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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-05
(45)【発行日】2024-06-13
(54)【発明の名称】シリカ繊維を組み込んだ電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/052 20100101AFI20240606BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20240606BHJP
   H01M 50/451 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 50/454 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 50/44 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 50/434 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 50/414 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 4/587 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 10/0566 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 50/457 20210101ALI20240606BHJP
   H01M 10/058 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 4/1393 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 4/1391 20100101ALI20240606BHJP
   H01M 4/1397 20100101ALI20240606BHJP
   H01G 11/84 20130101ALI20240606BHJP
   H01G 11/30 20130101ALI20240606BHJP
   H01G 11/06 20130101ALI20240606BHJP
   H01G 11/52 20130101ALI20240606BHJP
【FI】
H01M10/052
H01M4/62 Z
H01M50/451
H01M50/454
H01M50/44
H01M50/434
H01M50/414
H01M4/587
H01M4/58
H01M10/0566
H01M50/457
H01M10/058
H01M4/1393
H01M4/1391
H01M4/1397
H01G11/84
H01G11/30
H01G11/06
H01G11/52
【請求項の数】 52
(21)【出願番号】P 2020565774
(86)(22)【出願日】2019-05-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 US2019033927
(87)【国際公開番号】W WO2019226996
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-05-02
(31)【優先権主張番号】62/676,435
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520308282
【氏名又は名称】アメリカン ナノ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】デリンジャー, ミッチ
(72)【発明者】
【氏名】バンクス, スーリヤ ラジ
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-055761(JP,A)
【文献】特開2001-273900(JP,A)
【文献】特開2014-034739(JP,A)
【文献】特表2015-508937(JP,A)
【文献】特表2017-517110(JP,A)
【文献】特開2015-030226(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104733190(CN,A)
【文献】韓国公開特許第2006-0000518(KR,A)
【文献】Esfahani,HAMID et al.,Electrospun ceramic nanofiber mats today:synthesis,properties,and applications,Materials,2017年10月27日,10,11,1238
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00-4/62
H01M 10/05-10/0587
H01M 50/40-50/497
H01G 11/00-11/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシリカ繊維粉末、及び炭素添加剤を含む、アノード領域と、
第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含む、カソード領域と、
前記アノード領域と前記カソード領域との間に配置され、電解質材料と、シリカ繊維の第1のシートと、ポリマー層とを含有する、セパレータと、
を備え、シリカ繊維の前記第1のシートは、前記ポリマー層および前記アノード領域に直接機械的に接触している、電荷蓄積装置。
【請求項2】
前記炭素添加剤が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項3】
前記リチウム添加剤が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項4】
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項5】
前記セパレータが、シリカ繊維の第2のシートをさらに含み、前記ポリマー層が、シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートとの間に配置されている、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項6】
前記第1のシリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項7】
前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均直径を有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均長さを有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均幅を有する、請求項6に記載の電荷蓄積装置。
【請求項8】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、50nm~5μmの範囲の直径を有する、請求項6に記載の電荷蓄積装置。
【請求項9】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、200nm~1000nmの範囲の直径を有する、請求項6に記載の電荷蓄積装置。
【請求項10】
前記第2のシリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、請求項1に記載の電荷蓄積装置。
【請求項11】
前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均直径を有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均長さを有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均幅を有する、請求項10に記載の電荷蓄積装置。
【請求項12】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、50nm~5μmの範囲の直径を有する、請求項10に記載の電荷蓄積装置。
【請求項13】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、200nm~1000nmの範囲の直径を有する、請求項10に記載の電荷蓄積装置。
【請求項14】
電荷蓄積装置を製造する方法であって、前記方法が、
第1のシリカ繊維粉末、及び炭素添加剤を含む、アノード領域を形成することと、
第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含む、カソード領域を形成することと、
前記アノード領域と前記カソード領域との間に、電解質材料を含有するセパレータを配置することであって、前記セパレータが、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、ことと、
少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによってシリカ繊維の前記1つ以上のシートを形成することと
を含む、方法。
【請求項15】
前記炭素添加剤が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記リチウム添加剤が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
シリカ繊維の前記1つ以上のシートが、シリカ繊維の第1のシートと、シリカ繊維の第2のシートとを含み、前記ポリマー層が、シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートとの間に配置されている、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
重量で70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、重量で8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルから前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ゾル-ゲルを製造することが、40%~80%の湿度及び50F~90Fの温度で少なくとも2日間、前記最初のゾルを熟成させることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記最初のゾルが、少なくとも3日間熟成される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ゾル-ゲルの重量が、熟成前の前記最初のゾルの開始重量の10%~60%のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記アノード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均直径を有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均長さを有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均幅を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、50nm~5μmの範囲の直径を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、200nm~1000nmの範囲の直径を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
重量で70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、重量で8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記アノード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記炭素添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記炭素添加剤を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
前記カソード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項34】
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均直径を有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均長さを有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均幅を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、50nm~5μmの範囲の直径を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、200nm~1000nmの範囲の直径を有する、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
重量で70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、重量で8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記カソード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項43】
前記カソード領域の材料が、第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含み、
前記カソード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項44】
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均直径を有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均長さを有するか、または、前記繊維片が、20μmと200μmとの間の平均幅を有する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、50nm~5μmの範囲の直径を有する、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、200nm~1000nmの範囲の直径を有する、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
重量で70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、重量で8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、請求項43に記載の方法。
【請求項49】
前記カソード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、請求項43に記載の方法。
【請求項50】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項51】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項52】
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、請求項43に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月25日出願の米国特許仮出願第62/676,435号の利益及びそれに対する優先権を主張するものであり、その開示全体は本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
様々な実施形態にて、本発明は、シリカ繊維を組み込んだ、電荷蓄積装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電池は何百年もの間、電気化学エネルギーの蓄積に利用されており、特にマイクロエレクトロニクスの小型化によって多くの異なる種類の家電製品が広く採用され得るようになったため、電池はますます普及している。次世代の電子機器がますます軽量になり、更に可撓性が高まるにつれて、電池技術への要求は加速するばかりである。フレキシブル電池の様々な技術が提案されているが、そのような技術の実装は、信頼性の低さ、低い電荷蓄積容量、または低い充電/放電率によって妨げられてきた。更に、様々な電池技術は、しばしば有毒である、特殊かつ高価な材料に基づいており、そのため採用に対する別の障壁になっている。
【0004】
それに対し、二酸化ケイ素、すなわちシリカは、地球上で最も豊富な物質の1つであり、ほとんどの種類の砂の主成分である。シリカにはいくつかの有利な特性があり、その結果、様々な産業や製品で使用されている。例えば、シリカの高い電気抵抗により、マイクロエレクトロニクス装置の高性能絶縁体として(例えば、電界効果トランジスタのゲート誘電体材料として)使用できるようになった。シリカは、様々な用途で使用できる、ガラスの製造でも利用されている。例えば、光ファイバはシリカを利用して製造されており、世界中の光通信ネットワークの形成と成長を可能にしている。シリカ粒子が研磨剤、乾燥剤として、及び金属材料のインベストメント鋳造用の型を形成するために利用されてきたため、シリカは、顕微鏡レベルのスケールでも利用されてきた。しかし、シリカはまだ電池や他の電荷蓄積装置(例えば、スーパーキャパシタ)の材料として利用されていない。シリカを利用することで、環境にやさしく、次世代の電子機器の要件を満たすために利用できる、電池の製造と使用が可能になり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の様々な実施形態によれば、シリカ繊維及び/またはそれから形成された粉末は、電池または他の電荷蓄積装置の様々な構成要素のための構造マトリックスとして利用される。電池の様々な構成要素は、電池の電気化学的電荷蓄積及び導電性を可能にするために、シリカ繊維に混合、適用、及び/または組み込まれる、他の材料を含む。シリカ繊維自体は、エレクトロスピニングされて繊維マットを形成する、ゼラチン状材料から製造され得る。マット自体(または、その一部)は、追加の処理(例えば、プレス及び/または添加剤の混合)を伴い、または伴わずに、電池内で利用することができる。様々な実施形態で、マットは、粉末またはダストに断片化され、これは、繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。繊維エレクトロスピニング工程の前、その最中、またはその後に導入された1つ以上の添加剤材料を既に組み込んでいる可能性がある、粉末は、電池の1つ以上の領域で利用することができる。様々な実施形態で、粉末は、1つ以上の電池領域で使用するために、1つ以上の添加剤と混合される。他の実施形態では、粉末は、1つ以上の添加剤の混合を伴い、または伴わずに、平面シートにプレスされ、電池内で利用される。
【0006】
種々の実施にて、シリカ繊維は、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、アルコール溶媒と、酸触媒とを用いて調製され得る、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって調製することができる。様々な実施形態で、ゾル-ゲルは、制御された環境条件下でのゾルの熟成によって生成され、及び/または熟成工程の間のゾルもしくはゾル-ゲルの特性は、ゾル-ゲルのエレクトロスピニングが正常に実行され得る、様々な処理の時機を識別するために監視される。当技術分野で周知のとおり、「ゾル」は、「ゲル」、すなわち液相と固相の両方を含有する二相系の形成に向かって徐々に進展する、コロイド溶液である。本明細書では、「ゾル-ゲル」という用語は、繊維または繊維マットの中にエレクトロスピニングすることができる、ゾル-ゲル工程から生成されたゲルを指すために使用される。
【0007】
様々な実施形態にて、ゾルを熟成させるための制御された環境は、湿度、温度及び所望により大気圧に関して制御された条件を含むことができる。例えば、湿度は約30%~約90%の範囲内に制御されることができ、温度は約50F~約90Fの範囲内に制御されることができる。熟成の間の環境条件を制御することによって、ゲルは、スピニングが最適な時間の間にエレクトロスピニングされることができ、それは、熟成工程が直接の加熱で加速される場合、数分だけの非常に狭い時機に発生し得る。約50%~80%の範囲の一定の湿度、及び約60~80Fの温度でゾルを熟成させるとき、ゾルは、数日で熟成(ゼラチン化)し、首尾よくエレクトロスピニングするための時機は、少なくとも数時間に、いくつかの実施形態では数日まで拡大し得る。そのため、ゾルは、1つ以上の環境モニター(例えば、温度読み取り装置及び/または湿度読み取り装置)を含むことができる、容器内で熟成させることができる。更に、熟成工程の間にゾルによって生成もしくは放出されたガス、及び/またはゾルの相対重量を監視して、エレクトロスピニングに好適または最適な時間を決定することができる。
【0008】
ゾルが十分に熟成してゾル-ゲルになると、それをエレクトロスピニングして、絡み合ったシリカ繊維のマットを形成する。エレクトロスピニングすると、シリカ繊維は、可変直径(例えば、約50nm~5μmの範囲)を有することができる。いくつかの実施形態にて、繊維は、主に約100nm~約2μmの範囲、または主に約200~約1000nmの範囲である。電池の様々な領域を製造するために、エレクトロスピニング工程中及び/またはエレクトロスピニング工程後に異なる材料をシリカ繊維に適用して、得られる繊維、繊維マット、または粉末に異なる特性を与えることができる。例えば、炭素添加剤(例えば、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイト)を、ゾル-ゲル及び/またはエレクトロスピニングしたもしくはエレクトロスピニングしているシリカ繊維に適用することができる。そのような繊維は、電池のアノードで使用するために、粉末で利用され得る、及び/または粉末に断片化され得る。同様に、リチウム添加剤(例えば、リチウム金属酸化物(例えば、リチウム遷移金属酸化物(例えば、リチウムコバルト酸化物またはリチウムマンガン酸化物))、またはリチウム金属リン酸塩(例えば、リチウム鉄リン酸塩))を、ゾル-ゲル及び/またはエレクトロスピニングしたもしくはエレクトロスピニングしているシリカ繊維に適用することができる。そのような繊維は、電池のカソードで使用するために粉末で利用され得る、及び/または粉末に断片化され得る。本発明の実施形態による例示のリチウム添加剤には、リチウム金属酸化物(例えば、リチウムコバルト酸化物及び/またはリチウムマンガン酸化物)、及び/またはリチウム金属リン酸塩(例えば、リチウム鉄リン酸塩)が含まれる。様々な実施形態で、リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物塩(例えば、LiNiMnCoO(NMC)、LiNiCoAlO(NCA)、LiCoO(LCO)、LiFePO(LFP)など)を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。
【0009】
様々な実施形態で、添加剤(例えば、炭素添加剤及び/またはリチウム添加剤)は、エレクトロスピニングした繊維の断片化を介して形成された粉末に組み込まれ得る(例えば、混合され得る)。様々な実施形態で、アノード領域は、例えば、重量または体積で、約0.5%~約90%(または、約0.5%~約50%、または約0.5%~約10%)で存在し、炭素添加剤(例えば、残余分として)と混合した、シリカ繊維粉末を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。様々な実施形態で、カソード領域は、例えば、重量または体積で、約0.5%~約90%(または、約0.5%~約50%、または約0.5%~約10%)で存在し、リチウム添加剤(例えば、残余分として)と混合した、シリカ繊維粉末を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。本発明の実施形態によるカソード領域は、炭素添加剤(例えば、非晶質カーボン及び/またはグラファイトカーボン)も組み込むことができる。
【0010】
本発明の実施形態による電池は更に、(1)アノードとカソード領域間の物理的接触を防止または実質的に遅らせるセパレータ層を組み込んでもよく、(2)セパレータを介したアノードとカソード領域間の電荷移動を可能にする電解質を組み込んでもよい。様々な実施形態で、セパレータは、有機溶媒(例えば、エチレン、ジメチル/エチルカーボネート、及び/またはN-メチル-2-ピロリドン)と、1つ以上のリチウム塩(例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロヒ酸リチウム一水和物(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、または三フッ化リチウム(LiCFSO))との混合物などの電解質を組み込む。様々な実施形態で、セパレータは、(例えば、イオン電荷担体の流れを介して)電荷移動を可能にするために、通常、多孔性のポリマー層を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。例えば、ポリマー層の細孔は、サイズが約5nm~約100nmの範囲であり得る。そのようなポリマー層は、例えば1つ以上のポリマー材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル)、及び/または1つ以上の他のポリマー材料を伴い、または伴わずに、これらのうちの1つ以上を含む、ポリマーブレンドを含む、本質的になる、またはそれらからなることができる。
【0011】
様々な実施形態で、セパレータ層は、シリカ繊維の1つ以上のシートを更に組み込むことができる。本明細書で利用される場合、シリカ繊維の「シート」は、追加のプレスまたは処理を伴い、または伴わずに、シリカ繊維のエレクトロスピニングしたマット、またはエレクトロスピニングしたシリカ繊維マットの断片化によって形成された粉末のプレス層(例えば、繊維片)を指す。例えば、シリカ繊維の第1のシートは、ポリマー層とアノード領域の間に(及び、例えば、直接機械的に接触して)配置され得る、及び/またはシリカ繊維の第2のシートは、ポリマー層とカソード領域の間に(及び、例えば、直接機械的に接触して)配置され得る。様々な実施形態で、シリカ繊維の1つ以上のシートの組み込みは、ポリマー層に熱分解及び/または変形からの保護を提供し、電池内部の構造の機械的一体性を高め、及び/または電池内のイオン移動度を改善する。
【0012】
様々な実施形態では(例えば、セパレータの一部としてシリカ繊維の1つ以上のシートを組み込んだものでは)、電池は、アノード領域及び/またはカソード領域内にシリカ繊維及び/またはシリカ繊維粉末を実質的に含まなくてもよい。様々な実施形態で、電池は、アノード領域、カソード領域、またはその両方にシリカ繊維及び/またはシリカ繊維粉末を組み込むことができる。
【0013】
本発明の様々な実施形態は、直列または並列に互いに電気接続した複数のアノード-セパレータ-カソードのスタックを組み込んだ電池を含む。このような電池は、増加した電荷蓄積能力を示すことができる。本明細書で利用される場合、添加剤材料(例えば、上記及び本明細書に列挙される様々な材料のうちの1つ(例えば、炭素添加剤及び/またはリチウム添加剤))をその領域内またはその領域上(例えば、シリカ繊維及び/またはシリカ繊維粉末内にまたはその上)に「組み込んでいる」電池の領域で、添加剤材料は、繊維もしくは粉末粒子自体の結晶構造内に存在する、及び/またはマットもしくはシート内(例えば、繊維の間の細孔または空間内)に存在する、もしくは固体または液体形態として粉末粒子の集合体内に存在する、繊維または粉末粒子に、実質的に固体の形態で結合または他の方法で付着され得る(例えば、液体結合剤または担体(例えば、炭酸プロピレンなどの有機液体)及び/または本明細書に記載の他の有機ポリマーによって)。
【0014】
本発明の実施形態による様々な電池領域(例えば、カソード領域、アノード領域、及び/または電解質/セパレータ領域)は、結合剤材料(例えば、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)など)及び/または溶媒(例えば、本明細書に開示される有機液体のいずれか、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、炭酸ジメチル(DMC)など)を含むことができる。そのような材料は、様々な電池領域(例えば、カソード領域及び/またはアノード領域)が製造されるときに利用されることができ(例えば、所望の材料の均質なスラリーを形成するために)、電池の最終的な組み立ての前またはその最中に実質的に除去され得る。したがって、電池の1つ以上の領域では、微量の、または意図的ではない量の結合剤及び/または溶媒のみが残る可能性がある。様々な実施形態で、アノード及び/またはカソード領域は、電池のアノード及び/またはカソード領域と電極(例えば、外部ケースの一部)との間の電気接触を確実にするのを助けることができる、1つ以上の金属固体領域(例えば、金属シートまたは箔)を含み得る。例えば、アノード及び/またはカソード領域は、例えば、銅及び/またはアルミニウムを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる、1つ以上の金属シートまたは箔を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、ベース層を含み得る。
【0015】
本発明の実施形態による電池は、様々な形状及びサイズのいずれかを有し得る。例えば、本発明の実施形態による電池は、「コイン電池」(例えば、LIR2032など)、ボタン電池(例えば、1220、1254、1632、2050、2477など)、または円筒形電池(例、14430-18650、AA、AAAなど)の市販の電池のフォームファクタを有し得る。本発明の実施形態による電池は、形状が円筒形であり得て、異なる寸法の範囲を有し得る。例えば、本発明の実施形態による電池の直径は、約10mm~約50mmの範囲であり得る。本発明の実施形態による電池の高さは、約2mm~約100mmの範囲であり得る。本発明の実施形態による電池は、上に列挙されたものよりも大きい寸法(例えば、直径及び/または高さ)を有し得る。
【0016】
本発明の実施形態による電池は、従来の電池と比較した場合、以下の利点、すなわち改善されたイオン移動度(例えば、大きな多孔性による)、高い電荷密度、大きな温度安定性(例えば、構造安定性、及び/または極端な温度(例えば、-20℃未満及び/または45℃超)での充電/放電率の変動)、同等の性能レベルにおける活物質(例えば、カソード及び/またはアノード材料)の利用の改善、可逆容量の改善、及びより長い貯蔵寿命、のうちの1つ以上を特徴とする。例えば、本発明の実施形態によるコイン電池(例えば、カソード内にLiCoOを組み込んだ電池)は、約3Vと約4Vの間の範囲(例えば、約3.7V)の公称電圧、最大容量40mAh超、体積エネルギー密度149Wh/L超、比エネルギー56Wh/kg超、0.04Aを超える定充電電流及び/または最大連続放電電流、自己放電率1%/年未満、及び/または0.2C mA放電にて500サイクル超のサイクル寿命を有し得る。他の例で、本発明の実施形態による円筒形電池(例えば、カソード内にLiNiMnCoOを組み込んだ電池)は、約3Vと約4Vの間の範囲(例えば、約3.7V)の公称電圧、最大容量3500mAh超、体積エネルギー密度738Wh/L超、比エネルギー261Wh/kg超、定充電電流が1.7A超、最大連続放電電流10A超、自己放電率1%/年未満、及び/または0.2C mA放電にて300~500サイクル超のサイクル寿命を有し得る。
【0017】
本発明の様々な実施形態は、電池及び他の電荷蓄積装置として利用される場合に有利な特性を有する。例えば、シリカ繊維のシート及び/またはシリカ繊維粉末は、様々な実施形態で利用される様々な添加剤(例えば、リチウム添加剤)の熱膨張を制限するであろう。リチウムは熱膨張率が大きいため、リチウム含有領域の温度が上下する際、従来のリチウムイオン電池の動作中に信頼性の問題が発生する可能性がある。本発明の実施形態による電池のシリカ繊維ベースの構造(例えば、シート及び/または粉末)は、電池自体を感知できるほど変形させずに、添加剤含有層の熱サイクルに対応するのに十分な多孔性を提供する。
【0018】
更に、本発明の実施形態による電池の様々な領域または構造で利用されるシリカ繊維ベースの構造は、大きな表面積(例えば、約50m/グラム~約100m/グラムの範囲、またはそれ以上)を有し、それによって大きな電荷蓄積容量を可能にする。シリカ繊維ベースの構造は更に、有利には断熱性であり、したがって、極端な環境条件から電池の様々な領域を熱的に遮蔽し、それによって電池の寿命を延ばす。
【0019】
本発明の実施形態による電池は、いくつかの異なる用途(例えば、パーソナルエレクトロニクス、携帯機器用の集中型電気エネルギー貯蔵ユニット、電源ユニット、ならびに軍事及び宇宙用途)のいずれかで利用することができる。
【0020】
本発明の様々な実施形態で、電池の1つ以上の領域は、シリカ繊維粉末(添加剤を伴い、または伴わずに)を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。例えば、様々な実施形態で、シリカ繊維マットが首尾よくエレクトロスピニングされると、それは、粉末またはダストに加工され得る。例えば、エレクトロスピニングしたマットは、「断片化」、すなわち、破砕、切断、摩砕、粉砕(例えば、ボールミルまたは他の粉砕装置で)、微粉砕、または別の方法で、繊維状構造を維持する小さな断片に分割することができる。本明細書で使用する場合、「繊維片」(または「繊維マット片」、または単に「断片」)という用語は、マットの少なくとも一部の繊維の幅よりも平均寸法が大きい(例えば、5倍、10倍、または100倍もの)繊維マットの小さな微片、部分または薄片を指す。様々な実施形態にて、繊維片の平均サイズは、約20μm~約200μmの範囲である。したがって、繊維片は、エレクトロスピニングしたマット自体の顕微鏡レベルのスケールバージョン(例えば、絡み合ったシリカ繊維の集合体)に類似し得て、よって一般的には多孔質であり、低密度である。したがって、繊維片は、他の種類のマイクロスケール粒子(例えば、コロイド状シリカで使用される、繊維の小さな集合体というよりも、それぞれが単体で、個別のユニットまたは粒状体である、実質的に球状の粒子)とは対照的である。繊維片の様々な部分(例えば、端)は、エレクトロスピニングされたマットから断片を形成するために利用した破砕工程から生じる、鋭利な及び/または裂けた端を有することができる。本明細書で使用する場合、「シリカ繊維粉末」「シリカ粉末」「シリカダスト」及び「繊維ダスト」という用語は、エレクトロスピニングした繊維マット及び/繊維の断片化を介して生成された粒子の集合体を含み、そのような断片化から生じる繊維片及び/または他の粉末粒子を含むことができる。
【0021】
本発明の実施形態は、2018年3月23日出願の米国特許出願第15/934,599号(米国特許第10,111,783号として発行)、2018年9月14日出願の米国特許出願第16/131,531号、2019年3月14日出願の米国特許出願第16/353,181号、及び2019年3月28日出願の米国特許出願第16/367,313号に詳述されている、シリカ繊維、その断片及び/またはこのような繊維または断片を組み込んだ混合物、及び/またはこのような繊維または断片を作製する方法を利用でき、そのそれぞれの開示全体は、本明細書に参照により組み込まれる。
【0022】
一態様で、本発明の実施形態は、アノード領域、カソード領域、及びアノード領域とカソード領域との間に配置されたセパレータを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、電荷蓄積装置を特徴とする。アノード領域は、第1のシリカ繊維粉末及び炭素添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。カソード領域は、第2のシリカ繊維粉末及びリチウム添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。セパレータは電解質材料を含有する。
【0023】
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つ以上を含んでよい。炭素添加剤は、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイトを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物及び/またはリチウム金属リン酸塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、有機溶媒及びリチウム塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、リチウム塩を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0024】
セパレータは、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。セパレータは、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の第1のシートと第2のシートとの間に配置されたポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維の1つ以上のシートは、少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成され得る。ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0025】
ゾル-ゲルを製造することは、最初のゾルを、少なくとも2日間、約40%~約80%の範囲内に制御した湿度及び50F~90Fの範囲内に制御した温度の条件下で転移させることを含み得る。最初のゾルは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間で転移させることができる。最初のゾルは、2日~10日間、いくつかの実施形態では2日~7日間で転移させることができる。ゾル-ゲルは、その重量が熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの開始重量の20%~40%であるとき、エレクトロスピニングすることができる。エチレン蒸気の産生が、熟成前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの、熟成(転移)中のエチレン蒸気のピーク産生に対し10%~20%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生が、熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルに対して10%~40%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。
【0026】
第1のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0027】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0028】
第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内に炭素添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた炭素添加剤を含む。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、その断片化の前にシリカ繊維マット上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、シリカ繊維マットの断片化の後、炭素添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0029】
第2のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0030】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0031】
第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニングの前にリチウム添加剤をゾルゲル内に組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれたリチウム添加剤を含む。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニング中にリチウム添加剤をシリカ繊維上に組み込むことを含み得る。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、その断片化の前に、リチウム添加剤をシリカ繊維のマット上に組み込むことを含み得る。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、シリカ繊維マットの断片化の後、リチウム添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0032】
別の態様にて、本発明の実施形態は、電荷蓄積装置を製造する方法を特徴とする。アノード領域が形成される。カソード領域が形成される。アノード領域とカソード領域の間にセパレータが配置される。アノード領域は、第1のシリカ繊維粉末及び炭素添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。カソード領域は、第2のシリカ繊維粉末及びリチウム添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。セパレータは電解質材料を含有する。
【0033】
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つ以上を含んでよい。炭素添加剤は、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイトを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物及び/またはリチウム金属リン酸塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、有機溶媒及びリチウム塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、リチウム塩を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0034】
セパレータは、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。セパレータは、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の第1のシートと第2のシートとの間に配置されたポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維の1つ以上のシートは、少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成され得る。ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0035】
ゾル-ゲルを製造することは、最初のゾルを、少なくとも2日間、約40%~約80%の範囲内の湿度及び50F~90Fの範囲内の温度の条件下で転移させることを含み得る。最初のゾルは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間で転移させることができる。最初のゾルは、2日~10日間、いくつかの実施形態では2日~7日間で転移させることができる。ゾル-ゲルは、その重量が熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの開始重量の20%~40%であるとき、エレクトロスピニングすることができる。エチレン蒸気の産生が、熟成前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの、熟成(転移)中のエチレン蒸気のピーク産生に対し10%~20%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生が、熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルに対して10%~40%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。
【0036】
アノード領域を形成することは、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0037】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0038】
アノード領域を形成することは、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内に炭素添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた炭素添加剤を含む。アノード領域を形成することは、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。アノード領域を形成することは、その断片化の前に、シリカ繊維のマット上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。アノード領域を形成することは、シリカ繊維マットの断片化の後に、炭素添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0039】
カソード領域を形成することは、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0040】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0041】
カソード領域を形成することは、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内にリチウム添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれたリチウム添加剤を含む。カソード領域を形成することは、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上にリチウム添加剤を組み込むことを含み得る。カソード領域を形成することは、その断片化の前に、シリカ繊維のマット上にリチウム添加剤を組み込むことを含み得る。カソード領域を形成することは、シリカ繊維マットの断片化の後に、リチウム添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0042】
更に別の態様で、本発明の実施形態は、アノード領域、カソード領域、及びアノード領域とカソード領域との間に配置されたセパレータを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる電荷蓄積装置を特徴とする。アノード領域は、炭素を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。カソード領域は、リチウムを含む、それから本質的になる、またはそれからなる。セパレータは電解質材料を含有する。セパレータは、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。
【0043】
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つ以上を含んでよい。炭素添加剤は、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイトを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物及び/またはリチウム金属リン酸塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、有機溶媒及びリチウム塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、リチウム塩を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。セパレータは、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の第1のシートと第2のシートとの間に配置されたポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。
【0044】
シリカ繊維の1つ以上のシートは、少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成され得る。ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0045】
ゾル-ゲルを製造することは、最初のゾルを、少なくとも2日間、約40%~約80%の範囲内の湿度及び50F~90Fの範囲内の温度の条件下で転移させることを含み得る。最初のゾルは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間で転移させることができる。最初のゾルは、2日~10日間、いくつかの実施形態では2日~7日間で転移させることができる。ゾル-ゲルは、その重量が熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの開始重量の20%~40%であるとき、エレクトロスピニングすることができる。エチレン蒸気の産生が、熟成前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの、熟成(転移)中のエチレン蒸気のピーク産生に対し10%~20%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生が、熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルに対して10%~40%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。
【0046】
アノード材料は、第1のシリカ繊維粉末及び炭素添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。第1のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0047】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0048】
第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内に炭素添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた炭素添加剤を含む。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、その断片化の前にシリカ繊維マット上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。第1のシリカ繊維粉末を形成する工程は、シリカ繊維マットの断片化の後、炭素添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0049】
カソード材料は、第2のシリカ繊維粉末及びリチウム添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。第2のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0050】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0051】
第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニングの前にリチウム添加剤をゾルゲル内に組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれたリチウム添加剤を含む。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、そのエレクトロスピニング中にリチウム添加剤をシリカ繊維上に組み込むことを含み得る。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、その断片化の前に、リチウム添加剤をシリカ繊維のマット上に組み込むことを含み得る。第2のシリカ繊維粉末を形成する工程は、シリカ繊維マットの断片化の後、リチウム添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0052】
別の態様にて、本発明の実施形態は、電荷蓄積装置を製造する方法を特徴とする。アノード領域が形成される。カソード領域が形成される。アノード領域とカソード領域の間にセパレータが配置される。アノード領域は、アノード材料を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。アノード材料は、炭素を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。カソード領域は、カソード材料を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。カソード材料は、リチウムを含む、それから本質的になる、またはそれからなる。セパレータは電解質材料を含有する。セパレータは、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。
【0053】
本発明の実施形態は、以下の種々の組み合わせのいずれかの1つ以上を含んでよい。アノード材料は、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイトを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。カソード材料は、リチウム金属酸化物及び/またはリチウム金属リン酸塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、有機溶媒及びリチウム塩を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。電解質材料は、リチウム塩を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。セパレータは、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の第1のシートと第2のシートとの間に配置されたポリマー層を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。
【0054】
シリカ繊維の1つ以上のシートは、少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成され得る。ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0055】
ゾル-ゲルを製造することは、最初のゾルを、少なくとも2日間、約40%~約80%の範囲内の湿度及び50F~90Fの範囲内の温度の条件下で転移させることを含み得る。最初のゾルは、少なくとも3日間、少なくとも4日間、少なくとも5日間、少なくとも6日間、または少なくとも7日間で転移させることができる。最初のゾルは、2日~10日間、いくつかの実施形態では2日~7日間で転移させることができる。ゾル-ゲルは、その重量が熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの開始重量の20%~40%であるとき、エレクトロスピニングすることができる。エチレン蒸気の産生が、熟成前の最初のゾルまたはゾル-ゲルの、熟成(転移)中のエチレン蒸気のピーク産生に対し10%~20%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生が、熟成(転移)前の最初のゾルまたはゾル-ゲルに対して10%~40%のとき、ゾル-ゲルはエレクトロスピニングすることができる。
【0056】
アノード材料は、第1のシリカ繊維粉末及び炭素添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。第1のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0057】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0058】
アノード領域を形成することは、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内に炭素添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた炭素添加剤を含む。アノード領域を形成することは、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。アノード領域を形成することは、その断片化の前に、シリカ繊維のマット上に炭素添加剤を組み込むことを含み得る。アノード領域を形成することは、シリカ繊維マットの断片化の後に、炭素添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0059】
カソード材料は、第2のシリカ繊維粉末及びリチウム添加剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。第2のシリカ繊維粉末は、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、工程によって形成され得る。シリカ繊維粉末は、約20μm~約200μmの範囲の平均サイズ(例えば、平均直径、長さ、幅、または他の寸法)を有し得る、粒子及び/または繊維片を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。シリカ繊維粉末は、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約50nm~約5μmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末内の繊維またはその一部は、約200nm~約1000nmの可変直径を有することができる。シリカ繊維粉末は、SiOから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0060】
ゾル-ゲルは、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を用いて調製することができる。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングする前に、ゾル-ゲルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水と、を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる、最初のゾルから製造され得る。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、残余分の水と、を含有することができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、酸触媒と、水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、70重量%~90重量%のTEOSと、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。最初のゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水とを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。酸触媒は、HClを含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。最初のゾルは、約0.1重量%未満の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、約0.02重量%~0.08重量%の酸触媒を含有することができる。最初のゾルは、最初のゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維のうちの1つ以上の特性を変える、1つ以上の試薬を含有することができる。
【0061】
カソード領域を形成することは、そのエレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内にリチウム添加剤を組み込むことを含み得て、それにより、シリカ繊維マットは、その中に組み込まれたリチウム添加剤を含む。カソード領域を形成することは、そのエレクトロスピニング中にシリカ繊維上にリチウム添加剤を組み込むことを含み得る。カソード領域を形成することは、その断片化の前に、シリカ繊維のマット上にリチウム添加剤を組み込むことを含み得る。カソード領域を形成することは、シリカ繊維マットの断片化の後に、リチウム添加剤をシリカ繊維粉末上に組み込むことを含み得る。
【0062】
これら及び他の目的は、本明細書で開示される本発明の利点及び特徴と共に、以下の詳細な説明、添付図面、及び特許請求の範囲を参照することにより、より明らかになるであろう。更に、本明細書で説明される様々な実施形態の特徴は相互に排他的ではなく、様々な組み合わせ及び並べ替えで存在し得ることを理解されたい。本明細書で使用する場合、「およそ」「約」及び「実質的に」という用語は±10%を意味し、いくつかの実施形態では±5%を意味する。「から本質的になる」という用語は、本明細書で別段の定義がない限り、機能に寄与する他の材料を除外することを意味する。それでもなお、このような他の材料は、集合的にまたは個別に微量で存在してもよい。特に明記しない限り、本明細書に記載の電荷蓄積装置(例えば、電池、材料、混合物、領域、及び他の構造)は、意図しない不純物を組み込んでもよい。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
第1のシリカ繊維粉末、及び炭素添加剤を含む、アノード領域と、
第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含む、カソード領域と、
前記アノード領域と前記カソード領域の間に配置され、電解質材料を含有する、セパレータと、
を備える、電荷蓄積装置。
(項目2)
前記炭素添加剤が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目3)
前記リチウム添加剤が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目4)
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目5)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目6)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートの間に配置されたポリマー層を含む、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目7)
シリカ繊維の前記1つ以上のシートが、少なくとも部分的にゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成される、項目5に記載の電荷蓄積装置。
(項目8)
前記ゾル-ゲルが、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルから製造される、項目7に記載の電荷蓄積装置。
(項目9)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、40%~80%の湿度及び50 F~90 Fの温度で少なくとも2日間、前記最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目8に記載の電荷蓄積装置。
(項目10)
前記最初のゾルが、少なくとも3日間熟成される、項目9に記載の電荷蓄積装置。
(項目11)
前記ゾル-ゲルの重量が、熟成前の前記最初のゾルの開始重量の10%~60%のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目9に記載の電荷蓄積装置。
(項目12)
前記ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生量が、熟成前の前記最初のゾルに対して10%~40%の範囲のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目9に記載の電荷蓄積装置。
(項目13)
前記第1のシリカ繊維粉末が、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングして、シリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化して、シリカ繊維粉末を形成することを含む、工程によって形成される、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目14)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目15)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目14に記載の電荷蓄積装置。
(項目16)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目14に記載の電荷蓄積装置。
(項目17)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目14に記載の電荷蓄積装置。
(項目18)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目19)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記炭素添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記炭素添加剤を含む、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目20)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目21)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のマットの断片化の前に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維のマット上に組み込むことを含む、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目22)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目13に記載の電荷蓄積装置。
(項目23)
前記第2のシリカ繊維粉末が、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングして、シリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化して、シリカ繊維粉末を形成することを含む、工程によって形成される、項目1に記載の電荷蓄積装置。
(項目24)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目25)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目24に記載の電荷蓄積装置。
(項目26)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目24に記載の電荷蓄積装置。
(項目27)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目24に記載の電荷蓄積装置。
(項目28)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目29)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目30)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目31)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のマットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維のマット上に組み込むことを含む、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目32)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目23に記載の電荷蓄積装置。
(項目33)
電荷蓄積装置を製造する方法であって、前記方法が、
第1のシリカ繊維粉末、及び炭素添加剤を含む、アノード領域を形成することと、
第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含む、カソード領域を形成することと、
前記アノード領域と前記カソード領域の間に、電解質材料を含有するセパレータを配置することと、
を含む、前記方法。
(項目34)
前記炭素添加剤が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記リチウム添加剤が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、項目33に記載の方法。
(項目36)
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、項目33に記載の方法。
(項目37)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、項目33に記載の方法。
(項目38)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートの間に配置されたポリマー層を含む、項目33に記載の方法。
(項目39)
少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによってシリカ繊維の前記1つ以上のシートを形成することを更に含む、項目37に記載の方法。
(項目40)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルから前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記ゾル-ゲルを製造することが、40%~80%の湿度及び50 F~90 Fの温度で少なくとも2日間、前記最初のゾルを熟成させることを含む、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記最初のゾルが、少なくとも3日間熟成される、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記ゾル-ゲルの重量が、熟成前の前記最初のゾルの開始重量の10%~60%のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目41に記載の方法。
(項目44)
前記ゾルゲルからのエチレン蒸気の産生量が、熟成前の前記最初のゾルに対して10%~40%の範囲のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目41に記載の方法。
(項目45)
前記アノード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目46)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目46に記載の方法。
(項目49)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目46に記載の方法。
(項目50)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目45に記載の方法。
(項目51)
前記アノード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記炭素添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記炭素添加剤を含む、項目45に記載の方法。
(項目52)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目45に記載の方法。
(項目53)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、項目45に記載の方法。
(項目54)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目45に記載の方法。
(項目55)
前記カソード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目56)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目56に記載の方法。
(項目59)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目56に記載の方法。
(項目60)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目55に記載の方法。
(項目61)
前記カソード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、項目55に記載の方法。
(項目62)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目55に記載の方法。
(項目63)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、項目55に記載の方法。
(項目64)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目55に記載の方法。
(項目65)
アノード材料を含むアノード領域であって、前記アノード材料が炭素を含む、前記アノード領域と、
カソード材料を含むカソード領域であって、前記カソード材料がリチウムを含む、前記カソード領域と、
前記アノード領域と前記カソード領域の間に配置され、電解質材料を含有する、セパレータであって、
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート、及び(ii)ポリマー層を含む、
前記セパレータと、
を備える、電荷蓄積装置。
(項目66)
前記アノード材料が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目67)
前記カソード材料が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目68)
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目69)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートの間に配置されたポリマー層を含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目70)
シリカ繊維の前記1つ以上のシートが、少なくとも部分的にゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって形成される、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目71)
前記ゾル-ゲルが、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルから製造される、項目70に記載の電荷蓄積装置。
(項目72)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、40%~80%の湿度及び50 F~90 Fの温度で少なくとも2日間、前記最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目71に記載の電荷蓄積装置。
(項目73)
前記最初のゾルが、少なくとも3日間熟成される、項目72に記載の電荷蓄積装置。
(項目74)
前記ゾル-ゲルの重量が、熟成前の前記最初のゾルの開始重量の10%~60%のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目72に記載の電荷蓄積装置。
(項目75)
前記ゾル-ゲルからのエチレン蒸気の産生量が、熟成前の前記最初のゾルに対して10%~40%の範囲のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目72に記載の電荷蓄積装置。
(項目76)
前記アノード材料が、第1のシリカ繊維粉末及び炭素添加剤を含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目77)
前記第1のシリカ繊維粉末が、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングして、シリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化して、シリカ繊維粉末を形成することを含む、工程によって形成される、項目76に記載の電荷蓄積装置。
(項目78)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目79)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目78に記載の電荷蓄積装置。
(項目80)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目78に記載の電荷蓄積装置。
(項目81)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目78に記載の電荷蓄積装置。
(項目82)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目83)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記炭素添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記炭素添加剤を含む、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目84)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目85)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のマットの断片化の前に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維のマット上に組み込むことを含む、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目86)
前記第1のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目77に記載の電荷蓄積装置。
(項目87)
前記カソード材料が、第2のシリカ繊維粉末及びリチウム添加剤を含む、項目65に記載の電荷蓄積装置。
(項目88)
前記第2のシリカ繊維粉末が、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングして、シリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化して、シリカ繊維粉末を形成することを含む、工程によって形成される、項目87に記載の電荷蓄積装置。
(項目89)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目90)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目89に記載の電荷蓄積装置。
(項目91)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目89に記載の電荷蓄積装置。
(項目92)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目89に記載の電荷蓄積装置。
(項目93)
前記ゾル-ゲルが、少なくとも部分的に、70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより製造される、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目94)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目95)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目96)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維のマットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維のマット上に組み込むことを含む、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目97)
前記第2のシリカ繊維粉末を形成する前記工程が、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目88に記載の電荷蓄積装置。
(項目98)
電荷蓄積装置を製造する方法であって、前記方法が、
アノード材料を含むアノード領域を形成することであって、前記アノード材料が炭素を含む、前記形成することと、
カソード材料を含むカソード領域を形成することであって、前記カソード材料がリチウムを含む、前記形成することと、
電解質材料を含有するセパレータを配置することであって、
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の1つ以上のシート及び(ii)ポリマー層を含む、
前記配置することと、
を含む、前記方法。
(項目99)
前記アノード材料が、グラフェン、非晶質カーボン、またはグラファイトのうちの少なくとも1つを含む、項目98に記載の方法。
(項目100)
前記カソード材料が、リチウム金属酸化物またはリチウム金属リン酸塩のうちの少なくとも1つを含む、項目98に記載の方法。
(項目101)
前記電解質材料が、有機溶媒及びリチウム塩を含む、項目98に記載の方法。
(項目102)
前記セパレータが、(i)シリカ繊維の第1のシート、(ii)シリカ繊維の第2のシート、及び(iii)シリカ繊維の前記第1のシートと前記第2のシートの間に配置されたポリマー層を含む、項目98に記載の方法。
(項目103)
少なくとも部分的に、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによってシリカ繊維の前記1つ以上のシートを形成することを更に含む、項目98に記載の方法。
(項目104)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルから前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目103に記載の方法。
(項目105)
前記ゾル-ゲルを製造することが、40%~80%の湿度及び50 F~90 Fの温度で少なくとも2日間、前記最初のゾルを熟成させることを含む、項目104に記載の方法。
(項目106)
前記最初のゾルが、少なくとも3日間で熟成される、項目105に記載の方法。
(項目107)
前記ゾル-ゲルの重量が、熟成前の前記最初のゾルの開始重量の10%~60%のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目105に記載の方法。
(項目108)
前記ゾルゲルからのエチレン蒸気の産生量が、熟成前の前記最初のゾルに対して10%~40%の範囲のとき、前記ゾル-ゲルがエレクトロスピニングされる、項目105に記載の方法。
(項目109)
前記アノード材料が、第1のシリカ繊維粉末、及び炭素添加剤を含み、
前記アノード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、項目98に記載の方法。
(項目110)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目109に記載の方法。
(項目111)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目110に記載の方法。
(項目112)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目110に記載の方法。
(項目113)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目110に記載の方法。
(項目114)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目109に記載の方法。
(項目115)
前記アノード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記炭素添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットが、その中に組み込まれた前記炭素添加剤を含む、項目109に記載の方法。
(項目116)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目109に記載の方法。
(項目117)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、項目109に記載の方法。
(項目118)
前記アノード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記炭素添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目109に記載の方法。
(項目119)
前記カソード材料が、第2のシリカ繊維粉末、及びリチウム添加剤を含み、
前記カソード領域を形成することが、(i)ゾル-ゲルをエレクトロスピニングしてシリカ繊維のマットを形成すること、及び(ii)前記マットを断片化してシリカ繊維粉末を形成することを含む、項目33に記載の方法。
(項目120)
前記シリカ繊維粉末が、それぞれが複数のシリカ繊維またはその一部からなる、複数の繊維片を含む、項目119に記載の方法。
(項目121)
前記繊維片が、約20μmと約200μmの間の平均サイズを有する、項目120に記載の方法。
(項目122)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約50nm~約5μmの範囲の直径を有する、項目120に記載の方法。
(項目123)
前記繊維片内の前記繊維またはその一部が、約200nm~約1000nmの範囲の直径を有する、項目120に記載の方法。
(項目124)
70%~90%のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)、8%~25%の無水エタノール、酸触媒、及び水を含む、最初のゾルを熟成させることにより前記ゾル-ゲルを製造することを更に含む、項目119に記載の方法。
(項目125)
前記カソード領域を形成することが、前記ゾル-ゲルのエレクトロスピニングの前に、前記リチウム添加剤を前記ゾル-ゲル内に組み込むことを含み、それにより、前記シリカ繊維マットは、その中に組み込まれた前記リチウム添加剤を含む、項目119に記載の方法。
(項目126)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維のエレクトロスピニング中に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維上に組み込むことを含む、項目119に記載の方法。
(項目127)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の前に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維マット上に組み込むことを含む、項目119に記載の方法。
(項目128)
前記カソード領域を形成することが、前記シリカ繊維マットの断片化の後に、前記リチウム添加剤を前記シリカ繊維粉末上に組み込むことを含む、項目119に記載の方法。
【0063】
図面で、同じ参照符号は一般的に、異なる図を通して同じ部分を指す。また、図面は必ずしも尺度どおりではなく、それどころか、一般に本発明の原理を説明する際に強調される。以下の説明で、以下の図面を参照して本発明の種々の実施形態について記載する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1A】本発明の実施形態による、電池の概略断面図である。
図1B】本発明の実施形態による、コイン電池フォームファクタを有する、電池の概略断面図である。
図2】A~Dは、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。A~Dの画像は、それぞれ50、100、200及び500マイクロメートルスケールである。
図3図2のA~Dに示される図よりも短い熟成時間の後に、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維のSEM画像を示す(20マイクロメートルスケールで示される)。
図4】本発明の実施形態に従って、約1/4インチの厚さでスピニングした繊維マットを示す。
図5】A及びBは、本発明の実施形態による、長い転移時間の後にエレクトロスピニングした繊維マット(A)と、本発明の他の実施形態による、短い転移時間後にエレクトロスピニングした繊維マット(B)を比較している。
図6】A及びBは、本発明の実施形態による繊維ダストのSEM画像を示し、100μmのスケールが示されている。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明の様々な実施形態によれば、シリカ繊維及び/またはそれから形成された粉末は、電池または他の電荷蓄積装置(例えば、スーパーキャパシタ)の様々な構成要素のための構造マトリックス(または、その少なくとも一部)として利用される。電池の様々な構成要素は、電池の電気化学的電荷蓄積及び導電性を可能にするために、シリカ繊維に混合、適用、及び/または組み込まれる、他の材料を含む。シリカ繊維自体は、エレクトロスピニングされて繊維マットを形成する、ゼラチン状材料から製造され得る。マット自体(または、その一部)は、追加の処理(例えば、プレス及び/または添加剤の混合)を伴い、または伴わずに、電池内で利用することができる。様々な実施形態で、マットは、粉末またはダストに断片化され、これは、繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。繊維エレクトロスピニング工程の前、その最中、またはその後に導入された1つ以上の添加剤材料を既に組み込んでいる可能性がある、粉末は、電池の1つ以上の領域で利用することができる。様々な実施形態で、粉末は、1つ以上の電池領域で使用するために、1つ以上の添加剤と混合される。他の実施形態では、粉末は、1つ以上の添加剤の混合を伴い、または伴わずに、平面シートにプレスされ、電池内で利用される。
【0066】
いくつかの実施形態にて、シリカ繊維及び/または繊維マットは、ゼラチン状材料からエレクトロスピニングされる。例えば、シリカ繊維及び/または繊維マットは、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、アルコール溶媒と、酸触媒とを用いて調製され得る、ゾル-ゲルをエレクトロスピニングすることによって調製することができる。
【0067】
いくつかの実施形態にて、シリカ繊維組成物を調製するためのゾル-ゲルは、アルコール溶媒と、ケイ素アルコキシド試薬(例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS))と、を含む、第1の混合物を調製することと、アルコール溶媒と、水と、酸触媒と、を含有する、第2の混合物を調製することと、第2の混合物を十分に滴定して第1の混合物中に加えることと、組み合わせた混合物を処理(熟成)してエレクトロスピニング用のゲルを形成することと、を含む、方法によって調製される。いくつかの実施形態にて、ケイ素アルコキシド試薬はTEOSである。代替的なケイ素アルコキシド試薬としては、式Si(OR)(式中、Rは1~6、好ましくは1、2または3である)を有する試薬が挙げられる。
【0068】
いくつかの実施形態にて、ゾルは、約70重量%~約90重量%のケイ素アルコキシド(例えば、TEOS)と、約5重量%~約25重量%のアルコール溶媒(例えば、無水エタノール)と、酸触媒(例えば、HClを使用する場合は約0.1重量%未満)と、水と、を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。本明細書に記載の任意のゾルまたはゾル-ゲルは、残余分の水を含み得る(すなわち、水は、別段に特定されていない任意のゾルまたはゾル-ゲルの量を構成し得る)。本明細書に記載の任意のゾルまたはゾル-ゲルは、ゾル、ゾル-ゲル及び/またはシリカ繊維(及び/またはそれから調製される粉末)のうちの1つ以上の特性を変化させ得る、または変化させる、1つ以上の試薬または添加剤を所望により含有することができる。このような試薬は、例えば、ポリマー及びポリマー溶液、不活性試薬、アルコール、有機物及び/または水性溶媒、有機塩、無機塩、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、炭素(例、グラフェン、グラファイト、非晶質カーボン、フラーレンなど)などを含み得るが、これらに限定されない。
【0069】
いくつかの実施形態にて、ゾルは、70重量%~約90重量%のオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)と、8重量%~25重量%のエタノールと、1重量%~10重量%の水と、酸触媒と、を含有する。いくつかの実施形態にて、ゾルは、75重量%~85重量%のTEOSと、12重量%~20重量%のエタノールと、約2重量%~5重量%の水と、を含有する。代表的なゾルは、約80重量%のTEOSと、17重量%のエタノールと、約3重量%の水と、を含有する。いくつかの実施形態にて、酸触媒はHClである。例えば、ゾルは、約0.1重量%未満のHClを含有することができる。例えば、ゾルは0.02重量%~0.08重量%のHClを含有することができる。様々な実施形態にて、ゾルは、繊維組成物が実質的に純粋なSiOとなるように、有機ポリマーまたは他の実質的な試薬を含有しない。様々な実施形態にて、ゾルは、無機塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、及び/または塩化バリウム)を含まず、また、様々な実施形態にて、無機塩は、ゾルの他の構成要素ともゾル自体の中にも混合されない。様々な実施形態にて、繊維組成物は、金属も金属酸化物(例えば、TiOまたはZrO)も含まない。様々な実施形態にて、繊維組成物は、SiOから本質的になる。すなわち、繊維組成物は、SiOと、意図されない不純物と、いくつかの実施形態では、ゾルからSiOへの不完全な変換から生じる種及び/または複合体(例えば、水及び/または化学基(例えば、エトキシ基、シラノール基、ヒドロキシル基など))と、のみを含有する。様々な実施形態で、添加剤は、エレクトロスピニング処理の後にシリカ繊維及び/またはそこから調製された粉末上に組み込まれることができる。
【0070】
いくつかの実施形態で、アルコール溶媒は、無水変性エタノールであり、またはいくつかの実施形態で、メタノール、プロパノール、ブタノール、もしくは他の任意の好適なアルコール溶媒である。第1の混合物は、例えば、電磁撹拌器、振動プラットフォームもしくはテーブル、または他の撹拌手段を用いて、撹拌することができる。第2の混合物は、アルコール溶媒と、水と、酸触媒とを含有する。アルコール溶媒は、無水変性エタノールであり得る、またはメタノール、プロパノール、ブタノール、もしくは他の任意の好適に提供されるアルコール溶媒であり得る。水は、蒸留水または脱イオン水であり得る。反応を補助するために、十分な酸触媒を混合物に添加する。この酸は塩酸でもよく、または硫酸もしくは他の好適な酸触媒でもよい。第2の混合物は、例えば、電磁撹拌器、振動プラットフォームもしくはテーブル、または他の撹拌手段で、撹拌することができる。いくつかの実施形態にて、第1の混合物(または、ゾル)及び第2の混合物(または、ゾル)は、直接の加熱(すなわち、外部手段(例えば、ホットプレートまたは他の熱源)を介して適用される熱)を使用せずに作製される。
【0071】
様々な実施形態によれば、第1の混合物及び第2の混合物は、好ましくは撹拌しながら、第2の混合物を滴下または滴定して第1の混合物の中に加えることによって混ぜ合わされる。次いで、混ぜ合わせた混合物は、制御された環境で、アルコール溶媒のかなりの部分が蒸発するまでゾルを熟成させることによって更に処理して、エレクトロスピニングに好適なゾル-ゲルを作製する。例えば、制御された環境は、少なくとも1つの脱気孔と、所望により混合物からガスを引き出すファンとを備えた容器を含み、湿度、温度、及び所望により気圧に関する制御された条件を含み得る。例えば、湿度は、約30%~約90%(例えば、約40%~約80%)、またはいくつかの実施形態で、約50%~約80%、または約50%~約70%(例えば、約55%、または約60%、または約65%)の範囲内に(例えば、従来の加湿器及び/または除湿器の使用を介して)制御されることができる。いくらかの湿度は、溶媒の蒸発を遅らせ、それによって首尾よくエレクトロスピニングするための時機を長くするのに役立つことができる。いくつかの実施形態にて、温度は、約50F~約90Fの範囲(例えば、約60F~約80F、または約65F~約75F)である。様々な実施形態にて、転移が加速されないように、ゾルは、150F超または100F超の熱に曝露されない。いくつかの実施形態で、気圧が、所望により制御される(例えば、低圧真空源(例えば、ポンプまたはファン)を使用して)。熟成中の環境条件を制御することにより、ゲルをエレクトロスピニングすることができる期間が延長される。この期間は、直接の加熱などによって熟成工程が過度に加速した場合は、わずか数分という狭い時機内であり得る。約55%の一定の湿度、及び約72Fの温度でゾルを熟成させるとき、ゾルは、数日間で熟成(ゼラチン化)し、首尾よくエレクトロスピニングするための時機は、少なくとも数時間に、いくつかの実施形態では数日間まで拡大し得る。様々な実施形態にて、熟成工程には少なくとも2日間を要し、またはいくつかの実施形態では少なくとも3日間を要する。ただし、様々な実施形態で、熟成に10日間超を要することはなく、または7日間超を要することはない。いくつかの実施形態で、熟成工程には、2~10日間、または2~7日間、または2~5日間、または2~4日間(例えば、約2日間、約3日間、または約4日間)を要する。様々な実施形態にて、ゾル-ゲルは、より固化した非流動性の塊に転移する前に、スピニング可能である。
【0072】
ゾル-ゲルを熟成させるための容器空間は、容器の中からガスを排出するために、少なくとも1つの表面上に排気孔を含むことができ、所望により排気孔は、熟成工程の間に生成されたガスを排出するためのファンを含むことができる。容器空間は、好ましい温度を維持するために、所望により、容器空間内で公称量の熱を提供するための加熱源(例えば、1つ以上の加熱要素(例えば、抵抗加熱要素))を含むことができる。いくつかの実施形態で、湿度源(例えば、水または他の水性、水系液体の開いた容器)が容器環境の中に用意されて、湿度を所望の範囲または値に合わせる。容器は更に、1つ以上の環境モニター(例えば、温度読み取り装置(例えば、温度計、熱電対、または他の温度センサー)及び/または湿度読み取り装置(例えば、湿度計または他の湿度センサー))を含むことができる。
【0073】
いくつかの実施形態にて、ゾル-ゲルは、制御された環境条件で、少なくとも2日間、または少なくとも36時間、または少なくとも3日間、または少なくとも4日間、または少なくとも5日間(ただし、様々な実施形態で、制御された環境条件下で10日間以下、または7日間以下)の熟成工程の後にエレクトロスピニングされる。熟成工程を遅くすることにより、繊維をスピニングするための理想的な時間を特定することができる。ゾル-ゲルの重量を、ゾル-ゲルがエレクトロスピニングするのに理想的な時間にまたはその付近にあるときの指標として使用することができる。理論に束縛されるものではないが、ゾル-ゲルの粘度は、エレクトロスピニングに理想的な時間を特定するための決定因子としては不十分と考えられている。例えば、様々な実施形態にて、ゾル-ゲルは、(転移中のアルコール溶媒の喪失に基づいて)ゾルの元の重量の約10%~約60%である。いくつかの実施形態にて、ゾル-ゲルは、ゾルの元の重量の15~50%、またはゾルの元の重量の約20~約40%の範囲である。
【0074】
いくつかの実施形態にて、ゾル-ゲルは、少なくとも2日間、または少なくとも36時間、または少なくとも3日間、または少なくとも4日間、または少なくとも5日間熟成され、組成物によって生成されたエチレン蒸気が、出発ゾルによって生成された蒸気の約10%と約40%の間(例えば、約10%~約25%の範囲、または約10%~約20%の範囲)であるときに、エレクトロスピニングされる。エチレンは、かすかに甘いジャコウの匂いを有する、無色の可燃性気体である(溶媒蒸発が減速する際、明らかにわかる)。エチレンは、エタノールと酸の反応によって生成される。エチレンは、所望により、従来のエチレンモニターを用いて、蒸気中で監視され得る。他の実施形態にて、ゾル熟成工程中のゾルによって生成された気体が、エレクトロスピニングに好適または最適な時間を決定するために監視される。気体のプロファイルは、ガスクロマトグラフィーを用いて監視できる。
【0075】
様々な実施形態で、添加剤(例えば、炭素添加剤及び/またはリチウム添加剤)が、エレクトロスピニングの前にゾル-ゲル内に導入され得て、したがって、そのような添加剤は、スピニングした繊維内に及び/またはその繊維上に組み込まれ得る。様々な実施形態で、添加剤は、エレクトロスピニングの直前(例えば、0.5時間未満、1時間未満、2時間前、または5時間前)にゾル-ゲル内に導入され、その結果、ゾル-ゲルは、添加剤の導入前に首尾よく熟成し、エレクトロスピニングを順調に促進する。様々な実施形態で、添加剤は、ゾル-ゲルが少なくとも0.5日間、少なくとも1日間、少なくとも2日間、または少なくとも3日間熟成された後、ゾル-ゲル内に導入され得る。
【0076】
様々な実施形態で、ゾル-ゲルは、エレクトロスピニングを介するスピニング可能のままである限り、より短い期間熟成され得る。得られるシリカ繊維マットまたは繊維の集合体は、場合によっては、より短い期間熟成した後、脆くなる可能性があるが、そのような脆さは、繊維の断片化及びそこからの粉末の産生を妨げない場合がある。様々な実施形態で、電池の1つ以上の領域で利用されるシリカ繊維粉末は、マットもしくはシート形態で電池内で利用されるシリカ繊維またはマットよりも短い時間での熟成後に、エレクトロスピニングされたシリカ繊維または繊維マットから製造され得る。例えば、電池の1つ以上の領域で利用されるシリカ繊維粉末は、2日間未満もしくは1日間未満の熟成後にエレクトロスピニングされたシリカ繊維または繊維マットから製造され得る。
【0077】
ゾル-ゲル混合物を処理するには、混合物の上部表面に二酸化ケイ素の結晶性物質が発生するため、様々な間隔でもしくは連続的に混合物をかき混ぜる、また他の撹拌を行う必要があり得る。この上部表面での結晶性物質の発生は処理時間を遅くし、この結晶性物質は、容器空間内に提供される気体真空に対する混合物の曝露を封じると考えられている。いくつかの実施形態にて、任意の固体の結晶性物質が、混合物から除去される。
【0078】
ゾル-ゲル工程が完了すると、ゾル-ゲルは、次に任意の既知の技法を用いてエレクトロスピニングされる。ゾルまたはゾル-ゲルは、必要に応じて保存(例えば、凍結または冷蔵)することができる(このような時間は、一般的に熟成時間に該当しない)。ゾル-ゲルをエレクトロスピニングするための代表的な工程は、Choi,Sung-Seen,et al.,Silica nanofibers from electrospinning/sol-gel process,Journal of Materials Science Letters22,2003,891-893で説明されており、前記文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。エレクトロスピニングの代表的な工程は、更に米国特許第8,088,965号で開示されており、それはその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0079】
代表的なエレクトロスピニング技法では、ゾル-ゲルを、1つ以上の紡糸口金と流体連通した、1つ以上のシリンジポンプの中に入れる。紡糸口金は、高電圧(例えば、5kV~50kV)源に接続しており、接地したコレクタードラムの外側にあってコレクタードラムの方向に向いている。ドラムは、スピニングの間、一般的には紡糸口金からドラムに延在する、スピニング方向にほぼ垂直な回転軸に沿って回転する。ゾル-ゲルがシリンジポンプ(または他の保持タンク)から紡糸口金に供給されると、紡糸口金とドラムとの間の高電圧によって帯電した液体ジェットが形成され、これが小さな絡み合った繊維としてドラム上に堆積する。ドラムが回転してエレクトロスピニングが継続するのに伴い、ドラムの周囲にシリカ繊維の繊維マットが形成される。様々な実施形態にて、紡糸口金及びシリンジポンプ(複数可)は、ドラムの長さに平行に移動できる、可動プラットフォーム上に配設することができる。このようにして、紡糸口金の数を増加させずに、得られる繊維マットのドラムに沿った長さを増加させることができる。更に、ドラムの直径を大きくして、エレクトロスピニングされたマットの面積を増加させることもできる。マットの厚さは、スピニングに使用するゾル-ゲルの量に主として依存し得て、よってエレクトロスピニング時間の長さにも大きく依存し得る。例えば、マットは、約1/8インチ超の厚さ、または約1/4インチ超の厚さ、または約1/3インチ超の厚さ、または約1/2インチ超の厚さを有することができる。
【0080】
エレクトロスピニング工程の完了後、得られたマットはドラムから剥がされる。例えば、マットは、1つ以上の小片に切断され、ドラムから剥がされてもよい。次に、マットを断片化して、粉末を形成することができる。種々の実施形態で、粉末は、それぞれが単一の固体粒子ではなく、それぞれが絡み合ったシリカ繊維の集合体である、小さな繊維片を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。いくつかの実施形態で、エレクトロスピニングしたマットは、破砕、切断、摩砕、粉砕、または別の方法で、繊維状構造を維持する小さな断片に分割することができる。いくつかの実施形態にて、マット(または、その1つ以上の部分)を1つ以上のスクリーンまたはふるいを通してこすり出し、スクリーンのメッシュサイズが、少なくとも部分的には、エレクトロスピニングしたマットから生成されて得られる繊維片または粉末またはダストのサイズを決定する。例えば、所望のサイズを有する繊維片の粉末またはダストまたは集合体を生成するために、マットまたはマットの一部を、メッシュサイズを漸減させた一連の2つ以上のスクリーン(例えば、メッシュ番号が100、200、300、または400のスクリーン)によってこすり出すことができる。
【0081】
様々な実施形態で、1つ以上の添加剤が、エレクトロスピニング処理中にシリカ繊維上に導入される。例えば、材料(例えば、粉末または粒子形態で)を含有するスラリーが、紡糸口金とドラムとの間の繊維上に、またはドラム自体上に形成された繊維上に、散布または噴霧され得る。様々な実施形態で、スラリーは、水などの担体及び/または炭酸プロピレンなどの有機液体を含む、溶液中の電池の所望の領域のために選択された、1つ以上の添加剤を含有する。本発明の実施形態による電池は更に、添加剤(複数可)なしで、スピニングされたシリカ繊維(または、それから生成された粉末)の1つ以上の領域またはシートを組み込むことができる。
【0082】
様々な実施形態で、添加剤は、シリカ繊維をスピニングする前に、例えば、粒子または粉末形態で、またはスラリーまたは混合物として、ゾル-ゲル内に添加され得て、繊維はスピニングしながら、その中またはその上に添加剤を組み込む。様々な実施形態で、添加剤は、熟成時間の少なくとも一部の後にゾル-ゲル内に添加される。
【0083】
他の実施形態で、添加剤は、繊維または繊維マットがスピニングされた後に、シリカ繊維及び/または粉末上に組み込まれる。エレクトロスピニング工程の完了後、得られたマットはドラムから剥がされる。例えば、マットは、1つ以上の小片に切断され、ドラムから剥がされてもよい。マットは、所望によりまたは必要に応じて、指定サイズに切断することができ、シリカ繊維のエレクトロスピニングしたマットを、1つ以上の添加剤でコーティングして、電池または他の電荷蓄積装置の領域を形成することができる。例えば、添加剤は、技術(例えば、添加剤を含有する溶液からの電着、原子層堆積、化学蒸着、または電池の所望の領域について選択された1つ以上の添加剤及び担体(例えば、水及び/またはポリマー結合剤)を含有する、溶液の散布または噴霧)を介して、シリカ繊維上に堆積され得る。様々な実施形態で、シリカ繊維またはマットは、シリカ繊維粉末に加工され、添加剤は、粉末上に堆積される(例えば、上記の技術のいずれかを介して)、及び/または粉末と混合される。
【0084】
図1Aは、本発明の実施形態による電池100の概略図である。示されるように、電池100は、アノード領域110、カソード領域120、及びアノード領域110とカソード領域120との間に配置されたセパレータ130を特徴とする。図示の実施形態で、セパレータ130は、ポリマー層140、第1のシリカ繊維シート150、及び第2のシリカ繊維シート160を含む。しかし、本発明の様々な実施形態は、第1のシリカ繊維シート150及び/または第2のシリカ繊維シート160を欠いている。図1Bは、コイン電池フォームファクタを有する、電池100の概略断面図である。示すように、電池100は、負の電池端子に対応する上部170と、正の電池端子に対応する下部180とを含む、筐体またはハウジング内に配置される。したがって、部分170、180は、導電性であり得て、アノード110及びカソード120に電気接続され得る。したがって、ハウジング部170、180は、外部負荷に電力を供給するために、及び/または外部電源からの電流の印加を介して電池100を再充電するために、提供することができる。筐体の封止を容易にするために、封止部190が存在し得る。
【0085】
様々な実施形態で、アノード領域110は、シリカ繊維粉末及び炭素添加剤(例えば、上に炭素添加剤を組み込んだシリカ繊維粉末)を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。例えば、炭素添加剤は、グラフェン、非晶質カーボン、及び/またはグラファイトを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。他の実施形態で(例えば、電池の他の領域のシリカ繊維粉末及び/またはシートを特徴とする実施形態で)、アノード領域110は、シリカ繊維粉末を実質的に含まない。例えば、アノード領域110は、別の担体を伴い、または伴わずに、炭素添加剤(例えば、粉末またはプレスされた粉末/固体形態で)を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。
【0086】
本発明の様々な実施形態で、アノード領域110は、所望の成分を結合剤及び/または溶媒と混合して、均質なスラリーを形成することによって調製することができる。スラリーは、平坦面(例えば、金属(例えば、銅)シートまたは箔及び/またはガラスシート)上にキャスティングされ、均一な厚さに広げられ得る。次に、スラリーを乾燥させて蒸発させ、結合剤及び/または溶媒を実質的に除去することができる。様々な実施形態で、微量(例えば、重量または体積で、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満)の結合剤及び/または溶媒が、最終的なアノード領域110に存在し得る。コーティングされた金属箔は、所望のサイズ及び形状(例えば、ディスク)に切断(例えば、打ち抜き)されて、アノード領域110を形成し得て、これは、カソード領域120及びセパレータ130と共に組み立てられ得る。
【0087】
様々な実施形態で、カソード領域120は、シリカ繊維粉末及びリチウム添加剤(例えば、上にリチウム添加剤を組み込んだシリカ繊維粉末)を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる。例えば、リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物(例えば、リチウムコバルト酸化物またはリチウムマンガン酸化物などのリチウム遷移金属酸化物)またはリチウム金属リン酸塩(例えば、リチウム鉄リン酸塩)を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。本発明の実施形態による例示のリチウム添加剤には、リチウム金属酸化物(例えば、リチウムコバルト酸化物及び/またはリチウムマンガン酸化物)、及び/またはリチウム金属リン酸塩(例えば、リチウム鉄リン酸塩)が含まれる。様々な実施形態で、リチウム添加剤は、リチウム金属酸化物塩(例えば、LiNiMnCoO(NMC)、LiNiCoAlO(NCA)、LiCoO(LCO)、LiFePO(LFP)など)を含む、それから本質的になる、またはそれからなる。他の実施形態で(例えば、電池の他の領域のシリカ繊維粉末及び/またはシートを特徴とする実施形態で)、カソード領域120は、シリカ繊維粉末を実質的に含まない。例えば、カソード領域120は、別の担体を伴い、または伴わずに、リチウム添加剤(例えば、粉末またはプレスされた粉末/固体形態で)を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。様々な実施形態で、カソード領域120は更に、炭素添加剤(例えば、非晶質またはグラファイトカーボン)を含み得る。
【0088】
本発明の様々な実施形態で、カソード領域120は、所望の成分を結合剤及び/または溶媒と混合して、均質なスラリーを形成することによって調製することができる。スラリーは、平坦面(例えば、金属(例えば、アルミニウム)シートまたは箔及び/またはガラスシート)上にキャスティングされ、均一な厚さに広げられ得る。次に、スラリーを乾燥させて蒸発させ、結合剤及び/または溶媒を実質的に除去することができる。様々な実施形態で、微量(例えば、重量または体積で、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満)の結合剤及び/または溶媒が、最終的なカソード領域120に存在し得る。コーティングされた金属箔は、所望のサイズ及び形状(例えば、ディスク)に切断(例えば、打ち抜き)されて、カソード領域120を形成し得て、これは、アノード領域110及びセパレータ130と共に組み立てられ得る。
【0089】
セパレータ130は、(例えば、イオン電荷担体の流れを介して)電荷移動を可能にするために、通常、多孔性のポリマー層140を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。例えば、ポリマー層140の細孔は、サイズが約5nm~約100nmの範囲であり得る。ポリマー層140は、1つ以上のポリマー材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル)、及び/または1つ以上の他のポリマー材料を伴い、または伴わずに、これらのうちの1つ以上を含む、ポリマーブレンドを含む、それらから本質的になる、またはそれらからなることができる。
【0090】
図1A及び図1Bに示されるように、様々な実施形態で、セパレータ130は、シリカ繊維150、160の1つ以上のシートを更に組み込むことができる。例えば、第1のシリカ繊維シート150は、ポリマー層140とアノード領域110との間に(及び、例えば、直接機械的に接触して)配置され得る、及び/または第2のシリカ繊維シート160は、ポリマー層140とカソード領域120との間に(及び、例えば、直接機械的に接触して)配置され得る。様々な実施形態で、シリカ繊維の1つ以上のシート150、160の組み込みは、ポリマー層140に熱分解及び/または変形からの保護を提供し、電池100内部の構造の機械的一体性を高め、及び/または電池100内のイオン移動度を改善する。
【0091】
様々な実施形態では(例えば、1つ以上のシリカ繊維シート150、160を組み込んだものでは)、電池100は、アノード領域110及び/またはカソード領域120内に、シリカ繊維及び/またはシリカ繊維粉末を実質的に含まなくてもよい。
【0092】
様々な実施形態で、セパレータ130は、イオン電荷移動を介して、アノード領域110とカソード領域130との間の電荷移動を可能にする、電解質材料を組み込んでいる。例えば、電解質材料は、有機溶媒(例えば、エチレン、ジメチル/エチルカーボネート、及び/またはN-メチル-2-ピロリドン)と、1つ以上のイオン伝導体(例えば、リチウム塩(例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロリン酸リチウム一水和物(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、または三フッ化リチウム(LiCFSO)))との混合物を含む、それから本質的になる、またはそれからなることができる。
【実施例
【0093】
実施例1:シリカ繊維マットの調製
シリカ繊維が、エレクトロスピニング工程を使用して調製されて、そこで、ゾル-ゲルがコレクタードラムにスピニングされて、繊維の不織布マットが形成された。ゾル-ゲルは、2つの部分で作製した。最初に、TEOSをエタノールと混合し、次いでHCl、水、及びエタノールを含有する第2の混合物を滴定して、前記混合物に加えた。次に、ゾル-ゲルを、制御された条件下にて数日間熟成させ、それからスピニングした。
【0094】
一例で、384gの98%TEOS、及び41.8gの無水変性エタノールを秤量して、一緒に注ぎ入れることにより、第1のゾルを作製した。第1のゾルをビーカー内に静置し、電磁撹拌器を使用して均一な溶液を作製した。第2のゾルは、41.8gの無水変性エタノール、16.4gの蒸留水、及び0.34gの塩酸を秤量し、次に一緒に注ぎ入れて、電磁撹拌器で8秒間、均一な第2のゾルが形成されるまで混合することによって作製した。
【0095】
次に、滴定装置の中に第2のゾルを注ぎ入れて、滴定装置を第1のゾルを含有するビーカーの上方に置いた。それから、滴定装置で毎秒5滴、第1のゾルと第2のゾルの混合により第3のゾルが形成されるまで滴下した。滴下工程の間、第2のゾルを第1のゾルに滴下しながら、第1のゾルを電磁撹拌器で連続的に混合した。
【0096】
次いで、混ぜ合わせた第3のゾルを箱型容器の中に入れた。中程度の速度のファンによって低圧真空を提供して、ヒュームを除去した。容器内の気温を72F、湿度を60%とした。第3のゾルを静置し、約3日間処理した。混合物を毎日撹拌して、結晶構造の蓄積を低減させた。第3のゾルは、アルコール溶媒の蒸発によってゾル-ゲルへの転移を開始した。ゾル-ゲルを監視して、蒸気中のC(エチレン)のおよその量を決定することができ、その量は、熟成前の元のゾルに対して約10~20%の範囲であり得る。適切にゲル化したら、ゾル-ゲルをエレクトロスピニング機器内に入れる、または凍結してエレクトロスピニング用に保存する。この例で、適切なゲル化は、ゾル-ゲルの総質量が約70gと約140gの間にあるときに生じた。この例は適切にスケーリングでき、その範囲は変化する可能性があるが、それでも望ましい構造を作成できる。エレクトロスピニングの理想的な時間を更に特定するために、ゲルの一部をスピニング装置の電界の中に滴下して、ゾル-ゲルのスピニング特性を評価することができる。
【0097】
図2のA~Dは、本発明の実施形態に従ってスピニングした繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である(50、100、200及び500マイクロメートルのスケールが示されている)。示されるように、繊維は、柔軟で滑らかで密であり、連続している(著しく破断してはいない)。図3は、より短い熟成時間後にエレクトロスピニングした繊維のSEM画像(20マイクロメートルスケールが示されている)であり、そこで、繊維は、はっきり確認できる多くの破断によって、明らかに堅い。そのような繊維は、様々な実施形態で、より脆く、より容易にシリカ繊維粉末に加工され得る。図4は、本発明の実施形態に従ってスピニングされた繊維マットを示す。繊維の柔軟性及び連続性により、マットを1/4インチ以上の厚さでスピニングすることが可能になる。マットは、柔らかく柔軟な質感を有する。
【0098】
図5のA及びBは、熟成時間に応じた、シリカ繊維マットの特性の変化を示す画像である。図5のAのマットは、本発明の実施形態に従って少なくとも2~3日間エレクトロスピニングされたマットを示し、図5のBのマットは、より短い熟成時間後にエレクトロスピニングされたマットを示している。図5のAの材料は柔らかな質感で、非常に柔軟性がある。そのような材料は依然として、繊維ダストに加工される、またはシート形状で使用され得る。図5のBの材料は、脆く、柔軟性がなく、薄く、繊維ダストに容易に加工できる。
【0099】
シリカ繊維マットを作製し、メッシュサイズが漸減する一連のスクリーンを通してこすり出すことで、断片に分解した。最終的なスクリーンは200メッシュのスクリーンであり、約20μm~約200μmのサイズの繊維ダスト及び/または繊維片が得られた。図6のA及びBは、100μmのスケールが示されている、得られた繊維ダストのSEM画像を示す。
【0100】
実施例2:コイン型電池の作製
電池用のカソード材料を、適切な量の活物質(例えば、1つ以上のリチウム金属酸化物塩)、非晶質またはグラファイトカーボン、及びシリカ繊維粉末を混合することによって製造して、これらを秤量し、結合剤(例えば、PVDF、CMC、SBRなど)及び溶媒(例えば、NMP)と混合して、適切な粘度を有する均質なスラリーとした(例えば、その後のキャスティングのための伸展を可能にするために)。代表的な実施形態は、例えば、約75%~約80%の活物質、0%~約10%の非晶質またはグラファイトカーボン、及び実施例1に記載のように調製された約0.5%~約10%のシリカ繊維粉末を含んだ。
【0101】
スラリーは、ガラスシート上に置かれた、気泡のない清潔な電池グレードのアルミニウム箔上にキャスティングされ、ブレードで均一に広げられた。スラリーを乾燥させて、結合剤及び溶媒を除去した。代表的な乾燥条件には、例えば、約80℃~約120℃の範囲の乾燥温度、及び約2時間~約4時間の範囲の乾燥時間が含まれた。得られたコーティングされた金属箔を小さなディスク(例えば、約12mm~約30mmの範囲の直径を有する)に打ち抜いて、秤量した。
【0102】
電池用のアノード材料を、適切な量の導電性非晶質またはグラファイトカーボン及びシリカ繊維粉末を混合することによって製造して、それらを秤量し、結合剤(例えば、PVDF、CMC、SBRなど)及び溶媒(例えば、NMP)と混合して、適切な粘度を有する均質なスラリーとして(例えば、その後のキャスティングのための伸展を可能にするために)。スラリーは、ガラスシート上に置かれた、気泡のない清潔な電池グレードの銅箔上にキャスティングされ、ブレードで均一に広げられた。スラリーを乾燥させて、結合剤及び溶媒を除去した。代表的な乾燥条件には、例えば、約80℃~約120℃の範囲の乾燥温度、及び約2時間~約4時間の範囲の乾燥時間が含まれた。得られたコーティングされた金属箔を、小さなディスク(例えば、約12mm~約30mmの範囲の直径を有する)に打ち抜いた。
【0103】
電池用セパレータを、市販の薄いポリマーセパレータシートを、2つのシリカ繊維のプレスしたシートの間に挟むことにより作製した。サンドイッチ構造を、小さなディスク(例えば、約12mm~約30mmの範囲の直径を有する)に打ち抜いた。電解質は、非水性溶媒(例えば、EC、EMC、DEC、DMCなど)中のリチウム塩の溶液として調製した。代表的な溶媒は、約0.8モル濃度~約2モル濃度の範囲(例えば、約1モル濃度)の濃度だった。溶媒を、セパレータのサンドイッチ構造上に導入して、吸収させた。
【0104】
電池はそれぞれ、不活性(例えば、アルゴン)雰囲気下でグローブボックス内のアノードとカソードの間にセパレータを挟み、アノードとカソードの金属箔をそれぞれセパレータとは反対側に向けることによって組み立てた。その後、電池を業界標準に従って試験した。
【0105】
本明細書で用いられる用語及び表現は、説明のための及び制限しない用語及び表現として使用されており、そのような用語及び表現の使用で、示されかつ記載される特徴のあらゆる等価物またはそれらの一部を排除するという意図はまったくない。更に、本発明のある特定の実施形態を説明したが、本明細書に開示される概念を組み込んだ他の実施形態が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得ることは、当業者には明らかであろう。したがって、記載した実施形態は、あらゆる点で例示であり、限定的ではないとみなされるものである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B