(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】超広帯域電力使用量最適化
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20240605BHJP
G01S 11/02 20100101ALI20240605BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
G01S11/02
E05B49/00 K
(21)【出願番号】P 2022577742
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 US2022013096
(87)【国際公開番号】W WO2023140847
(87)【国際公開日】2023-07-27
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アナン,シャラス
【審査官】藤田 都志行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0072373(US,A1)
【文献】特表2020-532207(JP,A)
【文献】特表2020-526142(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113419213(CN,A)
【文献】特開2015-010924(JP,A)
【文献】特開2010-117241(JP,A)
【文献】特開2010-071962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00- 5/14
G01S 11/02-11/10
G01S 13/74-13/84
E05B 49/00
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
第1のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスが前記第1のコンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断するステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスが、前記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断するステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するステップとを備える、方法。
【請求項2】
前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、前記第1のコンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスの双方と対になった全ての超広帯域対応デバイスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、前記第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行できる全ての超広帯域対応デバイスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないことを超広帯域レンジングによって判断するステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないと判断したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、超広帯域レンジングを実行するために前記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するステップとをさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに依然として近接しており、かつ、前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないことを超広帯域レンジングによって判断するステップと、
前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないと判断したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、超広帯域レンジングを実行するために前記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するステップとをさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定するステップは、
前記第1のコンピューティングデバイスが、前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすステップをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記超広帯域コンポーネントを前記通常動作モードに設定するステップは、
前記第1のコンピューティングデバイスが、前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすステップをさらに含む、請求項4および5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のコンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに近接していることを判断するステップは、
前記第1のコンピューティングデバイスが、前記超広帯域コンポーネントを使用して、前記第1のコンピューティングデバイスと前記第1のコンピューティングデバイスの超広帯域範囲内にある1つまたは複数の超広帯域対応デバイスの各々との間のそれぞれの物理的距離を定期的に求めるステップをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のコンピューティングデバイスが、前記第1のコンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識するステップと、
前記第1のコンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられた前記ユーザによって実行されている前記身体活動を認識したことに応答して、前記第1のコンピューティングデバイスが、前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するステップとをさらに備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のコンピューティングデバイスはウェアラブルデバイスを含み、前記第2のコンピューティングデバイスはスマートフォンを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
コンピューティングデバイスであって、
メモリと、
超広帯域コンポーネントと、
超広帯域通信コンポーネントと、
前記メモリおよび前記超広帯域コンポーネントに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み、前記1つまたは複数のプロセッサは、
前記コンピューティングデバイスが前記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、
前記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、
前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、前記コンピューティングデバイスの前記超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するように構成されている、コンピューティングデバイス。
【請求項12】
前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、前記コンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスの双方と対になった全ての超広帯域対応デバイスを含む、請求項11に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項13】
前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、前記コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行できる全ての超広帯域対応デバイスを含む、請求項11に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項14】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定したことに応答して、前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないことを超広帯域レンジングによって判断し、
前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないと判断したことに応答して、超広帯域レンジングを実行するために前記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するように構成されている、請求項11~13のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項15】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定したことに応答して、前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに依然として近接しており、かつ、前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないことを超広帯域レンジングによって判断し、
前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないと判断したことに応答して、超広帯域レンジングを実行するために前記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するように構成されている、請求項11~13のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項16】
前記超広帯域コンポーネントを前記省電力モードに設定するために、前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすように構成されている、請求項11~15のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項17】
前記超広帯域コンポーネントを前記通常動作モードに設定するために、前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすように構成されている、請求項14および15のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項18】
前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに近接していることを判断するために、前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記超広帯域コンポーネントを使用して、前記コンピューティングデバイスと前記コンピューティングデバイスの超広帯域範囲内にある1つまたは複数の超広帯域対応デバイスの各々との間のそれぞれの物理的距離を定期的に求めるように構成されている、請求項11~17のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項19】
前記1つまたは複数のプロセッサはさらに、
前記コンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識し、
前記コンピューティングデバイスおよび前記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられた前記ユーザによって実行されている前記身体活動を認識したことに応答して、前記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するように構成されている、請求項18に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項20】
命令
を含むコンピュータプログラムであって、前記命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサに、
前記コンピューティングデバイスが前記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、
前記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、
前記コンピューティングデバイスが前記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、前記第2のコンピューティングデバイスが前記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、前記コンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するようにさせる、コンピュータ
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
超広帯域は、コンピューティングデバイスがコンピューティングデバイスとそれらのすぐ近くの他のデバイスとの相対的位置を正確に識別することを可能にするワイヤレス通信のための短距離無線周波数技術である。超広帯域技術をサポートするコンピューティングデバイスは、超広帯域レンジングを定期的に実行して、他の超広帯域対応デバイスとのコンピューティングデバイスの距離を求める、および/または、コンピューティングデバイスと他の超広帯域対応デバイスとの間の超広帯域信号の到来角を求めることをし得る。
【発明の概要】
【0002】
概要
一般に、本開示の技術は、超広帯域レンジングの実行に消費される電力量を減少させるようにコンピューティングデバイスによる超広帯域の使用を最適化することに向けられる。ユーザは、各々が超広帯域レンジングを定期的に実行する第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスを両方とも使用し得る。第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する際、第1のコンピューティングデバイスは、第2のコンピューティングデバイスが第1のコンピューティングデバイスに近接しているかどうかを判断し得る。第2のコンピューティングデバイスが第1のコンピューティングデバイスに近接していると第1のコンピューティングデバイスが判断する場合、第1のコンピューティングデバイスは、関連付けられた第2のデバイスの超広帯域レンジング能力を使用して他の超広帯域対応デバイスに対するユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。関連付けられた第2のデバイスの超広帯域レンジング能力を使用して他の超広帯域対応デバイスに対するユーザの近接を正確に判断できると第1のコンピューティングデバイスが判断する場合、第1のコンピューティングデバイスは、第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らし得る。第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことによって、第1のコンピューティングデバイスは、他の超広帯域対応デバイスに対する第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスのユーザの近接を依然として正確に判断できると同時に、動作中に消費される電力量を減少させることができる。
【0003】
いくつかの局面において、本明細書に記載されている技術は、方法に関し、上記方法は、第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第1のコンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するステップとを含む。
【0004】
いくつかの局面において、本明細書に記載されている技術は、コンピューティングデバイスに関し、上記コンピューティングデバイスは、メモリと、超広帯域コンポーネントと、超広帯域通信コンポーネントと、上記メモリおよび上記超広帯域コンポーネントに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み、上記1つまたは複数のプロセッサは、上記コンピューティングデバイスが上記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記コンピューティングデバイスの上記超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するように構成されている。
【0005】
いくつかの局面において、本明細書に記載されている技術は、命令を格納するコンピュータ読取可能記憶媒体に関し、上記命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサに、上記コンピューティングデバイスが上記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記コンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するようにさせる。
【0006】
いくつかの局面において、本明細書に記載されている技術は、装置に関し、上記装置は、上記コンピューティングデバイスが上記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断するための手段と、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断するための手段と、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記装置の超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するための手段とを含む。
【0007】
1つまたは複数の例の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本開示の他の特徴、目的および利点は、説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の1つまたは複数の局面に係る、コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する環境を示す概念図である。
【
図2】本開示の1つまたは複数の局面に係る、超広帯域レンジングを実行するコンピューティングデバイスのさらなる詳細を示すブロック図である。
【
図3】本開示の局面に係る、超広帯域最適化のための例示的な技術を示すフロー図である。
【
図4】本開示の1つまたは複数の局面に係る、超広帯域レンジングを実行するコンピューティングデバイスの例示的な動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
一般に、本開示の技術は、超広帯域レンジングの実行に消費される電力量を減少させるようにコンピューティングデバイスによる超広帯域の使用を最適化することに向けられる。ユーザは、超広帯域レンジングを実行して他の超広帯域対応デバイスとの距離を定期的に求めるコンピューティングデバイスを携帯、着用または使用し得る。
【0010】
ユーザは、他のデバイスとの超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイスが他のデバイスに近接していることを他のデバイスが検出できるようにする、コンピューティングデバイスを使用してもよい。たとえば、ユーザは、車両のキーレスエントリシステムなどのアクセス制御システムとの超広帯域レンジングを実行するコンピューティングデバイスを使用し、その結果、コンピューティングデバイスは、車両のデジタルキーとして機能することができる。ユーザがキーレスエントリシステムを有する車両の方に移動すると、ユーザのコンピューティングデバイスは、キーレスエントリシステムとの超広帯域レンジングを実行し得て、その結果、キーレスエントリシステムは、車両からのコンピューティングデバイスのユーザの距離を求めることができる。コンピューティングデバイスのユーザが車両に近接していることをキーレスエントリシステムが検出すると、キーレスエントリシステムは、車両のドアを自動的に解錠し得る。
【0011】
各々が超広帯域レンジングを実行して他の超広帯域対応デバイスとの距離を求める複数のモバイルコンピューティングデバイスを人々はますます携帯、着用または使用するようになっている。たとえば、ユーザは、超広帯域レンジングを実行するスマートフォンを携帯しながら、やはり超広帯域レンジングを実行するウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)も着用している場合がある。
【0012】
スマートフォンおよびスマートウォッチなどの複数のコンピューティングデバイスが1人のユーザによって携帯、着用されたり、1人のユーザに取り付けられたりしている場合、各コンピューティングデバイスによる超広帯域レンジングの実行の結果(たとえば、他の超広帯域対応デバイスとの求められた距離)は、コンピューティングデバイスが互いに近接しているために、互いに非常に似ているであろう。したがって、1人のユーザによって携帯、着用されたり、1人のユーザに取り付けられたりしている各コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを頻繁に実行することは、時として冗長であり得る。
【0013】
コンピューティングデバイスによって超広帯域レンジング特性は異なっているであろう。たとえば、スマートフォンは、ウェアラブルデバイスと比較して、より広い超広帯域範囲を有し得る。さらに、ウェアラブルデバイスは、通常、スマートフォンよりもはるかに小さなバッテリを有しているので、超広帯域レンジングを実行することによって消費されるウェアラブルデバイスのバッテリ寿命の割合は、スマートフォンと比較してより大きいであろう。したがって、各々が超広帯域レンジングを実行するウェアラブルデバイスおよびスマートフォンを両方ともユーザが使用する場合、ウェアラブルデバイスおよびスマートフォンの双方による超広帯域レンジングの冗長な実行が、ウェアラブルデバイスのバッテリ寿命をスマートフォンと比較して速い速度で不必要に消耗させる可能性がある。
【0014】
本開示の局面に従って、ユーザによって使用されている第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する際、第1のコンピューティングデバイスは、超広帯域レンジングを実行し、第1のコンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスが第1のコンピューティングデバイスに近接しているかどうかを判断し得る。たとえば、第1のコンピューティングデバイスは、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスであってもよく、第2のコンピューティングデバイスは、スマートフォンまたはラップトップコンピュータなどのモバイルコンピューティングデバイスであってもよく、第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスは、同一のユーザによって使用される。
【0015】
第2のコンピューティングデバイスが第1のコンピューティングデバイスに近接していると第1のコンピューティングデバイスが判断する場合、第1のコンピューティングデバイスは、第2のコンピューティングデバイスの超広帯域レンジング能力が他の超広帯域対応デバイスに対する第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスのユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。第2のコンピューティングデバイスの超広帯域レンジング能力が他の超広帯域対応デバイスに対する第1のコンピューティングデバイスおよび第2のコンピューティングデバイスのユーザの近接を正確に判断できると第1のコンピューティングデバイスが判断する場合、第1のコンピューティングデバイスは、その超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定し得て、それによって、第1のコンピューティングデバイスのバッテリ使用量を減少させて、第1のコンピューティングデバイスのバッテリ寿命を長くする。
【0016】
図1は、本開示の1つまたは複数の局面に係る、コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する環境を示す概念図である。
図1に示されるように、環境100は、コンピューティングデバイス102および110と、超広帯域(UWB)対応デバイス120A~120E(「UWB対応デバイス120」)とを含む。コンピューティングデバイス102および110ならびにUWB対応デバイス120の各々は、超広帯域レンジングを実行して超広帯域通信範囲内の他のコンピューティングデバイスとの相対的距離を求めるように構成され得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102および110ならびにUWB対応デバイス120の各々は、電気電子技術者協会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4プロトコルなどの超広帯域通信プロトコルに従って超広帯域レンジングを実行して、約499メガヘルツ(MHz)よりも大きな帯域幅などの広帯域幅にわたってデータを送信し得る。
【0017】
一対のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行するためにIEEE802.15.4プロトコルなどの超広帯域通信プロトコルを介して通信する際に、一対のコンピューティングデバイスは、超広帯域通信を介してタイムスタンプ付きメッセージをやりとりし得る。一対のコンピューティングデバイスにおける各コンピューティングデバイスは、これらのメッセージの飛行時間(time of flight)を使用して、一対のデバイス間の物理的距離および/または一対のデバイス間の角度(たとえば、入来する無線周波数信号の到来角)を求め得る。
【0018】
コンピューティングデバイス110は、携帯電話(たとえば、スマートフォン)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、またはその他のモバイルコンピューティングデバイスなどのモバイルコンピューティングデバイスであってもよい。コンピューティングデバイス110は、超広帯域(UWB)コンポーネント118と、通信モジュール114とを含む。UWBコンポーネント118は、IEEE802.15.4プロトコルなどの超広帯域通信プロトコルを使用して無線周波数通信などのワイヤレス通信を処理して、約499メガヘルツ(MHz)よりも大きな帯域幅などの広帯域幅にわたってデータを送信するための、回路、アンテナなどのハードウェアを含み得る。
【0019】
UWBコンポーネント118は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、超広帯域通信を使用してコンピューティングデバイス110に関連付けられた位置情報を求めるように構成され得る。具体的には、UWBコンポーネント118は、超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス110の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピューティングデバイス102、デバイス120のうちの1つまたは複数など)を判断するように構成され得て、これらの1つまたは複数のデバイスは、UWBコンポーネント118が超広帯域通信を介してメッセージをやりとりすることができる1つまたは複数のデバイスであってもよい。超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス110の超広帯域通信範囲内の1つまたは複数のデバイスとメッセージをやりとりすることによって、UWBコンポーネント118は、コンピューティングデバイス110とコンピューティングデバイス110の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のコンピューティングデバイスの各々との間の距離を求めることが可能であり得て、コンピューティングデバイス110の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のコンピューティングデバイスの各それぞれのコンピューティングデバイスがコンピューティングデバイス110とそれぞれのコンピューティングデバイスとの間の距離を求めることを可能にし得る。
【0020】
UWBコンポーネント118は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、毎秒、5秒ごと、30秒ごと、毎分など、コンピューティングデバイス110に関連付けられた位置情報を求め得る。通信モジュール114は、UWBコンポーネント118の動作を制御するようにコンピューティングデバイス110で実行されるソフトウェアであってもよい。たとえば、通信モジュール114は、UWBコンポーネント118が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすこと、UWBコンポーネント118が超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすことなどによって、UWBコンポーネント118が超広帯域レンジングを実行する頻度を制御するように実行され得る。
【0021】
コンピューティングデバイス102は、携帯電話(たとえば、スマートフォン)、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、またはその他のモバイルコンピューティングデバイスなどのモバイルコンピューティングデバイスであってもよい。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102は、電子化された時計(たとえば、スマートウォッチ)、電子化されたフィットネスバンド/トラッカ、電子化されたアイウェア、電子化されたヘッドウェア、電子化された手袋、または人の身体もしくは衣服に取り付けられて着用され得るその他のタイプのモバイルコンピューティングデバイスなどのウェアラブルコンピューティングデバイスであってもよい。
【0022】
コンピューティングデバイス102がウェアラブルコンピューティングデバイスである例のうちのいくつかでは、コンピューティングデバイス102は、取り付けコンポーネント106と、電気ハウジング105とを含み得る。コンピューティングデバイス102のハウジング105は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアおよび/またはコンピューティングデバイス102の他の電気コンポーネントの組み合わせを収容するウェアラブルコンピューティングデバイスの物理的部分を含む。たとえば、
図1は、ハウジング105内にコンピューティングデバイス102が通信モジュール104とUWBコンポーネント108とを含み得ることを示している。ハウジング105は、1つまたは複数のプロセッサ、メモリ、オペレーティングシステム、アプリケーションなどの、
図1には示されていない他のハードウェアコンポーネントおよび/またはソフトウェアモジュールも含んでいてもよい。
【0023】
取り付けコンポーネント106は、ユーザがコンピューティングデバイス102を着用しているときにユーザの身体(たとえば、組織、筋肉、肌、頭髪、衣服など)と接触するウェアラブルコンピューティングデバイスの物理的部分を含み得る(しかし、いくつかの例では、ハウジング105の一部もユーザの身体と接触し得る)。たとえば、コンピューティングデバイス102が時計である場合、取り付けコンポーネント106は、ユーザの手首にフィットしてユーザの肌と接触する時計用バンドであってもよい。コンピューティングデバイス102がアイウェアまたはヘッドウェアである例では、取り付けコンポーネント106は、ユーザの頭部にフィットするアイウェアまたはヘッドウェアのフレームの一部であってもよく、コンピューティングデバイス102が手袋である場合、取り付けコンポーネント106は、ユーザの指および手に適合する手袋の材料であってもよい。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102は、ハウジング105および/または取り付けコンポーネント106から把持および保持され得る。
【0024】
コンピューティングデバイス102は、超広帯域(UWB)コンポーネント108と、通信モジュール104とを含む。UWBコンポーネント108は、IEEE802.15.4プロトコルなどの超広帯域通信プロトコルを使用して無線周波数通信などのワイヤレス通信を処理して、約499メガヘルツ(MHz)よりも大きな帯域幅などの広帯域幅にわたってデータを送信するための、回路、アンテナなどのハードウェアを含み得る。
【0025】
UWBコンポーネント108は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、超広帯域通信を使用してコンピューティングデバイス102に関連付けられた位置情報を求めるように構成され得る。具体的には、UWBコンポーネント108は、超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス102の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピューティングデバイス102、デバイス120のうちの1つまたは複数など)を判断するように構成され得て、これらの1つまたは複数のデバイスは、UWBコンポーネント108が超広帯域通信を介してメッセージをやりとりすることができる1つまたは複数のデバイスであってもよい。超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス102の超広帯域通信範囲内の1つまたは複数のデバイスとメッセージをやりとりすることによって、UWBコンポーネント108は、コンピューティングデバイス102とコンピューティングデバイス102の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のコンピューティングデバイスの各々との間の距離を求めることが可能であり得て、コンピューティングデバイス102の超広帯域通信範囲内にある1つまたは複数のコンピューティングデバイスの各それぞれのコンピューティングデバイスがコンピューティングデバイス102とそれぞれのコンピューティングデバイスとの間の距離を求めることを可能にし得る。
【0026】
UWBコンポーネント108は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、毎秒、5秒ごと、30秒ごと、毎分など、コンピューティングデバイス102に関連付けられた位置情報を求め得る。通信モジュール104は、UWBコンポーネント108の動作を制御するようにコンピューティングデバイス102で実行されるソフトウェアであってもよい。たとえば、通信モジュール104は、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすこと、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすことなどによって、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を制御するように実行され得る。
【0027】
超広帯域対応デバイス(「UWB対応デバイス」)120は、コンピューティングデバイス102および/または110が超広帯域レンジングを実行する際にIEEE802.15.4プロトコルなどの超広帯域プロトコルを介してコンピューティングデバイス102および/または110と通信するように構成された任意のコンピューティングデバイスを含み得る。UWB対応デバイス120は、FiRaコンソーシアムおよび/またはカー・コネクティビティ・コンソーシアムによって発表された技術仕様を満たし得る。デバイス120の例としては、スマートホームデバイス、車両キーレスエントリシステム、販売時点情報管理端末、UWBタグ、UWBアンカ、近接検知デバイス、コンピューティングデバイスなどを挙げることができる。
【0028】
超広帯域通信を介してコンピューティングデバイスと通信するUWB対応デバイスは、通信に基づいてUWB対応デバイスからのコンピューティングデバイスの距離を求めることが可能であり得る。たとえば、UWB対応デバイス(たとえば、UWB対応デバイス120のうちのいずれか1つ)の超広帯域範囲内のコンピューティングデバイス(たとえば、コンピューティングデバイス102またはコンピューティングデバイス110)が超広帯域レンジングを実行する際に、UWB対応デバイスは、超広帯域通信を介してコンピューティングデバイスとタイムスタンプ付きメッセージをやりとりし得て、これらのメッセージの飛行時間を求めてUWB対応デバイスとコンピューティングデバイスとの間の物理的距離および/または角度を求め得る。
【0029】
したがって、UWB対応デバイス120Aの各UWB対応デバイスは、超広帯域通信を介して超広帯域通信範囲内の各コンピューティングデバイスとメッセージをやりとりして、これらのメッセージに基づいてUWB対応デバイスからの各コンピューティングデバイスの距離を求め得る。たとえば、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行する際にUWB対応デバイス120Aが超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス102と通信する場合、コンピューティングデバイス102もUWB対応デバイス120Aも超広帯域通信に基づいてコンピューティングデバイス102とUWB対応デバイス120Aとの間の距離を求めることが可能であり得る。
【0030】
したがって、UWB対応デバイスは、他のコンピューティングデバイスとの超広帯域通信に基づいて、UWB対応デバイスに近接している(たとえば、所定の距離以内の)コンピューティングデバイスを検出することが可能であり得て、コンピューティングデバイスがUWB対応デバイスに近接していることを検出したことに応答して、1つまたは複数のアクションを実行し得る。たとえば、UWB対応デバイス120Aが車両のキーレスエントリシステムであって、コンピューティングデバイス102が車両のデジタルキーフォブとして機能する場合、UWB対応デバイス120Aは、コンピューティングデバイス102が車両に近接している(たとえば、所定の距離以内である)かどうかを判断するために、超広帯域通信を介して、(たとえば、コンピューティングデバイス102とUWB対応デバイス120Aとの間でやりとりされるメッセージの飛行時間に基づいて)コンピューティングデバイス102とUWB対応デバイス120Aとの間の物理的距離を求めることが可能であり得る。コンピューティングデバイス102が車両に近接しているとUWB対応デバイス120Aが超広帯域通信に基づいて判断する場合、UWB対応デバイス120Aは、車両の1つまたは複数のドアを解錠し得て、それによって、超広帯域通信を使用して車両のキーレスエントリを実行する。
【0031】
いくつかの例では、UWB対応デバイスは、1つまたは複数のコンピューティングデバイスと対にされ得る。UWB対応デバイスと対になった各コンピューティングデバイスは、対になったコンピューティングデバイスがUWB対応デバイスに近接していると判断したことに応答してUWB対応デバイスが1つまたは複数のアクションを実行することを可能にし得る、権限を付与されたまたは既知のコンピューティングデバイスとしてUWB対応デバイスによって認識されるコンピューティングデバイスであってもよい。
【0032】
たとえば、デジタル自動車キーとして機能するコンピューティングデバイス102が、車両のキーレスエントリシステムであるUWB対応デバイス120Aと対にされる場合、コンピューティングデバイス102とUWB対応デバイス120Aとを対にすることは、コンピューティングデバイスがUWB対応デバイス120Aのデジタル自動車キーとして機能することを可能にし得る。したがって、UWB対応デバイス120Aは、コンピューティングデバイス102がUWB対応デバイス120Aに近接している(たとえば、1メートル以内である)と判断したことに応答して、車両の1つまたは複数のドアを解錠し得る。同様に、UWB対応デバイス120Aと対になっていないコンピューティングデバイスがUWB対応デバイス120Aに近接しているとUWB対応デバイス120Aが判断する場合、UWB対応デバイス120Aは、車両の1つまたは複数のドアを解錠することを控え得る。
【0033】
図1の例では、コンピューティングデバイス110は、コンピューティングデバイス102および110が通信可能に結合されるようにコンピューティングデバイス102と対にされたり、つながれたり、関連付けられたりし得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110のコンパニオンデバイスとして機能するようにコンピューティングデバイス110と対にされたり、つながれたりし得る。たとえば、コンピューティングデバイス102がスマートウォッチなどのウェアラブルコンピューティングデバイスであって、コンピューティングデバイス110がスマートフォンである場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110のコンパニオンデバイスとして機能するようにコンピューティングデバイス110と対にされ得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102および110が同一のユーザおよび/または同一のユーザアカウントに関連付けられる場合、コンピューティングデバイス102および110は互いに対にされ得る。
【0034】
コンピューティングデバイス102も110も同一のユーザによって使用される例では、コンピューティングデバイス102および110のユーザは、コンピューティングデバイス102および110がユーザと共にあるようにコンピューティングデバイス102および110を着用したり、取り付けたり、および/または、携帯したりし得る。たとえば、コンピューティングデバイス102がスマートウォッチなどのウェアラブルコンピューティングデバイスであって、コンピューティングデバイス110がスマートフォンである場合、ユーザは、コンピューティングデバイス102を取り付けコンポーネント106を介してユーザの身体または衣服に取り付けることなどによってコンピューティングデバイス102を身体に着用しながら、コンピューティングデバイス110をポケットに入れたり、ハンドバッグに入れたり、ユーザの手に持ったりなどして携帯または保持し得る。
【0035】
ユーザがコンピューティングデバイス102および110を両方とも持った状態で動き回ると、コンピューティングデバイス102およびコンピューティングデバイス110の双方が超広帯域レンジングを定期的に実行してコンピューティングデバイス102および110の超広帯域通信範囲内のUWB対応デバイス120のうちの1つまたは複数と通信し続けて、コンピューティングデバイス102および/または110が1つまたは複数のUWB対応デバイスに近接しているかどうかを1つまたは複数のUWB対応デバイス120が判断することを可能にし得る。
【0036】
しかし、ユーザがコンピューティングデバイス102および110を両方とも着用、保持および/または携帯している場合、コンピューティングデバイス102および110の双方が超広帯域レンジングを定期的に実行することは冗長であり得る。なぜなら、コンピューティングデバイス102および110は、互いに距離が非常に近い(たとえば、1メートル未満である)可能性が高いからである。すなわち、コンピューティングデバイス102および110の一方がUWB対応デバイスに近接している場合、コンピューティングデバイス102および110の他方もUWB対応デバイスに近接している可能性が高い。
【0037】
コンピューティングデバイスがバッテリ駆動のモバイルコンピューティングデバイスである例では、コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する頻度は、コンピューティングデバイスのバッテリ寿命に影響を及ぼし得る。具体的には、コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことは、電力消費量を減少させて、バッテリ寿命を増加させ得る。コンピューティングデバイス102がスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスであって、コンピューティングデバイス110がスマートフォンである例では、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110よりもはるかに小さなバッテリを有し得る。したがって、超広帯域レンジングの実行は、コンピューティングデバイス110のバッテリ寿命と比較して、コンピューティングデバイス102のバッテリ寿命に対してより大きな影響を及ぼし得る。
【0038】
本開示の局面に従って、コンピューティングデバイス102および110の双方が超広帯域レンジングを定期的に実行することは冗長であり得るので、特定の事例では、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断することに基づいて、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らし得る。コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らし得て、それによって、UWBコンポーネント108の電力使用量を減少させて、コンピューティングデバイス102のバッテリ寿命を延ばす。
【0039】
コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断することの一部として、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント118を含むコンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接しているかどうかを判断し得る。たとえば、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102から1メートル未満、1/2メートル未満などである場合に、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接していると判断し得る。
【0040】
コンピューティングデバイス102は、任意の好適なレンジングまたは近接検出技術を使用して、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接しているかどうかを判断し得る。一例では、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を使用して超広帯域レンジングを実行することによって、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接しているかどうかを判断し得る。すなわち、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を使用して、超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス110のUWBコンポーネント118とメッセージをやりとりして、これらのメッセージの飛行時間に基づいてコンピューティングデバイス102からのコンピューティングデバイス110の距離を求め得る。
【0041】
特定の事例では、たとえコンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接していても、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力は、それでもやはり、UWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できない場合がある。コンピューティングデバイス102がスマートウォッチであって、コンピューティングデバイス110がスマートフォンである例では、コンピューティングデバイス102のUWBアンテナは、コンピューティングデバイス110のUWBアンテナよりも約10デシベル(dB)弱いであろう。しかし、コンピューティングデバイス102がユーザの手首に着用され、コンピューティングデバイス110がユーザのズボンの後ろポケットに入れて携帯されている場合、コンピューティングデバイス110の超広帯域信号の身体吸収は、コンピューティングデバイス110のUWBアンテナの利得を20~25dB減少させるなど、コンピューティングデバイス110からの超広帯域信号を大幅に減衰させる可能性があり、それによって、場合によっては、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102よりも大幅に悪い超広帯域レンジング性能を有することになる。
【0042】
したがって、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接していると判断したことに応答して、コンピューティングデバイス110がUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。具体的には、コンピューティングデバイス102は、特定の一組の1つまたは複数のUWB対応デバイスを選択し得て、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接していると判断したことに応答して、コンピューティングデバイス110がこの特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できるかどうかを判断し得る。
【0043】
いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、コンピューティングデバイス102およびコンピューティングデバイス110の双方と対になった全てのデバイスであってもよい。すなわち、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス102およびコンピューティングデバイス110の双方と対になった全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。たとえば、UWB対応デバイス120A~120Cがコンピューティングデバイス102および110の双方と対にされる場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行してUWB対応デバイス120A~120Cの各々と超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行してUWB対応デバイス120A~120Cの各々と超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0044】
コンピューティングデバイス110は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスの表示をコンピューティングデバイス102に送信し得て、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスが、コンピューティングデバイス102およびコンピューティングデバイス110の双方と対になった全てのUWB対応デバイスと一致するかどうかを判断し得る。コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスが、コンピューティングデバイス102およびコンピューティングデバイス110の双方と対になった全てのUWB対応デバイスと一致するとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0045】
いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行できる1つまたは複数のデバイスであってもよい。すなわち、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行できる全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。
【0046】
たとえば、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行してUWB対応デバイス120Aおよび120Bと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できる場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行してUWB対応デバイス120Aおよび120Bと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングを実行してUWB対応デバイス120Aおよび120Bの各々と超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0047】
コンピューティングデバイス110は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスの表示をコンピューティングデバイス102に送信し得て、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスが、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスと一致するかどうかを判断し得る。コンピューティングデバイス110が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスが、コンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングの実行によってメッセージを送受信できる1つまたは複数のUWB対応デバイスと一致するとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0048】
コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できると判断したことに応答して、UWBコンポーネント108を省電力モードに設定し得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102がUWBコンポーネント108を省電力モードに設定することは、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことを含む。たとえば、UWBコンポーネント108が5秒ごとに1回、7秒ごとに1回などの頻度で超広帯域レンジングを実行している場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を30秒ごとに1回、毎分ごとに1回などに減らしてもよい。したがって、いくつかの例では、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことによって、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110よりも少ない頻度で超広帯域レンジングを実行することができる。
【0049】
UWBコンポーネント108が省電力モードに設定されると、UWBコンポーネント108は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、減らされた頻度でUWB対応デバイス120のうちの1つまたは複数とメッセージを送受信し続け得る。UWBコンポーネント108が省電力モードにある間に超広帯域レンジングを定期的に実行することの一部として、コンピューティングデバイス102は、上記の超広帯域レンジングまたはその他の好適な近接検出技術(たとえば、ブルートゥース(登録商標))などによって、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接しているかどうかを定期的に判断し得る。
【0050】
コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102にもはや近接していないとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を通常動作モードに設定し得て、それによって、省電力モードから出る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス102がUWBコンポーネント108を通常動作モードに設定することは、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を、UWBコンポーネント108が省電力モードにある間に超広帯域レンジングを実行した頻度から増やすことを含む。たとえば、UWBコンポーネント108が省電力モードにおいて30秒ごとに1回、毎分ごとに1回などの頻度で超広帯域レンジングを実行している場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を5秒ごとに1回、10秒ごとに1回などに増やしてもよい。
【0051】
UWBコンポーネント108が省電力モードにある間に、コンピューティングデバイス110がコンピューティングデバイス102に近接しているとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、上記のように、コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。
【0052】
上記のように、コンピューティングデバイス110は、特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できる。コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108が省電力モードにとどまることを可能にし得る。コンピューティングデバイス110の超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できないとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、上記のように、UWBコンポーネント108を通常動作モードに設定し得る。
【0053】
図2は、本開示の1つまたは複数の局面に係る、超広帯域レンジングを実行するコンピューティングデバイス200のさらなる詳細を示すブロック図である。以下では、
図2のコンピューティングデバイス200は、
図1に示されるコンピューティングデバイス200の一例とされている。
図2は、コンピューティングデバイス200の1つの特定の例を示しているに過ぎず、他の事例ではコンピューティングデバイス200の多くの他の例が使用されてもよく、例示的なコンピューティングデバイス200に含まれるコンポーネントのサブセットを含んでいてもよく、または
図2に示されていない追加のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0054】
図2の例に示されるように、コンピューティングデバイス200は、1つまたは複数のプロセッサ240と、1つまたは複数の入力コンポーネント242と、1つまたは複数の通信ユニット244と、1つまたは複数の出力コンポーネント246と、1つまたは複数のストレージコンポーネント248とを含む。入力コンポーネント242は、センサコンポーネント214を含む。コンピューティングデバイス200のストレージコンポーネント248は、通信モジュール204、アプリケーションモジュール224および物理デバイス情報ストア228も含む。
【0055】
通信チャネル250は、コンポーネント間通信のためにコンポーネント240,242,244,246,248および214の各々を(物理的に、通信可能に、および/または、動作可能に)相互接続し得る。いくつかの例では、通信チャネル250は、システムバス、ネットワーク接続、プロセス間通信データ構造、またはデータを通信するためのその他の方法を含み得る。
【0056】
コンピューティングデバイス200の1つまたは複数の入力コンポーネント242は、入力を受信し得る。入力の例は、触知できる入力、音声入力および映像入力である。一例では、コンピューティングデバイス200の入力コンポーネント242は、存在感知可能ディスプレイ、タッチセンサ画面、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、マイクロフォン、または人間もしくは機械からの入力を検出するためのその他のタイプのデバイスを含む。
【0057】
1つまたは複数の入力コンポーネント242は、1つまたは複数のセンサコンポーネント214を含む。センサコンポーネント214の例は多数存在しており、コンピューティングデバイス200を取り囲んでいる状況についての環境情報ならびに/またはコンピューティングデバイス200のユーザの活動状態および/もしくは身体的健康を規定する生理学的情報を取得するように構成された任意の入力コンポーネントを含む。いくつかの例では、センサコンポーネントは、コンピューティングデバイス200の物理的位置、移動および/または位置情報を取得する入力コンポーネントであってもよい。たとえば、センサコンポーネント214は、1つまたは複数の位置センサ(GPSコンポーネント、Wi-Fiコンポーネント、セルラーコンポーネント)、1つまたは複数の温度センサ、1つまたは複数のモーションセンサ(たとえば、多軸加速度計、ジャイロ)、1つまたは複数の圧力センサ(たとえば、気圧計)、1つまたは複数の周囲光センサ、および1つまたは複数の他のセンサ(たとえば、マイクロフォン、カメラ、赤外線近接センサ、湿度計など)を含み得る。他のセンサは、いくつかの他の非限定的な例を挙げると、心拍数センサ、磁力計、グルコースセンサ、湿度計センサ、嗅覚センサ、コンパスセンサ、歩数センサ、を含み得る。
【0058】
コンピューティングデバイス200の1つまたは複数の出力コンポーネント246は、出力を生成し得る。出力の例は、触知できる出力、音声出力および映像出力である。一例では、コンピューティングデバイス200の出力コンポーネント246は、存在感知可能ディスプレイ、サウンドカード、ビデオグラフィクスアダプタカード、スピーカ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、または人間もしくは機械への出力を生成するためのその他のタイプのデバイスを含む。
【0059】
コンピューティングデバイス200の1つまたは複数の通信ユニット244は、1つまたは複数のネットワークを介してネットワーク信号を送信および/または受信することによって、1つまたは複数のワイヤードおよび/またはワイヤレスネットワークを介して外部デバイスと通信し得る。1つまたは複数の通信ユニット244の例としては、ネットワークインターフェイスカード(たとえば、イーサネット(登録商標)カードなど)、光送受信機、無線周波数送受信機、GPS受信機、または情報を送信および/もしくは受信することができるその他のタイプのデバイスが挙げられる。1つまたは複数の通信ユニット244の他の例は、短波ラジオ、セルラーデータラジオ、ワイヤレスネットワークラジオおよびユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラを含み得る。
【0060】
1つまたは複数のプロセッサ240は、コンピューティングデバイス200内で機能を実現し、および/または、命令を実行し得る。たとえば、コンピューティングデバイス200上の1つまたは複数のプロセッサ240は、モジュール204および224の機能を実行するストレージコンポーネント248によって格納された命令を受信して実行し得る。1つまたは複数のプロセッサ240によって実行される命令は、コンピューティングデバイス200がプログラム実行中に情報をストレージコンポーネント248内に格納するようにさせ得る。1つまたは複数のプロセッサ240の例としては、アプリケーションプロセッサ、ディスプレイコントローラ、センサハブ、および処理ユニットとして機能するように構成されたその他のハードウェアが挙げられる。1つまたは複数のプロセッサ240は、モジュール204および224の命令を実行して、1つまたは複数の出力コンポーネント246が表示データの内容の一部を1つまたは複数の出力コンポーネント246におけるユーザインターフェイススクリーンショットのうちの1つとしてレンダリングするようにさせ得る。すなわち、モジュール204および224は、コンピューティングデバイス200のさまざまなアクションまたは機能を実行するように1つまたは複数のプロセッサ240によって動作可能であり得る。
【0061】
コンピューティングデバイス200内の1つまたは複数のストレージコンポーネント248は、コンピューティングデバイス200の動作中に処理のための情報を格納し得る(たとえば、コンピューティングデバイス200は、コンピューティングデバイス200での実行中にモジュール204および224によってアクセスされるデータを格納し得る)。いくつかの例では、ストレージコンポーネント248は一時的なメモリであり、このことは、ストレージコンポーネント248の主な目的が長期的な格納ではないことを意味する。コンピューティングデバイス200上のストレージコンポーネント248は、揮発性メモリとして情報を短期的に格納するように構成され得て、そのため、電源がオフにされると、格納された内容を保持することができない。揮発性メモリの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)、および当該技術分野において公知の他の形態の揮発性メモリが挙げられる。
【0062】
いくつかの例では、ストレージコンポーネント248は、1つまたは複数のコンピュータ読取可能記憶媒体も含む。ストレージコンポーネント248は、揮発性メモリよりも大量の情報を格納するように構成され得る。ストレージコンポーネント248はさらに、不揮発性メモリ空間として情報を長期的に格納するように構成され得て、電源オン/オフサイクル後に情報を保持することができる。不揮発性メモリの例としては、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、フラッシュメモリ、またはある形式の電気的にプログラム可能なメモリ(EPROM:Electrically Programmable Memory)もしくは電気的に消去可能およびプログラム可能な(EEPROM:Electrically Erasable and Programmable)メモリが挙げられる。ストレージコンポーネント248は、モジュール204および224ならびにデバイス情報ストア228に関連付けられたプログラム命令および/または情報(たとえば、データ)を格納し得る。
【0063】
アプリケーションモジュール224は、コンピューティングデバイス200で実行される全てのさまざまな個々のアプリケーションおよびサービスを表す。コンピューティングデバイス200のユーザは、コンピューティングデバイス200に機能を実行させるために1つまたは複数のアプリケーションモジュール224に関連付けられたインターフェイス(たとえば、グラフィカルユーザインターフェイス)と対話し得る。アプリケーションモジュール224の例は多数存在しており、デジタル自動車キーアプリケーション、スマートホームアプリケーション、フィットネスアプリケーション、カレンダアプリケーション、パーソナルアシスタントもしくは予想エンジン、検索アプリケーション、地図もしくはナビケーションアプリケーション、交通機関サービスアプリケーション(たとえば、バスまたは電車追跡アプリケーション)、ソーシャルメディアアプリケーション、ゲームアプリケーション、電子メールアプリケーション、メッセージングアプリケーション、インターネットブラウザアプリケーション、またはコンピューティングデバイス200で実行され得るあらゆる他のアプリケーションを含み得る。
【0064】
図2では、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208の動作を制御するように1つまたは複数のプロセッサ240で実行され得る。たとえば、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が広帯域レンジングを実行する頻度を増やすこと、UWBコンポーネント208が広帯域レンジングを実行する頻度を減らすこと、および/または、UWBコンポーネント208が広帯域レンジングを実行する頻度を設定することを含む、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を制御するように1つまたは複数のプロセッサ240で実行され得る。
【0065】
通信モジュール204は、コンピューティングデバイス202と対になった、コンピューティングデバイス202と同一のユーザによって使用される、超広帯域レンジング能力を有する別のコンピューティングデバイスを使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断することに少なくとも部分的に基づいて、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するかどうかを判断するように1つまたは複数のプロセッサ240で実行され得る。たとえば、コンピューティングデバイス202が
図1のコンピューティングデバイス102の一例である場合、通信モジュール204は、
図1のコンピューティングデバイス110を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス102および110のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。
【0066】
UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行するたびに、コンピューティングデバイス202は、通信モジュール204がコンピューティングデバイス202の超広帯域範囲内の1つまたは複数のデバイスおよびコンピューティングデバイス202と1つまたは複数のデバイスの各々との間の距離を判断するために使用し得る情報を受信し得る。このようなコンピューティングデバイス202の超広帯域範囲内の1つまたは複数のデバイスは、IEEE802.15.4プロトコルなどの超広帯域プロトコルを介してコンピューティングデバイス202とメッセージをやりとりすることができるデバイスであってもよい。たとえば、UWBコンポーネント208は、1つまたは複数のデバイスの各々とタイムスタンプ付きメッセージをやりとりし得る。
【0067】
これらのメッセージは、たとえば、1つまたは複数のデバイスの各々のアイデンティティを示し得る。通信モジュール204は、UWBコンポーネント208によって受信されたメッセージに示される1つまたは複数のデバイスの各々のアイデンティティを使用して、コンピューティングデバイス202の超広帯域範囲内のデバイスのうちの1つがペアデバイス(本明細書では、「ペアデバイス」と称される)であるかどうかを判断し得る。たとえば、通信モジュール204は、1つまたは複数のデバイスの各々のアイデンティティと、デバイス情報ストア228に格納されたペアデバイスのアイデンティティとを比較し得る。UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内の1つまたは複数のデバイスがどれもペアデバイスでないと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更することを控え得る。
【0068】
通信モジュール204は、UWBコンポーネント208とUWBコンポーネント208の超広帯域範囲内の1つまたは複数のデバイスの各々との間でやりとりされるメッセージの飛行時間を使用して、コンピューティングデバイス202と1つまたは複数のデバイスの各々との間の物理的距離および/または到来角を求め得る。したがって、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内の1つまたは複数のデバイスがペアデバイスを含むと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、コンピューティングデバイス202とペアデバイスとの間の距離を求め得る。
【0069】
具体的には、通信モジュール204は、ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接しているかどうかを判断し得る。コンピューティングデバイス202とペアデバイスとの間の距離が近接閾値の範囲内(たとえば、近接閾値以下)である場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接していると判断し得る。このような近接閾値の例は、1メートル、1/2メートル、20センチメートルなどであってもよい。ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接していないと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更することを控え得る。
【0070】
ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接していると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがUWB対応デバイス120に対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。具体的には、通信モジュール204は、特定の一組の1つまたは複数のUWB対応デバイスを選択し得て、ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接していると判断したことに応答して、ペアデバイスが通信モジュール204によって選択された特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できるかどうかを判断し得る。
【0071】
いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対にされた全てのデバイスであってもよい。すなわち、コンピューティングデバイス102は、ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対になった全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。
【0072】
たとえば、デバイス情報ストア228は、超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対にされた全てのデバイスのアイデンティティを格納し得る。コンピューティングデバイス202は、ペアデバイスによる超広帯域レンジングの最も最近の実行中に決定されたペアデバイスの超広帯域範囲内の全てのデバイスのアイデンティティの表示をペアデバイスから受信し得る。したがって、コンピューティングデバイス202は、ペアデバイスの超広帯域範囲内の全てのデバイスのアイデンティティと、デバイス情報ストア228に格納された、超広帯域通信を介してコンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対にされた全てのデバイスのアイデンティティとを比較して、ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対になった全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。
【0073】
いくつかの例では、コンピューティングデバイス202は、コンピューティングデバイス202が超広帯域レンジング中にペアデバイスと通信する際に、ペアデバイスの超広帯域範囲内の全てのデバイスのアイデンティティを受信し得る。いくつかの例では、コンピューティングデバイス202は、コンピューティングデバイス202がブルートゥース・ロー・エナジーまたはWi-Fiなどの超広帯域レンジング以外の通信プロトコルを使用してペアデバイスと通信する際に、ペアデバイスの超広帯域範囲内の全てのデバイスのアイデンティティを受信し得る。
【0074】
ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対になった全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できないと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できないと判断し得て、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更することを控え得る。ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、コンピューティングデバイス202およびペアデバイスの双方と対になった全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0075】
いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内にある全てのデバイスであってもよい。すなわち、コンピューティングデバイス202は、ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内の全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。
【0076】
したがって、コンピューティングデバイス202は、ペアデバイスの超広帯域範囲内の全てのデバイスのアイデンティティと、UWBコンポーネント208によって実行された最も最近の超広帯域レンジングによって決定された、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内にある全てのデバイスのアイデンティティとを比較して、ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、現在UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内にある全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるかどうかを判断し得る。
【0077】
ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内にある全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できるとコンピューティングデバイス202が判断する場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できないと判断し得て、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更することを控え得る。ペアデバイスが超広帯域レンジングを実行して、UWBコンポーネント208の超広帯域範囲内にある全てのデバイスと超広帯域通信を介してメッセージを送受信できると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、ペアデバイスがUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できると判断し得る。
【0078】
ペアデバイスがUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208を省電力モードに設定し得る。いくつかの例では、通信モジュール204がUWBコンポーネント208を省電力モードに設定することは、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことを含む。たとえば、UWBコンポーネント208が5秒ごとに1回、7秒ごとに1回などの頻度で超広帯域レンジングを実行している場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を30秒ごとに1回、毎分ごとに1回などに減らしてもよい。したがって、いくつかの例では、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすことによって、コンピューティングデバイス202は、ペアデバイスよりも少ない頻度で超広帯域レンジングを実行することができる。
【0079】
UWBコンポーネント208が省電力モードに設定されると、UWBコンポーネント208は、超広帯域レンジングを定期的に実行して、減らされた頻度で超広帯域範囲内の1つまたは複数のUWB対応デバイスとメッセージを送受信し続け得る。UWBコンポーネント208が省電力モードにある間に超広帯域レンジングを定期的に実行することの一部として、通信モジュール204は、上記のように、ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接しているかどうかを判断し得る。
【0080】
ペアデバイスがコンピューティングデバイス202にもはや近接していないと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208を通常動作モードに設定し得て、それによって、省電力モードから出る。いくつかの例では、通信モジュール204がUWBコンポーネント208を通常動作モードに設定することは、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を、UWBコンポーネント208が省電力モードにある間に超広帯域レンジングを実行した頻度から増やすことを含む。たとえば、UWBコンポーネント208が省電力モードにおいて30秒ごとに1回、毎分ごとに1回などの頻度で超広帯域レンジングを実行している場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を5秒ごとに1回、10秒ごとに1回などに増やしてもよい。
【0081】
UWBコンポーネント208が省電力モードにある間に、ペアデバイスがコンピューティングデバイス202に近接していると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、上記のように、ペアデバイスの超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できるかどうかを判断し得る。
【0082】
ペアデバイスの超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できるとコンピューティングデバイスが判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が省電力モードにとどまることを可能にし得る。ペアデバイスの超広帯域レンジング能力を使用してUWB対応デバイスに対するコンピューティングデバイス202のユーザの近接を正確に判断できないとコンピューティングデバイスが判断する場合、通信モジュール204は、上記のように、UWBコンポーネント208を通常動作モードに設定し得る。
【0083】
いくつかの例では、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するためのさらなるまたは代替的な技術を使用してもよい。いくつかの例では、通信モジュール204は、コンピューティングデバイス202のユーザによって実行されている身体活動を認識するための活動認識を実行し得て、ユーザによって実行されている身体活動に基づいて、UWBコンポーネント208が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更し得る。
【0084】
たとえば、通信モジュール204は、1つまたは複数のセンサコンポーネント214によって生成されたデータを使用して、ユーザが動いている(たとえば、歩いている、走っている、車両に乗っているなど)かどうか、またはユーザが動いていない(たとえば、座っている、立っているなど)かどうかを判断し得る。ユーザが動いていない場合、ユーザがUWB対応デバイスの方に動いているかどうかを判断する必要はないであろう。したがって、ユーザが動いていないと通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208を省電力モードに設定し得る。同様に、ユーザが動いていると通信モジュール204が判断する場合、通信モジュール204は、UWBコンポーネント208を通常動作モードに設定し得る。
【0085】
図3は、本開示の局面に係る、超広帯域最適化のための例示的な技術を示すフロー図である。例示のみを目的として、コンピューティングデバイス102が、コンピューティングデバイス110につなぐことができるウェアラブルデバイスである
図1の文脈の範囲内において、例示的な動作について以下で説明する。コンピューティングデバイス102がウェアラブルデバイスである場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス102のユーザに着用または取り付けられ得て、解除状態であり得る。
【0086】
図3に示されるように、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に接続されているかどうかを判断し得る(302)。コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110につながれているか、または超広帯域、ブルートゥース、ブルートゥース・ロー・エナジー、Wi-Fiなどのワイヤレス通信を介してコンピューティングデバイス110に通信可能に結合されている場合に、コンピューティングデバイス102はコンピューティングデバイス110に接続されているであろう。コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に接続されていないとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、通常通り、UWBコンポーネント108を介して超広帯域レンジングを実行し得る(312)。
【0087】
コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に接続されているとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を使用してUWB対応デバイス120との超広帯域レンジングを定期的に実行することの一部として、コンピューティングデバイス110との超広帯域レンジングを定期的に実行して、コンピューティングデバイス102と110との間の距離を求め得る(304)。コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス102と110との間の距離に基づいて、コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に近接しているかどうかを判断し得る(306)。
【0088】
コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に近接していないとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、通常通り、UWBコンポーネント108を介して超広帯域レンジングを実行し得る(312)。コンピューティングデバイス102がコンピューティングデバイス110に近接しているとコンピューティングデバイスが判断する場合、コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス110が、超広帯域レンジングを実行する際に、コンピューティングデバイス102および110の双方と対になった全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できるかどうか、または、コンピューティングデバイス110が、超広帯域レンジングを実行する際に、コンピューティングデバイス102が超広帯域通信を介して通信できる全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できるかどうかを判断し得る(308)。
【0089】
コンピューティングデバイス110が、コンピューティングデバイス102および110の双方と対になった全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できず、かつ、コンピューティングデバイス110が、コンピューティングデバイス102が超広帯域通信を介して通信できる全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できないとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、通常通り、UWBコンポーネント108を介して超広帯域レンジングを実行し得る(312)。コンピューティングデバイス110が、コンピューティングデバイス102および110の双方と対になった全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できる、または、コンピューティングデバイス110が、コンピューティングデバイス102が超広帯域通信を介して通信できる全てのUWB対応デバイスと超広帯域通信を介して通信できるとコンピューティングデバイス102が判断する場合、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を省電力モードに設定し得て、それによって、UWBコンポーネント108が超広帯域レンジングを定期的に実行する頻度を減らす(310)。したがって、コンピューティングデバイス102は、UWBコンポーネント108を使用してUWB対応デバイス120との超広帯域レンジングを定期的に実行することに戻ることができ、これは、コンピューティングデバイス110との超広帯域レンジングを定期的に実行してコンピューティングデバイス102と110との間の距離を求めることを含む(304)。
【0090】
図4は、本開示の1つまたは複数の局面に係る、超広帯域レンジングを実行するコンピューティングデバイスの例示的な動作を示すフロー図である。例示のみを目的として、
図1のコンピューティングデバイス110の文脈の範囲内において、これらの例示的な動作について以下で説明する。
【0091】
図4に示されるように、第1のコンピューティングデバイス102は、第1のコンピューティングデバイス102が第1のコンピューティングデバイス102と対になった第2のコンピューティングデバイス110に近接していることを、超広帯域レンジングによって、および、到来角を求めることによってまたは到来角を求めることなく、判断し得る(402)。第1のコンピューティングデバイス102は、第2のコンピューティングデバイス110が特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し得る(404)。第1のコンピューティングデバイス102が第2のコンピューティングデバイス110に近接しており、かつ、第2のコンピューティングデバイス110が特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、第1のコンピューティングデバイス102は、第1のコンピューティングデバイス102の超広帯域コンポーネント108を省電力モードに設定し得る(406)。
【0092】
いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、第1のコンピューティングデバイス102および第2のコンピューティングデバイス110の双方と対になった全ての超広帯域対応デバイスを含む。いくつかの例では、この特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、第1のコンピューティングデバイス102が超広帯域レンジングを実行できる全ての超広帯域対応デバイスを含む。
【0093】
いくつかの例では、超広帯域コンポーネント108を省電力モードに設定したことに応答して、第1のコンピューティングデバイス102は、第1のコンピューティングデバイス102が第2のコンピューティングデバイス110にもはや近接していないことを超広帯域レンジングによって判断し得る。第1のコンピューティングデバイス102が第2のコンピューティングデバイス110にもはや近接していないと判断したことに応答して、第1のコンピューティングデバイス102は、超広帯域レンジングを実行するために超広帯域コンポーネント108を通常動作モードに設定し得る。
【0094】
いくつかの例では、超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定したことに応答して、第1のコンピューティングデバイス102は、第1のコンピューティングデバイス102が第2のコンピューティングデバイス110に依然として近接しており、かつ、第2のコンピューティングデバイス110が特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないことを、第1のコンピューティングデバイス102によって、超広帯域レンジングによって判断し得る。第2のコンピューティングデバイス110が特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないと判断したことに応答して、第1のコンピューティングデバイス102は、超広帯域レンジングを実行するために超広帯域コンポーネント108を通常動作モードに設定し得る。
【0095】
いくつかの例では、超広帯域コンポーネント108を省電力モードに設定するために、第1のコンピューティングデバイス102は、超広帯域コンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を減らし得る。いくつかの例では、超広帯域コンポーネントを通常動作モードにセットするために、第1のコンピューティングデバイス102は、超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を増やし得る。
【0096】
いくつかの例では、第1のコンピューティングデバイス102が第2のコンピューティングデバイス110に近接していることを判断するために、第1のコンピューティングデバイス102は、超広帯域コンポーネント108を使用して、第1のコンピューティングデバイス102と第1のコンピューティングデバイス102の超広帯域範囲内にある1つまたは複数の超広帯域対応デバイスの各々との間のそれぞれの物理的距離を定期的に求め得る。
【0097】
いくつかの例では、第1のコンピューティングデバイス102は、第1のコンピューティングデバイス102および第2のコンピューティングデバイス110に関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識し得る。第1のコンピューティングデバイス102および第2のコンピューティングデバイス110に関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識したことに応答して、コンピューティングデバイスは、超広帯域コンポーネント108が超広帯域レンジングを実行する頻度を変更し得る。
【0098】
いくつかの例では、第1のコンピューティングデバイス102はウェアラブルデバイスを含み、第2のコンピューティングデバイスはスマートフォンを含む。
【0099】
本開示は、以下の例を含む。
例1:方法であって、第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第1のコンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するステップとを含む、方法。
【0100】
例2:上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、上記第1のコンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスの双方と対になった全ての超広帯域対応デバイスを含む、例1に記載の方法。
【0101】
例3:上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、上記第1のコンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行できる全ての超広帯域対応デバイスを含む、例1に記載の方法。
【0102】
例4:上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないことを超広帯域レンジングによって判断するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないと判断したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、超広帯域レンジングを実行するために上記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するステップとをさらに含む、例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0103】
例5:上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに依然として近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないことを超広帯域レンジングによって判断するステップと、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないと判断したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、超広帯域レンジングを実行するために上記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するステップとをさらに含む、例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0104】
例6:上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定するステップは、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすステップをさらに含む、例1~5のいずれか1つに記載の方法。
【0105】
例7:上記超広帯域コンポーネントを上記通常動作モードに設定するステップは、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすステップをさらに含む、例4~6のいずれか1つに記載の方法。
【0106】
例8:上記第1のコンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接していることを判断するステップは、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記超広帯域コンポーネントを使用して、上記第1のコンピューティングデバイスと上記第1のコンピューティングデバイスの超広帯域範囲内にある1つまたは複数の超広帯域対応デバイスの各々との間のそれぞれの物理的距離を定期的に求めるステップをさらに含む、例1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0107】
例9:上記第1のコンピューティングデバイスが、上記第1のコンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識するステップと、上記第1のコンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられた上記ユーザによって実行されている上記身体活動を認識したことに応答して、上記第1のコンピューティングデバイスが、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するステップとをさらに含む、例1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0108】
例10:上記第1のコンピューティングデバイスはウェアラブルデバイスを含み、上記第2のコンピューティングデバイスはスマートフォンを含む、例1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0109】
例11:コンピューティングデバイスであって、メモリと、超広帯域コンポーネントと、超広帯域通信コンポーネントと、上記メモリおよび上記超広帯域コンポーネントに通信可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み、上記1つまたは複数のプロセッサは、上記コンピューティングデバイスが上記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記コンピューティングデバイスの上記超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するように構成されている、コンピューティングデバイス。
【0110】
例12:上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、上記コンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスの双方と対になった全ての超広帯域対応デバイスを含む、例11に記載のコンピューティングデバイス。
【0111】
例13:上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスは、上記コンピューティングデバイスが超広帯域レンジングを実行できる全ての超広帯域対応デバイスを含む、例11に記載のコンピューティングデバイス。
【0112】
例14:上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定したことに応答して、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないことを超広帯域レンジングによって判断し、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスにもはや近接していないと判断したことに応答して、超広帯域レンジングを実行するために上記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するように構成されている、例11~13のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0113】
例15:上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定したことに応答して、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに依然として近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないことを超広帯域レンジングによって判断し、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できないと判断したことに応答して、超広帯域レンジングを実行するために上記超広帯域コンポーネントを通常動作モードに設定するように構成されている、例11~13のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0114】
例16:上記超広帯域コンポーネントを上記省電力モードに設定するために、上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を減らすように構成されている、例11~15のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0115】
例17:上記超広帯域コンポーネントを上記通常動作モードに設定するために、上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を増やすように構成されている、例14~16のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0116】
例18:上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接していることを判断するために、上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記超広帯域コンポーネントを使用して、上記コンピューティングデバイスと上記コンピューティングデバイスの超広帯域範囲内にある1つまたは複数の超広帯域対応デバイスの各々との間のそれぞれの物理的距離を定期的に求めるように構成されている、例11~17のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0117】
例19:上記1つまたは複数のプロセッサはさらに、上記コンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられたユーザによって実行されている身体活動を認識し、上記コンピューティングデバイスおよび上記第2のコンピューティングデバイスに関連付けられた上記ユーザによって実行されている上記身体活動を認識したことに応答して、上記超広帯域コンポーネントが超広帯域レンジングを実行する頻度を変更するように構成されている、例11~18のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【0118】
例20:命令を格納するコンピュータ読取可能記憶媒体であって、上記命令は、実行されると、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサに、上記コンピューティングデバイスが上記コンピューティングデバイスと対になった第2のコンピューティングデバイスに近接していることを超広帯域レンジングによって判断し、上記第2のコンピューティングデバイスが特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できることを判断し、上記コンピューティングデバイスが上記第2のコンピューティングデバイスに近接しており、かつ、上記第2のコンピューティングデバイスが上記特定の一組の1つまたは複数のデバイスとの超広帯域レンジングを実行できると判断したことに応答して、上記コンピューティングデバイスの超広帯域コンポーネントを省電力モードに設定するようにさせる、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【0119】
1つまたは複数の例では、記載されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせで実現され得る。これらの機能は、ソフトウェアで実現される場合、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体に格納されるか、またはコンピュータ読取可能媒体を介して送信されて、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行され得る。コンピュータ読取可能媒体は、データ記憶媒体などの有形の媒体に対応するコンピュータ読取可能記憶媒体、または、たとえば通信プロトコルに従ったある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含み得る。このように、コンピュータ読取可能媒体は、一般に、(1)非一時的である有形のコンピュータ読取可能記憶媒体または(2)信号もしくは搬送波などの通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、本開示に記載されている技術の実現のために命令、コードおよび/またはデータ構造を検索するように1つもしくは複数のコンピュータまたは1つもしくは複数のプロセッサによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。
【0120】
限定としてではなく一例として、このようなコンピュータ読取可能記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または、命令もしくはデータ構造の形式の所望のプログラムコードを格納するのに使用可能であるとともにコンピュータによってアクセス可能であるその他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ読取可能媒体と呼ぶのが適切である。たとえば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL:Digital Subscriber Line)またはワイヤレス技術(赤外線、無線およびマイクロ波)を使用して命令がウェブサイト、サーバまたは他のリモートソースから送信される場合、これらの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSLまたはワイヤレス技術(赤外線、無線およびマイクロ波)は、媒体の定義に含まれる。しかし、コンピュータ読取可能記憶媒体およびデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号または他の一時的な媒体を含むのではなく、その代わりに非一時的な有形の記憶媒体に向けられる、ということが理解されるべきである。使用されるディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD:Compact Disc)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、フロッピーディスクおよびブルーレイディスクを含み、diskは通常データを磁気的に再生し、discはレーザを用いてデータを光学的に再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0121】
命令は、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA:Field Programmable Logic Array)、または他の等価の集積もしくはディスクリート論理回路などの1つまたは複数のプロセッサによって実行され得る。したがって、使用される「プロセッサ」という語は、上記の構造または記載されている技術の実現に適したその他の構造のいずれかを指すことができる。また、いくつかの局面では、記載されている機能は、専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュール内に設けられてもよい。また、これらの技術は、1つまたは複数の回路または論理素子において完全に実現されてもよい。
【0122】
本開示の技術は、ワイヤレスハンドセット、集積回路(IC:Integrated Circuit)または一組のIC(たとえば、チップセット)を含む多種多様なデバイスまたは装置において実現されてもよい。開示されている技術を実行するように構成されたデバイスの機能的側面を強調するためにさまざまなコンポーネント、モジュールまたはユニットが本開示に記載されているが、これらのコンポーネント、モジュールまたはユニットは、異なるハードウェアユニットによる実現を必ずしも必要としない。むしろ、上記のように、さまざまなユニットは、1つのハードウェアユニットにまとめられてもよく、または、好適なソフトウェアおよび/もしくはファームウェアとともに上記の1つもしくは複数のプロセッサを含む相互運用性があるハードウェアユニットの集合体によって提供されてもよい。
【0123】
実施形態に応じて、本明細書に記載されている方法のいずれかの特定の行為または事象は、異なるシーケンスで実行されてもよく、追加されてもよく、併合されてもよく、または省略されてもよい(たとえば、記載されている全ての行為または事象が方法の実施に必要であるわけではない)ということが認識されるべきである。さらに、特定の実施形態では、行為または事象は、シーケンシャルではなく、たとえばマルチスレッド処理、割込み処理または複数のプロセッサを介して同時に実行されてもよい。
【0124】
いくつかの例では、コンピュータ読取可能記憶媒体は、非一時的な媒体を含む。いくつかの例では、「非一時的な」という語は、記憶媒体が搬送波または伝搬信号で具現化されないことを意味する。特定の例では、非一時的な記憶媒体は、経時的に変化し得るデータを(たとえば、RAMまたはキャッシュに)格納し得る。特定の例は、表示のためにさまざまな情報を出力するものとして説明されているが、本開示の技術は、このような情報を、本開示の技術に従った他の形式(例を少しだけ挙げると、音声形式、ホログラフィック形式または触覚に基づく形式など)で出力してもよい。
【0125】
さまざまな例について説明してきた。これらのおよび他の例は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。