメントを算出し、前記がいしの曲げモーメントに基づき前記がいしの危険断面の曲げモーメントを算出し、前記危険断面の曲げモーメントに基づき前記危険断面の断面係数を算出し、前記断面係数と前記危険断面の曲げモーメントとに基づき前記危険断面に発生する応力を算出し、応力に基づき耐震の安全率を算出し、耐震の安全率が第2の閾値以上か否かを判定することを特徴とする断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項2】
前記耐塩評価部は、耐塩の安全率が前記第1の閾値未満である場合には、前記がいし構成の前記胴径を細くし、細くされた前記胴径で耐塩の安全率を前記第1の閾値以上にすることを特徴とする請求項1記載の断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項3】
前記耐塩評価部は、前記耐震の安全率を維持したままで前記がいしの笠形状を普通ひだから下ひだ又は深ひだに変更して前記表面漏れ距離を多くすることで、前記耐塩の安全率を前記第1の閾値以上にすることを特徴とする請求項1記載の断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項4】
前記耐震評価部は、耐震の安全率が前記第2の閾値未満である場合には、前記がいし構成の前記胴径を太くし、太くされた前記胴径で前記耐震の安全率を前記第2の閾値以上にすることを特徴とする請求項1記載の断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項5】
前記耐震評価部は、前記耐塩の安全率を維持したままで前記がいしの胴径を変えずに、がいし強度を普通強度がいしから高強度がいしに変更し、前記耐震の安全率を前記第2の閾値以上にすることを特徴とする請求項1記載の断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項6】
前記耐震評価部は、3m/Sの共振正弦3波入力で前記耐震の安全率を算出し、算出された前記耐震の安全率を基準に、3m/S の共振正弦3波入力と略同一の加速度の第1の耐震スペクトルでの安全率と3m/Sの共振正弦3波入力の約2倍の加速度の第2の耐震スペクトルでの安全率とを算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の断路器の耐塩耐震評価装置。
【請求項7】
断路器のがいしの耐塩及び耐震強度を計算するコンピュータ・プログラムであって、
前記がいしの形式、定格電圧、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択する選択ステップと、
選択された前記がいし構成での前記がいしの耐塩強度を評価する耐塩評価ステップと、
前記耐塩評価ステップによる前記がいしの耐塩強度の評価と同時に、前記がいし構成での前記がいしの耐震強度を評価する耐震評価ステップとを備え、
前記耐塩評価ステップは、前記がいしの前記表面漏れ距離と表面積とに基づき前記がいしの平均直径を算出し、変換表を用いて前記がいしの平均直径から汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離を算出し、前記がいしの表面漏れ距離の総和を1kV当たりの漏れ距離で除算して汚損区分毎に汚損耐電圧値を算出し、汚損区分毎に汚損耐電圧値と汚損耐電圧目標値とに基づき耐塩の安全率を算出し、耐塩の安全率が第1の閾値以上か否かを判定し、
前記耐震評価ステップは、加速度に基づき前記がいしの曲げモーメントを算出し、前記がいしの曲げモーメントに基づき前記がいしの危険断面の曲げモーメントを算出し、前記危険断面の曲げモーメントに基づき前記危険断面の断面係数を算出し、前記断面係数と前記危険断面の曲げモーメントとに基づき前記危険断面に発生する応力を算出し、応力に基づき耐震の安全率を算出し、耐震の安全率が第2の閾値以上か否かを判定することを特徴とするコンピュータ・プログラムを蓄積したコンピュータで読み出し可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断路器の耐塩耐震評価装置及びコンピュータで読み出し可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、断路器の耐塩強度算出方法、耐震強度算出方法が知られている。断路器の耐塩強度算出方法は、がいし種類及びがいしの段積により変わってくる平均直径を算出する。次に、定格電圧クラス別の設計基準曲線のグラフを用いて、汚損区分別の1kV当たりの漏れ距離を算出する。
【0003】
次に、がいし連の表面漏れ距離と汚損区分別の断路器の1kV当たりの漏れ距離とに基づき、汚損耐電圧を算出する。算出された汚損耐電圧値と汚損耐電圧目標値とを比較することで、耐塩強度を算出する。その後、耐塩強度の安全率を算出していた。
【0004】
また、断路器の耐震強度算出方法においては、一質点系モデル化による修正震度法でがいしの耐震強度を計算していた。
【0005】
まず、入力部から水平加速度、加速度応答倍率、質量、高さの情報を入力する。JEAG5003では、加速度応答倍率は、がいし部に加速度0.3G(3m/S)の共振正弦を3波入力したときに1としている。
【0006】
次に、3m/Sの共振正弦を3波入力し、加速度応答倍率での評価部位の曲げモーメントを算出する。がいしの危険断面をがいし基部で算出する。算出されたがいし基部の危険断面となる断面係数に基づいてがいし基部の発生応力を算出していた。さらに、算出された発生応力で材料許容応力値を除算して、耐震強度の安全率を算出していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2019-91601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のがいし部の耐塩強度、耐震強度では、評価にがいし高さ及び胴径が非常に影響し、がいし構成によるがいしの耐塩強度の算出値と耐震強度の算出値とは、トレードオフの関係となる。
【0009】
このため、例えば、がいしの耐塩強度算出の後に、そのがいし構成で耐震強度算出を行い、耐塩強度と耐震強度との両方の安全率に問題がないかどうかを確認している。この作業を繰り返し、耐塩強度と耐震強度との両方の安全率に問題がないバランスの良いがいし構成を導出している。このため、断路器のがいし構成を設計するために、かなりの時間がかかっていた。
【0010】
本発明の課題は、断路器のがいし構成の設計時間を短縮することができる断路器の耐塩耐震評価装置及びコンピュータで読み出し可能な記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、断路器のがいしの耐塩及び耐震強度を計算する断路器の耐塩耐震評価装置であって、前記がいしの形式、定格電圧、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択する選択部と、前記選択部で選択された前記がいし構成での前記がいしの耐塩強度を評価する耐塩評価部と、前記耐塩評価部による前記がいしの耐塩強度評価と同時に、前記がいし構成での前記がいしの耐震強度を評価する耐震評価部とを備え、前記耐塩評価部は、前記がいしの前記表面漏れ距離と表面積とに基づき前記がいしの平均直径を算出し、変換表を用いて前記がいしの平均直径から汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離を算出し、前記がいしの表面漏れ距離の総和を1kV当たりの漏れ距離で除算して汚損区分毎に汚損耐電圧値を算出し、汚損区分毎に汚損耐電圧値と汚損耐電圧目標値とに基づき耐塩の安全率を算出し、耐塩の安全率が第1の閾値以上か否かを判定し、前記耐震評価部は、加速度に基づき前記がいしの曲げモーメントを算出し、前記がいしの曲げモーメントに基づき前記がいしの危険断面の曲げモーメントを算出し、前記危険断面の曲げモーメントに基づき前記危険断面の断面係数を算出し、前記断面係数と前記危険断面の曲げモーメントとに基づき前記危険断面に発生する応力を算出し、応力に基づき耐震の安全率を算出し、耐震の安全率が第2の閾値以上か否かを判定することを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明では、前記耐塩評価部は、耐塩の安全率が前記第1の閾値未満である場合には、前記がいし構成の前記胴径を細くし、細くされた前記胴径で耐塩の安全率を前記第1の閾値以上にすることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明では、前記耐塩評価部は、前記耐震の安全率を維持したままで前記がいしの笠形状を普通ひだから下ひだ又は深ひだに変更して前記表面漏れ距離を多くすることで、前記耐塩の安全率を前記第1の閾値以上にすることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明では、前記耐震評価部は、耐震の安全率が前記第2の閾値未満である場合には、前記がいし構成の前記胴径を太くし、太くされた前記胴径で前記耐震の安全率を前記第2の閾値以上にすることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明では、前記耐震評価部は、前記耐塩の安全率を維持したままで前記がいしの胴径を変えずに、がいし強度を普通強度がいしから高強度がいしに変更し、前記耐震の安全率を前記第2の閾値以上にすることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明では、前記耐震評価部は、3m/Sの共振正弦3波入力で前記耐震の安全率を算出し、算出された前記耐震の安全率を基準に、3m/S の共振正弦3波入力と略同一の加速度の第1の耐震スペクトルでの安全率と3m/Sの共振正弦3波入力の約2倍の加速度の第2の耐震スペクトルでの安全率とを算出することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、断路器のがいしの耐塩及び耐震強度を計算するコンピュータ・プログラムを蓄積したコンピュータで読み出し可能な記録媒体を含む。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明によれば、選択部が、表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択し、耐塩評価部が、選択部で選択されたがいし構成でのがいしの耐塩強度を評価する同時に、耐震評価部が、選択されたがいし構成でのがいしの耐震強度を評価するので、断路器のがいし構成の設計時間を短縮することができる。
【0019】
請求項2に係る発明によれば、耐塩評価部は、耐塩の安全率が第1の閾値未満である場合には、胴径を細くし、細くされた胴径で耐塩の安全率を第1の閾値以上にすることできる。
【0020】
請求項3に係る発明によれば、耐塩評価部は、耐震の安全率を維持したままでがいしの笠形状を普通ひだから下ひだ又は深ひだに変更して表面漏れ距離を多くすることで、耐塩の安全率を第1の閾値以上にすることができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、耐震評価部は、耐震の安全率が第2の閾値未満である場合には、がいし構成の胴径を太くし、太くされた胴径で耐震の安全率を第2の閾値以上にすることができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、耐震評価部は、耐塩の安全率を維持したままでがいしの胴径を変えずに、がいし強度を普通強度がいしから高強度がいしに変更し、耐震の安全率を第2の閾値以上にすることができる。
【0023】
請求項6に係る発明によれば、耐震評価部は、3m/Sの共振正弦3波入力で算出された耐震の安全率を基準に、3m/Sの共振正弦3波入力と略同一の加速度の第1の耐震スペクトルでの安全率と3m/Sの共振正弦3波入力の約2倍の加速度の第2の耐震スペクトルでの安全率とを算出することができる。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項1に係る断路器の耐塩耐震評価装置の発明に対応するコンピュータで読み取り可能な記録媒体の発明である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る水平中心一点切断路器を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る水平二点切断路器を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る断路器のがいしのクリアランスと胴径と笠径を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの標準棒ギャップの雷インパルスフラッシュオーバ特性を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの標準棒ギャップの商用周波注水フラッシュオーバ特性及び耐電圧特性を示す図である。
図7】JIS規格がいし記号、品番、耐電圧、平均直径、表面漏れ距離、表面積を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの機器選択内容と選択を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る断路器のがいし及びがいし菅の設計基準曲線で、平均直径に対する1kV当たりの漏れ距離を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの耐塩算出項目と算出値を示す図である。
図11】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの汚損区分別の汚損耐電圧値と耐塩安全率とを示す図である。
図12】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの耐震評価波形の内容を示す図である。
図13】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの加速度応答スペクトルグラフを示す図である。
図14】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの耐震算出項目と算出値を示す図である。
図15】本発明の実施形態に係る断路器のがいしの耐震を評価する加速度とがいしの安全率を示す図である。
図16】本発明の実施形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置のがいしの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置及びコンピュータで読み出し可能な記録媒体について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
まず、断路器の耐塩耐震評価で共通するファクタは、がいし構成である。耐塩、耐震を評価する上で、それぞれ他の要因もあり、他の要因を条件付けすれば、あとは、がいし構成の組み合わせを変えることで、一度に耐塩評価と耐震評価を計算できる。耐塩、耐震でのがいし胴径は、トレードオフの関係となっているので、胴径を変えることで、一度に耐塩、耐震を評価する。
【0028】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置を示す図である。図1に示す断路器の耐塩耐震評価装置は、断路器のがいしの耐塩耐震強度を計算する。
【0029】
断路器は、図2に示すような水平中心一点切断路器や、図3に示すような水平二点切断路器がある。図2に示す水平中心一点切断路器においては、3つのベース22aの内の1つのベース22aに操作装置21が設けられ、ベース22aの両端にはスラスト部24a,24bを介して回転がいし23a,23bが立てられている。
【0030】
操作装置21を操作することで、回転がいし23a,23bが回転し、回転がいし23aの先端に設けられた導電部25aと回転がいし23bの先端に設けられた導電部25bとが接続して導通する。
【0031】
図3に示す水平二点切断路器においては、3つのベース22bはベース22cで連結され、ベース22bの両端部には2段からなる固定がいし23d1,23d2,23e1,23e2が立てられている。ベース22bの略中央部にはスラスト部24cを介して2段からなる回転がいし23c1,23c2が立てられている。回転がいし23c2の先端には導電部25cが設けられている。回転がいし23c1,23c2が回転することで、回転がいし23c1,23c2の先端に設けられた導電部25cが固定がいし23d2の先端と固定がいし23e2の先端とが接続されることで導通する。
【0032】
断路器の耐塩耐震評価装置は、図1に示すように、入力部11、がいし構成メモリ12、CPU(Central Processing Unit)13、出力部14を備える。
【0033】
入力部11は、キーボード、マウス等であり、がいしの形式や定格電圧、定格電流、がいし段積、がいし強度、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択する選択部からなる。
【0034】
がいしは、図4に示すように、フランジ上端31とフランジ下端32との間にがいし本体からなる磁器33が設けられ、磁器33は、ひだ状の笠部35と笠部35よりも小径の円柱状の胴部34とが交互に積層されて構成される。胴部34の胴径d1は、耐震強度のファクタであり、機械的強度に関わる。笠部35の笠径d2は、耐塩強度のファクタであり、塩害・汚損的強度に関わる。胴径が太い方が、機械的強度が強く、胴径が細く笠径が大きいほど耐塩害、耐汚損に有利である。このため、実施形態では、ユーザの耐震強度を満たす胴径を持つがいし構成を選択する。
【0035】
フランジ上端31からフランジ下端32までの笠部35の太い実線で示す距離は、がいしの漏れ距離である。実施形態では、耐塩害、耐汚損を満たす表面漏れ距離を持つがいし構成を選択する。
【0036】
フランジ上端31とフランジ下端32との間の距離は、ギャップ長(有効長)である。図5は、がいしの標準棒ギャップの雷インパルスフラッシュオーバ特性を示す図である。図6は、がいしの標準棒ギャップの商用周波注水フラッシュオーパ特性及び耐電圧特性を示す図である。がいしの耐電圧を満たすギャップ長を図5図6に示す特性グラフを用いて選択する。実施形態では、耐電圧を満たすギャップ長を持つがいし構成を選択する。
【0037】
がいし構成メモリ12は、図8に示すように、がいし毎に、がいしの形式や定格電圧、定格電流、がいし段積、がいし強度の情報を格納する。また、がいし構成メモリ12は、図7に示すように、がいし毎に、JIS規格がいし記号、雷インパルスフラッシュオーバー電圧、平均直径、表面積、表面漏れ距離、有効長(ギャップ長)、胴径、笠径を格納する。表面漏れ距離、有効長(ギャップ長)、胴径、笠径は、がいし構成の情報である。
【0038】
図7において、がいしのJIS規格がいし記号が、変われば、胴径、笠径も変わる。例えば、JIS規格がいし記号が、SP-1150Bの場合、胴径は、125mmであり、SP-1150Aの場合、胴径は、105mmである。
【0039】
CPU13は、入力部11で選択されたがいしの形式や定格電圧、定格電流、がいし段積、がいし強度、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成に対応する情報を、がいし構成メモリ12から読み出して、読み出したがいし構成でのがいしの耐塩強度、耐震強度を評価する。
【0040】
CPU13は、プログラムメモリ150を備える。プログラムメモリ150は、がいしの耐塩耐震の安全率を算出するためのプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記録媒体からなる。CPU13は、プログラムメモリ150に格納されたプログラムを実行することで、がいしの耐塩耐震の安全率を算出し、算出された耐塩耐震の安全率が閾値以上かどうかを判定する。
【0041】
CPU13は、プログラムメモリ150に格納されたプログラムを実行する手段として、耐塩評価部130と、耐震評価部140とを備える。
【0042】
耐塩評価部130は、入力部11で選択されたがいし構成でのがいしの耐塩強度を評価する。耐震評価部140は、耐塩評価部130によるがいしの耐塩強度評価と同時に、がいし構成でのがいしの耐震強度を評価する。
【0043】
耐塩評価部130は、平均直径算出部131、漏れ距離算出部132、汚損耐電圧値算出部133、耐塩安全率算出部134、耐塩安全率判定部135を備える。
【0044】
平均直径算出部131は、入力部11で選択されたがいし構成で、がいし構成メモリ12から読み出した、がいしの表面漏れ距離と表面積とに基づきがいしの平均直径を算出する。
【0045】
漏れ距離算出部132は、図9に示す1kV当たりの表面漏れ距離からがいしの平均直径に変換する変換表を用いて、平均直径算出部131で算出されたがいしの平均直径から汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離を算出する。
【0046】
汚損耐電圧値算出部133は、がいしの表面漏れ距離の総和を、漏れ距離算出部132で算出された1kV当たりの漏れ距離で除算して、汚損区分毎に汚損耐電圧値を算出する。
【0047】
耐塩安全率算出部134は、汚損区分毎に、汚損耐電圧値算出部133で算出された汚損耐電圧値と汚損耐電圧目標値とに基づき耐塩強度の安全率を算出する。耐塩安全率判定部135は、耐塩安全率算出部134で算出された耐塩強度の安全率が第1の閾値以上か否かを判定する。
【0048】
耐震評価部140は、曲げモーメント算出部141、断面係数算出部142、発生応力算出部143、耐震安全率算出部144、耐震安全率判定部145を備える。
【0049】
曲げモーメント算出部141は、加速度、加速度応答倍率、がいしの各部の重量、がいしの各部の高さに基づきがいしの曲げモーメントを算出し、算出されたがいしの曲げモーメントに基づきがいし基部の危険断面の曲げモーメントを算出する。
【0050】
断面係数算出部142は、曲げモーメント算出部141で算出されたがいし基部の危険断面の曲げモーメントに基づき断面係数を算出する。
【0051】
発生応力算出部143は、断面係数算出部142で算出された断面係数で危険断面の曲げモーメントを除算して危険断面に発生する応力を算出する。
【0052】
耐震安全率算出部144は、発生応力算出部143で算出された危険断面に発生する応力と許容応力とに基づきがいしの耐震安全率を算出する。耐震安全率判定部145は、耐震安全率算出部144で算出された耐震安全率が第2の閾値以上であるかどうかを判定する。
【0053】
出力部14は、表示装置、プリンタ等であり、耐塩安全率判定部135で判定された耐震安全率と耐震安全率判定部145で判定された耐震安全率とを表示するとともに、耐塩安全率が第1の閾値未満(例えば、1未満)である場合、例えば赤色で耐塩安全率の値を表示する。また、耐震安全率が第2の閾値未満(例えば、1未満)である場合、例えば赤色で耐震安全率の値を表示する。
【0054】
次に、このように構成された実施形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置の動作を図8図16を参照しながら、詳細に説明する。
【0055】
本実施形態では、図8に示すように、例えば、形式がTHR5,6、定格電圧が168kV、定格電流が1200A、最上段がいしがSP1150A(普通ひだ、普通強度)、中段がいしはなく、最下段がいしがSP1150B(普通ひだ、普通強度)の2段積でがいし強度が普通強度のがいしを入力部11で選択する。また、入力部11は、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択する(ステップS11)。
【0056】
次に、CPU13は、入力部11で選択されたがいしの形式や定格電圧、定格電流、がいし段積、がいし強度、耐塩を満たす表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成に対応する情報を、がいし構成メモリ12から読み出して、読み出したがいし構成でのがいしの耐塩強度、耐震強度を評価する。
【0057】
耐塩評価部130は、入力部11で選択されたがいし構成でのがいしの耐塩強度を評価する。耐震評価部140は、耐塩評価部130によるがいしの耐塩強度評価と同時に、入力部11で選択されたがいし構成でのがいしの耐震強度を評価する。
【0058】
耐塩評価部130では、平均直径算出部131が、入力部11で選択されたがいし構成で、がいし構成メモリ12から読み出した、がいしの表面漏れ距離と表面積とに基づき式(1)を用いてがいしの平均直径を算出する(ステップS12)。
【0059】
平均直径=(表面積)/(π×表面漏れ距離)…(1)
次に、漏れ距離算出部132は、図9に示す1kV当たりの表面漏れ距離からがいしの平均直径に変換する変換表を用いて、平均直径算出部131で算出されたがいしの平均直径から汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離を算出する(ステップS13)。
【0060】
図10に最上部がいしと最下部がいしとの表面積と漏れ距離との算出値に対する平均直径と、汚損区分毎の1kV当たりの表面漏れ距離の一例を示す。図10に示す例では、最上部がいしの表面積は10700cmで、最下部がいしの表面積は11600cmである。最上部がいしの漏れ距離は2380mmで、最下部がいの漏れ距離は2280mmである。平均直径は、152mmとなる。
【0061】
0.005mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、17.2mmである。0.01mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、20.2mmである。0.03mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、25.6mmである。0.06mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、29.8mmである。0.12mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、35.0mmである。0.35mg/cmの汚損地区の1kV当たりの表面漏れ距離は、42.7mmである。
【0062】
汚損耐電圧値算出部133は、がいしの表面漏れ距離の総和を算出し(ステップS14)、表面漏れ距離の総和を、漏れ距離算出部132で算出された1kV当たりの漏れ距離で除算して汚損区分毎に汚損耐電圧値を算出する(ステップS15)。図11に汚損区分毎の汚損耐電圧値の一例を示す。
【0063】
0.005mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、271である。0.01mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、230である。0.03mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、182である。0.06mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、157である。0.12mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、133である。0.35mg/cmの汚損地区の汚損耐電圧値は、109である。
【0064】
耐塩安全率算出部134は、汚損区分毎に汚損耐電圧値算出部133で算出された汚損耐電圧値と、汚損耐電圧目標値とに基づき耐塩の安全率を算出する(ステップS16)。汚損耐電圧目標値は、例えば161とする。
【0065】
図11に示すように、0.005mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は、1.68である。0.01mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は、1.43である。0.03mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は、1.13である。0.06mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は、0.97である。0.12mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は0.83である。0.35mg/cmの汚損地区の耐塩の安全率は、0.68である。
【0066】
次に、耐塩安全率判定部135は、耐塩安全率算出部134で算出された耐塩の安全率が第1の閾値以上か否かを判定する(ステップS17)。ここで、第1の閾値は、例えば1である。図11に示す耐塩の安全率が0.97、0.83、0.68の汚損地区では、値が赤くなって出力部14に表示される。
【0067】
一方、耐塩評価部130によるがいしの耐塩強度の評価と同時に、耐震評価部140は、がいしの耐震強度を評価する。耐塩評価部130では、曲げモーメント算出部141は、加速度、加速度応答倍率、各部の重量、各部の高さに基づきがいし基部での加速度0.3G(3m/S)の共振正弦を3波入力(3回振動)したときの曲げモーメントを算出し、算出されたがいしの曲げモーメントに基づきがいし基部の危険断面の曲げモーメントを算出する(ステップS18)。
【0068】
M=0.3×f×Σmr …(2)
ここで、fは、加速度応答倍率である。mは、がいしの各部の質量である。rはがいしの各部と大地との高さを表す。
【0069】
次に、断面係数算出部142は、曲げモーメント算出部141で算出されたがいし基部の危険断面の曲げモーメントに基づき断面係数を算出する(ステップS19)。
【0070】
次に、発生応力算出部143は、断面係数算出部142で算出された断面係数で危険断面の曲げモーメントを除算して危険断面に発生する応力を算出する(ステップS20)。
【0071】
次に、耐震安全率算出部144は、発生応力算出部143で算出された危険断面に発生する応力σと許容応力σmaxとに基づきがいしの耐震安全率sfを式(3)で算出する算出する(ステップS21)。
【0072】
sf=σmax/σ…(3)
次に、耐震安全率判定部145は、耐震安全率算出部144で算出された耐震安全率が第2の閾値以上であるかどうかを判定する(ステップS22)。
【0073】
ここでは、JEAG5003-2010を遵守し、耐震を評価する入力加速度の設計3波での耐震安全率が第2の閾値以上かどうかを判定する(ステップS23)。
【0074】
耐震評価部140は、3m/Sの共振正弦3波入力で耐震の安全率を算出し、算出された耐震の安全率を基準に、3m/Sの共振正弦3波入力と略同一の加速度の第1の耐震スペクトルでの安全率と3m/Sの共振正弦3波入力の約2倍の加速度の第2の耐震スペクトルでの安全率とを算出する。
【0075】
設計3波は、図12に示すように、3m/Sの共振正弦3波、変電耐震設計スペクトル1(第1の耐震スペクトル)、変電耐震設計スペクトル2(第2の耐震スペクトル)である。3m/Sの共振正弦3波の水平地震力は、現行指針である。変電耐震設計スペクトル1の水平地震力は、現行指針相当である。変電耐震設計スペクトル2の水平地震力は、現行指針の2倍相当である。
【0076】
設計3波を加速度応答スペクトルに変換したグラフを図13に示す。3m/Sの共振正弦3波と変電耐震設計スペクトル1の1Hz~10Hzの応答ピーク値がほぼ同等値であることが図13から確認できる。このため、3m/Sの共振正弦3波で耐震の安全率を評価しておけば、3波形全ての耐震評価が可能である。
【0077】
図14に、がいしの耐震算出項目と算出値を示す。図15に、がいしの耐震を評価する加速度とがいしの安全率を示す。図15に示すように、3m/Sの共振正弦3波のがいしの安全率は、2.9である。変電耐震設計スペクトル1のがいしの安全率は、2.9である。変電耐震設計スペクトル2のがいしの安全率は、1.5である。
【0078】
3波全ての耐震の安全率が1以上であるので、安全率が正常であり、値は、赤くならない。
【0079】
一方、ステップS17において、耐塩評価部130は、耐塩の安全率が第1の閾値未満である場合(図11に示す安全率0.97、0.83、0.68)には、ステップS11に戻り、がいし構成の胴径を細い径に変更する。例えば、最下段がいしをSP1150BをSP1150Aに変更すると、胴径は125mmから105mmに細くなる。胴径が細くなると、前述したように耐塩が良くなる。そして、ステップS11~S17の処理を行い、耐塩の安全率が1以上になったことを確認する。
【0080】
なお、ステップS17において、耐塩の安全率が第1の閾値未満である場合には、ステップS11に戻り、基本的には、がいし構成の胴径を細い径に変更するが、その他の方法もある。
【0081】
笠部35の耐塩強度は、普通ひだ(笠の下側にひだがない)、下ひだ(ひだが1つ)、深ひだ(ひだが2つある)の順番に大きくなって、耐塩強度が向上する。このため、耐塩評価部130は、耐震の安全率を維持したままで、がいしの笠形状を普通ひだから下ひだ又あるは深ひだに変更して、表面漏れ距離を長くすることで、耐塩強度を向上させて、耐塩の安全率を第1の閾値以上にすることができる。
【0082】
また、ステップS22において、耐震の安全率が第2の閾値未満である場合には、ステップS11に戻り、耐震評価部140は、がいし構成の胴径を太くし、太くされた胴径で耐震の安全率を第2の閾値以上にする。
【0083】
なお、ステップS22において、耐震の安全率が第2の閾値未満である場合には、ステップS11に戻り、基本的には、がいし構成の胴径を太い径に変更するが、その他の方法もある。
【0084】
がいしの耐震強度は、普通強度がいしよりも高強度がいしの方が大きく、耐震強度が向上する。このため、耐震評価部140は、耐塩の安全率を維持したままでがいしの胴径を変えずに、がいし強度を普通強度がいしから高強度がいしに変更し、耐震の安全率を第2の閾値以上にすることができる。
【0085】
このように実施形態に係る断路器の耐塩耐震評価装置によれば、入力部11が、表面漏れ距離と胴径を含むがいし構成を選択し、耐塩評価部130が、入力部11で選択されたがいし構成でのがいしの耐塩強度を評価する同時に、耐震評価部140が、選択されたがいし構成でのがいしの耐震強度を評価するので、断路器のがいし構成を設計するのに、設計時間を短縮することができる。
【0086】
また、入力部11は、がいしの耐電圧を満たす磁器上下端間のギャップ長を持つがいしを選択するので、がいしの耐電圧を確保することができる。
【0087】
また、耐震評価部140は、3m/Sの共振正弦3波入力で算出された耐震の安全率を基準に、3m/Sの共振正弦3波入力と略同一の加速度の第1の耐震スペクトルでの安全率と3m/Sの共振正弦3波入力の約2倍の加速度の第2の耐震スペクトルでの安全率とを算出することができる。
【0088】
また、断路器の耐塩耐震評価装置の発明に対応するコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを用いることで、がいしの耐塩および耐震評価を自動で同時に計算することができる。
【符号の説明】
【0089】
10 バス
11 入力部
12 がいし構成メモリ
13 CPU
14 出力部
21 操作装置
22a~22b ベース
23a~23c1,23c2 回転がいし
23d1,23d2~23e1,23e2 固定がいし
24a~24c スラスト部
30 導電部
31 フランジ上端
32 フランジ下端
33 磁器
34 胴部
35 笠部
130 耐塩評価部
131 平均直径算出部
132 漏れ距離算出部
133 汚損耐電圧値算出部
134 耐塩安全率算出部
135 耐塩安全率判定部
140 耐震評価部
141 曲げモーメント算出部
142 断面係数算出部
143 発生応力算出部
144 耐震安全率算出部
145 耐震安全率判定部
150 プログラムメモリ
d1 胴径
d2 笠径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16