(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】エネルギー変換デバイス及び関連システム
(51)【国際特許分類】
H02N 11/00 20060101AFI20240605BHJP
【FI】
H02N11/00 Z
(21)【出願番号】P 2021560233
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(86)【国際出願番号】 US2020024185
(87)【国際公開番号】W WO2020198127
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2023-02-22
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521439947
【氏名又は名称】ジーアイジー・エナジー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】バードヤン,バーダン
(72)【発明者】
【氏名】バードヤン,ムナトサカン
(72)【発明者】
【氏名】ウッドワード,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】コード,クレイグ・アラン
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-002885(JP,A)
【文献】特開2014-230442(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0130353(KR,A)
【文献】特表2007-528463(JP,A)
【文献】特開2014-169687(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0182955(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0058433(KR,A)
【文献】特開2006-320187(JP,A)
【文献】米国特許第05117141(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0116042(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0028026(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0091066(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02N 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力シャフトと、
前記入力シャフトに操作可能に結合され、前記入力シャフトを第1の方向に回転させるように構成された、第1の入力アームと、
マルチプライヤギアを介して前記入力シャフトに操作可能に結合され、前記第1の入力アームとは独立に、前記入力シャフトを第2の方向に回転させるように構成された、少なくとも1つの第2の入力アームと、
前記入力シャフトに結合され、前記入力シャフトを中心に
前記第1の方向に回転可能であるように構成された、第1の一方向ベアリングと、
前記入力シャフトに結合され、前記第1の一方向ベアリングを介して回転が制御され、コアを中心に半径方向に配置された複数の永久磁石を備えた、プレート磁石と、
前記入力シャフトに結合され、前記入力シャフトを中心に
前記第2の方向に回転可能であるように構成された、第2の一方向ベアリングと、
前記入力シャフトに結合され、前記第2の一方向ベアリングを介して回転が制御され、複数のコイルを備えた、アーマチャ
と
を備える、
エネルギー変換装置
。
【請求項2】
前記プレート磁石と、前記アーマチャとは、発電機の少なくとも一部を形成する、
請求項1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項3】
前記エネルギー変換装置をフレーム部材に搭載する搭載構造、をさらに備える、
請求項1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の入力アームは、車両のサスペンションアームに結合される、
請求項
1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項5】
前記複数の永久磁石は、前記プレート磁石の中心軸を中心に半径方向に配置される、
請求項1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項6】
前記プレート磁石の前記コアは、強磁性コアを備える、
請求項1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第2の入力アームは、車両に結合される、
請求項
1に記載のエネルギー変換装置。
【請求項8】
前記複数のコイルは、前記アーマチャの中心軸を中心に半径方向に配置される、
請求項1に記載の発電機。
【請求項9】
前記複数のコイルは、導体材料から形成される、
請求項1に記載の発電機。
【請求項10】
前記複数のコイルは、1つ以上の伝達リングに結合される、
請求項1に記載の発電機。
【請求項11】
前記1つ以上の伝達リングは、ブラシを介して外部構成要素に動力を提供するように構成される、
請求項
10に記載の発電機。
【請求項12】
入力シャフトを第1の方向へ回転させることと、
前記入力シャフトに結合されたプレート磁石を、前記入力シャフトに結合されたアーマチャに対して、第1の方向へ回転させることであって、前記プレート磁石はコアを中心に半径方向に配置された複数の永久磁石を含み、前記アーマチャは複数のコイルを含む、プレート磁石を第1の方向へ回転させることと、
前記入力シャフトを第2の方向へ回転させることと、
前記アーマチャを、前記プレート磁石に対して、前記第2の方向に回転させること、
を含
み、
前記入力シャフトを前記第1の方向へ回転させることは、第1の入力アームを介して前記入力シャフトを回転させることを含み、
前記入力シャフトを前記第2の方向へ回転させることは、第2の入力アームを介して、前記第1の入力アームとは独立に、前記入力シャフトを回転させることを含む、
方法。
【請求項13】
プレート磁石を第1の方向へ回転させることは、前記入力シャフトに結合された第1の一方向ベアリングを回転させることにより、少なくとも部分的に達成される、
請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記アーマチャを第2の方向へ回転させることは、前記入力シャフトに結合された第1の一方向ベアリングを回転させることにより、少なくとも部分的に達成される、
請求項
12に記載の方法
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「エネルギー変換デバイス」に関する米国仮特許出願第62/823,141号(出願日2019年3月25日)の出願日の利点を主張する。
【0002】
本開示は、概して、発電機によって機械運動を電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換デバイスと、様々な用途のために係るデバイスを組み込んでいるシステムとに関する。
【背景技術】
【0003】
化石燃料のコストが増加するにつれて、エネルギーを取得及び利用する代替の方法、手段の調査が増えている。多くの場合、代替方法は、媒体の移動から他の種類のエネルギー(運動エネルギー等)を利用するように構成される発電機を含み、そのエネルギーを電気エネルギーに変換する。いくつかの例として、風車のブレードを回転させることによって空気の移動からの運動エネルギーを電力に変換する風車が含まれる。別の例として、移動中の水の運動エネルギーを電気エネルギーに変換しながら、タービンによってダムを通って下流に流れるように放水する水力発電ダムが含まれる。
【0004】
また、内燃機関自動車を動かすために使用される化石燃料のコストが増加することで、ハイブリッド車の開発につながる。ハイブリッド車は内燃機関及び電気モータの両方で動く。電気モータは車両に提供されたバッテリーで動く。内燃機関は、一般的に、発電機によって電力をバッテリーに提供する。発電機は内燃機関に機械的に接続され、バッテリーに電気的に接続される。内燃機関が動作することで、発電機のアーマチャが発電機の固定子に対して回転し、発電機はバッテリーを充電する電気を生産する。従来のハイブリッド車の動作では、内燃機関の出力は、車両バッテリーを再充電する電気を発生させるために、発電機のアーマチャが回転することを頼りにしている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態はエネルギー変換アセンブリを含み得る。アセンブリは入力シャフトを含み得る。アセンブリは、さらに、第1の方向制限デバイスを介して入力シャフトに結合される第1の環状ギアを含み得る。第1の方向制限デバイスは、第1の方向における第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向における第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。アセンブリは、また、第2の方向制限デバイスを介して入力シャフトに結合される第2の環状ギアを含み得る。第2の方向制限デバイスは、第2の方向における第2の環状ギアの回転を可能にし、第1の方向における第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。アセンブリは、さらに、第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアを含み得る。アセンブリは、また、第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアを含み得る。アセンブリは、さらに、第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアを含み得る。アセンブリは、また、第1の伝達ギア及び変換ギアに結合される伝達シャフトを含み得る。
【0006】
本開示の別の実施形態は潮流発電機を含み得る。潮流発電機はフロートを含み得る。潮流発電機は、さらに、フロートに動作可能に結合されるマルチプライヤギアを含み得る。潮流発電機は、また、マルチプライヤギアと動作可能に係合する入力ギアを含み得る。入力ギアは入力シャフトに動作可能に結合され得る。潮流発電機は、さらに、第1の一方向ベアリングを介して入力シャフトに結合される第1の環状ギアを含み得る。第1の一方向ベアリングは、第1の方向における第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向におけ
る第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。潮流発電機は、また、第2の一方向ベアリングを介して入力シャフトに結合される第2の環状ギアを含み得る。第2の一方向ベアリングは、第2の方向における第2の環状ギアの回転を可能にし、第1の方向における第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。潮流発電機は、さらに、第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアを含み得る。潮流発電機は、また、第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアを含み得る。潮流発電機は、さらに、第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアを含み得る。潮流発電機は、また、第1の伝達ギア及び変換ギアに結合される伝達シャフトを含み得る。
【0007】
本開示の別の実施形態は発電機を含み得る。発電機は入力シャフトに動作可能に結合される入力ギアを含み得る。発電機は、さらに、入力ギアに動作可能に結合される揺動部材を含み得る。発電機は、また、第1の一方向ベアリングを介して入力シャフトに結合される第1の環状ギアを含み得る。第1の一方向ベアリングは、第1の方向における第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向における第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。発電機は、さらに、第1の環状ギアに結合され、第1の環状ギアと一緒に回転するように構成される少なくとも1つの磁石を含み得る。発電機は、また、第2の一方向ベアリングを介して入力シャフトに結合される第2の環状ギアを含み得る。第2の一方向ベアリングは、第2の方向における第2の環状ギアの回転を可能にし、第1の方向における第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成され得る。発電機は、さらに、第2の環状ギアに結合され、第2の環状ギアと一緒に回転するように構成されるアーマチャを含み得る。発電機は、また、第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアを含み得る。発電機は、さらに、第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアを含み得る。発電機は、また、第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアを含み得る。発電機は、さらに、第1の伝達ギア及び変換ギアに結合される伝達シャフトを含み得る。
【0008】
本開示を詳細に理解するために、添付の図面と併せて、以下の詳細な説明を参照するべきであり、類似要素は概して類似数字で指定される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態による、エネルギー変換装置の斜視図を示す。
【
図2】本開示の実施形態による、
図1のエネルギー変換装置の別の斜視図を示す。
【
図3】本開示の実施形態による、カバーが取り外された
図1及び
図2のエネルギー変換装置の別の斜視図を示す。
【
図4】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置の環状ギアアセンブリの実施形態の斜視図を示す。
【
図5】本開示の実施形態による、
図4の環状ギアアセンブリの平面図を示す。
【
図6】本開示の実施形態による、
図4及び
図5の環状ギアアセンブリの拡大図を示す。
【
図7】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置の発電機アセンブリの斜視拡大図を示す。
【
図8】本開示の実施形態による、
図7の発電機アセンブリの別の斜視拡大図を示す。
【
図9】本開示の実施形態による、
図7及び
図8の発電機アセンブリの側面拡大図を示す。
【
図10】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置の内接ギアアセンブリの斜視図を示す。
【
図11】本開示の実施形態による、
図10の内接ギアアセンブリの別の斜視図を示す。
【
図12】本開示の実施形態による、カバーが取り外された
図1~
図3のエネルギー変換装置の斜視図を示す。
【
図13】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置で使用される環状ギアアセンブリの平面図を示す。
【
図14】本開示の実施形態による、カバーが取り外された
図1~
図3のエネルギー変換装置の別の斜視図を示す。
【
図15】本開示の実施形態による、カバーが取り外された
図1~
図3のエネルギー変換装置の実施形態を含むサスペンションシステムを示す。
【
図16】本開示の実施形態による、
図15のサスペンションシステムの実施形態の別の拡大図を示す。
【
図17】本開示の実施形態による、
図15のサスペンションシステムの実施形態の別の拡大図を示す。
【
図18】本開示の実施形態による、カバーが取り外された
図1~
図3のエネルギー変換装置の実施形態を含む潮流発電機の実施形態を示す。
【
図19】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置の実施形態を含む波動利用デバイスの実施形態を示す。
【
図20】本開示の実施形態による、
図1~
図3のエネルギー変換装置の実施形態を含む波動利用デバイスの実施形態を示す。
【
図21】本開示の実施形態による、
図19及び
図20の波動利用デバイスの一部の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に提示される説明図は、いずれかの特定のエネルギー変換アセンブリ、動力車、波動利用アセンブリ、または係るアセンブリの構成要素の実際の図ではないが、本発明を説明するために使用される単なる理想的な図である。
【0011】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」を用いる単数形は、文脈で他に明確に示さない限り、同様に、複数形を含むことが意図される。
【0012】
本明細書で使用される場合、材料、構造、特徴、または方法の機能に関する用語「し得る(may)」は、係る用語が本開示の実施形態の実施態様における使用のために想到され、係る用語が本開示の実施形態の実施態様と組み合わせて使用可能な他の互換性のある材料、構造、特徴、及び方法が除外されるべきであるまたは除外する必要がある旨のいかなる含意を避けるために、より制限的な用語「である(is)」に優先して使用されることを示す。
【0013】
本明細書で使用される場合、いずれかの関係語(「第1の」、「第2の」、「前面」、「背面」等)は、本開示及び添付の図面を理解するのに明確にするため及び便宜のために使用され、文脈で他に明確に示される場合を除いて、いずれかの特定の選好または順序を含意しない、またはそれに依存しない。
【0014】
本明細書で使用される場合、所与のパラメータ、特性、または条件に関連する用語「実質的に(substantially)」は、当業者が、ある程度、所与のパラメータ、特性、または条件が例えば許容可能な製造公差の範囲内のわずかな相違で満たされることを理解するであろうことを意味し及び含む。例えば、実質的に満たされるパラメータは、少なくとも約90%満たされ得る、少なくとも約95%満たされ得る、またはさらに少なくとも約99%満たされ得る。
【0015】
本明細書で使用される場合、所与のパラメータを参照して使用される用語「約(about)」は状態値を含み、文脈によって決まる意味を有する(例えば、用語「約(about)」は、所与のパラメータの測定に関連するある程度の誤差及び製造公差から生じる変化等を含む)。
【0016】
上記に説明したように、化石燃料のコストの増加に伴って、化石燃料を燃やすときのエネルギーを超えるエネルギーを変換するための代替方法の使用が増えている。電気エネルギーに変換するために利用され得る運動エネルギーの種類の1つは、水体における振動、波動等の揺動運動またはサスペンションシステム等のバネシステムの運動であり得る。
【0017】
本開示に説明される実施形態は、車両(例えば、自動車、車、トラック、セミトラック、機関車、全地形対応車(ATV)、特定用途車(UTV)、トラクター等)または水体(例えば、大洋、海、湖、池、川等)の波によって受ける振動等の揺動運動を電気エネルギー等の使用可能なエネルギーに変換するためのエネルギー変換装置を含む。本開示の実施形態は揺動運動を単一方向の回転に変換し得る。単一方向の回転により、磁石を一連のコイルに対して回転させることによって、電力を発生させるように構成される内蔵発電機を回転させ得る。
【0018】
わずかな振動から電力が発生することで、従来のエネルギー変換デバイス(例えば、車両がブレーキをかけるときにエネルギーを捕捉するデバイス)に勝る利点をもたらし得る。例えば、本開示のエネルギー変換デバイスにより、車両が走行中であるときにいつでも発生するサスペンション振動から、車両により電力が発生することを可能にし得る。前述の説明に関して、再充電可能バッテリーの極端なサイクルを減らし得、燃料消費を減らし得る。さらに、本開示のいくつかの実施形態では、水体の波の揺動運動から直接、電力発生を可能にし得(例えば、再生可能エネルギーを提供し得)、これにより、複数回、発電前に波エネルギーを変換する潮流発電機の効率性が増加し得、例えば、次に油圧ポンプを回し発電するために使用される波から油圧を発生させる。
【0019】
いくつかの実施形態では、エネルギー変換デバイスは、現在、エネルギー変換デバイスを使用していない現在の車両に取り付け可能であり得る。例えば、本開示のエネルギー変換デバイスは、全てではないが、追加エネルギーを捕捉し燃料消費を減らすための車両のほとんどに「クランプオン」デバイス/ソリューションを提供し得る。
【0020】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態による、エネルギー変換装置100を示す。エネルギー変換装置100は、入力ギア104に動作可能に結合される入力アーム102を含み得る。いくつかの実施形態では、入力アーム102は、入力シャフト106を介して入力ギア104に結合され得る。他の実施形態では、入力アーム102は、マルチプライヤギア110等の追加ギアを介して入力ギア104に結合され得る。例えば、
図1に示されるように、入力アーム108がマルチプライヤギア110に結合され得、マルチプライヤギア110のギア歯が入力ギア104のギア歯に係合し得ることにより、入力アーム108の運動はマルチプライヤギア110を介して入力ギア104に伝えられる。いくつかの実施形態では、入力アーム102はリニアギアに結合され得、リニアギアは、ラックアンドピニオン係合等のリニアギアの歯と入力ギア104の歯との相互作用によって、入力ギア104と動作可能に係合し得る。
【0021】
図1は入力アーム102及び入力アーム108の両方を伴うエネルギー変換装置100を示すが、エネルギー変換装置100のいくつかの実施形態は、入力アーム102及び入力アーム108の一方または他方だけを含み得、それにより、エネルギーは、マルチプライヤギア110を用いて、入力アーム102を介してまたは入力アーム108を介してのいずれかで、入力ギア104に直接入力される。
【0022】
入力ギア104は、入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100に動作可能に結合され得る。例えば、エネルギー変換装置100はケース112を含み得、入力シャフト106はケース112の開口を貫通し得る。ケース112の開口は、入力シャフト1
06を保護するように及び/または入力シャフト106の自由回転を可能にするように構成されるスリーブを含み得る。例えば、スリーブはブッシングまたはベアリングであり得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、エネルギー変換装置100は入力ギア104を含み得ない。例えば、入力アーム102が入力シャフト106に直接結合され得ることにより、入力アーム102の運動は、入力ギア104を最初に通過することなく、入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100の内部構成要素に直接伝達され得る。
【0024】
ケース112は、ケース112の内部に画定される空洞114の内部にエネルギー変換装置100の内部構成要素を密閉するように構成され得る。ケース112は内部構成要素を損傷から保護するように構成され得る。例えば、ケース112は、隣接する機械的構成要素との衝撃または破片等の異物との衝撃等の衝撃損傷から内部構成要素を保護し得る。いくつかの実施形態では、ケース112は、エネルギー変換装置100の内部構成要素を湿気、ほこり、熱、冷気等の環境要因から保護するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ケース112は、エネルギー変換装置100を移動構成要素に対して静止位置に維持するように構成されるフレーム、壁等の構造にエネルギー変換装置100を搭載することを可能にし得る。
【0025】
図2は、エネルギー変換装置100の内部構成要素を良く見えるように示すためにケース112の前壁及び側壁が取り外されたエネルギー変換装置100を示す。上記に説明したように、入力ギア104は入力シャフト106に結合され得る。入力ギア104及び/または入力アーム102は、入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100の内部の1つ以上のギア202,204,206に動作可能に結合され得る。例えば、入力シャフト106が第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204に結合され得ることにより、入力ギア104及び/または入力アーム102の運動は、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204の少なくとも1つに伝達され得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106は、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206のそれぞれに動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206は、ギア、ギアボックス、油圧装置、歯車、滑車、ベルト等の付加機構を介して結合され得る。
【0026】
図3は、エネルギー変換装置100の内部構成要素を良く見えるように示すためにケース112の壁が取り外されたエネルギー変換装置100の一実施形態を示す。上記に説明したように、入力シャフト106は、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206に動作可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106が第1の環状ギア202に結合され得ることにより、入力シャフト106の移動により、第1の環状ギア202を実質的に同じ方向に移動(例えば、回転)させ得る。例えば、入力アーム102が入力シャフト106の軸316に対して時計回り方向に回転する場合、入力アーム102は入力シャフト106を時計回り方向に回転させ得る。続いて、入力シャフト106は、軸316を中心として時計回り方向に第1の環状ギア202を回転させ得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106が第2の環状ギア204に結合され得ることにより、入力シャフト106は、第2の環状ギア204を入力シャフト106と実質的に同じ方向に回転させ得る。
【0027】
入力シャフト106と第1の環状ギア202及び/または第2の環状ギア204との間のカップリングは、一方向に入力シャフト106から第1の環状ギア202及び/または第2の環状ギア204に回転運動だけを伝達するように構成され得、その間、反対方向に第1の環状ギア202及び/または第2の環状ギア204に回転運動を伝達しない。結果として、入力シャフト106が第1の方向及び第2の方向において前後に回転するとき、
入力シャフト106が第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204を相互に対して回転させるように構成され得ることにより、第1の環状ギア202は第1の方向に回転し、第2の環状ギア204は第2の方向に回転する。いくつかの実施形態では、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204が回転し得る方向への制限は、一方向ベアリング等(例えば、輪止めベアリング、輪止めクラッチ、スリッパークラッチ、逆転止め等)の方向制限デバイスによって容易になり得る。いくつかの実施形態では、
図13に関して下記にさらに詳細に説明するように、方向制限は、環状ギア202,204,206の設計または入力シャフト106に環状ギア202,204,206を結合する駆動部材の設計によって容易になり得る。
【0028】
第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206が別のギアのセットを介して連結され得ることにより、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206の運動は相互に伝達され得る。例えば、エネルギー変換装置100は、第1の伝達ギア304及び第1の変換ギア306を含む第1の伝達シャフト302を含み得る。エネルギー変換装置100は、さらに、第2の変換ギア310及び第2の伝達ギア312を含む第2の伝達シャフト308を含み得る。第1の伝達ギア304が第1の環状ギア202と動作可能に係合し得ることにより、第1の環状ギア202の運動は、第1の環状ギア202及び第1の伝達ギア304の連動歯を介して、第1の伝達ギア304に伝達され得る。第1の変換ギア306が第1の伝達シャフト302を介して第1の伝達ギア304に結合され得ることにより、第1の変換ギア306は、第1の伝達ギア304と実質的に同じ回転速度で及び実質的に同じ回転方向に移動する。第2の変換ギア310が第1の変換ギア306と動作可能に係合し得ることにより、第1の変換ギア306の運動は、第1の変換ギア306及び第2の変換ギア310の連動歯を介して第2の変換ギア310に伝達され得る。第1の変換ギア306及び第2の変換ギア310の動作係合により、第1の変換ギア306とは反対の回転方向に第2の変換ギア310を回転させ得る。第2の変換ギア310が第2の伝達シャフト308を介して第2の伝達ギア312に結合され得ることにより、第2の伝達ギア312は、第2の変換ギア310と実質的に同じ回転速度で及び実質的に同じ回転方向に移動する。第2の伝達ギア312が第2の環状ギア204と動作可能に係合し得ることにより、第2の伝達ギア312の運動は、第2の伝達ギア312及び第2の環状ギア204の連動歯を介して第2の環状ギア204に伝達され得る。第2の伝達ギア312は、第1の環状ギア202の回転方向に反対の回転方向に第2の環状ギア204を回転させ得る。第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308ならびに説明される関連のギアが同様に第2の環状ギア204の運動を第1の環状ギア202に伝達し得ることにより、第1の環状ギア202は第2の環状ギア204の反対方向に回転し得る。
【0029】
入力シャフト106を第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204に結合する方向制限デバイス318は、入力シャフト106が回転するときは常に、入力シャフト106が第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204の1つを駆動することを可能にし得、その間、入力シャフト106が回転する方向にかかわらず、第1の環状ギア202が各々の第1の方向に回転することと、第2の環状ギア204が各々の第1の方向に反対の各々の第2の方向に回転することとが可能になる。入力シャフト106によって駆動される環状ギア202,204は、関連の第1の伝達ギア304または第2の伝達ギア312に回転を伝達し得る。第1の伝達シャフト302、第2の伝達シャフト308、及び関連のギア304,306,310,312が、駆動される環状ギア202,204の運動を入力シャフト106によって駆動されていない環状ギア202,204に伝達し得ることにより、入力シャフト106が回転する方向にかかわらず、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204はそれぞれ同じ各々の方向に回転し、第1の環状ギア202の各々の方向は第2の環状ギア204の各々の方向の反対である。
【0030】
例えば、入力シャフト106は、各々の方向制限デバイス318を介して、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204に結合され得る。第1の環状ギア202に関連付けられる方向制限デバイス318は、入力シャフト106が第1の環状ギア202を第1の方向に回転させることを可能にし得、第1の環状ギア202を第2の方向に回転させることなく、入力シャフト106が第2の方向に第1の環状ギア202に対して回転することを可能にし得る。同様に、第2の環状ギア204に関連付けられる方向制限デバイス318は、入力シャフト106が第2の環状ギア204を第2の方向に回転させることを可能にし得、第2の環状ギア204を第1の方向に回転させることなく、入力シャフト106が第1の方向において第2の環状ギア204に対して回転することを可能にし得る。
【0031】
入力シャフト106が第1の方向に回転するとき、入力シャフト106は、関連の方向制限デバイス318によって、第1の環状ギア202を第1の方向に回転させ得る。入力シャフト106は、第2の環状ギア204に回転を直接付与することなく、第2の環状ギア204に対して回転し得る。第1の環状ギア202は、第1の環状ギア202と第1の伝達ギア304との動作係合によって、第1の伝達ギア304を回転させ得る。第1の伝達ギア304は、第1の伝達シャフト302によって、第1の変換ギア306を回転させ得る。第1の変換ギア306は、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合によって、第2の変換ギア310を回転させ得る。第2の変換ギア310は、第2の伝達シャフト308によって、第2の伝達ギア312を回転させ得る。上記に説明したように、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合が回転方向を効果的に反転し得ることにより、第2の伝達シャフト308は第1の伝達シャフト302とは反対方向に回転する。第2の伝達ギア312は、第2の伝達ギア312と第2の環状ギア204との動作係合によって、第2の環状ギア204を回転させ得る。第2の環状ギア204は、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合によって生じる方向反転により、入力シャフト106及び第1の環状ギア202の第1の方向に反対の第2の方向に回転し得る。
【0032】
入力シャフト106と第2の環状ギア204との間の方向制限デバイス318により、第2の環状ギア204が第2の方向に回転することを可能にし得、その間、入力シャフト106は第1の方向に回転している。したがって、入力シャフト106は、第1の環状ギア202を第1の方向に直接駆動し得、その間、第1の伝達シャフト302、第2の伝達シャフト308、及び関連のギア304,306,310,312によって、第2の環状ギア204を第2の方向に間接的に駆動する。
【0033】
場合によって、入力シャフト106は方向反転し、第2の方向に回転し得る。入力シャフト106が第1の方向に回転するとき、入力シャフト106は、関連の方向制限デバイス318によって、第2の環状ギア204を第2の方向に回転させ得る。入力シャフト106は、第1の環状ギア202に回転を直接付与することなく、第1の環状ギア202に対して回転し得る。第2の環状ギア204は、第2の環状ギア204と第2の伝達ギア312との動作係合によって、第2の伝達ギア312を回転させ得る。第2の伝達ギア312は、第2の伝達シャフト308によって、第2の変換ギア310を回転させ得る。第2の変換ギア310は、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合によって、第1の変換ギア306を回転させ得る。第1の変換ギア306は、第1の伝達シャフト302によって、第1の伝達ギア304を回転させ得る。上記に説明したように、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合が回転方向を効果的に反転し得ることにより、第1の伝達シャフト302は第2の伝達シャフト308とは反対方向に回転する。第1の伝達ギア304は、第1の伝達ギア304と第1の環状ギア202との動作係合によって、第1の環状ギア202を回転させ得る。第1の環状ギア202は、第1の変換ギア306と第2の変換ギア310との動作係合によって生じる方向反転により、入力シャフト106及び第2の環状ギア204の第2の方向に反対の第1の方向に回転し得
る。
【0034】
入力シャフト106と第1の環状ギア202との間の方向制限デバイス318により、第1の環状ギア202が第1の方向に回転することを可能にし得、その間、入力シャフト106が第2の方向に回転している。したがって、入力シャフト106は、第2の環状ギア204を第2の方向に直接駆動し得、その間、第2の伝達シャフト308、第1の伝達シャフト302、及び関連のギア304,306,310,312によって、第1の環状ギア202を第1の方向に間接的に駆動する。
【0035】
場合によって、入力シャフト106は揺動し得、第1の方向における回転と第2の方向における回転との変化が繰り返される。上記に説明したように、方向制限デバイス318が第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204を入力シャフト106によって選択的に係合することを可能にし得ることにより、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204は、入力シャフト106の回転方向にかかわらず、各々の第1の方向及び第2の方向に回転する。したがって、エネルギー変換装置100は、第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204のそれぞれで、入力シャフト106の揺動回転を単一方向の回転に変換し得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、エネルギー変換装置100は第3の環状ギア206を含み得る。いくつかの実施形態では、第3の環状ギア206は第1の環状ギア202に動作可能に結合され得る。例えば、第3の環状ギア206は、第1の伝達シャフト302を介して第1の環状ギア202に動作可能に結合され得る。上記に説明したように、第1の伝達ギア304は、連動歯を介して、第1の環状ギア202と動作可能に係合し得る。第1の伝達ギア304は、第1の伝達シャフト302を介して第3の伝達ギア314に動作可能に結合され得る。第3の伝達ギア314は、第1の伝達ギア304と第1の環状ギア202との動作係合と同様に、連動歯を介して第3の環状ギア206と動作可能に係合し得る。第1の環状ギア202は、第1の環状ギア202と第1の伝達ギア304との動作係合によって、第1の伝達シャフト302を回転させ得る。順に、第1の伝達シャフト302は、第1の伝達ギア304と同じ方向に第3の伝達ギア314を回転させ得る。次に、第1の伝達ギア304は、第1の環状ギア202と実質的に同じ方向に第3の環状ギア206を回転させ得る。
【0037】
したがって、第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206は第1の方向に回転し得る一方、第2の環状ギア204は第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206に反対の第2の方向に回転し得る。第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206が第2の環状ギア204の反対方向に回転するにつれて、第1の環状ギア202または第3の環状ギア206と第2の環状ギア204との相対回転速度は、個々の第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206のそれぞれの回転速度よりも大きくなり得る。例えば、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206のそれぞれが実質的に同じ速度で回転する場合、第1の環状ギア202または第3の環状ギア206と第2の環状ギア204との相対回転速度は個々の回転速度の実質的に2倍になり得る。下記にさらに詳細に説明するように、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206が相互に対して回転することで、電気エネルギーが発生し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、第3の環状ギア206は、ベアリング等(例えば、プレーンベアリング、ニードルベアリング、ボールベアリング、スラストベアリング、テーパーベアリング、磁気ベアリング等)の回転可能カップリングを介して入力シャフト106に結合され得る。回転可能カップリングは、第3の環状ギア206が入力シャフト106を中心に自由に回転することを可能にするように構成され得る。例えば、入力シャフト106
が第3の環状ギア206の半径方向運動を制限し得ることにより、第3の環状ギア206は、入力シャフト106の回転の方向にかかわらず、入力シャフト106を中心とする回転運動を可能にしながら、入力シャフト106と実質的に同軸のままの状態である。いくつかの実施形態では、第3の環状ギア206は、第1の環状ギア202と同様の方向制限デバイス318を介して、入力シャフト106によって選択的に係合し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、エネルギー変換装置100は、第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206の動作結合と同様に、各々の第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308を介して、第1の環状ギア202または第2の環状ギア204に動作可能に結合される追加環状ギアを含み得る。例えば、エネルギー変換装置100は、第2の環状ギア204から第3の環状ギア206の反対側に、第4の環状ギアを含み得る。第4の環状ギアは、入力シャフト106に沿って、第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206と実質的に同軸になり得る。いくつかの実施形態では、第4の環状ギアが第2の伝達シャフト308を介して第2の環状ギア204に動作可能に結合され得ることにより、第4の環状ギアは、第2の環状ギア204と実質的に同じ方向にならびに第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206の回転方向の反対に回転する。エネルギー変換装置100は、5つの環状ギア、6つの環状ギア、7つの環状ギア等に及ぶ同軸の環状ギアの同様の並びを有し得る。同軸の環状ギアが回転方向に交互に並び得ることにより、同軸の環状ギアが近接する同軸の環状ギアと同じ方向に回転しない。例えば、同軸の環状ギアのそれぞれは、近接する同軸の環状ギアと異なる第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308の1つのシャフトによって駆動され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、入力シャフト106は、同軸の環状ギア202,204,206の2つ以上のセットを駆動し得る。例えば、入力シャフト106が同様に構成される別のエネルギー変換装置100に動作可能に結合され得ることにより、第1のエネルギー変換装置100及び第2のエネルギー変換装置100’は同じ入力シャフト106に並ぶ。上記に説明したように、入力シャフト106は、方向制限デバイス318を介して、第1のエネルギー変換装置100の第1の環状ギア202及び第2の環状ギア204に動作可能に結合され得る。入力シャフト106は第3の環状ギア206を越えて延在し、第2のエネルギー変換装置100’の第1の環状ギア202’及び第2の環状ギア204’に係合し得る。第1のエネルギー変換装置100及び第2のエネルギー変換装置100’は、第1のエネルギー変換装置100の第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308が第2のエネルギー変換装置100’の第1の伝達シャフト302’及び第2の伝達シャフト308’に結合されないように分離され得、第1のエネルギー変換装置100の同軸の環状ギア202,204,206のセットを第2のエネルギー変換装置100’の同軸の環状ギア202’,204’,206’から独立して移動することを可能にする。
【0041】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態による、第1の環状ギアアセンブリ400の実施形態を示す。第1の環状ギアアセンブリ400は第1の環状ギア202を含み得る。第1の環状ギア202はプレート磁石402に結合され得る。プレート磁石402は、コア414を中心として半径方向に配置される複数の永久磁石410を含み得る。永久磁石410は、永久磁石410の極(例えば、N極、S極)がコア414の周りに交互に並ぶように配置され得る。言い換えれば、永久磁石410のそれぞれは隣接する永久磁石410と異なる極性を有し得る。例えば、第1の永久磁石410は、永久磁石410のN極が半径方向の外向きになる(例えば、プレート磁石402の軸から遠くに離れる)ように配置され得る。コア414を中心に半径方向の近接する場所に配置される永久磁石410は、永久磁石410のS極が半径方向の外向きになるように配置され得る。いくつかの実施形態では、プレート磁石402は、コア414を中心に配置される5つ以上の永久磁石410(例えば、約8~約40個の永久磁石410または約10~約30個の永久磁石410)
を含み得る。永久磁石410は、永久磁石410がコア414を中心に半径方向に等間隔に分離するように(例えば、永久磁石410のそれぞれの角変位が実質的に同じになるように)配置され得る。
【0042】
コア414は、鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウム、及びそれらの合金(例えば、鋼鉄)等の強磁性物質から形成され得る。永久磁石410は、金具(例えば、ねじ、ボルト、リベット、ピン等)、接着剤、エポキシ樹脂、加熱工程、融解工程、成形工程、またはそれらの組み合わせによって、コア414に取り付けられ得る。例えば、永久磁石410は、エポキシ樹脂成形工程によって、コア414に成形され得る。いくつかの実施形態では、永久磁石410は、金具でコア414に結合され、エポキシ樹脂で固定され得る。
【0043】
プレート磁石402は、プレート磁石402を中心として半径方向に配置される複数の取り付け穴404を含み得る。取り付け穴404は、金具(ボルト、スタッド、ねじ、リベット等)を受けるように構成され得る。金具は、取り付け穴404に配置され、プレート磁石402を第1の環状ギア202に固定し得る。いくつかの実施形態では、第1の環状ギア202は、取り付け穴404を貫通する金具を受けるように構成される補完穴を含み得る。例えば、スタッドまたはボルトは、第1の環状ギア202を貫通し、プレート磁石402の取り付け穴404の中に入り得る、または取り付け穴404を貫通し得る。いくつかの実施形態では、スタッド等の金具が第1の環状ギア202の面から延在し得ることにより、プレート磁石402はスタッドにわたって配置され得、スタッドはプレート磁石402の取り付け穴404を貫通する。いくつかの実施形態では、金具はプレート磁石402の面に当接するように構成されるヘッドを含み得、プレート磁石402を第1の環状ギア202に固定する。いくつかの実施形態では、金具は、追加金具(ナット、ピン、ワッシャ、止めワッシャ、ロックナット、菊ナット等)を受けるように構成されるねじ山または別の結合手段(例えば、溝、ロックピン、U字形ピン等)を含み得、そして、追加金具はプレート磁石402の面に当接し得、プレート磁石402を第1の環状ギア202に固定する。
【0044】
第1の環状ギアアセンブリ400は、第1の環状ギア202に対して軸方向に(例えば、軸方向に動くように)プレート磁石402を位置付けるように構成されるスペーサ408を含み得る。例えば、スペーサ408は、アーマチャ(例えば、アーマチャ702(
図7))等の隣接する構成要素に対して、プレート磁石402を最適位置に位置付けるように構成され得る。プレート磁石402が隣接する構成要素と相互作用し得る一方、第1の環状ギア202が隣接する構成要素の移動を妨げないように、最適位置を決定し得る。
図7に関して下記にさらに詳細に説明するように、プレート磁石402及びアーマチャ702は発電機を形成し得る。アーマチャ702に対してプレート磁石402が回転すると、プレート磁石402とアーマチャ702との相対的回転によって生じる回転磁場により発電し得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、スペーサ408は第1の環状ギア202の一部として形成され得る。例えば、スペーサ408は、第1の環状ギア202の面から機械加工され得る。いくつかの実施形態では、スペーサ408は鍛造工程または成形工程の間に形成され得る。いくつかの実施形態では、スペーサ408は第1の環状ギア202に結合される分離構成要素であり得る。例えば、スペーサ408は、接着剤(例えば、膠、エポキシ樹脂等)、物理化学工程(例えば、溶接、はんだ付け等)、または金具による接続(例えば、ナット及びボルト、ねじ、リベット等)によって第1の環状ギア202に結合され得る。いくつかの実施形態では、スペーサ408は、プレート磁石402及び/または第1の環状ギア202の取り付け穴404に対する補完取り付け穴を含み得る。プレート磁石402を第1の環状ギア202に搭載するために使用される金具は、スペーサ408の補完取り付け穴、ならびに磁石の取り付け穴404及び第1の環状ギア202の補完穴を貫通し得る
。金具を締め、プレート磁石402を第1の環状ギア202に固定するとき、スペーサ408は、プレート磁石402と第1の環状ギア202との間で半径方向及び軸方向の両方に固定され得る。
【0046】
第1の環状ギアアセンブリ400は、上記に説明した方向制限デバイス318として構成される一方向ベアリング412を含み得る。一方向ベアリング412は、入力シャフト106から第1の環状ギア202に回転力を選択的に伝達するように構成され得る。上記に説明したように、一方向ベアリング412は、第1の方向の回転力を入力シャフト106から第1の環状ギア202に伝達し得、第2の方向の回転力を第1の環状ギア202に伝達することなく、入力シャフト106が第2の方向に回転することを可能にし得る。一方向ベアリング412は、入力シャフト106と一方向ベアリング412との間の補完幾何学的特徴(キー406等)によって入力シャフト106から回転力を受けるように構成され得る。
【0047】
キー406は入力シャフト106の外面に沿って軸方向に延在し得る。
図4に示されるように、キー406は、一方向ベアリング412の補完溝と相互作用するように構成される入力シャフト106からの突起であり得る。いくつかの実施形態では、キー406は、一方向ベアリング412の補完突起と相互作用するように構成される入力シャフト106の軸方向溝であり得る。いくつかの実施形態では、一方向ベアリング412及び/または入力シャフト106は、例えば、2、4、8個等の複数溝及び/または突起を含み得る。
【0048】
図5は第1の環状ギアアセンブリ400の平面図を示す。一方向ベアリング412はベアリングケーシング502に配置され得る。ベアリングケーシング502は一方向ベアリング412から回転入力を受けるように構成され得る。例えば、
図5に示されるように、一方向ベアリング412及びベアリングケーシング502は、キー504等の補完幾何学的特徴を介して相互作用し得る。キー504は、一方向ベアリング412の補完溝と相互作用するように構成されるベアリングケーシング502から延在する突起であり得る。いくつかの実施形態では、キー504は、ベアリングケーシング502の補完溝と相互作用するように構成される一方向ベアリング412から延在する突起であり得る。いくつかの実施形態では、キー504は一方向ベアリング412及びベアリングケーシング502の対応する溝であり得、溝は、溝を一緒に動作可能にロックする両方の溝に挿入可能なキーストックまたはピン等(例えば、ロールピン)の補完構成要素を介して相互作用するように構成される。
【0049】
一方向ベアリング412が入力シャフト106から回転力を伝達するとき、一方向ベアリング412は回転力をベアリングケーシング502にキー504を介して伝達し得る。上記に説明したように、一方向ベアリング412は、入力シャフト106から回転力を一方向に伝達し得、入力シャフト106から回転力を別の方向に伝達し得ない。
【0050】
ベアリングケーシング502は、ベアリングケーシング502から延在する1つ以上の突起506を含み得る。例えば、ベアリングケーシング502は、ベアリングケーシング502の外側部を中心に半径方向に等間隔に分離するいくつかの突起506を含み得る。いくつかの突起506は歯車またはギアと同様の一連の歯を形成し得る。第1の環状ギア202は、ベアリングケーシング502を受けるように構成される補完幾何学形状を含み得る。例えば、第1の環状ギア202は、突起506を受けるように構成される補完凹部508を含み得る。ベアリングケーシング502が第1の環状ギア202の中心部に配置され得ることにより、突起506は補完凹部508と連動し得る。したがって、ベアリングケーシング502の運動は、連動する突起506及び凹部508を介して第1の環状ギア202に伝達され得る。
【0051】
上記に説明したように、入力シャフト106は第1の方向の回転力を一方向ベアリング412にキー406を介して伝達し得る。一方向ベアリング412は、第1の方向の回転力をベアリングケーシング502にキー504を介して伝達し得る。次に、ベアリングケーシング502は、連動する突起506及び凹部508を介して、回転力を第1の環状ギア202に伝達し得る。次に、第1の環状ギア202は、取り付け穴404及び関連の金具を介して第1の環状ギア202に結合されるプレート磁石402と一緒に、第1の方向に回転し得る。入力シャフト106が第2の方向に回転するとき、入力シャフト106は回転力を一方向ベアリング412にキー406を介して伝達し得る。しかしながら、一方向ベアリング412が回転力をベアリングケーシング502から分離し得ることにより、第2の方向の回転力はベアリングケーシング502または第1の環状ギア202に伝達されない。
【0052】
図6は第1の環状ギアアセンブリ400の分解図を示す。第1の環状ギア202、スペーサ408、一方向ベアリング412、及びプレート磁石402は、入力シャフト106に沿って同軸上に配置され得る。ベアリングケーシング502は取り付けプレート602に結合され得る。いくつかの実施形態では、取り付けプレート602は、第1の環状ギアアセンブリ400の個々の構成要素の全てを相互に固定するように構成され得る。
【0053】
例えば、取り付けプレート602はベアリングケーシング502の一部として形成され得る。上記に説明したように、ベアリングケーシング502は、少なくとも第1の環状ギア202の補完的な一連の凹部508と連動するように構成される一連の突起506を含み得る。いくつかの実施形態では、スペーサ408及び/またはプレート磁石402は、ベアリングケーシング502の突起506を受ける及び/または突起506と連動するように構成される同様の凹部を含み得る。取り付けプレート602は、ベアリングケーシング502に第1の環状ギア202、スペーサ408、及びプレート磁石402を保持するように構成される止め具を提供し得る。いくつかの実施形態では、取り付けプレート602は一連の取り付け穴604を含み得る。一連の取り付け穴604は、第1の環状ギア202の取り付け穴606のセット、スペーサ408の取り付け穴608のセット、及びプレート磁石402の取り付け穴404を補完し得る。取り付け穴604,606,608,404の全ては、金具が整列された取り付け穴604,606,608,404の全てを貫通して配置され得るように整列され得る。金具は、軸方向及び半径方向の両方に、取り付けプレート602、第1の環状ギア202、スペーサ408、及びプレート磁石402のそれぞれを相互に固定し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、取り付けプレート602は取り付けプレート602から延在するスタッドを含み得る。スタッドが第1の環状ギア202、スペーサ408、及びプレート磁石402の取り付け穴606,608,404を補完し得ることにより、第1の環状ギア202,スペーサ408、及びプレート磁石402はスタッドにわたって配置され得、スタッドは取り付け穴606,608,404を通って延在する。次に、追加金具(例えば、ナット、ワッシャ、ピン等)は、プレート磁石402の取り付け穴404を通って延在するスタッドの端に結合され得、半径方向及び軸方向の両方に、第1の環状ギア202、スペーサ408、及びプレート磁石402のそれぞれを取り付けプレート602に固定する。
【0055】
図7、
図8、及び
図9は、エネルギー変換装置100の発電機アセンブリ700の分解図を示す。発電機アセンブリ700は、上記に説明した第1の環状ギアアセンブリ400、第2の環状ギアアセンブリ712、及び第3の環状ギアアセンブリ714を含み得る。
【0056】
図7を参照すると、第3の環状ギアアセンブリ714は第1の環状ギアアセンブリ400と同様であり得る。例えば、第3の環状ギアアセンブリ714はプレート磁石704を
含み得、プレート磁石704は、コア716と、コア716を中心に半径方向に配置される複数の永久磁石718とを含む。第3の環状ギアアセンブリ714は、また、第3の環状ギア206に対して軸方向にプレート磁石704を位置付けるように構成される第2のスペーサ706を含み得る。第3の環状ギアアセンブリ714は、第1の環状ギアアセンブリ400の取り付けプレート602及びベアリングケーシング502と同様に、取り付けプレート720に結合されるベアリングケーシング708を含み得る。
【0057】
取り付けプレート720は、第3の環状ギア206を貫通する取り付け穴724のセット、第2のスペーサ706を貫通する取り付け穴726のセット、及びプレート磁石704を貫通する取り付け穴728のセットを補完する取り付け穴722によって構成され得る。取り付け穴722,724,726,及び728は金具を受けるように構成され得る。金具が取り付け穴722,724,726,及び728を貫通し得ることにより、金具は、軸方向及び半径方向の両方に、プレート磁石704、第2のスペーサ706、及び第3の環状ギア206を取り付けプレート720に固定し得る。ベアリングケーシング708は、第3の環状ギア206、第2のスペーサ706、及び取り付け穴728の補完幾何学形状と相互作用するように構成される一連の突起等の外側の幾何学パターンを有し得る。
【0058】
ベアリングケーシング708は、ベアリングケーシング708を入力シャフト106に結合するように構成されるベアリングを収容するように構成され得る。ベアリングケーシング708を入力シャフト106に結合するベアリングは、ボールベアリング、ニードルベアリング、スラストベアリング、プレーンベアリング、テーパーベアリング等の標準的なベアリングであり得る。いくつかの実施形態では、ベアリングケーシング708を入力シャフト106に結合するベアリングは一方向ベアリングであり得、第1の環状ギアアセンブリ400のベアリングケーシング502を入力シャフト106に結合する一方向ベアリング412と同様である。
【0059】
第2の環状ギアアセンブリ712はアーマチャ702を含み得る。アーマチャ702はフランジ730を含み得る。フランジ730は、第2の環状ギア204のためのアーマチャ702に取り付け面を提供するように構成され得る。第2の環状ギア204は、アーマチャ702の外表面736の上にわたって搭載するように構成されるリングとして構成され得る。第2の環状ギア204は第2の環状ギア204の周りに配置される一連の取り付け穴734を含み得る。取り付け穴734は第2の環状ギア204を貫通し、アーマチャ702のフランジ730の取り付け穴732と一致し得る。いくつかの実施形態では、フランジ730の取り付け穴732はねじ式であり得る。例えば、取り付け穴732は、第2の環状ギア204の取り付け穴734を貫通する金具を受けるように構成されるねじ山を有し得、金具は第2の環状ギア204をフランジ730に固定する。いくつかの実施形態では、取り付け穴732は止まり穴(例えば、フランジ730を全体的に貫通させない穴)であり得る。いくつかの実施形態では、取り付け穴732は貫通孔であり得、金具がフランジ730を貫通し、フランジ730の反対側に出ることを可能にする。いくつかの実施形態では、第2の環状ギア204の取り付け穴734はねじ式であり得、フランジ730の取り付け穴732はストレート穴(例えば、ねじ山がない穴)であり得る。金具はフランジ730の取り付け穴732を貫通し、第2の環状ギア204の取り付け穴734を通り抜け得る。いくつかの実施形態では、金具はフランジ730の取り付け穴732及び第2の環状ギア204の取り付け穴734の両方を貫通し得る。金具は、第2の環状ギアアセンブリ712の少なくとも1つの側で追加金具(ナット、ワッシャ、クリップ、ピン等)によって固定され得る。いくつかの実施形態では、フランジ730は、第2の環状ギア204の取り付け穴734を補完するフランジ730から延在するスタッドを含み得る。例えば、第2の環状ギア204がアーマチャ702の外表面736にわたって配置され得ることにより、スタッドは第2の環状ギア204の取り付け穴734を通って延在す
る。次に、第2の環状ギア204は、スタッドに固定される追加金具(ナット、ワッシャ、ロックナット、止めワッシャ、ピン、クリップ等)によって、アーマチャ702に固定され得る。
【0060】
アーマチャ702は、アーマチャ702の内部に埋め込まれたコイルを含み得る。例えば、アーマチャ702は、一連のコイルの周りに形成された複合材料(例えば、ガラス繊維)またはポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等)から形成され得る。コイルは銅線等の導体材料の複数の巻線(例えば、巻物、ラップ)を含み得る。例えば、各コイルは約10巻線~約10,000巻線(例えば、約70巻線~約1,000巻線または約90巻線~約200巻線)を有し得る。いくつかの実施形態では、巻線数は、回転速度等(例えば、最大回転速度、平均回転速度等)の入力シャフト106の運動のパラメータに基づいて判定され得る。いくつかの実施形態では、各コイルの巻線数は、出力電圧、出力電流、出力電力等のコイルからの所望の出力のパラメータに基づいて判定され得る。コイルはアーマチャ702の軸を中心に半径方向に配置され得る。
【0061】
アーマチャ702とプレート磁石402及び/またはプレート磁石704との相対的回転により、アーマチャ702とプレート磁石402及び/またはプレート磁石704との間における移動によって生じる磁場の変化によって、コイルに電流が発生し得る。言い換えれば、アーマチャ702、プレート磁石402、及び/またはプレート磁石704の組み合わせは、エネルギー変換装置100の内蔵発電機を形成し得る。したがって、下記にさらに詳細に説明するように、入力ギア104及び/または入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100に入力される運動(例えば、入力アーム108によって受ける運動または入力ギア104及び/もしくは入力シャフト106に付与される運動)は、電気エネルギーに変換される。
【0062】
コイルはアーマチャ702を中心に配置される伝達リング710に電気的に結合され得る。例えば、複数のコイルは直列に一緒に接続され、その上、各々の伝達リング710に結合され得る。いくつかの実施形態では、コイルがそれぞれ各々の伝達リング710に結合され得ることにより、複数のコイルは並列に伝達リング710に結合される。いくつかの実施形態では、複数のコイルは直列に接続され得、直列に接続されるコイルの複数のグループは並列に伝達リング710に接続され得る。いくつかの実施形態では、アーマチャ702は単一の伝達リング710を含み得、それにより、アーマチャ702のコイルの全ては同じ伝達リング710に結合される。
【0063】
いくつかの実施形態では、アーマチャ702は複数の伝達リング710を含み得、それにより、アーマチャ702のコイルは複数のグループに分離され得、コイルの各グループは複数の伝達リング710の1つに接続される。例えば、
図7に示されるように、アーマチャ702は3つの伝達リング710を含み得る。伝達リング710のそれぞれは、伝達リング710に結合されるアーマチャ702の内部にコイルのグループを有し得る。コイルの各グループは電力の位相を表し得る。位相は、各コイルがアーマチャ702を中心に半径方向に結合されるグループが交互に並ぶことによって形成され得る。例えば、各コイルがアーマチャ702の内部の半径方向に隣接するコイルと異なるコイルのグループに結合され得ることにより、第3のコイルのすべては同じグループに結合され得る。第2の環状ギアアセンブリ712が第1の環状ギアアセンブリ400及び第3の環状ギアアセンブリ714に対して回転するとき、永久磁石410,718のそれぞれがアーマチャ702の各コイルを通過するにつれて、永久磁石410,718は各コイルに電流を誘発し得る。電流及び/または関連の電圧は、各コイルから直接または各コイルグループを介してのいずれかによって、各々の伝達リング710まで移動し得る。
【0064】
伝達リング710は、アーマチャ702の周りの磁場が変化することによって発生する電流及び/または電圧を隣接する構成要素または外部構成要素に伝達するように構成され得る。例えば、ブラシ等の電力ピックアップは、伝達リング710と電気接触し、発電機アセンブリ700によって発生する電流、電圧、及び/または電力を、別の構成要素(変圧器、電力変換器、整流器、伝送線、電力貯蔵装置等)に伝達するように構成され得る。
【0065】
図8を参照すると、アーマチャ702は一方向ベアリング802を介して入力シャフト106に結合され得る。上記に説明したように、一方向ベアリング802は方向制限デバイス318として働き得る。一方向ベアリング802は、入力シャフト106からアーマチャ702に回転力を選択的に伝達し得る。例えば、入力シャフト106が第1の方向に回転する場合、一方向ベアリング802により入力シャフト106がアーマチャ702に対して回転することが可能になり得ることにより、第1の方向の回転力がアーマチャ702に伝達されない。代わりに、上記に説明したように、アーマチャ702は、第2の伝達シャフト308(
図3)を介して第2の環状ギア204に伝達される回転力により第2の方向に駆動し得る。入力シャフト106が第2の方向に回転するとき、一方向ベアリング802は第2の方向の回転力を入力シャフト106からアーマチャ702に伝達し得る。次に、上記に説明したように、アーマチャ702が第2の方向の回転力を第2の環状ギア204に伝達し得ることにより、第2の環状ギア204は、第2の伝達シャフト308及び第1の伝達シャフト302(
図3)を介して、第1の環状ギア202及び/または第3の環状ギア206に回転力を伝達し得る。
【0066】
一方向ベアリング802は、上記に説明した第1の環状ギアアセンブリ400の一方向ベアリング412と同様に構成され得る。例えば、一方向ベアリング802は入力シャフト106でキー406(
図4)を補完する溝を含み得る。入力シャフト106は回転力を一方向ベアリング802にキー406を介して入力し得る。次に、一方向ベアリング802は、一方向ベアリング802を介してアーマチャ702に回転力を選択的に移動させるようにまたは回転力をアーマチャ702から分離するように構成され得る。一方向ベアリング802は、補完幾何学的特徴(キー及び補完溝等)を介してアーマチャ702と相互作用し得る。例えば、幾何学的特徴は、一方向ベアリング802の補完溝と相互作用するように構成されるアーマチャ702から延在する突起であり得る。いくつかの実施形態では、幾何学的特徴は、アーマチャ702の補完溝と相互作用するように構成される一方向ベアリング802から延在する突起であり得る。いくつかの実施形態では、幾何学的特徴は、溝を一緒に動作可能にロックする両方の溝に挿入可能なキーストックまたはピン等(例えば、ロールピン)の補完構成要素を介して相互作用するように構成される一方向ベアリング802及びアーマチャ702の対応する溝であり得る。いくつかの実施形態では、アーマチャ702は、摩擦係合(圧入、摩擦嵌合、止めねじ等)によって、一方向ベアリング802と相互作用し得る。
【0067】
図9を参照すると、入力シャフト106は、第1の環状ギアアセンブリ400、第2の環状ギアアセンブリ712、及び第3の環状ギアアセンブリ714と相互作用するように構成される断面を含み得る。例えば、入力シャフト106は非キー部904及びキー部906を含み得る。キー部906は、入力シャフト106に沿って軸方向に延在するキー406を含み得る。非キー部904は、入力シャフト106の表面から延在するいずれかの突起(例えば、キー)がなく、実質的に円形断面を有し得る。
【0068】
非キー部904は第3の環状ギアアセンブリ714を受けるように構成され得る。上記に説明したように、第3の環状ギアアセンブリ714が標準的なベアリング(例えば、ローラベアリング、ニードルベアリング、テーパーベアリング、スラストベアリング、プレーンベアリング、磁気ベアリング等)を介して入力シャフト106に結合され得ることにより、入力シャフト106の全ての運動は、ベアリングによって第3の環状ギア206か
ら実質的に分離される。非キー部904は、入力シャフト106からベアリングに回転力を伝達するために幾何学的特徴を用いないで、標準的なベアリングを入力シャフト106の非キー部904に結合することを可能にし得る。
【0069】
キー部906は、肩部902によって非キー部904から分離され得る。肩部902は、実質的に、第3の環状ギアアセンブリ714がキー部906の中に延在するのを防止し得る。いくつかの実施形態では、非キー部904はキー部906よりも小さい直径を有し得る。例えば、大径は、入力シャフト106を損傷させることなく、入力シャフト106が大きい回転力を伝達することを可能にし得る。非キー部904は回転力を伝達しない場合、直径は減少し得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106の非キー部904の直径が小さくなると、発電機アセンブリ700の回転質量が減少し得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106の非キー部904の直径が小さくなると、材料費が少なくなり得る。いくつかの実施形態では、入力シャフト106の非キー部904の直径が小さくなると、組立時間が短くなること等によって、製造費が少なくなり得る。いくつかの実施形態では、非キー部904がキー部906と実質的に同じ直径であり得ることにより、肩部902はキー406の端によって形成され得る。
【0070】
キー部906は、第1の環状ギアアセンブリ400及び第2の環状ギアアセンブリ712と相互作用するように構成され得る。例えば、キー部906は、一方向ベアリング412及び一方向ベアリング802を受けるように構成され得る。上記に説明したように、入力シャフト106は、一方向ベアリング412及び一方向ベアリング802にキー406を介して回転力を伝達し得る。一方向ベアリング412及び一方向ベアリング802は、入力シャフト106の回転方向に応じて、各々の第1の環状ギア202及びアーマチャ702に回転力を選択的に伝達し得る。
【0071】
図10及び
図11はエネルギー変換装置100の図を示す。上記に説明したように、発電機アセンブリ700は第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、及び第3の環状ギア206を含み得、それらの環状ギアは、第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308と、関連のギア304,306,310,312,及び314とを介して相互作用し得る。上記に説明したように、エネルギー変換装置100はケース112(
図1)の内部に囲まれ得る。第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308は、入力シャフト106、第1の伝達シャフト302、及び第2の伝達シャフト308のそれぞれをケース112に搭載することによって、発電機アセンブリ700に対して位置付けられ得る。
【0072】
入力シャフト106は入力シャフトベアリング1002を介してケース112に結合され得る。入力シャフトベアリング1002は発電機アセンブリ700の反対側に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、入力シャフトベアリング1002は、ケース112に対して軸方向及び半径方向の両方に入力シャフト106を位置付けるように構成され得る。例えば、入力シャフトベアリング1002が締まり嵌め(例えば、圧入、摩擦嵌合等)によって入力シャフト106に結合され得ることにより、入力シャフトベアリング1002のそれぞれは、軸方向位置及び半径方向位置の両方に、入力シャフト106に固定される。いくつかの実施形態では、入力シャフトベアリング1002の1つ以上は、補完テーパー部を介して入力シャフト106に結合され得る。例えば、補完テーパー部は、第1の方向で入力シャフト106に対して入力シャフトベアリング1002の軸方向運動を制限するように構成され得る。次に、ケース112は、第1の方向に反対の第2の方向で入力シャフト106に対して入力シャフトベアリング1002の運動を制限するように構成され得る。いくつかの実施形態では、入力シャフトベアリング1002は、発電機アセンブリ700とケース112との間にスペースが存在するように位置付けられ得る。入力シャフトベアリング1002は、入力シャフト106がケース112に対して自由に回転す
ることを可能にし得る。入力シャフトベアリング1002は、ボールベアリング、ローラベアリング、ニードルベアリング、テーパーベアリング、スラストベアリング、プレーンベアリング、磁気ベアリング等であり得る。
【0073】
第1の伝達シャフト302は各々の第1の伝達シャフトベアリング1004を有し得、第2の伝達シャフト308は、関連の第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308を入力シャフト106に対して軸方向及び半径方向の両方に位置付けるように構成される各々の第2の伝達シャフトベアリング1006を有し得る。例えば、第1の伝達シャフトベアリング1004が軸方向及び半径方向の両方に第1の伝達シャフト302を位置付けるように構成され得ることにより、第1の伝達ギア304の歯は第1の環状ギア202の歯に係合し、そして、第3の伝達ギア314の歯は第3の環状ギア206の歯に係合する。第2の伝達シャフトベアリング1006が第2の伝達シャフト308を入力シャフト106に対して軸方向及び半径方向の両方に位置付けるように構成され得ることにより、第2の伝達ギア312の歯は第2の環状ギア204の歯に係合する。第1の伝達シャフトベアリング1004及び第2の伝達シャフトベアリング1006がさらに第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308を相互に対して位置付けるように構成され得ることにより、第1の変換ギア306及び第2の変換ギア310の歯は相互に係合する。
【0074】
いくつかの実施形態では、第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308は、第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308に沿って軸方向に配置される1つ以上のギアスペーサ1008を含み得る。ギアスペーサ1008は、第1の伝達ギア304、第1の変換ギア306、第2の変換ギア310、第2の伝達ギア312、及び/または第3の伝達ギア314を、各々の第1の伝達シャフト302及び第2の伝達シャフト308に沿って軸方向に位置付けるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ギア304,306,310,312,314の1つ以上は、締まり嵌め(例えば、圧入、摩擦嵌合等)、金具の接続(例えば、止めねじ、ピン、カラー、止め輪、クリップ等)、及び/またはシャフト幾何学形状等(例えば、補完シャフト断面、キー、溝等)の別の手段によって位置付けられ得る。
【0075】
図12はケース112の側壁1202に搭載されるエネルギー変換装置100を示す。側壁1202は調節ブロック1204を含み得、調節ブロック1204は、入力シャフト106に対する第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308の半径方向位置を調節するように構成される。例えば、調節ブロック1204は、入力シャフト106に向かって半径方向に第1の伝達シャフトベアリング1004及び第2の伝達シャフトベアリング1006にテンションを提供し得る。エネルギー変換装置100を組み立てた後、調節ブロック1204は第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308の半径方向位置を調節することを可能にし得る。例えば、第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308の半径方向位置は、関連のギア304,306,310,312,314の摩耗または第1の環状ギア202、第2の環状ギア204、もしくは第3の環状ギア206の摩耗を考慮して調節され得る。
【0076】
側壁1202は調節通路1206を含み得る。調節通路1206は、オペレータが調節ブロック1204にアクセスすること及び/または調節ブロック1204を調節することを可能にし得る。例えば、調節ブロック1204は止めねじ、ねじテンショナー、バネ等のテンショナー金具を含み得る。調節通路1206は、オペレータがツールを挿入して、テンショナー金具を調節することを可能にし得る。したがって、第1の伝達シャフト302及び/または第2の伝達シャフト308にかかる半径方向のテンションを調節通路1206によって調節し得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、調節ブロック1204は自動調節であり得る。例えば、調節ブロック1204はテンションアセンブリを含み得、テンションアセンブリは、第1の伝達シャフトベアリング1004及び/または第2の伝達シャフトベアリング1006に一定圧力(例えば、半径方向力)を提供するように構成される。テンションアセンブリは1つ以上のバネ、油圧装置等(例えば、シリンダ、ピストン、流体等)の要素を含み得、要素は、調節ブロック1204に一定の半径方向圧力を提供するように構成される。
【0078】
本開示の実施形態は、振動、波動運動等の揺動運動(複数可)を回転運動に変換するためのエネルギー変換デバイスを含み得る。例えば、入力アーム102,108は、揺動運動を捕捉し、揺動回転運動のように揺動運動を入力シャフト106に伝達し得る。揺動回転運動は、環状ギア202,204,206のそれぞれで、単一方向の回転運動に変換され得る。上記に説明したように、第2の環状ギア204が第1の環状ギア202及び第3の環状ギア206とは反対方向に回転し得るため、第2の環状ギア204のアーマチャ702と、第1の環状ギア204及び第3の環状ギア206のプレート磁石402,704との相対回転速度はより大きくなる。アーマチャ702に対するプレート磁石402,704の回転によって発電し得る。
【0079】
本開示の実施形態では、小さい揺動により、両方向の運動からエネルギーを捕捉することによってエネルギーを発生させることが可能になり得ることにより、より一定の回転が発電機アセンブリ700で発生し得る。したがって、本開示の実施形態では、走行面の不完全度によって生じる車両の振動を捕捉することが可能になり、発電し得る。車両が動作するとき(例えば、ブレーキをかけるとき)に短期間だけ利用可能なブレーキからエネルギーを捕捉するための利用可能な技術とは異なり、本開示の実施形態では、車両が走行中であるときにいつでも、車両が電気エネルギーを捕捉することが可能になり得る。
【0080】
本開示の実施形態は、また、大きい揺動に対するエネルギー捕捉の効率性を改善し得る。例えば、潮流発電機は、概して、波動を使用して、油圧システムで圧力を発生させ、次に、加圧された油圧油によってポンプに動力供給し発電機が回る。油圧システムによって波エネルギーを変換することによって、かなりの量のエネルギーを損失する。本開示の実施形態では、波エネルギーを機械的に捕捉し、発電機の回転に直接変換することが可能になり得る。エネルギーの機械的変換は実質的により効率的であり得る。したがって、本開示の実施形態は、従来の潮流発電機よりも、波動からより著しく使用可能な電気エネルギーを発生させ得る。
【0081】
図13は第1の環状ギアアセンブリ1300の実施形態を示す。第1の環状ギアアセンブリ1300は、入力シャフト106、第1の環状ギア1304、及び駆動部材1308を含み得る。入力シャフト106は駆動部材1308に結合され得る。いくつかの実施形態では、駆動部材1308は円筒部材(例えば、円板)を含み得る。
【0082】
第1の環状ギア1304は駆動部材1308の外周の周りに配置され得る。例えば、第1の環状ギア1304及び駆動部材1308は同心及び同軸になり得る。さらに、駆動部材1308が入力シャフト106の中心軸を中心に第1の方向に回転するとき、第1の環状ギア1304は駆動部材1308に対して固定され得、駆動部材1308が第2の反対方向に回転するとき、第1の環状ギア1304は駆動部材1308に対して自由になり得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1の環状ギアアセンブリ1300は、第1の環状ギア1304を駆動部材1308に回転可能に結合するリニアベアリング1310の第1のセットを含み得る。駆動部材1308が第1の方向に回転するとき、リニアベアリング1310の第1のセットは、駆動部材1308に対する第1の環状ギア1304の回転を防止し得、駆動部材1308が第2の反対方向に回転するとき、リニアベアリング1310の第1のセットは駆動部材1308に対する第1の環状ギア1304の回転を可能に
し得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、リニアベアリング1310の第1のセットのリニアベアリングのそれぞれは外鉄型ローラクラッチを含み得る。例えば、リニアベアリング1310の第1のセットの各リニアベアリングはローラ1302及びバネ1306を含み得る。駆動部材1308が第1の方向に回転するとき、ローラ1302は第1の環状ギア1304と駆動部材1308との間に割り込むように構成され、駆動部材1308に対する第1の環状ギア1304の回転を防止し得る。例えば、正の楔力は、実質的に、駆動部材1308に対して第1の環状ギア1304の回転を防止し得る。駆動部材1308が第1の方向に回転するとき、バネ1306は少なくとも実質的に瞬時に固定するために適所にローラ1302を保持し得る。さらに、ローラ1302はベアリングとして動作し得、駆動部材1308が第2の反対方向に回転するとき、駆動部材1308に対する第1の環状ギア1304の回転を可能にし得る。例えば、駆動部材1308が第2の反対方向に回転するとき、ローラ1302は第1の環状ギア1304が駆動部材1308を自由にオーバーランすることを可能にし得る。
【0084】
図14は、発電機アセンブリ700、第1の伝達シャフト302、及び第2の伝達シャフト308等の内部構成要素を見るために、ケース112のいくつかの壁が取り外されたエネルギー変換装置100の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、回転運動は入力アーム102から直接、入力シャフト106に入力され得る。例えば、入力アーム102は車両のサスペンションアーム等の揺動構成要素に結合され得る。いくつかの実施形態では、入力アーム102は車両のサスペンションアーム等の揺動構成要素であり得る。
【0085】
エネルギー変換装置100は、車両のサスペンションアームの運動を捕捉し、運動を電気に変換し得る。いくつかの実施形態では、電気を使用して、ステレオ、インフォテインメントシステム、ライト等の車載電子機器に給電し得る。例えば、エネルギー変換装置100によって発生した電気により、車両が移動中である間、車両バッテリーから取り出される電力が減り得る。いくつかの実施形態では、エネルギー変換装置100によって発生した電気を使用して、車両(例えば、電気自動車またはハイブリッド車)の再充電可能バッテリーを充電し得る。
【0086】
車両の振動から電力が発生することで、車両バッテリーの利用が減り得、燃料消費が減り得る。ハイブリッド電気自動車等のいくつかの実施形態では、電力を振動から発生させることで、電気オンリーモードでまたは車両の燃料効率が増加するエンジン排気量減少モードで、車両が動作できる時間が長くなり得る。例えば、ハイブリッド電気自動車は、概して、ブレーキからエネルギーを捕捉するハイブリッド電気自動車の能力に少なくとも部分的に起因して、幹線道路または高速道路の速度よりもむしろ、交通渋滞または都市交通でより燃料効率が良い。振動からエネルギーを捕捉することで、ハイブリッド電気自動車が幹線道路の速度で効率的にエネルギーを捕捉することが可能になり得、幹線道路の速度で燃料効率が増加し、そして、多くの車両がより長期間及びより長距離にわたって動作する。完全な電気自動車では、車両の振動から電力が発生することで、車両の航続距離が増加し得る及び/またはバッテリーの動作時間が長くなり得る。
【0087】
図15は、自動車サスペンションシステム1500に組み込まれたエネルギー変換装置100の実施形態を示す。サスペンションシステム1500は、フレーム1508とホイール1502との間に結合されるサスペンションアーム1504を含み得る。サスペンションシステム1500は、さらに、バネ1510及び延長可能アーム1506を含み得る。
【0088】
フレーム1508は関連車両に対して固定され得る。サスペンションアーム1504が
フレーム1508に対して回転するように構成され得ることにより、ホイール1502はフレーム1508に対して垂直に進み得る。いくつかの実施形態では、サスペンションアーム1504は、エネルギー変換装置100の入力アーム102に結合され得る。いくつかの実施形態では、サスペンションアーム1504がエネルギー変換装置100の入力シャフト106に直接結合され得ることにより、サスペンションアーム1504は、エネルギー変換装置100の入力アーム102として働き得る。いくつかの実施形態では、サスペンションアーム1504は入力ギア104を介して入力シャフト106に結合され得る。
【0089】
ホイール1502が上向き方向に移動するとき、サスペンションアーム1504は入力シャフト106を第1の方向に回転させ得る。ホイール1502が下向き方向に移動するとき、サスペンションアーム1504は入力シャフト106を第2の方向に回転させ得る。上記に説明したように、エネルギー変換装置100は交互方向の回転を発電機アセンブリ700の単一方向の回転に変換するように構成され得る。発電機アセンブリ700が回転するとき、発電機アセンブリ700は電力を発生させるように構成され得る。車両では、発電機アセンブリ700からの出力は、電力貯蔵デバイス(バッテリー、蓄電池群、電池セル等)に結合され得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、延長可能アーム1506は減衰機構(例えば、ショックアブソーバ、支柱、油圧ダンパー等)を含み得る。いくつかの実施形態では、発電機アセンブリ700によって提供される運動に対する抵抗はサスペンションシステム1500に減衰をもたらし得、延長可能アーム1506はホイール1502の上部に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1500は、上側及び下側のサスペンションアーム1504(ダブルウィッシュボーンサスペンションシステム等)を含み得る。いくつかの実施形態では、サスペンションシステム1500は延長可能アーム1506を含み得ない。例えば、ダブルウィッシュボーンサスペンションでは、エネルギー変換装置100によって減衰効果がもたらされ得、ホイール1502は上側及び下側のサスペンションアーム1504によって位置付けられ得る。
【0091】
図16はサスペンションシステム1500の実施形態を示す。サスペンションアーム1504は、回転運動をエネルギー変換装置100の入力シャフト106に入力ギア104を介して入力し得る。例えば、サスペンションアーム1504はサスペンションアーム1504に結合されるリニアギア1602を含み得る。リニアギア1602は複数の歯1604を含み得る。リニアギア1602の歯1604は入力ギア104の歯1606に動作可能に係合するように構成され得、ラックアンドピニオン係合を生じさせ、ラックはリニアギア1602に一致し、ピニオンギアは入力ギア104に一致する。サスペンションアーム1504がホイール1502の垂直移動と一緒に半径方向に移動するとき、リニアギア1602は入力ギア104を回転させ得る。入力ギア104が入力シャフト106に結合され得ることにより、入力ギア104の回転が入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100に伝達される。
【0092】
図17はサスペンションシステム1500の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、サスペンションアーム1504は入力シャフト106に直接結合され得る。例えば、入力シャフト106はフレーム1508のブッシング1702を貫通し得る。ブッシング1702は結合点1704に位置付けられ得、サスペンションアーム1504はフレーム1508に結合される。サスペンションアーム1504は軸1706を中心にフレーム1508に対して回転し得る。入力シャフト106がサスペンションアーム1504の回転軸1706と同軸になるように配置され得ることにより、サスペンションアーム1504が回転するとき、サスペンションアーム1504は入力シャフト106を回転させ得る。入力シャフト106はサスペンションアーム1504の運動をエネルギー変換装置100に
伝達し得、上記に説明したように、エネルギー変換装置100は運動を電力に変換し得る。
【0093】
図18はエネルギー変換装置100を含む潮流発電機1800を示す。潮流発電機1800は、結合アーム1804を介して、エネルギー変換装置100の入力アーム108に結合されるフロートと1802を含み得る。いくつかの実施形態では、結合アーム1804は、1つ以上のジョイント等(例えば、ボールジョイント、ロッドエンドベアリング、ローズジョイント、ヘイムジョイント等)を介して、フロート1802が入力アーム108に対して回転することを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、フロート1802の垂直移動が入力アーム108に伝達され得ることにより、入力アーム108はエネルギー変換装置100に対して回転し得る。入力アーム108はマルチプライヤギア110に結合され得る。マルチプライヤギア110は入力ギア104と動作可能に係合し得る。例えば、マルチプライヤギア110の歯が入力ギア104の歯と係合し得ることにより、マルチプライヤギア110の回転は、マルチプライヤギア110の歯と入力ギア104の歯との係合によって入力ギア104に伝達され得る。
【0094】
フロート1802は水体(例えば、大洋、海、湖、川等)の波と一緒に垂直に移動し得る。いくつかの実施形態では、波動は大量の力を生じさせ得る。いくつかの実施形態では、波動は、
図15に関して上記に説明した自動車サスペンションの移動と比較して比較的遅くフロート1802を移動させ得る。マルチプライヤギア110によって、より遅い波動運動により、入力シャフト106がより高速に回転することを可能にし得る。例えば、マルチプライヤギア110の直径が増加するにつれて、マルチプライヤギア110の歯の接線速度は増加し得る。接線速度は小型入力ギア104の歯に伝えられ得る。小型入力ギア104はマルチプライヤギア110よりも速い回転速度で回転し、マルチプライヤギア110の歯の同じ接線速度を維持し得る。
【0095】
波が振動運動または波動運動でフロート1802を垂直に上下に移動させるとき、入力アーム108は、フロート1802の運動に応答して、第1の方向及び/または第2の方向にマルチプライヤギア110を回転させ得る。マルチプライヤギア110は、マルチプライヤギア110及び入力ギア104の歯を介して、回転運動を入力ギア104に伝達し得る。次に、入力ギア104は、入力シャフト106を介してエネルギー変換装置100に回転運動を伝達し得る。上記に説明したように、次に、エネルギー変換装置100は、発電機アセンブリ700を介して、入力シャフト106の揺動回転を電力に変換し得る。
【0096】
図19、
図20、及び
図21は、本開示の1つ以上の実施形態による、波動運動利用デバイス1900の図を示す。波動運動利用デバイス1900は、フロート1902、レバーアーム1906、ベースシステム1914、複数の油圧アセンブリ1908、及び複数のエネルギー変換油圧アセンブリ1908を含み得る。レバーアーム1906がベースシステム1914に回転可能に結合され得、フロート1902に接続され得ることにより、波動により、フロート1902を浮き沈みさせ得、結果として、ベースシステム1914を中心にレバーアーム1906を回転させる。レバーアーム1906はエネルギー変換装置1912の入力シャフト1916と係合し得る。いくつかの実施形態では、レバーアーム1906は1つ以上の油圧アセンブリ1908と係合し得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、複数の油圧アセンブリ1908のそれぞれは、油圧ライン1918と、油圧ライン1918の各端に油圧操作式ピストン1904とを含み得る。一方のピストン1904及び油圧ライン1918の一端は、フロート1902に接続され得、別のピストン1904及び油圧ライン1918の別の端はベースシステム1914に接続され得、1つ以上のエネルギー変換装置1910の入力シャフト、入力ギア、マルチプライヤギア等と係合し得る。さらに、エネルギー変換装置1910は、
図1~
図14に関し
て上記に説明した様式のいずれかによって動作し得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、複数の油圧アセンブリ1908は、レバーアーム1906を中心としてダイヤモンドパターンでフロート1902に接続され得る。動作時、波形によりフロート1902を傾斜させ得、ピストン1904に油圧油を油圧ライン1918の内部に押すこと及び引き込むことをさせ得る。油圧ライン1918の内部に油圧油を押すこと及び引き込むことにより、ベースシステム1914におけるピストン2002に、1つ以上のエネルギー変換装置1910の入力アーム、入力ギア、及び/または入力シャフトを移動させ得る。
【0099】
波動運動利用デバイス1900は、レバーアーム1906を介して波の主垂直揺動を捕捉し、入力シャフト1916を介してレバーアーム1906に結合されるエネルギー変換装置1912によって、運動を電気エネルギーに変換し得る。さらに、波動運動利用デバイス1900は、また、波の小さい揺動または波動を捕捉し、油圧アセンブリ1908によってレバーアーム1906に対してフロート1902を旋回させ、油圧ライン1918に結合されるエネルギー変換装置1910によって、運動を電気エネルギーに変換し得る。
【0100】
波の主垂直揺動及び波の小さな揺動または波動の両方を捕捉することで、単一の波動運動利用デバイス1900によって発生する電気エネルギーが増加し得る。波動運動利用デバイス1900によって発生するエネルギーが増加すると、利用可能な再生可能エネルギーの量が増加し、他の形態のエネルギーへの依存が減り得る。さらに、波動運動利用デバイス1900によって発生するエネルギーが増加すると、いずれかの所与のエリアで必要な波動運動利用デバイス1900の数が減り得、波動運動利用デバイス1900の環境影響が減り、波動運動利用デバイス1900が波動運動利用デバイス1900の周辺エリアの野生生物にもたらし得る影響が減る。
【0101】
本開示の実施形態は以下の実施形態を含む。
【0102】
実施形態1.エネルギー変換アセンブリであって、フレーム部材と、制御アームに結合される入力シャフトであって、前記制御アームは前記フレーム部材に対して移動するように構成される、前記入力シャフトと、第1の方向制限デバイスを介して前記入力シャフトに結合される第1の環状ギアであって、前記第1の方向制限デバイスは、第1の方向における前記第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向における前記第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第1の環状ギアと、第2の方向制限デバイスを介して前記入力シャフトに結合される第2の環状ギアであって、前記第2の方向制限デバイスは、前記第2の方向における前記第2の環状ギアの回転を可能にし、前記第1の方向における前記第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第2の環状ギアと、前記第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアと、前記第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアと、前記第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアと、前記第1の伝達ギア及び前記変換ギアに結合される伝達シャフトと、を備える、前記エネルギー変換アセンブリ。
【0103】
実施形態2.前記入力アームは車両のサスペンションアームである、実施形態1に記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0104】
実施形態3.前記エネルギー変換アセンブリは、発電することによって前記車両のサスペンションの揺動を減衰するように構成される、実施形態2に記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0105】
実施形態4.前記第1の方向制限デバイス及び前記第2の方向制限デバイスの少なくとも1つは一方向ベアリングを備える、実施形態1~3のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0106】
実施形態5.前記第1の環状ギアはプレート磁石を備える、実施形態1~4のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0107】
実施形態6.前記第2の環状ギアはアーマチャを備える、実施形態1~5のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0108】
実施形態7.前記プレート磁石は複数の永久磁石を備える、実施形態5または6のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0109】
実施形態8.前記複数の永久磁石は前記プレート磁石の中心軸を中心に半径方向に配置される、実施形態7に記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0110】
実施形態9.前記プレート磁石はさらに強磁性コアを備える、実施形態7または8のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0111】
実施形態10.前記伝達シャフトと前記入力シャフトとの間の半径方向位置を調節するように構成される少なくとも1つの調節ブロックをさらに備える、実施形態1~9のいずれかに記載のエネルギー変換アセンブリ。
【0112】
実施形態11.潮流発電機であって、フロートと、前記フロートに動作可能に結合されるマルチプライヤギアと、前記マルチプライヤギアと動作可能に係合する入力ギアであって、前記入力ギアは入力シャフトに動作可能に結合される、前記入力ギアと、第1の一方向ベアリングを介して前記入力シャフトに結合される第1の環状ギアであって、前記第1の一方向ベアリングは、第1の方向における前記第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向における前記第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第1の環状ギアと、第2の一方向ベアリングを介して前記入力シャフトに結合される第2の環状ギアであって、前記第2の一方向ベアリングは、前記第2の方向における前記第2の環状ギアの回転を可能にし、前記第1の方向における前記第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第2の環状ギアと、前記第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアと、前記第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアと、前記第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアと、前記第1の伝達ギア及び前記変換ギアに結合される伝達シャフトと、を備える、前記潮流発電機。
【0113】
実施形態12.前記第1の環状ギアは、前記第1の環状ギアと一緒に回転するように構成されるプレート磁石を備える、実施形態11に記載の潮流発電機。
【0114】
実施形態13.前記第2の環状ギアは、前記第2の環状ギアと一緒に回転するように構成されるアーマチャを備える、実施形態12に記載の潮流発電機。
【0115】
実施形態14.前記アーマチャは複数のコイルを備える、実施形態13に記載の潮流発電機。
【0116】
実施形態15.前記複数のコイルは前記第2の環状ギアの中心軸を中心に半径方向に配置される、実施形態14に記載の潮流発電機。
【0117】
実施形態16.前記複数のコイルは導体材料から形成される、実施形態14または15
のいずれかに記載の潮流発電機。
【0118】
実施形態17.前記複数のコイルは1つ以上の伝達リングに結合される、実施形態14~16のいずれかに記載の潮流発電機。
【0119】
実施形態18.前記1つ以上の伝達リングはブラシを介して外部構成要素に動力を提供するように構成される、実施形態17に記載の潮流発電機。
【0120】
実施形態19.前記フロートと前記マルチプライヤギアとの間で動作可能に結合されるレバーアーム、前記フロートに結合される少なくとも1つの油圧アセンブリ、及び前記少なくとも1つの油圧アセンブリに結合される少なくとも1つのエネルギー変換装置をさらに含み、前記フロートは前記レバーアームに対して旋回するように構成され、前記少なくとも1つの油圧アセンブリは、前記レバーアームに対して旋回する前記フロートによって生じる運動を前記少なくとも1つのエネルギー変換装置に伝達するように構成され、前記少なくとも1つのエネルギー変換装置は前記運動を電気エネルギーに変換するように構成される、実施形態11~18のいずれかに記載の潮流発電機。
【0121】
実施形態20.発電機であって、入力シャフトに動作可能に結合される入力ギアと、前記入力ギアに動作可能に結合される揺動部材と、第1の一方向ベアリングを介して前記入力シャフトに結合される第1の環状ギアであって、前記第1の一方向ベアリングは、第1の方向における前記第1の環状ギアの回転を可能にし、第2の方向における前記第1の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第1の環状ギアと、前記第1の環状ギアに結合され、前記第1の環状ギアと一緒に回転するように構成される少なくとも1つの磁石と、第2の一方向ベアリングを介して前記入力シャフトに結合される第2の環状ギアであって、前記第2の一方向ベアリングは、前記第2の方向における前記第2の環状ギアの回転を可能にし、前記第1の方向における前記第2の環状ギアの回転を実質的に抑制するように構成される、前記第2の環状ギアと、前記第2の環状ギアに結合され、前記第2の環状ギアと一緒に回転するように構成されるアーマチャと、前記第1の環状ギアと係合する第1の伝達ギアと、前記第2の環状ギアと係合する第2の伝達ギアと、前記第2の伝達ギアに動作可能に結合される変換ギアと、前記第1の伝達ギア及び前記変換ギアに結合される伝達シャフトと、を備える、前記発電機。
【0122】
本開示の実施形態では、揺動運動を捕捉し、電気エネルギーに変換することが可能になり得る。揺動運動を捕捉することで、より多くのエネルギーが、潮流、波、風等の自然に発生する現象から発生することが可能になり得る。また、揺動運動を捕捉することで、自動車サスペンション、構造運動等の機械運動により運動エネルギーの損失が減り得る。揺動運動を捕捉することで、より多くのクリーンなエネルギー源を開発することを可能にし、ハイブリッド電気自動車等のオペレーティングシステムの効率性が増加し得る。
【0123】
上記に説明した及び添付の図面に示される本開示の実施形態は本開示の範囲を限定せず、添付の特許請求の範囲及びその法的同等物の範囲に包含される。いずれかの同等の実施形態は本開示の範囲内にある。実際には、説明される要素の代替の有用な組み合わせ等の本明細書に示されるもの及び説明されるものに加えて、本開示の様々な修正は前述の説明から当業者には明らかとなるであろう。また、係る修正及び実施形態は、添付の特許請求の範囲及び同等物の範囲内に含まれる。