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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】半導体構造及びその形成方法
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20240605BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20240605BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
H10B12/00 671A
H10B12/00 621B
H10B12/00 681B
H01L29/78 301X
H01L29/78 301M
H01L29/78 301Y
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022562816
(86)(22)【出願日】2022-02-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-11
(86)【国際出願番号】 CN2022077721
(87)【国際公開番号】W WO2023029399
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】202111007272.0
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(73)【特許権者】
【識別番号】522337543
【氏名又は名称】ベイジン スーパーストリング アカデミー オブ メモリー テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】BEIJING SUPERSTRING ACADEMY OF MEMORY TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】Room 501-12, 5F, Building 52, Jingyuan North Street, BDA, Daxing District, Beijing, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】シャオ グアンスー
(72)【発明者】
【氏名】シャオ デーユアン
(72)【発明者】
【氏名】ハン チンフア
(72)【発明者】
【氏名】チウ ユンソン
(72)【発明者】
【氏名】バイ ウェイピン
【審査官】宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-026382(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111211170(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109841675(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0287865(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0349059(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0380555(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 12/00
H01L 21/336
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造の形成方法であって、
ベースを提供することであって、前記ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備えることと、
前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することであって、隣接する2つの前記第1分離構造の間には、前記第2半導体層に形成されたソース層と、前記基板に形成されたドレイン層が含まれ、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置されたことと、
前記第1半導体層にチャネル層を形成することであって、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられていることと、
前記貫通孔内にゲート構造を形成することと、を含
前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成する前に、前記半導体構造の形成方法は、
前記第2半導体層及び前記基板の一部に対してイオンドーピングを実行して、前記基板にドレインドープ領域を形成し、前記第2半導体層にソースドープ領域を形成することを更に含む、半導体構造の形成方法。
【請求項2】
前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することは、
前記ベースに初期第1分離構造及び初期第2分離構造を形成することであって、前記初期第1分離構造の延在方向は前記第1方向であり、前記初期第2分離構造の延在方向は前記第2方向であり、前記初期第1分離構造及び初期第2分離構造は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在することによって、前記第2半導体層に前記ソース層を形成し、前記基板に前記ドレイン層を形成する、ことと、
前記初期第1分離構造をエッチングして前記第1分離構造を形成し、前記初期第2分離構造をエッチングして前記第2分離構造を形成することと、を含む、
請求項1に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項3】
前記ベースに初期第1分離構造及び初期第2分離構造を形成することは、
前記ベースに第2分離構造トレンチを形成し、前記第2分離構造トレンチに第1誘電体層を充填して前記初期第2分離構造を形成することと、
前記初期第2分離構造が形成された前記ベースに第1分離構造トレンチを形成し、前記第1分離構造トレンチに第2誘電体層及び第3誘電体層を充填して前記初期第1分離構造を形成することと、を含み、前記第1分離構造トレンチ及び前記第2分離構造トレンチは、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在する、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項4】
前記第1分離構造トレンチに第2誘電体層及び第3誘電体層を充填して前記初期第1分離構造を形成することは、
前記第1分離構造トレンチに前記第2誘電体層を充填することと、
前記第1分離構造トレンチの底部及び第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去することと、
前記第1分離構造トレンチに前記第3誘電体層を充填して、前記初期第1分離構造を形成することと、を含む、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項5】
前記初期第1分離構造をエッチングして前記第1分離構造を形成し、前記初期第2分離構造をエッチングして前記第2分離構造を形成することは、
前記第2半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をエッチングすることと、
前記第2半導体層のエッチングされた前記初期第1分離構造に第4誘電体層を充填することと、
前記第1半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をそれぞれエッチングして、前記第1分離構造及び前記第2分離構造を形成することと、を含む、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項6】
前記第1半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をそれぞれエッチングした後、前記半導体構造の形成方法は、
前記第1半導体層の一部をエッチングして、前記チャネル層を形成することを含み、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられており、前記第2方向における前記チャネル層の幅は、前記第2方向における前記ソース層及び前記ドレイン層の幅より小さい、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項7】
前記第1分離構造トレンチの底部及び前記第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去した後、前記第1分離構造トレンチに前記第3誘電体層を充填する前に、前記半導体構造の形成方法は、
前記第1分離構造トレンチの底部に金属コバルトを堆積することと、
アニーリング処理を実行して前記基板にケイ化物を形成することによって、埋め込みビットラインを形成することと、を更に含み、前記ドレイン層は、前記チャネル層と前記埋め込みビットラインとの間に配置され、前記第1分離構造のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造のうち前記基板内に配置された部分の高さより低く、前記第2分離構造は前記埋め込みビットラインを貫通する、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項8】
前記貫通孔内にゲート構造を形成することは、
熱酸化により前記貫通孔内にゲート酸化物層を形成することと、
前記ゲート酸化物層の表面に導電性材料を充填して、前記ゲート構造を形成することと、を含む、
請求項1ないしのいずれか一項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項9】
前記半導体構造の形成方法は、
前記第2半導体層に第5誘電体層を充填することであって、前記第5誘電体層の上面は、第2半導体の上面と面一であることと、
各ソース層にコンタクトノード及びキャパシタを順次に形成することと、を更に含み、
前記ゲート酸化物層の材料は酸化シリコンを含み、前記第5誘電体層の材料は窒化シリコンを含む、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項10】
前記第1誘電体層の材料は酸化シリコンを含み、前記第2誘電体層の材料は前記第1誘電体層の材料と同じであり、前記第3誘電体層の材料は窒化シリコンを含み、前記第4誘電体層の材料は前記第3誘電体層の材料と同じである、
請求項に記載の半導体構造の形成方法。
【請求項11】
半導体構造であって、
順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備える、ベースと、
ベースに配置され、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造であって、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置される、第1分離構造及び第2分離構造と、
前記第2半導体層内に配置されたソース層と、
前記基板内に配置されたドレイン層と、
前記第1半導体層内に配置されたチャネル層と、
前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間に配置され、延在方向が前記第1方向と一致する、ゲート構造と、を備え、
前記基板はシリコン基板であり、前記第1半導体層はシリコンゲルマニウム層であり、前記第2半導体層はシリコン層であり、
前記ゲート構造は、ゲート酸化物層と、前記ゲート酸化物層の表面上の導電性材料と、を備える、半導体構造。
【請求項12】
前記第1分離構造は、前記基板内に配置された第2誘電体層と、前記第2半導体層内に配置された第4誘電体層と、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在する第3誘電体層と、を備え、前記第3誘電体層の側壁は、前記第2誘電体層及び前記第4誘電体層に接し、前記第2分離構造は、基板内に配置された第1誘電体層を備え、
前記半導体構造は、更に、前記基板に配置され且つ前記第2分離構造によって貫通される埋め込みビットラインを備え、前記ドレイン層は、前記チャネル層と前記埋め込みビットラインとの間に配置され、前記第1分離構造のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造のうち前記基板内に配置された部分の高さより低く、
前記第1誘電体層の材料は酸化シリコンを含み、前記第2誘電体層の材料は前記第1誘電体層の材料と同じであり、前記第3誘電体層の材料は窒化シリコンを含み、前記第4誘電体層の材料は前記第3誘電体層の材料と同じである、
請求項11に記載の半導体構造。
【請求項13】
前記半導体構造は、更に、
前記第2半導体層内に配置された第5誘電体層であって、前記第5誘電体層の上面は、前記第2半導体層の上面と面一である、第5誘電体層と、
各ソース層上に配置されたコンタクトノード及びキャパシタを備える、
請求項11又は12に記載の半導体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年08月30日に中国特許局に提出された、出願番号が202111007272.0であり、発明の名称が「半導体構造及びその形成方法」である、中国特許出願に基づいて提出されるものであり、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が参照によって本願に援用される。
【0002】
本願は、半導体技術分野に関し、半導体構造及びその形成方法に関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0003】
ゲートオールアラウンド電界効果トランジスタ(GAAFET:Gate All Around Field Effect Transistor)は、より良いゲート制御特性を有し、より良いスイッチング特性を実現でき、より効果的に短チャネル効果を抑制することができ、そのため、従来の電界効果トランジスタの代替として最適な候補であると考えられている。しかし、GAAFETチャネルの製造プロセスは非常に複雑であり、プロセスのランダムな変動がもたらす影響は、小さなサイズにおいては非常に明らかであり、したがって、デバイスや回路の電気的性能に対するプロセスの変動の影響には、格別な注意を払う必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、半導体構造及びその形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様によれば、本願実施例は、半導体構造の形成方法を提供し、前記方法は、
ベースを提供することであって、ここで、前記ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備えることと、
前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することであって、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造の間には、前記第2半導体層に形成されたソース層と、前記基板に形成されたドレイン層が含まれ、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置されることと、
前記第1半導体層にチャネル層を形成することであって、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられている、ことと、
前記貫通孔内にゲート構造を形成することと、を含む。
【0006】
1つの実施例において、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成する前に、前記方法は、
前記第2半導体層及び前記基板の一部に対してイオンドーピングを実行して、前記基板にドレインドープ領域を形成し、前記第2半導体層にソースドープ領域を形成することを更に含む。
【0007】
1つの実施例において、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することは、
前記ベースに初期第1分離構造及び初期第2分離構造を形成することであって、ここで、前記初期第1分離構造の延在方向は前記第1方向であり、前記初期第2分離構造の延在方向は前記第2方向であり、前記初期第1分離構造及び初期第2分離構造は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在することによって、前記第2半導体層に前記ソース層を形成し、前記基板に前記ドレイン層を形成する、ことと、
前記初期第1分離構造をエッチングして前記第1分離構造を形成し、前記初期第2分離構造をエッチングして前記第2分離構造を形成することと、を含む。
【0008】
1つの実施例において、前記ベースに初期第1分離構造及び初期第2分離構造を形成することは、
前記ベースに第2分離構造トレンチを形成し、前記第2分離構造トレンチに第1誘電体層を充填して前記初期第2分離構造を形成することと、
前記初期第2分離構造が形成された前記ベースに第1分離構造トレンチを形成し、前記第1分離構造トレンチに第2誘電体層及び第3誘電体層を充填して前記初期第1分離構造を形成することと、を含み、ここで、前記第1分離構造トレンチ及び前記第2分離構造トレンチは、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在する。
【0009】
1つの実施例において、前記第1分離構造トレンチに第2誘電体層及び第3誘電体層を充填して前記初期第1分離構造を形成することは、
前記第1分離構造トレンチに前記第2誘電体層を充填することと、
前記第1分離構造トレンチの底部及び前記第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去することと、
前記第1分離構造トレンチに前記第3誘電体層を充填して、前記初期第1分離構造を形成することと、を含む。
【0010】
1つの実施例において、前記初期第1分離構造をエッチングして前記第1分離構造を形成し、前記初期第2分離構造をエッチングして前記第2分離構造を形成することは、
前記第2半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をエッチングすることと、
前記第2半導体層のエッチングされた前記初期第1分離構造に第4誘電体層を充填することと、
前記第1半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をそれぞれエッチングして、前記第1分離構造及び前記第2分離構造を形成することと、を含む。
【0011】
1つの実施例において、前記第1半導体層における前記初期第1分離構造内の前記第2誘電体層及び前記初期第2分離構造内の前記第1誘電体層をそれぞれエッチングした後、前記方法は、
前記第1半導体層の一部をエッチングして、前記チャネル層を形成することを含み、ここで、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられており、前記第2方向における前記チャネル層の幅は、前記第2方向における前記ソース層及び前記ドレイン層の幅より小さい。
【0012】
1つの実施例において、前記第1分離構造トレンチの底部及び前記第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去した後、前記第1分離構造トレンチに前記第3誘電体層を充填する前に、前記方法は、
前記第1分離構造トレンチの底部に金属コバルトを堆積することと、
アニーリング処理を実行して前記基板にケイ化物を形成することによって、埋め込みビットラインを形成することと、を更に含み、ここで、前記ドレイン層は、前記チャネル層と前記埋め込みビットラインとの間に配置され、前記第1分離構造のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造のうち前記基板内に配置された部分の高さより低く、前記第2分離構造は前記埋め込みビットラインを貫通する。
【0013】
1つの実施例において、前記貫通孔内にゲート構造を形成することは、
熱酸化により前記貫通孔内にゲート酸化物層を形成することと、
前記ゲート酸化物層の表面に導電性材料を充填して、前記ゲート構造を形成することと、を含む。
【0014】
1つの実施例において、前記方法は、
前記第2半導体層に第5誘電体層を充填することであって、前記第5誘電体層の上面は、前記第2半導体の上面と面一であることと、
各ソース層にコンタクトノード及びキャパシタを順次に形成することと、を更に含む。
【0015】
1つの実施例において、前記第1誘電体層の材料は酸化シリコンを含み、前記第2誘電体層の材料は前記第1誘電体層の材料と同じであり、前記第3誘電体層の材料は窒化シリコンを含み、前記第4誘電体層の材料は前記第3誘電体層の材料と同じである。
【0016】
1つの実施例において、前記ゲート酸化物層の材料は酸化シリコンを含み、前記第5誘電体層の材料は窒化シリコンを含む。
【0017】
第2態様によれば、本願実施例は更に、半導体構造を提供し、前記半導体構造は、
順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備える、ベースと、
ベースに配置され、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造であって、ここで、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置される、第1分離構造及び第2分離構造と、
前記第2半導体層内に配置されたソース層と、
前記基板内に配置されたドレイン層と、
前記第1半導体層内に配置されたチャネル層と、
前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間に配置され、延在方向が前記第1方向と一致する、ゲート構造と、を備える。
【0018】
1つの実施例において、前記第1分離構造は、前記基板内に配置される第2誘電体層と、前記第2半導体層内に配置される第4誘電体層と、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在する第3誘電体層と、を備え、ここで、前記第3誘電体層の側壁は、前記第2誘電体層及び前記第4誘電体層に接し、前記第2分離構造は、基板内に配置される第1誘電体層を備える。
【0019】
1つの実施例において、前記半導体構造は、更に、前記基板内に配置され且つ前記第2分離構造によって貫通される埋め込みビットラインを備え、ここで、前記ドレイン層は、前記チャネル層と前記埋め込みビットラインとの間に配置され、前記第1分離構造のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造のうち前記基板内に配置された部分の高さより低い。
【0020】
1つの実施例において、前記基板はシリコン基板であり、前記第1半導体層はシリコンゲルマニウム層であり、前記第2半導体層はシリコン層である。
【0021】
1つの実施例において、前記ゲート構造は、ゲート酸化物層と、前記ゲート酸化物層の表面上の導電性材料と、を備える。
【0022】
1つの実施例において、前記半導体構造は、更に、
前記第2半導体層内に配置された第5誘電体層であって、ここで、前記第5誘電体層の上面は、前記第2半導体層の上面と面一である、第5誘電体層と、
各ソース層上に配置されたコンタクトノード及びキャパシタを備える。
【0023】
1つの実施例において、前記第1誘電体層の材料は酸化シリコンを含み、前記第2誘電体層の材料は前記第1誘電体層の材料と同じであり、前記第3誘電体層の材料は窒化シリコンを含み、前記第4誘電体層の材料は前記第3誘電体層の材料と同じである。
【発明の効果】
【0024】
本願実施例は、半導体構造及びその形成方法を提供し、ここで、半導体構造の形成方法は、ベースを提供することであって、ここで、前記ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備えることと、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することであって、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造の間には、前記第2半導体層に形成されたソース層と、前記基板に形成されたドレイン層が含まれ、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板に配置されることと、前記第1半導体層にチャネル層を形成することであって、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられていることと、前記貫通孔内にゲート構造を形成することと、を含む。本願実施例では、ゲート自己整合が実現され、ゲートオールアラウンド構造が形成され、それによって、ゲート制御能力及びスイッチング速度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1A】本願実施例による半導体構造の形成方法の1つの例示的なフローチャートである。
図1B】本願実施例による半導体構造の形成過程の例示的な構造図である。
図1C】本願実施例による半導体構造の形成過程の例示的な構造図である。
図1D】本願実施例による半導体構造の形成過程の例示的な構造図である。
図1E】本願実施例による半導体構造の形成過程の例示的な構造図である。
図2A】本願実施例による半導体構造の形成方法の別の例示的なフローチャートである。
図2B】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2C】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2D】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2E】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2F】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2G】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2H】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2I】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2J】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図2K】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図3A】本願実施例による半導体構造の概略図である。
図3B図3Aに示す構造の正面図である。
図4A】本願実施例による半導体構造の形成方法の別の例示的なフローチャートである。
図4B】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図4C】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図4D】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
図4E】本願実施例による半導体構造の形成過程の別の例示的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面(必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない)において、同様の参照番号は、異なる図における同様の部品を示すことができる。異なる文字の接尾語を有する同様の参照番号は、同様の部品の異なる例を示すことができる。図面は、概して、限定ではなく例として、本明細書で議論される各実施例を示している。
【0027】
以下では、図面を参照して本願で開示される例示的な実施形態をより詳細に説明する。図面には、本願の例示的な実施形態が示されているが、本願は、様々な形態で実現でき、本明細書に示される特定の実施形態によって限定されないことを理解されたい。むしろ、これらの実施形態は、本願をより完全に理解させ、本願の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。
【0028】
以下の説明では、本願のより完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が与えられている。しかし、当業者なら自明であるが、本願は、これらの詳細の1つ又は複数がなくても実施可能である。他の例では、本願との混同を避けるために、当技術分野で周知のいくつかの技術的特徴は説明されていない。即ち、本明細書には、実際の実施例のすべての特徴が記載されておらず、周知の機能及び構造が詳細に記載されていない。
【0029】
本願実施例は、半導体構造の形成方法を提供し、図1Aに示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0030】
ステップS101において、ベースを提供し、ここで、ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備える。
【0031】
ここで、基板は、シリコン基板、シリコンゲルマニウム基板、又は絶縁体上シリコン(SOI:Silicon On Insulator)基板であってもよいし、窒化シリコン基板又は他の適切な基板であってもよい。
【0032】
第1半導体層の材料は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、又はシリコンゲルマニウム(SiGe)、炭化ケイ素(SiC)であってもよいし、絶縁体上シリコン(SOI)、絶縁体上ゲルマニウム(GOI)であってもよいし、又はガリウム砒素などのIII-V族化合物などの他の材料であってもよい。相補型金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal Oxide Semiconductor)工程に関しては、SiGe工程のコストはシリコン工程のコストに匹敵するが、ヘテロ接合技術に関しては、SiGe工程のコストは、ガリウム砒素工程のコストより低い。
【0033】
第2半導体層はシリコン層であってもよいし、ゲルマニウム(Ge)などの他の半導体元素を含んでもよく、又は、炭化ケイ素(SiC)、砒化ガリウム(GaAs)、リン化ガリウム(GaP)、リン化インジウム(InP)、砒化インジウム(InAs)又はアンチモン化インジウム(InSb)などの半導体化合物を含んでもよく、又は、シリコンゲルマニウム(SiGe)、リン化ガリウム砒素(GaAsP)、砒化インジウムアルミニウム(AlInAs)、砒化ガリウムアルミニウム(AlGaAs)、砒化インジウムガリウム(GaInAs)、リン化インジウムガリウム(GaInP)、及/又はリン化インジウムガリウム砒素(GaInAsP)又はそれらの組み合わせなどの他の半導体合金を含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施例において、前記第1半導体層及び2半導体層は、エピタキシー(epitaxy)によって形成されることができ、エピタキシャル成長法としては、分子線エピタキシャル成長法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)、超低圧化学気相堆積と超高真空技術(UHV/CVD:Ultrahigh Vacuum Chemical Vapor Deposition)の組み合わせ、紫外線化学気相堆積(UV/CVD:Ultra Violet Chemical Vapor Deposition)、大気圧化学気相堆積(APCVD:Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition)及び急速熱化学気相堆積(RT-CVD:Rapid Thermal Chemical Vapor Deposition)などを採用することができる。これらの技術には、低温(摂氏300~700度)でエピタキシャル層を成長できるという利点があり、この能力は、ドープされた平面の生成にとって重要であるだけでなく、格子不整合の材料をコヒーレントの方式で結合させることができる。SiGe合金では、シリコン(Si)とSiGeからなる量子井戸中のキャリアの移動度が高いため、その電子の移動度は純Siの約2倍である。更に重要なことは、SiとGeが合金化されている場合、自立合金は、ダイヤモンド結晶格子を持ち、当該合金の格子定数は、Si及びGe値の間でほぼ線形の依存性を有し、室温で約4.17%の偏差があり、このようなSiGe層が、Si基板などの同じ格子定数を有する基板上にエピタキシャル成長される場合、成長層は、基板層と1つのコヒーレントな結晶面を形成するために、その面内格子定数を変更しようとする。
【0035】
ステップS102において、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成し、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造の間には、前記第2半導体層に形成されたソース層と、前記基板に形成されたドレイン層が含まれ、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置される。
【0036】
ここで、ベースの上面及び下面(即ち、ベースが位置する平面)の方向において、互いに交差する(例えば、互いに垂直する)2つの方向が第1方向及び第2方向であり、例えば、第1方向をX軸方向とし、第2方向をY軸方向とする。ドレイン層とソース層の導電型は逆である。
【0037】
ステップS103において、前記第1半導体層にチャネル層を形成し、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられている。
【0038】
ここで、チャネル層は、前記ドレイン層と前記ソース層との間に配置される。
【0039】
ステップS104において、前記貫通孔内にゲート構造を形成する。
【0040】
ここで、前記第1分離構造は、ゲート構造を互いに分離するために使用される。ゲート構造は、ゲート酸化物層と、ゲート酸化物層の表面上の導電性材料と、を備える。ここで、ゲート酸化物層は、ゲート構造とベースとの間の電気的分離を実現するための誘電体層として機能することができる。ゲート酸化物層は、高温酸化によって形成することができ、高温酸化工程の温度は、摂氏900度~摂氏1200度であり得る。ゲート酸化物層の材料は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、酸化物/窒化物/酸化物(ONO:Oxide Nitride Oxide)、又はシリコン酸化物層の誘電率より高い誘電率を有する高k材料であり得、それによってポリシリコンからのボロンの拡散を効果的に防止し、ボロン浸透の問題を解決することができる。一方、ゲート酸化物層とベースとの間の界面に分布する少量の窒素原子も、界面の特性を改善し、それによってゲート酸化物層の信頼性を高め、漏れ電流を低減することができる。例えば、高k材料は、約10~25の誘電率を有することができ、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ハフニウムアルミニウム(HfAlO)、酸化タンタル(Ta)及び/又は酸化チタン(TiO)などを含み得る。
【0041】
本願実施例では、ベースに第1分離構造及び第2分離構造を形成し、第1半導体層にチャネル層を形成し、チャネル層の貫通孔内にゲート構造を形成することにより、ゲート自己整合を実現し、ゲートオールアラウンド構造を形成し、それによって、ゲート制御能力及びスイッチング速度を向上させる。
【0042】
ステップS101ないしステップS104は、それぞれ、図1Bないし図1Eを参照されたい。
【0043】
図1Bに示すように、前記ベース100は、順次に形成された基板101、第1半導体層102及び第2半導体層103を備える。
【0044】
図1B及び図1Cを参照すると、前記ベース(図1Bのベース100を参照)に、間隔を置いて分布された第1分離構造104及び第2分離構造105を形成し、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造104の間には、前記第2半導体層(図1Bの第2半導体層103を参照)に形成されたソース層106及び前記基板(図1Bの基板101を参照)に形成されたドレイン層107が含まれ、前記第1分離構造104の延在方向がX軸方向であり、前記第2分離構造105の延在方向がY軸方向であり、前記第1分離構造104は、前記第1半導体層(図1Bの第1半導体層102を参照)及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在し、前記第2分離構造105は前記基板101内に配置される。
【0045】
図1Dに示すように、前記第1半導体層(図1Bの第1半導体層102を参照)にチャネル層108を形成し、前記チャネル層108と、チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔109が設けられている。
【0046】
図1Eに示すように、前記貫通孔109(図1Dの貫通孔109を参照)内にゲート構造110を形成する。
【0047】
図1Aに提供される半導体構造の形成方法に基づいて、本願実施例は、半導体構造を提供し、図1Eに示すように、当該構造は、
順次に形成された基板(図1Bの基板101を参照)、第1半導体層(図1Bの第1半導体層102を参照)及び第2半導体層(図1Bの第2半導体層103を参照)を備える、ベース(図1Bのベース100を参照)と、
前記ベース100に配置され、間隔を置いて分布された第1分離構造104及び第2分離構造105であって、ここで、前記第1分離構造104の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造105の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造104は前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在し、前記第2分離構造105は、前記基板101内に配置される、第1分離構造104及び第2分離構造105と、
前記第2半導体層103内に配置されるソース層106と、
前記基板101内に配置されるドレイン層107と、
前記第1半導体層102内に配置されるチャネル層108と、
前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間に配置され、延在方向が前記第1方向と一致する、ゲート構造110と、を備える。
【0048】
いくつかの実施例において、前記基板はシリコン基板であり、第1半導体層はシリコンゲルマニウム層であり、第2半導体層はシリコン層である。シリコンゲルマニウム層中のキャリアはより高い移動度を有し、その電子移動度は純シリコン層の2倍である。
【0049】
いくつかの実施例において、前記ゲート構造は、ゲート酸化物層と、前記ゲート酸化物層の表面上の導電性材料と、を備える。
【0050】
本願実施例は、半導体構造の形成方法を更に提供し、図2Aに示されたように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0051】
ステップS201において、ベースを提供し、ここで、前記ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備える。
【0052】
ステップS202において、前記ベースに初期第1分離構造及び初期第2分離構造を形成し、ここで、前記初期第1分離構造の延在方向は第1方向であり、前記初期第2分離構造の延在方向は第2方向であり、前記初期第1分離構造及び初期第2分離構造は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在することによって、前記第2半導体層に前記ソース層を形成し、前記基板に前記ドレイン層を形成する。
【0053】
ステップS203において、前記初期第1分離構造をエッチングして第1分離構造を形成し、前記初期第2分離構造をエッチングして第2分離構造を形成する。
【0054】
ステップS204において、前記第1半導体層にチャネル層を形成し、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一意する貫通孔が設けられている。
【0055】
ステップS205において、前記貫通孔内にゲート構造を形成する。
【0056】
上記の実施例において、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することは、ステップS201ないしステップS203によって実現することができる。
【0057】
いくつかの実施例において、ステップS202は、ステップS221及びステップS222によって実現することができ、ステップS221に関しては、図2Bないし図2Cを参照することができ、ステップS222に関しては、図2Dないし図2Eを参照することができる。
【0058】
ステップS221において、図2Bを参照すると、前記ベース(図1Bのベース100を参照)に、第2分離構造トレンチ105a(Y軸方向に沿って)を形成し、図2Cを参照すると、前記第2分離構造トレンチ(図2Bの第2分離構造トレンチ105aを参照)に第1誘電体層105bを充填して前記初期第2分離構造を形成する。
【0059】
ステップS222において、図2Dを参照すると、前記初期第2分離構造105cが形成された前記ベース(図2Cに示すように)に第1分離構造トレンチ104a(X軸方向に沿って)を形成し、図2Eを参照すると、前記第1分離構造トレンチ(図2Dの第1分離構造トレンチ104aを参照)に第2誘電体層104b及び第3誘電体層104cを充填して、前記初期第1分離構造104dを形成し、ここで、前記第1分離構造トレンチ(図2Dの第1分離構造トレンチ104aを参照)及び前記第2分離構造トレンチ(図2Bの第2分離構造トレンチ105aを参照)は、前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在する。
【0060】
ここで、第1分離構造トレンチ及び第2分離構造トレンチは、自己整合シャロートレンチ分離技術を採用して形成されることができ、例えば、自己整合ダブルパターニング(SADP:Self-aligned Double Patterning)工程によって形成されることができ、自己整合四重パターニング(SAQP:Self-aligned Quadruple Patterning)工程によって形成されることもできる。
【0061】
実施するとき、まず、ベースの表面に、犠牲層(Sacrifice Layer)(一般には、CVD材料である)を堆積し、その後、フォトリソグラフィ及びエッチングを実行して、マスク上のパターンを犠牲層に転写する。犠牲層のパターンは、「マンドレル(mandrel)」又は「コア(core)」とも呼ばれる。原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)を使用して、「マンドレル」の表面と側面に、比較的に均一な厚さの薄膜(「スペーサー(spacer)材料」と呼ばれる)を堆積する。反応性イオンエッチング工程により、堆積されたスペーサー材料をエッチングし、このステップは、「エッチバック(etch back)」と呼ばれる。「マンドレル」の側壁の幾何学的効果により、パターンの両側に堆積した材料が残り、いわゆるスペーサーを形成する。選択性の高いエッチャントを使用して「マンドレル」を除去し、ベースの表面にスペーサーのみを残す。スペーサーパターンの周期がフォトリソグラフィパターンの半分であるため、空間パターン密度の倍増が実現される。最後に、プラズマエッチングにより、スペーサーパターンをベースのハードマスク上に転写する。
【0062】
ここで、第1誘電体層の材料は、シリコン酸化物、例えば、二酸化シリコン、酸窒化シリコン、又はボロン及びリンでドープされたシリコン酸化物又は他の適切な材料であり得る。第2誘電体層の材料は、第1誘電体層の材料と同じであってもよいし、異なってもよい。ここで、第1誘電体層は、熱酸化、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)、プラズマ増強原子層堆積(PEALD:Plasma Enhanced Atomic Layer Deposition)、低圧化学気相堆積法(LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)又は他の適切な工程を採用して形成されることができ、第2誘電体層は、第1誘電体層と同じ工程を採用して形成されてもよいし、第1誘電体層と異なる工程を採用して形成されてもよい。
【0063】
第3誘電体層の材料は、窒化シリコン、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)及び窒化インジウム(InN)などの窒化物であり得、低圧化学気相堆積法、大気圧化学気相堆積法(APCVD:Atmospheric Pressure)又は原子層堆積などの工程によって形成されることができる。
【0064】
いくつかの実施例では、前記第1誘電体層の材料は酸化シリコンを含み、前記第2誘電体層の材料は前記第1誘電体層の材料と同じである。
【0065】
いくつかの実施例では、ステップS222において、前記第1分離構造トレンチに第2誘電体層及び第3誘電体層を充填して前記初期第1分離構造を形成することは、ステップS2221ないしステップS2223によって実現することができる。
【0066】
ステップS2221において、前記第1分離構造トレンチに前記第2誘電体層を充填する。
【0067】
ステップS2222において、前記第1分離構造トレンチの底部及び前記第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去する。
【0068】
ステップS2223において、前記第1分離構造トレンチに前記第3誘電体層を充填して、前記初期第1分離構造を形成する。
【0069】
実際の適用において、ドライエッチング工程又はウェットエッチング工程によって、前記第1分離構造トレンチの底部の第2誘電体層を除去することができる。ここで、前記ドライエッチング工程は、プラズマエッチング工程、反応性イオンエッチング工程又はイオンミリング工程であり得る。前記第2半導体の表面の前記第2誘電体層を除去することは、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polish)工程によって実現することができる。
【0070】
いくつかの実施例では、図2Fを参照すると、前記ステップS2222とステップS2223との間には、以下のステップS222a及びS222bを更に含む。
【0071】
ステップ222aにおいて、前記第1分離構造トレンチ(図2Dの第1分離構造トレンチ104aを参照)の底部に金属コバルトを堆積する。
【0072】
ステップ222bにおいて、アニーリング処理を実行して、前記基板101にケイ化物を形成することによって、埋め込みビットライン114を形成し、ここで、前記ドレイン層107は、前記チャネル層(図1Eのチャネル層108を参照)と、前記埋め込みビットライン114との間に配置され、前記初期第2分離構造は、前記埋め込みビットライン114を貫通する。
【0073】
実際の適用において、前記第1分離構造トレンチの底部に堆積された物質は、金属コバルトに限定されず、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、プラチナ(Pt)及びパラジウム(Pd)のいずれかであってもよい。CVD又はALDを採用して上記の金属を堆積することができる。
【0074】
実際の適用において、アニーリング処理により、金属と基板が互いに反応してシリサイド化を達成することができる。急速アニーリングを採用することができ、堆積された金属及び基板の種類に応じて異なる温度で急速アニーリングを実行することができ、例えば、金属材料がコバルトである場合、アニーリングの温度範囲は、摂氏400度~摂氏800度であり得る。シリサイド化後に形成された金属シリサイドは、埋め込みビットラインとして機能することができる。
【0075】
金属シリサイドは、抵抗がポリシリコンの抵抗より低い物質である。このような物質により、埋め込みビットラインは低抵抗となる。シリサイド化工程によって埋め込みビットラインを形成することができる。また、完全なシリサイド化工程によって埋め込みビットラインを形成することができる。完全なシリサイド化工程は、シリコン含有物質を所望の深さまで完全にシリサイド化する工程である。チタンシリサイド(TiSix)、タングステンシリサイド(WSix)、コバルトシリサイド(CoSix)及びニッケルシリサイド(NiSix)などの近貴金属(near-noble metal)又は高融点金属などの金属シリサイドを使用して、埋め込みビットラインを形成することができる。スパッタリング工程、CVD工程又はALD工程によって導電性材料を形成した後、シリサイド化工程を実行して金属シリサイドを取得することができる。導電性材料は、近貴金属又は高融点金属を含み得る。埋め込みビットラインを完全にシリサイド化することにより、埋め込みビットラインの抵抗を低減することができる。
【0076】
いくつかの実施例において、ステップS203は、ステップS231ないしステップS233によって実現することができ、ステップS231ないしステップS232については、それぞれ、図2Gないし図2Iを参照されたい。
【0077】
ステップS231において、図2Eを参照すると、前記第2半導体層103における前記初期第1分離構造104d内の前記第2誘電体層104b及び前記初期第2分離構造(ステップS221の説明を参照)内の前記第1誘電体層105bをエッチングし、このようにして、図2Gに示す構造を形成する。
【0078】
ステップS232において、図2Gを参照すると、前記第2半導体層103のエッチングされた前記初期第1分離構造(図2Eの初期第1分離構造104dを参照)に第4誘電体層104eを充填し、このようにして、図2Hに示す構造を形成する。
【0079】
ステップS233において、図2Hを参照すると、前記第1半導体層102における前記初期第1分離構造(図2Eの初期第1分離構造104dを参照)内の前記第2誘電体層104b及び前記初期第2分離構造(ステップS221の説明を参照)内の前記第1誘電体層105bをそれぞれエッチングして、前記第1分離構造104及び前記第2分離構造105を形成し、このようにして、図2Iに示す構造を形成する。
【0080】
ここで、前記第1分離構造104は、第2誘電体層104b、第3誘電体層104c及び第4誘電体層104eを備える。
【0081】
いくつかの実施例では、前記第3誘電体層の材料は、窒化シリコンを含み、前記第4誘電体層の材料は、前記第3誘電体層の材料と同じである。
【0082】
いくつかの実施例では、ステップS233の後、ステップS234を更に含み、ステップS234において、図2Iを参照すると、前記第1半導体層(図2Hの第1半導体層102を参照)の一部をエッチングして、図2Jに示す前記チャネル層108を形成し、ここで、前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔109が設けられている。
【0083】
実施するとき、第1方向(即ち、X軸方向)に沿って、等方性準原子層エッチング技術を採用して、第1半導体層をエッチングしてチャネル層を形成することができる。チャネル層のサイズを制御することで、ゲート構造によるチャネルの制御を向上させながら、スイッチング速度を向上させることができる。
【0084】
ステップS205を実行して、前記貫通孔内にゲート構造を形成した後、図2Kに示す構造を形成する。
【0085】
上記の方法によって形成された図2Kの構造に基づいて、本願実施例は、半導体構造を提案し、前記構造は、
順次に形成された基板(図1Bの基板101を参照)、第1半導体層(図1Bの第1半導体層102を参照)及び第2半導体層(図1Bの第2半導体層103を参照)を備える、ベース(図1Bのベース100を参照)と、
前記ベースに配置され、間隔を置いて分布された第1分離構造104及び第2分離構造105であって、ここで、前記第1分離構造104の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造105の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造104は、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造105は、前記基板内に配置され、前記第1分離構造104は、前記基板に配置された第2誘電体層104bと、前記第2半導体層に配置された第4誘電体層104eと、前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在する第3誘電体層104cとを備え、ここで、前記第3誘電体層104cの側壁は、前記第2誘電体層104b及び前記第4誘電体層104eに接し、前記第2分離構造105は、基板内に配置された第1誘電体層105bを備える、第1分離構造104及び第2分離構造105と、
前記第2半導体層内に配置されたソース層106と、
前記基板内に配置されたドレイン層107と、
前記第1半導体層内に配置されたチャネル層108と、
前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間に配置され、延在方向が前記第1方向と一致する、ゲート構造110と、
前記基板に配置され、前記第2分離構造105によって貫通された埋め込みビットライン114と、を備え、ここで、前記ドレイン層107は、前記チャネル層108と前記埋め込みビットライン114との間に配置され、前記第1分離構造104のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造105のうち前記基板内に配置された部分の高さより低い。
【0086】
本願実施例は、半導体構造の形成方法を更に提供し、前記方法は、以下のステップを含む。
【0087】
ステップS301において、図1Bに示すように、ベース100を提供し、ここで、前記ベースは、順次に形成された基板101、第1半導体層102及び第2半導体層103を備える、
ステップS302において、前記第2半導体層103及び前記基板101の一部に対してイオンドーピングを実行して、前記基板101にドレインドープ領域を形成し、前記第2半導体層103にソースドープ領域を形成する。
【0088】
ここで、イオンドーピングに使用されるドーパントは、リン(P)、砒素(As)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、炭素(C)、酸素(O)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)又はアンチモン(Sb)などのN型ドーパントであってもよく、又は、ボロン(B)、フッ化ホウ素(BF)、Si、Ge、C、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)又はインジウム(In)などのP型ドーパントであってもよい。
【0089】
ステップS303において、図1Cに示すように、前記ベース(図1Bのベース100を参照)に、間隔を置いて分布された第1分離構造104及び第2分離構造105を形成し、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造104の間には、前記第2半導体層103に形成されたソース層106及び前記基板101に形成されたドレイン層107が含まれ、前記第1分離構造104の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造105の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造104は、前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在し、前記第2分離構造は、前記基板101内に配置される。
【0090】
ステップS304において、図1Dに示すように、前記第1半導体層102にチャネル層108を形成し、前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔109が設けられている。
【0091】
ステップS305において、図1Eに示すように、前記貫通孔(図1Dの貫通孔109を参照)内にゲート構造110を形成する。
【0092】
ステップS306において、図3Aに示すように、前記第2半導体層103に第5誘電体層111を充填し、前記第5誘電体層111の上面は、前記第2半導体103の上面と面一である。
【0093】
ここで、第5誘電体層の材料は、窒化シリコン、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)及び窒化インジウム(InN)などの窒化物であり得、低圧化学気相堆積法、大気圧化学気相堆積法又は原子層堆積などの工程によって形成されることができる。
【0094】
ステップS307において、図3Aに示すように、各ソース層106に、コンタクトノード112及びキャパシタ113を順次に形成する。
【0095】
ここで、キャパシタは、柱状キャパシタであってよいが、円柱状キャパシタに限定されず、正方形キャパシタ又は他の形状の柱状キャパシタでもあってもよい。コンタクトノードは、柱体形状又は凹状構造を有することができる。
【0096】
いくつかの実施例において、ステップS305は、ステップS3051及びステップS3052によって実現することができる。
【0097】
ステップS3051において、熱酸化により前記貫通孔内にゲート酸化物層を形成する。
【0098】
ステップS3052において、前記ゲート酸化物層の表面に導電性材料を充填して前記ゲート構造を形成する。
【0099】
実際の適用において、前記導電性材料は、タングステン(W)などの金属であってもよいし、窒化チタンなどの金属窒化物であってもよい。
【0100】
いくつかの実施例において、前記キャパシタは、電極板及び誘電体層を備えることができる。ここで、前記電極板の材料は、窒化チタン(TiN)又はアルミニウム箔であり得、前記誘電体層の材料は、ジルコニア(ZrO)とAlとの複合材料、ZrO材料、Al材料又は誘電率がSiOの誘電率より高い他の材料であり得る。
【0101】
本願実施例では、ベースに第1分離構造及び第2分離構造を形成し、第1半導体層にチャネル層を形成し、チャネル層の貫通孔内にゲート構造を形成することにより、ゲートオールアラウンド構造を形成し、それによって、ゲート制御能力及びスイッチング速度を向上させる。
【0102】
上記の方法によって形成された半導体構造は、図3A及び図3Bに示されており、図3Aに基づいて、本願実施例は半導体構造を提供し、前記半導体構造は、順次に形成された基板101、第1半導体層102及び第2半導体層103を備える、ベース(図1Bのベース100を参照)と、
前記ベースに配置され、間隔を置いて分布された第1分離構造104及び第2分離構造105であって、ここで、前記第1分離構造104の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造105の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造104は、前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在し、前記第2分離構造105は、前記基板内に配置される、第1分離構造104及び第2分離構造105と、
前記第2半導体層103内に配置されたソース層106と、
前記基板101内に配置されたドレイン層107と、
前記第1半導体層102内に配置されたチャネル層108と、
前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間に配置され、延在方向が前記第1方向と一致する、ゲート構造110と、
前記第2半導体層103に配置された第5誘電体層111であって、ここで、前記第5誘電体層111の上面は、前記第2半導体層103の上面と面一である、第5誘電体層111と、
各ソース層106上に配置されたコンタクトノード112及びキャパシタ113を備える。
【0103】
いくつかの実施例では、図3Aに示すように、前記構造は更に、前記基板(図3Aの基板101を参照)に配置され且つ前記第2分離構造105によって貫通された埋め込みビットライン114を備え、ここで、前記ドレイン層107は、前記チャネル層108と前記埋め込みビットライン114との間に配置され、前記第1分離構造104のうち前記基板内に延在する部分の高さは、前記第2分離構造105のうち前記基板内に配置された部分の高さより低い。
【0104】
本願実施例は、半導体構造の形成方法を更に提供し、図4Aを参照すると、前記方法は、以下のステップを含む。
【0105】
ステップS401において、図1Bを参照すると、ベース100を提供し、前記ベース100は、順次に形成された基板101、第1半導体層102及び第2半導体層103を備える。
【0106】
ステップS402において、図2Bを参照すると、前記ベース(図1Bのベース100を参照)に第2分離構造トレンチ105aを形成し、図2Cを参照すると、前記第2分離構造トレンチ(図2Cの第2分離構造トレンチ105aを参照)に第1誘電体層105bを充填して前記初期第2分離構造を形成する。
【0107】
ここで、前記第2分離構造トレンチ105aは、前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在する。
【0108】
ステップS403において、図2Dを参照すると、前記初期第2分離構造が形成された前記ベースに第1分離構造トレンチ104aを形成し、ここで、前記第1分離構造トレンチ104aは、前記第1半導体層102及び前記第2半導体層103を貫通し且つ部分的に前記基板101内に延在し、隣接する2つの前記第1分離構造トレンチ104aの間には、前記第2半導体層103に形成されたソース層106、及び前記基板101に形成されたドレイン層107が含まれる。
【0109】
ステップS404において、図2D及び図4Bを参照すると、図2D内の第1分離構造トレンチ104aに前記第2誘電体層104bを充填し、このようにして、図4Bに示す構造を形成する。
【0110】
ステップS405において、図4Bを参照すると、前記第1分離構造トレンチ(図2Dの第1分離構造トレンチ104aを参照)の底部及び前記第2半導体103の表面の前記第2誘電体層104bを除去し、このようにして、図4Cに示す構造を形成する。
【0111】
ステップS406において、前記第1分離構造トレンチ(図4Aの第1分離構造トレンチ104aを参照)の底部に金属コバルトを堆積し、図2Fを参照すると、アニーリング処理を実行して前記基板にケイ化物を形成することにより、埋め込みビットライン114を形成する。
【0112】
ステップS407において、図4Dを参照すると、前記第1分離構造トレンチ(図2Dの第1分離構造トレンチ104aを参照)に前記第3誘電体層104cを充填して、前記初期第1分離構造104dを形成する。
【0113】
ステップS408において、図2Eを参照すると、前記第2半導体層103における前記初期第1分離構造(図4Dの初期第1分離構造104dを参照)内の前記第2誘電体層104b及び前記初期第2分離構造(ステップS221の説明を参照)内の前記第1誘電体層105bをエッチングして、図2Gに示す構造を形成する。
【0114】
ステップS409において、図2Gを参照すると、前記第2半導体層103内のエッチングされた前記初期第1分離構造(図4Dの初期第1分離構造104dを参照)に第4誘電体層104eを充填し、このようにして、図2Hに示す構造を形成する。
【0115】
ステップS410において、図2Hを参照すると、前記第1半導体層102における前記初期第1分離構造(図4Dの初期第1分離構造104dを参照)内の前記第2誘電体層104b及び前記初期第4分離構造(ステップS221の説明を参照)内の前記第1誘電体層105bをそれぞれエッチングして、前記第1分離構造104及び前記第2分離構造105を形成し、このようにして、図2Iに示す構造を形成する。
【0116】
ステップS411において、図2Iを参照すると、前記第1半導体層(図2Hの第1半導体層102を参照)の一部をエッチングして、図2Jに示す前記チャネル層108を形成し、ここで、前記チャネル層108と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造104との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔109が設けられており、前記第2方向における前記チャネル層108の幅は、前記第2方向における前記ソース層106及び前記ドレイン層107の幅より小さく、ドレイン層107は、前記チャネル層108と前記埋め込みビットライン114との間に配置される。
【0117】
ステップS412において、図2Kを参照すると、熱酸化により前記貫通孔(図2Jの貫通孔109を参照)内にゲート酸化物層110aを形成する。
【0118】
ステップS413において、続けて図2Kを参照すると、前記ゲート酸化物層110aの表面に導電性材料110bを充填して、前記ゲート構造110を形成する。
【0119】
ステップS414において、図4Eを参照すると、前記第2半導体層103に第5誘電体層111を充填し、前記第5誘電体層111の上面は前記第2半導体103の上面と面一である。
【0120】
ステップS415において、続けて図4Eを参照すると、各ソース層106にコンタクトノード112及びキャパシタ113を順次に形成する。
【0121】
上記の半導体構造の実施例の説明は、上記の方法の実施例の説明と類似しており、方法実施例と類似した有益な効果を有する。本願の半導体構造の実施例に開示されていない技術的詳細は、本願の方法の実施例の説明を参照されたい。
【0122】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された構造及び方法は、非標的の方式で実現されてもよいことを理解されたい。上記の構造の実施例は、例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際の実現では、他の分割方法を採用することができ、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを組み合わせるか又は別のシステムに統合してもよく、又はいくつかの特徴を無視するか実行しなくてもよい。なお、表示又は議論された構成要素は、互いに結合又は直接結合されてもよい。
【0123】
上記の別個の部品として説明されたユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして表示された部品は、物理的なユニットであってもなくてもよく、すなわち、1箇所に配置されてもよく、複数のネットワークユニットに分散されてもよく、実際の必要に応じてそのうちの一部又はすべてのユニットを選択して本実施例の技術案の目的を実現することができる。
【0124】
本願で提供されるいくつかの方法又は構造の実施例に開示された特徴は、競合することなく互いに任意に組み合わせて、新たな方法の実施例又は構造の実施例を取得することができる。
【0125】
上記は、本願実施例のいくつかの実施形態に過ぎず、本願実施例の保護範囲はこれに限定されない。本願実施例に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に想到し得る変形又は置換は、すべて本願実施例の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本願実施例の保護範囲は、特許請求の保護範囲に従うものとする。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本願実施例は、半導体構造及びその形成方法を提供する。ここで、半導体構造の形成方法は、ベースを提供することであって、ここで、前記ベースは、順次に形成された基板、第1半導体層及び第2半導体層を備えることと、前記ベースに、間隔を置いて分布された第1分離構造及び第2分離構造を形成することであって、ここで、隣接する2つの前記第1分離構造の間には、前記第2半導体層に形成されたソース層と、前記基板に形成されたドレイン層が含まれ、前記第1分離構造の延在方向が第1方向であり、前記第2分離構造の延在方向が第2方向であり、前記第1分離構造は前記第1半導体層及び前記第2半導体層を貫通し且つ部分的に前記基板内に延在し、前記第2分離構造は前記基板内に配置されることと、前記第1半導体層にチャネル層を形成することであって、前記チャネル層と、前記チャネル層に隣接する2つの前記第1分離構造との間には、延在方向が前記第1方向と一致する貫通孔が設けられていることと、前記貫通孔内にゲート構造を形成することと、を含む。本願実施例では、ゲート自己整合が実現され、ゲートオールアラウンド構造が形成され、それによって、ゲート制御能力及びスイッチング速度が向上する。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E