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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-04
(45)【発行日】2024-06-12
(54)【発明の名称】歯ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A46B 5/00 20060101AFI20240605BHJP
【FI】
A46B5/00 D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023534241
(86)(22)【出願日】2022-04-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 CN2022089200
(87)【国際公開番号】W WO2022247559
(87)【国際公開日】2022-12-01
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】202110578515.X
(32)【優先日】2021-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523052971
【氏名又は名称】上海携福電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI SHIFT ELECTRICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 489 Jinbai Road, Jinshan Industrial Zone, Shanghai 201506, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】徐 振武
(72)【発明者】
【氏名】戴 曉国
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-017212(JP,A)
【文献】特開2013-226202(JP,A)
【文献】特開平07-111914(JP,A)
【文献】特表2017-518142(JP,A)
【文献】米国特許第04731896(US,A)
【文献】米国特許第05901397(US,A)
【文献】国際公開第2020/138270(WO,A1)
【文献】英国特許出願公開第02413268(GB,A)
【文献】中国特許出願公開第103494434(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113180365(CN,A)
【文献】中国実用新案第215603806(CN,U)
【文献】中国実用新案第203828321(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A46B 5/00- 5/06
A46B15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上から下に順に設置されたヘッド部リンクと、接続機構と、歯ブラシ柄部とを備える歯ブラシであって、前記ヘッド部リンクには、歯を刷掃するための刷掃構造体が接続され、前記接続機構は、第1接続具と、第2接続具と、前記第2接続具に接続された弾性構造体とを備え、前記第1接続具および前記第2接続具のうちの一方は、前記歯ブラシ柄部に接続され、他方は、前記ヘッド部リンクに接続され、前記第1接続具および前記第2接続具は、回転可能に接続され、かつ、回転軸は、上下方向に垂直な揺動基準線であり、前記第2接続具は、前記揺動基準線の方向に窪んだばね位置規制溝が設けられた取付部を有し、前記弾性構造体は、少なくとも1つのリセットトーションばねを備え、前記リセットトーションばねは、筒状をなして筒口が前記揺動基準線に平行な延伸方向に向けられ、かつ前記ばね位置規制溝に挿入されて前記第2接続具に取り付けられたコイルばねと、前記コイルばねの前後両端にそれぞれ接続された第1トーションバーおよび第2トーションバーとを備え、前記第1トーションバーの自由端は、前記第1接続具と接触し、前記第2トーションバーは、前記取付部に設けられ且つ前記揺動基準線の方向に窪んだトーションバー位置規制溝に挿入されることを特徴とする歯ブラシ。
【請求項2】
記リセットトーションばねは、2つ設けられ、2つの前記リセットトーションばねの自由端が互いに接続され、
2つの前記リセットトーションばねは、それぞれ前記取付部において対向して設けられる両側と弾性的に当接することを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
【請求項3】
前記取付部において対向して設けられる両側には、それぞれ前記ばね位置規制溝が開設され、2つの前記ばね位置規制溝は、それぞれ1つの前記コイルばねの一部が挿入され、対応する前記コイルばねの上下方向における移動を規制することを特徴とする請求項2に記載の歯ブラシ。
【請求項4】
前記取付部には、2つの前記第2トーションバーが挿入する前記トーションバー位置規制溝が開設され、前記トーションバー位置規制溝が、2つの前記第2トーションバーの上下方向における移動を規制することを特徴とする請求項3に記載の歯ブラシ。
【請求項5】
前記トーションバー位置規制溝の溝口が、拡口構造であることを特徴とする請求項4に記載の歯ブラシ。
【請求項6】
前記第2接続具において対向して設けられる両側には、それぞれ位置規制台が突設され、2つの前記位置規制台は、1つの前記コイルばねの一端に当接することを特徴とする請求項3に記載の歯ブラシ。
【請求項7】
各位置規制台には、位置規制柱が設けられ、各前記位置規制柱が対応する前記コイルばねの筒洞に挿入され、
前記第1接続具は、2つの前記コイルばねが対応する前記位置規制柱から離脱するのを防止する抜け止め部を有することを特徴とする請求項5に記載の歯ブラシ。
【請求項8】
2つの前記リセットトーションばねは、揺動基準線の両側に対称的に設置されていることを特徴とする請求項2に記載の歯ブラシ。
【請求項9】
前記第1接続具は、前記第2接続具が前記第1接続具に対して反時計回りに第1所定位置規制角度まで回転したときに前記第2接続具と当接する第1位置規制部と、前記第2接続具が前記第1接続具に対して時計回りに第2所定位置規制角度まで回転したときに前記第2接続具と当接する第2位置規制部とを有することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
【請求項10】
前記刷掃構造体は、前記ヘッド部リンクの一方側に接続され、延伸方向が前記揺動基準線に平行する複数の歯ブラシ毛を備えることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔ケアの分野に属し、特に歯ブラシに関わるものである。
【背景技術】
【0002】
歯ブラシを使用する際に、歯ブラシが歯を清潔にする力は、人の手による圧迫および推進力から生じる。歯磨きの時に、使用者は、より良い洗浄効果を望むことにより、歯ブラシ柄部による歯への押圧力を無意識に増加させ、洗浄に必要な押圧力を超える力を歯に与えて、歯に損傷を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、歯磨き力が強すぎて歯を傷めることを改善する歯ブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下のように実現される。
【0005】
上から下に順に設置されたヘッド部リンクと、接続機構と、歯ブラシ柄部とを備える歯ブラシであって、前記ヘッド部リンクには、歯を刷掃するための刷掃構造体が接続され、前記接続機構は、第1接続具と、第2接続具と、前記第2接続具に接続された弾性構造体とを備え、前記第1接続具および前記第2接続具のうちの一方は、前記歯ブラシ柄部に接続され、他方は、前記ヘッド部リンクに接続され、前記第1接続具および前記第2接続具は、回転可能に接続され、かつ、回転軸は、上下方向に垂直な揺動基準線であり、前記弾性構造体は、少なくとも1つのリセットトーションばねを備え、前記リセットトーションばねは、筒状をなして筒口が前記揺動基準線に平行な延伸方向に向けられ、かつ前記揺動基準線に垂直な方向に前記第2接続具と止め嵌合するコイルばねと、前記コイルばねの前後両端にそれぞれ接続された第1トーションバーおよび第2トーションバーとを備え、前記第1トーションバーの自由端は、前記第1接続具と止め嵌合し、前記第2トーションバーの自由端は、前記第2接続具と止め嵌合する歯ブラシ。
【0006】
任意選択として、前記第2接続具には、取付部が設けられ、
前記リセットトーションばねは、2つ設けられ、2つの前記リセットトーションばねの自由端が互いに接続され、
前記2つのリセットトーションばねは、それぞれ前記取付部において対向して設けられる両側と弾性的に当接する。
【0007】
任意選択として、前記取付部において対向して設けられる両側には、それぞれ揺動基準線の方向に延びるばね位置規制溝が開設され、2つの前記ばね位置規制溝は、それぞれ1つの前記コイルばねの一部が挿入され、対応する前記コイルばねの上下方向における移動を規制する。
【0008】
任意選択として、前記取付部には、2つの前記第2トーションバーが挿入するトーションバー位置規制溝が開設され、前記トーションバー位置規制溝が、2つの前記第2トーションバーの上下方向における移動を規制する。
【0009】
任意選択として、前記トーションバー位置規制溝の溝口が、拡口構造である。
【0010】
任意選択として、前記第2接続具において対向して設けられる両側には、それぞれ位置規制台が突設され、2つの前記位置規制台は、1つの前記コイルばねの一端に当接する。
【0011】
任意選択として、各位置規制台には、位置規制柱が設けられ、各位置規制柱が対応する前記コイルばねの筒洞に挿入されている。
【0012】
前記第1接続具は、2つの前記コイルばねが対応する前記位置規制柱から離脱するのを防止する抜け止め部を有する。
【0013】
任意選択として、2つの前記リセットトーションばねは、上下方向に対称的に設置されている。
【0014】
任意選択として、前記第1接続具は、前記第2接続具が前記第1接続具に対して反時計回りに第1所定位置規制角度まで回転したときに前記第2接続具と当接する第1位置規制部と、前記第2接続具が前記第1接続具に対して時計回りに第2所定位置規制角度まで回転したときに前記第2接続具と当接する第2位置規制部とを有する。
【0015】
任意選択として、前記刷掃構造体は、前記ヘッド部リンクの一方側に接続され、延伸方向が前記揺動基準線に平行する複数の歯ブラシ毛を備える。
【発明の効果】
【0016】
歯磨きの時に、刷掃構造体を歯に押し付ける必要があるが、本発明の構造および力学原理を組み合わせて分かるように、使用者が歯ブラシ柄部に加える付勢力がヘッド部リンクに伝達するには、接続機構を経由する必要があり、その中では、各リセットトーションばねが、前後に平行する方向に垂直でない付勢力の伝達を規制しており、具体的には、接続機構を介してヘッド部リンクに伝達される必要があり、かつ、前後に平行する方向に垂直でない付勢力が、各リセットトーションばねが弾性変形するために必要な外力よりもちょうど大きい場合、各リセットトーションばねは、弾性変形し、第1接続具および第2接続具が相対的に回転し、このときに、刷掃構造体の歯に対する押圧力が大きすぎず、歯に損傷を与えることもない。
【0017】
かつ、第1接続具および第2接続具が相対的に回転すると、ヘッド部リンクおよび歯ブラシ柄部も相対的に回転し、歯ブラシ柄部の姿勢が著しく変化し、使用者は、歯ブラシ柄部の姿勢変化を迅速的に感じることができ、その際、使用者は、力の程度を意識的に制御して、刷掃構造体による歯への押圧力を減少させたり、それ以上増加させないようにしたりすることで、歯に対する損傷を回避することができる。
【0018】
以上のことから、本発明に係る歯ブラシによれば、歯の保護効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、実施例において必要とされる図面について簡単に説明するが、明らかに、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労働を行わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0020】
図1図1は、本発明の実施例に係る歯ブラシの斜視図である。
図2図2は、本発明の実施例に係る歯ブラシのある視点での斜視図である。
図3図3は、図2中のAの拡大構造模式図である。
図4図4は、図3中のBの拡大構造模式図である。
図5図5は、本発明の実施例に係る歯ブラシの別の視点での分解図である。
図6図6は、図5中のCの拡大構造模式図である。
図7図7は、図6中のDの拡大構造模式図である。
図8図8は、本発明の実施例に係る弾性構造体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の目的、技術案および利点をより明確にするために、図面および実施例に基づいて、本発明についてさらに詳細的に説明する。ここに記載された具体的な実施例は、本発明を説明するためのものにすぎず、本発明を限定するものではないことが理解されるべきである。
【0022】
なお、本発明の実施例において、図1図2および図5で構築されたXYZ直交座標系に従って、X軸の正方向に位置する側を前方、X軸の負方向に位置する側を後方、Y軸の正方向に位置する側を左方、Y軸の負方向に位置する側を右方、Z軸の正方向に位置する側を上方、Z軸の負方向に位置する側を下方と定義する。
【0023】
本発明の実施例は、歯ブラシを提供する。
【0024】
図1図8を参照すると、当該歯ブラシは、上から下に順に設置されたヘッド部リンク100と、接続機構200と、歯ブラシ柄部300とを備える。
【0025】
ヘッド部リンク100には、歯を刷掃するための刷掃構造体110が接続されており、具体的な使用過程において、刷掃構造体110を口腔内に探り当てる必要があるため、ヘッド部リンク100は、通常、長尺状であり、かつ、長手方向が上下方向である。
【0026】
歯ブラシ柄部300は、人の手で把持するためのものであるので、人の手で把持しやすくするために、歯ブラシ柄部300も長尺状であり、かつ上下に延びており、歯ブラシ柄部300の外面には、滑り止めゴム、および人の手の構造に適合する凹溝構造等が設けられてもよい。
【0027】
接続機構200は、ヘッド部リンク100および歯ブラシ柄部300を接続するためのものであり、接続機構200は、第1接続具210と、第2接続具220と、第2接続具220に接続された弾性構造体230とを備え、第1接続具210および第2接続具220のうちの一方は、歯ブラシ柄部300に接続され、他方は、ヘッド部リンク100に接続され、本発明の実施例において、第1接続具210は、歯ブラシ柄部300に接続され、第2接続具220は、ヘッド部リンク100に接続され、他の実施例において、第1接続具210は、ヘッド部リンク100に接続され、第2接続具220は、歯ブラシ柄部300に接続されてもよい。
【0028】
第1接続具210と第2接続具220とは、回転軸が上下方向に直交する揺動基準線をなすように回転可能に接続され、本実施例において、揺動基準線の延伸方向が前後方向に平行であり、すると、ヘッド部リンク100は、歯ブラシ柄部300に対して左右に揺動することになるが、他の実施例において、揺動基準線の延伸方向が左右方向に平行であってもよく、すると、ヘッド部リンク100は、歯ブラシ柄部300に対して前後に揺動することになる。弾性構造体230は、少なくとも1つのリセットトーションばね231を備え、リセットトーションばね231は、筒状をなして筒口が揺動基準線に平行な延伸方向に向けられ、かつ揺動基準線に垂直な方向に第2接続具220と止め嵌合するコイルばね2311と、コイルばね2311の前後両端にそれぞれ接続された第1トーションバー2312および第2トーションバー2313とを備え、第1トーションバー2312の自由端は、第1接続具210と止め嵌合し、第2トーションバー2313の自由端は、第2接続具220と止め嵌合する。
【0029】
歯磨きの時に、刷掃構造体110を歯に押し付ける必要があるが、本発明の構造および力学原理を組み合わせて分かるように、使用者が歯ブラシ柄部300に加える付勢力がヘッド部リンク100に伝達するには、接続機構200を経由する必要があり、その中では、各リセットトーションばね231が、前後に平行する方向に垂直でない付勢力の伝達を規制しており、具体的には、接続機構200を介してヘッド部リンク100に伝達される必要があり、かつ、前後に平行する方向に垂直でない付勢力が、各リセットトーションばね231が弾性変形するために必要な外力よりもちょうど大きい場合、各リセットトーションばね231は、弾性変形し、第1接続具210および第2接続具220が相対的に回転し、このときに、刷掃構造体110の歯に対する押圧力が大きすぎず、歯に損傷を与えない。
【0030】
かつ、第1接続具210および第2接続具220が相対的に回転すると、ヘッド部リンク100および歯ブラシ柄部300も相対的に回転し、歯ブラシ柄部300の姿勢が著しく変化し、使用者は、歯ブラシ柄部300の姿勢変化を迅速に感じることができ、その際、使用者は、力の程度を意識的に制御して、刷掃構造体110による歯への押圧力を減少させたり、それ以上増加させないようにしたりすることで、歯に対する損傷を回避することができる。
【0031】
以上のことから、本発明の実施例に係る歯ブラシによれば、歯の保護効果を奏することができる。
【0032】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、第2接続具220には、取付部221が設けられ、リセットトーションばね231は、2つ設けられ、2つの第2トーションバー2313の自由端が互いに接続され、2つのコイルばね2311は、それぞれ取付部221において対向して設けられる両側と弾性的に当接し、本実施例において、2つのコイルばね2311は、取付部221の左右両側にそれぞれ弾性的に当接している。これにより、組立時に2つのコイルばね2311を取付部221に挟持させれば、弾性構造体230の第2接続具220への装着が完了するので、弾性構造体230と第2接続具220との組立作業が大幅に簡略化される。
【0033】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、取付部221において対向して設けられる両側には、揺動基準線の方向に延びるばね位置規制溝22101がそれぞれ開設され、本実施例において、取付部221の左右両側には、前後方向に延びるばね位置規制溝22101がそれぞれ開設されている。2つのばね位置規制溝22101は、それぞれ1つのコイルばね2311の一部が挿入され、対応するコイルばね2311の上下方向における移動を規制する。このように、2つのコイルばね2311の一部が2つのばね位置規制溝22101にそれぞれ挿入した後に、2つのばね位置規制溝22101が、それぞれ対応するコイルばね2311の上下方向における移動を規制して、2つのコイルばね2311が第2接続具220に対して上下方向に動くことを回避し、弾性構造体230と第2接続具220との接続安定性を高めることができる。
【0034】
具体的には、本発明の実施例において、ばね位置規制溝22101の溝形状は、対応する2つのコイルばね2311の一部に適合する。
【0035】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、取付部221には、2つの第2トーションバー2313が挿入するトーションバー位置規制溝22102が開設され、トーションバー位置規制溝22102が、2つの第2トーションバー2313の上下方向における移動を規制する。このように、2つの第2トーションバー2313がトーションバー位置規制溝22102に挿入された後に、トーションバー位置規制溝22102が、2つの第2トーションバー2313の上下方向における移動を規制して、弾性構造体230が上下方向に動くことをより回避し、弾性構造体230と第2接続具220との接続安定性をさらに高めることができる。
【0036】
さらに、本発明の実施例において、前記トーションバー位置規制溝22102の溝口が、拡口構造である。これに基づいて、2つの第2トーションバー2313をトーションバー位置規制溝22102に挿入する過程において、トーションバー位置規制溝22102の溝口の拡口構造が、2つの第2トーションバー2313をトーションバー位置規制溝22102に迅速に入れるように導き、2つの第2トーションバー2313をトーションバー位置規制溝22102に挿入する効率を高めることができる。
【0037】
他の実施例において、トーションバー位置規制溝22102は、取付部221の後側に設けてもよい。
【0038】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、第2接続具220において対向して設けられる両側には、それぞれ位置規制台2211が突設され、本発明の実施例において、第2接続具220において対向して設けられる両側には、それぞれ位置規制台2211が突設されている。2つの位置規制台2211は、1つのコイルばね2311の一端に当接する。以上の構成によれば、2つのコイルばね2311を取付部221に挟持した後に、弾性構造体230と取付部221との相対位置関係を前後方向に調整するのに多少の時間を要するが、この構成によれば、2つのコイルばね2311を取付部221に挟持した後に、2つのコイルばね2311の一端をそれぞれ対応する位置規制台2211に押し当てれば、弾性構造体230と取付部221との相対位置関係の前後方向の調整が完了するので、全体の作業が簡単かつ迅速になり、弾性構造体230と取付部221との相対位置関係の前後方向の調整効率が極めて高くなる。
【0039】
なお、本発明の実施例において、コイルばね2311は、その後端で位置規制台2211に当接するが、他の実施例において、トーションバー位置規制溝22102が取付部221の後側に設けられる場合、コイルばね2311が、その前端で位置規制台2211に当接する。
【0040】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、各位置規制台2211には、それぞれ位置規制柱2212が設けられ、各位置規制柱2212が対応するコイルばね2311の筒洞に挿入され、第1接続具210は、2つのコイルばね2311が対応する位置規制柱2212から離脱するのを防止する抜け止め部211を有する。これに基づいて、位置規制柱2212および抜け止め部211によって弾性構造体230の位置を規制することにより、弾性構造体230が変形したときに所定の位置から外れることが回避され、弾性構造体230が機能しないことが起こりにくくなり、接続機構200の構造の信頼性が向上する。
【0041】
2つのコイルばね2311の一部が2つのばね位置規制溝22101にそれぞれ挿入した後に、2つのばね位置規制溝22101が、それぞれ対応するコイルばね2311の上下方向における移動を規制して、2つのコイルばね2311が第2接続具220に対して上下方向に動くことを回避し、弾性構造体230と第2接続具220との接続安定性を高めることができる。
【0042】
図2図8を参照すると、本発明の実施例において、前記2つのリセットトーションばね231は、揺動基準線の両側に対称的に設置されている。
【0043】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、第1接続具210は、第2接続具220が第1接続具210に対して反時計回りに第1所定位置規制角度まで回転したときに第2接続具220と当接する第1位置規制部212と、第2接続具220が第1接続具210に対して時計回りに第2所定位置規制角度まで回転したときに第2接続具220と当接する第2位置規制部213とを有する。これに基づいて、まず、第2接続具220が第1接続具210に対して反時計回りに回転して第1所定位置規制角度まで回転した時、第1位置規制部212は、第2接続具220の左側面に当接し、第1位置規制部212は、第2接続具220の更なる反時計回りの回転を規制し、本実施例において、第1位置規制部212は、ヘッド部リンク100の歯ブラシ柄部300に対する左回転の幅を規制し、これにより、ヘッド部リンク100の歯ブラシ柄部300に対する反時計回りの回転の幅が大き過ぎて歯ブラシの正常使用に影響を及ぼすことを回避し、次に、第2接続具220が第1接続具210に対して時計回りに第2所定位置規制角度まで回転した時、第2位置規制部213は、第2接続具220に当接し、本実施例において、第2位置規制部213は、第2接続具220の更なる右回転を規制し、これにより、ヘッド部リンク100の歯ブラシ柄部300に対する時計回りの回転の幅が大き過ぎて歯ブラシの正常使用に影響を及ぼすことを回避する。
【0044】
具体的には、本実施例において、第1所定位置規制角度および第2所定位置規制角度は、いずれも10度である。
【0045】
図1図2および図5を参照すると、本発明の実施例において、刷掃構造体110は、ヘッド部リンク100の一方側に接続され、延伸方向が揺動基準線に平行する複数の歯ブラシ毛を備える。これに基づいて、具体的な使用過程において、すなわち、歯磨きの時に、歯ブラシ毛の毛先が下向きまたは上向き(この位置は実際の方向である。)に歯を押し付け、この時、歯ブラシ柄部300は、接続機構200によって左または右(この方位は図示の基準方向である。)に回転し、歯ブラシ柄部300を人体の口のより近くに位置させ、使用者が歯ブラシ柄部300を握る快適さを向上させるので、本発明は、歯に対する保護作用および歯ブラシ柄部300を握る快適さの両方を向上させることができる。
【0046】
他の実施例において、歯ブラシ毛は、ヘッド部リンク100の後側面に接続されている。
【0047】
図2図7を参照すると、本発明の実施例において、接続機構200は、第1接続具210とともに囲んで弾性構造体230を収容するための合囲空間を形成する合囲部材240をさらに備え、第2接続具220の一部が合囲空間に配置され、これに基づいて、弾性構造体230に対する保護作用をなすことができる。
【0048】
以上の説明は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明に対する規制とはならず、本発明の精神と原則内で行われる全ての修正、同等な置換え又は改良などは、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0049】
100 ヘッド部リンク
110 刷掃構造体
200 接続機構
210 第1接続具
211 抜け止め部
212 第1位置規制部
213 第2位置規制部
220 第2接続具
221 取付部
2211 位置規制台
2212 位置規制柱
22101 ばね位置規制溝
22102 トーションバー位置規制溝
230 弾性構造体
231 リセットトーションばね
2311 コイルばね
2312 第1トーションバー
2313 第2トーションバー
240 合囲部材
300 歯ブラシ柄部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8