(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
B65D 83/08 20060101AFI20240605BHJP
A47K 10/20 20060101ALI20240605BHJP
A47K 10/42 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
B65D83/08 A
A47K10/20 C
A47K10/42 Z
(21)【出願番号】P 2020129708
(22)【出願日】2020-07-30
【審査請求日】2023-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 亮
(72)【発明者】
【氏名】二杉 憲司
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐三
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-251879(JP,A)
【文献】実開平03-111921(JP,U)
【文献】特開2008-207833(JP,A)
【文献】特開平02-283341(JP,A)
【文献】特許第5295442(JP,B1)
【文献】登録実用新案第3155772(JP,U)
【文献】特開2016-094211(JP,A)
【文献】特開2008-207832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
A47K 10/20
A47K 10/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拭き取り紙を内部に収納する拭き取り紙収納箱を保持するディスペンサーであって、
前記拭き取り紙収納箱は、略直方体状又は略立方体状であり、その天面には前記拭き取り紙が取り出し可能な取り出し口が形成されており、
前記ディスペンサーは、
前記拭き取り紙収納箱の底面に対応する、略矩形状の底面と、
前記底面から立設され、対向配置された1対の第1側面と、
前記底面から立設され、前記第1側面と隣接する、対向配置された1対の第2側面と、
1対のうちの一方の前記第1側面と
1対のうちの一方の前記第2側面とを掛け渡
す架設部と
、1対のうちの他方の前記第1側面と1対のうちの他方の前記第2側面とを掛け渡す架設部と、の2つの架設部と、
1対のうちの前記一方の前記第1側面又は1対のうちの前記一方の前記第2側面において、その4辺のうち、前記底面と接する1辺と対向する1辺に連設され、前記ディスペンサーの内壁側に内折り可能な押さえフラップと、1対のうちの前記他方の前記第1側面又は1対のうちの前記他方の前記第2側面において、その4辺のうち、前記底面と接する1辺と対向する1辺に連設され、前記ディスペンサーの内壁側に内折り可能な押さえフラップと、の2つの押さえフラップと、を備え、
前記2つの架設部は、上面視において、前記略矩形状の対角線上に配置され、
前記2つの押さえフラップは、上面視において前記2つの架設部が配置される前記対角線上と異なる対角線上に配置され、
前記ディスペンサーの内部に前記拭き取り紙収納箱を収納した状態において、前記架設部が、前記拭き取り紙収納箱の前記天面の少なくとも一部と当接可能であ
り、
前記押さえフラップは、前記ディスペンサーの前記内壁側に折り込まれることにより、その先端が前記拭き取り紙収納箱の側面に当接して、前記拭き取り紙収納箱を保持する、
ディスペンサー。
【請求項2】
前記ディスペンサーは、組立て可能な紙製のディスペンサーであり、
その展開状態において、
前記第1側面及び前記第2側面は、前記底面の1辺である折れ線を介してそれぞれ連設されており、前記折れ線を介して折り曲げることにより立設可能であり、
前記第1側面には、少なくとも1つの挿入孔が形成されており、
前記架設部は、少なくとも1つの前記第2側面の4辺のうち、前記底面と接する1辺と対向する1辺に連設されており、前記第1側面に設けられた前記挿入孔に挿し込み可能な挿入片を有する、
請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記ディスペンサーは、対向配置された2枚のライナーと、2枚の前記ライナーに挟持された中芯と、を含む段ボールから構成されており、
前記段ボールの前記2枚の前記ライナーの距離は、0.3~5.0mmである、
請求項1又は2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記第1側面の外表面及び前記第2側面の外表面の少なくとも一部には、耐水処理が施されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項5】
再生紙を含む、
請求項1~4のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記ディスペンサーの前記底面、前記第1側面、前記第2側面、及び前記架設部の少なくとも1つは、その表面の少なくとも一部に印刷が施されている、
請求項1~5のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記ディスペンサーは、
前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも1つにおいて、その4辺のうち、前記底面と接する1辺と直交する少なくとも1辺に連設され、前記ディスペンサーの外壁側に外折り可能なサイドフラップを更に備え、
前記サイドフラップには、貫通孔が形成されている、
請求項1~6のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【請求項8】
前記底面の外表面に固着され、磁石を含む磁着部を更に備える、
請求項1~
7のいずれか一項に記載のディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拭き取り紙収納箱のディスペンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
ティッシュペーパーや各種用途の紙ワイパー等の拭き取り紙は、複数枚の拭き取り紙を交互に挟み込むように折り畳まれた積層体を拭き取り紙の収納箱(以下、「拭き取り紙収納箱」という。)に収納して、保管及び使用されている。通常、このような拭き取り紙収納箱の天面には開口が形成され、そこから1枚ずつ拭き取り紙を取り出して、使用される。
【0003】
そして、拭き取り紙収納箱を、水及び薬品類等の液体を多用する実験室及び作業室、並びに水回り等に設置して、使用する場合、液体が拭き取り紙収納箱に飛散及び付着して、拭き取り紙が汚染されることがある。したがって、拭き取り紙収納箱に液体が飛散及び付着しないよう、これを保持するディスペンサーが使用される。このようなディスペンサーは、例えば、壁面に取り付けて、拭き取り紙収納箱から拭き取り紙を取り出して使用されたりする。
【0004】
このようなディスペンサーに関するものとして、特許文献1には、略直方体形状の物品収納ケースに係止され、物品収納ケースの被取付け面への取付けに使用される物品収納ケースの取付け具であって、物品収納ケースへの差込み係止部が、物品収納ケースの内面であって、かつ長辺側の稜線部近傍の面と収納物品の外周とによって形成される空間内に位置する物品収納ケースの取付け具が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、複数の薄葉紙が積層されて収納され、一面部に薄葉紙を取り出すための取出し口が設けられた薄葉紙包装体を支持する薄葉紙包装体ホルダにおいて、薄葉紙包装体を一面部が正面を向くように載置する本体部を備え、本体部は、本体部に載置された薄葉紙包装体を薄葉紙の積層方向に挟持する挟持部を備え、挟持部は、一面部及び/又は一面部と反対側の他面部に当接して薄葉紙包装体を挟持するように付勢する付勢部を備え、挟持部の少なくとも一部は、薄葉紙包装体の取出し口より上部を挟持する薄葉紙包装体ホルダが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】登録実用新案3189030号公報
【文献】特開2015-159863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1,2を拭き取り紙収納箱のディスペンサーとして用いた場合、拭き取り紙収納箱の側面の大部分が露出された状態であるため、水や薬品類等の液体が拭き取り紙収納箱に付着した際、拭き取り紙収納箱の内部への液体の侵入を十分に防ぐことができない(例えば、特許文献1の
図1、特許文献2の
図3等参照)。さらに、拭き取り紙収納箱は、通常、紙製であることが多いため、液体が付着することにより箱形状が崩れてしまう不具合も起こり得る。
【0008】
さらに、特許文献1は、拭き取り紙収納箱の交換時に、拭き取り紙収納箱への差込み係止部が、拭き取り紙収納箱の構成部材の重ね部の間に差し込み係止されると、取り付け具が拭き取り紙収納箱を突き破ってしまい、拭き取り紙収納箱が破損しやすい。特に、拭き取り紙収納箱が紙製である場合には、このような不具合は顕著である。
【0009】
その一方で、ディスペンサー自体には、簡便な構造でありながら、拭き取り紙収納箱をしっかりと保持できることが要求されている。特に、壁掛けタイプとして使用する場合には、拭き取り紙収納箱が落下しないようしっかりと保持できることが要求されている。また、拭き取り紙自体が使い捨てであるため、拭き取り紙収納箱の交換が容易であることも要求されている。しかしながら、意外にも、上述したいずれの不具合も防止でき、かつ、このような要求を全て満足し得るディスペンサーは、未だ開発されていないのが実情である。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡便な構造でありながら、拭き取り紙収納箱をしっかりと保持でき、拭き取り紙収納箱の内部への液体等の侵入を防止できく、かつ、拭き取り紙収納箱の交換時に拭き取り紙収納箱を破損することなく、拭き取り紙収納箱の交換が容易であるディスペンサーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上述した目的を達成するためにディスペンサーの構造を鋭意検討した結果、拭き取り紙収納箱の底面に対応する、略矩形状の底面と、底面から立設され、対向配置された1対の第1側面と、底面から立設され、第1側面と隣接する、対向配置された1対の第2側面と、いずれか1つの第1側面と、いずれか1つの第2側面とを掛け渡す、架設部と、を備え、ディスペンサーの内部に拭き取り紙収納箱を収納した状態において、架設部が、拭き取り紙収納箱の天面の少なくとも一部と当接可能である構造とすることに知見を得て、かかる知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0013】
(1)
拭き取り紙を内部に収納する拭き取り紙収納箱を保持するディスペンサーであって、前記拭き取り紙収納箱は、略直方体状又は略立方体状であり、その天面には前記拭き取り紙が取り出し可能な取り出し口が形成されており、前記ディスペンサーは、前記拭き取り紙収納箱の底面に対応する、略矩形状の底面と、前記底面から立設され、対向配置された1対の第1側面と、前記底面から立設され、前記第1側面と隣接する、対向配置された1対の第2側面と、いずれか1つの前記第1側面と、いずれか1つの前記第2側面とを掛け渡す、架設部と、を備え、前記ディスペンサーの内部に前記拭き取り紙収納箱を収納した状態において、前記架設部が、前記拭き取り紙収納箱の前記天面の少なくとも一部と当接可能である、ディスペンサーである。
(2)
前記ディスペンサーは、組立て可能な紙製のディスペンサーであり、その展開状態において、前記第1側面及び前記第2側面は、前記底面の1辺である折れ線を介してそれぞれ連設されており、前記折れ線を介して折り曲げることにより立設可能であり、前記第1側面には、少なくとも1つの挿入孔が形成されており、前記架設部は、少なくとも1つの前記第2側面の4辺のうち、前記底面と接する1辺と対向する1辺に連設されており、前記第1側面に設けられた前記挿入孔に挿し込み可能な挿入片を有する、(1)のディスペンサーである。
(3)
前記ディスペンサーは、対向配置された2枚のライナーと、2枚の前記ライナーに挟持された中芯と、を含む段ボールから構成されており、前記段ボールの前記2枚の前記ライナーの距離は、0.3~5.0mmである、(1)又は(2)のディスペンサーである。
(4)
前記第1側面の外表面及び前記第2側面の外表面の少なくとも一部には、耐水処理が施されている、(1)~(3)のいずれかのディスペンサーである。
(5)
再生紙を含む、(1)~(4)のいずれかのディスペンサーである。
(6)
前記ディスペンサーの前記底面、前記第1側面、前記第2側面、及び前記架設部の少なくとも1つは、その表面の少なくとも一部に印刷が施されている、(1)~(5)のいずれかのディスペンサーである。
(7)
前記ディスペンサーは、前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも1つにおいて、その4辺のうち、前記底面と接する1辺と直交する少なくとも1辺に連設され、前記ディスペンサーの外壁側に外折り可能なサイドフラップを更に備え、前記サイドフラップには、貫通孔が形成されている、(1)~(6)のいずれかのディスペンサーである。
(8)
前記ディスペンサーは、前記第1側面及び前記第2側面の少なくとも1つにおいて、その4辺のうち、前記底面と接する1辺と対向する1辺に連設され、前記ディスペンサーの内壁側に内折り可能な押さえフラップを更に備え、前記押さえフラップは、前記ディスペンサーの前記内壁側に折り込まれることにより、その先端が前記拭き取り紙収納箱の側面に当接して、前記拭き取り紙収納箱を保持する、(1)~(7)のいずれかのディスペンサーである。
(9)
前記底面の外表面に固着され、磁石を含む磁着部を更に備える、(1)~(8)のいずれかのディスペンサーである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡便な構造でありながら、拭き取り紙収納箱をしっかりと保持でき、拭き取り紙収納箱の内部への液体等の侵入を防止できく、かつ、拭き取り紙収納箱の交換時に拭き取り紙収納箱を破損することなく、拭き取り紙収納箱の交換が容易であるディスペンサーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るディスペンサーにおいてサイドフラップを内壁側に収納した状態の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のディスペンサーに拭き取り紙収納箱を収納した状態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るディスペンサーにおいてサイドフラップを外壁側に取り出した状態の斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3のディスペンサーに拭き取り紙収納箱を収納した状態の斜視図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るディスペンサーの展開図である。
【
図6】
図6は、
図5のディスペンサーが組み立てられる一過程を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係るディスペンサーを壁面に設置した状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
【0017】
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0018】
さらに、本明細書において、「略」を付した用語は、当業者の技術常識の範囲内でその「略」を除いた用語の意味を示すものであり、「略」を除いた意味自体をも含むものとする。
【0019】
図1は、本実施形態に係るディスペンサーにおいてサイドフラップを内壁側に収納した状態の斜視図であり、
図2は、
図1のディスペンサーに拭き取り紙収納箱を収納した状態を示す斜視図である。そして、
図3は、本実施形態に係るディスペンサーにおいてサイドフラップを外壁側に取り出した状態の斜視図であり、
図4は、
図3のディスペンサーに拭き取り紙収納箱を収納した状態の斜視図である。
【0020】
本実施形態に係るディスペンサー1は、拭き取り紙収納箱100を保持するディスペンサーである。拭き取り紙収納箱100は、略直方体状又は略立方体状であり、その天面には拭き取り紙が取り出し可能な取り出し口が形成されている。使用者は、この取り出し口から、拭き取り紙110を1枚ずつ取り出すことができる(
図2、
図4参照)。
【0021】
(拭き取り紙収納箱100、拭き取り紙110)
【0022】
拭き取り紙収納箱100に収納する拭き取り紙110は、例えば、ティッシュペーパーや各種用途の紙ワイパー等である。紙ワイパーの場合、ドライワイパー及びウェットワイパーのいずれであってもよい。拭き取り紙110は、例えば、実験室、医療現場、精密部品工場、食品加工工場、給食センター、及び飲食店等の様々な場所で使用される。
【0023】
例えば、拭き取り紙110がドライワイパーである場合、その具体例としては、パルプを含む拭き取り紙が挙げられる。例えば、パルプ製の紙ウエス等が挙げられる。
【0024】
例えば、拭き取り紙110がウェットワイパーである場合、その具体例としては、不織布で形成される基材と、基材に含浸される薬液と、を含む拭き取り紙が挙げられる。例えば、基材に、アルコールや次亜塩素酸水等の殺菌能力、除菌能力、及び/又は抗菌能力を有する薬液を含浸させることにより、要求される衛生性を備えたウェットワイパーとすることができる。また、基材の材料は、特に限定されず、例えば、レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、アクリル繊維、綿、ウール等が挙げられる。
【0025】
拭き取り紙収納箱100は、紙製である略直方体状又は略立方体状の箱であり、その内部に拭き取り紙110が積層された積層体を収納する。拭き取り紙収納箱100の天面に設けられた開口から、拭き取り紙110を1枚ずつ取り出すことができる。
【0026】
以下、本実施形態に係るディスペンサー1を構成する各部位について説明する。
【0027】
ディスペンサー1は、拭き取り紙収納箱100の底面に対応する、略矩形状の底面10と、底面10から立設され、対向配置された1対の第1側面20,30と、底面10から立設され、第1側面20,30と隣接する、対向配置された1対の第2側面40,50と、を備える。底面10、第1側面20,30、及び第2側面40,50によって、天面が開口した箱体を構成する。箱体の形状は、上述した拭き取り紙収納箱100の形状に対応しており、その内部に拭き取り紙収納箱100を配置することができる。このような構成とすることで、拭き取り紙収納箱100の底面及び4枚の側面の外表面が、外部に露出しない。よって、液体等が拭き取り紙収納箱100の底面及び側面に付着することを防ぐことができる。
【0028】
ディスペンサー1の寸法形状は、特に限定されず、拭き取り紙収納箱100の寸法形状を考慮して決定することができる。例えば、拭き取り紙収納箱100の収納状態において、間隙が生じないよう、拭き取り紙収納箱100の寸法形状と対応する寸法形状であることが好ましい。
【0029】
ディスペンサー1の幅及び奥行きの長さは、通常、50~600mmである。後述する組立て式である場合の組立の容易さ、及び他の冶具を用いた際の使用時の安定性等の観点から、その下限は、100mm以上であることがより好ましい。また、その上限は、300mm以下であることがより好ましい。幅と奥行きの長さは、同一であってもよいし(底面10が正方形状の場合)、異なっていてもよい(底面10が長方形状の場合)。
【0030】
ディスペンサー1の高さは、通常、30~400mmである。後述する組立て式である場合の組立の容易さ、及び他の冶具を用いた際の使用時の安定性等の観点から、その下限は、40mm以上であることがより好ましい。また、その上限は、150mm以下であることがより好ましい。
【0031】
(架設部42,52)
【0032】
そして、ディスペンサー1は、第1側面20,30と、第2側面40,50とを掛け渡す架設部42,52を備える。ディスペンサー1の内部に拭き取り紙収納箱100が収納された状態において、架設部42,52は、拭き取り紙収納箱100の天面の少なくとも一部と当接可能である(
図2参照)。これにより、架設部42,52は、拭き取り紙収納箱100を天面側から保持することができ、拭き取り紙収納箱100の脱落を防止できる。
【0033】
例えば、架設部42,52は、上面視において、略1/4円形状、略1/4楕円形状、直角二等辺三角形状、その他多角形状、不定形状(例えば、直線又は曲線を有する湾曲形状)等であってもよい。これらの中でも、1/4円形状、1/4楕円形状であることが好ましい。特に、上面視において、互いに隣接する第1側面20,30と第2側面40,50の交点を中心とする、略1/4円形状又は略1/4楕円形状であることが好ましい。第1側面20と第2側面40は、上面視において、コーナーで直交(略直角)しており、これらを掛け渡す架設部42の円弧の中心角も略直角となる。
【0034】
例えば、1/4円形状である場合、その半径は、5~150mmであることが好ましい。半径の下限は、10mm以上であることがより好ましく、半径の上限は、50mm以下であることがより好ましい。また、1/4楕円形状である場合、その長軸半径は、5~150mmであることが好ましい。長軸半径の下限は、10mm以上であることがより好ましく、長軸半径の上限は、50mm以下であることがより好ましい。架設部42,52をこのような寸法形状とすることで、拭き取り紙収納箱100の天面に設けられた取り出し口を塞ぐことなく、拭き取り紙収納箱100の天面をある程度被覆することができる。よって、架設部42,52は、拭き取り紙収納箱100を天面から保持できるだけでなく、液体等が拭き取り紙収納箱100の天面に付着することを一定程度防ぐことができる。
【0035】
ディスペンサー1は、架設部42,52を少なくとも1つ備えていればよいが、2つ以上備えていることが好ましい。そして、2つの架設部42,52を備える場合、上面視において、一方の架設部42と他方の架設部52が対角線上に対向配置されていることがより好ましい(
図1、
図2参照)。これにより、上面視において、ディスペンサー1の4つのコーナーのうち、対角線上にある2つのコーナーで拭き取り紙収納箱100を保持できるので、一層しっかりと保持することができる。そして、拭き取り紙収納箱100を、壁面に壁掛けする場合や、天面に逆さに設置する場合であっても、脱落を防止できる(後述する
図7参照)。さらに、拭き取り紙収納箱100の取り出し口を閉塞することなく、十分な取り出しスペースを確保できるため、拭き取り紙110が取り出し難くなることもない。
【0036】
(サイドフラップ24,25,34,35)
【0037】
ディスペンサー1は、第1側面20,30について、その4辺のうち底面10と接する1辺と直交する1辺(すなわち、ディスペンサー1の高さ方向の辺)に連設され、ディスペンサー1の外壁側に外折り可能なサイドフラップ24,25,34,35を更に備えている。このサイドフラップ24,25,34,35には、貫通孔26,27,36,37が形成されている。
【0038】
ディスペンサー1は、サイドフラップ24,25,34,35をディスペンサー1の内壁側に内折りして、ディスペンサー1の内部にサイドフラップ24,25,34,35が収納された状態で使用することができる(
図1、
図2参照)。あるいは、サイドフラップ24,25,34,35をディスペンサー1の外壁側に外折りして、ディスペンサー1の外部に開放された状態で使用することもできる(
図3、
図4参照)。
【0039】
サイドフラップ24,25,34,35を内壁側に内折りして、ディスペンサー1の内部に収納した場合、ディスペンサー1の保形性及び強度を一層向上させることができる。
【0040】
あるいは、サイドフラップ24,25,34,35を外壁側に外折りして、ディスペンサー1の外部に開放した場合、サイドフラップ24,25,34,35は、第1側面20,30と連接している1辺を軸に回動可能となっている。よって、サイドフラップ24,25,34,35の貫通孔26,27,36,37をフック(不図示)に掛けたり、貫通孔26,27,36,37を紐(不図示)で縛着したりすることによって、ぶら下げるように設置できる。さらに、サイドフラップ24,25,34,35は、外部から液体が第2側面40,50に付着することを防ぐカバーとして機能する。よって、液体の付着によるディスペンサー1の保形性及び強度の低下を防ぐことができる。
【0041】
サイドフラップ24,25,34,35の貫通孔26,27,36,37の形状は、特に限定されず、略円形状、略楕円形状、三角形状、矩形状等であってもよい。そして、その寸法は、特に限定されない。例えば、略円形状である場合、その半径は、0.3~15mmであることが好ましい。そして、半径の下限は、0.4mm以上であることがより好ましく、半径の上限は、10mm以下であることがより好ましい。
【0042】
1枚の第1側面20に設けるサイドフラップ24,25の数は、2枚に限定されず、1枚でもよい。しかし、第1側面20の対向する1対の辺に連設するように、1対のサイドフラップ24,25を対向配置することが好ましい。もう一方の第1側面30についても同様である。さらに、ディスペンサー1は、1対の第1側面20,30の対向する1対の辺全てに、サイドフラップ24,25,34,35を備えることが好ましい。これにより合計4枚のサイドフラップ24,25,34,35を備えることになり、2体以上のディスペンサー1を、それぞれのサイドフラップ24,25,34,35を介して連結する自由度が高くなる。
【0043】
(押さえフラップ44,54)
【0044】
ディスペンサー1は、第2側面40,50の4辺のうち、底面10と接する1辺と対向する1辺に連設され、ディスペンサー1の内壁側に内折り可能な押さえフラップ44,54を更に備える。押さえフラップ44,54は、連設される第2側面40,50の1辺を軸に回動可能となっている。この押さえフラップ44,54が、ディスペンサー1の内壁側に折り込まれることにより、その先端が拭き取り紙収納箱100の側面に当接して、拭き取り紙収納箱100が位置ずれすることなく、拭き取り紙収納箱100を保持する。ディスペンサー1と拭き取り紙収納箱100のサイズが合わず、両者の間に隙間が生じる場合であっても、内折りされた押さえフラップ44,54の反発力によって、押さえフラップ44,54が拭き取り紙収納箱100の側面を押圧し、これによって、拭き取り紙収納箱100が動かないよう位置決めすることができる。
【0045】
押さえフラップ44,54の数は、特に限定されず、1つのみでもよい。しかし、対向する1対の側面(例えば、2枚の第2側面40,50)に1枚ずつ設けられていることが好ましい。これにより、対向配置された押さえフラップ44,54が、拭き取り紙収納箱100の側面を左右から押圧し、位置決めすることができる。
【0046】
ディスペンサー1の材料は、特に限定されないが、段ボールやコートボール紙等の紙であることが好ましい。紙製のディスペンサー1は、低コストであり、廃棄時の分別が容易であるとともに、再利用可能であり、環境に優しい。さらに、後述するように、折り畳み式のディスペンサー1とすることも可能である。
【0047】
段ボールを用いる場合、図示はしないが、例えば、2枚のライナーと、2枚のライナーにより挟持された、波状の断面を有する中芯(「フルート」等と呼ばれることもある。)と、を含む段ボール(両面段ボール)を用いることができる。その他にも、片面段ボール、両面段ボールが2層以上積層された複両面段ボール等を用いることができるが、両面段ボールであることが好ましい。
【0048】
段ボールの厚みである、2枚のライナーの距離は、0.3~5.0mmであることが好ましい。厚みの下限は、0.5mm以上であることがより好ましく、0.8mm以上であることが更に好ましい。また、厚みの上限は、4.0mm以下であることがより好ましく、3.0mm以下であることが更に好ましい。なお、ここでいう厚みとは、最上面に位置するライナー(表ライナー)と最下面に位置するライナー(裏ライナー)の距離のことをいう。例えば、複両面段ボールである場合は、その最表面ライナーと最裏面ライナーの距離をいう。
【0049】
第1側面20,30の外表面及び第2側面40,50の外表面の少なくとも一部には、耐水処理が施されていることが好ましい。これにより、液体が拭き取り紙収納箱100への液体の侵入を一層効果的に防止することができる。例えば、段ボールを用いる場合は、段ボールを構成する少なくとも1枚のライナーには、耐水処理が施されていることが好ましい。段ボールは、水分を含むと形が崩れやすくなる性質があるが、かかる処理を施すことにより、水分が段ボールの表面に付着した場合であっても、強度を維持することができ、形が崩れることを防止できる。
【0050】
耐水処理は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、段ボールのライナーの表面に耐水性を有するワックスを塗布する、ライナーをワックスに浸漬する等の処理方法を採用することができる。あるいは、耐水性インクや耐水性化学薬品を用いてライナーの表面を塗布する、ライナーの最外層に、ポリエチレン等の樹脂やニス等を含むコーティング層を設ける方法等を採用することができる。
【0051】
段ボールは、再生紙を含むことが好ましい。これにより、廃棄時の分別が一層容易であり、再利用及び環境への配慮の点でも一層優れる。
【0052】
ディスペンサー1の底面、側面、及び架設部の少なくとも1つは、その表面の少なくとも一部に印刷を施すこともできる。これにより、意匠性を向上させることができる。あるいは、拭き取り紙110の種類等を印刷することにより、その区別及び分類を容易とすることもできるであろう。特に、ディスペンサー1の材料が紙である場合、印刷が容易である。印刷方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
【0053】
紙製のディスペンサー1であれば、使用者が組立て可能な、組立て式のディスペンサー1とすることもできる。組立て式のディスペンサー1は、使用前は、嵩張ることなく、コンパクトに保管することができる。また、使用後は、分解可能であるから、嵩張ることなく廃棄することができる。以下、組立て式のディスペンサー1の一例を説明する。
【0054】
図5は、本実施形態に係るディスペンサーの展開図であり、
図6は、
図5のディスペンサーが組み立てられる一過程を示す斜視図である。なお、特に断りがない限り、
図5の破線は、折れ線を示している。
【0055】
ディスペンサー1は、組立て可能な紙製のディスペンサー1であり、その展開状態において、第1側面20,30及び第2側面40,50は、底面10の1辺である折れ線を介してそれぞれ連設されており、この折れ線を介して折り曲げることにより立設可能であり、架設部42,52は、少なくとも1つの第2側面40,50の4辺のうち、底面10と接する1辺と対向する1辺に連設されており、第1側面20,30に設けられた挿入孔23,33に挿し込み可能な挿入片43、53を有する。例えば、挿入孔23,33は、第1側面20,30と内側側面21,31とが連設する連設辺上に設けることができる。
【0056】
このディスペンサー1は、1枚の段ボールから組み立てることができる(
図5参照)。まず、底面10の4辺に連設された第1側面20,30及び第2側面40,50を、底面10と接する折れ線(
図5参照)を介して折り曲げ、これらを順次立設させる。立設の際には、第2側面40,50の左右のいずれか一方の端縁(ディスペンサー1の高さ方向の端縁)に設けられた挿入片41,51を、隣接する第1側面30,20の左右のいずれか一方の端縁(ディスペンサー1の高さ方向の端縁)に設けられた挿入孔38,28に挿し込むことによって、立設状態を維持できる。
【0057】
次に、第1側面20,30の内側側面21,31の端部に設けられた挿入片22,32を、底面10の端部に設けられた挿入孔11,12に挿し込む。第1側面20,30がこのような二重構造であることにより、ディスペンサー1の保形性及び強度を一層向上させることができる。
【0058】
そして、サイドフラップ24,25,34,35を箱体の内部に収納する場合は、内壁側に内折り(矢印F1参照)すればよい(
図1、
図2、
図6参照;収納状態)。あるいは、サイドフラップ24,25,34,35を箱体の外部に開放する場合は、外壁側に外折りすればよい(
図3、
図4参照;開放状態)。このように、本実施形態によれば、サイドフラップ24,25,34,35を収納状態及び開放状態のいずれにも自由に変形させることができる。
【0059】
さらに、立設した第2側面40,50の架設部42,52を、折れ線を介して折り曲げながら、その端部に設けられた挿入片43、53を、隣接する第1側面20,30の上端縁に設けられた挿入孔23,33に挿し込むことによって、第1側面20,30と第2側面40,50とを、架設部42,52によって掛け渡すことができる。このようにして組み立てることで、
図1に示す状態のディスペンサー1となる。
【0060】
そして、ディスペンサー1に拭き取り紙収納箱100を収納する時(使用時)は、まず、架設部42,52の挿入片43、53を挿入孔23,33から抜き出して、ディスペンサー1の天面開口を開放する。次に、第2側面40,50の押さえフラップ44,54を、第2側面40,50の内壁側に内折しておく。そして、ディスペンサー1の天面開口から拭き取り紙収納箱100を収納する。その後、再び、ディスペンサー1の架設部42,52を折り曲げながら、挿入片43、53を隣接する第1側面20,30の上端縁に設けられた挿入孔23,33に挿し込むことによって、拭き取り紙収納箱100を保持することができる(
図2参照)。あるいは、図示はしないが、ディスペンサー1の展開状態(
図5参照)において、底面10の上に拭き取り紙収納箱100を配置し、これをディスペンサー1の第1側面20,30及び第2側面40,50で包み込むようにしつつ、上述した組立手順に沿って組み立ててもよい。
【0061】
図5及び
図6に示される組立て式のディスペンサー1は、その展開状態(組立て前)において、第1側面20,30は、その上端縁に上述した内側側面21,31を備え、かつ、その左右の端縁にサイドフラップ24,25,34,35を備えている。そして、第2側面40,50は、その左右の端縁に、上述した架設部42,52及び押さえフラップ44,54を備えている。このような配置とすることにより、架設部42,52、サイドフラップ24,25,34,35、及び押さえフラップ44,54を備えながら、保形性及び強度に優れる、組立て可能なディスペンサー1を、1枚の段ボールから作製することができる。
【0062】
図7は、本実施形態に係るディスペンサーを壁面に設置した状態を示す側面図である。
【0063】
本実施形態に係るディスペンサー1は、底面10の外表面に固着され、磁石を含む磁着部2を更に備えることが好ましい。磁着部2を備えることにより、金属製の設置面200に磁着させることができる。ここでは、一例として設置面200が壁面である場合を図示したが、設置面は、壁に限らず、テーブル等の平面や、逆さ設置とする天井等であってもよい。例えば、
図7に示すように垂直方向に位置する壁に設置した場合、通常であれば、重力により下方に落下することになるが(矢印F3参照)、架設部42,52を備えることによって拭き取り紙収納箱100をしっかりと保持できるため、落下を防ぐことができる。
【0064】
磁着部2は、ディスペンサー1の底面10に固着可能であり、かつ、磁石により磁着可能であればよい。図示はしないが、磁着部2としては、接着剤を含む接着層と、磁石を含む磁着層と、を備えることが好ましい。接着層としては、例えば、不織布の両面に接着剤が塗布された両面テープが挙げられる。磁着層としては、少なくとも磁石(等方性磁石、異方性等)を含んでいればよいが、磁石の粉末を、バインダー(例えば、樹脂及び/又はゴム)と混合した複合体であってもよい。例えば、マグネットシート、マグネットのラバーシート等を用いることができる。特に、ラバータイプのマグネットシートであれば、設置面200が凹凸を有する粗面であったとしても、追従性に優れるため、設置面200の全域に対して密着させることができる。また、設置面200の傷つきを防止することもできる。
【0065】
以上説明したように、ディスペンサー1は、例えば、両面接着テープとマグネットを使って、簡単に壁面や機器に取り付けることができる。そして、拭き取り紙110が取り出し易いため、作業性に優れるとともに、定位置及び定管理の点でも優れる。また、設置方法についても、あらゆる壁面(例えば、壁、天井)に磁着させることができ、上方向にも、左右方向にも、下方向にも取り出すことができる。このように、ディスペンサー1は、あらゆる環境に合わせて自由に設置可能である。
【0066】
そして、ディスペンサー1は、拭き取り紙収納箱100の底面、側面、及び天面の全てを、底面10、第1側面20,30、第2側面40,50、及び架設部42,52によって保持することができるため、ディスペンサー1から拭き取り紙収納箱100が脱落することがない。さらに、拭き取り紙収納箱100の露出面が少ないので、液体等が拭き取り紙収納箱100に付着することを効果的に防止できる。これによって、拭き取り紙収納箱100の内部への液体等の侵入を防止できる。また、拭き取り紙収納箱100の交換時に治具等が拭き取り紙収納箱100の表面を突き破ったりして、拭き取り紙収納箱100が破損してしまうこともない。またさらに、専用の道具等を用いずとも、拭き取り紙収納箱100を容易に交換できる。
【0067】
さらに、ディスペンサー1は、上述したように、1枚の段ボール等から組立て可能な構造とすることができ、かつ、材料の選択及び寸法形状の決定について自由度も高く、設計上の制約が少ない。また、各種市販品の拭き取り紙収納箱100に使用できる点で、汎用性が高い。またさらに、紙製の組立て式とすることができるため、低コストでありながら、簡便である。よって、例えば、市販品の拭き取り紙収納箱の販促品や付属品等としても、好適に使用できる。
【符号の説明】
【0068】
1:ディスペンサー、2:磁着部、10:底面、11,12:挿入孔、20,30:第1側面、21,31:内側側面、22,32:挿入片、23,33:挿入孔、24,25,34,35:サイドフラップ、26,27,36,37:貫通孔、28,38:挿入孔、40,50:第2側面、41,51:挿入片、42,52:架設部、43,53:挿入片、44,54:押さえフラップ、100:拭き取り紙収納箱、110:拭き取り紙、200:設置面、F1,F2,F3:矢印