(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】仮想および拡張現実システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20240605BHJP
H04N 13/344 20180101ALI20240605BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20240605BHJP
G02B 30/00 20200101ALN20240605BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
H04N13/344
H04N5/64 511A
G02B30/00
(21)【出願番号】P 2023099158
(22)【出願日】2023-06-16
(62)【分割の表示】P 2021145198の分割
【原出願日】2017-02-27
【審査請求日】2023-06-16
(32)【優先日】2016-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フイ-チュアン チェン
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0242661(US,A1)
【文献】特開平08-114705(JP,A)
【文献】特開平03-218179(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0088780(US,A1)
【文献】特開2004-258332(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0062707(US,A1)
【文献】特開2002-072139(JP,A)
【文献】特開平07-084218(JP,A)
【文献】実開平06-054026(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0218481(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101008707(CN,A)
【文献】特許第6944461(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01 - 27/02
H04N 13/344
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される光源と、
第1の入射部分を含む第1の光誘導光学要素であって、前記第1の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素と、
第2の入射部分を含む第2の光誘導光学要素であって、前記第2の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素と、
光分配器入射部分、第1のアーム上の第1の出射部分、および第2のアーム上の第2の出射部分を含む光分配器であって、前記光分配器は、少なくとも、前記光ビームの第1および第2の部分を、それぞれ、前記第1および第2の光誘導光学要素の中に指向するように構成される、光分配器と
を備え、
前記光分配器入射部分は、前記第1および第2の出射部分間に配置され、
前記第1のアームは、前記第2のアームと垂直であり、
前記第1および第2のアームは、前記第1および第2のアームの個別の第1および第2の軸の両方に直交する軸に沿って相互から離間している、イメージングシステム。
【請求項2】
前記第1および第2の光誘導光学要素および前記光分配器は、
前記光ビームが前記第1の出射部分と相互作用すると、前記光ビームの第1の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第1の入射部分を介して、前記第1の光誘導光学要素に入射し、
前記光ビームが前記第2の出射部分と相互作用すると、前記光ビームの第2の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第2の入射部分を介して、前記第2の光誘導光学要素に入射する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第1および第2のシャッタをさらに備え、前記第1および第2のシャッタは、それぞれ、第1および第2の出射部分と第1および第2の入射部分との間の第1および第2の光経路を選択的に中断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の光誘導光学要素は、前記光分配器の反対側に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1および第2の光誘導光学要素間に配置される集束回折光学要素をさらに備え、
前記集束回折光学要素は、前記光ビームの第2の出射ビームレットを前記第2の光誘導光学要素の第2の入射部分に向かって集束させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の出射部分は、第1のビームスプリッタであり、前記第2の出射部分は、第2のビームスプリッタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1および第2のビームスプリッタは、異なるサイズを有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1および第2の入射部分は、前記第1および第2のビームスプリッタの異なるサイズに対応する異なるサイズを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記光分配器入射部分は、前記光ビームを第1および第2の分裂ビームレットに分割するように構成される受信ビームスプリッタであり、前記第1および第2の分裂ビームレットは、それぞれ、前記第1および第2のビームスプリッタに指向される、請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記受信ビームスプリッタは、ダイクロイックビームスプリッタである、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1の分裂ビームレットは、緑色光を含み、前記第2の分裂ビームレットは、赤色光および青色光を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記受信ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであり、前記光ビームは、偏光された光を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記偏光された光は、緑色光を含み、
前記光分配器はまた、前記光ビームの一部の偏光角度を変化させるように構成される遅延フィルタを有し、
前記光ビームの前記一部は、青色光を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記受信ビームスプリッタは、X-立方体ビームスプリッタである、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1のビームスプリッタと前記第2のビームスプリッタとの間に配置される第3のビームスプリッタをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の出射部分および前記第2の出射部分は、それぞれ、第1の外部結合格子および第2の外部結合格子であり、
前記第1および第2の光誘導光学要素および前記光分配器は、
前記光ビームが、前記第1の外部結合格子と相互作用すると、前記光ビームの第1の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第1の入射部分を介して、前記第1の光誘導光学要素に入射し、
前記光ビームが、前記第2の外部結合格子と相互作用すると、前記光ビームの第2の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第2の入射部分を介して、前記第2の光誘導光学要素に入射する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の外部結合格子は、動的格子である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の外部結合格子は、静的格子である、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
第3の入射部分を含む第3の光誘導光学要素をさらに備え、前記第3の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第3の部分を伝搬するように構成され、
前記光分配器はまた、第3の出射部分を含み、
前記光分配器は、少なくとも、前記光ビームの第1、第2、および第3の部分を、それぞれ、前記第1、第2、および第3の光誘導光学要素の中に指向するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記光ビームの第1の部分は、赤色であり、
前記光ビームの第2の部分は、緑色であり、
前記光ビームの第3の部分は、青色である、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮出願第62/301,502号、出願日2016年2月29日、代理人管理番号ML.30059.00、発明の名称 “VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY SYSTEMS AND METHODS”に対する優先権を主張するものである。本願は、米国特許出願第14/331,218号、出願日2014年7月14日、代理人管理番号ML.20020.00、発明の名称 “PLANAR WAVEGUIDE APPARATUS WITH DIFFRACTION ELEMENT(S) AND SYSTEM EMPLOYING SAME”、米国特許出願第14/555,585号、出願日2014年11月27日、代理人管理番号ML.20011.00、発明の名称 “VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY SYSTEMS AND METHODS”、米国特許出願第14/726,424号、出願日2015年5月29日、代理人管理番号ML.20016.00、発明の名称 “METHODS AND SYSTEMS FOR VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY”、米国特許出願第14/726,429号、出願日2015年5月29日、代理人管理番号ML.20017.00、発明の名称 “METHODS AND SYSTEMS FOR CREATING FOCAL PLANES IN VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY”、米国特許出願第14/726,396号、出願日2015年5月29日、代理人管理番号ML.20018.00、発明の名称 “METHODS AND SYSTEMS FOR DISPLAYING STEREOSCOPY WITH A FREEFORM OPTICAL SYSTEM WITH ADDRESSABLE FOCUS FOR VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY”、および米国仮特許出願第62/156,809号、出願日2015年5月4日、代理人管理番号ML.30058.00、発明の名称 “SEPARATED PUPIL OPTICAL SYSTEMS FOR VIRTUAL AND AUGMENTED REALITY AND METHODS FOR DISPLAYING IMAGES USING SAME”に関連している。上記特許出願の内容は、ここに明示的かつ完全にその全体が記載されているかのように本明細書中に参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、デジタル的に再現された画像またはその一部が、現実であるように見える、もしくはそのように知覚され得る様式においてユーザに提示される、いわゆる「仮想現実」または「拡張現実」体験のためのシステムの開発を促進している。仮想現実、すなわち、「VR」シナリオは、典型的には、他の実際の実世界の視覚的入力に対して透明性を伴わずに、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴い、拡張現実、すなわち、「AR」シナリオは、典型的には、ユーザの周囲の実際の世界の視覚化の拡張として、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う(すなわち、他の実際の実世界視覚的入力に対して透過性)。故に、ARシナリオは、他の実際の実世界の視覚的入力に対して透明性を伴うデジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。ヒトの視知覚系は、非常に複雑であって、他の仮想または実世界画像要素間における仮想画像要素の快適で、自然のような感覚で、かつ豊かな提示を促進する、VRまたはAR技術を生成することは、困難である。
【0003】
脳の視覚化中心はまた、両眼およびその構成要素の相互に対する運動から有益な知覚情報を得る。相互に対する両眼の輻輳・開散運動(vergence)(すなわち、眼の視線を収束させ、オブジェクトに固定するための相互に向かって、またはそこから離れる、瞳の転動)は、眼のレンズの合焦(または「遠近調節(accommodation)」)と密接に関連付けられる。正常条件下では、眼のレンズの焦点を変化させる、すなわち、眼を遠近調節させ、異なる距離におけるオブジェクトに合焦させることは、「遠近調節-輻輳・開散運動反射作用」として知られる関係下、自動的に、同一距離までの輻輳・開散運動における整合的変化を生じさせるであろう。同様に、輻輳・開散運動の変化は、正常条件下では、遠近調節の整合的変化も誘起するであろう。本反射作用に逆らう作用は、(従来の立体視ARまたはVR構成の大部分におけるように)眼疲労、頭痛、または他の形態の不快感をユーザにもたらすことが知られている。
【0004】
立体視ウェアラブル眼鏡は、概して、3次元視点がヒト視覚系によって知覚されるように、若干異なる要素提示を伴う画像を表示するように構成される、左および右眼のための2つのディスプレイを特徴とする。そのような構成は、画像を3次元において知覚するために克服されなければならない、輻輳・開散運動と遠近調節との間の不整合(「輻輳・開散運動-遠近調節衝突」)に起因して、多くのユーザにとって不快であることが見出されている。実際、一部のユーザは、立体視構成に耐えることが不可能である。これらの限界は、ARおよびVRシステムの両方に適用される。故に、大部分の従来のARおよびVRシステムは、部分的には、従来のシステムが、輻輳・開散運動-遠近調節衝突を含む、ヒト知覚系の基本的側面のいくつかに対処できないため、ユーザにとって快適かつ最大限に有用となるであろう様式において、豊かな両眼のための3次元体験を提示するために最適に好適ではない。
【0005】
ARおよび/またはVRシステムはまた、仮想デジタルコンテンツを種々の知覚される位置およびユーザに対する距離において表示することが可能でなければならない。ARおよび/またはVRシステムの設計はまた、仮想デジタルコンテンツを送達する際のシステムの速度、仮想デジタルコンテンツの品質、ユーザの射出瞳距離(輻輳・開散運動-遠近調節衝突に対処する)、システムのサイズおよび可搬性、ならびに他のシステムおよび光学課題を含む、多数の他の課題を提示する。
【0006】
これらの問題(輻輳・開散運動-遠近調節衝突を含む)に対処するための1つの可能性として考えられるアプローチは、光および光によってレンダリングされる画像が複数の深度平面から生じるように現れるように、複数の光誘導光学要素を使用して、光をユーザの眼に投影することである。光誘導光学要素は、デジタルまたは仮想オブジェクトに対応する仮想光を内部結合し、全内部反射(「TIR」)によって、それを伝搬し、次いで、仮想光を外部結合し、デジタルまたは仮想オブジェクトをユーザの眼に表示するように設計される。ARシステムでは、光誘導光学要素はまた、実際の実世界オブジェクトからの(例えば、そこから反射した)光に透過性であるように設計される。したがって、光誘導光学要素の一部は、ARシステム内の実世界オブジェクトからの実世界光に対して透過性でありながら、TIRを介した伝搬のために、仮想光を反射させるように設計される。
【0007】
複数の光誘導光学要素システムを実装するために、1つまたはそれを上回る源からの光は、光誘導光学要素システムのそれぞれに制御可能に分散されなければならない。1つのアプローチは、多数の光学要素(例えば、光源、プリズム、格子、フィルタ、スキャン光学、ビームスプリッタ、ミラー、ハーフミラー、シャッタ、接眼レンズ等)を使用して、画像を十分に多数の(例えば、6つの)深度平面において投影することである。本アプローチに関する問題は、このように多数の構成要素を使用することが、必然的に、望ましいものより大きい形状因子を要求し、システムサイズが縮小され得る程度を限定することである。これらのシステム内の多数の光学要素もまた、より長い光学経路をもたらし、それにわたって、光およびその中に含有される情報が、劣化され得る。これらの設計問題は、煩雑なシステムをもたらし、これはまた、電力集約的でもある。本明細書に説明されるシステムおよび方法は、これらの課題に対処するように構成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、1人またはそれを上回るユーザのための仮想現実および/または拡張現実相互作用を促進するためのデバイス、システム、および方法を対象とする。
【0009】
一実施形態では、イメージングシステムは、光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、個別の第1および第2の入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも個別の第1および第2の部分を伝搬するように構成される、第1および第2の光誘導光学要素を含む。本システムはさらに、光分配器入射部分、第1の出射部分、および第2の出射部分を有する、光分配器を含む。光分配器は、光ビームの第1および第2の部分を、それぞれ、第1および第2の入射部分に向かって指向するように構成される。光分配器入射部分および第1の出射部分は、第1の軸に沿って整合される。光分配器入射部分および第2の出射部分は、第1の軸と異なる第2の軸に沿って整合される。
【0010】
1つまたはそれを上回る実施形態では、第1および第2の光誘導光学要素および光分配器は、光ビームが第1の出射部分と相互作用すると、光ビームの第1の出射ビームレットが、光分配器から出射し、第1の入射部分を介して、第1の光誘導光学要素に入射し、光ビームが第2の出射部分と相互作用すると、光ビームの第2の出射ビームレットが、光分配器から出射し、第2の入射部分を介して、第2の光誘導光学要素に入射するように構成される。本システムはまた、それぞれ、第1および第2の出射部分と第1および第2の入射部分との間の第1および第2の光経路を選択的に中断するように構成される、第1および第2のシャッタを含んでもよい。第1および第2の光誘導光学要素は、光分配器の反対側に配置されてもよい。
【0011】
1つまたはそれを上回る実施形態では、本システムはまた、第1および第2の光誘導光学要素間に配置される、集束回折光学要素を含む。集束回折光学要素は、光ビームの第2の出射ビームレットを第2の光誘導光学要素の第2の入射部分に向かって集束させるように構成されてもよい。
【0012】
1つまたはそれを上回る実施形態では、第1の出射部分は、第1のビームスプリッタであって、第2の出射部分は、第2のビームスプリッタである。第1および第2のビームスプリッタは、異なるサイズを有してもよい。第1および第2の入射部分は、第1および第2のビームスプリッタの異なるサイズに対応する異なるサイズを有してもよい。光分配器入射部分は、光ビームを第1および第2の分裂ビームレットに分割し、それぞれ、第1および第2のビームスプリッタに指向されるように構成される、受信ビームスプリッタであってもよい。
【0013】
1つまたはそれを上回る実施形態では、受信ビームスプリッタは、ダイクロイックビームスプリッタである。第1の分裂ビームレットは、緑色光を含んでもよく、第2の分裂ビームレットは、赤色および青色光を含む。
【0014】
1つまたはそれを上回る実施形態では、受信ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであって、光ビームは、偏光された光を含む。偏光された光は、緑色光を含んでもよい。光分配器はまた、光ビームの一部の偏光角度を変化させるように構成される、遅延フィルタを有してもよい。光ビームの一部は、青色光を含んでもよい。
【0015】
1つまたはそれを上回る実施形態では、受信ビームスプリッタは、X-立方体ビームスプリッタである。
【0016】
1つまたはそれを上回る実施形態では、本システムはまた、第1のビームスプリッタが光分配器ビームスプリッタと第3のビームスプリッタとの間にあるように第1の軸に沿って配置される、第3のビームスプリッタを含む。第1のビームスプリッタは、光ビームを第1および第2の分裂ビームレットに分割するように構成される、ダイクロイックビームスプリッタであってもよい。第1および第3のビームスプリッタは、第1の分裂ビームレットが、第1の入射部分に向かって指向され、第2の分裂ビームレットが、第3のビームスプリッタに向かって指向されるように構成されてもよい。第1の分裂ビームレットは、緑色光を含んでもよく、第2の分裂ビームレットは、赤色および青色光を含んでもよい。
【0017】
1つまたはそれを上回る実施形態では、第1のビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであって、光ビームは、偏光された光を含む。偏光された光は、緑色光を含んでもよい。光分配器はまた、光ビームの一部の偏光角度を変化させるように構成される、遅延フィルタを有してもよい。光ビームの一部は、青色光を含んでもよい。
【0018】
別の実施形態では、イメージングシステムは、光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、第1の入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素を含む。本システムはさらに、第2の入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素を含む。さらに、本システムは、光分配器入射部分、第1の出射部分、および第2の出射部分を有し、光ビームの少なくとも一部を第1および第2の光誘導光学要素の中に指向するように構成される、光分配器を含む。光分配器入射部分は、第1および第2の出射部分間に配置される。
【0019】
1つまたはそれを上回る実施形態では、光分配器入射部分は、ダイクロイックビームスプリッタである。光分配器入射部分は、X-立方体ビームスプリッタであってもよい。
【0020】
さらに別の実施形態では、イメージングシステムは、光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、第1の入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素を含む。本システムはさらに、第2の入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素を含む。さらに、本システムは、第1の外部結合格子および第2の外部結合格子を有する、光分配器を含む。第1および第2の光誘導光学要素および光分配器は、光ビームが、第1の外部結合格子と相互作用すると、光ビームの第1の出射ビームレットが、光分配器から出射し、第1の入射部分を介して、第1の光誘導光学要素に入射し、光ビームが、第2の外部結合格子と相互作用すると、光ビームの第2の出射ビームレットが、光分配器から出射し、第2の入射部分を介して、第2の光誘導光学要素に入射するように構成される。
【0021】
1つまたはそれを上回る実施形態では、第1の外部結合格子は、動的または静的格子である。第2の外部結合格子は、動的または静的格子であってもよい。
【0022】
さらに別の実施形態では、イメージングシステムは、親光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、全内部反射によって、光ビームの少なくとも一部を伝搬するように構成される、光誘導光学要素を含む。光源は、親光ビームを第1および第2の光ビームに分割するように構成される、ビームスプリッタを含む。
【0023】
1つまたはそれを上回る実施形態では、本システムはまた、それぞれ、第1および第2の光ビームを選択的にブロックするように構成される、第1および第2のシャッタを含む。
【0024】
さらに別の実施形態では、イメージングシステムは、親光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、全内部反射によって、光ビームの第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素を含む。本システムはさらに、全内部反射によって、光ビームの第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素を含む。光ビームの第1の部分は、緑色光を含み、光ビームの第2の部分は、赤色および青色光を含む。第1および第2の光誘導光学要素は、光ビームの第1および第2の部分をユーザの第1および第2の眼に指向するように構成される。第1および第2の光誘導光学要素はまた、第1および第2の画像を同一深度平面にレンダリングするように構成される。
【0025】
さらに別の実施形態では、イメージングシステムは、親光ビームを生成するように構成される、光源を含む。本システムはまた、入射部分を有し、全内部反射によって、光ビームの少なくとも一部を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素を含む。本システムはさらに、第2の光誘導光学要素を含む。さらに、本システムは、第1の光誘導光学要素に隣接する第2の光誘導光学要素の表面上に配置される、反射コーティングを含む。反射コーティングは、入射部分を通して通過する光を入射部分に反射させるように構成される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(請求項1)
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される光源と、
第1の入射部分を有する第1の光誘導光学要素であって、前記第1の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素と、
第2の入射部分を有する第2の光誘導光学要素であって、前記第2の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素と、
光分配器入射部分、第1の出射部分、および第2の出射部分を有する光分配器であって、前記光分配器は、前記光ビームの第1および第2の部分を、それぞれ、前記第1および第2の入射部分に向かって指向するように構成される、光分配器と
を備え、
前記光分配器入射部分および前記第1の出射部分は、第1の軸に沿って整合され、
前記光分配器入射部分および前記第2の出射部分は、前記第1の軸と異なる第2の軸に沿って整合される、
システム。
(請求項2)
前記第1および第2の光誘導光学要素および前記光分配器は、
前記光ビームが前記第1の出射部分と相互作用すると、前記光ビームの第1の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第1の入射部分を介して、前記第1の光誘導光学要素に入射し、
前記光ビームが前記第2の出射部分と相互作用すると、前記光ビームの第2の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第2の入射部分を介して、前記第2の光誘導光学要素に入射する
ように構成される、請求項1に記載のシステム。
(請求項3)
第1および第2のシャッタをさらに備え、前記第1および第2のシャッタは、それぞれ、第1および第2の出射部分と第1および第2の入射部分との間の第1および第2の光経路を選択的に中断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
(請求項4)
前記第1および第2の光誘導光学要素は、前記光分配器の反対側に配置される、請求項1に記載のシステム。
(請求項5)
前記第1および第2の光誘導光学要素間に配置される集束回折光学要素をさらに備え、
前記集束回折光学要素は、前記光ビームの第2の出射ビームレットを前記第2の光誘導光学要素の第2の入射部分に向かって集束させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
(請求項6)
前記第1の出射部分は、第1のビームスプリッタであり、前記第2の出射部分は、第2のビームスプリッタである、請求項1に記載のシステム。
(請求項7)
前記第1および第2のビームスプリッタは、異なるサイズを有する、請求項6に記載のシステム。
(請求項8)
前記第1および第2の入射部分は、前記第1および第2のビームスプリッタの異なるサイズに対応する異なるサイズを有する、請求項7に記載のシステム。
(請求項9)
前記光分配器入射部分は、前記光ビームを第1および第2の分裂ビームレットに分割するように構成される受信ビームスプリッタであり、前記第1および第2の分裂ビームレットは、それぞれ、前記第1および第2のビームスプリッタに指向されるように構成される、請求項6に記載のシステム。
(請求項10)
前記受信ビームスプリッタは、ダイクロイックビームスプリッタである、請求項9に記載のシステム。
(請求項11)
前記第1の分裂ビームレットは、緑色光を含み、前記第2の分裂ビームレットは、赤色光および青色光を含む、請求項10に記載のシステム。
(請求項12)
前記受信ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであり、前記光ビームは、偏光された光を含む、請求項9に記載のシステム。
(請求項13)
前記偏光された光は、緑色光を含む、請求項12に記載のシステム。
(請求項14)
前記光分配器はまた、前記光ビームの一部の偏光角度を変化させるように構成される遅延フィルタを有する、請求項12に記載のシステム。
(請求項15)
前記光ビームの一部は、青色光を含む、請求項14に記載のシステム。
(請求項16)
前記受信ビームスプリッタは、X-立方体ビームスプリッタである、請求項9に記載のシステム。
(請求項17)
前記第1のビームスプリッタが前記光分配器ビームスプリッタと前記第3のビームスプリッタとの間にあるように前記第1の軸に沿って配置される第3のビームスプリッタをさらに備える、請求項6に記載のシステム。
(請求項18)
前記第1のビームスプリッタは、前記光ビームを第1および第2の分裂ビームレットに分割するように構成されるダイクロイックビームスプリッタであり、前記第1および第3のビームスプリッタは、前記第1の分裂ビームレットが、前記第1の入射部分に向かって指向され、前記第2の分裂ビームレットが、前記第3のビームスプリッタに向かって指向されるように構成される、請求項17に記載のシステム。
(請求項19)
前記第1の分裂ビームレットは、緑色光を含み、前記第2の分裂ビームレットは、赤色光および青色光を含む、請求項18に記載のシステム。
(請求項20)
前記第1のビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタであり、前記光ビームは、偏光された光を含む、請求項17に記載のシステム。
(請求項21)
前記偏光された光は、緑色光を含む、請求項20に記載のシステム。
(請求項22)
前記光分配器はまた、前記光ビームの一部の偏光角度を変化させるように構成される、遅延フィルタを有する、請求項20に記載のシステム。
(請求項23)
前記光ビームの一部は、青色光を含む、請求項22に記載のシステム。
(請求項24)
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される光源と、
第1の入射部分を有する第1の光誘導光学要素であって、前記第1の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素と、
第2の入射部分を有する第2の光誘導光学要素であって、前記第2の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素と、
光分配器入射部分、第1の出射部分、および第2の出射部分を有する光分配器であって、前記光分配器は、前記光ビームの少なくとも一部を前記第1および第2の光誘導光学要素の中に指向するように構成される、光分配器と
を備え、
前記光分配器入射部分は、前記第1および第2の出射部分間に配置される、システム。
(請求項25)
前記光分配器入射部分は、ダイクロイックビームスプリッタである、請求項24に記載のシステム。
(請求項26)
前記光分配器入射部分は、X-立方体ビームスプリッタである、請求項24に記載のシステム。
(請求項27)
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される、光源と、
第1の入射部分を有する第1の光誘導光学要素であって、前記第1の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第1の部分を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素と、
第2の入射部分を有する第2の光誘導光学要素であって、前記第2の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも第2の部分を伝搬するように構成される、第2の光誘導光学要素と、
第1の外部結合格子および第2の外部結合格子を有する光分配器と
を備え、
前記第1および第2の光誘導光学要素および前記光分配器は、
前記光ビームが、前記第1の外部結合格子と相互作用すると、前記光ビームの第1の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第1の入射部分を介して、前記第1の光誘導光学要素に入射し、
前記光ビームが、前記第2の外部結合格子と相互作用すると、前記光ビームの第2の出射ビームレットが、前記光分配器から出射し、前記第2の入射部分を介して、前記第2の光誘導光学要素に入射する
ように構成される、システム。
(請求項28)
前記第1の外部結合格子は、動的格子である、請求項27に記載のシステム。
(請求項29)
前記第1の外部結合格子は、静的格子である、請求項27に記載のシステム。
(請求項30)
前記第2の外部結合格子は、動的格子である、請求項27に記載のシステム。
(請求項31)
前記第2の外部結合格子は、静的格子である、請求項27に記載のシステム。
(請求項32)
イメージングシステムであって、
親光ビームを生成するように構成される光源と、
全内部反射によって、光ビームの少なくとも一部を伝搬するように構成される光誘導光学要素と
を備え、
前記光源は、前記親光ビームを第1および第2の光ビームに分割するように構成されるビームスプリッタを備える、システム。
(請求項33)
第1および第2のシャッタをさらに備え、前記第1および第2のシャッタは、それぞれ、第1および第2の光ビームを選択的にブロックするように構成される、請求項32に記載のシステム。
(請求項34)
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される光源と、
全内部反射によって、前記光ビームの第1の部分を伝搬するように構成される第1の光誘導光学要素と、
全内部反射によって、前記光ビームの第2の部分を伝搬するように構成される第2の光誘導光学要素と
を備え、
前記光ビームの第1の部分は、緑色光を含み、
前記光ビームの第2の部分は、赤色光および青色光を含み、
前記第1および第2の光誘導光学要素は、前記光ビームの第1および第2の部分をユーザの第1および第2の眼に指向するように構成され、
前記第1および第2の光誘導光学要素はまた、第1および第2の画像を同一深度平面にレンダリングするように構成される、システム。
(請求項35)
イメージングシステムであって、
光ビームを生成するように構成される光源と、
入射部分を有する第1の光誘導光学要素であって、前記第1の光誘導光学要素は、全内部反射によって、前記光ビームの少なくとも一部を伝搬するように構成される、第1の光誘導光学要素と、
第2の光誘導光学要素と、
前記第1の光誘導光学要素に隣接する前記第2の光誘導光学要素の表面上に配置される反射コーティングと
を備え、
前記反射コーティングは、前記入射部分を通して通過する光を前記入射部分に反射させるように構成される、システム。
【0026】
本発明の付加的および他の目的、特徴、ならびに利点は、発明を実施するための形態、図、および請求項に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図面は、本発明の種々の実施形態の設計および可用性を図示する。図は、正確な縮尺で描かれておらず、類似構造または機能の要素は、図全体を通して同一参照番号によって表されることに留意されたい。本発明の種々の実施形態の前述および他の利点ならびに目的を得る方法をより深く理解するために、簡単に前述された発明を実施するための形態が、付随の図面に図示されるその具体的実施形態を参照することによって与えられるであろう。これらの図面は、本発明の典型的実施形態のみを描写し、その範囲の限定として見なされないことを理解した上で、本発明は、付随の図面の使用を通して付加的具体性および詳細とともに記載ならびに説明されるであろう。
【0028】
【
図1】
図1-3は、種々の光学システムの詳細な概略図である。
【
図2】
図1-3は、種々の光学システムの詳細な概略図である。
【
図3】
図1-3は、種々の光学システムの詳細な概略図である。
【
図4】
図4は、光学システムの焦点面を描写する、略図である。
【
図5】
図5は、光学システムの光誘導光学要素の詳細な概略図である。
【
図6】
図6は、光学システムの光誘導光学要素の詳細な斜視図である。
【
図7】
図7は、光学システムの詳細な概略図である。
【
図8】
図8は、一実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図9】
図9は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視図である。
【
図11】
図11は、一実施形態による、光分配器の上面図である。
【
図12】
図12は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視図である。
【
図13】
図13-15は、2つの実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図14】
図13-15は、2つの実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図15】
図13-15は、2つの実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図16】
図16は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視図である。
【
図17】
図17は、一実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図18】
図18および19は、2つの実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図19】
図18および19は、2つの実施形態による、光学システムの詳細な概略図である。
【
図20】
図20は、一実施形態による、光分配器の上面図である。
【
図21】
図21、22、および23は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視、上部、および側面図である。
【
図22】
図21、22、および23は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視、上部、および側面図である。
【
図23】
図21、22、および23は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視、上部、および側面図である。
【
図24】
図24は、一実施形態による、光学システムの詳細な斜視図である。
【
図25】
図25は、一実施形態による、光分配器の詳細な斜視図である。
【
図26】
図26は、一実施形態による、光学システムの概略図である。
【
図27】
図27は、
図26に描写される光学システムと併用するために構成される、光誘導光学要素および2つの光分配器の概略図である。
【
図28】
図28および29は、2つの実施形態による、光学システムの概略図である。
【
図29】
図28および29は、2つの実施形態による、光学システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の種々の実施形態は、単一実施形態または複数の実施形態において光学システムを実装するためのシステム、方法、および製造品を対象とする。本発明の他の目的、特徴、および利点は、発明を実施するための形態、図、および請求項に説明される。
【0030】
ここで、種々の実施形態が、当業者が本発明を実践することを可能にするように、本発明の例証的実施例として提供される、図面を参照して詳細に説明されるであろう。留意すべきこととして、以下の図および実施例は、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。本発明のある要素が、公知の構成要素(または方法もしくはプロセス)を使用して部分的または完全に実装され得る場合、本発明の理解のために必要なそのような公知の構成要素(または方法もしくはプロセス)のそれらの一部のみ、説明され、そのような公知の構成要素(または方法もしくはプロセス)の他の部分の詳細な説明は、本発明を曖昧にしないように、省略されるであろう。さらに、種々の実施形態は、例証として本明細書に参照される構成要素の現在および将来的公知の均等物を包含する。
【0031】
光学システムは、ARシステムから独立して実装されてもよいが、以下の多くの実施形態は、例証目的のためだけにARシステムに関係して説明される。
(問題および解決策の概要)
【0032】
画像を種々の深度において生成するための1つのタイプの光学システムは、3-D体験/シナリオの品質(例えば、イメージング面の数)および画像の品質(例えば、画像色の数)が向上するにつれて、その数が増加し、それによって、ARおよびVRシステムの複雑性、サイズ、ならびにコストを増加させる、多数の光学構成要素(例えば、光源、プリズム、格子、フィルタ、スキャン光学、ビームスプリッタ、ミラー、ハーフミラー、シャッタ、接眼レンズ等)を含む。3-Dシナリオ/画質の向上に伴う光学システムのサイズの増加は、ARおよびVRシステムのサイズに限界を課し、効率が低下した煩雑なシステムをもたらす。
【0033】
以下の開示は、より少ない構成要素および増加された効率を伴う光学システムを提供することによって問題に対処する、多焦点面光学要素を使用して、3-D知覚を生成するためのシステムおよび方法の種々の実施形態を説明する。特に、本明細書に説明されるシステムは、高品質ARおよびVRシナリオをレンダリングするために要求される、光を1つまたはそれを上回る光源から複数の光誘導光学要素(「LOE」、例えば、平面導波管)に選択的に分配しながら、光学システムのサイズを低減させるための種々のシステムコンポーネントおよび設計を含む、種々の光分配システムを利用する。
(例証的光学システム)
【0034】
光分配システムの実施形態の詳細を説明する前に、本開示は、ここで、例証的光学システムの簡単な説明を提供するであろう。実施形態は、任意の光学システムと併用されることができるが、具体的システム(例えば、ARシステム)が、実施形態の基礎となる技術を例証するために説明される。
【0035】
ARシステムを実装するための1つの可能性として考えられるアプローチは、深度平面情報が埋設され、個別の深度平面から生じるよう現れる画像を生成する、複数の体積位相ホログラム、表面レリーフホログラム、または光誘導光学要素を使用する。言い換えると、回折パターン、すなわち、回折光学要素(「DOE」)は、コリメートされた光(略平面波面を伴う光ビーム)がLOEに沿って実質的に全内部反射されるにつれて、複数の場所において回折パターンを交差し、ユーザの眼に向かって出射するように、LOE内に埋設される、またはその上に刻設されてもよい。DOEは、LOEからのそれを通して出射する光が接するように構成され、特定の深度平面から生じるよう現れる。コリメートされた光は、光学凝集レンズ(「コンデンサ」)を使用して、生成されてもよい。
【0036】
例えば、第1のLOEは、光学無限深度平面から生じるよう現れる、コリメートされた光を眼に送達するように構成されてもよい(0ジオプトリ)。別のLOEは、2メートルの距離から生じるよう現れる、コリメートされた光を送達するように構成されてもよい(1/2ジオプトリ)。さらに別のLOEは、1メートルの距離から生じるよう現れる、コリメートされた光を送達するように構成されてもよい(1ジオプトリ)。スタックされたLOEアセンブリを使用することによって、複数の深度平面が生成され、各LOEが特定の深度平面から生じるよう現れる画像を表示するように構成され得ることが理解され得る。スタックは、任意の数のLOEを含んでもよいことを理解されたい。しかしながら、少なくともN個のスタックされたLOEが、N個の深度平面を生成するために要求される。さらに、N、2N、または3N個のスタックされたLOEが、RGB着色画像をN個の深度平面において生成するために使用されてもよい。
【0037】
3-D仮想コンテンツをユーザに提示するために、拡張現実(AR)システムは、Z方向における種々の深度平面から(すなわち、ユーザの眼から直交して離れるように)生じるよう現れるように、仮想コンテンツの画像をユーザの眼の中に投影する。言い換えると、仮想コンテンツは、ユーザが、非常に近くにある、または無限距離にある、もしくはその間の任意の距離にあるようにオブジェクトを知覚し得るように、XおよびY方向(すなわち、ユーザの眼の中心視覚軸に直交する2D平面)において変化し得るだけではなく、また、Z方向にも変化するように現れ得る。他の実施形態では、ユーザは、複数のオブジェクトを異なる深度平面において同時に感知し得る。例えば、ユーザには、無限遠から現れ、ユーザに向かって走ってくる、仮想ドラゴンが見え得る。代替として、ユーザには、ユーザから3メートル離れた距離における仮想鳥と、ユーザから腕の長さ(約1メートル)にある仮想コーヒーカップとが同時に見え得る。
【0038】
多平面焦点システムは、ユーザの眼からZ方向に個別の固定距離に位置する複数の深度平面の一部または全部上に画像を投影させることによって、可変深度の知覚を生成する。ここで
図4を参照すると、多平面焦点システムは、典型的には、固定深度平面202(例えば、
図4に示される6つの深度平面202)においてフレームを表示することを理解されたい。ARシステムは、任意の数の深度平面202を含むことができるが、1つの例示的多平面焦点システムは、Z方向に6つの固定深度平面202を有する。6つの深度平面202のうちの1つまたはそれを上回るものにおいて仮想コンテンツを生成する際、3-D知覚が、ユーザが1つまたはそれを上回る仮想オブジェクトをユーザの眼から可変距離において知覚するように生成される。ヒトの眼が、離れて現れるオブジェクトより近い距離のオブジェクトにより敏感であることを前提として、
図4に示されるように、眼により近いほど、より多くの深度平面202が生成される。他の実施形態では、深度平面202は、相互から等距離だけ離れて設置されてもよい。
【0039】
深度平面位置202は、典型的には、メートル単位で測定された焦点距離の逆数と等しい屈折力の単位である、ジオプトリで測定される。例えば、一実施形態では、深度平面1は、1/3ジオプトリだけ離れてもよく、深度平面2は、0.3ジオプトリだけ離れてもよく、深度平面3は、0.2ジオプトリだけ離れてもよく、深度平面4は、0.15ジオプトリだけ離れてもよく、深度平面5は、0.1ジオプトリだけ離れてもよく、深度平面6は、無限遠を表してもよい(すなわち、0ジオプトリ離れている)。他の実施形態は、他の距離/ジオプトリで深度平面202を生成してもよいことを理解されたい。したがって、仮想コンテンツを方略的に設置された深度平面202に生成する際、ユーザは、仮想オブジェクトを3次元で知覚可能となる。例えば、ユーザは、深度平面1に表示されるとき、自身の近くにあるように第1の仮想オブジェクトを知覚し得る一方、別の仮想オブジェクトは、深度平面6における無限遠において現れる。代替として、仮想オブジェクトは、仮想オブジェクトがユーザに非常に近接して現れるまで、最初に、深度平面6で、次いで、深度平面5で表示される等となってもよい。前述の実施例は、例証目的のために大幅に簡略化されていることを理解されたい。別の実施形態では、全6つの深度平面は、ユーザから離れた特定の焦点距離に集中されてもよい。例えば、表示されるべき仮想コンテンツが、ユーザから1/2メートル離れたコーヒーカップである場合、全6つの深度平面は、コーヒーカップの種々の断面で生成され、ユーザにコーヒーカップの非常に粒度の細かい3Dビューを与え得る。
【0040】
一実施形態では、ARシステムは、多平面焦点システムとして機能してもよい。言い換えると、6つの固定された深度平面から生じるように現れる画像が、光源と迅速に連動して生成され、画像情報をLOE1、次いで、LOE2、次いで、LOE3等と迅速に伝達するように、全6つのLOEが、同時に照明されてもよい。例えば、光学的無限遠における空の画像を含む、所望の画像の一部が、時間1において出射されてもよく、光のコリメーションを保持するLOE1090(例えば、
図4からの深度平面6)が、利用されてもよい。次いで、より近い木の枝の画像が、時間2において出射されてもよく、10メートル離れた深度平面から生じるように現れる画像を生成するように構成されるLOE1090(例えば、
図4からの深度平面5)が、利用されてもよい。次いで、ペンの画像が、時間3において出射されてもよく、1メートル離れた深度平面から生じるように現れる画像を生成するように構成されるLOE1090が、利用されてもよい。本タイプのパラダイムは、ユーザの眼および脳(例えば、視覚野)が同一画像の全部分であるよう入力を知覚するような迅速時間順次方式(例えば、360Hz)で繰り返されることができる。
【0041】
ARシステムは、Z軸(すなわち、深度平面)に沿った種々の場所から生じるよう現れ、3-D体験のための画像を生成する、画像を投影することが要求される(すなわち、光ビームを発散または収束させることによって)。本願で使用されるように、光ビームは、限定ではないが、光源から放射する光エネルギー(可視および非可視光エネルギーを含む)の指向性投影を含む。種々の深度平面から生じるよう現れる画像を生成することは、その画像のために、ユーザの眼の輻輳・開散運動および遠近調節に順応させ、輻輳・開散運動-遠近調節衝突を最小限にする、または排除する。
【0042】
図1は、画像を単一深度平面において投影させるための基本光学システム100を描写する。システム100は、光源120と、それと関連付けられた回折光学要素(図示せず)および内部結合格子192(「ICG」)を有する、LOE190とを含む。光源120は、限定ではないが、DLP、LCOS、LCD、およびファイバ走査ディスプレイを含む、任意の好適なイメージング光源であることができる。そのような光源は、本明細書に説明されるシステム100のいずれかと併用されることができる。回折光学要素は、体積または表面レリーフを含む、任意のタイプであってもよい。ICG192は、LOE190の反射モードアルミ被覆部分であることができる。代替として、ICG192は、LOE190の透過回折部分であることができる。システム100が使用されているとき、光源120からの仮想光ビーム210は、ユーザの眼への表示のために、実質的全内部反射(「TIR」)によって、ICG192を介して、LOE190に入射し、LOE190に沿って伝搬する。光ビーム210は、その一部の画像をシステム100によって指向されるようにエンコードするため、「仮想」である。1つのみのビームが
図1に図示されるが、画像をエンコードする多数のビームが、同一ICG192を通して広範囲の角度からLOE190に入射し得ることを理解されたい。LOEの中に「入射する」または「受容される」光ビームは、限定ではないが、実質的TIRによってLOEに沿って伝搬するようにLOEと相互作用する、光ビームを含む。
図1に描写されるシステム100は、種々の光源120(例えば、LED、OLED、レーザ、およびマスクされた広面積/広帯域エミッタ)を含むことができる。光源120からの光はまた、光ファイバケーブル(図示せず)を介して、LOE190に送達されてもよい。
【0043】
図2は、光源120と、LOE190および内部結合格子192の個別の複数集合(例えば、3つの)とを含む、別の光学システム100’を描写する。光学システム100’はまた、3つのビームスプリッタ162(光を個別のLOEに指向する)と、3つのシャッタ164(LOEが照明されるときを制御する)とを含む。シャッタ164は、任意の好適な光学シャッタであることができ、限定ではないが、液晶シャッタを含む。ビームスプリッタ162およびシャッタ164は、光学システム100’の機能を図示するために構成を規定することなく、
図2に図式的に描写される。以下に説明される実施形態は、光学システムに関する種々の問題に対処する、具体的光学要素構成を含む。
【0044】
システム100’が使用されるとき、光源120からの仮想光ビーム210は、3ビームスプリッタ162によって、3つの仮想光サブビーム/ビームレット210’に分裂される。3ビームスプリッタはまた、ビームレットを個別の内部結合格子192に向かって再指向する。ビームレットが個別の内部結合格子192を通してLOE190に入射した後、実質的TIR(図示せず)によって、LOE190に沿って伝搬し、そこで、付加的光学構造と相互作用し、表示をユーザの眼にもたらす。光学経路の遠側上の内部結合格子192の表面は、不透明材料(例えば、アルミニウム)でコーティングされ、光が内部結合格子192を通して次のLOE190に通過することを防止することができる。ビームスプリッタ162は、波長フィルタと組み合わせられ、赤色、緑色、および青色ビームレットを生成することができる。3つの単色LOE190が、色画像を単一深度平面において表示するために要求される。代替として、LOE190はそれぞれ、ユーザの視野内に、同一の色または異なる色のいずれかの側方に角変位されるより大きい単一深度平面画像面積(「タイル状視野」)の一部を提示してもよい。全3つの仮想光ビームレット210’が、個別のシャッタ164を通して通過するように描写されるが、典型的には、1つのみのビームレット210’が、任意のある時間に対応するシャッタ164を通して選択的に通過することを可能にされる。このように、システム100’は、ビーム210およびビームレット210’によってエンコードされる画像情報とLOE190を協調させることができ、それを通してビームレット210’およびその中にエンコードされる画像情報は、ユーザの眼に送達されるであろう。
【0045】
図3は、ビームスプリッタ162、シャッタ164、ICG192、およびLOE190の個別の複数集合(例えば、6つ)を有する、さらに別の光学システム100’’を描写する。
図2の議論の際に上記で説明されたように、3つの単一色LOE190が、色画像を単一深度平面において表示するために要求される。したがって、本システム100’’の6つのLOE190は、色画像を2つの深度平面において表示することが可能である。光学システム100’’内のビームスプリッタ162は、異なるサイズを有する。光学システム100’’内のシャッタ164は、個別のビームスプリッタ162のサイズに対応する異なるサイズを有する。
【0046】
光学システム100’’内のICG192は、個別のビームスプリッタ162のサイズに対応する異なるサイズと、ビームスプリッタ162とその個別のICG192との間のビーム経路の長さとを有する。ビームスプリッタ162とその個別のICG192との間のビーム経路の距離が長いほど、より多くのビームが、発散し、光を内部結合するために、より大きいICG192を要求する。
図3に示されるように、より大きいビームスプリッタ162はまた、より大きいICG192を要求する。より大きいビームスプリッタ162は、光源120がより大きい走査角度、したがって、より大きい視野(「FOV」)を有することを可能にするが、それらまた、より大きいICG192を要求し、これは、「第2の遭遇問題」を受けやすくする。
(第2の遭遇問題)
【0047】
第2の遭遇問題は、
図3に描写される。
図3に描写される仮想光ビームレット210’は、ICG192を通してLOE190に入射する。ICG192のサイズは、ビームレット210’がTIRによってLOE190を通して伝搬するにつれて、ビームレット210’が、第2の場所212においてICG192に遭遇するようなものである。本第2の遭遇は、LOE190からの光の意図されない外部結合を可能にし、それによって、LOE190に沿って伝搬される光の強度を減少させる。故に、ビームレット210’が、TIRの間、ICG192と第2の遭遇を有するようなICG192のサイズの増加は、選択LOE190のための光学システム100’’の効率を減少させるであろう。第2の遭遇問題に対処する実施形態は、以下に説明される。
【0048】
本問題は、「第2の」遭遇問題として説明されるが、より大きいICG192は、一連の反復遭遇を生じさせ得、光学効率をさらに減少させるであろう。さらに、
図1-4に示されるように、深度平面、フィールドタイル、または生成される色の数が、増加するにつれて(例えば、増加されるARシナリオ品質に伴って)、LOE190およびICG192の数も、増加する。例えば、単一RGB色深度平面は、3つのICG192を伴う少なくとも3つの単一色LOE190を要求する。その結果、これらの光学要素における実世界光の意図しない内部結合の機会もまた、増加する。さらに、実世界光は、外部結合格子(図示せず)を含む、LOE190に沿って常時内部結合され得る。したがって、容認可能ARシナリオを生成するために要求される光学要素の数の増加は、システム100のための第2の遭遇問題を悪化させる。
(瞳エクスパンダ)
【0049】
図5に示されるように、上記に説明されるLOE190の一部は、射出瞳エクスパンダ196(「EPE」)として機能し、Y方向における光源120の開口数を増加させ、それによって、システム100の分解能を増加させることができる。光源120は、小径/スポットサイズの光を生成するため、EPE196は、LOE190から出射する光の瞳の見掛けサイズを拡張させ、システム分解能を増加させる。ARシステム100はさらに、EPE196に加え、直交瞳エクスパンダ194(「OPE」)を備え、X(OPE)およびY(EPE)方向の両方において光を拡張させてもよい。EPE196およびOPE194についてのさらなる詳細は、前述の米国特許出願第14/555,585号および米国特許出願第14/726,424号に説明されており、その内容は、参照することによって前述に組み込まれている。
【0050】
図5は、ICG192、OPE194、およびEPE196を有する、LOE190を描写する。
図5は、ユーザの眼からのビューに類似する、上面図からのLOE190を描写する。ICG192、OPE194、およびEPE196は、立体または表面リリーフを含む、任意のタイプのDOEであってもよい。
【0051】
ICG192は、TIRによる伝搬のために、仮想光ビーム210を光源120から受容するように構成される、DOE(例えば、線形格子)である。
図5に描写されるシステム100では、光源120は、LOE190の側面に配置される。
【0052】
OPE194は、システム100を通して伝搬する仮想光ビーム210が90度側方に偏向されるであろうように、側方平面(すなわち、光経路と垂直)に傾斜される、DOE(例えば、線形格子)である。OPE194はまた、光ビーム210が、部分的に、OPE194を通して通過し、複数(例えば、11)のビームレット210’を形成するように、光経路に沿って、部分的に透過性および部分的に反射性である。描写されるシステム100では、光経路は、X軸に沿ってあり、OPE194は、ビームレット210’をY軸に対して屈曲するように構成される。
【0053】
EPE196は、システム100を通して伝搬するビームレット210’がZ平面においてユーザの眼に向かって90度偏向されるであろうように、Z平面(すなわち、XおよびY方向に対して法線方向)に傾斜される、DOE(例えば、線形格子)である。EPE196はまた、ビームレット210’が、部分的に、EPE196を通して通過し、複数(例えば、7つ)のビームレット210’を形成するように、光経路(Y軸)に沿って部分的に透過性および部分的に反射性である。選択ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
【0054】
OPE194およびEPE196の両方もまた、Z軸に沿って少なくとも部分的に透過性であって、実世界光(例えば、実世界オブジェクトから反射する)が、Z方向においてOPE194およびEPE196を通して通過し、ユーザの眼に到達することを可能にする。ARシステム100に関して、ICG192は、Z軸に沿って少なくとも部分的に透過性であり、また、Z軸に沿って少なくとも部分的に透過性であって、実世界光を受容する。しかしながら、ICG192、OPE194、またはEPE196が、LOE190の透過回折部分であるとき、それらは、実世界光をLOE190の中に非意図的に内部結合し得る。上記に説明されるように、本非意図的に内部結合された実世界光は、ユーザの眼の中に外部結合され、残影アーチファクトを形成し得る。
【0055】
図6は、ICG192、OPE194、およびEPE196を有する、LOE190を含む、別の光学システム100を描写する。システム100はまた、仮想光ビーム210をICG192を介してLOE190の中に指向するように構成される、光源120を含む。光ビーム210は、上記
図5に関して説明されるように、OPE194およびEPE196によって、ビームレット210’に分割される。さらに、ビームレット210’が、EPE196を通して伝搬するにつれて、それらはまた、LOE190からEPE196を介してユーザの眼に向かって出射する。選択ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
(複数の深度光学システム)
【0056】
図7は、複数(例えば、4つ)のLOE190を含む、光学システム100を描写し、それぞれ、ICG192と、OPE194と、EPE196とを有する。複数のLOE190はそれぞれ、光が、特定の色を有する、および/または特定の深度平面から生じるように現れるように、光をユーザの眼に送達するように構成されることができる。システム100はまた、仮想光ビーム210を光分配器300の中に指向するように構成される、光源120を含む。光分配器300は、光ビーム210を複数(例えば、4つ)のビームレット210’に分割し、ビームレット210’を個別のシャッタ164およびシャッタ164の背後の個別のICG192に向かって指向するように構成される。
【0057】
光分配器300は、複数(例えば、4つ)のビームスプリッタ162を有する。ビームスプリッタ162は、任意のタイプであることができ、限定ではないが、部分的反射性ビームスプリッタ、ダイクロイックビームスプリッタ(例えば、ダイクロイックミラープリズム)、および/または偏光ビームスプリッタ、例えば、ワイヤグリッドビームスプリッタを含む。
図7に描写されるシステム100では、1つのみのシャッタ164が、開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にする。ビームスプリッタ162およびシャッタ164は、光学システム100の機能を図示するように構成を規定することなく、
図7に図式的に描写される。以下に説明される実施形態は、光学システムに関する種々の問題に対処する、具体的光学要素構成を含む。
【0058】
ビームレット210’はさらに、
図6に関して上記に説明されるように、OPE194およびEPE196によって、ビームレット210’に分割される。ビームレット210’はまた、上記に説明されるように、LOE190からEPE196を介してユーザの眼に向かって出射する。選択重複システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
【0059】
さらに、ICG192は、システム100内の上部LOE190の上部表面および4つのLOE190のそれぞれの側面に描写される。本側面図は、LOE190のスタックのそれぞれのICG192が、そのLOE190の面上の異なる場所に配置され、LOE190のスタック内の各ICG192が分配デバイス内の別個のビームスプリッタ162によってアドレス指定されることを可能にすることを実証する。各ビームスプリッタ162は、制御可能シャッタによってその個別のICG192から分離されるため、システム100は、1つのLOE190が特定の時間においてビームレット210’によって照明されるように選択することができる。図式的に図示されるシャッタ164およびICG192の場所は、X軸に沿ってのみ変動するように現れるが、場所は、任意の空間軸(X、Y、またはZ)に沿って変動することができる。
【0060】
図8は、一実施形態による、光学システム100を描写し、これは、複数(例えば、5つ)のLOE190を含み、それぞれ、ICG192と、OPE194と、EPE196とを有する。複数のLOE190はそれぞれ、光が、特定の色を有する、および/または特定の深度平面から生じるように現れるように、光をユーザの眼に送達するように構成されることができる。システム100はまた、仮想光ビーム210を光分配器300の中に指向するように構成される、光源120を含む。光分配器300は、光ビーム210を複数(例えば、5つ)のビームレット210’に分割し、ビームレット210’を個別のシャッタ164およびシャッタ164の背後の個別のICG192に向かって指向するように構成される。
【0061】
図8に描写される光分配器300は、ICG192と、複数(例えば、5つ)の外部結合格子302(「OCG」)とを有する、一体型光学要素である。ICG192は、実質的TIRによって光分配器300内で伝搬するように、光源120からの仮想光ビーム210を内部結合するように構成される。OCGは、動的格子(例えば、PDLC)または静的格子であることができる。OCG302は、光分配器300の縦軸およびTIR光経路に沿って順次配置される。OCGはそれぞれ、光分配器300に対する接線の近傍の光ビーム210の一部(例えば、ビームレット210’)を光分配器300から個別のLOE190内の個別のICG192に向かって指向するように構成される。ビーム210の別の部分は、より斜角においてOCG302から反射し、実質的TIRによって、光分配器を通して伝搬し続ける。ビーム210の本他の部分は、システム100内のLOE190のそれぞれに対応する、残りの複数のOCG302と相互作用する。
【0062】
図7に描写されるシステム100のように、
図8に描写されるシステム100はまた、光分配器300を個別のICG192から分離する、複数(例えば、5つ)のシャッタ164を含む。図式的に図示されるOCG302、シャッタ164、およびICG192の場所は、X軸に沿ってのみ変動するように現れるが、場所は、任意の空間軸(X、Y、またはZ)に沿って変動することができる。
【0063】
上記に説明されるように、光分配器300は、仮想光ビーム210を複数(例えば、5つ)のビームレット210’に分割するように構成される。
図8に描写される各OCG302は、出射のために、ビームレット210’を光分配器300の反対側に向かって再指向するが、OCG302はまた、他の実施形態では、ビームレット210’がそれを通して出射することを可能にしてもよい。そのような実施形態では、OCG302は、シャッタ164およびLOE190に隣接する光分配器の表面上に配置されることができる。
図8に描写されるシステム100では、1つのみのシャッタ164が、開放され、1つのみのビームレット210’がその個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にする。しかしながら、他のビームレット210’は、その経路を図示するために、その個別の閉鎖されたシャッタ164を通して通過するように描写される。
【0064】
ビームレット210’はさらに、
図6に関して上記に説明されるように、OPE194およびEPE196によって、ビームレット210’に分割される。ビームレット210’はまた、上記に説明されるように、LOE190からEPE196を介してユーザの眼に向かって出射する。選択重複システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
【0065】
さらに、ICG192は、上部LOE190の上部表面およびLOE190上の全ての側面に描写される。本側面図は、LOE190のスタックのそれぞれのICG192が、そのLOE190の面上の異なる場所に配置され、LOE190のスタック内の各ICG192が分配デバイス内の別個のビームスプリッタ162によってアドレス指定されることを可能にすることを実証する。各ビームスプリッタ162は、制御可能シャッタによってその個別のICG192から分離されるため、システム100は、1つのLOE190がビームレット210’によって特定の時間において照明されるように選択することができる。
【0066】
図8に描写されるシステムはまた、発散するビームレット210’を光分配器300と対応するLOE190内の対応するICG192との間のLOE190に集束させることによって上記に説明される第2の遭遇問題に対処する、随意の集束光学要素304を含む。発散するビームレット210’を集束光学要素304に集束させることは、ビームレット210’をICG192上に収束させ、それによって、光分配器300によって送達される全範囲のビームレット210’を内部結合するために要求されるICG192のサイズを低減させる。
【0067】
図9は、別の実施形態による、光学システム100を描写し、これは、複数(例えば、4つ)のLOE190を含み、それぞれ、ICG192と、OPE194と、EPE196とを有する。複数のLOE190はそれぞれ、光が、特定の色を有する、および/または特定の深度平面から生じるように現れるように、光をユーザの眼に送達するように構成されることができる。システム100はまた、仮想光ビーム210を光分配器300の中に指向するように構成される、光源120を含む。光分配器300は、光ビーム210を複数(例えば、4つ)のビームレット210’に分割し、ビームレット210’を個別のシャッタ164およびシャッタ164の背後の個別のICG192に向かって指向するように構成される。
【0068】
光分配器300は、「L」形状に配列される、複数(例えば、5つ)のビームスプリッタ162を有する。「L」形状は、内部結合ビームスプリッタ308と、そこに接続される2つの「アーム」306とから形成される。アーム306はそれぞれ、2つのビームスプリッタ162を含む。アーム306内のビームスプリッタ162は、任意のタイプであることができ、限定ではないが、部分的反射性ビームスプリッタ、ダイクロイックビームスプリッタ(例えば、ダイクロイックミラープリズム)、または偏光ビームスプリッタ、例えば、ワイヤグリッドビームスプリッタを含む。ダイクロイックおよび偏光ビームスプリッタは、それぞれ、波長(すなわち、色)および偏光に基づいて、光を分離させる。内部結合ビームスプリッタ308は、本実施形態では、部分的反射性ビームスプリッタ(例えば、50%反射性および50%透過性)であるが、内部結合ビームスプリッタ308は、他の実施形態では、ダイクロイックまたは偏光ビームスプリッタであることができる。
【0069】
内部結合ビームスプリッタ308は、仮想光ビーム210を光源120から受容し、TIRによる2つのアーム306に沿った伝搬のために、それを2つのビームレット210’に分割するように構成される。2つのビームレット210’は、アーム306を通して伝搬し、
図7に描写される光分配器300内のビームスプリッタ162と相互作用するビーム210と類似方式において、その中のビームスプリッタ162と相互作用する。
図9におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。LOE190では、ビームレット210’はさらに、
図6に関して上記に説明されるように、OPE194およびEPE196によって、ビームレット210’に分割される。ビームレット210’はまた、上記に説明されるように、LOE190からEPE196を介してユーザの眼に向かって出射する。選択重複システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。各ビームスプリッタ162は、制御可能シャッタによってその個別のICG192から分離されるため、システム100は、1つのLOE190がビームレット210’によって特定の時間において照明されるように選択することができる。
【0070】
図9に描写される光分配器300の「L」形状は、
図9に描写されるシステム100では、略「L」形状におけるシャッタ164の位置付けをもたらす。光分配器300の「L」形状はまた、
図9に描写されるシステム100では、略「L」形状におけるICG192の位置付けをもたらす。
図9に描写される「L」形状は、
図7に描写される線形形状と比較して、ICG192のよりコンパクトな空間分布である。「L」形状はまた、隣接するICG192からの光の意図しない内部結合のより少ない機会を提供する。これらの特徴は両方とも、
図9に描写される光分配器300の上面図である、
図10から明白である。
【0071】
図11は、さらに別の実施形態による、光分配器300の上面図である。光分配器300では、アーム306を形成する、内部結合ビームスプリッタ308およびビームスプリッタ162は、異なるサイズである。より大きいビームスプリッタ162、308は、より大きい走査角度および付随するより大きいFOVを有する、光に適応することができる。ビームスプリッタ162のサイズは、ビームスプリッタ162に対応するLOE190の走査角度要件に基づいて最適化されることができる。例えば、システム100および/またはビームスプリッタ162のサイズは、少なくとも以下の走査角度考慮点/メトリック、すなわち、システム100内のLOE190の数およびサイズ、FOVサイズを最大限にすること、射出瞳サイズを最大限にすること、第2の遭遇問題を低減させること(例えば、ICG192のサイズを低減させることによって)のバランスをとることによって最適化されることができる。
【0072】
図9-11における光分配器300の形状は、システム100のLOE190内のシャッタ164およびICGの対応する配列を要求する。また、光分配器300の形状は、特に、光源120と光分配器300との間の位置関係をもたらし、これは、ひいては、対応する全体的システムプロファイルをもたらす。
【0073】
図12は、さらに別の実施形態による、光学システム100を描写する。
図12におけるシステム100は、
図9に描写されるものとほぼ同じである。差異は、第2の内部結合ビームスプリッタ308’の追加である。第2の内部結合ビームスプリッタ308’は、光源120が、
図9におけるように、光分配器300の平面の代わりに、光分配器300を光分配器300の平面の下方からアドレス指定することを可能にするように構成される。本設計変化は、いくつかの実施形態では、大型であり得る、光源120が、システム100内の異なる位置に位置することを可能にする。
【0074】
図13は、別の実施形態による、光学システム100を図式的に描写する。本実施形態では、光分配器300は、異なるサイズを有する、ビームスプリッタ162から形成され、これは、ビームスプリッタ162に対応するLOE190の走査角度要件に従って、システム100の最適化を可能にする。いくつかの実施形態では、システム100および/またはビームスプリッタ162のサイズは、少なくとも以下の走査角度考慮点/メトリック、すなわち、システム100内のLOE190の数およびサイズ、FOVサイズを最大限にすること、射出瞳サイズを最大限にすること、第2の遭遇問題を低減させること(例えば、ICG192のサイズを低減させることによって)のバランスをとることによって最適化されることができる。例えば、第1のビームスプリッタ162-1は、辺長1.5mmを伴う立方体である。対応する第1のシャッタ164-1は、長さ1.5mmを有する。第2のビームスプリッタ162-2は、辺長1mmを伴う立方体である。対応する第2のシャッタ164-2は、長さ1mmを有する。第3のビームスプリッタ162-3は、辺長1.5mmを伴う立方体である。対応する第3のシャッタ164-3は、長さ1.2mmを有する。第4のビームスプリッタ162-4は、辺長2mmを伴う立方体である。対応する第4のシャッタ164-4は、長さ1.8mmを有する。
【0075】
システム100はまた、個別の複数(例えば、4つ)のLOE190と、それに対応するICG192とを含む。
図13に示されるように、シャッタ164およびICG192のサイズ(例えば、長さ)は、(1)光源120および対応するビームスプリッタ162と(2)対応するビームスプリッタおよび対応するICG192との間の距離の関数である。これは、これらの距離が、ビームスプリッタ162、シャッタ164、およびICG192と相互作用するとき、仮想光ビーム210およびビームレット210’が収束するかまたは発散するかを判定し得るからである。選択ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
図13におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。
図13におけるビームレット210’は、その経路を図示するために、その個別の閉鎖されたシャッタ164を通して通過するように描写される。
【0076】
図14は、さらに別の実施形態による、光学システム100を図式的に描写する。
図13に描写される光分配器のように、
図14に描写される光分配器300は、異なるサイズを有する、ビームスプリッタ162から形成され、これは、ビームスプリッタ162に対応するLOE190の走査角度要件に従って、システム100の最適化を可能にする。例えば、システム100および/またはビームスプリッタ162のサイズは、少なくとも以下の走査角度考慮点/メトリック、すなわち、システム100内のLOE190の数およびサイズ、FOVサイズを最大限にすること、射出瞳サイズを最大限にすること、第2の遭遇問題を低減させること(例えば、ICG192のサイズを低減させることによって)のバランスをとることによって最適化されることができる。
図13に描写されるシステム100と異なり、
図14に描写されるシステム100は、ビームスプリッタ162の反対側上に配置される、LOE190およびシャッタ164を含む。本構成は、いくつかのLOE190のための光経路を短縮し、それによって、光ビームレット210’を発散させるための対応するICG192のサイズを低減させる。ICG192のサイズの低減は、第2の遭遇問題を回避することによって、光学効率を改良する。LOE190(およびシャッタ164)をビームスプリッタ162の反対側上に配置することは、ビームスプリッタ162-1、162-2のうちのいくつかが、光を第1の直交方向に指向し、他のビームスプリッタ162-3、162-4が、光を反対の第2の直交方向に指向することを要求する。
【0077】
図14における選択ビーム210およびビームレット210’のみが、明確にするために標識される。
図14におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。
図14におけるビームレット210’は、その経路を図示するために、その個別の閉鎖されたシャッタ164を通して通過するように描写される。
【0078】
図15および16は、2つの他の実施形態による、光学システム100を描写する。
図15および16に描写されるシステム100は、
図9、12、15、および16に描写されるシステム100がそれぞれ、4つのLOE190を有するため、
図9および12に描写されるシステム100に類似する。システム100における差異は、その中の光分配器300の異なる構成によって生じる。
図15における光分配器300は、内部結合ビームスプリッタ308によって接続され、XおよびY軸において相互からオフセットされる、2つの平行アーム306(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。
図16における光分配器300は、内部結合ビームスプリッタ308によって接続され、Y軸において相互からオフセットされる、2つの垂直アーム306(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。
【0079】
図15および16における光分配器300の異なる構成は、シャッタ164(
図16にのみ示される)およびLOE190の構成における差異につながる。異なる光分配器300、シャッタ164、およびLOE190構成は、光学システム100の3次元占有面積をカスタマイズし、特定のデバイス形状因子を提供するために使用されることができる。選択システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、含まれ、明確にするために
図15および16に標識される。
図16におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。
【0080】
図17は、別の実施形態による、光学システム100を図式的に描写し、これは、複数(例えば、5つの)のLOE190を有する。
図17に描写されるシステム100は、システム100が、ビームスプリッタ162の反対側上に配置される、LOE190およびシャッタ164を含むため、
図14に描写されるシステム100に類似する。上記に説明されるように、本構成は、いくつかのLOE190のための光経路を短縮し、それによって、光ビームレット210’を発散させるための対応するICG192のサイズを低減させ、第2の遭遇問題を低減させる。
【0081】
図14および17に描写されるシステム100間の主な差異は、
図17に描写される光分配器300が、
図14に示されるように、複数のビームスプリッタ162の代わりに、一体型光学要素であることである。
図17における光分配器300は、仮想光ビーム210を複数(例えば、5つ)のビームレット210’に分割し、それらのビームレット210’を個別のシャッタ164およびシャッタ164の背後の個別のICG192に向かって指向するように構成される、不規則的に成形されるDOE310を含む。不規則的に成形されるDOE310の部分は、より大きいサイズまたは走査角度を有するビームレット210’を指向させ、それによって、システム100の分解能を増加させるように構成される。
【0082】
選択システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、含まれ、明確にするために
図17に標識される。
図17におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。
【0083】
図18-20は、3つの他の実施形態による、光学システム100およびその中に位置する光分配器300を描写する。
図18-20に描写されるシステム100および光分配器300は、
図9、12、15、および16に描写されるシステム100および光分配器300に類似するが、しかしながら、システム100はそれぞれ、異なる光分配器300およびLOE190構成を有する。
図18-20に描写されるシステム100および光分配器300は、それらが全て6つのLOEのための6つのチャネルに適応するため、相互に類似する。3つの単色LOE190が、単一深度平面においてカラー画像を表示するために要求されるため、これらのシステム100の6つのLOE190は、2つの深度平面においてカラー画像を表示することができる。
【0084】
図18-20(および
図9、12、15、および16)に描写されるシステム100における差異は、その中の光分配器300の異なる構成によって生じる。
図18における光分配器300は、2つの内部結合ビームスプリッタ308によって接続される、3つのアーム306-1、306-2、306-3(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。2つのアーム306-1、306-2は、平行であるが、YおよびZ軸において相互からオフセットされる。他のアーム306-3は、第1の2つのアーム306-1、306-2と垂直であって、XおよびY軸において他の2つのアーム306-1、306-2からオフセットされる。アーム306-1、306-2、306-3内のビームスプリッタ162は、任意のタイプであることができ、限定ではないが、部分的反射性ビームスプリッタ、ダイクロイックビームスプリッタ(例えば、ダイクロイックミラープリズム)、または偏光ビームスプリッタ、例えば、ワイヤグリッドビームスプリッタを含む。内部結合ビームスプリッタ308は、本実施形態では、部分的反射性ビームスプリッタであるが、内部結合ビームスプリッタ308は、他の実施形態では、ダイクロイックまたは偏光ビームスプリッタであることができる。
【0085】
図19における光分配器300は、内部結合ビームスプリッタ308によって接続される、2つのアーム306-1、306-2(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。アーム306-1、306-2は、1つの軸上に配置され、内部結合ビームスプリッタ308をその間に伴う。内部結合ビームスプリッタ308は、光ビーム210の半分を第1のアーム306-1の中に、他の半分を第2のアーム306-2の中に指向するように構成される、X-立方体ビームスプリッタである。アーム306-1、306-2内のビームスプリッタ162のいくつかは、その偏光に基づいて1つのみの光の色を再指向するように構成される、偏光ビームスプリッタであることができる。
【0086】
例えば、(第1および第2のアーム306-1、306-2のそれぞれ内の)内部結合ビームスプリッタ308に隣接する第1のビームスプリッタ162-1は、赤色および青色(それぞれ、90度偏光を伴う)光が、ビームスプリッタ162-1を通して進むことを可能にしながら、緑色光(0度偏光を伴う)をビームスプリッタ162-1から再指向するように構成されることができる。遅延フィルタ312は、第1のビームスプリッタ162-1と第2のビームスプリッタ162-2との間に配置される。遅延フィルタ312は、赤色光のみの偏光を90度~0度変化させ、青色光を90度偏光を伴ったままにするように構成される。第2のビームスプリッタ162-2は、赤色光(遅延フィルタ312を通して通過後、0度偏光を伴う)をビームスプリッタ162-2から再指向するが、青色(90度偏光を伴う)光がビームスプリッタ162-2を通して進むことを可能にするように構成されることができる。第3の「ビームスプリッタ」162-3は、単純45度ミラーと置換されることができる。代替として、第3のビームスプリッタ162-3は、青色光をビームスプリッタ162-3から再指向するように構成される、ダイクロイックビームスプリッタであることができる。
【0087】
図20における光分配器300は、内部結合ビームスプリッタ308によって接続される、3つのアーム306-1、306-2、306-3(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。「T」形状からのアーム306-1、306-2、306-3は、90度反時計回りに回転し、内部結合ビームスプリッタ308を「T」形状の合流点に伴う。内部結合ビームスプリッタ308は、赤色光を第1のアーム306-1の中に、青色光を第3のアーム306-3の中に指向し、緑色光が第2のアーム306-2の中に通過することを可能にするように構成される、ダイクロイックビームスプリッタまたはダイクロイックミラープリズムである。各ビームスプリッタ162は、部分的反射性であって、着色光の一部をビームスプリッタから対応するLOE(図示せず)の中に指向することができる。
【0088】
ダイクロイックビームスプリッタ、ダイクロイックミラープリズム、偏光ビームスプリッタ、および遅延フィルタは、特定の色を伴うビームレット210’を生成するように構成される、種々の光分配器300を設計するために使用されることができる。
【0089】
図18-20における光分配器300の異なる構成は、シャッタ164およびLOE190(
図18および19にのみ示される)の構成における差異につながる。異なる光分配器300、シャッタ164、およびLOE190構成は、光学システム100の3次元占有面積をカスタマイズし、特定のデバイス形状因子を提供するために使用されることができる。選択システムコンポーネントである、ビーム210およびビームレット210’のみが、含まれ、明確にするために
図18-20に標識される。
図16におけるシャッタ164は、閉鎖されるように描写されるが、それらは、一度に1つ開放され、1つのみのビームレット210’が、その個別のICG192をアドレス指定し、TIRによって、その個別のLOE190を通して伝搬することを可能にするように構成される。
【0090】
図21-23は、それぞれ、別の実施形態による、斜視、上部、および側面図からの光学システム100を描写する。
図21-23に描写されるシステム100および光分配器300は、
図9、12、15、16、および18-20に描写されるシステム100および光分配器300に類似するが、しかしながら、システム100はそれぞれ、異なる光分配器300およびLOE190構成を有する。
図21-23に描写されるシステム100および光分配器300は、それらが全て6つのLOEのための6つのチャネルに適応するため、
図18-20に描写されるものに類似する。
【0091】
図21-23に描写される光分配器300は、2つの内部結合ビームスプリッタ308によって接続される、2つのアーム306-1、306-2(ビームスプリッタ162から形成される)を有する。アーム306-1、306-2は、平行であるが、Z軸において相互からオフセットされる。内部結合ビームスプリッタ308は、光ビーム210の半分を第1のアーム306-1の中に、他の半分を第2のアーム306-2の中に指向するように構成される、部分的反射性ビームスプリッタである。第2の内部結合「ビームスプリッタ」308は、単純45度ミラーと置換されることができる。アーム306-1、306-2内のビームスプリッタ162のいくつかは、その偏光に基づいて光の1つのみの色を再指向するように構成される、偏光ビームスプリッタであることができる。
【0092】
例えば、第1の遅延フィルタ312は、内部結合ビームスプリッタ308と第1のビームスプリッタ162-1との間に配置される。第1の遅延フィルタ312は、赤色および青色光の偏光を0度~90度変化させる一方、緑色光の偏光を0度のままにするように構成される。内部結合ビームスプリッタ308および第1の遅延フィルタ312に隣接する第1のビームスプリッタ162-1は、緑色光(0度偏光を伴う)をビームスプリッタ162-1から再指向するが、赤色および青色(それぞれ、90度偏光を伴う)光が、ビームスプリッタ162-1を通して進むことを可能にするように構成されることができる。
【0093】
第2の遅延フィルタ312は、第1のビームスプリッタ162-1と第2のビームスプリッタ162-2との間に配置される。第2の遅延フィルタ312は、赤色光のみの偏光を90度~0度変化させ、青色光を90度偏光のままにするように構成される。第2のビームスプリッタ162-2は、赤色光(第2の遅延フィルタ312を通して通過後、0度偏光を伴う)をビームスプリッタ162-2から再指向するが、青色光(90度偏光を伴う)がビームスプリッタ162-2を通して進むことを可能にするように構成されることができる。第3の「ビームスプリッタ」162-3は、単純45度ミラーであることができる。代替として、第3のビームスプリッタ162-3は、青色光をビームスプリッタ162-3から再指向するように構成される、ダイクロイックビームスプリッタであることができる。半波プレート314が、第3のビームスプリッタ162-3とLOE190との間に配置され、青色光を0度偏光に復元する。第1および第2のアーム306-1、306-2の両方内のビームスプリッタ162-1、162-2、162-3は、類似様式で機能する。
【0094】
図24は、別の実施形態による、光学システム100を描写する。
図24に描写されるシステム100は、
図21-23に描写されるシステム100に類似するが、しかしながら、システム100内の光分配器300は、異なる縦横比を伴うビームスプリッタ162を有する。
図21-23に描写されるビームスプリッタ162は、等辺(例えば、3mm)を伴う立方体である。
図24に描写されるビームスプリッタ162は、3mm×3mm×5mmである。Z方向における5mmサイズは、それを通して光が指向されるビームスプリッタ162の面(すなわち、Y-Z平面およびX-Z平面)が3×5縦横比を有することを意味する。本縦横比は、走査角度における指向性増加を提供する。
【0095】
図25は、両光分配器300内のビームスプリッタ162が3×5縦横比を有するという点において
図24に描写されるものに類似する、光分配器300を描写する。しかしながら、
図24における2つの内部結合ビームスプリッタ308は、事実上同一サイズであるが、
図25における2つの内部結合ビームスプリッタ308は、異なるサイズを有する。例えば、
図25における第1の内部結合ビームスプリッタ308-1は、5mm×3mm×5mmであって、第2の内部結合ビームスプリッタ308-2は、5mm×3mm×3mmである。内部結合ビームスプリッタ308のサイズの変化は、2つのアーム306-1、306-2の走査角度を変化させる。
【0096】
図26は、別の実施形態による、光学システム100を描写する。システム100は、複数のLOE190と、第1および第2の光分配器300-1、300-2と、二重ビーム光源120とを含む。二重ビーム光源120は、単一仮想光ビーム210を、それぞれ、第1および第2の光分配器300-1、300-2の中に指向されることができる、2つの空間的に分離されたビームレット210’に分割するように構成される。二重ビーム光源120は、2つのビームスプリッタ162と、2つのシャッタ164と、種々の集束光学要素316とを含む。ビームスプリッタ162は、任意のタイプであることができ、限定ではないが、部分的反射性ビームスプリッタ、ダイクロイックビームスプリッタ(例えば、ダイクロイックミラープリズム)、または偏光ビームスプリッタ、例えば、ワイヤグリッドビームスプリッタを含む。2つのビームスプリッタ162およびシャッタ164を光分配器300から光源120の中に移動させ、1つの光分配器300を2つの光分配器300-1、300-2に分裂することは、全体的システム構成および形状因子を変化させる。
【0097】
図27は、別の実施形態による、
図26に描写されるシステム100と併用するために構成される、複数のLOE190および2つの光分配器300-1、300-2を描写する。
図27における光分配器300-1、300-2は、光分配器300-1、300-2を形成するビームスプリッタのサイズより大きく、より大きい走査角度を可能にする、個別の内部結合ビームスプリッタ308を含む。
【0098】
図28は、さらに別の実施形態による、光学システム100を図式的に描写する。本システム100は、赤色および青色光を1つのLOE190の中に組み合わせ、容認可能カラー画像を1つの深度平面にレンダリングするために必要とされるLOE190の数を3つから2つに低減させる。故に、
図28に描写されるシステム100は、12の代わりに、8つのLOE190を使用して、容認可能なフルカラー画像を4つの深度平面に生成する。LOE190および対応する光学要素(例えば、レンズ、ビームスプリッタ162、シャッタ164等)の数の本低減は、システム100の全体的サイズを低減させる。
【0099】
図29は、別の実施形態による、光学システム100を描写する。
図29に描写されるシステム100は、意図しない外部結合問題に対処する。システム100は、光源120と、3つのLOE190とを含む。光源120は、仮想光ビーム210を第1のLOE190-1のICG192に向かって指向するように構成される。ICG192は、ビーム210を第1のLOE190-1の中に指向し、TIRによって、それを通して伝搬するように構成されるが、ビーム210’の第1の部分のみが、第1のLOE190-1の中に指向される。ICG192効率は、100%未満(例えば、50%)であるため、ビーム210’’の第2の部分は、ICG192を通して第1のLOE190-1から通過する。ビーム210’’の本第2の部分は、
図29における点線210’’’によって示されるように、システム100から逃散し、それによって、光学効率およびビーム密度を低減させ得る。
【0100】
図29におけるシステム100は、ミラーコーティング318を光源120のICG192と反対側に配置することによって、本問題に対処する。特に、ミラーコーティング318は、ICG192に最も近い第2のLOE190-2の側に配置される。ミラーコーティング318およびICG192は、ビーム210’’の第2の部分がミラーコーティング318から反射し、第1のLOE190-1のICG192に再入射するように構成される。本光210’’は、第1のLOE190-1の中に内部結合され、TIRによって、それを通して伝搬し、それによって、システム100の光学効率およびビーム密度を増加させる。
【0101】
いくつかの実施形態が、遅延フィルタ312、偏光ビームスプリッタ162、および半波プレート314を使用して、異なる色の光の再指向のために、光分配器300を構成するように説明されるが、具体的実施形態は、例証にすぎず、限定することを意図するものではない。故に、そのような光分配器300は、任意の色順において、着色光を出力するように構成されることができる。
【0102】
いくつかの実施形態は、4つのチャネルを有するように説明されるが、それらのシステムは、青色および赤色光が同一チャネルを使用して2つのLOEに送達され得るため、依然として、容認可能フルカラー仮想画像を2つの深度平面にレンダリングするために使用されることができる。単一青色/赤色チャネル設計を使用して、コンポーネントの数を低減させる、光学システムは、前述の米国仮特許出願第62/156,809号に説明されており、その内容は、前述で参照することによって組み込まれている。本設計を使用して、2つのチャネル(緑色および赤色/青色)が、容認可能フルカラー仮想画像を1つの深度平面にレンダリングするために使用されることができる。
【0103】
前述のARシステムは、選択的反射性光学要素から利益を享受し得る、種々の光学システムの実施例として提供される。故に、本明細書に説明される光学システムの使用は、開示されるARシステムに限定されず、むしろ、任意の光学システムに適用可能である。
【0104】
種々の本発明の例示的実施形態が、本明細書で説明される。非限定的な意味で、これらの実施例が参照される。それらは、本発明のより広く適用可能な側面を例証するように提供される。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、均等物が置換されてもよい。加えて、特定の状況、材料、物質組成、プロセス、プロセス行為、またはステップを本発明の目的、精神、もしくは範囲に適合させるように、多くの修正が行われてもよい。さらに、当業者によって理解されるように、本明細書で説明および例証される個々の変形例のそれぞれは、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離され、またはそれらと組み合わせられ得る、離散構成要素および特徴を有する。全てのそのような修正は、本開示と関連付けられる請求項の範囲内にあることを目的としている。
【0105】
本発明は、対象デバイスを使用して行われ得る方法を含む。方法は、そのような好適なデバイスを提供するという行為を含んでもよい。そのような提供は、エンドユーザによって行われてもよい。換言すれば、「提供する」行為は、単に、エンドユーザが、対象方法において必須デバイスを提供するように、取得し、アクセスし、接近し、位置付けし、設定し、起動し、電源を入れ、または別様に作用することを要求する。本明細書で記載される方法は、論理的に可能である記載された事象の任意の順番で、ならびに事象の記載された順番で実行されてもよい。
【0106】
本発明の例示的側面が、材料選択および製造に関する詳細とともに、上記で記載されている。本発明の他の詳細に関しては、これらは、上記で参照された特許および出版物と関連して理解されるとともに、概して、当業者によって公知または理解され得る。一般的または論理的に採用されるような付加的な行為の観点から、本発明の方法ベースの側面に関して、同じことが当てはまり得る。
【0107】
加えて、本発明は、種々の特徴を随意的に組み込むいくつかの実施例を参照して説明されているが、本発明は、本発明の各変形例に関して考慮されるような説明および指示されるものに限定されるものではない。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、均等物(本明細書に記載されようと、いくらか簡単にするために含まれていなかろうと)が置換されてもよい。加えて、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の全ての介在値、およびその規定範囲内の任意の他の規定または介在値が、本発明内に包含されることを理解されたい。
【0108】
また、説明される本発明の変形例の任意の随意的な特徴が、独立して、または本明細書で説明される特徴のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものと組み合わせて、記載および請求されてもよいことが考慮される。単数形のアイテムへの参照は、複数形の同一のアイテムが存在するという可能性を含む。より具体的には、本明細書で、および本明細書に関連付けられる請求項で使用されるように、「1つの(a、an)」、「該(said、the)」という単数形は、特に規定がない限り、複数形の指示対象を含む。換言すれば、冠詞の使用は、上記の説明ならびに本開示と関連付けられる請求項において、対象アイテムの「少なくとも1つ」を可能にする。さらに、そのような請求項は、任意の随意的な要素を除外するように起草され得ることに留意されたい。したがって、この記述は、請求項の要素の記載と関連して、「単に(solely)」、「のみ(only)」、および均等物等のそのような排他的用語の使用、または「否定的」制限の使用のために、先行詞としての機能を果たすことを目的としている。
【0109】
そのような排他的用語を使用することなく、本開示と関連付けられる請求項での「備える(comprising)」という用語は、所与の数の要素がそのような請求項で列挙されるか、または特徴の追加をそのような請求項に記載される要素の性質の変換として見なすことができるかにかかわらず、任意の付加的な要素を含むことを可能にするものとする。本明細書で具体的に定義される場合を除いて、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、請求項の有効性を維持しながら、可能な限り広い一般的に理解されている意味を与えられるものである。
【0110】
本発明の範疇は、提供される実施例および/または対象の明細書に限定されるものではなく、むしろ、本開示と関連付けられる請求項の言葉の範囲のみによって限定されるものである。
【0111】
前述の明細書では、本発明は、その具体的実施形態を参照して説明された。しかしながら、種々の修正および変更が、本発明のより広義の精神および範囲から逸脱することなくそこに成されてもよいことは、明白となるであろう。例えば、前述のプロセスフローは、プロセス作用の特定の順序を参照して説明される。しかしながら、説明されるプロセス作用の多くの順序は、本発明の範囲または動作に影響を及ぼすことなく、変更されてもよい。明細書および図面は、故に、限定的意味ではなく、例証的と見なされるべきである。