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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】熱処理システム
(51)【国際特許分類】
   F27B 9/38 20060101AFI20240605BHJP
   C04B 35/64 20060101ALI20240605BHJP
   F27B 9/02 20060101ALI20240605BHJP
   F27B 9/39 20060101ALI20240605BHJP
   F27D 3/06 20060101ALI20240605BHJP
   H01M 10/54 20060101ALI20240605BHJP
【FI】
F27B9/38
C04B35/64
F27B9/02
F27B9/39
F27D3/06 A
F27D3/06 B
H01M10/54
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023192487
(22)【出願日】2023-11-10
【審査請求日】2024-03-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】幸浦 彰伸
(72)【発明者】
【氏名】田中 裕也
(72)【発明者】
【氏名】小牧 毅史
【審査官】山内 隆平
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第115597367(CN,A)
【文献】特開2003-148869(JP,A)
【文献】特表2021-504912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27B 9/38
C04B 35/64
F27B 9/02
F27B 9/39
F27D 3/06
H01M 10/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入口と搬出口を有しており、複数の匣鉢が前記搬入口から前記搬出口に向けて搬送される内部空間を有する熱処理炉と、
前記熱処理炉の外部に配置されており、前記複数の匣鉢を前記搬出口から前記搬入口まで送るリターンラインと、
前記リターンラインに配置されており、前記リターンライン上の前記匣鉢を処理する処理部と、を備えており、
前記リターンラインは、
前記匣鉢が送られる第1処理ラインと、
前記第1処理ラインと並列に配置されており、前記匣鉢が送られる第2処理ラインと、
前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの上流に配置されている入口ラインと、
前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの下流に配置されている出口ラインと、を備えており、
前記処理部は、
前記第1処理ライン上の前記匣鉢を処理する第1処理装置と、
前記第2処理ライン上の前記匣鉢を処理する第2処理装置と、を備えている、熱処理システム。
【請求項2】
前記第1処理ラインは、前記第2処理ラインに対して略平行に配置されている、請求項1に記載の熱処理システム。
【請求項3】
前記第1処理ラインは、前記入口ラインと前記出口ラインのそれぞれに対して略直交して配置されており、
前記第2処理ラインは、前記入口ラインと前記出口ラインのそれぞれに対して略直交して配置されている、請求項2に記載の熱処理システム。
【請求項4】
前記第1処理ラインの長さは、前記第2処理ラインの長さと略同一である、請求項2に記載の熱処理システム。
【請求項5】
前記第1処理装置と前記第2処理装置のそれぞれは、前記匣鉢を反転させて前記匣鉢内の被処理物を回収する回収装置と、前記匣鉢を清掃する清掃装置と、前記匣鉢内に前記被処理物を充填する充填装置と、前記匣鉢内の前記被処理物の表面を均す表面均し装置と、を含む群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、熱処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、熱処理システムが開示されている。熱処理システムは、熱処理炉と、リターンラインと、処理装置と、を備えている、熱処理炉は、複数の匣鉢が搬入口から搬出口に向けて搬送される内部空間を有する。リターンラインは、熱処理炉の外部に配置されており、複数の匣鉢を搬出口から搬入口まで送る。処理装置は、リターンラインに配置されており、リターンライン上の匣鉢を処理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7041300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の熱処理システムでは、リターンラインは、単一のラインである。このため、リターンライン上の処理装置による匣鉢の処理がボトルネックとなり、熱処理システムでの匣鉢の処理量を増やすことが困難である。
【0005】
本明細書は、熱処理システムでの匣鉢の処理量を増やすことができる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示する技術の第1の態様では、熱処理システムは、搬入口と搬出口を有しており、複数の匣鉢が前記搬入口から前記搬出口に向けて搬送される内部空間を有する熱処理炉と、前記熱処理炉の外部に配置されており、前記複数の匣鉢を前記搬出口から前記搬入口まで送るリターンラインと、前記リターンラインに配置されており、前記リターンライン上の前記匣鉢を処理する処理部と、を備えている。前記リターンラインは、前記匣鉢が送られる第1処理ラインと、前記第1処理ラインと並列に配置されており、前記匣鉢が送られる第2処理ラインと、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの上流に配置されている入口ラインと、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの下流に配置されている出口ラインと、を備えている。前記処理部は、前記第1処理ライン上の前記匣鉢を処理する第1処理装置と、前記第2処理ライン上の前記匣鉢を処理する第2処理装置と、を備えている。
【0007】
上記の構成によれば、リターンラインを移動する匣鉢は、第1処理ライン上で第1処理装置により処理され、または、第2処理ライン上で第2処理装置により処理される。このため、熱処理炉での匣鉢の処理量を増やしたときでも、匣鉢をリターンラインを介して熱処理炉の搬出口から搬入口に送ることができる。これにより、熱処理システムでの匣鉢の処理量を増やすことができる。また、匣鉢は、第1処理ライン上と第2処理ライン上で処理される。これに対して、匣鉢が第1処理ライン(第2処理ライン)から外れて処理される構成では、匣鉢を第1処理ライン(第2処理ライン)から離し、匣鉢の処理後に、第1処理ライン(第2処理ライン)に戻す必要がある。これにより、リターンラインでの匣鉢の搬送に時間を要する。上記の構成によれば、匣鉢が第1処理ライン(第2処理ライン)から外れて処理される構成と比較して、リターンラインでの匣鉢の搬送に要する時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施例の熱処理システムの概略図である。
図2】第1実施例の回収部において、匣鉢が把持部に把持される前の概略図である。
図3】第1実施例の回収部において、匣鉢が把持部に把持されたときの概略図である。
図4】第1実施例の回収部において、匣鉢が囲壁部内に配置されており、入口と出口が開かれているときの概略図である。
図5】第1実施例の回収部において、匣鉢が囲壁部内に配置されており、入口と出口が閉じられているときの概略図である。
図6】第1実施例の回収部において、匣鉢が下流昇降部の直上に配置されるときの概略図である。
図7】第1実施例の回収部において、下流昇降部が下降したときの概略図である。
図8】第1実施例の清掃部の概略図である。
図9】第1実施例の充填部の概略図である。
図10】第1実施例の表面均し部の概略断面図である。
図11】第1実施例の熱処理システムにおいて、非分岐ラインと、分岐ラインと、処理部の概略図である。
図12】第1実施例の熱処理システムにおいて、非分岐ラインと、分岐ラインと、処理部の概略図である。
図13】第2実施例の熱処理システムにおいて、熱処理システムの概略図である。
図14】第3実施例の熱処理システムにおいて、熱処理システムの概略図である。
【0009】
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
【0010】
本明細書に開示する技術の第2の態様では、上記の第1の態様において、前記第1処理ラインは、前記第2処理ラインに対して略平行に配置されている。上記の構成によれば、第1処理ラインが第2処理ラインに対して略直交するように配置されている構成と比較して、リターンラインが大型化することを抑制することができる。
【0011】
本明細書に開示する技術の第3の態様では、上記の第2の態様において、前記第1処理ラインは、前記入口ラインと前記出口ラインのそれぞれに対して略直交して配置されている。前記第2処理ラインは、前記入口ラインと前記出口ラインのそれぞれに対して略直交して配置されている。上記の構成によれば、入口ラインは、出口ラインに対して略平行となる。このため、入口ライン上を移動する匣鉢の方向を、出口ライン上を移動する匣鉢の方向を同じにすることができる。すなわち、入口ライン上の匣鉢と出口ライン上の匣鉢を同一方向(例えば、搬出口から搬入口に向かう方向)に移動させることができる。
【0012】
本明細書に開示する技術の第4の態様では、上記の第2または第3の態様において、前記第1処理ラインの長さは、前記第2処理ラインの長さと略同一である。上記の構成によれば、第1処理ラインを移動する匣鉢の距離が、第2処理ラインを移動する匣鉢の移動距離と略同一である。これにより、匣鉢が第1処理ラインを移動するときに要する時間と、匣鉢が第2処理ラインを移動するときに要する時間とを略同一とすることができる。
【0013】
本明細書に開示する技術の第5の態様では、上記の第1から第4の態様のいずれか1つにおいて、前記第1処理装置と前記第2処理装置のそれぞれは、前記匣鉢を反転させて前記匣鉢内の被処理物を回収する回収装置と、前記匣鉢を清掃する清掃装置と、前記匣鉢内に前記被処理物を充填する充填装置と、前記匣鉢内の前記被処理物の表面を均す表面均し装置と、を含む群から選択される。通常、被処理物を回収するときに要する時間と、匣鉢を清掃するときに要する時間と、匣鉢に被処理物を充填するときに要する時間と、匣鉢内の被処理物の表面を均すときに要する時間は単に匣鉢を搬送する時間よりも長く、これらの時間を短くすることにより、熱処理システムでの匣鉢の処理量を増やすことができる。上記の構成によれば、第1処理装置と第2処理装置のそれぞれが、回収装置と、清掃装置と、充填装置と、表面均し装置から選択されるため、熱処理システムでの匣鉢の処理量をより増やすことができる。
【0014】
(第1実施例)
図1に示すように、熱処理システム2は、熱処理炉10と、リターンライン12と、を備えている。
【0015】
熱処理炉10は、匣鉢4内に充填される被処理物6(図5参照)を焼成する、即ち熱処理する。被処理物6は、例えば、セラミックコンデンサの原料、および、リチウムイオン電池の正極材と負極材である。
【0016】
熱処理炉10は、略直方体形状の断熱構造体である。熱処理炉10は、内部に内部空間14を有する。また、熱処理炉10は、熱処理炉10の一端に配置される搬入口16と、熱処理炉10の他端に配置される搬出口18と、を有する。内部空間14は、搬入口16と搬出口18のそれぞれを介して、熱処理炉10の外部と連通している。複数の匣鉢4は、高さ方向(上下方向)に積み重ねられるとともに、搬送方向D1に直交する水平方向に並べられた状態(例えば、高さ方向に2段積み重ねられるとともに、搬送方向D1に直交する水平方向に6個並べられた状態)で、図示省略のローラにより内部空間14を搬送方向D1に搬送される。これにより、複数の匣鉢4は、搬入口16から搬出口18に向かって搬送される。
【0017】
リターンライン12は、熱処理炉10の外部に配置されている。リターンライン12は、複数の匣鉢4を、図示省略のローラにより搬送方向D1に搬送する。これにより、複数の匣鉢4が搬出口18から搬入口16に送られる。
【0018】
リターンライン12は、複数の(本実施例では2個の)非分岐ライン12aと、1個以上の(本実施例では1個の)分岐ライン12bと、を備えている。非分岐ライン12aは、分岐していない1つのラインである。分岐ライン12bは、非分岐ライン12aから分岐している複数のラインである。非分岐ライン12aと分岐ライン12bは、交互に並んでいる。熱処理炉10の搬入口16と搬出口18のそれぞれは、非分岐ライン12aに接続されている。非分岐ライン12aと分岐ライン12bについては、後で詳しく説明する。
【0019】
熱処理システム2は、段バラシ装置22と、冷却装置24と、解砕装置26と、第1昇降リフタ28と、回収部30と、第2昇降リフタ32と、清掃部34と、充填部36と、表面均し部38と、積み重ね装置40と、を備えている。段バラシ装置22と、冷却装置24と、解砕装置26と、第1昇降リフタ28と、回収部30と、第2昇降リフタ32と、清掃部34と、充填部36と、表面均し部38と、積み重ね装置40は、リターンライン12に配置されている。段バラシ装置22と、冷却装置24と、解砕装置26と、第1昇降リフタ28と、回収部30と、第2昇降リフタ32と、清掃部34と、充填部36と、表面均し部38と、積み重ね装置40は、リターンライン12の上流から下流に向かって順番に並んでいる。段バラシ装置22と、冷却装置24と、解砕装置26と、第1昇降リフタ28は、2個の非分岐ライン12aのうちの最も上流側に位置する非分岐ライン12aに配置されている。第2昇降リフタ32と、清掃部34と、充填部36と、表面均し部38と、積み重ね装置40は、2個の非分岐ライン12aのうちの最も下流側に位置する非分岐ライン12aに配置されている。回収部30は、分岐ライン12bに配置されている。以下では、回収部30を処理部42と呼ぶことがある。
【0020】
段バラシ装置22は、複数の匣鉢4が搬出口18から搬出された後、上下方向に積み重ねられた複数の匣鉢4を、複数の匣鉢4が積み重なれていない状態にばらす。これにより、匣鉢4は、搬送方向D1に一列に並んで配置される。上下方向は、搬送方向D1に対して略直交している。また、図1から明らかなように、熱処理炉10内を搬送方向D1と直交する水平方向に並んで搬送された匣鉢4は、段バラシ装置22に搬送される際に、搬送方向D1と直交する水平方向に並んでいない状態(すなわち、搬送方向D1と直交する水平方向に一列とされた状態)で搬送される。
【0021】
冷却装置24は、匣鉢4が内部を通過可能に構成されている。冷却装置24は、冷却パイプ(図示省略)内を流れる空気または水により、匣鉢4と匣鉢4内に充填される被処理物6(図10参照)を冷却する。図1に示すように、冷却装置24内では、複数の匣鉢4は、搬送方向D1と直交する水平方向に並んだ状態(例えば、水平方向に6列に並んだ状態)で搬送される。水平方向に並んだ状態で匣鉢4を搬送することにより、冷却装置24内の匣鉢4の搬送速度を小さくすることができ、匣鉢4内の被処理物6を十分に冷却することができる。
【0022】
解砕装置26は、例えば、ピンを匣鉢4内に充填される被処理物6(図10参照)に刺すことにより、被処理物6を砕く。なお、図1に示すように、冷却装置24から解砕装置26に搬送される匣鉢4は、搬送方向D1と直交する水平方向に一列とされた状態で搬送され、解砕装置26により1個ずつ匣鉢4が処理される。
【0023】
第1昇降リフタ28は、匣鉢4を上昇させる。解砕装置26により1個ずつ匣鉢4が処理されてから第1昇降リフタ28に搬送されるため、第1昇降リフタ28は匣鉢4を1個ずつ上昇させる。
【0024】
図2に示すように、回収部30は、匣鉢4内の被処理物6を回収容器43に回収する。回収部30は、複数の(本実施例では2個の)回収装置44を備えている。複数の回収装置44の数は、分岐ライン12b(図1参照)が備える複数のラインの数と同一である。複数の回収装置44のそれぞれは、匣鉢4を1個ずつ処理(即ち、被処理物6を回収)する。
【0025】
回収装置44は、レール部45と、ベース部46と、把持部47と、囲壁部48と、入口カバー部49と、出口カバー部50と、上流昇降部51と、下流昇降部52と、を備えている。レール部45は、搬送方向D1に延びている。
【0026】
ベース部46は、レール部45に移動可能に取り付けられている。ベース部46は、レール部45に案内されて、レール部45上を搬送方向D1に移動する。
【0027】
把持部47は、ベース部46に取り付けられている。把持部47は、匣鉢4を挟持することにより把持する。把持部47は、回動軸AX1周りを回動可能である。回動軸AX1は、搬送方向D1に対して略直交する方向(図2では紙面垂直方向)に延びている。把持部47は、匣鉢4を把持している状態で回動することにより、匣鉢4を上下に反転させる。
【0028】
囲壁部48は、回収容器43の上側に配置されている。なお、回収容器43と囲壁部48は、2個の非分岐ライン12aの間に配置されている。囲壁部48は、下側が開口した略箱形状を有する。囲壁部48の下端は、回収容器43の上端開口と対向している。囲壁部48は、入口48aと、出口48bと、を有する。入口48aと出口48bは、搬送方向D1に並んでいる。搬送方向D1に関して、入口48aは、出口48bと対向している。匣鉢4と把持部47は、入口48aと出口48bを通過可能である。
【0029】
入口カバー部49は、囲壁部48に回動可能に取り付けられている。入口カバー部49は、回動することにより、入口48aを開閉する。
【0030】
出口カバー部50は、囲壁部48に回動可能に取り付けられている。出口カバー部50は、回動することにより、出口48bを開閉する。
【0031】
上流昇降部51は、2個の非分岐ライン12aのうちの上流側の非分岐ライン12aに配置されている。上流昇降部51は、昇降可能である。匣鉢4は、上流昇降部51上に載置可能である。
【0032】
下流昇降部52は、2個の非分岐ライン12aのうちの下流側の非分岐ライン12aに配置されている。下流昇降部52は、昇降可能である。匣鉢4は、下流昇降部52上に載置可能である。
【0033】
匣鉢4内の被処理物6を回収するとき、まず、図3に示すように、匣鉢4が2個の非分岐ライン12aのうちの上流側の非分岐ライン12a上に載置されている状態で、上流昇降部51は、上端が非分岐ライン12aよりも上側に位置するように上昇する。匣鉢4は、上流昇降部51に載置されることにより、持ち上げられる。次に、把持部47は、持ち上げられた匣鉢4を把持する。
【0034】
次に、図4に示すように、ベース部46は、把持部47とともに搬送方向D1に移動し、囲壁部48の直上で停止する。これにより、匣鉢4が搬送方向D1に移動する。入口カバー部49が入口48aを開いているため、匣鉢4は、入口48aを通過して、囲壁部48内に入る。また、ベース部46の移動と同時に、上流昇降部51は、上端が非分岐ライン12aよりも下側に位置するように下降する。
【0035】
次に、図5に示すように、入口カバー部49は、回動することにより、入口48aを閉じる。また、出口カバー部50は、回動することにより、出口48bを閉じる。入口カバー部49の回動と出口カバー部50の回動は、同時に行われる。次に、把持部47は、回動軸AX1周りを180度回動する。これにより、匣鉢4が上下反転して、匣鉢4の開口4aが下側を向く。この結果、匣鉢4内の被処理物6が匣鉢4から排出されて、回収容器43に回収される。また、入口48aと出口48bが閉じられているため、被処理物6が入口48aと出口48bから囲壁部48の外部に飛散することが抑制される。
【0036】
次に、図6に示すように、把持部47は、回動軸AX1周りを180度回動する。これにより、匣鉢4が上下反転して、匣鉢4の開口4aが上側を向く。次に、入口カバー部49は、回動することにより、入口48aを開く。また、出口カバー部50は、回動することにより、出口48bを開く。入口カバー部49の回動と出口カバー部50の回動は、同時に行われる。次に、ベース部46は、把持部47とともに搬送方向D1に移動し、2個の非分岐ライン12aのうちの下流側の非分岐ライン12aの直上で停止する。これにより、匣鉢4は、出口48bを通過して、囲壁部48の外部に出て、非分岐ライン12aの直上まで移動する。このとき、下流昇降部52の上端は、非分岐ライン12aよりも上側に位置している。また、ベース部46の移動と同時に、上流昇降部51は、上端が非分岐ライン12aよりも上側に位置するように上昇する。
【0037】
次に、図7に示すように、把持部47は、匣鉢4の把持を解除する。これにより、匣鉢4が下流昇降部52上に載置される。次に、下流昇降部52は、上端が非分岐ライン12aよりも下側に位置するように下降する。これにより、匣鉢4が非分岐ライン12a上に載置される。最後に、ベース部46は、把持部47とともに搬送方向D1と反対の方向に移動し、2個の非分岐ライン12aのうちの上流側の非分岐ライン12aの直上で停止する。その後、回収装置44は、上記した動作を繰り返し実行する。これにより、第1昇降リフタ28から送られる匣鉢4が順に処理される。
【0038】
図1に示すように、第2昇降リフタ32は、匣鉢4を下降させる。第2昇降リフタ32には、複数の回収装置44で処理された匣鉢4が1個ずつ順に送られる。
【0039】
図8に示すように、清掃部34は、匣鉢4を清掃する。清掃部34は、清掃装置54を備えている。図1に示すように、第2昇降リフタ32は匣鉢4を1個ずつ下降させるため、清掃装置54は、匣鉢4を1個ずつ清掃処理する。
【0040】
図8に示すように、清掃装置54は、反転部56と、吐出部58と、を備えている。反転部56は、匣鉢4の前面と後面を挟持することにより匣鉢4を把持する。反転部56は、回動軸AX2周りを回動することにより、匣鉢4を上下に反転させる。
【0041】
吐出部58は、反転部56により反転された匣鉢4と上下方向に対向する位置に配置されている。吐出部58は、匣鉢4の開口4aに向けて上側に気体を吐出する。これにより、匣鉢4の内部に残存する被処理物6(図10参照)が匣鉢4から除去される。
【0042】
図9に示すように、充填部36は、匣鉢4に被処理物6(即ち、熱処理前の被処理物6)を充填する。充填部36は、充填装置62を備えている。清掃装置54で1個ずつ匣鉢4が処理されるため、充填装置62も1個ずつ匣鉢4内に被処理物6を充填する。
【0043】
充填装置62は、収容部64と、供給部66と、を備えている。収容部64は、匣鉢4に充填される熱処理前の被処理物6を収容する。
【0044】
供給部66は、収容部64の排出口64aに接続されている。供給部66は、排出口64aの開閉を制御し、収容部64内の被処理物を匣鉢4の開口4aから匣鉢4の内部に所定量だけ供給する。これにより、被処理物6が匣鉢4内に充填される。
【0045】
図10に示すように、表面均し部38は、匣鉢4内に充填される被処理物6の表面を均す。表面均し部38は、表面均し装置70を備えている。充填装置62で1個ずつ匣鉢4が処理されるため、表面均し装置70も1個ずつ匣鉢4内の被処理物を処理する。
【0046】
表面均し装置70は、軸部72と、羽根部74と、を備えている。軸部72は、回転軸AX3周りを回転する。
【0047】
羽根部74は、軸部72の先端に接続されている。羽根部74は、軸部72とともに回転軸AX3周りを回転する。これにより、匣鉢4内に充填される被処理物6の表面が羽根部74により均される。
【0048】
図1に示すように、積み重ね装置40は、複数の匣鉢4を上下方向に積み重ねる。その後、積み重ねられた複数の匣鉢4は、搬入口16に搬送される。図1に示すように、表面均し装置70で処理された匣鉢4は、搬送方向D1と直交する水平方向に一列とされた状態で積み重ね装置40に搬送され、積み重ね装置40により高さ方向(上下方向)に積み上げられる。
【0049】
非分岐ライン12aと分岐ライン12bを説明する。図11に示すように、非分岐ライン12aは、入口ライン80と、出口ライン82と、を備えている。入口ライン80は、分岐ライン12bよりもリターンライン12の上流に配置されている。幅方向における入口ライン80の幅は、例えば、匣鉢4の幅よりも大きく、匣鉢4の幅の2倍以下である。このため、複数の匣鉢4を幅方向に並べて入口ライン80上を移動させることができない。なお、幅方向は、搬送方向D1と上下方向に直交する方向である。
【0050】
出口ライン82は、分岐ライン12bよりもリターンライン12の下流に配置されている。出口ライン82は、入口ライン80よりもリターンライン12の下流に配置されている。出口ライン82は、入口ライン80に対して略平行に配置されている。出口ライン82を移動する匣鉢4の搬送方向D1は、入口ライン80を移動する匣鉢4の搬送方向D1に対して略平行である。出口ライン82は、入口ライン80に対してオフセットしている。幅方向における出口ライン82の幅は、幅方向における入口ライン80の幅と略同一である。
【0051】
分岐ライン12bは、第1処理ライン86と、第2処理ライン88と、を備えている。第1処理ライン86と第2処理ライン88は、並列に配置されている。
【0052】
第1処理ライン86は、入口ライン80の第1上流接続箇所86aに接続されている。入口ライン80は、第1処理ライン86よりも上流に配置されている。第1処理ライン86は、出口ライン82の第1下流接続箇所86bに接続されている。出口ライン82は、第1処理ライン86よりも下流に配置されている。第1処理ライン86には、回収容器43が配置されている。第1処理ライン86は、入口ライン80と出口ライン82のそれぞれに対して略直交して配置されている。第1処理ライン86を移動する匣鉢4の搬送方向D1は、入口ライン80を移動する匣鉢4の搬送方向D1と出口ライン82を移動する匣鉢4の搬送方向D1に対して略直交している。幅方向における第1処理ライン86の幅は、例えば、匣鉢4の幅よりも大きく、匣鉢4の幅の2倍以下である。このため、複数の匣鉢4を幅方向に並べて第1処理ライン86上を移動させることができない。幅方向における第1処理ライン86の幅は、例えば、幅方向における入口ライン80の幅と略同一である。
【0053】
第2処理ライン88は、入口ライン80の第2上流接続箇所88aに接続されている。第2上流接続箇所88aは、第1上流接続箇所86aよりも入口ライン80の下流に配置されている。第2処理ライン88は、出口ライン82の第2下流接続箇所88bに接続されている。第2下流接続箇所88bは、第1下流接続箇所86bよりも出口ライン82の下流に配置されている。第2処理ライン88には、回収容器43が配置されている。第2処理ライン88は、入口ライン80と出口ライン82のそれぞれに対して略直交している。第2処理ライン88は、第1処理ライン86に対して略平行に配置されている。これにより、第2処理ライン88が第1処理ライン86に対して略直交している構成と比較して、リターンライン12が大型化することが抑制される。第2処理ライン88を移動する匣鉢4の搬送方向D1は、第1処理ライン86を移動する匣鉢4の搬送方向D1と同一である。第2処理ライン88は、第1処理ライン86に対してオフセットしている。幅方向における第2処理ライン88の幅は、幅方向における第1処理ライン86の幅と略同一である。搬送方向D1における第2処理ライン88の長さは、搬送方向D1における第1処理ライン86の長さと同一である。このため、第2処理ライン88を移動する匣鉢4の距離は、第1処理ライン86を移動する匣鉢4の距離と略同一である。これにより、匣鉢4が第2処理ライン88を移動するのに要する時間は、匣鉢4が第1処理ライン86を移動するのに要する時間と略同一である。なお、第2処理ライン88を移動する匣鉢4の平均移動速度は、第1処理ライン86を移動する匣鉢4の平均移動速度と略同一である。
【0054】
処理部42は、分岐ライン12bに配置されている。なお、本実施例では、処理部42は、回収部30に対応する。処理部42は、複数の(本実施例では2個の)処理装置92を備えている。なお、本実施例では、処理装置92は、回収装置44に対応する。以下では、2個の処理装置92の一方を、第1処理装置92aと呼び、2個の処理装置92の他方を、第2処理装置92bと呼ぶ。
【0055】
第1処理装置92aは、第1処理ライン86に配置されている。第1処理装置92aは、第1処理ライン86上の匣鉢4を処理する。これにより、被処理物6が匣鉢4から回収される。
【0056】
第2処理装置92bは、第2処理ライン88に配置されている。第2処理装置92bは、第2処理ライン88上の匣鉢4を処理する。
【0057】
複数の匣鉢4を入口ライン80から出口ライン82に移動させる流れを説明する。まず、複数の(本実施例では2個の)匣鉢4は、入口ライン80を搬送方向D1に移動する。以下では、2個の匣鉢4Aのうちの一方の匣鉢4を、匣鉢4Aと呼び、2個の匣鉢4Aのうちの他方の匣鉢4を、匣鉢4Bと呼ぶ。匣鉢4Aは、第1上流接続箇所86aを通過し、第2上流接続箇所88aまで移動する。匣鉢4Bは、第1上流接続箇所86aまで移動する。
【0058】
次に、匣鉢4Bは、第1処理装置92aである回収装置44の把持部47(図2参照)の移動により、第1処理ライン86を回収容器43の直上まで搬送方向D1に移動する。次に、匣鉢4Bが上下反転することにより、匣鉢4B内の被処理物6が回収容器43に回収される。次に、図12に示すように、匣鉢4Bは、第1処理装置92aである回収装置44の把持部47の移動により、第1処理ライン86を第1下流接続箇所86bまで搬送方向D1に移動する。また、匣鉢4Bが第1下流接続箇所86bに移動するまでに、入口ライン80上の匣鉢4が第1上流接続箇所86aに移動する。
【0059】
また、図11に示すように、匣鉢4Aは、第2処理装置92bである回収装置44の把持部47(図2参照)の移動により、第2処理ライン88を回収容器43の直上まで搬送方向D1に移動する。次に、匣鉢4Aが上下反転することにより、匣鉢4A内の被処理物6が回収容器43に回収される。次に、匣鉢4Aは、第2処理装置92bである回収装置44の把持部47の移動により、第2処理ライン88を第2下流接続箇所88bまで搬送方向D1に移動する。また、匣鉢4Aが第2下流接続箇所88bに移動するまでに、入口ライン80上の匣鉢4が第2上流接続箇所88aに移動する。
【0060】
本実施例では、匣鉢4Bが第1処理ライン86を移動すると同時に、匣鉢4Aも第2処理ライン88を移動する。また、匣鉢4Bが上下反転すると同時に、匣鉢4Aも上下反転する。即ち、2個の匣鉢4は、各処理装置92により同時に処理される。
【0061】
最後に、第1処理ライン86から移動した匣鉢4Bと、第2処理ライン88から移動した匣鉢4Aは、出口ライン82を搬送方向D1に移動する。
【0062】
(効果)
上記の実施例では、処理装置92が第1処理ライン86と第2処理ライン88のそれぞれに配置されている。このため、処理装置92による処理に時間を要しても、第1処理ライン86と第2処理ライン88に配置した複数の処理装置92により処理される。このため、処理装置92がボトルネックとなることを回避でき、多くの匣鉢4を処理することができる。その結果、熱処理炉10で処理する匣鉢4の処理量を増やしたときでも、匣鉢4をリターンライン12を介して熱処理炉10の搬出口18から搬入口16に送ることができる。これにより、熱処理システム2での匣鉢4の処理量を増やすことができる。
【0063】
(第2実施例)
図13を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明する。図13に示すように、リターンライン12は、並列ライン112をさらに備えている。並列ライン112は、2個の非分岐ライン12aのうちの下流側の非分岐ライン12aに接続されている。並列ライン112は、下流側の非分岐ライン12aと並列に接続されている。第2昇降リフタ32により下降された匣鉢4は、非分岐ライン12aと並列ライン112に交互に送られる。
【0064】
清掃部34は、複数の(本実施例では2個の)清掃装置54を備えている。一方の清掃装置54は、非分岐ライン12aに配置されており、他方の清掃装置54は、並列ライン112に配置されている。
【0065】
充填部36は、複数の(本実施例では2個の)充填装置62を備えている。一方の充填装置62は、非分岐ライン12aに配置されており、他方の充填装置62は、並列ライン112に配置されている。
【0066】
表面均し部38は、複数の(本実施例では2個の)表面均し装置70を備えている。一方の表面均し装置70は、非分岐ライン12aに配置されており、他方の表面均し装置70は、並列ライン112に配置されている。
【0067】
本実施例では、清掃装置54と、充填装置62と、表面均し装置70は、非分岐ライン12a上で順番に並んでいる。また、清掃装置54と、充填装置62と、表面均し装置70は、並列ライン112上で順番に並んでいる。
【0068】
(第3実施例)
図14を参照して、第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点のみを説明する。図14に示すように、リターンライン12は、5個の非分岐ライン12aと、4個の分岐ライン12bと、を備えている。非分岐ライン12aと分岐ライン12bは、交互に並んでいる。
【0069】
回収部30は、4個の分岐ライン12bのうちの最も上流側の分岐ライン12bに配置されている。清掃部34は、回収部30が配置される分岐ライン12bよりも下流側の分岐ライン12bに配置されている。充填部36は、清掃部34が配置される分岐ライン12bよりも下流側の分岐ライン12bに配置されている。表面均し部38は、充填部36が配置される分岐ライン12bよりも下流側の分岐ライン12bに配置されている。回収部30と、清掃部34と、充填部36と、表面均し部38は、処理部42に対応する。
【0070】
清掃部34は、複数の(本実施例では2個の)清掃装置54を備えている。清掃装置54は、処理装置92に対応する。複数の清掃装置54の数は、分岐ライン12bが備える複数のラインの数と同一である。複数の清掃装置54のそれぞれは、匣鉢4を1個ずつ処理する。一方の清掃装置54(即ち、第1処理装置92a)は、第1処理ライン86に配置されており、他方の清掃装置54(即ち、第2処理装置92b)は、第2処理ライン88に配置されている。
【0071】
充填部36は、複数の(本実施例では2個の)充填装置62を備えている。充填装置62は、処理装置92に対応する。複数の充填装置62の数は、分岐ライン12bが備える複数のラインの数と同一である。複数の充填装置62のそれぞれは、匣鉢4を1個ずつ処理する。一方の充填装置62(即ち、第1処理装置92a)は、第1処理ライン86に配置されており、他方の充填装置62(即ち、第2処理装置92b)は、第2処理ライン88に配置されている。
【0072】
表面均し部38は、複数の(本実施例では2個の)表面均し装置70を備えている。表面均し装置70は、処理装置92に対応する。複数の表面均し装置70の数は、分岐ライン12bが備える複数のラインの数と同一である。複数の表面均し装置70のそれぞれは、匣鉢4を1個ずつ処理する。一方の表面均し装置70(即ち、第1処理装置92a)は、第1処理ライン86に配置されており、他方の表面均し装置70(即ち、第2処理装置92b)は、第2処理ライン88に配置されている。
【0073】
(変形例)
一実施形態に係る分岐ライン12bは、3個以上の処理ラインを備えていてもよい。
【0074】
以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0075】
2 :熱処理システム
4 :匣鉢
4A :匣鉢
4B :匣鉢
4a :開口
6 :被処理物
10 :熱処理炉
12 :リターンライン
12a :非分岐ライン
12b :分岐ライン
14 :内部空間
16 :搬入口
18 :搬出口
22 :段バラシ装置
24 :冷却装置
26 :解砕装置
28 :第1昇降リフタ
30 :回収部
32 :第2昇降リフタ
34 :清掃部
36 :充填部
38 :表面均し部
40 :積み重ね装置
42 :処理部
43 :回収容器
44 :回収装置
45 :レール部
46 :ベース部
47 :把持部
48 :囲壁部
48a :入口
48b :出口
49 :入口カバー部
50 :出口カバー部
51 :上流昇降部
52 :下流昇降部
54 :清掃装置
56 :反転部
58 :吐出部
62 :充填装置
64 :収容部
64a :排出口
66 :供給部
70 :表面均し装置
72 :軸部
74 :羽根部
80 :入口ライン
82 :出口ライン
86 :第1処理ライン
86a :第1上流接続箇所
86b :第1下流接続箇所
88 :第2処理ライン
88a :第2上流接続箇所
88b :第2下流接続箇所
92 :処理装置
92a :第1処理装置
92b :第2処理装置
112 :並列ライン
AX1 :回動軸
AX2 :回動軸
AX3 :回転軸
D1 :搬送方向
【要約】
【課題】熱処理システムでの匣鉢の処理量を増やすことができる技術を開示する。
【解決手段】熱処理システムは、熱処理炉と、リターンラインと、処理部と、を備えている。前記リターンラインは、第1処理ラインと、前記第1処理ラインと並列に配置されており、第2処理ラインと、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの上流に配置されている入口ラインと、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインに接続されており、前記第1処理ラインと前記第2処理ラインよりも前記リターンラインの下流に配置されている出口ラインと、を備えている。前記処理部は、前記第1処理ライン上の前記匣鉢を処理する第1処理装置と、前記第2処理ライン上の前記匣鉢を処理する第2処理装置と、を備えている。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14